JP2000306105A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JP2000306105A
JP2000306105A JP11118726A JP11872699A JP2000306105A JP 2000306105 A JP2000306105 A JP 2000306105A JP 11118726 A JP11118726 A JP 11118726A JP 11872699 A JP11872699 A JP 11872699A JP 2000306105 A JP2000306105 A JP 2000306105A
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forming apparatus
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 オルソ画像を視点を変えて作成するととも
に、シンボル貼付によりオルソ画像上で見えない個所や
計測していない個所でも図化を行う。 【解決手段】 オルソ画像形成部1は、撮影画像に基づ
きオルソ画像を形成する。方向指定部2は、オルソ画像
を視点を変えて見ることができるようにし、視点を変え
たオルソ画像を作成する。特徴抽出部3は、オルソ画像
から特徴を抽出する。シンボル貼付け部4は、図化や図
化する際にシンボルを貼り付ける。表示部5は、形成さ
れたオルソ画像や、視点を変えて描画したオルソ画像、
画像特徴抽出部3によって画像処理されたオルソ画像、
シンボル貼付け部4で貼り付けるシンボル等を表示す
る。また、入出力部6は、各種画像データや測量機等の
3次元座標入力装置から3次元座標データ等を他の装置
と入出力するものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像形成装置に係
り、特に、計測現場の図化を行う装置に中心投影画像か
ら正射投影(オルソ)画像を形成したり、既に得られた
正射投影(オルソ)画像を取り入れ、図化を簡単に行え
るようにする画像形成装置に関する。本発明は、さら
に、計測現場の図化を2次元でなく3次元的に行い、オ
ルソ画像上で見えなかった部分や三次元計測できなかっ
た部分を補うと同時に、オルソ画像を視点を変えて見ら
れるようにすることにより、現況の立体的な確認やシミ
ュレーションを行えるようにした画像形成装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来技術によれば、計測現場で測量する
ことにより得られる図面は、平板測量に代表されるよう
な紙と鉛筆等により作成されていた。また、近年では、
電子平板に代表されるような測量機とポータブルコンピ
ュータとの組み合わせにより、計測現場の線画図面が作
成されていた。このような従来の電子平板では、トータ
ルステーションやGPSなどの測量機を利用してポータ
ブルコンピュータ上で、線画を描画することで図化を行
っていた。そして、計測現場の図化を行う際、現地にて
現況を見ながら図化したり、別途写真撮影して、それら
を見ながらオフィスにて図化を行っていた。また、航空
写真などでは、ステレオ撮影していた画像から、解析図
化機等を用いて図化を行っていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来で
は、現地にて電子平板などで図化する場合、2次元的な
線画の図化しかできなかった。また、従来、オフィスに
て持ち帰って図化する場合は、実際の状況の写真と照ら
し合わせて図化を行うようにしていたが、この際、図面
と写真が一対一に対応しておらず、確認しながらの図化
が困難であったり、わからない個所がある等ということ
があった。さらに、作成された図面は2次元的なもので
あり、3次元的に確認することはできず、別途撮影した
写真を見ながら現況を想像するしかなかった。
【0004】また、従来、航空写真などから図化する場
合は、解析図化機等を使用して図化を行っていたが、操
作に熟練を要し、誰でも簡単にできるものではなかっ
た。さらに、従来は、オルソ画像から図化する際に、見
