JP2000316587A - 核酸プローブ - Google Patents

核酸プローブ

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JP2000316587A
JP2000316587A JP2000063374A JP2000063374A JP2000316587A JP 2000316587 A JP2000316587 A JP 2000316587A JP 2000063374 A JP2000063374 A JP 2000063374A JP 2000063374 A JP2000063374 A JP 2000063374A JP 2000316587 A JP2000316587 A JP 2000316587A
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probe
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Ryuichi Horie
隆一 堀江
Norihiko Ishiguro
敬彦 石黒
Takumi Tokunaga
巧 徳永
Takashi Yamamoto
隆 山本
Juichi Saito
寿一 斉藤
Toshitaka Taya
敏貴 田谷
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Original Assignee
Tosoh Corp
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    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/55Design of synthesis routes, e.g. reducing the use of auxiliary or protecting groups

Abstract

(57)【要約】 【課題】DNAの増幅及びRNAの増幅等、標的核酸を
鋳型とする相補核酸の合成反応を伴う核酸増幅反応時に
共存しても、その3’末端からの核酸伸長反応を生じな
い核酸プローブを提供すること。 【解決手段】特定核酸配列に相補的な塩基配列を有し、
該配列を有する核酸と結合した場合に測定可能な蛍光信
号を発するように標識された一本鎖核酸であって、その
3’末端が該プローブの伸長反応を生じないように修飾
されていることを特徴とする核酸プローブ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、遺伝子診断等の臨
床診断分野での利用並びに未知遺伝子の探索等の分野で
の利用に有用な核酸プローブと、該核酸プローブを用い
る、特定の核酸配列を有するDNAやRNA等の標的核
酸の存在又は存在量を分析するための分析方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】生体成分の分析には、高い特異性が求め
られる。試料中に含まれる(と予想される)特定の核酸
配列を含む標的核酸の存在を検出したり存在量を測定す
るといった標的核酸の分析においても、同様に高い特異
性が求められるが、標的核酸を特異的に分析するために
は標的核酸中の特定核酸配列に相補的な配列を有し、こ
れにより標的核酸中の特定核酸配列部分と配列特異的に
複合体を形成し得る一本鎖オリゴヌクレオチド(核酸プ
ローブ)が用いられる。
【0003】核酸プローブを用いる標的核酸の分析で
は、標的核酸と配列特異的に複合体を形成した核酸プロ
ーブを検出するために、例えば核酸プローブを光学的に
検出可能な標識物質と結合して使用することが−般的で
ある。ここで、核酸プローブを用いる標的核酸の分析で
は、検出感度が高感度であることも求められる。特に、
例えばHCVやHIV等のウイルス核酸を標的核酸とす
る感染症の診断では、血液等の臨床試料中の標的核酸
(ウイルス核酸)は極微量であることが多い。このた
め、核酸プローブの標識物質として酵素等を用いると共
にその基質として化学発光物質を用いたり、また、二本
鎖核酸の各塩基対の間にインターカレートするインター
カレーター性蛍光色素をリンカーを介して結合させた核
