JP2000306796A - 基板温度制御装置 - Google Patents

基板温度制御装置

Info

Publication number
JP2000306796A
JP2000306796A JP11113575A JP11357599A JP2000306796A JP 2000306796 A JP2000306796 A JP 2000306796A JP 11113575 A JP11113575 A JP 11113575A JP 11357599 A JP11357599 A JP 11357599A JP 2000306796 A JP2000306796 A JP 2000306796A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
temperature
cooling
substrate
heat exchange
exchange plate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11113575A
Other languages
English (en)
Inventor
Kenichi Bando
賢一 板東
Katsuo Saibi
克男 齋尾
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Komatsu Ltd
Original Assignee
Komatsu Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Komatsu Ltd filed Critical Komatsu Ltd
Priority to JP11113575A priority Critical patent/JP2000306796A/ja
Publication of JP2000306796A publication Critical patent/JP2000306796A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱交換プレート1上で熱処理される基板29
の温度分布を低減する。 【解決手段】 加熱手段又は冷却手段をもった熱交換プ
レート1は、内部に冷却液が流れ、表面にはフォイル状
の電熱ヒータ21〜27が貼付されている。基板29を
常温から高温まで加熱するときには、ヒータ21〜27
を短時間だけ駆動した後短時間だけ停止させるという断
続駆動を繰り返す。基板29を高温から常温まで冷却す
るときには、冷却液を大流量で流すが、この冷却の開始
時には基板29を若干距離だけ高速に持ち上げて熱交換
プレート1から遠ざけ、しばらく経ってから基板29を
低速で熱交換プレート1上に降ろす。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体製造工程に
おける半導体ウェハの加熱又は冷却などの用途に好適な
基板温度制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体製造工程、例えばフォトレジスト
ベーキング工程では、半導体ウェハを常温からベーキン
グ温度まで加熱して一定時間ベーキングを行い、その後
再び常温まで冷却するという温度制御が行われる。この
ような温度制御を行うために、平らな上面を有し、その
上に半導体ウェハを載せて、その半導体ウェハを加熱又
は冷却するような熱交換プレートが用いられている。こ
の種の熱交換プレートは、典型的には、半導体ウェハよ
り面積の広い上面をもった平板型の容器であって、その
内部に冷却液が流され、その上面や下面に電熱ヒータを
有し、冷却液の流量と電熱ヒータのパワーを調節するこ
とによりウェハの温度制御ができるようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような熱交換プレ
ート上で半導体ウェハを加熱したり冷却したりすると
き、熱交換プレートの表面に場所による温度分布が発生
して、半導体ウェハの全面を全く同一の温度に制御する
ことが難しいという問題がある。これは、熱交換プレー
トとその上に載せた半導体ウェハとを含む全体の系の熱
容量や伝熱特性や放熱特性が場所によって異なるからで
ある。例えば、熱交換プレートの半導体ウェハが載って
いる場所と載っていない場所、熱交換プレートの中央部
と周縁部、半導体ウェハの中央部と周縁部、熱交換プレ
ートの冷却液流入口付近と流出口付近とその間の場所、
電熱ヒータの配線部分と配線間の隙間の部分、電熱ヒー
