JP2000307429A - オーバサンプリングd/a変換器、オーバサンプリングa/d変換器、及びスイッチトキャパシタ積分器 - Google Patents

オーバサンプリングd/a変換器、オーバサンプリングa/d変換器、及びスイッチトキャパシタ積分器

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JP2000307429A
JP2000307429A JP11110806A JP11080699A JP2000307429A JP 2000307429 A JP2000307429 A JP 2000307429A JP 11110806 A JP11110806 A JP 11110806A JP 11080699 A JP11080699 A JP 11080699A JP 2000307429 A JP2000307429 A JP 2000307429A
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Mitsuru Takahashi
充 高橋
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Abstract

(57)【要約】 【課題】オーバサンプリングD/A変換器の小型化、低
消費電力化を実現する。 【解決手段】オーバサンプリングD/A変換器は、周波
数4kHzまでの信号を14ビットに変換したデジタル
データをD/A変換するものであり、混合型変調方式の
変調器を備える。混合型変調器は、加算器201、予測
フィルタ202、ノイズシェイプフィルタ203、量子
化器204及び遅延器205にて構成される。本構成に
おける変調器は、14ビットのデジタルデータのうち1
1ビットのみを入力とする。また、6ビットの積分器で
予測フィルタ202が構成され、該6ビットの予測信号
のうち3ビットのみをフィードバックする。これによ
り、加算器201のビット数が14ビット入力に対して
3ビットに、ノイズシェイプフィルタ203用の積分器
のビット数が14ビット入力に対して11ビットにそれ
ぞれ低減される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、デジタル信号をア
ナログ信号に変換するD/A変換器又は、アナログ信号
をデジタル信号に変換するA/D変換器のうち、サンプ
リング定理より高い周波数でサンプリングすることによ
って、高分解能を得るオーバサンプリング変換方式のD
/A変換器及びA/D変換器と、これら変換器の構成に
用いられるスイッチトキャパシタ積分器に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】アナログ値をデジタル値に変換するA/
D変換器、及びデジタル値をアナログ値に変換するD/
A変換器のうち、オーバサンプリング変換方式は、サン
プリング定理より高い周波数でサンプリングすることに
よって高分解能を得る変換方式であり、動作原理等の詳
細は、「オーバサンプリングA−D変換技術」(日経B
P社、湯川彰著)等で述べられている。
【0003】図11は、オーバサンプリングD/A変換
器の一般的構成図である。図11において、補間フィル
タ10は、通常のサンプリング周波数のデジタルデータ
からサンプリング周波数を向上させたデジタルデータを
得るための回路、変調器20は、補間フィルタ10で得
られた高速高分解能なデジタルデータから高速低分解能
なデジタルデータを得るための回路、D/A回路30
は、変調器20で得られた高速低分解能なデジタルデー
タをアナログ値に変換するための回路、ノイズ除去フィ
ルタ40は、変調器20で高分解能なデータを低分解能
なデータに変換した際に生じる量子化ノイズを除去する
ための回路である。
【0004】一般に図11の変調器20にはフィードバ
ックループのフィルタの位置によって、図12(a)に
示すΔ変調器、図12(b)に示すΔΣ変調器、図12
(c)に示す混合型変調器の3種類がある。ここで各変
調器の概要として、図12(a)のΔ変調器は、加算器
211、予測フィルタ212、量子化器214及び遅延
器215にて構成され、入力信号と予測フィルタ212
の出力との差を量子化する。図12(b)のΔΣ変調器
は、加算器211、ノイズシェイプフィルタ213、量
子化器214及び遅延器215にて構成され、入力信号
と出力との差をとってこれをノイズシェイプフィルタ2
13でフィルタ処理し、そのフィルタ出力が最小となる
ようにフィードバック制御する。また、図12(c)の
混合型変調器は、上記(a)及び(b)を混合し、予測
フィルタ212とノイズシェイプフィルタ213とを内
蔵する。
【0005】はじめに、周波数4kHzまでの信号を1
4ビットに変換したデジタルデータを、混合型変調によ
りD/A変換する場合を例に、変調器の従来技術を説明
する。
【0006】先に示した文献「オーバサンプリングA−
D変換技術」によると、図12(c)に示す混合型変調
器の予測フィルタ212及びノイズシェイプフィルタ2
13を最も一般的且つ簡単な積分器で実現し、量子化器
214を1ビットで構成した場合(ブロック図を図13
に示す)、オーバサンプリング比は128、予測フィル
タ212を実現する積分器の出力は6ビットで実現でき
る。
【0007】従って、図13中に丸数字で示したよう
に、混合型変調器を構成する加算器211及びノイズシ
ェイプフィルタ213を実現する積分器の演算ビット数
が14ビット、量子化器214の出力が1ビット、予測
フィルタ212を実現する積分器の出力が6ビットとな
る。
【0008】特公平6−97743号公報に示されるオ
ーバサンプリングD/A変換器の構成を図14に示す。
この構成もフィルタの接続位置から見て混合型変調器の
一種であるが、今考えている入力14ビット、量子化器
214の出力1ビットと条件が異なり、入力16ビッ
ト、量子化器214の出力9ビットで構成されている。
しかしながら、これら従来の構成では図13や図14の
如く、入力のビット数と、加算器211のビット数と、
ノイズシェイプフィルタ213用の積分器のビット数と
が等しいのが一般的である。
【0009】図13又は図14の構成で、回路規模を見
積もると演算ビット数の多い加算器や遅延器が大きくな
る。また、加算器は1ビットずつ加算結果とキャリィと
を計算し順番に次のビットを計算していく構成が一般的
であるため、出力確定に時間を要するだけでなく、出力
確定までの間に出力が揺らぐ可能性がある。出力が揺ら
ぐと、その度に加算器の出力に貫通電流が流れて不要な
電力を消費し、回路全体の消費電力も増加する。
【0010】この回路規模と消費電力の問題は、演算の
ビット数が大きければ大きい程問題となる。逆に言え
ば、演算ビット数を低減できれば、それだけ回路規模と
消費電力が低減できることになる。以上のように、従来
技術による変調器に関しては演算ビット数が多いと回路
規模、消費電力が大きくなるという問題がある。
【0011】次に、図13の混合型変調器の出力をD/
Aし、量子化ノイズを除去するフィルタ(図11の構成
における、D/A回路30とノイズ除去フィルタ40)
の従来の構成について説明する。
【0012】図13の混合型変調器は、量子化ノイズの
周波数特性が1次の高域通過特性を示すため、ノイズ除
去フィルタは一般に2次のローパスフィルタが用いられ
る。また、LSIへの内蔵を容易にするため、ノイズ除
去フイルタはスイッチトキャパシタ回路で実現されるの
