JP2000297686A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

内燃機関の制御装置

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JP2000297686A JP11107709A JP10770999A JP2000297686A JP 2000297686 A JP2000297686 A JP 2000297686A JP 11107709 A JP11107709 A JP 11107709A JP 10770999 A JP10770999 A JP 10770999A JP 2000297686 A JP2000297686 A JP 2000297686A
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combustion engine
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    • Y02T10/40Engine management systems

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  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】VVT機構の進角状態に関係なく、初回のクラ
ンク角判別を好適に行い、ひいては気筒判別を正しく実
施して内燃機関の制御性を向上させる。 【解決手段】VVT機構(回転位相調整機構)10はク
ランク軸1と吸気カム軸3との間の回転位相を調整し、
同VVT機構10の進角量は機関運転状態に応じて制御
される。クランク角センサ20は、クランク軸1の回転
に応じてNE信号を出力する。カム角センサ30は、吸
気カム軸3の回転に応じて所定の基準回転位置に対応す
るG信号を出力する。ECU40内のCPU41は、所
定のクランク角判別区間に同期したG信号に基づいて内
燃機関のクランク角を判別する。また、CPU41は、
判別区間とG信号との相対位置から、機関始動時など、
初回のクランク角判別時におけるVVT機構10の進角
量を推測し、その進角量が所定量以上であれば、クラン
ク角の判別を遅らせる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、クランク軸とカム
軸との間の回転位相を調整する回転位相調整機構を備え
た内燃機関に適用され、初回気筒のクランク角判別を良
好に行い、内燃機関の制御性を向上させるための内燃機
関の制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種の従来技術として、特開平7−1
50989号公報の装置が知られている。同公報の装置
では、クランク軸とカム軸との間の回転位相を調整する
回転位相調整機構(VVT機構)を備え、クランク軸及
びカム軸の回転位置をクランク角センサ及びカム角セン
サにより各々検出する。また、上記VVT機構の作用角
(最大調整量)よりも広くクランク角の判別区間を設定
し、この判別区間に同期したカム角センサのパルス信号
出力の有無に基づいて気筒判別を行う。同装置によれ
ば、VVT機構の作用角に関係なく正常な気筒判別が実
施できるようになっていた。
【0003】しかしながら、上記装置では、VVT機構
を持たない装置に比べクランク角の判別区間がより広く
設定されるため、機関停止時には同判別区間の途中でク
ランク軸の回転が停止し、同判別区間内の停止位置から
内燃機関が始動される可能性が高くなる。従って、始動
直後において初回気筒のクランク角判別(気筒判別)が
実施できずに燃料噴射や点火時期の制御開始が遅れてし
まい、結果として始動性が悪化するという問題を招く。
【0004】またその他の従来技術として、特開平7−
109948号公報には、クランク角センサの信号出力
の不等間隔部を使って気筒判別を行うクランク角判別装
置が開示されている。すなわち、同公報の装置では、ク
ランク角に応じて異なる回数連続した不等間隔部を有す
るパルス信号を、クランク角センサが出力し、該パルス
信号の不等間隔部の連続回数とカム角センサの信号出力
(カム信号)とに基づいて気筒判別を行うこととしてい
た。かかる装置では、上記特開平7−150989号公
報の装置とは異なりクランク角の判別区間が狭くて済む
ため、同判別区間の途中から機関始動が開始される可能
性は低く、機関始動性は良好に保たれるようになってい
た。
【0005】しかしながら、上記特開平7−10994
8号公報の装置の場合、VVT機構との組み合せにおい
て、以下の問題がある。つまり、VVT機構の動作位置
が進角側にずれた状態で内燃機関が始動された時、判別
区間からカム信号が外れているため正確なカム信号が計
測できず、内燃機関の気筒を誤判別してしまう。内燃機
関の気筒を誤判別すると、正規以外の気筒に対し燃料噴
射や点火が実施されることになり、始動性悪化等の事態
を招く。
【0006】また、内燃機関の始動時以外にも、ECU
(電子制御装置)の電源ライン瞬断により同ECU内の
CPUが初期化される場合など、VVT進角状態のま
ま、改めて初回気筒のクランク角判別が行われる場合、
上記各公報の装置ではクランク角判別を速やかに且つ正
確に行うことができず、気筒別の燃料噴射や点火時期の
制御開始が遅れるという問題が生じる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記問題に着
目してなされたものであって、その目的とするところ
は、回転位相調整機構の進角状態に関係なく、初回のク
ランク角判別を好適に行い、ひいては気筒判別を正しく
実施して内燃機関の制御性を向上させることができる内
