JP2000308887A - 水浄化装置 - Google Patents

水浄化装置

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JP2000308887A
JP2000308887A JP11119437A JP11943799A JP2000308887A JP 2000308887 A JP2000308887 A JP 2000308887A JP 11119437 A JP11119437 A JP 11119437A JP 11943799 A JP11943799 A JP 11943799A JP 2000308887 A JP2000308887 A JP 2000308887A
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water
filter
electrolytic
electrolysis
bypass
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JP11119437A
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Takemi Oketa
岳見 桶田
Keijiro Kunimoto
啓次郎 国本
Tomohide Matsumoto
朋秀 松本
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Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 濾過手段と電解手段とを用い、水の浄化・殺
菌を行う水浄化装置において、電解水の生成効率を向上
させる。 【解決手段】 バイパス路18で濾過槽16の下流側と
電解槽17を接続し、塩水路21から食塩水をバイパス
路18に送り込み、電気分解を行うことで、水の循環流
を発生させながら電気分解を行う構成としている。従っ
て、塩素イオン濃度を均一化しながら電気分解できるの
で、電解水の生成効率が向上し、殺菌性能を向上できる
という効果がある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水の浄化、特に浴
槽水等の生活廃水、工業排水の濾過及び殺菌に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の水浄化装置は特開平10
−225391号公報に記載されているようなものが一
般的であった。この従来例では電解水の特に次亜塩素酸
及び次亜塩素酸イオンの生成について記載されている。
図9に示すように、水浄化槽2と電気分解槽3が一体に
備えられており、これらは隔壁4により区分さている。
また、水浄化槽2は内部に浄化作用を有する微生物を繁
殖させる浄化材5が充填されている。
【0003】水浄化装置1内に送り込まれた水は、水浄
化槽2と電気分解槽3に分岐されて通過し、浄化材5部
分で微生物の働きにより水中の有機物の分解が行われ、
電気分解槽3部分では次亜塩素酸または次亜塩素酸イオ
ン(以下、これらを総じて次亜塩素酸とする)が生成さ
れて水中の細菌の殺菌を行う。分岐された水は、これら
の下流側で再び合流し、装置から排出される。なお、こ
の装置では、流路に直接電気分解槽3を配置する場合に
比べ、電気分解槽3内の電極6の間を通過する水の流速
を遅くすることができるため、電気分解を効率的に行う
ことができるので、殺菌性能を向上させることができる
ようになっていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の水浄化装置では以下のような課題があった。
【0005】(1)流水を電解するので、次亜塩素酸の
生成効率が低く、十分な殺菌性能を発揮できない場合が
ある。
【0006】(2)水中の塩素イオン濃度が一定でない
ので、生成される次亜塩素酸濃度にバラツキが有り、殺
菌性能が安定しない。
【0007】(3)浄化材が目詰まりを起こし、浄化材
の圧力損失が上昇すると、水の大部分が電気分解槽だけ
を通過することになるので、十分な浄化性能(例えば、
除濁性能や有機物分解性能)が得られない。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するため、流路に水の懸濁物質を除去可能なフィルター
を有する濾過手段を備え、電気分解により電解水を生成
可能な少なくとも一対の電極を備えた電解手段有し、濾
過手段と電解手段との間に電気分解で発生した対流によ
り循環流を形成可能に構成している。
【0009】上記発明によれば、濾過手段内のフィルタ
ーに流路を通過してきた水の全量が通るので、水中の懸
濁物質の除去効率を向上させることができる。さらに、
水の殺菌の際には、濾過手段及び電解手段への外部から
の水の流入を停止し、電解手段内の電極に通電を行い、
水を電気分解し電解水の生成を行う。この動作により、
電解手段内の電極間で酸素及び水素ガスが発生し、これ
にともない、電極間に上方向への水の流れ(対流)が発
生する。水の対流が発生すると、濾過手段と電解手段の
間にゆっくりとした循環流が発生するので、電極間に水
を直接通過させる場合に比べ、水の単位体積当たりの電
気量が増大するので、水中の塩素イオンを有効に使用し
て電解水を生成し、殺菌性能を向上させることができ
る。また、水が循環することにより、発生した電解水が
電極間から外へ排出されるので、電極副反応により分解
されることがなく、効率的に殺菌を行うことができる。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1にかかる水浄化
装置は、水の流路に懸濁物質を除去可能なフィルターを
備えた濾過手段と、電気分解により電解水を生成可能な
少なくとも一対の電極を備えた電解手段とを有し、電気
分解で発生した水の対流により前記濾過手段と前記電解
手段との間に循環流を形成可能な構成としている。
【0011】そして、水中の懸濁物質が効率的に除去で