が一般的である。スイッチトキャパシタ回路による2次
ローパスフィルタの構成法は、種々提案されており、文
献「スイッチトキャパシタ回路」(現代工学社、武部
幹、岩田穆、高橋宣明、国枝博昭共著)などに述べられ
ている。
【0013】例えば、図15(a)の受動RLCフィル
タを模擬することにより、図15(b)のように2次ロ
ーパスフィルタがスイッチトキャパシタ回路で構成され
る。即ち、図15(b)では、アナログスイッチ401
〜412、サンプリングキャパシタ421〜424、演
算増幅器430,440、及び積分キャパシタ431,
441により2次ローパスフィルタが構成される。な
お、図15(b)において、各々のアナログスイッチ4
01〜412は四角の中の数字に示したクロックでオン
するスイッチであり、クロック1及び2は、図16に示
すように、互いに‘1’のレベルが重なり合わないよう
な非重複時間を持つ2相クロックである。
【0014】図15(b)のようにノイズ除去フィルタ
をスイッチトキャパシタ回路で実現した場合、フィルタ
の入力部にキャパシタを複数個設け、変調器の出力のデ
ジタルデータに応じて複数個のキャパシタの接続をスイ
ッチで切り替えてD/Aを実現することも可能となる。
この場合、D/A変換用に新たにバッファ回路を設ける
などの必要が無く、消費電力の面で有利となる。
【0015】図15(b)の1段目の積分器は、信号入
力と1段目の積分器の出力自身と2段目の積分器の出力
との3つを入力とする3入力の積分器であるが、簡単の
ために図17に示す1入力の積分器で、D/Aの実現法
についてもう少し詳しく説明する。
【0016】図17の積分器において、2相クロックの
‘1’のタイミングでサンプリングキャパシタ421
(容量値をC1とする)に蓄えられる電荷C1×Vin
が、2相クロックの‘2’のタイミングで積分キャパシ
タ431(容量値をC0とする)に転送される。そのた
め、この時の積分器出力の変化分ΔVoutとして、電
荷保存則より(1)式が得られる。 ΔVout=Vin×(C1/C0)…(1) 一方、積分器の入力部でD/Aを実現した回路図の1例
は、特公平7−79243号公報に従来技術として記載
されている。特公平7−79243号公報はオーバサン
プリングA/D変換器の変調器部分の回路に関するもの
で、この従来技術における積分器も入力とフィードバッ
ク信号とを入力とする2入力の積分器である。ここでも
簡単のため、D/Aを実現している入力の方法を取り出
して考える。この場合の回路図を図18に示す。
【0017】図18の積分器において、2進重み付けさ
れたキャパシタアレイ450は、各々16C1,8C
1,4C1,2C1,C1の容量を持つ複数のキャパシ
タにて構成されている。そして、図示しない制御ロジッ
クにより、D/Aされるべきデジタルデータに応じてス
イッチ群451の各スイッチが切り替えられる。キャパ
シタアレイ450の共通端子には、演算増幅器452、
積分キャパシタ453、及びアナログスイッチ454,
455からなる積分回路が接続されている。
【0018】かかる場合、D/Aされるべきデジタルデ
ータの最上位ビットが‘1’であり、以下のビットが各
々‘1’なら各々16C1〜C1のキャパシタをプラス
の基準電圧(+Vr)側に、以下のビットが各々‘0’
なら各々16C1〜C1のキャパシタに接続されるスイ
ッチをどちらもオフさせる。D/Aされるべきデジタル
データの最上位ビットが‘0’であり、以下のビットが
各々‘1’なら各々16C1〜C1のキャパシタをマイ
ナスの基準電圧(−Vr)側に、以下のビット数が各々
‘0’なら各々16C1〜C1のキャパシタに接続され
るスイッチをどちらもオフさせる。
【0019】このように各スイッチを切り替える場合、
2相クロックの‘1’のタイミングでキャパシタアレイ
450にサンプリングされる電荷は、D/Aされるべき
デジタルデータを最上位ビットから‘D5,D4,D
3,D2,D1,D0’と表すと、 (D0・C1+2・D1・C1+4・D2・C1+8・D3・C1+16・D4・C1)・(±Vr) と表される。但し、±はD5が‘1’の時プラス、D5
が‘0’の時マイナスである。
【0020】この電荷が積分キャパシタ453に転送さ
れるので、(1)式に対応する出力電圧の変化分ΔVo
utは、 ΔVout=(D0・C1+2・D1・C1+4・D2・C1+8・D3・C1+16・D4・C1)・
(±Vr)/(32・C0) となり、図18の構成で、D/Aが実現できることが分
かる。
【0021】しかし、図18の構成では、6ビットのD
/Aを実現する場合、−Vr〜+Vrの電圧範囲を2の
6乗、即ち64分割する必要があり、積分キャパシタ4
53の容量値は図示の通りC0の32倍となってしま
う。
【0022】図15(b)の2次ローパスフィルタに図
18の積分器を適用させた場合、積分キャパシタ431
と積分器の出力をサンプルするためのサンプリングキャ
パシタ422との容量比(C0/C2)、及び積分キャ
パシタ441と2段目の積分器の出力をサンプルするた
めのサンプリングキャパシタ423との容量比(C0/
C3)は一定にしなければならないので、積分キャパシ
タの容量値C0を32倍すると、サンプリングキャパシ
タ422,423の容量値C2,C3も32倍しなけれ
ばならない。各キャパシタの容量値C0,C1,C2,
C3そのものを小さくするとキャパシタの比精度が悪化
するために容量値を小さくすることはできず、回路のチ
ップ面積が増大するという問題が生じる。
【0023】この問題を解決するため、特公平7−79
243号公報では図19のような積分器が提案されてい
る。なお、図19も1入力の積分器部分のみを取り出し
た図である。図19の積分器は図18の一部を変更して
構成され、キャパシタアレイ450の共通端子と演算増
幅器452の反転入力端子との間に、容量値C1のキャ
パシタ461と、2相クロックによりオン/オフされる
アナログスイッチ462〜464とが接続されている。
【0024】図19は「5ビットのD/A」を兼ねた積
分器であり、上記公報と同様、キャパシタアレイ450
は各々スイッチ群451によって「基準電圧+Vr、又
は、−Vrの何れかへ接続される」ものとする。つま
り、2進重み付けされたキャパシタアレイ450の接続
は、対応するデジタルデータが‘1’なら+Vr側に、
対応するデジタルデータが‘0’なら−Vr側に各々接
続するものと考えてみる。
【0025】この場合、図19の2相クロックの‘2’
のタイミングにおける等価回路は図20(a)となる。
図20(a)において、キャパシタアレイ450の+V
r側に接続されたキャパシタ471(容量値=Cp)と
−Vr側に接続されたキャパシタ472(容量値=C
m)との接点電圧をVxとすると、キルヒホッフの電流
則より、 sCp(Vr-Vx)+sCm(-Vr-Vx)+sC1(0−Vx)=0 …(2) を得る。(2)式よりVxを求めることにより、図20
(a)のキャパシタ461に蓄えられる電荷Qs1は、
【0026】
【数1】 と求められる。積分キャパシタ453の電荷の変化分は
電荷保存則より−Qs1に等しいので、出力電圧の変化
分ΔVoutは、
【0027】
【数2】 となる。(3)式では、例えばCp+Cm=31C1、
Cp−Cm=2C1を解くとCp=16.5C1、Cm
=14.5C1となるなど、2/32,4/32,…3
0/32は実現できない。これは、特公平7−7924
3号公報に記載の通り図19の構成では、5ビットのD