タのリードがプレート外へ出ている場所とそれ以外の場
所、などの種々の場所の違いによって上述した熱的特性
が異なるため、温度分布が発生してしまう。製品の品質
を確保するためには、この温度分布を極力抑える必要が
ある。そのために、熱交換プレート自体の構成について
様々な改良が従来提案されている。
【0004】本発明の一般的な目的は、熱交換プレート
上で熱処理される基板の温度分布を抑えるための新規な
技術を提供することにある。
【0005】本発明のより具体的な目的は、熱交換プレ
ートの制御方法つまり冷却液流量やヒータパワーの制御
の仕方の側面から、温度分布を抑えるための改良を提供
することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の観点に従
う基板温度制御装置は、加熱手段又は冷却手段をもった
熱交換プレート上で基板を熱処理するときの基板温度を
制御するものであって、基板を所定時間区間にわたり継
続的に加熱又は冷却するときに、加熱手段又は冷却手段
を所定時間区間にわたり繰り返し断続駆動する断続制御
手段を備える。ここで、「断続駆動」とは、短時間の駆
動と短時間の停止とを交互に繰り返す態様だけでなく、
大きい加熱又は冷却量での短時間の駆動と小さい加熱又
は冷却量での短時間の駆動とを交互に繰り返す態様も含
む意味である。継続的に加熱又は冷却を行う場合、従来
は加熱手段又は冷却手段を一定の加熱又は冷却量で継続
的に駆動しているが、これに対し、本発明のように断続
駆動を行うと、駆動(又は、大きい加熱又は冷却量)の
区間に生じた温度分布が、停止(又は、小さい加熱又は
冷却量)の区間に熱拡散によって低減されるため、基板
全体の温度をより均一に保ったまま加熱又は冷却を行う
ことができる。
【0007】好適な実施形態は、加熱又は冷却の開始時
に基板を持ち上げて熱交換プレート上から遠ざけ、所定
の時間区間経過後に基板を前記熱交換プレート上に再び
降ろす基板リフトアップ制御手段を更に備える。加熱又
は冷却の開始時には、大きな加熱又は冷却量で加熱手段
や冷却手段の駆動を開始するため、熱交換プレートに大
きな温度分布が生じがちであるが、そのときに基板を持
ち上げて熱交換プレート上から遠ざけることにより、熱
交換プレートの大きな温度分布の基板温度への影響が低
減され、基板温度を均一に保ち易くなる。望ましくは、
基板を持ち上げるときは高速に行い、降ろすときは低速
で行う。
【0008】好適な実施形態では、熱交換プレートの表
面は複数のゾーンに区分され、それらのゾーンを個別に
加熱又は冷却する複数の加熱手段又は複数の冷却手段が
設けられている。そして、基板温度制御装置は、それら
複数の加熱手段又は複数の冷却手段を個別に駆動・制御
し、その各加熱手段又は各冷却手段毎の個別の駆動・制
御において、上述した断続制御などを行う。このように
ゾーン毎に加熱又は冷却を制御することにより、場所の
相違による温度分布をより容易に解消することができる
ようになる。
【0009】本発明の第2の観点に従う基板温度制御装
置は、加熱手段及び冷却手段をもった熱交換プレート上
で基板を熱処理するときの基板温度を制御するものであ
って、基板を目標温度より高い温度から目標温度まで冷
却するとき、基板温度が目標温度の近傍に達するまで
は、比較的大きい冷却力を発揮するように冷却手段を駆
動し、基板温度が目標温度の近傍に達した後は、比較的
小さい冷却力を発揮するように冷却手段を駆動する2段
冷却制御手段と、基板温度が目標温度の近傍に達した
後、冷却手段による冷却を加熱により補償して基板温度
を目標温度に一致させるように、加熱手段を制御する加
熱制御手段とを備える。
【0010】この基板温度制御装置によると、基板を冷
却するとき、最初は冷却手段を大きい冷却力で駆動して
速やかに冷却するが、冷却期間の末期になって基板温度
が目標温度にある程度近づくと、冷却手段の冷却力を小
さく絞り、そして、その冷却力を加熱手段で補償して調
整しながら、基板温度を目標温度に一致させる。これに
より、速やかに基板温度を目標温度に到達させることが
できると共に、そのときに必要となる加熱手段の加熱量
も小さくて済む。更には、基板温度が目標温度近傍に達
した後も、冷却手段の冷却力が全くゼロでなく小さいな
がらも残されているため、熱交換プレ−トの外側にはみ
出しているような部品(例えば、加熱手段の代表例たる
電熱ヒータのリードなどであり、これは冷却期間が終わ
った直後の時点ではまだ高温状態にある)などからの戻
り熱を、冷却手段の小さい冷却力で吸収することができ
