JP2000303859A - 多重電極点火装置 - Google Patents

多重電極点火装置

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 追加の点火装置を必要とすることなく、シス
テムの信頼性を高めることができる点火装置を提供す
る。 【解決手段】 ガスタービンの燃焼器用の点火装置（１
０）は、火花源に戻る電気接地路を与える接地シェル電
気導体（１８）を備える。火花源が導体に接続し、接地
もどり路が接地シェルに接続する。複数の点火火花源電
気導体（１４）を単一点火装置（１０）に用いる。１つ
以上の絶縁体（１６）が火花源を互いにかつ接地シェル
導体（１８）から隔離する。源導体、接地導体およびこ
れらの導体を分離する絶縁体からなる点火源電気リード
にはまり合う電気接続部、代表的にはコネクタが、火花
源とはまり合い、点火装置（１０）を作動させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【技術分野】この発明は、一般に電気点火装置に関し、
特にガスタービンエンジンの燃焼器で燃料−空気混合物
を点火する多重電極点火装置に関する。
【０００２】
【発明の背景】現存する多数のエンジン、たとえば航空
機エンジンや、自動車、船舶、工業用その他のエンジン
には、エンジンにおける燃焼を開始し、維持するための
点火装置が必要である。ガスタービンエンジンの燃焼器
用の点火装置は、反対電荷の電極間に形成されたギャッ
プに電気火花を生成する。このように生成された火花は
燃焼器内の燃焼性燃料−空気混合物を点火するのに有効
である。
【０００３】現在の技術の点火装置では、火花用の源と
して１つの電極を用いるのが代表的である。これでは、
第２の源を直接点火装置に接続することができない。現
在の技術には、火花用の単一の電極源を内部で分割して
多数の火花形成点を得ているものもある。この技術で
は、接地電極が必要である。現在の点火装置の１例とし
て米国特許第４，２７５，５５９号に開示されたものが
あり、この例では点火装置を燃焼室に取り付け、電極を
燃焼器内の点火位置まで短い距離突出させる。この装置
では、電極を点火位置にばねで保持する。ばねを用いれ
ば、点火し終わった後に高圧が生じるなど、燃焼器内に
高圧が生じたときに電極を燃焼器から引っ込めることが
できる。
【０００４】重複性を確保し、安全性を高めるために、
現在のシステムでは第２の点火装置を用いる必要がある
ことが多い。しかし、第２の点火装置を用いると、コス
ト、重量および複雑さがいちじるしく増加する。
【０００５】第２の、つまり追加の点火装置を必要とす
ることなく、システムの信頼性を高めることができれば
望ましい。
【０００６】
【発明の概要】本発明は、追加の点火装置を必要とする
ことなく、システムの信頼性を高めることができる、多
重電極点火装置を提供する。
【０００７】本発明のガスタービンエンジンの燃焼器用
点火装置は、接地シェル電気導体と、２つ以上の点火火
花源電気導体と、前記火花源を互いにかつ接地シェル電
気導体から隔離する１つ以上の絶縁体と、源導体、接地
導体およびこれらの導体を分離する絶縁体からなる点火
源電気リードにはまり合う１対の電気接続点、代表的に
はコネクタとを備える。
【０００８】以下で、図面に種々の実施例を示すが、本
発明の要旨を逸脱しない範囲内で、これに他の変更や改
変を加えることができる。
【０００９】
【好適な実施態様】本発明の新規な特徴は、特許請求の
範囲に記載したとおりである。しかし、本発明は、その
構成および運転方法とも、その目的および効果ととも
に、添付図面を参照した以下の説明からよく理解できる
はずである。
【００１０】本発明は、反対電荷の電極間に電気火花を
生成するのを可能にする、ガスタービンエンジンの燃焼
器用の多重電極点火装置を提供する。本発明の多重電極
点火装置は、信頼できる点火源を与え、これを用いれ
ば、追加のあるいはバックアップ点火源を用いる必要を
軽減するかなくすことができる。
【００１１】図面を参照すると、図１ＡおよびＢに、こ
の発明にしたがって構成した二重（デュアル）電極点火
装置１０を示す。先端１２に、二重電極点火装置１０の
２つの源電気導体１４が現れている。多重導体１４はそ
れぞれ独立に付勢することができ、二重電気路のそれぞ
れの作動は源導体を経て行われる。接地シェル導体１８
は点火源に戻る接地電気路を与え、関連する絶縁体１６
は火花源１４を互いにかつ接地シェル導体１８から隔離
する。中心接地シェルは、火花用の追加の表面積を与え
る。重量を軽減するか、設計を簡略にするためこの面積
が不要であれば、これを省略することができる。電気接
続点２０は、代表的には、点火源電気リードとはまり合
うコネクタ手段を構成する。点火源電気リードは、代表
的には源導体、接地導体およびこれらの導体を分離する
絶縁体からなる。
【００１２】図２を参照すると、二重電極点火装置１０
の作動は、火花電気源、たとえば点火源電気リード２３
を介して電気源接続点２０に接続された１つ以上の点火
エクサイタ２１により行われる。点火装置先端において