酸プローブも提案されている(特願平7−185599
号、EP第714986号公報)。
【0004】近年では、例えばPCR(ポリメレースチ
ェインリアクション)法等によって標的核酸を予め増幅
しておき、増幅された標的核酸に核酸プローブを結合さ
せる等して高感度化を図ることも盛んに行われている。
特に前記したインターカレーター性蛍光色素を標識物質
として用いた核酸プローブでは、標的核酸と核酸プロー
ブを混合した後に標的核酸と結合していないものを分離
することなく、従って従来からかかる分離のために使用
されてきた担体を用いることなく、標的核酸の分析を行
うことができるという特徴を有している。従って、例え
ばPCR等の増幅反応を該核酸プローブ共存下で行え
ば、増幅中又は増幅後に標的核酸の分析が可能となるう
え、増幅から分析までの操作過程でいかなる試薬も添加
する必要がないため、かかる−連の操作を密閉した容器
中で実施し、操作対象試料からエアロゾルが発生して他
の試料を汚染する可能性をも排除できる(特開平8−2
11050号公報、特願平10−186434号、EP
第714986号公報)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前述の、例えばPCR
等の増幅反応を核酸プローブ共存下で行う方法では、従
来の方法に比較して密閉容器中で実施可能である等の優
れた効果を達成できる。ところが、単に核酸プローブを
共存させるのみで核酸の増幅を行うと、核酸プローブの
3’末端から核酸伸長反応が生じてしまい、その結果、
標的核酸が存在していない場合にも標識物質からの信号
が観察される場合がある。
【0006】PCR法によりDNA増幅を行う場合に
は、例えば核酸プローブの3’末端側に1又は2塩基程
度の標的核酸に対して相補的ではない塩基を導入すれば
良いことも知られている(特開平8−211050号公
報)。しかし、このような核酸プローブを、標的核酸が
RNAであり、プライマーと逆転写酵素を用い、該RN
Aを鋳型として該RNAに相補的なDNAを合成した
後、該DNAに相補的な部分を有するプロモーター・プ
ライマーと結合させ、DNAの伸長反応を行い、こうし
て合成された2本鎖DNAにRNAポリメレースを作用
させて標的核酸であるRNAを大量に合成するRNAの
増幅方法に用いると、前記逆転写の際に核酸プローブの
3’末端からのDNA伸長反応が生じ、微弱ながら標識
物質からの信号が観察される場合があることが知見され
た。
【0007】そこで本願発明の目的は、上記DNAの増
幅及びRNAの増幅等、標的核酸を鋳型とする相補核酸
の合成反応を伴う核酸増幅反応時に共存しても、その
3’末端からの核酸伸長反応を生じない核酸プローブを
提供することにある。また本願発明の目的は、かかる核
酸プローブを用いることによりその共存下での核酸増幅
反応を実現することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成すべくな
された本願請求項1の発明は、特定核酸配列に相補的な
塩基配列を有し、該配列を有する核酸と結合した場合に
測定可能な蛍光信号を発するように標識された一本鎖核
酸であって、その3’末端が式1のように修飾されてい
ることを特徴とする核酸プローブである。
【0009】また前記目的を達成すべくなされた本願請
求項2の発明は、特定核酸配列に相補的な塩基配列を有
し、該配列を有する核酸と結合した場合に測定可能な蛍
光信号を発するように標識された一本鎖核酸プローブの
共存下で前記特定核酸配列を有する標的核酸を増幅し、
標的核酸の増幅中及び/又は標的核酸の増幅後、増幅さ
れた標的核酸と前記核酸プローブの結合を利用して標的
核酸の存在又は存在量を分析する方法であって、該一本
鎖核酸プローブの3’末端が式2のように修飾されてい
ることを特徴とする標的核酸の分析方法である。以下、
本発明を詳細に説明する。
【0010】本願発明の核酸プローブは、後述する核酸
増幅操作の際に共存させることが可能な核酸プローブで
ある。本願発明の核酸プローブによる標的核酸の分析
は、標的核酸の増幅後又は増幅中に実施することが可能
である。
【0011】標的核酸の分析は、標的核酸と複合体を形
