JP2000306813A - 露光方法及び露光装置 - Google Patents

露光方法及び露光装置

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JP2000306813A
JP2000306813A JP11114721A JP11472199A JP2000306813A JP 2000306813 A JP2000306813 A JP 2000306813A JP 11114721 A JP11114721 A JP 11114721A JP 11472199 A JP11472199 A JP 11472199A JP 2000306813 A JP2000306813 A JP 2000306813A
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light source
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exposure
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Shinobu Atsumi
しのぶ 渥美
Shigeru Hagiwara
茂 萩原
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Original Assignee
Nikon Corp
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  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Lasers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 露光装置のレーザ光源が予期しない時期に寿
命に達してメンテナンスをしなければならない事態に至
ることを防止し、予定通りの生産計画に従ってマイクロ
デバイスを製造できるようにすることである。 【解決手段】 レーザ光源のレーザ発振器に印加する高
電圧値HVを、レーザ光源の寿命を予測するためのパラ
メータとしてモニタし、この印加電圧HVの所定時間当
たりの平均値が予め決められた所定のしきい値HVmax
(例えば、印加電圧の仕様上の上限値の90%)を逸脱
すると判断した場合に、出力するパルスエネルギEの制
御の目標値としての設定エネルギ値を、例えば、E1か
らE2に引き下げる。レーザ光源の寿命が近づいてきた
場合に、印加電圧HVの平均値が低下するので、生産計
画に適合させるべく寿命を延長できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体集積回路、
液晶表示素子、撮像素子、薄膜磁気ヘッド、その他のマ
イクロデバイスなどをリソグラフィ技術を用いて製造す
る際に使用される露光方法及び露光装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体装置等の集積度が向上する
につれて、回路の最少パターン線幅は小さくなる傾向に
あり、そのため露光光源として従来主流であった水銀ラ
ンプに代わって、エキシマレーザを用いた露光装置が用
いられるようになってきた。エキシマレーザを用いた露
光装置は、エキシマレーザ光源と露光装置本体とで構成
される。エキシマレーザ光源は、光ファイバ等によるイ
ンターフェースケーブルを介して露光装置本体と接続さ
れ、露光装置本体側の制御装置のシーケンスに従ってレ
ーザ光を発するようになっている。
【0003】エキシマレーザは、一般にフッ素等のハロ
ゲンガス、クリプトン、アルゴン等の不活性ガス、及び
ヘリウム、ネオン等の希ガスの3種の混合ガスをレーザ
チャンバに封入し、チャンバ内の放電によりハロゲンガ
スと不活性ガスとが反応して、ナノ秒オーダのパルス光
としてレーザ光を放出する。
【0004】ところが、レーザ光放出を繰り返すうち、
ハロゲンガスがチャンバ内に発生する不純物と結合した
り、チャンバの内側に吸着したりするため、ハロゲンガ
スの濃度が低下してレーザのパルスエネルギが低下して
しまうとともに、エキシマレーザ光源の各構成部品に劣
化が生じてしまう。また、高い光強度の紫外光が射出さ
れることから、レーザ光を通過させるウインドウやビー
ムスプリッタ等にも劣化が生じる。
