JP2000320142A - 建築工事における鉄筋組立装置及びその鉄筋組立工法 - Google Patents

建築工事における鉄筋組立装置及びその鉄筋組立工法

Info

Publication number
JP2000320142A
JP2000320142A JP11130082A JP13008299A JP2000320142A JP 2000320142 A JP2000320142 A JP 2000320142A JP 11130082 A JP11130082 A JP 11130082A JP 13008299 A JP13008299 A JP 13008299A JP 2000320142 A JP2000320142 A JP 2000320142A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
horizontal
vertical
fixed seat
fixing member
seat
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11130082A
Other languages
English (en)
Inventor
Kuniyasu Ri
國安 李
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Individual filed Critical Individual
Priority to JP11130082A priority Critical patent/JP2000320142A/ja
Publication of JP2000320142A publication Critical patent/JP2000320142A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Wire Processing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 その他の関連作業と併行して同時に作業がで
き、縦横の鉄筋を迅速且つ正確に位置付けて配列する。
そして、作業員数を節減して工事期間を短縮する。 【解決手段】 建築物の近傍の空地で壁面構築予定位置
を原図に従って線引きして下固定座(1)を固定し、該
下固定座の近傍に主枠(1)を設置し、該主枠に下固定
座と所定間隔をもって対応するように上固定座(4)を
配設し、これら上下固定座間に複数の縦筋(61)を配
設して縦筋列を形成する。且つ、横筋セットポール
(8)に所定間隔をもって複数の横筋(62)を架設
し、横筋セットポールを垂直に位置させて横筋を縦筋列
に接触させ、これらの交差部位を縛って連結し、これら
からなる壁鉄筋から横筋セットポールを外した後、起重
機により主枠を吊り上げて壁鉄筋を下固定座から離脱さ
せ、該壁鉄筋を上固定座と共に施工フロアへ搬送し、壁
鉄筋を上固定座から外して施工フロアに配置する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は建築工事における鉄
筋組立装置及びその鉄筋組立工法に関し、特に、その他
の関連作業と同時に併行作業ができ、縦横の鉄筋を迅速
且つ確実に位置づけ配列し、これにより作業員数を節減
して工事期間を短縮できる施工が便利な建築工事におけ
る鉄筋組立装置及びその鉄筋組立工法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、地価が高くなり土地の入手が難し
くなっているため、都市圏内では定形型マンションや集
団型公団住宅が進められている。そのため、施工の技術
としては、木材型枠を釘打ちにより組み立てて、コンク
リート打込み作業によりコンクリート建物を構築すると
いう従来の技術が、組立ユニット化したメタルフォーム
施工法に移行している。このメタルフォーム施工法は、
施工品質及び効率に優れ、建設工程で機械設備を利用し
て迅速に大規模な施工ができ、且つ、労力、物力の面で
かなり著しい効果を得ることができるため、現在、建築
業界では広く注目されている。
【0003】このメタルフォーム施工法は、建築物の設
計上の違いや、周知の種々の施行方法の応用から、建築
用メタルフォームも設計上それぞれ異なる。現在知られ
ているいく種かの建築工法は、殆どが、先ず建物の周囲
の外側壁が完成してから、上層フロアへと逐次作業を進
めるのである。
【0004】即ち、一般の建設工程は、通常、コンクリ
ート打込み作業の前に、所定の構築場所に型枠を架設し
て、該型枠内に床鉄筋及び関連ある水道、電気配管を配
設した上でコンクリート打込み作業を行う。このコンク
リート打込み後は、該コンクリートが硬化する期間を待
って、コンクリートが充分な強度を備える程度までに固
まってから、そのコンクリートが凝固したフロア上に、
構築しようとする壁の位置を線引きする。そして、壁を
構築する時は、先ずその線引きした位置に壁鉄筋や水
道、電気配管を配設し、上記壁鉄筋の内側と外側にそれ
ぞれ内外壁枠を配設する。且つ、コンクリート打込み時
に、コンクリートによる外向きの押圧力に対抗させるた
めに、上記内外壁枠の間を引張ロッドで連結した後、上
記内外壁枠間にコンクリートを打込んで壁面を形成す
る。そして、これらの工程は、建物の上層フロアへと逐
次行われる。
【0005】上記壁鉄筋は、所定間隔をもって網状に編
成される縦向鉄筋及び横向鉄筋(以下、それぞれ縦筋、
横筋と称する。)を備えている。そして、これらを組み
立てる時には、先ず、縦筋を、当該フロアの床面を成形
した際に、その表面から露出する下層フロアにおける壁
面の壁鉄筋の端部に連結することによって固定する。次
に、作業員によって横筋を持ち上げ、上記縦筋の側に配
置すると同時に略等間隔となるように調整した状態で、
更に、他の作業員によって逐次縦筋と横筋の交差部位を
固く縛って、上記縦筋と横筋とを網状に結構する。ま
た、上記内外の壁枠間に所定間隔をもって内側及び外側
壁鉄筋を架設し、両壁鉄筋の間に水道、電気配管等を装
着配設する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記壁
鉄筋の組立工法は、尚も種々の課題がある。具体的に
は、上記工法では、フロアスラブが凝固した後、その上
に壁鉄筋や水道、電気管路等を架設し、且つ、その架設
が完成してからコンクリート打込み作業を行うのであ
り、しかも、上記縦筋及び横筋を架設するには、何人か
の作業員で持ち上げて連結しなければならないため、か
なりの作業員数と作業時間を必要とし、工期が長くなる
という問題がある。
【0007】また、上記壁鉄筋は、配置作業面におい
て、作業員の経験に基づいてのみ配設されるので、各筋
のピッチ(間隔)の正確さが維持し難く、経験が浅い作
