JP2000315477A - 蛍光ランプ - Google Patents

蛍光ランプ

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JP2000315477A JP12213799A JP12213799A JP2000315477A JP 2000315477 A JP2000315477 A JP 2000315477A JP 12213799 A JP12213799 A JP 12213799A JP 12213799 A JP12213799 A JP 12213799A JP 2000315477 A JP2000315477 A JP 2000315477A
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    • C03C3/00Glass compositions
    • C03C3/04Glass compositions containing silica
    • C03C3/076Glass compositions containing silica with 40% to 90% silica, by weight
    • C03C3/083Glass compositions containing silica with 40% to 90% silica, by weight containing aluminium oxide or an iron compound
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 加工性がよく、管壁負荷の高い蛍光ランプに
おける黒点等の発生を防止し、光束維持率が向上した長
寿命の蛍光ランプを得る。 【解決手段】 管壁負荷が、0.13W/cm2以上で
あって、かつ前記硝子管が、重量比でSiO2を57%
以上78%以下、BaOを0%を越え6%以下、SrO
を2%以上10%以下、CaOを6%以下、MgOを6
%以下、Na2Oを4%以上11%以下、K2Oを2%以
上11%以下、Li2Oを4%以下、B 23を0.5%
以上3%以下、P25を3%未満、Al23を1%以上
6%以下、Sb23を0%を越え1.5%以下、Fe2
3を0.5%以下、SO3を0.5%以下含んでいる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高負荷で点灯され
る蛍光ランプに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、従来の直管蛍光ランプ、丸形蛍光
ランプのほかに、コンパクト形蛍光ランプや電球形蛍光
ランプ等多種の蛍光ランプが市場に出ている。また、蛍
光ランプのコンパクト設計によって、省スペース、高輝
度化、高出力化によって、多様な照明空間の演出に貢献
している。
【0003】従来の蛍光ランプはコンパクト化のため
に、発光管の細径化、また、ストレート硝子管を加熱曲
げ加工(ベンディング)、また、二本の硝子管をブリッ
ジ接合する技術を用いている。特に、硝子管を2本ブリ
ッジ接合し二倍の発光面積を得る技術を用い、硝子管4
本の接合や、6本の接合、また8本の接合を行い、放電
路長が長く、しかもコンパクトな蛍光ランプが開発され
ている。
【0004】また、直管の発光管を用いた蛍光ランプも
近年省スペース化が進み、外径16mm以下のストレー
ト硝子管を用いた発光管が開発されている。
【0005】蛍光ランプの発光管には、各種の硝子が使
用されており、硝子組成によって膨張係数、軟化温度、
作業温度等の物理特性が異なるということや、硝子加工
性についても考慮することが必要である。また、安価で
あることや、強度および耐久性についても考慮する必要
がある。一般には、安価で適度な強度が得られるソーダ
石灰硝子、また、より加工性のよい鉛硝子が発光管材料
として主に用いられている。このような硝子は、加工温
度が低いため、屈曲した形状の発光管を容易に形成する
ことができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来の蛍光ランプは、
コンパクト化に伴い、光束維持率の低下や、点灯時間の
経過とともに黒点や黒ずみが発生し、ランプ性能が著し
く低下するという問題がある。また、高周波による高出
力点灯や、グローブとケースとからなる外囲器やシーリ
ング内等の密閉具内における点灯等によっても、光束維
持率が著しく低下するという問題がある。この光束維持
率の低下は、放電空間中に存在する水銀の発光管内壁へ
の吸着、紫外線による硝子の着色、蛍光体の輝度低下等
が原因として考えられている。なかでも、発光管内面積
当たりのランプ消費電力で表される管壁負荷の高い蛍光
ランプは、点灯中における、水銀化合物等による発光管
の黒ずみ、黒点の発生が特に顕著であり、このため光束
維持率の低下も著しい。
【0007】また、特にグローブとケースとからなる外
囲器内に発光管を設けた電球形蛍光ランプにおいては、
点灯中、発光管の少なくとも一部の管壁温度が100℃
以上にも達するため光束維持率の低下が著しい。また、
硝子管を屈曲したり、ブリッジによる接合を行ったコン
パクト形の蛍光ランプは、この硝子加工した部分におい
て、点灯中に着色が著しく生じ、外観を損なうという課
題がある。
【0008】このように、発光管にかかる電気的かつ、
温度的な負荷は、蛍光ランプの高出力化にともなって、
近年上昇する傾向にあり、負荷の高い蛍光ランプの光束
維持率を改善し、寿命を長くすることが望まれる。
【0009】一方、従来このような蛍光ランプの発光管
に用いられる硝子管の硝子組成物として、安価で、加工
性も良好なソーダ石灰硝子が蛍光ランプの発光管材料と
して使用されてきた。しかし、このソーダ石灰硝子は、
ナトリウムの含有量が非常に多い。ナトリウムは、硝子
加工性の向上のため必要不可欠であるが、含有量が多い
と硝子加工性は向上するものの、硝子表面へナトリウム
が析出しやすくなる。従って、ナトリウムが多く含まれ
ていると、発光管内面へ水銀が付着しやすくなり、発光
管内部の着色の原因となる。
【0010】例えば、発光管の内径が15mm以下の細
管形蛍光ランプや、管壁負荷の高いコンパクト形蛍光ラ
ンプは、光束維持率の低下は著しくなる。
【0011】これは、消費電力に対する発光管内面積が
極端に小さいため、単位面積当たりの紫外線強度、イオ
ン衝撃および温度負荷が従来の蛍光ランプと比較になら
ないほど大きくなることに起因する。
【0012】図1に、各種の蛍光ランプの管壁に対する
負荷とそのランプの光束維持率を示す。図1から明らか
なように、記号×に示す従来の蛍光ランプにおいては、
管壁負荷が0.13W/cm2以上で極端に光束維持率
が低下していることがわかる。管壁負荷が0.13W/
cm2以上のものは、ブリッジ接合箇所が2箇所以上あ
るか、発光管内径が15mm以下の屈曲部を2箇所以上
備えた、いわゆるコンパクト形の蛍光ランプに相当す
る。
【0013】また、従来の発光管材料としての鉛硝子
は、一般的に、組成としてPbOが20%以上、Na2
Oは6〜10%程度含まれ、加工性、耐久性も良好で、
比較的安価であるため、種々の蛍光ランプに使用されて
いる。しかしながら、鉛を含むため、地球環境を配慮し
て鉛の使用を抑えることが必要である。特開平6−20
6737号公報に示すように、この鉛硝子の代替とした
電灯用硝子の組成が報告されている。しかしながら、こ
のような管壁負荷が0.13W/cm2と高い蛍光ラン
プに適用した場合の様々な欠点を改善するには不十分で
あった。
【0014】また、ナトリウムを多く含む硝子を使用し
た蛍光ランプの欠点を改善するために、硝子管内表面
に、保護膜を設けて、水銀の付着を防ぎ、光束維持率等
のランプ特性を改善することが知られている。一般に使
用される材料は、アルミナ、シリカ等の金属酸化物層を
塗布している。しかしながら、管壁負荷の高い蛍光ラン
プにおいては、性能を維持するため1μm以上の厚みで
バルブを被覆しなければならないが、バルブの加工工程
