JP2000317754A - 工作機械の主軸装置 - Google Patents

工作機械の主軸装置

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JP2000317754A JP11125341A JP12534199A JP2000317754A JP 2000317754 A JP2000317754 A JP 2000317754A JP 11125341 A JP11125341 A JP 11125341A JP 12534199 A JP12534199 A JP 12534199A JP 2000317754 A JP2000317754 A JP 2000317754A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 重切削に耐える大きな支持剛性と負荷容量を
得る。 【解決手段】 板ばね21,22は、可動スリーブ部材
7を、その径方向の変位を強い剛性で阻止するととも
に、可動スリーブ部材7の軸方向の移動を屈撓性により
自由にしてハウジング1に支持している。したがって、
モータ6の発熱等によって主軸2が熱膨張した場合、可
動スリーブ部材7は主軸2と一緒に軸方向に円滑に移動
して熱膨張に起因する支障を防ぐ。また、可動スリーブ
部材7が上記のように軸方向に円滑に移動するので、予
圧ばね9によってころがり軸受4に設計通りの適正な予
圧が付加される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ハウジングに主軸
をアンギュラ玉軸受等のころがり軸受を介して回転自在
に支持した工作機械の主軸装置に関する。
【0002】
【従来の技術】工作機械の主軸装置として、図7に示す
ものが知られている。この主軸装置は、ハウジング1内
に、主軸2が、前後2組(図7では左側を前とする。)
のころがり軸受3,4で回転自在に支持され、主軸2を
回転させる電動モータ6がころがり軸受3,4の間に設
けられたものであって、ハウジング1と後側のころがり
軸受4との間に、可動スリーブ部材7を、ころがり軸受
4の外輪に嵌着するとともにスライドボールベアリング
8によって主軸2の軸方向に移動自在に嵌挿し、予圧ば
ね9で後側に付勢してころがり軸受に予圧をかける構造
となっている。なお、ハウジング1は、その後端にボル
ト11で着脱自在に一体に固定された後部部材(リヤハ
ウジング)1aを有し、可動スリーブ部材7はその後部
部材1aに嵌挿されている。スライドボールベアリング
8は、発熱体であるモータ6等の温度変化によりころが
り軸受3,4間の大きな熱膨張を逃がし、ガタツキを防
止するために用いられる。
【0003】また、図8と図9に示す工作機械の主軸装
置も知られている(特開平10−225802号公
報)。この主軸装置は、ハウジング1(後部部材1a)
の内周面と可動スリーブ部材7の外周面との間に、油流
入空間Saと流通隙間g及び油流出空間Sbとを3個宛
周方向に交互に形成し、油循環装置13で作動油を油流
入空間Saから流通隙間gを通じて油流出空間Sbに流
すことにより、可動スリーブ部材7を作動油の圧力で中
心に浮かせて支持する構造となっている。なお、他の構
造は図7の主軸装置と同一であるので、同一の部材等に
同一の符号を付してその説明を省略する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】図7に示す上記前者の
主軸装置は、スライドボールベアリング8に、ガタツキ
防止のために予圧が与えられ、また径方向の大きな熱膨
張力や切削反力が働くため、可動スリーブ部材7やハウ
ジング1の後部部材1aにボールの圧痕が生じ、その圧
痕により可動スリーブ部材7の動きが鈍くなってころが
り軸受3,4が焼き付くおそれがある。
【0005】また、図8と図9に示す後者の静圧軸受方
式の主軸装置の場合は、作動油圧力の非常に大きい油循
環装置13が必要であり、しかも加圧に伴う作動油の温
度上昇を抑えるためには、大型の油循環装置13に見合
う冷却能力を持つ大型の温度制御装置14が必要で、製
