JP2000305181A - 平面型レンズ及びその製造方法、並びに背面投射型プロジェクタ用スクリーン - Google Patents

平面型レンズ及びその製造方法、並びに背面投射型プロジェクタ用スクリーン

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JP2000305181A
JP2000305181A JP11115826A JP11582699A JP2000305181A JP 2000305181 A JP2000305181 A JP 2000305181A JP 11115826 A JP11115826 A JP 11115826A JP 11582699 A JP11582699 A JP 11582699A JP 2000305181 A JP2000305181 A JP 2000305181A
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transparent
adhesive layer
microspheres
ultraviolet
light
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JP11115826A
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English (en)
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Hidetoshi Watanabe
英俊 渡辺
Hirotaka Ito
寛隆 伊藤
Shiko Kanisawa
士行 蟹澤
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Dexerials Corp
Sony Corp
Original Assignee
Sony Chemicals Corp
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】マイクロガラスビーズを2次元配列した透過型
スクリーンにおいて、マイクロガラスビーズを容易かつ
安定に被覆し、気泡の発生もなく、かつ充分な強度で埋
め込み、確実に固定保持させる。 【解決手段】マイクロガラスビーズ2の光出射側が埋め
込まれてそれらを固定保持する透明粘着層6を、少なく
とも、側鎖に二重結合を持ったアクリル樹脂と光重合開
始剤と熱架橋剤とを含有した紫外線硬化樹脂で構成す
る。この紫外線硬化樹脂が熱架橋した状態の適度の軟ら
かさを有する透明粘着層6Aにマイクロガラスビーズ2
の埋め込みを行い、しかる後、紫外線照射により紫外線
硬化樹脂を硬化させて、透明粘着層6によるマイクロガ
ラスビーズ2の固定保持を強化する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、平面型レンズ及び
その製造方法、並びにその平面型レンズを用いた背面投
射型プロジェクタ用スクリーンに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、例えば、HDTV(High definit
ion television: ハイビジョン)用やシアター用等の大
画面ディスプレイとして、液晶ライトバルブやCRT
(Cathode ray tube: 陰極線管)を用いた背面投射型プ
ロジェクタの開発が活発化している。
【0003】図32に、従来の背面投射型プロジェクタ
(リアプロジェクタ)の概略構成を示す。
【0004】図示の例はボックスタイプのプロジェクタ
であって、映像投射部101からの例えばR(赤)、G
(緑)、B(青)の各投射映像光Lは、例えば、反射ミ
ラー102で反射されて透過型スクリーン105に導か
れる。透過型スクリーン105は、フレネルレンズ10
3と、通常は垂直方向に延びるレンチキュラーレンズ1
04とで構成されている。そして、透過型スクリーン1
05の背面から入射した投射映像光Lは、フレネルレン
ズ103でほぼ平行光となった後、レンチキュラーレン
ズ104により主として水平方向に拡散される。
【0005】図33(a)及び(b)に示すように、レ
ンチキュラーレンズ104には、その前面側(光出射
側)に垂直方向に延びる突条部104aが設けられ、こ
の突条部104aに、外光を吸収して画面コントラスト
を向上させるためのブラックストライプ104bが設け
られている。例えば、押し出し成形により、突条部10
4aを含むレンチキュラーレンズ104の形状にアクリ
ル樹脂を成形した後、突条部104aのみに黒色印刷を
施し、ブラックストライプ104bを形成する。
【0006】図33(b)に示すように、ブラックスト
ライプ104bの幅wは、通常、レンチキュラーレンズ
104のピッチpの0.3〜0.4倍である。
【0007】しかしながら、上述したようなレンチキュ
ラーレンズを用いた透過型スクリーンでは、例えば、水
平方向では光が広く拡散するために広い視野角が得られ
るが、垂直方向では狭い範囲にしか光が拡散しないた
め、垂直方向での視野角が狭いという欠点があった。こ
の欠点を克服するために、垂直方向に延びるレンチキュ
ラーレンズと水平方向に延びるレンチキュラーレンズと
を組み合わせた構造のものも存在するが、部品点数が増
えるために部品コスト及び製造コストが高くなるという
問題があり、また、スクリーンの積層数が増えるために
スクリーンの厚みが大きくなり、更に、各層間での多重
反射の影響も増えるという問題があった。
【0008】また、上述した如く、コントラスト向上の
ためにブラックストライプを設ける場合、レンチキュラ
ーレンズの光出射側に黒色印刷のための突条部を形成す
る必要があり、かつ、その突条部を出射光の邪魔になら
ない幅に形成する必要があるため、ブラックストライプ
による外光吸収部の面積率が、通常、30〜40%程度
に留まっていた。このため、コントラスト向上の効果が
比較的悪かった。
【0009】そこで、レンチキュラーレンズの代わり
に、透明微小球体を2次元配列して構成した平面型レン
ズによる透過型スクリーンが注目され(例えば、米国特
許第2,378,252号、同第3,552,822
号、日本国実用新案登録第2513508号公報参
照)、大画面高精細ディスプレイでの実用化に向けた研
究開発が行われている。
【0010】例えば、本出願人が先に特願平9−100
590号(平成9年4月17日出願)として提案した構
成を図34〜図36を参照して説明する。
【0011】図34は、オープンタイプの背面投射型プ
ロジェクタの主要構成を示すものであって、映像投射部
21からの投射映像光Lは、フレネルレンズ22と平面
型レンズ23とからなる透過型スクリーン10を介して
前方に拡散される。平面型レンズ23は図示の如く、マ
イクロガラスビーズのような透明微小球体2を2次元的
に最密充填配列して構成している。従って、1層の透明
微小球体2により、投射映像光Lを水平方向及び垂直方
向の夫々広い範囲に拡散させることができる。
【0012】図35は、ボックスタイプの背面投射型プ
