JP2000317473A - 排水浄化装置 - Google Patents

排水浄化装置

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JP2000317473A
JP2000317473A JP11130209A JP13020999A JP2000317473A JP 2000317473 A JP2000317473 A JP 2000317473A JP 11130209 A JP11130209 A JP 11130209A JP 13020999 A JP13020999 A JP 13020999A JP 2000317473 A JP2000317473 A JP 2000317473A
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JP
Japan
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photocatalyst
waste water
wastewater
organic matter
purifying apparatus
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JP11130209A
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Nobue Yamamoto
信枝 山本
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Original Assignee
Sharp Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 排水に含まれている除去対象成分とりわけ有
機物を効率良く分解処理するとともに、装置の簡素化、
コストダウンを図る。 【解決手段】 排水Hに含まれる糸屑などの固形物を濾
過式フィルタ12で捕捉する。排水に含まれる界面活性
剤は吸着部14における吸着剤22によって吸着する。
滴下した排水100を有機物分解槽部16に一時貯留す
る。有機物分解槽部16には光触媒32を収納してあ
り、撹拌機30によって排水とともに撹拌する。紫外線
ランプ28からの紫外線UVを紫外線透過筒26を介し
て排水100に照射し、光触媒32を励起して活性化し
てOHラジカルを生成し、OHラジカルと有機物との化
学反応で有機物を分解し消滅させる。そして、下部フィ
ルタ18を通して浄化水Jを得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば洗濯機など
からの排水を浄化する排水浄化装置にかかわり、特に
は、排水に含まれている除去対象成分とりわけ有機物を
効率良く分解処理するとともに、装置の簡素化、コスト
ダウンを図るための技術に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、河川や海洋などの環境汚染が問題
となっているが、洗濯排水もその汚染源のひとつであ
る。洗剤中には汚染物質となり得る界面活性剤が含まれ
ている。また、衣類などに付着していた有機物などを洗
剤によって洗い落とした洗濯排水には有機物が混入して
おり、これも汚染物質となり得る。糸屑や髪の毛などの
固形物も同様である。
【0003】このように洗濯排水には糸屑などの固形物
や界面活性剤や有機物などが混入しており、そのまま直
接に下水や浄化槽に排出すると、環境汚染の問題を引き
起こす。そこで、洗濯排水を浄化した上で、排出した
り、循環再利用するような工夫がなされている。
【0004】特開平6−190189号公報には、洗濯
機について次のような技術が開示されている。これを図
6〜図8に示して、以下に説明する。図6に示すよう
に、この洗濯機においては、水槽60からの排水管61
の途中から第1導管62を吸引ポンプ63を介して分岐
し、第1導管62を浄化部64の流入口に接続してあ
る。浄化部64の流出口からは第2導管65が延出さ
れ、水槽60に還流させるようになっている。第1導管
62の途中に補助浄化部66が介装されている。補助浄
化部66は、図7のように構成されている。第1導管6
2を分断して、両方の端部にフランジ62a,62bが
連結されている。着脱自在なメッシュフィルタ67のフ
ランジ67aが第1導管62のフランジ62a,62b
間に挟持され、それらの外側を固定保持治具68で包囲
して緊締している。固定保持治具68はヒンジを介して
開閉自在に構成され、ロック部材で閉止保持されるよう
になっている。補助浄化部66の次段の浄化部64は、
図8のように構成されている。第1導管62と第2導管
65とを連結してある上部ハウジング69とこれに螺合
される下部ハウジング70と、筒状に形成された活性炭
繊維フィルタ71とからなり、下部ハウジング70に活
性炭繊維フィルタ71を装入した上で上部ハウジング6
9に緊締してある。補助浄化部66は洗濯水や濯ぎ水に
含まれている糸屑や泥などの比較的大きなゴミを除去す
るためのものである。活性炭繊維フィルタ71を内蔵し
た浄化部64は洗濯水や濯ぎ水に含まれている小さい固
体粒子や界面活性剤などを吸着して除去するためのもの
である。
【0005】洗い工程が終了すると、吸引ポンプ63が
作動し、水槽60内の洗濯水が排水管61を介して第1
導管62に圧送され、補助浄化部66に流入し、ここで
メッシュフィルタ67によって糸屑や泥などの比較的大
きいゴミが捕捉され除去される。さらに、洗濯水は浄化