造費のみならず運転費が割高になる。また、油流入空間
Saと流通隙間g及び油流出空間Sbを交互に3個(或
いは4個以上)宛形成しなければならないので、内部構
造が複雑になり、この点でもコスト高になる問題点があ
る。
【0006】また、図7の主軸装置からスライドボール
ベアリング8を省き、後部部材1aと可動スリーブ部材
7の間に小さな隙間を設定して滑り案内にした主軸装置
も一般に使用されているが、隙間が切削時のビレの原因
となる他、径方向の荷重や主軸の自重による摩擦力で軸
の熱膨張を円滑に逃せない場合にはころがり軸受の焼付
けにもつながる。
【0007】本発明は、重切削に耐える大きな支持剛性
と負荷容量を得ることができる工作機械の主軸装置を提
供することを目的とする。本発明の他の目的は、軸受予
圧の安定化を図ることができる工作機械の主軸装置を提
供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の少なくとも1つの
目的を達成するために、請求項1記載の発明は、ハウジ
ング内に、主軸がころがり軸受で回転自在に支持された
工作機械の主軸装置において、上記ハウジングところが
り軸受との間に、可動スリーブ部材をころがり軸受の外
輪に嵌着して主軸の軸方向に移動自在に嵌挿し、上記ハ
ウジングと可動スリーブ部材との間に、主軸の軸方向に
屈撓自在とされた板ばねを、その外端部をハウジングに
固定するとともに、内端部を可動スリーブ部材に固定し
て設けた構成とした。
【0009】この手段では、板ばねは、例えば主軸が熱
膨張した時に、主軸の軸方向に撓わんでハウジングに対
して可動スリーブ部材を軸方向に移動させ、また、ハウ
ジングに対する可動スリーブ部材の径方向の動きを強い
剛性で阻止する。このため、主軸の熱膨張が吸収され、
またハウジングに対する可動スリーブ部材の径方向のガ
タツキが抑止される。板ばねの形状及び構造は任意であ
り、例えば、環状の1枚物、或いは矩形状の複数のばね
板を環状に配した物などとすることができる。また、板
ばねは1個とは限らず、2個以上設けることができる。
【0010】請求項1記載の工作機械の主軸装置におい
て、板ばねを環状とし、主軸を中心に配設することが好
ましい(請求項2)。この構成では、主軸装置の組立構
造が簡単になる。
【0011】請求項1又は2記載の工作機械の主軸装置
において、板ばねの外端部を油圧クランプ機構によって
ハウジングに着脱自在とすることが好ましい(請求項
3)。この構成では、熱的条件の変化等により、板ばね
に歪みが生じたような場合、油圧クランプ機構を作動さ
せてハウジングに対する板ばね外端部の固定を解くこと
により、歪みを逃がす。板ばねの固定解除は、通常、主
軸が回転を停止し、主軸に負荷が掛かっていない条件下
で行う。
【0012】請求項1ないし3のいずれか1つに記載の
工作機械の主軸装置において、ハウジングと可動スリー
ブ部材との間にスライドボールベアリングを装入するこ
とができる(請求項4)。この場合は、可動スリーブ部
材の軸方向移動を円滑にするスライドボールベアリング
の小さな負荷容量を板ばねが補う。
【0013】請求項1ないし3のいずれか1つに記載の
工作機械の主軸装置において、水平に配置されたハウジ
ングの内周面のほぼ下半分と、これに対向する可動スリ
ーブ部材の外周面のほぼ下半分との間に、作動油により
可動スリーブ部材に浮力を付加する油圧室を、油供給孔
に連絡して形成し、該油圧室上部のハウジングの内周面
と可動スリーブ部材の外周面との間に、作動油の流出に
抵抗をかける絞り隙間を、油排出孔に連絡して形成する
ことができる(請求項5)。この構成では、作動油を油
供給孔から油圧室に供給すると、絞り隙間の流出抵抗に
よって油圧室の作動油圧力が高まり、可動スリーブ部材
に浮力を作用させる。このため、ハウジングに加わる可
動スリーブ部材の下方向荷重が軽減され、ハウジングと
可動スリーブ部材間の軸方向の摩擦抵抗が低下する。
【0014】請求項1ないし5のいずれか1つに記載の
工作機械の主軸装置において、可動スリーブ部材に予圧
手段を付設することができる(請求項6)。この構成で
