JP2000299959A - 電動モータおよびこれに使用される転がり軸受 - Google Patents

電動モータおよびこれに使用される転がり軸受

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Abstract

(57)【要約】 【課題】インバータからの交流で作動する電動モータを
高いキャリア周波数で作動させた場合に、回転軸とモー
タケースとの間の転がり軸受に電流が流れないようにす
る。 【解決手段】電動モータ10は、回転軸1とロータ2と
ステータ3とモータケース4と転がり軸受5とからな
る。この電動モータ10の、モータケース4と転がり軸
受5の外輪との間に、絶縁部材6を設ける。この絶縁部
材6は、成形収縮率が1.5体積%以下である合成樹脂
材料により成形された円環である。この電動モータ10
を高いキャリア周波数で作動させると、回転軸1とモー
タケース4との間に大きな電位差が生じる場合がある。
この場合でも、絶縁部材6によりモータケース4と転が
り軸受5とが電気的に絶縁されているため、転がり軸受
5の内輪51と外輪52が等電位となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インバータからの
交流で作動する電動モータに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、エアコンディショナ用の送風
ファン等においては、風量調節を容易にするために、イ
ンバータからの交流で作動する電動モータが使用されて
いる。そして、従来より知られているように、この電動
モータを用いる際にインバータのキャリア周波数を高く
設定すれば、スイッチングに伴って発生するモータ騒音
を低減できる。また、近年における半導体素子の性能向
上や回路技術の向上により、インバータのキャリア周波
数を高く設定することが可能になってきた。これらのこ
とから、上述の電動モータを、インバータのキャリア周
波数を高く設定して作動させることが行われている。な
お、このモータの回転軸は、転がり軸受を介して、金属
製のモータケースに回転自在に支持されている。
【0003】このように、上述の電動モータの作動をイ
ンバータのキャリア周波数を高く設定して行うと、モー
タの回転軸に発生する軸電圧(高周波誘導に基づいて発
生する電圧)が大きくなる傾向にある。軸電圧が大きく
なると、回転軸と金属製のモータケース(ハウジング)
との間に大きな電位差が生じる。これに伴い、両者の間
に取り付けられた転がり軸受の内輪と外輪との間にも大
きな電位差が生じて、この転がり軸受内に電流が流れ易
い状態になる。転がり軸受内に電流が流れると、内輪お
よび外輪の軌道面と転動体の転動面に電食と称される腐
食が発生して、転がり軸受の耐久性が低下するという問
題点がある。
【0004】上記問題点を解決するための従来の方法と
しては、以下のような方法が挙げられる。第1に、電気
的ブラシの設置空間がある場合には、回転軸に電気的ブ
ラシを接触させることにより、回転軸とモータケースと
を等電位にする。その結果、回転軸に接触している内輪
と、モータケースに接触している外輪との間にも電位差
が生じなくなる。
【0005】第2に、導電性を有するグリースを転がり
軸受内に封入することにより、内輪と外輪を等電位に保
持する。導電性を有するグリースとしては、カーボン粒
子のような導電率の高い粒子がグリースに添加されてい
るものが使用される。第3に、基油粘度の高いグリース
を転がり軸受内に封入して、転動体と内外輪との間に厚
い油膜を形成することにより、内輪と外輪を電気的に絶
縁する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の従来法にはそれぞれ以下のような問題点がある。第1
の方法では、特に送風ファン用のモータの場合、電気的
ブラシを設置する空間を確保することが困難である。ま
た、設置空間が確保されたとしても、電気的ブラシによ
る摩耗粉がモータから排出されて空気中に粉塵として放
出されるため、特にクリーンルームの送風ファン用モー