きると同時に、水の循環を停止させた状態で、濾過手段
と電解手段の間に電気分解によって、循環流を発生さ
せ、循環しながら電気分解を行うことで、水中の塩素イ
オンを効率的に利用でき、電解水の生成効率が向上し、
浄化及び殺菌性能を向上させることができる。
【0012】本発明の請求項2にかかる水浄化装置は、
フィルターは中空状のフィルターを用い、この中空部に
電解手段を設けている。
【0013】そして、フィルター中空部に電解手段を収
納することで、電解手段と濾過手段が一体化され、装置
のコンパクト化を測ることができる。
【0014】本発明の請求項3にかかる水浄化装置は、
フィルターの下流側に電解手段を設けている。
【0015】そして、懸濁物質等の有機物をフィルター
で濾過することにより、フィルター上に堆積した懸濁物
質等の有機物による電解水の消費を低減し、殺菌性能を
向上することができる。
【0016】本発明の請求項4にかかる水浄化装置は、
フィルターの上流側に電解手段を設けている。 そし
て、フィルター上に堆積した懸濁物質等の有機物を栄養
として繁殖する微生物を、電解手段で生成する次亜鉛素
酸等の電解水によって殺菌することができるので、浴槽
水の微生物汚染を防止することができると同時に、微生
物が繁殖して生成するバイオフィルムの生成を抑制でき
るので、フィルターの圧損の上昇を抑えることができ
る。
【0017】本発明の請求項5にかかる水浄化装置は、
フィルターの上流及び下流側の両側に電解手段を設けて
いる。
【0018】そして、フィルターの下流側で生成した電
解水を水の殺菌に、フィルターの上流で生成した電解水
をフィルターの殺菌に使用することで、水中の殺菌性能
の維持と濾過性能の維持を行うことができる。
【0019】本発明の請求項6にかかる水浄化装置は、
濾過手段内のフィルターの下流側と濾過手段の下流側の
流路を結ぶバイパス路を設け、このバイパス路に電解手
段を備えている。
【0020】そして、バイパス路を介して電解手段と濾
過手段の間に、電気分解で発生した気泡によって、循環
流を効果的に発生させることができるので、塩素イオン
が有効に利用され、電解水の生成効率が向上し、殺菌性
能を高めることができる。
【0021】本発明の請求項7にかかる水浄化装置は、
塩素イオンを供給可能な塩素イオン供給手段を設けた。
【0022】そして、水中の塩素イオン濃度が上昇し、
電解水の生成効率が向上するので、水質に関わらず高い
殺菌性能を保持することができる。
【0023】本発明の請求項8にかかる水浄化装置は、
塩素イオン供給手段は、食塩及び食塩水を貯溜する塩水
タンクと、濾過手段、電解手段、バイパス路の少なくと
もいずれか一つに食塩水を供給可能な塩水流路と、濾過
手段の下流側の流路と塩水タンクを結ぶ給水路と、給水
路に設けられ塩水タンク内に水を送り込む給水ポンプを
備えたものである。
【0024】そして、給水ポンプで濾過手段の下流側の
水を塩水タンク内に送り込むことで、水中に含まれる詰
まりの原因となる懸濁物質の少ない水を利用できるの
で、給水ポンプに詰まり、食塩水(塩素イオン)の供給
が停止または低下することがなく、電解水の生成効率が
安定化し、殺菌性能を維持することができる。
【0025】本発明の請求項9にかかる水浄化装置は、
フィルターを垂直方向に備えている。
【0026】そして、電気分解で発生した気体(酸素及
び水素ガス)が電解手段出口から流路に容易に抜けるこ
とができるので、フィルター内部に気泡が溜まらないの
で、電気分解時に発生させる水の循環流を維持すること
ができ、電解水の生成効率が安定化し、殺菌性能を維持
することができる。
【0027】本発明の請求項10にかかる水浄化装置
は、電解手段内の電極下端部と電解手段内部の底面に空
間を有している。
【0028】そして、塩素イオン供給手段によって供給
された塩水は電極下端から上方向にかけて吸い上げられ
るので、塩水を電解手段及び濾過手段に拡散することが
でき、電解水の生成効率が向上し、殺菌性能を向上する
ことができる。
【0029】本発明の請求項11にかかる水浄化装置
は、流路に気体と液体を分離可能な気液分離手段を設け
ている。
【0030】そして、電気分解で発生した気体が電解手
段及び濾過手段内に溜まることによって水の循環が阻害
されることがなくなり、安定して電解水を生成できるの
で、殺菌性能が安定化する。
【0031】本発明の請求項12にかかる水浄化装置
は、気液分離手段は濾過手段及び電解手段の上方向に配
置している。
【0032】そして、電気分解で発生した気体を効果的
に気液分離手段に送り込むことができる。
【0033】本発明の請求項13にかかる水浄化装置
は、濾過手段は、前記濾過手段内の気体が手段害に排出
されるように上方向に出口部を有し、前記出口部を気液
分離手段として流路に接続詞、前記出口部にバイパス路
を接続している。
【0034】そして、電気分解で発生した気体を流路に
排出することができるので、流路を気液分離手段として
用いる事ができ、装置の簡素化をはかる事ができる。
【0035】本発明の請求項14にかかる水浄化装置
は、フィルターを洗浄する洗浄手段を設けている。
【0036】そして、フィルター表面の懸濁物質等の有
機物を洗浄手段で除去することができるので、フィルタ
ー部分での電解水の消費を抑制し、フィルター部分の圧
力損出を一定にすることができる。
【0037】本発明の請求項15にかかる水浄化装置
は、塩素イオン供給手段の塩水流路が電解手段の上側の
バイパス路と接続されている。
【0038】そして、電解手段の電極間に高濃度の塩素
イオンを供給可能とすることができるので電解水の生成
効率を向上させることができる。
【0039】本発明の請求項16にかかる水浄化装置
は、塩素イオン供給手段の塩水流路が電解手段の下側の
バイパス路と接続されたことを特徴としている。
【0040】そして、塩素イオン供給手段から供給され
た塩水の全量が電気分解により発生した気泡で水中に拡
散されるので、効率的に水中の塩素イオン濃度を利用す
ることができる。
【0041】本発明の請求項17にかかる水浄化装置
は、電解手段の下側のバイパス路の断面積が電解手段上