で、蛍光膜の剥がれを引き起こしやすいという問題があ
った。
【0015】本発明は、このような問題を解決するため
になされたものであり、加工性がよく、管壁負荷の高い
蛍光ランプの黒ずみ・黒点を防止することにより、光束
維持率を向上することのできる長寿命のコンパクトな蛍
光ランプを提供することを目的とするものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の本発明の
蛍光ランプは、内面に蛍光体層を被着した硝子管内に、
水銀および希ガスが封入されているとともに、管壁負荷
が、0.13W/cm 2以上であって、かつ前記硝子管
が、重量比でSiO2を57%以上78%以下、BaO
を0%を越え6%以下、SrOを2%以上10%以下、
CaOを6%以下、MgOを6%以下、Na2Oを4%
以上11%以下、K2Oを2%以上11%以下、Li2
を4%以下、B23を0.5%以上3%以下、P25
3%未満、Al23を1%以上6%以下、Sb23を0
%を越え1.5%以下、Fe23を0.5%以下、SO
3を0.5%以下含んでいる構成を有する。
【0017】これにより、従来ソーダ硝子と同じ程度の
加工性、強度、耐久性を有し、なおかつ、硝子中のナト
リウムの発光管内壁への拡散を少なくすることにより、
蛍光ランプの特性である光束及び、光束維持率を格段に
向上することができる。
【0018】請求項2記載の発明は、請求項1に記載の
蛍光ランプにおいて、発光管が硝子製または樹脂製のグ
ローブ内に収納された構成を有している。
【0019】これにより、発光管外囲を密閉された高温
点灯時の屈曲形発光管を備えた蛍光ランプにおける、黒
ずみ・黒点の発生を防止でき、光束維持率を向上するこ
とができるものである。
【0020】請求項3記載の発明は、請求項1または請
求項2に記載の蛍光ランプにおいて、前記硝子管の内面
と前記蛍光体層との間に保護膜が形成された構成を有し
ている。
【0021】これにより、加工特性を維持でき、なおか
つ硝子の着色、水銀の吸着、ナトリウムの移動を防止で
きるので、蛍光ランプの光束維持率を大幅に向上するこ
とができるものである。
【0022】請求項4記載の発明は、請求項3に記載の
蛍光ランプにおいて、前記保護膜が、金属酸化物であ
り、元素としてアルミニウム、シリコン、イットリウ
ム、セリウム、チタンのうち少なくとも一種の元素を含
む構成を有する。
【0023】これにより、安価で入手しやすい金属酸化
物を少量使用して、水銀の吸着防止、ナトリウムの拡散
抑制、および硝子の紫外線劣化防止効果により、より効
果的に蛍光ランプの光束維持率を向上することができる
ものである。
【0024】請求項5記載の発明は、請求項1〜請求項
4のいずれかに記載の蛍光ランプにおいて、前記硝子管
の内径が、15.0mm以下である構成を有する。
【0025】これにより、従来光束維持率の向上が不可
能であった細管を使用した蛍光ランプの光束維持率を格
段に向上することができるものである。
【0026】
【発明の実施の形態】本発明に係る蛍光ランプは、硝子
組成として、Na2O添加量が、重量比4%以上11%
以下である。Na2Oの添加量が重量比11%を越える
と、加工性は良いが、発光管の光束維持率の低下が際だ
って激しくなる。重量比4%未満では、硝子の加工温度
が高くなり、従来使用してきたソーダ石灰硝子よりも粘
度が上昇するため管球用硝子として不適当となる。
【0027】また、K2O,Li2Oは、Na2Oととも
に、硝子の粘度低下により加工温度を低下する効果を有
する。また、アルカリ混合効果によって、ナトリウムイ
オンの表面への溶出を防ぐ効果があるため、K2O,L
2Oを、Na2Oと混合し、硝子加工性を従来使用のソ
ーダ石灰硝子と同等にすることが可能である。しかし、
前記K2O,Li2Oを多くすると、硝子の耐水性および
強度を低下するため好ましくない。
【0028】また、K2Oは、重量比2%以上11%以
下で添加することが好ましく、2%未満では、アルカリ
混合効果が得られず、11%を越えると失透の原因にな
