JP2000314499A - ガス貯蔵ボンベの内面処理方法 - Google Patents

ガス貯蔵ボンベの内面処理方法

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JP2000314499A
JP2000314499A JP11123386A JP12338699A JP2000314499A JP 2000314499 A JP2000314499 A JP 2000314499A JP 11123386 A JP11123386 A JP 11123386A JP 12338699 A JP12338699 A JP 12338699A JP 2000314499 A JP2000314499 A JP 2000314499A
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gas cylinder
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Tatsuo Fukuda
達生 福田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 安価に、かつ手軽にガスボンベの内面を不動
態化処理する技術を提供する。 【解決手段】 ガスボンベ(1)の内部に風船等の膨張収
縮可能な袋体(6)を挿入する。ガスボンベ(1)の内面と
袋体(6)の外面との間の空間(10)を真空引きしたのち、
袋体(6)内にガスを供給して袋体(6)をガスボンベ(1)
内で拡張させる。ガスボンベ(1)の内面と袋体(6)との
間の空間(10)の容積を減少させた状態で、該空間(10)内
にオゾンガスを充填する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体製造で日常
的に使用されている腐蝕性ガス等を充填する容器の内面
を処理する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】腐蝕性ガスを貯蔵するガス容器として
は、容器が内蔵ガスで腐蝕されないようにするため、ガ
ス容器の内面を不動化処理したものが使用されている。
このガス容器内面を不動態化処理する技術としては、ガ
ス容器内に酸化力の強い液体を注入して容器内面を処理
したり、酸化力の強いガスを充填して容器内面を処理し
たりしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来のガス
容器内面処理では、ボンベの容積に応じて大量の液やガ
スを必要とすることから、容器内面処理に要する費用が
高価につくという問題があった。本発明はこのような点
に着目してなされたもので、安価に、かつ手軽にガスボ
ンベの内面を不動態化処理する技術を提供することを目
的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに本発明は、ガスボンベの内部に風船等の膨張収縮可
能な袋体を挿入し、ガスボンベの内面と袋体の外面との
間の空間を真空引きしたのち、袋体内にガスを供給して
袋体をガスボンベ内で拡張させ、ガスボンベの内面と袋
体との間の空間の容積を減少させた状態で、該空間内に
オゾンガスを充填することによりガスボンベの内面にオ
ゾンによる不動態膜を形成するようにしたことを特徴と
している。
【0005】
【発明の作用】本発明では、ガスボンベの内部に膨張収
縮可能な袋体を挿入し、この袋体をガスボンベ内で拡張
した状態で袋体とボンベ内面との間の空間にオゾンガス
を充填していることから、ガスボンベ内での空間容積が
減少することになり、充填するオゾンガス量を大幅に減
少させることができる。
【0006】
【発明の実施の形態】図面は本発明の一実施形態を示
し、図1はガスボンベの縦断面図、図2は本発明の手順
を示す概略構成図である。エッチングに使用する三フッ
化窒素(NF3)、四フッ化炭素(CF4)、塩化水素(Hc
l)、フッ素(F)等の腐蝕性ガスを貯蔵するガスボンベの
内面に酸化不動態膜を形成する場合を示し、ガスボンベ
本体(1)の上部に形成されているバルブ取付部(2)に締
切り具(3)を螺着してある。
【0007】締切り具(3)は、ガス供給管(4)が上下に
貫通する状態で装着されるとともに、このガス供給管
(4)を取り囲む状態でガス連通路(5)が形成してあり、
ガス供給管(4)のボンベ内端部には、風船状の袋体(6)
が止め付けてある。
【0008】ガス供給管(4)の外端部には、袋体(6)内
に供給する拡張用ガス通路(7)が接続してある。この拡
張用ガス通路(7)に流路開閉弁(8)、圧縮機(9)が介装
してあり、ガス貯蔵容器(図示略)に貯蔵されている窒素
ガスあるいは大気をに供給するようにしてある。
【0009】一方、締切り具(3)に形成されているガス