タとして使用することができない。
【0007】第2の方法では、グリースにカーボン粒子
等が混入されているために、通常のグリースを使用した
場合よりも、回転時の騒音が大きくなることが避けられ
ない。また、導電性を有するグリースは高価なものであ
るため、コストが高くなるという問題もある。第3の方
法では、粘度の高いグリースを使用するために、軸受の
トルクが高くなって軸受内の温度が上昇する恐れがあ
る。また、厚い油膜を形成したとしても油膜の厚さには
限界があり、インバータのキャリア周波数の高さによっ
ては、内輪と外輪を電気的に絶縁する効果が得られない
場合もある。また、グリースの経時変化や軸受内への異
物の侵入によって油膜の状態は変化するため、この方法
で内輪と外輪の絶縁状態を長期間保持することは難し
い。
【0008】本発明は、このような従来技術の問題点に
着目してなされたものであり、上記電動モータをインバ
ータからの交流により高いキャリア周波数で作動させた
場合に、回転軸とモータケースとの間に取り付けられた
転がり軸受内に電流が流れることを確実に防止し、しか
も粉塵発生やコストアップ、騒音上昇等の問題点が生じ
ないようにすることを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、金属製の回転軸と、この回転軸に固定さ
れた金属製のロータと、このロータの外側に所定の隙間
を開けて配置された金属製のステータと、このステータ
の外側に固定された金属製のモータケースと、前記回転
軸をこのモータケースに対して回転自在に支持する、内
外輪および転動体が金属製である転がり軸受とを備え、
前記ステータにインバータから交流を供給することで回
転軸が回転する電動モータにおいて、前記転がり軸受の
外輪の外周面とモータケースとの間および/または内輪
の内周面と回転軸との間に、成形収縮率が1.5体積%
以下である合成樹脂材料により円環状に成形された絶縁
部材を有することを特徴とする電動モータを提供する。
【0010】本発明はまた、この電動モータに使用され
る、内外輪および転動体が金属製である転がり軸受であ
って、外輪の外周面および/または内輪の内周面に、成
形収縮率が1.5体積%以下である合成樹脂材料により
円環状に成形された絶縁部材を有することを特徴とする
転がり軸受を提供する。本発明の電動モータによれば、
前記絶縁部材が、回転軸および/またはモータケースと
両者間の転がり軸受とを電気的に絶縁しているため、モ
ータの回転軸に発生する軸電圧が大きくなって、回転軸
とモータケースとの間に大きな電位差が生じた場合で
も、両者間の転がり軸受内に電流が流れることが防止さ
れる。
【0011】本発明において、前記絶縁部材は、成形収
縮率が1.5体積%以下である合成樹脂材料により、円
環状に成形された部材である。絶縁部材の成形材料とし
て成形収縮率が1.5体積%以下の合成樹脂材料を使用
することにより、円環状に成形された絶縁部材の真円度
が良好になり、クリープ特性も良好になる。絶縁部材の
真円度が良好であると、モータの回転軸と転がり軸受と
の同軸度をこの絶縁部材の介在によって悪化させること
が防止される。絶縁部材のクリープ特性が良好である
と、この絶縁部材を設けることによって電動モータの耐
久性が低下することが防止される。
【0012】絶縁部材の成形材料として使用する合成樹
脂材料は、電動モータの使用環境に応じた耐熱性および
耐油性等を備えている必要がある。また、合成樹脂単独
での成形収縮率が1.5体積%を超える場合には、充填
材を添加することにより成形収縮率を1.5体積%以下
(好ましくは1.0体積%以下)にしてもよい。このよ
うな合成樹脂材料としては、ポリブチレンテレフタレー
ト(PBT)、ポリフェニレンサルファイド(PP
S)、ポリアミド66(PA66)、ポリアミド6(P
A6)、芳香族ナイロン、およびポリアセタール(PO
M)から選択された合成樹脂に、ガラス繊維、シリカ粒
子、およびチタン酸カリウム繊維から選択された充填材
を、成形収縮率が1.5体積%以下(好ましくは1.0
