JP2000307150A - ZnSe系化合物半導体発光素子 - Google Patents

ZnSe系化合物半導体発光素子

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JP2000307150A
JP2000307150A JP11083599A JP11083599A JP2000307150A JP 2000307150 A JP2000307150 A JP 2000307150A JP 11083599 A JP11083599 A JP 11083599A JP 11083599 A JP11083599 A JP 11083599A JP 2000307150 A JP2000307150 A JP 2000307150A
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JP
Japan
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znse
semiconductor layer
light emitting
layer
pedestal electrode
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JP11083599A
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English (en)
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Koji Katayama
浩二 片山
Akihiko Saegusa
明彦 三枝
Hideki Matsubara
秀樹 松原
Toshihiko Takebe
敏彦 武部
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Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 台座電極下での電流の漏れを防ぎ、外部量子
効率の向上とそのばらつきの低減を図ることができるよ
うに改良されたZnSe系化合物半導体発光素子を提供
することを主要な目的とする。 【解決手段】 ZnSe単結晶基板1の上に、n型半導
体層2,3が設けられている。n型半導体層2,3の上
に発光層4が設けられている。発光層4の上に、p型半
導体層5,6,7,8が設けられている。p型半導体層
5,6,7,8の上に、ワイヤボンディングをするため
の台座電極11が設けられている。台座電極11の直下
の半導体層に電流が流れないようにされている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、一般に、ZnS
e系化合物半導体発光素子に関するものであり、より特
定的には、台座電極下での電流の漏れを防ぎ、外部量子
効率の向上とそのばらつき低減を図ることができるよう
に改良されたZnSe系化合物半導体発光素子に関す
る。
【0002】
【従来の技術】図4は、従来の発光素子の構造(a)と
発光機構(b)を示す図である。
【0003】図4を参照して、発光ダイオード(Light-
Emitting Diode:LED)は、pおよびn型半導体結晶
が隣り合って構成するpn接合部での少数キャリア注入
と、これに続く発光再結合現象を利用した電気−光変換
型の半導体発光素子である。
【0004】素子そのものは、0.3mm角程度の半導
体結晶材料でできており、図4(a)に示すように、基
本構造はSi整流素子と変わるところがない。
【0005】p型結晶に正、n型結晶に負の順方向電圧
を印加すると、図4(b)に示すように、p領域には電
子が、n領域には正孔が注入される。これらの少数キャ
リアの一部が多数キャリアと発光再結合することによっ
て光を生ずる。
【0006】さて、最近、青・緑色の発光波長帯でZn
Se系化合物半導体を発光層に用いた発光素子が、脚光
を浴びている。たとえば、動作時間が400時間にも及
ぶZnSe系半導体レーザが報告されている。
【0007】しかしながら、この材料系で発光ダイオー
ドを製造する場合、従来のGaAsP系、AlGaAs
系、GaP系、AlGaInP系と異なり、光吸収の少
ない電流拡散層を設けることができない。このため、A
u線等のワイヤをボンディングするための金属電極の直
下に、電流が集中してしまい、発光が遮られ、発光効率
が低いといった欠点がある。このため、ZnSe系発光
ダイオードでは、電流を拡げるための透光性の金属電極
とワイヤボンディング用の台座電極を設ける手法が一般
的によく用いられている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、電流を
