JP2000310645A - 液体分注装置 - Google Patents

液体分注装置

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JP2000310645A
JP2000310645A JP11119770A JP11977099A JP2000310645A JP 2000310645 A JP2000310645 A JP 2000310645A JP 11119770 A JP11119770 A JP 11119770A JP 11977099 A JP11977099 A JP 11977099A JP 2000310645 A JP2000310645 A JP 2000310645A
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liquid
piezoelectric element
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pressure
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JP11119770A
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English (en)
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Hiroyuki Imabayashi
浩之 今林
Seiya Takahashi
誠也 高橋
Tomoki Funakubo
朋樹 舟窪
Katsuhiro Wakabayashi
勝裕 若林
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Olympus Optical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】多種の液体物理定数を有する液体に対して、安
定して吐出できることを可能とする液体分注装置を提供
することである。 【解決手段】液体分注装置に於いて、微小変位発生部材
としての円筒形状圧電素子25による微小変位が液体に
作用される。上記円筒形状圧電素子25の微小変位変化
により発生した液体の圧力変化分は、圧力検出部材27
によって検出される。そして、上記円筒形状圧電素子2
5には、微小断面積の吐出口を有するノズル部材26が
連結されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、微小量の液体を
分注する液体分注装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の一般的な分注装置は、シリンジピ
ストンポンプをモータ駆動する方式が主流である。この
方式では、最小分注量は約2μl程度で、これ以上の微
小量を分注すると、分注精度が極端に悪化するという課
題があった。このような課題に対し、最小分注量を従来
の方式に比べ2桁以上小さくする技術としては、例えば
特開平8−233710号公報に、インクジェット方式
を適用したナノピペッタが開示されている。
【0003】図21は、上述したインクジェット式ナノ
ピペッタの主要部を断面で示した概略構成図である。
【0004】図21に於いて、ピペッタフレーム1内に
は、ピぺッタチャンバ2と、大気に連通し液滴3が生成
され打ち出されるノズル4と、リザーバ5と、該ピペッ
タチャンバ2に対してダイヤフラム6を介して駆動力を
印加する圧電素子7とが形成されている。また、このピ
ペッタフレーム1の外部には、上記圧電素子7を制御す
る制御装置8と、上記リザーバ5に試薬若しくは試料を
導入する導入口9が設けられている。
【0005】この従来例では、検体試料と必要な試薬と
を混合して液滴状の反応試料を調製する装置に於いて、
0.1nlを越えない量を単位とする液滴生成が可能な
分注要素を具備し、上記液滴状の反応試料を構築するた
めに必要な試薬及び試料の分注を、最少量1nlを越え
ない量で、且つ、分解能0.1nlを越えない単位で行
うインクジェット方式を適用した提案がなされている。
【0006】吐出される試料液体の表面張力や粘性等の
物性やピペッタ構造によって決まる所定の駆動波形で圧
電素子7を駆動することにより、ノズル4から所定の量
の微少液滴3が生成され打ち出される。生成される液滴
3の量は試料液体の物性や駆動波形によって異なるが、
予め該パラメータの値によって算出若しくは実験的に求
ることができる。
【0007】また、このピペッタは加速力を駆動する高
周波の周波数に応じて分注速度も高くでき、例えば10
kHzで駆動した場合には、1反応試料の構築(最大1
μl)当たり1秒程度で実現可能となっている。これに
より、100サンプル/1分〜2分という高速度で反応
試料の構築が可能である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来技術で
は、液体分注量を反応時間と温度の関係から、最少量1
nlを越えない量で、且つ分解能0.1nlを越えない
単位で行うことを提案し、この場合の粘度・表面張力に
よる補正は、算出若しくは実験的に求められると記載さ
れている。
【0009】しかし、分注量数μl以下の微小量領域で
は実験的に求めたり、算出によって求めても、外部環境
温度の僅かな温度変化によって、液体物理定数(粘度・
表面張力及び、密度、接触角)が変化し、吐出される液
滴体積、液滴吐出速度が計算値または実験値と大きく異
なってくる。
【0010】一般に、微小量の液体を取り扱う場合、通
常の液体流れの関係になく、そこには粘性・表面張力等
が大きく影響することになり、極微小量領域に進むにつ
れてその影響が激しくなり、更に、液滴の飛翔する空気
抵抗さえも無視できなくなる。
【0011】また、実際に分注する液体は多種に渡り、
各液体の液体物理定数毎に、従来例のように、予め算出
