JP2000314637A - 消費エネルギーの演算方法およびその装置 - Google Patents

消費エネルギーの演算方法およびその装置

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JP2000314637A
JP2000314637A JP11124362A JP12436299A JP2000314637A JP 2000314637 A JP2000314637 A JP 2000314637A JP 11124362 A JP11124362 A JP 11124362A JP 12436299 A JP12436299 A JP 12436299A JP 2000314637 A JP2000314637 A JP 2000314637A
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Yoshiyuki Kodama
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Abstract

(57)【要約】 【課題】厚生省から発表されている消費エネルギーの演
算式を用いて、そのまま歩行時の消費エネルギーを演算
することは、演算が面倒であると共に装置にした場合、
小型化の障害になっていた。また歩行時間が演算に必要
なため、その測定をする必要があったり、歩行速度につ
いてそれぞれの係数を用いて演算しなければならなかっ
た。 【解決手段】歩行の消費エネルギー定数と年齢定数から
求められる年齢考慮消費カロリー係数と、体重と、歩行
時の歩数定数とから消費エネルギーを演算するものと
し、歩数定数は、歩行したトータル歩数を100で割っ
た定数とし、また年齢考慮消費エネルギー係数は、性別
による歩行時のエネルギー定数と、性別別に一定の年齢
区分毎に設定した定数から求めることとした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、歩行時の消費エネ
ルギーを演算する方法およびその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、歩行時の消費エネルギーの演算方
法は、厚生省保健医療局より次式に示す通り、実施した
活動のエネルギー消費量を歩行時の消費エネルギー定数
として、それに歩行者の体重を掛算し、さらに歩行時間
を掛算することにより求められることが発表されてい
る。
【0003】
【数1】E=CTWA (1) E:活動時の総エネルギー消費量(kcal) C:実施した活動のエネルギー消費量(kcal/kg
/分) T:活動時間(分) W:体重(kg) A:身体活動のエネルギー消費量の年齢係数
【0004】この厚生省の発表資料では、運動時の消費
エネルギーは運動者の年齢も考慮する必要があることが
記載され、男女の性別年齢別の年齢定数を考慮した演算
方法である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これら厚生省
から発表されている消費エネルギーの演算式を用いて歩
行時の消費エネルギーを演算することは、性別・年齢に
よって細かく分けられた数表を組み合わせて求めなけれ
ばならず、演算が面倒であると共に、歩数計に応用する
ときにはプログラム処理において多くのステップ数にな
り、メモリ容量を多く使用するため、装置の小型化の障
害になっていた。
【0006】また、これらの演算式では、運動量ついて
単純に時間のみをファクターとしているため、歩数計に
用いた場合、早足で歩くかゆっくり歩くか等の運動の強
度変化について一つの演算式で対応できなかった。
【0007】また、従来の厚生省の消費エネルギー演算
式から歩数計で消費エネルギーを求めようとすると、歩
数計に歩行開始時と歩行終了時とに信号を送り、歩行時
間を演算する必要があり、歩行したり止まったりする日
常生活の中で操作が面倒であるばかりか、操作ミスも起
こしやすい。そのために正確な消費エネルギーを演算す
ることができない。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の消費エネルギー
の演算方法は、歩行の消費エネルギー定数と年齢定数か
ら求められる年齢考慮消費エネルギー係数と、体重と、
歩行時の歩数係数とから演算するものとした。また歩数
係数は、歩行したトータル歩数を100で割った係数と
