JP2000299263A - シリコン系部材の固体接合方法 - Google Patents

シリコン系部材の固体接合方法

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JP2000299263A
JP2000299263A JP11107199A JP10719999A JP2000299263A JP 2000299263 A JP2000299263 A JP 2000299263A JP 11107199 A JP11107199 A JP 11107199A JP 10719999 A JP10719999 A JP 10719999A JP 2000299263 A JP2000299263 A JP 2000299263A
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bonding
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silicon wafer
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Yoshiaki Mori
義明 森
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高温に加熱せずに、かつ接着剤などを用いず
にシリコン系部材を相互に接合する。 【解決手段】 原料ガス源40からのCFに第1水
バブリングユニット42からの水蒸気を添加して放電ユ
ニット36に供給してHFを生成し、さらに処理ガス配
管34に第2水バブリングユニット58からの水を添加
してフッ化・接合処理部10の処理チャンバ12に供給
し、シリコンウエハ24の自然酸化膜を除去する。その
後、第1、第2水バブリングユニットによる水蒸気の添
加を停止し、放電ユニット36で生成したフッ素単原子
によりシリコンウエハ24をフッ化処理し、フッ化処理
の終了と同時にシリンダ18を作動してシリコンウエハ
24をシリコンウエハ16のシリコン酸化膜17に圧接
して接合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シリコンとシリコ
ン、シリコンとシリコン化合物またはシリコン化合物同
士を相互に接合するシリコン系部材の固体接合方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、シリコン基板や石英またはガラス
などのシリコン系部材同士を接合する場合、一般に接着
剤による接着が行われていた。しかし、接着剤を用いた
接合は、熱に弱い樹脂からなる接着剤を介在させている
ため、高温処理を必要とする部材や、高温雰囲気中で使
用するような部材に対しては適用することができない。
また、半導体装置のように高い清浄度が要求されるよう
な場合、接着剤がパーティクルとして半導体ウエハの表
面に付着し、半導体装置の絶縁破壊の原因となったりす
る場合がある。
【0003】このため、高い精度を要求される分野や使
用環境が高温となる分野などにおいては、石英やガラス
を高温に加熱して融着する接合が行われる。ところが、
この融着による接合は、ガラスや石英を融着できる程度
に加熱する必要があるばかりでなく、高温で変形しやす
いガラスや石英を所定の形状に保持することが容易でな
い。
【0004】そこで、接合するガラスや石英を相互に密
着させておき、両者間にフッ化水素酸を含んだ溶液を拡
散させるとともに、室温において両者を加圧して24時
間等の長時間放置して接合する方法が提案されている
(特開平10−36145号公報)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の特開平
10−36145号公報に記載のフッ化水素酸溶液を使
用する接合方法は、表面に二酸化シリコン(Si
)を有するものにしか適用することができず、適
用範囲が極めて狭い。また、上記公報に記載の接合方法
は、接合時にフッ化水素酸溶液を用いるために取り扱い
が容易でないばかりでなく、接合後に残存するフッ化水
