JP2000305292A - 電子写真感光体の端部塗膜除去装置 - Google Patents

電子写真感光体の端部塗膜除去装置

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JP2000305292A
JP2000305292A JP11117421A JP11742199A JP2000305292A JP 2000305292 A JP2000305292 A JP 2000305292A JP 11117421 A JP11117421 A JP 11117421A JP 11742199 A JP11742199 A JP 11742199A JP 2000305292 A JP2000305292 A JP 2000305292A
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coating film
coating
removing member
solvent
cylindrical substrate
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JP11117421A
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Kunihiko Miyazaki
邦彦 宮崎
Hiroshi Nakai
洋志 中井
Yoshihiro Yamaguchi
芳広 山口
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は下端部の塗膜を完全に除去でき、常
に安定した動作で精度良く、かつ効率的に塗膜を除去す
る電子写真感光体の端部塗膜除去装置を提供することを
目的とする。 【解決手段】 円筒状基体(11)の下端部内面の塗膜
を溶解する溶剤が含有された内面塗膜除去部材(14)
と、円筒状基体(11)の下端部外面の塗膜を溶解する
溶剤が含有された外面塗膜除去部材(16)と、内面塗
膜除去部材(14)及び外面塗膜除去部材(16)を、
除去する円筒状基体(11)の塗膜の位置へ円筒状基体
(11)の軸方向に移動させると共に円筒状基体(1
1)の表面への接触及び離接を行うために軸方向に対し
て垂直方向に移動させ、更に回転させる移動手段(1
7)とを具備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電子写真感光体の端
部塗膜除去装置に関し、特に電子写真感光体を構成する
円筒状基体に感光層を浸漬塗布法により形成した後の電
子写真感光体の端部の塗布液付着物を除去する除去機構
の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真感光体は円筒状基体に感光層を
形成することによって製造することができる。円筒状基
体に感光層を形成するには円筒状基体を感光層形成用塗
布液に浸漬し、円筒状基体を塗布液に対して相対的に引
き上げる浸漬塗布法が広く採用されている。この浸漬塗
布法は円筒状基体に一定の膜厚を効率よく形成できると
いう利点を有するが、浸漬する際は下端部から塗布液中
に浸漬するため、下端部には必然的に塗膜、液溜りが形
成されてしまう。それらの余剰塗膜、液溜りの存在によ
り、感光体ドラムとして電子写真画像形成装置に組み込
まれた時に種々の問題が生じてくる。例えば、感光体ド
ラムの端部にフランジを嵌合させたり、導通を取る場合
下端部内面に塗膜が形成されていると、感光ドラムの変
形、フランジ接着強度不足、寸法精度の低下、導通不良
等が生じてしまう可能性がある。また、各種突き当て部
材を当接させることにより現像ギャップ等に精度をもた
せる電子写真画像形成装置では、下端部外面に塗膜が形