注入するための透光性の金属電極とワイヤをボンディン
グするための台座電極を設けることにより、ZnSe系
発光ダイオードの発光効率は著しく向上する。このこと
は、素子のp型電極側から発光の様子を光学顕微鏡で観
察すると、発光領域が台座電極の周囲のみならず、素子
全面にわたって均一に広がって見えることでも確認でき
る。
【0009】しかしながら、上記のような電極構造を有
する素子の発光像を基板側から観察したところ(我々
は、透明なZnSe基板を用いているため、基板側から
発光像を観察することができる)、台座電極直下の領域
でも、電流が流れる場合があることを見い出した。これ
は、発光効率を低下させるのみならず、素子特性のばら
つきの要因にもなる。
【0010】それゆえに、この発明の目的は、台座電極
下での電流の漏れを防ぎ、外部量子効率の向上とそのば
らつき低減を図ることができるように改良されたZnS
e系化合物半導体発光素子を提供することを目的とす
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1に係るZnSe
系化合物半導体発光素子は、ZnSe単結晶基板を備え
る。上記ZnSe単結晶基板の上に、n型半導体層が設
けられている。上記n型半導体層の上に発光層が設けら
れている。上記発光層の上にp型半導体層が設けられて
いる。上記p型半導体層の上に、ワイヤボンディングを
するための台座電極が設けられている。上記台座電極の
直下の半導体層に電流が流れないようにされている。
【0012】この発明によれば、台座電極の直下の半導
体層に電流が流れないようにされているので、台座電極
下での電流の漏れを防ぎ、外部量子効率の向上と、その
ばらつき低減を図ることができる。
【0013】請求項2に係るZnSe系化合物半導体発
光素子においては、上記台座電極は、上記p型半導体層
とオーミック接触を果たし得ない材料で形成されてい
る。
【0014】この発明によれば、台座電極が、上記p型
半導体層とオーミック接触を果たせない材料で形成され
ているので、台座電極の直下の半導体層に電流が流れな
い。
【0015】請求項3に係るZnSe系化合物半導体発
光素子においては、上記p型半導体層の不純物濃度は、
上記台座電極と上記p型半導体層とがオーミック接触を
果たし得ないように選ばれている。
【0016】この発明によれば、p型半導体層の不純物
濃度が、台座電極とp型半導体層とがオーミック接触を
果たし得ないように選ばれているので、台座電極の直下
の半導体層に電流が流れない。
【0017】請求項4に係るZnSe系化合物半導体発
光素子においては、上記台座電極は、Ti、Al、Zn
S、Al2 3 、SiO2 およびSiNからなる群より
選ばれた材料、またはTi、Al、ZnS、Al
2 3 、SiO2 およびSiNからなる群より選ばれた
ものを含む合金、あるいはTi、Al、ZnS、Al2
3、SiO2 およびSiNからなる群より選ばれたも
のを含む化合物から形成されている。
【0018】この発明によれば、台座電極が、p型半導
体層とオーミック接触を果たし得ない材料で形成されて
いるので、台座電極の直下の半導体層に電流が流れな
い。
【0019】請求項5に係るZnSe系化合物半導体発
光素子においては、上記台座電極の直下に位置する上記
p型半導体層の一部がエッチングにより除去され、それ
によって、金属電極とオーミック接触を果たし得ない半
導体層が露出しており、上記半導体層の上記露出部に上
記台座電極が接触している。
【0020】この発明によれば、台座電極が、金属電極
とオーミック接触を果たし得ない半導体層に接触してい
るので、台座電極の直下の半導体層に電流が流れない。
【0021】請求項6に係るZnSe系化合物半導体発
光素子においては、上記エッチングは、上記半導体層の
露出面に凹凸が形成されるような条件で行なわれてい
る。
【0022】この発明によれば、半導体層の露出面に凹
凸が形成されるので、半導体層の露出面と台座電極との
密着性が飛躍的に向上する。このような凹凸の形成は、
イオンミリング、反応性イオンエッチング等で実現する
ことができる。
【0023】請求項7に係るZnSe系化合物半導体発
光素子においては、上記p型半導体層中であって、上記
台座電極の直下に位置し、かつ上記発光層より上に位置
する部分に設けられたn型半導体層を、さらに備える。
【0024】この発明によれば、台座電極の直下におい
て、pnpnサイリスタ構造が形成され、台座電極の直
下の半導体層に電流が流れない。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
について説明する。
【0026】実施の形態1 図1は、実施の形態1に係るZnSe系化合物半導体発
光素子の断面図である。