部64に流入する。筒状の活性炭繊維フィルタ71の外
側から流入し、活性炭繊維フィルタ71を通過し、活性
炭繊維フィルタ71の内側から第2導管65へと送り出
される。洗濯水は活性炭繊維フィルタ71を通過すると
きに、それに含まれている小さい固体粒子や界面活性剤
などが捕捉・吸着され除去される。浄化水は第2導管6
5から水槽60に戻され、濯ぎ水として利用される。工
程が終了すると、排水弁72が開かれ、濯ぎ水が排水管
61を通って排出される。
【0006】また、特開平9−131588号公報に
は、台所シンクの排水口に設ける排水浄化装置につい
て、光触媒を用いた光化学反応によって油含有エマルジ
ョンを分解除去する技術が開示されている。それを図9
を用いて以下に説明する。
【0007】図9において、81は台所のシンクの排水
口、82は排水口81に着脱自在に装着されたカゴ型の
フィルタ容器、83はフィルタ容器82にセットされて
比較的大きなゴミつまり野菜屑などの固形物を除去する
濾過式フィルタ、84は排水管、85は防臭トラップ、
86は排水タンク、87はポンプ、88は光触媒を利用
する反応槽、89はポンプ、90は油分/水分の分離
槽、91は浄水タンク、92はリサイクル流路、93は
廃棄流路である。これらの構成からなる排水浄化装置は
シンクの下方の空間に設置される。
【0008】食器などを台所洗剤で洗ったときの油分は
洗剤の界面活性剤によってエマルジョン化し、油含有エ
マルジョンとなる。野菜屑などの大きな固形物は濾過式
フィルタ83によって捕捉される。排水タンク86に溜
められた排水をポンプ87によって反応槽88へ導入す
る。反応槽88はステンレス製であり、二酸化チタンの
粉末などの光触媒が収容されており、反応槽88内の排
水を撹拌しながら、内部に組み込んである超高圧水銀灯
で紫外線を照射させ、光触媒を活性化する。光触媒作用
を利用した化学反応により、油含有エマルジョンを油分
と水分とに分解する。
【0009】油含有エマルジョンは、油分と水分とが界
面活性剤を媒体にして結合したものである。これを活性
化された光触媒の表面のラジカルによって酸化すること
により、界面活性剤による界面活性機能を消失させ、油
分と水分とを分離するのである。
【0010】油含有エマルジョンが分解された排水はポ
ンプ89によって分離槽90に導入される。分離槽90
は例えば中空糸モジュールなどを利用して構成されてお
り、それを排水が通過することにより、油分と水分とが
分離され、油分は下方に排出されるとともに、清浄化さ
れた水分は浄水タンク91に送り込まれる。浄水タンク
91からは、リサイクル水92または廃棄水93とな
る。
【0011】ここで、光触媒作用を利用した光化学反応
について簡単に説明しておく。光触媒となる金属酸化物
の粒子は半導体であり、エネルギーのバンドギャップを
有している。紫外線が光触媒に照射されると、光触媒に
おいて価電子帯にある電子が紫外線の光エネルギーを得
て励起されて伝導帯に飛び上がり、価電子帯には電子が
抜けた正孔が生じる。この状態が光触媒の励起状態であ
る。励起状態における半導体すなわち光触媒の表面から
OHラジカルが発生する。このOHラジカルは酸化力が
非常に強い。このOHラジカルが油含有エマルジョンに
対して化学反応を起こし、油含有エマルジョンを分解す
るのである。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】特開平6−19018
9号公報に開示された洗濯機の場合には、次のような問
題がある。メッシュフィルタ67も活性炭繊維フィルタ
71も機械的な濾過式のフィルタであるから、そこに捕
集したゴミ等が蓄積していき、次第に流動性に対する障
害になるとともに、浄化効率が悪化してくる。特に、活
性炭繊維フィルタの場合には、吸着能力に限界があり、
寿命になると、もはや吸着作用を発揮しなくなってしま
う。もし、交換しないと、浄化できないままで濯ぎ水を
繰り返し使うことになってしまい、洗濯洗浄性が悪化す
る。また、工程終了後の外部排出が汚染された排水のま
またれ流しとなってしまう。したがって、それぞれのフ
ィルタのメンテナンスが必要となる。メンテナンスは、
洗浄して再利用するか、廃棄して新しいものと交換する
かである。補助浄化部66のメッシュフィルタ67の交
換に際しては、その固定保持治具68においてロック部
材を解除して、固定保持治具68を開き、内部からメッ
シュフィルタ67を取り出し、あとは逆の手順で取り付
ける。浄化部64の活性炭繊維フィルタ71の交換に際
しては、螺合を緩めることにより下部ハウジング70を
上部ハウジング69から取り外し、下部ハウジング70
の内部から下部ハウジング70を取り出し、あとは逆の
手順で取り付ける。
【0013】しかしながら、このような第1導管62と
第2導管65との途中に介装されている浄化部64や補
助浄化部66においてフィルタを交換する作業ははなは
だ面倒なものである。糸屑などの比較的大きなゴミを除
去する補助浄化部66と、小さい固体粒子や界面活性剤
などを除去する活性炭繊維フィルタ71の浄化部64と
がひとまとまりではなく別々になっていることも、作業
性の低下をもたらす。さらに、交換の時機がいつである
かのチェックも常々行うことも必要となり、ユーザーに
与える負担は大きい。
【0014】一方、特開平9−131588号公報に開
示された台所シンクの排水浄化装置の場合には、次のよ
うな問題がある。大きなゴミである固形物の除去の箇所
と、油含有エマルジョンの分解の箇所と、油分・水分分
離の箇所とが別々であり、また、排水タンク86、ポン