したり実験的に求めることは、非常に時間と労力を有す
る。特に、血清等の人血の場合は個人差により液体物理
定数が異なり、これらを事前に算出または実験的に求め
ることは困難である。
【0012】同様に、圧電素子を駆動源として用いる場
合、圧電素子自身の発熱を考慮する必要がある。従来例
のように、100サンプル/1分〜2分という高速度で
連続動作させると、圧電素子の発熱によってインピーダ
ンスが上昇し、圧電素子の変位量が低下し、吐出回数に
つれて徐々に吐出量(液滴体積)が小さくなり、吐出速
度も遅くなっていく現象が発生する。
【0013】この発明は上記課題に鑑みてなされたもの
であり、液体吐出を実施する前に、圧力検出部材によ
り、吐出させる液体の物理定数を圧力波形として捕ら
え、その圧力波形に応じた圧電素子への電圧印加及び圧
電素子振動特性を制御することにより、多種の液体物理
定数を有する液体に対して、安定して吐出できることを
可能とする液体分注装置を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】すなわち請求項1に記載
の発明は、液体を微小量に分注する分注装置に於いて、
複数の圧電素子を有して該圧電素子による微小変位を液
体に作用させる微小変位発生部材と、上記圧電素子の微
小変位変化により発生した液体の圧力変化分を検出する
圧力検出部材と、上記微小変位発生部材に連結され、微
小断面積の吐出口を有するノズル部材と、を具備したこ
とを特徴とする。
【0015】請求項1に記載の発明に於いて、微小変位
発生部材は、圧電素子単体及び圧電素子を支持するケー
ス部材をも含んでいる。上記圧電素子は、円筒形状圧電
素子、電極領域が分割された圧電素子、複数のバイモル
フ型圧電素子等である。また、圧力検出部材は、圧力検
出センサと圧力検出センサ保持部材を含み、圧力検出セ
ンサは薄板円盤形状圧電素子で成る。ノズル部材は微細
円筒管と微細円筒管支持部材を含んでいる。
【0016】液体分注装置内部に充填された液体の圧力
を検出することにより、液体の液体物理定数に応じた圧
力を検出する。また、微小変位発生部材への印加電圧を
可変とすることにより、種類を選ばず多種の液体を安定
分注することができる。
【0017】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の発明に於いて、上記微小変位発生部材が、上記圧力検
出部材からの液体物理定数に応じた圧力波形を基に、上
記圧電素子への印加電圧振幅値、印加電圧波形、印加電
圧タイミングが可変されることを特徴とする。
【0018】請求項2に記載の発明に於いて、微小変位
発生部材は、圧電素子単体及び圧電素子を支持するケー
ス部材をも含んでいる。上記圧電素子は円筒形状圧電素
子、電極領域が分割された圧電素子、複数のバイモルフ
型圧電素子等である。圧電素子への印加電圧波形は矩形
波パルス波形、パルス波形、正弦波交番電圧波形を含ん
でいる。また、印加電圧タイミングは、圧電素子への印
加電圧波形と圧力検出波形のタイミング、及び複数の圧
電素子への印加電圧波形のタイミングを表している。
【0019】液体分注装置内部に充填された液体の圧力
を検出することにより、液体の液体物理定数に応じた圧
力を検出する。また、微小変位発生部材への印加電圧振
幅値、印加電圧波形、印加電圧タイミングを可変するこ
とにより、液体物理定数による影響を補正し、吐出する
ことができる。更に、種類を選ばず多種の液体を安定分
注することができる。
【0020】請求項3に記載の発明は、請求項1に記載
の発明に於いて、上記圧力検出部材が、上記圧電素子に
印加された液体を吐出させない低電圧により発生した液
体物理定数に応じた圧力波形を検出することを特徴とす
る。
【0021】液体吐出を行う前に液体物理定数による影
響を圧力波形として捕らえ、吐出時にその影響分を圧電
素子への印加電圧を可変することにより補正し、正確な
分注量を維持できる。また、吐出させずに検出ができる
ため、液体を無駄にせず、吐出直前に検出し補正値を決
められるので、吐出一回目より正確な分注が可能とな
る。
【0022】請求項4に記載の発明は、請求項1に記載
の発明に於いて、上記微小変位発生部材が、上記圧電素
子を非共振状態で駆動する場合と、上記圧電素子を共振
状態で駆動する場合とに、選択駆動されることを特徴と
する。
【0023】これにより、液体の液体物理定数の大小に
応じて、パルス電圧と交番電圧を選択的に圧電素子に印
加し、液体の特性に関わらず、所定量を正確に分注する
ことができる。また、交番電圧の印加により、微小変位
発生部材を共振状態にて駆動し、非共振状態の変位量よ
りも大きな変位量を発生させることができる。
【0024】請求項5に記載の発明は、請求項4に記載
の発明に於いて、上記微小変位発生部材が、上記圧電素
子に交番電圧が印加されて、印加電圧と供給電流の位相
差をゼロとなるように交番電圧の周波数が可変され、且
つ上記圧電素子が定電流方式にて駆動されることを特徴
とする。
【0025】これにより、印加電圧と供給電流の位相差
をゼロとなるように周波数を可変し、共振周波数のずれ
による影響を改善すると共に、圧電素子の自己発熱によ
る影響を定電流方式にて駆動することにより改善し、圧
電素子の特性変化に対する影響を軽減して安定吐出を行
うことができる。
【0026】請求項6に記載の発明は、請求項4に記載
の発明に於いて、上記ノズル部材が、交番電圧が印加さ
れた圧電素子から発生した振動により屈曲振動を励振し
て液体を吐出することを特徴とする。
【0027】これにより、ノズル部材を屈曲振動させ、
遠心力によりノズル部材内の液体を高速に吐出させるこ
とができる。
【0028】請求項7に記載の発明は、請求項1に記載
の発明に於いて、上記微小変位発生部材が、上記複数の
圧電素子に順次タイミングがずれた印加電圧が印加さ
れ、内部の液体にノズル部材方向への指向性波動を発生
させることを特徴とする。
【0029】これにより、ノズル部材に向けた指向性波
