JP2000314355A - 筒内燃料噴射装置 - Google Patents

筒内燃料噴射装置

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JP2000314355A
JP2000314355A JP11125555A JP12555599A JP2000314355A JP 2000314355 A JP2000314355 A JP 2000314355A JP 11125555 A JP11125555 A JP 11125555A JP 12555599 A JP12555599 A JP 12555599A JP 2000314355 A JP2000314355 A JP 2000314355A
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Yoshio Okamoto
良雄 岡本
Yuzo Kadomukai
裕三 門向
Makoto Yamakado
山門  誠
Ayumi Miyajima
歩 宮島
Kiyoshi Amo
天羽  清
Toru Ishikawa
石川  亨
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Abstract

(57)【要約】 【課題】筒内噴射ガソリンエンジンにあっては、希薄な
混合気を形成して安定した燃焼を実現し燃費向上や排気
ガス浄化等を図る。安定した希薄燃焼を行うには、点火
性の良い混合気をプラグ回りに供給し混合気の成層化を
図る必要があり、これを達成し得る筒内燃料噴射装置用
の電磁式燃料噴射弁が必要となる。 【解決手段】スワ−ルタイプの電磁式燃料噴射弁にあっ
て、燃料に旋回を与える燃料旋回部材内の軸方向におい
て複数段の燃料旋回通路を設けると共に、前記燃料噴射
孔に対して近接する側の燃料旋回通路の軸心に対する位
置が、遠い側に設けられる他の燃料旋回通路の軸心に対
する位置よりも大きくなるように構成し、噴射後期の噴
霧量を増加した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、燃料(ガソリン)
を燃焼室内に直接噴射して燃焼させる内燃機関に係り、
特に、希薄な混合気を安定して燃焼可能な噴霧特性を生
成し得る筒内燃料噴射装置に関する。
【0002】
【従来の技術】エンジンの吸気管内に燃料を噴射する吸
気管内燃料噴射装置に対して、燃焼室内に直接燃料を噴
射する筒内燃料噴射装置の普及が進んでいる。
【0003】特開平6−146886号公報には、シリ
ンダに嵌挿されたピストン上面とシリンダヘッドの下面
との間に形成された燃焼室と、該シリンダの中心軸線を
含む基準面の一側で該燃焼室に開口する吸気開口端と、
該吸気開口端から上方へ延びる吸気ポ−トと、該基準面
の他側に位置するように該シリンダヘッドに形成され、
開閉弁を介して該燃焼室と連通する排気ポ−トと、該燃
焼室の該吸気ポ−ト側の側部に、噴射口を該燃焼室に臨
ませるように配置された電磁式燃料噴射弁とを備え、該
吸気ポ−トによって燃焼室内に導入される吸気流が、該
中心軸線方向に沿って該基準面の一側でシリンダヘッド
の下面からピストンの上面方向へ向かい該基準面の他側
でピストンの上面からシリンダヘッドの下面方向へ向か
う縦渦流を形成する構成とし、該縦渦流の形成を促進す
べく、該吸気ポ−トの吸気流心が該軸線方向一側半部へ
偏心されていることを特徴としている筒内噴射型内燃機
関が開示されている。
【0004】上記構成とすることにより、電磁式燃料噴
射弁を筒内噴射に最適な状態で取り付けることができる
とともに、燃焼室内に強いタンブル(縦渦)流を形成し
て、希薄燃焼でも安定して機関を運転できるものであ
る。
【0005】一方、筆者らが検討対象とした筒内噴射ガ
ソリンエンジンの主要構成図を図7に示す。詳細は後述