プ87,89、浄水タンク91およびそれらをつなぐ配
管系を含めて装置全体が非常に大掛かりなものとなって
いる。
【0015】なお、この公報の場合、油含有エマルジョ
ンは分解できても、有機物の分解については何らまった
く触れていない。光触媒作用を利用した化学反応を行う
反応槽88の具体的構成については何も触れられていな
い。
【0016】そして、この排水浄化装置の場合、その反
応槽88がステンレススチール製であるため、加工の自
由度が少なく、紫外線ランプの配置位置に大きな制約と
なる。
【0017】本発明は上記した課題の解決を図るべく創
作したものであって、排水に含まれている除去対象成分
とりわけ有機物を効率良く分解処理するとともに、装置
の簡素化、コストダウンを図ることを目的としている。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記した課題の解決を図
ろうとする本発明にかかわる請求項1の排水浄化装置
は、次のような構成となっている。すなわち、光化学反
応式の有機物分解槽部を備えていることを前提とする。
この有機物分解槽部は、光触媒を収容してあり、流入し
てくる排水を一時的に貯留し、その排水中に含まれてい
る有機物を前記光触媒の介在と光エネルギー照射によっ
て分解するものである。そして、その有機物分解槽をプ
ラスチックで構成してあることを特徴としている。この
構成によると、次のような作用がある。すなわち、光触
媒が光エネルギーに照射されて励起されると、その表面
に反応性のきわめて強いラジカルが発生する。すなわ
ち、光触媒が活性化される。このラジカルが有機物に対
して化学反応を起こし、有機物を分解する。このように
光触媒作用を利用した化学反応により分解された有機物
の成分自体はもはや汚染物質ではない。排水中の有機物
は消滅することになる。このようにして、有機物を分解
処理する効率はきわめて高いものとなり、高度に浄化さ
れた水を得ることができる。しかも、有機物分解槽部を
構成しているプラスチックは成形加工が容易であり、製
品設計の自由度が高いため、最適な形状・寸法で、また
精度面でも強度面でも不足のない品質の高い有機物分解
槽部に仕上げることが可能となる。さらに、ステンレス
スチールと同様に高い防錆・防食機能を発揮し、それで
いてステンレススチールよりも安価に仕上げることがで
きる。
【0019】本発明にかかわる請求項2の排水浄化装置
は、次のような要素から構成されている。すなわち、排
水中の固形物を捕集する濾過式フィルタと、排水中の界
面活性剤を吸着する吸着部と、排水中の有機物を光触媒
の介在と光エネルギー照射によって分解する光化学反応
式の有機物分解槽部と、前記光触媒を励起する光エネル
ギーを出射する励起源とを備えている。この構成による
と、次のような作用がある。すなわち、排水中に除去し
なければならない成分として複数種類のものが含まれて
いる。それは、固形物であり、界面活性剤であり、また
有機物である。これら複数種類の除去対象成分の何もか
もを一箇所でまとめて処理するのではなく、種別ごとに
別々の箇所、種別ごとの性質に最適の方法で処理するの
で、各除去対象成分の浄化性能および浄化効率がすぐれ
たものとなる。また、あらかじめの濾過式フィルタによ
る固形物除去により、界面活性剤を吸着する吸着部にお
いては固形物が流入してこないので、吸着部の目詰まり
を防止し、界面活性剤の吸着性を高める。また、あらか
じめの吸着部による界面活性剤の吸着により、有機物分
解槽部には界面活性剤が流入してこないので、光触媒作
用を利用した化学反応が界面活性剤によって妨げられる
ことがなく、上記請求項1のように有機物についてきわ
めてすぐれた分解処理の機能を発揮する。しかも、これ
ら複数種類の処理部、すなわち濾過式フィルタと吸着部
と有機物分解槽部とをひとまとめにしてユニット化して
あるから、構造が簡素であり、その分コストダウンも図
れ、取り扱い性も容易となっている。
【0020】本発明にかかわる請求項3の排水浄化装置
は、上記請求項1,2において、前記有機物分解槽部が
光エネルギーを透過させるプラスチックで構成されてい
るものである。この構成によると、光エネルギーを排水
に向けて出射する励起源を有機物分解槽部の外側に配置
する自由度を得る。したがって、励起源の個数や配置パ
ターンや種類の選択の幅が広まり、最適な設計にとって
有利な条件を整えられる。装置全体の構造簡素化や合理
的設計を可能とする。石英ガラスで構成することも考え
られるが、これは価格的に高すぎるし、衝撃に弱く取り
扱いに困難性が伴う。これに対してプラスチックであれ
ば、衝撃に強くて取り扱い性が良く、しかも安価であ
る。
【0021】本発明にかかわる請求項4の排水浄化装置
は、上記請求項1〜3において、前記有機物分解槽部の
内面に光触媒薄膜が形成されていることを特徴としてい
る。この構成によると、排水中の有機物が光触媒に接触
する頻度が高くなり、有機物分解処理の効率が高まる。
また、プラスチック製の有機物分解槽部の内周面に対す
る抗菌作用が発揮され、防カビ・防菌作用が得られ、悪
臭の発生を抑制して衛生的に保つことができる。
【0022】本発明にかかわる請求項5の排水浄化装置
は、上記請求項1〜4において、前記有機物分解槽部の
内部に排水を撹拌する撹拌手段を設けたものである。こ
の構成によると、排水を強制的に満遍なく撹拌し、その
撹拌される排水に含まれている有機物と光触媒との接触
の頻度を高めるとともに、光触媒が光エネルギーに照射
される頻度も高めるので、トータルとして光触媒作用を