業員が作業をした場合には、乱れが生じ、所定間隔をも
って均等に配置できない恐れがある。さらに、内外の壁
枠間に引張ロッドを連結する時には、その設置方向は作
業者の憶測によるものであるため、引張ロッドを内外の
壁枠間に貫挿する際に、既にこれらの間に配設している
壁型枠内部の縦筋や横筋、及び、水用の配管や電気管路
等に当たり、貫挿作業が停止されるばかりでなく、最悪
の場合には、水配管や電気管路が破損し、施工欠陥が生
じる恐れがある。
【0008】本発明は、上記従来の建築工事における鉄
筋組立装置及び工法の問題点に鑑みてなされたもので、
その他の関連作業と併行して同時に作業ができ、縦横の
鉄筋を迅速且つ正確に位置付けて配列する。これによ
り、作業員数を節減して工事期間を短縮できる施工に便
利な建築工事における鉄筋組立装置及びその鉄筋組立工
法を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明の建築工事における鉄筋組立装置は、地面に
線引きした壁面構築予定位置に配置され、上面に縦筋下
端を固定保持する下固定部材を配設した下固定座と、地
面上に架設され、上記下固定座の上方に所定間隔をもっ
て位置付けられる主枠と、上記主枠の下部に固定され、
上記下固定座と所定間隔をもって対応し、上記下固定部
材と対応して上記縦筋の上端を固定保持する上固定部材
を配設した上固定座と、上記上固定座の上部に配設さ
れ、上記縦筋を取外可能に挟持する挟持部材とを備えた
構成としている。
【0010】また、本発明の建築工事における鉄筋組立
工法は、(a)建築物の近傍の空地で壁面構築予定位置
を原図に従って線引きし、その位置に下固定座を固定す
ると共に、該下固定座上に下固定部材を配設し、(b)
下固定座の近傍に主枠を設置し、該主枠の上端部を上記
下固定座の上方に所定間隔をもって位置付け、且つ、該
主枠の上端部に上固定座を配設して該上固定座と下固定
座を所定間隔をもって対応させると共に、上記上固定座
に上固定部材を配設し、(c)上下固定部材の間に複数
の縦筋を配設して縦筋列を形成すると共に、これらのう
ち、所定の縦筋を上固定座に固定し、(d)縦筋列に横
向きに所定間隔をもって複数の横筋を縛り付けて壁鉄筋
を形成し、起重機により上記主枠を吊り上げて壁鉄筋を
下固定座から離脱させ、該壁鉄筋を上固定座と共に施工
フロアへ吊り下げて搬送し、(e)壁鉄筋を上固定座か
ら外して施工フロアに垂直に配置し、起重機により主枠
及び上固定座を吊り下げて下固定座側に戻し、(f)形
成するフロア数に応じて上記ステップ(b)から(e)
を繰返すステップとからなり、主としてフロア壁鉄筋を
組み立てるに利用されるように構成している。
【0011】そして、組立方法や組立装置については、
細部にわたり種々の工夫を凝らしているので随分と好ま
しい。
【0012】具体的には、上記鉄筋組立装置では、上記
各下固定部材は位置決め部を備え、この位置決め部と上
記下固定座との間に上記縦筋の下端を挿着して位置決め
できるようにしている。また、上記上固定部材に磁石を
配設し、縦筋を磁力で固定保持するようにしている。
【0013】また、上記鉄筋組立工法では、上記(a)
ステップにおいて、上記下固定部材により上記下固定座
との間に所定間隔をもって縦筋の挿着孔を形成し、上記
(b)ステップにおいて、上記上固定座に上固定部材を
所定間隔をもって配設し、各上固定部材に磁石を配設す
ると共に鉄筋を収容する当接部を設け、上記(c)ステ
ップにおいて、上記挿着孔と上記当接部とを上下に対応
させ、上記鉄筋の下端を挿着孔内に挿着すると共に上端
を当接部に収容させるようにしている。
【0014】さらに、上記(d)ステップの横筋の配設
方法として、(1)取付枠に所定間隔で肘受けを設けた
横筋セットポールを形成し、(2)複数の横筋を対応す
る一対の横筋セットポールの肘受けの間に所定間隔で架
設し、(3)上記横筋セットポールを垂直に位置させる
と共に上記縦筋列の近傍に位置させ、上記横筋を縦筋列
に接触させ、(4)横筋セットポールを上固定座に引っ
掛けて該横筋セットポールを垂直に固定保持させ、
(5)縦筋と横筋の交差部位を縛って連結し、(6)上
記縦筋及び横筋を組み立ててなる壁鉄筋から上記横筋セ
ットポールを外すようにしている。
【0015】さらに、本発明では、建築工事における横
鉄筋の組立方法として、(A)所定箇所に面状の縦筋列
を配設し、(B)所定間隔をもって肘受けを備えた横筋
セットポールを設け、(C)地面上に一対の横筋セット
ポールを平行に配置し、(D)複数の横筋を所定間隔で
両横筋セットポールの対応する肘受けの間に架設し、
(E)上記両横筋セットポールを垂直に位置させ、各横
筋を自重でそれぞれの肘受けに滑り転がせて各横筋を平
行に配列させ、(F)上記横筋列を上記縦筋列の近傍に
位置させ、各横筋を上記縦筋列に接触させ、(G)縦筋
と横筋の交差部位を縛って連結し、(H)上記縦筋及び
横筋を組み立ててなる壁鉄筋から上記横筋セットポール
を外すステップからなる組立方法を提供するものであ
る。
【0016】上記組立方法では、上記(F)ステップと
(G)ステップとの間に、上記横筋セットポールを垂直
に固定するステップを備えることが好ましい。
【0017】さらにまた、本発明では、建築工事におけ
る横筋セットポールとして、複数の横筋を所定間隔をも
って配列して組み立てる際に使用されるもので、取付枠
を備え、該取付枠に所定間隔をもって肘受けを設け、こ
れら肘受けに上記横筋を平行に配置するようにしたもの
を提供している。
【0018】この横筋セットポールでは、上記肘受けに
横筋を引っ掛けて支承する支承部を設けることが好まし
い。また、上記取付枠は、中段部が細長孔で上下端に拡
大した円孔を形成した取付溝と、一端に鉤端部を設ける
と共に他端に掛孔を備えた掛柱を設けた掛止鉤と、控え
桿及び該控え桿一端から延伸する回転ハンドルを有する
回転軸とを備え、上記回転軸の控え桿に、上記取付溝の
円孔と対応する胴部に内向きに凹む偏平状の切欠きを設
けて止着部を形成すると共に、該止着部の短辺の広さを
上記取付溝の細長孔の広さよりも小さく、止着部の長辺
の広さを取付溝の細長孔の広さよりも大きくし、この控
え桿によって、上記掛柱を取付枠内に挿入して対応させ
た上記掛孔と取付溝を貫通させて連結することが好まし
い。
【0019】且つ、本発明では、建築工事における縦鉄
筋の組立装置として、工事現場の地面上に固定されるも
ので、長桿形状をなし、その上面に挿着孔を形成する下
固定部材を設けた下固定座と、工事現場の地面上に固定
すると共に、上記下固定座と所定間隔をもって上方に位
置させ、上記下固定部材と対応すると共に上下を開放し
た当接部を備えた上固定部材を設け、且つ、上記当接部
に磁石を配設した上固定座とを備え、複数の縦筋の下端
