JP2000308519A - 化粧用パフおよびその製造法 - Google Patents

化粧用パフおよびその製造法

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JP2000308519A
JP2000308519A JP11120282A JP12028299A JP2000308519A JP 2000308519 A JP2000308519 A JP 2000308519A JP 11120282 A JP11120282 A JP 11120282A JP 12028299 A JP12028299 A JP 12028299A JP 2000308519 A JP2000308519 A JP 2000308519A
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rubber latex
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dyeing
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Hiroshi Okamoto
弘 岡本
Shinichi Inoue
眞一 井上
Hiroki Miyamatsu
宏樹 宮松
Takami Yoshida
貴美 吉田
Kazumi Kanai
一美 金井
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Hokushin Industries Corp
Erubu KK
Hokushin Industry Co Ltd
Original Assignee
Hokushin Industries Corp
Erubu KK
Hokushin Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 有効成分がゴムラテックス製スポンジの表面
に強固に染着し、抗微生物性、抗アレルギー性、抗酸化
性、消臭性にすぐれ、水で湿らせたり水洗したりする使
い方をするにかかわらずそれらの性質が長期間持続する
化粧用パフおよびその製造法を提供することを目的とす
る。 【解決手段】 茶抽出物、カテキン、サポニンおよびタ
ンニン酸よりなる群から選ばれた少なくとも1種の有効
成分(B) を、染色法により、天然ゴムラテックス、アク
リロニトリル−ブタジエンゴムラテックス、スチレン−
ブタジエンゴムラテックスなどのゴムラテックス製スポ
ンジ(A) に染着させる。これにより、目的とする化粧用
パフが得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、抗微生物性(特に
防カビ性)、抗アレルギー性、抗酸化性、消臭性にすぐ
れ、それらの性質が長期間持続し、しかも工業的生産性
の点でも有利である化粧用(狭義の化粧のみならず、ボ
ディ用や浴用も含め、身体に適用するという意味である
とする)パフおよびその製造法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ゴムラテックス製スポンジは、化粧用パ
フとして広く普及している。この化粧用パフは、感触、
強度、その他の点では問題を有しないものの、肌に接触
させて使うものであり、また水で湿潤させたり水洗した
りするものであるため、使用日数が長くなるにつれて微
生物(特にカビ)が繁殖しやすく、黒ずんできたり、嫌
なにおいを発生したりして、清潔感が損なわれる傾向が
ある。
【0003】この対策として、ゴムラテックス製スポン
ジの製造時に無機系抗菌剤や有機系抗菌剤を配合するこ
とが考えられるが、たとえこのような抗菌剤の配合によ
り抗菌性や防カビ性が得られるとしても、化粧用パフは
人体の肌に適用するものであるため、安全性の点で実際