えないところや計測していない個所は図化することが難
しかった。
【0005】本発明は、以上の点に鑑み、計測現場の図
化を行う際に画像を貼付け、誰でも簡単に図化を行える
ようにするのと同時に、オルソ画像上で見えない個所や
計測していない個所でも、3次元のシンボルを貼り付け
ることによって図化を行い、現地状況を視点を変えなが
ら見ることができるようにした画像形成装置を提供する
ことを目的とする。また、本発明は、視点を変えたオル
ソ画像を描画することで、図化支援だけでなく現況状況
の様々な角度からの確認および仮想的・立体的なシミュ
レーションまでもが行なえる画像形成装置を提供するこ
とを目的とする。
【0006】また、本発明は、オルソ画像作成、鮮鋭化
画像、エッジ画像、エッジ画像と各画像との組合せ画
像、等により、それら画像を表示して、画面をなぞるだ
けで簡単な図化が可能とし、さらに各種画像処理によ
り、線抽出、閉曲線抽出等を半自動的に行い、また、シ
ンボルを登録して配置することで簡単に図化を可能とす
る画像形成装置を提供することを目的とする。
【0007】さらに、本発明は、テンプレートマッチン
グ技術を用いることで、自動図化を可能とし、誰でも容
易に図化できる画像形成装置を提供することを目的とす
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明のひとつの特徴と
しては、図化したい場所の画像からオルソ画像を作成
し、図化を簡単化することである。さらに、本発明の他
の特徴としては、この画像から鮮鋭化やエッジ抽出処理
などの画像処理を行うことにより図化の支援を行い、ま
た対象物によっては自動図化を行うことにより、図面化
をより簡単化した。そして、本発明のさらに他の特徴と
しては、形状・大きさ等が定められている2次元、3次
元のシンボルを予め記憶することにより、オルソ画像上
で見えない個所や計測していない個所を図化できるよう
にし、オルソ画像上で視点を変えて見ることができるよ
うにすることで図面化と同時に現況を簡単に確認できる
ようにした。
【0009】本発明の解決手段によると、オルソ画像を
形成する方向を指定する方向指定部と、画像データ及び
その三次元データに基づき第1のオルソ画像を形成する
とともに、該画像データ及びその三次元データに基づき
上記方向指定部で指定された方向からの視点を変えた第
2のオルソ画像を形成するオルソ画像形成部とを備えた
画像形成装置を提供する。
【0010】また、本発明は、上記オルソ画像形成部で
形成されたオルソ画像中に現れた地物の位置に、該地物
を示す所定のシンボルを貼付するシンボル貼付部をさら
に備えることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面を参照して説明する。
【0012】(1)構成及び動作の概要 図1に、本発明に係る画像形成装置の構成図を示す。こ
の画像形成装置は、オルソ画像による図化支援を行うこ
とができ、オルソ画像形成部1、方向指定部2、特徴抽
出部3、シンボル貼付け部4を備える。また、画像形成
装置は、表示部5及び入出力部6を備えることができ
る。
【0013】オルソ画像形成部1は、基準点が撮し込ま
れている中心投影画像である撮影画像に基づき、オルソ
画像を形成する。方向指定部2は、オルソ画像を視点を
かえて見ることができるように指定し、オルソ画像形成
部1により視点を変えたオルソ画像を作成する。特徴抽
出部3は、オルソ画像からエッジ、直線、曲線等の特徴
を抽出する。シンボル貼付け部4は、形状・大きさ等が
定められている2次元、3次元のシンボルを予め記憶
し、図化や図化する際に適宜のシンボルを貼り付ける。
【0014】表示部5は、CRT、液晶ディスプレイ又
はプラズマディスプレイ等の2次元又は3次元表示を行
うものである。表示部5は、形成されたオルソ画像や、
視点を変えて描画したオルソ画像、画像特徴抽出部3に
よって画像処理されたオルソ画像、シンボル貼付け部4
で貼り付けるシンボル等を表示する。また、入出力部6
は、各種画像データや測量機等の3次元座標入力装置か
ら3次元座標データ等を他の装置と入出力するものであ
る。入出力部6としては、例えば、光ディスク装置やカ