をそれぞれ上記挿着孔に挿着すると共に上端を上記当接
部に配置させ、これら縦筋を上下の固定座の間に配列し
て縦筋列を形成するようにしたものを提供している。
【0020】上記組立装置では、上記上下の固定座を、
それぞれナットを滑り移動可能に収容する滑り軌道部を
備えた長桿体とし、これらに上記固定部材を連結し、上
記ナットを移動させることにより上記固定部材を所定間
隔に移動調整できるようにすることが好ましい。また、
上記上固定部材と上記下固定部材が上下に対応し、上固
定部材に上記当接部の中央から外向きに延びる導引部を
設け、上記下固定部材に下固定座との間に上記挿着孔を
形成する位置決め部を設けると共に該位置決め部の両端
に外向きに延伸する案内翼部を形成することが好まし
い。
【0021】上記のように構成された本発明は、所定の
フロアに型枠取り付けてコンクリート打込み等の作業を
行っている際に、建物側傍の空地で予め壁鉄筋を組み立
て完成した状態で、上記フロアの床スラブが完成する
と、直ちにその施工フロアへ吊り下げて搬送し、すぐに
後続のコンクリート打込み作業を行うことができる。ま
た、一定した規格通りの施工ができるので、各フロアを
同じ規格で簡単に施工でき、高い品質で全体施工速度を
向上させることができる。
【0022】縦筋及び横筋を配列して架設する際に、縦
筋を簡単な動作で配設することができ、横筋は作業員に
よって持ち上げて連結する必要がないため、作業が随分
と便利である。そのため、作業員数を節減できると共
に、効率がよく、大幅に工期を短縮することができる。
壁鉄筋は、所定間隔で規格化した状態で架設して配置で
き、また、内外の壁枠を引張ロッドで連結する際には方
向を確定でき、壁鉄筋や水道、電気配管等に当接して作
業が停止されるなどの不良状況が生じない。
【0023】上下の固定座をナットが滑り移動可能な軌
道型の長桿体として形成しているため、また、鉄筋を配
置する上下の固定部材がナットに螺締しているので、必
要な鉄筋間隔が大小異なる場合に、その螺締状態を緩め
て軌道部上で移動させることにより、固定部材の間隔及
び距離を希望に応じて調整することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に従って説明する。本発明の建築鉄筋組立装置は、図1
から図3に示すように、下固定座1、下固定ブロック
2、主枠3、上固定座4、上固定ブロック5、鉄筋6、
挟持部材7及び横筋セットポール8からなる。
【0025】上記下固定座1は、図4及び図5に示すよ
うに、必要とする壁枠の大きさに対応して囲い連結する
多数の長桿体であり、平行な一対の棒材本体11を備
え、各棒材本体11内には凹溝の開口部に係止片を有す
る形状の滑り軌道部111が設けられている。この下固
定座1は、建築物の側部の所定空地において、実際に成
形するフロア全体と同じように模倣したフロア床(以
下、地面と言う。)上面に、建物の原図に従って線引き
された壁枠の設置部位に正確に位置決めされる。そし
て、この下固定座1は、ねじ部材12により予め地面に
埋設された膨張ナット管13に螺締して固定される。
【0026】上記下固定ブロック2は、鉄筋6の下固定
部材として、所定間隔をもって上記下固定座1の棒材本
体11上に配設されるものである。各下固定ブロック2
は、略V字型のブロック体形状をなし、その突端には位
置決め部21を備えている。この位置決め部21の両端
には、外向きに傾斜するように延伸する案内翼部22が
形成されている。また、位置決め部21の両外側面に
は、それぞれ外向きに突出する結合部23が設けられて
いる。これら結合部23には、長楕円形状の貫通孔23
0が設けられている。
【0027】上記下固定ブロック2を棒材本体11上に
組み立てる時には、先ず、複数の4角形状の固定ナット
24を棒材本体11の端縁より滑り軌道部111内に嵌
入し、所定間隔の定位部位に滑り移動させる。そして、
下固定ブロック2の結合部23を滑り軌道部111上に
位置させて固定ナット24と対応させ、下固定ブロック
2における一対に張り出した案内翼部22を外側に向け
る。この状態で、複数の固定ねじロッド25を上記結合
部23の貫通孔230より挿入して固定ナット24に螺
締することにより、各下固定ブロック2を上記下固定座
1に連結固定する。この時、V字状の下固定ブロック2
の位置決め部21は、丁度滑り軌道部111の溝口11
2上に位置するようにし、図1及び図5に示すように、
この位置決め部21と溝口112の縁との間で鉄筋6の
挿着孔26を形成する。なお、この挿着孔26は、長楕
円形状の貫通孔230により、その大きさを調整するこ
とができ、太さ異なる鉄筋6にも対応して挿着可能であ
る。
【0028】上記主枠3は、図1から図3に示すよう
に、下固定座1で囲んだ範囲の地面上方の高い位置に架
設されるものである。この主枠3は、地面上に立設する
4本の直立柱31を備えている。これら各直立柱31の
底部には、高さ調節部材32を設け、この高さ調節部材
32によって直立柱31の底部と地面との間隔を調整で
きるようにしている。また、これら直立柱31の上端部
には、縦方向及び横方向に延びる桁部材33が連結架設
される。この桁部材33は、上記下固定座1の上方に位
置するように配置される。そして、縦横の桁部材33,
33の交叉部位は、図2に示すように、締め付けロープ
34で連結されている。なお、この主枠3には、上部に
屋根を一体に組み立てても良く、このようにすれば、雨
が降る日でも組立作業を行うことができる。
【0029】上記上固定座4は、図1、図6及び図7に
示すように、上記下固定座1の上方に対応するように、
ボルト40によって上記主枠3の縦横桁部材33の下方
に螺締して固定するもので、複数の長桿体を囲繞するよ
うに連結してなる。この上固定座4は、各長桿体の断面
がI字形状をなし、その下方両側の下固定ブロック2と
対応する部位に、それぞれ長手方向に沿って内向きに窪
む側面滑り溝41が凹設されている。また、長桿体の上
端部には、長手方向に沿って平行な上部滑り溝42が凹
設されている。これら滑り溝41,42は開口部に係止
片を有する。
【0030】上記上固定座4の各長桿体を連結する時に
は、図8及び図9に示すように、先ず側面滑り溝41及
び上部滑り溝42内に、多数の4角形状の連結ナット4
3を嵌入する。そして、長桿体の側面滑り溝41におい
て、連結ナット43のねじ孔と対応する底部を穿孔す
る。且つ、長桿体の連結部位の底部及び上部にそれぞれ
覆い板44を取り付ける。ここで、この連結板44は、
その形状を両長桿体の接続部位の形状と対応する略T型
板状をなし、連結ナット43のねじ孔及び長桿体の穿孔
と対応する部位には連結孔441が設けられている。そ
して、この連結板44は、複数の連結ボルト45によ
り、連結孔441を通して対応する連結ナット43のね