動を液体に発生させ、液体物理定数によらず、しかも、
高効率な吐出が可能となる。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照してこの発明の
実施の形態を説明する。
【0031】初めに、図1乃至図6を参照して、この発
明の第1の実施の形態について説明する。
【0032】図1はこの発明の第1の実施の形態による
液体分注装置の構成を示すもので、(a)は外観斜視
図、(b)は断面図、図2はノズル部材の吐出口の拡大
図、図3は圧力検出部材の圧力検出センサの概略を示す
もので、(a)は平面図、(b)は断面図、図4はこの
発明の第1の実施の形態による液体分注装置及び液体吸
引・供給配管経路を示した概略図、図5は圧電素子印加
電圧波形に対する圧力検出波形例を示す特性図、図6は
圧電素子への異なる印加電圧波形を示した特性図であ
る。
【0033】図4に於いて、液体分注装置10は、図示
されない可動搬送部材に支持されており、液体サンプル
容器11、洗浄槽12、反応容器13の各上方に移動可
能に配置される。液体分注装置10は、テフロン(商標
名)製の配管14により、シリンジピストンポンプ15
に接続されている。このシリンジピストンポンプ15に
は、また、上記配管14以外に液体供給タンク19に至
る別の配管16が接続されている。この配管16によっ
て、上記シリンジピストンポンプ15に、電磁弁17、
ポンプ18を介して液体供給タンク19が順次接続され
ている。
【0034】上記シリンジピストンポンプ15は液体の
吸引時に稼動するもので、ピストン21は図示されない
ステップピングモータ・ギヤラックピニオン等の直線往
復アクチュエータにより、図示矢印A方向に往復運動す
る。また、液体分注装置10とシリンジピストンポンプ
15は、概略同一高低位置に設置されている。
【0035】液体供給タンク19内には、洗浄水22と
なる水または脱気されたイオン交換水が入っている。そ
して、液体供給タンク19から、ポンプ18によって、
各配管16、14、電磁弁17、シリンジピストンポン
プ15、液体分注装置10内に、洗浄水22が充填供給
されている。
【0036】液体分注装置10は、図1(a)及び
(b)に示されるように、微小変位発生部材として、肉
厚方向に分極された円筒形状圧電素子25が用いられ
る。この円筒形状圧電素子25の一方の端面にはノズル
部材26が連結され、もう一方の端面には圧力検出部材
27が連結される。また、この圧力検出部材27には、
続けて、配管14が連結されている。
【0037】上記ノズル部材26は、金属製(ステンレ
ス、チタン等の耐腐食性が高い金属製)、またはガラス
製の材料で形成されるもので、微細円筒管29と、微細
円筒管支持部材30とにより構成されている。微細円筒
管29は、内径約10〜500μmの円管で構成され、
一方の端面は液体吐出口31となる。
【0038】微細円筒管29の先端は、図2に示される
ように、端面が球形状に形成され、外周面及び端面には
フッ素系材料による撥水処理層32が形成されている。
【0039】上記微細円筒管29のもう一方の端面は、
微細円筒管支持部材30に接続される。この微細円筒管
支持部材30の内部は、円筒形状圧電素子25の内径に
向かって所定角度のテーパ33が形成されている。
【0040】また、上記微小変位発生部材25は、圧電
定数が大きく、変位量が大きいソフト系圧電材料(例え
ば(株)富士セラミックス製 C−6材料、C−82材
料等)で構成されるもので、円筒内周面と円筒外周面に
は、ニッケルまたは銀の電極が形成されている。これら
の電極は、円筒内周面をマイナス電極(GND電極)3
5、円筒外周面をプラス電極36として使用される。
【0041】更に、円筒内周面には、フッ素系の防水処
理または、テフロン(商標名)樹脂、シリコン樹脂によ
り、マイナス電極35面の上に被覆層が形成されてい
る。各電極35、36には、図示されない駆動回路から
リード線20により、所定電圧値及び所定波形の電圧が
印加されるようになっている。
【0042】上記圧力検出部材27は、金属製(ステン
レス、チタン等の耐腐食性が高い金属製または表面にア
ルマイト処理されたアルミ製)、或いは樹脂製(テフロ
ン(使用表明)樹脂、ポリイミド樹脂、ポリカーボネー
ト脂等)の材料で形成された圧力検出センサ保持部材3
9と、薄板円盤形状の圧電素子から成る圧力検出センサ
37とにより構成されている。圧力検出センサ保持部材
39には、圧力検出センサ37を設置する台座が形成さ
れている。この台座には、圧力検出部材27の内部に形
成された液体流路38に貫通した孔が形成されている。
また、この液体流路38には、上記配管14が接続され
る。
【0043】図3に示されるように、圧力検出センサ3
7は、厚さ0.01〜0.2mmの円盤形状のソフト系
圧電素子37aを有しており、厚さ方向に分極処理され
る。そして、その両端面には、ニッケルまたは銀電極3
7b、37cが施される。そして、全表面にはフッ素系
防水処理が施され、図示されない圧力検出演算回路に、
リード線42により接続されている。
【0044】また、図1(b)に示されるように、圧力
検出センサ保持部材39には、微小変位発生部材の円筒
形状圧電素子25内径から配管14径に至るまで、テー
パ40が形成されている。このテーパ40は、上述した
微細円筒管支持部材30内部に形成されたテーパ33の
角度よりも小さい角度に形成されている。
【0045】次に、このように構成された液体分注装置
に於いて、実際の吐出される液体の吸引動作について説
明する。
【0046】先ず、液体分注装置10が洗浄槽12の上
方に移動され、ノズル部材26の微細円筒管29が所定
長さ洗浄槽12中に浸積される。次いで、電磁弁17が
開放されて、ポンプ18により液体供給タンク19内の
水が、配管16を介して微細円筒管29内に送液され
る。これにより、微細円筒管29の内周面、外周面、及
び端面が洗浄水22にて洗浄される。
【0047】洗浄水22が送液されている間に、シリン