るので、その戻り熱に起因する熱交換プレートや基板の
温度分布を抑制することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の一実施形態にか
かる半導体ウェハのフォトレジストベーキング工程での
温度制御に用いられる熱交換プレートの平面図である。
図2は、この熱交換プレートの図1のA−A線に沿った
断面図である。図3は、この熱交換プレートの図2のB
−B線に沿った断面図である。
【0012】これらの図に示すように、熱交換プレート
1は、その上にウェハ29が載置される円形の板状容器
であるプレート本体3と、このプレート本体3の左右の
外縁箇所から外方へ張り出した耳形の板状容器であるイ
ンレット部5とアウトレット部7とから構成される。図
2に示すように、プレート本体3の上面に形成された複
数個の小さなボス41、43上に半導体ウェハ29が載
置される。半導体ウェハ29の下面とプレート本体3の
上面とは直接接触せず、両者間には極めて狭いエアプロ
キシミティエアギャップ45がある。図2に示すよう
に、この熱交換プレート1の内部には、冷却液が通る空
洞9が形成されており、この空洞9はインレット部5か
ら始まって、プレート本体9の全体領域に広がり、そし
てアウトレット部7で終わる。インレット部5底壁に
は、空洞9へ冷却液を流入させる流入口11が形成さ
れ、アウトレット部7の底壁には、空洞9から冷却液を
流出させる流出口13が形成されている。図3に示すよ
うに、空洞9内には、その全域にわたって、多数の柱状
又はピン状のリブ15が、底壁と上壁を繋いで立てられ
ている。それらのリブ15は、プレート1の強度を高め
て冷却液圧によるプレート1の膨らみを防止し、かつ、
冷却液流を乱して温度分布の均一化及び冷却液とプレー
ト1間の熱交換効率の向上に寄与する。
【0013】図1に示すように、熱交換プレート1の上
面には、フォイルヒータ(箔状のパターン配線された電
熱線ヒータ)21A,23A,25A,27Aが貼り付
けられている。図1と図3を対比すると判るように、フ
ォイルヒータ21A,23A,25A,27Aは、空洞
9が存在する領域を完全にカバーしている。図2から判
るように、熱交換プレート1の下面にも、上面のフォイ
ルヒータ21A,23A,25A,27Aと略同形状の
フォイルヒータ21B,23B,25B,27Bが略同
位置に貼り付けられており、上面のフォイルヒータ21
A,23A,25A,27Aと下面のフォイルヒータ2
1B,23B,25B,27Bとがこの熱交換プレート
1において上下対称の熱バランスを形成するようになっ
ている。
【0014】図1に示すように、熱交換プレート1の上
面は、互いに独立した電気回路である4枚のフォイルヒ
ータ21A,23A,25A,27Aで覆われている。
第1のフォイルヒータ21Aが覆う領域は、プレート本
体3の上面のうち、その上に置かれた半導体ウェハ29
の外縁より外側に位置するドーナツ形の領域であり、こ
れを「第1ゾーン」という。第2のフォイルヒータ23
Aが覆う領域は、プレート本体3の上面のうち、その上
に置かれた半導体ウェハ29の真下に位置する円形の領
域であり、これを「第2ゾーン」という。第3のフォイ
ルヒータ25Aが覆う領域は、アウトレット部7の冷却
液が通る領域を覆う領域であり、これを「第3ゾーン」
という。第4のフォイルヒータ27Aが覆う領域は、イ
ンレット部7の冷却液が通る領域を覆う領域であり、こ
れを「第4ゾーン」という。各フォイルヒータ21A,
23A,25A,27Aからは、それを夫々のヒータ電
源回路(図4参照番号57)に接続するためのリード2
1C,21D,23C,23D,25C,25D,27
C,27Dが外方へ出ている。プレート1の下面につい
ても、上記した上面と同様である(以下、上面のみ説明
し、下面の説明は省略する)。
【0015】このように、熱交換プレート1の上面は4
つのゾーンに分けられ、各ゾーンが、それそれ独立して
制御可能なヒータによって、それぞれ独立して温度制御
できるようになっている。これは、プレートに不均一な
熱容量又は伝熱・放熱特性が存在する場合、熱容量又は
伝熱・放熱特性の相違する各部分を独立して温度制御す
るという考えに基づくものである。すなわち、この実施
形態では、プレート本体3のウェハ外側の部分、つまり
次に述べる第2ゾーンを取り囲むドーナツ形の部分(第
1ゾーン)と、プレート本体3のウェハ真下に位置する
部分、つまりウェハ29の下面とエアプロキシミティギ
ャップ45を介して対向する円形の部分(第2ゾーン)