成させていると、精度が低下して画像品質に影響を及ぼ
す場合がある。更に、下端部液溜り部は平坦部に比べ
て、膜厚が不均一で厚く、かつ自然乾燥後も多くの残留
溶媒が存在し、加熱乾燥させると塗膜が風船状にふくれ
てしまう欠陥が発生することが多い、これらによりブレ
ードによるトナーのクリーニング性が阻害されてしまう
こともある。
【0003】そこで、下端部塗膜の除去方法としては、
溶剤中に浸漬させる浸漬剥離方法、ブラシ等で拭き取る
方法が知られている。前者の浸漬剥離方法の一つとし
て、特開平2−178664号公報(以下、従来例1と
称す)に、感光体を回転させ、溶剤を含浸させたクリー
ニングテープを押圧接触させた上相対的に移動走行させ
て塗膜を溶解させてかつ除去する方法が開示されてい
る。後者のブラシ等で拭き取る方法の一つとして、特開
平9−152725号公報(以下、従来例2と称す)
に、円筒状基体端部内部を回転して摺動するブラシと、
該ブラシと対向し円筒状基体端部外部を回転して摺動す
るブラシとにより、円筒状基体の端部の内部及び外部の
余剰塗膜をそれぞれのブラシで除去する方法が開示され
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来例
1に示された浸漬剥離方法では、溶剤で塗膜を溶解し除
去する方法であるが、完全に除去することは困難で、塗
膜除去中の液面のゆれ等により塗膜部分と塗膜を除去す
るべき部分の境界の精度がでなかったり、余分な部分ま
で除去されてしまう欠点があった。また、従来例2に示
されたブラシ等で拭き取る方法では、ブラシ等により基
体面に傷がつき易いこと、また接触状態により洗浄度合
いにばらつきが生じ、完全に除去すること、および安定
した塗膜除去ができないという欠点があった。
【0005】本発明はこれらの問題点を解決するための
ものであり、円筒状基体を感光層形成用塗布液に浸漬
し、円筒状基体を垂直軸方向に相対的に引き上げてその
表面に感光層を形成する浸漬塗工法により生ずる下端部
の塗膜を完全に除去でき、常に安定した動作で精度良
く、かつ効率的に塗膜を除去する電子写真感光体の端部
塗膜除去装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は前記問題点を解
決するために、円筒状基体を感光層形成用塗布液に浸漬
して円筒状基体を軸方向に相対的に引き上げて円筒状基
体の表面に感光層を形成し、円筒状基体の下端部の余剰
塗膜を除去する端部塗膜除去装置において、円筒状基体
の下端部内面の塗膜を溶解する溶剤が含有された内面塗
膜除去部材と、円筒状基体の下端部外面の塗膜を溶解す
る溶剤が含有された外面塗膜除去部材と、内面塗膜除去
部材及び外面塗膜除去部材を、除去する円筒状基体の塗
膜の位置へ円筒状基体の軸方向に移動させると共に円筒
状基体の表面への接触及び離接を行うために軸方向に対
して垂直方向に移動させ、更に回転させる移動手段とを
具備することに特徴がある。よって、下端部の塗膜を完
全に除去でき、常に安定した動作で精度良く、かつ効率
的に塗膜を除去できる。
【0007】また、円筒状基体の下端部端面の塗膜を溶
解する溶剤が含有された端面塗膜除去部材が円筒状基体
の下方移動時に位置する位置に設けたことにより、下端
部の塗膜の除去が容易になる。
【0008】更に、内面塗膜除去部材及び外面塗膜除去
部材並びに端面塗膜除去部材が多孔性スポンジであるこ
とにより、円筒状基体との接触状態が良好となり基体に
傷をつけずに塗膜を除去できる。
【0009】また、外面塗膜除去部材がメッシュテープ
であることにより、除去精度が向上する。
【0010】更に、内面塗膜除去部材及び外面塗膜除去
部材並びに端面塗膜除去部材に、溶剤を供給すると共に
各塗膜除去部材に含有する溶剤を洗浄するための溶剤供