成した核酸プローブを検出することにより行われる。こ
のため本発明では核酸プローブを例えば光学的に検出可
能な標識物質で標識するが、標識物質としては例えば、
酵素、発光物質、蛍光物質等を例示することができる。
標的核酸の増幅中又は増幅後に、容器の密閉状態を維持
したまま該検出を行うためには標識物質としてインター
カレーター性蛍光色素を用いることが特に好ましい。
【0012】インターカレーター性蛍光色素は、例えば
オキサゾールイエロー、チアゾールオレンジ、エチジウ
ムブロマイド、アクリジンオレンジ等の二本鎖核酸の塩
基対間にインターカレートすることにより、その蛍光特
性が変化するものであれば特に制限なく使用することが
できるが、検出の容易さの観点からインターカレートす
ることにより蛍光強度の顕著な増加を示すチアゾールオ
レンジやオキサゾールイエローが特に好ましい。インタ
ーカレーター性蛍光色素を標識物質とすることで、複合
体を形成した核酸プローブと複合体を形成していない核
酸プローブを分離することなく、従って分離のための不
溶性担体を必要とせず、前記検出を行うことが可能とな
る。
【0013】なおインターカレーター性蛍光色素は、適
当なリンカーを介して核酸プローブと結合すれば良い。
【0014】本願発明の核酸プローブは、その3’末端
が式1のように修飾されていることを特徴とする。なお
式1中、Rは−COOH、−CONH2、−(CH2n
OH、−CH(OH)−CH2OH又は−CH[(C
2n−NHR1]−CH2OHであり、R1は、例えば
Fmoc(9−Fluorenylmethyloxy
carbonyl基)等のアミノ基の保護基、色素又は
Hであり、nは1以上の整数である。
【0015】本願発明の核酸プローブの製造方法を、イ
ンターカレーター性蛍光色素を標識物質として結合した
ものを−例として説明する。まず、DNA合成機を用い
て試料中の標的核酸の配列に相補的な配列を含んだDN
Aオリゴマーを合成する。出発原料となる固相には、下
記式3又は式4で表される化合物を用いる。
【0016】
【化3】
【0017】(式中、R2はDMTr基などの水酸基の
保護基であり、CPGは、Contro11ed po
re grass、シリカゲル等の担体であり、Xは任
意のリンカーである)
【0018】
【化4】
【0019】(式中、R3はDMTr基などの水酸基の
保護基であり、R4は−(CH2n−、−CH(OH)
−CH2−又は−CH[(CH2n−NHR5]−CH2
−であり、R5は、例えばFmoc(9−Fluore
nylmethyloxycarbonyl基)等のア
ミノ基の保護基、色素又はHであり、nは1以上の整数
であり、CPGはControlled pore g
rass、シリカゲル等の担体であり、Xは任意のリン
カーである) 上記式3又は式4においてXで表わされる任意のリンカ
ーには、DNA合成機上で行われる反応中、安定な化合
物であれば、特に制限はない。
【0020】DNA合成の後、定法に従い28%アンモ
ニア水等で処理することにより、3’末端が下記式5で
表わされる化合物で修飾されているDNAオリゴマーが
切り出され、核酸塩基部及び、リン酸基の保護基が脱保
護される。
【0021】
【化5】
【0022】(式中、Rは−COOH、−CONH2
−(CH2nOH、−CH(OH)−CH2OH又は−
CH[(CH2n−NHR1]−CH2OHであり、R1
は、例えばFmoc(9−Fluorenylmeth
yloxycarbonyl基)等のアミノ基の保護
基、色素又はHであり、nは1以上の整数である) そして得られたDNAオリゴマーに、特開平8−211
050号公報又はEP第714986号公報に記載され
た方法に従って、インターカレーター性蛍光色素を結合
する。
【0023】本願発明の核酸プローブは、その共存下で
標的核酸を増幅し、標的核酸の増幅中及び/又は標的核
酸の増幅後に増幅された標的核酸を分析するのに適した
ものである。本願発明の核酸プローブがその効果を最大
限発揮し得るのは、プライマーとDNAポリメレースを
用い、標的核酸(DNA)を鋳型とするプライマーの伸
長反応を含むDNA増幅のためのPCR法や、標的核酸
がRNAであって、プライマーと逆転写酵素を用い、該