る。
【0029】また、本発明でLi2Oは重量比4%以下
で添加することにより、硝子の線膨張係数を調整するこ
とができる。しかし、4%を越えると、膨張係数が高く
なりすぎ、管球用硝子として不適当となる。
【0030】さらに、ソーダ石灰硝子並みの物理特性を
保持するために、BaO,SrOを添加している。上記
BaO,SrOは、硝子中で、比較的大きな二価のイオ
ンとなり、ナトリウムイオンの拡散を防ぐ効果を有す
る。しかし、多量に添加すると、双方とも、結晶化を起
こし、失透しやすい。適した添加量は重量比各10%程
度までである。
【0031】また、B23,P25の添加は、このBa
O,SrOの存在による硝子の失透を防ぐことができる
ものである。なお、B23,P25は、硝子網目構造を
構成する材料であり、少量添加することにより、硝子強
度の増加と加工温度の低減が可能となる。また、耐水性
を向上することができるため、この硝子管を使用した蛍
光ランプの使用に対する耐久性が向上する効果がある。
従って、硝子の構造を強化する効果により、ナトリウム
イオンの移動が防がれる。
【0032】前記のように、BaO,SrOは、B
23,P25とともに硝子組成に添加することが有効で
ある。しかし、B23,P25は、添加量を増やすと分
相する特性があるため、多量に使用することは避ける必
要があり、BaOは、重量比0%を越え6%以下、Sr
Oは重量比2%以上10%以下、それに対するB2
3は、重量比0.5%以上3%以下、P25は、重量比
3%以下の範囲で添加することが好ましい。特に、Ba
OとSrOを合わせた重量比を11%以下にすることが
好ましく、BaOとSrOとの重量比に対して、B
23,P25は、1/2以下になるよう添加することが
好ましい。
【0033】CaO,MgOは、添加することにより管
球硝子としての加工性と適度な強度を付与する。また、
硝子の失透を予防するため、また安価であるため他の金
属の代わりに加えることが好ましい。CaOは重量比6
%以下、MgOは重量比6%以下が適している。CaO
およびMgOをそれぞれ重量比6%を越えて添加する
と、失透を抑制する効果が消失する。
【0034】また、Sb23,Fe23を少量添加する
と、消泡作用によって硝子の透過率が高くなるため、蛍
光ランプの光束を向上することができる。特記すべきこ
とは、光束維持率の向上にも寄与する。特に、電球型蛍
光ランプに代表される、屈曲した発光管を有する蛍光ラ
ンプにおいて効果が高いことを見いだした。これらの材
料は、添加量に依存して光束維持率が向上するが、硝子
の着色の起こらない程度であることが好ましい。そのた
め、Sb23は重量比0を越え1.5%以下、Fe23
は、重量比0.5%以下の範囲で添加することが好まし
い。Sb23が重量比1.5%、Fe23が、重量比
0.5%を越えると、ランプの光束を低下する原因とな
る。
【0035】また、清澄剤としてSO3を添加すること
により、上記Sb23,Fe23による着色を防ぐため
好ましい。なお、SO3は重量比0.5%以下で添加す
ることが好ましい。
【0036】ZnO,TiO2,CeO2等を添加する
と、硝子の可視光透過率を上げ、紫外線劣化を防ぐため
好ましい。
【0037】SiO2は、硝子構成物質として重要な物
質であるが、重量比50%以下であると各添加金属の再
結晶による失透および硝子強度の極端な低下を引き起こ
す。そのため、重量比50%より多く添加する必要があ
り、本発明では、重量比57%以上78%以下の範囲が
もっとも適している。
【0038】Al23は、硝子の失透を防ぎ、耐水性を
増加する効果がある。そのため重量比1%以上6%以下
を添加することが好ましく、1%未満では、失透防止お
よび耐水性を付加することができず、6%を越えると硝
子生成温度および硝子加工温度が上昇するため好ましく
ない。
【0039】このように、上記硝子組成物を使用するこ
とによって、発光管中の水銀とナトリウムイオンとの結
合を減少することができ、特にコンパクト形蛍光ランプ
