JP2000301066A - 加振機および振動機械 - Google Patents

加振機および振動機械

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JP2000301066A
JP2000301066A JP11115397A JP11539799A JP2000301066A JP 2000301066 A JP2000301066 A JP 2000301066A JP 11115397 A JP11115397 A JP 11115397A JP 11539799 A JP11539799 A JP 11539799A JP 2000301066 A JP2000301066 A JP 2000301066A
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vibration
machine
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vibrating
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Mitsuru Ashikaga
満 足利
Yoshiro Hanazaki
芳朗 花崎
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Yaskawa Electric Corp
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Yaskawa Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 振動モードの設定や大形化、長尺化が容易
であって稼動状熊から停止状態への移行が速やかに行わ
れる加振機と振動機械を提供する。 【解決手段】電動機の回転子両軸端にアンバランスマス
が取り付けられ、その回転子を回転させて振動力を発生
させる加振機において、電動機は、回転子2の表面付近
に二次導体を備え、その二次導体よりも回転子2の軸中
心側に永久磁石23を内包する誘導同期電動機とする
か、回転子に永久磁石を内包する同期電動機とする。そ
して、固定子巻線の相回転位置と回転子永久磁石の極性
とアンバランスマスの相対位置(位相)関係を一定に保
った状態から始動可能であり、複数台の加振機を同方向
回転、逆方向回転ともにアンバランスマスを同一位相で
駆動できる。また、振動機械にそのような加振機を備
え、その加振機によって生じる加振力を利用して物体の
処理又は操作をする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回転子の両軸端に
設けられたアンバランスマスによって加振力を得る加振
機と、その加振力を利用して粉体や粒体などの物体の処
理又は操作をする振動機械に関する。
【0002】
【従来の技術】粉体や粒体、固体などを搬送したり粉
砕、分別したりする手段として、加振機の加振力を利用
した振動機械が広く用いられている。そのような振動機
械には、トラフ上の粉粒体を搬送する振動コンベアや、
螺旋状の搬送路の粉粒体を旋回しながら上昇させる振動
リフト、粉粒体を砕いてその大きさをより細かくする振
動ミル、さまざまな大きさが混在する粉粒体を所定のメ
ッシュの網を通して一定の大きさに選別する振動ふるい
などがあり、加振源にアンバランスマスを備えた加振機
が用いられている。その加振機には、振動機械の耐久性
や、設置環境、コストなどの点から堅牢な誘導電動機が
用いられることが一般的であり、励磁用巻線を有する同
期電動機が用いることも検討された。これらの振動機械
の加振方法は、図9に振動系のモデルを示しているよう
に、1自由度の振動系を強制振動させる加振方法と、共
振を利用した2自由度の振動系を加振する加振方法とに
大別される。ここでいう1自由度振動系とは、(a)に
あるように、振動機械W1と地面など固定部との間を弾
性要素K1と減衰要素D1を介して接続し、加振機M1
を振動機械W1に取り付けて構成される。また、2自由
度振動系とは、(b)にあるように、振動機械の一部W
