JP2000307968A - 電子番組情報送信方法、電子番組情報受信方法、電子番組情報受信装置及び電子番組情報伝送システム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ＥＰＧ用の電子番組情報が更新された際の、
受信側での更新処理が簡単な処理で迅速に行えるように
する。 【解決手段】 放送データに所定の態様で電子番組情報
を重畳して送信すると共に、その送信する電子番組情報
に、電子番組情報のバージョンの情報と、そのバージョ
ンの更新があったときに変更箇所の情報（ｄ１）を付加
して送信し、放送データを受信する側で、受信したデー
タに含まれる電子番組情報を抽出して保持すると共に、
その保持した電子番組情報のバージョンと、受信して抽
出した電子番組情報のバージョンとが異なるとき、電子
番組情報の変更された箇所のデータを受信して、保持し
た電子番組情報を修正するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、例えばデジタルテ
レビジョン放送に適用して好適な電子番組情報送信方法
と、その送信方法で送信される電子番組情報を受信する
電子番組情報受信方法と、その受信方法を適用した電子
番組情報受信装置と、これらの送信方法及び受信方法を
適用した電子番組情報伝送システムに関する。

【０００２】

【従来の技術】近年、デジタルテレビジョン放送が各種
実用化されている。このデジタルテレビジョン放送は、
映像データや音声データなどの番組データをデジタルデ
ータ化して伝送するようにしたもので、番組データには
各種サブデータを付加して伝送することができる。

【０００３】番組データに付加して伝送されるサブデー
タの１つとして、電子番組ガイド（Ｅｌｅｃｔｒｏｎｉ
ｃ Ｐｒｏｇｒａｍ Ｇｕｉｄｅ：以下ＥＰＧと称す
る）と称されるサービス用のデータ（以下このデータを
電子番組情報と称する）がある。このＥＰＧは、各チャ
ンネルで伝送される番組の内容に関する情報（番組名，
番組開始時刻，番組終了時刻，簡単な番組の解説など）
を電子化して伝送するようにしたもので、この放送を受
信して表示する受像機では、ＥＰＧのデータに基づいた
番組表などの画像を表示できるようにしてある。また、
ＥＰＧに基づいた番組表の画像中の選択操作により、番
組の録画予約などの操作が行えるようにすることも考え
られる。

【０００４】図７は、ＥＰＧ用のデータを受信して、電
子番組表を表示させた例を示したものである。図７に示
した例は、横軸を時間軸とし縦軸をチャンネル番号とし
た一覧表とした例で、番組名をチャンネル順に表示させ
た例としてある。このような番組表の他に、特定のチャ
ンネルの長期間（一週間など）の番組表を表示させた
り、特定のジャンルの番組だけを表示させたり、種々の
番組表の表示態様が考えられる。どのような形態で番組
表を表示させるかは、受信機側が持つソフトウェアに依
存する。このようなＥＰＧのサービスを行うことで、１
つのシステムでサービスするチャンネル数が数百チャン
ネルあるような場合でも、それぞれのチャンネルの内容
を的確に案内することができ、ユーザがチャンネルの内
容を容易に把握できるようになる。

【０００５】図８は、ＥＰＧ用の電子番組情報が伝送さ
れる状態の一例を示したものである。この例では、電子
番組情報は、セクションと称される単位に分割されたデ
ータとしてあり、そのときの電子番組情報の情報量によ
り任意のセクション数が設定される。図８の例では１０
０セクションで１つの電子番組情報が構成される例とし
てある。

【０００６】１つのセクションは、例えば図９に示すよ
うに、テーブルＩＤと、バージョン番号のデータと、セ
クション番号のデータと、最終セクションのデータと、
実データ（実際の番組データ）と、誤り訂正符号ＣＲＣ
などで構成され、１セクションのデータ量が予め決めら
れている。このように構成される１つのセクションのデ
ータが、所定量のデータ毎にパケット化されて、そのパ
ケットデータが映像データや音声データなどの番組デー
タに随時付加されて、その放送データが送出されるチャ
ンネルで、繰り返し伝送される。

【０００７】図８の例では、セクション番号１のデータ
からセクション１００のデータまでの１単位の電子番組
情報が伝送されると、再びセクション番号１から送信が
繰り返される。１組の電子番組情報を伝送するのに要す
る時間は、そのときの電子番組情報のデータ量によって
も異なるが、例えば最短で数秒、最も長い場合で数十分
が必要である。従って、受信側では、いつ放送を受信し
ても電子番組情報が得られるが、受信開始時には、少な
くとも１単位の電子番組情報が伝送される周期が経過し
ないと、全てのデータが得られず、ＥＰＧによる番組表
などが表示できない。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】ところで、ＥＰＧの電
子番組情報は、随時更新されるものである。即ち、例え
ばある放送システムでは、電子番組情報で数十時間後ま
での番組情報を随時伝送する構成としてあった場合、時
間の経過により新しい番組情報を加えた電子番組情報に
随時更新させる必要がある。また、放送予定の突発的な
変更などにより、不定期で電子番組情報の一部を更新さ
せる必要が生じる場合もある。