や電球形蛍光ランプの光束維持率を大幅に改善できる。
【0040】さらに、硝子管内面と蛍光体層との間に、
保護膜を設け、本発明の組成の硝子管と組み合わせて使
用することが好ましい。保護膜の効果は、発光管内壁の
硝子表面への水銀付着を低減することにより、光束維持
率を改善するものである。具体的材料としてアルミニウ
ム、シリコン、イットリウム、セリウム、チタンのうち
少なくとも一種の元素を含む金属酸化物層であることが
好ましい。
【0041】発光管内部へのナトリウムイオンの移動を
防ぐためには、ナトリウムの移動経路を塞ぐことが重要
である。保護膜材料の一次粒子径が0.01〜0.1μ
mのものを使用して十分な効果を確認した。このような
保護膜材料を使用すれば、1μm以下の薄膜でも、コン
パクト形蛍光ランプや電球形蛍光ランプ等の光束維持率
を向上させる効果を発揮する。そして、従来と異なり、
薄膜として形成することにより、ランプ製造時の硝子加
工性を大きく変化させることがなく、膜剥がれによる外
観問題も引き起こしにくい。
【0042】保護膜の材料は、上記元素を含む、有機金
属溶液、ゾル液、微粉体分散液をディッピングにより塗
布する方法がもっとも一般的である。焼成を通して、保
護膜として形成されるため、出発物質が、酸化物でなく
てもよく、また各種の有機材料分散剤、バインダーとの
組み合わせにより、より均一な保護膜の形成が可能であ
る。
【0043】図1は蛍光ランプの管壁負荷を測定し、そ
の2500時間の点灯ライフ試験後の光束維持率を比較
している。光束維持率は、100時間の光束を100%
として2500時間点灯後の光束維持率である。図中、
記号○は本発明に係る蛍光ランプを、記号×は従来の蛍
光ランプの結果を示す。
【0044】図1に示す測定結果から明らかなように、
管壁負荷が、0.13W/cm2以上の従来の蛍光ラン
プは、光束維持率が80%以下であるのに対し、本発明
に係る蛍光ランプでは、管壁負荷0.13W/cm2
上であっても光束維持率を80%以上に維持することが
でき、従来の蛍光ランプに比して本発明の蛍光ランプ
は、2500時間点灯で約10%以上の光束維持率を改
善することができた。
【0045】この管壁負荷の高い蛍光ランプとしては、
例えば図2に示すように、2本の直管状の硝子管の一端
部同士をブリッジ接合により接続して一体化し、この一
体化された硝子管の両端部に電極を備え、この一体化さ
れた硝子管の内面には蛍光体層が形成され、また、内部
には水銀および希ガスが封入されて発光管を形成し、こ
の発光管の電極側端部に口金が固着された構成のもの
(FPL)がある。
【0046】これ以外にもFDL,FHT等のコンパク
ト形蛍光ランプや、EFT,EFG等の発光管が硝子製
または樹脂製のグローブ内に収納された電球形蛍光ラン
プや、FHF等の蛍光ランプ等、管壁負荷の高い蛍光ラ
ンプの硝子管として用いることによって同様の効果を得
ることができる。点灯器具としては、シーリングライ
ト、ダウンライト、インバータによる高周波点灯方式ま
たはその組み合わせによる点灯器具がある。このような
蛍光ランプ、点灯器具で本発明は有効である。
【0047】以下、本発明の実施例について説明する。
【0048】(実施例1)硝子組成を種々検討し各種硝
子組成からなる硝子を作成し評価した。図3に評価した
各種硝子組成硝子管の組成および特性を示す。また、図
中の組成は、全て重量百分率で記載した。各硝子組成の
線膨張係数は、温度約25〜300℃での線膨張係数で
ある。各硝子の軟化温度は、加熱して硝子自体の粘度が
107.6dPa.sになったときの温度である。作業
温度は、加熱して硝子自体の粘度が、104dPa.s
になったときの温度である。各硝子の透過率は、透過率
分光装置で、硝子管の透過率を測定し、1ミリ厚さ当た
りの透過率を計算した。各硝子のアルカリ溶出量の測定
は、JIS R3502に準拠した。
【0049】本発明の蛍光ランプに係る硝子組成(表
中、本発明品1で示す組成(以下、本発明品1とい
う))、同じく本発明の蛍光ランプに係る硝子組成(表