ロジェクタを示すものであって、筐体25内に配された
映像投射部21からの投射映像光L(R、G、Bなどの
映像光があるが、ここでは1種のみを図示した。)は、
例えば、反射ミラー24で反射されて、フレネルレンズ
22と、透明微小球体2により構成された平面型レンズ
23とからなる透過型スクリーン10を介し前方に拡散
される。
【0013】図36に、平面型レンズ23の構成の一例
を示す。
【0014】この平面型レンズ23では、例えば、ガラ
スビーズのような多数の透明微小球体2が、光入射側の
透明基板4上に形成された透明粘着層5に、各透明微小
球体2の直径の50%程度が埋め込まれて保持されてい
る。各透明微小球体2間の間隙には、例えば、カーボン
トナー等からなる光吸収層3が形成され、各透明微小球
体2の光出射側の頂部近傍領域が、光吸収層3から露出
している。また、透明微小球体2の光出射側には、透明
粘着層6’を介して透明基板1が積層され、これによ
り、透明微小球体2と光吸収層3が外部から保護されて
いる。
【0015】図示省略したフレネルレンズを経て入射し
た入射光Linは、図示の如く、入射側の透明基板4及び
透明粘着層5を透過して、各透明微小球体2により収斂
され、その収斂光が、各透明微小球体2の光出射側の頂
部近傍領域を透過して、出射側の透明粘着層6’及び透
明基板1を透過し、出射光Lout として水平及び垂直方
向に拡散、出射される。一方、透明基板1側から入射し
た外光Lexは、その殆どが光吸収層3により吸収され、
従って、外光Lexの反射によるコントラストの低下が低
減される。
【0016】この時、この平面型レンズ23では、光出
射側での光吸収層3の面積率を、例えば、80%程度以
上にすることができ、従って、外光Lexの反射によるコ
ントラストの低下を大幅に低減することができ、外光の
影響を受け難くてコントラストの高いスクリーンを実現
することができる。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】この平面型レンズ23
は、例えば、次のようにして製造される。
【0018】まず、光入射側の透明基板4上に透明粘着
層5を形成し、その上に多数の透明微小球体2を散布す
る。しかる後、透明微小球体2を上から加圧して、その
直径の半分程度まで透明粘着層5内に埋め込む。次に、
各透明微小球体2間の間隙にカーボントナー等の光吸収
材料を充填して光吸収層3を形成する。次に、各透明微
小球体2の光出射側の頂部近傍領域上の光吸収材料を除
去して、各透明微小球体2に光出射部を形成する。しか
る後、図37(a)に示すように、加圧ロール37を矢
印方向に転動させながら、光出射側に透明粘着層6’を
介して透明基板1を積層し、両基板を貼り合わせると同
時に、透明微小球体2の光出射側の突出部を被覆・固定
する。
【0019】この時、透明微小球体2を被覆・固定する
透明粘着層6’として、比較的軟らかいタイプの粘着剤
を用いた場合には、透明微小球体2の被覆は容易である
が、例えば、図37(b)に示すように、光出射側の透
明基板1を貼り合わせる際に透明粘着層6’自体が動き
易いために、粘着層の厚みコントロールが難しく、余剰
の粘着剤が周辺部より流れ出し易い。また、貼り合わせ
後も、剥がれやずれ等が生じ易く、貼り合わせ後の長期
信頼性が確保できないという問題があった。
【0020】逆に、硬いタイプの粘着剤を用いると、透
明微小球体2の被覆に高い圧力が必要となり、また、例
えば、図38(a)及びその拡大図(b)に示すよう
に、透明微小球体2を十分に被覆できず、その近傍に気
泡41が残ってしまい、接着不良のみならず、レンズと
しての光学物性も劣化させるという問題があった。
【0021】更に、例えば、上述した実用新案登録第2
513508号公報に記載されている酢酸ビニル系の接
着剤のような溶剤系の液状又はエマルジョンの接着剤を
両基板間の貼り合せに用いた場合には、透明微小球体2
の被覆後、比較的高温に加熱して溶剤を除去する工程が
必要であり、そのプロセス温度の制御が非常に厄介であ
った。例えば、過剰に温度が上昇した場合には、基板の
反りを招く等の問題があった。また、気泡が発生した
り、溶剤等による臭気の問題もあった。
【0022】そこで、本発明の目的は、硬化前には比較
的軟らかいために透明微小球体の被覆を容易かつ安定に
行え、硬化時に気泡の発生がなく、かつ硬化後は、充分
な強度を示す紫外線硬化型の樹脂を透明粘着層に用いる
ことにより、透明微小球体の固定や基板の貼り合わせ等
に信頼性の高い平面型レンズ及びその製造方法、並びに
その平面型レンズを用いた背面投射型プロジェクタ用ス
クリーンを提供することにある。
【0023】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、平面状
又は曲面状に分布した複数の透明微小球体と、前記複数
の透明微小球体を保持する第1の透明粘着層と、前記透
明微小球体の光出射側の所定箇所を露出させるように、
前記複数の透明微小球体間の間隙に配された光吸収層
と、前記透明微小球体の光出射側に形成された第2の透
明粘着層とを有する平面型レンズであって、前記第2の
透明粘着層が、少なくとも、側鎖に二重結合を持ったア
クリル系樹脂と光重合開始剤と熱架橋剤とを含有する紫
外線硬化性樹脂組成物からなっていて、前記アクリル系
樹脂の熱架橋及び紫外線架橋により硬化している平面型
レンズ(以下、本発明の平面型レンズと称する。)、及
びその平面型レンズを用いた背面投射型スクリーン(以
下、本発明のスクリーンと称する。)に係る。
【0024】本発明の平面型レンズ及びスクリーンによ
れば、紫外線硬化性樹脂組成物の硬化前は、第2の透明
粘着層が比較的柔らかく、少なくとも一部分を熱架橋さ
せることにより、透明微小球体の被覆を容易かつ安定に
行え、また、硬化時には、気泡の発生もなく、更に、紫
外線硬化性樹脂組成物の硬化後は、第2の透明粘着層が
充分な強度を有して透明微小球体を確実に固定保持す
る。
【0025】また、本発明の平面型レンズは、第1の透
明粘着層の上に複数の透明微小球体を供給し、所定深さ
まで前記第1の透明粘着層に埋め込む工程と、前記第1
の透明粘着層に埋め込まれた状態の前記複数の透明微小
球体間の間隙を含む領域上に光吸収材料を供給する工程
と、前記透明微小球体の前記第1の透明粘着層とは反対
側の頂部近傍領域の前記光吸収材料を除去して、前記複
数の微小球体間の間隙に光吸収層を形成する工程と、前
記光吸収層が前記間隙内に配され、前記第1の透明粘着
層に埋め込まれた前記複数の透明微小球体上に、少なく
とも、側鎖に二重結合を持ったアクリル系樹脂、光重合
開始剤及び熱架橋剤を含有し、第2の透明粘着層となる
紫外線硬化性樹脂組成物を被着する工程(特に、この被
着工程の後又はその工程時に、前記光吸収層が前記間隙
内に配された前記複数の透明微小球体を前記第1の透明
粘着層に埋め込んだ第1の透明基板と、第2の透明基板
とを、前記紫外線硬化性樹脂組成物を介して貼りあわせ
るのがよい。)と、前記紫外線硬化性樹脂組成物の前記
アクリル系樹脂の少なくとも一部分を熱架橋させる工程