利用した化学反応の反応性を向上することができ、効率
の良い有機物分解処理が行える。
【0023】本発明にかかわる請求項6の排水浄化装置
は、上記請求項1〜5において、前記光触媒を二酸化チ
タンや酸化亜鉛などの金属酸化物とするものである。こ
の構成によると、光触媒が光エネルギー照射で活性化さ
れてラジカルを生成する機能が充分に高く、有機物に対
する分解処理の性能が高まる。
【0024】本発明にかかわる請求項7の排水浄化装置
は、上記請求項1〜6において、前記光触媒として、金
属微粒子を担持した金属微粒子担持光触媒とするもので
ある。この構成によると、光触媒の活性化の強度が高ま
り、有機物に対する分解処理の性能が高まる。
【0025】本発明にかかわる請求項8の排水浄化装置
は、上記請求項7において、前記金属微粒子担持光触媒
における金属微粒子を白金もしくは銀の単体または白金
‐銀の混合体としたものである。この構成によると、金
属酸化物単体の光触媒に比べて、光触媒の活性化の強度
を数倍も高めることができる。
【0026】本発明の上記した構成要件については以下
のように解釈し得るものとする。「光触媒」「濾過式フ
ィルタ」「吸着部」「有機物分解槽部」「励起源」「プ
ラスチック」「光触媒薄膜」「撹拌手段」および担持の
「金属微粒子」については、最も広義に解釈し得るもの
とし、その種類や性状や構造などを問う必要はなく、任
意のものが採用可能である。また、「排水」について
は、汚染された水と解するのが一般的であるが、これに
限定する必要はなく、一旦何らかの処理を行ったあとの
水と広く解してもよく、さらに、「水」という表現につ
いては、説明の便宜上のことであるにすぎず、広く、液
体一般を指すと解釈し得るものとする。したがって、当
然に、「排水」は洗濯排水に限る必要のないものであ
る。もっとも、本発明の技術は洗濯排水の浄化に好適で
はある。また、「光エネルギー」の「光」については、
紫外線と解するのが一般的であるが、これに限定する必
要はなく、任意の光触媒について励起を与えることので
きる波長の電磁波であれば何であってもよいと解釈し得
るものとする。また、「光エネルギーを透過させる」に
ついては、必ずしもその材料が視覚的に透明であるとは
限らない。視覚的に不透明であっても、波長によっては
光エネルギーを透過させる材料はあり得る。さらに、請
求項の記載における「特徴とする」という字義について
は、これは説明の便宜上のことであるにすぎず、本発明
が対象とする排水浄化装置の実物において、関係する構
成が特別に顕著に現れているという意味のみに解釈して
はならない。これは、あくまで従来の技術との対比にお
いて説明の便宜上用いている文言であることに留意しな
ければならない。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明にかかわる排水浄化
装置の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。以
下の実施の形態の排水浄化装置では、それが浄化処理す
る排水として洗濯排水を対象とする。この排水浄化装置
は、洗濯機に内蔵されていてもよいし、あるいは洗濯機
の外部に設置されて洗濯機と配管で接続されていてもよ
い。
【0028】〔実施の形態1〕図1は本発明の実施の形
態1の排水浄化装置の概略構成を示す断面図である。ケ
ーシング10内に、洗濯排水中の糸屑や髪の毛などの固
形物を捕集する濾過式フィルタ12と、洗濯排水中の界
面活性剤を吸着する吸着部14と、光化学反応式の有機
物分解槽部16と、下部フィルタ18とが、上方から下
方にかけてこの順に配置されている。吸着部14と有機
物分解槽部16との間には滴下空間20が確保されてい
る。そして、これらの各部が例えば図示しないメッシュ
などの通水性のある仕切り部材で仕切られている。この
ケーシング10を外殻とする排水浄化装置は、図示しな
い洗濯機の循環流路中に介装されるもので、濾過式フィ
ルタ12の上流側は洗濯排水Hの流入部となっており、
下部フィルタ18の下流側は浄化水Jの流出部となって
いる。
【0029】濾過式フィルタ12は導入されてくる排水
Hに含まれている糸屑や髪の毛などの固形物を捕集する
とともに液体は通過させるものであり、例えば細かいメ
ッシュや繊維で構成されている。この濾過式フィルタ1
2においては、悪臭発生の防止のため抗菌剤を担持させ
る場合もある。濾過式フィルタ12の下方に隣接して配
置された吸着部14には吸着剤22が充填されている。
この吸着剤22は、排水Hに含まれている界面活性剤を
吸着するものであり、例えば活性炭やゼオライトなどの
多孔質物質が適している。この吸着剤22に悪臭発生の
防止のため抗菌剤を担持させる場合もある。濾過式フィ
ルタ12や吸着剤22に担持させる抗菌剤としては、無
機抗菌剤、有機抗菌剤または天然抗菌剤などを使用する
ことができるが、環境保全や安全性の面から無機抗菌剤
の銀や銅または天然抗菌剤のイソチオシアン酸アリル、
ヒノキチオールが好ましい。
【0030】濾過式フィルタ12はケーシング10に対
して着脱自在となっている。また、吸着部14における
吸着剤22も交換自在となっている。
【0031】吸着部14に対して滴下空間20を介して
ケーシング10の下部に位置する有機物分解槽部16
は、排水に含まれている有機物を光化学反応で分解する
ためのものであって、外殻部24と紫外線透過筒26と
紫外線ランプ28と撹拌機30と光触媒32などを構成
要素としている。有機物分解槽部16における外殻部2
4は、形状を自由自在にして成形することのできるプラ