/Aしか実現できないことを意味する(但し、特公平7
−79243号公報の従来構成では、スイッチの接続に
より6ビットD/Aが実現できる)。
【0028】従って、今、欲しい6ビットD/Aを実現
するためには、図19の構成に対して、2進重み付けさ
れたキャパシタアレイ450に更に1ビット追加して、
32C1を加える必要があり、図19の入力部の総容量
は32C1から64C1となりこの部分のチップ面積が
倍増する。
【0029】なお、図19において、キャパシタアレイ
450は各々スイッチ群451によって「基準電圧+V
r、又は、−Vrの何れかへ接続される」ものと考えた
が、図18で説明したように、・D/Aされるべきデジ
タルデータの最上位ビットが‘1’であり、以下のビッ
トが各々‘1’なら各々16C1〜C1のキャパシタを
プラスの基準電圧(+Vr)側に、以下のビットが各々
‘0’なら各々16C1〜C1のキャパシタに接続され
るスイッチをどちらもオフさせる。・D/Aされるべき
デジタルデータの最上位ビットが‘0’であり、以下の
ビットが各々‘1’なら各々16C1〜C1のキャパシ
タをマイナスの基準電圧(−Vr)側に、以下のビット
が各々‘1’なら各々16C1〜C1のキャパシタに接
続されるスイッチをどちらもオフさせる。という接続を
した場合を考えてみる。
【0030】この場合、2相クロックの‘2’のタイミ
ングにおける図19の等価回路は、図20(b)とな
り、更に図20(b)の等価回路は図20(c)とな
る。図20(c)より、入力側の等価キャパシタ475
(容量値=Cs)にサンプリングされる電荷Qsは、
【0031】
【数3】 となる。積分キャパシタ453の電荷の変化分は電荷保
存則より−Qsに等しいので、出力電圧の変化分ΔVo
utは、
【0032】
【数4】 となる。(4)式から分かるように、この構成では、例
えば、Vrの32分の1の電圧は実現できない(このよ
うなスイッチの接続では、D/Aの機能を満足しないと
考えられる)。
【0033】以上のように、ノイズ除去フィルタの入力
部でD/Aを実現しようとすると、新たなバッファ回路
等必要なく低消費電力化が実現できるが、この場合、積
分キャパシタのチップの面積が大きくなりコストアップ
を招く。この問題を解決するべく上述の通り、特公平7
−79243号公報が提案されているが、同公報の構成
では、D/A実現のために積分器入力部のキャパシタ面
積が大きくなりコストアップを招く。
【0034】
【発明が解決しようとする課題】上述の如く、オーバサ
ンプリングD/A変換器の変調器については、演算ビッ
ト数が大きいため、回路規模、消費電力が大きくなると
いった問題が生じる。また、変調器の出力をD/Aする
機能をノイズ除去フィルタで実現しようとした場合、L
SIのチップ面積が増大するという問題が生じる。
【0035】本発明の一の目的は、オーバサンプリング
D/A変換器の小型化、低消費電力化を実現することで
あり、二の目的はオーバサンプリングA/D変換器の変
調器の構成等に用いられるスイッチトキャパシタ積分器
の小型化を実現することである。
【0036】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明で
は、ある帯域のLビットのデジタルデータを変換するた
めのオーバサンプリングD/A変換器用の変調器におい
て、該変調器は予測フィルタを有し、Lビットの入力デ
ータと前記予測フィルタで予測される予測信号との差の
該帯域における最大値に基づいて、最適な入力のビット
数M(M<L)を求め、このLビットのうちのMビット
のみを入力する構成としている。
【0037】要するに、オーバサンプリングD/A変換
器の変調器に関しては、Δ変調方式や混合型変調方式の
ように内部に予測フィルタを有する変調器を対象とした
場合、予測フィルタで予測される予測信号が入力信号と
大差ない信号であることに着目すると、Lビット入力の
うちM(M<L)ビットのみを変調器に入力すればよ
い。それ故、変調器における内部の演算ビット数を低減
することが可能となり、ひいてはオーバサンプリングD
/A変換器の小型化、低消費電力化を実現することがで
きる。
【0038】請求項2に記載の発明では、ある帯域のL
ビットのデジタルデータを変換するためのオーバサンプ
リングD/A変換器用の変調器において、該変調器はN
(N<L)ビットの予測フィルタを有し、Lビットの入
力データと前記予測フィルタで予測される予測信号との
差の該帯域における最大値に基づいて、予測信号として
フィードバックする最適なフィードバック信号のビット
数P(P<N)を求め、このNビットの予測信号のうち
Pビットのみをフィードバックする構成としている。
【0039】本構成においても請求項1と同様、変調器
における内部の演算ビット数を低減することが可能とな
る。その結果、本発明においてもオーバサンプリングD
/A変換器の小型化、低消費電力化を実現することがで
きる。
【0040】請求項3に記載の発明では、ある帯域のL
ビットのデジタルデータを変換するためのオーバサンプ
リングD/A変換器用の変調器において、該変調器はN
(N<L)ビットの予測フィルタを有し、Lビットの入
力データと前記予測フィルタで予測される予測信号との
差の該帯域における最大値に基づいて、最適な入力のビ
ット数M(M<L)、及び予測信号としてフィードバッ
クする最適なフィードバック信号のビット数P(P<
N)を求め、Lビット入力のうちのM(M<L)ビット
のみを入力とすると共に、Nビットの予測信号のうちの
P(P<N)ビットのみをフィードバックする構成とし
ている。
【0041】本構成においても請求項1と同様、変調器
における内部の演算ビット数を低減することが可能とな
る。その結果、本発明においてもオーバサンプリングD
/A変換器の小型化、低消費電力化を実現することがで
きる。
【0042】上記請求項1〜3の何れか一項に記載の発
明をより具体的に示す請求項4に記載の発明では、前記
変調器は、ある帯域の14ビットのデジタルデータを変
換するための混合型変調器であって、該混合型変調器は
14ビットのデジタルデータのうち11ビットのみを入
力とし、6ビットの積分器で予測フィルタを構成すると
共に、該6ビットの予測信号のうち3ビットのみをフィ
ードバックする。
【0043】なお請求項4と請求項1〜3とを照合する
と、 ・「14ビットのデジタルデータのうち11ビットのみ
を入力する」ことは、「Lビットのデジタルデータのう
ちM(M<L)ビットのみを入力」することに相当し、 ・「6ビットの予測信号のうち3ビットのみをフィード
バックする」ことは、「Nビットの予測信号のうちのP
(P<N)ビットのみをフィードバックする」ことに相
当する。
【0044】請求項4の発明における混合型変調器で
は、デジタルデータ入力及び予測信号が各々3ビット分
ずつ省略できるため、その省略分の構成が簡素化できる
ようになる。
【0045】請求項5に記載の発明では、請求項4に記
載の発明において、前記混合型変調器は、入力信号とフ
ィードバック信号との加算を3ビットで行い、この3ビ
ットと11ビット入力の下位8ビットとを合せた11ビ
ットでノイズシェイプフィルタ用の積分器を構成する。
【0046】本構成によれば、加算器のビット数が本来
の14ビット入力に対して3ビットにまで低減できる
他、ノイズシェイプフィルタ用の積分器のビット数が1
4ビットから11ビットに低減できる。この場合、加算
器では3ビット、積分器では11ビットとして区別する
ので、各々の演算動作も好適に実施される。
