JP2000321732A - ハロゲン化銀カラー写真感光材料および画像形成方法 - Google Patents

ハロゲン化銀カラー写真感光材料および画像形成方法

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JP2000321732A
JP2000321732A JP12729899A JP12729899A JP2000321732A JP 2000321732 A JP2000321732 A JP 2000321732A JP 12729899 A JP12729899 A JP 12729899A JP 12729899 A JP12729899 A JP 12729899A JP 2000321732 A JP2000321732 A JP 2000321732A
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halide color
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Osamu Uchida
内田  修
Yasuhiro Ishiwata
靖宏 石綿
Taiji Katsumata
泰司 勝又
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 色相の鮮明さと、色像の保存安定性とをとも
に両立したハロゲン化銀カラー写真感光材料を提供す
る。 【解決手段】 ハロゲン化銀カラー写真感光材料の写真
構成層に下記一般式のカプラーを含有させる。 【化1】 式中、Cαは炭素原子を表す。EWGはシアノ基、カル
バモイル基、またはアルコキシカルボニル基を表し、M
はCαとともに芳香族複素環を形成する原子団を表す。
LGはアリールチオ基を表す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は新規な色素形成カプ
ラーを含有するハロゲン化銀カラー写真感光材料に関す
るものであり、特に発色性、カプラーの安定性に優れ、
画像の鮮鋭性および保存性が良好なハロゲン化銀カラー
写真感光材料および画像形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】減色法によるハロゲン化銀カラー写真感
光材料においては、イエロー、マゼンタおよびシアンの
3原色色素によって色画像が形成される。現行のp−フ
ェニレンジアミン系カラー現像主薬を使用するカラー写
真法において、特開平01−233451号、同03−
200961号、などに記載されている新規なカプラー
が提案されている。しかしながら、これらに記載のカプ
ラーは、発色性に関して未だ十分でなかったり、安定性
に問題があったりした。また、カラー写真感光材料にお
いて発色現像は、露光された感光材料を発色現像主薬を
溶解したアルカリ水溶液(現像液)中に浸すことで達成
される。しかし、現像液が経時劣化を起こしやすいこ
と、使用済み現像液の廃液処理の問題など、問題点が多
数挙げられている。これらの問題を解決する方法とし
て、現像主薬またはその前駆体を親水性コロイド中に内
蔵する方法が提案されている。これらの例として、米国
特許第4021240号、特開昭60−128438号
等に記載されているスルホンアミドフェノールによる方
法が挙げられる。しかしながらこれらに記載のp-スルホ
ンアミドフェノールは、当該分野で通常使用されてい
る、いわゆる2当量カプラーとの組み合わせでは発色効
率が極めて低い。特開平10−186564号、同10
−239793号に2当量カプラーと効率よく発色反応
する内蔵発色現像主薬が提案されているが、該特許に記
載の2当量カプラーにおいては画像の発色性が未だ不十
分であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の第一の目的
は、発色性に優れ、安定性の高いカプラーを提供するこ
とにあり、それにおいて形成される色素は鮮鋭性に優
れ、保存安定性に優れるものである。本発明の第二の目
的は、現像時に十分な発色が得られ、画質的に優れたカ
ラー画像を形成するハロゲン化銀カラー写真感光材料お
よび画像形成方法を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、支持体
上に設けられた少なくとも1層の親水性コロイド層中に
下記一般式(1)で表されるカプラーの少なくとも一つ
を含有することを特徴とするハロゲン化銀カラー写真感
光材料によって達成された。
【0005】
【化2】
【0006】式中、Cβは炭素原子を表す。EWGはシ
アノ基、カルバモイル基、またはアルコキシカルボニル
基を表し、MはCβとともに芳香族複素環を形成する原
子団を表す。LGはアリールチオ基を表す。また、一般
式(1)中、EWGがシアノ基であることを特徴とする