1と地面など固定部との間を弾性要素K1を介して接続
し、振動機械の一部W1と振動機械の残りの部分W2と
の間を弾性要素K2と減衰要素D2を介して接続し、加
振機M2を振動機械の残りの部分W2に取り付けて構成
される。本発明は、1自由度振動系の加振方法における
問題点を解決するものであり、以下、その従来技術につ
いて説明する。1自由度振動系を強制振動させる加振方
法は、加振した際の振動モードからみて大きく2つに分
けられる。その1つは直線振動を利用する方法であり、
他方は円振動を利用する方法である。
【0003】直線振動を利用したものは、文献「振動機
械の自己同期化について」(日本機械学会論文集234
号、S42−2、井上順吉、荒木喜昭、林節子)に開示
されているように、2台の電動式加振機に自己同期化力
が作用し、回転子の回転が同期することを利用してい
る。この方法によると、両軸端のアンバランス量と回転
方向位置を一致させた一対の加振機の軸を並行に配置し
て互いに逆回転させると、2台の加振機の軸を含む平面
に垂直な方向の直線振動が生じる。そして、一対の電動
式加振機が1ペアであたかも1台の加振機のように作用
する。この直線振動を利用した振動機械には図5のよう
な振動コンベアがあり、一対の加振機が発生させる加振
力のベクトルが振動系全体の重心を通ることが振動機械
を安定して稼動させる条件となっている。円振動を利用
する方法は、振動機械に1台の加振機を取付け、この加
振機により加振して振動機械を円振動または楕円振動さ
せる。
【0004】振動機械を大形化するなどして2台の加振
機の距離が離れてくると自己同期化力が働かなくなるの
で、何らかの同期化のための手段が必要となる。また、
振動機械に用いられる加振機は振動機械の大きさや長さ
などから複数台用いられる場合がある。複数台用いて前
述の同期化力で生じる直線振動を利用する場合は2台1
ペアとして台数が増やされる。このとき各ペア間には同
期化力が働かないため、複数台の加振機からなる2組の
加振機群を同期させる幾つかの方法が取られている。そ
のひとつは、ベルトやリンクを使って機械的に複数台の
加振機を連結して同期をとる方法であり、そのようにし
て同期が取られた2組の加振機群が互いに逆回転して同
期がとられる。このような方法は特開平9−22558
6号公報や特公昭54−21017号公報に開示されて
いる。他の方法は、複数台の加振機の軸を直結して1組
の加振機とし、これを2組設けて1ペアの加振機とする
方法である。この場合も2組の加振機群が互いに逆回転
して同期がとられる。さらに他の方法は、複数台の加振
機のそれぞれに回転センサが設けられ、その信号を用い
て各々の回転制御装置によって回転制御する方法であ
る。複数台の加振機は2組に分けられ、各組の加振機は
すべて回転制御され同期がとられる。そして2組の加振
機群は互いに逆回転して同期がとられる。さらに他の方
法は、加振機に同期電動機を用い、複数台からなる1組
の加振機群の同期をとり、これを2組設けて2組の加振
機群を互いに逆回転させて同期がとられる。2個のトラ
フを用いる連結振動コンベアの場合、最後の2つの方法
が用いられる。
【0005】複数台の加振機によって振動機械を円振動
または楕円振動させる場合は、加振機は1台単位で増や
され、前記と同じように、ベルトやリンクを使ったり、
回転センサを使って回転制御するなどの方法で同期がと
られる。
【0006】振動機械はそもそも振動を利用する機械で
あり、その固有振動数が3〜10Hz程度に存在するこ
とが多い。直線振動と、円振動、加振機単独、複数台の
いずれの場合でも、特に加振機の停止時には減速中に1
0Hz程度の固有振動数を通過する時に共振し、異常に
大きな振動が発生することが多い。この異常振動は振動
機械の寿命を縮めたり、振動機械周辺の人に危険性を与
えて問題となることがあるので、一般には、加振機を速
やかに停止させる手段が用いられている。その手段と
は、加振機に直流制動をかけるダイナミックブレーキ
や、加振機に逆回転の励磁をして逆相制動をかけるなど
という手段である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】振動機械を大形化する
などして誘導電動機を用いた加振機を複数台設けるとき
