JP2000317429A - 生ゴミ処理装置 - Google Patents

生ゴミ処理装置

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JP2000317429A
JP2000317429A JP11132289A JP13228999A JP2000317429A JP 2000317429 A JP2000317429 A JP 2000317429A JP 11132289 A JP11132289 A JP 11132289A JP 13228999 A JP13228999 A JP 13228999A JP 2000317429 A JP2000317429 A JP 2000317429A
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drum
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Takeshi Abe
剛 阿部
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HAAPAA ENVIRONMENT SYSTEMS KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 水分を多量に含む生ゴミに対して、簡易な機
構により効率よく完全消滅処理を行うことができる生ゴ
ミ処理装置を提供する。 【解決手段】 回動筒1aとこの回動筒1aを蓋してド
ラムを形成する一対の円板体1b、1cとからなり、生
ゴミと母材との混合を行う分解処理ドラム1を備える生
ゴミ処理装置であって、円板体1bには、ドラム内のガ
スを排気する排気機構2が設置されており、円板体1c
には、生ゴミ等を投入するための投入口4及び空気を送
り込むための送気機構6が取り付けられている。そし
て、生ゴミの分解は、送気機構6及び排気機構2により
分解処理ドラム1内に空気を流通させた状態で、分解処
理ドラム1を回転させることにより行なう。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、生ゴミの完全消滅
を行う生ゴミ処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】生ゴミ処理装置は、基本的には、生ゴミ
とこれを分解する微生物を混合して当該生ゴミを分解さ
せるものであって、これに関する従来装置は、最終的に
堆肥を得るものが大多数を占めている。しかしながら、
生ゴミを堆肥にしたところでその用途は極めて狭い範囲
に限られてしまい、また、特に都市部においては、生じ
た堆肥が却って無用の長物化するということもあって、
現在では、生ゴミを微生物によって水と二酸化炭素に完
全に分解してしまう完全消滅型の生ゴミ処理装置が主流
になりつつある。
【0003】完全消滅型の生ゴミ処理装置は、従来から
存在する堆肥生産型の生ゴミ処理装置とその基本構成を
同一にしており、固定された容器の内部に設けられた部
材(攪拌体)が回転することによって、当該容器内に投
入された生ゴミとこれを分解する微生物を担持した担体
(以下、微生物担体)とを攪拌混合し、当該生ゴミを完
全に消滅させるもの(特開平4−4084号公報、特開
平5−228458号公報)が現時点では主流を占めて
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、固定容
器内で攪拌体が駆動して攪拌混合を行う生ゴミ処理装置
では、生ゴミが多量の水分を含んでいる流動物状態であ
ったような場合には、攪拌体が空回りをしてしまって実
質的な攪拌を行なうことができず、好気性菌による分解
が不充分となるという問題点があった。
【0005】一方、生ゴミが投入される容器を回転させ
て、生ゴミと微生物担体とを攪拌混合する装置も存在し
(特開平2−56290号公報、実開平4−91792
号公報(但し、いずれも堆肥生産型の生ゴミ処理装
置))、これによれば水分を多量に含む生ゴミに対して
も混合が不充分になるという不都合は生じないが、この
装置においては、あくまでもそれが堆肥生産型の生ゴミ
処理装置であること、並びに、容器自体が回転すること
に起因して、排水機構が脆弱であった場合には容器の回
転に伴って生ゴミ水が周囲に飛び散ってしまうというよ