ハロゲン化銀カラー写真感光材料によって達成された。
また、上記感光材料を、熱現像することを特徴とする画
像形成方法、難溶性金属塩と該金属塩の錯化剤によるア
ルカリ発生下で現像を行うことを特徴とする画像形成方
法、およびアルカリ処理液を展開して現像することを特
徴とする画像形成方法によって達成された。
【0007】
【発明の実施の形態】次に本発明で使用する一般式
(1)で表される化合物について詳しく述べる。まず一
般式(1)について説明する。一般式(1)においてC
βは炭素原子を表す。EWGはシアノ基、カルバモイル
基、アルコキシカルボニル基を表し、それらの好ましい
例を以下に示す。カルバモイル基としては、炭素数1〜
50の置換または無置換のカルバモイル基が好ましく、
より好ましくは炭素数は1〜40である。具体的な例と
しては、カルバモイル基、メチルカルバモイル基、エチ
ルカルバモイル基、n−プロピルカルバモイル基、se
c−ブチルカルバモイル基、n−オクチルカルバモイル
基、シクロヘキシルカルバモイル基、tert−ブチル
カルバモイル基、ドデシルカルバモイル基、3−ドデシ
ルオキシプロピルカルバモイル基、オクタデシルカルバ
モイル基、フェニルカルバモイル基、3−(2,4−ジ
−tert−ペンチルフェノキシ)プロピルカルバモイ
ル基、4−ドデシルオキシフェニルカルバモイル基、2
−クロロ−5−ドデシルオキシカルボニルフェニルカル
バモイル基、ナフチルカルバモイル基、3−ピリジルカ
ルバモイル基、3, 5−ビスオクチルオキシカルボニル
フェニルカルバモイル基、3, 5−ビステトラデシルオ
キシフェニルカルバモイル基、ベンジルオキシカルバモ
イル基、5−ジオキソ−1−ピロリジニルカルバモイル
基が挙げられる。
【0008】アルコキシカルボニル基としては炭素数2
〜50のアルコキシカルボニル基が好ましく、より好ま
しくは炭素数は2〜40である。具体的な例としては、
メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、イソブ
チルオキシカルボニル基、シクロヘキシルオキシカルボ
ニル基、ドデシルオキシカルボニル基、ベンジルオキシ
カルボニル基、4−オクチルオキシフェノキシカルボニ
ル基などが挙げられる。これらの内、さらに好ましくは
EWGはシアノ基である。
【0009】MはCβとともに芳香族複素環を形成する
原子団を表す。芳香族複素環の例としては、ピロール
環、イミダゾール環、ピラゾール環、1,2,3-トリアゾー
ル環、1,2,4-トリアゾール環、テトラゾール環、1,3,4-
チアジアゾール環、1,2,4-チアジアゾール環、1,3,4-オ
キサジアゾール環、1,2,4-オキサジアゾール環、チアゾ
ール環、オキサゾール環、イソチアゾール環、イソオキ
サゾール環、チオフェン環、ベンゾオキサゾール環、ベ
ンツイミダゾール環、ベンゾチアゾール環、ベンゾイソ
チアゾール環、ピラジン環、ピリミジン環、ピリダジン
環、1,2,4-トリアジン環、1,3,5-トリアジン環、キナゾ
リン環、キナゾロン環、キノキサリン環、シノリン環、
プテリジン環、チアジノン環、などが好ましい。また、
これらはベンゼン環、ナフタレン環などの芳香族環が縮
合していても良い。
【0010】LGはアリールチオ基を表し、現像薬の酸
化体と一般式(1)のカプラーとがカップリング下際に
離脱する基である。アリールチオ基としては炭素数6〜
50のアリールチオ基が好ましく、より好ましくは炭素
数は6〜40である。具体的な例としては、フェニルチ
オ基、ナフチルチオ基、4-ドデシルオキシフェニルチオ
基、2-ドデカノイルアミノフェニルチオ基、2-ブトキシ
-5-t-オクチルフェニルチオ基などが挙げられる。
【0011】以上述べた基や炭素環もしくは複素環はさ
らに置換基を有していても良く、置換基の例としては、
炭素数1〜50の直鎖または分岐、鎖状または環状のア
ルキル基(例えば、メチル、エチル、プロピル、トリフ
ルオロメチル、t−ブチル、シクロヘキシル、オクチ
ル、ドデシルなど)、炭素数2〜50の直鎖または分
岐、鎖状または環状のアルケニル基(例えば、ビニル、
1-メチルビニル、シクロヘキセン-1-イルなど)、炭素
数2〜50のアルキニル基(例えば、エチニル、1-プロ
ピニルなど)、炭素数6〜50のアリール基(例えば、
フェニル、ナフチル、アントニルなど)、炭素数1〜5
0のアシルオキシ基(例えば、アセトキシ、テトラデカ
ノイルオキシ、ベンゾイルオキシなど)、炭素数1〜5
0のカルバモイルオキシ基(例えば、N,N-ジメチルカル
バモイルオキシなど)、炭素数1〜50のカルボンアミ
ド基(例えば、ホルムアミド、アセトアミド、ベンツア
ミドなど)、炭素数1〜50のスルホンアミド基(例え
ば、メタンスルホンアミド、ドデカンスルホンアミド、
ベンゼンスルホンアミドなど)、炭素数1〜50のカル
バモイル基(例えば、N-メチルカルバモイル、N,N-ジエ