【0027】導電性ZnSe単結晶基板1の上に、1μ
m厚のn型ZnSeバッファ層2、1μm厚のn型Zn
MgSSeクラッド層3、ZnSe/ZnCdSe多重
量子井戸活性層4、1μm厚のp型ZnMgSSeクラ
ッド層5、0.2μm厚のp型ZnSe層6、ZnTe
とZnSeの積層超格子構造からなるp型コンタクト層
7が順次設けられている。最も上の表面には、60nm
厚のp型ZnTe層8が設けられている。ここで、最表
面層のp型ZnTe層8のドーピング濃度は、Tiとシ
ョットキー接触が得られるように、1×1019cm-3
下とされている。
【0028】このようなエピ構造の上に、Ti/Auか
らなるワイヤボンディング用の台座電極(約3000Å
のAu層とその下に形成された1000ÅのTi層から
なる)11と、20nm以下の厚みからなる透光性の全
面Au電極10(約100Å)とが形成されている。電
極形成後のエピタキシャルウェハを、300μm角チッ
プに切出し、P型電極が形成されている面を上にしてリ
ードフレームに固定した。ZnSe単結晶基板1の裏面
にはn型電極12を形成する。
【0029】台座電極11が、p型半導体層とオーミッ
ク接触を果たし得ない材料であるTiを含むので、台座
電極11の直下の半導体層に電流が流れない。
【0030】実際、得られた発光ダイオードを定電流モ
ードで測定したところ、20mA通電時で、発光強度が
3mWにも及ぶ高輝度の緑色発光が得られた。また、P
型電極が形成されている面を下にして素子架台に固定し
て、基板側から発光像を観察したところ、Ti/Au台
座電極11の下での発光は見られなかった。
【0031】実施の形態2 図2は、実施の形態2に係るZnSe系化合物半導体発
光素子の断面図である。図2に示すZnSe系化合物半
導体発光素子は、以下の点を除いて、図1に示すZnS
e系化合物半導体発光素子と、同一であるので、同一ま
たは相当する部分には、同一の参照番号を付し、その説
明を繰返さない。
【0032】図2に示すZnSe系化合物半導体発光素
子においては、p型コンタクト層7とp型ZnTe層8
の一部がエッチングにより除去され、それによって、金
属電極とオーミック接触を果たし得ないp型ZnSe層
6が露出している。p型ZnSe層6の露出部に、Ti
/Auからなる台座電極11が接触している。さらに詳
しく説明すると、p型ZnTe層8とp型コンタクト層
7は、透光性のAu電極10を形成する領域のみ残し
て、化学エッチングにより、p型ZnSe層6の表面を
露出させるように、除去されている。
【0033】透光性のAu電極10は、実施の形態1と
同様に、その厚みは20nm以下である。電極形成後の
エピタキシャルウェハを300μm角のチップに切出
し、p型電極が形成されている面を上にしてリードフレ
ームに固定した。
【0034】得られた発光ダイオードを、定電流モード
で測定したところ、実施の形態1と同様、20mA通電
時で、発光強度が3mWにも及ぶ高輝度の緑色発光が得
られた。また、p型電極が形成されている面を下にし
て、素子架台に固定して、基板側から発光像を観察した
ところ、Ti/Au台座電極11の下での発光は認めら
れなかった。
【0035】実施の形態3 図3は、実施の形態3に係るZnSe系化合物半導体発
光素子の断面図である。
【0036】導電性のZnSe単結晶基板1の上に、1
μm厚のn型ZnSeバッファ層2、1μm厚のn型Z
nMgSSeクラッド層3、ZnSeとZnCdSeの
多重量子井戸活性層4、1μm厚のp型ZnMgSSe
クラッド層5、p型ZnSe層6、0.2μm厚のn型
ZnSe層9を形成する。台座電極11を形成させる領
域のみ残して、上記のn型ZnSe層9を化学エッチン
グで除去した後、ZnTeとZnSeの積層超格子構造
からなるp型コンタクト層7を、n型ZnSe層9を覆
うように全面に形成する。層6,7,9でpnpnサイ
リスタ構造が形成される。最上表面に、60mmのp型
ZnTe層8を形成する。
【0037】このような、エピタキシャル構造の上に、
Ti/Auからなるワイヤボンディング用の台座電極1
1と、20nm以下の厚みからなる透光性の全面Au電
極10を形成した。電極形成後の、エピタキシャルウェ
ハを、300μm角のチップに切出し、p型電極が形成
されている面を上にしてリードフレームに固定した。
【0038】得られた発光ダイオードを定電流モードで
測定したところ、実施の形態1と同様、20mA通電時
で、発光強度が3mWにも及ぶ高輝度の緑色発光が得ら
れた。また、P型電極が形成されている面を下にして素
子架台に固定して、基板側から発光像を観察したとこ
ろ、Ti/Au台座電極11の下での発光は見受けられ
なかった。
【0039】今回開示された実施の形態はすべての点で
例示であって制限的なものではないと考えられるべきで