した。また年齢考慮消費エネルギー係数は、性別による
歩行時のエネルギー定数と、性別別に一定の年齢区分毎
に設定した定数から求めることとした。
【0009】更に上記の消費エネルギーの演算方法を利
用するものとして、本発明の消費エネルギー演算装置で
は、性別、年齢及び体重を入力する入力手段と、歩行時
の歩数を入力する歩数入力手段と、性別年齢別消費エネ
ルギー定数を記憶する記憶手段と、前記入力手段と前記
歩数入力手段とから消費エネルギーを演算する演算手
段、演算結果を表示する表示手段を備えるものとした。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の歩行時の消費エネルギー
演算方法では、厚生省が発表している活動時の総エネル
ギー消費量の計算式において用いられる、実施した活動
のエネルギー消費量と身体活動のエネルギー消費量の年
齢係数を組み合わせることにより、あらかじめ年齢考慮
消費エネルギー係数を求め、この年齢考慮消費エネルギ
ー係数を用いて歩行時の消費エネルギーを求める。
【0011】また、厚生省が発行している活動時のエネ
ルギー消費量を計算する、式(1)において用いられる
活動時間にあたる歩行時間の代わりに、歩数係数を導入
した。この歩数係数として、歩行者がゆっくり歩く場合
や早足で歩く場合等の様々なケースを想定し、それぞれ
の歩行状態での心拍数を基に運動強度を求め、この運動
強度から平均歩行速度を求めるという統計的処理をした
結果、あらゆる歩行速度に対応できる基準値として、運
動強度が40%になる歩行速度の平均値から100歩/
分を求め、前記歩行係数として歩数/100を導き出し
た。この歩行係数を用いることで歩行時間ではなく、歩
数値そのものにより、消費カロリーを求める。従って消
費エネルギーを消費エネルギー=年齢考慮消費エネルギ
ー係数×体重(kg)×歩数/100で求めるものとす
る。
【0012】また、前記年齢考慮消費エネルギー係数を
求めるのに用いられる年齢係数は年齢及び性別により細
かく算出された値が厚生省より発行されているが、本発
明では、この年齢係数を男女別に一定の年齢区分毎にま
とめ、その区分内での年齢係数を用いるものとする。
【0013】更に、これらの演算方法により消費エネル
ギーを求める装置として、使用者の性別、年齢、体重の
個人データと、歩数センサーによって得られる歩数エネ
ルギーから、その時点での消費エネルギーを求め、表示
部に表示するものとした。
【0014】
【実施例】本発明の実施例を表及び図面を用いて説明す
る。
【表1】
【0015】表1は厚生省発行の速歩によるエネルギー
消費量定数と年齢別係数から、基礎代謝のエネルギー消
費量を加味すると共に、年齢の区分を変え、その区分内
での平均値を求め、性別・年齢別に求めたものである。
【0016】図1は、本発明を適用した歩数計の外観図
であり、歩数計本体1には表示部2を設け、この表示部
2の下部には電源スイッチ3と、体重の個人データを入
力する設定モード、合計歩数値を表示するモード、消費
エネルギー値を表示するモードの3つのモードを切り替
えるモード釦4データを入力するときに使用するアップ
釦5ダウン釦6入力データを確定する設定釦7設ける。
【0017】図2は、図1の歩数計の電気的ブロック図
である。歩数計本体1の内部に設けた歩数検出手段であ
る歩数センサー8は、歩行者が1歩を歩く毎に1カウン
トを検出し信号を発生させるもので、振り子スイッチに
限らず種々のものがある。入力手段9は図1のアップ釦
5とダウン釦6からなるが、この他通常用いられるテン
キーや十字キー、ジョグダイヤル等、数値入力可能な入
力方法であれば種々のものを使用できる。記憶・演算手
段10はマイクロコンピューター(以下、マイコンとす
る)からなり、内部に歩数センサー8及び入力手段9か
らのデータに基づき消費エネルギーを演算する演算手段
や歩数センサー8で検出された合計歩数値を常時記憶す
る記憶手段が設けられている。このマイコン10の演算
結果は表示部2に表示する。
【0018】図3のフローチャートを用いて、本実施例
の歩数計の操作及び動作を説明する。電源スイッチ3が
オンされると(ステップS1)、記憶手段のデータをク
リアする等の初期設定がなされる(ステップS2)。
【0019】ここでモード釦4が押されなければ、通常
の歩数表示モードになり、モード釦4が押された場合は
消費カロリー表示モードとなる(ステップS3)。通常
の使用状態である歩数表示モードでは歩数センサー8に
