JP2000317485A - 複合微生物菌群の添加増殖装置 - Google Patents
複合微生物菌群の添加増殖装置Info
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Abstract
殖させる際に、複合微生物菌群に急激なショックを与え
ずに、効率よく、短期間に容易に安価に添加増殖させる
ことができる複合微生物菌群の増殖装置の提供。 【解決手段】 内筒1と外筒2とが挿脱自在となるよう
に同中心軸にセットして構成する複合縦長筒状体3であ
って、上記内筒1の周側壁を網目状スクリーン4に形成
し、上記外筒2の周側壁に複数の流通孔5を形成し、両
周側壁間に液体が流れる間隔6をとって構成した複合縦
長筒状体3とし、上記内筒1に複合微生物菌群を担持さ
せた担体8を複数個充填した上記複合縦長筒状体3を、
曝気槽に浸漬して、上記複合微生物菌群の活動を開始さ
せると共に、それ自体を上記複合微生物菌群の増殖の場
とする。
Description
の曝気槽に於ける複合微生物菌群の添加増殖装置に関す
るものである。
る業務用廃水や各種産業の製造工程から排出される製造
工程廃水等は、一般的に知られている活性汚泥処理によ
って浄化処理されることが多い。
として、原廃水を導入する原水槽、原廃水を曝気する曝
気槽、曝気によって発生した汚泥を沈降分離する沈澱
槽、沈殿槽の上澄み液を貯留する放流槽、沈殿槽で沈降
させた汚泥を貯留する汚泥槽、そして汚泥を脱水する汚
泥脱水機及び汚泥を焼却する焼却炉等からなる一連の処
理設備が用いられる。
まれる主としてBOD汚濁成分を、浄化に係わる微生物
菌群によって処理するもので、如何にして微生物菌群を
活発に元気よく生息させて、効率よく処理させるかがそ
のポイントになっている。
て、常に健全に活動できるように、一定の温度、pH、溶
存酸素量及び栄養剤量等の管理の下に生息させておくこ
とが要求される。
としては、一般に好気性菌群を主体とした複合微生物菌
群を利用するものである。この複合微生物菌群は、活性
汚泥処理を開始する前に、種菌として既に活性汚泥処理
を行っている下水処理場や企業の排水処理場等から余剰
の活性汚泥を譲り受けたり、或いは原廃水の基質に合わ
せて選定しキャリアに定着固定させて冬眠状態とした複
合微生物菌群を購入したり等をして、浄化処理ができる
までの量に馴養増殖させて処理を開始するものである。
微生物菌群の馴養増殖は、これを曝気槽に入れ、原廃水
を3倍程度に希釈したものと一緒にして、通常は3〜4
週間程度、一定の温度の下で適量の窒素分や燐分やビタ
ミン類等の栄養剤を与え、かつ曝気した状態で、前記活
性汚泥中の複合微生物菌群を馴養し増殖させるものであ
る。また、その過程では毎日、上記曝気槽内の溶液をプ
レパラートに採取し顕微鏡で覗いて、前記複合微生物菌
群が多数発生したことを確認するものである。
合には、特に曝気槽の容積が大きい場合には、その必要
量も多量となって運び入れる手間や費用が嵩むものとな
る。
状態とした複合微生物菌群を使用する場合には、これを
曝気槽に入れた時に複合微生物菌群の環境が急激に変化
し、ショックを与えることとなるので、効率よく馴養増
殖させるのがむずかしいものである。
の不都合を解消し、曝気槽に複合微生物菌群を急激なシ
ョックを与えずに添加し得るとともに、有効なその増殖
の場ともなる複合微生物菌群の添加増殖装置を提供する
ことを解決の課題とする。
物菌群を担持させた担体を充填するための内筒であっ
て、その周側壁を網状に構成した内筒と、上記内筒を同
中心軸状かつ挿脱自在に内装する外筒であって、その周
側壁に複数の流通孔を開口し、かつその周側壁を、内装
した内筒の周側壁との間に要処理廃水の流れる充分な間
隔が生じる内径に構成した外筒と、で構成し、活性汚泥
処理装置の曝気槽に浸漬して、前記担体に担持している
複合微生物菌群を曝気槽中に添加するとともに、前記内
筒及び前記外筒を複合微生物菌群の増殖の場とする複合
微生物菌群の添加増殖装置である。
加増殖装置によれば、前記内筒に充填された担体中の複