素酸溶液を高価な純水を用いて洗い流す必要があり、接
合コストが高くなる。しかも、加圧した状態において2
4時間等の長時間放置しておく必要があり、迅速な接合
をすることができない。
【0006】一方、半導体装置の分野においては、接着
剤を利用してSOI(Silicon On Insu
lator)構造を得るための基板(SOI基板)を製
造することが行なわれている。SOI構造は、絶縁性基
板の表面に薄い単結晶シリコン層を設け、この単結晶シ
リコン層にトランジスタなどの素子を形成したものであ
る。ところが、ガラスや石英などの絶縁性基板に所定の
結晶方位を有するシリコン単結晶を形成(成膜)するこ
とは、現状の技術では極めて困難である。このため、現
状においては、従来と同様にして得た少なくとも一方が
単結晶からなるシリコン基板を2枚用意し、単結晶シリ
コン基板の一側面にシリコン酸化膜からなる絶縁層を形
成したのち、この絶縁層を介して2枚のシリコン基板を
接着剤によって接着し、さらに単結晶シリコン基板を単
結晶シリコンが所定の厚さ(薄さ)となるように研削、
研磨してSOI基板を得ている。このようにして作製し
たSOI基板は、樹脂からなる接着剤を用いているた
め、高温処理をすることができない欠点がある。また、
接着剤に含まれる樹脂や溶剤がパーティクルとして半導
体装置に悪影響を及ぼすおそれがある。
【0007】本発明は、前記従来技術の欠点を解消する
ためになされたもので、高温に加熱せずに、かつ接着剤
などを用いずにシリコン系部材を相互に接合することを
目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明に係るシリコン系部材の接合方法は、相互
に接合するシリコン系物質の少なくとも一方をハロゲン
系ガスによってハロゲン化処理したのち、前記ハロゲン
化処理したシリコン系部材を酸素または水と接触しない
ように維持しつつ両シリコン系部材を接触させて接合す
ることを特徴としている。
【0009】このように構成した本発明は、ハロゲン系
ガスをシリコン系部材に接触させた場合に、シリコン系
部材がハロゲン系ガスによってエッチングされるような
場合であっても、ハロゲン系ガスの供給を停止したとき
にハロゲンの一部がシリコン系部材の表面に一部残存す
る。そこで、表面に残存したハロゲンが酸素や水と接触
して酸素と置換させる前に、すなわちハロゲン化処理し
たシリコン系部材を酸素や水と接触しないようにして接
合する両シリコン系部材を相互に接触させると、一方の
シリコン系部材に残存しているハロゲンが他方のシリコ
ン系部材に拡散し、シリコン系部材中の結晶を形成して
いる結合が切断されて活性な結合手を生じ、両シリコン
系部材が結合される。したがって、シリコン系部材を高
温に加熱したり、接着剤等を用いることなく接合するこ
とができる。
【0010】接合は、ハロゲン化処理の直後に行なうと
よい。ハロゲン化処理の直後に接合を行なえば、シリコ
ン系部材の表面に残存しているハロゲンの量も多く、容
易に接合ができて接合力も大きくなる。そして、接合を
する場合、両シリコン系部材を相互に圧接して行うと、
両者の接触面積が増大して接合をより容易に、強固に行
なうことができる。さらに、接合は、シリコン系部材を
加熱して行うようにすると、シリコン系部材の表面に残
存したハロゲンの拡散がより活発となって接合時間の短
縮を図ることができる。また、接合をハロゲン化処理し
た位置において行うと、ハロゲン化処理したシリコン系
部材が搬送に伴う酸素や水を含む大気と接触する危険性
を回避することができる。そして、接合をハロゲン系ガ
スの存在下において行なえば、処理したシリコン系部材
が酸素や水と接触するのを防止することができるととも
に、ハロゲンがシリコン系部材の表面に確実に存在する
こととなり、接合を確実に行なうことができる。さら
に、ハロゲン化処理と接合とをシリコン系部材を移動さ
せつつ行なういわゆるインライン処理を行なえば、接合
処理の効率を高めることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明に係るシリコン系部材の固