中、本発明品2で示す組成(以下、本発明品2とい
う))、比較例として示す比較品1、比較品2の組成か
らなる硝子管を作成した。すなわち、各種原料比を表中
にあるように添加し、溶融後、スリーブを通して、硝子
管を作製した。
【0050】これらの組成は、硝子管として成形し易
く、蛍光ランプ発光管への加工も問題なく行えた。理由
として、ナトリウムが少ない分、ストロンチウム、バリ
ウム、硼素の添加によって、硝子溶融温度の低下効果が
得られたと考える。なお、硝子にならなかった、あるい
は目的の特性が得られなかった組成を図3の比較品3、
比較品4に示す。
【0051】従来の硝子組成であるソーダ石灰硝子およ
び鉛硝子の一例について、図3に示す従来品1、従来品
2に、その硝子組成と物理特性を記載した。
【0052】これらの硝子組成は、ほぼ満足できる物理
特性を示している。しかし、本発明では蛍光ランプの性
能として光束維持率を満足する必要がある。実際に本発
明品1、本発明品2、比較品1、比較品2、従来品1、
従来品2の硝子を使用して、ランプを形成したとき特性
がどう変化するか評価した結果を以下の実施例に示す。
【0053】(実施例2)高負荷蛍光ランプとして、F
HT32Wタイプの発光管を図3に示す本発明品1、比
較品1、比較品2、従来品1、従来品2の組成の硝子で
作製し、ランプ特性を比較した。
【0054】まず、各種組成の硝子を、外径12.5m
m、肉厚1.0mmのバルブに加工し、ストレート硝子
管として全長230mmに切り出した。この硝子管を、
水洗浄した後、必要に応じて硝子管内面に保護膜を塗布
し、この保護膜上に蛍光体サスペンジョンを塗布し乾燥
させた。このバルブをシンターで焼き付けを行い、一本
のバルブをほぼ中央で2本に焼き切り、これら2本のバ
ルブは、バーナーで焼き切った一方の面は焼き切りと同
時に閉じており、他方には排気細管または電極を有する
マウントを封止加工した。
【0055】3本のバルブをこのように、4本の排気細
管と2本のマウント封止したものに加工し、互いのブリ
ッジ加工によって、一本の発光管にした。ブリッジ箇所
は合計で、5カ所である。最後に、排気細管を1本だけ
とし、排気装置で、加熱及び真空排気ののち水銀と少量
の希ガスを封入し、排気細管を閉じて発光管を作製し
た。点灯装置に装着できるように、口金を取り付けて仕
上げた。
【0056】この発光管加工において、本発明品1、比
較品1および従来品1は、特に問題は確認されなかった
が、比較品2の組成の硝子を使用した場合、発光管のリ
ークが生じ、数日の間に約70%が不点灯ランプとなっ
た。
【0057】分析の結果、1本のバルブを2本に焼き切
った後、移載の際、機械的な衝撃が加わり、最終段階で
先端部のクラックが成長、排気後スローリークとして現
れた。特に、発光管端部の強度を鉄球落下テストを行う
ことで比較すると、比較品2は、他の組成の硝子に比べ
て極端に低く、本発明品1に比べて1/2の強度であっ
た。このことより、比較品2は硝子強度が低いと考えら
れる。
【0058】次に、本発明品1、比較品1および従来品
1を使用して作製した蛍光ランプを、32Wで点灯し
た。管壁負荷は、同じで0.17W/cm2である。点
灯中、上記蛍光ランプの管壁温度は高く、ブリッジ部分
で、130℃を越えていた。
【0059】各ランプの特性を測定したところ、同じ消
費電力でありながら、比較品1は、本発明品1、従来品
1と比較して初期光束値が約5%低下した。これは、バ
リウムの添加量による影響と考えられ、過剰なバリウム
がランプ初期特性を低下させている可能性がある。
【0060】ライフ試験は、1日2.5時間点灯0.5
時間消灯サイクルで寿命及び光束の測定を行い、経時的
変化を調査した。
【0061】図4に、本発明品1と従来品1との光束維
持率を示す。比較すると、本発明品1は、従来品1より
も約10%程度の光束維持率が向上している。また、保
護膜を塗布した構成の本発明品1(図4中、記号Bで示
す)は、保護膜を設けなかった本発明品1(図4中、記