スチックによって構成されている。外殻部24の上下方
向のほぼ中間の適所に開口部が形成され、その開口部を
通して紫外線透過筒26が有機物分解槽部16の内部に
挿入されている。紫外線透過筒26は、紫外線UVを透
過するプラスチックによって構成されたもので、そのプ
ラスチックとしては例えばポリカーボネート(PC)や
ポリメチルメタアクリレート(PMMA)などがある。
紫外線透過筒26の基部と外殻部24とは液密的に接合
されている。紫外線透過筒26の内部に紫外線ランプ2
8が装入されている。撹拌機30は有機物分解槽部16
の底部に配置されており、図示しないモータなどによっ
て駆動されるようになっている。有機物分解槽部16内
には吸着部14から滴下空間20を介して滴下してきた
排水が一時的に溜まることになる。この排水を符号の1
00で表す。有機物分解槽部16は、排水100を貯留
するとともに多数の光触媒32を収容している。外殻部
24の内周面には光触媒薄膜34が塗布されている。撹
拌機30を動作させることで、排水100内で光触媒3
2が撹拌されるようになっている。紫外線ランプ28か
ら出射された紫外線UVは紫外線透過筒26を透過して
排水100内に入り、光触媒32を照射する。紫外線U
Vが照射された光触媒32は励起されて活性化される。
この励起された光触媒32の介在による光化学反応によ
って排水100中の有機物が分解される。紫外線UVが
請求項にいう「光エネルギー」に相当し、紫外線ランプ
28が請求項にいう「励起源」に相当している。
【0032】光触媒32としては各種のものが知られて
いるが、大きな表面積を確保する上では粉末状または粒
子状のものがすぐれている。その粒径としては、5〜1
00nmが適している。光触媒32としては、例えば次
のようなものがある。
【0033】(1)二酸化チタン、酸化亜鉛、三酸化タ
ングステン、酸化鉄、チタン酸ストロンチウムなどの金
属酸化物 (2)硫化カドミウム、硫化亜鉛、硫化インジウムなど
の金属硫化物 (3)セレン化カドミウム、セレン化亜鉛などの金属セ
レン化物 (4)リン化ゲルマニウム、リン化インジウムなどの金
属リン化物 (5)さらに、上記の(1)〜(4)のいずれかの光触
媒に白金、ロジウム、ルテニウム、ニッケル、銅、鉄な
どの金属および金属酸化物を担持したものなどがある。
【0034】(6)シリコンカーバイトもある。
【0035】光触媒32としては、特に、二酸化チタン
や酸化亜鉛が触媒活性、安全性、低価格、化学的安定性
などの面から好ましい。特に二酸化チタンが良い。それ
は、紫外線UVの照射でOHラジカルを生成する機能を
高いものとすることができるからである。金属微粒子担
持光触媒としては、白金もしくは銀の単体または白金‐
銀の混合体である金属微粒子を担持したものが好まし
い。それは、光触媒の活性化の強度を高め、有機物の分
解処理性能を向上するからである。
【0036】紫外線ランプ28は励起源であるが、励起
源としては、白熱灯などのフィラメントランプ、水銀
灯、キセノン灯などの高輝度放電灯、蛍光灯、ブラック
ライト、殺菌灯などの蛍光灯類、レーザー光源などでも
よい。
【0037】光触媒32を励起してOHラジカルを生成
するよう活性化させるための紫外線ランプ28として
は、波長が380nm以下のものがよく、360nm前
後の波長の紫外線を出射するものがより好ましい。撹拌
機30は、排水100を撹拌することにより反応を促進
するためのものである。有機物分解槽部16の下方に配
置されている下部フィルタ18は、その微細孔の孔径が
光触媒32の径よりも小さなものとなっており、有機物
分解槽部16内での光触媒作用を利用した化学反応によ
って有機物を分解したあとの浄化された水のみを通過さ
せることで浄化水Jを得るものである。
【0038】外殻部24の内周面に光触媒薄膜34を塗
布する方法としては、外殻部24を構成するプラスチッ
ク基材に対してスパッタ法で塗布するのが適している。
この場合、プラスチック基材と光触媒薄膜との間に中間
層を介在させることが好ましく、その中間層としてはシ
リカ、シリコーン、フッ素樹脂などが適している。
【0039】図2は光触媒薄膜34の形態を示す概略の
断面図である。この光触媒薄膜34は、主に吸着剤36
と光触媒38とを混合してベースとなるバインダー40
で結着させたものである。
【0040】紫外線ランプ28が紫外線透過筒26に装
入され、その紫外線透過筒26は外殻部24の内部に突
入しているから、外殻部24そのものは紫外線UVを透
過する材料で構成する必要はない。この外殻部24は、
紫外線UVに対して不透明なプラスチックで構成しても
よいし、プラスチック以外にステンレススチールなどの
金属材料で構成してもよい。もちろん、外殻部24を紫
外線UVに対して透明なプラスチックで構成してもよ
く、その場合は、外殻部24と紫外線透過筒26とを同
一材料で一体的に成形することも可能である。
【0041】次に、上記のように構成された実施の形態
1の排水浄化装置の動作を図3の排水浄化のフロー図を
参照しながら説明する。洗濯排水Hがこの排水浄化装置
に流入してくると、まず、濾過式フィルタ12において
排水H中に含まれている糸屑や髪の毛などの固形物が捕
捉され、そのような固形物が除去された後の液体成分の
みが吸着部14に流入する。濾過式フィルタ12を通過
した液体成分には洗剤中の界面活性剤や洗濯によって衣
類等から洗い落とされた有機物が含まれている。
【0042】吸着部14においては、そこに充填されて
いる多孔質の吸着剤22に排水が接触し、排水に含まれ
ている界面活性剤を吸着剤22によって吸着する。その
