JP2000297752A - 振動式圧縮機 - Google Patents

振動式圧縮機

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JP2000297752A
JP2000297752A JP11107926A JP10792699A JP2000297752A JP 2000297752 A JP2000297752 A JP 2000297752A JP 11107926 A JP11107926 A JP 11107926A JP 10792699 A JP10792699 A JP 10792699A JP 2000297752 A JP2000297752 A JP 2000297752A
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JP
Japan
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fixed
piston
elastic body
cylinder
mover
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP11107926A
Other languages
English (en)
Inventor
Masanori Kobayashi
正則 小林
Ichiro Morita
一郎 森田
Ko Inagaki
耕 稲垣
Makoto Katayama
誠 片山
Akira Hayashi
陽 林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Refrigeration Co
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Publication date
Application filed by Matsushita Refrigeration Co filed Critical Matsushita Refrigeration Co
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  • Compressors, Vaccum Pumps And Other Relevant Systems (AREA)
  • Reciprocating, Oscillating Or Vibrating Motors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 弾性体の応力を低減して疲労破壊を防止し、
信頼性の向上を図る。 【解決手段】 可動要素9と固定要素12に渡って固定
され、渦巻形状のスリットを有する弾性体20におい
て、スリットの渦巻形状が極座標(r,θ)を用いてr
=a+aθb1+aθb2+・・・+aθbn
(a,a,a,・・・a,b,・・
・,bは定数)で表される形状とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、冷凍サイクル等に
使用する振動式圧縮機の弾性体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の振動式圧縮機としては特開平04
−298689号公報に記載されているものが知られて
いる。以下図面を参照しながら上記従来の振動式圧縮機
について説明する。
【0003】従来の構成を図5,図6に示す。図5,図
6において、1は密閉ケーシング、2は本体である。本
体2は、モータ3,シリンダ4,ピストン5,ブロック
6,シリンダヘッド7,弾性体8とから構成されてお
り、サスペンションスプリング(図示せず)により、密
閉ケーシング1内に弾性支持されている。
【0004】また、モーター3は、永久磁石3aが固定
された可動子3bと、コイル3cが固定された固定子3
dから構成されている。可動子3bはピストン5に連結
されている。
【0005】9はピストン5,モーター3の可動子3
b,可動子連結部材10,可動クランプ11などから構
成される可動要素であり、12はシリンダ4,モーター
3の固定子3a,コイル3c,ブロック6,固定クラン
プ13などから構成される固定要素である。
【0006】弾性体8は、積み重ねた複数の平板に渦状