ある。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求
の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味お
よび範囲内でのすべての変更が含まれることが意図され
る。
【0040】
【発明の効果】以上説明したとおり、この発明に係るZ
nSe系化合物半導体発光素子によれば、台座電極直下
の半導体層上の電流の漏れを防ぐこにとより、外部量子
効率を向上させるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1に係るZnSe系化合物半導体発
光素子の断面図である。
【図2】実施の形態2に係るZnSe系化合物半導体発
光素子の断面図である。
【図3】実施の形態3に係るZnSe系化合物半導体発
光素子の断面図である。
【図4】従来の発光素子の断面図である。
【符号の説明】
1 導電性ZnSe単結晶基板 2 n型ZnSeバッファ層 3 n型ZnMgSSeクラッド層 4 ZnSe/ZnCdSe多重量子井戸活性層 5 p型ZnMgSSeクラッド層 6 p型ZnSe層 7 p型コンタクト層 8 p型ZnTe層 10 透光性Au電極 11 Ti/Au台座電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松原 秀樹 大阪市此花区島屋一丁目1番3号 住友電 気工業株式会社大阪製作所内 (72)発明者 武部 敏彦 大阪市此花区島屋一丁目1番3号 住友電 気工業株式会社大阪製作所内 Fターム(参考) 5F041 AA03 CA05 CA41 CA43 CA74 CA83 CA84 CA88 CA92 CA98 5F073 AA51 AA55 AA61 AA71 AA74 CA22 CB05 CB07 CB22 DA25 DA30 EA29

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ZnSe単結晶基板と、 前記ZnSe単結晶基板の上に設けられたn型半導体層
    と、 前記n型半導体層の上に設けられた発光層と、 前記発光層の上に設けられたp型半導体層と、 前記p型半導体層の上に設けられ、ワイヤボンディング
    をするための台座電極と、を備え、 前記台座電極の直下の半導体層に電流が流れないように
    されているZnSe系化合物半導体発光素子。
  2. 【請求項2】 前記台座電極は、前記p型半導体層とオ
    ーミック接触を果たし得ない材料で形成されている、請
    求項1に記載のZnSe系化合物半導体発光素子。
  3. 【請求項3】 前記p型半導体層の不純物濃度は、前記
    台座電極と前記p型半導体層とがオーミック接触を果た
    し得ないように選ばれている、請求項1に記載のZnS
    e系化合物半導体発光素子。
  4. 【請求項4】 前記台座電極は、Ti、Al、ZnS、
    Al2 3 、SiO 2 およびSiNからなる群より選ば
    れた材料、またはTi、Al、ZnS、Al2 3 、S
    iO2 およびSiNからなる群より選ばれたものを含む
    合金、あるいは、 Ti、Al、ZnS、Al2 3 、SiO2 およびSi
    Nからなる群より選ばれたものを含む化合物から形成さ
    れている、請求項1に記載のZnSe系化合物半導体発
    光素子。
  5. 【請求項5】 前記台座電極の直下に位置する前記p型
    半導体層の一部がエッチングにより除去され、それによ
    って、金属電極とオーミック接触を果たし得ない半導体
    層が露出しており、 前記半導体層の前記露出部に前記台座電極が接触してい
    る、請求項1に記載のZnSe系化合物半導体発光素
    子。
  6. 【請求項6】 前記エッチングは、前記半導体層の露出
    面に凹凸が形成されるような条件、たとえばイオンミリ
    ングや反応性イオンエッチングで行なわれている、請求
    項5に記載のZnSe系化合物半導体発光素子。
  7. 【請求項7】 前記p型半導体層中であって、前記台座
    電極の直下に位置し、かつ前記発光層より上に位置する
    部分に設けられたn型半導体層を、さらに備える、請求
    項1に記載のZnSe系化合物半導体発光素子。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008282966A (ja) * 2007-05-10 2008-11-20 Sony Corp 半導体素子およびその製造方法

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Effective date: 20031014