【0047】以下、請求項6〜8の発明は、補間フィル
タに関するものであり、請求項6に記載の発明では、請
求項1又は3に記載の発明において、補間フィルタは、
前記Lビットの入力データのうちMビットのみを求め、
該Mビットデータを前記変調器に出力する。また、請求
項7に記載の発明では、請求項4又は5に記載の発明に
おいて、補間フィルタは、14ビット入力のうち11ビ
ットのみを求め、該11ビットデータを前記混合型変調
器に出力する。
【0048】請求項6,7の発明によれば、Lビット
(14ビット)の入力データのうち、出力されるのはM
ビット(11ビット)のみであるから、その差分だけ補
間フィルタの回路規模を小さくすることができる。これ
により、補間フィルタでの消費電力も削減できる。
【0049】請求項8に記載の発明では、請求項7に記
載の発明において、補間フィルタは、サンプリングレー
トを2倍にするため、移動平均フィルタ2段の伝達関数
を実現するフィルタであり、11ビットのみを求めるた
め、12ビットのレジスタと12ビットの加算回路とか
ら構成される。
【0050】この場合、補間フィルタを構成するレジス
タ及び加算回路のビット数を14ビットから12ビット
へ2ビット分減らしても良好なる出力が得られ、同補間
フィルタの小型化が可能となる。
【0051】請求項9に記載の発明では、入力部でD/
A機能を兼用するスイッチトキャパシタ積分器におい
て、デジタルデータの最上位ビットにより選択されるプ
ラス側又はマイナス側の基準電圧を、クロックによって
周期的にサンプリングすると共に、クロックの他のタイ
ミングによって周期的にアナロググランド電位に接続さ
れるサンプリングキャパシタと、2進重み付けされた容
量値を持つ複数のキャパシタと、各々デジタルデータに
応じてアナロググランド電位又は積分キャパシタの何れ
か一方に接続されるスイッチ群とを備え、前記複数のキ
ャパシタの一端を前記サンプリングキャパシタに共通接
続し、他端を前記スイッチ群に接続している。
【0052】上記構成によれば、サンプリングキャパシ
タには、デジタルデータの最上位ビットにより選択され
るプラス側又はマイナス側の基準電圧がクロックによっ
て周期的にサンプリングされ、クロックの他のタイミン
グで当該サンプリングキャパシタがアナロググランド電
位に接続される。また、各々デジタルデータに応じてス
イッチ群が選択的に開閉されると、2進重み付けされた
複数のキャパシタに当該デジタルデータに対応する電荷
が蓄えられ、その電荷が積分キャパシタに転送される。
これにより、スイッチトキャパシタ積分器の入力部にお
いてD/A機能が実現される。
【0053】2進重み付けされた複数のキャパシタから
積分キャパシタへ転送される電荷は、スイッチ群が選択
的に閉鎖(オン)される時にこれら複数のキャパシタに
蓄えられる電荷のみであり、この転送される電荷により
所望の積分器出力が得られる。この場合、当該積分器の
入力部における複数のキャパシタや積分キャパシタの容
量値を増加させることなくD/Aの機能を実現し、回路
面積増加を最小限とする。その結果、スイッチトキャパ
シタ積分器の小型化を実現することができる。
【0054】請求項10に記載の発明では、入力部でD
/A機能を兼用するスイッチトキャパシタ積分器におい
て、デジタルデータの最上位ビットにより選択されるプ
ラス側又はマイナス側の基準電圧を、クロックによって
周期的にサンプリングするための第1のスイッチング手
段と、一端を第1のスイッチング手段に接続すると共
に、他端をクロックによって周期的に開閉する第2のス
イッチング手段を介してアナロググランド電位に接続し
たサンプリングキャパシタと、2進重み付けされた容量
値を持つ複数のキャパシタと、各々デジタルデータに応
じて、アナロググランド電位か又は積分キャパシタへ電
荷を転送するための第3のスイッチング手段かの何れか
一方に接続されるスイッチ群とを備え、前記複数のキャ
パシタの一端を前記サンプリングキャパシタと前記第2
のスイッチング手段との接点に共通接続し、他端を前記
スイッチ群に接続している。
【0055】サンプリングキャパシタには、第1のスイ
ッチング手段の閉動作に伴い、デジタルデータの最上位
ビットにより選択されるプラス側又はマイナス側の基準
電圧がサンプリングされ、第2のスイッチング手段が開
放されると該サンプリングキャパシタがアナロググラン
ド電位に接続される。また、各々デジタルデータに応じ
てスイッチ群が選択的に開閉されると、2進重み付けさ
れた複数のキャパシタに当該デジタルデータに対応する
電荷が蓄えられ、その電荷が第3のスイッチング手段を
介して積分キャパシタに転送される。これにより、スイ
ッチトキャパシタ積分器の入力部においてD/A機能が
実現される。
【0056】2進重み付けされた複数のキャパシタから
積分キャパシタへ転送される電荷は、スイッチ群が選択
的に閉鎖(オン)される時にこれら複数のキャパシタに
蓄えられる電荷のみであり、この転送される電荷により
所望の積分器出力が得られる。この場合、当該積分器の
入力部における複数のキャパシタや積分キャパシタの容
量値を増加させることなくD/Aの機能を実現し、回路
面積増加を最小限とする。その結果、スイッチトキャパ
シタ積分器の小型化を実現することができる。
【0057】請求項11に記載の発明は、オーバサンプ
リングD/A変換器に関するものであり、請求項9又は
10に記載のスイッチトキャパシタ積分器を用い、量子
化ノイズを除去するためのノイズ除去フィルタを構成す
る。本構成によれば、変調器の出力をD/Aするための
機能をノイズ除去フィルタで実現する場合において、同
ノイズ除去フィルタの小型化を図り、ひいてはオーバサ
ンプリングD/A変換器としての小型化を図ることがで
きる。
【0058】請求項12に記載の発明は、アナログ信号
をデジタル信号に変換するためのオーバサンプリングA
/D変換器に関するものであり、請求項9又は10に記
載のスイッチトキャパシタ積分器を用いて変調器を構成
する。本構成によれば、スイッチトキャパシタ積分器を
用いた変調器の小型化を図り、ひいてはオーバサンプリ
ングA/D変換器の小型化、低消費電力化を実現するこ
とができる。
【0059】
【発明の実施の形態】以下、この発明を具体化したオー
バサンプリングD/A変換器の一実施の形態を図面に従
って説明する。
【0060】本実施の形態におけるオーバサンプリング
D/A変換器は、大きくは既述した図11の従来技術と
同様に、補間フィルタ10、変調器20、D/A回路3
0及びノイズ除去フィルタ40を有する。以下には、
(1)オーバサンプリングD/A変換器の変調器、
(2)補間フィルタ、(3)D/A回路及びノイズ除去
フィルタについて、各々の具体例を示して詳細に説明す
る。
【0061】(1)変調器の具体例 図1は、オーバサンプリングD/A変換器用の変調器を
示し、これは図13の従来回路と同様に、周波数4kH
zまでの信号を14ビットに変換したデジタルデータを
D/A変換する場合の混合型変調器のブロック図であ
る。図1の混合型変調器は、図13と同じ基本構成を有
し、加算器201、予測フィルタ202、ノイズシェイ
プフィルタ203、量子化器204及び遅延器205に
て構成される。但し図1の構成では、図13の従来回路
と比較して、加算器201のビット数が14ビットから
3ビットに、ノイズシェイプフィルタ203のビット数
が14ビットから11ビットに低減されている点が大き
く異なる。
【0062】では、ビット数をこのように減らして良い