は、複数台の加振機に前記のような自己同期化力が働か
ないため、ベルト、リンクやカップリングを使って連結
されたが、その場合、連結部によって異常な振動が生じ
やすくて寿命が短くなるほか、摩擦部分の摩耗により寿
命が短くなる、設計の自由度が高くない、付属部品によ
り振動機械の重量と寸法が増す、メンテナンスが必要に
なる、メンテナンスしたり加振機を新品と交換する時は
取付け精度が不十分であれば前記の欠点が助長される、
などの問題があった。また、加振機を直結して台数を増
やす場合、加振機の設置ヶ所が1ヶ所に限られ、加振機
を分散配置することができないという問題があった。分
散配置できなければ、1ペアの加振機を大形化するのと
同じで、振動機械全体を加振することができず、加振機
の設置ヶ所と、加振機の設置ヶ所から離れたところで
は、振幅と位相が同じではなくなり、振動機械の所望の
機能を引出すことが困難であるという問題があった。
【0008】また、加振機が同期電動機である場合、振
動機械に比べて加振機が比較的大きなものとなり、制御
装置も大がかりになって実用する上で問題があった。ま
た、加振機に回転センサが設けられ、回転位置を検出し
て速度制御する場合、精密部品から成る回転センサに高
い耐振性が必要とされ、耐久性に対する信頼性とコス
ト、構成上の複雑さから実用する上で大きな問題があっ
た。また、加振機に誘導電動機が用いられる場合で、減
速時に速やかに停止させるダイナミックブレーキを用い
るときは、そのための制御装置を別途必要とし、制御装
置が複雑になって操作も面倒となり、メンテナンスも増
えるという問題があった。加振機に逆相制動をかけて速
やかに停止させる手段を用いるときは、加振機の巻線に
流れる過大電流による負担が増えて加振機の寿命を短く
するという問題があった。そこで本発明は、従来の振動
機械のかかる問題を解消するためになされたものであ
り、振動モードの設定や大形化、長尺化が容易であって
稼動状熊から停止状態への移行が速やかに行われる振動
機械を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】そこで本発明の加振機
は、電動機の回転子両軸端にアンバランスマスが取り付
けられ、その回転子を回転させて振動力を発生させると
ともに、前記電動機は、前記回転子の表面付近に二次導
体を備え、その二次導体よりも前記回転子の軸中心側に
永久磁石を内包する誘導同期電動機であって、固定子巻
線の相回転位置と前記永久磁石の極性と前記アンバラン
スマスの位置(位相)が相対的に一定に保たれているこ
とを特微としている。また、本発明の加振機は、電動機
の回転子両軸端にアンバランスマスが取り付けられ、そ
の回転子を回転させて振動力を発生させるとともに、前
記電動機は、前記回転子に永久磁石を内包する同期電動
機であって、固定子巻線の相回転位置と前記永久磁石の
極性と前記アンバランスマスの位置(位相)が相対的に
一定に保たれていることを特微とするしている。さらに
本発明の振動機械は、請求項1または請求項2記載の加
振機を1台または複数台備え、その加振機によって生じ
る加振力を利用して物体の処理又は操作をすることを特
徴としている。
【0010】
【発明の実施形態】以下、本発明の実施の形態を図に基
づいて説明する。図1は本発明の加振機の構成を示す断
面図であり、図2は加振機のロータの断面図である。図
1において、2はロータ、3はステータ、4は軸受、5
はアンバランスマス、6はフレーム、7はカバーであ
り、これらによって加振機1を構成している。円筒状の
フレーム6の内側には巻線が巻回されたステータ3とそ
の両側に2つの軸受4の外輪が装着されており、軸受4
の内輪にロータ2の軸が装入されてロータ2を回転可能
に支持している。ステータ3はフレーム6の基準となる
方向に所定の巻線がくるように装着されている。たとえ
ば、フレームを固定する足部の方向にU相、V相、W相
のうちのV相がくるように装着されている。ロータ2は
ステータ3の内側にエアギャップを介して配置されてい
る。軸受4の外側に突出しているロータ2の両軸先端に
はそれぞれアンバランスマス5が取付けられている。軸
先端のアンバランスマス5は、2個のマスが1組となっ