体接合方法の好ましい実施の形態を、添付図面にしたが
って詳細に説明する。
【0012】図1は、本発明の実施の形態に係るシリコ
ン系部材の固体接合方法を実施する装置を説明する図で
ある。図1において、フッ化・接合処理部10は、後述
する表面処理用のガスが導入される処理チャンバ12を
有している。処理チャンバ12は、内部にベース14が
設けてあって、このベース14の上に接合する一方のシ
リコン系部材であるシリコンウエハ16を配置できるよ
うにしてある。このシリコンウエハ16は、上面にシリ
コン系部材となるシリコン酸化膜17が所定の厚さ形成
してある。
【0013】また、処理チャンバ12内には、ベース1
4の上方に加圧手段となるシリンダ18が配設してあ
り、シリンダ18のロッド20に取り付けた加圧板22
の下面に、他方のシリコン系部材(例えばシリコンウエ
ハ)24を装着できるようになっている。したがって、
シリンダ18を作動させることにより、シリコンウエハ
24を矢印28のように昇降させることが可能となって
いて、シリコンウエハ24の下面をシリコンウエハ16
に設けたシリコン酸化膜17の上面に圧接できるように
なっている。そして、処理チャンバ12には、加熱手段
となるヒータ30が設けてあって、処理チャンバ12の
内部を所定の温度に加熱することができるようにしてあ
る。
【0014】処理チャンバ12は、ガス導入口と排気口
とが設けてあって、排気口が図示しない排気ポンプなど
の排気手段に接続してあって、処理チャンバ12内に導
入したガスを矢印32のように排出できるようにしてあ
る。また、ガス導入口には、処理ガス配管34を介して
放電ユニット36のガス流出口側が接続してある。そし
て、放電ユニット36のガス流入口側には、原料ガス配
管37を介して原料ガス源40が接続してある。放電ユ
ニット36は、詳細を後述するように、原料配管37を
介して供給された安定なハロゲン系ガスを介した気体放
電を発生し、シリコンウエハ16、24の表面処理をす
るための活性種を生成して処理チャンバ12に供給す
る。
【0015】さらに、原料ガス配管37には、弁38、
39が設けてあるとともに、第1水バブリングユニット
42が接続してある。この第1水バブリングユニット4
2は、弁39の上流側と下流側とに一端を接続した分岐
管44、46を介して原料ガス配管37に接続してあ
る。したがって、放電ユニット36には、原料ガス配管
37を介して原料ガス源40から処理ガス用の原料ガス
となるハロゲン系ガス(この実施形態の場合、C
)を供給できるようになっているとともに、分岐
管44を介してCFの一部を第1水バブリングユニ
ット42に導入することにより、CFと水(水蒸
気)との混合ガスを供給できるようにしてある。また、
分岐管44には、弁47が設けてあって、第1水バブリ
ングユニット42に供給するCFの量を調節できる
ようになっている。
【0016】一方、処理ガス配管34には、希釈ガス配
管48を介して希釈ガスとなる窒素ガスを処理ガス配管
34に供給する窒素ガス源50が接続してある。そし
て、希釈ガス配管48には、弁51、52が設けてあっ
て、処理ガス配管34に供給する窒素ガスの量を調節で
きるようになっている。また、希釈ガス配管48には、
弁52の上流側と下流側とに設けた分岐管54、56を
介した第2水バブリングユニット58が接続してあり、
窒素ガスの一部を第2水バブリングユニット56に供給
することにより、処理ガス配管34を流れるガスに水
(水蒸気)を添加できるようにしてある。第2水バブリ
ングユニット58に供給する窒素ガスの量は、分岐管5
4に設けた弁60によって調節可能となっている。さら
に、希釈ガス配管48には、分岐管56の接続部下流側
にヒータ62が設けてあって、希釈ガス配管48を流れ
る窒素ガス、または窒素ガスと水蒸気との混合ガスを加
熱することができるようにしてある。
【0017】上記のごとく構成した実施形態の装置によ
るシリコン系部材の固体接合方法は、次のごとくして行
なう。なお、この実施形態においては、接合するシリコ
ン系部材として、図1に示したように、一方が表面にシ
リコン酸化膜17を有する単結晶シリコンウエハ16、