【０００９】放送局側から送信されるＥＰＧ用の電子番
組情報が更新された場合には、図９に示すバージョン番
号が、次の番号に変化するようにしてあり、受信機側で
は、バージョン番号が変化したとき、その受像機が記憶
する電子番組情報を、新たに伝送される電子番組情報に
書き換えさせて、電子番組情報を更新させるようにして
あった。従って、電子番組情報が更新された場合には、
その更新作業に時間がかかる問題があった。即ち、例え
ば図８に示すような１００セクションで１単位の電子番
組情報が構成されていた場合には、電子番組情報の更新
があった場合、１００セクションのデータを全て受信し
て、電子番組情報の記憶部の記憶データを全て書き換え
る必要があり、例えば１００セクションのデータが伝送
されるのに数十分かかるシステムの場合には、その１サ
イクル伝送される時間が経過するまで、最新のデータに
よる番組表が表示されない。

【００１０】本発明は、ＥＰＧ用の電子番組情報が更新
された際の、受信側での更新処理が簡単な処理で迅速に
行えるようにすることを目的とする。

【００１１】

【課題を解決するための手段】本発明の電子番組情報送
信方法は、放送データに、電子番組情報を付加して送信
する電子番組情報送信方法において、電子番組情報を、
所定のデータ量毎にセクション化し、セクション化され
たデータ毎に、その電子番組情報のバージョンに関する
情報を付加して送信すると共に、電子番組情報のバージ
ョンが変更されたとき、その電子番組情報の変更に関す
る情報を、各セクションの情報に付加して送信するよう
にしたものである。

【００１２】本発明の電子番組情報送信方法によると、
電子番組情報のバージョンが変更されたとき、その変更
に関する情報が送信され、受信側で電子番組情報が変更
されたことが判断できるようになる。

【００１３】本発明の電子番組情報受信方法は、放送デ
ータに付加された電子番組情報を受信する電子番組情報
受信方法において、受信したデータに含まれる電子番組
情報のバージョンに関する情報を抽出すると共に、その
抽出したバージョンが、保持された電子番組情報のバー
ジョンと異なるとき、電子番組情報の変更箇所のデータ
を受信して、保持された電子番組情報を修正するように
したものである。

【００１４】本発明の電子番組情報受信方法によると、
電子番組情報のバージョンが変化したとき、伝送される
変更箇所のデータに基づいて変更箇所を判断できる。そ
して、その変更箇所のデータが含まれる部分のデータを
受信して抽出し、その抽出したデータにより保持した電
子番組情報を修正することで、受信して保持される電子
番組情報が新しいバージョンの情報に更新される。

【００１５】本発明の電子番組情報受信装置は、放送デ
ータを受信する受信手段と、受信手段が受信した放送デ
ータに付加された電子番組情報を抽出する抽出手段と、
抽出手段が抽出した電子番組情報を保持する記憶手段
と、抽出手段が抽出した電子番組情報のバージョンを判
断しその判断したバージョンが記憶手段に記憶されてい
る電子番組情報のバージョンと異なるとき抽出手段が抽
出した電子番組情報の変更箇所のデータに基づいて記憶
手段に記憶された電子番組情報を修正する制御手段とを
備えたものである。

【００１６】本発明の電子番組情報受信装置によると、
抽出手段が抽出して記憶手段が保持した電子番組情報の
バージョンよりも、受信中の放送データに含まれる電子
番組情報のバージョンの方が新しくなったとき、電子番
組情報の変更箇所のデータに基づいて、記憶手段が保持
した電子番組情報を修正させることで、変更箇所のデー
タだけを受信して抽出するだけで、電子番組情報の更新
が可能になる。

【００１７】本発明の電子番組情報伝送システムは、放
送データに所定の態様で電子番組情報を重畳して送信す
ると共に、その送信する電子番組情報に、電子番組情報
のバージョンの情報と、そのバージョンの更新があった
ときに変更箇所の情報を付加して送信し、放送データを
受信する側で、受信したデータに含まれる電子番組情報
を抽出して保持すると共に、その保持した電子番組情報
のバージョンと、受信して抽出した電子番組情報のバー
ジョンとが異なるとき、電子番組情報の変更された箇所
のデータを受信して、保持した電子番組情報を修正する
ようにしたものである。

【００１８】本発明の電子番組情報伝送システムによる
と、送出される電子番組情報のバージョンが更新された
とき、変更箇所の情報が送信され、受信する側で、その
変更箇所の情報に基づいて、受信して保持された電子番
組情報の部分的な修正によりバージョンの更新が可能に
なる。