燃機関の制御装置を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明で
は、カム軸上の所定の基準回転位置に対応するカムパル
ス信号を発生させるカム角センサと、所定角度範囲でク
ランク角の判別区間を設定し、該判別区間に同期したカ
ムパルス信号に基づいて内燃機関のクランク角を判別す
るクランク角判別手段と、前記判別区間とカムパルス信
号との相対位置から初回気筒のクランク角判別時におけ
る回転位相調整機構の進角量を推測し、その進角量が所
定量以上であれば、クランク角の判別を遅らせる判別遅
延手段と、を備える。
【0009】本構成によれば、例えばVVT機構が進角
状態となったままで内燃機関が始動され、カム軸の回転
に伴い発生するカムパルス信号がクランク角の判別区間
から外れる場合に、初回気筒のクランク角判別が禁じら
れる。そして、カムパルス信号が正確に検出された後、
クランク角判別が開始される。かかる場合、一時的にク
ランク角判別が待たされるものの、判別開始の当初から
正確な処理が実施され、気筒の誤判別が防止できる。従
って、気筒の誤判別に起因して内燃機関の始動性が低下
する等の不都合が解消される。また、VVT機構の作用
角を見込んで判別区間を広く設定せざるを得ず、結果的
にクランク角判別(気筒判別)が遅れるといった不都合
も生じない。その結果、VVT機構の進角状態に関係な
く、機関始動時など、初回のクランク角判別を好適に行
い、ひいては気筒判別を正しく実施して内燃機関の制御
性を向上させることができる。
【0010】上記請求項1の発明では、請求項2に記載
したように、初回気筒のクランク角判別時に推測される
VVT機構の進角量が所定量以上となる場合、気筒別の
燃料噴射や点火時期の制御開始を遅らせるとよい。これ
により、機関始動時やECUへの電源瞬断直後におい
て、正規以外の気筒に対し燃料噴射制御や点火時期制御
が実施されるといった不都合が解消される。
【0011】請求項3に記載の発明では、請求項1又は
2に記載の発明において、前記判別遅延手段は、カムパ
ルス信号の発生時から判別区間の終了までの間で回転パ
ルス信号をカウントする手段と、前記カウントされる回
転パルス信号のパルス数が予め設定される所定値を越え
る時、クランク角の判別を禁じる手段とを備える。
【0012】上記構成によれば、回転パルス信号のパル
ス数によりクランク角判別の可否が判定できる。そのた
め、VVT進角量の推測に際し、その推測が簡易に実施
できる。また、VVT機構とクランク角センサとを併せ
持つ既存の装置において、構成上の変更がなくとも本発
明が容易に適用できる。
【0013】請求項4に記載の発明では、請求項3に記
載の発明において、前記判別遅延手段は、前記カウント
される回転パルス信号のパルス数が、VVT機構の最遅
角状態でのパルス数と異なる場合に、クランク角の判別
を禁じる。
【0014】VVT機構は一般に、機関始動時には最遅
角状態で保持され、その状態であれば良好なるクランク
角判別が実施できる。それ故、上記発明の如く、VVT
機構の最遅角状態を基準にクランク角判別を禁じる構成
とすることで、クランク角判別の実施適否が正しく判断
され、機関始動時など、初回時のクランク角判別がより
一層適切に実施できる。
【0015】請求項5に記載の発明では、請求項3に記
載の発明において、前記判別遅延手段は、前記カウント
される回転パルス信号のパルス数が、VVT機構の最遅
角状態でのパルス数に、カムパルス信号に影響を与える
要素のバラツキを考慮した見込み分を加えたものよりも
大きく異なる場合に、クランク角の判別を禁じる。
【0016】カムパルス信号に影響を与える要素の一つ
として、カムパルス信号を生成するための回転円板(パ
ルス誘起体)が内燃機関のクランク角度に対して数パル
ス相当分の組み付け公差を持つことが挙げられる。上記
請求項5の発明によれば、こうしたカムパルス信号のバ
ラツキが存在する場合にも、センサ組み付け公差分を考
慮しつつVVT機構の進角状態が推測できる。従って、
機関始動時など、初回時のクランク角判別がより一層適
切且つ確実に実施できる。
【0017】また、請求項6に記載の発明では、請求項
1〜5の何れかに記載の発明において、前記判別遅延手
段によりクランク角判別が遅らされる時、内燃機関が少
なくとも1気筒分だけクランキングし、カムパルス信号
が正規に検出された後にクランク角判別を開始する。
【0018】要するに、クランキング開始時のある気筒
でカムパルス信号が正しく検出されず、クランク角判別
が禁止されても、それに続いて判別対象となる次の気筒
でカムパルス信号が正しく検出されれば、当該気筒での
正確なクランク角判別が可能となる。すなわち、例えば
気筒毎にカムパルス信号が出力される構成の場合、1気
筒分だけクランキングすることで、正確なクランク角判
別が開始できるようになる。それ故、請求項6の発明に
よれば、クランク角判別が一時的に遅らされても、その
後、速やかにクランク角判別を開始することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、この発明を具体化した一実
施の形態を図面に従って説明する。本実施の形態におけ
る内燃機関の制御装置は、第1〜第4気筒(以下、#1
〜#4気筒と記載)を有する4気筒4サイクル内燃機関
に適用され、各気筒の特定のクランク角を判別し、且つ
該判別したクランク角に応じて気筒別に燃料噴射や点火
時期の制御を実施するものである。なお、各気筒の点火
順序は#1→#3→#4→#2であり、#1及び#4気
筒、#2及び#3気筒が、それぞれのピストンが同じ位
相で摺動する、いわゆる気筒グループを形成している。
従って、例えば同一気筒グループの一方の気筒が爆発行
