JP2000310675A - 目標検出方法及びそのレーダ装置 - Google Patents

目標検出方法及びそのレーダ装置

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JP2000310675A
JP2000310675A JP11118486A JP11848699A JP2000310675A JP 2000310675 A JP2000310675 A JP 2000310675A JP 11118486 A JP11118486 A JP 11118486A JP 11848699 A JP11848699 A JP 11848699A JP 2000310675 A JP2000310675 A JP 2000310675A
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Yasushi Aoyanagi
靖 青柳
Hiroshi Endo
浩 遠藤
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Furukawa Electric Co Ltd
Original Assignee
Furukawa Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 相対速度計測精度を向上し、安定した目標追
跡を行う。 【解決手段】 送信側でレーダ送信信号に拡散符号器1
0からのPN符号による位相変調を施して送信し、受信
側で目標から反射された信号を受信して逆拡散による復
調を行い、逆拡散された信号を異なる中心周波数に設定
されたドップラフィルタ22a〜22jを通過させ、該
通過させたドップラフィルタの通過帯域に代表される値
をドップラ遷移量として記憶装置26に記憶し、かつ代
表値に基づいて関連づけのための参考相対速度を距離・
参考相対速度検出装置24で算出するとともに、所定期
間観測後、相対速度補正装置27で目標の移動距離を該
観測時間で除して正確な相対速度を求める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、連続波(CW)レ
ーダの送信信号に拡散符号による位相変調を施し、同時
に移動目標からの反射信号を受信して距離や相対速度を
測定する目標検出方法及びレーダ装置に関する。
【0002】
【関連する背景技術】従来、この種のレーダ装置には、
ミリ波レーダに用いたものがあり、例えば「レーダ技
術」(平成4年6月1日、社団法人:電子情報通信学会
発行)に記載されたものがあった。この技術では、「1
2.1.2のFW−CWレーダ」の項に、連続波に周波
数変調を施し、受信信号の上昇側、下降側と送信信号と
の間での積算処理によってビートを生成し、それぞれの
ビート信号の周波数を組み合わせて、対象物との距離及
び相対速度を連続的に求めていた。また、この検出され
た物体は、「11.9の捜索レーダによる追尾」の項に
示されるように、α−β追跡処理が施されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、相対速度計
測のために観測するドップラ遷移の範囲は、搬送波が高
周波数になるほど広がり、高い精度での周波数推定が難
しくなってしまうという問題点がある。また、目標が1
回検出されてから次に検出されるまでの時間間隔が短い
高データレートのレーダ装置では、レーダ装置の距離計
測分解能に比べて、速度計測を正確に行った場合に予測
される位置との誤差が大きくなってしまい、追尾が不安
定になるという問題点があった。
【0004】本発明は、上記問題点に鑑みなされたもの
で、相対速度計測精度を向上し、短時間で安定した目標
追跡を行える目標検出方法及びレーダ装置を提供するこ
とを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明では、異なる中心周波数に設定され、前記逆
拡散された受信信号が入力する複数のドップラフィルタ
からなる通過帯域設定手段と、前記各通過帯域設定手段
を通過した信号のレベルを検出する振幅検出手段からな
る信号検出手段と、前記検出された信号を通過させた通