するが、該筒内噴射ガソリンエンジンに取り付けられる
電磁式燃料噴射弁は、シリンダヘッドの吸気側に30°
〜45°程度の傾斜をもって配置されており、該噴射孔
はピストン上面に設けられるキャビティ(凹み)に向け
られている。吸気弁部より導入される吸気流は、該キャ
ビティ回りを流れる旋回流として形成され、該電磁式燃
料噴射弁から噴射された燃料噴霧のシリンダ内壁面への
付着を防止すると共に、上方の点火プラグへ誘導し、希
薄燃焼でも安定して機関を運転できるように構成してい
る。この種の筒内噴射ガソリンエンジンは、負荷によっ
て均質燃焼と成層燃焼を使い分けている。筆者らの実験
解析結果によると、均質燃焼では、燃焼室全体に噴霧を
拡散させて混合気の均質化を行う必要性から広角噴霧で
かつ軸対象の均一な噴霧であること、また一方、成層燃
焼では、混合気の過度の分散を防止して点火プラグ回り
に可燃混合気を導く必要性から噴霧角は狭くコンパクト
な噴霧にする必要のあることがわかった。
【0006】このような噴霧を生成するために、筆者ら
はスワ−ルタイプの電磁式燃料噴射弁を用いている。関
連する噴射弁として、特開昭60−95186号公報記
載の間欠式渦巻噴射弁が挙げられる。該噴射弁は、弁体
に設けた弁孔に針弁を挿入し針弁の弁先端部が当接する
弁孔の弁座部に噴射孔を連設し、針弁が弁孔の弁座部か
らリフトして離脱することにより開弁したときに燃料に
旋回運動を付与する渦巻噴射弁であって、前記接線通路
の近傍で弁孔と針弁間の開口面積を針弁のリフト量に応
じて増加及び減少させるようにしたもので、燃料噴霧の
角度、貫徹力(到達距離)、微粒化等の特性を針弁のリ
フト量に応じて制御するものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】前記したように、均質
燃焼では広く分散した噴霧が、成層燃焼ではコンパクト
な噴霧が必要となるが、このような噴霧を生成するため
に、燃料に旋回力を付与するスワ−ルタイプの電磁式燃
料噴射弁を用いている。
【0008】スワ−ルタイプの噴霧は、大気圧下では内
部に空洞を有する中空円錐状となって噴射孔出口部の液
膜は速やかに分裂し、液滴の運動量が失われるため噴霧
の到達距離が抑制されるという特徴をもっている。一
方、加圧下では雰囲気密度の増大によって噴霧の到達距
離は抑制されると共に、内外の圧力差によって噴霧はし
ぼみ、形態としてはコンパクトな中実構造の噴霧とな
る。
【0009】本発明に係る筒内噴射ガソリンエンジン
は、均質燃焼時には広角噴霧を、成層燃焼時にはコンパ
クトな噴霧を必要としているため、このような噴霧の形
態変化を利用して安定した燃焼を実現している。しかる
に、本発明は、特に成層燃焼時の燃焼安定範囲の拡大に
着目したものであり、この安定燃焼範囲の拡大にはコン
パクトな噴霧であると共に、点火プラグ方向に指向され
る可燃混合気の持続時間をできる限り長くすることが必
須となる。すなわち、成層燃焼時に必要なコンパクトな
噴霧形状の時系列変化を最適化する必要がある。
【0010】前者の引用例では、燃焼室内に発生する強
い縦渦流と噴射弁の噴口位置との適合や燃料噴射のタイ
ミングと着火性との関連に設計上の工夫がなされている
が、噴霧形状については特別な配慮がなされていない。
一方、後者の引用例では、噴霧角や噴霧の到達距離とい
ったマクロな形状を機関の運転条件によって最適に維持
するという画期的な配慮がなされているが、噴霧特性が
ミクロな観点から取り扱われておらず、機関の希薄燃焼
範囲の拡大についてはさほど考慮されているとはいえな
い。
【0011】本発明は、筒内噴射ガソリンエンジンに用
いるスワ−ルタイプの電磁式燃料噴射弁にあって、成層
燃焼時の燃焼安定範囲の拡大し得る噴霧形状を実現でき