他方が単結晶または多結晶シリコンからなるシリコンウ
エハ24である場合について説明する。
【0018】まず、シリコンウエハ16、24を処理チ
ャンバ12内に配置したのち、両者の接合を確実に行な
うため、シリコンウエハ24に形成されている自然酸化
膜の除去処理を行なう。この自然酸化膜の除去は、処理
チャンバ12にHF を含むガス、または処理チャン
バ12内にHF を生成してHF イオンによるフ
ッ化処理を行なう。
【0019】すなわち、弁38、39、47を開いて放
電チャンバ36にCFと水蒸気との混合ガスを供給
し、放電チャンバ36においてこの混合ガスを介した放
電を発生させる。これにより、
【0020】
【化1】CF+e→F+COF +e
【0021】
【化2】 F+CF +2HO→4HF+CO または
【0022】
【化3】 F+CF +HO→2HF+COF のようにCFと水蒸気(水)とが反応してHFが生
成される。このHF、COFを含むガスは、処理ガ
ス配管34を介して処理チャンバ12に送られる。さら
に、弁51、52、60を開いて希釈ガスである窒素ガ
ス中に水蒸気を添加して処理ガス配管34を流れるガス
に添加すると、処理ガス配管34を流れるガス中に含ま
れるHFと水蒸気とが
【0023】
【化4】2HF+HO→HF +H のように反応してフッ素系の分子イオンHF が生成
されるとともに、COFが水蒸気と次のように反応
してHFを生ずる。
【0024】
【化5】COF+HO→2HF+CO 化学式5の反応により生じたHFは、化学式4のように
水蒸気と反応してHF イオンに変わる。そして、処
理チャンバ12に導入されたHF イオンは、シリコ
ンウエハ24の表面に存在するイオン性結合の二酸化シ
リコン(SiO)からなる自然酸化膜と次のように
反応し、これをエッチングして除去する。このとき、シ
リコンウエハ16に形成してあるシリコン酸化膜17も
エッチングされるが、自然酸化膜はシリコン酸化膜17
に比較して非常に薄いため、シリコン酸化膜17に大き
な影響を与えない。
【0025】
【化6】12HF +8SiO→4Si
+6HO+5O+12e なお、本発明者等の研究によると、HF イオンは、
酸化シリコンをエッチングするが、単結晶シリコンや多
結晶シリコンまたは窒化シリコン(SiN)などの他
のシリコン系部材をエッチングしない。したがって、シ
リコン系部材の表面に自然酸化膜が存在している場合に
は、HF イオンを含むガスを用いることにより、自
然酸化膜を他のシリコン系部材に対して選択的にエッチ
ング、除去することができる。また、本発明者等の研究
によると、希釈ガスに充分な水蒸気を添加した場合、エ
ッチングする部材の温度を100℃程度に加熱しても酸
化シリコンをエッチングすることができる。
【0026】そこで、自然酸化膜をHF イオンによ
ってエッチング除去する場合、希釈ガス配管48に設け
たヒータ62によって窒素と水蒸気との混合ガスを加熱
するとともに、処理チャンバ12のヒータ30に通電し
てシリコンウエハ16、24を100℃程度に加熱す
る。これにより、シリコンウエハ16、24に付着する
水分子は、熱エネルギーを受けてシリコンウエハ16、
24から速やかに離脱し、自然酸化膜を除去したシリコ
ンウエハ24が第2水バブリングユニット58から供給
される水分によって再び酸化されるのを防ぐことができ
る。
【0027】上記のようにしてシリコンウエハ24の自
然酸化膜を除去したならば、弁47と弁60とを閉じて
第1水バブリングユニット42と第2水バブリングユニ
ット58とへのガスの供給を停止する。これにより、放
電ユニット36には、CFのみが供給される。そし
て、放電ユニット36において放電を発生させると、C
は、放電エネルギーによって分解され、フッ素単
原子(F)やF、COFなどを生ずる。そこ
で、この生成されたフッ素単原子を希釈ガスによって適
度の濃度に希釈して処理チャンバ12に導入すると、
【0028】
【化7】Si+4F→SiF のようにシリコンと反応し、単結晶シリコンまたは多結
晶シリコンからなるシリコンウエハ24がハロゲン化処
理であるフッ化処理されてエッチングされる。