うなことになりかねないことから、排水のための機構が
必然的に重厚になってしまうという問題があった。
【0006】本発明は以上のような課題に鑑みてなされ
たものであり、その目的は、水分を多量に含む生ゴミに
対して、簡易な機構により効率よく完全消滅処理を行う
ことができる生ゴミ処理装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】以上のような目的を達成
するために本発明者が鋭意研究を重ねた結果、既存の造
粒機のように円筒体が回転するような構成とし、この中
で生ゴミの発酵処理を行なうようにすると、生ゴミそれ
自体に含まれる水分と生ゴミの発酵処理から生ずる水を
効果的に気化させることができ、しかもこれを強制的に
排気することによって、生ゴミの処理効率を向上させる
ことができるということを見出し、本発明を完成するに
至った。この過程においては、生ゴミの発酵分解によっ
て生じる水や二酸化炭素を素早く排出すればするほど当
該生ゴミの分解も速く進み、より効率的な完全消滅が可
能になるという知見が本発明の完成に大いに貢献してい
る。
【0008】即ち本発明は、生ゴミに含まれる水分を機
械的な構成によって能動的に気化させると共に、生ゴミ
の分解により生じた水と二酸化炭素もこれによって強制
的に排出させることにより、水分を多量に含む生ゴミに
対して完全消滅を効果的に行えるようにし、同時に、こ
のような構成によって装置外部への排水手段を別途設け
ること無しに水の排出を可能にし、これによって装置構
成の簡素化を実現したものである。
【0009】より具体的には、本発明は以下のようなゴ
ミ処理装置を提供する。
【0010】(1) 微生物が担持された母材と生ゴミ
とを、投入口と送気機構及び排気機構とを備え、全体が
不透水性の回動筒内で混合して当該生ゴミを完全消滅さ
せる生ゴミ処理装置。
【0011】(2) 不透水性の部材からなる回動筒
と、この回動筒を蓋してドラムを形成する一対の円板体
と、からなる分解処理ドラムを備え、前記円板体は不動
であって、前記回動筒が回動した状態でも当該円板体の
不動状態が保持されるように、その周部分が前記回動筒
と摺動状態で取り付けられており、前記円板体には、微
生物が担持された母材及び生ゴミを投入する投入口と、
前記分解処理ドラム内のガスを排気する排気機構と、を
備え、装置は更に、前記分解処理ドラム内に空気を送り
込む送気機構を備えていることを特徴とする生ゴミ処理
装置。
【0012】(3) 前記分解処理ドラム内を加温する
ヒータを備えていることを特徴とする上記(2)記載の生
ゴミ処理装置。
【0013】(4) 内容物の乾燥を促進したい場合に
は回転速度を速くし、内容物の乾燥を抑制したい場合に
は回転速度を遅くすることを特徴とする上記(2)または
(3)記載の生ゴミ処理装置。
【0014】(5) 前記送気機構は、前記投入口から
空気を送り込むものであり、かつ、前記分解処理ドラム
内の臭気を遮蔽するエアーカーテンを構成することを特
徴とする上記(2)から(4)いずれか記載の生ゴミ処理装
置。
【0015】(6) 前記分解処理ドラムの前記回動筒
の内壁には、複数の衝立板が取り付けられていることを
特徴とする上記(2)から(5)いずれか記載の生ゴミ処理
装置。この衝立板は、前記回動筒の端から端まで連続し
たものでも、不連続のものでもよい。また、この衝立板
どうしの間隔は、回動筒の大きさなどを考慮して適宜定
められる。
【0016】(7) 前記衝立板は、所定の傾斜を持っ
て取り付けられていることを特徴とする上記(6)記載の
生ゴミ処理装置。このようにすることにより、分解処理
ドラムの投入口から生ゴミが投入され、当該投入口の付
近で山を成してしまっている場合でも、回動筒の回転に
伴って、当該生ゴミが衝立板の傾斜を伝って排気機構側
に移動していくので、分解処理ドラム内での生ゴミ分布
の均一化が図れるようになる。
【0017】なお、衝立板は、回動筒が円筒であること
を考慮して、ヘリカルなものであるのが好ましい。
【0018】(8) 前記衝立板が、前記回動筒の端か
ら端までの一本の帯状の衝立板であることを特徴とする
上記(6)または(7)記載の生ゴミ処理装置。
【0019】なお、上記(7)にて説明をした通り、衝立
板は基本的には分解処理ドラム内での生ゴミ分布の均一
化を図るためのものであるところ、この(8)のように衝