合微生物菌群は、曝気槽に浸漬されると該曝気槽内の原
廃水の流れとエアレーションの流れとに乗って、その一
部が、担体から離れて内筒の網目をゆっくりとくぐり抜
け、外筒の流通孔を通って、徐々に、適量ずつ曝気槽の
環境に慣れながら、ショックを受けることなく、効果的
に該曝気槽内に放出されることとなる。
物菌群は、前記曝気槽内で活発に効率よく前記原廃水の
BOD汚濁成分を処理することができる。
菌群が好適に掴まる場となって、新たな複合微生物菌群
を増殖する絶好な住処ともなる。
群の添加増殖装置に於いて、前記内筒の周側壁の前記網
目を目開き2〜3mmとしたものである。
加増殖装置によれば、前記担体に担持された前記複合微
生物菌群は、前記網目を通して徐々に放出されるととも
に、該網目で増殖し、効率的にその量を増やすことがで
きる。
きとすることによって、前記複合微生物菌群が好適に接
触して掴まることができる場を広範囲に構成することが
できるので、新たな複合微生物菌群を容易に数多く増殖
させることができる。そして云うまでもなく、この増殖
の過程で、有機物の効率的な分解が行われるものであ
る。
群の添加増殖装置に於いて、前記外筒の周側壁の前記流
通孔を口径3〜15mmの異なった大きさの孔としたもの
である。
加増殖装置によれば、前記複合微生物菌群は、前記外筒
に形成した口径の異なった複数の前記流通孔を通して、
徐々に、前記曝気槽の環境に慣れながら、ショックを受
けることなく前記曝気槽内に放出されるのでその活動が
弱められることがない。
群の添加増殖装置に於いて、両周側壁間に要処理廃水が
流れる前記間隔を10〜30mmとしたものである。
加増殖装置によれば、前記外筒に形成した口径の異なっ
た複数の前記流通孔によって、両側壁間に澱みない適度
の要処理廃水の流れを生ずるようになり、前記網目に掴
まって増殖しようとしている複合微生物菌群を前記網目
から脱落させてしまうことがない。また適度の流れがあ
るため、好気性状態を保持することもできる。
群の添加増殖装置に於いて、前記担体を10〜40mm径
の多孔質無機物の塊状体としたものである。
加増殖装置によれば、前記担体を多孔質無機物の塊状体
としたので、前記複合微生物菌群がその内部にまで入り
込むことができ、多量の菌を確実に担持させることがで
きる。また、塊状体としたので前記曝気槽に浸漬した時
に、前記担体が前記網目に絡んで目詰まりを起こすこと
がない。更に、担持させた前記複合微生物菌群は一気に
放出されることなく、徐々に放出されるので効果的であ
る。
曝気槽に浸漬した時に、槽内の微生物相に負担となる汚
濁物質の増加とならない。
を参照しながら説明する。図面は、本発明を適用した一
実施形態を示したもので、図1は、その添加増殖装置の
一部分解状態の一部切欠斜視図、図2はその内筒の一部
切欠斜視図、図3は、外筒の分解斜視図、図4は、添加
増殖装置を曝気槽中に縦型にセットした状態の一部切欠
斜視図、図5は、添加増殖装置を枠体に横型に組み込ん
だ斜視図である。
の複合微生物菌群の増殖装置は、内筒1と外筒2とが挿
脱自在となるように同一中心軸にセットして複合縦長筒
状体3に構成したものであり、上記内筒1の周側壁を網
目状スクリーン4に構成し、上記外筒2の周側壁に複数
個の流通孔5を形成し、かつ両周側壁間に要処理廃水が
流れるに充分な間隔6をとったものである。
担持させた担体8を充填し、これを活性汚泥装置の曝気
槽の中に浸漬して、上記曝気槽で上記複合微生物菌群7
の活動を開始させるとともに、その周側壁を構成する網
目4を新たな微生物菌群の増殖の住処とするものであ
る。
し、その大きさは、後述する外筒2の径との関係も考慮
する必要があり、それより外径で20〜60mmほど小さ
くなるように、例えば、円筒形とした場合で外径を75
〜150mm程度とする。また長さは1000〜2400
mm程度に構成するのが適当である。また、これを形成す
る材料としては、腐食に強いプラスチック類やステンレ
ス鋼等が好ましく使用される。
記外筒2の上端の蓋9及び下端の底板10を、その蓋又