チルカルバモイル、N-メシルカルバモイルなど)、炭素
数0〜50のスルファモイル基(例えば、N-メチルスル
ファモイル、N,N-ジエチルスルファモイルなど)、炭素
数1〜50のアルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキ
シ、i-プロポキシ、ドデシルオキシなど)、炭素数6
〜50のアリールオキシ基(例えば、フェノキシ、ナフ
トキシなど)、
【0012】炭素数2〜50のアルコキシカルボニル基
(例えば、メトキシカルボニル、t−ブトキシカルボニ
ルなど)、炭素数1〜50のN-アシルスルファモイル基
(例えば、N-テトラデカノイルスルファモイル、N-ベン
ゾイルスルファモイルなど)、炭素数1〜50のアルキ
ルスルホニル基(例えば、メタンスルホニル、オクチル
スルホニル、2-ヘキサデシルスルホニルなど)、炭素数
6〜50のアリールスルホニル基(例えば、ベンゼンス
ルホニル、p-トルエンスルホニルなど)、炭素数2〜5
0のアルコキシカルボニルアミノ基(例えば、エトキシ
カルボニルアミノなど)、炭素数7〜50のアリールオ
キシカルボニルアミノ基(例えば、フェノキシカルボニ
ルアミノ、ナフトキシカルボニルアミノなど)、炭素数
0〜50のアミノ基(例えば、アミノ、メチルアミノ、
エチルアミノ、アニリノ、モルホリノなど)、シアノ
基、ニトロ基、カルボキシル基、ヒドロキシ基、スルホ
基、メルカプト基、炭素数1〜50のアルキルスルフィ
ニル基(例えば、メタンスルフィニル、オクタンスルフ
ィニルなど)、炭素数6〜50のアリールスルフィニル
基(例えば、ベンゼンスルフィニル、オクタンスルフィ
ニル、p-トルエンスルフィニルなど)、
【0013】炭素数1〜50のウレイド基(例えば、3-
メチルウレイド、3,3-ジメチルウレイド、1,3-ジフェニ
ルウレイドなど)、炭素数2〜50のヘテロ環残基(例
えば、2-フリル、2-ピリジル、2-チエニル、2-イミダゾ
リル、2-ベンゾチアゾリル、2-ベンゾオキサゾリルな
ど)、炭素数1〜50のアシル基(例えば、アセチル、
ベンゾイル、トリフルオロアセチルなど)、炭素数0〜
50のスルファモイルアミノ基(例えば、N-メチルスル
ファモイルアミノ、N-フェニルスルファモイルアミノな
ど)、炭素数3〜50のシリル基(例えば、トリメチル
シリル、ジメチル-t-ブチルシリルなど)、ハロゲン原
子(例えば、フッ素、塩素、臭素、沃素など)が挙げら
れる。これらの置換基は互いに縮合して縮合環を形成し
ても良い。上記の置換基はさらに置換基を有していても
良く、その置換基の例としてはここであげた置換基が挙
げられる。置換基の炭素数に関しては50以下が好まし
いが、より好ましくは42以下であり、最も好ましくは
32以下である。また1以上が好ましい。次いで、一般
式(1)で表されるカプラーの例を示すが、本発明の範
囲はこれら具体例に限定されるものではない。
【0014】
【化3】
【0015】
【化4】
【0016】
【化5】
【0017】
【化6】
【0018】
【化7】
【0019】
【化8】
【0020】
【化9】
【0021】
【化10】
【0022】次に本発明の化合物の一般的な合成法を示
す。 合成例1 例示化合物C−5の合成 下記合成経路により合成を行った。
【0023】
【化11】
【0024】化合物(T−3)の合成 化合物(T−1)49.7g、化合物(T−2)150gをア
セトニトリル800mlに懸濁させ、1時間加熱環流し
た。反応後、室温まで冷却し、結晶を濾取し、アセトニ
トリル200mlにて洗浄、乾燥した。こうして化合物
(T−3)156g(91.4%)を白色結晶として得
た。
【0025】例示化合物C−5の合成 化合物(T−3)28.2gを塩化メチレン300mlに溶
解させ、さらに塩化スルフリル3.6mlを加えた。2時
間反応させた後、溶媒の減圧留去を行った。その後、残
査を塩化メチレン50mlに溶解させた。別に化合物
(T−4)10.45gをジメチルホルムアミド100ml
に溶解させた液を用意する。室温下で先ほどの塩化メチ
レン溶液を内温が30℃を越えないように滴下した。滴
下後さらに1時間反応させ、反応混合物を1N塩酸50
0mlに注いだ。塩化メチレンによる抽出操作を行った
後、アセトニトリルによって再結晶し、例示化合物C−
5、39.96g(82.0%)を淡黄色結晶として得た。
【0026】本発明の感光材料は、本発明のカプラーを
含有する層を支持体上に少なくとも1層有すればよく、
カプラーは通常のゼラチンバインダーから成る親水性コ
ロイド層に含有される。一般式(1)で表される本発明
の化合物は、そのLG(アリールチオ基)にバラスト基
(感材中で化合物を不動化するに十分な嵩い基)を有す
る場合には、酸化カップリングによって形成(又は放
出)された色素を色素固定材料(色素固定層または受像
層)に拡散転写して、そこで転写画像を形成しうる。ま