る噴射弁を提供することを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】このために、本発明の筒
内燃料噴射装置は、内部に燃料の流通する燃料通路が形
成され、該燃料通路の開閉を行う弁部材と、該弁部材の
弁座部の上流側に燃料に旋回を与える燃料旋回部材と、
また、該弁座部の下流側に燃料の通過を許す燃料噴射孔
とを備え、前記燃料旋回部材の軸方向に複数段に複数個
の燃料旋回通路を設け、前記燃料噴射孔に対して近接す
る側の複数個の燃料通路の軸心に対する位置が、前記燃
料噴射孔に対して遠い側に設けられた他の複数個の燃料
旋回通路の軸心に対する位置よりも大きく構成した。
【0013】また、前記燃料噴射孔に対して近接する側
の複数個の燃料燃料旋回通路の総面積が、前記燃料噴射
孔に対して遠い側に設けられた他の複数個の燃料旋回通
路の総面積よりも小さくなるように構成した。
【0014】さらに、軸方向に設けられる複数段の燃料
旋回通路の中心間距離が前記燃料旋回部材の内筒の半径
よりも大きくなるように構成した。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例を図1な
いし図5により説明する。図1は本発明の一実施例を示
す筒内燃料噴射装置用の電磁式燃料噴射弁1の縦断面
図、図2は弁部を拡大した要部縦断面図、図3は燃料旋
回部材の旋回通路の流れ特性を示す図、図4は燃料噴射
弁の開閉パルスに対する噴射量の時系列変化を示す図、
図5は実験により確認された噴射特性を示す図である。
各々の図を用いて構造及び動作について説明する。
【0016】電磁式燃料噴射弁1は、コントロ−ルユニ
ットにより演算されたデュ−ティのON−OFF信号に
よりシ−ト部の開閉を行うことにより燃料の噴射を実施
する。磁気回路は、有底筒状のヨ−ク3、ヨ−ク3の開
口端を閉じる栓体部2aとヨ−ク3の中心部に延びる柱
状部2bとからなるコア2及びコア2に空隙を隔てて対
面するプランジャ4とからなる。柱状部2bの中心に
は、プランジャ4とロッド5とボ−ル弁6からなる可動
部4Aを、ノズル部材7に形成された燃料の通過を許す
噴射孔部8の上流側のシ−ト面9に、押圧する弾性部材
としてのスプリング10を挿入保持するための穴が設け
てある。スプリング10の上端は、セット荷重を調整す
るためにコア2の中心に挿通されたスプリングアジャス
タ11の下端に当接している。コア2の柱状部2b側と
ヨ−ク3の可動部4B側で対面する隙間部は、コイル1
4側へ燃料が流出するのを防ぐために、両者間に機械的
に固定されたシ−ルリング12が設けられている。磁気
回路を励磁するコイル14はボビン13に巻かれ、その
外周をプラスチック材でモ−ルドされている。これらか
ら成るコイル組立体15の端子17は、コア2のつば部
に設けた穴16に挿入されている。この端子17は、図
示しないコントロ−ルユニットの端子と結合されてい
る。ヨ−ク3の有底部には、可動部4Aを受容するプラ
ンジャ受容部18が開けられており、その下部にはさら
にプランジャ受容部18より大径に形成され、ストッパ
19及びノズル部材7を受容するノズル受容部20がヨ
−ク先端まで貫設されている。
【0017】可動部4Aは、磁性材料製プランジャ4
と、一端がプランジャ4に接合されたロッド5とロッド
5の他端に接合されたボ−ル6とより成るが、ロッド5
のプランジャ4側には燃料の通過を許す空洞部5Aが設
けてある。この空洞部5Aには燃料の流出口5Bが設け
てある。また可動部4Aは、プランジャ4の外周がシ−
ルリング12に当接することで、その軸方向の動きを案
内されると共に、他端部に接合されたボ−ル6がノズル
部材7の中空部の内壁21に挿入される円筒状の燃料旋
回素子22の内壁に当接することでそれぞれガイドされ
ている。ノズル部材7には、ボ−ル弁6をガイドする円
筒状の燃料旋回素子22に続いて、ボ−ル弁6をシ−ト
