JP2000320624A - 動力伝達用の歯形構造 - Google Patents
動力伝達用の歯形構造Info
- Publication number
- JP2000320624A JP2000320624A JP11129414A JP12941499A JP2000320624A JP 2000320624 A JP2000320624 A JP 2000320624A JP 11129414 A JP11129414 A JP 11129414A JP 12941499 A JP12941499 A JP 12941499A JP 2000320624 A JP2000320624 A JP 2000320624A
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- JP
- Japan
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- tooth
- toothed
- teeth
- toothed belt
- belt
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- Pending
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 断面台形状の歯を設けた歯付ベルトおよび歯
付プーリからなる動力伝達システムにあって、伝動効率
を向上できる歯形構造を提供する。 【解決手段】 歯付プーリ２０間に巻回されて動力を伝
達する歯付ベルト１０との動力伝達用に係り、歯付ベル
ト１０の背面長手方向に適宜歯ピッチＰで設けた歯１２
を、この歯先面１３の角部を円形の一部の円弧形に形成
してその曲率半径Ｒ1が歯先面１３の幅Ｂ1の少なくとも
３０％以上となるようにし、また歯元幅Ｂ 2を歯ピッチ
Ｐの５０〜７５％としかつ歯高さＨを歯ピッチＰの３０
〜４０％の各寸法に形成する。かかる断面形状の歯先面
１３の全域がバックラッシを設けることなく接触するよ
うに、噛合相手の歯付プーリ２０の歯２１の歯先面２２
および歯底面２３を形成している。
付プーリからなる動力伝達システムにあって、伝動効率
を向上できる歯形構造を提供する。 【解決手段】 歯付プーリ２０間に巻回されて動力を伝
達する歯付ベルト１０との動力伝達用に係り、歯付ベル
ト１０の背面長手方向に適宜歯ピッチＰで設けた歯１２
を、この歯先面１３の角部を円形の一部の円弧形に形成
してその曲率半径Ｒ1が歯先面１３の幅Ｂ1の少なくとも
３０％以上となるようにし、また歯元幅Ｂ 2を歯ピッチ
Ｐの５０〜７５％としかつ歯高さＨを歯ピッチＰの３０
〜４０％の各寸法に形成する。かかる断面形状の歯先面
１３の全域がバックラッシを設けることなく接触するよ
うに、噛合相手の歯付プーリ２０の歯２１の歯先面２２
および歯底面２３を形成している。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、搬送や動力伝動に
用いられる歯付ベルトおよび歯付ベルトからなる動力伝
達システムにあって、伝動効率を向上し得る歯形構造に
関するものである。
用いられる歯付ベルトおよび歯付ベルトからなる動力伝
達システムにあって、伝動効率を向上し得る歯形構造に
関するものである。
【０００２】
【従来の技術】図３に示すように、ベルト本体２の背面
長手方向に断面台形状の歯３を適宜ピッチｐで設けた歯
付ベルト１は、原動側および従動側の歯付プーリ５間に
巻回されて物品を搬送したり、また回転動力を伝動する
ようになっている。
長手方向に断面台形状の歯３を適宜ピッチｐで設けた歯
付ベルト１は、原動側および従動側の歯付プーリ５間に
巻回されて物品を搬送したり、また回転動力を伝動する
ようになっている。
【０００３】この図３に示すような断面台形状の歯３を
設けた従来の一般的な歯付ベルト１にあっては、歯３の
歯先面４の角部曲率（ｒ）が小さく、歯先面４の幅ｂの
１０〜３０％になっている。そのため、同図拡大部
（ｂ）に示すように、歯付プーリ５の歯６に噛合して回
動する際、歯付ベルト１の歯３が歯付プーリ５の歯６に
噛み込んでから外れるときに干渉が大きくなり、噛み合
い抵抗が増すといった問題がある。
設けた従来の一般的な歯付ベルト１にあっては、歯３の
歯先面４の角部曲率（ｒ）が小さく、歯先面４の幅ｂの
１０〜３０％になっている。そのため、同図拡大部
（ｂ）に示すように、歯付プーリ５の歯６に噛合して回
動する際、歯付ベルト１の歯３が歯付プーリ５の歯６に
噛み込んでから外れるときに干渉が大きくなり、噛み合
い抵抗が増すといった問題がある。