た、LG以外のところにバラスト基を有する場合には、
酸化カップリングによって形成された色素が感光材料中
に固定され、そこで画像を形成しうる。一般的な感光材
料は、支持体上に青感性ハロゲン化銀乳剤層、緑感性ハ
ロゲン化銀乳剤層および赤感性ハロゲン化銀乳剤層を少
なくとも一層ずつ塗設して構成することができるが、そ
の順序はいかなる順でもよい。また、赤外感光性ハロゲ
ン化銀乳剤層を前記感光性乳剤層の一つの替わりに用い
ることもできる。これらの感光性乳剤層には、それぞれ
の波長域に感度を有するハロゲン化銀乳剤と、感光する
光と補色の関係にある色素を形成するカプラーを含有さ
せることで減色法の色再現を行うことができる。ただ
し、感光性乳剤層とカプラーの発色色相とは上記のよう
な対応を持たない構成であってもよい。
【0027】本発明のカプラーはp−フェニレンジアミ
ン類を発色現像主薬とするコンベンショナルカラー感光
材料においては、主にイエローカプラーもしくはマゼン
タカプラーとして有用であるが、いずれの感光性のハロ
ゲン化銀乳剤層にも含有させることができる。また、p
−フェニレンジアミン類以外の発色現像主薬を用いる系
においても種々の色相の色素を与える色素形成カプラー
として有用である。本発明のカプラーの感光材料への添
加量は、ハロゲン化銀1モル当たり1×10-3〜1モルが
適当であり、好ましくは2×10-3〜3×10-1モルであ
る。本発明のカプラーは種々の公知の分散方法により感
光材料に導入できるが、高沸点有機溶媒(低沸点有機溶
媒の併用も可)に溶解し、ゼラチン水溶液に乳化分散し
てハロゲン化銀乳剤に添加する水中油滴分散法が好まし
く用いられる。水中油滴分散法に用いられる高沸点有機
溶媒の例は米国特許第2,322,027号等に記載さ
れている。また、ポリマー分散法の1つとしてラテック
ス分散法の具体例が米国特許第4,199,363号、
西独特許(OLS)第2,541,274号、特公昭5
3−41,091号、EP0727703A1号、EP
0727704A1号等に記載されている。さらに、有
機溶媒可溶性ポリマーによる分散法がPCT国際公開番
号WO88/723号に記載されている。
【0028】水中油滴分散法に用いることのできる高沸
点有機溶媒としては、フタル酸エステル類(フタル酸ジ
ブチル、フタル酸ジオクチル、フタル酸ジ−2−エチル
ヘキシル等)、リン酸またはホスホン酸エステル類(リ
ン酸トリフェニル、リン酸トリクレジル、リン酸トリ−
2−エチルヘキシル等)、脂肪酸エステル類(コハク酸
ジ−2−エチルヘキシル、クエン酸トリブチル等)、安
息香酸エステル類(安息香酸2−エチルヘキシル、安息
香酸ドデシル等)、アミド類(N,N−ジエチルドデカ
ンアミド、N,N−ジメチルオレインアミド等)、アル
コールまたはフェノール類(イソステアリルアルコー
ル、2,4−ジ−tert−アミルフェノール等)、ア
ニリン類(N,N−ジブチル−2−ブトキシ−5−te
rt−オクチルアニリン等)、塩素化パラフィン類、炭
化水素類(ドデシルベンゼン、ジイソプロピルナフタレ
ン等)、カルボン酸類(2−(2,4−ジ−tert−
アミルフェノキシ)酪酸等などが挙げられる。また、補
助溶媒として沸点が30℃以上160℃以下の有機溶媒
(酢酸エチル、酢酸ブチル、メチルエチルケトン、シク
ロヘキサノン、メチルセロソルブアセテート、ジメチル
ホルムアミド等)を併用してもよい。高沸点有機溶媒は
カプラーに対して、重量比で0〜10倍量、好ましくは
0〜4倍量、用いるのが好ましい。
【0029】本発明のハロゲン化銀写真感光材料には、
その他従来公知の写真用素材や添加剤を使用できる。例
えば写真用支持体としては、透過型支持体や反射型支持
体を用いることができる。透過型支持体としては、セル
ロースナイトレートフィルムやポリエチレンテレフタレ
ートなどの透明フィルム、更には2,6−ナフタレンジ
カルボン酸(NDCA)とエチレングリコール(EG)
とのポリエステルやNDCAとテレフタル酸とEGとの
ポリエステル等に磁性層などの情報記録層を設けたもの
が好ましく用いられる。反射型支持体としては特に複数
のポリエチレン層やポリエステル層でラミネートされ、
このような耐水性樹脂層(ラミネート層)の少なくとも
一層に酸化チタン等の白色顔料を含有する反射支持体が
好ましい。
【0030】更に前記の耐水性樹脂層中には蛍光増白剤
を含有するのが好ましい。また、蛍光増白剤は感材の親
水性コロイド層中に分散してもよい。蛍光増白材とし
て、好ましくは、ベンゾオキサゾール系、クマリン系、
ピラゾリン系が用いる事ができ、更に好ましくは、ベン
ゾオキサゾリルナフタレン系及びベンゾオキサゾリルス
チルベン系の蛍光増白材である。使用量は、特に限定さ
れていが、好ましくは1〜100mg/m2である。耐水性
樹脂に混合する場合の混合比は、好ましくは樹脂に対し
て0.0005〜3重量%であり、更に好ましくは0.