には採用しがたい。
【0004】化粧用パフとは直接の関係がないが、糸、
布地などの繊維製品を草木染めする方法が知られてお
り、そのうち繊維製品を茶染めする出願については、特
開昭49−48981号公報、特開昭54−34081
号公報、特開昭58−115178号公報、特開平3−
19985号公報、および本発明者の出願にかかる特開
平6−173176号公報などがある。また、本出願人
の出願にかかる特開平10−45631号公報には、生
理活性を有する複合体および外用組成物につき開示があ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ゴムラテックス製スポ
ンジの製造時に無機系抗菌剤や有機系抗菌剤を配合する
方法は、先に述べたように化粧用パフが人体の肌に適用
するものであることを考慮すると実際には採用しがた
い。そこで、無機系抗菌剤や有機系抗菌剤に代えて天然
物由来の抗菌剤を配合することが考えられる。
【0006】しかしながら、化粧用パフは、配合した天
然物由来の抗菌剤がゴムの内部に存在して表面に露われ
る量が少なくなるため、配合量の割には有効に利用され
る抗菌剤の量が少ないという問題点がある。また化粧用
パフは、水で湿らせて使用したり、使用後に水洗するこ
とが多いため、使用のたびごとにパフから天然物由来の
抗菌剤が溶出して効果が急速に低下し、その結果、微生
物(特にカビ)が繁殖しやすく、黒ずんできたり、嫌な
においが生じてきたりすることを免れない。
【0007】本発明者らは、かねてより染色法につき研
究を行っており、その中でカテキン等の化合物が天然繊
維に代表される繊維となじみがあること、また抗アレル
ギー作用、抗炎症作用、抗酸化作用、抗菌作用をはじめ
とする種々の生理活性を有していることを見い出してい
たが、その知見を材質や性状は大きく異なる合成ゴムラ
テックス製スポンジからなるパフにも応用できないかと
いう考えに思い至った。
【0008】本発明は、このような背景下において、有
効成分がゴムラテックス製スポンジの表面に強固に染着
し、抗微生物性(防カビ性や抗菌性)、抗アレルギー
性、抗酸化性、消臭性にすぐれ、水で湿らせたり水洗し
たりする使い方をするにかかわらずそれらの性質が長期
間持続する化粧用パフおよびその製造法を提供すること
を目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の化粧用パフは、
茶抽出物、カテキン、サポニンおよびタンニン酸よりな
る群から選ばれた少なくとも1種の有効成分(B) を、染
色法により、ゴムラテックス製スポンジ(A) に染着して
なるものである。
【0010】本発明の化粧用パフの製造法は、茶抽出
物、カテキン、サポニンおよびタンニン酸よりなる群か
ら選ばれた少なくとも1種の有効成分(B) を、媒染剤を
用いた染色法により、あるいは媒染剤に代えまたは媒染
剤と共にカチオン化剤またはフィックス剤を用いた染色
法により、ゴムラテックス製スポンジ(A) に染着させる
ことを特徴とするものである。
【0011】
【発明の実施の形態】以下本発明を詳細に説明する。
【0012】〈ゴムラテックス製スポンジ(A) 〉本発明
においては、スポンジ(A) として、天然ゴムラテックス
製スポンジまたは合成ゴムラテックス製スポンジからな
るものが用いられる。このうち合成ゴムラテックスとし
ては、NBR(アクリロニトリル−ブタジエンゴム)ラ
テックス、SBR(スチレン−ブタジエンゴム)ラテッ
クス、BR(ポリブタジエンゴム)ラテックス、IIR
(ブチルゴム)ラテックス、IR(イソプレンゴム)ラ
テックス、CR(クロロプレンゴム)ラテックスなどが
あげられる。ゴムラテックスは、官能基で変性されたも
のであってもよく、2種以上のゴムラテックスを混合し
たものであってもよい。これらの中では、パフ性能の点
から、天然ゴムラテックス製スポンジと、NBRまたは