と、冷却液流出口付近つまりアウトレット部7の部分
(第3ゾーン)と、冷却液流入口付近つまりインレット
部5の部分(第4ゾーン)という、4つの熱容量又は伝
熱特性の異なる部分に熱交換プレート1を分け、夫々の
部分を独立して温度制御できるようになっていいる。
【0016】尚、第2ゾーンを担当する第2フォイルヒ
ータ23Aのリード23C,23Dは、インレット部5
に最も近い位置から第1ゾーンを横切って外方へ引き出
されている。そして、第4フォイルヒータ27Aは、イ
ンレット部5つまり第4ゾーンの温度補償だけでなく、
第2ゾーンからのリード23C,23Dが通る箇所の温
度補償も行う目的で、リード23C,23Dに沿ってイ
ンレット部5から三角形状に伸び出て、第1ゾーンを貫
き第2ゾーンの外縁に達している。
【0017】プレート本体3の内部には、複数個の接触
型の温度センサ31、33、35、37が配置されてい
る。各温度センサ31、33、35、37は、例えば感
熱抵抗体素子であり、例えば空洞9内のいずれかの柱状
リブ15の内部に埋め込まれている。これらの温度セン
サ31、33、35、37は全て第2ゾーンつまり半導
体ウェハ29の真下の位置、別の言い方をすれば、プレ
ート本体1のうちウェハ29に対してエアプロキシミテ
ィギャップ45を介して対向する部分(ウェハ29の温
度制御を実質的直接に関与する部分)に配置されてい
る。そして、各温度センサ31、33、35、37は、
第2ゾーンの中で第1〜第4の各ゾーンの温度の影響が
実質的最も良好に(又は、比較的に良好に)現われる場
所、換言すれば、半導体ウェハ29の温度に第1〜第4
の各ゾーンの温度が実質的最も良好に(又は、比較的に
良好に)影響する場所にそれぞれ配置されている。すな
わち、第1の温度センサ31は、ウェハ温度に第1ゾー
ンの温度が実質的最も良好に(又は、比較的に良好に)
影響する場所、つまり、第2ゾーンの中で第1ゾーンに
近接した場所(又は、第2ゾーンの熱的中心又は幾何学
的中心よりも第1ゾーン側へ寄った場所)に配置されて
いる。第2の温度センサ33は、ウェハ温度に第2ゾー
ンの温度が実質的最も良好に(又は、比較的に良好に)
影響する場所、換言すれば、第2ゾーン以外のゾーンの
温度の影響が最も現われにくい場所、つまり、第2ゾー
ンの熱的中心又は幾何学的中心又はそれら中心の近傍に
配置されている。第3の温度センサ35は、ウェハ温度
に第3ゾーン(アウトレット部7)の温度が実質的最も
良好に(又は、比較的に良好に)影響する場所、つま
り、第2ゾーンの中で第3ゾーンに近接した場所(又
は、第2ゾーンの熱的中心又は幾何学的中心よりも第3
ゾーン側へ寄った場所)に配置されている。第4の温度
センサ37は、ウェハ温度に第4ゾーン(インレット部
5)の温度の影響が実質的最も良好に(又は、比較的に
良好に)現われる場所、つまり、第2ゾーンの中で第4
ゾーンに近接した場所(又は、第2ゾーンの熱的中心又
は幾何学的中心よりも第4ゾーン側へ寄った場所)に配
置されている。このように、第1〜第4の各ゾーンに対
応して別個の温度センサが設けられている。尚、この実
施形態では1ゾーンに対応して1個の温度センサを設け
ているが、1ゾーンに対応して2個以上の温度センサを
設けることもできる。
【0018】このような構成の熱交換プレート1を用い
て、その上に置かれた半導体ウェハ29の温度を制御す
る場合、基本的に、冷却目標温度よりも低い温度に設定
された冷却液をプレート1に流すことと、フォイルヒー
タ21A,23A,25A,27A,21B,23B,
25B,27Bで加熱することとにより、半導体ウェハ
29の温度を目標温度に制御する。その際、プレート1
内に埋め込んだ温度センサ31〜37がそれそれ検出す
る各場所のプレート温度から、計算により各場所のウェ
ハ温度を推定し、この各場所の推定ウェハ温度が目標温
度に一致するように、各場所に対応したゾーンを担当す
る各フォイルヒータ21A,23A,25A,27A,
21B,23B,25B,27Bへの供給電力を調節す
る。
【0019】図4は、上記の熱交換プレート1を用いた
本発明の一実施形態にかかる基板温度制御装置の全体構
成を示す。
【0020】図1〜図3では図示省略したが、熱交換プ
レート1の半導体ウェハ29の真下に位置する場所の例
えば3箇所に、熱交換プレート1を上下方向に貫く貫通
穴が設けられており、その貫通穴に下側からウェハ昇降
用ピン51が挿通されており、このピン51はステッピ
ングモータ53によって上下に昇降できるようになって
いる。このピン51が上方へ動くと半導体ウェハ29が