過帯域設定手段の通過帯域に代表される値、例えば中心
周波数に基づいて、前記目標との参考相対速度を検出す
る距離・参考相対速度検出装置からなる目標検出手段
と、前記検出された参考相対速度と過去の情報との相関
をとる相関処理装置からなる相関処理手段と、前記相関
処理された例えば所定期間の情報を記憶する記憶装置か
らなる記憶手段と、所定期間観測後、前記目標の移動距
離を該観測時間で除して相対速度を求める相対速度補正
装置からなる相対速度補正手段とを備えたスペクトル拡
散の目標検出方法を用いたレーダ装置が提供される。
【0006】すなわち、レーダ送信信号に拡散符号によ
る位相変調を施して送信し、目標から反射された信号を
受信して逆拡散による復調を行っており、前記逆拡散さ
れた信号を異なる中心周波数に設定された通過帯域設定
手段を通過させ、該通過させた通過帯域設定手段の通過
帯域に代表される値をドップラ遷移量として記憶手段に
記憶し、かつ前記代表値に基づいて関連づけのための参
考相対速度を算出するとともに、所定期間観測後、前記
目標の移動距離を該観測時間で除して相対速度を求める
ことにより、安定した目標追跡を行う。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明に係るスペクトラム拡散の
レーダ装置を図1乃至図11の図面に基づいて説明す
る。図1は、本発明に係るレーダ装置の構成の一実施形
態を示すブロック図である。図において、送信側では、
中間周波数回路12においてPN符号を拡散符号器10
から発生させたPN符号によって、中間周波数発振器1
1から発振された中間周波数fiの信号を拡散して変調
し、さらに高周波回路13で高周波数発振器14からの
高周波数fhの搬送波によってアップコンバートを行
い、電波としてアンテナ15から送信している。
【0008】また、受信側では、アンテナ16で受信さ
れた反射波を、高周波回路17において高周波数発振器
14からの搬送波によってダウンコンバートした後に、
ミキサ19で遅延回路18からのPN符号により逆拡散
を行ってCWを再生し、さらに中間周波数回路20にお
いて上記CWを中間周波数発振器21からの中間周波数
(fi−fb)によって中間周波数帯域の信号にダウン
コンバートしている。本実施例では、本発明の通過帯域
設定手段を構成する複数(例えば10個)のドップラフ
ィルタ22a〜22jを有し、このダウンコンバートさ
れた信号を通過させてSNの改善を行うドップラフィル
タバンク装置22と、通過した信号の振幅を検出する本
発明の信号検出手段を構成する振幅検出回路23a〜2
3jと、その中の最大値振幅を示すドップラフィルタの
通過帯域に代表される値と拡散符号の位相差を検出し
て、目標の距離及び参考相対速度を計測する本発明の目
標検出手段を構成する距離・参考相対速度検出装置24
と、この計測された距離及び参考相対速度のデータと記
憶されている過去の目標データとの相関をとる本発明の
相関処理手段を構成する相関処理装置25と、レーダ装
置で用いる各パラメータのデータや上記相関処理された
各ターゲット情報のうち、過去一定時間内のデータを保
持する本発明の記憶手段を構成する記憶装置26と、上
記保持されたデータのうち、一定期間観測後に上記目標
の移動距離を上記観測時間で除し、正確な相対速度を相
関処理装置25に出力する本発明の相対速度補正手段を
構成する相対速度補正装置27と、上記一定期間観測さ
れた距離データから目標の移動距離を推定して相関処理
装置25に出力する距離推定装置28と、記憶装置26
のデータを外部に出力する出力装置29とを備えてい
る。なお、各ドップラフィルタ22a〜22jにおける
通過帯域の周波数の一部は、隣り合うドップラフィルタ
の通過帯域の一部と重なるように設定されている。ま
た、距離・参考相対速度検出装置24、相関処理装置2
5、記憶装置26、相対速度補正装置27、距離推定装
置28及び出力装置29は、通信路30を介して相互に
接続されている。また、記憶装置26が記憶する上記パ
ラメータのデータには、例えばPN符号の各ディレイ
値、データ補完回数の上限値、距離スキャン周期等があ
り、上記ターゲット情報には、例えば各距離情報、各相