001〜0.5重量%である。反射型支持体としては、
透過型支持体、または上記のような反射型支持体上に、
白色顔料を含有する親水性コロイド層を塗設したもので
もよい。また、反射型支持体は、鏡面反射性または第2
種拡散反射性の金属表面をもつ支持体であってもよい。
【0031】本発明に用いるハロゲン化銀乳剤として
は、塩化銀、臭化銀、沃臭化銀、塩(沃)臭化銀乳剤等
が用いられるが、迅速処理性の観点からは、塩化銀含有
率が95モル%以上の塩化銀または塩臭化銀乳剤が好ま
しく、更には塩化銀含有率が98モル%以上のハロゲン
化銀乳剤が好ましい。このようなハロゲン化銀乳剤の中
でも、塩化銀粒子の表面に臭化銀局在相を有するもの
が、高感度が得られ、しかも写真性能の安定化が図れる
ことから特に好ましい。
【0032】ハロゲン化銀粒子の大きさは、同面積の円
の直径で換算して0.1〜2μm、特に0.2〜1.5
μmが好ましい。これらは上述の感光性ハロゲン化銀粒
子として用いる他に、化学増感しないなどして非感光性
ハロゲン化銀粒子としても用いることができる。ハロゲ
ン化銀粒子の形状は立方体、八面体あるいは14面体の
ような正常晶よりなる形状を有するもの、六角や矩形の
平板状の形状を有するものを使用できるが、この中でも
粒子投影径を粒子厚みで除した値であるアスペクト比が
2以上、好ましくは8以上、更に好ましくは20以上の
平板状粒子が好ましく、このような平板状粒子で全粒子
の投影面積の50%以上、好ましくは80%以上、さら
には90%以上を占める乳剤を用いることが好ましい。
これらの平板状粒子の厚みは、好ましくは0.3μm以
下、さらに好ましくは0.2μm以下、最も好ましくは
0.1μm以下である。
【0033】また、米国特許第5,494,789号、
同5,503,970号、同5,503,971号、同
5,536,632号等に記載されている粒子厚みが
0.07μmより薄く、さらに高アスペクト比の粒子も
好ましく用いることができる。また、米国特許第4,4
00,463号、同4,473,323号、同5,21
7,858号等に記載されている(111)面を主平面
として有する高塩化銀平板粒子、及び米国特許第5,2
64,337号、同5,292,632号、同5,31
0,635号等に記載されている(100)面を主平面
とする高塩化銀平板粒子も好ましく用いることができ
る。これらのハロゲン化銀を実際に使用した例は特開平
9−274295号、同9−319047号、同10−
115888号、同10−221827号等に記載され
ている。ハロゲン化銀粒子は、粒子サイズ分布の揃った
所謂単分散粒子であることが好ましい。単分散性の目安
としては、粒径分布の標準偏差を平均粒子径で除した変
動係数で25%以下が好ましく、20%以下がさらに好
ましい。また、粒子間でハロゲン組成が均一であること
も好ましい。ハロゲン化銀粒子は粒子内ハロゲン組成を
均一に構成しても良いし、意図的にハロゲン組成の異な
る部位を導入しても良い。特に、高感度を得るために
は、ハロゲン組成の異なるコア(核)とシェル(殻)か
らなる積層構造を有する粒子が好ましく用いられる。ま
た、ハロゲン組成の異なる領域を導入した後でさらに粒
子を成長させて、転位線を意図的に導入することも好ま
しい。さらに、形成されたホスト粒子の頂点や稜に異な
るハロゲン組成のゲスト結晶をエピタキシャル接合させ
ることも好ましい。前記の反射型支持体やハロゲン化銀
乳剤、更にはハロゲン化銀粒子中にドープされる異種金
属イオン種、ハロゲン化銀乳剤の保存安定剤またはカブ
リ防止剤、化学増感法(増感剤)、分光増感法(分光増
感剤)、シアン、マゼンタ、イエローカプラーおよびそ
の乳化分散法、色像保存性改良剤(ステイン防止剤や褪
色防止剤)、染料(着色層)、ゼラチン種、感材の層構
成や感材の被膜pHなどについては、表1〜2の特許に
記載のものが本発明に好ましく適用できる。
【0034】
【表1】
【0035】
【表2】
【0036】本発明において併用されるシアン、マゼン
タおよびイエローカプラーとしては、その他、特開昭6
2−215272号の第91頁右上欄4行目〜121頁
左上欄6行目、特開平2−33144号の第3頁右上欄
14行目〜18頁左上欄末行目と第30頁右上欄6行目
〜35頁右下欄11行目やEP0355,660A2号
の第4頁15行目〜27行目、5頁30行目〜28頁末
行目、45頁29行目〜31行目、47頁23行目〜6
3頁50行目に記載のカプラーも有用である。
【0037】本発明に用いうる防菌・防黴剤としては特
開昭63−271247号に記載のものが有用である。
感光材料を構成する写真層に用いられる親水性コロイド
としては、ゼラチンが好ましく、特に鉄、銅、亜鉛、マ
ンガン等の不純物として含有される重金属は、好ましく
は5ppm 以下、更に好ましくは3ppm 以下である。本発
明の感光材料は、通常のネガプリンターを用いたプリン
トシステムに使用される以外に、陰極線(CRT)を用
いた走査露光方式にも適している。陰極線管露光装置
は、レーザーを用いた装置に比べて、簡便でかつコンパ
クトであり、低コストになる。また、光軸や色の調整も
容易である。画像露光に用いる陰極線管には、必要に応
じてスペクトル領域に発光を示す各種発光体が用いられ
る。例えば赤色発光体、緑色発光体、青色発光体のいず
れか1種、あるいは2種以上が混合されて用いられる。
スペクトル領域は、上記の赤、緑、青に限定されず、黄
色、橙色、紫色或いは赤外領域に発光する蛍光体も用い