プレート上面のボス41、43から持ち上げられ、ピン
51が下方へ下がると半導体ウェハ29がボス41、4
3上に降ろされるようになっている。このピン51は本
来、ロボット(図示せず)によって持ってこられた半導
体ウェハ29をロボットから受け取って熱交換プレート
1の上に静かに載せたり、処理の終わった半導体ウェハ
29を熱交換プレート1から持ち上げてロボットに渡し
たりする目的で使われるものである。これに加え、本実
施形態では、このピン51による半導体ウェハ29の昇
降は、後述するように、温度制御の途中で熱交換プレー
ト1に比較的大きい温度分布が生じたとき、半導体ウェ
ハ29を熱交換プレート1から一時的に遠ざけて温度分
布の影響を受けにくくする目的でも使用される。
【0021】熱交換プレート1に冷却液を供給するため
に、冷却液の循環供給系統61が設けられている。冷却
液循環供給系統61は、冷却液を冷却するチラー63
と、チラー63をバイパスするバイパス通路65と、全
体の冷却液の流れをオンオフする開閉弁67と、バイパ
ス通路65を開閉する開閉弁69とを有する。開閉弁6
7が開くと、チラー63から出てきた低温の冷却液が熱
交換プレート1へ供給され、熱交換プレート1から出て
きた高温の冷却液はチラー63に戻る。
【0022】例えばパーソナルコンピュータを用いて構
成された、コントローラ70が設けられている。コント
ローラ70は、フォトレジストベーキング工程において
半導体ウェハ29の温度を目標温度に制御するための情
報処理を行うものであり、入力部71、温度推定部7
3、パワー制御部75、モータ制御部77及び弁制御部
79を有する。
【0023】入力部71は、熱交換プレート1の第2ゾ
ーンの異なる箇所に配置された温度センサ31〜35か
ら温度検出信号を入力する。温度推定部73は、入力し
た温度センサ31〜35からの温度検出信号に基づい
て、半導体ウェハ29の各箇所での温度を推定する。パ
ワー制御部75は、推定された半導体ウェハ29の各箇
所の温度に基づいて、各箇所のウェハ温度が全て目標温
度に一致するように、各箇所のウェハ温度に影響する熱
交換プレート1の各ゾーンのフォイルヒータ21A〜2
7A、21B〜27Bへの供給パワーを制御する。
【0024】モータ制御部77は、後述するようにベー
キングを終えて冷却を開始する時にステッピングモータ
53を駆動して半導体ウェハ29を熱交換プレート1か
ら若干持ち上げ、その後、推定されたウェハ温度が所定
値にまで降下すると、ステッピングモータ53を駆動し
て半導体ウェハ29を再び熱交換プレート1上に降ろす
というウェハの昇降制御を行う。弁制御部79は、半導
体ウェハ29を常温からベーキング温度まで加熱し、ベ
ーキング温度で一定に維持するとき、常温まで冷却する
とき、常温で維持するときの各区間において、各区間に
対して定められた流量で所定温度の冷却液を熱交換プレ
ート1に供給するように、開閉弁67、69を制御す
る。
【0025】以上の構成における、フォトレジストベー
キング工程における温度制御の具体的態様を以下に説明
する。
【0026】図5は、フォトレジストベーキング工程に
おける半導体ウェハ29の温度の時間的な変化を示す。
【0027】半導体ウェハ29は、例えば20℃の常温
環境で熱交換プレート1上に載せられると、まず、例え
ば150℃のベーキング温度まで加熱され(加熱区間;
A区間)、続いてベーキング温度で一定時間維持され
(ベーキング区間;B区間)、次に再び常温まで冷却さ
れ(冷却区間;C〜E区間)、常温定常状態になると熱
交換プレート1上から外される。本実施形態では、この
過程において、特に、加熱区間(A区間)と、冷却開始
からしばらくの間の冷却初期区間(C区間)と、冷却の
終了直前から常温の定常状態に達するまでの冷却末期の
過渡区間(E区間)において、以下に説明する特別の制
御方法を実行する。
【0028】図6は、加熱区間(A区間)におけるフォ
イルヒータ21A〜27A、21B〜27Bへの供給パ
ワー(ヒータパワー)の時間的変化を示す。
【0029】図6に示すように、加熱区間(A区間)で
は、従来のようにヒータパワーが所定の高値に継続的に
維持されるのではなく、短時間だけ高値にされ短時間だ
け遮断(又は低値に)されるというヒータパワーの断続
(又は高低値間での振動)が繰り返される。これを「断
続制御法」とこの明細書では呼ぶ。ヒータパワーの断続
制御法において、ヒータパワーを高値にする区間(F区
間)の長さは例えば2秒間であり、ヒータパワーを遮断
(又は低値に)する区間(G区間)の長さは例えば0.
