JP2000301176A - 濾過装置及びこれを用いた汚水浄化槽 - Google Patents

濾過装置及びこれを用いた汚水浄化槽

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JP2000301176A
JP2000301176A JP11115196A JP11519699A JP2000301176A JP 2000301176 A JP2000301176 A JP 2000301176A JP 11115196 A JP11115196 A JP 11115196A JP 11519699 A JP11519699 A JP 11519699A JP 2000301176 A JP2000301176 A JP 2000301176A
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Akihiro Ueda
明弘 上田
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 極めて単純な構造で濾過水頭を調節できる濾
過装置と、該濾過装置を用いて浄化槽本体の高さを低く
抑えた汚水浄化槽を提供する。 【解決手段】 上端部付近に開閉自在の弁が設けられ、
中間部に濾過膜容器の濾過水出口に連なる分岐管が設け
られてなる縦管(A)と、上端部付近に排水口が設けら
れ、下端部付近に送風機に送風管で連結された送風口が
設けられてなるエアリフトポンプの縦管(B)の下端部
同士を連結管で接続してなる排水装置と、濾過膜を内蔵
した上記濾過膜容器とからなることを特徴とする濾過装
置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、汚水浄化槽のよう
な汚水処理装置において、汚水を濾過し次工程へ移送す
るための濾過装置及びこれを用いた汚水浄化槽に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来、し尿や生活雑排水を処理し、定め
られた基準水質もしくはそれ以上の清澄な水に浄化する
汚水浄化槽は、槽本体内が複数の仕切板によって区画さ
れており、流入してきた汚水を嫌気処理槽、好気処理槽
等の各槽で処理し、最終的に消毒槽で無害化した後放流
される。
【0003】近年、放流水の規制強化により、より一層
高度な処理能力を有する浄化槽や安定した処理水質が得
られる浄化槽が求められるようになってきている。その
ため沈殿分離により固形分を或る程度除去した後、嫌気
性処理槽や好気性処理槽で活性汚泥中の嫌気性微生物及
び好気性微生物により処理された処理水を濾過膜によっ
て汚泥等の固形分を濾別除去する方式を採用することに
よって、従来、汚泥等の固形分を沈降させて分離するた
めに必要であった大きな水面積を有する沈殿槽を不要と
し、浄化性能の向上と共に、装置全体を小型化する試み
がなされている。
【0004】例えば、特開平4−341394号公報
に、嫌気濾床槽等での処理汚水を好気性微生物処理し、
該好気性処理槽より膜分離装置を介して汚水を濾過排出
する汚水浄化槽において、好気性処理槽に隔壁を隔てて
濾過水槽が設けられ、前記隔壁の処理水基準面以下に少
なくとも一個以上の膜分離ユニットが配置され、かつこ
の膜分離ユニットの濾過水出口管が前記隔壁を貫通して
前記濾過水槽へ開口して取付られた汚水浄化槽が開示さ
れている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、好気性
処理槽と濾過水槽の水位差で生じる水頭によって処理水
を濾過する上記公報記載の方法で継続して濾過を続けて
いると、濾過膜が目詰まりし、加えて濾過膜表面に堆積
した汚泥等の固形分によって濾過抵抗が大きくなって、
濾過効率を低下させる。そのために、濾過水頭は濾過の
継続時間が長くなるに従って高くせざるを得なくなる。
逆にいえば、濾過の継続時間が長くなるに従って処理水
量が減少していくこととなる。
【0006】よって、一定量の汚水を処理するために
は、濾過膜を浸漬した処理槽の濾過水頭を調節する必要
があり、流入する汚水量に応じて濾過する場合には、こ
れらの水頭の調整のために濾過膜上部の水位変動空間を
大きくとる必要がある。従って、浄化槽本体の高さが一
層高くなって、浄化槽の地中埋設時の掘削穴が深くな
り、掘削工数のアップと共に、負荷される土圧に抗し得
る高強度設計のための浄化槽コストアップが加わり、浄
化槽設置価格を増大させるだけでなく、複雑な濾過水頭
の調節のための付帯設備やその管理コストの付加によっ
てトータルコストが著しく高価なものとなるのである。
【0007】本発明は叙上の事実に鑑みなされたもので
あって、その目的とするところは、極めて単純な構造で
濾過水頭を調節できる濾過装置と、該濾過装置を用いて
浄化槽本体の高さを低く抑えた汚水浄化槽を提供するこ
とにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明の濾
過装置は、上端部付近に開閉自在の弁が設けられ、中間
部に濾過膜容器の濾過水出口に連なる分岐管が設けられ
てなる縦管(A)と、上端部付近に排水口が設けられ、
下端部付近に送風機に連結された送風管が開口するエア
リフトポンプの縦管(B)の下端部同士を連結管で接続
してなる排水装置と、濾過膜を内蔵した上記濾過膜容器
とからなることを特徴とする。
【0009】請求項2記載の発明の濾過装置は、請求項
1記載の濾過装置において、上記縦管(A)上端部付近
に設けられた弁の位置が汚水水面より常に高位にあり、
中間部に設けられた分岐管の位置が汚水水面より常に低
位にあるように濾過水槽内に設けられてなり、上記縦管
(A)上端部付近に設けられた弁を開放した状態でエア
リフトポンプへの送風を行って運転するステージと、送
風を一旦止めた後、縦管(A)上端部付近に設けられた
弁を閉じた状態でエアリフトポンプへの送風を行って運
転するステージとを切替え得るようになされてなるもの
である。
【0010】請求項3記載の発明の汚水浄化槽は、請求
項1記載又は2記載の濾過装置を組み込んでなることを
特徴とする。
【0011】本発明の濾過装置は、上述のように構成さ
れてなり、縦管(A)の上端部付近に開閉自在に設けら
れた弁を開放し、エアリフトポンプへの送風を行って排
水する低負荷運転ステージと、エアリフトポンプの送風
を一旦止めた後、エアリフトポンプへの送風を行って排
水する高負荷運転ステージとを切替えて行うことによっ
て、排水される汚水を余すところなく濾過処理できるも
のであって、高負荷運転ステージへの切替時に、エアリ
フトポンプの送風を一旦止めれば、エアリフトポンプ内
の水位25は、縦管(A)の分岐管基部61を超え、
W.L.まで上昇し、縦管(A)上部空間を充満する。
【0012】エアリフトポンプ内の水位25が上昇した
後、弁12を閉じて送気すると、水位25が下がろうと
し、エアリフトポンプ内が減圧状態となり、吸引されて
濾過水量が増大する。このようにして、従来法のように
水位変動調整用の大きな空間を設ける必要もなく、容易
に汚水の処理水量を一定に保持し得るものである。又、
高価な吸引ポンプのような機械装置を用いることなく、
濾過水量の調整が可能であるので、装置価格を著しく低
減し得るものである。
【0013】又、本発明の汚水浄化槽は、本発明の上記
濾過装置を組み込んでなるものであるので、上述のよう
に単純な構造で濾過水頭を調整できる濾過装置を用いる
ことによって浄化槽本体の高さを低く抑えることがで
き、汚水浄化槽価格並びに設置費用を大幅に低減できる
ものであって、汚水浄化コストの低減に大いに寄与し得
るものである。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。
【0015】図1〜図3は、各々、本発明の濾過装置の
運転状態を模式的に示す説明図である。図1は、低負荷
運転状態を示し、図2は、低負荷運転から高負荷運転へ
の切替えの移行過程を示し、図3は、高負荷運転状態を
示すものである。
【0016】図1において、濾過水槽1内に、排水装置
2及び濾過膜3を内蔵した濾過膜容器4が設置されてい
る。上記排水装置2は、上端部付近に開閉自在の弁12
が設けられ、中間部に濾過膜容器4の濾過水出口5に連
なる分岐管6が設けられてなる縦管(A)21と、上端
部が横引き管24によって隣接する他の処理槽11に開
口してなり、下端部付近に送風機91に連結された送風
管81が開口83するエアリフトポンプの縦管(B)2
2とを、下端部同士を連結管23で接続してなるもので
ある。エアリフトポンプは、送風機91よりの送風によ
って縦管(B)22の下端部にある濾過水を縦管(B)
22の上端部に向かって揚水し、横引き管24を介して
濾過水槽1外に排出させる機能を有する。
【0017】上記縦管(A)21及び(B)22並びに
これらに接続する分岐管6、送風管81等の管材料は、
腐食性の少ないものであれば特に限定されるものではな
く、例えば、メッキ金属管、塗装金属管、合成樹脂被覆
及び/又はライニング金属管、合成樹脂管等が挙げられ
る。又、上記管類の形状は、水理性の良好なものであれ
ば特に限定されるものではなく、例えば、角パイプであ
ってもよく、丸パイプであってもよい。
【0018】上記縦管(A)21上端部付近に開閉自在
の弁12及びエアリフトポンプへの送風機もしくは送風
管の途中に設けられる弁10は、特に限定されるもので
はないが、例えば、バタフライバルブ、ニードルバル
ブ、ボールバルブ等が挙げられる。特にエアリフトポン
プへの送風量を制御し揚水量を調整し得るように設けら
れる弁としてはニードルバルブが好適に用いられる。
【0019】濾過水槽1の定常的な汚水水面(W.