RNAを鋳型として該RNAに相補的なDNAを合成し
た後、該DNAに相補的な部分を有するプロモーター・
プライマーと結合させ、DNAの伸長反応を行い、こう
して合成された2本鎖DNAにRNAポリメレースを作
用させて標的核酸であるRNAを大量に合成するRNA
の増幅方法等、標的核酸を鋳型とするDNAの合成反応
又はDNAへの逆転写反応を含む増幅反応である。
【0024】後者のRNAを増幅する方法としては、例
えばNASBA法、3SR法、特願平10−18643
4号に記載された方法等、多種多様の方法があるが、前
記の通り、標的核酸を鋳型とするDNAの合成反応又は
DNAへの逆転写反応を含む増幅反応であれば特に制限
はない。
【0025】前述した通り、標識物質としてインターカ
レーター性蛍光色素を結合した本願発明の核酸プローブ
を前記増幅反応の際に共存しておくことにより、標的核
酸の増幅中又は標識核酸の増幅後に標的核酸の存在を検
出し、存在量を測定することが可能となる。この場合、
標的核酸の増幅から分析に到る−連の操作を外部から試
薬を追加することなく実施することが可能であるため、
反応容器に試料、増幅反応に必要な試薬及び本願発明の
核酸プローブを投入しておけば、密閉状態で全操作を完
了することが可能である。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を実施
例により説明するが、これら実施例は−例であり、本発
明を限定するものではない。なお本実施例において、H
CV RNAの塩基番号は加藤らの文献(Proc.N
at1.Acad.Sci.USA(1990)87,
9524−9528)に記載されたHCV cDNAの
塩基番号に従うものとする。
【0027】実施例1 3’−G1yco1ic ac
id修飾核酸プローブの調製(図1及び図2参照) (1)DMTr−G1yco1ic acid(図1に
おける1の化合物)の調製 G1yco1ic acid(0.078g、1.03
mmo1)を出発材料として、DMTr−G1yco1
ic acidを製造した。G1yco1icacid
をDMF2m1に溶解し、diisopropylet
hy1amine(0.55m1、3.16mmo1)
及びDMTr−Cl(0.382g、1.13mmo
1)を加え、室温で−晩撹拌した。反応液を濃縮乾固
し、シリカゲルカラムで精製し、目的のDMTr−G1
yco1ic acid(化合物1)を得た。収量は
0.249gで収率は64%であった。
【0028】(2)DMTr−G1yco1y1−CP
G(図1における2の化合物)の調製 DMTr−dC CPG(1μmo1、Perkin−
E1mer社製)カラムにtrich1oroacet
ic acidの塩化メチレン溶液を通じ、DMTr基
を除去した。カラムを無水アセトニトリルで洗浄し、D
MTr−G1yco1ic acid(化合物1、0.
104g、0.275mmo1)及びcarbony1
diimidazo1e(44mg、0.27mmo
1)を溶解したTHF溶液1m1をカラムに注入した
後、カラムを密栓し、−晩静置した。反応カラムをTH
Fで洗浄し、無水酢酸、メチルイミダゾール−THFで
処理し、未反応水酸基をアセチル化したカラムをDMT
r−G1yco1y1−CPG(化合物2)とした。
【0029】(3)3’−G1yco1ic acid
修飾核酸プローブ(図1における5の化合物)の調製 上記により合成した化合物2(DMTr−G1yco1
y1−CPG)を固相として、CGアミダイトダイマー
(化合物3)及びG,C,Tアミダイトを原料に用い、
DNA合成機(Perkin−E1mer杜製、DNA
Synthesizer Model 391)により
配列番号1の合成オリゴヌクレオチド(化合物4)を合
成した。なお、配列番号1の配列において、5’末端か
ら5塩基目のシトシンと同6番目のグアニンの間にリン
カーが結合する。
【0030】得られた配列番号1の合成オリゴヌクレオ
チドを28% NH4OHでCPGカラムより切り出し
た後、60度2時間加熱することにより脱保護を行っ
た。得られた合成オリゴヌクレオチド(化合物5)をH
PLC(TSKge1 ODS−120T、東ソー
(株)製)により精製し、凍結乾燥した。収量は18.