するシ−ト面9が形成されており、シ−ト面9の中央に
は燃料の通過を許す噴射孔8が設けられている。可動部
4Aのストロ−ク(軸上方への移動量)は、ロッド5の
首部の受け面5Cとストッパ19間の空隙の寸法で決定
される。なお、27はフィルタ−で燃料中、配管中のゴ
ミや異物がシ−ト側へ侵入するのを防ぐために設けられ
ている。
【0018】ここに、本発明に係る燃料旋回部材22の
構造及び該燃料旋回部材22を用いた電磁式燃料噴射弁
の噴射特性について図2ないし図5を用いて説明する。
【0019】図2において、(a)は燃料旋回部材22
を含む弁部の拡大図面を示しており、同図(b)はD部
断面図を、同図(C)はE部断面図をそれぞれ示してい
る。
【0020】この燃料旋回部材22には、複数個の径方
向通路23と、他の複数個の径方向通路24が距離lを
開けて軸方向に配置されている。又、径方向通路23の
弁中心からの位置、即ち、オフセット量L2は径方向通
路24のオフセット量L1に対して小さくなるように設
けられている。さらに、燃料旋回部材22の中央部には
孔22aが設けて有り、この孔22aに続いて下部側に
多少大きい穴25aがそれぞれ設けてある。弁体6は、
この孔22a内を軸方向に移動可能となるように配置さ
れている。また、弁体6と孔25aによって形成される
環状空間が燃料旋回室25となる。前記径方向通路23
と24は、この燃料旋回室25に開口している。
【0021】加圧された燃料は弁体6の上方より導入さ
れ、径方向通路23及び24から燃料旋回室25に至
り、更に下流の燃料噴射孔8に向かう。この際、燃料は
径方向通路23及び24によって軸中心より偏心導入さ
れる。いわゆる、燃料に旋回が付与され燃料噴射孔8に
導かれる。図に付した実践の矢印がこの旋回流れを示し
ている。又、この際、径方向通路23に至燃料は、径方
向通路24に対して距離lだけ軸上方より流れ込むため
に、径方向通路24の燃料より遅れて燃料噴射孔8から
噴射される。
【0022】図3は、燃料旋回部材22の流れ特性を示
している。燃料噴射孔8に対して遠い側に設けた径方向
通路23を至る燃料は、旋回力が弱く流量係数が大きく
なるように、反して、燃料噴射孔8に対して近い側に設
けた径方向通路24を至る燃料は旋回力が強く流量係数
が小さくなるように設計されている。
【0023】図4は、開弁パルスに対する噴射量の時系
列変化を測定した例である。本発明の燃料噴射弁1で
は、噴射後期の流量が従来に比して多くなっている。
【0024】図5は、燃焼室内の噴霧挙動を可視化した
実験からその様子を描写したものである。噴射弁から点
火プラグ方向に向かう燃料噴霧は、従来に比して燃料層
の厚さが大きくなることが観察された。
【0025】戻って、図1により本発明に係る燃料噴射
弁1の動作を説明する。
【0026】燃料噴射弁1は、電磁コイル14に与えら
れる電気的なON−OFF信号により、可動部4Aを操
作してバルブシ−ト面9の開閉を行い、それによって燃
料の噴射制御を行う。電気信号がコイル14に与えられ
ると、コア2、ヨ−ク3、プランジャ4で磁気回路が形
成され、プランジャ4がコア2側に吸引される。プラン
ジャ4が移動すると、これと一体になっている弁体6も
移動してノズル部材7の弁座のシ−ト面9から離れ噴射
孔8を開放する。燃料は、図示しない燃料ポンプや燃料
圧力を調整するレギュレ−タを介して加圧調整され、フ
ィルタ26から燃料噴射弁1の内部に流入し、コイル組
立体15の下部通路、プランジャ4の外周部分、ストッ
パ19とロッド5の隙間、燃料旋回部材22の径方向通
路23及び24を通って、シ−ト部へ旋回供給され、燃
料噴射孔8を介して噴射される。
【0027】図6は、本発明の第二実施例を示すもので
ある。この実施例は、燃料旋回部材30の軸方向に設け
た径方向通路31及び32の通路断面積を変化させたも