側の断面積よりも小さい構成としている。
【0042】そして、電気分解により発生した気体が電
解手段及びバイパス路から流路へ容易に排出され、電気
分解によって発生する水の循環が起こりやすくなり、電
解水の生成効率を向上させることができる。
【0043】本発明の請求項18にかかる水浄化装置
は、電極の下端部よりも上に濾過手段からバイパス路を
介して水が流入する電解手段の入口部を設けている。
【0044】そして、電解手段内部の電極下端部付近に
塩水を滞留させることができるので、塩素イオンが有効
に使用でき、電解水の生成効率が向上する。
【0045】本発明の請求項19にかかる水浄化装置
は、濾過手段に接続するバイパス路をフィルターの底部
よりも低く設置した。
【0046】そして、塩素イオン供給手段により供給さ
れた塩水が電解手段から拡散が不十分な状態で送り込ま
れた場合でもフィルター底部に溜まることを無くするこ
とができるので塩水を有効に利用することができる。
【0047】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を用いて
説明する。
【0048】(実施例1)図1は本発明の実施例1の水
浄化装置を示す。なお、本実施例においては、電気分解
によって生成される電解水を次亜塩素酸として表記し
た。従って、電気分解によって生成が考えられる物質
(次亜塩素酸、次亜塩素酸イオン等の塩素化合物、オゾ
ンや過酸化水素等の活性酸素種)が含まれる。
【0049】図1において、浴槽7内の水は、循環ポン
プ8の働きにより、浴槽7のアダプター9から循環流路
10に入り、流路切換弁11及び12を通って、浄化部
13に到達する。その後、水は循環流路10を通ってア
ダプター9から再び浴槽7に戻る。流路切換弁11には
逆洗流路14が、流路切換弁12には排水路15が設置
されており、逆流洗浄(以下、逆洗)を可能としてい
る。
【0050】浄化部13は、図2に示したように、濾過
手段の濾過槽16と、バイパス路18と、バイパス路1
8上の電解槽17と、内部に飽和濃度以上の濃度の食塩
水を有する塩水タンク19と、塩水ポンプ20と、塩水
タンク19内の塩水を電解槽17に送り込む塩水路21
と、塩水ポンプ20の働きで塩水タンク19内に循環流
路10から水を送り込むタンク給水路22で構成されて
いる。また、濾過槽16は内部にプリーツ状の不織布フ
ィルター23を備えており、電解槽17内部には電気分
解により次亜塩素酸を生成可能な電極24、25を備え
ている。これらの電極24、25は電極端子(図示せ
ず)で電解槽17に固定されており、この端子から電極
への通電を行っている。更に、濾過槽16と電解槽17
の上方向には、電気分解で発生した気泡を循環流路10
の水と分離する気液分離手段となる分離槽26を備えて
いる。また、図1の循環ポンプ8、流路切換弁11、1
2、図2の電極24、25への通電、塩水ポンプ20の
動作は、制御装置27で行う。本実施例では電極24.
25にチタンを基材として、表面に白金及びイリジウム
化合物(酸化イリジウム等)などの貴金属を被膜した物
を用いている。
【0051】なお、本実施例では、フィルター23とし
て不織布フィルター(開孔径5〜30μm)を用いてい
るが、この範囲の孔径を有するものであれば、織物フィ
ルター、セラミックフィルター、多孔質フィルター等を
用いてもよい。
【0052】また、本実施例では、塩水タンク19内に
食塩を飽和濃度以上に入れ、コンパクト化を図っている
が、食塩(NaCl)意外でも塩素化合物で、電解質
(塩化カリウム、塩化カリウムなどの塩類、HCl、次
亜塩素酸ナトリウムなど)であればよい。
【0053】次に動作、作用について説明する。浴槽7
内の水中の懸濁物質を除去する場合、浴槽7内の水は、
循環ポンプ8の働きにより、浄化部13に入る。浄化部
13に到達した水は、まず、濾過槽入口16aから入り
内部のフィルター23で懸濁物質が除去され、フィルタ
ー23を通過した水は、濾過槽出口16bおよびバイパ
ス路18に分岐し、分離槽26の出口26aで再び循環
流路10に入り、浴槽7へ戻る。
【0054】まず、水中の塩素イオン濃度が高い場合、
または、殺菌に次亜塩素酸をあまり必要としない場合に
ついて説明する。
【0055】殺菌の際に制御手段27により循環ポンプ
8の動作を制御し、外部からの水の流入を停止し、電解
槽17内の電極24、25に通電を行い、水を電気分解
し次亜塩素酸の生成を行う。この動作により、電解槽1
7内の電極24、25間で酸素及び水素ガスが発生し、
これが上方向に浮上するので電解槽17で上方向への水
の流れが発生する。この流れによりフィルター23の下
流側の水がバイパス路18へ吸い込まれ、電極24、2
5間ならびに電解槽17と濾過槽16との間で水の循環
流が発生する。すなわち、電極間及びフィルター23の
下流側及び電解槽17で水がゆっくりと循環する。この
ような状態で電気分解を行うので、電極24、25間に
循環流路10の水を強制的に直接通過させる場合に比
べ、水の単位体積当たりの電気量が増大し、水中の塩素
イオンを有効に使用して次亜塩素酸を生成し、殺菌性能
を向上させることができる。
【0056】次に、雰囲気中の塩素イオン濃度が低い場
合、または殺菌に次亜塩素酸を多量に必要とする場合に
は以下のように行う。制御装置27で循環ポンプ8を停
止し、塩水ポンプ20を動作し、塩水タンク19内に循
環流路10内の水を送り込む。塩水タンク19に水を送
り込むと、塩水路21から食塩水が電解槽17の上方向
のバイパス路18に送り込まれる。その後、制御装置2
7で電極24、25に通電を行い、電気分解を開始す
る。電気分解中は、所定時間毎に電極の極性を切換え
(具体的には1分から15分の間で水質に応じ設定して
いる)、電極表面へのスケールの付着を防止する制御を
行っている。電気分解を行うと、次亜塩素酸が生成する
と同時に、水素及び酸素ガスが発生する。これらのガス
のほとんどは、電極24、25の対向表面で発生し、電
極24、25間で上方向に浮上するので、電解槽17で