体積%以下)となるように添加したものが挙げられる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
説明する。図1は、本発明の一実施形態に相当する電動
モータを示す断面図である。この電動モータ10は、回
転軸1と、ロータ2と、ステータ3と、モータケース4
と、二つの転がり軸受5と、二つの円環状の絶縁部材6
とを備えている。これらのうち絶縁部材6を除いた部材
は金属製である。また、この電動モータ10は、ステー
タ3にインバータから交流を供給することにより、回転
軸1が回転して作動するものである。
【0014】回転軸1は、長さ方向の中心部11が両方
の端部12,13より太く、中心部11と両端部12,
13との境界に、軸に垂直なフランジ面14が設けてあ
る。円筒形のロータ2は、回転軸1の中心部11に固定
されている。ロータ2の外周側に、内径がロータ2の外
径より僅かに大きな円筒形のステータ3が配置されてい
る。
【0015】モータケース4は、ステータ3の外周部に
配置される円筒形の本体部41と、本体部41の底面を
塞ぐ蓋部42,43とからなる。本体部41の軸方向の
長さは、回転軸1の中心部11の長さと同じである。こ
の本体部41の内周面にステータ3が固定されている。
蓋部42,43は、本体部41の底面の周縁部を塞ぐフ
ランジ部42a,43aと、中心部を塞ぐ有底円筒形の
凸部42b,43bとからなる。凸部42b,43b
は、フランジ部42a,43aの内周から、軸と略平行
に外側に突出している。回転軸1をモータケース4の外
部に突出させる側の蓋部42には、凸部42bの底部に
回転軸1を貫通させる円孔42cが設けてある。
【0016】二つの転がり軸受5は、図2に示すよう
に、内輪51と、外輪52と、転動体53と、保持器5
4と、シールド板55とで構成され、これら全ての部材
が金属製である。各転がり軸受5の内輪51は、回転軸
1の端部12,13に、内輪51の端面をフランジ面1
4に接触させた状態で取り付けられている。また、両転
がり軸受5の外輪52に、円環状の絶縁部材6が取り付
けられている。この絶縁部材6の形状は、外輪52の外
周面に配置される筒状部61と、外輪52の端面に配置
される縁部62とが、断面L字状に連結されたような形
状である。
【0017】この絶縁部材6は、成形収縮率が1.5体
積%以下である合成樹脂材料を使用して、射出成形によ
り成形されたものである。筒状部61の真円度を高くす
るために、金型のゲート形状をディスクゲートにして射
出成形を行う。その結果、図3に示すような成形体が得
られる。この成形体を、ディスクゲート7と縁部62と
の境界(図3に1点鎖線Cで示す)で切断することによ
り、絶縁部材6からディスクゲート7およびスプルー8
を分離する。
【0018】ここでは、絶縁部材6の成形を、筒状部6
1の内径が転がり軸受5の外輪52の外径より僅かに小
さくなり、筒状部61の外径が凸部42b,43bの内
径より僅かに大きくなるようにして行う。これにより、
この絶縁部材6の筒状部61は、転がり軸受5の外輪5
2とモータケース4の凸部42b,43bとに対して圧
入により固定可能な寸法に形成される。
【0019】したがって、この絶縁部材6の取付けの際
には、先ず、筒状部61を外輪52の外周面に圧入する
ことにより、一定の締め代で転がり軸受5に固定する。
その後、この筒状部61を凸部42b,43bの内周面
に圧入することにより、転がり軸受5と一体になった絶
縁部材6をモータケース4内に一定の締め代で固定す
る。これにより、絶縁部材6は、転がり軸受5の外輪5
2の外周面とモータケース4との間に固定される。
【0020】なお、絶縁部材6の筒状部61の軸方向長
さBを、転がり軸受5の外輪52の幅(軸方向長さ)A
に対する比(B/A)が0.5〜0.8となるようにす
ることが好ましい。この比が0.5未満であると、絶縁
部材6とモータケース4の凸部42b,43b内面との
接触面積が不十分となって、時間の経過につれて筒状部
61の厚さが減少していく恐れがある。筒状部61の厚
さが減少すると、モータケース4内で転がり軸受5がが