SBRラテックス製スポンジとが特に重要である。
【0013】上記において、合成ゴムラテックスは、乳
化重合法により製造される。乳化剤としては、各種のア
ニオン界面活性剤が単独で、あるいはノニオン界面活性
剤と組み合わせて用いられる。場合により、カチオン界
面活性剤を用いることもある。なお合成ゴムラテックス
は、後乳化法によっても製造することができる。
【0014】スポンジ化(連続気泡化)は、好適には、
一般にダンロップ法と呼ばれている作製方法、つまり、
ラテックスをフォーミングマシーンやハンドミキサーな
どで起泡させ、ここに凝固剤を添加してスポンジの形態
を固定し、加熱により架橋させ、ついで洗浄、乾燥させ
てスポンジを得る方法が採用される。ただし、他の方法
でスポンジ化したものであっても差し支えない。
【0015】ゴムラテックス製スポンジ(A) は、特に限
定はないものの、その見掛け密度が50〜500kg/m3
程度、25%硬さが5〜50kgf/cm2 程度の範囲にある
ものであることが好ましい。
【0016】〈有効成分(B) 〉有効成分(B) としては、
茶抽出物、カテキン、サポニン、タンニン酸およびカフ
ェインよりなる群から選ばれた少なくとも1種の有効成
分が用いられる。
【0017】茶抽出物としては、一番茶・二番茶・三番
茶の粉茶、深むし、かぶせなどの茶の抽出物、紅茶やウ
ーロン茶の抽出物を用いることができる。
【0018】カテキン(その属性体も含まれるものとす
る)としては、モノマー状のものやオリゴマー状のもの
が用いられる(テアフラビンも含まれる)。本発明にお
いて用いるカテキンとして特に重要性の高いものは、カ
テキンの濃度を高めた茶由来のカテキン製剤である。茶
カテキンの主たる成分は、エピガロカテキン、エピガロ
カテキンガレート、エピカテキン、エピカテキンガレー
トなどであるが、個々の成分に単離する必要はないの
で、これらの混合物からなる茶カテキンを濃厚に含む製
剤(殊に20%以上、好ましくは25%以上含むもの)
をそのまま好適に用いることができる。市販の茶由来の
カテキン製剤には30%品、50%品、60%品、70
%品、80%品、90%品などがあるので、入手は容易
である。なおカテキンは、阿仙薬をはじめ茶以外の多種
の植物にも含まれているので、それらの植物由来のカテ
キンを用いることもできる。
【0019】サポニンは、有機溶剤や水を用いて茶葉や
茶の種子からサポニンを含む成分を抽出し、ついてカラ
ムクロマトなどの手段を用いて繰り返し精製を行うこと
により取得できる。サポニンは、茶以外の多種の植物、
たとえば、ニンジン、チクセツニンジン、ダイズ、サイ
コ、アマチャヅル、ヘチマ、オンジ、キキョウ、セネ
ガ、バクモンドウ、モクツウ、チモ、ゴシツ、カンゾ
ウ、サンキライなどにも含まれている。ただし、入手の
容易さ、夾雑物の少なさ、染色性などの点から、先に述
べた茶由来の茶サポニンが特に好適である。サポニンに
は、ステロイド系サポニン、トリテルペノイド系サポニ
ンなどがあり、原料植物の種類によっても、ステロイド
系サポニンの多いもの、トリテルペノイド系サポニンの
多いものなどがあるが、本発明の目的にはこれらをいず
れも使用することができる。
【0020】タンニン酸としては、市販の精製されたタ
ンニン酸を用いることができ、また五倍子、没食子など
タンニン酸を多量に含む高タンニン酸含有天然植物の抽
出物またはその半精製物をそのまま用いることもでき
る。
【0021】〈化粧用パフの製造〉本発明の化粧用パフ
を製造するにあたっては、上記の有効成分(B) を、媒染
剤を用いた染色法により、ゴムラテックス製スポンジ
(A) に染着させる。スポンジ(A) は、原反の段階のもの
でも、個々のパフの形状に成形した段階のものでもよ
い。染色に際しては、次の2つの方法を採用することが
好ましい。
【0022】第1の方法は、スポンジ(A) を有効成分