じ孔に螺締することにより、各長桿体を接続固定する。
【0031】また、図1及び図8に示すように、上固定
座4と上記主枠3とは、ボルトを上記縦横桁部材33に
形成した挿通孔より通し、上部滑り溝42内の連結ナッ
ト43に螺締して連結される。
【0032】上記上固定ブロック5は、図6及び図7に
示すように、鉄筋6の上固定部材として、それぞれ上記
上固定座4の側面滑り溝41に固定されるものである。
この上固定ブロック5は、上固定座4の側面滑り溝41
に当接する当接部51を備え、この当接部51の両側に
それぞれ通孔511が穿設されている。また、この上固
定ブロック5には、当接部51の中央から外向きのV字
状に延びる導引部52が設けられている。さらに、上記
当接部51には、導引部52の突出方向と反対側の背面
に開孔53が凹設され、この開孔53内に磁石54が粘
着されている。
【0033】上記上固定ブロック5を組み立てる際に
は、先ず、上固定座4の側面滑り溝41内に複数の固定
ナット55を嵌入し、この固定ナット55を下固定ブロ
ック5を設置する部位に移動させる。そして、複数の固
定ねじロッド56を通孔511より通して固定ナット5
5に螺締して固定することにより、上記上固定ブロック
5を下固定ブロック2に対応させ、導引部52を水平外
向きに延伸させる。
【0034】上記鉄筋6は、図1に示すように、垂直に
配置される縦筋61と、略水平に配設される横筋62と
からなる。そして、図5に示すように、上記縦筋61の
下端611は、上記挿着孔26内に対応挿着され、該縦
筋61の上端612は、上固定ブロック5の導引部52
の間に直接押込まれる。これにより、縦筋61の上端6
12の近傍は、導引部52内に寄掛かるように定位し、
上記磁石54の磁力によって導引部52間の当接部51
の表面に固定保持される。
【0035】上記挟持部材7は、図1及び図6に示すよ
うに、必要に応じて所定間隔をもって上記固定座4の上
部滑り溝42に固設されるもので、締付板71とクラン
プ72を備えている。
【0036】上記締付板71には、一端に通孔711が
設けられ、他端に縦筋61の上端612を嵌入するV字
型の開口712が設けられている。且つ、上記開口71
2の先端両側には、上向きに屈折する当接挟持部713
が形成されている。この締付板71を上固定座4に配設
する時には、先ず、複数の固定ナット73を上固定座4
の上部滑り溝42内に嵌入する。次に、各締付板71
を、その開口712が外向きに位置するように配置し、
固定ねじロッド74を通孔711より通して上記固定ナ
ット73に螺締して固定する。
【0037】上記クランプ72は、上記締付板71上に
位置付けられるもので、上記当接挟持部713に当接さ
れる貫挿ブロック721を備えている。この貫挿ブロッ
ク721には、中央に縦筋61の上端612を貫挿する
中孔722が形成されている。また、側面中央には、上
記開口712と対応すると共に中孔722と連通するね
じ孔723が設けられている。上記ねじ孔723には、
T型ボルト724を螺入し、中孔722内を貫挿させた
縦筋61を締め付けることにより、該縦筋61に当接さ
せ固定保持する。これにより、上固定座4と一緒に鉄筋
網を吊上可能とする。
【0038】横筋セットポール8は、図1、図10及び
図11に示すように、上記横筋62を整えた状態に配列
して架設するもので、取付枠81、鉤状の肘受け82、
掛止鉤83及び回転軸84を備えている。
【0039】上記取付枠81は4角筒状の長桿であり、
その長手方向が上固定座4と下固定座1の間に垂直に配
置される。この取付枠81の長さは、上記上固定座4と
下固定座1の間隔より短く、その上端811近傍の対向
する両側壁には、互いに対応する取付溝813が設けら
れている。各取付溝813の形状は、中間部を細幅とし
た長孔で上下端が円孔814,815となるように形成
されている。
【0040】上記肘受け82は、上記取付枠81の取付
溝813を設けた一方の側壁に所定間隔をもって溶接し
て固着されている。各肘受け82は、溶接した部分から
外向きに延び、その端部には上向きへ突出する支承部8
21が設けられている。そして、この支承部821によ
り横筋62を引掛けるようにして収容する。
【0041】上記掛止鉤83は逆L字形状の板体からな
り、上記取付枠81の上端811に配設される。この掛
止鉤83の一端には、上記取付枠81の上端811の内
部に挿入する掛柱831が形成されている。この掛柱8
31には、取付溝813の下端の円孔815と対応する
掛孔832が穿設されている。また、この掛止鉤83の
他端は、上記肘受け82の伸出方向と同一方向に突出す
るように取付枠81より伸出させるもので、その突端に
は、上記上固定座4上に引っ掛ける鉤端部833が下向
きに突設されている。
【0042】上記回転軸84は、控え桿841及びL字
形状の回転ハンドル842を備えている。上記控え桿8
41は、上記取付枠81の一方の側壁から取付溝813
の円孔814,815と掛止鉤83の掛孔832に横向
きに貫通させ、他方の側壁の外面側でC型の止め輪84
4によって離脱不可に固定するものである。この控え桿
841には、円孔814,815と対応する断面円形状
の胴部に、上記一対の取付溝813の間隔と同一間隔で
対向する切欠きを設け、断面偏平形状の止着部843を
形成している。この止着部843は、断面形状が円弧辺
を有する矩形状をなす。そして、止着部843の短辺の
幅αは、上記取付溝813の細長孔の幅βより小さく、
また、止着部843の長辺の幅は、取付溝813の細長
孔の幅βより大きくなるように形成されている。上記回
転ハンドル842は、上記控え桿841の端部に連続
し、この控え桿841を中心として回動させることによ
り回転軸84の回転を制御するもので、控え桿841か
ら伸出した端部を屈曲させてL字形状をなすように形成
されている。
【0043】上記構成の鉄筋組立装置を用いた鉄筋組立
工法としては、組立壁鉄筋を例にすると、その壁鉄筋
は、予め建築物の近傍の空地でその他の作業と併行して
組み立てることができる。そして、組立後の壁鉄筋は、
建築物のフロアの所定位置に吊り下げて搬送して取り付
けられる。
【0044】具体的には、下記のステップを経て行われ
る。まず、図1、図4及び図5に示すように、建築物の
近傍の空地で壁面構築予定の位置を原図に従って線引き
する。そして、その線引きした箇所に所定間隔で複数の
底孔14を穿設し、その底孔14内に膨張ナット管13
を埋設する。
【0045】下固定座1の棒材本体11,11を底孔1
4の両側に平行に設置する。そして、両棒材本体11の
間の膨張ナット管13と対応する箇所に圧着板15を配
設し、ねじ部材12により圧着板15及び膨張ナット管
13を螺締して固定し、各棒材本体11,11を地面に
定着させる。この下固定座1の設置範囲は、図2に示す