程にあるとき他方の気筒が吸気行程にあることとなる。
【0020】はじめに、図1に示す本制御装置について
その概要を説明する。同図1において、クランク軸1の
回転は伝達機構2により吸気カム軸3及び排気カム軸4
に伝達される。伝達機構2は、クランク軸1に係合され
たクランクプーリ5、タイミングベルト6、吸気カム軸
3に係合された吸気カムプーリ7、及び排気カム軸4に
係合された排気カムプーリ8等によって形成されてい
る。該伝達機構2は通常、これらクランクプーリ5、タ
イミングベルト6、吸気カムプーリ7及び排気カムプー
リ8等を通じて、クランク軸1とカム軸3及び4とが2
対1の回転角度に維持されるよう、その伝達係数が設定
されている。なお、吸気カム軸3に設けられているカム
3aは、同カム軸3の回転に基づいて吸気バルブ11を
開閉駆動し、排気カム軸4に設けられているカム4a
は、同カム軸4の回転に基づいて排気バルブ12を開閉
駆動する。
【0021】吸気カムプーリ7には、該カムプーリ7と
吸気カム軸3とを相対回動せしめてクランク軸1とカム
軸3との間の回転位相を調整する油圧駆動式のVVT機
構(回転位相調整機構)10が組み込まれている。VV
T機構10は、外部から与えられるVVT駆動信号に基
づき、クランク軸1に対する吸気カム軸3の進角量を制
御する。但し、該VVT機構10としてのこのような構
成は既に周知であり、同機構10についての改めての説
明は割愛する。
【0022】またこの図1の装置では、クランク軸1の
クランク角度位置を検出するためのクランク角センサ2
0と、吸気カム軸3の基準回転位置を検出するためのカ
ム角センサ30とが設けられ、これら各センサにより検
出されるクランク軸1と吸気カム軸3との相対回転角度
を基準として、上記各バルブの開閉タイミング制御や各
気筒のクランク角判別が実行されるようになっている。
【0023】すなわち、クランク角センサ20の構成を
拡大して示す図2(a)において、クランク軸1には、
そのクランク軸1と一体に回転するパルス誘起体として
のクランク側円板21が同軸上に固定されており、同円
板21の周囲には等間隔で多数の突起22が設けられて
いる。また、それら突起22に対向するよう電磁ピック
アップ式のパルス発生器23がクランク軸1近傍に配設
されている。そして、パルス発生器23は、突起22の
個々が対向位置に達する毎に1つのパルス(便宜上、以
下これをNE信号という)を発生する。
【0024】突起22は、その多くが10°CA毎に等
間隔で設けられている。但し、クランク軸1が#1又は
#4気筒の圧縮上死点(以下、#1TDC,#4TDC
と記載、他の気筒についても同様)に対応するクランク
角まで回転した時にパルス発生器23と対向する突起を
「22a」とした場合、クランク軸1の回転方向を基準
にこの突起22aよりも3歯分の間をおいて進角側に
は、突起を2歯分欠落させた欠歯部24aが形成されて
いる。また、#2TDC,#3TDCにてパルス発生器
23と対向する突起を「22b」とした場合、この突起
22bの直前には、突起を2歯分ずつ欠落させた2つの
欠歯部24b,24cが形成されている。
【0025】すなわち、#1,#4気筒に関しては各T
DCの30°CA進角側で欠歯部24aにより単一の欠
歯が検出されるのに対し、#2,#3気筒に関しては各
TDC直前で欠歯部24b,24cにより2つ連続する
欠歯が検出されるようになっている。
【0026】一方、カム角センサ30の構成を拡大して
示す図2(b)において、吸気カム軸3には、そのカム
軸3と一体に回転するパルス誘起体としてのカム側円板
31が同軸上に固定されており、同円板31の周囲には
計6個の突起32a,32b,32c,32d,32
e,32fが設けられている。また、それら突起32a
〜32fに対向するよう電磁ピックアップ式のパルス発
生器33がカム軸3近傍に配設されている。そして、パ
ルス発生器33は、突起32a〜32fの個々が対向位
置に達する毎に1つのパルス(便宜上、以下これをG信
号という)を発生する。
【0027】より詳細には、計6個の突起のうち、4つ
の突起32a,32c,32e,32fは各々90°間
隔(180°CA間隔)で設けられ、それ以外の2つの
突起32b,32dは、突起32c,32eの各々15
°(30°CA)だけ進角側に設けられている。ここ
で、180°CA間隔の4つの突起32a,32c,3
2e,32fは、各気筒(#1〜#4)のTDCよりも
25°CAだけ進角側の所定位置(BTDC25°C
A)にカム軸3の回転が達した時にパルス発生器33と
対向するよう、各々設けられる。
【0028】図1のECU40において、CPU41に
は、上記カム角センサ30(パルス発生器33)からの
G信号が入力バッファ42を介して入力されると共に、
上記クランク角センサ20(パルス発生器23)からの
NE信号が入力バッファ43を介して入力される。そし
て、CPU41は、これらG信号及びNE信号に基づい
て、基準位置検出、各気筒のクランク角判別、回転数算
出等の演算処理を行う。
【0029】CPU41にはその他にも、始動状態を検
出するスタータスイッチ、アイドル状態を検出するアイ
ドルスイッチ等、機関運転状態を検出するためのスイッ
チ群51のデジタル信号が入力バッファ44を介して入
力されると共に、吸入空気量を検出するエアフロメー
タ、冷却水温を検出する水温センサ、バッテリ計等、機
関運転状態を検出するためのセンサ群52のアナログ検
出信号がA/D変換器45を介して入力される。
【0030】CPU41は、各スイッチ群51及びセン
サ群52からの運転状態情報と、前述のG信号及びNE
信号とに基づいて、最適な点火時期、燃料噴射量及びV
VT進角量を演算する。そして、CPU41は、出力バ
ッファ46を介してイグナイタ53に点火信号を出力