位置２５で点火装置二重電極導体と接地シェルとの間に
第１の火花を生成し、位置２７で第２点火装置二重電極
導体と接地シェルとの間に第２の火花を生成する。
【００１３】図１ＡおよびＢの二重電極点火装置の別の
実施例を図３ＡおよびＢに示して、別の構成配置を説明
する。図３Ａにおいて、２つの源電気導体１４の分割を
点火装置１０の内部で行う。図３ＡおよびＢの実施例
は、点火源が一つだけのとき、有利である。その理由
は、２つの放電路を形成すると、片側が腐蝕したり破損
したりして、その側に火花を発生するのに十分なエネル
ギーが得られない場合でも、点火装置が火花を発するこ
とができるからである。
【００１４】図４ＡおよびＢに示す本発明のさらに他の
実施例では、多重電極は２つより多い電極を備える。た
とえば、図１Ａおよび図３Ａでは２つの電極１４を示し
たが、図４ＡおよびＢでは３つの電極１４を示す。
【００１５】本発明のさらに他の実施例を図５Ａおよび
Ｂに示す。図５ＡおよびＢからわかるように、接地シェ
ル１８のうちで二重導体点火装置１０の内部に位置する
部分を取り除き、接地シェル１８の外側部分だけを残し
ている。このような構成配置には、軽量化または製造上
の利点が潜在している。
【００１６】つぎに、本発明の多重電極点火装置を示す
図６において、電流路を説明する。この実施例では、導
体１４から接地シェル１８への電流路が、点火装置１０
の先端１２において各導体１４ごとに独立である。各電
源、たとえば容量性放電点火エクサイタは放電し、導体
１４と接地シェル１８間のギャップに火花を発生させ
る。
【００１７】以上、本発明のいくつかの実施例を図示し
説明したが、これらの実施例は例示の目的でのみ示した
ことが当業者に明らかである。本発明の要旨から逸脱す
ることなく、種々の変更、改変、置き換えが可能であ
る。当業者には、本発明の原理は、種々の構成配置にお
いて目的を達成すべく容易に改変したり改造したりでき
ることが明らかである。したがって、本発明は特許請求
の範囲によってのみ限定されるものである。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の二重電極点火装置を示し、図Ａおよび
Ｂはそれぞれ断面図および先端端面図である。
【図２】図１ＡおよびＢの二重電極点火装置の使用例を
示すブロック線図である。
【図３】図１ＡおよびＢの二重電極点火装置の別の例を
示し、図３ＡおよびＢはそれぞれ断面図および先端端面
図である。
【図４】本発明の三重電極点火装置を示し、図４Ａおよ
びＢはそれぞれ断面図および先端端面図である。
【図５】図１ＡおよびＢの二重電極点火装置の別の例を
示し、図５ＡおよびＢはそれぞれ断面図および先端端面
図である。
【図６】図１Ａに示す多重電極点火装置の電流路を示す
説明図である。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 ガスタービンエンジンの燃焼器用点火装
    置（１０）において、 ２つ以上の点火火花源電気導体（１４）と、 前記２つ以上の点火火花源電気導体（１４）に戻る接地
    電気路を与える接地シェル電気導体（１８）と、 前記２つ以上の点火火花源電気導体（１４）を互いにか
    つ接地シェル電気導体（１８）から隔離する１つ以上の
    絶縁体（１６）と、 点火装置用の点火源電気リードとはまり合う１つ以上の
    電気接続手段（２０）とを備える点火装置（１０）。
  2. 【請求項２】 前記２つ以上の点火火花源電気導体（１
    ４）が２つの点火火花源電気導体（１４）からなる、請
    求項１に記載の点火装置（１０）。
  3. 【請求項３】 前記２つ以上の点火火花源電気導体（１
    ０）が３つの点火火花源電気導体（１０）からなる、請
    求項１に記載の点火装置（１０）。
  4. 【請求項４】 前記２つ以上の点火火花源電気導体（１
    ４）が点火装置（１０）の内部で分割されている、請求
    項１に記載の点火装置（１０）。
  5. 【請求項５】 接地シェル電気導体（１８）が前記１つ
    以上の絶縁体（１６）に対して外部の外側部分および点
    火装置（１０）に対して内部の内側部分を備える、請求
    項１に記載の点火装置（１０）。
  6. 【請求項６】 接地シェル電気導体（１８）が前記１つ
    以上の絶縁体（１６）に対して外部の外側部分を備え
    る、請求項１に記載の点火装置（１０）。
  7. 【請求項７】 さらに、火花用の追加の表面積を与える
    中心接地シェル（１８）を備える、請求項１に記載の点
    火装置（１０）。
  8. 【請求項８】 前記１つ以上の電気接続手段（２０）が
    １つ以上の点火エクサイタ（２１）への電気接続を含
    む、請求項１に記載の点火装置（１０）。
JP11338986A 1998-12-22 1999-11-30 多重電極点火装置 Withdrawn JP2000303859A (ja)

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