【０００４】また、歯付ベルト１の歯３と歯付プーリ５
の歯６の間には、歯面間の遊びであるバックラッシｃを
設けて干渉を小さくしているため、正回転と逆回転の切
り替え時に回転の遅延を生じてしまう不都合がある。
の歯６の間には、歯面間の遊びであるバックラッシｃを
設けて干渉を小さくしているため、正回転と逆回転の切
り替え時に回転の遅延を生じてしまう不都合がある。
【０００５】あるいは、負荷が増大すると、歯付ベルト
１の張力が大きくなってベルト長さが伸びるような場
合、歯付プーリ５側との干渉が大きくなって、その歯６
に歯付ベルト１側の歯３が乗り上げるといった事態を生
じることもある。
１の張力が大きくなってベルト長さが伸びるような場
合、歯付プーリ５側との干渉が大きくなって、その歯６
に歯付ベルト１側の歯３が乗り上げるといった事態を生
じることもある。
【０００６】更に、図示例のように、断面台形状の歯３
をもつ歯付ベルト１にあっては、基本的にその歯先面４
が歯付プーリ５の歯底面７に接触しないよう設定してあ
るため、そうした歯先面４と歯底面７との関係に限って
いえば、少なくとも動力伝達に寄与していないといえ
る。
をもつ歯付ベルト１にあっては、基本的にその歯先面４
が歯付プーリ５の歯底面７に接触しないよう設定してあ
るため、そうした歯先面４と歯底面７との関係に限って
いえば、少なくとも動力伝達に寄与していないといえ
る。
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、断面台形状
の歯を設けた歯付ベルトおよび歯付プーリからなる動力
伝達システムにあって、伝動効率を向上し得る歯形構造
を提供することを目的としている。
の歯を設けた歯付ベルトおよび歯付プーリからなる動力
伝達システムにあって、伝動効率を向上し得る歯形構造
を提供することを目的としている。
【０００８】
【課題を解決するための手段】本発明の動力伝達用の歯
形構造は、歯付プーリ間に巻回されて動力を伝達する歯
付ベルトとの動力伝達用に係り、歯付ベルトの背面長手
方向に適宜歯ピッチで設けられた歯を、この歯先面の角
部を円形の一部の円弧形に形成してその曲率半径が歯先
面の幅の少なくとも３０％以上となるように設定し、ま
た歯元幅を歯ピッチの５０〜７５％に、歯高さを歯ピッ
チの３０〜４０％の各寸法に形成して、その断面形状の
歯先面の全域がバックラッシを設けることなく接触する
ように、歯付プーリの歯およびその歯底面を形成してい
る。
形構造は、歯付プーリ間に巻回されて動力を伝達する歯
付ベルトとの動力伝達用に係り、歯付ベルトの背面長手
方向に適宜歯ピッチで設けられた歯を、この歯先面の角
部を円形の一部の円弧形に形成してその曲率半径が歯先
面の幅の少なくとも３０％以上となるように設定し、ま
た歯元幅を歯ピッチの５０〜７５％に、歯高さを歯ピッ
チの３０〜４０％の各寸法に形成して、その断面形状の
歯先面の全域がバックラッシを設けることなく接触する
ように、歯付プーリの歯およびその歯底面を形成してい
る。
【０００９】歯付ベルトと歯付プーリの噛み合いによる
双方の歯形構造を以上のように設定することにより、双
方の歯面間のバックラッシをほぼ皆無とすることがで
き、接触面積が増大して動力の伝達効率が高められる。
双方の歯形構造を以上のように設定することにより、双
方の歯面間のバックラッシをほぼ皆無とすることがで
き、接触面積が増大して動力の伝達効率が高められる。
【００１０】
【発明の実施の形態】本発明による動力伝達用の歯形構
造の実施の形態について図面を参照して詳細に説明す
る。図１（ａ），（ｂ）に示すように、本実施形態の歯
付ベルト１０は、ベルト本体１１の背面長手方向に歯ピ
ッチＰで歯１２が設けられている。歯１２は、歯先面１
３の幅Ｂ1が歯元幅Ｂ2よりも小さく、歯先と歯元からな
る歯高さＨを有する断面台形状を有している。歯元幅Ｂ
2は歯ピッチＰの５０〜７５％に設定され、歯高さＨは
歯ピッチＰの３０〜４０％に設定してある。この場合の
歯高さＨとしては、従来例の図３で示された歯高さｈと
比較して相対的に大きくしてある。また、歯先面１３の
角部曲率Ｒ1は幅Ｂ1の少なくとも３０％以上としてお
り、その曲率Ｒ1と歯底面１４の曲率Ｒ2との丸み間は直
線部１５として形成されている。
造の実施の形態について図面を参照して詳細に説明す
る。図１（ａ），（ｂ）に示すように、本実施形態の歯
付ベルト１０は、ベルト本体１１の背面長手方向に歯ピ
ッチＰで歯１２が設けられている。歯１２は、歯先面１
３の幅Ｂ1が歯元幅Ｂ2よりも小さく、歯先と歯元からな
る歯高さＨを有する断面台形状を有している。歯元幅Ｂ