と、紫外線を照射することにより前記紫外線硬化性樹脂
組成物の前記アクリル系樹脂を紫外線架橋して前記紫外
線硬化性樹脂組成物を硬化させ、前記第2の透明粘着層
を形成する工程とを有する、平面型レンズの製造方法
(以下、本発明の製造方法と称する。)によって、再現
性良く製造することができる。
【0026】なお、本発明において、上記の平面型レン
ズの形状は、主として平坦な平板状のものであるが、幾
分曲面状を呈していてもよく、これらを総じて「平面
型」と定義する。また、第1及び第2の透明粘着層や透
明微小球体等は、目的とする光の大部分を透過し得るも
のであれば、必ずしも完全な透明体でなくてもよく、
「透明」という用語を、いわゆる半透明程度までの透明
度を含めた意味で用いる。また、上記の「微小球体」と
は、少なくとも光入射側の相当部分が球面状をなし、レ
ンズ作用を奏するものを称し、完全な球体でなくてもよ
い。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施の形
態を説明する。なお、以下の実施の形態において、図3
4〜図36に示した構成と対応する部位には同一符号を
付す。
【0028】図1には、本発明の一実施の形態による平
面型レンズ23の構成を示す。
【0029】この平面型レンズ23は、光入射側の透明
基板4と、その透明基板4の上に形成された透明粘着層
5と、その透明粘着層5に埋め込まれて保持された多数
の透明微小球体2と、これら各透明微小球体2間の間隙
に充填された光吸収層3と、透明微小球体2の光出射側
に形成された透明粘着層6と、この透明粘着層6の上に
配された透明基板1とを有している。
【0030】基板4、1や粘着層5、6、微小球体2等
は、目的とする光の大部分を透過し得るものであれば、
必ずしも完全な透明体でなくてもよく、従って、本明細
書においては、「透明」という用語を、いわゆる半透明
程度までの透明度を含めた意味で用いる。
【0031】透明基板1、4としては、例えば、剛性を
有するガラス基板や、剛性又は可撓性を有する例えばポ
リメチルメタクリレート(PMMA)等のプラスチック
基板を用いることができる。また、夫々の厚みは例え
ば、透明基板1の厚みt1 =0.5〜3〔mm〕、透明
基板4の厚みt2 =25〜200〔μm〕としてよい。
【0032】これらの透明基板1、4を構成し得る材料
としては、例えば、ガラス、アクリル樹脂、ポリカーボ
ネート樹脂、ポリオレフィン樹脂、塩化ビニル樹脂、ポ
リスチレン樹脂、ポリエチレン樹脂、エポキシ樹脂、ポ
リアリレート樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、シリコ
ーン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂等を挙げる
ことができる。
【0033】透明微小球体2は、例えば、ガラスビーズ
や、アクリル樹脂、ポリスチレン樹脂等のプラスチック
ビーズにより構成することができる。また、その屈折率
は、少なくとも、光入射側でそれらに接する透明粘着層
5の屈折率よりも大きく、例えば、1.4以上とする。
【0034】この透明微小球体2の大きさは、例えば、
直径d=50〜100〔μm〕とする。この透明微小球
体2として、あまり大きいものを用いると、特に背面投
射型プロジェクタ用スクリーンを構成した時に、透明微
小球体2間の間隙が大きくなり過ぎて、解像度が低下す
るおそれがある。
【0035】また、透明微小球体2の大きさのばらつき
は、例えば、その平均直径の10%以下とする。このば
らつきがあまり大きすぎると、透明微小球体2を均一に
分布させることが困難になるおそれがある。
【0036】なお、各透明微小球体2は、その表面に、
例えば、反射防止処理、撥水処理等が施されてもよい。
【0037】各透明微小球体2の透明粘着層5への埋め
込み量は、その直径の30%以上、より好ましくは50
%程度とする。これにより、透明粘着層5による各透明
微小球体2の固定保持が確実になるとともに、各透明微
小球体2への光の入射量が大きくなり、例えば、背面投
射型プロジェクタ用スクリーンに用いた時に、その輝度
が高くなる。
【0038】これらの透明微小球体2は、通常、2次元
的に最密充填配列された平面状の単層に配置されるが、
例えば、僅かに湾曲した透明基板に沿って曲面状に配置
されてもよい。
【0039】光吸収層3としては、例えば、カーボント
ナー等の黒色顔料を用いることができるが、特に、黒色
に限定されるものではない。
【0040】透明微小球体2の光出射側を埋め込んでそ
れらを保持する透明粘着層6は、少なくとも、側鎖に二
重結合を持ったアクリル系樹脂と光重合開始剤と熱架橋
剤とを含有する紫外線硬化性樹脂組成物が、アクリル系
樹脂の熱架橋及び紫外線架橋により硬化することによっ
て形成されたものである。
【0041】このような側鎖に二重結合を持ったアクリ
ル系樹脂は、例えば、アクリル酸エステル又はメタクリ
ル酸エステル(以下、「(メタ)アクリル酸エステル」
と記載する場合がある。)或いはこれらの双方を主成分
とする単量体100重量部に対し、少なくとも、水酸基
含有単量体、カルボキシル基含有単量体、及び水酸基及
びカルボキシル基含有単量体からなる群より選ばれた少
なくとも1種を0.1〜20重量部共重合させて得られ
た、例えば、 ガラス転移点 : 0℃以下 重量平均分子量: 5,000〜1,000,000 の樹脂100重量部に対し、更に、イソシアネート基含
有アクリル酸エステル又はイソシアネート基含有メタク
リル酸エステル或いはこれらの双方を0.1〜20重量
部配合し、反応させることにより得ることができる。
【0042】例えば、図2に示すように、ブチルアクリ
レートに対し、水酸基含有単量体としてヒドロキシエチ
ルメタクリレートを、カルボキシル基含有単量体として
アクリル酸を夫々共重合させた樹脂に、更に、メタクリ
ロイルオキシエチルイソシアネートを配合して反応させ
ると、例えば、ヒドロキシエチルメタクリレートの水酸
基とメタクリロイルオキシエチルイソシアネートのイソ
シアネート基とが反応して、ウレタン結合を形成し、図
3に示すような、側鎖にCH2 =Cの二重結合を持った
アクリル系樹脂が得られる。なお、メタクリロイルオキ
シエチルイソシアネートのイソシアネート基は、アクリ
ル酸のカルボキシル基と反応する場合もある。
【0043】上記において、アクリル酸エステル又はメ
タクリル酸エステルを主成分とする単量体と共重合させ
る水酸基含有単量体、カルボキシル基含有単量体、又は
水酸基及びカルボキシル基含有単量体の配合量として、
前者100重量部に対し、後者を0.1〜20重量部と
した理由は、この配合量が0.1重量部未満では、後述
する紫外線架橋による充分な強度が得られなくなるおそ
れがあり、一方、配合量が20重量部より多いと、紫外
線硬化前の透明粘着層6が硬くなりすぎて、透明微小球
体2の埋め込みが困難になるおそれがあるからである。
【0044】また、イソシアネート基を含有したアクリ
ル酸エステル又はメタクリル酸エステルの配合量を0.