ており、それぞれ軸の任意の回転位置で固定でき、相互
の回転位置を調整して軸に対するアンバランスの位置と
大きさが調整できるようになっている。
【0011】図2はロータ2の断面図であり、21は紙
面に垂直な方向に積層された珪素鋼板、22はアルミや
銅などの導体が装入されたスロット、23は矩形の穴に
装入されたマグネットであり、中央の穴に軸が装入され
固着されている。このロータが加振機1に用いられ、ア
ンバランスマス5が取付けられる時は、マグネット23
がある基準位置にくるよう取り付けられ、ロータ2とア
ンバランスマス5の回転位置関係がずれないように軸に
しっかりと固定される。断面が図2のロータを備えた加
振機1が稼動する時は次のようになる。加振機1のステ
ータ3に電流を供給して励磁すると、回転磁界が生じ
る。直いれ始動する場合など、回転磁界の回転速度が急
激に変動して回転磁界の回転速度とロータの回転速度の
差が大きい時は、スロット22に装入された導体に誘導
電流が流れ、誘導電流によって生じる磁極と回転磁界の
間に働く磁気力で大きなトルクが発生してロータ2が加
速される。このように回転磁界の回転速度とロータの回
転速度の差が大きい時は、加速時に限らず誘導電動機と
して稼動する。ロータが加速した後、回転磁界の回転速
度とロータの回転速度の差が小さくなると、ロータ2に
装入されたマグネット23と回転磁界の間に働く磁気力
でトルクが発生し、ロータ2が回転磁界と同じ回転速度
になるまで近づいた後、一定の位置関係を保って回転す
る。このように、回転磁界の回転速度とロータの回転速
度の差が小さいときは同期電動機として稼動する。同期
電動機として稼動する時は、フレームとステータ3、ロ
ータ2のマグネット23とアンバランスマス5の回転方
向位置関係が前記のようになっているので、ステータ3
の回転磁界とアンバランスマス5の回転位置関係が一定
となる。従って、回転磁界の位相を制御することにより
加振力を自由に制御することができる。定常速度で回転
中の加振機1の励磁が停止された時は、ロータ2の回転
中にステータ3の回転磁界がなくなって、マグネット2
3が作る磁束内をステータ3が横切るため、ステータ3
内に誘導電流が流れて発生する磁極とマグネットの間の
磁気力で大きな制動力が生じ、ロータ2の回転が速やか
に減速する。このように、停止時は加振機1に制動力が
生じて外部の操作を要することなく速やかに停止するこ
とができる。
【0012】図3は、請求項2に記載の加振機のロータ
の断面を示す図である。請求項2に記載の加振機には、
図1の加振機1のロータ2に断面が図3のロータ30を
用いる。図3において、31は紙面に垂直な方向に積層
された珪素鋼板、32は矩形の穴に装入されたマグネッ
トであり、中央の穴に軸が装入され固着されている。こ
のロータが加振機1に用いられ、アンバランスマス5が
取付けられる時は、マグネット32がある基準位置にく
るよう取り付けられ、ロータ30とアンバランスマス5
の回転位置関係がずれないように軸にしっかりと固定さ
れる。断面が図3のロータ30を備えた加振機1が使わ
れる時は次のようになる。加振機1のステータ3に電流
を供給して励磁すると、回転磁界が生じ、この回転磁界
とロータ30に装入されたマグネット32との間の磁気
力によるトルクで回転する。ロータ30が使われる場合
は直いれ始動することはできず、可変周波数電源を用い
て滑らかに加速される。定常回転中はフレームとステー
タ3、ロータ30のマグネット32とアンバランスマス
5の回転方向位置関係が前記のようになっているので、
ステータ3の回転磁界とロータ30のマグネット32の
回転位置関係が一定となる。こうして図3のロータ30
を用いた加振機1は同期電動機として稼動する。この状
態を示しているのが図4である。ロータ30がその断面
を(a)に示す回転位置にあるとき、アンバランスマス
5は(b)で示す位置にあり、フレーム6に装着したス
テータ3の基準となる巻線のV相との位置関係が(c)
のようになることを示している。このようにステータ3
とアンバランスマス5の位置関係が一定となるので、回
転磁界の位相を制御することにより複数台の加振機を自
由に制御することができる。なお、図4にはロータ30