2は歯ピッチＰの５０〜７５％に設定され、歯高さＨは
歯ピッチＰの３０〜４０％に設定してある。この場合の
歯高さＨとしては、従来例の図３で示された歯高さｈと
比較して相対的に大きくしてある。また、歯先面１３の
角部曲率Ｒ1は幅Ｂ1の少なくとも３０％以上としてお
り、その曲率Ｒ1と歯底面１４の曲率Ｒ2との丸み間は直
線部１５として形成されている。
【００１１】図１（ｂ）に示すように、かかる歯付ベル
ト１０に噛合して動力を伝達する原動側および従動側の
歯付プーリ２０にあっては、歯ピッチＰによる歯２１と
歯２１の間の形状が歯付ベルト１０側の歯１２の断面形
状と同一に形成されている。すなわち、歯２１の歯先面
２２の角部曲率は歯付ベルト１０の歯１２の歯底面１４
の曲率Ｒ2と同一であり、歯底面２３の角部曲率は歯付
ベルト１０の歯１２の歯先面１３の角部曲率Ｒ1と同一
である。また、歯２１の歯先曲率Ｒ2と歯底曲率Ｒ1との
丸み間は直線部１５となっている。
ト１０に噛合して動力を伝達する原動側および従動側の
歯付プーリ２０にあっては、歯ピッチＰによる歯２１と
歯２１の間の形状が歯付ベルト１０側の歯１２の断面形
状と同一に形成されている。すなわち、歯２１の歯先面
２２の角部曲率は歯付ベルト１０の歯１２の歯底面１４
の曲率Ｒ2と同一であり、歯底面２３の角部曲率は歯付
ベルト１０の歯１２の歯先面１３の角部曲率Ｒ1と同一
である。また、歯２１の歯先曲率Ｒ2と歯底曲率Ｒ1との
丸み間は直線部１５となっている。
【００１２】従って、図１（ｂ）の歯付ベルト１０と歯
付プーリ２０の噛合関係から明らかなように、双方の歯
１２および歯２１間には図３の従来例で示したバックラ
ッシｃは設けられてはいない。すなわち、歯付ベルト１
０および歯付プーリ２０間の干渉は極めて少なく、双方
間の接触面積を大きく設定することでバックラッシをほ
ぼゼロとしている。その結果、高負荷時に歯付ベルト１
０側の歯１２が歯付プーリ２０側の歯２１に乗り上げる
不具合を抑え、動力伝達を向上させることができる。
付プーリ２０の噛合関係から明らかなように、双方の歯
１２および歯２１間には図３の従来例で示したバックラ
ッシｃは設けられてはいない。すなわち、歯付ベルト１
０および歯付プーリ２０間の干渉は極めて少なく、双方
間の接触面積を大きく設定することでバックラッシをほ
ぼゼロとしている。その結果、高負荷時に歯付ベルト１
０側の歯１２が歯付プーリ２０側の歯２１に乗り上げる
不具合を抑え、動力伝達を向上させることができる。
【００１３】図２は、図１に示す本実施形態による歯形
構造と、図３に示す従来例の歯形構造について、歯飛び
トルクと取付張力との関係を比較したグラフである。こ
の特性グラフから明らかなように、本実施形態の特性を
示す曲線は、従来例の特性を示す曲線と比較しておよそ
７０％伝達力が向上する。
構造と、図３に示す従来例の歯形構造について、歯飛び
トルクと取付張力との関係を比較したグラフである。こ
の特性グラフから明らかなように、本実施形態の特性を
示す曲線は、従来例の特性を示す曲線と比較しておよそ
７０％伝達力が向上する。
【００１４】なお、本発明の歯形構造については、歯付
ベルト１０は歯付プーリ２０と噛み合って回転動力を伝
達するシステム全般に適応できるものとし、材質につい
ては特に限定されない。ただし、歯付ベルト１０の歯１
２を形成するゴムなどの弾性材料については噛合時の摩
擦抵抗を小さくするために、摩擦係数の小さい滑りの良
好な材質のものを選定することが望ましい。
ベルト１０は歯付プーリ２０と噛み合って回転動力を伝
達するシステム全般に適応できるものとし、材質につい
ては特に限定されない。ただし、歯付ベルト１０の歯１
２を形成するゴムなどの弾性材料については噛合時の摩
擦抵抗を小さくするために、摩擦係数の小さい滑りの良
好な材質のものを選定することが望ましい。
【００１５】
【発明の効果】本発明による動力伝達用の歯形構造は、
歯付ベルトの背面長手方向に適宜歯ピッチで設けられた
歯の歯先面を大きく円形の一部である円弧形にして、そ
の歯先面の全域が歯付プーリの歯底面に接触するよう形
成されているので、歯面間のバックラッシはほぼゼロと
なり、高負荷時に歯付ベルトの歯が歯付プーリの歯に乗
り上げるといった従来からの不具合を解消し、接触面積
を増大させて動力伝達効率を高めるのに有効である。
歯付ベルトの背面長手方向に適宜歯ピッチで設けられた
歯の歯先面を大きく円形の一部である円弧形にして、そ
の歯先面の全域が歯付プーリの歯底面に接触するよう形
成されているので、歯面間のバックラッシはほぼゼロと
なり、高負荷時に歯付ベルトの歯が歯付プーリの歯に乗
り上げるといった従来からの不具合を解消し、接触面積