給手段を設けたことにより、常に安定した塗膜の除去が
できると共に各塗膜除去部材の洗浄効果が向上して除去
残しがなくなる。
【0011】また、円筒状基体の下端部の塗膜を溶解す
る溶剤を収容する溶解処理槽を具備することにより、塗
膜の溶解を早め、下端部の塗膜をより一層完全に除去で
きると共に塗膜除去部材の付加を軽減できる。
【0012】更に、塗膜除去境界側のメッシュテープの
一端は溶解処理槽の溶剤液面より上の所定の位置に位置
させることにより、除去の境界が溶解処理槽の溶剤液面
でなくメッシュテープの一端になるため、液ゆれ等の影
響を受けずに除去の境界での精度が向上し、更に必要な
部分だけの塗膜除去が可能となる。
【0013】
【発明の実施の形態】円筒状基体の下端部内面の塗膜を
溶解する溶剤が含有された内面塗膜除去部材と、円筒状
基体の下端部外面の塗膜を溶解する溶剤が含有された外
面塗膜除去部材と、内面塗膜除去部材及び外面塗膜除去
部材を、除去する円筒状基体の塗膜の位置へ円筒状基体
の軸方向に移動させると共に円筒状基体の表面への接触
及び離接を行うために軸方向に対して垂直方向に移動さ
せ、更に回転させる移動手段とを具備する。
【0014】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。図1は本発明の第1の実施例に係る電子写真感
光体の端部塗膜除去装置を示す断面図である。同図にお
いて、円筒状基体保持治具(図示せず)により保持され
た円筒状基体11に浸漬塗布法により塗膜が形成された
円筒状基体11を本実施例の装置1に対して鉛直方向に
相対的に下降させ、端面塗膜除去部材12に接触させ
る。この時、円筒状基体11の軸中心と本装置1の回転
中心は一致しておらず、かつ円筒状基体11と、溶剤供
給ノズル13により供給された溶剤により膨潤状態にあ
る内面塗膜除去部材14および溶剤供給ノズル15より
給された溶剤により膨潤状態にある外面塗膜除去部材1
6は接触させずに、上下方向の位置を決定する。その
後、円筒状基体11は所定の水平移動ストロークLだけ
水平移動されて塗膜洗浄除去時の円筒状基体の位置1
1’に移動され、膨潤状態にある内面塗膜除去部材14
および外面塗膜除去部材16と円筒状基体11は接触す
る。この時、円筒状基体11の軸中心と本装置1の回転
中心はほぼ一致している。そして、溶剤供給ノズル13
と溶剤供給ノズル15より溶剤を供給しながら回転台1
7を回転させ端部塗膜を除去する。その後、回転台17
を回転させたまま円筒状基体11を鉛直方向に上昇さ
せ、各塗膜除去部材から分離させる。
【0015】なお、端部塗膜除去中の溶剤供給は必要に
応じて行ない、場合により実施しなくてもよい。また、
内面塗膜除去部材14及び外面塗膜除去部材16に使用
する材質は、例えばポリウレタン、ポリエチレン等の耐
溶剤性スポンジが挙げられ、形状は膨潤状態において円
筒状基体11との接触状態が良好になるように加工すれ
ばよい。
【0016】図2は本発明の第2の実施例に係る電子写
真感光体の端部塗膜除去装置を示す断面図である。な
お、同図において図1と同じ参照符号は同じ構成要素を
示すものとする。円筒状基体保持治具(図示せず)によ
り保持された円筒状基体11に浸漬塗布法により塗膜が
形成された円筒状基体11を本実施例の装置2に対して
鉛直方向に相対的に下降させ、溶解処理槽21に満たさ
れている溶剤中に円筒状基体11の除去すべき塗膜が形
成されている基体下端部を浸漬させる。この時、円筒状
基体11の軸中心と本装置2の回転中心は一致しておら
ず、円筒状基体11と、溶剤供給ノズル13により溶解
処理槽21に供給された溶剤により膨潤状態にある内面
塗膜除去部材14および溶剤内にその一部が浸漬されて
いる外面塗膜除去部材22は接触させずに、上下方向の