ような界面活性剤が除去された後の排水が吸着部14か
ら滴下空間20を滴下し、有機物分解槽部16に流入
し、一時的に貯留される排水100となる。有機物分解
槽部16に流入させる前に吸着剤22によって界面活性
剤を吸着除去するのは、界面活性剤が光触媒では分解し
にくいためであり、あらかじめ取り除いておくのであ
る。
【0043】吸着部14から有機物分解槽部16に流下
して溜まっている排水100には有機物が残存してい
る。排水100中では撹拌機30が駆動されており、排
水100が撹拌されている。排水100中には粉末状ま
たは粒子状の光触媒32が充分に多量に含まれており、
この光触媒32も有機物とともに撹拌されている。な
お、撹拌のための手段としては、スターラのようなもの
でもよい。そのような撹拌状態にある排水100に対し
て、紫外線ランプ28の駆動により紫外線透過筒26を
通して有機物分解槽部16内の排水100に紫外線UV
を照射する。すると、光触媒32が励起されOHラジカ
ルを生成して活性化される。紫外線透過筒26を通して
の紫外線ランプ28からの紫外線UVは有機物分解槽部
16内の排水100に対して満遍なく均一に照射され
る。一方で、排水100は撹拌機30によって撹拌され
ており、それに含まれている粉末状または粒子状の光触
媒32も有機物もともに満遍なく撹拌される。したがっ
て、光触媒32が有機物に接触する頻度は充分に高く、
また光触媒32が紫外線UVに照射される確率も充分に
高いものとなっている。
【0044】光触媒32が紫外線UVに照射されて励起
され、その表面に酸化力のきわめて強いOHラジカルが
発生する。このOHラジカルが有機物に対して酸化反応
を起こし、有機物を分解する。このように光触媒作用を
利用した化学反応により分解された有機物の成分自体は
もはや汚染物質ではない。排水100中の有機物は消滅
していく。このような有機物の分解消滅はきわめて効率
良く行われる。有機物が分解消滅された清浄な水が下部
フィルタ18を通過し、浄化水Jが得られる。この浄化
水Jが洗濯槽に還流され、濯ぎ水として再利用される。
【0045】下部フィルタ18は光触媒32の通過は禁
じるため、光触媒32は繰り返し利用される。光触媒3
2そのものは直接には消費されたり分解されたりするこ
とはなく、光触媒の寿命は非常に長いものである。
【0046】下部フィルタ18を通過して得られた浄化
水Jは、サイクリックに循環再生利用してもよいし、下
水等にそのまま排水してもよい。洗濯水またはすすぎ水
として再利用することができ、節水することができる。
そのまま下水等に排水しても、汚染されたままの排水で
はなく浄化水を排水するので環境保全上でも好ましい。
【0047】紫外線透過筒26を含めて有機物分解槽部
16をプラスチックで構成する場合には、成形加工の自
由度が高く、紫外線透過筒26を外殻部24より内部に
突入させた状態で配置することができ、その紫外線透過
筒26に紫外線ランプ28を装入しておくことで、有機
物分解槽部16内の排水100に対する紫外線UVの照
射をより有効なものとすることができる。また、プラス
チック製とすることでコストダウンを図ることができ
る。
【0048】排水100を撹拌機30によって撹拌する
ことにより、排水100中の有機物と光触媒32との接
触の頻度を高め、有機物の分解消滅の効率を高めること
ができる。
【0049】光触媒32として金属微粒子担持光触媒を
用いる場合には、光触媒作用を利用した化学反応の反応
速度が向上し、有機物の分解消滅の効率をさらに向上さ
せることができる。とりわけ、金属微粒子担持光触媒の
金属微粒子として白金もしくは銀の単体または白金‐銀
の混合体を用いれば、光触媒に対する活性化の強度が増
すことが確かめられている。
【0050】有機物分解槽部16の本体である外殻部2
4の内周面に光触媒薄膜34を形成してあるので、排水
100中の有機物と光触媒との接触反応面積が充分に大
きくなっており、浄化効率を高めることができる。
【0051】糸屑や髪の毛などの固形物を捕捉する濾過
式フィルタ12と、界面活性剤を吸着する吸着部14
と、有機物を光触媒作用を利用した化学反応で分解消滅
させる有機物分解槽部16とをひとまとめにしてユニッ
ト化してあるから、構造が簡素であり、その分でもコス
トダウンが図れ、また取り扱い性も容易になっている。
そして、このような複数段階での順次的な汚染物質除去
であるので、排水を効率良く浄化することができる。
【0052】従来技術の場合のように濾過式フィルタの
1箇所に固形物から界面活性剤から有機物からすべてが
捕捉されているのではなく、種別ごとに別々の箇所、別
々の手段で捕捉、分解消滅が行われている。したがっ
て、濾過式フィルタ12に捕捉されているのは糸屑や髪
の毛などの固形物だけであり、その濾過式フィルタ12
の清掃または交換の作業性は簡易なものとなる。また、
有機物分解槽部16においては、濾過式フィルタのよう
な清掃や交換の必要性が小さく、光触媒32は長時間に
わたって繰り返し使用することができる。すなわち、有
機物分解槽部16はメンテナンスフリーであり、ランニ
ングコストが安価ですむ。
【0053】また、光触媒32は抗菌性を有しているの
で、微生物の繁殖を防止し、悪臭の発生を防止すること
ができる。
【0054】〔実施の形態2〕実施の形態2は有機物分
解槽部の外側に紫外線ランプを配置するものである。図
4は実施の形態2の排水浄化装置の概略構成を示す断面
図である。実施の形態1についての図1におけるのと同
じ符号は本実施の形態2についての図4においても同一