し、所定の気筒の点火コイル54に通電すると共に、演
算された点火時期に通電を遮断することにより、通電遮
断時に発生する高電圧を各気筒の点火プラグ(図示せ
ず)に導き各気筒の混合気を点火燃焼させる。また、C
PU41は、出力バッファ46を介して噴射信号を各気
筒毎のインジェクタ55に出力し、当該インジェクタ5
5より吸気マニホールドに燃料を噴射させる。
【0031】更に、CPU41は、出力バッファ46を
介してVVT駆動回路56にVVT駆動信号を出力し、
VVT機構10を駆動させて吸気カム軸3の進角量を制
御する。因みに、当該VVT機構10は、機関始動時に
は最遅角側(進角量=0)に制御され、始動後に機関運
転状態に応じて所望の進角量に制御されるようになって
いる。
【0032】次に、カム角センサ30によるG信号及び
クランク角センサ20によるNE信号を用い、本実施の
形態におけるクランク角判別の実施過程を図3,4のタ
イムチャートを参照して説明する。ここで、図3は、最
遅角状態での各信号のタイムチャートであり、図4は、
VVT進角量=60°CAでの各信号のタイムチャート
である。
【0033】最遅角状態を示す図3において、G信号
は、#1〜#4の全気筒のBTDC25°CAと、#
3,#4気筒のBTDC55°CAとで各々出力され、
ECU40に入力される。
【0034】また、#1〜#4の各気筒においては、複
数個分のNE信号によりクランク角判別区間が設定され
ており、本実施の形態では同判別区間が「BTDC70
°CA〜TDC」の70°CA区間にて設定される。こ
れら各気筒のクランク角判別区間内には、個々に1つの
欠歯(以下、「単一欠歯」という)、又は2つ連続する
欠歯(以下、「連続欠歯」という)が設けられている。
ここで、一方の気筒グループをなす#1,#4気筒で
は、同判別区間内において「単一欠歯」が検出され、他
方の気筒グループをなす#2,#3気筒では、同判別区
間内において「連続欠歯」が検出されることとなる。
【0035】なお図中、「KC」は欠歯カウンタであ
り、同カウンタは欠歯位置の到来に伴い1ずつカウント
アップされる。「GC」はG信号カウンタであり、同カ
ウンタはG信号の入力毎に1ずつカウントアップされ
る。「SETC」はG信号セットカウンタであり、同カ
ウンタはG信号の入力時に所定値(本実施の形態では、
10)がセットされ、その後、NE信号の入力毎に1ず
つカウントダウンされる。但し、これらカウンタKC,
GC,SETCは、クランク角判別区間の終了時に何れ
も0にクリアされるようになっている。
【0036】クランク角判別に際しては、欠歯カウンタ
KCの値からNE信号の欠歯の種類(単一又は連続)が
認識されると共に、G信号カウンタGCの値からクラン
ク角判別区間内におけるG信号の数が認識され、これら
認識された両結果に従い#1〜#4気筒の各TDC位置
が各々判別される。
【0037】例えば#1,#4気筒については、単一欠
歯の検出に伴い判別区間の終了時に欠歯カウンタKCが
1になるのに対し、#2,#3気筒については、連続欠
歯の検出に伴い判別区間の終了時に欠歯カウンタKCが
2になる。また一方で、#1,#2気筒は、判別区間内
に1つのG信号が入力されてG信号カウンタGCが1と
なるのに対し、#3,#4気筒は、判別区間内に2つの
G信号が入力されてG信号カウンタGCが2となる。
【0038】従って、クランク角判別区間の終了時にお
ける各カウンタ値を参照し、(a)KC=1,GC=1
であれば、#1TDCである、(b)KC=2,GC=
2であれば、#3TDCである、(c)KC=1,GC
=2であれば、#4TDCである、(d)KC=2,G
C=1であれば、#2TDCである、といった具合に各
々のクランク角判別が可能となる。
【0039】また、G信号セットカウンタSETCに着
目すると、例えば#1気筒では、BTDC25°CAで
のG信号入力後、NE信号毎にG信号セットカウンタS
ETCが1ずつカウントダウンされ、クランク角判別区
間内において「10→9→8」と推移する。これに対
し、#3気筒では、SETC値が同判別区間内で「10
→9→10」と推移し、#4気筒では、SETC値が同
判別区間内で「10→9→10→9→8」と推移し、#
2気筒ではSETC値が同判別区間内で「10」のまま
となる。つまり、図3に示すVVT最遅角状態では、各
気筒の判別区間終了時(各気筒のTDC)において、#
1,#4気筒はSETC=8となり、#2,#3気筒は
SETC=10となる。
【0040】一方、60°CA進角状態を示す図4にお
いて、G信号は、#1〜#4の全気筒のBTDC85°
CAと、#3,#4気筒のBTDC115°CAとで各
々出力され、ECU40に入力される。
【0041】かかる場合、気筒毎のG信号がクランク角
判別区間から外れるが、基本的には上記VVT最遅角時
における(a)〜(d)と同様に、判別区間終了時にお
ける各カウンタ値を参照し、(a)KC=1,GC=1
であれば、#1TDCである、(b)KC=2,GC=
2であれば、#3TDCである、(c)KC=1,GC
=2であれば、#4TDCである、(d)KC=2,G
C=1であれば、#2TDCである、といった具合に各
々のクランク角判別が可能となる。すなわち、内燃機関
の運転途中において図4の如くVVT進角が実施されて
いても、各G信号の数(GC値)が正しく検出できれ
ば、上記(a)〜(d)の通りクランク角が判別でき
る。
【0042】ところが、VVT機構10が進角側に動作
した状態で機関始動が開始される場合、或いはECU4
0の電源ライン瞬断によりCPU41が初期化される場
合など、図4の如くVVT進角状態のまま、改めて初回
のクランク角判別が実施される際には、実際のピストン
の停止位置を考慮すると、気筒毎のG信号の数(GC
値)が正しく認識されず、気筒を誤判別する可能性が生