【0029】このシリコンウエハ24のフッ化処理を短
時間施したのち、放電ユニット36へのCFの供給
を停止するとともに、直ちにシリンダ18を作動してシ
リコンウエハ24を下降させ、シリコンウエハ24を酸
素や水と接触させずに、すなわち酸素や水分を含む空気
(大気)と接触させずにシリコンウエハ16のシリコン
酸化膜17に圧接する。これにより、シリコンウエハ2
4は、SiFを形成できなかった表面に残存するフ
ッ素が、空気中に存在する酸素や水を構成している酸素
と置換されて酸化されるのを防止することができ、シリ
コンウエハ24に残存したフッ素がシリコンウエハ16
のシリコン酸化膜17とシリコンウエハ24とによって
閉じ込められる。そして、閉じ込められたフッ素は、シ
リコンウエハ24の内部に拡散して結晶を形成している
結合手を切断するとともに、一部がシリコン酸化膜17
側に拡散してその結合手を切断する。このため、シリコ
ンウエハ24とシリコン酸化膜17との表層部にフリー
な結合手が生じて相互に結合し、シリコンウエハ24と
シリコンウエハ16とがシリコン酸化膜17を介して接
合される。
【0030】このように、シリコンウエハ16とシリコ
ンウエハ24とをシリコン酸化膜17を介して接着剤を
用いずに固体接合することができるため、実施形態のよ
うにしてSOI基板を形成した場合、高温処理が可能と
なって種々の高性能な半導体装置を容易に製造すること
ができる。しかも、接着剤を使用していないため、パー
ティクルが発生するおそれもない。また、フッ化水素酸
溶液などを使用せずにドライな処理によって接合するこ
とができるために接合処理が容易であるとともに、シリ
コンウエハ24に残存するフッ素が結合を切断するた
め、比較的短時間で接合することができる。特に、シリ
ンダ18によって接合する両シリコンウエハ16、24
を相互に密接するように加圧することにより、両者の接
触面積が増大してフッ素が容易にシリコン酸化膜17側
に拡散するため、接合時間の短縮を図ることができると
ともに、接合強度を高めることができる。また、ヒータ
30によってシリコンウエハ16、24を数100℃の
高温に加熱すると、フッ素の拡散速度が大きくなってよ
り迅速な接合が可能となる。そして、シリコンウエハ1
6、24を加圧、加熱することにより、数分ないし数1
0分以内に接合することができる。
【0031】さらに、フッ素による表面処理の直後に接
合しているため、シリコンウエハ24の表面に存在する
フッ素の離脱を防ぐことができ、接合が容易に行なえる
とともに、接合強度を高めることができる。しかも、表
面処理をした場所である処理チャンバ12内において接
合処理をしているため、フッ化処理したシリコンウエハ
24やシリコンウエハ16が水分や酸素を含んでいる空
気と接触するのを防ぐことができ、両者の接合を確実に
行なうことができる。
【0032】なお、シリンダ18による加圧圧力は、接
合する部材の強度、形状などによって異なるが、できる
だけ大きい方が望ましい。また、加熱温度も軟化しない
限り高温の方が望ましい。そして、前記実施形態におい
ては、単結晶シリコンまたは多結晶シリコンからなるシ
リコンウエハ24とシリコンウエハ16のシリコン酸化
膜17とを接合した場合について説明したが、単結晶シ
リコンと多結晶シリコンとの組み合わせを含むシリコン
同士、シリコンと窒化シリコン(シリコン系部材)、さ
らには酸化シリコン同士、窒化シリコン同士、酸化シリ
コンと窒化シリコンなども同様にして接合することがで
ききる。
【0033】さらに、前記実施形態においては、シリコ
ンウエハ24のフッ化処理をしたのち、放電ユニット3
6へのCFの供給を停止した場合について説明した
が、シリコンウエハ24のフッ化処理後も処理チャンバ
12にフッ素単原子を含むガスを供給し、ハロゲンであ
るフッ素の存在下において接合処理を行なってもよい。
このように、フッ素単原子を含むガスの存在下で接合処
理を行なえば、フッ素がシリコンウエハ24の表面に確
実に存在するため、接合を確実に行なうことができる。
また、前記実施形態においては、シリンダ18によって
加圧しつつ接合する場合について説明したが、接合する