構成要素を指示しており、簡単に説明すると、10はケ
ーシング、12は濾過式フィルタ、14は吸着部、16
は有機物分解槽部、18は下部フィルタ、20は滴下空
間、22は吸着剤、30は撹拌機、32は光触媒、Hは
排水、Jは浄化水、UVは紫外線であって、それらの結
合関係や相互の関連性も特にことわらない限りにおいて
既述のとおりであるので、ここでは詳しい説明は省略す
る。また、実施の形態1において説明した事項であって
本実施の形態2において改めて説明しない事項について
はそのまま本実施の形態2にも該当するものとし、詳し
い説明は省略する。本実施の形態2における構成が実施
の形態1と相違する点は以下のとおりである。
【0055】有機物分解槽部16における外殻部24a
は、実施の形態1の場合のような紫外線透過筒26は有
しないもので、単純な筒状に構成されている。この外殻
部24aは、形状を自由自在にして成形することのでき
るしかも紫外線UVを通過させることのできるプラスチ
ックによって構成されている。そのプラスチックとして
は例えばポリカーボネート(PC)やポリメチルメタア
クリレート(PMMA)などがある。
【0056】筒状の外殻部24aの外側において周方向
の複数箇所に紫外線ランプ28aが配置されている。こ
れは、外殻部24aそのものを紫外線UVに対して透明
な材料製としたことで可能となっており、紫外線ランプ
28aの設置位置の自由度を高めることができる。紫外
線ランプ28aの使用本数の設定や種類の選択の自由度
が高まる。
【0057】本実施の形態2の排水浄化装置のその他の
動作および効果については、実施の形態1の場合と同様
であるので、説明を省略する。
【0058】光触媒の粒径は5〜100nmの範囲で適
当に定めてよく、また、金属微粒子を担持させる場合に
は、その粒径は5nm以下の範囲で適当に定めてよい。
粒径70nmのルチル型二酸化チタンの表面に粒径1.
5nmの白金を担持した光触媒の性能が良いことがわか
っている。白金は二酸化チタンに対して1〜5重量パー
セント程度の割合で添加するのが好ましく、特に3重量
パーセント程度の割合が好ましい。図5は粒径35nm
の場合と粒径70nmの場合との性能比較である。これ
は、有機物としてアセトアルデヒドを対象とした場合の
ものであるが、洗濯排水中の有機物の分解消滅について
の参考にはなる。
【0059】最後に、本件にかかわる明細書の記述につ
いての留意事項を述べる。本件にかかわる明細書(特に
発明の詳細な説明および特許請求の範囲)または図面に
おいては、記載してある任意の事項(任意の要素または
任意の要素の結合関係・組み合わせ関係を含む)につい
て、その省略の可能性を留保する。さらに、特許請求の
範囲に記載していないが発明の詳細な説明または図面に
記載してある任意の事項について特許請求の範囲への追
加の可能性ならびにその追加に伴う説明の変更の可能性
を留保する。
【0060】
【発明の効果】排水浄化装置についての請求項1の発明
によれば、光化学反応式の有機物分解槽部をプラスチッ
ク製とすることにより、加工の容易性、設計の自由性を
高め、その形状・寸法、精度、強度など品質のすぐれた
有機物分解槽部に仕上げるでき、ステンレススチールと
同様に高い防錆・防食機能を発揮し、それでいてステン
レススチールよりも安価に仕上げることができる。
【0061】請求項2の発明によれば、濾過式フィル
タ、界面活性剤の吸着部、光化学反応式の有機物分解槽
部をひとまとめの構成としてあるので、排水中含まれて
いる複数種類の除去対象成分を合理的な順序で処理して
いくことができ、全体的な浄化処理の能力を高めること
ができる。また、ひとまとめにしてユニット化してある
から、構造の簡素化とコストダウンと取り扱い容易性を
達成できる。
【0062】請求項3の発明によれば、有機物分解槽部
を光エネルギー透過性に構成してあるので、励起源の個
数や配置パターンや種類について最適な条件を得ること
ができ、装置全体の構造簡素化や合理的設計を可能とす
る。石英ガラスで構成することも考えられるが、これは
価格的に高すぎるし、衝撃に弱く取り扱いに困難性が伴
う。これに対してプラスチックであれば、衝撃に強くて
取り扱い性が良く、しかも安価である。
【0063】請求項4の発明によれば、有機物分解槽部
の内面に形成した光触媒薄膜によって、有機物と光触媒
との接触頻度ひいては機物分解処理の効率を高めること
ができる。また、プラスチック製の有機物分解槽部の内
周面に対する抗菌作用が発揮され、防カビ・防菌作用が
得られ、悪臭の発生を抑制して衛生的に保つことができ
る。
【0064】請求項5の発明によれば、有機物分解槽部
の内部の排水を撹拌することで、排水に含まれている有
機物と光触媒との接触の頻度ならびに光触媒が光エネル
ギーに当たる頻度を高め、トータルとして光触媒作用を
利用した化学反応の反応性を向上することができ、効率
の良い有機物分解処理が行える。
【0065】請求項6の発明によれば、二酸化チタンや
酸化亜鉛などの金属酸化物を光触媒とするので、光エネ
ルギー照射でラジカルを生成する機能を高め、有機物の
分解処理性能を向上することができる。
【0066】請求項7の発明によれば、金属微粒子担持
光触媒とするので、光触媒の活性化の強度を高め、有機
物の分解処理性能を向上することができる。
【0067】請求項8の発明によれば、担持の金属微粒
子を白金もしくは銀の単体または白金‐銀の混合体とす
るので、金属酸化物単体の光触媒に比べて、光触媒の活
性化の強度を数倍も高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1の排水浄化装置の概略