上方向への水の流れを発生する。フィルター23はプリ
ーツ状の不織布フィルターで中空構造になっており、こ
の出口が垂直上下方向になるように設置している。従っ
て、電解槽17で上方向への流れが発生すると、フィル
ター23の下流側の水(つまり、中空部分の水)はバイ
パス路18へすみやかに吸い込まれる。バイパス路18
はフィルター23の下流側よりも直径が細いので、濾過
槽16、バイパス路18、電解槽17の間で水の循環を
効率的に発生させることができる。この循環流が発生す
ることで、塩水路21から送り込まれた食塩水は拡散し
均一化すると同時に、添加した塩素イオンが局部的にた
まり、有効に利用されないことがなくなるので次亜塩素
酸の生成効率を向上させることができる。
【0057】なお、フィルター23は垂直方向に設置
し、中空状のフィルターの出入口が上下方向になるよう
に設置しているので、仮に中空部分に電気分解で発生し
た気泡が混入しても、この部分に滞留することなく気泡
を上方向の出口から排出することができ、フィルター2
3内に気泡が溜り循環流を阻害することがなく、同時に
通水抵抗も低い。
【0058】また、塩水路21から供給した塩素イオン
濃度が高いと電気分解で次亜塩素酸が迅速に生成される
一方、電気分解で生成した次亜塩素酸は、雰囲気中の濃
度が高い状態が続くと、電極副反応が起こり、電気分解
により塩素イオンに還元されてしまうが、この様に循環
流を発生させ、塩素イオン濃度を均一化させ電気分解を
行うことで、電極24、25間で生成した次亜塩素酸循
環流により電極間から排出され、かつ均一化した塩素イ
オンを電気分解することとなるので、電極近傍で次亜塩
素酸濃度が極端に高くなることもなく、次亜塩素酸の生
成効率を向上する。電気分解で生成された次亜塩素酸
は、フィルター23の下流側、電解槽17、バイパス路
18に貯溜しているが、生成した次亜塩素酸はフィルタ
ー23の上流側に浸透し難いので、フィルタ23の上流
側でトラップされている有機物による消費量は少なく
(具体的には1時間放置で1%以下の消費)、ここで生
成した次亜塩素酸の大部分を殺菌に用いることができる
ので、殺菌性能を向上することができる。
【0059】また、本実施例では、塩水ポンプ20を動
作し、塩水タンク19から食塩水を電解槽17へ供給し
て電気分解を行い、次亜塩素酸を生成する構成としてい
るが、被処理水中に塩素イオンを多く含む海水や、被処
理水の殺菌に次亜塩素酸を多く必要としない場合(有機
物含有量が少ない場合、例えばTOCが2mgC/L(ppm)
以下の場合)は、塩素イオン供給手段は不要であるが、
多くの水道水では、水中に含まれる塩素イオン濃度は5
0ppm以下であり、例えば入浴水(入浴直後のTOCが
5ppm程度以上)の殺菌を行う場合、水中の有機物に消
費されてしまうので、十分な殺菌能力を得ることができ
ないことがあり、塩素イオン供給手段が必要となる。更
に、塩素イオン供給手段で塩素イオンを供給すること
で、水中の導電率が上昇するので、導電率が低い地域で
も容易に次亜塩素酸を生成することが可能となる。
【0060】また、本実施例では、塩水路21を電解槽
17の上方向のバイパス路18、つまり、フィルター2
3の下流側と、電解槽17と、バイパス路18と気液分
離手段である分離槽26とで形成される循環系内に塩水
路21を設置し、食塩水を供給しているので、電気分解
により循環流が発生し、食塩水が攪拌され、塩素イオン
が均一になり、前述の様にして次亜塩素酸の生成効率が
向上する。また、特に次亜塩素酸を電気分解槽17の上
方向から供給することで、食塩水は比重差から水塊とな
り上方向から電極24、25間に下降する。電極間2
4、25には制御装置27により直流電流が流れている
ので、電気分解により次亜塩素酸を生成する。この時、
食塩水の水塊の塩素イオン濃度が高いので、短時間に高
濃度の次亜塩素酸を生成することができる。生成された
次亜塩素酸は循環流により電解槽17外に迅速に排出さ
れ、分離槽26からフィルター23の下流側に入り、再
び電解槽17内に送り込まれる過程で拡散するので、再
び電解槽17に入り電気分解を行われても電極副反応に
よる次亜塩素酸生成効率の低下を抑制することができ
る。よって、次亜塩素酸の生成効率を向上することがで
きるので、殺菌性能を向上することができる。
【0061】また、電気分解により発生する気泡は、循
環流を起こすというメリットもあるが、その反面、電解
時間が長くなると、フィルター23下流側、電解槽1
7、バイパス路18に溜り、循環流が形成されなくな
り、次亜塩素酸の生成効率が低下する。そこで、気液分
離手段の分離槽26を濾過槽16及びバイパス路18の
下流側に設置し、この部分で気泡と水を分離し、分離さ
れた気泡が循環流路10へ排出されるように電解槽、循
環流路10等の部品を配置している。この事により、分
離槽26の下部分に水が溜まったままになるので、電解
槽17から出た水が濾過槽出口16bから濾過槽16内
へ吸い込まれるようになって、循環流を維持することが
でき、次亜塩素酸の生成効率を維持できる。また、実施
例では、気液分離手段である分離槽26を濾過槽16及
び電解槽17の上方向に配置しているので、電解槽17
で発生した気泡の大部分を分離槽26に送り込むと同時
に、分離槽26を通過するだけでは十分に除去できず濾
過槽16に入り込んだ気泡も浮上分離により分離槽26
に回収することができるので、効率的な気液分離が可能
となる。
【0062】また、バイパス路18は電解槽17の上下
で配管の直径を変えている。つまり、電解槽17の上側
のバイパス路の直径を電解槽17の下側のバイパス路の
直径よりも太くしているので、電気分解で発生した気泡
は出やすくなり、循環流を効率的に発生させることがで
きる。
【0063】そして、塩水路21から供給した食塩水が
多い場合には、十分に攪拌されないまま濾過槽16に送
り込まれることがある。このような場合を想定し、フィ
ルター23の下流側の水がバイパス路18に吸い込まれ
やすいようにテーパー部28を設け、バイパス路がフィ
ルター底部23aよりも低くなるように構成している。