立板が一本の帯状であれば、不連続である場合よりも、
この目的達成という観点からは好ましい。このことと、
上記(6)との関係において、もし衝立板が不連続の場合
でも、その存在により生ゴミ分布の均一化が達成できる
のであれば、それは実質的に連続なものであるとして、
この(8)の範囲に含まれると解されるべきである。
【0020】ここで、本発明に係る生ゴミ処理装置は、
以下のような用途に転用することが可能である。
【0021】(9) 前記投入口に、前記「微生物が担
持された母材及び生ゴミ」の代わりに、「有害物質を含
む産業廃棄物及び当該産業廃棄物を分解する触媒」を投
入することにより、当該産業廃棄物の無害化を行う装置
として使用する方法。
【0022】(10) 前記有害物質を含む産業廃棄物
はダイオキシンであり、前記触媒はアルカリ触媒である
ことを特徴とする上記(9)記載の方法。
【0023】「アルカリ触媒」は、ダイオキシンなどの
有害物質を分解する触媒として極めて有効であり、酸化
カルシウム等をベースにして他のアルカリ分を適宜混合
することによって作製することができる。本発明に係る
生ゴミ処理装置をこの用途に転用する場合には、処理の
対象物が乾燥しているときには、投入口等から分解処理
ドラム内に水を加えることとなり、また、有害ガス発生
の危険から、基本的には通気・排気を行わずに処理を行
うことになる。
【0024】「用語の定義」本装置の構造としての「全
体が不透水性」とは、液体としての水分を装置の外に透
過させないものを意味する。
【0025】本明細書において、「生ゴミ」とは、業務
用・家庭用を問わず、一般的な処理場において生ゴミと
して取り扱われるもの一般を意味し、「生ゴミ等」と
は、生ゴミの他、生ゴミの完全分解消滅を行う微生物を
担持した母材のように、生ゴミと一緒に投入されるもの
の総体を意味する。
【0026】生ゴミの完全分解消滅を行う「微生物」と
しては、この種の発明に一般的に使用されている好気性
菌を使用することができ、「母材」としても、この種の
発明に一般的に使用されている木材チップやおが屑など
を使用することができる(例えば特開平7−16396
8号、特開平8−173934号、特開平8−2812
45号)。
【0027】また、「混合」とは、態様を問わず、異種
のものが混ぜられることをいい、連続して混ぜられる場
合のみならず、間欠的に混ぜられる場合も含む意であ
る。特に、本発明では分解処理ドラムの回転によって当
該分解処理ドラム内の内容物が自然に混合されることを
意図している。しかしながら、分解処理ドラム内に更に
攪拌体を設け、分解処理ドラムの回転による混合と共に
当該攪拌体による攪拌混合を行なう場合も、それが相加
効果を生み出すに過ぎないような場合は、本発明の利用
発明として本発明の範囲内に含まれる。
【0028】本発明に係る分解処理ドラムを構成する、
回動筒に対する円板体の「摺動状態での取りつけ」と
は、図4に示されるように、回動筒を蓋するように円板
体が取りつけられ、この円板体の周部分が回動筒に対し
て摺動状態であることを意味する。
【0029】本発明において、「送気機構」とは、ロー
ラやファンにより構成することができる。同様に「排気
機構」も、ローラやファンにより構成することができ
る。そして、図5に示されるように、これらの「送気機
構」及び「排気機構」は、コントローラに接続し、この
コントローラによりそれぞれ自動制御されるようにする
のが好適である。
【0030】また「ドラム内のガス」とは、本発明の性
質上、主に生ゴミの分解により生じた二酸化炭素及び水
蒸気を意味するが、本発明にて開示される機構により排
気されるものである以上は、生ゴミの分解により生じた
これ以外の微量ガスも含まれるものとする。
【0031】
【発明の実施の形態】[基本構成]図1及び図2は、本
発明の実施の形態に係る生ゴミ処理装置の機能構成を説
明するためのブロック図である。
【0032】図1に示されるように、本発明の実施の形
態に係る生ゴミ処理装置は、生ゴミと母材との混合を行
う分解処理ドラム1を備え、この分解処理ドラム1は、
回動筒1aとこの回動筒1aを蓋してドラムを形成する
一対の円板体1b、1cとからなる。
【0033】ここで、この円板体1b、1cは、装置に
固定されているために不動であって、回動筒1aが回動
したとしても円板体1b、1cの不動状態が保持される