5秒間であり、加熱区間(A区間)は例えば30秒間位
であるから、この加熱区間にヒータパワーの断続が十数
回程度繰り返される。加熱区間の末期に推定ウェハ温度
がベーキング温度の近傍に達すると、ヒータパワーの断
続制御法は終了し、続いて、ウェハ温度をベーキング温
度に一致させるようにするPID制御法によってヒータ
パワーが制御される。
【0030】加熱区間でヒータパワーの断続制御法を行
うと、ヒータパワーを短時間遮断している間(G区間)
に熱拡散によって半導体ウェハ29及び熱交換プレート
1の温度分布が低減する。同様に、熱ストレスによる半
導体ウェハ29及び熱交換プレート1の歪も低減する。
発明者らが行った実験では、ヒータパワーを高値で一定
に維持する従来の制御法では、半導体ウェハ全体で±
3.9℃の温度分布が発生したのに対し、断続制御法で
はその温度分布は±2.3℃となり、従来の制御法より
40%の温度分布の低減効果が得られた。効果の程度は
条件によって異なるであろうが、この実験は断続制御法
が優れた効果を奏することを立証した。
【0031】図7は、冷却初期(図5、C区間)におけ
る冷却液流量とヒータパワーと半導体ウェハ29の熱交
換プレート上面からの高さ(ウェハ高さ)の時間的変化
を示す。
【0032】ベーキング区間(B区間)が終わり、冷却
を開始しようとするとき、ステッピングモータ53を駆
動してピン51を上方へ移動させることにより、今まで
熱交換プレート1のボス41、43上に載っていた半導
体ウェハ29を、例えば1.5mm程度だけ高速に持ち
上げる。半導体ウェハ29を持ち上げた後、直ちに冷却
液量を増加させ且つヒータパワーを遮断して冷却を開始
する。なお、半導体ウェハ29の持ち上げと冷却の開始
は実質的に同時であってもよい。この後、推定ウェハ温
度がフォトレジストが反応する温度域(例えば120℃
以上)のある間(C区間)は、半導体ウェハ29を持ち
上げたままにしておく。推定ウェハ温度がレジスト反応
温度域より下がったら(例えば120℃以下になった
ら)、半導体ウェハ29をボス41、43上へ低速で降
ろす。
【0033】この冷却初期に半導体ウェハ29を持ち上
げて熱交換プレート1から遠ざけておく制御法を「ウェ
ハリフトアップ制御法」とこの明細書では呼ぶ。冷却初
期には熱交換プレート1内に冷却液が高速に流入するた
め、流入口付近で温度が大きく低下して熱交換プレート
1に比較的に大きい温度分布が生じる。「ウェハリフト
アップ制御法」により、半導体ウェハ29は、熱交換プ
レート1の温度分布の影響を受けにくくなる。フォトレ
ジストが反応する温度域にある間半導体ウェハ29を持
ち上げておくことにより、フォトレジストの品質が均一
化する。冷却液の流入直後の温度分布が最も大きいの
で、その影響を極力減らすよう半導体ウェハ29の持ち
上げは高速に行なう。冷却が進むにつれて温度分布は徐
々に小さくなるが、その影響も極力減らすよう半導体ウ
ェハ29の下降は低速で行う。
【0034】図8は、冷却末期の常温定常状態へ移行す
る過渡区間(図5、E区間)における冷却液流量とヒー
タパワーの時間的変化を示す。
【0035】図8に実線で示すように、冷却区間の末期
になって推定ウェハ温度が目標温度(常温:例えば20
℃)近く(例えば目標温度より1℃上:21℃)になっ
た時点(E区間の開始)で、冷却液の流れを止め、以後
は、推定ウェハ温度を目標温度(常温)に一致させるよ
うにヒータパワーをPID制御する。冷却液の流れを止
めても、熱交換プレート1内に滞留する冷却液の作用で
推定ウェハ温度は低下していくが、PID制御されてい
るヒータパワーがその温度低下を補償して、推定ウェハ
温度を目標温度(常温)に一致させる。因みに、従来の
制御法では、図8に一点鎖線で示すように、ウェハ温度
が目標温度まで降下した後も冷却中と同量の冷却液を流
し続けながら、ウェハ温度を目標温度(常温)に一致さ
せるようにヒータパワーをPID制御する。この従来の
制御法に比べると、本実施形態の制御法は、必要なヒー
タパワーがより小さくて済む。
【0036】なお、図8に破線で示すように、ウェハ温
度が目標温度に近づいた時点で、冷却液を完全に止める
のではなく、流量を絞って以後は小流量だけ流しつつ、
ウェハ温度を目標温度に一致させるようヒータパワーを
PID制御するようにしてもよい。冷却末期の時点で
は、熱交換プレート1の外側へ出ているフォイルヒータ
のリード21C〜27C、21D〜27D(図1参照)
が未だ高温であるため、冷却液を完全に止めると、その
高温のリード21C〜27Cが持つ熱が熱交換プレート
1へ戻ってきて温度分布が生じ、その温度分布をゾーン
別のヒータパワー制御だけでは解消できない可能性があ
る。そこで、冷却液を完全には止めずに少量流しておく
と、リードからの戻り熱を冷却液が吸収して、その温度
分布を抑えることができる。このように、冷却区間にお
いて、当初は大流量で冷却液を流して急速に冷却し、末
期になると小流量に切替えてヒータリードからの戻り熱
を吸収しつつ、ヒータパワー制御で目標温度を達成する
冷却法を「二段強制液冷法」とこの明細書では呼ぶ。
【0037】以上、本発明の一実施形態を説明したが、