ード型の記憶媒体(HDD,メモリ等)、フロッピー
(登録商標)ディスク、キーボード、ペン、マウス、タ
ーミナル、CD−ROMディスクドライブなどの各種入
力装置・出力装置を備えることができる。
【0015】図2に、特徴抽出部の構成図を示す。特徴
抽出部3は、図示されるように、鮮鋭画像作成部20、
エッジ抽出部21を備える。鮮鋭画像作成部20は、図
化支援として先鋭化したオルソ画像を作成する。エッジ
抽出部21は、エッジ、直線、曲線等の所定の特徴の抽
出を行う。
【0016】図3に、シンボル貼付け部の構成図を示
す。シンボル貼付け部4は、図化・シンボル貼付け支援
部10、自動貼付け部11、シンボル記憶部12を備え
る。図化・シンボル貼付け支援部10は、オルソ画像、
先鋭画像、エッジ画像等の重ね合わせ表示、シンボル貼
付け等による図化支援を行う。自動貼付け部11は、マ
ッチング、位置合わせ等により、シンボル等の自動配置
及び貼付けを行う。シンボル記憶部12は、2次元、3
次元のシンボルを記憶する。
【0017】上述のような各部・手段は、例えばポータ
ブルコンピュータ(PC)により実現することができ、
各部・手段についての詳細は後述する。また、これら各
部・手段により、以下に説明するように、オルソ画像に
よる図化支援を行うことができる画像形成装置が実現さ
れる。
【0018】つぎに、本発明に係る処理の概要を説明す
る。図4に、本発明の画像形成処理のフローチャートを
示す。
【0019】まず、現地にて測量機とデジタルカメラ、
ポータブルコンピュータなどを使用し、オルソ画像形成
部1により、基準点が撮し込まれている中心投影画像で
ある撮影画像に基づき、オルソ画像を作成する(ステッ
プS900)。あるいは、航空写真等と基準点測量した
地上座標(3次元座標)等を利用してオルソ画像作成を
行う。あるいは、販売しているオルソ画像を入手しても
よい。但し、この場合も画像上に写し込まれている基準
点測量をした地上座標をいっしょに入手する。なお、こ
こで、特に指定されなければ、標準で作成するオルソ画
像は、視点を鉛直方向(真上)又は鉛直方向からやや斜
め方向から撮影された画像に基づき求められたものであ
るが、横方向等の他の方向から撮影したものを用いて良
い。また、撮影方向は、方向指定部2により予め方向を
指定してもよいし、予め記憶された方向を定めた標準デ
ータを用いてもよい。
【0020】つぎに、特徴抽出部3の鮮鋭画像作成部2
0により、図化支援として鮮鋭化したオルソ画像を作成
する(ステップS910)。さらに、特徴抽出部3のエ
ッジ抽出部21により、エッジ抽出を行なう(ステップ
S920)。これら作成した画像を利用して、シンボル
貼り付け部4により、シンボル貼り付け、図化を行なう
(ステップS930)。
【0021】一般に、オルソ画像を作成すれば、画像に
寸法が反映されているため画像上をなぞるだけで、線画
の図化が可能となるので、これだけでも図化する際の支
援となる。さらに、本発明では、特徴抽出部3におい
て、鮮鋭画像作成部20により画像の鮮鋭化処理(ステ
ップS910)、エッジ抽出部21によりエッジ抽出処
理(ステップS920)を行い、図化支援を行う。ま
た、シンボル貼付け部4により、シンボル貼付けによる
図化、シンボル貼付けによる自動図化を行い、図化支援
を行う。したがって、図化支援は、オルソ画像、鮮鋭化
したオルソ画像、エッジ画像、エッジ画像とオルソ画像
との組合せ画像、エッジ画像と鮮鋭化したオルソ画像と
の組合せ画像等のように、適宜の画像について行うこと
ができる。
【0022】このようにして作成されたオルソ画像は、
視点を変えて描画した場合、登録した3次元シンボルに
より、見えなかった部分や計測していなかった部分を表
現することが可能となり、さらに仮想的にシンボルを配
置すれば、現場状況の様々な再現に加えてシミュレーシ
ョン等も行なうことができるようになる(ステップS9
40)。なお、ステップS940は、省略しても良い。
【0023】(2)オルソ画像作成処理(ステップS9
00) 以下、オルソ画像形成部1によるオルソ画像作成処理
(ステップS900)の詳細を説明する。図5に、オル
ソ画像作成処理のフローチャートを示す。