L.)の上下に、最高水位(H.W.L.)及び最低水
位(L.W.L.)を重ねて示した。上記縦管(A)2
1の上端部付近に設けられた開閉自在の弁12の位置
は、H.W.L.より常に高位に突出しており、又、中
間部に設けられた分岐管6の位置は、L.W.L.に位
置しており、低負荷濾過のステージから後述する高負荷
濾過のステージに切り換える際に、弁12と分岐管6の
分岐部付近の間に必要減圧空間が形成されるに足る距離
を隔てて設定されている。
【0020】上記エアリフトポンプの縦管(B)22上
端部に設けられた開口部の位置は、隣接する他の処理槽
11との関連において設定されるものであって、特に限
定されるものではないが、例えば、H.W.L.より突
出させ、隔壁を跨いで横引き管24によって隣接する他
の処理槽11に開口させてもよいが、上記隔壁を貫通し
て他の処理槽11に開口させてもよい。
【0021】上記エアリフトポンプの縦管(B)22下
端部付近に送風される空気の一時遮断の手段は、特に限
定されるものではないが、例えば、電源等の動力源を遮
断して送風機自体を停止させてもよいが、バタフライバ
ルブ等の弁10を送風管の途中等に設け、該弁10の開
閉によって送風を遮断してもよい。
【0022】上記濾過膜3を内蔵する濾過膜容器4は、
下方が開放された有蓋筒状体の内腔を上下に濾過膜3で
区画し、有蓋筒状体の下方の開放部は汚水取入口を形成
し、濾過膜3の反対側の上部空間は濾過水の集水部を形
成し、その上端に設けられた濾過水出口5は分岐管6に
連通される構成となっている。又、濾過膜容器4の下方
開放部には、好気的環境とするための酸素供給と上昇気
泡流で該膜面を清浄に保つための散気装置が設けられて
いる。
【0023】上記濾過膜3は、特に限定されるものでは
なく、通常、凝集沈殿又は浮上フロックと生物処理水に
含まれる微生物フロック等を濾別し得るものとして用い
られている汚水浄化槽用濾布であればいずれも使用する
ことができる。
【0024】図1において、散気装置は、微細気泡形成
用の散気ヘッド13、これに空気を供給するための送風
機92及び送風管82からなる。上記散気装置の送風機
92は、専用で用いられてもよいが、前記エアリフトポ
ンプ用の送風機91と共用し、分岐管及び各送気管用弁
等を用いて1台の送風機から各々の散気ヘッド13及び
エアリフトポンプ用送風管81に送風されてもよい。
【0025】上記のように構成された濾過装置は、濾過
水槽1内に設置され、図示されていない導入口より、汚
水が供給され、W.L.の水位に至る。この状態で、図
中、「開」の表示で示すように、縦管(A)21の上端
部の弁12を開放すると共に、送風管81の弁10を開
放すれば、図1中にH1で示すW.L.と分岐管6のレ
ベル差に相当する水頭によって、濾過膜3で濾過された
濾過水は、濾過膜容器4の上端に設けられた濾過水出口
5から分岐管6を経て縦管(A)21、U字管からなる
接続管23、エアリフトポンプ縦管(B)22と順次進
み、横引き管24より隣接する他の処理槽11に排出さ
れる。
【0026】図2は、図1に示される低負荷運転から高
負荷運転へ切替えを行う際の一過程を示すものである
が、図2中の縦管(A)21の上端部の弁12は
「開」、即ち、開放して、送気管81の弁10は
「閉」、即ち、エアリフトポンプ用送風管81への送風
を停止している状態を示している。低負荷運転時、分岐
管の分岐部より下方にあった濾過水の貯留水位25は、
縦管(A)21の上端部の弁12が開放され、且つ、エ
アリフトポンプ縦管(B)22への送風も停止されて両
管端開放されるものであるので、エアリフトポンプ縦管
(B)22の水面と共にW.L.に等しくなる。
【0027】本発明において「高負荷運転」とは、相対
的表現ではあるが、低負荷運転以外の総てのこれより負
荷量が多い汚水が濾過膜を通過しようとした場合の運転
状態を指すものであり、例えば、供給される汚水量の増
加、濾過膜の濾過能力が若干低下してきた時の運転等が
挙げられる。
【0028】図3は、図2に示された状態の後、図中の
縦管(A)21の上端部の弁12は「閉」、即ち、閉じ