上記の実施形態はあくまで本発明の説明のための例示で
あり、本発明を上記実施形態にのみ限定する趣旨ではな
い。従って、本発明は、上記実施形態以外の様々な形態
でも実施することができるものである。例えば、上述の
実施形態では「断続制御法」を加熱時のヒータパワー制
御で用いていたが、他の種類の制御でも「断続制御法」
を用いて温度分布を低減させることが可能である。例え
ば、冷却液の供給を断続する(又は大小流量間で振動さ
せる)ことにより、冷却液に起因する温度分布を低減す
ることができる。冷却液の断続制御法は特に、図5に示
したE区間のような過渡状態で有効である。また、加熱
や冷却の手段として、電熱ヒータや冷却液の他に、ペル
チェ素子(ペルチェ効果を利用して電流を流す方向に応
じて片面で吸熱し反対面で放熱する板状の半導体熱電変
換素子)を用いた熱交換プレートも知られているが、こ
のペルチェ素子に流す電流を断続する(又は大小電流値
間で振動させる)ことによっても、温度分布を低減する
ことができる。また、「ウェハリフトアップ制御法」
は、冷却の開始時期だけでなく、例えば「二段強制液冷
法」で冷却液流量を切替えたときや、加熱を開始すると
きなど、温度分布が比較的に大きくなる可能性のある時
期に行うこともできる。また、本発明は、上述した半導
体ウェハのフォトレジストベーキング工程だけでなく、
他の基板の温度制御にも適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態にかかる半導体ウェハのフ
ォトレジストベーキング工程で用いられる熱交換プレー
トの平面図。
【図2】熱交換プレートの図1のA−A線に沿った断面
図。
【図3】熱交換プレートの図2のB−B線に沿った断面
図。
【図4】図1の熱交換プレート1を用いた本発明の一実
施形態にかかる基板温度制御装置の全体構成を示すブロ
ック図。
【図5】フォトレジストベーキング工程における半導体
ウェハ29の温度の時間的な変化を示す図。
【図6】加熱区間(A区間)におけるフォイルヒータ2
1A〜27A、21B〜27Bへの供給パワー(ヒータ
パワー)の時間的変化を示す図。
【図7】冷却初期(図5、C区間)における冷却液流量
とヒータパワーと半導体ウェハ29の熱交換プレート上
面からの高さ(ウェハ高さ)の時間的変化を示す図。
【図8】冷却末期の常温定常状態へ移行する過渡区間
(図5、E区間)における冷却液流量とヒータパワーの
時間的変化を示す図。
【符号の説明】
1 熱交換プレート 29 半導体ウェハ 21、23、25、27 フォイルヒータ 31、33、35 温度センサ 51 ウェハ昇降用のピン 53 ステッピングモータ 61 冷却液循環供給系統 63 チラー 67、69 開閉弁 70 コントローラ 71 入力部 73 温度推定部 75 パワー制御部 77 モータ制御部 79 弁制御部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加熱手段又は冷却手段をもった熱交換プ
    レート上で基板を熱処理するときの基板温度を制御する
    ものにおいて、 前記基板を所定時間区間にわたり継続的に加熱又は冷却
    するために、前記加熱手段又は前記冷却手段を前記所定
    時間区間にわたり繰り返し断続駆動する断続制御手段を
    備えた基板温度制御装置。
  2. 【請求項2】 前記加熱又は冷却の開始時に前記基板を
    持ち上げて前記熱交換プレート上から遠ざけ、所定の時
    間区間経過後に前記基板を前記熱交換プレート上に再び
    降ろす基板リフトアップ制御手段を更に備えた請求項1
    記載の基板温度制御装置。
  3. 【請求項3】 前記基板リフトアップ制御手段は、前記
    基板を持ち上げるときは降ろすときより高速に持ち上げ
    る請求項2記載の基板温度制御装置。
  4. 【請求項4】 前記熱交換プレートが、前記熱交換プレ
    ートの表面を区分した複数のゾーンと、それらのゾーン
    を個別に加熱又は冷却する複数の加熱手段又は複数の冷
    却手段とを備える場合において、 前記複数の加熱手段又は前記複数の冷却手段を個別に駆
    動する複数の個別制御手段を有し、これらの個別制御手
    段の各々が、それぞれの担当する加熱手段用又は前記冷
    却手段用の前記断続制御手段を備えている請求項1記載
    の基板温度制御装置。
  5. 【請求項5】 加熱手段及び冷却手段をもった熱交換プ
    レート上で基板を熱処理するときの基板温度を制御する
    ものにおいて、 前記基板を目標温度より高い温度から前記目標温度まで
    冷却するとき、前記基板温度が前記目標温度の近傍に達
    するまでは、比較的大きい冷却力を発揮するように前記
    冷却手段を駆動し、前記基板温度が前記目標温度の近傍
    に達した後は、比較的小さい冷却力を発揮するように前
    記冷却手段を駆動する2段冷却制御手段と、 前記基板温度が前記目標温度の近傍に達した後、前記冷
    却手段による冷却を加熱により補償して前記基板温度を
    前記目標温度に一致させるように、前記加熱手段を制御