(B) を含む染液と接触させた後、媒染剤(C) を含む媒染
液と接触させる方法である。
【0023】第1の方法において、スポンジ(A) を有効
成分(B) を含む染液と接触させるときの条件について
は、浴比はスポンジ(A) の重量に対し7〜100倍程
度、浴温は50℃〜沸騰温度、処理時間は10分〜数時
間程度、有効成分(B) の濃度はスポンジ(A) の重量に対
し 0.2%owf 以上、通常は1〜50% owf程度とするこ
とが多いが、必ずしもこれらの範囲に限定されない。
【0024】スポンジ(A) を有効成分(B) を含む染液と
接触させた後は、もし必要なら、吐酒石(酒石酸アンチ
モンカリ)による固着を行うことができるが、用途によ
っては粘膜刺激作用による肌への影響も考えられるの
で、通常のケースでは使うまでもないことが多い。
【0025】媒染時の浴比はスポンジ(A) の重量に対し
7〜100倍程度、浴温は常温ないし沸騰温度、また反
応処理時間は10分〜数時間程度とすることが多いが、
必ずしもこの範囲に限定されない。
【0026】以上の工程終了後は、適宜ソーピング、水
洗などの後処理を行ってから、自然乾燥または熱風乾燥
する。
【0027】第2の方法は、スポンジ(A) を有効成分
(B) および媒染剤(C) を含む染液兼用媒染液と接触させ
ることにより、染色反応および媒染反応を同時に行う方
法である。
【0028】第2の方法を実施するに際しては、予め有
効成分(B) の一部を染液として用いてスポンジ(A) と接
触させておいてから、有効成分(B) および媒染剤(C) の
双方を含む染液兼用媒染液と接触させる方法を採用する
ことも好ましい。
【0029】上記の第1および第2の方法における媒染
剤(C) としては、鉄媒染剤(木酢酸鉄、硫酸第一鉄、硝
酸鉄、酢酸第一鉄、木酢酸鉄等の鉄塩)、カルシウム媒
染剤(酢酸カルシウム、水酸化カルシウム等)、チタン
媒染剤(有機酸のチタン塩)、アルミ媒染剤(酢酸アル
ミニウム、硫酸アルミニウム、塩化アルミニウム、ミョ
ウバン、焼ミョウバン、カリミョウバン、市販のアルミ
液等のアルミニウム塩)、銀媒染剤(酢酸銀、硝酸銀等
の銀塩)、銅媒染剤(銅塩)、スズ媒染剤(スズ塩)、
亜鉛媒染剤(亜鉛塩)、クロム媒染剤(クロム塩)、コ
バルト媒染剤(コバルト塩)などがあげられる。ツバキ
灰、サワフタギ灰、ヒサカキ灰、クヌギ灰、アカザ灰、
早稲藁灰などの草木灰(木灰や藁灰)を用いることもで
きる。これらの草木灰は、アルミニウムイオンのほか、
染色に有用な他の金属イオンやアルカリ物質を含んでい
る。
【0030】上記第1または第2の方法を実施すること
により、染色が達成される。
【0031】染色に際しては、上記の方法のほか、次の
ような方法を採用することもできる。その一つは、スポ
ンジ(A) をカチオン化剤またはフィックス剤を含む染液
と接触させた後、有効成分(B) を含む染液と接触させる
方法である。他の一つは、スポンジ(A) をカチオン化剤
またはフィックス剤と有効成分(B) とを含む処理液と接
触させる方法である。これらいずれの方法においても、
さらに媒染剤(C) を染液や処理液に配合したり、媒染剤
(C) による処理工程を付加したりしてもよい。
【0032】カチオン化剤としては市販の種々のカチオ
ン化剤を用いることができ、カチオン化処理は通常はア
ルカリの存在下で行う。フィックス剤としては、ポリア
ミン系やカチオン系をはじめとする種々のフィックス剤
が用いられる。
【0033】〈化粧用パフの用途〉本発明の化粧用パフ
は、ファンデーションの塗布化粧用、化粧落とし用(ス
ポンジチーフ)、洗髪後の水切り用(タオルターバ
ン)、浴用、ボディ摩擦用をはじめ、身体に適用する各
種のパフ(パフ類似物を含む)として有用である。
【0034】
【実施例】次に実施例をあげて本発明をさらに説明す
る。以下「% owf」とあるのは、パフ(A) に対する重量