【００１９】

【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態を、
図１〜図５を参照して説明する。

【００２０】本実施の形態においては、デジタル衛星放
送システムに適用したものであり、図１はシステムの全
体構成を示す。放送局１００は、放送番組を構成する映
像データと音声データとを、放送方式で決められた方式
でエンコードするエンコーダ１０１ａ〜１０１ｎ，‥
‥，１１１ａ〜１１１ｎをチャンネル数に対応した任意
の数用意してある。各エンコーダでは、例えばＭＰＥＧ
（Moving Picture Expers Group ）２方式で映像データ
と音声データをエンコードする。

【００２１】各エンコーダでエンコードされたデータ
は、所定のチャンネル数毎に多重化部１０２，‥‥，１
１２に供給して、多重化処理を行う。ここで、各多重化
部１０２〜１１２には、ＥＰＧデータ生成装置１０３，
‥‥，１１３が接続してあり、各ＥＰＧデータ生成装置
１０３〜１１３で生成されたＥＰＧ用データ（即ち電子
番組情報）を、多重化部１０２〜１１２で多重化される
各系統のデータに、付加する。付加される電子番組情報
の詳細については後述するが、ここでは各伝送チャンネ
ルで電子番組情報は共通の情報としてある。

【００２２】各多重化部１０２〜１１２で多重化された
データは、それぞれ変調部１０４，‥‥，１１４に供給
して、衛星への伝送用に変調処理を行い、その変調され
た信号をアンテナ１２１から衛星１２２にアップリンク
ｕで無線伝送する。衛星１２２で受信された信号は、衛
星から送信するための変換処理を行い、変換された信号
をダウンリンクｄで無線送信する。

【００２３】衛星１２２から無線送信された信号は、受
信機２００に接続されたパラボラアンテナ２００ａで受
信し、受信機２００内のチューナ２０１で所定の伝送チ
ャンネルを受信して、その受信信号を復調器２０２に供
給して復調する。このとき、受信チャンネルがスクラン
ブル化されている場合には、デスクランブル化の処理に
ついても実行する。

【００２４】復調器２０２で復調した受信データは、分
離化部２０３に供給して、その伝送チャンネルに多重化
されていたデータから、必要なチャンネルの映像データ
と音声データとその他のデータとを抽出する。分離化部
２０３で抽出した映像データと音声データについては、
デコーダ２０４に供給し、ＭＰＥＧ２方式でデコーダさ
れていた映像データと音声データのデコードを行う。デ
コードされた映像データは映像処理部２０５に供給し、
処理された映像データ（デジタル映像データ又はアナロ
グ映像信号）を、出力端子２００Ｖから受像機（図示せ
ず）の映像入力端子などに供給する。デコードされた音
声データは音声処理部２０６に供給し、処理された音声
データ（デジタル音声データ又はアナログ音声信号）
を、出力端子２００Ａから受像機の音声入力端子などに
供給する。

【００２５】分離化部２０３で抽出したその他のデータ
の内の、電子番組情報については、ＥＰＧ処理部２０７
に供給する。このＥＰＧ処理部２０７には、ＥＰＧデー
タ用メモリ２０８が接続してあり、このメモリ２０８に
分離化部２０３から供給される電子番組情報を記憶させ
て保持させる構成としてある。ＥＰＧ処理部２０７で
は、このメモリ２０８に保持された電子番組情報に基づ
いて、ＥＰＧ画面用の映像データを生成させて、その映
像データを出力端子２００Ｅから受像機などに供給する
構成としてある。なお、映像処理部２０５に接続された
出力端子２００ＶからＥＰＧ画面用の映像データを出力
させても良い。また、受信機２００のＥＰＧ処理部２０
７では、電子番組情報を得る処理だけを行って、メモリ
２０８に記憶された電子番組情報を、図示しない受像機
などに伝送して、その受像機などでＥＰＧ用の画面を生
成させる処理を行っても良い。

【００２６】次に、本実施の形態において、放送局１０
０側から衛星１２２を経由して各受信機に無線伝送され
る放送データに含まれる電子番組情報の構成について説
明する。まず、本例の電子番組情報は、所定のデータ量
毎にセクションと称されるブロックに分割された構成と
され、そのセクション構成のデータが、さらに所定数の
パケットに分割されて、そのパケット単位で放送データ
に重畳されて、随時伝送される。１セクションのデータ
量は、例えば４０９６バイトである。そして、各セクシ
ョンはセクション番号が付与されて伝送され、１組の電
子番組情報を構成する全てのセクションのデータが伝送
されると、同じ電子番組情報のデータの伝送が、セクシ
ョン１から繰り返される。ここまでの電子番組情報の構
成については、従来例として図８に示した構成と同じで
ある。