ジピストンポンプ15が中点まで移動され、シリンジピ
ストンポンプ15内に洗浄水22が充填される。その
後、電磁弁17が閉じられ、ノズル部材26が洗浄槽1
2の上方に、再び上昇される。
【0048】この後、シリンジピストンポンプ15のピ
ストン21が所定量、上方に移動され、洗浄水22が吐
出口31より吐出される。その後、再び、シリンジピス
トンポンプ15のピストン21が中点まで移動され、所
定量の空気が微細円筒管29内に引き込まれて空気層4
5が形成される。
【0049】次に、液体分注装置10は、液体サンプル
容器11の上方に移動され、該液体サンプル容器11内
に微細円筒管29が浸積される。この後、シリンジピス
トンポンプ15のピストン21が下方に所定量移動され
て、液体分注装置10の上方まで液体サンプル46が吸
引される。
【0050】よって、図4に示されるように、液体分注
装置10に接続された配管14に上述した空気層45が
形成される。これにより、洗浄水22と液体サンプル4
6は、空気層45によって分離されている。この空気層
45は、微小変位発生部材25及び圧力検出部材27よ
りも、必ず上方に配置されるもので、微小変位発生部材
25から発生される微小変位を、空気層45は吸収しな
い配置となっている。
【0051】続いて、液体分注装置10は、液体サンプ
ル容器11の上方に再び上昇され、反応容器13の上方
に移動される。ここで、液体分注装置10内部の液体サ
ンプル46を吐出させない低電圧の矩形波パルス電圧a
(図5(a)参照)が、微小変位発生部材の円筒形状圧
電素子25に印加される。そして、圧電素子25からの
微小変位により、液体に発生された圧力電圧値b(図5
(b)参照)が検出される。
【0052】この検出された圧力電圧値bに基いて、補
正された吐出印加電圧が圧電素子25に印加されて、図
1(b)に示されるように、円筒形状圧電素子25がそ
の径方向に瞬間的に縮ませられ、インクジェットのよう
に所定の微小体積液滴がを所定速度で吐出される。
【0053】圧力検出部材27では、図5(a)及び
(b)に示されるように、液体サンプル46の液体物理
定数(粘度、表面張力、密度、接触角)に呼応した、圧
力電圧振幅値c、及び圧電素子25への電圧印加開始時
間と圧力検出開始時間の差t1が検出される。この両値
c、t1は、液体分注装置10の内部に充填された液体
の液体物理定数に応じた検出値となる。例えば、粘性が
高くなると、圧力電圧振幅値cは小さくなり、時間差t
1は長くなる。
【0054】この検出値を基に、予め規格化された検出
値と比較され、液滴吐出時の圧電素子25への吐出印加
電圧振幅値、吐出印加電圧周波数が補正され、所定分注
量の液滴が吐出できるようにされる。例えば、粘度・表
面張力が大きいと検出された場合は、吐出印加電圧振幅
値が大きくされ、吐出印加電圧周波数が高くされるよう
に補正される。
【0055】また、吐出される液体の粘度・表面張力が
大きくなると、液滴吐出の際に必要とされる液滴吐出直
後に、極微小体積のサテライト液滴が吐出されやすくな
る。この場合は、吐出印加電圧波形は、図6に示される
ように、矩形波パルス波形から変化され、サテライト液
滴の発生を防止する吐出印加電圧波形が圧電素子25に
印加される。
【0056】図6(a)に示される吐出印加電圧波形
は、印加電圧が立ち下がるときに発生するサテライト液
滴の発生原因となる第2波の液体圧力波動d(図5
(b)参照)を軽減することができる。また、図6
(b)に示される吐出印加電圧波形は、吐出直後に、円
筒形状圧電素子25が径方向に膨らむ方向に電圧が印加
されることにより、吐出口31の液面のメニスカス振動
が、吐出口31内部(微小変位発生部材の方向)に引き
込まれ、サテライト液滴の吐出を発生しづらくする。
【0057】このように、吐出印加電圧波形を液体物理
定数の大小に応じて、適切な波形形状にすることによ
り、粘度・表面張力が大きい液体に対して、吐出精度を
不安定にさせるサテライト液滴の発生を防止することが
できる。
【0058】尚、図7に示されるように、圧力検出セン
サ37と配管14の位置を変更しても、同様の圧力検出
能力が得られ、圧力検出センサ37を微小変位発生部材
25の近傍に配置し、且つ、液体に接触配置すれば、配
置位置によらず検出することは可能である。
【0059】更に、ノズル部材26の微細円筒管29の
吐出口材31により検出された圧力電圧振幅値cが非常
に大きくなり、異常を判定して圧電素子25への電圧印
加を停止させ、無用な電圧印加による構成部材間からの
水漏れ、圧電素子25の破損を防止することができる。
【0060】このように、第1の実施の形態によれば、
液体物理定数に応じた圧力電圧値bを圧力検出部材27
により検出し、その情報に基いて微小変位発生部材25
への吐出印加電圧を制御することにより、使用する液体
種類に制限されずに、正確に分注することができる。
【0061】また、サテライト液滴を発生させやすい高
粘度・高表面張力液体も事前に判定することができ、吐
出印加電圧波形の変更により、このサテライト液滴発生
を防止し、分注量及び分注精度を安定に維持することが
できる。
【0062】次に、この発明の第2の実施の形態につい
て説明する。
【0063】図8乃至図11は、この発明の第2の実施
の形態を示すもので、図8は液体分注装置の外観斜視
図、図9は微小変位発生部材の圧電素子の断面図、図1
0は印加電圧波形の特性図、図11は異なる印加電圧波
形を示した特性図である。
【0064】この第2の実施の形態では、上述した第1
の実施の形態と同様な液体吸引・供給配管経路に於い
て、液体分注装置50を以下のように構成する。
【0065】図8に於いて、液体分注装置60は、微小
変位発生部材51として、肉厚方向に4領域に分極され
た円筒形状圧電素子51が用いられる。この円筒形状圧
電素子51の一方の端面にはノズル部材26が連結さ
れ、もう一方の端面には圧力検出部材27が連結され
る。この圧力検出部材27には、続けて、配管14に連
結されている。