【0024】まず、オルソ画像を作成する際に、撮影さ
れた画像を読み込む(ステップS201)。つぎに、撮
影画像上に写し込まれた基準点数点(例えば6点以上)
の画像座標を三次元データとして計測する(ステップS
203)。この写し込まれた基準点は測量機等で地上座
標をあらかじめ計測してあるものである。つぎに、この
画像座標と地上座標の対応づけを行ない、座標変換パラ
メータを求める(ステップS205)。これは以下に示
す3次の射影変換式により行なう。
【数1】 ここで、 (x、y):画像座標、 (X、Y、Z):地上座標、 L〜L11 :未知変量。 これらのような数式を、基準点のデータに基づき最小二
乗法を用いて解くと、画像座標(x、y)と3次元座標
(X、Y、Z)との関係を決定する各種変換パラメータ
を取得することができる。
【0025】つぎに、オルソ画像上の各画素(ピクセ
ル)の地上座標を計算する(ステップS207)。この
処理では、オルソ画像作成のために、オルソ画像の画像
座標(x、y)を地上座標(X、Y、Z)に変換するも
のである。地上座標(X、Y、Z)は、先に座標変換パ
ラメータ算出処理のステップS205で求められた変換
パラメータを用いて計算される。即ち、オルソ画像の画
像座標(x、y)に対応する地上座標(X、Y、Z)
は、以下の式で与えられる。このようにして、オルソ画
像上の各ピクセルの取得位置を求めることができる。
【数2】 ここで、 (X、Y) :地上座標系でのオルソ画像の左上の
位置、 (ΔX、ΔY):地上座標系での1画素の大きさ(例:
m/pixel)、 (x、y) :オルソ画像の画像座標、 (X、Y、Z):地上画像(三次元座標)、 a、b、c、d:ある画像座標(x、y)を内挿する複
数の基準点により形成される平面方程式の係数である。
【0026】今度は、ステップS205で求めた変換パ
ラメータを使用して、数式1により、ステップS207
で求められた地上座標(X、Y、Z)に対応する画像座
標(x、y)を計算する(ステップS209)。このよ
うに求められた画像座標(x、y)から、該当する画像
の地上座標(X、Y、Z)上の濃度値を取得する。この
濃度値が、オルソ画像上における2次元の位置(X、
Y)のピクセルの濃度である。このように、地上座標上
の位置(X、Y)に貼り付ける画像濃度を取得する。以
上のような処理を、オルソ画像のすべてのピクセルに対
して行うことにより、画像貼付が行なわれる(ステップ
S211)。なお、ここでは、画像濃度について画像貼
付を説明したが、これに限らず、色、柄等適宜の情報を
取得して、画像貼付けを行うことができる。
【0027】(3)画像鮮鋭化処理(ステップS91
0) つぎに、特徴抽出部3による画像鮮鋭化処理(ステップ
S910)の詳細について説明する。この処理を行なう
ことにより、画像を鮮鋭化し、輪郭を強調した画像にす
ることができるため、マニュアル図化する際に、通常の
画像上でトレースするよりも図化が行いやすくなるとい
う利点がある。
【0028】鮮鋭化画像は、例えば、ステップS900
で作成されたオルソ画像に、ラプラシアンフィルタやラ
プラシアンガウシアンフィルタ等の処理を施し、ぼけ画
像を作成、元のオルソ画像からぼけ画像を差分すること
により得ることができる。特徴抽出部3の鮮鋭画像作成
部20では、以下の演算処理等を行い、鮮鋭画像を作成
する。 g(i,j)=f(i,j)−∇f(i,j) ここで、g(i,J) :鮮鋭化画像、 f(i,j) :入力画像、 ∇f(i,j):入力画像のラプラシアン なお、∇f(i,j)に関しては、いろいろな形の微
分オペレータがある。
【0029】図6に、ラプラシアンオペレータの一例の
説明図を示す。また、これにガウシアンを施したものと
してもよい。なお、オペレータは、これに限られたもの
ではなく、適宜のものを用いることができる。以上の処
理により、鮮鋭画像が得られる。鮮鋭画像の求め方はこ
れによらず、多種のものがある。
【0030】また、上述のようなデジタル的な方法でな
く、次式に示されるような計算処理によって求めてもよ
い。次式は、計算処理的なガウシアンを施したものであ
る。