て、送風管81の弁10は「開」、即ち、エアリフトポ
ンプ用送風管81への送風を開始して濾過を始めた状態
を示している。図2の送風機91の送気停止時点で、縦
管(A)21の分岐管6の分岐部を超えて上昇していた
濾過水の貯留水位25は、エアリフトポンプの吸引力で
上記分岐管6の分岐部より下方に引き下げられ、弁12
と該貯留水位25間の空間は減圧され、濾過膜の濾過能
力が増大し、高負荷の濾過を可能にするものである。
【0029】上記濾過膜3に加わる吸引力は、エアリフ
トポンプの送風管の弁を閉じた後、縦管(A)21の上
端部の弁12を閉じるまでの時間に上昇する図2に示さ
れる貯留水位25と、縦管(A)21の上端部の弁12
を閉じたままで、エアリフトポンプの送風管の弁10を
開いて吸引を開始した後、安定した時点における図3に
示される貯留水位25との差によって決まるので、十分
な吸引力を発生させるためには、エアリフトポンプの送
風管の弁を閉じた後、縦管(A)21の上端部の弁12
を閉じるまでの時間は、図2に示されるように貯留水位
25がW.L.に略等しくなるまで十分にとることが好
ましい。
【0030】図4は、上記本発明の濾過装置を組み込ん
だ汚水浄化槽の一実施例につき、その主要部を模式的に
示す断面図である。図4において、浄化槽本体14は、
仕切板15及び16によって、予備濾過槽17、嫌気処
理槽18及び好気処理槽19に仕切られている。汚水
は、予備濾過槽17に流入し、濾材30により比較的粗
大な浮遊物質、土砂類等の共夾物が除去され、仕切板1
5上方に設けられた移流口33より嫌気処理槽18へ溢
流し、嫌気性微生物処理された後、仕切板16の下端に
設けられた移流口34より好気処理槽19へ移流するよ
うに構成されている。
【0031】好気処理槽19には、好気処理部と共に濾
過膜3を内蔵する濾過膜容器4と排水装置2とからなる
本発明の濾過装置が組み込まれている。上記濾過装置に
は、浄化槽本体14の外に設置された送風機9に連結さ
れた送風管8を分岐して、一方は送風管81からエアリ
フトポンプの縦管(B)22へ送風し、他方は送風管8
2から散気ヘッド13へ送風するようになされ、送風管
81の途中には、送風を停止するための弁36が設けら
れている。又、好気処理槽19には、該処理槽19内の
水位を検知するために水位計31が設置され、制御装置
32により汚水の水位に応じて縦管(A)21の弁12
及びエアリフトポンプの縦管(B)22へ送風管81の
弁36を制御し、濾過膜3に必要な吸引力を加える構成
となっている。
【0032】上記好気処理槽19おいて、汚水は、好気
性微生物処理され、該処理槽19内に組み込まれた本発
明の濾過装置によって濾過され、浮遊物質が除去された
濾過水のみが、縦管(A)21及び縦管(B)22を経
て、更に、必要に応じて横引き管24によって消毒槽等
に誘導され、濾過水は消毒された後放流される。
【0033】上記浄化槽本体14内の処理工程は、予備
濾過槽17、嫌気処理槽18及び好気処理槽19の3槽
構造に限定されるものではなく、必要に応じて新たな処
理工程を付加し、もしくは処理工程を種々変化させるこ
とも可能である。一例としては、上記好気処理槽19内
に設置された本発明の濾過装置を、これと分離し、放流
の直前に濾過槽を設け、該濾過槽内に組み込み、必要に
応じて濾過水を消毒した後放流する汚水浄化槽が挙げら
れる。
【0034】更に、本発明の濾過装置を、汚水の一次処
理、例えば、流入する汚水中のコロイド物質やエマルシ
ョン等に凝集剤を添加し、これらの固形分を凝集分離す
るような処理工程における固液分離に用いることも可能
である。
【0035】(実施例)汚水量1.25m3 /日の汚水
を、図4に示された汚水浄化槽を用いて浄化した。汚水
は、先ず、予備濾過槽17に流入し、比較的粗大な浮遊
物質、土砂等の共夾物を沈殿及び濾材30により除去
し、移流口33より嫌気処理槽18に移流される。嫌気
処理槽18の活性汚泥濃度は、数千〜2万mg/リット
ル程度であり、嫌気処理された後、汚水は移流口34よ
り汚泥を含んだ状態で好気処理槽19に移流される。