じる。具体的には、VVT進角に起因して、例えば#
3,#4気筒での2つのG信号のうち、一方のみが認識
される場合、#3TDC,#4TDCではGC=1と誤
認識され、気筒の誤判別を招くおそれが生じる。また、
#1,#2気筒で1つのG信号が認識されたとしても、
本来、その信号が1つでよいのか又は2つあるのかが特
定できなければ、正確に気筒を判別することができな
い。
【0043】そこで本実施の形態では、こうした機関始
動時やECUの電源瞬断時における気筒の誤判別を未然
に防止すべく、G信号とクランク角判別区間との間の相
対位置からVVT進角量を推測し、そのVVT進角量が
所定量以上であれば初回のクランク角判別の実施を遅ら
せ、G信号が正確に検出された後にクランク角判別を開
始するように構成する。
【0044】つまり、各気筒のTDC(判別区間終了
時)におけるG信号セットカウンタSETCの値に着目
し、機関始動時やECUの電源瞬断時において、初回の
クランク角判別時におけるSETC値がVVT最遅角時
と比べて大きく相違する場合、G信号が判別区間から外
れているとみなし、クランク角判別を一時的に禁止す
る。
【0045】例えば、カム角センサ30のカム側円板3
1(パルス誘起体)はクランク角度に対してNE信号数
個分の組み付け公差を持つため、この組み付け公差がG
信号に影響を与える要素となる。それ故、G信号に影響
を与える要素のバラツキを考慮し、初回のクランク角判
別時におけるSETC値が、VVT最遅角時のSETC
値にセンサ組み付け公差の見込み分を加えたものよりも
大きく異なる場合に、クランク角判別を禁じる。
【0046】本実施の形態では、センサ組み付け公差の
見込み分(G信号バラツキの影響分)をNE信号1個分
とし、VVT最遅角時のSETC値を基準に、#1,#
4気筒についてはSETC値の判定値を「8−1=7」
とし、#2,#3気筒についてはSETC値の判定値を
「10−1=9」とする。従って、 ・#1TDC,#4TDCの検出時にSETC<7、 ・#2TDC,#3TDCの検出時にSETC<9、 であれば、VVT進角量が所定の許容量を超えると推測
し、クランク角判別を禁止する。
【0047】換言すると、CPU起動後、初回のクラン
ク角判別時において、 ・#1TDC,#4TDCの検出時にSETC≧7、 ・#2TDC,#3TDCの検出時にSETC≧9、 である場合にのみ、VVT進角量が所定の許容量よりも
小さいと推測し、最初のG信号情報を用いてクランク角
判別を実施する。
【0048】クランク角判別が禁止される場合には、気
筒別の燃料噴射や点火時期の制御を直ちに開始せず、気
筒毎のG信号の数を正しく検出した後、クランク角判別
の実施と共に上記制御を開始する。
【0049】因みに、図4において例えば#1気筒での
TDC判別が禁止された後、続く#3気筒では、相変わ
らずG信号が判別区間外となるが、その時点では2つの
G信号が検出されてG信号カウンタGCが正しくカウン
トされ、#3TDCが正確に判別できる。以後も同様
に、G信号が判別区間外となってもG信号カウンタGC
が正しくカウントされるので、正確なクランク角判別が
可能となる。すなわち、4気筒内燃機関の場合、最大で
約180°CA(1気筒分)だけクランク角判別が遅
れ、その後、クランク角判別が開始されることとなる。
【0050】図5は、CPU41により実行されるG信
号の割込み処理を示すフローチャートであり、G信号の
割込みに伴い同図の処理が起動されると、先ずステップ
101では、G信号カウンタGCを1インクリメントす
る。続くステップ102では、G信号セットカウンタS
ETCに「10」をセットし、その後本処理を一旦終了
する。
【0051】また、図6〜図8は、CPU41により実
行されるNE信号の割込み処理を示すフローチャートで
あり、同処理により気筒毎のクランク角判別が実施され
る。先ず図6のステップ201では、NE信号のパルス
間隔tcrを計測し、続くステップ202では、前記計
測したパルス間隔の今回値tcr(i)と前回値tcr
(i−1)とからパルス間隔比率tratioを、tr
atio=tcr(i)/tcr(i−1)として算出
する。その後、ステップ203では、欠歯カウンタKC
が1であるか否かを判別し、当初はKCの初期値が0の
ため、ステップ204に進む。
【0052】その後、ステップ204では、前記算出し
たパルス間隔比率tratioと所定値Kh(1<Kh
<3)とを比較し、tratio≧Khであるか否かに
よって、クランク角センサ20が欠歯位置を検出したか
否かを判別する。
【0053】今回が欠歯位置でなくステップ204が否
定判別されると、そのままステップ206に進む。ま
た、クランク角センサ20が欠歯位置を検出してステッ
プ204が肯定判別されると、ステップ205で欠歯カ
ウンタKCに1をセットした後、ステップ206に進
む。ステップ206,207では、G信号カウンタGC
が1以上であることを条件に、G信号セットカウンタS
ETCを1デクリメントし、その後本処理を一旦終了す
る。つまり、今回のNE信号割込みよりも先に前記図5
のG信号割込みによりGC値が1又は2に操作されてい
れば、SETC値が1デクリメントされる。
【0054】次のNE割込み処理ではKC=1であるた
め、ステップ203からステップ208に進む。ステッ
プ208では、NE信号カウンタNCが0であるか否か
を判別する。はじめてステップ208に進んだ時はNC
=0であるので、当該ステップ208を肯定判別してス
テップ209に進む。
【0055】ステップ209では、NE信号のパルス間
隔比率tratioと所定値Kj(0.3<Kj<1)
とを比較し、tratio≧Kjであれば、ステップ4
00に進んで連続欠歯の検出処理を実行する。すなわ
ち、ステップ209が肯定判別されることは、連続欠歯