のスリット14を設けることでアーム8a,8b,8c
が形成されており、内周部8dが複数の可動クランプ1
1に挟まれる様に固定され、外周部8eが複数の固定ク
ランプ13に挟まれる様に固定されており、シリンダ4
内に嵌められたピストン5を軸方向に摺動可能なように
支持している。
【0007】16は圧縮室であり、シリンダ4,ピスト
ン5により形成されている。
【0008】次に振動式圧縮機の機構について説明す
る。交流電源等によりモーター3の固定子3dに固定さ
れたコイル3cに通電すると、永久磁石3aにより発生
する磁界との作用により、永久磁石3aにピストン軸方
向推力が発生する。その推力により、永久磁石3aを固
定した可動子3bはピストン5の軸方向に移動する。そ
して可動子連結部材10を介して可動子3bと連結され
た弾性体8は変形し、弾性体8に蓄えられた弾性力によ
り可動子3bは逆方向に押され、ピストン5は軸方向の
往復運動を行う。
【0009】冷却システム(図示せず)からの冷媒ガス
は、吸入管(図示せず)を介してシリンダヘッド7の低
圧室7aに導かれ、シリンダ4内の圧縮室16に至る。
圧縮室16に至った冷媒ガスは、上述したピストン5の
往復運動により圧縮される。圧縮された冷媒ガスは、シ
リンダヘッド7内に配設された吐出弁(図示せず)を介
して一旦シリンダヘッド7内の高圧室7bに吐出された
後、吐出管(図示せず)を介して冷却システムに吐出さ
れる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の構成は、ピストン5が往復運動して弾性体8の渦巻形
状のアーム8a,8b,8cがピストン軸方向の変位を
繰り返す際、アーム8a,8b,8cのアーム幅がどこ
も同じ形状で形成されているために、曲げとねじりの複
合した応力が作用し、特にピストン5が上死点や下死点
に位置する時に最大応力が生じ、高外気温度での運転な
ど大きなストロークで長時間運転すると、アーム8a,
8b,8cの応力の高い箇所で疲労破壊が生じるとの信
頼性低下の可能性があった。
【0011】本発明は従来の課題を解決するもので、ピ
ストンが往復運動して弾性体がピストン軸方向の変位を
繰り返す際に弾性体のアームに生じる応力を低減するこ
とにより、疲労破壊の発生を防ぎ信頼性の高い振動式圧
縮機を提供することを目的とする。
【0012】また、上記従来の構成は、圧縮機運転時に
弾性体8の渦巻形状のアーム8a,8b,8cに、曲げ
とねじりの複合した応力が作用し、特に渦状スリット1
4の両端の可動クランプ11や固定クランプ13の近傍
に応力が集中し、長時間運転するとこの部分から疲労破
壊が生じるとの信頼性低下の可能性があった。また、こ
の応力集中を分散させるために、渦状スリット14及び
アーム8a,8b,8cの両端全体を固定部材を用いて
完全に固定してしまうと、弾性体8と固定部材の接触面
が拡大するため摩擦損失が増大したり、固定部材の重量
が増大するため可動要素9の重量が増大して共振周波数
が低下し冷凍能力が低下する可能性があった。
【0013】本発明の他の目的は、弾性体の渦状スリッ
トの両端の可動クランプや固定クランプの近傍に応力が
集中し、疲労破壊が生じることによる信頼性低下の防止
や、弾性体と固定部材の接触固定面が拡大することによ
る摩擦損失の増大や、可動要素の重量が増大して共振周
波数が低下し冷凍能力が低下することを防止することで
ある。
【0014】また、上記従来の構成は、圧縮機運転時に
ピストン軸方向の変位に伴って弾性体8のアーム8a,
8b,8cと可動クランプ11や固定クランプ13の接
触固定面で微少な相対ズレが生じ、摩擦損失が生じて効
率が低下したり、長期間の運転を行った場合に接触固定
面での微少な相対ズレにより摩耗が生じる可能性があっ
た。
【0015】本発明の他の目的は、弾性体の変位に伴う
アームと可動クランプや固定クランプの接触固定面での
微少な相対ズレが生じる場合においても、接触面の摩擦
係数を低減することにより摩擦損失の増大による効率の
低下を防止し、長期間の運転を行った場合においても接
触固定面での微少な相対ズレによる摩耗を防止すること
である。
【0016】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