【0066】微小変位発生部材51は、圧電定数が大き
く、変位量が大きいソフト系圧電材料で構成される。上
記微小変位発生部材51の円筒内周面には、前面にわた
ってニッケルまたは銀の電極が形成されており、円筒外
周面には、図9に示されるように、4つの領域に分割さ
れたニッケルまたは銀の電極が形成されている。
【0067】これらの電極は、円筒内周面をマイナス
(GND)電極52、円筒外周面の4つの電極53a、
53b、53c、53dには、選択的にマイナス電圧、
或いははプラス電圧が印加される。また、円筒内周面に
は、フッ素系の防水処理または、テフロン(商標名)樹
脂、シリコン樹脂により、GND電極面52の上に被覆
層が形成されている。
【0068】各電極52、53a〜53dには、図示さ
れない駆動回路からリード線20により、所定電圧値及
び所定波形の吐出印加電圧が印加される。
【0069】また、ノズル部材26は、上述した第1の
実施の形態と同様な構成を有しているので、説明を省略
する。
【0070】更に、圧力検出部材27も、上述した第1
の実施の形態と同様な構成を有しているので、説明を省
略する。
【0071】このような構成に於いて、上述した第1の
実施の形態と同様な液体の吸引動作に於いて、第2の実
施の形態も液体サンプルを吐出させない低電圧の矩形波
パルス電圧が、微小変位発生部材51の圧電素子に印加
され、圧電素子51からの微小変位により、液体に発生
された圧力電圧値が検出される。この検出された圧力電
圧値に基いて、補正された吐出印加電圧が、圧電素子5
1に印加される。
【0072】圧力検出の結果、補正の必要が無い液体と
判定されれば、外周の対向する2つの電極53a、53
cにのみ、図10(a)に示されるような第1吐出印加
電圧波形が印加される。逆に、圧力検出の結果、補正の
必要な液体物理定数を有している液体であり、上記第1
吐出印加電圧波形では液滴吐出量が小さいと判定された
場合、吐出印加電圧波形は、外周の対向する2つの電極
53a、53cに第1電圧波形が印加される。それと共
に、もう一対の2つの電極53b、53dに、図10b
に示される第2吐出印加電圧波形が印加電圧タイミング
t2が変化されて印加される。
【0073】上記第2吐出印加電圧波形の吐出印加電圧
振幅値は、各液体物理定数の判定基準に応じて可変され
る。よって、円筒形状圧電素子51を径方向に瞬間的に
異なる方向、異なるタイミングに於いて2回縮ませ、液
滴を非常に高速に2回吐出させることが可能となる。
【0074】一般に、1つの圧電素子にて2回液滴を吐
出する場合、吐出口31に対向する方向(配管14側)
から微細円筒管29の吐出口31に液体を補給する速度
(リフィル速度)を早めるのに限界があり、2回吐出す
る場合の周波数は十数kHzが限界とされている。
【0075】この第2の実施の形態では、第1吐出印加
電圧波形(図10(a)参照)により、第1の液滴吐出
を吐出後、吐出口31での液体メニスカスが吐出口31
の内部に引き込まれる前に、第2吐出印加電圧波形(図
10(b)参照)が印加される印加電圧タイミングt2
にて駆動することにより、リフィル速度による影響を受
けずに2回目の吐出を高速に行うことができる。
【0076】尚、図10(b)に示される第2吐出印加
電圧波形の印加電圧タイミングt2をゼロにすれば、全
電極に同時に電圧が印加され、上述した第1の実施の形
態のように動作することは言うまでもない。
【0077】また、4領域に分割された電極53a〜5
3dは、上述した例では対向する一対毎に電圧を印加す
るようにしたが、4領域電極53a〜53dそれぞれに
印加電圧タイミングt2を変えて4つの吐出印加電圧を
印加すると4つの液滴を吐出することも可能となる。
【0078】更に、圧電素子51の分割領域数は4領域
に限られるものではなく、製法上可能な限り分割し、選
択的に印加電圧タイミングt2を変えれば、液滴吐出を
最大電極分割数分、行うことが可能となる。
【0079】次に、図11に示されるような、マイナス
印加電圧波形gを、第2吐出印加電圧波形として印加電
圧タイミングt3を変えて印加することにより、第1の
実施の形態の図6(b)の吐出印加電圧波形と同じ作用
のように、第1吐出印加電圧波形fを印加し吐出させた
直後に、円筒形状圧電素子51が径方向に膨らむ方向に
第2吐出印加電圧波形gを印加することにより、吐出口
31の液面のメニスカス振動を吐出口31内部(微小変
位発生部材51方向)に引き込み、サテライト液滴の吐
出を発生しづらくすることができる。
【0080】尚、圧力検出をする場合、例えば、液体を
吐出させない電圧を電極53aのみに印加し、圧力検出
部材としての53b、53c、53dより、液体に作用
した圧力に応じた電圧を検出することもできる。このた
めに、53b、53c、53dには駆動回路と圧力検出
演算回路が接続され、切換えて使用される。
【0081】この場合、圧力検出部材27は不要とな
り、53b、53c、53dの圧電素子が新たに圧力検
出部材として作用することができる。
【0082】このように、第2の実施の形態によれば、
圧電素子51の電極を複数領域53a〜53dに分割
し、液体物理定数に応じた圧力電圧値を圧力検出部材に
より検出し、その情報に基いて微小変位発生部材51へ
の吐出印加電圧を選択的に上記複数領域電極53a〜5
3dに印加することにより、使用する液体の液体物理定
数に制限されずに、正確に分注することができる。
【0083】また、サテライト液滴を発生させやすい高
粘度・高表面張力液体も事前に判定することができ、吐
出印加電圧波形の変更により、分注量及び分注精度を安
定に維持することができる。
【0084】次に、この発明の第3の実施の形態につい
て説明する。
【0085】図12乃至図19は、この発明の第3の実
施の形態を示すもので、図12(a)は液体分注装置の
斜視図、図12(b)は液体分注装置の一部分解図、図
13はバイモルフ型圧電素子の断面図、図14はノズル
部材の屈曲変形状態を示した図、図15はノズル部材の