対速度情報、各フラグ、スキャン回数等がある。
【0009】ところで、PN符号のスペクトルは、図2
に示すような構成になっている。ここで、Tcはチップ
レート(PN符号のチップ長)、NはPN符号のエポッ
ク長である。このPN符号で、連続波(CW)を変調す
ると、図3に示すような「0」にピークが立つスペクト
ルとなる。スペクトル拡散のレーダ装置で目標が相対速
度を有する場合は、このスペクトルにドップラ遷移fd
が生じ、 fd=[[(c+v)/(c−v)]−1]fc ≒(2v/c)fc ここで、fc:搬送波周波数、c:光速度 となる。例えば、fc=76.5GHz、c=3×10
8m/s、v=1km/hとすると、上記式からfd≒
141.7Hzとなる。すなわちCWがミリ波帯(76
GHz)の場合、この遷移量は、相対速度が1km/h
で、およそ140Hzであるため、相対速度±200k
m/hを観測するためには、140Hz×400=56
kHzを観測しなければならない。従って、一般に狭帯
域化によるSNの改善を行う必要がある。
【0010】逆拡散の操作で、PN符号の位相差が同期
した場合、受信信号はCWとなるが、上記のドップラ遷
移分だけ周波数がずれている。この受信信号を、PN符
号の位相差が一致していない非希望目標(以下、「クラ
ッタ」という)の信号と区別するためには、以下の
(a),(b)いずれかが、測定範囲内で満たされてい
なければならない。 (a)メインローブの第一線スペクトル(図2のA,
B)がドップラ遷移範囲外に生じていること。 (b)ドップラ遷移範囲内にA,Bがある場合は、いず
れの測定範囲内の目標からの反射より、A,Bが低いこ
と。
【0011】このうち、狭帯域化によりSNが改善され
る形態となるのは、(a)が満たされている場合であ
る。例えば、76GHz帯で±200km/hの範囲で
相対速度の物体を検出したい場合は、40MHzのチッ
プレートで、エポック長が255チップが限界値とな
る。従って、本実施例では、(a)による距離、ドップ
ラ検出を行う。つまり、本実施例では、A,B間を異な
る中心周波数に設定された複数の狭帯域フィルタ(ドッ
プラフィルタ)を有するドップラフィルタバンクでさら
に細かくCWを検出する。ここで、物体が100mse
cの間に進む距離を1m単位で量子化した場合を図4に
示す。計測範囲は、±200km/hであるから、上記
参照相対速度を30km/h毎に設定するとして、10
に帯域を分割する。このとき、SNの改善量は、約10
dBとなる。
【0012】相対速度補正のタイミングは、ドップラフ
ィルタバンクの計測範囲が1m進む時間とする。例え
ば、30km/hの相対速度を担当するドップラフィル
タの場合、1secに設定する。本実施例のレーダ装置
の受信側は、図5〜図11のフローチャートに示すよう
な動作を行う。すなわち、図5において、電源が入る
と、レーダ装置は初期設定された後に動作を開始する
(ステップ101)。まず、レーダ装置では、フラグG
のデータを記憶装置26から読み出して(ステップ10
2)、Gが「0」かどうか判断することで、距離検出用
のPN符号のディレイ値Tdelを粗く設定するか、細
かく設定するか判断する(ステップ103)。
【0013】ここで、フラグGが「0」の場合には、粗
い距離検出用のPN符号のディレイ値Tdを記憶装置2
6から読み出して(ステップ104)、遅延回路18の
ディレイ値Tdelを上記Tdに設定して逆拡散用PN
符号を遅延させる(ステップ105)。また、フラグG
が「0」でない場合には、細かい距離検出用のPN符号
のディレイ値Tを記憶装置26から読み出して(ステッ
プ106)、遅延回路18のディレイ値を上記Tに設定
して逆拡散用PN符号を遅延させる(ステップ10
7)。なお、ディレイ値Tは、例えばTd−TcからT
d+Tcまでの間においてTc/8ずつ上記PN符号を
遅延させる値に設定されている。
【0014】そして、目標又はクラッタからの反射波
は、アンテナ16で受信され、高周波回路17で高周波
数発振器14からの搬送波によってダウンコンバートさ
れ(ステップ108)、この受信信号と遅延回路18に
よって所定時間Tdelだけ遅延されたPN符号とをミ
キサ19で積算して逆拡散を行い、CWを再生する(ス