本発明は、密閉ケーシングと、前記密閉ケーシング内に
収納されたシリンダと、前記シリンダ内に嵌められたピ
ストンと、可動子,固定子からなるモータと、前記ピス
トン,前記可動子などから構成された可動要素と、前記
シリンダ,前記固定子などから構成された固定要素と、
渦巻形状が極座標(r,θ)を用いて(数2)で表され
るアームで形成され且つ一部を前記可動要素に固定し一
部を前記固定要素に固定した弾性体とからなるものであ
る。
【0017】
【数2】
【0018】これにより、ピストンが往復運動して弾性
体がピストン軸方向の変位を繰り返す際に弾性体のアー
ムに生じる応力を低減することにより、疲労破壊の発生
を防ぎ信頼性の高い振動式圧縮機を提供することができ
る。
【0019】また、本発明は、密閉ケーシングと、前記
密閉ケーシング内に収納されたシリンダと、前記シリン
ダ内に嵌められたピストンと、可動子,固定子からなる
モータと、前記ピストン,前記可動子などから構成され
た可動要素と、前記シリンダ,前記固定子などから構成
された固定要素と、平板に設けられた複数のスリットで
形成されたアームの中心部を前記可動要素に固定し外周
部を前記固定要素に固定した弾性体とからなり、かつ前
記スリットの両端近傍のアームの内周側を固定する固定
部材を備えたものである。
【0020】これにより、弾性体の渦状スリットの両端
の固定部材の近傍に応力が集中し、疲労破壊が生じるこ
とによる信頼性の低下や、弾性体と固定部材の接触固定
面が拡大することによる摩擦損失の増大や、可動要素の
重量が増大して共振周波数が低下し冷凍能力が低下する
ことを防止できる。
【0021】また、本発明は、密閉ケーシングと、前記
密閉ケーシング内に収納されたシリンダと、前記シリン
ダ内に嵌められたピストンと、可動子,固定子からなる
モータと、前記ピストン,前記可動子などから構成され
た可動要素と、前記シリンダ,前記固定子などから構成
された固定要素と、平板に設けられた複数のスリットで
形成され一部を前記可動要素に固定し一部を前記固定要
素に固定した弾性体とからなり、かつ前記弾性体の固定
部の固定面の弾性体側又は前記可動要素側又は前記固定
要素側の少なくとも一方に低摩擦係数表面処理を行った
ものである。
【0022】これにより、弾性体の変位に伴うアームと
可動クランプや固定クランプの接触固定面での微少な相
対ズレが生じる場合においても、接触面の摩擦係数を低
減することにより摩擦損失の増大による効率の低下を防
止し、長期間の運転を行う場合においても接触固定面で
の微少な相対ズレによる摩耗を防止することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、密閉ケーシングと、前記密閉ケーシング内に収納さ
れたシリンダと、前記シリンダ内に嵌められたピストン
と、可動子,固定子からなるモータと、前記ピストン,
前記可動子などから構成された可動要素と、前記シリン
ダ,前記固定子などから構成された固定要素と、渦巻形
状が極座標(r,θ)を用いて(数2)で表されるアー
ムで形成され且つ一部を前記可動要素に固定し一部を前
記固定要素に固定した弾性体とからなるものであり、ピ
ストンが往復運動して弾性体がピストン軸方向の変位を
繰り返す際に弾性体のスリットの渦巻形状が極座標
(r,θ)を用いて(数2)で表されるため、アームが
渦巻を形成しつつ滑らかにアーム幅を変化させる等、任
意の渦巻形状を形成することが可能となり、アーム幅が
部分的に細い部分と太い部分を有することにより、細い
部分の応力を相対的に高め、応力集中を分散できる形状
にできるため、疲労破壊の発生を防ぎ信頼性を向上する
という作用を有する。
【0024】請求項2に記載の発明は、密閉ケーシング
と、前記密閉ケーシング内に収納されたシリンダと、前
記シリンダ内に嵌められたピストンと、可動子,固定子
からなるモータと、前記ピストン,前記可動子などから
構成された可動要素と、前記シリンダ,前記固定子など
から構成された固定要素と、平板に設けられた複数のス
リットで形成されたアームの中心部を前記可動要素に固
定し外周部を前記固定要素に固定した弾性体とからな
り、かつ前記スリットの両端近傍のアームの内周側を固
定する固定部材を備えたものであり、スリット端近傍を
固定することにより、弾性体がピストン軸方向の変位を