理由を説明する。まず、図13の従来構成における加算
器211の動作についてもう少し詳しく説明する。図1
3において加算器211は、14ビットの入力信号から
6ビットのフィードバック信号を引き、更に、1ビット
のフィードバック信号を引いている。
【0063】入力などのデジタルデータは2の補数表現
されているものとすると、入力の最大データは‘011111
11111111’であり、6ビットのフィードバック信号の最
大データは‘011111’である。6ビットのフィードバッ
ク信号は、入力信号を予測するデータであり、この6ビ
ットのデジタルデータが、高速高分解能な入力データを
高速低分解能なデジタルデータに変換した出力となるの
で、14ビットのデジタルデータと6ビットのデジタル
データはアナログに変換して考えた場合、振幅が同等で
なければならない。
【0064】即ち、6ビットのフィードバック信号の最
大データ‘011111’は、入力と同じ14ビットで考えた
場合、少なくとも上位6ビットは‘011111’でなければ
ならず、‘011111xxxxxxxx’というデータでなければな
らない。
【0065】下位8ビットの‘xxxxxxxx’は全て‘1’
又は‘0’としたり、何らかの法則で‘1’又は‘0’
のどちらかに決めることが考えられるが、今、目的とし
ている演算ビット数の低減という観点から全て‘0’と
考えると、この加算器211では下位8ビットを計算す
る必要がなく、下位8ビット分の加算器が削減できる。
【0066】更に、引き算される1ビットのフィードバ
ック信号は、この1ビットを積分して6ビットのフィー
ドバック信号が生成されているので、この1ビットのフ
ィードバック信号は、6ビットのフィードバック信号の
LSBに相当する。即ち、先ほどと同様に入力の14ビ
ットに合わせて表現すれば、1ビットのフィードバック
信号が‘1’なら‘000001xxxxxxxx’に相当することに
なる。
【0067】従って、6ビットのフィードバック信号、
及び1ビットのフィードバック信号のどちらも入力と同
じ14ビットに換算して考えた場合、下位8ビットの加
算は省略することができ、図1のように入力の下位8ビ
ットは、加算器201を通す必要がなく、この分の加算
器が小型化できる。
【0068】次に、同じ場所の加算器201で、入力信
号及びフィードバック信号の上位3ビットを計算する必
要のない理由を図2を用いて説明する。図2は、混合型
変調器を解析するのに良く用いられるブロック図であ
り、量子化器204は量子化ノイズQが加算されるモデ
ルとして表されている。
【0069】混合型変調器の入力をX、出力をYとする
と図2より、
【0070】
【数5】 を得る。従って、入力Xから予測信号Yを引いた結果
は、
【0071】
【数6】 となる。双1次z変換
【0072】
【数7】 を用い(T:サンプリング周期)、(5)式をsの関数
で表すと、
【0073】
【数8】 となる。S=jω(ωは信号の角周波数)を代入し、
(6)式の大きさを求めると((6)式はs平面のベク
トルであり、このベクトルの長さを求めると)、
【0074】
【数9】 と求められる。(7)式のルート内は分母分子ともωに
関して単調増加である。しかし、ωの次数は分母分子と
も等しく4次であり、4次の係数は分子の方が大きいの
で、(7)式全体でもωに対して単調増加と考えられ
る。従って、帯域4kHzまでの(7)式の最大値を求
める。このとき、入力Xを1で規格化すると、Qは6ビ
ットのLSBの半分であるから約Q=0.008、T=
1/1.024MHzであり、ω=2π(4kHz)を
代入すると、(7)式の最大値は約0.024と求めら
れる。
【0075】(5)〜(7)式は、入力信号と同じ14
ビットで考えていれば、上位6ビットの演算結果であ
る。1/2^6<0.024<1/2^5であるから、
(7)式はこの上位6ビットのうち、下位2ビット分も
変化しないことが分かる。これは、概念的には入力信号
を予測する予測信号が正しく予測されていて、入力信号
と予測信号との差が小さく、数学的にはこの差が6ビッ
トの下位2ビット以下に収まっていることを示す。
【0076】加算器201では、入力Xから予測信号Y
を引き、更に1ビットのフィードバック信号を引き算す
る。1ビットのフィードバック信号を引くことは、
(7)式の最大値約0.024に量子化ノイズQが加減
算される可能性があることを示す。これを考慮しても加
算器の出力の最大値は約0.032であり、6ビットの
下位2ビット分(1/2^6+1/2^5)以下に収まって
いるので、加算器201の出力の振れ幅は2ビット以下
であることが分かる。
【0077】今、考えているのは振れ幅であるから加算
器201の出力としては、2の補数で表した場合、‘01
1’、‘010’、‘001’、‘000’、‘111’、‘110’、
‘101’と変化する必要がある。従って、この加算器2
01は3ビットあれば十分であることが分かる。
【0078】加算器201は3ビットで十分であるが、
加算動作では無視した入力の下位8ビットは、積分され
る間に無視できなくなるため、ノイズシェイプフィルタ
203用の積分器は加算器201の出力である上位3ビ
ットと合せて11ビットで計算する必要がある。積分動
作で、下位8ビットが無視できなくなるのは、例えば、
‘00000000000001’なる直流のデジタルデータが積分器
(ノイズシェイプフィルタ203)に入力された場合を
考えれば明らかである。
【0079】以上のように、図1の丸数字で表したよう
なビット数で混合型変調器が構成でき、従来構成(図1
3)に対して、加算器201のビット数が14ビットか
ら3ビットに、積分器(ノイズシェイプフィルタ20
3)のビット数が14ビットから11ビットに低減でき
る。
【0080】なお、図1の構成では、積分器(ノイズシ
ェイプフィルタ203)の出力の最上位ビットを量子化
器204の出力としている。これは、2の補数で考えた
場合、積分器の出力が‘00000000000’を中心に振れ、
最上位ビットが‘0’なら‘00000000000’より大き
く、最上位ビットが‘1’なら‘00000000000’より小
さいことを示し、量子化器204は積分器の出力が‘00
000000000’より大きいか小さいかを判定する働きをす
るので、積分器の最上位ビットで量子化器204が実現
できるためである。
【0081】最後に、以上述べたことを確認するために
行ったシミュレーション結果を図3に示す。図3は、信
号周波数4kHzの正弦波を1.024MHzでサンプ
リングして14ビットにA/D変換し、更に、該変換し
たデジタルデータを、図1の変調器に入力し、変調器の
出力である1.024MHz、6ビットのデジタルデー
タを動作確認のためにD/A変換した結果を見たシミュ
レーション結果を示し、横軸は時間、縦軸は振幅であ
る。図中、点線は14ビット入力データのD/A値を示
し、実線は6ビット出力データのD/A値を示す。
【0082】図3(a)は、従来構成と同様、加算器、
積分器ともに14ビットで計算した結果、図3(b)
は、図1の通り加算器3ビット、積分器11ビットで計
算した結果、図3(c)は、図1から更に1ビット減ら
し加算器2ビット、積分器10ビットで計算した結果で
ある。
【0083】図3(a)では、変調器の出力が入力信号
に追従して正しく予測が行われ、入力信号より少ないビ
ット数で入力信号を表現したデータとして予測信号が出
力されていることが確認できる。また、図3(b)で