%である。
【0035】〈パフ(A) の準備〉ダンロップ法としてよ
く知られている方法により、下記の7種の親水性グレー
ドのスポンジを作製した。各スポンジは、見掛け密度が
150kg/m3 前後、25%硬さが15kgf 前後となるよ
うに製造条件を調節した。 (A1): 天然ゴム(NR)ラテックス製スポンジ (A2): NBRラテックス製スポンジ (A3): SBRラテックス製スポンジ (A4): BRラテックス製スポンジ (A5): IIRラテックス製スポンジ (A6): IRラテックス製スポンジ (A7): CRラテックス製スポンジ
【0036】〈有効成分(B) の準備〉有効成分(B) とし
て、次のものを準備した。 (B1): 茶抽出物(水200ml中に一番茶の粉茶10gを
入れ、約5分間浸漬した後、温度20〜25℃にて5〜
15分間撹拌し、一昼夜置いた。翌日ろ過を行い、茶葉
抽出液160〜190mlを得た。) (B2): 茶カテキン(エピガロカテキン、エピガロカテキ
ンガレート、エピカテキンおよびエピカテキンガレート
の合計量が約30重量%の茶由来のカテキン製剤) (B3): 純度約70重量%の茶サポニン (B4): 純度約85重量%のタンニン酸
【0037】〈媒染剤(C) の準備〉媒染剤(C) として、
次のものを用いた。 (C1): 銅塩系の銅媒染剤 (C2): 木酢酸鉄系の鉄媒染剤
【0038】〈化粧用パフの製造〉各種のスポンジ(A)
に対して、下記のようにして有効成分(B) の染着を行っ
た。
【0039】実施例1 スポンジ(A) 5gを水150ml(浴比1:30)中に投
入し、撹拌しながら90℃まで加温し、この温度で約1
0分間撹拌処理した後、水洗、脱水を行った。
【0040】水中に茶カテキン(B2)(30% owf)を加
え、さらに水を加えて全体を150ml(浴比1:30)
にして処理液を調製し、この処理液にスポンジ(A) を投
入し、約80℃まで加温してから約30分間撹拌処理
し、ついで温調を切ってから60分間撹拌処理を続けた
後、水洗、脱水を行った。
【0041】銅媒染剤(C1)を水に添加して2%水溶液と
した後、この水溶液に上記処理後のスポンジ(A) 5gを
投入し(浴比1:30)、約10分間なじませてから約
85℃まで昇温し、この温度で約30分撹拌処理した
後、水洗、脱水、乾燥を行った。これにより、染色パフ
が得られた。
【0042】実施例2 スポンジ(A) 5gを水150ml(浴比1:30)中に投
入し、撹拌しながら90℃まで加温し、この温度で約1
0分間撹拌処理した後、水洗、脱水を行った。
【0043】水中にタンニン酸(B4)(10% owf)を加
え、さらに水を加えて全体を150ml(浴比1:30)
にして処理液を調製し、この処理液にスポンジ(A) を投
入し、約80℃まで加温してから約30分間撹拌処理
し、ついで温調を切ってから60分間撹拌処理を続けた
後、水洗、脱水を行った。
【0044】銅媒染剤(C1)を水に添加して2%水溶液と
し、茶カテキン(B2)(10% owf)と合わせた液に、上
記処理後のスポンジ(A) 5gを投入し(浴比1:3
0)、約10分間なじませてから約85℃まで昇温し、
この温度で約30分撹拌処理した後、水洗、脱水、乾燥
を行った。これにより、染色パフが得られた。
【0045】実施例3 スポンジ(A) 5gを水150ml(浴比1:30)中に投
入し、撹拌しながら90℃まで加温し、この温度で約1
0分間撹拌処理した後、水洗、脱水を行った。
【0046】水中にタンニン酸(B4)(10% owf)を加
え、さらに水を加えて全体を150ml(浴比1:30)
にして処理液を調製し、この処理液にスポンジ(A) を投
入し、約80℃まで加温してから約30分間撹拌処理
し、ついで温調を切ってから60分間撹拌処理を続けた
後、水洗、脱水を行った。
【0047】銅媒染剤(C1)を水に添加して2%水溶液と