【数3】 この場合、差分は以下の式となる。 g(x,y)=f(x,y)−∇G(x,y) ここで、g(x,y) :鮮鋭化画像、 f(x,y) :入力画像、 ∇G(x,y):入力画像のラプラシアンガウシアン
【0031】また、撮影時において、ピントのあった状
態(上式f(x,y)に相当)とピントの合っていない
状態(上式∇G(x,y)に相当)の同一画像を撮影
し、その差分画像を得ることによっても同様の効果が得
られるため、そのようにしても良い。
【0032】(4)エッジ抽出処理(ステップS92
0) つぎに、特徴抽出部3のエッジ抽出部21により、鮮鋭
化された画像からエッジ抽出を行う処理(ステップS9
20)について説明する。
【0033】エッジ抽出処理(ステップS920)は、
例えば、先に求めた鮮鋭化画像の濃度値のゼロ交差点を
エッジとすることにより行なうことができる。すなわ
ち、ゼロとなった点のみを画像化する、あるいはゼロを
境にしてプラス領域を例えば白、マイナス領域を例えば
黒とすることにより画像化される。このエッジ抽出され
た画像を表示し、ポインティングデバイス(入力デバイ
ス、例えばペン、マウス等)で指示することによっても
図化が可能である。これらのエッジ画像とオルソ画像、
あるいはエッジ画像と鮮鋭化画像を重ね合わせることに
よって、さらにエッジを強調した画像とし表示すること
もできる。
【0034】(5)図化・シンボル貼付け処理(ステッ
プS930) 以上の処理によって作成されたオルソ画像、鮮鋭化画
像、エッジ画像、エッジ画像とオルソ画像との組合せ画
像、エッジ画像と鮮鋭化オルソ画像との組合せ画像等に
基づき、シンボル貼付け部4により図化・シンボル貼付
け(ステップS930)を行う。
【0035】シンボル貼付け部4による図化支援機能
は、例えば、以下のものがある。 オルソ画像、鮮鋭画像、エッジ画像、エッジ画像との
重ね合わせ表示による図化支援(特に、図化・貼付け支
援部10による)、 直線抽出支援(特に、図化・貼付け支援部10によ
る)、 閉曲線抽出支援(特に、図化・貼付け支援部10によ
る)、 シンボル登録による図化(特に、シンボル記憶部12
による)、 シンボルについての自動図化(マッチング、位置合わ
せ)(特に、自動貼付け部11による)。
【0036】図化支援は、前述の説明で得られた、オ
ルソ作成画像、鮮鋭化画像、エッジ抽出画像、エッジ抽
出画像と各画像との組合せ画像等、の中で図化しやすい
ものを表示部5に表示し、これら表示された画像をペン
等の入力デバイスによってなぞる、あるいは指示をする
ことによって図化が行われる。鮮鋭化画像やエッジ画
像、あるいはエッジ画像との重ね合わせ画像では、例え
ば輪郭部が強調されているので、図化したい場所が明確
になり、作業が容易になる。また、画像上をなぞるだけ
でよいのできわめて簡単な作業である。
【0037】つぎに、直線抽出支援について説明す
る。これは、エッジの始点と終点をポインティングデバ
イスで指示することにより、その部分のエッジを自動抽
出、図化するものである。なお、本当の直線で良けれ
ば、指示したところを直線で結ぶだけなので、以下の処
理は必要ない。そこで、厳密な直線でなく、抽出したい
2点間を処理する場合について説明する。
【0038】図7に、直線抽出についての説明図を示
す。例えば、図7(A)に示されるように、抽出された
エッジ画像を表示し、始点と終点を指示すれば、その間
が図化したものとなる(太線箇所を参照)。あるいは、
オルソ画像や鮮鋭化画像を表示し、始点と終点を指示し
た場合、始点から線検出オペレータを用いて線検出を行
い、エッジの追跡を行う処理をしてもよい。線検出オペ
レータは、例えば、図7(B)に示すようなオペレータ
等を使用してもよいし、他の適宜のものを用いることも
できる。これらのオペレータにより微分画像を作成し、
微分値の高い画素を逐次つなぎあわせることにより、対
象物の境界線を抽出することができる。
【0039】また、これらの微分値の高い画素の候補を
選択する際に、曲率の和や平均値を用いると半自動抽出
が可能となる。例えば、エッジの有力な候補は、始点と
終点や線の向きを指示してやることにより、その方向と
一番合うものを選択するようにすれば、エッジが自動抽
出される。図7(C)では、線の傾きθにより指示され