【0005】エキシマレーザを半導体露光装置の光源と
して使用する場合、パルスエネルギの変動は、感光基板
上の露光量の制御精度が低下したり、光学系に起因した
感光基板上の干渉縞を低減する機能が低下したり、パル
スエネルギモニタ系、アライメント系の光電検出系の信
号のS/N比が低下したりする等の不都合が生じる。こ
のため、エキシマレーザはガス濃度の低下に伴って低下
するパルスエネルギをモニタして放電印加電圧にフィー
ドバックし、放電印加電圧を徐々に高めていくことによ
り、パルスエネルギを一定に保つようにしている。そし
て、放電印加電圧には上限があるため、印加電圧が上昇
したらガス交換動作を行って、ガス濃度を適正値に戻
し、これに伴い印加電圧を下げてパルスエネルギを一定
に保つようにしている。
【0006】また、エキシマレーザ光源の各構成部品の
劣化については、エキシマレーザ光の発光パルス数に基
づいて管理しており、発光パルス数が予め決めておいた
所定数に達したら各構成部品の寿命がきたものとしてエ
キシマレーザ光源本体あるいは各構成部品を交換するよ
うにしている。このパルス数は、通常エキシマレーザ光
源内部で計数されて管理されており、例えば、寿命と決
められているパルス数の90%のパルス数に達するとエ
キシマレーザ光源からインターフェースを介して露光装
置側の制御装置に対してメンテナンスリクエスト信号を
送出し、エキシマレーザ光源あるいはその構成部品の寿
命が近づいたことを知らせるようにしている。エキシマ
レーザ光源本体及びその構成部品の寿命を決めるパルス
数は、エキシマレーザの製造元で作製された仕様、ある
いはエキシマレーザを光源として用いる使用者側の管理
基準に基づく耐久テストの結果、あるいはエキシマレー
ザ光源の使用経験の積み重ねの結果等から推定して決め
ている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、一般
に、レーザチャンバ内にガスを封入して光を励起させる
形式のレーザ発振器は、レーザ発振器毎にある程度の寿
命のばらつきを有しているものであり、エキシマレーザ
にも同様の傾向が見られる。また、エキシマレーザ光源
は、上述のように、非常に反応性が高く腐食性を有する
フッ素ガスを使用しており、また高い照射エネルギを有
する紫外光を発振するので、その構成部品の寿命も、エ
キシマレーザ光源の使用頻度だけに限らずその他種々の
使用条件により変化するものである。
【0008】従って、エキシマレーザ光源及びその構成
部品の寿命を単純に発光パルス数に基づいて管理する
と、計画されたメンテナンス時期よりも早期の予期しな
い時期に寿命に達する場合がある。この場合、レーザ発
振器に印加する電圧が上限近くになったり、レーザ発振
器のチャンバ(レーザチャンバ)内圧力が上昇して、該
チャンバ内に封入されたガスの寿命が短くなったり、あ
るいはエネルギ安定性などの性能が劣化したりするの
で、頻繁に装置が停止するようになる場合がある。
【0009】このため、露光装置の運転を途中で停止し
てメンテナンスの実施を余儀なくされる。そして、通常
このメンテナンスには、寿命に達した部品の交換のみな
らず、光軸調整や各種パラメータの採取・変更などを伴
うため、長時間(数日)を要し、当該露光装置が組み込
まれたマイクロデバイスの製造ライン全体が停止する場
合もあることから、当初予定したマイクロデバイスの生
産計画に大幅な狂いを生じることになる。
【0010】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
のであり、露光装置のレーザ光源が予期しない時期に寿
命に達してメンテナンスをしなければならない事態に至
ることを防止し、予定通りの生産計画に従ってマイクロ
デバイスを製造できるようにすることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】以下、この項に示す説明
では、理解の容易化のため、本発明の各構成要件に実施
の形態の図に示す参照符号を付して説明するが、本発明
の各構成要件は、これら参照符号によって限定されるも
のではない。
【0012】上記目的を達成するため、本発明による露
光方法は、パターンが形成されたマスク(R)を介して
レーザ光源(10)からのレーザ光で基板(W)を露光
する露光方法において、前記レーザ光源の寿命を予測す