は底として共用させるようにするのが良い。また、必要
により、予め、前記内筒1に蓋及び底を形成しておいて
も良い。
円筒状のフレーム11とこれに外装する目開きが2〜3
mmの網目状スクリーン4とで筒状体に構成する。ここで
網目状スクリーン4を構成する材料は腐食に強いプラス
チック類やステンレス鋼等が好ましい。
2〜3mmとしたのは、前記曝気槽の中に浸漬した時に、
前記担体8に担持させた複合微生物菌群が、一気に該網
目から放出されることなく、徐々に、少しずつ放出され
るようにして、急激なショックを与えないようにするた
めである。
は前記担体8から離脱した前記複合微生物菌群7が容易
に掴まりやすいものとなって、新たな複合微生物菌群7
を増殖する絶好な住処ともなるものでもある。
前記内筒1と同様に、円筒形又は多角筒形に構成する。
また、これを構成する材料としては、前記内筒1と同様
に腐食に強いプラスチック類やステンレス鋼等が好まし
い。
で、前記内筒1の外径と対応させ、内径を100〜17
5mm程度に、長さを1000〜2400mm程度に構成す
るのが適当である。このようにすることによって、前記
外筒2の中に前記内筒1をセットした時に、両周側壁間
に要処理廃水が流れる10〜30mmの間隔6をとること
ができる。
たことによって、前記外筒2に形成した複数の前記流通
孔5、5…を通して、両側壁間に澱みない適度の要処理
廃水の流れが生ずるようになり、前記内筒1の中の前記
複合微生物菌群7が、一気に曝気槽内に放出されること
がなくなることや、前記網目に掴まって増殖しようとし
ている複合微生物菌群7を前記網目から脱落させてしま
うことがないものとなる。
配設し、前記内筒1の蓋と共用させる。また、使用状況
に応じて、曝気槽内に横向きに吊るして浸漬して使用す
るような場合には、両筒の上面は開放にしておいてもよ
い。
配設して、前記内筒1の底と共用させる。また、使用状
況に応じて、前記底板10に2〜3mm程度の孔を複数あ
けておいて、底面からも前記複合微生物菌群7を放出さ
せるようにしてもよい。
うに、複数の流通孔5、5…を開口する。これらの流通
孔5、5…は前記外筒2の周側面に口径が3〜15mmの
大きさの異なった孔として形成する。
範囲のものとしたのは、前記複合微生物菌群が、前記外
筒2に形成した口径の異なった複数の前記流通孔5、5
…を通して、徐々に、前記曝気槽の環境に慣れながら、
ショックを受けることなく放出されるようにし、その活
動が弱められることがないようにするためである。
に前記内筒1を、両筒の中心軸が一致するように、即
ち、両周側壁間が前記間隔6を保持するように、結合し
て構成する。そのために前記外筒2の前記蓋9及び前記
底板10には、それぞれに前記内筒1の中心軸が前記外
筒2の中心軸と一致するように、前記内筒1の内側に嵌
まる位置決め突起12a、12bを形成しておき、前記
蓋9及び前記底板10を取り付けた時に前記内筒1を適
正な位置に固定できるようにする。
複合微生物菌群は、水の浄化に有効に働く厳選した菌群
であって、これらの菌群としては、好気性菌群、通性嫌
気性菌群及び嫌気性菌群等からなるものを使用する。上
記各菌群の含有割合は、好気性菌群が60〜85%程
度、通性嫌気性菌群が20〜5%程度、嫌気性菌群が2
0〜5%程度に含まれるものである。
のは、曝気槽内が、嫌気性状態あるいは疑似嫌気性状態
となり、導入された原廃水中の有機物が膠質のようなも
ので包まれるような状態が発生しているところでは、好
気性菌群だけを投入したのでは、その分解活動は行われ
ず、好気性菌群に嫌気性菌群及び通性嫌気性菌群を共生
させた菌群を投入して初めて満足な分解活動が行われる
からである。
気性状態又は疑似嫌気性状態になっている場合には、そ
の中に好気性菌を投入し、曝気処理を施しても膠質で包
まれた有機物は殆ど分解されることはなく、単に槽内を
処理廃水の移動に伴って移動するのみであり、ついには
槽内の流れの乏しい下方の部位に沈殿堆積することにな
るものである。
記したように、好気性菌群に通性嫌気性菌群及び嫌気性