ように、その周辺部分が回動筒1aと摺動状態で取りつ
けられている。その理由は、分解処理ドラム1の回動に
応動することが不具合なものを円板体1b、1cに取り
付けるためであり、この実施の形態においては、一方の
円板体1bには、ドラム内のガスを排気する排気機構2
が設置されており、他方の円板体1cには、同様の趣旨
により、生ゴミ等を投入するための投入口4及び空気を
送り込むための送気機構6が取り付けられている。
【0034】そして、図2に示されるように、分解処理
ドラム1の下部分には、この分解処理ドラム1を回動さ
せるためのローラ8が取り付けられており、また、この
ドラム1の周囲には、分解処理ドラム1内を加温するた
めのヒータ10が設置されている。そして、装置本体に
はコントローラ12が備え付けられており、ローラ8、
ヒータ10、送気機構6及び排気機構2へと接続されて
いる。なお、このコントローラ12には、この実施の形
態においては、分解処理ドラム1内に取り付けられた温
度センサや湿度センサ等(図示せず)から、分解処理ド
ラム1内の環境に関するデータが逐次入力されるように
なっている(実際には、フィードバック制御を行なうよ
うにすると好適である)。
【0035】また、図1に示されるように、この実施に
形態において、投入口4には、分解処理ドラム1内に空
気を送り込むための送気機構6が設けられているが、送
気機構6による送気は、分解処理ドラム1内に空気を送
り込むだけでなく、分解処理ドラム1内に滞留するガス
を、排気機構2の強制排気と相俟って、または、単独で
外部へ強制的に送り出すようにしている。即ち、分解処
理ドラム1内における分解があまり進んでおらず、二酸
化炭素と水蒸気がそれほど多く発生しないような場合に
は、送気機構6による送気のみをオンにして排気機構2
をフリーの状態にしておくこともできるが、二酸化炭素
と水蒸気が定常的或いは多量に発生する場合には送気機
構6及び排気機構2を同時にオンにした状態で生ゴミの
分解処理を行なうことになる。
【0036】[動作]この実施の形態において、投入口
4から分解処理ドラム1内に投入された生ゴミ等は、送
気機構6により送られ、排気機構2から排出される空気
によって水分が奪われていくことになる。ここにおい
て、ヒータ10による加温と、分解処理ドラム1の回転
が、この生ゴミからの水分の除去に貢献する。即ち、分
解処理ドラム1の回転により生ゴミの塊が平坦に伸ばさ
れ、分解処理ドラム1内を通過する空気に晒される表面
積を大きくし、かつ、ヒータ10の加温によって水の気
化熱が供給されることにより、生ゴミに含まれる水分の
気化が促進されるのである。
【0037】このように、本発明に係る生ゴミ処理装置
においては、微生物の分解に適する量にまで生ゴミ中の
水の除去が行なわれるので、水分を多量に含んだ生ゴミ
に対しても充分に対応することができる。
【0038】また、本発明に係る生ゴミ処理装置におい
ては、送気機構6から送られる空気によって充分な酸素
が分解処理ドラム1内に供給されると共に、分解処理ド
ラム1内はヒータ10により充分に加温される。従っ
て、分解処理ドラム1内においては、好気性菌の分解に
好適な条件(適量の酸素濃度と適温)が提供されること
になる。ここにおいて、ローラ8の作動による分解処理
ドラム1の回動は、分解の対象となる生ゴミと母材を混
合してその充分な均一化を促すことになる。これと同時
に、分解処理ドラム1の回動は、それらの混合物の塊が
平坦に伸ばされることにより、適量の酸素濃度と適温の
状態に供される好気性菌の割合を多くすることにつなが
り、生ゴミの完全分解の仕損じを防ぐことにも貢献する
ことになる。
【0039】そして、このような好気性菌による生ゴミ
の発酵処理の過程で生じた水と二酸化炭素は、送気機構
6による送気と排気機構2による強制排気によって、分
解処理ドラム1内に滞留することなく、排気機構2を通
じて円滑かつ速やかに排出されることとなる。
【0040】ここにおいて、好気性菌による生ゴミの発
酵処理の過程で生じた水と二酸化炭素が、分解処理ドラ
ム1内に滞留することなく装置外に円滑かつ速やかに排
出されることは、分解生成物を系外に速やかに除去する
ということであるため、ル・シャトリエの原理と同様の
現象により、生ゴミの分解消滅を促進することになり、
生ゴミの完全分解の仕損じを防ぐことにつながる。従っ