るためのパラメータ(HV)を検出し、該パラメータが
予め決められた所定のしきい値(HVmax )を逸脱する
場合に該レーザ光源の出力を調整することを特徴とす
る。
【0013】また、上記目的を達成するため、本発明に
よる露光装置は、マスク(R)に形成されたパターンの
像を基板(W)上に投影することによって前記基板を露
光する露光装置において、レーザ光を発生するレーザ光
源(10)と、前記レーザ光のもとで前記マスクのパタ
ーンを前記基板上に転写するための露光本体部と、前記
レーザ光源の寿命を予測するためのパラメータ(HV)
を検出する検出装置と、前記パラメータに関する所定の
しきい値(HVmax )が予め記憶された記憶装置と、前
記検出装置により検出されたパラメータが前記記憶装置
に記憶された対応するしきい値を逸脱する場合に該レー
ザ光源の出力調整を行う制御装置(12,40)とを備
えたことを特徴とする。
【0014】前記パラメータとしては、特に限定されな
いが、前記レーザ光源の印加電圧(HV)に関する情
報、前記レーザ光源内の圧力に関する情報、前記レーザ
光源の前記レーザ光のエネルギに関する情報、前記レー
ザ光源の前記レーザ光の帯域に関する情報、前記レーザ
光源の前記レーザ光の波長に関する情報、及び発光パル
ス数に関する情報のうちのいずれか一つあるいは複数の
組み合わせを用いるようにすることができる。
【0015】前記レーザ光源の出力調整は、特に限定さ
れないが、前記レーザ光源から出力されるレーザ光のエ
ネルギ(E)を低下させることにより、あるいは前記レ
ーザ光の発振周波数を低下させることにより行うように
することができる。
【0016】本発明によると、レーザ光源の寿命を予測
するためのパラメータが予め決められた所定のしきい値
を逸脱する場合にレーザ光源の出力を調整するようにし
ているから、マイクロデバイスの製造のため露光装置を
所定の生産計画に従って継続的に稼働中に、レーザ光源
がメンテナンス時期に近づいた場合には、該レーザ光源
の寿命を通常よりも延ばすことができる。
【0017】従って、レーザ光源が予期しないときに寿
命に達し、露光装置が突然に停止したり、露光装置にエ
ラーが発生して頻繁に復帰動作(リカバリー)に入る等
の事態の発生を抑制することができるので、ダウンタイ
ムを少なくすることができるとともに、現在生産中のマ
イクロデバイスの生産を中断することなく、当該マイク
ロデバイスの予定量の生産を終了した後等の適宜な時期
に計画的にメンテナンスを実施できるようになる。ま
た、レーザ光源を構成する部品の交換頻度を少なくする
こともできるので、コスト的にも有利となる。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明の一実施の形態を図面を参
照して説明する。図1は本実施の形態における露光装置
全体の構成を示す斜視図である。
【0019】同図において、10はKrFエキシマレー
ザ光(波長248nm)あるいはArFエキシマレーザ
光(波長193nm)を射出するエキシマレーザ光源で
ある。
【0020】エキシマレーザ光源10の本体部には希ガ
スハライド等の混合ガスが封入されたレーザチャンバ、
共振器を構成するフロントミラー(半透過性)、露光波
長を狭帯化するための、回折格子、プリズム、エタロン
等からなる狭帯化モジュール、波長の安定性、スペクト
ル幅をモニターするための分光器やレーザパワーのモニ
ター用のディテクタ等からなるモニターモジュール、及
びシャッターSH等が設けられている。レーザチャンバ
に対するガス交換動作、あるいは波長安定化のための制
御、放電印加電圧の制御等は制御装置12によって行な
われるが、本実施の形態では制御装置12のみによる単
独制御は行なわず、露光装置本体(露光本体部)側の主
制御装置40からの指令やリクエスト信号により制御で
きるようにしてある。
【0021】エキシマレーザ光源10からのパルス光は
可動ミラーM1、固定ミラーM2を介してビーム成形光
学系14に入射して所定の断面形状、サイズに成形され
る。ビーム成形光学系14からのパルス光は駆動部16
によって所定角度内で揺動する揺動ミラーM3で反射さ
れた後、オプチカルインテグレータとして機能するフラ
イアイレンズFLに入射し、多数の2次光源(スポット
光)に変換される。フライアイレンズFLの各エレメン
トレンズの射出側にできたエキシマビームの各スポット