が使われた場合を示しているが、ロータ2が使われても
同じ位置関係になる。定常速度で回転中の加振機1の励
磁が停止された時は、前記の図2のロータ2を用いた場
合と同じようになって速やかに停止することができる。
【0013】なお、図2、図3にはマグネット23、3
3の挿入穴として矩形断面の穴が4個形成されている例
を示しているが、本発明の趣旨に従えば、マグネット2
3、33の断面形状と、その挿入用の穴の断面形状はこ
れに限られることはなく、ロータの電気設計に応じて個
数と断面形状を自由に設定することができる。着磁の方
向も自由に決めることができる。同様に、図2のスロッ
ト22の断面形状も玉子形に限ることなくモータの設計
に応じて適当に決めることができる。図2、図3の断面
をしたロータ2、30を持つ図1の電動機1は、専用の
制御装置によって速度と回転位置の制御をすることがで
きるが、永久磁石励磁形モータの一般的な制御装置を使
用することができ広く公知であるので説明を省略する。
【0014】次に請求項3記載の発明を幾つかの実施例
を用いて説明する。図5はその一つの実施例の振動コン
ベアの構成を示す図であり、(a)が側面図、(b)が
正面図である。51は断面が上に開いてコの字形をした
搬送路としてのトラフであり、54はその下面を支えて
トラフ51の全体の変形を抑える補強リム、52は補強
リム54の両側面に設けられた請求項1又は2記載の2
台の加振機、53はトラフ51と補強リム54、加振機
52が固定面に対して自由に振動できるようにして固定
面への振動の伝達を防ぐ防振材である。通常は板バネや
コイルバネが用いられる。(a)の左右方向すなわち
(b)の紙面に垂直な方向がトラフ51の長手方向にな
っており、トラフ51は搬送路上の粉粒体を長手方向に
搬送する。長手方向に向って補強リム54の両側面に防
振材53と加振機52が備えられているが、(b)には
それぞれ片側のみを描いて構成を分かり易くしている。
加振機52の回転軸はトラフ51の長手方向に垂直な方
向から傾斜している。2台の加振機52は、ステータの
巻線の基準位置が(b)の正面図において対称になるよ
う設置されている。そして、それぞれフレームとステー
タ、ロータのマグネットとアンバランスマスの回転位置
関係が前記のようになっているので、2台の加振機52
に逆向きの回転を与える励磁電流が供給されるとアンバ
ランスマスが逆向きに同期回転し直線振動が得られる。
【0015】次に、図5の振動コンベアの動作について
説明する。2台の加振機52を直いれ始動する場合、加
振機52の加速中は誘導電動機として稼動して大きな起
動トルクが発生し、速やかに所定の回転速度まで立上
る。2台の加振機52が所定の回転速度で回転している
時は、同期電動機として稼動し、回転磁界に同期してロ
ータ2が回転する。2台の加振機は、制御装置によって
逆方向に同期回転しているので、2台の加振機52の回
転軸を含む平面に垂直な方向、すなわち、トラフ51の
長手方向から傾斜した方向の直線振動が生じ、トラフ5
1を加振する。こうして(a)では搬送路上の粉粒体が
右方向に搬送される。振動コンベアの稼動を停止する時
は、加振機52の励磁を停止するとステータ3の回転磁
界がなくなるので、図2のロータを用いる場合はスロッ
ト22の導体に誘導電流は流れず、図2のロータ2と図
3のロータ30の何れを用いる場合も同じになり、マグ
ネット23または32が作る磁界によって制動トルクが
発生し、ロータ2または30の回転は速やかに停止す
る。従って、停止中に通過する振動コンベアの共振点で
の異常な振動振幅の成長は小さく抑えられるのである。
このように、2台の加振機52を制御して同期させてい
るので、従来ならば、自己同期化力の性質上、加振機の
台数が2台に限られていたが、図8のように、トラフを
2台にし、加振機を4台に増やしても容易に同期を取る
ことができ、振動コンベアの大型化が容易である。
【0016】次に請求項3記載の本発明の他の実施例に
ついて説明する。図6は図1の加振機を備えた振動テー
ブルの概観図であり、(a)が側面図、(b)が正面図
である。図において、61は基台、62は加振機、63
は防振材、64はテーブルである。テーブル64は