る例を示している。これらの処理を行い、描画した画像
に対し適切であれば、図化された線とみなす。また、ノ
イズ等がとても多く、抽出が困難な場合は、エッジの候
補を画像上に表示することにより、線を選択する。ノイ
ズ等多く、抽出が困難な場合、これら指示を繰り返すこ
とにより図化を行う。
【0040】つぎに、閉曲線抽出について説明する。
図8に、閉曲線抽出についての説明図を示す。図示のよ
うに、閉曲線の場合は、閉曲線である旨指示を行う。通
常、フィルタ処理によって抽出されたエッジ画像は、閉
曲線となるのでそれを選択し、適切ならばそれを図化し
たものとみなす。しかしながら、ノイズや実際に写って
いる画像によって閉曲線とならない場合もありうるの
で、その場合は、エッジの候補を画像上に表示すること
により、線を選択する。このようなエッジが多い場合
は、これら指示を繰り返すことにより図化を行う。
【0041】つぎに、シンボル登録による図化につい
て説明する。シンボルには2次元的なものと3次元的な
ものがある。図9に、シンボルについての説明図を示
す。例えば、道路等を図化する場合、横断歩道や停止
線、マンホール、止まれの文字等はその大きさ・形状等
がおおよそ決まっており、2次元的なシンボルである。
(図9(A))。また、ポストや電信柱、標識等は大き
さ・形状等が決まっている3次元的なものであり、家や
ビル、壁等は大きさは決まっていないが3次元的なもの
である。また、立方体や円柱、円錐、角錐、等の基本的
なものも、3次元でシンボルである(図9(B))。シ
ンボル貼付け部4のシンボル記憶部12は、これらシン
ボルについて大きさ・形状等を2次元的又は3次元的に
記憶する。また、大きさや形状等の決まっているシンボ
ルは、各方向から見た画像を予め特定することができ、
オルソ画像を表示させながらマニュアルによりその位置
に持ってくることにより、画像上をなぞらなくとも簡単
な図化が可能となる。
【0042】つぎに、図10に、シンボル貼付け処理の
フローチャートを示す。以下の手順によりシンボルを貼
り付けることにより、視点を変えた場合も描画可能とな
る。
【0043】まず、画像上で計測ポイントをペンやマウ
スなどで指示する(ステップS932)。指示は登録さ
れたシンボルにより、例えば重心のみの1点、あるい
は”かど”の2点や4点などでよい。図11に、”か
ど”や重心についての説明図を示す。これらの指示は、
その重心や”かど”が測量機などで3次元計測されてい
れば、さらに精度のよいものとなる。したがって、その
計りたい対象物によってあらかじめ測量機で測量してお
いた重心位置や”かど”等の座標と対応させるとよい。
【0044】また、引き続きステップS940における
視点を変えたオルソ画像を作成する場合は、例えば、シ
ンボルの位置を画像座標から地上座標に変換させ、地上
座標上の位置にシンボル登録、オルソ画像形成時にオル
ソ画像貼付けと同時にその方向からみたシンボルを貼付
けるようにすればよい。
【0045】また、測量機等により、シンボルの地上座
標が既知の場合は良いが、そうでない場合は、以下の式
により、画像座標上の点を地上座標に変換させる。
【数4】
【0046】つぎに、シンボルが何であるか、その属性
を入力する(ステップS934)。属性としては、例え
ば、標識、建物、壁、ランドマーク、路上の図等、適宜
の識別情報を用いることができる。標識これらシンボル
は、縮尺や計測された座標値にあわせてシンボルの大き
さ・形状等を変換する(ステップS936)。また、高
さもわかれば入力する。入力されなければ、デフォルト
値が入力される。なお、具体的なシンボルが無い場合や
あてはまらない場合は、立方体等の基本図形を入力して
もよい。その場合は、対象物として擬似的なものが作成
される。そして、これらシンボルの大きさ及び位置が確
定したら、その地上座標系の位置にシンボルを貼り付け
る。(ステップS938)。そして、必要に応じて、視
点を与えてオルソ画像を作成する(ステップS900、
S940)。これらシンボルは、方向指定部2から指示
された視点のオルソ画像作成時に、シンボルもその視点
から見た角度に変換が行われ貼り付けられる。