菌群を共生させた前記複合微生物菌群を投入すると、前
記のような膠質に包まれた有機物の分解が開始するに至
り、良好な分解活動が継続するようになるものである。
物菌群を投入すると、先ず初めに、嫌気性菌群及び通性
嫌気性菌群が作用して、前記有機物を包む膠質の膜を破
ると共に、内部の有機物の分解を開始させ、引き続いて
好気性菌群が作用して有機物の分解を一層進め、活性汚
泥処理を正常に復帰させることになるからだと推定する
ことができる。
度によっても適切に選択されるべきものであり、原廃水
の温度が25〜35℃の場合には、この温度域で活発に
活動する中温菌を主として採用し、導入される原廃水の
温度が25℃以下の場合には、この温度域で活発に活動
する低温菌を主として採用する。
然界に存在する浄化に有効に働く菌群であって安全な菌
群である。
して担体8に保持させるものである。即ち、プロティン
及びコーン粉末からなるキャリアに菌原液を加え、更に
これらに窒素無機物、ビタミン類及びミネラル類等の複
数種を添加するとともに、前記担体8をその中に埋め込
んだ状態で複合微生物菌群の培養を行う。こうして一定
の期間、例えば、1週間以上程度培養を継続する。こう
することによって、前記複合微生物菌群は前記担体8の
内部に入り込むこととなる。そして徐々に水分割合を低
下させると微生物菌群中の各菌は休眠状態となる。なお
この休眠状態の前記各菌群は、曝気槽の原廃水中に放出
されると活動を再開するものである。
無機物である塊状のセラミックやゼオライトが用いられ
る。上記多孔質であることによって前記各菌群がその中
まで入り込んでしっかりと担持され、安定した状態で休
眠状態とすることができる。また、上記塊状の大きさと
しては、径が10〜100mm程度のものが好ましい。
対象となる原廃水の基質濃度に応じて決定することと
し、これは主として各菌群を植え付ける際の菌原液(種
菌から醸造して得たもの)の濃度を調節することによっ
て行う。例えば、本発明者の醸造した菌原液を用いた場
合で、通常の場合は、キャリアに対して菌原液を約10
%重量濃度の割合で菌を植えつけている。これに対して
菌群の濃度(力価)を高める必要のある場合には、その
必要に応じて菌原液の割合を高めることとする。ここで
菌原液の濃度を高くすれば、培養が完了し、水分割合を
低下させて休眠状態にした時の菌濃度は必ずしも比例し
て高くなるとまでは言えないが、概ねそれに応じて高く
なる。
実験的に定めることができる。例えば、一定の条件で醸
造した菌原液を一定の担体に担持させて一定の条件で培
養固定した菌群を一定の基質条件(濃度)の原廃水に一
定量投入して実験を繰り返すことにより、そのような菌
群の有効性の程度が明らかとなり、これを菌濃度の基準
値とすることができる。こうして一定の基質濃度の原廃
水に有効に作用する菌の濃度の基準が定まれば、原廃水
の基質濃度を、基準とした上記一定の基質濃度と比較
し、それを上回る場合には、それに応じて菌濃度を高め
れば良いこととなる。菌濃度は、既述のように、担体に
担持させる菌原液の割合を高めることによって高めるこ
とができる。
装置の使用方法について説明する。先ず、複合微生物菌
群を担持させた塊状の担体8を充填した複数本の内筒
1、1…を用意する。なお上記複合微生物菌群は、ここ
で処理する原廃水の温度に対応したそれを原廃水の基質
濃度に応じて培養し、かつこれを上記塊状の担体8に担
持させたものである。
れ外筒2中に充填し、図1に示すように固定し、複合縦
長筒状態3を構成する。その後、各複合縦長筒状体3、
3…を、活性汚泥処理を開始する前準備としての微生物
相の馴養及びその後の増殖目的等に、曝気槽の大きさに
応じて、複数本を浸漬して使用を開始する。
のまま任意の場所に浸漬して使用を開始してもよいが、
図4に示すように、前記複合縦長筒状体3の上部に小孔
を空けて、該小孔に針金やロープ等を通して、縦に吊り
下げるようにして浸漬させてもよい。
状体3を横にして、腐食に強い金属製の枠体に複数本を
組み込んで固定し、該枠体と一緒に吊り下げて曝気槽に
浸漬し使用することもできる。