は軸受予圧の安定化が図られる。予圧手段には、ばね等
を用いた定圧予圧手段や油圧等を利用した定位置予圧手
段等があるが、それらを単独で使用することも、また併
用することもできる。
【0015】
【発明の実施の形態】発明の実施の形態を添付図面を参
照して説明する。図1ないし図4は本発明に係る工作機
械の主軸装置の実施の形態を示す。なお、主軸装置の基
本的な構造は、図7の主軸装置と同じであるので、同一
の部材等に同一の符号を付してその説明を省略する。
【0016】ハウジング1の後部部材1aと可動スリー
ブ部材7との間には、円環状の板ばね21,22が主軸
2を中心にして設けられている。板ばね21,22は、
その外端部21a,22aをハウジング1と後部部材1
aとの間、及び後部部材1aと該後部部材1aにボルト
23で着脱自在に一体に取り付けられたカバー部材1b
との間にそれぞれシム24を介して挟まれてハウジング
1に固定され、また内端部21b,22bを可動スリー
ブ部材7と該可動スリーブ部材7にボルト25で着脱自
在に一体に取り付けられた軸受押え7aとの間、及び可
動スリーブ部材7と該可動スリーブ部材7にボルト26
で着脱自在に一体に取り付けられたばね押え7bとの間
にそれぞれ挟まれて可動スリーブ部材7に固定されて設
けられており、主軸2の軸方向に屈撓自在とされている
【0017】そして、板ばね22には3個又は4個以上
の透孔22c(図2では1個しか示されていない。)が
環状に等間隔で形成され、各透孔22cに予圧ばね9が
挿通されている。シム24は、組込み時に板ばね21,
22が平らになるよう調整するために使用する。
【0018】水平状態のハウジング1の後部部材1aの
内周面のほぼ下半分と、これに対向する可動スリーブ部
材7の外周面のほぼ下半分との間に、油圧室Oaが油供
給孔1cに連絡して形成されるとともに、ハウジング1
の後部部材1aの内周面のほぼ上半分と、これに対向す
る可動スリーブ部材7の外周面のほぼ上半分との間に、
排油室Obが油排出孔1dに連絡して形成され、また、
油圧室Oaと排油室Obの間に、油圧室Oaから排油室
Obに流れる作動油の流出に抵抗をかけて排油室Obと
油圧室Oaに圧力差を生じさせる絞り隙間t,tが形成
されている。
【0019】また、油圧室Oaと絞り隙間t及び排油室
Obの両側部には、軸受隙間cが後部部材1aと可動ス
リーブ部材7の全内外周面にわたって形成されている。
そして、後部部材1aにはリング状のシール部材27が
装着され、軸受隙間cを液密にしている。ボルト11,
23,25,26はいずれも図に1個しか示されていな
いが、複数環状に配設されている。
【0020】油供給孔1cと油排出孔1dは、ハウジン
グ1の後部部材1aに穿設されており、油供給孔1cに
は供給管28によってポンプ付オイルクーラ29が接続
され、また油排出孔1dには、流量センサ30を有する
排油管31が接続されている。供給管28電磁流量調整
弁32を持ち、供給管28の分岐管33には電磁リリー
フ弁34が設けられている。ポンプ付オイルクーラ29
は、油ポンプとオイルクーラとを分離した構造であって
も、また場合によっては油ポンプのみであってもよい。
【0021】電磁流量調整弁32は、ポンプ付オイルク
ーラ29から供給管28を通って油圧室Oaに供給され
る作動油(冷却油)の流量を調整するものである。ま
た、電磁リリーフ弁34は、次式(1)によって表わさ
れる浮力Fが、絞り隙間tと軸受隙間cの大きさδ1 ,
δ2 の変動によって大きくなり過ぎないように作動油の
供給圧力に上限を設けるために使用する。 F ≒W1 ×W2 ×(PA −PB ) ……(1) 但し、 W1 ;油圧室Oaの鉛直方向の投影幅 W2 ;油圧室Oaの前後幅 PA ;油圧室Oaの作動油圧力 PB ;排油室Obの作動油圧力
【0022】ここで、軸受隙間cの大きさδ1 は、後部
部材1aと可動スリーブ部材7間の温度差が最大となっ
た場合でも支障を生じない大きさとされ、絞り隙間tの
大きさδ2 よりも小さくされている。前後幅W3 を油圧
室Oa及び排油室Obの前後幅W2 よりも小さくされた