テップ109)。さらに、中間周波数回路20によって
上記CWを中間周波数発振器21からの中間周波数(f
i−fb)で中間周波数帯域の信号にダウンコンバート
する(ステップ110)。この操作により、CWはfb
を中心(ドップラ遷移なしの状態)としたCW信号とな
る。なお、本実施例では、fbの周波数は40kHzと
する。
【0015】中間周波数回路20には、複数(例えば1
0個)のドップラフィルタ22a〜22jを有するドッ
プラフィルタバンク22が接続されており、再生された
上記CWは各ドップラフィルタ22a〜22jへ入力さ
れ(ステップ111)、各ドップラフィルタの出力毎に
各振幅検出回路23a〜23jが振幅値A(n)(但
し、n:1〜Nの整数。なお本実施例では、ドップラフ
ィルタが10個なので、Nは10となる)を得て、上記
各振幅値を距離・参照相対速度検出装置24に出力する
(ステップ112)。
【0016】距離・参照相対速度検出装置24は、図6
のフローチャートに示すように、まずフラグGのデータ
を記憶装置26から読み出して(ステップ113)、フ
ラグGが「0」かどうか判断し(ステップ114)、
「0」の場合には、ドップラフィルタバンク22から入
力する各振幅値A(n)の中から最大値、例えばA
(e)を選択する(ステップ115)。ここで、eは、
上記最大値を出力したドップラフィルタの番号であり、
A(e)=MAX{A(n)}(但し、MAX{A
(n)}は{}内の最大値を出力する関数、Nは1≦n
≦Nの整数、eは1≦e≦Nの整数)である。
【0017】次に、距離・参照相対速度検出装置24
は、ドップラフィルタの番号eを記憶装置26に記憶さ
せ(ステップ116)、上記A(e)が検出のために予
め設定されたしきい値THより大きいかどうか判断する
(ステップ117)。ここで、検出装置24は、上記A
(e)がしきい値THより大きい場合には、フラグGを
「1」に、TをTd−Tcに、目標の存在するディレイ
値Tk及び極大値MAXを初期値「0」に設定し(ステ
ップ118)、かつ上記G,T,Tk,MAX,eを記
憶装置26に記憶させ(ステップ119)、ステップ1
02に戻ってCWの再生を行って上記動作を繰り返す。
また、上記A(e)がしきい値THより小さいか等しい
場合には、PN符号のディレイ値Tdを記憶装置26か
ら読み出して(ステップ120)、PN符号の遅延時間
Tdが、設定可能な遅延時間の最大値Tmより小さいか
どうか判断し(ステップ121)、最大値Tmより小さ
い場合には、Td=Td+Ts(Ts:チップレートT
cの任意の整数倍)を演算して(ステップ122)、上
記演算結果であるTdを記憶装置26に記憶させ(ステ
ップ123)、ステップ102に戻ってCWの再生を行
い、またTdが、最大値Tmより大きい場合には、上記
Tdを「0」にして(ステップ124)記憶装置26に
記憶させた後に(ステップ125)、後述する相対速度
補正装置27の動作に移る。
【0018】また、ステップ114において、フラグG
が「0」でない場合には、記憶装置26から遅延回路1
8のディレイ値T,ドップラフィルタ番号e,目標の存
在するPN符号の遅延時間Tk,振幅の最大値MAXを
読み出し(ステップ126)、フィルタ番号eの振幅値
A(e)を得て(ステップ127)、極大値検出アルゴ
リズムを実行する(ステップ128)。
【0019】ここで、距離・参考相対速度検出装置24
による極大値検出アルゴリズムの動作を、図7のフロー
チャートに基づいて説明する。まず、図6のステップ1
27において得られた振幅値A(e)が、検出された最
大値MAXより大きいかどうか判断する(ステップ20
1)。ここで、最初の段階では、上記MAXは「0」で
あり、A(e)が大となるので、MAXを上記振幅値A
(e)に設定し、その時の目標の存在するPN符号の遅
延時間Tkを上記Tに設定してこれらの値を記憶装置2
6に記憶させる(ステップ202)。次にTが、設定さ
れる最大値Td+Tcに達したかどうか判断し(ステッ
プ203)、ここで、まだ達しない場合には、TにTc
/8を加えて(ステップ204)そのTを記憶装置に記
憶させた後に(ステップ205)、図1のステップ10