位置を決定する。その後、円筒状基体11は所定の水平
移動ストロークLだけ水平移動されて塗膜洗浄除去時の
円筒状基体の位置11’に移動され、膨潤状態にある内
面塗膜除去部材14および外面塗膜除去部材16と円筒
状基体11は接触する。この時、円筒状基体11の軸中
心と本装置2の回転中心はほぼ一致している。そして、
溶剤供給ノズル13より溶剤を供給しながら回転台17
を回転させ端部塗膜を除去する。その後、回転台17を
回転させたまま円筒状基体11を鉛直方向に上昇させ、
各塗膜除去部材から分離する。
【0017】なお、下端部塗膜を除去する際には予め溶
解処理槽中の溶剤に適当な時間だけ下端部塗膜を浸漬、
または住復動させて膜厚をある程度溶解させてから水平
移動を行い、回転除去してもよい。図2に示した第2の
実施例の装置は主として電荷移動層形成用の溶解液を塗
布液に用いた場合の端部塗膜除去装置であるが、電荷移
動層の下層に加熱乾燥された熱硬化性樹脂を使用してい
ない電荷発生層などのごく薄い下端部塗膜が存在しても
電荷移動層の下端部塗膜を除去すると同時に電荷発生層
の下端部塗膜も除去できる。また、図2の内面塗膜除去
部材14に使用する材質は、例えばポリウレタン、ポリ
エチレン等の耐溶剤性スポンジが挙げられ、形状は膨潤
状態において基体との接触状態が良好になるように加工
すればよい。図2の外面塗膜除去部材22に使用する材
質は、例えばナイロン、ポリプロピレン等の耐溶剤性メ
ッシュテープが挙がられ、図3のようにメッシュテープ
に適当な張力を与えてV字型に固定する。膜厚が薄い場
合や基体径が小さく除去塗膜量が少ない場合等にはメッ
シュテープをV字型にせず、両端のみを固定し張力を与
えた形にしてもよい。メッシュテープの一端は溶解処理
槽中の溶剤液面より上に位置させることで、下端部外側
塗膜を回転させながら除去する際、溶解処理槽中の溶剤
液面のゆれ等により塗膜部分と塗膜を除去するべき部分
の境界の精度が出なかったり、余分な部分まで除去させ
てしまう欠点が解消できる。また、使用する溶剤は除去
する塗膜を形成している結着樹脂成分を溶解可能な溶剤
で感光層形成用塗布液の主溶媒がその溶剤として好まし
い、例えば溶剤として、ジクロロメタン、シクロヘキサ
ノン、メチルエチルケトン、テトラヒドロフラン、メタ
ノール、エタノール、アセトン、トルエン、シクロヘキ
サン等が知られている。
【0018】次に、上述した第1、第2の実施例の端部
塗膜除去装置を用いた実験例と、各比較例について説明
する。
【0019】先ず、実験に用いた感光層形成用塗布液と
して、下引き層塗布液、電荷発生用塗布液および電荷移
動層用塗布液としてそれぞれ下記のA液、B液およびC
液について説明する。
【0020】(A液) ・Ti02 :3重量部 ・熱硬化性樹脂 :5重量部 ・メチルエチルケトン :20重量部 下引き層膜厚 4.5μm
【0021】 (B液) ・アゾ顔料(下記の構造式(a)) :10重量部 ・ポリビニルブチラール樹脂 :4重量部 ・メチルエチルケトン :700重量部
【0022】
【化1】
【0023】 (C液) ・電荷発生材料(下記の構造式(b)) :7重量部 ・ポリカーボネート樹脂 :10重量部 ・ジクロロメタン :100重量部 電荷発生層膜厚 28μm
【0024】
【化2】
【0025】実験例及び比較例で使用した、塗膜除去部
材の多孔性スポンジおよびメッシュテープは以下の通り
である。
【0026】 多孔性スポンジ:ブリジストン製 エバーライトスコットHR−30 メッシュテープ:NBC工業製 N−No.200HD
【0027】次に、実験例の諸条件の内容を説明する。 《実験例1》第1の実施例の装置において、以下の条件
で塗膜除去を行い、下端部内面塗膜除去状態、下端部外
面塗膜除去状態、下端部外側拭取り境界線の精度、繰り