部材の大きさや重さなどによっては自重による接触圧だ
けで接合することが可能である。さらに、前記実施形態
においては、加熱しつつ接合する場合について説明した
が、時間がかかるが加熱しなくとも接合することができ
る。
【0034】図2は、本発明の第2実施形態に係る接合
方法の説明図である。図2において、フッ化処理をする
一方のシリコン系部材であるシリコン基板70は、受け
台72の上に配置され、コンベヤなどの搬送装置74に
よって矢印76のように搬送されるようになっている。
そして、搬送装置74の上部には、搬送装置74に沿っ
て酸化膜除去部80、フッ化処理部90、接合部材重ね
部100、接合処理部110が設けてある。
【0035】酸化膜除去部80は、CFと水蒸気と
が供給され、これらを反応させてHFを生成する放電ユ
ニット36aと、搬送装置74の上方に配置した吹き付
けユニット82とを有し、放電ユニット36aからのガ
スを処理ガス配管34aによって吹き付けユニット82
に輸送し、吹き付けユニット82の下方を通過するシリ
コン基板70に吹き付けることができるようにしてあ
る。また、処理ガス配管34aには、本図に図示しない
水蒸気供給部から水蒸気を供給できるようにしてあっ
て、吹き付けユニット82がシリコン基板70に吹き付
ける処理ガス84にCF イオンを含ませ、このイオ
ンによってシリコン基板70をフッ化処理して自然酸化
膜を除去できるようにしてある。なお、処理ガス配管3
4aにヒータを設けて処理ガス84を加熱したり、搬送
装置74の近傍にヒータを配置してシリコン基板70を
100℃前後に加熱するようにしてもよい。
【0036】フッ化処理部90は、CFが供給され
てこれを分解してフッ素単原子を生成する放電ユニット
36bを有する。また、フッ化処理部90には、処理ガ
ス配管34bを介して放電ユニット36bに接続した吹
き付けユニット92を備えている。この吹き付けユニッ
ト92は、搬送装置74の上方に位置していて、搬送装
置74によって搬送されつつ酸化膜除去部80において
酸化膜を除去され、フッ化処理部90に搬入されてきた
シリコン基板70にフッ素単原子を含む処理ガス94を
吹き付け、シリコン基板70の表面をフッ化処理する。
【0037】フッ化処理部90においてフッ化処理され
たシリコン基板70は、搬送装置74によって接合部材
重ね部100に搬入される。接合部材重ね部100は、
搬送装置74の上方に吹き付けユニット102を有して
いる。この吹き付けユニット102は、配管104を介
して窒素ガス源106に接続してあって、搬送装置74
によって移動しているシリコン基板70に窒素ガス10
8を吹き付け、フッ化処理後のシリコン基板70が空気
に触れて酸化するのを防止している。また、接合部材重
ね部100は、搬送装置74の近傍に図示しない積重ね
ロボットが備えてあって、この積重ねロボットが他方の
シリコン系部材であるシリコン基板120をシリコン基
板70の上に重ねる。
【0038】シリコン基板120は、単結晶シリコンか
らなっていて、接合面に本図に図示しないシリコン酸化
膜が形成してある。そして、シリコン基板120は、基
板保持具122に保持させてあり、図示しない他の搬送
系統によって前記と同様にしてフッ化処理がしてある。
そして、基板保持具122は、適度の重量を有していて
シリコン基板70、120間に接合圧力を作用させるこ
とができるようになっているとともに、下部の周縁部に
複数の受入れガイド124が設けてあり、シリコン基板
70を保持させた受け台72の上部を複数の受入れガイ
ド124間に嵌入させることができるようにしてある。
なお、シリコン基板120は、フッ化処理をしていなく
ともよい。このことは、シリコン基板120にシリコン
酸化膜が設けてない場合も同様である。
【0039】相互に重ね合わされたシリコン基板70、
120は、搬送装置74によって接合処理部110に搬
入される。接合処理部110は、配管112を介して窒
素ガス源106に接続してある吹き付けユニット114
を備えている。また、接合処理部110は、配管112
にヒータ116が設けてあって、吹き付けユニット11