号Aで示す)と比較して約7%光束維持率が向上してい
る。保護膜は、アルミナで、アルミナ粉体分散液として
粒子径平均0.1μmのものを塗布した。保護膜の厚み
は、平均0.7μmであった。従来品1(図4中、記号
Dで示す)の場合は、同じ保護膜を塗布したにもかかわ
らず光束維持率の改善効果の程度は低く、わずか数%程
度である。
【0062】従来品1(図4中、記号Cで示す)は、ラ
ンプ点灯中1000時間を越えると黒点が現れ、点灯時
間と共に徐々に広がっていった。保護膜を設けても20
00時間点灯後ぐらいから黒点が現れることから、この
硝子は、ナトリウムの析出量が根本的に多く、黒点をな
くすことは不可能と考える。本発明品1の硝子では、保
護膜のありなしに関わらず、7000時間の点灯でも黒
点は全く生じなかった。
【0063】このように、本発明の硝子材料を使用し
て、格段の光束維持率の向上が認められ、保護膜を塗布
することによって、硝子単体の場合と比較してさらに、
効果的な改善が可能であることがわかった。
【0064】(実施例3)また、図3に示す、本発明品
2の硝子は、本発明品1にP23を0.5%添加した組
成であり、10℃程度軟化点が上昇したが、本発明品1
と同様に全く硝子加工条件を変えずに、硝子加工可能で
あった。この硝子管を使用して、FHTタイプの蛍光ラ
ンプを作製し専用インバータで32Wで点灯試験を行
い、2500時間の点灯の後、光束維持率を比較する
と、従来品1よりも約12%の改善効果が認められた。
また、この硝子は、蛍光ランプの強度の増加に効果があ
り、ブリッジ接合部の圧縮強度が、通常の1.3倍に達
した。
【0065】(実施例4)図3に示す本発明品1と従来
品1と従来品2とを使用して、外径12.0mm、厚さ
1.0mm、256mmの硝子管を作製した。この硝子
管を実施例1に従って、保護膜、及び蛍光体を塗布、シ
ンター焼き付けを行った後、バーナー加熱して二回屈曲
させ、屈曲部を3つ有する発光管を作製した。この発光
管を透明硝子のグローブと、電子回路を組み込んだ電球
形蛍光ランプとして組立てた。消費電力は、約14W
で、管壁負荷は約0.14W/cm2である。実施例1
と同様に2500時間点灯後の光束維持率を比較した。
【0066】結果は、本発明品1の硝子製の蛍光ランプ
は、従来品1よりも2500時間点灯後、約12%の光
束維持率の向上が認められた。また、従来品2との比較
により、約5%の光束維持率の差が現れ、長期になる
と、一層効果が現れた。これは、本発明品1と従来品2
の硝子組成において、ナトリウム量が7%程度とほぼ等
しいのにもかかわらず、ナトリウムイオンの移動が従来
品2より低いためと思われる。従って、グローブで蛍光
管を覆った電球型蛍光ランプにおいても、本発明の硝子
組成は、光束維持率の効果的な改善が可能である。
【0067】(実施例5)図3に示す本発明品1と従来
品1との硝子を使って、管外径が、32.5mm長さ5
80mmの直線状発光管を作り、両極端に口金を取り付
けた蛍光ランプを作製した。そして、20Wで点灯し、
管壁負荷は0.04W/cm2であった。この二種類の
硝子製の蛍光ランプのライフ点灯試験を行い、2500
時間および7000時間の光束維持率を比較したとこ
ろ、2500時間で平均して1.5%の向上、7000
時間では約3%程度の改善効果しか認められなかった。
この蛍光ランプを密閉点灯器具内で点灯し測定したとこ
ろ、約2500時間で、光束維持率の改善は従来品1と
比較して3%程度の効果しかなかった。ランプの最大温
度は、電極付近であり、室温25℃の時、約70±5℃
であった。
【0068】しかし、本発明品1と従来品1との硝子
を、管内径が、14.5mm、長さ360mmの直線状
発光管に加工して、高周波点灯約20Wで点灯すると、
2500時間の光束維持率は、本発明1の硝子の方が約
5%高い値であった。また、前面を光拡散プラスチック
で覆った密閉器具内での点灯では、本発明品1は、約1
0%従来1より光束維持率が高くなった。この場合の管
壁の温度は、100℃を越えていた。管壁負荷は、0.