2に戻ってCWの再生を行い、ターゲットの存在する振
幅のピーク値A(e)を求める。
【0020】そして、ステップ201において上記A
(e)がMAXより小さくなると、Tが最大値Td+T
cになるまで、上記極大値検出アルゴリズムを行って極
大値を検出する。これにより、ステップ202では、極
大値のA(e)と上記極大値の時の目標が存在するPN
符号の遅延時間Tkが設定され、ステップ203でTが
Td+Tcに達すると、検出装置24は、上記極大値が
検出された時の遅延時間Tkから目標までの距離情報L
を算出し、さらに本実施例では、上記極大値を出力した
番号eのドップラフィルタの中心周波数F(e)から目
標との相対速度情報Vfを求める(ステップ206)。
すなわち、検出装置24は、 L=Tk×c/2 [m] Vf=(c/2fc)(F(e)−fb) [m/s] を求め、上記求めたL,Vfを記憶装置に記憶させて
(ステップ207)、上記極大値検出アルゴリズムを終
了し、処理動作が相関処理装置25に移る。
【0021】図8、図9は相関処理装置25の動作を示
すフローチャートである。追跡処理のプロセスにおいて
は、追跡中の各目標には、その目標を識別するためのI
D番号(本実施例では、z)がそれぞれ設定されてお
り、上記zは、1から最大追跡ターゲット数M(Mは整
数)までの範囲で設定されている。相関処理装置25で
は、図8に示すように、まず記憶装置からフラグG、P
N符号のディレイ値Td、距離Lを読み出し(ステップ
129)、目標のID番号zを「1」、距離誤差の最小
値MINを「100」、選択された目標(最有力候補)
のID番号iを「0」とする初期設定を行う(ステップ
130)。次に、記憶装置から後述するフラグp
(z)、ID番号がzの目標の距離情報Ln(z)、同
じくその目標の古い距離情報Lo(z)、同じくその目
標との相対速度Vi(z)、上記Lo(z)を検出して
から上記Ln(z)を検出するまでのスキャン回数m
(z)を読み出し(ステップ131)、同一スキャンに
おいて目標のID番号zが記憶装置に未入力か既に入力
済みかの判定をフラグp(z)>0かどうかで判定する
(ステップ132)。すなわち、ステップ132は、新
規にデータを関連付けて良いかどうかの判定を行うステ
ップである。
【0022】ここで、フラグp(z)が0より大きい場
合には、既に入力済みでデータの関連付けがなされてい
ると判断し、後述するステップ138に進む。また、フ
ラグp(z)が0の場合には、未入力でデータの関連付
けがされていないと判断し、IDがzの目標の予測距離
Ln(z)と、入力を判断中の計測データLとの距離誤
差C(z)=|L−Ln(z)|を求める(ステップ13
3)。
【0023】次に、単位更新時間で、相対速度Vi
(z)の物体が進むことができる距離を算出する(ステ
ップ134)。本実施例では、相対速度の誤差を考慮し
て、相対速度(Vi(z)+10)の物体が1更新の間
に移動可能な距離B(z)=|(Vi(z)+10)×
Ti|を求めるものとする。そして、上記ステップ13
3で求めた距離誤差C(z)が予め設定した上記最小値
MINより小さいかどうか判断する(ステップ13
5)。
【0024】ここで、ID番号zの目標が新規ターゲッ
トでなく、距離誤差C(z)<MINならば、上記C
(z)が上記ステップ134で求めた移動可能な距離B
(z)より小さいかどうか判断し(ステップ136)、
C(z)≧B(z)ならば図9のステップ138に進
み、またC(z)<B(z)ならば入力先最有力候補と
してi=zとし、さらに次のID番号の目標との比較の
ために、MIN=C(z)とした後に(ステップ13
7)、図9のステップ138に進む。
【0025】図9に示すように、ステップ138では、
ID番号zが最大追跡ターゲット数Mより小さいかどう
か判断しており、z<Mの場合には、検出した目標のタ
ーゲット情報を全てのターゲット情報と比較するため
に、z=z+1として(ステップ139)、ステップ1
31に戻って次のターゲット情報を読み出して、上記動
作を繰り返す。また、z=Mの場合には、最有力候補の
ID番号iが存在するかどうかをi>0で判断する(ス
テップ140)。
【0026】ここで、i=0ならば、記憶装置のターゲ