(a)の左右方向に長い直方体の容器になっており、加
振させるものを入れて固定できるようになっている。テ
ーブル64は防振材63を介して基台61上に載置され
ており、自由に振動できるようになっている。防振材6
3にはコイルバネなどが用いられる。3台の加振機62
a、62b、62cは(a)の左右方向に所定間隔を置
いて配置されており、62Aをはじめ同じ3台の加振機
が平行に配置されてテーブル64の底面の下に固定され
ている。6台の加振機は、全て、フレームとステータ、
ロータのマグネットとアンバランスマスの位置関係が前
記のようになっている。このように構成された振動テー
ブルが使われる時は次のようになる。加振機62aを含
む3台の加振機が同じ励磁電流で駆動され、加振機62
Aを含む3台の加振機が同じ励磁電流で駆動されると同
時に加振機62aを含む3台の加振機とは逆向きに駆動
される。それぞれ励磁電流とアンバランスマスの回転位
置関係が前記のように一定となるので各3台の加振機の
アンバランスマスが同期回転する。これによって3台の
加振力が加算されて大きな加振力が得られる。各3台が
(b)の左右で逆回転するので、テーブル64は6台の
加振機で合成された大きな加振力で直線振動し、テーブ
ル64に設置した被加振物体に機械的処理を加える。こ
の大きな加振力を使うと、コンクリート成形品の締め固
めをする場合や、テーブル上に対象物を置いて袋詰品の
充填をしたり、ほぐしたり、鋳物砂込め型のバラシなど
をしたりする場合に多量の対象物を処理することができ
る。図では片側3台の例を示したが、3台に限ることな
く台数を増やすことが容易であり、振動テーブルの長尺
化と大型化は容易である。この実施例において、振動テ
ーブルの稼動を停止する時は、第1実施例の場合と同じ
ようになり、異常な振動振幅の成長は小さく抑えられ
る。
【0017】次に本発明の他の実施例について説明す
る。図7は図1の加振機1を用いた振動ミルの外観を示
す図である。図において71は基台、73は防振材、7
2は台、74は円筒状のドラム、75,76は加振機で
ある。台72はコイルバネなどの防振材73を介して基
台71上に載置されており、台72の振動が基台71に
伝わらないようになっている。台72の上にはドラム7
4が固定されている。加振機75、76はドラム74の
両側面に取りつけられてステータの基準位置が逆になっ
ているとともに、フレームとステータ、ロータのマグネ
ットとアンバランスマスの位置関係が前記のようになっ
ている。ドラム74には投入された粉粒体を粉砕する図
示しないボールやポールが搭載されており、上部から粉
粒体が投入されると加振機75,76の加振力によって
全体が揺さぶられてボールやポールとの相互作用で粉粒
体が粉砕され、その後図示しない下部側面の排出口から
排出される。この振動ミルが稼動する時は次のようにな
る。2台の加振機75,76は位相が180度ずれた励
磁電流で同じ方向に駆動される。それぞれ励磁電流とア
ンバランスマスの回転位置関係が前記のように一定とな
り、加振機75,76が逆向きに設置されているので、
2台の加振機75,76のアンバランスマスは位相がず
れることなく同方向に同期回転する。このためドラム7
4はその中心軸まわりに円振動をする。従来の振動ミル
では、加振機75,76の間にベルトとプーリを用いて
機械的に同期が取られていたが、このように励磁電流を
制御すれば機械的付属品を要することなくアンバランス
マスを同期回転させることができる。振動ミルの稼動を
停止する時は、第1、第2実施例の場合と同じようにな
り、異常な振動振幅の成長は小さく抑えられる。
【0018】請求項3の前記3つの実施例では、励磁電
流の位相制御によってアンバランスマスの位置を容易に
制御できて複数の加振機の同期を容易にとることができ
るため、振動機械に複数台の加振機を用いることができ
て大型化、長尺化が容易にできる。その位相も容易に所
定値に維持できるので、所望の振動特性を得ることがで
きる。また、振動機械の稼動を停止するときは、ロータ
に内蔵されたマグネットが作る磁界によって制動トルク
が働くので、電源を停止しても速やかに停止することが
でき、振動振幅を小さく抑えることができる。
【0019】