が検出されたことを意味し、ステップ400では後述す
る図8の連続欠歯検出処理を実行する。具体的には、#
2TDC,#3TDCでは、上記ステップ209が肯定
判別される。
【0056】また、NC≠0又はtratio<Kjの
場合には、ステップ210に進んでNE信号カウンタN
Cを1インクリメントし、続くステップ211では、N
C=3であるか否かを判別する。当初はNC≠3である
ため、ステップ206に進み、GC値に応じてSETC
値の減算処理を実施し、その後本処理を一旦終了する。
【0057】その後、NE信号毎にステップ210が繰
り返されてNC=3になると、ステップ211を肯定判
別してステップ300に進む。ステップ211が肯定判
別されることは、単一欠歯が検出されたことを意味し、
ステップ300では後述する図7の単一欠歯検出処理を
実行する。例えば#1気筒や#4気筒において、単一欠
歯の検出後にNE信号が3回入力される時、すなわち#
1,#4TDCに達した時、ステップ211が肯定判別
されることとなる(図3,4参照)。
【0058】次に、単一欠歯検出処理について、図7の
フローチャートに従い説明する。図7のステップ301
では、機関始動時など、初回のクランク角判別時にVV
T機構10が進角状態にあることを表すVVT進角フラ
グXADVが1であるか否かを判別する。例えば機関始
動当初にはXADV=0であるためステップ302に進
み、その時のSETC値が7以上かどうかにより、VV
T進角状態でなくG信号の数が正しく検出できるか否か
(判別区間内にG信号が位置しているか否か)を判別す
る。
【0059】そして、SETC≧7であれば、G信号の
数が正しく認識できると判断し、ステップ304〜30
7において、その時のGC値を基に#1TDC又は#4
TDCを判別する。すなわち、GC=1であれば(ステ
ップ304がYES)、ステップ306で#1TDCで
ある旨を判別し、GC=2であれば(ステップ305が
YES)、ステップ307で#4TDCである旨を判別
する。
【0060】図7でのTDC判別後、図6に戻ってステ
ップ212→213へ順次進み、各カウンタNC,K
C,SETC,GCをそれぞれ0にクリアして本処理を
終了する。なお、例えばノイズ等の影響によりGC≠
1,2となる場合には、図7のステップ306,307
のTDC判別を行わずそのまま図6のステップ212に
進む。
【0061】また、ステップ302で、SETC<7で
あると判別される場合、VVT進角状態にありG信号の
数が正しく認識できない可能性があると判断し、ステッ
プ303に進んでVVT進角フラグXADVに1をセッ
トする。その後、図6に戻りステップ212,213を
順次実行する。すなわちこの時、気筒の誤判別の可能性
があるため、クランク角判別が実施されない。
【0062】XADV=1が一旦セットされると、次回
からはステップ301を肯定判別してステップ302を
読み飛ばし、直接ステップ304に進む。そして、ステ
ップ304〜307において、GC値に基づいて#1T
DC又は#4TDCを判別する。
【0063】上述した図3の場合、#1,#4TDCの
判別に際し、SETC=8となるのでステップ302が
YESとなり、直ちにクランク角判別の実施が許可され
るのに対し、図4の場合、SETC=4となるのでステ
ップ302がNOとなり、その時のクランク角判別が一
時的に禁じられることとなる。
【0064】次に、連続欠歯検出処理について、図8の
フローチャートに従い説明する。図8のステップ401
では、VVT進角フラグXADVが1であるか否かを判
別する。例えば機関始動当初にはXADV=0であるた
めステップ402に進み、その時のSETC値が9以上
かどうかにより、VVT進角状態でなくG信号の数が正
しく検出できるか否か(判別区間内にG信号が位置して
いるか否か)を判別する。
【0065】そして、SETC≧9であれば、G信号の
数が正しく認識できると判断し、ステップ404〜40
7において、その時のGC値を基に#2TDC又は#3
TDCを判別する。すなわち、GC=1であれば(ステ
ップ404がYES)、ステップ406で#2TDCで
ある旨を判別し、GC=2であれば(ステップ405が
YES)、ステップ407で#3TDCである旨を判別
する。
【0066】図8でのTDC判別後、図6に戻ってステ
ップ213へ進み、各カウンタKC,SETC,GCを
それぞれ0にクリアして本処理を終了する。なお、例え
ばノイズ等の影響によりGC≠1,2となる場合には、
図8のステップ406,407のクランク角判別を行わ
ずそのまま図6のステップ213に進む。
【0067】また、ステップ402で、SETC<9で
あると判別される場合、VVT進角状態にありG信号の
数が正しく認識できない可能性があると判断し、ステッ
プ403に進んでVVT進角フラグXADVに1をセッ
トする。その後、図6に戻りステップ213を実行す
る。すなわちこの時、気筒の誤判別の可能性があるた
め、クランク角判別が実施されない。
【0068】XADV=1が一旦セットされると、次回
からはステップ401を肯定判別してステップ402を
読み飛ばし、直接ステップ404に進む。そして、ステ
ップ404〜407において、GC値に基づいて#2T
DC又は#3TDCを判別する。
【0069】上述した図3の場合、#2,#3TDCの
判別に際し、SETC=10となるのでステップ402
がYESとなり、直ちにクランク角判別の実施が許可さ
れるのに対し、図4の場合、SETC=6となるのでス
テップ402がNOとなり、その時のクランク角判別が
一時的に禁じられることとなる。
【0070】上記ステップ306,307,406,4
07の何れかで初回のクランク角判別が完了する迄は、
気筒別の燃料噴射や点火時期の制御開始が待たされ、同