上固定座4の設置区域と対応する。
【0046】棒材本体11の滑り軌道部111内に、そ
の端縁より複数の固定ナット24を嵌入し、これら固定
ナット24を所定間隔に滑り移動させる。次に、下固定
ブロック2の結合部23を固定ナット24と対応するよ
うに滑り軌道部111上に配置する。そして、下固定ブ
ロック2の案内翼部22を外向きに突出させ、固定ねじ
ロッド25を結合部23のねじ孔より挿入して固定ナッ
ト24に螺締することにより、該下固定ブロック2を下
固定座1上に固定する。
【0047】図1、図2及び図3に示すように、下固定
座1によって囲繞した範囲の側辺に、主枠3を組み立て
る。なお、この主枠3の組立法は、周知の桁部材組立法
と同様であるため、説明は省略する。
【0048】図1、図2及び図8に示すように、主枠3
における縦横の桁部材33下方の下固定座1と対応する
箇所に上固定座4を螺締して固定する。そして、滑り溝
41,42内に複数の連結ナット43を嵌入すると共
に、長桿体の連結部位の上下両面に覆い板44を被覆さ
せ、複数の連結ボルト45によって覆い板44を通して
連結ナット43に螺締することにより、各長桿体を連結
する。
【0049】図6及び図7に示すように、上固定座4の
側面滑り溝41内に複数の固定ナット55を嵌入し、各
固定ナット55を上固定ブロック5の通孔511の配設
位置と対応する箇所に滑り移動させる。そして、上固定
ブロック5の導引部52が外向きに突出するように配置
し、固定ねじロッド56を上ブロック5の通孔511よ
り通して固定ナット55に螺締させることにより、各上
固定ブロック5を上固定座4の側面に固定する。同時
に、複数の固定ナット73を上固定座4の上部滑り溝4
2内に嵌入し、この固定ナット73と対応するように締
付板71を上固定座4の上部滑り溝42上に、開口71
2が外向きになるように配置する。そして、固定ねじロ
ッド74を締付板71の通孔711を通して固定ナット
73に螺締することのより、各締付板71を上固定座4
上に固定する。
【0050】図1及び図5に示すように、複数の縦筋6
1を配置し、それぞれの下端611を挿着孔26に差し
込むと共に、それぞれの上端612を上固定ブロック5
の導引部52間の当接部51に当接させ、所定間隔をも
って配列を形成する。また、上固定ブロック5の上部に
締付板71が配設されている箇所では、縦筋61の上端
612が上記開口712内に挟持されるように配置す
る。
【0051】図1及び図6に示すように、クランプ72
の貫挿ブロック721を、上記締付板71の開口712
内に配置した縦筋61の上端612に外嵌し、締付板7
1の上面に位置付ける。そして、貫挿ブロック721の
側辺を当接挟持部713に当接させ、T型ボルト724
をねじ込んで中孔722に通した縦筋61を押圧するこ
とにより、該縦筋61を締付固定する。
【0052】図12及び図1に示すように、空地の上に
一対の横筋セットポール8を平行に配置し、その両取付
枠81の対応する肘受け82の間にそれぞれ任意に横筋
62を架け渡す。その後、作業員により、一対の横筋セ
ットポール8を垂直に起す。この際、上記横筋62は、
自重により自動的に肘受け82の支承部821に転り込
み、所定間隔をもって整然と均等に平行配列した状態と
なる。且つ、一対の取付枠81の上面の掛止鉤83を上
固定座4上に引っ掛け、これら取付枠81と一緒に横筋
62を、作業員の手で補助することなく暫時横向きに保
持する。これにより、整然と均等に配列された横筋62
が複数の縦筋61からなる縦筋列と接触する。なお、横
筋62の長さに応じて3つの横筋セットポール8を使用
しても良い。
【0053】続いて、作業員により所定間隔をもって均
等に配列した縦筋61及び横筋62の交差する部位を、
それぞれ針金で縛り付け、整然として一体に連結した壁
鉄筋網を形成する。
【0054】図1、図10及び図11に示すように、横
筋セットポール8におけるL字形状の回転ハンドル84
2を垂直方向の状態から水平方向に回動させる。これに
よりに、取付溝813に対して止着部843が長辺側か
ら短辺側に回動する。この際、取付枠81は、取付溝8
13が止着部843の長辺との係止から離脱したことか
ら自重で下降する。そのため、止着部843の位置が取
付溝813に対して下端の円孔815から中段の細長孔
をへて上端の円孔814に至り、肘受け82が横筋62
に対する支承状態から下方に離脱する。従って、掛止鉤
83を上固定座4から外すことにより、横筋セットポー
ル8全体を取り外すことができる。
【0055】上記縦筋61及び横筋62を配列してなる
壁鉄筋網の組み立てステップを繰返し、成形するフロア
全部の壁鉄筋を組み立て完成させる。図1に示すよう
に、各壁面はそれぞれ内外両面の鉄筋網を備える。そし
て、鉄筋網の組み立てが完成すれば、これらの間に先に
水道、電気管路を配設しても良い。
【0056】次に、起重機により主枠3を介して全体を
図3に示すように吊り上げる。この際、上固定座4によ
って格子状とした壁鉄筋網を一体に連結した状態で上昇
する。そして、縦筋61が下固定座1の挿着孔26から
自動的に離脱し、壁鉄筋全体が建物の施工フロアに吊り
下げた状態で搬送される。
【0057】ついで、図13に示すように、施工するフ
ロアの床スラブ上へ露出させた既に成形している下層の
フロアの壁鉄筋に対し、接続端部63を予め屈折させて
ガイド段部64を形成する。なお、このガイド段部64
は、必ずしも形成する必要はない。そして、上記接続端
部63を利用し、前述のように形成した本実施形態の壁
鉄筋を下降させて所定位置に設置し、且つ、作業員によ
り壁鉄筋の縦筋61を接続端部63に縛って固接する。
これにより、本実施形態の壁鉄筋を所定位置に固定する
ことができる。なお、接続端部63に縛り付けて連結し
ている作業中には、起重機を他の壁鉄筋を搬送する作業
に利用してもよい。
【0058】そして、クランプ72を縦筋61から外し
て、縦筋61を係止状態から離脱させ、単に上固定ブロ
ック5の側辺だけに位置決めさせる。従って、起重機に
より主枠3を吊り上げると、上固定座4を一体に連動さ
せて壁鉄筋から離脱させることができる。そして、この
離脱させた上固定座4は、他の壁鉄筋を形成する際に使
用することができる。
【0059】次に、壁鉄筋の内側に内側壁枠を設置し、
壁鉄筋の外側に外側壁枠を取り付ける。その後、所定位
置に内外の壁枠間を連結する引張ロッドを配設し、これ
ら壁枠内部にコンクリートを打込み、乾燥凝固した後に
壁枠を解体する。
【0060】そして、上記縦筋61及び横筋62を配列
してなる壁鉄筋網の組み立て以降のステップを、必要な
フロア数に応じて繰返す。ここで、同一棟の建築物は作
業上、全て鉄筋の配設が規格化されるので、各フロアの
壁鉄筋の組立作業は、単に、縦筋及び横筋を配列して、
クランプ72を嵌入して係止するだけで良い。