連通路(5)は、内端部がガスボンベ本体(1)の内部空間
(10)に連通し、外端部は真空ポンプ(11)を介装している
ガス排出路(12)と、処理ガス貯蔵容器(13)に連通してい
るガス供給路(14)とに接続してある。なお、処理ガスと
しては濃縮したオゾンガスを使用しており、図中符号(1
5)はガス排出路(12)に配置したオゾン分解器である。
【0010】ガス供給管(4)の内端部に止め付けた風船
状の袋体(6)は、膨張収縮可能に構成してあり、袋体
(6)の外表面はアルミ箔付きフィルムやシリコンゴム、
フッ素系ゴム等の耐オゾン性に富む材質で形成してあ
り、オゾンガスに曝されても袋体の素材が分解したり反
応したりしないようになっている。
【0011】このようなガスボンベの内面に酸化不動態
膜を形成する手順を図2に基づき説明する。先ず、ボン
ベ本体(1)の内部空間(10)に袋体(6)が位置する状態で
バルブ取付部(2)に締切り具(3)を螺着し、ボンベ本体
(1)の内部空間(10)をガス排出路(12)に連通して真空引
きする(図2a)。ガス排出路(12)を閉じるとともに、拡
張用ガス通路(7)を開通させて、袋体(6)内に大気また
は窒素ガスをゲージ圧98kPaで供給して、袋体(6)を
膨張させる(図2b)。
【0012】ガスボンベ本体(1)の内部空間(10)で袋体
(6)が十分膨張した後、拡張用ガス通路(7)を閉止する
とともに、締切り具(3)のガス連通路(5)に連通してい
るガス供給路(14)を開通させて、処理ガス貯蔵容器(13)
のオゾンガスをガスボンベ本体(1)の内部空間(10)で袋
体(6)の外部に送給充填し(図2c)、ガス供給路(14)を
閉止して、オゾンガス封入状態を維持し、ガスボンベ本
体(1)の内面にオゾンガスで酸化不動態膜を形成して、
ガスボンベ本体(1)の内面を不動態化処理する。この場
合、ガスボンベ本体(1)の内部空間(10)での圧力変動が
完全になくなることにより、不動態化処理の完了とす
る。
【0013】ついで、ガス排出路(12)を開通させて、ガ
スボンベ本体(1)内のオゾンガスを排出する。排出され
たオゾンガスはオゾン分解器(15)で分解して大気に放出
される。また、拡張用ガス通路(7)を開通させて袋体
(6)を縮小させたのち、締め切り具(3)を取り外して、
ガスボンベ本体(1)から袋体(6)を取り出す。
【0014】上記の手順では、1パスでガスボンベ本体
(1)内の壁面を不動態化処理したが、オゾンガス排出後
に新たなオゾンガスを封入し、所定時間維持する工程を
数回繰り返すようにしてもよい。
【0015】
【発明の効果】本発明では、ガスボンベ内に拡張収縮可
能な袋体を収容し、この袋体を膨張させた状態でオゾン
ガス等の処理ガスを導入するようにしていることから、
オゾンガス導入時でのオゾンガスボンベの空間容積は袋
体とボンベ本体の内壁との間隙分となることから、空間
体積が小さくなる。この結果少量の処理ガスでボンベ本
体内の内面処理を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ガスボンベの縦断面図である。
【図2】本発明の手順を示す概略構成図である。
【符号の説明】
1…ガスボンベ、6…袋体、10…ボンベ内面と袋体の外
面との間の空間。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガスボンベ(1)の内部に風船等の膨張収
    縮可能な袋体(6)を挿入し、ガスボンベ(1)の内面と袋
    体(6)の外面との間の空間(10)を真空引きしたのち、袋
    体(6)内にガスを供給して袋体(6)をガスボンベ(1)内
    で拡張させ、ガスボンベ(1)の内面と袋体(6)との間の
    空間(10)の容積を減少させた状態で、該空間(10)内にオ
    ゾンガスを充填することによりガスボンベ(1)の内面に
    オゾンによる不動態膜を形成するようにしたガス貯蔵ボ
    ンベの内面処理方法。
  2. 【請求項2】 ガスボンベ(1)内の真空引き工程、袋体
    (6)の膨張工程、ガスボンベ(1)内へのオゾン供給工程
    を1サイクルとして、数回繰り返すようにしたガス貯蔵
    ボンベの内面処理方法。
  3. 【請求項3】 袋体(6)の内部に供給するガスが大気あ
    るいは窒素ガスである請求項1または請求項2に記載の
    ガス貯蔵ボンベの内面処理方法。
  4. 【請求項4】 袋体(6)の外表面を耐オゾン性表面に形
    成してある請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載
    のガス貯蔵ボンベの内面処理方法。
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