絞り隙間tの部分の軸受隙間cも絞りとして機能し、作
動 油の流れに抵抗をかけるが、後部部材1aと可動ス
リーブ部材7間の負荷容量やそれらの嵌め合いを決定す
ることが主体であり、作動油の流れを制御する割合は小
さくされている。
【0023】次に、上記の構成とされた工作機械の主軸
装置の作用を説明する。リリーフ弁34を、浮力Fが可
動スリーブ部材7を含めた主軸2の自重ところがり軸受
4に加わる支持荷重以下となるように設定してポンプ付
オイルクーラ29を作動させ、作動油を油圧室Oaに供
給しながらモータ6で主軸2を回転させて作業を開始す
る。
【0024】ポンプ付オイルクーラ29から油圧室Oa
に供給された作動油は、絞り隙間tを通って排油室Ob
に流れ、後部部材1aと可動スリーブ部材7を冷却して
それらの温度差を低下させるが、この際、絞り隙間tの
働きによって油圧室Oaと排油室Obの間に圧力差が生
じ、可動スリーブ部材7に浮力Fが作用するので、後部
部材1aに対する可動スリーブ部材7の軸方向の摩擦抵
抗が小さくなる。また、板ばね21,22は、可動スリ
ーブ部材7を、その径方向の変位を強い剛性で阻止する
とともに、可動スリーブ部材7の軸方向の移動を屈撓性
により自由にしてハウジング1に支持している。
【0025】したがって、モータ6の発熱等によって主
軸2が熱膨張した場合、可動スリーブ部材7は主軸2と
一緒に軸方向に円滑に移動して熱膨張に起因する支障を
防ぐ。また、可動スリーブ部材7が上記のように軸方向
に円滑に移動するので、予圧ばね9によって主軸軸受で
あるころがり軸受3,4に設計通りの適正な予圧が付加
される。
【0026】上記において、可動スリーブ部材7の熱膨
張が大きくて軸受隙間c(δ1 )が無くなり、可動スリ
ーブ部材7の外周面が後部部材1aの内周面に接触した
場合には、作動油の流量が減少する。この油量減少を流
量センサ30で検知して警報を出し、モータ6を停止さ
せるような措置がとられる。
【0027】また、作動油の温度が下がり、過冷却にな
ると、ころがり軸受4の外輪側が冷やされて従来構造で
は予圧上昇・変動につながるが、本主軸装置において
は、温度低下により作動油の絶対粘度μが大きくなるこ
とから、絞り隙間t(δ2 )で作動油流量Qが下式
(2)により絞られるため、過冷却が自動的に防止され
る。 Q =δ23 ・W3 ・(PA −PB )/(12μ・L) ……(2) 但し、 L ;絞り隙間tの長さ
【0028】図5は本発明の第2の実施の形態を示す。
この工作機械の主軸装置は、板ばね21,22の外端部
21a,22aを、シリンダCya,Cybに装入され
たピストンPia,Pibによってハウジング1側に着
脱自在に固定する構造となっている。シリンダCyaは
ハウジング1と後部部材1aに形成され、他のシリンダ
Cybは後部部材1aとカバー部材1bに形成されてい
る。シリンダCyaとピストンPia、及びシリンダC
ybとピストンPibはそれぞれ油圧クランプ機構を構
成している。シリンダCya,Cybはそれぞれ油通路
1e,1fを介して油供給源(図示せず)に連絡されて
いる。他の構造は、図1ないし図4の工作機械の主軸装
置と同じである。
【0029】この主軸装置においては、熱的な条件の変
化により板ばね21,22に歪みが生じたような場合、
板ばね21,22の外端部21a,22aのピストンP
ia,Pibによる固定を解き、再びピストンPia,
Pibで固定し直すことにより、歪みを除去する。油圧
クランプ機構による固定解除の外部指令は、主軸回転が
停止し、主軸2に負荷が掛っていない条件下で行う。
【0030】図6は、本発明の第3の実施の形態を示
す。この主軸装置は、図1ないし図4の主軸装置から、
油圧室Oaと排油室Ob及び絞り隙間t並びに供給管2
8等を省き、後部部材1aと可動スリーブ部材7の隙間
Ocにスライドボールベアリング8を装入した構造とな
っている。もちろん、スライドボールベアリング8が装
入された隙間Ocに冷却油を循環させ可動スリーブ部材
7の熱膨張でスライドボールベアリング8の予圧を増大
させない方法を取ることにより、主軸軸受の冷却を行う