1〜20重量部とした理由は、これらを、上述した水酸
基又はカルボキシル基と充分に反応する量供給するため
であり、また、あまり過剰に配合しても意味が無いため
である。
【0045】なお、上述したアクリル酸エステル又はメ
タクリル酸エステルを主成分とする単量体としては、上
述したブチルアクリレート以外に、例えば、メタクリル
酸ブチル、(メタ)アクリル酸−2−エチルヘキシル、
(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチ
ル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸
イソオクチル、(メタ)アクリル酸ノニル等が挙げられ
る。
【0046】なお、これら(メタ)アクリル酸エステル
に併用して、それと共重合することができる他のビニル
系モノマーを用いても良いが、これには、アクリルアミ
ド、スチレン、(メタ)アクリロニトリル、N−ビニル
ピロリドン、マレイン酸、ビニルカプロラクタム等を挙
げることができる。
【0047】また、上述の(メタ)アクリル酸エステル
と共重合させる水酸基含有単量体、カルボキシル基含有
単量体、又は水酸基及びカルボキシル基含有単量体とし
ては、上述したヒドロキシエチルメタクリレートとアク
リル酸の他に、例えば、ヒドロキシエチルアクリレー
ト、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ブタン
ジオールモノ(メタ)アクリレート、フェノキシヒドロ
キシプロピル(メタ)アクリレート、グリセロールジ
(メタ)アクリレート、ECH変性プロピレングリコー
ルジ(メタ)アクリレートを挙げることができる。
【0048】更に、イソシアネート基を含有したアクリ
ル酸エステル又はメタクリル酸エステルとしては、上述
したメタクリロイルオキシエチルイソシアネート以外
に、例えば、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートや
ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートのように水酸
基を持ったモノマーに、トリレンジイソシアネートやキ
シリレンジイソシアネート等のポリイソシアネート化合
物を反応させたものを使用してもよい。
【0049】上述のようにして得られた側鎖に二重結合
を持ったアクリル系樹脂に混合する光重合開始剤として
は、例えば、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケ
トン、ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2
−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、ベンゾイ
ン、ベンジルジメチルケタール、ベンゾフェノン、ヒド
ロキシベンゾフェノン、チオキサンソン、イソプロピル
チオキサンソン、メチルフェニルグリオキシレート、ベ
ンジル、カンファーキノン、2−エチルアンスラキノ
ン、3,3′,4,4′−テトラ(t−ブチルパーオキ
シカルボニル)ベンゾフェノン等を用いることができ
る。
【0050】この光重合開始剤の作用により、紫外線を
照射した時に、例えば、図5に示すように、アクリル系
樹脂の側鎖の二重結合が外れて、破線で示すようにその
結合手の余ったC原子が他の結合手の余ったC原子と結
合し、この連鎖により、アクリル系樹脂が3次元的に次
々に架橋して、その接着強度が高くなる。
【0051】この光重合開始剤の配合量は、アクリル系
樹脂100重量部に対し、例えば、0.1〜5重量部と
する。この光重合開始剤の配合量が少なすぎると、上述
した紫外線架橋による接着強度が低くなりすぎて、樹脂
の流れや剥がれ、ずれ等が発生するおそれがある。一
方、この光重合開始剤の配合量が多すぎると、接着剤組
成物が黄変したり、硬化後の臭気が強くなる等の問題を
生じるおそれがある。
【0052】また、上述した光重合開始剤とともにアク
リル系樹脂に混合する熱架橋剤としては、例えば、イソ
シアネート系架橋剤(例えば、日本ポリウレタン工業社
製“コロネートL”)、アジリジン化合物(例えば、相
互薬品工業社製のトリメチロールプロパン−トリ−β−
アジリジニルプロピオネート)、メラミン樹脂(例え
ば、大日本インキ社製の“スーパーベッカミンJ−82
0”)等を用いることができる。
【0053】この熱架橋剤を配合する理由は、上述した
アクリル系樹脂と光重合開始剤だけで粘(接)着剤を構
成すると、例えば、それをフィルム化した時に、フィル
ムが軟らかすぎるために変形が起こり易く、その場合に
は、フィルムの平滑性が失われて光学特性の低下が生じ
るおそれがあるからである。そこで、熱架橋剤を配合し
て、粘接着剤の塗布、乾燥時にアクリル系樹脂の少なく
とも一部を熱架橋により3次元化し、これにより、フィ
ルムが揺らがない程度に強度を上げるのである。
【0054】例えば、図4に示すように、上述したコロ
ネートLのような3個のイソシアネート基を持った熱架
橋剤を用いると、そのイソシアネート基が、アクリル系
樹脂の、例えば、カルボキシル基と反応して、アクリル
系樹脂を3次元的に熱架橋させ、その粘着性を保持しつ
つ強度を向上させる。
【0055】この熱架橋剤の配合量は、アクリル系樹脂
100重量部に対し、例えば、0.1〜5重量部とす
る。この熱架橋剤の配合量が少なすぎると、上述した効
果が得られないおそれがあり、一方、配合量が多すぎる
と、紫外線硬化前の透明粘着層6が硬くなりすぎて、透
明微小球体2の被覆が困難になるおそれがある。
【0056】以上に説明した、側鎖に二重結合を持った
アクリル系樹脂、光重合開始剤及び熱架橋剤を必須成分
とした紫外線硬化性樹脂組成物には、更に、以下に述べ
る成分を添加することが可能である。
【0057】まず、光反応開始助剤として、例えば、ト
リエタノールアミン、ジエチルエタノールアミン、ミヒ
ラーケトン、2−ジメチルアミノ安息香酸エチル等を添
加してよい。
【0058】また、光反応性のモノマー、オリゴマーと
して、例えば、1,6−ヘキサンジオールジアクリレー
ト、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ビスフ
ェノールAジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコ
ールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコール
ジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスソトールジ(メ
タ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メ
タ)アクリレート等を添加してよい。この光反応性のモ
ノマー、オリゴマーは、例えば、図5にAで示すよう
に、アクリル系樹脂の二重結合間に介在して、その紫外
線架橋を助成する。
【0059】また、カップリング剤として、例えば、ビ
ニルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルト
リメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシ
ラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラ
ン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等を使
用してよい。