繰り返す際に、切欠き部としてスリット端で生じる画外
せん断変形モードを単純曲げモードに近いモードへ変更
することにより均一な応力分布となり、最大応力を低減
でき疲労破壊を防止して信頼性の低下を防止できるとい
う作用を有する。
【0025】更に、両端近傍のアームの内周側を固定す
るため、弾性体と固定部材の接触固定面が拡大すること
による摩擦損失の増大を防止できると共に、可動要素の
重量が増大して共振周波数が低下し冷凍能力が低下する
ことを防止できるという作用を有する。
【0026】請求項3に記載の発明は、密閉ケーシング
と、前記密閉ケーシング内に収納されたシリンダと、前
記シリンダ内に嵌められたピストンと、可動子,固定子
からなるモータと、前記ピストン,前記可動子などから
構成された可動要素と、前記シリンダ,前記固定子など
から構成された固定要素と、平板に設けられた複数のス
リットで形成され一部を前記可動要素に固定し一部を前
記固定要素に固定した弾性体とからなり、かつ前記弾性
体の固定部の固定面の弾性体側又は前記可動要素側又は
前記固定要素側の少なくとも一方に低摩擦係数表面処理
を行ったものであり、弾性体の変位に伴うアームと可動
クランプや固定クランプの接触固定面での微少な相対ズ
レが生じる場合においても、接触面の摩擦係数を低減す
ることにより摩擦損失の増大による効率の低下を防止で
きると共に、長期間の運転を行う場合においても接触固
定面での微少な相対ズレによる摩耗を防止することがで
きるという作用を有する。
【0027】
【実施例】以下、本発明による振動式圧縮機の実施例に
ついて、図面を参照しながら説明する。なお、従来と同
一構成については、同一符号を付して詳細な説明を省略
する。
【0028】(実施例1)図1は本発明の実施例1によ
る振動式圧縮機の縦断面図である。図2は図1のA−A
線断面図である。
【0029】図1,図2において、20は弾性体であ
り、円形の平板21が、ピストン5の軸を中心として積
み重ねられ、その中心部が可動クランプ11を介して可
動要素9に固定され、外周部が固定クランプ13を介し
て固定要素12に固定されている。平板21は、渦状の
スリット22a,22b,22cを設けることによって
ピストン5の往復動方向にたわむことのできるアーム2
0a,20b,20cを形成しており、かつスリット2
2a,22b,22cの渦巻形状が極座標(r,θ)を
用いて例えば、(数3)で表され、アーム20a,20
b,20cのアーム幅が部分的に細い箇所と太い箇所を
有している。
【0030】
【数3】
【0031】以上のように構成された振動式圧縮機につ
いて、以下その動作を説明する。
【0032】尚、本実施例に示した振動式圧縮機の圧縮
動作原理は図5の従来の振動式圧縮機と同様であるため
省略し、ここでは弾性体の動作について説明する。
【0033】ピストン5が往復運動して弾性体20がピ
ストン軸方向の変位を繰り返す際に弾性体20は、アー
ム20a,20b,20cをたわませて往復運動する。
この時、スリットの渦巻形状が極座標(r,θ)を用い
て(数3)で表されるため、アーム20a,20b,2
0cの形状が渦巻を形成しつつ滑らかにアーム幅を変化
させて部分的に細い箇所と太い箇所を形成する。この細
い箇所が比較的大きく変形することで細い箇所の応力を
相対的に高め、他の応力集中箇所の応力を低減できる形
状にできる。従って、疲労破壊の発生を防ぎ信頼性を向
上することができる。
【0034】尚、(数3)で示される式中の数値は一例
であり、基本的に(数2)で表されるように複数のアル
キメデス曲線に近い曲線で表す場合がアーム幅が中央か
ら外周に掛けて応力をうまく分散させるように形成でき
ることを確認している。
【0035】以上のように本実施例の振動式圧縮機は、
密閉ケーシング1と、密閉ケーシング内1に収納された
シリンダ4と、シリンダ4内に嵌められたピストン5
と、可動子3b,固定子3dからなるモータ3と、ピス
トン5,可動子3bなどから構成された可動要素9と、
シリンダ4,固定子3dなどから構成された固定要素1
2と、渦巻形状が極座標(r,θ)を用いて(数2)で
表されるアーム20a,20b,20cで形成され且つ
一部を可動要素9に固定し一部を固定要素12に固定し
た弾性体20とからなる。
【0036】従って、ピストンが往復運動して弾性体が