も、図3(a)同様正しく動作することが確認され、理
論通り加算器を3ビット、積分器を11ビットに減らし
ても良いことが確認できる。図3(c)は正しく動作し
ていない。これら図3(a)〜(c)のシミュレーショ
ン結果によれば、図1の構成はビット数の最適化が成さ
れた構成であることが確認される。
【0084】なお、以上は、周波数4kHzまでの信号
が14ビットに変換されたデジタルデータを混合型変調
によってD/A変換する場合を例に説明したが、これに
限る話ではない。混合型変調器以外でも予測フィルタを
有する変調器、例えばΔ変調器などに関しては、上で導
いたように、入力と予測信号との差の振れ幅の最大値を
求め、省略可能なビット数を求めることによって、計算
のビット数が低減でき、回路の小型化、低消費電力化が
可能となる。
【0085】また、図1は、入力データが‘0000000000
0000’近傍のデジタルデータから始まり、予測信号もこ
れに追従していくものと考えた。従って、‘0000000000
0000’近傍のデジタルデータが最初に入力されない場
合、予測信号は‘00000000000000’が入力されたものと
見なして予測するので、正い予測されない場合があると
考えられる。しかし、この場合、最初のみ14ビットデ
ータ全てを変調器に入力し、入力したデジタルデータの
上位6ビットが最初の予測信号となるよう初期設定を行
えば、問題なく動作する。
【0086】(2)補間フィルタの具体例 従来技術では特に述べていないが、従来技術によれば変
調器で例えば14ビットが必要なため、補間フィルタも
当然14ビット全てを求めるよう計算する。しかし、本
実施の形態によれば上述の通り、変調器に入力されるの
は11ビットで十分である。従って、補間フィルタも下
位11ビットだけが正しく出力されるように計算しても
十分であるし、この方が、補間フィルタの回路規模が小
さくなり、消費電力も削減できる。
【0087】簡単な例として、14ビット入出力でサン
プリングレートを2倍に上げるための補間フィルタにつ
いて更に詳しく説明する。補関数nの補間を実現する方
法として、データの存在しない時刻のデータを‘0’と
し、移動平均フィルタと呼ばれ、
【0088】
【数10】 なる伝達関数のフィルタ2段を通して実現する方法が先
に示した文献「オーバサンプリングA−D変換技術」に
述べられている。
【0089】そこで、移動平均フィルタ2段で、n=2
の補間を実現することを考える。即ち、データとデータ
との間に0なるデータを挿入し、
【0090】
【数11】 なるフィルタを通すことを考える。なお、(8)式では
0を挿入することによって全体的にゲインが低下するの
で、これを防止するために補間数に等しい値2を掛けて
いる。
【0091】(8)式において、データが無く0を挿入
したタイミングを考えると1サンプル前のデータは存在
するが、2サンプル前のデータも補間したデータ‘0’
であるから、(8)式は、
【0092】
【数12】 となる。また、現時点でデータがある場合は、(8)式
は、
【0093】
【数13】 となる。下位11ビットのみが欲しい場合、(9)式は
下位11ビットのみで十分であるが、(10)式では、
表1に示すような場合が考えられ、下位12ビットのみ
を計算すれば十分である。
【0094】
【表1】 従って、(8)式は図4に示したブロック構成で実現で
き、ビット数は図4中に丸数字で示したように遅延器
(レジスタ)101、加算器102ともに12ビットで
構成できる。図4の補間フィルタでは、12ビット入力
のうち上位又は下位の11ビット分の演算データが得ら
れ、これにより、所望とする11ビットデータが正しく
出力される。
【0095】従来技術では、14ビット全てを求める必
要があるため、遅延器、加算器ともに14ビット必要で
あったのに対し、本実施の形態の装置では、遅延器、加
算器ともに2ビット分小型化できる。
【0096】図5は、図4の動作を確認するために行っ
たシミュレーション結果である。図5(a)は、遅延
器、加算器を14ビットとして、14ビット全てを求め
た結果、図5(b)は図4のように遅延器、加算器を1
2ビットとして下位11ビットのみを求めた結果、図5
(c)は図4より遅延器、加算器を1ビット減らし11
ビットで求めた結果である。
【0097】図5(b)では、11ビットデータのD/
A値が図5(a)に一致して正しく動作していることが
確認できるのに対し、図5(c)は正しく動作していな
い。図5のシミュレーション結果によれば、下位11ビ
ットのみが欲しい場合、図4の構成で必要十分であるこ
とが確認できる。
【0098】以上、14ビット入力で、2倍のデータレ
ートに変換し、下位11ビットのみが欲しい場合を例に
説明したが、これに限る話ではない。補関数nを3以上
とした場合にもやはり、補間フィルタの回路規模を小さ
くすることができる。
【0099】(3)D/A回路とノイズ除去フィルタの
具体例 図6には、6ビットのD/A機能を兼用したスイッチト
キャパシタ積分器の構成を示す。同積分器は入力部にD
/A回路を内蔵しており、従来構成と同様、2相クロッ
ク1,2で開閉するアナログスイッチ301〜305、
D/Aされるべきデジタルデータによって開閉するアナ
ログスイッチ306,307、サンプリングキャパシタ
308、2進重み付けされた複数のキャパシタからなる
キャパシタアレイ309、演算増幅器310、及び積分
キャパシタ311を備える。ここで、サンプリングキャ
パシタ308の容量値はC1、積分キャパシタ311の
容量値はC0である。
【0100】なお本実施の形態では、アナログスイッチ
301,303,304が各々、本発明の「第1のスイ
ッチング手段」、「第2のスイッチング手段」、「第3
のスイッチング手段」に相当し、アナログスイッチ30
7が「スイッチ群」に相当する。キャパシタアレイ30
9が「複数のキャパシタ」に相当する。
【0101】では、図6の動作について説明する。ま
ず、D/Aされるべきデジタルデータを上位ビットか
ら、D5,D4,D3,D2,D1,D0とし、各々D
i(i:5〜0)のビットが‘1’なら図6中のDia
をオンし、Dibをオフする。また、各々Di(i:5
〜0)のビットが‘0’なら図6中のDiaをオフし、
Dibをオンするものとする。このとき、2相クロック
によって周期的にプラス又はマイナスの基準電圧Vd
d,0が選択的にサンプリングされる。なお、アナログ
グランドはVdd/2である。
【0102】2相クロック‘1’のタイミングの等価回
路は図7(a)となる。但し、CpはDi=‘1’なる
アナログスイッチ307に接続されたキャパシタ321
の容量値の総和で、CmはDi=‘0’なるアナログス
イッチ307に接続されたキャパシタ322の容量値の
総和であり、よって、Cp+Cm=31C1が成り立
つ。図7(a)より、C1,Cp,Cmの合成容量は、 C1(Cp+Cm)/{C1+(Cp+CM)}=31C1/32 となる。従って、この時サンプリングされる電荷Qs
は、 Qs=(31/32)C1(±Vdd/2) …(11) となる。
【0103】また、2相クロック‘2’のタイミングの
等価回路は図7(b)であり、図7(b)より積分キャ
パシタ311に転送されるのは、キャパシタ321(C
p)に蓄えられた電荷のみであることが分かり、2相ク
ロック‘1’のタイミングでキャパシタ321(Cp)
に蓄えられている電荷を求めると、(11)式より QsCp/(Cp+Cm)=(31/32)C1(±Vdd/2)Cp/(31C1)=(Cp/32)