【００２７】そして本実施の形態においては、各セクシ
ョンを図２に示す構成とする。即ち、テーブルを識別す
るＩＤであるテーブルＩＤのデータと、電子番組情報の
バージョン番号のデータと、そのデータが属するセクシ
ョン番号のデータと、このデータを構成する電子番組情
報の最終セクション番号のデータなどが所定の順序で配
置された後に、変更データｄ１が配置してあり、その変
更データｄ１の後に、実際の電子番組情報である実デー
タと、セクション内の各データの誤り訂正符号ＣＲＣが
配置してある。バージョン番号のデータについては、こ
こでは４ビットなどの比較的少ない量のデータで構成し
てある。例えば４ビットでバージョン番号のデータを構
成させた場合には、バージョン番号として０〜３１の値
とすることができ、例えば電子番組情報が更新される毎
に１ずつ値を増やすことが考えられる。また、１単位の
電子番組情報を構成するいずれかのセクション内の実デ
ータには、そのバージョンの電子番組情報を生成させた
年月日時分秒のデータが配置してある。

【００２８】変更データｄ１については、現在の電子番
組情報のバージョンの１つ前のバージョンの番号のデー
タと、その１つの前のバージョンの電子番組情報を生成
させた年月日時分秒のデータと、前のバージョンからの
変更箇所を示すデータとが配置してある。ここでは変更
箇所を示すデータとして、データに変更があったセクシ
ョン番号のデータを配置するようにしてある。従って、
変更箇所が複数のセクションである場合には、その全て
のセクション番号のデータが配置してある。

【００２９】それぞれのセクションのデータがこのよう
に構成された上で、所定の時間（例えば数秒から数十分
の間の時間）をかけて、電子番組情報が周期的に繰り返
し伝送される。ここで本例においては、図３のＡに示す
ように、セクション番号１からセクション番号１００ま
での１００セクションのデータで、あるバージョンの１
単位の電子番組情報が構成されているとする。このとき
のバージョン番号を、ここではバージョン０とする。

【００３０】そして、あるタイミングで、そのバージョ
ン０の電子番組情報の一部が更新されて、バージョン１
の電子番組情報に変わったとする。ここでは、バージョ
ン０とバージョン１との変更点は、セクション２内の実
データが修正されて、図３のＢに示すセクション２′を
含む構成の電子番組情報になったものとする。なお、修
正前のセクション２と修正後のセクション２′のセクシ
ョン番号については、変更がない（ここではセクション
番号２とする）。

【００３１】バージョン１の電子番組情報の送出が放送
局１００側から開始されると、そのとき送信される全て
のセクションのデータには、図２に示した変更データｄ
１を配置する。ここでの変更データｄ１としては、変更
前のバージョン番号０のデータと、そのバージョン番号
０のデータを生成させた年月日時分秒のデータと、変更
箇所であるセクション番号２のデータを付加する。

【００３２】そして、セクション分けされたバージョン
１のデータを送信する順序として、例えば図４に示すよ
うに、変更があったセクションのデータを、他のセクシ
ョンのデータよりも短い周期で伝送するようにしてあ
る。即ち、ここではセクション２′のデータが、前のバ
ージョンから修正されたデータであるので、このセクシ
ョン２′のデータを、２セクションに１回の周期で送
り、残りの区間に、それ以外のセクション番号のデータ
をセクション番号順に送信する。即ち、例えばセクショ
ン番号１，セクション番号２，セクション番号３，セク
ション番号２，セクション番号４，‥‥，セクション番
号１００，セクション番号２，セクション番号１，‥‥
と繰り返し送信する。

【００３３】なお、図４に示すような変更があったセク
ションのデータの短い周期での繰り返しの送信処理は、
次のバージョンへの変更があるまで行っても良いが、バ
ージョンの変更があってから、所定時間（例えば数分程
度）だけ行って、その時間が経過した後は、セクション
番号順の送信だけを行うようにしても良い。また、図４
の例では、１つのセクション（セクション番号２の箇
所）だけに変更があった例としたが、複数のセクション
に変更があった場合には、その変更があった複数のセク
ションのデータを、短い周期で繰り返し送信するように
すれば良い。

【００３４】次に、このように送信される電子番組情報
を受信する受信機２００での処理を説明する。受信機２
００内のチューナ２０１で受信した伝送チャンネルの信
号に含まれる電子番組情報は、分離化部２０３で抽出さ
れて、その抽出された電子番組情報はＥＰＧ処理部２０
７で処理されて、メモリ２０８に記憶されて保持され
る。まず、受信機２００の電源投入などにより、この受
信機２００で受信が開始されたときには、分離化部２０
３で抽出される電子番組情報を順にメモリ２０８に記憶
させる処理を行って、１つのバージョンの全てのセクシ
ョンの実データをメモリ２０８に記憶させる。１つのバ
ージョンの全てのセクションの電子番組情報が保持され
ることで、その電子番組情報に基づいたＥＰＧの案内画
面の生成処理がＥＰＧ処理部２０７で行われる。