【0047】これらの処理によって、たとえ、見えてい
ないところや、計測されていなくともその部分を3次元
的に表現されたシンボルを配置することによって描画、
図化が可能になり、加えて視点を変えて描画することが
できるようになる。さらに、実際にそれらのものが無く
とも、そのシンボルを仮想的に配置すれば、3次元的な
シミュレーションが可能になる。
【0048】つぎに、シンボル貼付け部4の自動貼付け
部11による自動図化・シンボル配置する例について説
明する。これは、テンプレートマッチングの技術を用い
て、画像上においてシンボルと似たものを探索し、見つ
かった場所にそのシンボルを配置することにより自動図
化を行なうものである。マッチングは、例えば、エッジ
抽出画像において行なう。エッジ抽出画像によれば、2
値画像化されているので、濃淡画像より情報量が少な
く、また、余計な情報がないので、高速で確実なマッチ
ング処理が行われる。
【0049】以下に、自動図化・シンボル配置について
の具体的手順を説明する。 1.まず、寸法・形状等の決まっているシンボル(例え
ば、図9参照)をテンプレートとして登録する。 2.つぎに、オルソ画像の縮尺にこれらシンボルの寸法
を変換する(計算処理)。 3.つぎに、自動図化したい領域を指定する。 4.指定された領域についてテンプレート画像を元にテ
ンプレートマッチングする(計算処理:以下の数式5等
参照) 5.一致した画像上の場所に、登録されているシンボル
を重ね合わせ、貼付ける。 6.自動図化・シンボル配置が適切であれば終了する。
【0050】ここで、上述の手順4.のテンプレートマ
ッチングについて説明する。テンプレートマッチング
は、正規化相関法や残差逐次検定法(SSDA法)など
どれを用いても良い。残差逐次検定法を使用すれば処理
が高速化でき、ここでは、この検定法を説明する。
【0051】まず、残差逐次検定法の式を以下に示す。
残差R(a,b)が最小になる点が、求める画像の位置
である。処理の高速化をはかるため、上式の加算におい
て、R(a,b)の値が過去の残差の最小値を越えたら
加算を打ち切り、次の(a,b)に移るよう計算処理を
行う。
【数5】
【0052】上述の説明は、エッジ画像としたが、オル
ソ画像、鮮鋭化画像、エッジ画像と各画像との組合せ画
像等としたものでも上述の処理を行なうことができる。
この場合、登録されるシンボルは、濃淡処理を行い、実
際に濃淡のついた画像とする。このように図化された画
像は、3次元的に視点を変えても、見えない部分や計測
点不足個所もシンボルで補い、見えるようになる。
【0053】(6)視点を変えたオルソ画像形成処理
(ステップS940) つぎに、視点をかえて見たオルソ画像の作成について説
明する。
【0054】ここでは、一例として、オルソ画像形成部
1は、方向指定部2で指定された方向に座標系を回転さ
せ、オルソ画像を形成させる。図12に、座標系の回転
についての説明図を示す。すなわち、図示されているよ
うに、地上座標系X,Y,Zをそれぞれの軸方向ω、
φ、κの適宜の方向に回転させることにより、視点を変
えた地上座標系X’,Y’,Z’が得られ、これらに対
し、オルソ画像形成処理S900を行ない、オルソ画像
を作成する。
【0055】以下に詳細に説明する。例えば、傾きのな
い地上座標系X,Y,Zで表された対象物P(X,Y,
Z)が、逆に傾きのある地上座標系X’,Y’,Z’
(視点を変えた座標系)でとる座標をP’(X’,
Y’,Z’)とすると、以下の数式によりその座標を求
めることができる。
【数6】
【0056】ここで座標変換して求められた各座標
X’、Y’、Z’について、オルソ画像形成部1による
ステップS900と同様のオルソ画像形成処理を行なえ
ば、視点を変えたオルソ画像を得ることができる。な
お、作成されたオルソ画像は、表示部5に表示される。
【0057】
【発明の効果】本発明によると、以上のように、計測現
場の図化を行う際に画像を貼付け、誰でも簡単に図化を
行えるようにするのと同時に、オルソ画像上で見えない
個所や計測していない個所でも、3次元のシンボルを貼
り付けることによって図化を行い、現地状況を視点を変
えながら見ることができる。また、本発明によると、視