ット情報の格納エリアが全て埋まっていると判断し、強
制的にi=Mとし(ステップ141)、既存のID番号
がMのターゲット情報Lo(i)=0とすることで削除
して更新回数m(i)=0にし(ステップ142)、上
記Lo(i)を記憶装置に記憶させる(ステップ14
3)。また、i>0ならば、最有力候補のID番号iが
存在すると判断し、過去に追跡したデータがあるかどう
かをLo(i)>0で判断する(ステップ144)。
【0027】この判断において、過去に追跡したデータ
がない場合には、新規の目標と判断して更新回数m
(i)=0にし(ステップ145)、また過去に追跡し
たデータがある場合には、既存追跡中の目標と判断して
更新回数m(i)に「1」を加えて(ステップ14
6)、ID=iの距離情報Ln(i)と相対速度情報V
f(i)を、検出装置24で検出された距離情報Lと相
対速度Vfとして(ステップ147)、フラグGを
「0」、ディレイ値TdにTsを加え(ステップ14
8)、これら情報Ln(i)、Vf(i)、G、Tdを
記憶装置に記憶させ(ステップ149)、ステップ10
2に戻ってCWの再生を行って上記動作を繰り返す。
【0028】レーダ装置における1スキャンが終わり、
ステップ125にてTd=0が記憶装置26に記憶され
ると、相対速度補正装置27は、図10のフローチャー
トに示す動作を行う。すなわち、補正装置27は、まず
目標のID番号z=1を記憶装置に書き込んで初期化を
行い(ステップ150)、記憶装置から上記z、p
(z)、Ln(z)、Lo(z)、Vf(z)、m
(z)を読み出す(ステップ151)。次に、新規入力
があったかどうかを示すフラグp(z)の判定を行う
(ステップ152)。
【0029】ここで、z=1の目標に対して、p(z)
=0で新規入力がない場合には、過去に蓄積されたデー
タがあるかどうかをLo(z)>0で判断し(ステップ
153)、Lo(z)=0で過去に蓄積されたデータが
ない場合には、後述する距離推定装置28による目標の
IDを加算するステップ165に進み(図11参照)、
さらに相関処理装置25による相関処理動作に移る。ま
た、過去に蓄積されたデータがある場合には、スキャン
回数m(z)に「1」を加算し(ステップ154)、そ
のスキャン回数m(z)が許容値(データ補完回数の上
限値)Nmaxより小さいかどうか判断し(ステップ1
55)、上記m(z)がNmaxを超えた場合には、目
標のID番号zのターゲット追跡を中止して、記憶装置
内のターゲット情報Lo(z)、Ln(z)、Vi
(z)、Vf(z)、m(z)、p(z)をそれぞれ
「0」にリセットした後(ステップ156)、距離推定
装置28による目標のIDを加算するステップ165に
進み、またm(z)<Nmaxの場合には、ターゲット
情報Ln(z)、Vi(z)、m(z)を記憶装置に記
憶させて(ステップ162)、距離推定装置28による
動作に移る。
【0030】また、ステップ152において、z=1の
目標に対して、p(z)>0で新規入力がある場合に
は、次のスキャン時の新規入力を可能にするために、フ
ラグp(z)を「0」にセットし(ステップ157)、
過去に記憶されたターゲット情報があるかどうかをLo
(z)>0で判断する(ステップ158)。ここで、L
o(z)>0で目標のID番号zの過去に記憶されたタ
ーゲット情報がある場合には、相対速度Vi(z)を計
算する(ステップ159)。すなわち、相対速度は、距
離変化分をその変化に要した時間で除算した値であるの
で、 Vi(z)=(今回の計測距離Ln(z)−前回の計測
距離Lo(z))/(m(z)・Ti) となり、この時のLn(z)、Vi(z)、m(z)を
記憶装置に記憶させる(ステップ162)。また、Lo
(z)=0で目標のID番号zの過去に記憶されたター
ゲット情報が存在しない場合には、上記目標は、新規タ
ーゲットと判断され、上記Lo(z)を今回の距離情報
Ln(z)とし、相対速度Vi(z)は、ステップ15
9のように補正できないので、上記Vi(z)を検出装
置24がドップラフィルタの通過帯域から算出した相対
速度Vf(z)とし(ステップ160)、かつ上記Lo
(z)、Ln(z)、Vi(z)、m(z)を記憶装置