し、茶サポニン(B3)(5% owf)と合わせた液に、上記
処理後のスポンジ(A) 5gを投入し(浴比1:30)、
約10分間なじませてから約85℃まで昇温し、この温
度で約30分撹拌処理した後、水洗、脱水、乾燥を行っ
た。これにより、染色パフが得られた。
【0048】実施例4 スポンジ(A) 5gを水150ml(浴比1:30)中に投
入し、撹拌しながら90℃まで加温し、この温度で約1
0分間撹拌処理した後、水洗、脱水を行った。
【0049】水中に茶カテキン(B2)(30% owf)を加
え、さらに水を加えて全体を150ml(浴比1:30)
にして処理液を調製し、この処理液にスポンジ(A) を投
入し、約80℃まで加温してから約30分間撹拌処理
し、ついで温調を切ってから60分間撹拌処理を続けた
後、水洗、脱水を行った。
【0050】銅媒染剤(C1)を水に添加して2%水溶液と
した液に茶サポニン(B3)(5% owf)を加え、上記処理
後のスポンジ(A) 5gを投入し(浴比1:30)、約1
0分間なじませてから約85℃まで昇温し、この温度で
約30分撹拌処理した後、水洗、脱水、乾燥を行った。
これにより、染色パフが得られた。
【0051】実施例5 スポンジ(A) 5gを水150ml(浴比1:30)中に投
入し、撹拌しながら90℃まで加温し、この温度で約1
0分間撹拌処理した後、水洗、脱水を行った。
【0052】水中に茶カテキン(B2)(30% owf)と茶
サポニン(B3)(5% owf)とを加え、さらに水を加えて
全体を150ml(浴比1:30)にして処理液を調製
し、この処理液にスポンジ(A) を投入し、約80℃まで
加温してから約30分間撹拌処理し、ついで温調を切っ
てから60分間撹拌処理を続けた後、水洗、脱水を行っ
た。
【0053】銅媒染剤(C1)を水に添加して2%水溶液と
した液に、上記処理後のスポンジ(A) 5gを投入し(浴
比1:30)、約10分間なじませてから約85℃まで
昇温し、この温度で約30分撹拌処理した後、水洗、脱
水、乾燥を行った。これにより、染色パフが得られた。
【0054】実施例6 スポンジ(A) 5gを水250ml(浴比1:50)中に投
入し、この液にカチオン化剤(一方社油脂工業株式会社
製の「uk」)25ml(uk100g/リットル)を加
え、常温にて5分間浸透させた後、約30分かけてゆっ
くりと約80℃まで加温した。ついでNaOH3.75g
(NaOH15f/リットル)を、はじめ3/10、つ
いで7/10加えて約1時間加熱した。次にパフ(A) を
取り出して水洗し、この液に酢酸1.25ml(酢酸5ml/リ
ットル)を加えて中和し、40℃にて5分間浸透させ
た。最後に水洗、脱水してカチオン化処理したスポンジ
(A) を得た。
【0055】上述の茶抽出物(B1)からなる処理液にカチ
オン化処理したスポンジ(A) を投入し、約80℃まで加
温してから約30分間撹拌処理し、ついで温調を切って
から60分間撹拌処理を続けた後、水洗、脱水を行っ
た。
【0056】鉄媒染剤(C2)を水に添加して3%水溶液と
した後、この水溶液に上記処理後のスポンジ(A) 5gを
投入し(浴比1:30)、約10分間なじませてから約
85℃まで昇温し、この温度で約30分撹拌処理した
後、水洗、脱水、乾燥を行った。これにより、染色パフ
が得られた。
【0057】実施例7 実施例5において、媒染剤による処理を省略し、カチオ
ン化処理と茶抽出物による処理とにとどめたほかは実施
例5と同様にして、染色パフを得た。
【0058】実施例8 実施例7において、カチオン化剤に代えて、ポリエチレ
ンポリアミン系のフィックス剤を用いたほかは実施例7
と同様にして、染色パフを得た。
【0059】〈実施例の条件のまとめ〉上記実施例1〜
8の処理条件を次の表1にまとめて示す。表1中、有効
成分(B) の「%」は「% owf」である。
【0060】