    する加熱制御手段とを備えた基板温度制御装置。
JP11113575A 1999-04-21 1999-04-21 基板温度制御装置 Pending JP2000306796A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11113575A JP2000306796A (ja) 1999-04-21 1999-04-21 基板温度制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11113575A JP2000306796A (ja) 1999-04-21 1999-04-21 基板温度制御装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000306796A true JP2000306796A (ja) 2000-11-02

Family

ID=14615727

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11113575A Pending JP2000306796A (ja) 1999-04-21 1999-04-21 基板温度制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000306796A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003151898A (ja) * 2001-09-03 2003-05-23 Tokyo Electron Ltd 液処理方法及び液処理装置
US6736206B2 (en) 2001-03-28 2004-05-18 Dainippon Screen Mfg. Co., Ltd. Thermal processor

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6736206B2 (en) 2001-03-28 2004-05-18 Dainippon Screen Mfg. Co., Ltd. Thermal processor
JP2003151898A (ja) * 2001-09-03 2003-05-23 Tokyo Electron Ltd 液処理方法及び液処理装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9410753B2 (en) Substrate temperature adjusting method and a method of changing the temperature control range of a heater in a substrate processing apparatus
US6461438B1 (en) Heat treatment unit, cooling unit and cooling treatment method
US5983644A (en) Integrated bake and chill plate
WO1999043022A1 (en) Thermal cycling module and process using radiant heat
KR100274127B1 (ko) 기판 온도 제어방법, 기판 열처리장치 및 기판 지지장치
TWI436447B (zh) A substrate stage, a substrate processing device, and a substrate processing system
JP5497127B2 (ja) プレート、これを有する基板温度調節装置及びこれを有する基板処理装置。
JP6442339B2 (ja) 熱処理装置および熱処理方法
JP2000277237A (ja) 基板温度制御プレート及びそれを備える基板温度制御装置
JP2001230199A (ja) 半導体基板の温度制御装置及び熱交換プレート
CN113604786B (zh) 半导体设备的加热器及半导体设备
JP4149687B2 (ja) 熱処理方法
JP2000306796A (ja) 基板温度制御装置
US20010003901A1 (en) Integrated bake and chill plate
JPH11110053A (ja) 基板の温度調整装置
JP3648150B2 (ja) 冷却処理装置及び冷却処理方法
TWI808527B (zh) 安裝頭
WO1999018602A1 (en) Foam-based heat exchanger with heating element
JP2020113590A (ja) 熱板の冷却方法及び加熱処理装置
JP3942602B2 (ja) 基板熱処理方法およびその装置
JPH08236414A (ja) 基板冷却装置
JP4128318B2 (ja) 熱処理装置および熱処理装置の制御方法
JP2010135447A (ja) 冷却ブロック及びこれを含む基板処理装置
JPH0742140U (ja) ウェハ保温装置
TW202107234A (zh) 溫度控制系統及溫度控制方法