光は、コンデンサレンズ系24によって、レチクルブラ
インド(照明視野絞り)RB上でほぼ一様な強度分布と
なるように重ね合わされる。
【0022】レチクルブラインドRBを透過したエキシ
マレーザ光はレンズ系26、固定ミラーM4、主コンデ
ンサーレンズ28、及び固定ミラーM5を介してレチク
ルRの回路パターン領域を照明する。ここでレチクルブ
ラインドRBはレンズ系26と主コンデンサーレンズ2
8とによって、レチクルRと共役になっている。レチク
ルRは専用のレチクルアライメント系30X、30Yに
よって装置本体に対してX、Y、θ方向に位置決めされ
ている。レチクルRの回路パターンの像は投影光学系P
LによってウエハW上に縮小投影される。ウエハWはX
ステージ32X上に載置され、このXステージ32Xは
ベース上をY方向に移動するYステージ32Y上をX方
向に移動する。これによってウエハWは投影像面に沿っ
て2次元移動し、ステップ・アンド・リピート方式の露
光が行なわれる。
【0023】上記の構成において、可動ミラーM1とレ
ーザ光源10との間には、露光装置本体を収納するサー
マルチャンバの隔壁(図示せず)があり、レーザ光源1
0はサーマルチャンバの外部に設置されている。主制御
装置40は、露光装置のX−Yステージ32X、32Y
の移動、レチクルアライメント系30X、30Yによる
レチクルRの位置決め、ウエハアライメント系(図示を
省略)によるウエハWの位置検出、動作、レチクルブラ
インドRBの設定や、光電素子(図示せず)を用いた露
光量制御動作、あるいはエキシマビームの可干渉性によ
って生じる干渉縞等を低減させるための振動ミラーM3
の振動によるスペックル低減動作等を実行する。
【0024】また、露光装置側の主制御装置40とレー
ザ光源側の制御装置12との間には、2本のインターフ
ェース6、7が設けられている。このインターフェース
6、7を介して、主制御装置40はエキシマレーザ光源
10の操作を全て行うことができるようになっている。
例えば露光装置本体側の主制御装置40からエキシマレ
ーザ光源10の制御装置12ヘは、インターフェース6
を介して発光トリガ信号、高電圧の充電開始信号、発振
開始信号、発振停止信号等が送られ、エキシマレーザ光
源10の制御装置12から主制御装置40へは、同じく
インターフェース6を介して発振スタンバイ完了信号、
内部シャッタポジション信号、インターロック作動中を
示す信号等が送られる。インターフェース7は、主とし
てレーザ光源10の寿命判定に必要な各種信号を主制御
装置40と制御装置12との間で送受信するために用い
られる。
【0025】次に、露光装置本体の主制御装置40及び
エキシマレーザ光源10の制御装置12による設定エネ
ルギ値変更処理について、図2を参照して説明する。図
2はエキシマレーザ光源10の制御装置12による処理
の要部を示すフローチャートである。
【0026】まず、エキシマレーザ光源10の制御装置
12は、レーザ発振器の放電電極に対する印加電圧HV
をモニタ(検出)し(ST1)、この印加電圧HVの所
定時間当たりの平均値を算出する(ST2)。次いで、
露光装置本体の制御装置40の記憶装置に予め記憶保持
されている、印加電圧に関するしきい値をインターフェ
ース7を介して受け取り(ST3)、このしきい値と印
加電圧の平均値を比較判断する(ST4)。ST4にお
いて、印加電圧の平均値が該しきい値を越えていないと
判断した場合には、ST1に戻って同様の処理を繰り返
す。
【0027】ST4において、印加電圧の平均値が該し
きい値を越えていると判断した場合には、出力するレー
ザ光のエネルギ制御の目標値である設定エネルギ値を変
更すべきことを示す設定エネルギ値変更信号を露光装置
の制御装置40に送信して、この処理を終了し、あるい
はST1に戻って同様の処理を繰り返す。このしきい値
は、該印加電圧の仕様上あるいは実用上の限界値(上限
値又は下限値)ではなく、該限界値の80%〜90%程
度の値である。
【0028】設定エネルギ値変更信号を受信した露光装
置の主制御装置40は、以下に示すような所定の時期
に、記憶装置の設定エネルギ値記憶領域に格納された設
定エネルギ値を予め決められた所定の値(現在の設定エ
ネルギ値よりも低い値)となるように書き換える。主制
御装置40はこれと同時に、設定エネルギ値を変更する
ことに伴う各種のパラメータの値も変更する。