ことが好ましいことは言うまでもない。他の構造は図1
ないし図4の主軸装置と同一である。
【0031】この主軸装置の場合は、単独では小さいス
ライドボールベアリング8の負荷容量を、剛性と負荷容
量の大きい板ばね21,22が補う。したがって、この
主軸装置においては、第1及び第2実施形態の主軸装置
に準じた効果が得られる上、既存の工作機械の主軸装置
を改良することが比較的容易になる。
【0032】なお、後部部材1aの線膨張係数を可動ス
リーブ部材7の線膨張係数よりも大きくすることが好ま
しい。例を上げると、可動スリーブ部材7を鋼材とした
場合に、後部部材1aを鋼材よりも線膨張係数の大きい
アルミ材や黄銅などにする。ところで、発熱はころがり
軸受4から起こって可動スリーブ部材7に伝わるため、
温度は可動スリーブ部材7の方が後部部材1aよりも常
に高くなる。したがって、例えば、後部部材1aと可動
スリーブ部材7とが同材質の場合、温度上昇に伴い軸受
隙間δ1 が小さくなるので、軸受隙間δ1 を大きく取ら
ざるを得ないのが現状であるが、上記のように構成する
と、後部部材1aよりも発熱源であるころがり軸受4に
近い可動スリーブ部材7の温度が上昇する方向で温度差
がついても、軸受隙間δ1 の減少が軽減されるので、予
め軸受隙間δ1 を小さく設定できる。アルミ材は、鋼材
に比べて表面の硬度不足や強度面(ヤング率、耐力、引
張強さ)が劣るが、作動油による半浮上によって接触面
圧を下げ摩耗や変形を防ぐことができる。
【0033】軸受隙間δ1 は、後部部材1aと可動スリ
ーブ部材7が使用温度範囲の最低の同一温度となった条
件下でゼロとならないように設定する。これによって、
使用温度範囲で両者が同一温度なら線膨張係数の差から
必ず軸受隙間を確保できる。ころがり軸受4の発熱で内
側の可動スリーブ部材7が膨張し、軸受隙間δ1 が小さ
くなると、作動油流量が減少してその温度が高くなる。
この熱は線膨張係数の大きい後部部材1aに伝わり内径
が大きくなることで軸受隙間δ1 が増加する。両部品が
接触した場合、熱が更に伝わりやすくなり隙間増加方向
に移行することになる。
【0034】後部部材1aに温度センサを設置すること
で設定温度範囲外になったら注意を促す方法がとれ、流
量センサの信号から実際に警報を発振するか否かを判定
することができる。
【0035】予圧には、ばね、油圧、空圧を用いた定圧
予圧と油圧シリンダ等を用いた予圧切換装置により定位
置予圧を取る方法が一般に使用されているが、本主軸装
置においては、予圧ばね9の他に、定位置予圧を可能に
する油圧シリンダを設けることができることは勿論、定
位置予圧のみとすることも、場合によっては予圧の全く
ない主軸装置に適用することも可能である。また、予圧
構造は、図のものに限らず任意である。
【0036】また、図の主軸装置は、モータ6がハウジ
ング1内に設けられたモータ内蔵型となっているが、モ
ータ内蔵型でない主軸装置に適用することもできる。ま
た、図6の主軸装置からスライドボールベアリング8を
省くことができる。油圧室Oaを2個以上としたり、絞
り隙間tを油排出孔1dに直接連絡して排油室Obを無
くすることも可能である。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明によれば、重切削に耐える大きな支持剛性と負荷容量
を得ることができる。したがって熱的変化の影響を極力
抑えて主軸を低速域から高速域にわたってガタツキなく
円滑に回転させ、加工等を精度よく行うことができる。
【0038】請求項1記載の工作機械の主軸装置におい
て、板ばねは環状とし、主軸を中心に配設した構成とす
ると、組立構造が簡単になり、コストを低減することが
できる。
【0039】また、請求項1又は2記載の工作機械の主
軸装置において、板ばねの外端部を油圧クランプ機構に
よってハウジングに着脱自在とした場合は、熱的条件の
変化等によって板ばねに歪みが発生してもこれを簡単に
除去することができ、いつも正常な状態に保つことがで
きる。
【0040】請求項1ないし3のいずれか1つに記載の
工作機械の主軸装置において、ハウジングと可動スリー