おいて歩行動作を感知する度にマイコン側に検出信号を
送り、マイコンはそのデータを取得する(ステップS
4)。取得した歩数データはメモリに記憶されるが、既
に歩数データがあればその値に加算されていくので、合
計歩数値が記憶される(ステップS5)。合計歩数値は
メモリに記憶されると同時に表示部2に表示される(ス
テップS6)。このように歩数表示モードでは、歩行動
作により歩数をカウントする度に合計の歩数データを表
示部2に数値で表示するモードである。
【0020】ステップS3の歩数表示モードにおけるモ
ード釦4のチェックにおいて、モード釦4が押されると
消費エネルギー表示モードになる。この消費エネルギー
表示モードになると、歩数計本体1の右側に記載されて
いる“CAL”の文字に対応する位置にある表示部2の
三角指示マークが表示される(ステップS7)。ここで
モード釦4が押されなければ、そのまま消費エネルギー
表示モードとなるが、モード釦4が押された場合は設定
モードとなる(ステップS8)。次に、歩数センサー8
にてカウントされた歩数の合計値データをメモリから読
み込んでくる(ステップS9)。ここで設定モードにお
いて記憶された性別・年齢・体重の個人データと現在の
合計歩数値から、図1に示される年齢考慮消費エネルギ
ー定数を用いて現在の消費エネルギーを演算手段10に
て求める(ステップS10)。求められた現在の消費エ
ネルギーを“K”の文字と表示部2に表示する。これに
より現在の消費カロリーが何KCALであるかを表示す
るものである(ステップS11)。もし、設定モードに
おける個人データの設定がなされていなければ、消費エ
ネルギーの演算を行うことが不可能なため、表示部2に
“Error”を表示する。
【0021】ステップS8の歩数表示モードにおいて、
モード釦4が押されると設定モードになる。この設定モ
ードになると、歩数計本体1の右側に記載されている
“設定”の文字に対応する位置にある表示部2の三角指
示マークが表示される(ステップS12)。次にモード
釦4が押されたか否かを判断し、押された場合は通常の
歩数表示モードに戻り、押されていない場合は実際に設
定が行われる状態になる(ステップS13)。
【0022】設定モードではまず、性別入力表示となり
歩数計本体1上側に記載されている性別に対応する位置
にある、表示部2の三角指示マークが表示される(ステ
ップS14)。同時にその下に、Mは男性、Wは女性を
意味するM・Wの文字も表示される。次に性別入力状態
となり、アップ釦5及びダウン釦6にてMとWの表示が
切り替わるので、適する方を選択する(ステップS1
5)。ここで選んだ性別が正しければ、設定釦7の入力
の待機状態となり、設定釦7を押すことで性別が決定さ
れる(ステップS16)。ここで決定された性別は記憶
手段10のマイコン内にあるメモリ部に記憶される(ス
テップS17)。
【0023】性別が記憶されると年齢入力表示に変わ
り、歩数計本体1の上側に記載されている“年齢”に対
応する位置にある、表示部2の三角指示マークが表示さ
れる(ステップS18)。次に年齢入力状態となり、表
示部2には初期値として20歳を意味する20が表示さ
れる。アップ釦5及びダウン釦6にて数値を変更するこ
とにより、自分の年齢を表示させる(ステップS1
9)。ここで自分の年齢が表示されたら、設定釦7の入
力の待機状態となり、設定釦7を押すことで年齢が決定
される(ステップS20)。ここで決定された年齢は記
憶手段10のマイコン内にあるメモリ部に記憶される
(ステップS21)。
【0024】年齢が記憶されると体重入力表示に変わ
り、歩数計本体1の上側に記載されている“体重”に対
応する位置にある、表示部2の三角指示マークが表示さ
れる(ステップS22)。次に体重入力状態となり、表
示部2には初期値として50kgを意味する50が表示
される。アップ釦5及びダウン釦6で数値を変更するこ
とにより、現在の自分の体重を表示させる(ステップS
23)。ここで自分の体重が表示されたら、設定釦7の
入力待機の状態となり、設定釦7を押すことで体重が決
定される(ステップS24)。ここで決定された体重は
記憶手段10のマイコン内にあるメモリ部に記憶される
(ステップS25)。以上の操作により、個人データは
設定され、設定モード終了後は自動的にステップS3の
歩数表示モードに移行し、歩数のカウントが可能とな
る。
【0025】仮に、22歳で体重50kgの女性が10
000歩歩いた場合の消費エネルギーを求めると、表1