2OD、159nmo1であった。
【0031】図2に示したように、得られた化合物5
(18.2 OD)を蒸留水50μ1に溶解し、0.2
M Na2HPO4 50μ1、5%SPDP(N−Su
ccinimidyl−3−(2−pyridyldi
thio)propionate)/DMSO溶液10
0μlを添加した。室温で2時間静置した後、反応液を
蒸留水0.5m1で希釈し、クロロホルムで洗浄した。
水層を濃縮後、ゲル濾過により脱塩し、HPLC(TS
Kge1 ODS−120T、東ソー(株)製)にて精
製し、化合物6を得た。収量は2.4 OD、21nm
o1であった。
【0032】化合物6(2.4 OD)を凍結乾燥した
残渣を蒸留水200μ1に溶解し、1M Tris−H
C1(pH5.1)20μ1、1M DTT20μ1を
添加し、30分静置した。化合物7(1mg)をDMF
200μ1、蒸留水600μ1、0.5M Na2HP
4(pH9.5)200μ1の混合液に溶解した溶液
の200μ1をDTT処理反応液に添加し、室温で1時
間静置した。反応液をブタノールで洗浄した後、濃縮
し、エタノール沈殿により粗精製した沈殿をHPLC
(TSKge1 ODS−120T、東ソー(株)製)
により精製し、目的の3’−G1yco1ic aci
d修飾発蛍光プローブ(化合物8)を得た。収量は0.
43 OD、3.74nmolであった。
【0033】実施例2 3’−G1ycero1修飾核
酸プローブ(化合物12)の調製(図3及び図4参照) 図3に示したように、DMTr−G1ycero1−C
PG(0.2μmo1×2、Peninsu1a La
boratory社製)を固相として、前記化合物3及
びG,C,Tアミダイトを原料に用いて、DNA合成機
(Perkin−E1mer社製、DNASynthe
sizer Model 391)により、配列番号2
の合成オリゴヌクレオチド(化合物9)を合成した。な
お、配列番号1の配列において、5’末端から5塩基目
のシトシンと同6番目のグアニンの間にリンカーが結合
する。
【0034】得られた配列番号2の合成オリゴヌクレオ
チド(化合物9)を28%NH4OHでCPGカラムよ
り切り出した後、60℃で2時間加熱することにより脱
保護を行った。得られた合成オリゴヌクレオチド(化合
物10)をHPLC(TSKge1 ODS−120T
東ソー(株)製)により精製し、凍結乾燥した。収量は
3.750D、33nmo1であった。なお配列番号2
の合成オリゴヌクレオチドは、全13塩基のうち5’末
端側から11塩基が後述する標的核酸に対して相補的で
ある。
【0035】図4に示したように、得られた化合物10
(3.75 OD)を蒸留水50μ1に溶解し、0.2
M Na2HPO4 50μ1、5%SPDP(N−Su
ccinimidyl−3−(2−pyridyldi
thio)propionate)/DMSO溶液10
0μlを添加した。室温で2時間静置した後、反応液を
蒸留水0.5m1で希釈し、クロロホルムで洗浄した。
水層を濃縮後、ゲル濾過により脱塩し、HPLC(TS
Kge1 ODS−120T、東ソー(株)製)にて精
製し、化合物11を得た。収量はO.10 OD、0.