点を変えたオルソ画像を描画することで、図化支援だけ
でなく現況状況の様々な角度からの確認および仮想的・
立体的なシミュレーションまでも行なうことができる。
【0058】また、本発明によると、オルソ画像作成、
鮮鋭化画像、エッジ画像、エッジ画像と各画像との組合
せ画像、等により、それら画像を表示して、画面をなぞ
るだけで簡単な図化が可能となり、さらに各種画像処理
により、線抽出、閉曲線抽出等を半自動的に行い、ま
た、シンボルを登録して配置することで簡単に図化を可
能とする。
【0059】さらに、本発明によると、テンプレートマ
ッチング技術を用いることで、自動図化を可能とし、誰
でも容易に図化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る画像形成装置の構成図。
【図2】特徴抽出部の構成図。
【図3】シンボル貼付け部の構成図。
【図4】本発明の画像形成処理のフローチャート。
【図5】オルソ画像作成処理のフローチャート。
【図6】ラプラシアンオペレータの一例の説明図。
【図7】直線抽出についての説明図。
【図8】閉曲線抽出についての説明図。
【図9】シンボルについての説明図。
【図10】シンボル貼付け処理のフローチャート。
【図11】”かど”や重心についての説明図。
【図12】座標系の回転についての説明図。
【符号の説明】
1 オルソ画像形成部 2 方向指定部 3 特徴抽出部 4 シンボル貼付け部4 5 表示部 6 入出力部 20 鮮鋭画像作成部 21 エッジ抽出部 10 図化・シンボル貼付け支援部 11 自動貼付け部 12 シンボル記憶部
フロントページの続き (72)発明者 高地 伸夫 東京都板橋区蓮沼町75番1号 株式会社ト プコン内 Fターム(参考) 5B057 AA13 CC01 CD20 CE03 CE08 DA20 DC16

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】オルソ画像を形成する方向を指定する方向
    指定部と、 画像データ及びその三次元データに基づき第1のオルソ
    画像を形成するとともに、該画像データ及びその三次元
    データに基づき上記方向指定部で指定された方向からの
    視点を変えた第2のオルソ画像を形成するオルソ画像形
    成部とを備えた画像形成装置。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の画像形成装置において、 上記オルソ画像形成部で形成されたオルソ画像中に現れ
    た地物の位置に、該地物を示す所定のシンボルを貼付す
    るシンボル貼付部をさらに備えた画像形成装置。
  3. 【請求項3】請求項2に記載の画像形成装置において、 上記シンボル貼付部は、予め記憶されたシンボルに基づ
    いて、上記方向指定部により指定された方向から見た形
    態でシンボルを貼付することを特徴とする画像形成装
    置。
  4. 【請求項4】請求項1乃至3のいずれかに記載の画像形
    成装置において、 上記オルソ画像形成部が形成したオルソ画像から所定の
    特徴を抽出する特徴抽出部をさらに備えたことを特徴と
    する画像形成装置。
  5. 【請求項5】請求項4に記載の画像形成装置において、 上記特徴抽出部は、オルソ画像中のエッジ、直線部分、
    閉曲線部分、地物を表す所定の形状のいずれか又は複数
    を所定の特徴として抽出することを特徴とする画像形成
    装置。
  6. 【請求項6】請求項4又は5に記載の画像形成装置にお
    いて、 上記特徴抽出部は、ぼけ画像を作成し、元のオルソ画像
    から該ぼけ画像を差分することにより鮮鋭画像を作成す
    る鮮鋭画像作成部を備えたことを特徴とする画像形成装
    置。
  7. 【請求項7】請求項4乃至6のいずれかに記載の画像形
    成装置において、 上記シンボル貼付部は、上記特徴抽出部で抽出された所
    定の特徴の位置に基づきシンボルを貼付することを特徴
    とする画像形成装置。
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