たつき、異常音や振動が発生する場合がある。一方、こ
の比(B/A)が0.8を超えると、転がり軸受5に生
じた熱が放出され難くなるため、好ましくない。
【0021】このような構成である電動モータ10は、
インバータのキャリア周波数を高く設定して作動させた
結果、回転軸1に発生する軸電圧が大きくなって、回転
軸1とモータケース4との間に大きな電位差が生じた場
合でも、絶縁部材6によりモータケース4と転がり軸受
5とが電気的に絶縁されているため、転がり軸受5の内
輪51と外輪52が等電位となって、転がり軸受5内に
電流が流れることが防止される。これにより、内輪51
および外輪52の軌道面と転動体53の転動面に電食が
発生することが防止されるため、転がり軸受5の耐久性
が向上する。また、従来の対策のような、粉塵発生やコ
ストアップ、騒音上昇等の問題点も生じない。
【0022】これに対して、この絶縁部材6がない場合
には、モータケース4と転がり軸受5の外輪52が等電
位になり、回転軸1と転がり軸受5の内輪51が等電位
になるため、転がり軸受5の内輪51と外輪52との間
に電位差が生じて、転がり軸受5内に電流が流れる。そ
の結果、内輪51および外輪52の軌道面と転動体53
の転動面に電食が発生して、転がり軸受5の耐久性が悪
くなる。
【0023】なお、この実施形態では、絶縁部材6を転
がり軸受5の外輪52の外周面とモータケース4との間
にのみ設けているが、内輪51の内周面と回転軸1との
間にのみ設けてもよいし、これら両方の位置に設けても
よい。また、この実施形態の電動モータ10は、エアコ
ンディショナ用の送風ファン等に使用されるモータであ
るが、本発明の電動モータはこれに限定されるものでは
なく、インバータからの交流で作動する電動モータであ
ればいずれのものにも適用できる。
【0024】
【実施例】次に、成形に使用した材料の成形収縮率の違
いによる、絶縁部材の性能の違いを以下のようにして調
べた。転がり軸受5として、内輪51の内径が15m
m、外輪52の外径が32mm、幅が9mmである単列
深溝玉軸受を用意した。この軸受の外輪52の外周面に
圧入する上記実施形態の絶縁部材6として、図3に示す
寸法D(筒状部61の内径)が31.95mmであり、
寸法T(筒状部61の厚さ)が1.5mmであり、寸法
B(筒状部61の軸方向長さ)が7mmであり、寸法t
(縁部62の厚さ)が2mmであり、寸法W(縁部62
の幅)が3.25mmである成形体を、下記の材料を使
用して、ゲート形状をディスクゲート7とした射出成形
法により成形した。前記比(B/A)は0.78であ
る。また、モータケース4の凸部42b,43bの内径
は35mmである。
【0025】材料は以下の市販品をそのまま使用した。 実施例1:ポリプラスチック(株)製、「ジュラネック
ス7407」 実施例2:ポリプラスチック(株)製、「ジュラネック
ス3300」 実施例3:ポリプラスチック(株)製、「フォートロン
1140A4」 比較例1:ポリプラスチック(株)製、「ジュラネック
ス2000」 比較例2:日本合成ゴム(株)製、「Stanyl T
S300」 これらの材料の成分と成形収縮率を表1に示す。なお、
表1に示す充填材の含有率は、混合物中での存在率であ
る。また、表1の成形収縮率はメーカのカタログ値で、
流動直角方向の値を示す。
【0026】
【表1】
【0027】先ず、得られた絶縁部材6を、二つの転が
り軸受5の外輪52の外周面に圧入して一体化する。こ
の状態で、絶縁部材6の外周面の真円度を測定する。こ
の真円度が10μm以下であれば、絶縁部材6の成形精
度が良好である「○」と判断し、10μmを超えた場合
には、絶縁部材6の成形精度が良好でない「×」と判断
した。
【0028】次に、二つの転がり軸受5の外輪52に一
体化された絶縁部材6の筒状部61を、モータケース4
の凸部42b,43bの内周面にそれぞれ圧入する。こ
のようにして、実施例1〜3,比較例1,2毎に、同じ
絶縁部材6が一体化された二つの転がり軸受5を、モー
タケース4と回転軸1との間に取り付けて、上記実施形