13W/cm2であった。このことから、ストレート管
を使用した蛍光ランプでも、管壁負荷が高い場合、高温
での点灯により本発明が光束維持率を改善する効果が確
認された。
【0069】
【発明の効果】以上のように、本発明は、コンパクト形
蛍光ランプや電球形蛍光ランプに代表される管壁負荷の
高い蛍光ランプにおいて、発光管内壁に析出するナトリ
ウムイオンの量を低減することにより、光束維持率の低
下を防ぎ、発光管の黒化や黒点の発生をなくすことがで
きる。また、管壁負荷が、0.13W/cm2以上のコ
ンパクト形蛍光ランプや電球形蛍光ランプに対して、従
来の発光管の加工性を損なうことなく、光束維持率の低
下を抑えることができる。また、保護膜を発光管内壁に
設けることにより、発光管内壁へのナトリウムの析出を
効果的に抑制し、上記の組成硝子管と組み合わせて発光
管の光束寿命をより向上することができる。また、管壁
負荷が高い蛍光ランプだけでなく、点灯中の発光管の少
なくとも一部の管壁温度が100℃を越える場合、電球
形蛍光ランプ等、蛍光管が外囲器に収納された蛍光ラン
プ、発光管が屈曲されたコンパクト型蛍光ランプの寿命
を著しく向上できる。また、全く鉛を用いず環境に対す
る負荷の低減が可能であり、より安価で軽量化できる蛍
光ランプを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】蛍光ランプの管壁負荷と2500時間点灯後の
光束維持率との関係を示す図
【図2】本発明の一実施形態であるFPL形の蛍光ラン
プを示す図
【図3】各種硝子組成と物理特性の比較を示す図
【図4】コンパクト蛍光ランプの光束維持率の経時変化
を示す図
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4G059 AA07 EA01 EA14 GA01 GA04 GA14 4G062 AA03 BB01 DA06 DA07 DB03 DC02 DC03 DD01 DE01 DF01 EA02 EB03 EB04 EC03 EC04 ED01 ED02 EE01 EE02 EE03 EF03 EG02 EG03 FA10 GA10 HH01 HH03 HH05 HH07 HH09 HH12 HH13 HH15 HH17 JJ10 KK10 MM24 NN21 5C043 AA03 CC09 CD06 DD01 DD36 EA11 EB15 EB18 EC01 EC20

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内面に蛍光体層を被着した硝子管内に、
    水銀および希ガスが封入されているとともに、管壁負荷
    が、0.13W/cm2以上であって、かつ前記硝子管
    が、重量比でSiO2を57%以上78%以下、BaO
    を0%を越え6%以下、SrOを2%以上10%以下、
    CaOを6%以下、MgOを6%以下、Na2Oを4%
    以上11%以下、K2Oを2%以上11%以下、Li2
    を4%以下、B23を0.5%以上3%以下、P25
    3%未満、Al23を1%以上6%以下、Sb23を0
    %を越え1.5%以下、Fe23を0.5%以下、SO
    3を0.5%以下含んでいることを特徴とする蛍光ラン
    プ。
  2. 【請求項2】 発光管が硝子製または樹脂製のグローブ
    内に収納されていることを特徴とする請求項1に記載の
    蛍光ランプ。
  3. 【請求項3】 前記硝子管の内面と前記蛍光体層との間
    に保護膜が形成されていることを特徴とする請求項1ま
    たは請求項2記載の蛍光ランプ。
  4. 【請求項4】 前記保護膜が、金属酸化物であり、元素
    としてアルミニウム、シリコン、イットリウム、セリウ
    ム、チタンのうち少なくとも一種の元素を含むことを特
    徴とする請求項3に記載の蛍光ランプ。
  5. 【請求項5】 前記硝子管の内径が15.0mm以下で
    あることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに
    記載の蛍光ランプ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20030045333A (ko) * 2001-12-03 2003-06-11 삼성에스디아이 주식회사 투사형 음극선관용 형광막 및 그 제조방법
US6744207B2 (en) * 2000-12-05 2004-06-01 Koninklijke Philips Electronics N.V. Lead-free amber-colored electric lamp
US7838452B2 (en) 2005-04-05 2010-11-23 Nippon Sheet Glass Company, Limited Ultraviolet ray transmitting glass composition and glass article making use of the same
WO2013112034A3 (ko) * 2012-01-04 2013-09-19 Chung Sin Hyun 직관 led 램프 커버용 백색 유리관 및 그 유리 제조방법
WO2017022508A1 (ja) * 2015-08-03 2017-02-09 旭硝子株式会社 ガラス板の製造方法、およびガラス板

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