ので、その他の構成は第一実施例と同様である。即ち、
径方向通路31に対して径方向通路32の断面積が小さ
くなるように設計されている。本実施例においても、第
一実施例と同様な佐用効果が得られている。
【0028】次に、図7を用いて、筆者らが検討に用い
た筒内直噴ガソリンエンジン60についてその構成と燃
焼動作の概要を説明する。
【0029】図は、エンジン回りの要部拡大図を示して
いる。61はスロットルバルブを内蔵する吸入空気量制
御装置で、62は吸入空気量制御装置61を取り付ける
吸気マニホ−ルドである。63はシリンダヘッドで、吸
気マニホ−ルド62側に吸気弁64、中央部に点火プラ
グ65、吸気弁64と反対側に排気弁66が設けられて
いる。本発明に係る筒内燃料噴射装置用の電磁式燃料噴
射弁1は、シリンダヘッド63の吸気マニホ−ルド62
との結合部付近に30°〜45°傾斜して取り付けられ
る。その噴射方向は、燃焼室67内のピストン69に設
けられたキャビティ69Aに向かうように配置されてい
る。68はシリンダである。図中の白抜きの矢印は吸気
の流れを示しており、ハッチングの矢印は排気ガスの流
れをそれぞれ示している。
【0030】本ガソリンエンジンは、負荷によって燃焼
状態を以下のように制御している。部分負荷では後期筒
内噴射(圧縮行程噴射)により成層燃焼を、また、高負
荷では前記筒内噴射(吸気行程噴射)により均質燃焼を
行っている。成層燃焼では点火プラグ65近傍に濃い混
合気の層を形成させ、希薄な混合気の安定燃焼を実現す
る。また、均質燃焼では燃焼室全体に混合気の均質化を
図り、予混合希薄燃焼を実現する。これらは、低燃費と
高出力を同時に実現することを狙ったものであり、筒内
燃料噴射装置用の電磁式燃料噴射弁1から噴射される噴
霧は、吸気、圧縮行程時における最適な噴射タイミング
に合わせてそれぞれ生成される。噴射信号は、図示しな
い制御ユニットがエンジンの運転情報に基づいて行う。
【0031】図は圧縮工程時の燃料噴射の状況を示した
もので、噴霧燃料は燃焼室67内の点火プラグ65に向
かうように分散され、速度の小さい小径液滴は、燃焼室
67内の空気とすみやかに混合が促進される。しかる
後、混合気はさらに圧縮され点火プラグ65にて着火さ
れ、未燃焼ガスの排出量が抑制された安定した希薄燃焼
が実現される。
【0032】図8に、エンジン燃焼結果の一例を示して
いる。図は燃料噴射終了時期と点火時期のマップを示し
たもので、図中に示される領域が広くなるほど燃焼の安
定が良くなるものである。本発明の燃料噴射弁を用いる
と、従来の燃料噴射弁に比べて広い範囲に安定ゾーンが
得られている。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
燃料旋回部材の軸方向において複数段であって段毎に複
数個の燃料旋回通路を設けると共に、前記燃料噴射孔に
対して近接する側の複数個の燃料旋回通路の軸心に対す
る位置が、前記燃料噴射孔に対して遠く側に設けられた
他の複数の燃料旋回通路の軸心に対する位置よりも大き
くなるように構成されるので、噴射後期の燃料量を増加
させた噴霧が生成される。このような噴霧を筒内噴射ガ
ソリンエンジンの燃焼室に供給すると、点火プラグへ向
かう混合気の持続時間が長くなって安定した着火が実現
され、未燃ガス成分の排出量の低減と燃費の向上が図ら
れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である筒内燃料噴射装置用の
電磁式燃料噴射弁の縦断面図。
【図2】本発明の燃料噴射弁の先端部周辺の拡大断面
図。
【図3】燃料旋回部材の旋回通路の流れ特性を示す図。
【図4】燃料噴射弁の開弁パルスに対する噴射量の時系
列変化を示す図。
【図5】シリンダ内の噴霧挙動を描写した図。
【図6】本発明の第二実施例の燃料噴射弁の先端部周辺
の断面図。