態の電動モータ10を組み立てる。
【0029】次に、この電動モータ10のモータケース
4と回転軸1との間に電位差(20V)を生じさせ
態で、室温で2000時間放置した後に、この電動モー
タ10を分解して、転がり軸受5に電食が発生している
かどうかを調べた。この試験の結果、電食が発生してい
なかった場合には、絶縁部材6の絶縁性が良好である
「○」と判断し、電食が発生していた場合には、絶縁部
材6の絶縁性が良好でない「×」と判断した。
【0030】一方、絶縁部材6の筒状部61のモータケ
ース4に対する締め代を10μmとし、前述のようにし
て組み立てた電動モータ10を80℃の雰囲気に100
時間放置した後に、この電動モータ10を分解して、絶
縁部材6の筒状部61の厚さTの減少量を測定した。そ
の結果、厚さの減少量が3μm以下である場合には、絶
縁部材6の耐クリープ性が良好である「○」と判断し、
3μmを超えた場合には、絶縁部材6の耐クリープ性が
良好でない「×」と判断した。
【0031】これらの結果を下記の表2に示す。
【0032】
【表2】
【0033】この表に示すように、絶縁部材6の成形材
料の成形収縮率が1.5体積%以下である実施例1〜3
は、絶縁性、耐クリープ性、成形精度の全てが良好とな
るが、1.5体積%を超える比較例1,2では、絶縁性
は良好であるが、耐クリープ性と成形精度は不良になる
ことが分かる。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の電動モー
タによれば、インバータからの交流により高いキャリア
周波数で作動させた場合でも、回転軸とモータケースと
の間に取り付けられた転がり軸受内に電流が流れること
が確実に防止されて、転がり軸受の耐久性が向上する。
また、従来の対策のような、粉塵発生やコストアップ、
騒音上昇等の問題点も生じない。
【0035】本発明の転がり軸受によれば、この軸受
を、インバータからの交流で作動する電動モータの回転
軸とモータケースとの間に取り付けることにより、本発
明の電動モータと同じ効果を有する電動モータが得られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に相当する電動モータを示
す断面図である。
【図2】実施形態で使用した、転がり軸受に絶縁部材が
一体化されたものを示す概略断面図である。
【図3】実施形態で作製した絶縁部材の成形方法を説明
するための図である。
【符号の説明】
1 回転軸 2 ロータ 3 ステータ 4 モータケース 5 転がり軸受 6 絶縁部材 10 電動モータ 51 内輪 52 外輪 53 転動体

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属製の回転軸と、この回転軸に固定さ
    れた金属製のロータと、このロータの外側に所定の隙間
    を開けて配置された金属製のステータと、このステータ
    の外側に固定された金属製のモータケースと、前記回転
    軸をこのモータケースに対して回転自在に支持する、内
    外輪および転動体が金属製である転がり軸受とを備え、
    前記ステータにインバータから交流を供給することで回
    転軸が回転する電動モータにおいて、 前記転がり軸受の外輪の外周面とモータケースとの間お
    よび/または内輪の内周面と回転軸との間に、成形収縮
    率が1.5体積%以下である合成樹脂材料により円環状
    に成形された絶縁部材を有することを特徴とする電動モ
    ータ。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の電動モータに使用され
    る、内外輪および転動体が金属製である転がり軸受であ
    って、 外輪の外周面および/または内輪の内周面に、成形収縮
    率が1.5体積%以下である合成樹脂材料により円環状
    に成形された絶縁部材を有することを特徴とする転がり
    軸受。
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