より年齢考慮消費エネルギー定数は、0.080を用
い、 消費エネルギー=0.080×50(kg)×1000
0(歩)/100=400kcal と消費エネルギーは400kcalと求められ、400
が表示部2に表示されることとなる。
【0026】
【発明の効果】本発明の消費エネルギー演算方法では、
表1に示すような年齢考慮消費エネルギー定数を用いる
ので、従来厚生省が発行している「日常生活活動と運動
強度の目安」と「活動代謝の年齢別・性別係数」とから
計算する場合に比べて格段に簡単に求められるようにな
った。
【0027】また、本発明は歩数時間ではなく歩数から
消費エネルギーを求める歩行係数を用いて、消費エネル
ギーを演算するので、歩行開始や歩行終了の操作もいら
ず、歩行停止が幾度も繰り返されても演算結果に誤差が
出ないようになるうえ、一般の運動者でも運動強度、歩
行速度に係わりなく簡単に消費エネルギーを求めること
ができる。
【0028】また本発明の消費エネルギー演算方法は、
予め算出した年齢考慮消費エネルギー係数を用いるの
で、歩数計に応用する場合でもプログラム処理において
ステップ数を大幅に削減でき、更に、年齢考慮消費エネ
ルギー係数において、一定の区分毎にまとめた性別によ
る年齢係数を用いれば、メモリー容量を削減できるた
め、歩数計自体を小型化できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である歩数計の表示面を示す
図である。
【図2】本発明の一実施例である歩数計の電気的構成を
示すブロック図である。
【図3】本発明の一実施例である歩数計の動作処理手順
を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1、歩数計本体 2、表示部 3、電源 4、モード釦 5、アップ釦 6、ダウン釦 7、設定釦 8、歩数センサー 9、入力手段 10、記憶手段・演算手段

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】歩行時の消費エネルギーを演算する方法に
    おいて、歩行の消費エネルギー定数と年令定数から求め
    られる年令考慮消費エネルギー係数と、体重と、歩行時
    の歩数係数とから歩行時の消費エネルギーを演算する消
    費エネルギー演算方法。
  2. 【請求項2】請求項1において、歩数係数は、歩行した
    トータル歩数を100で割った係数とすることを特徴と
    する消費エネルギー演算方法。
  3. 【請求項3】請求項1において、年齢考慮消費エネルギ
    ー係数は、性別による歩行時のエネルギー定数と、性別
    別で一定の年齢区分毎に設定した定数とから求めること
    を特徴とする消費エネルギー演算方法。
  4. 【請求項4】性別、年齢および体重を入力する入力手段
    と、歩行時の歩数を入力する歩数入力手段と、性別年齢
    別消費エネルギー定数を記憶する記憶手段と、前記入力
    手段と前記歩数入力手段と記憶手段とから消費エネルギ
    ーを演算する演算手段、演算結果を表示する表示手段を
    備えたことを特徴とする消費エネルギー演算装置。
JP11124362A 1999-04-30 1999-04-30 消費エネルギーの演算方法およびその装置 Pending JP2000314637A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
RU2516870C2 (ru) * 2008-12-26 2014-05-20 Омрон Хэлткэа Ко., Лтд. Система получения биологической информации и способ получения биологической информации

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
RU2516870C2 (ru) * 2008-12-26 2014-05-20 Омрон Хэлткэа Ко., Лтд. Система получения биологической информации и способ получения биологической информации

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