返し実施した時の基体下端部の汚れについて評価した。
【0028】 ・感光層形成用塗布液:B液 ・溶剤 :メチルエチルケトン ・内面塗膜除去部材 :多孔性スポンジ ・外面塗膜除去部材 :多孔性スポンジ ・端面塗膜除去部材 :無 ・溶解処理槽 :無 ・溶剤供給 :有(図1における溶液供給ノズ
ル13,15から) ・塗膜除去実施時期 :加熱乾燥前
【0029】《実験例2》実験例1の装置及び条件に端
面塗膜除去部材として、多孔性スポンジを具備した装置
で塗膜除去を行い、下端部内面塗膜除去状態、下端部外
面塗膜除去状態、下端部端面塗膜除去状態、下端部外側
拭取り境界の精度、繰り返し実施した時の基体下端部の
汚れについて評価した。
【0030】 ・感光層形成用塗布液:B液 ・溶剤 :メチルエチルケトン ・内面塗膜除去部材 :多孔性スポンジ ・外面塗膜除去部材 :多孔性スポンジ ・端面塗膜除去部材 :多孔性スポンジ ・溶解処理槽 :無 ・溶剤供給 :有(図1における溶液供給ノズ
ル13,15から) ・塗膜除去実施時期 :加熱乾燥前
【0031】《実験例3》実験例1の装置及び条件で塗
膜除去に掛ける時間を計測した。
【0032】《実験例4》実験例2の装置、条件のうち
感光層形成用塗布液にC液を、溶剤にジクロロメタンを
使用し、下端部内面塗膜除去状態、下端部外面塗膜除去
状態、下端部端面塗膜除去状態、下端部外側拭取り境界
の精度、繰り返し実施した時の基体下端部の汚れについ
て評価した。
【0033】 ・感光層形成用塗布液:C液 ・溶剤 :ジクロロメタン ・内面塗膜除去部材 :多孔性スポンジ ・外面塗膜除去部材 :多孔性スポンジ ・端面塗膜除去部材 :多孔性スポンジ ・溶解処理槽 :無 ・溶剤供給 :有(図1における溶液供給ノズ
ル13,15から) ・塗膜除去実施時期 :加熱乾燥前
【0034】《実験例5》実験例2の装置、条件のうち
感光層形成用塗布液にA液を使用し、下端部内面塗膜除
去状態、下端部外面塗膜除去状態、下端部外側拭取り境
界の精度、繰り返し実施した時の基体下端部の汚れにつ
いて評価した。
【0035】 ・感光層形成用塗布液:A液 ・溶剤 :メチルエチルケトン ・内面塗膜除去部材 :多孔性スポンジ ・外面塗膜除去部材 :多孔性スポンジ ・端面塗膜除去部材 :多孔性スポンジ ・溶解処理槽 :無 ・溶剤供給 :有(図1における溶液供給ノズ
ル13,15から) ・塗膜除去実施時期 :加熱乾燥前
【0036】《実験例6》第2の実施例の装置におい
て、以下の条件で塗膜除去を行い、下端部内面塗膜除去
状態、下端部外面塗膜除去状態、下端部端面塗膜除去状
態、下端部外側拭取り境界の精度、繰り返し実施した時
の基体下端部の汚れについて評価した。
【0037】 ・感光層形成用塗布液:C液 ・溶剤 :ジクロロメタン ・内面塗膜除去部材 :多孔性スポンジ ・外面塗膜除去部材 :メッシュテープの上端を溶剤液
面と同じ位置に設定 ・端面塗膜除去部材 :無 ・溶解処理槽 :有 ・溶剤供給 :有(図2における溶剤供給ノズ
ル13から) ・塗膜除去実施時期 :加熱乾燥前
【0038】《実験例7》実験例6の装置、条件のうち
外側塗膜除去部材の設定を以下のように変更し、下端部
内面塗膜除去状態、下端部外面塗膜除去状態、下端部端
面除去状態、下端部外側拭取り境界の精度、繰り返し実
施した時の基体下端部の汚れについて評価した。
【0039】 ・感光層形成用塗布液:C液 ・溶剤 :ジクロロメタン ・内面塗膜除去部材 :多孔性スポンジ ・外側塗膜除去部材:メッシュテープの上端を溶剤液面
より2mm上部に設定 ・端面塗膜除去部材 :無 ・溶解処理槽 :有 ・溶剤供給 :有(図2における溶剤供給ノズ
ル13から) ・塗膜除去実施時期 :加熱乾燥前
【0040】《実験例8》実験例7の装置、条件のうち