【００３５】そして、ＥＰＧ処理部２０７では、分離化
部２０３から供給される電子番組情報のバージョン番号
を監視し、そのバージョン番号の変化があったとき、メ
モリ２０８が保持したデータの更新処理を行う。図５の
フローチャートは、ＥＰＧ処理部２０７の制御で実行さ
れる更新処理を示したものである。以下、図５に従って
処理を説明すると、受信したセクションの電子番組情報
に含まれるバージョン番号データで示されるバージョン
番号が、メモリ２０８に保持された電子番組情報のバー
ジョン番号から変化したか否か判断する（ステップＳ１
１）。変化がない場合には、メモリ２０８の記憶データ
はそのまま保持される。

【００３６】変化があった場合には、その変化したバー
ジョン番号のセクションに含まれる変更データ（図２参
照）を判断して、その変更データで示される変更前のバ
ージョン番号と、メモリ２０８に記憶されたバージョン
番号とが同じであるか否か判断する（ステップＳ１
２）。ここで、同じでない場合には、何らかの要因で途
中のバージョンの電子番組情報が得られてないので、新
しいバージョンの電子番組情報を全セクション取得し
て、メモリ２０８のデータをその新しいバージョンの電
子番組情報に全て更新させる（ステップＳ１３）。

【００３７】ステップＳ１２で、変更前のバージョン番
号と保持されたバージョン番号とが一致する場合には、
変更データに含まれる変更前データの生成時刻データ
（年月日時分秒のデータ）と、メモリに保持された電子
番組情報の生成時刻データ（年月日時分秒のデータ）と
を比較し、一致するか否か判断する（ステップＳ１
４）。ここで、一致しない場合には、ステップＳ１２で
バージョン番号が一致しても、同じ時刻に生成されたデ
ータではないので、同じバージョンではないと判断（即
ちバージョン番号は周期的に繰り返されるので１周期以
上前の古いバージョンのデータであると判断）して、ス
テップＳ１３に移り、新しいバージョンの電子番組情報
を全セクション取得して、メモリ２０８のデータをその
新しいバージョンの電子番組情報に全て更新させる。

【００３８】ステップＳ１４で、変更前データの生成時
刻データとメモリに保持された電子番組情報の生成時刻
データとが一致した場合には、変更データがメモリに保
持されたデータからの変更データであると判断し、その
変更データに含まれる変更箇所を示す情報を判断し、そ
の情報で指示されたセクションのデータが分離化部２０
３から供給されたとき、そのデータをＥＰＧ処理部２０
７が取得して、メモリ２０８に保持されているデータの
内の、該当するセクションのデータだけをその取得した
データで更新させる（ステップＳ１５）。ここで本例に
おいては、図４に示したように、少なくともバージョン
が変更されてから暫くの間は、変更があったセクション
のデータが短い周期で繰り返し送信されるので、比較的
短い時間で変更があったセクションのデータを取得で
き、バージョン変更があった際の更新作業が短時間で実
行できる。また、更新作業の処理量についても、全デー
タを取得する場合に比べて、非常に少ない処理量で実行
できる。

【００３９】従って、本例の処理が行われる受信機２０
０に接続された受像機に表示されるＥＰＧ用の番組表な
どは、伝送されるデータが更新されたとき、迅速に新し
いデータのものに更新され、例えば電子番組情報の全デ
ータを伝送する周期が数十分程度のように比較的長く設
定されている放送システムであっても、更新には時間が
かからなくなる。

【００４０】なお、図２に示したセクション構成では、
変更データｄ１として、１つ前のバージョンの情報（バ
ージョン番号及び生成時刻）と、その１つ前のバージョ
ンからの変更箇所の情報を配置するようにしたが、それ
より前のバージョンの情報などを配置するようにしても
良い。即ち、例えば図６に示すように、前回のバージョ
ンからの変更データｄ１（この変更データは図２に示し
た変更データｄ１と同じ）と、前々回のバージョンから
の変更データｄ２とを続けて配置する。そして、変更デ
ータｄ２では、２つ前のバージョンの情報（バージョン
番号及び生成時刻）と、その２つ前のバージョンと現在
のバージョンとの変更箇所（変更があったセクション番
号）の情報を配置する。このようにすることで、メモリ
２０８に保持されたデータが現在のバージョンの２つ前
のバージョンまで対処できるようになる。また、さらに
変更データｄ２に続けて、それより前のバージョンから
の変更データを配置するようにしても良い。

【００４１】また、上述した実施の形態では、デジタル
衛星放送システムでＥＰＧのサービスを行う場合に適用
したが、他の各種放送システムでＥＰＧのサービスを実
行する場合に適用できる。この場合、テレビジョン放送
以外の音声放送，データ放送などにおいてＥＰＧのサー
ビスを実行する場合にも適用できることは勿論である
る。