4に供給する窒素ガスを高温に加熱できるようにしてあ
る。したがって、吹き出しユニット114は、加熱窒素
ガス118をシリコン基板70、120に吹き付け、こ
れらを加熱するようになっている。
【0040】このように構成した第2実施形態において
は、シリコン基板70を移動させつつフッ化処理、接合
処理をするため、連続的なフッ化処理、接合処理をする
ことが可能となって、接合処理の効率を高めることがで
きる。なお、接合処理部110が長い場合、図2に示し
たように、配管112の吹き出しユニット114との接
続部を複数に分岐させ、吹き出しユニット114の全体
から一様に加熱窒素ガス118を吹き出すようにするこ
とが望ましい。
【0041】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明によれ
ば、ハロゲン系ガスをシリコン系部材に接触させてハロ
ゲン化処理することにより、ハロゲンの一部がシリコン
系部材の表面に一部残存し、これが酸素や水と接触して
酸素と置換させる前に、すなわちハロゲン化処理したシ
リコン系部材を酸素や水と接触しないようにして接合す
る両シリコン系部材を相互に接触させると、一方のシリ
コン系部材に残存しているハロゲンが他方のシリコン系
部材に拡散し、シリコン系部材中の結晶を形成している
結合が切断されて活性な結合手を生じ、両シリコン系部
材が結合される。したがって、シリコン系部材を高温に
加熱したり、接着剤等を用いることなく接合することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るシリコン系部材の固
体接合を実施する装置の説明図である。
【図2】本発明の第2実施形態に係るシリコン系部材の
固体接合方法の説明図である。
【符号の説明】
10 フッ化・接合処理部 12 処理チャンバ 16、24 シリコン系部材(シリコンウエハ) 17 シリコン系部材(シリコン酸化膜) 18 シリンダ 30、62、116 ヒータ 36、36a、36b 放電ユニット 40 原料ガス源 42 第1水バブリングユニット 50、106 窒素ガス源 58 第2水バブリングユニット 70、120 シリコン基板 80 酸化膜除去部 90 フッ化処理部 100 接合部材重ね部 110 接合処理部 82、92、102、114 吹き付けユニット

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 相互に接合するシリコン系物質の少なく
    とも一方をハロゲン系ガスによってハロゲン化処理した
    のち、前記ハロゲン化処理したシリコン系部材を酸素ま
    たは水と接触しないように維持しつつ両シリコン系部材
    を接触させて接合することを特徴とするシリコン系部材
    の固体接合方法。
  2. 【請求項2】 前記接合は、前記ハロゲン化処理の直後
    に行なうことを特徴とする請求項1に記載のシリコン系
    部材の固体接合方法。
  3. 【請求項3】 前記接合は、前記両シリコン系部材を相
    互に圧接して行うことを特徴とする請求項1または2に
    記載のシリコン系部材の固体接合方法。
  4. 【請求項4】 前記接合は、前記シリコン系部材を加熱
    して行うことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか
    に記載のシリコン系部材の固体接合方法。
  5. 【請求項5】 前記接合は、前記ハロゲン化処理をした
    位置において行うことを特徴とする請求項1ないし4の
    いずれかに記載のシリコン系部材の固体接合方法。
  6. 【請求項6】 前記接合は、ハロゲン系ガスの存在下に
    おいて行うことを特徴とする請求項5に記載のシリコン
    系部材の固体接合方法。
  7. 【請求項7】 前記ハロゲン化処理と前記接合とは、前
    記シリコン系部材を搬送しつつ行なうことを特徴とする
    請求項1に記載のシリコン系部材の固体接合方法。
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