ピストン軸方向の変位を繰り返す際に弾性体のアームに
生じる応力を低減できるため、疲労破壊の発生を防ぎ信
頼性の高い振動式圧縮機を提供することができる。
【0037】尚、本実施例においては、モーター3は永
久磁石3aを固定した可動子3b,コイル3cを固定し
た固定子3dで構成されているが、往復運動を行うモー
ター構成であれば他の構成のモーターであっても同様に
実施可能である。
【0038】(実施例2)図3は本発明の実施例2によ
る振動式圧縮機の弾性体の平面図である。
【0039】図3において、弾性体25は円形の平板2
6が、ピストン5の軸を中心として積み重ねられ、その
中心部が内周固定部材27aを介して可動要素9に固定
され、外周部が外周固定部材27bを介して固定要素1
2に固定されている。平板26は、渦状のスリット28
a,28b,28cを設けることによってピストン5の
往復方向にたわむことのできるアーム29a,29b,
29cを有しており、スリット28a,28b,28c
の中心部のスリット端30a,30b,30c近傍とア
ーム29a,29b,29cの一部は内周固定部材27
aの凸部31a,31b,31cで固定されている。
【0040】以上のように構成された振動式圧縮機につ
いて、以下その動作を説明する。
【0041】ピストン5の往復運動に伴って弾性体25
のアーム29a,29b,29cはピストン5の軸方向
に変位する。この時、スリット28a,28b,28c
の中心部のスリット端30a,30b,30c近傍とア
ーム29a,29b,29cの一部は内周固定部材27
aの凸部31a,31b,31cで固定されているた
め、スリット端30a,30b,30cが切欠き部とし
て生じる面外せん断変形モードの変形を単純曲げモード
に近い変形モードへ変更することにより均一な応力分布
となり、最大応力を低減でき疲労破壊を防止して信頼性
の低下を防止できる。
【0042】また、両端近傍のアームの内周側のみを固
定するため、弾性体と固定部材の接触固定面が拡大する
ことによる摩擦損失の増大を防止できると共に、可動要
素の重量が増大して共振周波数が低下し冷凍能力が低下
することを防止できる。
【0043】以上のように本実施例の振動式圧縮機は、
密閉ケーシング1と、密閉ケーシング1内に収納された
シリンダ4と、シリンダ4内に嵌められたピストン5
と、可動子3b,固定子3dからなるモータ3と、ピス
トン5,可動子3bなどから構成された可動要素9と、
シリンダ4,固定子3dなどから構成された固定要素1
2と、平板26に設けられた複数のスリット28a,2
8b,28cで形成されたアームの中心部を可動要素9
に固定し外周部を固定要素12に固定した弾性体25と
からなり、かつスリット28a,28b,28cのスリ
ット端近傍のアーム29a,29b,29cの一部を固
定する固定部材27aを備えているため、弾性体25の
スリット端30a,30b,30cが切欠き部として生
じる面外せん断変形モードの変形を単純曲げモードに近
い変形モードへ変更することにより均一な応力分布とな
り、最大応力を低減でき疲労破壊を防止して信頼性の低
下を防止できる。更に、両端近傍のアームの内周側のみ
を固定するため、弾性体と固定部材の接触固定面が拡大
することによる摩擦損失の増大を防止できると共に、可
動要素の重量が増大して共振周波数が低下し冷凍能力が
低下することを防止できる。
【0044】尚、本実施例においては、モーター3は永
久磁石3aを固定した可動子3b,コイル3cを固定し
た固定子3dで構成されているが、往復運動を行うモー
ター構成であれば他の構成のモーターであっても同様に
実施可能である。
【0045】また、本実施例においては、弾性体25の
中心部のスリット端30a,30b,30c近傍のアー
ム29a,29b,29cの一部のみを固定したが、外
周部の両端近傍のアームの内周側のみを固定しても同様
の効果が得られる。
【0046】(実施例3)図4は本発明の実施例3によ
る振動式圧縮機の弾性体の平面図である。
【0047】図4において、35は弾性体であり、平板
36に設けられた複数のスリット37a,37b,37
cで形成されたアーム38a,38b,38cの中心部
39aを内周固定部材40aを介して可動要素9に固定
し、外周部39bを外周固定部材40bを介して固定要
素12に固定したものであり、かつ弾性体35の中心部