【0061】このように、本発明の装置及び方法では、
従来技術と比較して下記のような優れた効果を有する。
【0062】(一)その他の関連作業と併行して同時に
作業をすることができる。即ち、下層フロアの型枠を取
り付け、コンクリート打込み等の作業を行っている際
に、建築物の側傍の空地で予め壁鉄筋を組み立てて完成
した状態で、成形中の床スラブが凝固して完成すれば、
直ちに壁鉄筋を施工フロアへ吊り下げて搬送することが
できる。そのため、直に後続のコンクリート打込み作業
を行えるので、建築物の工事作業時間(工期)を短縮す
ることができる。
【0063】(二)作業性がよい。即ち、形成した同一
の構造体を重複して使用し、規格式の施工が可能である
ため、各フロアを同じ規格で簡単に施工することがで
き、建築物全体の施工速度を向上させることができる。
【0064】(三)鉄筋の組立作業を迅速に行うことが
できる。即ち、縦筋及び横筋を所定間隔をもって均等に
配列架設する際に、縦筋を簡単な挿着作動で配設するこ
とができる。また、横筋は、概略的に配置した後、横筋
セットポールを垂直に位置させるだけで、作業員により
各横筋を持ち上げて固定することなく、均等に配列する
ことができる。そのため、作業が随分と便利であり、作
業員数を節減できるうえ、効率がよく、壁鉄筋の組立時
間を従来の一日半から半時間に短縮できるため、大幅に
工期を短縮することができる。
【0065】(四)壁鉄筋の配設の位置づけが明確であ
る。即ち、壁鉄筋は架設配置において、均等な間隔と配
設位置が明白であるため、全体が規格化される。そのた
め、内外の壁枠を引張ロッドで連結する際に、方向を確
定でき、壁鉄筋や水道、電気配管等に当接して貫挿作業
が停止されたり、水配管や電気管路が破損するなどの不
良状況が生じることを確実に防止できる。
【0066】(五)鉄筋の間隔や位置を容易に調整でき
る。即ち、上下の固定座を、ナットが滑り移動可能な軌
道型の長桿体として形成しているため、また、鉄筋は上
記ナットに螺締して固定した上下固定部材を介して配列
しているので、隣接する鉄筋間に必要な間隔が大小異な
る場合に、その締付状態を緩め、軌道部上で変位させる
ことにより、新たなに希望する間隔に調整することがで
きる。
【0067】(六)雨が降る日でも作業ができる。即
ち、主枠の上に屋根を一体に組み立てることにより、雨
が降る日も組立作業を行うことができる。
【0068】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の建築工事における鉄筋組立装置および鉄筋組立工法で
は、その他の関連作業と併行して作業ができるので建築
工事の作業時間を短縮することができる。規格化した施
工ができるので、各フロアを同じ規格で施工することが
でき、建築物全体の施工速度を向上させることができ
る。縦筋を簡単な挿着動作で配設できると共に、横筋を
作業員によって持ち上げることなく迅速に配列架設でき
るので、作業員数を節減できると共に、効率がよく、大
幅に工期を短縮することができる。
【0069】壁鉄筋は、架設配置において所定間隔をも
って全体が均等に規格化されるため、引張ロッドで内外
の壁枠を連結する際に方向を確定できる。そのため、壁
鉄筋や水道、電気配管等に当接し、破損する等の不良状
況が生じることを確実に防止することができる。隣接す
る鉄筋間に必要な間隔が大小異なる場合に、固定部材と
ナットの締付状態を緩め、該固定部材を軌道部上で変位
させて調整することにより、鉄筋間の感覚も調節するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態である鉄筋組立装置の部分
斜視図である。
【図2】 鉄筋組立装置の組立状態の一例を示す平面図
である。
【図3】 組み立てた鉄筋網を吊り上げる状態を示す側
面図である。
【図4】 下固定座と下固定部材の分解斜視図である。
【図5】 図4の下固定座と下固定部材の組立態様及び
縦筋の挿着状態を示す断面図である。
【図6】 上固定座、上固定部材及び挟持部材の分解斜
視図である。
【図7】 図6の上固定座と上固定部材の組立状態を示
す断面図である。
【図8】 上固定座の連結部位を示す分解斜視図であ
る。
【図9】 図8の上固定座の連結状態を示す断面図であ
る。
【図10】 横筋セットポールの分解斜視図である。
【図11】 図10の横筋セットポールの組立状態を示
す断面図である。
【図12】 一対の横筋セットポールの間に横筋を架設
した状態を示す斜視図である。
【図13】 下層フロアの壁鉄筋への連結状態を示す概
略図である。
【符号の説明】
1:下固定座 11:棒材本体 111:滑り軌道部 12:ねじ部材 13:膨張ナット管 2:下固定ブロック(下
固定部材) 21:位置決め部 22:案内翼部 23:結合部 25:固定ねじロッド 26:挿着孔 3:主枠 31:直立柱 32:高さ調節部材 33:縦、横桁部材 4:上固定座 41:側面滑り溝 42:上部滑り溝 43:連結ボルト 44:覆い板 45:連結ボルト 5:上固定ブロック(上
固定部材) 51:当接部 52:導引部 53:開孔 54:磁石 55:固定ナット 56:固定ねじロッド 6:鉄筋 61:縦筋 62:横筋 7:挟持部材 72:クランプ 73:固定ナット 74:固定ねじロッド 722:中孔 723:ねじ孔 724:T型ボルト 8:横筋セットポール 81:取付枠 813:取付溝 82:肘受け 83:掛止鉤 84:回転軸 842:回転ハンドル 843:止着部

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 地面に線引きした壁面構築予定位置に配
    置され、上面に縦筋下端を固定保持する下固定部材を配
    設した下固定座と、 地面上に架設され、上記下固定座の上方に所定間隔をも
    って位置付けられる主枠と、 上記主枠の下部に固定され、上記下固定座と所定間隔を
    もって対応し、上記下固定部材と対応して上記縦筋の上
    端を固定保持する上固定部材を配設した上固定座と、 上記上固定座の上部に配設され、上記縦筋を取外可能に
    挟持する挟持部材とを備えていることを特徴とする建築
    工事における鉄筋組立装置。
  2. 【請求項2】 上記各下固定部材は位置決め部を備え、
    この位置決め部と上記下固定座との間に上記縦筋の下端
    を挿着して位置決めできるようにしたことを特徴とする
    請求項1に記載の建築工事における鉄筋組立装置。
  3. 【請求項3】 上記上固定部材に磁石を配設し、縦筋を
    磁力で固定保持するようにしたことを特徴とする請求項
    1または請求項2に記載の建築工事における鉄筋組立装
    置。
  4. 【請求項4】 (a)建築物の近傍の空地で壁面構築予