【0036】好気処理槽19においては、散気ヘッド1
3より処理槽19内に微細な気泡を噴出させ、酸素を供
給すると共に、ばっ気旋回流を生じさせる。これにより
活性汚泥濃度数千〜2万mg/リットル程度であり、汚
水は好気処理される。好気処理され、濾過膜3表面に付
着した固形分も、上記旋回流によって剥離され更に粗粒
化していく。
【0037】好気処理槽19の水位は、分岐管6の位置
がL.W.L.であり、H.W.L.との間を変化し、
L.W.L.からW.L.の水頭圧が濾過膜3に負荷
し、汚水は、濾過膜3で濾過され、濾過水は濾過膜3上
方の濾過膜容器4の濾過水出口5より分岐管6を経て排
水装置に吸引され排水される。
【0038】汚水浄化槽への汚水の流入量が多くなり、
好気処理槽19の水位が上昇し、H.W.L.に到達す
ると送風管81の弁36を閉じ、エアリフトポンプへの
送風が停止する。しかし、汚水の濾過は継続しているた
め、連結管23及び縦管(B)22に連なる縦管(A)
21の貯留水位25は上昇する(図2)。そこで縦管
(A)21の弁12を閉じた後、送風管81の弁36を
開くと、濾過膜3により大きな吸引力が加わり、濾過水
量を増加させる。汚水の流入量が少なくなり、好気処理
槽19の水位がL.W.L.にまで下降したところで縦
管(A)21の弁12を開くと、分岐管6に至る縦管
(A)22内に外気が入り、付加された吸引力は解除さ
れ定常運転の状態(図1)となる。上記好気処理槽19
の水位に基づく濾過装置の制御は、好気処理槽19に設
けられた水位計31及び制御装置32により操作され
る。
【0039】好気処理槽19において処理された汚水
は、本発明の濾過装置によって濾過され、縦管(A)2
1、連結管のU字管23、縦管(B)22を経て横引き
管24から、必要に応じて、消毒槽等の高次処理を行い
放流される。又、好気処理槽19内の汚水の一部は、循
環装置35によって嫌気処理槽18に返送され繰り返し
処理される。
【0040】上記濾過膜3としては、平均孔径0.4μ
mの平膜状の精密濾過膜で有効膜面積は7m2 が用いら
れた。又、L.W.L.〜H.W.L.の水位差は、2
0cm、エアリフトポンプへの送風管81の弁36を閉
じてから縦管(A)21の弁12を閉じるまでの時間を
15秒とした。この間に縦管(A)21内の貯留水位2
5は20cm上昇し、吸引圧力は0.015kgf/c
2 であった。縦管(A)21の上端部付近に設けられ
た弁12を前記制御装置32により操作した。エアリフ
トポンプへの送風量を10リットル/分として運転し
た。
【0041】本発明の濾過装置を組み込んだ上記汚水浄
化槽によって、実際の汚水を処理させた結果、汚水浄化
槽に流入した汚水の水位に応じて、濾過能力を追従させ
て濾過させることが可能となり、一時的に大量の汚水が
流入しても濾過能力を増大させ、流入した汚水の水位に
応じて、濾過能力を追従させて濾過させることによっ
て、汚水浄化槽から汚水が濾過処理されずに溢れ出すこ
とはなかった。
【0042】
【発明の効果】請求項1記載の発明の濾過装置は、上述
のように構成されているので、排水装置の縦管(A)の
上端部付近に設けられた弁を開閉操作するという簡単な
操作によって、濾過膜に加わる吸引圧力を変化させ、流
入汚水量によって変化する汚水浄化槽の汚水水位に追従
して濾過能力を増減させることが可能となるものであ
る。更に、上記装置には高価な吸引ポンプ等を必要とし
ないものであり、装置自体の費用も小額でよいので、安
価に提供し得るものである。
【0043】請求項2記載の発明の濾過装置は、上述の
ように構成されているので、排水装置の縦管(A)の上
端部付近に設けられた弁を開閉操作することによって、
濾過膜に新たな吸引圧力が付加され、不要となれば自然
に解除されることによって、流入汚水量によって変化す
る汚水浄化槽の汚水水位に追従して濾過能力を増減させ
ることが可能となるものであるので、従来法のように水
位変動調整用の大きな空間を設ける必要もなく、容易に
汚水の処理水量を一定に保持し得るものである。又、高
価な吸引ポンプのような機械装置を用いることなく、濾