て、本発明に係る生ゴミ処理装置においては、新たな発
酵分解が次々と、阻害されることなく促進されることに
なる。
【0041】ここで、既に説明したように、投入口4か
ら分解処理ドラム1内に投入された生ゴミ等は、ヒータ
10によって加温されると共に、このドラム1の回動に
よって分解に適した水分量にまで乾燥させられる。そし
てこのために、この実施の形態においては、分解処理ド
ラム1の下部分に取りつけられたローラ8は、コントロ
ーラ12により、生ゴミに含まれる水分量に合わせてド
ラム1の回動速度を調整するようにされている。
【0042】より具体的に説明すれば、生ゴミの含有す
る水分量が多く流動状態に近い生ゴミの場合には、回動
速度を速くすることによって気化水量が増やされ、乾燥
が促進されることとなる。これとは逆に、余計な水分を
あまり多く含まない生ゴミの場合には、分解処理ドラム
1の回動速度を遅くすることによって、生ゴミの乾燥を
抑制し、発酵に必要な水分が過剰に失われないようにす
る。
【0043】[利点]いずれにしても、この装置におい
ては、生ゴミの乾燥によってドラム1内に放出された水
蒸気は、送気機構6及び排気機構2によって、排気機構
2を通じて強制的に排出されることになる。そして、こ
の強制排気による乾燥作用によって、たとえ水分含有量
の多い生ゴミが投入された場合であっても、分解処理に
適した水分量にまで速やかに持っていくことができ、か
つ、生ゴミの消滅に伴って生じる水と二酸化炭素も速や
かに系外に除去することができるため、本発明に係る生
ゴミ処理装置においては、排水のための特別な機構を別
途設ける必要が無く、従来装置(特開平2−56290
号公報、実開平4−91792号公報)とは異なり、装
置全体の構成を簡素なものとすることができる。
【0044】ここで、本発明において特徴的な分解処理
ドラム1の回動に関し、その回転速度は、2〜3分に一
回転から1分間に2〜3回転の間で適宜調整される。こ
こで注意しなければならないことは、この速度は、従来
装置(特開平2−56290号公報、実開平4−917
92号公報)と比較してかなり遅くて済むということで
ある。それは、生ゴミの粉砕等の余計な処理等をしない
ことや、遠心力による脱水を行うものではないことにも
起因しているが、いずれにしても、回転速度が遅くて済
むことにより、故障が起き難く、メンテナンスも容易で
あるという利点がある。
【0045】[防臭のための機構]この実施の形態にお
いては、図3に示されるように、投入口4には送気機構
6が取りつけられており、投入口4から投入された生ゴ
ミ等がドラム1内へと移動する経路上においては、この
送気機構6からドラム1へ送られる空気の流れがエアカ
ーテンとしての役割を果たすこととなる。
【0046】その一方で、排気機構2には、活性炭やオ
ゾン脱臭等により構成される脱臭機構2aが設けられて
おり、分解処理ドラム1から排出される排気に含まれる
悪臭が外部に排出されないようにされている。
【0047】したがって、この実施の形態においては、
生ゴミ処理装置のドラム1内に投入された生ゴミから発
生する臭気は、このエアカーテンと脱臭機構2aによっ
てほぼ完全に遮断され、外部に漏れ出すことが無いの
で、装置自体は非常にクリーンなものとされている。即
ち、この装置においては、投入口4からの臭気の漏出が
エアカーテンによって遮蔽されると共に、排気機構2か
らの臭気の漏出が脱臭機構2aによって阻止されるため
に、装置自体をクリーンにすることができ、街中など、
設置場所を選ばず、いずれの場所にも設置できるという
利点がある。
【0048】[本装置におけるその他の工夫]本発明の
実施の形態に係る生ゴミ処理装置においては、分解処理
ドラム1の回動筒1aは、右向き・左向きのいずれの向
きにも回転させることができ、円板体1b及び1cのい
ずれも着脱自在である(但し、いずれか一方を着脱不能
にしても差し支えない)。
【0049】ここで、この実施の形態においては、図6
に示されるように、回動筒1aの内壁には、回動筒1a
の端から端まで連続した1枚の板である衝立板14が1
2枚取り付けられている。この衝立板14は、分解処理
ドラム1内の混合効率を向上させるためのものであり、
図7(A)に示されるように直線状であってもよいが、こ
れをヘリカルなものとした場合(図7(B))には、例え
ば回動筒1aが左回転したときには、衝立板14の上を