(±Vdd/2) と求められる。よって、積分器の出力の変化分ΔVou
tを求めると、 ΔVout={Cp/(32C0)}(±Vdd/2) となる。図6よりCpの値は、デジタルデータにより1
C1〜31C1の範囲で変化可能であることが分かり、
よって図6の構成で、(±Vdd/2)を5ビット即
ち、0〜Vdd間で考えれば6ビットのD/Aを兼ねた
積分器が実現できることが分かる。この場合の入力部の
総容量は32C1であり、特公平7−79243号公報
の構成で6ビットD/Aを兼用しようとした場合の64
C1と比べて、容量値、即ちチップ面積が半分で済む。
また、積分キャパシタ311は、従来図18のように3
2倍する必要が無く、その容量値はC0のままで良い。
【0104】なお、図6のD/A兼積分器を図15
(b)のノイズ除去フィルタの入力部に適用した場合、
D/A兼ノイズ除去フィルタの全体構成は図8のように
なる。図8の構成では、図6の構成に加え、アナログス
イッチ405〜412、サンプリングキャパシタ422
〜424、演算増幅器440、及び積分キャパシタ44
1によりノイズ除去フィルタが構成される(但し、各部
材番号は図15(b)に同じ)。
【0105】以上詳述した本実施の形態によれば、以下
に示す効果が得られる。 (イ)オーバサンプリングA/D変換器用の変調器は、
14ビット(Lビット)のデジタルデータのうち11ビ
ット(Mビット)のみを入力とし、且つ、6ビット(N
ビット)の予測フィルタ202による予測信号のうち3
ビット(Pビット)のみをフィードバックするので、当
該変調器における内部の演算ビット数を低減することが
可能となり、ひいてはオーバサンプリングD/A変換器
の小型化、低消費電力化を実現することができる。
【0106】(ロ)変調器は、入力信号とフィードバッ
ク信号との加算を3ビットで行い、この3ビットと11
ビット入力の下位8ビットとを合せた11ビットでノイ
ズシェイプフィルタ203用の積分器を構成するので、
加算器201のビット数が本来の14ビット入力に対し
て3ビットにまで低減できる他、ノイズシェイプフィル
タ203用の積分器のビット数が14ビットから11ビ
ットに低減できる。この場合、加算器201では3ビッ
ト、ノイズシェイプフィルタ203では11ビットとし
て区別するので、各々の演算動作も好適に実施される。
【0107】(ハ)補間フィルタは、14ビット(Lビ
ット)の入力データのうち11ビット(Mビット)のみ
を求め、該11ビットデータを変調器に出力するので、
その差分だけ補間フィルタの回路規模を小さくすること
ができる。これにより、補間フィルタでの消費電力も削
減できる。
【0108】(ニ)入力部でD/A機能を兼用するスイ
ッチトキャパシタ積分器において、キャパシタアレイ3
09や積分キャパシタ311の容量値を増加させること
なくD/Aの機能を実現し、回路面積増加を最小限とし
た。その結果、スイッチトキャパシタ積分器の小型化を
実現することができる。
【0109】(ホ)上述した構成のスイッチトキャパシ
タ積分器を用いてノイズ除去フィルタを構成することに
より、同ノイズ除去フィルタの小型化を図り、ひいては
オーバサンプリングD/A変換器としての小型化を図る
ことができる。また、上記(イ)〜(ホ)の通り、各回
路の小型化を実現することにより、コスト低減を図るこ
とができる。
【0110】なお本発明は、上記以外に次の形態にて具
体化できる。上記実施の形態において、図6には、演算
増幅器310を用いた正相積分器の具体例を示したが、
この構成を変更する。例えば図9に示されるように、演
算増幅器310を用いた逆相積分器を具体化する。図9
の積分器では図6と比較して、アナログスイッチ33
1,332の構成が変わり、スイッチ331は2相クロ
ック’1’のタイミングでオンとなり、スイッチ332
は2相クロック’2’のタイミングでオンとなる。ま
た、本発明のスイッチトキャパシタ積分器は、その他の
積分器や、積分キャパシタの電荷を周期的にリセットす
るゲイン変換器、ゲイン変換器の入力を複数個持たせた
加算器などにも応用できる。
【0111】上記実施の形態では、入力部でD/A機能
を兼用したスイッチトキャパシタ積分器をD/A変換器
のノイズ除去フィルタに適用したが(図8参照)、これ
をオーバサンプリングA/D変換器の変調器などに適用
する。実際には、図10に示されるA/D変換器におい
て、演算増幅器310の出力を量子化回路501の非反
転入力端子に入力し、同量子化回路501の出力をデジ
タル制御ロジック502に取り込む。そして、デジタル
制御ロジック502が14ビットのデジタルデータを出
力する。本構成によれば、スイッチトキャパシタ積分器
を用いた変調器の小型化を図り、ひいてはオーバサンプ
リングA/D変換器の小型化、低消費電力化を実現する
ことができる。
【0112】上記実施の形態における変調器では、 (a)14ビット(Lビット)のデジタルデータのうち
11ビット(Mビット)のみを入力とする。 (b)6ビット(Nビット)の予測フィルタによる予測
信号のうち3ビット(Pビット)のみをフィードバック
する。 といった、2つの特徴的な構成を適用したが、この構成
を変更する。例えば上記(a),(b)のうち、何れか
一方のみを適用する。かかる構成においても、従来構成
の変調器と比較した場合において、当該変調器における
内部の演算ビット数を低減することが可能となり、ひい
てはオーバサンプリングD/A変換器の小型化、低消費
電力化を実現することができる。
【0113】上記実施の形態のD/A変換器では、入力
部でD/A機能を兼用するスイッチトキャパシタ積分器
を用い、ノイズ除去フィルタを実現したが、D/A回路
とノイズ除去フィルタとを別個に設ける構成としてもよ
い。この構成においても、補間フィルタや変調器におけ
るビット数の低減によりD/A変換器の小型化、低消費
電力化の効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】オーバサンプリングD/A変換器用の変調器の
構成を示すブロック図。
【図2】混合型変調器を解析するために使うブロック
図。
【図3】D/A変換のシミュレーション結果を示す図。
【図4】補間フィルタの構成を示すブロック図。
【図5】補間フィルタの動作を確認するためのシミュレ
ーション結果を示す図。
【図6】D/A兼用の積分器を示す回路図。
【図7】D/A兼用の積分器を示す等価回路図。
【図8】D/A兼用の積分器を適用したノイズ除去フィ
ルタを示す回路図。
【図9】D/A兼用の積分器の別の形態を示す回路図。
【図10】D/A兼用の積分器を適用したオーバサンプ
リングA/D変換器を示す回路図。
【図11】オーバサンプリングD/A変換器の一般的な
構成を示すブロック図。
【図12】Δ変調方式、ΔΣ変調方式、混合型変調方式
の変調器を示すブロック図。
【図13】従来技術における変調器の構成を示すブロッ
ク図。
【図14】従来技術における変調器の構成を示すブロッ
ク図。
【図15】ノイズ除去フィルタの構成を示す回路図。
【図16】2相クロックの動作を示すタイムチャート。
【図17】従来技術におけるノイズ除去フィルタの積分
器の構成を示す回路図。
【図18】従来技術においてD/A兼用の積分器を示す
回路図。
【図19】従来技術においてD/A兼用の積分器を示す
回路図。
【図20】図19に示す積分器の等価回路図。
【符号の説明】
10…補間フィルタ、20…変調器、30…D/A回
路、40…ノイズ除去フィルタ、101…遅延器、10