過水量の調整が可能であるので、装置価格を著しく低減
し得るものである。
【0044】請求項3記載の発明の汚水浄化槽は、上記
本発明の濾過装置を浄化槽本体に組み込んでなるもので
あるので、流入汚水量によって変化する汚水浄化槽の汚
水水位に追従して濾過能力を増減させることが可能であ
り、且つ、その操作は、上記するように極めて簡単であ
り、汚水浄化槽自体も安価とすることができ、更に、流
入汚水量によって変化する汚水浄化槽の汚水水位に追従
して濾過能力を増減させることがかのうであるため、濾
過膜上部の水位変動空間を大きくとる必要がなく、浄化
槽本体の高さを低く抑えることができるため、汚水浄化
槽を地中に埋設するさいの工事費も低減することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の濾過装置の運転状態(低負荷運転)を
模式的に示す説明図である。
【図2】図1の運転状態から高負荷運転に切替える状態
を模式的に示す説明図である。
【図3】図2の状態から高負荷運転に切替えられた状態
を模式的に示す説明図である。
【図4】本発明の濾過装置を組み込んだ汚水浄化槽の一
実施例につき、その主要部を模式的に示す説明図であ
る。
【符号の説明】
1:濾過水槽 2:排水装置 21:縦管(A) 22:縦管(B) 23:連結管 24:横引き管 25:貯留水位 3:濾過膜 4:濾過膜容器 5:濾過水出口 6:分岐管 61:分岐管基部 8、81、82:送風管 9、91、92:送風機 10、12、36:弁 11:他の処理槽 13:散気ヘッド 14:浄化槽本体 15、16:仕切板 17:予備濾過槽 18:嫌気処理槽 19:好気処理槽 30:濾材 31:水位計 32:制御装置 33、34:移流口 35:循環装置

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上端部付近に開閉自在の弁が設けられ、
    中間部に濾過膜容器の濾過水出口に連なる分岐管が設け
    られてなる縦管(A)と、上端部付近に排水口が設けら
    れ、下端部付近に送風機に連結された送風管が開口する
    エアリフトポンプの縦管(B)の下端部同士を連結管で
    接続してなる排水装置と、濾過膜を内蔵した上記濾過膜
    容器とからなることを特徴とする濾過装置。
  2. 【請求項2】 上記縦管(A)上端部付近に設けられた
    弁の位置が汚水水面より常に高位にあり、中間部に設け
    られた分岐管の位置が汚水水面より常に低位にあるよう
    に濾過水槽内に設けられてなり、上記縦管(A)上端部
    付近に設けられた弁を開放した状態でエアリフトポンプ
    の送風を行って運転するステージと、送風を一旦止めた
    後、縦管(A)上端部付近に設けられた弁を閉じた状態
    でエアリフトポンプへの送風を行って運転するステージ
    とを切替え得るようになされてなる請求項1記載の濾過
    装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の濾過装置を組み込
    んでなることを特徴とする汚水浄化槽。
JP11115196A 1999-04-22 1999-04-22 濾過装置及びこれを用いた汚水浄化槽 Pending JP2000301176A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102004057383A1 (de) * 2004-11-26 2006-06-08 Ulrich Weise Schmutzwasser-Filter-Vorrichtung
JP2008253901A (ja) * 2007-04-03 2008-10-23 Hitachi Housetec Co Ltd 固液分離装置及びこの固液分離装置を有する水処理装置
CN114644406A (zh) * 2022-03-18 2022-06-21 浙江联池水务设备股份有限公司 单流程净水工艺

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