感光層形成塗布液にA液を、溶剤にメチルエチルケトン
を使用し、下端部内面塗膜除去状態、下端部外面塗膜除
去状態、下端部外面拭取り境界の精度、繰り返し実施し
た時の基体下端部の汚れについて評価した。
【0041】 ・感光層形成用塗布液:A液 ・溶剤 :メチルエチルケトン ・内面塗膜除去部材 :多孔性スポンジ ・外側塗膜除去部材:メッシュテープの上端を溶剤液面
より2mm上部に設定 ・端面塗膜除去部材 :無 ・溶解処理槽 :有 ・溶剤供給 :有(図2における溶剤供給ノズ
ル13から) ・塗膜除去実施時期 :加熱乾燥前
【0042】《実験例9》実験例7の装置、条件のうち
溶解処理槽を使用せず、下端部内面塗膜除去状態、下端
部外面塗膜除去状態、下端部端面塗膜除去状態、下端部
外側拭取り境界の精度、繰り返し実施した時の基体下端
部の汚れについて評価した。
【0043】 ・感光層形成用塗布液:C液 ・溶剤 :ジクロロメタン ・内面塗膜除去部材 :多孔性スポンジ ・外側塗膜除去部材:メッシュテープの上端を溶剤液面
より2mm上部に設定 ・端面塗膜除去部材 :無 ・溶解処理槽 :無 ・溶剤供給 :有(図2における溶剤供給ノズ
ル13から) ・塗膜除去実施時期 :加熱乾燥前
【0044】《実験例10》実験例7の装置、条件のう
ち、溶解処理槽中の溶剤をオーバーフローさせずに下端
部塗膜除去を実施し、下端部内面塗膜除去状態、下端部
外面塗膜除去状態、下端部外側拭取り境界の精度、繰り
返し実施した時の基体下端部の汚れについて評価した。
【0045】次に、比較例の諸条件の内容を説明する。 《比較例1》回転して端部内面と端部外面の塗膜をブラ
シを摺動することにより端部塗膜を除去する方法を試行
し、下端部内面塗膜除去状態、下端部外面塗膜除去状
態、下端部端面塗膜除去状態、下端部外側拭取り境界の
精度、繰り返し実施した時の基体下端部の汚れについて
評価した。
【0046】 ・感光層形成溶媒 :C液 ・溶剤 :ジクロロメタン ・内面塗膜除去部材 :ナイロンブラシ、毛長7mm、
直径80μm ・外面塗膜除去部材 :ナイロンブラシ、毛長7mm、
直径80μm ・塗膜除去実施時期 :加熱乾燥前
【0047】《比較例2》浸漬塗布後にブラシ洗浄法に
より内側塗膜を除去した後、別工程にて外面塗膜を溶剤
を含浸させたクリーニングテープにて除去し、塗膜除去
に掛ける時間を計測した。
【0048】 ・感光層形成溶媒 :C液 ・溶剤 :ジクロロメタン ・内面塗膜除去部材 :ナイロンブラシ、毛長7mm、
直径80μm ・外面塗膜除去部材 :ポリプロピレン製クリーニング
テープ ・塗膜除去実施時期 :内側塗膜除去は加熱乾燥前、外
側塗膜除去は加熱乾燥後
【0049】《比較例3》実験例5の装置、条件で塗膜
除去実施時期を加熱乾燥後に実施し、下端部内面塗膜除
去状態、下端部外面塗膜除去状態、下端部端面塗膜除去
状態、下端部外側拭取り境界の精度について評価した。
【0050】 ・感光層形成用塗布液:A液 ・溶剤 :メチルエチルケトン ・内面塗膜除去部材 :多孔性スポンジ ・外面塗膜除去部材 :多孔性スポンジ ・端面塗膜除去部材 :多孔性スポンジ ・溶解処理槽 :無 ・溶剤供給 :有(図1における溶液供給ノズ
ル13,15から) ・塗膜除去実施時期 :加熱乾燥後
【0051】この比較例3は、感光層形成用塗布液が粘
度1.0〜50mPa・sの熱硬化性樹脂を含有する分
散液を使用した場合、塗膜除去実施時期を加熱乾燥前、
加熱乾燥後で除去状態を比較するためのものである。
【0052】各実験例1〜10の結果と比較例1〜3の
結果を下記の表に示す。
【0053】
【表1】
【0054】
【表2】
【0055】表中に示す下記の記号及び用語はそれぞれ
次のような意味を表わす。 MEK:メリルエチルケトン MDC:ジクロロメタン スポンジ:多孔性スポンジ(ブリジストン製 エバーラ