【0029】設定エネルギ値変更信号の受信後、設定エ
ネルギ値の変更時期としては、ウエハのロット単位での
露光動作が終了して、次のロットに移行する際、あるい
はその他の露光シーケンス上で都合の良い時期とするこ
とができる。但し、ウエハ上のあるショット領域の露光
動作から次のショット領域の露光動作に移行する際や1
枚のウエハの露光動作が終了した際に行うようにしても
よい。
【0030】この設定エネルギ値の変更時期は、予め固
定的に決めておいてもよく、あるいはオペレータにより
任意に選択若しくは設定できるようにしておいてもよ
い。また、このときの低下させるエネルギ量は、例え
ば、何mJ(10mJ→8mJ→6mJ)というように
絶対的な数値で決めておいたり、あるいは変更前の設定
エネルギ値の80%等というように相対的に決めておい
てもよい。さらに、この低下させるエネルギ量は、オペ
レータにより任意に選択又は設定できるようにしておい
てもよい。
【0031】設定エネルギ値と該設定エネルギ値の変更
に伴う各種パラメータの値は、テーブルとして予め制御
装置40の記憶装置に記憶保持されており、設定エネル
ギ値の変更時にこのテーブルに基づき各種パラメータも
変更される。露光装置の主制御装置40からエキシマレ
ーザ光源10の制御装置12に対して、レーザ発振開始
信号が送られると、制御装置12は当該変更(低下)さ
れた設定エネルギ値となるように、エキシマレーザ光源
10のレーザ発振器の放電電極に印加する高電圧値HV
を調整制御する。
【0032】図3(A)及び図3(B)を参照して、上
記の処理をさらに具体的に説明する。図3(A)はレー
ザチャンバ内の放電電極へ印加する高電圧値(HV)と
発光パルス数(P)の関係を、図3(B)はレーザ光の
パルスエネルギ(E)と発光パルス数(P)の関係を示
している。
【0033】図3(B)に示されているように、レーザ
チャンバ内の放電電極へ印加する高電圧値HVは、露光
装置の仕様により決定される設定エネルギ値(例えば、
E1=10mJ)を目標値して、パルスエネルギ(E)
が一定となるように調整制御されているので、図3
(A)に示されているように、印加電圧HVは細かく上
下している。
【0034】この発振によりレーザチャンバ内のガスは
経時的に劣化するため、印加電圧HVは平均的には徐々
に上昇する。このため、レーザチャンバ内のガスを新規
なガスに交換するガス交換が行われる。ガス交換は、一
般に5〜7日の間隔で行われ、1回のガス交換に要する
時間は15分程度である。
【0035】このようなガス交換を繰り返していくと、
パルスエネルギを一定に保つための印加電圧HVは、チ
ャンバ、狭帯化モジュール、ウインドウ、あるいはビー
ムスプリッタ等の劣化が進むことにより徐々に引き上げ
られていき、いずれ寿命(限界値)に達することにな
る。
【0036】ここで、印加電圧HVの所定時間(又は所
定パルス数)当たりの平均値を算出して、これを予め決
められた上記しきい値(例えば、印加電圧HVの仕様上
の上限値の90%の値とする)と比較して、これを越え
た場合には、エキシマレーザ光源10の寿命が近いと判
断し、図3中に記号aで示されているように、上述した
ロット交換時等の所定の時期に設定エネルギ値を低下さ
せて、パルスエネルギEがこの低下させた設定エネルギ
値(例えば、E1の80%であるE2=8mJ)となる
ように、印加電圧HVを調整制御する。
【0037】これにより、印加電圧HVは平均的に引き
下げられて、エキシマレーザ光源10の寿命に達するま
での時間が延長される。この状態で、さらに運転を続け
ると、印加電圧HVはその平均値が再度上記しきい値を
越えることになるが、この場合にも、図3中に記号bで
示されているように、上述した所定の時期に設定エネル
ギ値をさらに低下させて、パルスエネルギEがこの低下
させた設定エネルギ値(例えば、E1の60%であるE
3=6mJ)となるように、印加電圧HVを調整制御す
る。これにより、印加電圧HVは平均的に再度引き下げ
られて、エキシマレーザ光源10の寿命に達するまでの
時間がさらに延長される。以下同様の処理を繰り返す。
【0038】上述した実施の形態によると、レーザ光源
の寿命を予測するためのパラメータとして、レーザ発振
器の放電電極への印加電圧HVの所定時間当たりの平均
値を検出し、該パラメータが予め決められた所定のしき
い値(例えば、上限値の90%)を越えた場合にエキシ