    定位置を原図に従って線引きし、その位置に下固定座を
    固定すると共に、該下固定座上に下固定部材を配設し、 (b)下固定座の近傍に主枠を設置し、該主枠の上端部
    を上記下固定座の上方に所定間隔をもって位置付け、且
    つ、該主枠の上端部に上固定座を配設して該上固定座と
    下固定座を所定間隔をもって対応させると共に、上記上
    固定座に上固定部材を配設し、 (c)上下固定部材の間に複数の縦筋を配設して縦筋列
    を形成すると共に、これらのうち、所定の縦筋を上固定
    座に固定し、 (d)縦筋列に横向きに所定間隔をもって複数の横筋を
    縛り付けて壁鉄筋を形成し、起重機により上記主枠を吊
    り上げて壁鉄筋を下固定座から離脱させ、該壁鉄筋を上
    固定座と共に施工フロアへ吊り下げて搬送し、 (e)壁鉄筋を上固定座から外して施工フロアに垂直に
    配置し、起重機により主枠及び上固定座を吊り下げて下
    固定座側に戻し、 (f)形成するフロア数に応じて上記ステップ(b)か
    ら(e)を繰返すステップとからなる建築工事における
    鉄筋組立工法。
  5. 【請求項5】 上記(a)ステップにおいて、上記下固
    定部材により上記下固定座との間に所定間隔をもって縦
    筋の挿着孔を形成し、 上記(b)ステップにおいて、上記上固定座に上固定部
    材を所定間隔をもって配設し、各上固定部材に磁石を配
    設すると共に鉄筋を収容する当接部を設け、 上記(c)ステップにおいて、上記挿着孔と上記当接部
    とを上下に対応させ、上記鉄筋の下端を挿着孔内に挿着
    すると共に上端を当接部に収容させるようにしてなる請
    求項4に記載の建築工事における鉄筋組立工法。
  6. 【請求項6】 上記(d)ステップの横筋の配設方法と
    して、 (1)取付枠に所定間隔で肘受けを設けた横筋セットポ
    ールを形成し、 (2)複数の横筋を対応する一対の横筋セットポールの
    肘受けの間に所定間隔で架設し、 (3)上記横筋セットポールを垂直に位置させると共に
    上記縦筋列の近傍に位置させ、上記横筋を縦筋列に接触
    させ、 (4)横筋セットポールを上固定座に引っ掛けて該横筋
    セットポールを垂直に固定保持させ、 (5)縦筋と横筋の交差部位を縛って連結し、 (6)上記縦筋及び横筋を組み立ててなる壁鉄筋から上
    記横筋セットポールを外すようにしてなる請求項4また
    は請求項5に記載の建築工事における鉄筋組立工法。
  7. 【請求項7】 (A)所定箇所に面状の縦筋列を配設
    し、 (B)所定間隔をもって肘受けを備えた横筋セットポー
    ルを設け、 (C)地面上に一対の横筋セットポールを平行に配置
    し、 (D)複数の横筋を所定間隔で両横筋セットポールの対
    応する肘受けの間に架設し、 (E)上記両横筋セットポールを垂直に位置させ、各横
    筋を自重でそれぞれの肘受けに滑り転がせて各横筋を平
    行に配列させ、 (F)上記横筋列を上記縦筋列の近傍に位置させ、各横
    筋を上記縦筋列に接触させ、 (G)縦筋と横筋の交差部位を縛って連結し、 (H)上記縦筋及び横筋を組み立ててなる壁鉄筋から上
    記横筋セットポールを外すステップからなる建築工事に
    おける横鉄筋の組立方法。
  8. 【請求項8】 上記(F)ステップと(G)ステップと
    の間に、上記横筋セットポールを垂直に固定するステッ
    プを備えていることを特徴とする請求項7に記載の建築
    工事における横鉄筋の組立方法。
  9. 【請求項9】 複数の横筋を所定間隔をもって配列して
    組み立てる際に使用されるもので、取付枠を備え、該取
    付枠に所定間隔をもって肘受けを設け、これら肘受けに
    上記横筋を平行に配置するようにしてなる建築工事にお
    ける横筋セットポール。
  10. 【請求項10】 上記肘受けに横筋を引っ掛けて支承す
    る支承部を設けたことを特徴とする請求項9に記載の建
    築工事における横筋セットポール。
  11. 【請求項11】 上記取付枠は、中段部が細長孔で上下
    端に拡大した円孔を形成した取付溝と、一端に鉤端部を
    設けると共に他端に掛孔を備えた掛柱を設けた掛止鉤
    と、控え桿及び該控え桿一端から延伸する回転ハンドル
    を有する回転軸とを備え、上記回転軸の控え桿に、上記
    取付溝の円孔と対応する胴部に内向きに凹む偏平状の切
    欠きを設けて止着部を形成すると共に、該止着部の短辺
    の広さを上記取付溝の細長孔の広さよりも小さく、止着
    部の長辺の広さを取付溝の細長孔の広さよりも大きく
    し、この控え桿によって、上記掛柱を取付枠内に挿入し
    て対応させた上記掛孔と取付溝を貫通させて連結するよ
    うにしたことを特徴とする請求項9または請求項10に
    記載の建築工事における横筋セットポール。
  12. 【請求項12】 工事現場の地面上に固定されるもの
    で、長桿形状をなし、その上面に挿着孔を形成する下固
    定部材を設けた下固定座と、工事現場の地面上に固定す
    ると共に、上記下固定座と所定間隔をもって上方に位置
    させ、上記下固定部材と対応すると共に上下を開放した
    当接部を備えた上固定部材を設け、且つ、上記当接部に
    磁石を配設した上固定座とを備え、 複数の縦筋の下端をそれぞれ上記挿着孔に挿着すると共
    に上端を上記当接部に配置させ、これら縦筋を上下の固
    定座の間に配列して縦筋列を形成するようにしてなる建
    築工事における縦鉄筋の組立装置。
  13. 【請求項13】 上記上下の固定座を、それぞれナット
    を滑り移動可能に収容する滑り軌道部を備えた長桿体と
    し、これらに上記固定部材を連結し、上記ナットを移動
    させることにより上記固定部材を所定間隔に移動調整で
    きるようにしたことを特徴とする請求項12に記載の建
    築工事における縦鉄筋の組立装置。
  14. 【請求項14】 上記上固定部材と上記下固定部材が上
    下に対応し、上固定部材に上記当接部の中央から外向き
    に延びる導引部を設け、上記下固定部材に下固定座との
    間に上記挿着孔を形成する位置決め部を設けると共に該
    位置決め部の両端に外向きに延伸する案内翼部を形成し
    たことを特徴とする請求項12または請求項13に記載
    の建築工事における縦鉄筋の組立装置。