39a及び外周部39bの固定面41a,41bに低摩
擦係数の表面処理42例えばテフロン,二硫化モリブデ
ン,リン酸マンガン等の表面処理を行ったものである。
【0048】以上のように構成された振動式圧縮機につ
いて、以下その動作を説明する。
【0049】ピストン5の往復運動に伴って弾性体35
のアーム38a,38b,38cはピストン5の軸方向
に変位する。この時、アーム38a,38b,38cは
軸方向の変位に伴って曲げとねじりの複合した弾性変形
をするが、アーム38a,38b,38cの両端がピス
トン5軸に対して常に垂直面となる様に内周固定部材4
0a及び外周固定部材40bによって拘束されているた
め、アーム38a,38b,38cと内周固定部材40
a及び外周固定部材40bとの間に大きなせん断力が作
用し、固定面41a,41bにおいて部分的に微少な相
対ズレが生じるが、固定面41a,41bに摩擦係数を
低減する低摩擦係数表面処理42例えばテフロン,二硫
化モリブデン,リン酸マンガン等の表面処理を行ってい
るため、部分的に微少な相対ズレが生じても摩擦損失の
増大による効率の低下を防止できると共に、長期間の運
転を行う場合においても接触固定面での微少な相対ズレ
による摩耗を防止することができる。
【0050】以上のように本実施例の振動式圧縮機は、
密閉ケーシング1と、密閉ケーシング1内に収納された
シリンダ4と、シリンダ4内に嵌められたピストン5
と、可動子3b,固定子3dからなるモータ3と、ピス
トン5,可動子3bなどから構成された可動要素9と、
シリンダ4,固定子3dなどから構成された固定要素1
2と、平板に設けられた複数のスリットで形成され一部
を前記可動要素に固定し一部を前記固定要素に固定した
弾性体とからなり、かつ前記弾性体の固定部の固定面の
弾性体側又は前記可動要素側又は前記固定要素側の少な
くとも一方に低摩擦係数表面処理42を行っているた
め、部分的に微少な相対ズレが生じても摩擦損失の増大
による効率の低下を防止できると共に、長期間の運転を
行う場合においても接触固定面での微少な相対ズレによ
る摩耗を防止することができる。
【0051】尚、本実施例においては、弾性体35の固
定面41a,41bに表面処理42を施したが固定部材
側に施しても同様の効果を得られる。
【0052】また、本実施例においては、モーター3は
永久磁石3aを固定した可動子3b,コイル3cを固定
した固定子3dで構成されているが、往復運動を行うモ
ーター構成であれば他の構成のモーターであっても同様
に実施可能である。
【0053】
【発明の効果】以上説明したように請求項1に記載の発
明は、密閉ケーシングと、密閉ケーシング内に収納され
たシリンダと、シリンダ内に嵌められたピストンと、可
動子,固定子からなるモータと、ピストン,可動子など
から構成された可動要素と、シリンダ,固定子などから
構成された固定要素と、渦巻形状が極座標(r,θ)を
用いて(数2)で表されるアームで形成され且つ一部を
可動要素に固定し一部を固定要素に固定した弾性体とか
らなるため、ピストンが往復運動して弾性体がピストン
軸方向の変位を繰り返す際に弾性体のアームに生じる応
力を低減することにより、疲労破壊の発生を防ぎ信頼性
の高い振動式圧縮機を提供することができる。
【0054】また、請求項2に記載の発明は、密閉ケー
シングと、密閉ケーシング内に収納されたシリンダと、
シリンダ内に嵌められたピストンと、可動子,固定子か
らなるモータと、ピストン,可動子などから構成された
可動要素と、シリンダ,固定子などから構成された固定
要素と、平板に設けられた複数のスリットで形成された
アームの中心部を可動要素に固定し外周部を固定要素に
固定した弾性体とからなり、かつ両端近傍のアームの内
周側を固定する固定部材を備えているため、弾性体のス
リット端が切欠き部として生じる面外せん断変形モード
の変形を単純曲げモードに近い変形モードへ変更するこ
とにより均一な応力分布となり、最大応力を低減でき疲
労破壊を防止して信頼性の低下を防止できる。更に、両
端近傍のアームの内周側のみを固定するため、弾性体と
固定部材の接触固定面が拡大することによる摩擦損失の
増大を防止できると共に、可動要素の重量が増大して共
振周波数が低下し冷凍能力が低下することを防止でき
る。
【0055】また、請求項3に記載の発明は、密閉ケー