【0060】更に、熱重合禁止剤として、例えば、ハイ
ドロキノン、メトキノン、ベンゾキノン、アンスラキノ
ン等、レベリング剤として、例えば、シリコーンオイ
ル、ポリビニルブチラール等、界面活性剤として、例え
ば、脂肪酸エステル類、リン酸エステル類、フッ素系誘
導体等を使用してよい。
【0061】以上に説明した紫外線硬化性樹脂組成物
は、例えば、予め剥離シート上に塗布形成したフィルム
状のものを用いることができる。従って、その取り扱い
性及び加工性に優れるとともに、液状の接着剤を使用す
る場合と比較して、局所排気が不要であるという利点も
ある。
【0062】以上に説明した紫外線硬化性樹脂組成物の
各種機械的特性を次表1に示す。
【0063】ここで、引っ張り弾性率、引っ張り破断伸
度及び降伏強さは、夫々、図30に示すように、紫外線
硬化性樹脂組成物からなる厚さ1mmの粘接着剤フィル
ム(10mm×50mm)を引っ張り試験機に取り付
け、引っ張り速度200mm/分で測定した。
【0064】また、保持力は、図31に示すように、剥
離フィルム上に紫外線硬化性樹脂組成物を形成した粘接
着剤フィルムの粘着面に厚さ25μmのポリエチレンテ
レフタレート(PET)フィルムを貼り、幅25mmに
裁断した後、剥離フィルムを剥がして、厚さ2mmのア
クリル板(商品名:パラグラスP)に接着面積25mm
×25mmで貼り付け、40℃、静荷重1kgで、1時
間後のずれ量を測定した。この時、PETフィルムとア
クリル板に夫々切り込みを入れ、そのずれ量を測定し
た。
【0065】また、接着力は、剥離フィルム上に紫外線
硬化性樹脂組成物を形成した粘接着剤フィルムの粘着面
に厚さ25μmのPETフィルムを貼り、幅20mmに
裁断した後、剥離フィルムを剥がして、アクリル板及び
ガラス板に夫々貼り付け、室温で1時間放置した後、1
80°剥離強度を測定した。この時、引っ張り速度は3
00mm/分で行った。なお、得られた結果は、アクリ
ル板、ガラス板とも同じであった。
【0066】なお、紫外線硬化性樹脂組成物の光硬化条
件は、メタルハライドランプを用い、1.0J/cm2
の紫外線が照射されるようにした。
【0067】この表1において、紫外線(UV)硬化前
の引っ張り弾性率、引っ張り破断伸度及び降伏強さは、
透明微小球体2の埋め込み易さを示しており、UV硬化
後の保持力及び接着力は、透明微小球体2の固定保持の
安定性及び光出射側の保護用透明基板1に対する貼り合
わせの信頼性を示している。
【0068】図1に示す平面型レンズ23において、光
入射側の透明粘着層5には、例えば、アクリル樹脂、ポ
リカーボネート樹脂、ポリオレフィン樹脂、塩化ビニル
樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリエチレン樹脂、エポキシ
樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリエーテルスルホン樹
脂、シリコーン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂
等を用いることができる。
【0069】次に、図6〜図8を参照して、平面型レン
ズ23の製造方法の一例を説明する。
【0070】まず、図6(a)に示すように、光入射側
の透明基板4の上に、上述した透明粘着剤からなる透明
粘着層5を形成する。
【0071】次に、図6(b)に示すように、透明粘着
層5の上にマイクロガラスビーズ等の多数の透明微小球
体2を供給した後、例えば、掻き板39によりスキージ
ングを行って、透明微小球体2の高さを均一化する。
【0072】次に、図6(c)に示すように、ゴムロー
ル等の加圧ロール31を転動させることにより透明微小
球体2を上から押圧し、最下層の透明微小球体2(図で
は、その最下層の透明微小球体2のみを示す。)を、例
えば、その直径の半分程度まで透明粘着層5内に埋め込
む。しかる後、図示は省略するが、透明粘着層5に固定
されなかった余剰の透明微小球体2を真空吸引等により
除去する。
【0073】次に、図7(a)に示すように、移動式ホ
ッパー33により、全面に、例えば、微粉末状のカーボ
ントナーを供給し、透明微小球体2を埋め込む厚さの光
吸収層3を形成する。
【0074】次に、図7(b)に示すように、例えば、
粘着ロール38を転動させることにより、光吸収層3の
上層のカーボントナーを除去し、各透明微小球体2の頂
部近傍の所定領域を光吸収層3から露出させて、各透明
微小球体2に光出射部を形成する。
【0075】次に、図8(a)に示すように、剥離シー
ト40の上に、上述した紫外線硬化性樹脂組成物からな
る未硬化の透明粘着層6Aを形成する。具体的には、剥
離シート40上に紫外線硬化性樹脂組成物6Aをコーテ
ィングし、熱乾燥により予めその一部分を熱架橋させ
る。
【0076】次に、図8(b)に示すように、剥離シー
ト40が付いた光出射側の透明粘着層6Aを、間に気泡
が入らないように、例えば、加圧ロール37により端か
ら順次加圧して貼り付ける。
【0077】次に、図8(c)に示すように、剥離シー
ト40を剥がし、透明粘着層6Aのみを透明微小球体2
上及び光吸収層3上に残す。
【0078】次に、図8(d)に示すように、透明粘着
層6Aの上に光出射側の透明基板1を積層して貼り付け
る。
【0079】次に、図8(e)に示すように、透明基板
1側から、メタルハライドランプ等の紫外線ランプ32
を移動させながら紫外線を照射して、紫外線硬化性樹脂
組成物からなる透明粘着層6Aを硬化させ、硬化した透
明粘着層6によって透明微小球体2を固定する。
【0080】なお、この時の紫外線の照射量は、0.1
〜3.0J/cm2 の範囲内であるのが好ましい。この
紫外線の照射量が、0.1J/cm2 より少ないと、硬
化が不充分になるおそれがあり、一方、3.0J/cm
2 より多いと、透明粘着層6が黄変を引き起こすおそれ
がある。
【0081】なお、上述の例では、透明微小球体2上及
び光吸収層3上に透明粘着層6Aを形成した後、その上
に透明基板1を積層して貼り付けたが、例えば、図9に
示すように、透明粘着層6Aを透明基板1側に形成した
状態で、その透明基板1を貼り付けるようにしてもよ
い。
【0082】以上の説明から明らかなように、本発明に
基づく平面型レンズ23及びその製造方法は、光出射側
の透明粘着層6Aを、少なくとも、側鎖に二重結合を持
ったアクリル系樹脂と光重合開始剤と熱架橋剤とを含有
する紫外線硬化性樹脂組成物で構成し、アクリル系樹脂
の少なくとも一部分を熱架橋した状態で透明微小球体2
の被覆を行った後、アクリル系樹脂の紫外線架橋により
紫外線硬化性樹脂組成物を硬化して透明粘着層6として
いるので、紫外線硬化性樹脂組成物の硬化前は、透明粘
着層6Aが比較的軟らかく、また、熱架橋を伴うため
に、透明微小球体2の被覆を容易かつ安定に行え、硬化
時に気泡の発生もなく、一方、紫外線硬化性樹脂組成物
の硬化後は、透明粘着層6が充分な強度を有して透明微
小球体2を確実に固定保持する。
【0083】図10〜図29には、平面型レンズ23の
種々の態様を示す。
【0084】図10は、参考までに挙げる例であって、
光入射側の透明基板4と透明粘着層5と透明微小球体2
と光吸収層3とからなる基本的な構造の平面型レンズで
ある。光出射側における透明微小球体2及び光吸収層3
の保護を特に必要としない場合には、このままの形でも
使用可能である。
【0085】図11の例は、図10に示した基本的な構
造において、光出射側に上述した透明粘着層6を設け、
光出射側における透明微小球体2及び光吸収層3の保護
を図ったものである。
【0086】図12も参考までに挙げる例であって、図
10に示した基本的な構造において、光出射側に透明基