【００４２】また、上述した実施の形態で示した各セク
ションのデータ構造などは一例を示したものであり、そ
の他のデータ構造としても良いことは勿論である。例え
ば、各データが配置される位置などは上述した例に限定
されるものではない。また、上述した例では、変更デー
タとしてバージョン番号のデータの他に、各バージョン
の生成時刻のデータを付加するようにしたが、バージョ
ン番号のデータだけでも良い。このバージョン番号のデ
ータだけを有する場合には、図５のステップＳ１２でバ
ージョン番号が一致したとき、ステップＳ１５に移って
変更箇所だけの更新作業を行うようにすれば良い。但
し、このようにバージョン番号のデータだけで比較を行
う場合には、バージョン番号を比較的ビット数の大きな
データにして、異なるデータであるのにバージョン番号
が一致するようになるのを防止させるのが好ましい。

【００４３】また、上述した例で変更データに付加され
る変更箇所のデータとして、変更があったセクション番
号のデータとしたが、他のデータで変更箇所を示すよう
にしても良い。例えば、電子番組情報で示されるデータ
の内の特定の番組のデータだけが更新されたとき、その
番組のＩＤを変更箇所のデータとして配置するようにし
ても良い。

【００４４】また、上述した実施の形態では、実データ
を含む各セクションに、変更データを配置するようにし
たが、実データのない変更データだけで構成されるセク
ションを構成させて、その変更データだけで構成される
セクションを短い周期で繰り返し送信するようにしても
良い。

【００４５】また、上述した実施の形態で説明したシス
テムでは、チャンネル毎の電子番組情報の違いについて
は考慮してないが（全チャンネルで同じ電子番組情報が
得られるものとしてある）、チャンネル毎に電子番組情
報が異なるデータである場合には、メモリ２０８にチャ
ンネル毎の電子番組情報を保持させて、いずれかのチャ
ンネルの電子番組情報に変更があったときには、その変
更があっときから暫くの間は、全ての伝送チャンネルの
電子番組情報で、その変更データと、変更があった実デ
ータを伝送するようにして、チャンネル切換えをするこ
となく、電子番組情報を更新させるようにしても良い。

【００４６】

【発明の効果】請求項１に記載した電子番組情報送信方
法によると、電子番組情報のバージョンが変更されたと
き、その変更に関する情報が送信され、受信側で電子番
組情報が変更されたことが容易に判断できるようにな
り、受信側に保持された電子番組情報の更新などの対処
が容易に行える。

【００４７】請求項２に記載した電子番組情報送信方法
によると、請求項１に記載した発明において、電子番組
情報の変更に関する情報は、変更前のバージョンに関す
る情報と、変更があったセクション番号の情報としたこ
とで、受信側に保持された電子番組情報を修正する箇所
と、その修正の必要性が判り、バージョンが更新された
場合に直ちに修正が行える。

【００４８】請求項３に記載した電子番組情報送信方法
によると、請求項１に記載した発明において、バージョ
ンに関する情報には、そのバージョンの電子番組情報が
生成された時刻に関する情報を付加し、電子番組情報の
変更に関する情報についても、変更前のバージョンの電
子番組情報が生成された時刻に関する情報を付加したこ
とで、バージョン情報と時刻情報とを使用して、より正
確にバージョンの変化を受信側で判断できるようにな
る。

【００４９】請求項４に記載した電子番組情報送信方法
によると、請求項１に記載した発明において、変更があ
ったセクションについては、通常の周期よりも短い周期
で送信するようにしたことで、受信側で変更があった部
分のデータを短時間に取得できるようになり、電子番組
情報の更新作業が迅速に行えるようになる。

【００５０】請求項５に記載した電子番組情報受信方法
によると、伝送される電子番組情報のバージョンが変化
したとき、伝送される変更箇所のデータに基づいて変更
箇所が判断でき、その変更箇所のデータが含まれる部分
のデータを受信して、保持している電子番組情報を修正
することで、受信して保持される電子番組情報が新しい
バージョンの情報に更新することが簡単な処理で迅速に
行える。

【００５１】請求項６に記載した電子番組情報受信方法
によると、請求項５に記載した発明において、電子番組
情報の修正は、受信した電子番組情報に含まれる変更箇
所の情報に基づいて変更箇所を判断し、その変更箇所の
情報を受信して修正することで、修正作業が必要データ
の受信だけで容易に行える。

【００５２】請求項７に記載した電子番組情報受信方法
によると、請求項５に記載した発明において、電子番組
情報の修正は、受信した電子番組情報のバージョンが保
持した電子番組情報のバージョンの次のバージョンであ
るとき実行するようにし、次のバージョンでないとき、
そのバージョンの電子番組情報を全て受信して保持させ
ることで、バージョンが順に変化していることが検出さ
れた場合にだけ、修正が行われ、例えば途中のバージョ
ンの電子番組情報が受信されてないとき等の誤処理を防
止できる。