屈曲変形状態の別の例を示した図、図16は微小変位発
生部材の断面図及び圧電素子の変形状態を示した図、図
17はノズル部材の回転変形状態を示した図、図18は
微小変位発生部材の断面図及び圧電素子の変形状態を示
した図、図19はノズル部材の微細円筒管の先端の拡大
断面図である。
【0086】この第3の実施の形態に於いては、上述し
た第1の実施の形態と同様な液体吸引・供給配管経路に
於いて、液体分注装置56を以下のように構成する。
【0087】液体分注装置56は、微小変位発生部材5
7として金属製(アルマイト処理されたアルミ製、ステ
ンレス製、チタン製)のケース部材60と、バイモルフ
型圧電素子61a、61b、61c、61dとで構成さ
れる。
【0088】図13に示されるように、バイモルフ型圧
電素子61a〜61dは、板厚方向に銀電極が形成され
るもので、分極処理された厚さ0.2mm程度のソフト
系圧電素子が、分極方向Bを一致させて2枚接着接合さ
れる。ここで、接合面となる電極がプラス電極62a、
62b、62c、62d、外周面となる上下の電極をマ
イナス電極63とされて、図示されない駆動回路にリー
ド線42を介して接続されている。このバイモルフ型圧
電素子61a〜61dに、パルス電圧または正弦波交番
電圧が選択的に所定波数印加される。
【0089】上記ケース部材60は、四角柱形状をな
し、その長手方向の4側面には、内部を貫通する流路6
4につながる四角開口65が、それぞれ形成されてい
る。これら4側面に上記したバイモルフ型圧電素子61
a〜61dは、分極方向Bが全て外周方向を向くよう
に、4枚接着接合される。そして、流路64に充填され
る液体と接触するバイモルフ型圧電素子61a〜61d
の面には、フッ素系の防水処理、またはテフロン(商標
名)樹脂、シリコン樹脂により被覆層が形成されてい
る。
【0090】ケース部材60の内部に形成された流路6
4の一方の端面には、ノズル部材26が連結され、もう
一方の端面に圧力検出部材27が連結されている。この
圧力検出部材27には、続けて、配管14が連結されて
いる。
【0091】尚、ノズル部材26及び圧力検出部材27
は、それぞれ上述した第1の実施の形態と同様な構成を
有しているので、ここでは説明を省略する。
【0092】このような構成に於いて、第3の実施の形
態の動作について説明する。
【0093】上述した第1の実施の形態と同様な液体の
吸引動作に於いて、この第3の実施の形態も、液体サン
プルを吐出させない低電圧の矩形波パルス電圧が、微小
変位発生部材57の1つのバイモルフ型圧電素子61に
印加され、該圧電素子61からの微小変位により、液体
に発生した圧力電圧値が検出される。
【0094】この検出された圧力電圧値に基いて、補正
された吐出印加電圧が、バイモルフ型圧電素子61a〜
61dに印加される。圧力検出の結果、補正の必要が無
い液体と判定されれば、1つのバイモルフ型圧電素子6
1に矩形波パルス電圧が印加され、液体を液滴として吐
出させる。逆に圧力検出の結果、補正の必要な液体物理
定数を有している液体と判定された場合は、対向する一
対のバイモルフ型圧電素子61b、61dに、所定波数
及び所定吐出印加電圧振幅の正弦波交番電圧が印加され
る。
【0095】このとき、一対の一方のバイモルフ型圧電
素子61b、61dのプラス電極62dには、180度
位相がずれた正弦波電圧が印加される。すると、図1
4、図16に破線で示されるように、バイモルフ型圧電
素子61b、61dは、ある一方向にだけ屈曲変形され
る。
【0096】ここで、バイモルフ型圧電素子61b、6
1dに印加される正弦波交番電圧の周波数は、微小変位
発生部材57とノズル部材26を含めた一次屈曲モード
の固有振動数に合致した周波数とされる。これにより、
微小変位発生部材57とノズル部材26は、一次屈曲振
動される。
【0097】このため、ノズル部材26の微細円筒管2
9の吐出口31には、屈曲振動による遠心力が働き、微
細円筒管29内の液体を微小液滴として屈曲振動軌跡上
(線上)に、吐出させることができる。この吐出方法で
は、共振状態の振動を用いているため、振動振幅が大き
く得られ、非常に高粘度・高表面張力を有している液体
に対しても安定して吐出することができる。
【0098】また、屈曲振動の周波数は、微小変位発生
部材57とノズル部材26の形状により決まる値である
ため、例えば、50kHzの一次屈曲モードの固有振動
数を有する部材を構成することも可能であり、所定量の
分注を非常に短時間で完了することができる。
【0099】更に、微小変位発生部材57の二次屈曲モ
ードを励振する正弦波交番電圧周波数にて、バイモルフ
型圧電素子61b、61dを駆動すると、図15に示さ
れるように、ノズル部材26も二次屈曲モードで励振さ
れる。
【0100】二次屈曲モードでは、ノズル部材26の振
動振幅は小さくなるが、周波数が高くなり、結果とし
て、加速度が飛躍的に増大され、単位時間内に吐出され
る液滴の数は多くなり、更に、微小体積の液滴として吐
出を行うことができる。
【0101】このように、屈曲モードの振動次数を上げ
ていくと、吐出時の液滴体積を小さくすることができ、
そして、ノズル部材26の振動振幅が小さくなることに
よって、吐出時の吐出範囲を狭く(屈曲振動軌跡上の長
さを短く)することができる。
【0102】更に、図17及び図18に示されるよう
に、90度方向がずれた一次屈曲モードを、対向する二
対のバイモルフ型圧電素子61a、61c、61b、6
1dにそれぞれに発生させ、各対のバイモルフ型圧電素
子61a、61c、61b、61dに印加する正弦波交
番電圧の位相差を更に1/2波長ずらして印加すると、
ノズル部材26の微細円筒管29の吐出口31が回転
し、円軌跡を描くように回転振動する。このような場
合、液滴は円軌跡上に吐出されることになり、屈曲モー
ドの次数を上げていくと、ほぼ、微細円筒管29中心軸
線上に点吐出することが可能となる。
【0103】共振状態の吐出に於いては、遠心力を利用