られる。特に、これらの発光体を混合して白色に発光す
る陰極線管がしばしば用いられる。
【0038】感光材料が異なる分光感度分布を有する複
数の感光性層を持ち、陰極性管も複数のスペクトル領域
の発光を示す蛍光体を有する場合には、複数の色を一度
に露光、即ち陰極線管に複数の色の画像信号を入力てて
管面から発光させてもよい。各色ごとの画像信号を順次
入力して各色の発光を順次行わせ、その色以外の色をカ
ットするフィルムを通して露光する方法(面順次露光)
を採っても良く、一般には、面順次露光の方が、高解像
度の陰極線管を用いることができるため、高画質化のた
めには好ましい。本発明の感光材料は、ガスレーザー、
発光ダイオード、半導体レーザー、半導体レーザーある
いは半導体レーザーを励起光源に用いた固体レーザーと
非線形光学結晶を組合わせた第二高調波発光光源(SH
G)等の単色高密度光を用いたデジタル走査露光方式が
好ましく使用される。システムをコンパクトで、安価な
ものにするために半導体レーザー、半導体レーザーある
いは固体レーザーと非線形光学結晶を組合わせた第二高
調波発生光源(SHG)を使用することが好ましい。特
にコンパクトで、安価、更に寿命が長く安定性が高い装
置を設計するためには半導体レーザーの使用が好まし
く、露光光源の少なくとも一つは半導体レーザーを使用
することが好ましい。
【0039】このような走査露光光源を使用する場合、
本発明の感光材料の分光感度極大波長は、使用する走査
露光用光源の波長により任意に設定することができる。
半導体レーザーを励起光源に用いた固体レーザーあるい
は半導体レーザーと非線形光学結晶を組合わせて得られ
るSHG光源では、レーザーの発振波長を半分にできる
ので、青色光、緑色光が得られる。従って、感光材料の
分光感度極大は通常の青、緑、赤の3つの波長領域に持
たせることが可能である。このような走査露光における
露光時間は、画素密度を400dpi とした場合の画素サ
イズを露光する時間として定義すると、好ましい露光時
間としては10-4秒以下、更に好ましくは10-6秒以下
である。本発明に適用できる好ましい走査露光方式につ
いては、前記の表に掲示した特許に詳しく記載されてい
る。また本発明の感光材料を処理するには、特開平2−
207250号の第26頁右下欄1行目〜34頁右上欄
9行目、及び特開平4−97355号の第5頁左上欄1
7行目〜18頁右下欄20行目に記載の処理素材や処理
方法が好ましく適用できる。また、この現像液に使用す
る保恒剤としては、前記の表に掲示した特許に記載の化
合物が好ましく用いられる。
【0040】本発明の感光材料を露光後、現像する方法
としては、従来のアルカリ剤と現像主薬を含む現像液で
現像する方法、現像主薬を感光材料に内蔵し現像主薬を
含まないアルカリ液などのアクチベーター液で現像する
方法などの湿式方式のほか、処理液を用いない熱現像方
式などを用いることができる。特に、アクチベーター方
法は、現像主薬を処理液に含まないため、処理液の管理
や取扱いが容易であり、また廃液処理時の負荷が少なく
環境保全上の点からも好ましい方法である。アクチベー
ター方法において、感光材料中に内蔵される現像主薬ま
たはその前駆体としては、例えば、特願平7−6357
2号、同7−334190号、同7−334192号、
同7−334197号、同7−344396号に記載さ
れたヒドラジン型化合物が好ましい。
【0041】また、感光材料の塗布銀量を低減し、過酸
化水素を用いた画像増幅処理(補力処理)する現像方法
も好ましく用いられる。特に、この方法をアクチベータ
ー方法に用いることは好ましい。具体的には、特願平7
−63587号、同7−334202号に記載された過
酸化水素を含むアクチベーター液を用いた画像形成方法
が好ましく用いられる。アクチベーター方法において、
アクチベーター液で処理後、通常脱銀処理されるが、低
銀量の感光材料を用いた画像増幅処理方法では、脱銀処
理を省略し、水洗たまは安定化処理といった簡易な方法
を行うことができる。また、感光材料から画像情報をス
キャナー等で読み取る方式では、撮影用感光材料などの
様に高銀量の感光材料を用いた場合でも、脱銀処理を不
要とする処理形態を採用することがてきる。
【0042】本発明で用いられるアクチベーター液、脱
銀液(漂白/定着液)、水洗および安定化液の処理素材
や処理方法は公知のものを用いることができる。好まし
くは、リサーチ・ディスクロージャーItem 36544
(1994年9月)第536頁〜第541頁、特願平7
−63572号に記載されたものを用いることができ
る。本発明のカプラーは磁気記録層を有するアドバンス
トフォトシステム用の感光材料にも好ましく用いられ
る。また、本発明のカプラーは少量の水を用いて加熱現
像するシステムや水を全く用いずに加熱現像する完全ド
ライシステム用にも適用できる。これらのシステムにつ
いては特開平6−35,118号、同6−17,528
号、特開昭56−146,133号、同60−119,
557号、特開平1−161,236号等に詳しい記載
がある。本発明のカラー写真感光材料は、色画像を形成
する感光材料のみならず、黒白画像を含めたモノトーン
の画像を形成する感光材料をも含む。
【0043】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳しく説
明するが、本発明はこれに限定されるものではない。 実施例1 (試料101の作成)比較カプラーCp−1の乳化分散