構成を示す断面図
【図2】 実施の形態1における光触媒薄膜の形態を示
す概略の断面図
【図3】 実施の形態1の排水浄化装置の動作説明のフ
ロー図
【図4】 実施の形態2の排水浄化装置の概略構成を示
す断面図
【図5】 ルチル型白金担持二酸化チタンの分解能力の
特性図
【図6】 従来の技術の洗濯機の概略構成図
【図7】 従来の技術の洗濯機の補助浄化部の断面図
【図8】 従来の技術の洗濯機の浄化部の断面図
【図9】 従来の技術の台所シンクの排水浄化装置の概
略構成図
【符号の説明】
10…ケーシング、12…濾過式フィルタ、14…吸着
部、16…有機物分解槽部、18…下部フィルタ、20
…滴下空間、22…吸着剤、24,24a…外殻部、2
6…紫外線透過筒、28,28a…紫外線ランプ、30
…撹拌機、32…光触媒、34…光触媒薄膜、36…吸
着剤、38…光触媒、40…バインダー、100…排
水、UV…紫外線、H…排水、J…浄化水
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B01J 35/02 B01J 35/02 J C02F 1/30 C02F 1/30 Fターム(参考) 4D037 AA08 AA11 AB01 AB02 AB03 BA18 BB04 CA01 CA02 CA12 CA16 4D050 AA08 AA12 AB02 AB06 AB07 AB11 BB01 BC06 BC09 BD02 BD06 CA06 CA12 CA15 4G069 AA03 AA08 AA15 BA04A BA04B BA48A BB09B BB13B BB15B BC12B BC18B BC23B BC24B BC31B BC32A BC32B BC35A BC35B BC36B BC60B BC66B BC68B BC70B BC71B BC75A BC75B CA05 CA15 DA05

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光触媒を収容してあって流入してくる排
    水を一時的に貯留し排水中の有機物を前記光触媒の介在
    と光エネルギー照射によって分解する光化学反応式の有
    機物分解槽部を備えた排水浄化装置であって、前記有機
    物分解槽がプラスチックで構成されていることを特徴と
    する排水浄化装置。
  2. 【請求項2】 排水中の固形物を捕集する濾過式フィル
    タと、排水中の界面活性剤を吸着する吸着部と、排水中
    の有機物を光触媒の介在と光エネルギー照射によって分
    解する光化学反応式の有機物分解槽部と、前記光触媒を
    励起する光エネルギーを出射する励起源とを備えて構成
    されていることを特徴とする排水浄化装置。
  3. 【請求項3】 前記有機物分解槽部が光エネルギーを透
    過させるプラスチックで構成されていることを特徴とす
    る請求項1または請求項2に記載の排水浄化装置。
  4. 【請求項4】 前記有機物分解槽部の内面に光触媒薄膜
    が形成されていることを特徴とする請求項1から請求項
    3までのいずれかに記載の排水浄化装置。
  5. 【請求項5】 前記有機物分解槽部の内部に排水を撹拌
    する撹拌手段が設けられていることを特徴とする請求項
    1から請求項4までのいずれかに記載の排水浄化装置。
  6. 【請求項6】 前記光触媒が二酸化チタンや酸化亜鉛な
    どの金属酸化物であることを特徴とする請求項1から請
    求項5までのいずれかに記載の排水浄化装置。
  7. 【請求項7】 前記光触媒が金属微粒子を担持した金属
    微粒子担持光触媒であることを特徴とする請求項1から
    請求項6までのいずれかに記載の排水浄化装置。
  8. 【請求項8】 前記金属微粒子担持光触媒における金属
    微粒子が白金もしくは銀の単体または白金‐銀の混合体
    であることを特徴とする請求項7に記載の排水浄化装
    置。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003033145A1 (fr) * 2001-10-18 2003-04-24 Noritake Co.,Limited Materiau photocatalytique et son utilisation
NL1035089C2 (nl) * 2007-11-19 2009-05-20 Stichting Wetsus Ct Of Excelle Inrichting en werkwijze voor desinfectie van een fluïdum.
WO2009108045A1 (en) * 2008-02-27 2009-09-03 Stichting Wetsus Centre Of Excellence For Sustainable Water Technology Device and method for disinfecting a fluid
CN108101247A (zh) * 2017-12-28 2018-06-01 广西壮族自治区环境保护科学研究院 污水简易处理设备
KR102038771B1 (ko) * 2018-05-23 2019-10-30 한국과학기술연구원 유무기 하이브리드 흡착제와 광촉매를 활용한 이용한 폐수처리와 흡착제 재생 방법

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