【００５３】請求項８に記載した電子番組情報受信方法
によると、請求項７に記載した発明において、次のバー
ジョンの判断は、バージョン番号と、そのバージョンの
電子番組情報を生成させた時刻の情報に基づいて行うこ
とで、バージョン番号が比較的短い周期で繰り返される
データであっても、時刻情報に基づいて、正確にバージ
ョンの変化が判断できるようになり、誤処理のない正確
な更新が行える。

【００５４】請求項９に記載した電子番組情報受信装置
によると、受信中の放送データに含まれる電子番組情報
のバージョンが更新されたとき、受信した電子番組情報
の変更箇所のデータに基づいて、記憶手段が保持した電
子番組情報を修正させることで、電子番組情報の更新が
可能になり、簡単かつ迅速に記憶された電子番組情報を
更新できる受信装置が得られる。

【００５５】請求項１０に記載した電子番組情報受信装
置によると、請求項９に記載の発明において、制御手段
は、電子番組情報の変更箇所のデータに基づいて、変更
箇所を判断し、その判断した変更箇所の電子番組情報を
抽出手段が抽出したとき、記憶手段が保持した電子番組
情報を修正することで、修正が必要な箇所を的確に判断
して、電子番組情報を更新できる受信装置が得られる。

【００５６】請求項１１に記載した電子番組情報受信装
置によると、請求項９に記載の発明において、制御手段
は、抽出手段が抽出した電子番組情報のバージョンが、
記憶手段が保持した電子番組情報のバージョンの次のバ
ージョンであると判断したとき、電子番組情報の修正を
行い、次のバージョンでないと判断したとき、記憶手段
が保持する電子番組情報を、そのバージョンの電子番組
情報で全て更新させることで、バージョンが順に変化し
ていることが検出された場合にだけ、修正が行われ、例
えば途中のバージョンの電子番組情報が受信されてない
とき等に誤修正が行われることがない受信装置が得られ
る。

【００５７】請求項１２に記載した電子番組情報受信装
置によると、請求項１１に記載の発明において、制御手
段での次のバージョンの判断は、バージョン番号と、そ
のバージョンの電子番組情報を生成させた時刻の情報に
基づいて行うことで、バージョン番号が比較的短い周期
で繰り返されるデータであっても、時刻情報に基づい
て、正確にバージョンの変化が判断できるようになり、
誤処理のない正確な更新が行える受信装置が得られる。

【００５８】請求項１３に記載した電子番組情報伝送シ
ステムによると、送出される電子番組情報のバージョン
が更新されたとき、変更箇所の情報が送信され、受信す
る側で、その変更箇所の情報に基づいて、受信して保持
された電子番組情報の部分的な修正によりバージョンの
更新が可能になる放送システムが得られる。

【００５９】請求項１４に記載した電子番組情報伝送シ
ステムによると、請求項１３に記載の発明において、送
信されるバージョンに関する情報には、そのバージョン
の電子番組情報が生成された時刻に関する情報を付加
し、放送データを受信する側では、バージョンの番号と
そのバージョンの電子番組情報が生成された時刻の判断
から、バージョンの変化を判断するようにしたことで、
受信側で電子番組情報のバージョンの変化を正確に判断
して修正できる放送システムが得られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施の形態が適用されるシステム構
成の例を示すブロック図である。

【図２】本発明の一実施の形態による１つのセクション
のデータ構成例を示す説明図である。

【図３】本発明の一実施の形態によるＥＰＧ用のデータ
変更例を示す説明図である。

【図４】本発明の一実施の形態によるＥＰＧ用のセクシ
ョンの送信順序の例を示す説明図である。

【図５】本発明の一実施の形態による電子番組情報の更
新処理例を示すフローチャートである。

【図６】本発明の他の実施の形態による１つのセクショ
ンのデータ構成例を示す説明図である。

【図７】ＥＰＧによる表示画面の表示例を示す説明図で
ある。

【図８】ＥＰＧ用のデータの例を示す説明図である。

【図９】従来の１つのセクションのデータ構成例を示す
説明図である。

【符号の説明】

１００…放送局、１０２，１１２…多重化部、１０３，
１１３…ＥＰＧ用データ生成装置、２００…受信機、２
０１…チューナ、２０２…復調器、２０３…分離化部、
２０４…デコーダ、２０７…ＥＰＧ処理部、２０８…Ｅ
ＰＧデータ用メモリ