した吐出方法であるため、前述のリフィル速度の影響は
受けず、印加する正弦波交番電圧の波数を所定量に制御
することにより、極微量1nl程度から数十μl程度ま
での多量域まで連続的に可変吐出することができる。
【0104】また、図19に示されるように、微細円筒
管29内の途中に空気層66が形成されている場合で
も、遠心力により空気層66から吐出口31までの液体
67を、正弦波交番電圧の波数により制御して吐出でき
る。但し、このとき圧力検出を行うために、一旦、液体
67を圧力検出部材の上方まで吸引し、吐出しない程度
の低電圧を圧電素子61に印加し、圧力電圧値を検出
後、吸引した液体67を再び排出し、微細円筒管29内
に空気層66を形成させる。
【0105】尚、このような多波数の吐出印加電圧波形
で駆動する場合、自己発熱によりバイモルフ型圧電素子
61a、61c、61b、61dのインピーダンスが上
昇し、振動振幅が低下しやすく、また、構造上のばらつ
きによる共振周波数のずれ、或いは発熱による共振周波
数のずれが発生しやすいが、吐出印加電圧と供給電流の
差をゼロとするように周波数を可変する制御機能(周波
数追尾機能)と定電流駆動機能により、共振状態を確実
に維持し、且つ、バイモルフ型圧電素子61a、61
c、61b、61dの変位量を一定に保つことが可能と
なる。
【0106】尚、上述では、高粘度・高表面張力液体の
場合のみ、共振を用いた吐出を行うと記載したが、低粘
度・低表面張力液体にも利用できることは言うまでもな
い。
【0107】また、上述した第2の実施の形態のよう
に、分割領域を有する円筒形状圧電素子51の対向する
一対の電極に、それぞれ1/2波長位相がずれた正弦波
交番電圧を印加すれば、同様に屈曲振動が発生し、同様
の作用を得ることができる。
【0108】このように、第3の実施の形態によれば、
圧電素子61a、61c、61b、61dによるインク
ジェット方式以外の屈曲振動を利用した共振吐出方法に
於いて、高粘度・高表面張力液体の極微量域から多量域
までの連続的な吐出が実現できる。
【0109】また、微細円筒管29内に空気層66を形
成した場合でも、吐出することができ、少量のみを分注
する場合に、余計な液体を吸引する必要がない。
【0110】更に、共振を用いた駆動に際し、周波数追
尾機能と定電流駆動機能により、バイモルフ型圧電素子
61a、61c、61b、61dを駆動すれば、共振状
態と一定変位量を常に維持でき、吐出回数によらず、安
定した分注を実施することが可能となる。
【0111】次に、この発明の第4の実施の形態につい
て説明する。
【0112】図20は、この発明の第4の実施の形態を
示すもので、(a)は液体分注装置の外観斜視図、
(b)は液体分注装置の断面図である。
【0113】この第4の実施の形態では、上述した第1
の実施の形態と同様な液体吸引・供給配管経路に於い
て、液体分注装置70を以下のように構成する。
【0114】図20に於いて、微小変位発生部材71と
して、肉厚方向に6領域に分極された円筒形状圧電素子
71が用いられており、円筒形状圧電素子71の一方の
端面にノズル部材26が連結され、もう一方の端面には
圧力検出部材27が連結されている。そして、この圧力
検出部材27には、続けて配管14が連結されている。
【0115】微小変位発生部材71は、圧電定数が大き
く、変位量が大きいソフト系圧電材料で構成されてお
り、肉厚方向に分極されている。円筒内周面には、全面
にわたってニッケルまたは銀の電極が形成され、円筒外
周面には、6領域のリング状に分割されたニッケルまた
は銀の電極72が形成されている。そして、円筒内周面
がマイナス電極73、円筒外周面の6つの電極がプラス
電極72とされる。
【0116】また、円筒内周面には、フッ素系の防水処
理または、テフロン(商標名)樹脂、シリコン樹脂によ
り、マイナス電極73面の上に被覆層が形成されてい
る。そして、各電極には、図示されない駆動回路からリ
ード線20により、所定印加電圧値及び矩形波パルス電
圧が印加される。
【0117】ノズル部材26及び圧力検出部材27は、
上述した第1の実施の形態と同様な構成を有しているの
で、ここでは説明を省略する。
【0118】このような構成に於いて、上述した第1の
実施の形態と同様な液体の吸引動作に於いて、第4の実
施の形態も液体サンプルを吐出させない低電圧により、
液体物理定数による圧力電圧値を検出し、その情報に基
き、圧電素子71へ印加される印加電圧振幅値、印加電
圧タイミングが可変される。
【0119】圧電素子71には、圧力検出部材27近傍
のプラス電極72からノズル部材26近傍のプラス電極
72の方向へ、順次印加電圧タイミングがずれた矩形波
パルス電圧が印加される。各電極72部分の圧電素子7
1が内径方向に微小量で順次膨らみ、流路内の液体に作
用する。
【0120】このとき、液体に作用する圧力波動を合成
すると、ノズル部材26側へ指向性を有する圧力波動を
形成する。図20(b)に矢印Dで示されるこの指向性
波動により送液された液体が、吐出口31より微小液滴
として吐出される。
【0121】この指向性波動の方向は、順次印加電圧タ
イミングのずらし量により決定され、確実にノズル部材
26方向に指向性波動を向けることができ、安定した送
液を実現することができる。特に、圧電素子71による
微小体積変化による液体の流れのうち、圧力検出部材2
7側に流れる損失流れを軽減することができ、圧電素子
71から発生されるエネルギーを、液滴吐出エネルギー
として効率よく変換することができる。
【0122】よって、圧電素子71への吐出印加電圧を
高電圧にする必要が無く、自己発熱による圧電素子71
の特性変化を最小にとどめることが可能である。
【0123】例えば、高粘度・高表面張力液体の場合
は、矩形波パルス電圧の吐出印加電圧振幅値が高めら
れ、印加電圧タイミングのずらし量が大きくされる。
【0124】このように、第4の実施の形態によれば、
液体分注装置70内部の液体にノズル部材26に向けた
指向性波動を発生させ、吐出口31より微小液滴を吐出