イトスコットHR−30) メッシュテープ:ナイロンメッシュテープ(NBC工業
製N−No.200HD)
【0056】除去状態(内面、外面、端面共に共通) ◎:目視で判断する限り、拭き残しは全く無く、極めて
良好 ○:目視で判断する限り、拭き残しはほとんど無く、良
好 △:若干拭き残しが確認できる。 ×:かなりの拭き残し又は多数の傷が確認できる。
【0057】拭き取り境界の精度 A:塗膜除去部分と塗膜部分の境界面がはっきりと均一
な状態 B:塗膜除去部分と塗膜部分の境界面が多少乱れてい
る。 C:塗膜除去部分と塗膜部分の境界面がかなり乱れてい
る。
【0058】繰り返し時の基体汚れ A:ほとんど汚れがない。 B:若干、汚れが確認できる。 C:かなりの汚れが確認できる。
【0059】なお、本発明は上記実施例に限定されるも
のではなく、特許請求の範囲内に記載であれば多種の変
形や置換可能であることは言うまでもない。
【0060】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
円筒状基体を感光層形成用塗布液に浸漬して円筒状基体
を軸方向に相対的に引き上げて円筒状基体の表面に感光
層を形成し、円筒状基体の下端部の余剰塗膜を除去する
端部塗膜除去装置において、円筒状基体の下端部内面の
塗膜を溶解する溶剤が含有された内面塗膜除去部材と、
円筒状基体の下端部外面の塗膜を溶解する溶剤が含有さ
れた外面塗膜除去部材と、内面塗膜除去部材及び外面塗
膜除去部材を、除去する円筒状基体の塗膜の位置へ円筒
状基体の軸方向に移動させると共に円筒状基体の表面へ
の接触及び離接を行うために軸方向に対して垂直方向に
移動させ、更に回転させる移動手段とを具備することに
特徴がある。よって、下端部の塗膜を完全に除去でき、
常に安定した動作で精度良く、かつ効率的に塗膜を除去
できる。
【0061】また、円筒状基体の下端部端面の塗膜を溶
解する溶剤が含有された端面塗膜除去部材が円筒状基体
の下方移動時に位置する位置に設けたことにより、下端
部の塗膜の除去が容易になる。
【0062】更に、内面塗膜除去部材及び外面塗膜除去
部材並びに端面塗膜除去部材が多孔性スポンジであるこ
とにより、円筒状基体との接触状態が良好となり基体に
傷をつけずに塗膜を除去できる。
【0063】また、外面塗膜除去部材がメッシュテープ
であることにより、除去精度が向上する。
【0064】更に、内面塗膜除去部材及び外面塗膜除去
部材並びに端面塗膜除去部材に、溶剤を供給すると共に
各塗膜除去部材に含有する溶剤を洗浄するための溶剤供
給手段を設けたことにより、常に安定した塗膜の除去が
できると共に各塗膜除去部材の洗浄効果が向上して除去
残しがなくなる。
【0065】また、円筒状基体の下端部の塗膜を溶解す
る溶剤を収容する溶解処理槽を具備することにより、塗
膜の溶解を早め、下端部の塗膜をより一層完全に除去で
きると共に塗膜除去部材の付加を軽減できる。
【0066】更に、塗膜除去境界側のメッシュテープの
一端は溶解処理槽の溶剤液面より上の所定の位置に位置
させることにより、除去の境界が溶解処理槽の溶剤液面
でなくメッシュテープの一端になるため、液ゆれ等の影
響を受けずに除去の境界での精度が向上し、更に必要な
部分だけの塗膜除去が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に係る電子写真感光体の
端部塗膜除去装置を示す断面図である。
【図2】本発明の第2の実施例に係る電子写真感光体の
端部塗膜除去装置を示す断面図である。
【図3】外面塗膜除去部材の一例を示す断面図である。
【符号の説明】
1,2 端部塗膜除去装置 11,11’ 円筒状基体 12 端面塗膜除去部材 13,15 溶剤供給ノズル 14 内面塗膜除去部材 16,22 外面塗膜除去部材 17 回転台 21 溶解処理槽