シングと、密閉ケーシング内に収納されたシリンダと、
シリンダ内に嵌められたピストンと、可動子,固定子か
らなるモータと、ピストン,可動子などから構成された
可動要素と、シリンダ,固定子などから構成された固定
要素と、平板に設けられた複数のスリットで形成され一
部を可動要素に固定し一部を固定要素に固定した弾性体
とからなり、かつ弾性体の固定部の固定面の弾性体側又
は可動要素側又は固定要素側の少なくとも一方に低摩擦
係数表面処理を行っているため、弾性体の固定部で部分
的に微少な相対ズレが生じても摩擦損失の増大による効
率の低下を防止できると共に、長期間の運転を行う場合
においても接触固定面での微少な相対ズレによる摩耗を
防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による振動式圧縮機の実施例1の縦断面
【図2】図1のA−A線断面図
【図3】本発明による振動式圧縮機の実施例2の弾性体
の平面図
【図4】本発明による振動式圧縮機の実施例3の弾性体
の平面図
【図5】従来の振動式圧縮機の縦断面図
【図6】図5のA−A線断面図
【符号の説明】
1 密閉ケーシング 3 モーター 3a 固定子 3b 可動子 4 シリンダ 5 ピストン 9 可動要素 12 固定要素 20,25,35 弾性体 21,26,36 平板 22a,22b,22c,37a,37b,37c ス
リット 27a,27b 固定部材 28a,28b,28c アーム 30a,30b,30c スリット端 41a,41b 固定面 42 表面処理
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 稲垣 耕 大阪府東大阪市高井田本通4丁目2番5号 松下冷機株式会社内 (72)発明者 片山 誠 大阪府東大阪市高井田本通4丁目2番5号 松下冷機株式会社内 (72)発明者 林 陽 大阪府東大阪市高井田本通4丁目2番5号 松下冷機株式会社内 Fターム(参考) 3H076 AA02 BB26 CC03 CC31 5H633 BB08 BB10 GG02 GG04 GG09 HH03 HH07 JA02 JA08 JB06

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 密閉ケーシングと、前記密閉ケーシング
    内に収納されたシリンダと、前記シリンダ内に嵌められ
    たピストンと、可動子,固定子からなるモータと、前記
    ピストン,前記可動子などから構成された可動要素と、
    前記シリンダ,前記固定子などから構成された固定要素
    と、渦巻形状が極座標(r,θ)を用いて(数1)で表
    されるアームで形成され且つ一部を前記可動要素に固定
    し一部を前記固定要素に固定した弾性体とからなる振動
    式圧縮機。 【数1】
  2. 【請求項2】 密閉ケーシングと、前記密閉ケーシング
    内に収納されたシリンダと、前記シリンダ内に嵌められ
    たピストンと、可動子,固定子からなるモータと、前記
    ピストン,前記可動子などから構成された可動要素と、
    前記シリンダ,前記固定子などから構成された固定要素
    と、平板に設けられた複数のスリットで形成されたアー
    ムの中心部を前記可動要素に固定し外周部を前記固定要
    素に固定した弾性体とからなり、かつ前記スリットの両
    端近傍のアームの内周側を固定する固定部材を備えた振
    動式圧縮機。
  3. 【請求項3】 密閉ケーシングと、前記密閉ケーシング
    内に収納されたシリンダと、前記シリンダ内に嵌められ
    たピストンと、可動子,固定子からなるモータと、前記
    ピストン,前記可動子などから構成された可動要素と、
    前記シリンダ,前記固定子などから構成された固定要素
    と、平板に設けられた複数のスリットで形成され一部を
    前記可動要素に固定し一部を前記固定要素に固定した弾
    性体とからなり、かつ前記弾性体の固定部の固定面の弾
    性体側又は前記可動要素側又は前記固定要素側の少なく
    とも一方に低摩擦係数表面処理を行った振動式圧縮機。
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