体3、3…は、その内筒1中の複合微生物菌群を曝気槽
内に徐々に放出させると共に、前記内筒1の網目状スク
リーン4が絶好の新しい複合微生物菌群の増殖の場とも
なるものである。
は、前記曝気槽内に浸漬させて使用を開始した後は、こ
れを浸漬したままで継続使用することによって、原廃水
への働き掛けとなる前記複合微生物菌群による生物膜の
生成や、生成した生物膜の保持に対して恰好な濾床とな
るものでもある。
ルによって前記曝気槽内が嫌気性となり、前記生物膜の
保持が見られなくなったような時には、前記各複合縦長
筒状体3、3…を前記曝気槽内より取り出して、これを
清掃すると共に、前記内筒1の中の担体8を取り出し
て、新たな複合微生物菌群を担持させた担体8を充填し
て、再び前記曝気槽内に浸漬して使用に供するものであ
る。
るが、これは本発明の効果を説明するためのものであっ
て、これによって本発明が限定されるものではない。
一般家庭からの生活排水とを一緒にした、総排水量5m
3 /日で、平均水質がpH7.3、BOD630ppm 、S
S110ppm である原廃水を活性汚泥処理によって処理
することにし、その準備として、曝気槽(有効容積1m
3 =縦1m×横1m×深さ1.1m)への微生物相の馴
養と増殖を行う目的で、本発明の複合微生物菌群の増殖
装置を用いることにした。
m、肉厚5mmの塩化ビニル樹脂管を用いて、その周側壁
を部分的に成形してフレーム7を形成した上に、目開き
が2.5mmのステンレス製の金網を外装して構成した。
m、肉厚5mmの塩化ビニル樹脂管を用いて、その周側壁
には流通口5として口径3mmの孔を60個、口径9mmの
孔を60個及び口径13mmの孔を45個、それぞれ周側
壁に平均に開口して構成した。
さ8mmの塩化ビニル樹脂の丸板2枚を蓋9及び底板10
として用意し、蓋9には位置決め突起11aを、底板1
0には位置決め突起11bをそれぞれ所定の部位に付設
して内筒1を中心軸状に位置決めしつつ固定できるよう
にしておく。
1の中心軸と一致するように内筒1を挿入し、前記蓋9
及び底板10をそれぞれ取り付けて、両周側壁間が20
mmとなる、実施例1に使用する複合縦長筒状体3を完成
させた。
菌群を担持させた担体8を充填して置くものとする。複
合微生物菌群の担体8への担持は、下記のようにして行
う。
及び担体8への菌群の坦持方法〕好気性菌群75%、通
性嫌気性菌群20%、嫌気性菌群5%の割合からなり、
各菌群を中温菌50%、低温菌50%の割合とした複合
微生物菌群7を共生させて菌原液を醸造した。次いで上
記菌原液を、プロティン及びコーン粉末を主体としこれ
に適量のビタミン類及びミネラル類を混合した混合物
に、2:5の割合で加え、更にこれらの中に、担体8と
して平均径が50mmの塊状体であるゼオライトを埋没さ
せ、こうして上記複合微生物菌群の培養を行い、上記ゼ
オライトの塊状体である担体8の多孔質の内部に上記複
合微生物菌群を含ませ、その後、ゆっくり常温で水分を
減少させたものである。
薄めて満杯とし、液温を18〜32℃に管理し、槽内に
空気を送りエアレーションさせた中に、前記複合微生物
菌群を担体8に担持させて充填した前記複合縦長筒状体
3、3…を8本用いて、これをロープで縦向きで吊るし
て曝気槽に浸漬させ、複合微生物菌群の馴養及び増殖を
開始した。
して、その後毎日、1日2回、曝気槽内の溶液をサンプ
リングして、これをプレパラートに採り、20倍の顕微
鏡によつて、視野の中の微生物菌群の生息状態を観察し
て、その数とその活動状況とを確認し平均値を表1にま
とめた。また5日経過後から毎日1回前記複合縦長筒状
体3、3…を前記曝気槽から引き上げて、その内筒1の
網目状スクリーン4への生物膜の形成状況を視覚により
観察した。
行うもので、微生物が活動してよく動くと、視野の中か
ら出ていくもの、視野の中に入ってくるものが交錯し
て、40個以上となる場合には正確に数えられないので
40<と表示した。
に、本発明の複合微生物菌群の増殖装置を用いて、馴養
及び増殖を開始し3日後から微生物の存在が認められ、