に記憶させて(ステップ161,162)、距離推定装
置28による動作に移る。
【0031】距離推定装置28は、図11に示すよう
に、まず記憶装置26から目標のID番号z、Ln
(z)、Vi(z)を読み出し(ステップ163)、I
D番号z目標が次のスキャン時に到達する距離Ln
(z)を、 Ln(z)=Ln(z)+Vi(z)×Ti で予測する(ステップ164)。次に、ID番号zが最
大追跡ターゲット数Mより小さいかどうか判断しており
(ステップ165)、z<Mの場合には、検出した目標
のターゲット情報を全てのターゲット情報と比較するた
めに、z=z+1として(ステップ166)、その時の
Ln(z)、ID番号zを記憶装置に記憶させ(ステッ
プ167)、ステップ131に戻って次のターゲット情
報を読み出して、上記相関処理動作を繰り返す。また、
z=Mの場合には、ステップ102に戻ってCWの再生
を行って上記動作を繰り返す。
【0032】このように、本実施例では、逆拡散された
信号を異なる中心周波数に設定された複数のドップラフ
ィルタを通過させて、その中から極大振幅値の信号を通
過させたフィルタの中心周波数から参考相対速度を求
め、この参考相対速度と過去のターゲット情報との相関
処理を行って観測し、さらに相関処理された所定期間の
情報を記憶し、上記所定期間観測後に目標の移動距離を
この観測時間で除算して正確な相対速度を求めるので、
相対速度計測精度を向上させることにより、安定した目
標追跡を行うことができる。
【0033】本発明は、これら実施例に限定されるもの
ではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変形
実施が可能である。例えば、本実施例では、各ドップラ
フィルタにおける通過帯域の周波数の一部を、隣り合う
ドップラフィルタの通過帯域の一部と重なるように設定
したが、本発明はこれに限らず、それぞれ異なる通過帯
域に設定することも可能である。
【0034】また、CW検出にフィルタバンクだけでな
く、分解能の低いFFTを行った場合にも変形実施が可
能である。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、本発明では、レー
ダ送信信号に拡散符号による位相変調を施して送信し、
目標から反射された信号を受信して逆拡散による復調を
行って前記目標の距離及び相対速度を測定する目標検出
方法において、前記逆拡散された信号を異なる中心周波
数に設定された通過帯域設定手段を通過させ、該通過さ
せた通過帯域設定手段の通過帯域に代表される値をドッ
プラ遷移量として記憶し、かつ前記代表値に基づいて参
考相対速度を算出するとともに、所定期間観測後、前記
目標の移動距離を該観測時間で除して相対速度を求める
ので、相対速度計測精度を向上させることにより、短時
間で安定した目標追跡を行うことができる。
【0036】また、本発明では、異なる中心周波数に設
定され、前記逆拡散された受信信号が入力する複数の通
過帯域設定手段と、前記各通過帯域設定手段を通過した
信号のレベルを検出する信号検出手段と、前記検出され
た信号を通過させた通過帯域設定手段の通過帯域に代表
される値に基づいて、前記目標との参考相対速度を検出
する目標検出手段と、前記検出された参考相対速度と過
去の情報との相関をとる相関処理手段と、前記相関処理
された情報を記憶する記憶手段と、前記所定期間観測
後、前記目標の移動距離を該観測時間で除して相対速度
を求める相対速度補正手段とを備えたので、相対速度計
測精度を向上させることで安定した目標追跡を行うこと
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るレーダ装置の構成の一実施形態を
示すブロック図である。
【図2】PN符号のスペクトルを示す波形図である。
【図3】図2に示したPN符号でCWを変調した場合の
スペクトルを示す波形図である。
【図4】物体の進む距離をm単位で量子化した場合の相
対速度を示す図である。
【図5】図1に示したレーダ装置の受信側の動作を説明
するためのフローチャートである。
【図6】同じく、図1に示した距離・参照相対速度検出
装置の動作を説明するためのフローチャートである。