よって、濾過槽16の底面部分に溜まった食塩水が吸い
込まれやすくなり、バイパス路18を経由して再度電解
槽17に送り込まれるので、次亜塩素酸の生成効率を維
持することができる。また、このように濾過槽16内に
食塩水が溜まる場合、食塩水をバイパス路18に送り込
んでも濾過槽16と電解槽17との間のバイパス路18
で食塩水が溜る場合が有り、食塩水の全量を使用できな
いことがある。そこで、図2の電解槽17のように、濾
過手段16と電解槽17とを結ぶバイパス路18の電解
槽17側の入口17aを電極24、25の下端よりも上
に配置することで、バイパス路18内の食塩水は電解槽
17に流し込む事ができる。そして、電極24、25の
下端が電解槽17の底面17bと離れているので、バイ
パス路18から送り込まれた食塩水が電解槽17の底の
部分に溜り、電気分解の気泡発生に伴って発生する循環
流で電極24、25間に巻き上げ、次亜塩素酸を生成す
ると同時に食塩水を拡散させ、供給された食塩水を有効
に使用して次亜塩素酸を生成することができ、生成効率
が向上し、殺菌性能が向上する。
【0064】なお、電極24、25の間が広い場合や、
電極24、25の下端が電解槽17の底面17bと離れ
すぎると電解分解で発生する循環流が弱くなるので、電
極24、25間を3mm以下、底面と電極24、25の下
端との距離を2mm以下としている。電極24、25間の
距離、底面と電極下端との距離は供給する食塩水を吸引
可能な距離に設計する必要がある。
【0065】また、フィルター23により懸濁物質を除
去し、この状態で長期間放置すると、細菌がフィルター
23で繁殖する。特に浴槽水等の蛋白質を多く含む水の
場合には、細菌がこれらを分解し水中にアミノ酸、有機
酸等を分泌する。分泌されたアミノ酸や有機酸は次亜塩
素酸と容易に結合するので、電気分解で生成した次亜塩
素酸を浪費してしまう。そこで、流路切換弁11、12
を切換え、循環ポンプ8を始動し、濾過時とは逆方向の
水の流れをフィルター23に与える。これにより、フィ
ルター23の表面に付着した有機物の多くが剥離し、排
水路15から装置外に排出されるので、フィルター23
表面の有機物が減少する。従って、細菌の繁殖によるア
ミノ酸、有機酸の生成量が減少するので、次亜塩素酸の
浪費を抑え、殺菌性能を向上させることができる。ま
た、電気分解で濾過槽16、電解槽17内部に次亜塩素
酸を滞留し、その後に逆洗を行うことで、フィルター2
3の表面に付着した有機物を化学的に剥離・除去するこ
とができ、フィルター23の表面尾有機物はさらに減少
し、殺菌効果を向上させることができる。さらにフィル
ター23表面の有機物が除去困難な場合はフィルター2
3を物理的に洗浄可能な洗浄手段(ブラシ、超音波、熱
湯など)を用いると更に洗浄効果を向上することができ
る。
【0066】(実施例2)図3は本発明の実施例2の浄
化部13を示す。本実施例2において、実施例1と異な
る点は塩水路21が濾過手段16と電解槽17との間の
バイパス路18に接続されているところ、つまり、電解
槽17の下側に塩水路21を配置しているところにあ
る。なお、実施例1と同一符号のものは同一構造を有
し、説明は省略する。
【0067】循環流が遅い場合(食塩水の添加量が多
く、酸素、水素の気泡の発生が少ない場合など)、実施
例1のような食塩水の供給方法では食塩水が均一に拡散
するまでに時間がかかるが、このように塩水路21を濾
過槽16と電解槽17との間のバイパス路18に配置す
ることで、供給した食塩水の全量が供給直後に電気分解
で発生した循環流により電極24、25間を通過し、攪
拌されながら電解槽17から濾過槽16に入るので、濾
過槽16、電解槽17、バイパス路18の塩素イオン濃
度を迅速に均一化することができる。従って、次亜塩素
酸の生成効率が向上し、殺菌性能が向上する。
【0068】なお、本実施例では、電解槽17と濾過槽
16を結ぶバイパス路18に塩水路21を設けている
が、電解槽17の底面17bに設置しても次亜塩素酸の
生成効率を向上させることができる。
【0069】(実施例3)図4は本発明の実施例3の浄
化部13を示す構成図である。本実施例3において、実
施例1、2と異なる点は濾過槽29内の中空のプリーツ
状フィルター30の中空部分に電極24、25を設け、
かつ塩水路21を電極間の溝29cに食塩水を供給可能
に設置して、分離槽26をなくしたところにある。な
お、実施例1と同一符号のものは同一構造を有し、説明
は省略する。
【0070】次に動作、作用を説明すると、流路の水
は、濾過槽入口29aから濾過槽29内に入り、フィル
ター30で懸濁物質が除去され、濾過槽出口29bから
循環流路10に戻る。
【0071】次亜塩素酸を生成する場合には、制御手段
27で塩水ポンプ20を所定回数始動し、溝29cに食
塩水を溜める。その後、電極24、25に通電を行う
と、電気分解により、フィルター30の下流側(内側)
では、電極24、25間で発生した気泡により内部に水
の対流が発生する。この気泡は電極24、25の上方向
に上昇するので、溝29c部分の食塩水は巻き上げられ
る。これと同時に、電極24、25の下端には、電極2
4、25の背面(対向面の反対側)から溝29を通って
電極24、25間に入る水の流れが発生するので、電極
24、25をそれぞれ中心とした2つの流れが発生す
る。したがって、塩素イオンが均一になり、実施例1と
同等程度の次亜塩素酸の生成効率を得ることができる。
更に、電極24、25の上方向には濾過槽出口29bが
有るので、発生した気泡は効率的に循環流路10へ排出
され、気液分離手段を必要とせず、コンパクト化を図る
ことができる。
【0072】(実施例4)図5、図6は本発明の実施例
4の浄化部13を示す構成図である。本実施例4におい
て、実施例1、2、3と異なる点は、図5では、濾過槽
31内のフィルター32の上流側に電解手段として電極
24、25と、電極24、25の下側に溝31cを備
え、電極24、25間に食塩水を供給可能に塩水路21
を配置しているところにあり、図6では濾過槽33のフ
ィルター35の上流側と電解槽34との間にバイパス路