【発明の効果】本発明の加振機によると、励磁電流の位
相制御によって回転磁界に対するアンバランスマスの回
転位置を容易に制御できるので、加振機を複数台設けて
も他の機械的手段を設けることなく容易に複数台の同期
をとることができる。また、励磁電流を遮断すれば他の
付属装置を要することなく速やかに減速できるので取り
付ける振動機械の振動振幅が小さく抑えられ、振動機械
への適用性を高められるという効果がある。また、本発
明の加振機によると、同期をとるための装置は一般的な
永久磁石型電動機の駆動装置でよいので制御装置が複雑
になることはなく、稼動を停止させるに必要な装置を余
分に要することもない。複数台の加振機が用いられる場
合は同期をとるためのタイミングベルトや回転センサも
必要でなく、メンテナンスが容易であり、極めて簡単な
構成にできて実用性が高められるという効果がある。ま
た、本発明の振動機械は、複数台の加振機を用いること
ができて長尺化や大型化が容易であり、加振機の励磁電
流を制御することにより加振機間の位相を所定値に維持
できるので、振動機械に所望の振動を発生させることが
容易にできる。これによって振動機械の実用性を高める
ことができるという効果がある。また、本発明による
と、振動機械の稼動を停止する時は、加振機の電源を切
るだけで制動力が働いて減速し、共振点を速やかに通過
するので振動振幅が小さく抑えられ、振動機械の寿命を
引き伸ばすことができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の加振機の構造図
【図2】本発明の加振機のロータの断面図
【図3】本発明の加振機の第2実施例のロータの断面図
【図4】加振機の回転位置関係を説明する図
【図5】本発明の振動機械の第1実施例である振動コン
ベア
【図6】本発明の振動機械の第2実施例である振動テー
ブル
【図7】本発明の振動機械の第3実施例である振動ミル
【図8】本発明の振動機械の第4実施例である連結振動
コンベア
【図9】1・2自由度振動系の説明図
【符号の説明】
1、52、62、75、76 加振機 2、30 ロータ 3 ステータ 4 軸受 5 アンバランスマス 6 フレーム 7 カバー 21、31 ロータコア 22 スロット 23、32 マグネット 51 トラフ 53、63、73 防振材 54 補強リム 61、71 基台 64 テーブル 72 台 74 ドラム

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電動機の回転子両軸端にアンバランスマス
    が取り付けられ、その回転子を回転させて振動力を発生
    させる加振機において、 前記電動機は、前記回転子の表面付近に二次導体を備
    え、その二次導体よりも前記回転子の軸中心側に永久磁
    石を内包する誘導同期電動機であるとともに、固定子巻
    線の相回転位置と前記永久磁石の極性と前記アンバラン
    スマスの位置(位相)が相対的に一定に保たれているこ
    とを特微とする加振機。
  2. 【請求項2】電動機の回転子両軸端にアンバランスマス
    が取り付けられ、その回転子を回転させて振動力を発生
    させる加振機において、 前記電動機は、前記回転子に永久磁石を内包する同期電
    動機であるとともに、固定子巻線の相回転位置と前記永
    久磁石の極性と前記アンバランスマスの位置(位相)が
    相対的に一定に保たれていることを特微とする加振機。
  3. 【請求項3】請求項1または請求項2記載の加振機を1
    台または複数台備え、その加振機によって生じる加振力
    を利用して物体の処理又は操作をすることを特徴とする
    振動機械。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2016125007A1 (en) * 2015-02-06 2016-08-11 Dynapac Compaction Equipment Ab Vibratory device for compacting machine

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