Claims (14)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 放送データに、電子番組情報を付加して
   送信する電子番組情報送信方法において、 上記電子番組情報を、所定のデータ量毎にセクション化
   し、セクション化されたデータ毎に、その電子番組情報
   のバージョンに関する情報を付加して送信すると共に、 上記電子番組情報のバージョンが変更されたとき、その
   電子番組情報の変更に関する情報を、各セクションの情
   報に付加して送信するようにした電子番組情報送信方
   法。
2. 【請求項２】 請求項１記載の電子番組情報送信方法に
   おいて、 上記電子番組情報の変更に関する情報は、変更前のバー
   ジョンに関する情報と、変更があったセクション番号の
   情報とした電子番組情報送信方法。
3. 【請求項３】 請求項１記載の電子番組情報送信方法に
   おいて、 上記バージョンに関する情報には、そのバージョンの電
   子番組情報が生成された時刻に関する情報を付加し、 上記電子番組情報の変更に関する情報についても、変更
   前のバージョンの電子番組情報が生成された時刻に関す
   る情報を付加した電子番組情報送信方法。
4. 【請求項４】 請求項１記載の電子番組情報送信方法に
   おいて、 上記変更があったセクションについては、通常の周期よ
   りも短い周期で送信するようにした電子番組情報送信方
   法。
5. 【請求項５】 放送データに付加された電子番組情報を
   受信する電子番組情報受信方法において、 受信したデータに含まれる電子番組情報のバージョンに
   関する情報を抽出すると共に、その抽出したバージョン
   が、保持された電子番組情報のバージョンと異なると
   き、上記電子番組情報の変更箇所のデータを受信して、
   上記保持された電子番組情報を修正するようにした電子
   番組情報受信方法。
6. 【請求項６】 請求項５記載の電子番組情報受信方法に
   おいて、 上記電子番組情報の修正は、受信した電子番組情報に含
   まれる変更箇所の情報に基づいて変更箇所を判断し、そ
   の変更箇所の情報を受信して修正する電子番組情報受信
   方法。
7. 【請求項７】 請求項５記載の電子番組情報受信方法に
   おいて、 上記電子番組情報の修正は、受信した電子番組情報のバ
   ージョンが保持した電子番組情報のバージョンの次のバ
   ージョンであるとき実行するようにし、 次のバージョンでないとき、そのバージョンの電子番組
   情報を全て受信して保持させる電子番組情報受信方法。
8. 【請求項８】 請求項７記載の電子番組情報受信方法に
   おいて、 上記次のバージョンの判断は、バージョン番号と、その
   バージョンの電子番組情報を生成させた時刻の情報に基
   づいて行う電子番組情報受信方法。
9. 【請求項９】 放送データを受信する受信手段と、 上記受信手段が受信した放送データに付加された電子番
   組情報を抽出する抽出手段と、 上記抽出手段が抽出した電子番組情報を保持する記憶手
   段と、 上記抽出手段が抽出した電子番組情報のバージョンを判
   断し、その判断したバージョンが上記記憶手段に記憶さ
   れている電子番組情報のバージョンと異なるとき、上記
   抽出手段が抽出した電子番組情報の変更箇所のデータに
   基づいて、上記記憶手段に記憶された電子番組情報を修
   正する制御手段とを備えた電子番組情報受信装置。
10. 【請求項１０】 請求項９記載の電子番組情報受信装置
    において、 上記制御手段は、上記電子番組情報の変更箇所のデータ
    に基づいて、変更箇所を判断し、その判断した変更箇所
    の電子番組情報を上記抽出手段が抽出したとき、上記記
    憶手段が保持した電子番組情報を修正する電子番組情報
    受信装置。
11. 【請求項１１】 請求項９記載の電子番組情報受信装置
    において、 上記制御手段は、上記抽出手段が抽出した電子番組情報
    のバージョンが、上記記憶手段が保持した電子番組情報
    のバージョンの次のバージョンであると判断したとき、
    電子番組情報の修正を行い、 次のバージョンでないと判断したとき、上記記憶手段が
    保持する電子番組情報を、そのバージョンの電子番組情
    報で全て更新させる電子番組情報受信装置。
12. 【請求項１２】 請求項１１記載の電子番組情報受信装
    置において、 上記制御手段での次のバージョンの判断は、バージョン
    番号と、そのバージョンの電子番組情報を生成させた時
    刻の情報に基づいて行う電子番組情報受信装置。
13. 【請求項１３】 放送データに所定の態様で電子番組情
    報を重畳して送信すると共に、その送信する電子番組情
    報に、電子番組情報のバージョンの情報と、そのバージ
    ョンの更新があったときに変更箇所の情報を付加して送
    信し、 上記放送データを受信する側で、受信したデータに含ま
    れる電子番組情報を抽出して保持すると共に、その保持
    した電子番組情報のバージョンと、受信して抽出した電
    子番組情報のバージョンとが異なるとき、上記電子番組
    情報の変更された箇所のデータを受信して、保持した電
    子番組情報を修正するようにした電子番組情報伝送シス
    テム。
14. 【請求項１４】 請求項１３記載の電子番組情報伝送シ
    ステムにおいて、 上記送信されるバージョンに関する情報には、そのバー
    ジョンの電子番組情報が生成された時刻に関する情報を
    付加し、 上記放送データを受信する側では、バージョンの番号と
    そのバージョンの電子番組情報が生成された時刻の判断
    から、バージョンの変化を判断するようにした電子番組
    情報伝送システム。