生ゴミが図7(B)中の(イ)の方向に滑り落ちて(ある
いは、転がり落ちて)行き、これとは逆に、回動筒1a
が右回転したときには、衝立板14の上を生ゴミが図7
(B)中の(ロ)の方向に滑り落ちて(あるいは、転がり
落ちて)行くことになる。
【0050】このように、図7(B)に示されるように、
衝立板14をヘリカルなものとした場合には、回動筒1
aの回転によってその長手方向に生ゴミを移動させるこ
とができるようになるので、分解処理ドラム1内の生ゴ
ミの分布状態に応じて、回動筒1aを適宜左回転・右回
転させることにより、当該分解処理ドラム1内の生ゴミ
の偏在が解消されることとなる。
【0051】なお、上記衝立板14については、例え
ば、回動筒1の内径が850mm程度で長さが1680
mm程度であった場合には、衝立板の高さは70mm程
度でその幅は6mm程度である。
【0052】また、上記衝立板14については、図8に
示されるように、不連続に分離したものとすることがで
きる。このようにした場合には、衝立板14上の生ゴミ
の移動の際に不連続箇所において漏れが生じることか
ら、分解処理ドラム1内の生ゴミ偏在の解消という観点
からすれば多少の不利が生ずるが、製造が簡単になり、
製造コスト低減が図れるという利点が出てくる。ここに
おいて、図8(A)に示されるように、不連続箇所が極め
て小さいようなときには、所定の場合においては当該不
連続箇所における漏れが無視できるほどに小さくなるの
で、衝立板14が連続している場合と実質的に同一視す
ることができ、製造の容易・製造コストの低減という利
点を充分に享受することができる。
【0053】この一方で、図8(B)に示されるように、
衝立板14の不連続箇所が大きいような場合には、当該
不連続箇所における漏れが大きくなり、生ゴミ偏在解消
の効果が得難くなるが、混合効率の向上という効果を有
する限り、衝立板14を取り付けることの意義がある。
【0054】[産業廃棄物処理装置としての使用]とこ
ろで、本発明に係る生ゴミ処理装置は、投入口4に、微
生物が担持された母材や生ゴミの代わりに、有害物質を
含む産業廃棄物及び当該産業廃棄物を分解する触媒」を
投入することにより、当該産業廃棄物の無害化を行う装
置に転用することが可能である。この場合には、同時に
投入された触媒の作用により、産業廃棄物中に含まれる
有害物質が分解され、当該産業廃棄物が無害化されるこ
とになる。
【0055】本発明に係る生ゴミ処理装置をこの用途に
転用する場合には、処理の対象物が乾燥しているときに
は、投入口等から分解処理ドラム内に水を加えることと
なるが、これは生ゴミ処理の場合も同様である。但し、
前者の場合は、加水分解等の化学変化に必要な原料とし
ての水であり、後者の場合は、微生物生存のための水で
あるという点で、原理的な相違がある。
【0056】また、産業廃棄物処理の場合において、有
害ガス発生の危険がある場合には、通気・排気を行わず
に、閉じた系で処理を行うことになる。
【0057】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る装置
によれば、多量の水分を含有する生ゴミであっても、排
水を処理するための複雑な装置を用いることなく、簡素
な機構により、効率良く生ゴミの完全消滅処理を行うこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の好適な実施の形態に係る生ゴミ処理
装置の機能構成を説明するためのブロック図である。
【図2】 本発明の好適な実施の形態に係る生ゴミ処理
装置の機能構成を説明するための側面ブロック図であ
る。
【図3】 本発明の好適な実施の形態に係る投入口の機
能構成を説明するためのブロック図である。
【図4】 本発明に係る生ゴミ処理装置の回動筒に摺動
状態で円板体が取りつけられる様子を説明するための参
考図である。
【図5】 本発明に係る生ゴミ処理装置の送気機構及び
排気機構がコントローラ12により制御される様子を説
明するためのブロック図である。
【図6】 本発明に係る生ゴミ処理装置の衝立板14を
説明するための回動筒1aの横断面図である。
【図7】 本発明に係る生ゴミ処理装置の衝立板14を
説明するための回動筒1aの透視図であり、図7(A)
は直線状の衝立板14を示す透視図、図7(B)はヘリ