6日後からは13個以上となって、微生物の活動状況も
よく動き、活発に生息活動をしているのが判る。
増加して40個以上となって、動きも一層活発となり、
顕微鏡で覗いた視野の中からの出入りが激しく正確に計
測することが困難であった。このような状態となれば、
今までの経験から微生物相の馴養並びに増殖は完了した
と見ることができ、徐々に原廃水を導入して処理を開始
してもよい状態である。よって、通常より短期間で、曝
気槽内の微生物相を処理開始できる状態に調えることが
できた。
膜の形成が確認され、微生物が順調に増殖されて徐々に
原廃水を導入して処理を開始してもよい状態となってき
ていると判断できた。
生物菌群の増殖装置によれば、前記内筒の中の前記複合
微生物菌群は、前記曝気槽に浸漬されると該曝気槽内の
原廃水の流れとエアレーションの流れとに乗って、前記
担体から離れて前記内筒の前記網目をゆっくりとくぐり
抜け、前記外筒の流通孔を通って、徐々に、適量ずつ前
記曝気槽の環境に慣れながら、ショックを受けることな
く、効果的に前記曝気槽に加わることができる。
生物菌群は、前記曝気槽内で活発に効率よく前記原廃水
のBOD汚濁成分を処理することができる。
好適に掴まる場となって、新たな複合微生物菌群を増殖
する絶好な住処となる。
よれば、前記担体に担持させた前記複合微生物菌群は、
前記網目を通して徐々に放出されるので、効率的に効果
的にその量を増やすことができる。
って、前記複合微生物菌群が好適に接触して掴まること
ができる場を広範囲に形成することができるので、新た
な複合微生物菌群を容易に数多く増殖させることができ
る。
よれば、前記複合微生物菌群は、前記外筒に形成した口
径の異なった複数の前記流通孔を通して、徐々に、前記
曝気槽の環境に慣れながら、ショックを受けることなく
前記曝気槽内に添加できるのでその活動が弱められるこ
とがない。
よれば、前記外筒に形成した口径の異なった複数の前記
流通孔によって、両側壁間に澱みない適度の水の流れを
生ずるようになり、前記網目に掴まって増殖しようとし
ている複合微生物菌群を前記網目から脱落させてしまう
ことがない。
よれば、前記担体を多孔質無機物の塊状体としたので、
前記複合微生物菌群がその内部にまで入り込み、多量
に、かつ確実に担持させることができる。また、塊状体
としたので前記曝気槽に浸漬した時に、前記担体が前記
網目に絡んで目詰まりを起こすことがない。更に、担持
させた前記複合微生物菌群は一気に放出されることな
く、徐々に放出されるので効果的である。
曝気槽に浸漬した時に、槽内の微生物相に負担となる汚
濁物質の増加とならない。
部切欠斜視図。
視図。
図。
セットした状態の一部切欠概略斜視図。
込んだ概略斜視図。
Claims (5)
- 【請求項1】 複合微生物菌群を担持させた担体を充填
するための内筒であって、その周側壁を網状に構成した
内筒と、 上記内筒を同中心軸状かつ挿脱自在に内装する外筒であ
って、その周側壁に複数の流通孔を開口し、かつその周
側壁を、内装した内筒の周側壁との間に要処理廃水の流
れる充分な間隔が生じる内径に構成した外筒と、 で構成し、 活性汚泥処理装置の曝気槽に浸漬して、前記担体に担持
している複合微生物菌群を曝気槽中に添加するととも
に、前記内筒及び前記外筒を複合微生物菌群の増殖の場
とする複合微生物菌群の添加増殖装置。 - 【請求項2】 前記内筒の周側壁の網目が目開き2〜3
mmである請求項1の複合微生物菌群の添加増殖装置。 - 【請求項3】 前記外筒の周側壁の流通孔が口径3〜1
5mmの異なった大きさの孔である請求項1又は2の複合
微生物菌群の添加増殖装置。 - 【請求項4】 前記両周側壁間の要処理廃水の流れる間
隔が10〜30mmである請求項1、2又は3の複合微生
物菌群の添加増殖装置。 - 【請求項5】 前記担体が、10〜40mm径の多孔質無
機物の塊状体である請求項1、2、3又は4の複合微生
物菌群の添加増殖装置。
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