板1を設け、光出射側における透明微小球体2及び光吸
収層3の保護を図ったものである。この構造は、光吸収
層3として、それ自体に接着機能を有するもの、例え
ば、カーボントナーを熱硬化性接着剤に混合したような
ものを用いた場合に可能である。
【0087】図13の例は、図10に示した基本的な構
造において、光出射側に透明粘着層6を介して透明基板
1を設けたものであり、図1に示した構造と実質的に同
一である。
【0088】図14も参考までに挙げる例であって、図
12に示した構造において、光入射側の透明基板4を省
略したものである。この構造は、例えば、光入射側の透
明基板4の代わりに剥離可能な基板を用いて図12の構
造を製造し、その過程の適当な時期にその基板を剥離す
れば、製造することができる。
【0089】図15の例は、同様に、図13に示した構
造において、光入射側の透明基板4を省略したものであ
る。
【0090】図16も参考までに挙げる例であって、図
14に示した構造を製造後、その平面型レンズ23の光
入射側にフレネルレンズ22を接合して、一体型の透過
型スクリーン10を構成したものである。
【0091】図17の例は、同様に、図15に示した構
造を製造後、その平面型レンズ23の光入射側にフレネ
ルレンズ22を接合して、一体型の透過型スクリーン1
0を構成したものである。
【0092】図18も参考までに挙げる例であって、図
10に示した構造において、透明基板4の代わりに剥離
基板を用いて平面型レンズ23を製造し、その光入射側
にフレネルレンズ22を接合して、一体型の透過型スク
リーン10を構成したものである。このように、平面型
レンズ23自体に基板を設けなくても、フレネルレンズ
22と接合することにより、その形状安定性を確保する
ことが可能である。
【0093】図19の例は、同様に、図11に示した構
造において、透明基板4の代わりに剥離基板を用いて平
面型レンズ23を製造し、その光入射側にフレネルレン
ズ22を接合して、一体型の透過型スクリーン10を構
成したものである。
【0094】図20も参考までに挙げる例であって、図
14に示した構造の平面型レンズ23の光入射側及び光
出射側に夫々酸化シリコン(SiO2 )膜等の反射防止
膜7を設けたものである。
【0095】図21の例は、同様に、図15に示した構
造の平面型レンズ23の光入射側及び光出射側に夫々反
射防止膜7を設けたものである。
【0096】図22も参考までに挙げる例であって、同
様に、図10に示した構造の平面型レンズ23の光入射
側及び光出射側に夫々反射防止膜7を設けたものであ
る。
【0097】図23の例は、同様に、図11に示した構
造の平面型レンズ23の光入射側及び光出射側に夫々反
射防止膜7を設けたものである。
【0098】図24も参考までに挙げる例であって、同
様に、図12に示した構造の平面型レンズ23の光入射
側及び光出射側に夫々反射防止膜7を設けたものであ
る。
【0099】図25の例は、同様に、図13に示した構
造の平面型レンズ23の光入射側及び光出射側に夫々反
射防止膜7を設けたものである。
【0100】図26も参考までに挙げる例であって、図
16に示した構造において、フレネルレンズ22の光入
射側及び平面型レンズ23の光出射側に夫々反射防止膜
7を設けたものである。
【0101】図27の例は、同様に、図17に示した構
造において、フレネルレンズ22の光入射側及び平面型
レンズ23の光出射側に夫々反射防止膜7を設けたもの
である。
【0102】図28も参考までに挙げる例であって、同
様に、図18に示した構造において、フレネルレンズ2
2の光入射側及び平面型レンズ23の光出射側に夫々反
射防止膜7を設けたものである。
【0103】図29の例は、同様に、図19に示した構
造において、フレネルレンズ22の光入射側及び平面型
レンズ23の光出射側に夫々反射防止膜7を設けたもの
である。
【0104】以上に説明した平面型レンズ23は、例え
ば、図34又は図35に示す背面投射型プロジェクタ用
の透過型スクリーン10に用いて特に好適なものであ
る。
【0105】なお、以上に説明した実施の形態では、紫
外線硬化性樹脂組成物からなる透明粘着層6を平面型レ
ンズ23の光出射側に設けたが、この紫外線硬化性樹脂
組成物からなる透明粘着層は平面型レンズ23の光入射
側にも(即ち、透明粘着層5に代えて)設けられても良
い。
【0106】また、例えば、図7(b)に示した、光吸
収層3の上層のカーボントナーを除去して、各透明微小
球体2に光出射部を形成する工程は、図示のような粘着
ロール38の代わりに、例えば、東レ社製“トレシー”
や鐘紡社製“ザヴーナミニマックス”等の極微細繊維布
や粘着テープを用いて行ってもよい。
【0107】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。
【0108】 例1 ブチルアクリレート 28.2 重量部 アクリル酸 1.5 重量部 2−ヒドロキシエチルメタクリレート 0.3 重量部 アゾビスイソブチロニトリル 0.03重量部 酢酸エチル 70 重量部 上記化合物を、80℃で8時間加熱、還流し、重量平均
分子量500,000、固形分30%の水酸基及びカル
ボキシル基含有アクリル系樹脂溶液を得た。
【0109】この得られたアクリル系樹脂溶液を室温ま
で冷却した後、このアクリル系樹脂溶液100重量部に
対し、メタクリロイルオキシエチルイソシアネートを
0.5重量部加え、1時間攪拌して、側鎖に二重結合を
持つアクリル系樹脂溶液を得た。
【0110】この樹脂溶液100重量部に対し、光重合
開始剤として1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケ
トンを2重量部、熱架橋剤としてイソシアネート系架橋
剤(日本ポリウレタン工業社製“コロネートL”)を
1.0重量部加え、均一に混合して、粘接着剤溶液とし
た。
【0111】この溶液を、シリコーン処理した38μm
厚のポリエステルフィルム上に100μmの厚さに塗布
し、80℃の電気オーブンで5分間乾燥して、30μm
厚の粘接着剤フィルムを得た。
【0112】例2 例1で得た粘接着剤溶液100重量部に対し、アクリル
オリゴマー成分として1,6−ヘキサンジオールジアク
リレートを2重量部添加した粘接着剤溶液を作製し、例
1と同様の方法でフィルム化した。
【0113】例3 例1と同様にして得た水酸基及びカルボキシル基含有ア
クリル系樹脂溶液を室温まで冷却した後、このアクリル
系樹脂溶液100重量部に対し、熱架橋剤としてイソシ
アネート系架橋剤(日本ポリウレタン工業社製“コロネ
ートL”)を0.3重量部加え、均一に混合して、粘接
着剤溶液とした。
【0114】この溶液を、例1と同様の方法でフィルム
化し、30μm厚の粘接着剤フィルムを得た。
【0115】例4 例1と同様にして得た、側鎖に二重結合を持つアクリル
系樹脂溶液100重量部に対し、光重合開始剤として1
−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンを2重量部
加え、均一に混合して、粘接着剤溶液とした。
【0116】この溶液を、例1と同様の方法でフィルム
化し、30μm厚の粘接着剤フィルムを得た。
【0117】以上に示した例1、2、3及び4の違いを
次表2にまとめた。
【0118】これらの例1、2、3及び4で得られた粘
接着剤フィルムに対し、既述した試験方法で、光硬化前
と光硬化後の接着力(180°剥離強度)及び保持力を
夫々調べた。なお、光硬化条件は、接着力、保持力測定
とも、アクリル板又はガラス板に貼り付け後、直ちに光
硬化(紫外線硬化)させ、その1時間後に、夫々測定し