させることができる。指向性波動を用いることにより、
吐出効率が向上し、発熱による影響が低く抑えられ、安
定した分注量・分注精度を得ることができる。
【0125】
【発明の効果】以上のようにこの発明によれば、液体吐
出を実施する前に、圧力検出部材により、吐出させる液
体の物理定数を圧力波形として捕らえ、その圧力波形に
応じた圧電素子への電圧印加及び圧電素子振動特性を制
御することにより、多種の液体物理定数を有する液体に
対して、安定して吐出できることを可能とする液体分注
装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施の形態による液体分注装
置の構成を示すもので、(a)は外観斜視図、(b)は
断面図である。
【図2】この発明の第1の実施の形態による液体分注装
置の構成を示すもので、ノズル部材の吐出口の拡大図で
ある。
【図3】圧力検出部材の圧力検出センサの概略を示すも
ので、(a)は平面図、(b)は断面図である。
【図4】この発明の第1の実施の形態による液体分注装
置及び液体吸引・供給配管経路を示した概略図である。
【図5】圧電素子印加電圧波形に対する圧力検出波形例
を示す特性図である。
【図6】圧電素子への異なる印加電圧波形を示した特性
図である。
【図7】圧力検出センサの異なる配置例を示した図であ
る。
【図8】この発明の第2の実施の形態を示すもので、液
体分注装置の外観斜視図である。
【図9】微小変位発生部材の圧電素子の断面図である。
【図10】印加電圧波形の特性図である。
【図11】印加電圧波形の異なる例を示した特性図であ
る。
【図12】この発明の第3の実施の形態を示すもので、
(a)は液体分注装置の斜視図、(b)は液体分注装置
の一部分解図である。
【図13】バイモルフ型圧電素子の断面図である。
【図14】ノズル部材の屈曲変形状態を示した図であ
る。
【図15】ノズル部材の屈曲変形状態の別の例を示した
図である。
【図16】微小変位発生部材の断面図及び圧電素子の変
形状態を示した図である。
【図17】ノズル部材の回転変形状態を示した図であ
る。
【図18】微小変位発生部材の断面図及び圧電素子の変
形状態を示した図である。
【図19】ノズル部材の微細円筒管の先端の拡大断面図
である。
【図20】この発明の第4の実施の形態を示すもので、
(a)は液体分注装置の外観斜視図、(b)は液体分注
装置の断面図である。
【図21】従来のインクジェット式ナノピペッタの主要
部を断面で示した概略構成図である。
【符号の説明】
10 液体分注装置、 11 液体サンプル容器、 12 洗浄槽、 13 反応容器、 14、16 配管、 15 シリンジピストンポンプ、 17 電磁弁、 18 ポンプ、 19 液体供給タンク、 20 リード線、 21 ピストン、 22 洗浄水、 25 円筒形状圧電素子、 26 ノズル部材、 27 圧力検出部材、 29 微細円筒管、 30 微細円筒管支持部材、 31 液体吐出口、 32 撥水処理層、 33、40 テーパ、 35マイナス電極、 36 プラス電極、 37 圧力検出センサ、 38 液体流路、 39 圧力検出センサ保持部材、 45 空気層、 46 液体サンプル。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 舟窪 朋樹 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 若林 勝裕 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 Fターム(参考) 2G058 EA11 EA14 EB00 EB01 ED14 GB10

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液体を微小量に分注する分注装置に於い
    て、 複数の圧電素子を有して該圧電素子による微小変位を液
    体に作用させる微小変位発生部材と、 上記圧電素子の微小変位変化により発生した液体の圧力
    変化分を検出する圧力検出部材と、 上記微小変位発生部材に連結され、微小断面積の吐出口
    を有するノズル部材と、 を具備したことを特徴とする液体分注装置。
  2. 【請求項2】 上記微小変位発生部材は、上記圧力検出
    部材からの液体物理定数に応じた圧力波形を基に、上記
    圧電素子への印加電圧振幅値、印加電圧波形、印加電圧
    タイミングが可変されることを特徴とする請求項1に記
    載の液体分注装置。
  3. 【請求項3】 上記圧力検出部材は、上記圧電素子に印
    加された液体を吐出させない低電圧により発生した液体
    物理定数に応じた圧力波形を検出することを特徴とする
    請求項1に記載の液体分注装置。
  4. 【請求項4】 上記微小変位発生部材は、上記圧電素子
    を非共振状態で駆動する場合と、上記圧電素子を共振状
    態で駆動する場合とに、選択駆動されることを特徴とす
    る請求項1に記載の液体分注装置。
  5. 【請求項5】 上記微小変位発生部材は、上記圧電素子
    に交番電圧が印加されて、印加電圧と供給電流の位相差
    をゼロとなるように交番電圧の周波数が可変され、且つ
    上記圧電素子が定電流方式にて駆動されることを特徴と
    する請求項4に記載の液体分注装置。
  6. 【請求項6】 上記ノズル部材は、交番電圧が印加され
    た圧電素子から発生した振動により屈曲振動を励振して
    液体を吐出することを特徴とする請求項4に記載の液体
    分注装置。
  7. 【請求項7】 上記微小変位発生部材は、上記複数の圧
    電素子に順次タイミングがずれた印加電圧が印加され、
    内部の液体にノズル部材方向への指向性波動を発生させ
    ることを特徴とする請求項1に記載の液体分注装置。
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