【図7】同じく、距離・参照相対速度検出装置の極大値
検出アルゴリズムの動作を説明するためのフローチャー
トである。
【図8】同じく、相関処理装置の動作を説明するための
フローチャートである。
【図9】同じく、相関処理装置の動作を説明するための
フローチャートである。
【図10】同じく、相対速度補正装置の動作を説明する
ためのフローチャートである。
【図11】同じく、距離推定装置の動作を説明するため
のフローチャートである。
【符号の説明】
10 拡散符号器 11,21 中間周波数発振器 12,20 中間周波数回路 13,17 高周波回路 14 高周波数発振器 15,16 アンテナ 18 遅延回路 19 ミキサ 22 ドップラフィルタバンク装置 22a〜22j ドップラフィルタ 23a〜23j 振幅検出回路 24 距離・参考相対速度検出装置 25 相関処理装置 26 記憶装置 27 相対速度補正装置 28 距離推定装置 29 出力装置 30 出力装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5J070 AB10 AB20 AB24 AC02 AC06 AD02 AH04 AH19 AH26 AH33 AH39 AJ14 AK04 AK22 BA01 BB03

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーダ送信信号に拡散符号による位相変
    調を施して送信し、目標から反射された信号を受信して
    逆拡散による復調を行って前記目標の距離及び相対速度
    を測定する目標検出方法において、 前記逆拡散された信号を異なる中心周波数に設定された
    通過帯域設定手段を通過させ、該通過させた通過帯域設
    定手段の通過帯域に代表される値をドップラ遷移量とし
    て記憶し、かつ前記代表値に基づいて参考相対速度を算
    出するとともに、所定期間観測後、前記目標の移動距離
    を該観測時間で除して相対速度を求めることを特徴とす
    る目標検出方法。
  2. 【請求項2】 レーダ送信信号に拡散符号による位相変
    調を施して送信し、目標から反射された信号を受信して
    逆拡散による復調を行って前記目標の距離及び相対速度
    を測定するレーダ装置において、 異なる中心周波数に設定され、前記逆拡散された受信信
    号を入力する複数の通過帯域設定手段と、 前記各通過帯域設定手段を通過した信号のレベルを検出
    する信号検出手段と、 前記検出された信号を通過させた通過帯域設定手段の通
    過帯域に代表される値に基づいて、前記目標との参考相
    対速度を検出する目標検出手段と、 前記検出された参考相対速度と過去の情報との相関をと
    る相関処理手段と、 前記相関処理された情報を記憶する記憶手段と、 所定期間観測後、前記目標の移動距離を該観測時間で除
    して相対速度を求める相対速度補正手段とを備えたこと
    を特徴とするレーダ装置。
  3. 【請求項3】 前記通過帯域設定手段は、設定される通
    過帯域の周波数の一部が、隣り合う通過帯域設定手段の
    通過帯域の一部と重なることを特徴とする請求項2に記
    載のレーダ装置。
  4. 【請求項4】 前記目標検出手段は、前記通過した信号
    のレベルが極大値を示す通過帯域設定手段を検出し、該
    検出した通過帯域設定手段の通過帯域に代表される値に
    基づいて、前記目標との参考相対速度を検出することを
    特徴とする請求項2に記載のレーダ装置。
  5. 【請求項5】 前記通過帯域設定手段の通過帯域に代表
    される値は、当該通過帯域設定手段に設定された中心周
    波数であることを特徴とする請求項2又は4に記載のレ
    ーダ装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7529290B2 (en) 2004-02-17 2009-05-05 Fujitsu Ten Limited Radar apparatus

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