ブ部材との間にスライドボールベアリングを装入した場
合、及び水平に配置されたハウジングの内周面のほぼ下
半分と、これに対向する可動スリーブ部材の外周面のほ
ぼ下半分との間に、作動油により可動スリーブ部材に浮
力を付加する油圧室を、油供給孔に連絡して形成し、該
油圧室上部のハウジングの内周面と可動スリーブ部材の
外周面との間に、作動油の流出に抵抗をかける絞り隙間
を、油排出孔に連絡して形成した場合は、いずれも可動
スリーブ部材の軸方向の摩擦抵抗が低下し、それだけ可
動スリーブ部材が軸方向に円滑に移動するようになる。
【0041】請求項1ないし5のいずれか1つに記載の
工作機械の主軸装置において、可動スリーブ部材に予圧
手段を付設した構成では、軸受予圧の安定化が図られ、
主軸の回転が一層円滑になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る工作機械の主軸装置の実施の形
態を示す垂直断面図である。
【図2】 図1の主軸装置の水平断面図である。
【図3】 油圧室と絞り隙間及び排油室の関係を示す図
である。
【図4】 油圧室と絞り隙間等の関係を示す断面図であ
る。
【図5】 本発明の第2の実施の形態を示す断面図であ
る。
【図6】 本発明の第3の実施の形態を示す断面図であ
る。
【図7】 従来の工作機械の主軸装置の断面図である。
【図8】 従来の他の主軸装置の断面図である。
【図9】 図8の主軸装置の(IX−IX)部分の断面図で
ある。
【符号の説明】
1 ハウジング 1a 後部部材(リヤ
ハウジング) 2 主軸 4 ころがり軸受 7 可動スリーブ部材 8 スライドボールベ
アリング 9 予圧ばね(予圧手段) 21,22 板ばね 21a,22a 外端部 21b,22b 内端
部 Cya,Cyb シリンダ Pia,Pib ピス
トン Oa 油圧室 Ob 排油室 Oc 隙間 t 絞り隙間 c 軸受隙間

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハウジング内に、主軸がころがり軸受で
    回転自在に支持された工作機械の主軸装置において、 上記ハウジングところがり軸受との間に、可動スリーブ
    部材がころがり軸受の外輪に嵌着して主軸の軸方向に移
    動自在に嵌挿され、 上記ハウジングと可動スリーブ部材との間に、主軸の軸
    方向に屈撓自在とされた板ばねが、その外端部をハウジ
    ングに固定するとともに、内端部を可動スリーブ部材に
    固定して設けられたことを特徴とする工作機械の主軸装
    置。
  2. 【請求項2】 板ばねは環状とされ、主軸を中心に配設
    されたことを特徴とする請求項1記載の工作機械の主軸
    装置。
  3. 【請求項3】 板ばねの外端部が油圧クランプ機構によ
    ってハウジングに着脱自在とされたことを特徴とする請
    求項1又は2記載の工作機械の主軸装置。
  4. 【請求項4】 ハウジングと可動スリーブ部材との間に
    スライドボールベアリングが挿入されたことを特徴とす
    る請求項1ないし3のいずれか1つに記載の工作機械の
    主軸装置。
  5. 【請求項5】 水平に配置されたハウジングの内周面の
    ほぼ下半分と、これに対向する可動スリーブ部材の外周
    面のほぼ下半分との間に、作動油により可動スリーブ部
    材に浮力を付加する油圧室が、油供給孔に連絡して形成
    され、 該油圧室上部のハウジングの内周面と可動スリーブ部材
    の外周面との間に、作動油の流出に抵抗をかける絞り隙
    間が、油排出孔に連絡して形成されたことを特徴とする
    請求項1ないし3のいずれか1つに記載の工作機械の主
    軸装置。
  6. 【請求項6】 可動スリーブ部材に予圧手段が付設され
    たことを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1つに
    記載の工作機械の主軸装置。
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