カル状の衝立板14を示す透視図である。
【図8】 本発明に係る生ゴミ処理装置の衝立板14の
別の実施形態(衝立板14が不連続の場合の実施形態)
を説明するための回動筒1aの透視図であり、図8
(A)は不連続箇所が極めて小さい場合の透視図、図8
(B)は不連続箇所が比較的大きい場合の透視図であ
る。
【符号の説明】
1 分解処理ドラム 1a 回動筒 1b、1c 円板体 2 排気機構 2a 脱臭機構 4 投入口 6 送気機構 8 ローラ 10 ヒータ 12 コントローラ 14 衝立板
フロントページの続き Fターム(参考) 2E191 BA12 BC01 BD20 4D004 AA03 AA46 AB07 CA19 CA42 CA48 CB09 CB32 CB42 CB43 CC02 CC03 CC08 CC09 DA02 DA13 4D048 AA11 AA17 AB03 AC10 BA02X CA07 CB05 CC23 CC43 4G069 AA02 BB04B BC09B CA01 CA10 CA19 DA05 EA01Y

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 微生物が担持された母材と生ゴミとを、
    投入口と送気機構及び排気機構とを備え、全体が不透水
    性の回動筒内で混合して当該生ゴミを完全消滅させる生
    ゴミ処理装置。
  2. 【請求項2】 不透水性の部材からなる回動筒と、この
    回動筒を蓋してドラムを形成する一対の円板体と、から
    なる分解処理ドラムを備え、 前記円板体は不動であって、前記回動筒が回動した状態
    でも当該円板体の不動状態が保持されるように、その周
    部分が前記回動筒と摺動状態で取り付けられており、 前記円板体には、微生物が担持された母材及び生ゴミを
    投入する投入口と、前記分解処理ドラム内のガスを排気
    する排気機構と、を備え、 装置は更に、前記分解処理ドラム内に空気を送り込む送
    気機構を備えていることを特徴とする生ゴミ処理装置。
  3. 【請求項3】 前記分解処理ドラム内を加温するヒータ
    を備えていることを特徴とする請求項2記載の生ゴミ処
    理装置。
  4. 【請求項4】 内容物の乾燥を促進したい場合には回転
    速度を速くし、内容物の乾燥を抑制したい場合には回転
    速度を遅くすることを特徴とする請求項2または3記載
    の生ゴミ処理装置。
  5. 【請求項5】 前記送気機構は、前記投入口から空気を
    送り込むものであり、かつ、前記分解処理ドラム内の臭
    気を遮蔽するエアーカーテンを構成することを特徴とす
    る請求項2から4いずれか記載の生ゴミ処理装置。
  6. 【請求項6】 前記分解処理ドラムの前記回動筒の内壁
    には、複数の衝立板が取り付けられていることを特徴と
    する請求項2から5いずれか記載の生ゴミ処理装置。
  7. 【請求項7】 前記衝立板は、所定の傾斜を持って取り
    付けられていることを特徴とする請求項6記載の生ゴミ
    処理装置。
  8. 【請求項8】 前記衝立板が、前記回動筒の端から端ま
    での一本の帯状の衝立板であることを特徴とする請求項
    6または7記載の生ゴミ処理装置。
  9. 【請求項9】 前記投入口に、前記「微生物が担持され
    た母材及び生ゴミ」の代わりに、「有害物質を含む産業
    廃棄物及び当該産業廃棄物を分解する触媒」を投入する
    ことにより、当該産業廃棄物の無害化を行う装置として
    使用する方法。
  10. 【請求項10】 前記有害物質を含む産業廃棄物はダイ
    オキシンであり、前記触媒はアルカリ触媒であることを
    特徴とする請求項9記載の方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007069168A (ja) * 2005-09-09 2007-03-22 Canon Electronics Inc 廃棄物処理装置
JP2008540086A (ja) * 2005-05-05 2008-11-20 エステック、リミテッド、ライアビリティー、カンパニー 廃棄物処理装置および方法

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