18を設け、これらの上側に気液分離手段である分離槽
36設けているところにある。なお、実施例1と同一符
号のものは同一構造を有し、説明は省略する。
【0073】次に図5の実施例についての動作、作用を
説明すると、流路10の水は濾過槽入口31aから濾過
槽31に入り、フィルター32で懸濁物質(浴槽の場
合、多くが有機物)を除去する。フィルター32上で
は、これらを栄養源として表面で細菌が繁殖する。フィ
ルター32上で細菌が繁殖すると、細菌の増殖で発生す
る菌体外物質(バイオフィルム)によるフィルター32
の圧力損出(以下、圧損とする。)が上昇し、フィルタ
ー32から異臭が発生し、入浴者が嫌悪感を抱く場合が
ある。
【0074】そこで、本実施例では、塩水路21から食
塩水を濾過槽31に送り込み、溝31cに溜め、その後
電極24、25へ通電し、電気分解を行い、次亜塩素酸
を生成している。溝31c内の食塩水は、電気分解によ
って発生する電極間の水の流れにより吸い上げられ、水
中の塩素イオン濃度が均一になるので、実施例1と同等
程度の次亜塩素酸生成能力を得ることができる。ここで
生成した次亜塩素酸を一定時間放置し、接触させること
で、フィルター32の表面の細菌の繁殖を抑制するの
で、バイオフィルムの生成を抑制すると同時に、異臭の
発生を抑えることができる。すなわち、懸濁物質の除去
性能を維持することができると同時に異臭の発生を抑え
ることができる。フィルター32の殺菌後は、循環ポン
プ8を始動し、浄化部13の次亜塩素酸を含む水が浴槽
7内に送り込まれるので、浴槽7内の殺菌が可能とな
り、快適な入浴を実現できる。
【0075】なお、塩水路21から供給された食塩水を
より効果的に使用したい場合には、図6のように、濾過
槽33の上流側と電解槽34とを結ぶにバイパス路18
に塩水路21から食塩水を送り込み、電解槽の入口部3
4aから電解槽34の底面34bに滞留させ、電気分解
を行うことで、実施例1と同様に循環流が形成され、効
果的な次亜塩素酸の生成が可能となる。これと同時に、
分離槽入口36aから入った水は、フィルター35で懸
濁物質が除去されるので、実施例1と同等の除濁性能を
有することができる。
【0076】(実施例5)図7は本発明の実施例5の浄
化部13を示す構成図である。本実施例5において、実
施例1と異なる点は、濾過槽37内のフィルター23の
上流側に電極42、43を備え、溝37cに食塩水を供
給可能に塩水路40を接続し、塩水路21上に流路切換
弁41を設置しているところにある。電極42、43の
材質は実施例1の電極24、25と同様の物を用いてい
る。
【0077】なお、実施例1と同一符号のものは同一構
造を有し、説明は省略する。
【0078】次に動作、作用を説明する。水中の懸濁物
質を除去する際には、循環流路10の水は、濾過槽入口
37aからフィルター23により実施例1と同様に懸濁
物質の除去が行われ、濾過槽出口37bから分離槽39
に入り、分離槽出口39aから循環流路10に排出され
る。
【0079】次に、浴槽7内の殺菌を行う場合には、制
御手段27で循環ポンプ8を停止し、塩水ポンプ20を
始動する。これにより、塩水タンク19内の食塩水が塩
水路21を通って電解槽38の上方向から所定量入る。
その後、電極24、25に通電を行い、電気分解を開始
し、フィルター23の下流側、電解槽38、バイパス路
18内に次亜塩素酸を充満させる。次亜塩素酸生成が終
了後、再び制御手段27で循環ポンプ8を始動し、浴槽
7内に次亜塩素酸を送り込み浴槽7内の水の殺菌を行
う。
【0080】ここでこのまま放置すると、浴槽7内の次
亜塩素酸濃度が減少し、フィルター23で濾過した懸濁
物質(有機物)によって細菌が繁殖し、バイオフィルム
や異臭を発するので、除濁性能を維持することができな
くなる。
【0081】そこで、本実施例では2日に1回以上、好
ましくは1日1〜2回以下の動作を行い、フィルター2
3の表面の殺菌を行っている。つまり、制御手段27で
所定のタイミング(好ましくは入浴時間帯以外)で循環
ポンプ8を停止し、塩水路切換弁41を切換え、塩水ポ
ンプ20を始動し、塩水タンク19内の食塩水を塩水路
40から濾過槽37内の溝37cに供給する。その後、
電極42、43に通電を行い、電気分解により溝37c
の食塩水を巻き上げ、次亜塩素酸を生成する。生成後は
所定時間循環ポンプ8を停止し、フィルター23の上流
側に次亜塩素酸を所定時間滞留する。そして、流路切換
弁11、12を切換えて再び循環ポンプ8を始動し、逆
洗流路14から濾過槽37内の水を水浄化装置外へ排出
する。このようにしてフィルター23の表面に存在する
細菌を殺菌するので、バイオフィルムの形成、細菌の有
機物分解によって生成されるアミノ酸や有機酸等の生
成、異臭の発生を抑えることができる。従って、フィル
ター23の下流側で生成した次亜塩素酸の浪費が無くな
るので、浴槽7内の水の殺菌を効果的に行うことができ
る。
【0082】(実施例6)図8は本発明の実施例6の浄
化部13の構成図である。本実施例6において、実施例
1と異なる点は、濾過手段16から循環流路10への出
口を上方向に向けて設置し、濾過槽出口16bがバイパ
ス路18との接続部分よりも高くなるようにして、気液
分離手段を設けていないところにある。
【0083】なお、実施例1と同一符号のものは同一構
造を有し、説明は省略する。
【0084】次に動作、作用を説明する。浴槽7内の水
の懸濁物質を除去し、電気分解により次亜塩素酸を生成
する場合、実施例1と同様にして各部分が機能するが、
電気分解で発生した気泡は、バイパス路18から濾過槽
出口16bを通って循環流路10へ抜けていくので、濾
過槽16ならびに電解槽17内の気泡が抜け、実施例1
と同様にして濾過槽16、電解槽17、バイパス路18
に循環流を形成可能となるので、実施例1と同様の次亜
塩素酸生成能力を得ることができる。従って、殺菌性能
を維持したまま、浄化部13の構成を簡素化することが
できる。
【0085】なお、実施例1〜6において、電極24、
25及び42、43間に隔膜を有さない構成の電解手段