JP11130082A 1999-05-11 1999-05-11 建築工事における鉄筋組立装置及びその鉄筋組立工法 Pending JP2000320142A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11130082A JP2000320142A (ja) 1999-05-11 1999-05-11 建築工事における鉄筋組立装置及びその鉄筋組立工法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11130082A JP2000320142A (ja) 1999-05-11 1999-05-11 建築工事における鉄筋組立装置及びその鉄筋組立工法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000320142A true JP2000320142A (ja) 2000-11-21

Family

ID=15025560

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11130082A Pending JP2000320142A (ja) 1999-05-11 1999-05-11 建築工事における鉄筋組立装置及びその鉄筋組立工法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000320142A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114643331A (zh) * 2020-12-21 2022-06-21 广东博智林机器人有限公司 一种钢筋网片固定装置、钢筋网笼组装设备及组装方法
CN114893005A (zh) * 2022-06-24 2022-08-12 北京博大新元房地产开发有限公司 一种用于装配式墙体构件的定位机构及施工方法
CN114960787A (zh) * 2022-05-31 2022-08-30 南京海骏绿建科技有限公司 一种厂房基础调平用施工装置及方法
KR20230017572A (ko) * 2021-07-28 2023-02-06 주식회사 금문스틸텍 용접철근 격자망 자동화 생산설비 및 용접철근 격자망을 이용한 철근망 선조립 시공방법
CN115890903A (zh) * 2022-12-28 2023-04-04 中煤第三建设(集团)有限责任公司 一种下弦肋梁钢筋固定设备
CN117600361A (zh) * 2023-10-20 2024-02-27 宁波华宇建设有限公司 一种柱箍筋的自动上装装置

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114643331A (zh) * 2020-12-21 2022-06-21 广东博智林机器人有限公司 一种钢筋网片固定装置、钢筋网笼组装设备及组装方法
CN114643331B (zh) * 2020-12-21 2023-07-18 广东博智林机器人有限公司 一种钢筋网片固定装置、钢筋网笼组装设备及组装方法
KR20230017572A (ko) * 2021-07-28 2023-02-06 주식회사 금문스틸텍 용접철근 격자망 자동화 생산설비 및 용접철근 격자망을 이용한 철근망 선조립 시공방법
KR102560735B1 (ko) * 2021-07-28 2023-07-28 주식회사 금문스틸텍 용접철근 격자망을 이용한 철근망 선조립 시공방법
CN114960787A (zh) * 2022-05-31 2022-08-30 南京海骏绿建科技有限公司 一种厂房基础调平用施工装置及方法
CN114960787B (zh) * 2022-05-31 2023-07-25 南京海骏绿建科技有限公司 一种厂房基础调平用施工装置及方法
CN114893005A (zh) * 2022-06-24 2022-08-12 北京博大新元房地产开发有限公司 一种用于装配式墙体构件的定位机构及施工方法
CN114893005B (zh) * 2022-06-24 2024-04-02 北京博大新元房地产开发有限公司 一种用于装配式墙体构件的定位机构及施工方法
CN115890903A (zh) * 2022-12-28 2023-04-04 中煤第三建设(集团)有限责任公司 一种下弦肋梁钢筋固定设备
CN115890903B (zh) * 2022-12-28 2024-05-07 中煤第三建设(集团)有限责任公司 一种下弦肋梁钢筋固定设备
CN117600361A (zh) * 2023-10-20 2024-02-27 宁波华宇建设有限公司 一种柱箍筋的自动上装装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN113605443B (zh) 一种高低跨混凝土底板施工结构及其方法
CN114482529A (zh) 一种后浇带镀锌钢管支撑架回顶施工方法
CN110284729B (zh) 一种历史建筑墙体分块式切割拆除方法
JP2000320142A (ja) 建築工事における鉄筋組立装置及びその鉄筋組立工法
KR101978599B1 (ko) 갱폼 고정구
JP3673108B2 (ja) 中空スラブのボイド部材設置方法
CN212025812U (zh) 混凝土路面拉杆假缝施工装置
JPH0657956A (ja) コンクリート構造物の構築工法
JP3466136B2 (ja) Pc橋の張出架設方法及び装置
JP2001295404A (ja) 鉄筋付捨型枠中空管打込み工法
JP3032052U (ja) 橋脚補強工事の施工装置
KR20220055709A (ko) 연결철물을 이용하여 공기단축이 가능한 장수명 라멘조 공동주택 pc 공법
JP2648937B2 (ja) ロングスパン小梁の鉄筋先組み工法
CN107630553B (zh) 一种用于大跨度楼板的先张快速施工装置及方法
JPH10219708A (ja) 布基礎用プレキャストコンクリートブロックおよび該プレキャストコンクリートブロックを用いた布基礎工法
JP2004308155A (ja) Pc板の吊込み方法と吊り治具
JP3586121B2 (ja) 鉄筋コンクリート柱と鉄骨梁の混合構造およびその施工方法
KR20020082966A (ko) 슬라브 거푸집의 설치기능을 가지는 피 에스 씨 교량용빔의 가설방법 및 그 장치
JPH02311639A (ja) 合成床の構築方法
CN215715445U (zh) 一种加气混凝土预制板模板对接卡扣
JP2002356854A (ja) 当該建物の床板を利用したコンクリート壁の組立工法
CN107630554B (zh) 一种用于楼板的快速施工装置及方法
JPH08232270A (ja) 斜面安定化工法
JP2005527721A (ja) プレキャストコンクリート梁橋用仮設ブラケット及びその設置方法
JP2002194892A (ja) 建物の構築方法