【図7】本発明の燃料噴射弁を組み込んだ筒内噴射ガソ
リンエンジンの要部拡大図
【図8】エンジン燃焼結果の一例を示す図。
【符号の説明】
1…燃料噴射弁、6…弁体、8…燃料噴射孔、22…燃
料旋回部材、23…噴射孔に遠い側の径方向通路、24
…噴射孔に近い側の径方向通路、25…燃料旋回室。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山門 誠 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内 (72)発明者 宮島 歩 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内 (72)発明者 天羽 清 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内 (72)発明者 石川 亨 茨城県ひたちなか市大字高場2520番地 株 式会社日立製作所自動車機器事業部内 Fターム(参考) 3G066 AA02 AA05 AB02 AD12 BA14 BA16 BA17 BA26 CC06U CC14 CC20 CC21 CC32 CC34 CC43 CC48 CC66 CE22 CE31 DA12

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内燃機関の燃焼室内に燃料を直接噴射する
    電磁式燃料噴射弁であって、内部に燃料の流通する燃料
    通路が形成され、前記燃料通路の開閉を行う弁部材と、
    前記弁部材の弁座部の上流側に燃料に旋回を与える燃料
    旋回部材と、前記弁座部の下流側に燃料を通過させる燃
    料噴射孔とを備え、前記燃料旋回部材の軸方向に複数段
    に複数個の燃料旋回通路を設け、前記燃料噴射孔に対し
    て近接する側の複数個の燃料通路の軸心に対する位置
    が、前記燃料噴射孔に対して遠い側に設けられた他の複
    数個の燃料旋回通路の軸心に対する位置よりも大きくな
    るように構成したことを特徴とする筒内燃料噴射装置。
  2. 【請求項2】内燃機関の燃焼室内に燃料を直接噴射する
    電磁式燃料噴射弁であって、内部に燃料の流通する燃料
    通路が形成され、前記燃料通路の開閉を行う弁部材と、
    前記弁部材の弁座部の上流側に燃料に旋回を与える燃料
    旋回部材と、前記弁座部の下流側に燃料の通過を許す燃
    料噴射孔とを備え、前記燃料旋回部材の軸方向に複数段
    に複数個の燃料旋回通路を設け、前記燃料噴射孔に対し
    て近接する側の前記複数個の燃料燃料旋回通路の総面積
    が、前記燃料噴射孔に対して遠い側に設けられた他の複
    数個の燃料旋回通路の総面積よりも小さくなるように構
    成したことを特徴とする筒内燃料噴射装置。
  3. 【請求項3】請求項1又は2のいづれか1項記載の筒内
    燃料噴射装置において、軸方向に設けられた複数段の燃
    料旋回通路の中心間距離が前記燃料旋回部材の内筒の半
    径よりも大きくなるように構成したことを特徴とする筒
    内燃料噴射装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013224598A (ja) * 2012-04-20 2013-10-31 Toyota Motor Corp 燃料噴射装置

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JP2013224598A (ja) * 2012-04-20 2013-10-31 Toyota Motor Corp 燃料噴射装置

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