87nmo1であった。
【0036】化合物11(0.11 OD)を凍結乾燥
した残渣を蒸留水200μ1に溶解し、1M Tris
−HC1(pH5.1)20μl、1M DTT20μ
1を添加し、30分静置した。前記化合物7(1mg)
をDMF200μ1、蒸留水600μl、0.5M N
2HPO4(pH9.5)200μ1の混合液に溶解し
た溶液の200μ1をDTT処理反応液に添加し、室温
で1時間静置した。反応液をブタノールで洗浄した後、
濃縮し、エタノール沈殿により粗精製した沈殿をHPL
C(TSKge1 ODS−120T、東ソー(株)
製)により精製し、目的の3’−G1ycero1修飾
核酸プローブ(化合物12)を得た。収量は0.018
OD、0.16nmolであった。
【0037】実施例3 以下の操作により、標識物質としてインターカレーター
性蛍光色素結合した核酸プローブ(化合物8)の共存下
で陽性試料(標的核酸であるHCV RNA標準(HC
V RNAの塩基番号113番目から267番目を含む
RNA)を含む試料)又は陰性試料(標的核酸を含まな
い試料)に対して−定温度でのHCVRNA用の増幅操
作を行い、蛍光信号の変化を測定した。
【0038】まず、以下の組成の反応液18.25μ1
をPCR用チューブに分注した。
【0039】1.20μ1の1M Tris酢酸(pH
8.1) 0.40μ1の1M酢酸マグネシウム 1.88μ1の2M酢酸カリウム 8.00μ1の60%ソルビトール 0.60μ1のDMSO(ジメチルスルホキシド) 3.00μ1の100mM DTT(ジチオスレイトー
ル) 1.50μ1の20mM dATP、dGTP、dCT
P、dTTP 0.30μ1の20μMプロモータ・プライマー(配列
番号3;HCV RNAの塩基番号113番目から13
7番目の配列と同−の配列を含む) 0.30μ1の20μMアンチセンス・プライマー(配
列番号4;HCV RNAの塩基番号248番目から2
67番目の配列に相補的な一本鎖オリゴDNA) 1.07μ1の脱イオン水 ミネラルオイル50μ1を重層した後、陽性試料として
HCV RNA標準1000コピー/4μ1を、陰性試
料としてTEバッファーをそれぞれ4μ1添加し、50
℃で5分間反応させた。反応後、以下の組成の反応液
5.25μ1を添加した。
【0040】3.40μlの50U/μl SP6RN
Aポリメレース 1.24μ1の34U/μ1 AMV逆転写酵素 0.15μ1の20mg/m1 BSA 0.46μ1の130U/μ1 RNaseインヒビタ
ー 反応液を添加後、50℃で5分間反応させ、更に各20
mMのATP、GTP、CTP及びUTPを1.50μ
1添加して50℃で5分間反応させた。そして0.75
μMの3’−G1yco1ic acid修飾核酸プロ
ーブ(化合物8)を1.00μ1添加し、ATP、GT
P、CTP及びUTPを添加した時間を起点として5分
毎に蛍光強度を蛍光検出器にて測定した(励起波長;4
90nm、蛍光波長;510nm)。
【0041】以上のようにして測定した蛍光強度の経時
的変化を図5(a)に示す。陰性試料の蛍光強度は12
0分の測定の間ほとんど増加しなかった。−方、陽性試
料については約50分後から蛍光増加が認められ、約1
00分後に−定値に達した。
【0042】比較のため、配列番号5の合成オリゴヌク
レオチドを用いて調製した核酸プローブを用いて同様の
操作を行った。結果を図5(b)に示す。なおこの比較
のためのプローブは、3’末端部分の配列が異なり、か
つ、当該3’末端が修飾されていないことを除き、前記
3’−G1yco1ic acid修飾核酸プローブと
同−である。
【0043】図5(b)によれば、その3’末端が標的
核酸とは非相補的であっても、未修飾である場合には、
陽性試料で経過時間に応じた蛍光強度の増加が認められ
た。しかし、陰性試料の蛍光強度も120分の測定の間
に増加し、バックグランド蛍光強度の上昇が認められ
た。これに対して本発明の核酸プローブでは、3’末端
の修飾によってこの問題を回避することが示された。
【0044】以上の結果から、インターカレーター性蛍
光色素を結合したDNAプローブの共存下、核酸の増幅
反応を行う場合に、核酸プローブ自身の増幅を抑制し、
バックグランド信号を減少して分析感度を向上したり、
分析精度を向上する目的では、3’−G1yco1ic
acidのようにその3’末端を修飾した核酸プロー
ブが有効であることが確認できた。
【0045】
【発明の効果】本願発明の核酸プローブは、3’末端を
化学的に修飾した結果、DNAやRNAの増幅等、標的
核酸を鋳型とする相補核酸の合成反応を伴う核酸増幅反
応時に共存させても、その3’末端からの核酸伸長反応