クランク角判別が完了すると、それを受けて気筒別の燃
料噴射や点火時期の制御が順次開始される。
【0071】上記図6〜8の処理によれば、初回のクラ
ンク角判別時にVVT進角状態にあると判断されてステ
ップ302又は402の何れかが否定判別される場合、
その時のNE信号割込みではクランク角判別が禁止され
るが、その後、約180°CA(1気筒分)だけクラン
キングすると、次気筒のTDCでのNE信号割込み時に
は、SETC値に関係なくクランク角判別が開始され
る。
【0072】以上詳述した本実施の形態によれば、以下
に示す効果が得られる。 (1)クランク角判別区間とG信号(カムパルス信号)
との相対位置から初回気筒のクランク角判別時における
VVT機構10の進角量を推測し、その進角量が所定量
以上であれば、クランク角の判別を遅らせることとした
ので、一時的にクランク角判別が待たされるものの、判
別開始の当初から正確な処理が実施され、気筒の誤判別
が防止できる。従って、気筒の誤判別に起因して内燃機
関の始動性が低下する等の不都合が解消される。また、
VVT機構10の作用角を見込んで判別区間を広く設定
せざるを得ず、結果的にクランク角判別(気筒判別)が
遅れ、始動性が悪化する、といった不都合も生じない。
その結果、VVT機構10の進角状態に関係なく、機関
始動時など、初回のクランク角判別を好適に行い、ひい
ては気筒判別を正しく実施して機関始動性や始動後の制
御性を向上させることができる。
【0073】(2)初回気筒のクランク角判別時に推測
されるVVT機構10の進角量が所定量以上となる場
合、気筒別の燃料噴射や点火時期の制御開始を遅らせる
ので、機関始動時やECUの電源瞬断直後において、正
規以外の気筒に対し燃料噴射制御や点火時期制御が実施
されるといった不都合が解消される。
【0074】(3)G信号の発生時から判別区間の終了
までの間でNE信号(回転パルス信号)をカウントし、
該NE信号のパルス数が予め設定される所定値を越える
時、クランク角の判別を禁じるので、VVT進角量の推
測に際し、その推測が簡易に実施できる。また、VVT
機構とクランク角センサとを併せ持つ既存の装置におい
て、構成上の変更がなくとも本実施形態の処理が容易に
適用できる。
【0075】(4)初回気筒のクランク角判別時におい
て、カム角センサ30の組み付け公差(G信号バラツ
キ)を見込んだ判定値で、その時々のSETC値が判定
されるので、その公差分を考慮しつつVVT進角状態が
正確に把握でき、ひいては機関始動時などにおけるクラ
ンク角判別がより一層適切且つ確実に実施できる。
【0076】(5)クランク角判別が遅らされる時、内
燃機関が1気筒分だけクランキングした後にクランク角
判別が開始されるので、仮にクランク角判別が一時的に
遅らされても、その後、速やかにクランク角判別を開始
することができる。
【0077】なお本発明は、上記以外に次の形態にて具
体化できる。上記実施の形態では、初回のクランク角判
別時におけるSETC値の判定値を、カム角センサ30
の組み付け公差(G信号バラツキ)を見込んで#1,#
4気筒は「7」、#2,#3気筒は「9」としていた。
かかる場合、このG信号バラツキ分を除けば、VVT進
角の許容量はNE信号の1間隔(10°CA)未満であ
った。これに対し、VVT進角の許容量を例えばNE信
号の1,2個分程度(10〜20°CA程度)とし、そ
の許容範囲内ではVVT進角状態であっても初回のクラ
ンク角判別の実施を許可するようにしてもよい。具体的
には、SETC値の判定値を、#1,#4気筒は「5
(又は6)」とし、#2,#3気筒は「7(又は8)」
とする。この場合、 ・#1TDC,#4TDCの検出時にSETC<5、 ・#2TDC,#3TDCの検出時にSETC<7、 であれば、VVT進角量が所定の許容量を超えると推測
し、クランク角判別を禁止する。
【0078】また、カム角センサ30の組み付け公差
(G信号バラツキ)を考慮せずに前記SETC値の判定
値を設定する構成でもよい。例えば、初回のクランク角
判別時におけるSETC値が、「VVT最遅角状態」で
のSETC値と異なる場合、或いは「VVT最遅角状態
+VVT進角の許容量」でのSETC値よりも小さい場
合に、クランク角判別を禁じることとする。
【0079】上記実施の形態では、G信号割込み(図5
の処理)を実施し、同割込みにてG信号カウンタGCの
加算処理やG信号セットカウンタSETCのセット処理
を行ったが、これを変更する。例えば、G信号入力をそ
れに続くNE信号入力時までラッチしておき、当該NE
信号の割込みにてGC値の加算処理やSETC値のセッ
ト処理を行う(図5の処理を図6に盛り込む)。かかる
場合、G信号直後のNE信号ではSETC値が減算され
ないため、SETC値が前記図3,4中の数値とは異な
るが、その分VVT進角状態を判定する際のSETC値
の判定値を変更すればよい。
【0080】こうしてNE信号の割込みにてGC値の加
算処理やSETC値のセット処理を行う場合、実際に
は、VVT最遅角状態を表す図3において、#1,#4
気筒の判別区間内でSETC値が「10→9」と推移す
る。それ故、前記図7のステップ302の処理を「SE
TC≧8か?」の処理に変更し、SETC<8の場合
に、VVT進角状態にありG信号の数が正しく認識でき
ない可能性があると判断し、VVT進角フラグXADV
に1をセットしてその割込み時におけるクランク角判別
を禁止する。上記の通り、各カウンタの操作を何れもN
E信号割込みにて実施すれば、G信号とNE信号との間
の時間間隔が非常に短くても、各カウンタの動作が確実
に実施できる。
【0081】上記実施の形態では、G信号入力時に「S
ETC=10」をセットし、以降NE信号入力毎にSE
TC値を減算したが、この構成を変更する。例えばG信