を増大させて動力伝達効率を高めるのに有効である。
【図１】本発明による歯形構造の実施形態を示す歯付ベ
ルト単体の側面断面図（ａ）と歯付プーリとの噛合関係
を示す側面断面図（ｂ）である。
ルト単体の側面断面図（ａ）と歯付プーリとの噛合関係
を示す側面断面図（ｂ）である。
【図２】本実施形態の歯形構造と従来例の歯形構造につ
いて歯飛びトルクを比較した性能グラフである。
いて歯飛びトルクを比較した性能グラフである。
【図３】従来例の歯形構造を示す側面断面図（ａ）およ
びその一部を拡大して示す側面断面図である。
びその一部を拡大して示す側面断面図である。
１０ 歯付ベルト １１ ベルト本体 １２ 歯 １３ 歯先面 １４ 歯底面 １５ 直線部 ２０ 歯付プーリ ２１ 歯 ２２ 歯先面 ２３ 歯底面
Claims (1)
- 【請求項１】 歯付プーリ間に巻回されて動力を伝達す
る歯付ベルトとの動力伝達用の歯形構造において、 歯付ベルトの背面長手方向に適宜歯ピッチで設けられた
歯を、この歯先面の角部を円形の一部の円弧形に形成し
てその曲率半径が歯先面の幅の少なくとも３０％以上と
なるように設定し、また歯元幅を歯ピッチの５０〜７５
％に、歯高さを歯ピッチの３０〜４０％の各寸法に形成
して、その断面形状の歯先面の全域がバックラッシを設
けることなく接触するように、歯付プーリの歯およびそ
の歯底面を形成したことを特徴とする動力伝達用の歯形
構造。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11129414A JP2000320624A (ja) | 1999-05-11 | 1999-05-11 | 動力伝達用の歯形構造 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11129414A JP2000320624A (ja) | 1999-05-11 | 1999-05-11 | 動力伝達用の歯形構造 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2000320624A true JP2000320624A (ja) | 2000-11-24 |
Family
ID=15008953
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP11129414A Pending JP2000320624A (ja) | 1999-05-11 | 1999-05-11 | 動力伝達用の歯形構造 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2000320624A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2002340140A (ja) * | 2001-05-22 | 2002-11-27 | Harmonic Drive Syst Ind Co Ltd | 軽量波動歯車装置 |
| JP2005114110A (ja) * | 2003-10-10 | 2005-04-28 | Gates Unitta Asia Co | 歯付ベルトおよびベルト伝動機構 |
| CN111156307A (zh) * | 2018-11-07 | 2020-05-15 | 康蒂泰克驱动系统有限公司 | 用于非金属链轮的同步链轮轮廓 |
-
1999
- 1999-05-11 JP JP11129414A patent/JP2000320624A/ja active Pending
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2002340140A (ja) * | 2001-05-22 | 2002-11-27 | Harmonic Drive Syst Ind Co Ltd | 軽量波動歯車装置 |
| JP2005114110A (ja) * | 2003-10-10 | 2005-04-28 | Gates Unitta Asia Co | 歯付ベルトおよびベルト伝動機構 |
| CN111156307A (zh) * | 2018-11-07 | 2020-05-15 | 康蒂泰克驱动系统有限公司 | 用于非金属链轮的同步链轮轮廓 |
| CN111156307B (zh) * | 2018-11-07 | 2024-03-08 | 康蒂泰克驱动系统有限公司 | 用于非金属链轮的同步链轮轮廓 |
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