マレーザ光源10の出力制御の目標値としての設定エネ
ルギ値をオフセット的に低下させることにより、当該印
加電圧HVを平均的に低下させて、エキシマレーザ光源
10の寿命を延長するようにしている。
【0039】これにより、マイクロデバイスの製造のた
め露光装置を所定の生産計画に従って継続的に稼働中
に、エキシマレーザ光源10がメンテナンス時期に近づ
いた場合であっても、エキシマレーザ光源10の出力が
自動的に低下されることにより、エキシマレーザ光源1
0の寿命が延長されるので、エキシマレーザ光源10が
予期しないときに寿命に達し、露光装置が突然に停止し
たり、露光装置にエラーが発生して頻繁に復帰動作(リ
カバリー)に入る等の事態の発生を抑制することができ
る。
【0040】従って、露光装置のダウンタイムを少なく
することができるとともに、現在生産中のマイクロデバ
イスの生産を中断することなく、当該マイクロデバイス
の予定量の生産を終了した後等の適宜な時期に計画的に
メンテナンスを実施できるようになる。また、エキシマ
レーザ光源10等を構成する部品の交換頻度を少なくす
ることもできるので、コスト的にも有利である。
【0041】なお、レーザ光の出力を低下させて露光処
理を行うため、通常の露光処理時と比較してスループッ
トの低下は否めないが、マイクロデバイスの生産を途中
で停止し、メンテナンスを行った後に生産を再開させる
よりは、時間的にはるかに有利である。
【0042】以上説明した実施形態は、本発明の理解を
容易にするために記載されたものであって、本発明を限
定するために記載されたものではない。したがって、上
記の実施の形態に開示された各要素は、本発明の技術的
範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨であ
る。
【0043】例えば、上記実施の形態では、設定エネル
ギ値の引き下げは、自動的に行うようにしているが、レ
ーザ光源の寿命が近づいてきた旨を表示装置等を用いて
オペレータに通知し、オペレータが適宜な時期に設定エ
ネルギ値等を手動で低下させるようにすることができ
る。
【0044】また、上記実施の形態では、寿命を予測判
定するためのパラメータとして、レーザ発振器への印加
電圧の所定時間当たりの平均値を用いているが、これに
限られず、パルス発光しているレーザ光のスペクトル幅
(レーザ光の帯域に関する情報)、パルス光のパルスエ
ネルギ安定性(レーザ光のエネルギに関する情報)、発
光済みの累積パルス数(発光パルス数に関する情報)、
レーザ光源のチャンバ(レーザチャンバ)内に封入され
たガスのガス圧(レーザ光源内の圧力に関する情報)、
レーザ光の波長安定性(レーザ光の波長に関する情報)
等によっても寿命を予測することができるので、これら
の単位時間当たりの平均値を用いるようにすることがで
きる。所定時間当たりの平均値ではなく、対応するしき
い値との関係で、瞬間値を用いるようにしてもよい。
【0045】さらに、上記の各種パラメータのいずれか
を単独で用いるのみならず、そのうちから選択された所
定の複数のパラメータが対応するしきい値をそれぞれ逸
脱した場合に設定エネルギ値を低下させるようにでき
る。また、上記の各種パラメータから選択された所定の
複数のパラメータのうちの任意の一又は複数のパラメー
タが対応するしきい値を逸脱した場合に設定エネルギ値
を低下させるようにしてもよい。
【0046】エキシマレーザ光源の出力調整としては、
上述したようなエキシマレーザ光源から出力されるレー
ザ光のパルスエネルギの制御に用いる設定エネルギ値を
低下させるもの以外に、レーザ光の発振周波数を低下
(例えば、1kHzを800〜900Hzに低下)させ
ることにより行うようにすることができる。
【0047】また、上記実施の形態においては、ウエハ
上のショット領域を一括露光し、順次ウエハを移動して
他のショット領域に対して一括露光を繰り返すステップ
・アンド・リピート方式の投影露光装置を例に取って説
明しているが、レチクルとウエハとを同期移動して、矩
形その他の形状のスリット光で走査・照明してウエハ上
のショット領域を逐次露光し、順次ウエハを移動して他
のショット領域に対して走査・露光を繰り返すステップ
・アンド・スキャン方式の投影露光装置、さらにはミラ
ープロジェクション方式やプロキシミティ方式等の露光
装置、その他の形式の露光装置にも適用することができ