【表1】 実施例 処 理 順 序 1 [茶カテキン(B2) 30%]→[銅媒染剤(C1) 2% ] 2 [タンニン酸(B4) 10%]→[茶カテキン(B2) 10%+銅媒染剤(C1) 2% ] 3 [タンニン酸(B4) 10%]→[茶サポニン(B3) 5% +銅媒染剤(C1) 2% ] 4 [茶カテキン(B2) 30%]→[茶サポニン(B3) 5% +銅媒染剤(C1) 2% ] 5 [茶カテキン(B2) 30%+茶サポニン(B3) 5% ]→[銅媒染剤(C1) 2% ] 6 [カチオン化剤]→[茶抽出物(B1)]→[鉄媒染剤(C2) 2% ] 7 [カチオン化剤]→[茶抽出物(B1)] 8 [フィックス剤]→[茶抽出物(B1)]
【0061】〈カビ抵抗性試験〉 試料:試料として厚み5mmの矩形状のスポンジ(A1)〜(A
7)を用いて、実施例1〜8に従って染色パフを得た場合
につき、カビ抵抗性試験を行った。市販のパフ2種につ
いては、そのままカビ抵抗性試験に供した。
【0062】カビ抵抗性試験:JIS Z 2911 6.2.2(繊維
製品の試験;湿式法)に準じ、無機塩寒天培地平板上に
試料を貼付し、下記のカビ4菌株の胞子懸濁液を噴霧
し、27±1℃で7日間培養を行った。結果を表2に示
す。 試験菌株1:Penicillium citrinum ATCC 9849 2:Cladosporium cladosporioides ATCC 16022 3:Trichophyton mentagrophytes IFO 5466 4:Aureobasidium pullulans IFO 6353 試料上のカビの生育の程度の判定 −:カビの生育を認めない。 ±:ごくわずかに生育を認めた。 +:生育を認めた。 ++:カビの生育が目立つ。 +++ :カビの生育がさらに著しい。
【0063】
【表2】 使用パフ 表1の カビの生育状態(7日後) (A) 処理法 菌株1 菌株2 菌株3 菌株4 市販品A 処理せず +++ +++ +++ ++ 市販品B 処理せず +++ +++ +++ ++ (A2) NBR 実施例1 ± ± ± − (A2) NBR 実施例2 ± ± ± − (A2) NBR 実施例3 ± ± ± − (A2) NBR 実施例4 ± ± ± − (A2) NBR 実施例5 ± ± ± − (A2) NBR 実施例6 ± ± ± − (A2) NBR 実施例7 ± ± ± ± (A2) NBR 実施例8 ± ± ± ± (A3) SBR 実施例1 ± ± ± − (A3) SBR 実施例2 ± ± ± − (A3) SBR 実施例3 ± ± ± − (A3) SBR 実施例4 ± ± ± − (A3) SBR 実施例5 ± ± ± − (A1) NR 実施例1 ± ± ± − (A1) NR 実施例2 ± ± ± − (A4) BR 実施例4 + ± + − (A5) IIR 実施例4 + ± + − (A6) IR 実施例4 + + ± − (A7) CR 実施例4 + ± ± ±
【0064】〈水浸漬処理のカビ抵抗性に与える影響〉
表1の(A2)NBR の6種、(A3)SBR の5種、(A1)NRの2種
を用いた「染色パフ」につき、「肌への適用→4時間水
浸漬後水洗→自然乾燥」のサイクルを計10日間にわた
り計10回繰り返してから、上記と同じカビ抵抗性試験
を行ったところ、表1の場合と事実上変わらないカビ抵
抗性が得られた。またこれらの染色パフは、水浸漬処理
の前後を問わず肌にやさしく、しかも上記サイクルを繰
り返しても嫌な臭いは感じられなかった。
【0065】これに対し、(A2)NBR 、(A3)SBR 、(A1)NR
のパフにカテキンまたはサポニンを2重量%含浸させて
乾燥することにより担持させたときは、7日後のカビの
生育状態は菌株1〜4に関し±〜+の結果が得られた
が、わずか1回の「4時間水浸漬後水洗」を行っただけ