を用いていたが、これらの電極間に隔膜をもうけること
で、酸化力の高い強酸性水、還元力の高い強アルカリ水
を生成可能となる。
【0086】また、これらを取り分ける流路を設置し、
浴槽内の殺菌だけでなく、フィルター部の殺菌洗浄等に
用いることで、懸濁物質の除去性能、殺菌性能はもちろ
ん、水中の有機物の分解も可能となり、浄化・殺菌性能
を向上させることができる。
【0087】そして、実施例1〜6において、電極(2
4、25及び42、43)は電極端子を有しており、こ
の電極端子で電極の装置への固定及び制御装置27から
の通電を行っている。さらに、実施例1、2、5、6に
おいては、電極端子を電極24、25の上端に設置し、
電極24、25と電解槽16の内面には隙間を持たせる
ことで、電極背面に溜まった空気を抜くことができる。
【0088】
【発明の効果】以上説明したように本発明の請求項1に
係る水浄化装置は、濾過手段に流路に流れ込む水の全量
を通過させることで、水中の懸濁物質が効率的に除去で
きると同時に、濾過手段と電解手段の間に対流による循
環流を発生させ、循環しながら電気分解を行うので、水
中の塩素イオンを効率的に利用でき、電解水の生成効率
が向上し、浄化及び殺菌性能を向上させることができ
る。
【0089】また、請求項2に係る水浄化装置は、フィ
ルター中空部に電解手段を収納することができ、装置の
コンパクト化を図ることができる。
【0090】また、請求項3に係る水浄化装置は、懸濁
物質等の有機物をフィルターで濾過することによりフィ
ルター上に堆積した懸濁物質等の有機物に電解水が消費
されることが少ないので、一定量の次亜塩素酸を供給す
ることができ、安定した殺菌性能を維持することができ
る。
【0091】また、請求項4に係る水浄化装置は、フィ
ルター上に堆積した有機物を栄養として繁殖する微生物
を電解手段で生成する次亜鉛素酸等の電解水によって殺
菌することができるので、浴槽水の微生物汚染を防止す
ることができると同時に、微生物が繁殖して生成するバ
イオフィルムの生成を抑制できるので、フィルターの圧
損の上昇を抑えることができ、循環流量の低下を防止
し、懸濁物質除去性能を維持することができる。
【0092】また、請求項5に係る水浄化装置は、フィ
ルター下流側で生成した電解水を水の殺菌に使用し、フ
ィルターの上流で生成した電解水をフィルターの殺菌及
び圧損上昇の防止に使用することができるので、殺菌性
能の維持と懸濁物質の除去性能を維持することができ
る。
【0093】また、請求項6に係る水浄化装置は、電解
手段と濾過手段の間で効率的に循環流を発生させること
ができ、次亜塩素酸の生成効率が向上し、殺菌効果を高
めることができる。
【0094】また、請求項7に係る水浄化装置は、電極
間の塩素イオン濃度が上昇し、電解水の生成効率が向上
するので、水質に関わらず高い殺菌性能を維持すること
ができる。
【0095】また、請求項8に係る水浄化装置は、給水
ポンプで濾過手段の下流側の水を塩水タンク内に送り込
むことで、水中に含まれ詰まりの原因となる懸濁物質を
含まない水を利用でき、給水ポンプに懸濁物質が詰ま
り、食塩水(塩素イオン)の供給が停止または低下する
ことがなく、殺菌性能を安定させることができる。
【0096】また、請求項9に係る水浄化装置は、電気
分解で発生した気体(酸素及び水素ガス)が電解手段出
口から流路に容易に抜けることができるので、水の対流
を維持することができ、安定した電解水生成能力を得る
ことができる。よって、殺菌性能を維持することができ
る。
【0097】また、請求項10に係る水浄化装置は、塩
素イオン供給手段によって供給された塩水が電極下端か
ら上方向にかけて吸い上げられるので、塩水を電解手段
及び電解手段と濾過手段とに拡散することができ、電解
水の生成効率が向上するため、殺菌性能を向上させるこ
とができる。
【0098】また、請求項11に係る水浄化装置は、電
気分解で発生した気泡が電解手段及び濾過手段内での滞
留を防止するため循環流が維持され、安定した次亜塩素
酸生成能力を得ることができるので、殺菌性能が安定す
る。
【0099】また、請求項12に係る水浄化装置は、電
気分解で発生した気体を気液分離手段に送り込むことが
可能なので、安定した次亜塩素酸生成能力を得ることが
でき、殺菌性能が安定する。
【0100】また、請求項13に係る水浄化装置は、気
液分離手段を用いずに電気分解で発生した気体を流路に
排出することができるので、装置の簡素化を図ることが
できる。
【0101】また、請求項14に係る水浄化装置は、電
解手段で生成した電解水がフィルター上の懸濁物質等の
有機物によって消費されるのを抑制するのと同時に、常
に安定した浄化性能を維持することができる。
【0102】また、請求項15に係る水浄化装置は、電
解手段の電極間に高濃度の塩素イオンを供給可能となる
ので、電解水の生成効率を向上するので、殺菌性能を向
上させる事ができる。 また、請求項16に係る水浄化
装置は、塩素イオン供給手段から供給された塩水の全量
が電気分解により発生した気泡で水中に拡散されるの
で、効率的に塩素イオン濃度を利用でき、次亜塩素酸の
生成効率が向上するため、殺菌性能を向上させることが
できる。
【0103】また、請求項17に係る水浄化装置は、電
気分解により発生した気体が電解手段及びバイパス路か
ら流路へ容易に排出され、電気分解によって発生する水
の対流が起こりやすくなるり、次亜塩素酸の生成効率が
向上し、殺菌効果が向上する。
【0104】また、請求項18に係る水浄化装置は、電
解手段内部の電極下端付近に塩水を滞留させることがで
きるので、供給した塩素イオンを有効に使用でき、次亜
塩素酸の生成効率が向上するので、高い殺菌性能を得る
ことができる。
【0105】また、請求項19に係る水浄化装置は、塩
素イオン供給手段により供給された塩水が電解手段から
拡散が不十分な状態で送り込まれた場合でもフィルター
底部に溜まることが無くなるので、次亜塩素酸の生成量
が安定化し、殺菌性能を維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1における水浄化装置の構成図