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山口 芳広 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 Fターム(参考) 2H068 AA54 EA16 EA40 EA43

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円筒状基体を感光層形成用塗布液に浸漬
    して前記円筒状基体を軸方向に相対的に引き上げて前記
    円筒状基体の表面に感光層を形成し、前記円筒状基体の
    下端部の余剰塗膜を除去する端部塗膜除去装置におい
    て、 前記円筒状基体の下端部内面の塗膜を溶解する溶剤が含
    有された内面塗膜除去部材と、 前記円筒状基体の下端部外面の塗膜を溶解する溶剤が含
    有された外面塗膜除去部材と、 前記内面塗膜除去部材及び前記外面塗膜除去部材を、除
    去する前記円筒状基体の塗膜の位置へ前記円筒状基体の
    軸方向に移動させると共に前記円筒状基体の表面への接
    触及び離接を行うために軸方向に対して垂直方向に移動
    させ、更に回転させる移動手段とを具備することを特徴
    とする電子写真感光体の端部塗膜除去装置。
  2. 【請求項2】 前記円筒状基体の下端部端面の塗膜を溶
    解する溶剤が含有された端面塗膜除去部材が前記円筒状
    基体の下方移動時に位置する位置に設けた請求項1記載
    の電子写真感光体の端部塗膜除去装置。
  3. 【請求項3】 前記内面塗膜除去部材及び前記外面塗膜
    除去部材並びに前記端面塗膜除去部材が多孔性スポンジ
    である請求項1又は2に記載の電子写真感光体の端部塗
    膜除去装置。
  4. 【請求項4】 前記外面塗膜除去部材がメッシュテープ
    である請求項1記載の電子写真感光体の端部塗膜除去装
    置。
  5. 【請求項5】 前記内面塗膜除去部材及び前記外面塗膜
    除去部材並びに前記端面塗膜除去部材に、溶剤を供給す
    ると共に各塗膜除去部材に含有する溶剤を洗浄するため
    の溶剤供給手段を設けた請求項1〜4のいずれか1項に
    記載の電子写真感光体の端部塗膜除去装置。
  6. 【請求項6】 前記円筒状基体の下端部の塗膜を溶解す
    る溶剤を収容する溶解処理槽を具備する請求項1に記載
    の電子写真感光体端部塗膜除去装置。
  7. 【請求項7】 塗膜除去境界側の前記メッシュテープの
    一端は前記溶解処理槽の溶剤液面より上の所定の位置に
    位置させる請求項1又は4に記載の電子写真感光体の端
    部塗膜除去装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002150359A (ja) * 2000-11-15 2002-05-24 Sanyo Electric Co Ltd 薄片搬送装置およびその利用装置
JP2002278104A (ja) * 2001-03-16 2002-09-27 Ricoh Co Ltd 塗膜端部処理方法と装置及び感光体の製造装置
JP2003262966A (ja) * 2002-03-12 2003-09-19 Konica Corp 有機感光体、該有機感光体の製造方法、クリーニング方法及び画像形成装置
JP2008020219A (ja) * 2006-07-11 2008-01-31 Ricoh Co Ltd 電子写真感光体の検査方法及び検査装置

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