で、カビの生育状態は菌株1〜4に関し++〜+++ となっ
た。これは、水浸漬により、含浸担持させた有効成分が
水中に溶出してしまうためである。
【0066】
【発明の効果】本発明の化粧用パフは、有効成分がパフ
の表面に強固に染着し(内部にも浸透して染着し)、抗
微生物性、抗アレルギー性、抗酸化性、消臭性にすぐ
れ、それらの性質が長期間持続する。手や肌と接触する
用途に用いても、安全であり、かつ健康のためにも好都
合である。有効成分(B) (またはこれと媒染剤(C) )の
種類や量を種々変えた場合につき予備的にデータをとっ
ておけば、色調、深み、濃さなどがわかるので、外観的
に美麗であるばかりでなく、目視だけでもおよその染着
量がわかる。洗濯を行う用途に用いた場合も、堅牢度が
高い。しかも、工業的生産性の点でも有利である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) D06P 5/00 D06P 5/00 D (72)発明者 宮松 宏樹 静岡県浜松市寺島町631番地 (72)発明者 吉田 貴美 静岡県浜松市龍禅寺町536番地 (72)発明者 金井 一美 神奈川県横浜市鶴見区尻手2丁目3番6号 北辰工業株式会社内 Fターム(参考) 4H011 AA02 AA04 BA04 BB03 BB08 BB22 BC19 DA09 DC10 DD07 DF02 DH02 DH18 DH20 4H057 AA01 AA02 BA32 CA03 CA09 CA38 CA90 CB18 CB36 CB38 CB43 CB60 CC02 CC03 DA02 DA19 DA28 DA29 DA90 GA07 GA26

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】茶抽出物、カテキン、サポニンおよびタン
    ニン酸よりなる群から選ばれた少なくとも1種の有効成
    分(B) を、染色法により、ゴムラテックス製スポンジ
    (A) に染着してなる化粧用パフ。
  2. 【請求項2】ゴムラテックス製スポンジ(A) が、天然ゴ
    ムラテックス、アクリロニトリル−ブタジエンゴムラテ
    ックス、スチレン−ブタジエンゴムラテックス、ポリブ
    タジエンゴムラテックス、ブチルゴムラテックス、イソ
    プレンゴムラテックス、クロロプレンゴムラテックス、
    あるいはこれらが官能基で変性されたものから選ばれた
    ゴムラテックス製のスポンジである請求項1記載の化粧
    用パフ。
  3. 【請求項3】茶抽出物、カテキン、サポニンおよびタン
    ニン酸よりなる群から選ばれた少なくとも1種の有効成
    分(B) を、媒染剤を用いた染色法により、あるいは媒染
    剤に代えまたは媒染剤と共にカチオン化剤またはフィッ
    クス剤を用いた染色法により、ゴムラテックス製スポン
    ジ(A) に染着させることを特徴とする化粧用パフの製造
    法。
  4. 【請求項4】スポンジ(A) を有効成分(B) を含む染液と
    接触させた後、媒染剤(C) を含む媒染液と接触させる
    か、スポンジ(A) を有効成分(B) および媒染剤(C) を含
    む染液兼用媒染液と接触させることにより、染色反応お
    よび媒染反応を同時に行うことを特徴とする請求項3記
    載の化粧用パフの製造法。
  5. 【請求項5】スポンジ(A) をカチオン化剤またはフィッ
    クス剤を含む染液と接触させた後、有効成分(B) を含む
    染液と接触させるか、スポンジ(A) をカチオン化剤また
    はフィックス剤と有効成分(B) とを含む処理液と接触さ
    せることを特徴とする請求項3記載の化粧用パフの製造
    法。
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