2…加算器、201…加算器、202…予測フィルタ、
203…ノイズシェイプフィルタ、301〜307…ア
ナログスイッチ、308…サンプリングキャパシタ、3
09…キャパシタアレイ、311…積分キャパシタ。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ある帯域のLビットのデジタルデータを変
    換するためのオーバサンプリングD/A変換器用の変調
    器において、該変調器は予測フィルタを有し、Lビット
    の入力データと前記予測フィルタで予測される予測信号
    との差の該帯域における最大値に基づいて、最適な入力
    のビット数M(M<L)を求め、このLビットのうちの
    Mビットのみを入力する構成としたことを特徴とするオ
    ーバサンプリングD/A変換器。
  2. 【請求項2】ある帯域のLビットのデジタルデータを変
    換するためのオーバサンプリングD/A変換器用の変調
    器において、該変調器はN(N<L)ビットの予測フィ
    ルタを有し、Lビットの入力データと前記予測フィルタ
    で予測される予測信号との差の該帯域における最大値に
    基づいて、予測信号としてフィードバックする最適なフ
    ィードバック信号のビット数P(P<N)を求め、この
    Nビットの予測信号のうちPビットのみをフィードバッ
    クする構成としたことを特徴とするオーバサンプリング
    D/A変換器。
  3. 【請求項3】ある帯域のLビットのデジタルデータを変
    換するためのオーバサンプリングD/A変換器用の変調
    器において、該変調器はN(N<L)ビットの予測フィ
    ルタを有し、Lビットの入力データと前記予測フィルタ
    で予測される予測信号との差の該帯域における最大値に
    基づいて、最適な入力のビット数M(M<L)、及び予
    測信号としてフィードバックする最適なフィードバック
    信号のビット数P(P<N)を求め、Lビット入力のう
    ちのM(M<L)ビットのみを入力とすると共に、Nビ
    ットの予測信号のうちのP(P<N)ビットのみをフィ
    ードバックする構成としたことを特徴とするオーバサン
    プリングD/A変換器。
  4. 【請求項4】請求項1〜3の何れか一項に記載のオーバ
    サンプリングD/A変換器において、 前記変調器は、ある帯域の14ビットのデジタルデータ
    を変換するための混合型変調器であって、該混合型変調
    器は14ビットのデジタルデータのうち11ビットのみ
    を入力とし、6ビットの積分器で予測フィルタを構成す
    ると共に、該6ビットの予測信号のうち3ビットのみを
    フィードバックすることを特徴とするオーバサンプリン
    グD/A変換器。
  5. 【請求項5】請求項4に記載のオーバサンプリングD/
    A変換器において、 前記混合型変調器は、入力信号とフィードバック信号と
    の加算を3ビットで行い、この3ビットと11ビット入
    力の下位8ビットとを合せた11ビットでノイズシェイ
    プフィルタ用の積分器を構成することを特徴とするオー
    バサンプリングD/A変換器。
  6. 【請求項6】入力データを補間し、該データのサンプリ
    ングレートを高めるための補間フィルタを備え、 該補間フィルタは、前記Lビットの入力データのうちM
    ビットのみを求め、該Mビットデータを前記変調器に出
    力することを特徴とする請求項1又は3に記載のオーバ
    サンプリングD/A変換器。
  7. 【請求項7】入力データを補間し、該データのサンプリ
    ングレートを高めるための補間フィルタを備え、 該補間フィルタは、14ビット入力のうち11ビットの
    みを求め、該11ビットデータを前記混合型変調器に出
    力することを特徴とする請求項4又は5に記載のオーバ
    サンプリングD/A変換器。
  8. 【請求項8】請求項7に記載のオーバサンプリングD/
    A変換器において、 前記補間フィルタは、サンプリングレートを2倍にする
    ため、移動平均フィルタ2段の伝達関数を実現するフィ
    ルタであり、11ビットのみを求めるため、12ビット
    のレジスタと12ビットの加算回路とから構成されるこ
    とを特徴とするオーバサンプリングD/A変換器。
  9. 【請求項9】入力部でD/A機能を兼用するスイッチト
    キャパシタ積分器において、 デジタルデータの最上位ビットにより選択されるプラス
    側又はマイナス側の基準電圧を、クロックによって周期
    的にサンプリングすると共に、クロックの他のタイミン
    グによって周期的にアナロググランド電位に接続される
    サンプリングキャパシタと、 2進重み付けされた容量値を持つ複数のキャパシタと、 各々デジタルデータに応じてアナロググランド電位又は
    積分キャパシタの何れか一方に接続されるスイッチ群と
    を備え、 前記複数のキャパシタの一端を前記サンプリングキャパ
    シタに共通接続し、他端を前記スイッチ群に接続したこ
    とを特徴とするスイッチトキャパシタ積分器。
  10. 【請求項10】入力部でD/A機能を兼用するスイッチ
    トキャパシタ積分器において、 デジタルデータの最上位ビットにより選択されるプラス
    側又はマイナス側の基準電圧を、クロックによって周期
    的にサンプリングするための第1のスイッチング手段
    と、 一端を第1のスイッチング手段に接続すると共に、他端
    をクロックによって周期的に開閉する第2のスイッチン
    グ手段を介してアナロググランド電位に接続したサンプ
    リングキャパシタと、 2進重み付けされた容量値を持つ複数のキャパシタと、 各々デジタルデータに応じて、アナロググランド電位か
    又は積分キャパシタへ電荷を転送するための第3のスイ
    ッチング手段かの何れか一方に接続されるスイッチ群と
    を備え、 前記複数のキャパシタの一端を前記サンプリングキャパ
    シタと前記第2のスイッチング手段との接点に共通接続
    し、他端を前記スイッチ群に接続したことを特徴とする
    スイッチトキャパシタ積分器。
  11. 【請求項11】請求項9又は10に記載のスイッチトキ
    ャパシタ積分器を用い、量子化ノイズを除去するための
    ノイズ除去フィルタを構成するオーバサンプリングD/
    A変換器。
  12. 【請求項12】請求項9又は10に記載のスイッチトキ
    ャパシタ積分器を用いて変調器を構成するオーバサンプ
    リングA/D変換器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100431747B1 (ko) * 2001-11-29 2004-05-17 주식회사 하이닉스반도체 스위칭 노이즈가 제거된 스위치드 커패시터 적분기
KR100850777B1 (ko) 2006-11-24 2008-08-06 한국과학기술원 오버샘플링에 의해 해상도를 향상시킨 아날로그-디지털변환방법
JP2014033449A (ja) * 2009-03-25 2014-02-20 Acco Semiconductor Inc 短縮化処理を有するシグマデルタ変調器及びその適用

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