物を以下に示す方法で作成した。比較カプラーCp−
1、0.88gおよびリン酸トリクレジル、2.6gを
酢酸エチル、10mlに加熱溶解した(これを油相液と
する)。別途、ゼラチン、4.2gを室温の水、25m
lに加え、十分膨潤させた後に40℃に加温して完全に
溶解させた。このゼラチン水溶液を約40℃に保ったま
ま、5%ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム水溶
液、3mlおよび先に調製した油相液を加え、ホモジナ
イザーにより乳化分散して乳化分散物を調製した。この
乳化分散物を用いて以下の組成の塗布液を作製し、下塗
り層を有するポエチレンラミネート紙上に、カプラーが
1mmol/m2になるように塗布した。さらに、この上に2g
/m2 のゼラチンを保護層として塗布し、試料101を
作製した。
【0044】
【化12】
【0045】 (塗布液) 乳剤:塩臭化銀(Br30モル%) 13g 10%ゼラチン 28g 前記乳化分散物 22g 水 37ml 1−ヒドロキシ−3,5−ジクロロ−s−トリアジン ナトリウム4%水溶液 5ml (試料102の作製)比較カプラーCp−1の代わり
に、比較カプラーCp−2を等モル添加した以外、試料
101と同様にして試料102を作製した。 (試料103〜110の作製)比較カプラーCp−1の
代わりに、表3に示す本発明のカプラーを等モル添加し
た以外、試料101と同様にして試料103〜110を
作製した。以上のように作製した試料を白色光でウェッ
ジ露光し、以下に示す処理工程により発色現像処理を行
った。この時の最高濃度をX−rite社製の反射濃度
計X−rite304を用いて測定した。結果を、表3
に示した。ここで、表中、( )内は測定した色相を表
し、Yはイエローを、Mはマゼンタを表す。
【0046】
【表3】
【0047】 (処理工程) 工程 温度 時間 カラー現像 35℃ 3分 漂白定着 30〜36℃ 45秒 安定 30〜37℃ 20秒 安定 30〜37℃ 20秒 安定 30〜37℃ 20秒 乾燥 70〜85℃ 60秒 各処理液の組成は以下の通りである。
【0048】 (カラー現像液) 水 800ml エチレンジアミン四酢酸 2.0g トリエタノールアミン 8.0g 塩化ナトリウム 1.4g 臭化カリウム 0.6g 炭酸カリウム 25g N−エチル−N−(β−メタンスルホンアミドエチル) −3−メチル−4−アミノアニリン硫酸塩 5.0g N,N−ジエチルヒドロキシルアミン 4.2g 5,6−ジヒドロキシベンゼン−1,2,4−トリスル ホン酸 0.3g ケイ光増白剤(WHITEX4、住友化学製) 2.0g 上記に水を加えて1000mlとする。 pH(25℃)=10.25
【0049】 (漂白定着液) 水 400ml チオ硫酸アンモニウム水溶液(700g/リットル) 100ml 亜硫酸ナトリウム 18g エチレンジアミン四酢酸鉄(III)アンモニウム 55g エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム 3g 酢酸 8g 上記に水を加えて1000mlとする。 pH(25℃)=5.5
【0050】 (安定液) ホルマリン(37%) 0.1g ホルマリン亜硫酸付加物 0.7g 5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3− オン 0.02g 2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン 0.01g 硫酸銅 0.005g 上記に水を加えて1000mlとする。 pH(25℃)=4.0 表3より明らかなように、本発明のカプラーは,発色性
が十分に高いことがわかる。さらに、本発明のカプラー
を使用することによりイエローからマゼンタまでの広い
範囲の色素を形成できることがわかる。
【0051】実施例2 実施例1において作成した感光材料101〜110を耐
熱性試験器(60℃/40%)に14日間入れ、熱安定
性試験を行った。加熱後、実施例1の方法と同様にして
発色現像処理を行った。この時の最高濃度をX−rit
e社製の反射濃度計X−rite304を用いて測定し
た。結果を、表4に示した。ここでは、実施例1におけ
る処理時(すなわち、加熱処理前)の最高濃度もあわせ
て示した。
【0052】
【表4】
【0053】表4より明らかなように、本発明のカプラ
ーは,熱安定性が優れていることがわかる。 実施例3 −感光性ハロゲン化銀乳剤−1の調製− よく攪拌しているゼラチン水溶液(水1000ml中に不
活性ゼラチン30g、臭化カリウム2g)に、溶剤とし
てアンモニア・硝酸アンモニウムを溶剤として加えて7
5℃に保温し、ここに硝酸銀1モルを含む水溶液100
0mlと、臭化カリウム1モルと沃化カリウム0.03モ
ルとを含む水溶液1000mlを78分かけて同時に添加
した。水洗、脱塩の後、不活性ゼラチンを加えて再分散
し、球相当径0.76μmのヨード含有率3モル%の沃
臭化銀乳剤を調製した。球相当径は、コールターカウン
ター社のモデルTA−3で測定した。上記乳剤に、56
℃でチオシアン酸カリウム、塩化金酸、チオ硫酸ナトリ
ウムを添加し、最適に化学増感した。この乳剤に増感色
素を、塗布液調液時に添加して感色性を与えた。
【0054】−水酸化亜鉛分散物の調製− 一次粒子の粒子サイズが0.2μmの水酸化亜鉛の粉末
31g、分散剤としてカルボキシメチルセルロース1.