を生じることがない。そのため反応容器に標的核酸の増
幅反応に必要な試薬及び標的核酸の分析に必要な本願発
明の核酸プローブを投入することにより、該容器を密閉
した状態で全ての操作を実施することが可能となる。こ
の結果、本願発明の核酸プローブを標的核酸の増幅のた
めの種々の方法と組み合わせることにより、特異性が高
く、高感度で、しかもエアロゾルの発生により試料間汚
染を生じさせる恐れのない標的核酸の分析が可能とな
る。
【0046】
【0047】
【配列表】 SEQUENCE LISTING <110> TOSOH Corporation <120> 核酸プローブ <130> 211−0073 <160> 4 <210> 1 <211> 13 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> 合成オリゴヌクレオチド <400> 1 ctcgcggggg ctg 13 <210> 2 <211> 13 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> 合成オリゴヌクレオチド <400> 2 ctcgcggggg ctg <210> 3 <211> 50 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223>プロモーター・プライマー <400> 3 atttaggtga cactatagaa tacaacctcc cgggagagcc atagtggtct 50 <210> 4 <211> 20 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223>アンチセンス・プライマー <400> 4 gcctttcgcg acccaacact 20 <210> 5 <211> 16 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> 合成オリゴヌクレオチド <400> 5 ctcgcggggg cttttt
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、実施例1における化合物の製造工程を
示す図である。
【図2】図2は、実施例1における化合物の製造工程を
示す図である。
【図3】図3は、実施例2における化合物の製造工程を
示す図である。
【図4】図4は、実施例2における化合物の製造工程を
示す図である。
【図5】図5は、実施例3における測定の結果を示した
ものである。陽性試料(図中黒丸)は時間の経過ととも
に蛍光強度が増加したのに対し、陰性試料で(図中黒四
角)は蛍光強度はほとんど増加しなかった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // C07H 21/04 C07H 21/04 B (72)発明者 田谷 敏貴 神奈川県相模原市上鶴間1718−12

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】特定核酸配列に相補的な塩基配列を有し、
    該配列を有する核酸と結合した場合に測定可能な蛍光信
    号を発するように標識された一本鎖核酸であって、その
    3’末端が下記式1のように修飾されていることを特徴
    とする核酸プローブ。 【化1】 (式中、Rは−COOH、−CONH2、−(CH2n
    OH、−CH(OH)−CH2OH又は−CH[(C
    2n−NHR1]−CH2OHであり、R1はアミノ基
    の保護基、色素又はHであり、nは1以上の整数であ
    る)
  2. 【請求項2】特定核酸配列に相補的な塩基配列を有し、
    該配列を有する核酸と結合した場合に測定可能な蛍光信
    号を発するように標識された一本鎖核酸プローブの共存
    下で前記特定核酸配列を有する標的核酸を増幅し、標的
    核酸の増幅中及び/又は標的核酸の増幅後、増幅された
    標的核酸と前記核酸プローブの結合を利用して標的核酸
    の存在又は存在量を分析する方法であって、該一本鎖核
    酸プローブの3’末端が下記式2のように修飾されてい
    ることを特徴とする標的核酸の分析方法。 【化2】 (式中、Rは−COOH、−CONH2、−(CH2n
    OH、−CH(OH)−CH2OH又は−CH[(C
    2n−NHR1]−CH2OHであり、R1はアミノ基
    の保護基、色素又はHであり、nは1以上の整数であ
    る)
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