【図2】同水浄化装置の浄化部の構成図
【図3】本発明の実施例2における浄化部の構成図
【図4】本発明の実施例3における浄化部の構成図
【図5】本発明の実施例4における浄化部の構成図
【図6】本発明の実施例4における浄化部の他の例を示
す構成図
【図7】本発明の実施例5における浄化部の構成図
【図8】本発明の実施例6における浄化部の構成図
【図9】従来の水浄化装置の浄化部の構成図
【符号の説明】
8 循環ポンプ 10 循環流路 11、12 流路切換弁 13 浄化部 14 逆洗路 15 排水路 16、29、31、33、37 濾過槽 16b 濾過槽出口 17 電解槽 17a 入口部 17b 底面 18 バイパス路 19 塩水タンク 20 塩水ポンプ 21 塩水路 22 給水路 23、32、30、35 フィルター 23a フィルター底面 24、25、42、43電極 26、36、39 分離槽 27 制御手段 33、40 塩水路
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B01D 29/00 B01D 29/00 E 29/11 C02F 1/50 510C 29/66 520L 29/64 520P 35/027 531P C02F 1/50 510 531Q 520 531R 540B 531 550D 550H 550L 540 560F 550 560Z B01D 29/10 510E 510G 560 520B 520C 530A 29/38 510C 520A 520Z 550A 35/02 J (72)発明者 松本 朋秀 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 4D061 DA07 DA08 DB01 DB10 DB19 DC06 EB05 EB39 ED13 FA13 GC20 4D064 AA11 BF32 BF36 BF39 BF40

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水の流路に懸濁物質を除去可能なフィルタ
    ーを備えた濾過手段と、電気分解により電解水を生成可
    能な少なくとも一対の電極を備えた電解手段とを有し、
    電気分解で発生した水の対流により前記濾過手段と前記
    電解手段との間に循環流を形成可能にした水浄化装置。
  2. 【請求項2】水の流路に懸濁物質を除去可能な中空状フ
    ィルターを備えた濾過手段と、前記中空状フィルターの
    中空部に電気分解により電解水を生成可能な少なくとも
    一対の電極を備えた電解手段とを設けた水浄化装置。
  3. 【請求項3】フィルターの下流側に電解手段を設けた請
    求項1または2記載の水浄化装置。
  4. 【請求項4】フィルターの上流側に電解手段を設けた請
    求項1または2記載の水浄化装置。
  5. 【請求項5】フィルターの上流及び下流側の両側に電解
    手段を設けた請求項1または2記載の水浄化装置。
  6. 【請求項6】濾過手段内のフィルターの下流側と濾過手
    段の下流側の流路を結ぶバイパス路を設け、このバイパ
    ス路に電解手段を備えた構成の請求項1または3記載の
    水浄化装置。
  7. 【請求項7】塩素イオンを供給可能な塩素イオン供給手
    段を設けた請求項1ないし6のいずれか1項記載の水浄
    化装置。
  8. 【請求項8】塩素イオン供給手段は、食塩及び食塩水を
    貯溜する塩水タンクと、濾過手段、電解手段、バイパス
    路のうち少なくともいずれか一つと塩水タンクを結び食
    塩水を供給可能に配置した塩水流路と、濾過手段の下流
    側の流路と塩水タンクを結ぶ給水路と、給水路に設けら
    れ塩水タンク内に水を送り込む給水ポンプを備えた請求
    項7項記載の水浄化装置。
  9. 【請求項9】フィルターを垂直方向に備えた請求項1な
    いし8のいずれか1項記載の水浄化装置。
  10. 【請求項10】電解手段内部の底面と電極の下端部の間
    に空間を有するように電極を配置した請求項1ないし9
    のいずれか1項記載の水浄化装置。
  11. 【請求項11】流路に気体と液体を分離可能な気液分離
    手段を設けた請求項1ないし10のいずれか1項記載の
    水浄化装置。
  12. 【請求項12】気液分離手段は濾過手段及び電界手段内
    の気体を気液分離手段へ送り込めるように濾過手段及び
    電解手段の上方向に配置した請求項11記載の水浄化装
    置。
  13. 【請求項13】濾過手段及は、前記濾過手段内の気体が
    手段外に排出されるように出口部を上方向に有し、前記
    出口部を気液分離手段として流路に接続し、前記出口部
    にバイパス路を接続した請求項6記載の水浄化装置。
  14. 【請求項14】フィルターを洗浄する洗浄手段を設けた
    請求項1ないし13のいずれか1項記載の水浄化装置。
  15. 【請求項15】塩水流路は、電解手段の上側のバイパス
    路に接続した請求項8記載の水浄化装置。
  16. 【請求項16】塩水流路は、電解手段の下側のバイパス
    路と接続した請求項8記載の水浄化装置。
  17. 【請求項17】電解手段の上側のバイパス路の断面積が
    電解手段の下側のバイパス路の断面積よりも大きい請求
    項6ないし16のいずれか1項記載の水浄化装置。
  18. 【請求項18】電解手段の入口部を電極の下端部よりも
    上に設けた請求項1ないし17のいずれか1項記載の水
    浄化装置。
  19. 【請求項19】濾過手段に接続するバイパス路をフィル
    ターの底部よりも低く設置した請求項6ないし18のい
    ずれか1項記載の水浄化装置。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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