た。光硬化は、メタルハライドランプを使用し、粘接着
面に1.0J/cmの紫外線が照射されるようにし
た。結果を、次表3に示す。 なお、例3は、光重合開始剤及びアクリル系イソシアネ
ートを含有していないため、光硬化せず、硬化後の剥離
強度及び保持力の測定はできなかった。また、例4は、
熱架橋剤を含有していないので、硬化前の保持力は不十
分であった。
【0119】また、例3の粘接着剤を、図1に示した如
き実際の平面型レンズの透明微小球体の光出射側に使用
したところ、透明微小球体の固定保持が安定せず、ま
た、弾性が有りすぎて、透明微小球体の被覆時に、透明
微小球体の近傍に気泡が残る現象が生じた。
【0120】また、例1、2、3及び4によりフィルム
化した粘接着剤に25g/cmの荷重をかけ、70
℃で20時間経過後の粘接着剤フィルムの外観を観察し
た。結果を、次表4に示す。
【0121】また、次表5に、例1と例4の粘接着剤フ
ィルムに対し、図30に示した方法で、引っ張り破断伸
度、引っ張り破断強度、引っ張り弾性率、及び、降伏強
さを夫々測定した結果を示す。
【0122】以上の結果から、例1のように、側鎖に二
重結合を持つアクリル系樹脂と光重合開始剤と熱架橋剤
の3成分を含んだものが良好であり、また、それにアク
リルオリゴマー成分を付加した例2のようなものも良好
であることが分かる。
【0123】
【発明の効果】本発明は、上述した如く、平面状又は曲
面状に分布した複数の透明微小球体と、前記複数の透明
微小球体を保持する第1の透明粘着層と、前記透明微小
球体の光出射側の所定箇所を露出させるように、前記複
数の透明微小球体間の間隙に配された光吸収層と前記複
数の透明微小球体の光出射側に形成された第2の透明粘
着層とを有する平面型レンズにおいて、前記第2の透明
粘着層を、少なくとも、側鎖に二重結合を持ったアクリ
ル系樹脂と光重合開始剤と熱架橋剤とを含有する紫外線
硬化性樹脂組成物で構成し、例えば、前記アクリル系樹
脂を熱架橋した状態で前記透明微小球体の被覆を行った
後、アクリル系樹脂の紫外線架橋により前記紫外線硬化
性樹脂組成物を硬化するものである。
【0124】従って、紫外線硬化性樹脂組成物の硬化前
は、第2の透明粘着層が比較的軟らかく、少なくとも一
部分を熱架橋させることにより、透明微小球体の被覆を
容易かつ安定に行え、硬化時に気泡の発生もなく、更に
紫外線硬化性樹脂組成物の硬化後は、第2の透明粘着層
が充分な強度を有して透明微小球体を確実に固定保持す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態による平面型レンズの構
成を示す概略断面図である。
【図2】水酸基及びカルボキシル基を含有したアクリル
系樹脂とイソシアネート基を含有したメタクリル酸エス
テルとの反応を示す概念図である。
【図3】側鎖に二重結合を持ったアクリル系樹脂の例を
示す概念図である。
【図4】側鎖に二重結合を持ったアクリル系樹脂と熱架
橋剤との反応を示す概念図である。
【図5】側鎖に二重結合を持ったアクリル系樹脂の紫外
線架橋の反応を示す概念図である。
【図6】本発明の一実施の形態による平面型レンズの製
造方法を工程順に示す概略断面図である。
【図7】本発明の一実施の形態による平面型レンズの製
造方法を工程順に示す概略断面図である。
【図8】本発明の一実施の形態による平面型レンズの製
造方法を工程順に示す概略断面図である。
【図9】本発明の一実施の形態による平面型レンズの別
の製造方法を示す概略断面図である。
【図10】参考例による平面型レンズを示す概略断面図
である。
【図11】本発明の平面型レンズの一態様を示す概略断
面図である。
【図12】参考例による平面型レンズを示す概略断面図
である。
【図13】本発明の平面型レンズの一態様を示す概略断
面図である。
【図14】参考例による平面型レンズを示す概略断面図
である。
【図15】本発明の平面型レンズの一態様を示す概略断
面図である。
【図16】参考例による背面投射型プロジェクタ用スク
リーンを示す概略断面図である。
【図17】本発明の背面投射型プロジェクタ用スクリー
ンの一態様を示す概略断面図である。
【図18】参考例による背面投射型プロジェクタ用スク
リーンを示す概略断面図である。
【図19】本発明の背面投射型プロジェクタ用スクリー
ンの一態様を示す概略断面図である。
【図20】参考例による平面型レンズを示す概略断面図
である。
【図21】本発明の平面型レンズの一態様を示す概略断
面図である。
【図22】参考例による平面型レンズを示す概略断面図
である。
【図23】本発明の平面型レンズの一態様を示す概略断
面図である。
【図24】参考例による平面型レンズを示す概略断面図
である。
【図25】本発明の平面型レンズの一態様を示す概略断
面図である。
【図26】参考例による背面投射型プロジェクタ用スク
リーンを示す概略断面図である。
【図27】本発明の背面投射型プロジェクタ用スクリー
ンの一態様を示す概略断面図である。
【図28】参考例による背面投射型プロジェクタ用スク
リーンを示す概略断面図である。
【図29】本発明の背面投射型プロジェクタ用スクリー
ンの一態様を示す概略断面図である。
【図30】粘接着剤フィルムの引っ張り試験の方法を示
す概略図である。
【図31】粘接着剤フィルムの保持力の試験方法を示す
概略図である。
【図32】従来の背面投射型プロジェクタを示す概略図
である。
【図33】従来の背面投射型プロジェクタにおけるレン
チキュラーレンズの構成を示す概略図及び断面図であ
る。
【図34】透明微小球体による平面型レンズを用いたオ
ープンタイプの背面投射型プロジェクタを示す概略図で
ある。
【図35】透明微小球体による平面型レンズを用いたボ
ックスタイプの背面投射型プロジェクタを示す概略図で
ある。
【図36】透明微小球体による平面型レンズの構成を示
す概略断面図である。
【図37】透明粘着層が軟らかすぎる時の問題点を示す
概略断面図である。
【図38】透明粘着層が硬すぎる時の問題点を示す概略
断面図である。
【符号の説明】
1、4…透明基板、2…透明微小球体、3…光吸収層、
5…透明粘着層、6…透明粘着層(紫外線硬化樹脂
層)、6A…紫外線硬化性樹脂組成物、6’…透明粘着
層、7…反射防止膜、10…透過型スクリーン、21…
映像投射部、22…フレネルレンズ、23…平面型レン
ズ、24…反射ミラー、25…筐体、32…紫外線ラン
プ、41…気泡、L…投射映像光、Lin…入射光、L
out …出射光、Lex…外光
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊藤 寛隆 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 蟹澤 士行 東京都中央区日本橋室町一丁目6番3号 ソニーケミカル株式会社内 Fターム(参考) 2H021 BA27 BA29 BA32 4F213 AA21 AH33 AH74 WA02 WA15 WA41 WA43 WA53 WA56 WA60 WB01 WB11 5C058 BA08 BA25 EA01 EA12 EA32 EA36 EA37

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平面状又は曲面状に分布した複数の透
    明微小球体と、 前記複数の透明微小球体を保持する第1の透明粘着層
    と、 前記透明微小球体の光出射側の所定箇所を露出させるよ
    うに、前記複数の透明微小球体間の間隙に配された光吸
    収層と、 前記透明微小球体の光出射側に形成された第2の透明粘
    着層とを有する平面型レンズであって、 前記第2の透明粘着層が、少なくとも、側鎖に二重結合