6g及びポリアクリル酸ソーダ0.4g、石灰処理オセ
インゼラチン8.5g、水158.5mlを混合し、この
混合物をガラスビーズを用いたミルで1時間分散した。
分散後、ガラスビーズを濾別し、水酸化亜鉛の分散物1
88gを得た。
【0055】−カプラーの乳化分散物の調製− 表5に示す組成の油相成分、水相成分をそれぞれ溶解
し、60℃の均一な溶液とする。油相成分と水相成分と
を合わせ、1リットルのステンレス容器中で、直径5cmのデ
ィスパーサーのついたディゾルバーにより、10000
rpmで20分間分散した。これに、後加水として、表5
に示す量の温水を加え、2000rpmで10分間混合し
た。このようにして、カプラーの乳化分散物を調製し
た。
【0056】
【表5】
【0057】
【化13】
【0058】
【化14】
【0059】こうして得られた材料を用いて、表6に示
す多層構成のハロゲン化銀写真感光材料301(比較
例)を作製した。
【0060】
【表6】
【0061】
【化15】
【0062】
【化16】
【0063】
【化17】
【0064】次いで、表7、8及び9に示す内容の処理
シートR−1を作製した。なお、表8は、表7の続き部
分を示すものである。
【0065】
【表7】
【0066】
【表8】
【0067】
【表9】
【0068】
【化18】
【0069】
【化19】
【0070】次に、表10に示す通りに各層のカプラー
を、ハロゲン化銀写真感光材料301(比較例)に対し
て等モル置き換えた以外は、ハロゲン化銀写真感光材料
301(比較例)と全く同じ組成のハロゲン化銀写真感
光材料302〜308(本発明)をそれぞれ作製した。
こうして得られたハロゲン化銀写真感光材料301〜3
08に連続的に濃度の変化したグレーのフィルターを通
して2500luxで0.01秒露光した。この露光済の
感材面に40℃の温水を15ml/m2 付与し、処理シー
トと互いの膜面同志を重ね合わせた後、ヒートドラムを
用いて80℃で15秒間熱現像した。処理後、処理シー
トを剥離すると、ハロゲン化銀写真感光材料側に露光し
たフィルターに対応して、マゼンタ画像が鮮明に得られ
た。処理直後にこのサンプルの露光部のDmax及び白地部
のDminの透過濃度をX−rite濃測機で測定した結果
を表10に示す。
【0071】
【表10】
【0072】表10の結果より、本発明における一般式
(1)で表されるカプラーを用いたハロゲン化銀写真感
光材料は短時間による処理においても高い発色性を有し
ていることがわかる。
【0073】
【発明の効果】本発明のカプラーを用いることにより、
短時間の処理においても高い発色性が得られ、しかも、
得られた色素画像の堅牢性も優れる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 勝又 泰司 神奈川県南足柄市中沼210番地 富士写真 フイルム株式会社内 Fターム(参考) 2H016 AD02 BA00 BD00 BE02 BE03 BF00 BG00 BK00 BM09

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に設けられた少なくとも1層の
    親水性コロイド層中に下記一般式(1)で表されるカプ
    ラーの少なくとも一つを含有することを特徴とするハロ
    ゲン化銀カラー写真感光材料。 【化1】 式中、Cβは炭素原子を表す。EWGはシアノ基、カル
    バモイル基、またはアルコキシカルボニル基を表し、M
    はCβとともに芳香族複素環を形成する原子団を表す。
    LGはアリールチオ基を表す。
  2. 【請求項2】 一般式(1)中、EWGがシアノ基であ
    ることを特徴とする請求項1に記載のハロゲン化銀カラ
    ー写真感光材料。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載のハロゲン化銀
    カラー写真感光材料を熱現像することを特徴とする画像
    形成方法。
  4. 【請求項4】 請求項1または2に記載のハロゲン化銀
    カラー写真感光材料を難溶性金属塩と該金属塩の錯化剤
    によるアルカリ発生下で現像を行うことを特徴とする画
    像形成方法。
  5. 【請求項5】 請求項1または2に記載のハロゲン化銀
    カラー写真感光材料をアルカリ処理液を展開して現像す
    ることを特徴とする画像形成方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2001087834A1 (fr) * 2000-05-16 2001-11-22 Takeda Chemical Industries, Ltd. Antagoniste de l'hormone de concentration de la melanine

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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