る。
【0048】
【発明の効果】本発明によると、露光装置のレーザ光源
が予期しない時期に寿命に達してメンテナンスをしなけ
ればならない事態に至ることを防止することができ、予
定に近い生産計画に従ってマイクロデバイスを製造する
ことができるようになるという効果がある。また、装置
のダウンタイムも低減することができるとともに、交換
部品の寿命も長くすることができ、低コスト化も図るこ
とができるという効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施の形態の投影露光装置の要部
構成を示す図である。
【図2】 本発明の一実施の形態のレーザ光源の制御装
置の処理の要部を示すフローチャートである。
【図3】 本発明の一実施の形態の制御を説明するため
の図であり、(A)はレーザ発振器への印加電圧と発光
パルス数の関係を、(B)は出力されるレーザ光のパル
スエネルギと発光パルス数の関係を示している。
【符号の説明】
10…エキシマレーザ光源 12…制御装置 14…ビーム成形光学系 16…駆動部 24…コンデンサレンズ系 26…レンズ系 28…主コンデンサレンズ系 30X,30Y…レチクルアライメント系 32X…Xステージ 32Y…Yステージ 40…主制御装置 SH…シャッタ W…ウエハ R…レチクル RB…レチクルブラインド FL…フライアイレンズ
フロントページの続き Fターム(参考) 2H097 AA03 CA13 GB01 LA10 LA12 LA20 5F046 BA04 CA04 CA05 CB02 CB05 CB13 CB23 DA01 DA02 DB01 DB03 DD01 DD06 5F072 AA06 HH02 JJ03 JJ05 RR05 YY09

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パターンが形成されたマスクを介してレ
    ーザ光源からのレーザ光で基板を露光する露光方法にお
    いて、 前記レーザ光源の寿命を予測するためのパラメータを検
    出し、該パラメータが予め決められた所定のしきい値を
    逸脱する場合に該レーザ光源の出力を調整することを特
    徴とする露光方法。
  2. 【請求項2】 前記パラメータは、前記レーザ光源の印
    加電圧に関する情報であることを特徴とする請求項1に
    記載の露光方法。
  3. 【請求項3】 前記パラメータは、前記レーザ光源内の
    圧力に関する情報であることを特徴とする請求項1に記
    載の露光方法。
  4. 【請求項4】 前記パラメータは、前記レーザ光源の前
    記レーザ光のエネルギに関する情報であることを特徴と
    する請求項1に記載の露光方法。
  5. 【請求項5】 前記パラメータは、前記レーザ光源の前
    記レーザ光の帯域に関する情報であることを特徴とする
    請求項1に記載の露光方法。
  6. 【請求項6】 前記パラメータは、前記レーザ光源の前
    記レーザ光の波長に関する情報であることを特徴とする
    請求項1に記載の露光方法。
  7. 【請求項7】 前記レーザ光源の出力調整は、前記レー
    ザ光源から出力されるレーザ光のエネルギを低下させる
    ことを含むことを特徴とする請求項1〜6のいずれか一
    項に記載の露光方法。
  8. 【請求項8】 前記レーザ光源の出力調整は、前記レー
    ザ光の発振周波数を低下させることを含むことを特徴と
    する請求項1〜6のいずれか一項に記載の露光方法。
  9. 【請求項9】 マスクに形成されたパターンの像を基板
    上に投影することによって前記基板を露光する露光装置
    において、 レーザ光を発生するレーザ光源と、 前記レーザ光のもとで前記マスクのパターンを前記基板
    上に転写するための露光本体部と、 前記レーザ光源の寿命を予測するためのパラメータを検
    出する検出装置と、 前記パラメータに関する所定のしきい値が予め記憶され
    た記憶装置と、 前記検出装置により検出されたパラメータが前記記憶装
    置に記憶された対応するしきい値を逸脱する場合に該レ
    ーザ光源の出力調整を行う制御装置とを備えたことを特
    徴とする露光装置。
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