    を持ったアクリル系樹脂と光重合開始剤と熱架橋剤とを
    含有する紫外線硬化性樹脂組成物からなっていて、前記
    アクリル系樹脂の熱架橋及び紫外線架橋により硬化して
    いる平面型レンズ。
  2. 【請求項2】 前記複数の透明微小球体が単層に配置さ
    れており、光入射側において、前記各透明微小球体の直
    径の30%以上が前記第1の透明粘着層に埋め込まれて
    いる、請求項1に記載した平面型レンズ。
  3. 【請求項3】 前記紫外線硬化性樹脂組成物が、前記ア
    クリル系樹脂100重量部に対し、前記光重合開始剤を
    0.1〜5重量部、前記熱架橋剤を0.1〜5重量部夫
    々含有したものである、請求項1に記載した平面型レン
    ズ。
  4. 【請求項4】 前記アクリル系樹脂が、 アクリル酸エステル及びメタクリル酸エステルからなる
    群より選ばれた少なくとも1種を主成分とする単量体1
    00重量部に対し、少なくとも、水酸基を含有した単量
    体、カルボキシル基を含有した単量体、並びに水酸基及
    びカルボキシル基を含有した単量体からなる群より選ば
    れた少なくとも1種を0.1〜20重量部共重合させて
    得られた樹脂100重量部に対し、 イソシアネート基を含有したアクリル酸エステル、及び
    イソシアネート基を含有したメタクリル酸エステルから
    なる群より選ばれた少なくとも1種を0.1〜20重量
    部配合し、反応させて得られたものである、請求項1に
    記載した平面型レンズ。
  5. 【請求項5】 前記第1の透明粘着層の光入射側に第1
    の透明基板が設けられている、請求項1に記載した平面
    型レンズ。
  6. 【請求項6】 前記複数の透明微小球体の光出射側に前
    記第2の透明粘着層を介して第2の透明基板が設けられ
    ている、請求項5に記載した平面型レンズ。
  7. 【請求項7】 第1の透明粘着層の上に複数の透明微
    小球体を供給し、所定深さまで前記第1の透明粘着層に
    埋め込む工程と、 前記第1の透明粘着層に埋め込まれた状態の前記複数の
    透明微小球体間の間隙を含む領域上に光吸収材料を供給
    する工程と、 前記透明微小球体の前記第1の透明粘着層とは反対側の
    頂部近傍領域の前記光吸収材料を除去して、前記複数の
    微小球体間の間隙に光吸収層を形成する工程と、 前記光吸収層が前記間隙内に配され、前記第1の透明粘
    着層に埋め込まれた前記複数の透明微小球体上に、少な
    くとも、側鎖に二重結合を持ったアクリル系樹脂、光重
    合開始剤及び熱架橋剤を含有し、第2の透明粘着層とな
    る紫外線硬化性樹脂組成物を被着する工程と、 前記紫外線硬化性樹脂組成物の前記アクリル系樹脂の少
    なくとも一部分を熱架橋させる工程と、 紫外線を照射することにより前記紫外線硬化性樹脂組成
    物の前記アクリル系樹脂を紫外線架橋して前記紫外線硬
    化性樹脂組成物を硬化させ、前記第2の透明粘着層を形
    成する工程とを有する、平面型レンズの製造方法。
  8. 【請求項8】 前記紫外線硬化性樹脂組成物を被着する
    前記工程の後又はその工程時に、前記光吸収層が前記間
    隙内に配された前記複数の透明微小球体を前記第1の透
    明粘着層に埋め込んだ第1の透明基板と、第2の透明基
    板とを、前記紫外線硬化性樹脂組成物を介して貼り合わ
    せる、請求項7に記載した平面型レンズの製造方法。
  9. 【請求項9】 前記透明微小球体の頂部近傍領域の前記
    光吸収材料を除去する工程の後、その光吸収材料を除去
    した頂部側の前記複数の透明微小球体の上に、前記紫外
    線硬化性樹脂組成物を被着し、更に前記第2の透明基板
    を積層する、請求項7に記載した平面型レンズの製造方
    法。
  10. 【請求項10】 前記紫外線硬化性樹脂組成物の前記ア
    クリル系樹脂の少なくとも一部分を熱架橋させた後に、
    前記被着を行う、請求項7に記載した平面型レンズの製
    造方法。
  11. 【請求項11】 平面状又は曲面状に分布した複数の
    透明微小球体と、 前記複数の透明微小球体を保持する第1の透明粘着層
    と、 前記透明微小球体の光出射側の所定箇所を露出させるよ
    うに、前記複数の透明微小球体間の間隙に配された光吸
    収層と、 前記透明微小球体の光出射側に形成された第2の透明粘
    着層とを有する平面型レンズを有し、 前記第2の透明粘着層が、少なくとも、側鎖に二重結合
    を持ったアクリル系樹脂と光重合開始剤と熱架橋剤とを
    含有する紫外線硬化性樹脂組成物からなっていて、前記
    アクリル系樹脂の熱架橋及び紫外線架橋により硬化して
    いる、背面投射型プロジェクタ用スクリーン。
  12. 【請求項12】 前記複数の透明微小球体が単層に配置
    されており、光入射側において、前記各透明微小球体の
    直径の30%以上が前記第1の透明粘着層に埋め込まれ
    ている、請求項11に記載した背面投射型プロジェクタ
    用スクリーン。
  13. 【請求項13】 前記紫外線硬化性樹脂組成物が、前記
    アクリル系樹脂100重量部に対し、前記光重合開始剤
    を0.1〜5重量部、前記熱架橋剤を0.1〜5重量部
    夫々含有したものである、請求項11に記載した背面投
    射型プロジェクタ用スクリーン。
  14. 【請求項14】 前記アクリル系樹脂が、 アクリル酸エステル及びメタクリル酸エステルからなる
    群より選ばれた少なくとも1種を主成分とする単量体1
    00重量部に対し、少なくとも、水酸基を含有した単量
    体、カルボキシル基を含有した単量体、並びに水酸基及
    びカルボキシル基を含有した単量体からなる群より選ば
    れた少なくとも1種を0.1〜20重量部共重合させて
    得られた樹脂100重量部に対し、 イソシアネート基を含有したアクリル酸エステル、及び
    イソシアネート基を含有したメタクリル酸エステルから
    なる群より選ばれた少なくとも1種を0.1〜20重量
    部配合し、反応させて得られたものである、請求項11
    に記載した背面投射型プロジェクタ用スクリーン。
  15. 【請求項15】 前記第1の透明粘着層の光入射側に第
    1の透明基板が設けられている、請求項11に記載した
    背面投射型プロジェクタ用スクリーン。
  16. 【請求項16】 前記複数の透明微小球体の光出射側に
    前記第2の透明粘着層を介して第2の透明基板が設けら
    れている、請求項15に記載した背面投射型プロジェク
    タ用スクリーン。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20020051179A (ko) * 2000-12-22 2002-06-28 (주)빛과함께 무반사 양면 투과형 투사 스크린 및 그 제조방법
JP2006236759A (ja) * 2005-02-24 2006-09-07 Sony Chemical & Information Device Corp 絶縁被覆導電粒子
JP2012015115A (ja) * 2011-07-27 2012-01-19 Sony Chemical & Information Device Corp 絶縁被覆導電粒子

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