号入力後のNE信号入力毎に0から1ずつカウントアッ
プするカウンタを用い、同カウンタの値に基づきVVT
進角量を推測する構成としてもよい。
【0082】上記実施の形態では、クランク角判別に際
し、各気筒のTDC位置を判別したが、これに限らず、
他のクランク角度を判別する構成としてもよい。その判
別されるクランク角度が変更される場合、それに合わせ
てクランク角判別区間が変更される。
【0083】上記実施の形態では、4気筒内燃機関につ
いてその実施具体例を記載したが、4気筒以外の多気筒
内燃機関についても勿論適用できる。4気筒以外の多気
筒内燃機関で実施する際には、クランク角センサやカム
角センサのパルス出力位置や基準位置(欠歯位置)を適
宜変更して具体化すればよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】発明の実施の形態における内燃機関の制御装置
の概要を示す構成図。
【図2】クランク角センサとカム角センサとを拡大して
示す構成図。
【図3】VVT機構が最遅角状態にある時の信号出力形
態を示すタイムチャート。
【図4】VVT機構が60°CA進角状態にある時の信
号出力形態を示すタイムチャート。
【図5】G信号の割込み処理を示すフローチャート。
【図6】クランク角判別のためのNE信号の割込み処理
を示すフローチャート。
【図7】単一欠歯の検出処理を示すフローチャート。
【図8】連続欠歯の検出処理を示すフローチャート。
【符号の説明】
1…クランク軸、2…伝達機構、3…吸気カム軸、10
…VVT機構(回転位相調整機構)、20…クランク角
センサ、30…カム角センサ、40…ECU、41…ク
ランク角判別手段,判別遅延手段を構成するCPU。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F02D 41/06 325 F02D 41/06 325 41/22 325 41/22 325K 325G Fターム(参考) 3G084 BA13 BA15 BA17 BA23 CA01 DA27 EA05 EA11 EB24 EC02 FA36 FA38 FA39 3G092 AA11 AA13 DA01 DA09 DG05 EA08 EA14 EA16 EB04 EB08 FA07 FA31 FA44 GA01 HA13X HA13Z HB02X HC09X HE03Z HE05Z 3G301 HA19 JA00 JA08 JB09 KA01 LA00 MA11 MA18 NA08 NB03 NB11 NC08 NE12 NE16 NE22 PA01Z PA14Z PE03B PE03Z PE04Z PE05Z PE08Z PF16Z PG01Z

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内燃機関のクランク軸とそれに駆動連結さ
    れたカム軸との間の回転位相を調整する回転位相調整機
    構を備え、機関運転状態に応じて回転位相調整機構の進
    角量を制御する内燃機関の制御装置において、 カム軸上の所定の基準回転位置に対応するカムパルス信
    号を発生させるカム角センサと、 所定角度範囲でクランク角の判別区間を設定し、該判別
    区間に同期したカムパルス信号に基づいて内燃機関のク
    ランク角を判別するクランク角判別手段と、 前記判別区間とカムパルス信号との相対位置から初回気
    筒のクランク角判別時における回転位相調整機構の進角
    量を推測し、その進角量が所定量以上であれば、クラン
    ク角の判別を遅らせる判別遅延手段と、を備えることを
    特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 【請求項2】初回気筒のクランク角判別時に推測される
    回転位相調整機構の進角量が所定量以上となる場合、気
    筒別の燃料噴射や点火時期の制御開始を遅らせる請求項
    1に記載の内燃機関の制御装置。
  3. 【請求項3】クランク軸の回転に伴い等回転角度毎に回
    転パルス信号を発生させるクランク角センサを備え、該
    センサによる複数個分の回転パルス信号にて前記判別区
    間が設定される内燃機関の制御装置において、 前記判別遅延手段は、 カムパルス信号の発生時から判別区間の終了までの間で
    回転パルス信号をカウントする手段と、 前記カウントされる回転パルス信号のパルス数が予め設
    定される所定値を越える時、クランク角の判別を禁じる
    手段とを備える請求項1又は2に記載の内燃機関の制御
    装置。
  4. 【請求項4】請求項3に記載の内燃機関の制御装置にお
    いて、 前記判別遅延手段は、前記カウントされる回転パルス信
    号のパルス数が、回転位相調整機構の最遅角状態でのパ
    ルス数と異なる場合に、クランク角の判別を禁じる内燃
    機関の制御装置。
  5. 【請求項5】請求項3に記載の内燃機関の制御装置にお
    いて、 前記判別遅延手段は、前記カウントされる回転パルス信
    号のパルス数が、回転位相調整機構の最遅角状態でのパ
    ルス数に、カムパルス信号に影響を与える要素のバラツ
    キを考慮した見込み分を加えたものよりも大きく異なる
    場合に、クランク角の判別を禁じる内燃機関の制御装
    置。
  6. 【請求項6】前記判別遅延手段によりクランク角判別が
    遅らされる時、内燃機関が少なくとも1気筒分だけクラ
    ンキングし、カムパルス信号が正規に検出された後にク
    ランク角判別を開始する請求項1〜5の何れかに記載の
    内燃機関の制御装置。
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