JP2000297487A - 家屋居室の断熱構造及び使用する遮熱材 - Google Patents

家屋居室の断熱構造及び使用する遮熱材

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JP2000297487A
JP2000297487A JP11107146A JP10714699A JP2000297487A JP 2000297487 A JP2000297487 A JP 2000297487A JP 11107146 A JP11107146 A JP 11107146A JP 10714699 A JP10714699 A JP 10714699A JP 2000297487 A JP2000297487 A JP 2000297487A
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heat insulating
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 家屋建築物での居室外周に付与した断熱材へ
の蓄熱を低減し、居室内の住環境維持の合理化を達成す
る。 【解決手段】 居室を囲う天井や壁等の仕切面材の外面
に配置された断熱材2の外面を熱反射膜を備えた遮熱材
1で覆うことにより、断熱材2への加熱の輻射熱を阻止
し、断熱材2への蓄熱を低減する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、家屋居室の断熱構
造を改善するものであって、家屋建築の技術分野に属す
るものである。
【0002】
【従来の技術】一般的木造建築物では、屋根等の部位に
は小屋裏換気口を設けて小屋裏内部の温度を出来るだけ
外気温に同化させるように施工されているが、小屋裏内
部温度は、建築物の建設地域、日射条件、季節によって
高温(70℃以上)になる事がある。このような、小屋
裏内部空間の熱による居室への影響を軽減する為に、一
般的に居室の天井面に断熱材を施工している。
【0003】図8(A)は、従来の居室天井面の上面に
断熱材を施したものであって、天井3上には20cm厚の
ウレタンフオーム断熱材2を敷設し、外壁上部には換気
口O 2 を設けている。従って、小屋裏内部R0 での熱の
流れは、屋根4面及び隙間O1 からの侵入熱T1 が小屋
裏内部R0 を加温しながら断熱材2を加熱蓄熱し、その
一部が居室Rへの透過熱T3 となり、断熱材を加熱した
熱気は侵入熱T1 との循環流としての放出熱T2 として
換気口O2 から放出する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そして、ウレタンフオ
ーム断熱材の如き、高い断熱能を有する断熱材であって
も、長時間加熱にさらされれば断熱材自体も熱吸収し、
高い透過熱T3 が居室へ伝達され、居室内環境の維持、
即ち室温維持に支障を来たす。その上、外気T1が温度
低下しても断熱材2は蓄熱体として冷却が遅く、従っ
て、昼間小屋裏内部R0 の高温度を断熱していた断熱材
2は、夜間では蓄熱体として放熱するため、居室Rでの
冷房の如き空調機器への不都合な負荷となる。本発明
は、このような高温空気熱が直接断熱材に加熱蓄熱され
ないようにし、断熱材に対する加熱負荷を軽減すると共
に、断熱材の蓄熱を軽減して上記問題点を改善するもの
である。
【0005】
【課題を解決するための手段及び作用】例えば図1に示
す如く、居室Rを囲う天井3や壁等の仕切面材の外面に
断熱材2を配置し、断熱材2の外面には、少くとも上面
シート11が熱反射膜を備えた複数シート11,12,
13から成り、且つ各シート間には空気層空間Sを備え
た遮熱材1を配置した家屋居室の断熱構造とした。
【0006】従って、屋根4や屋根との隙間から小屋裏
内部R0 に入り込む侵入熱T1 の蓄熱して高温となった
小屋裏内部熱T0 が、遮熱材1の上面シート11の表面
の熱反射膜(アルミ蒸着膜)による輻射熱の反射作用で
遮熱材1の下方への熱伝達が阻止され、遮熱材1の下面
の断熱材2への負荷熱カロリーも軽減出来、断熱材2の
加熱が軽減出来るため、断熱材2から天井3を介した居
室R内への慣流熱量も軽減出来、結局居室R内での冷房
エネルギーの軽減効果を奏する。
【0007】また、複数シート11,12,13から成
る遮熱材1は、少くとも上面シート11及び次層のシー
ト13が上面に熱反射膜を備えているため、比較的汚れ
易い上面シート11の熱反射膜が微細ごみ汚れによって
熱反射性を低下しても下層のシート13上面の熱反射能
によって遮熱材1としての輻射熱反射能の低下は防ぐこ
とが出来、遮熱材としての耐候性は高くなる。
【0008】また、遮熱材1は、空気層空間Sを長手方
向に空気流通可能に開口した空間とし、該空間の開口両
端が閉止されないように配置施工したため、遮熱材内に
も若干の空気流動A2 が生じ結露防止が出来ると共に、
遮熱材1の各シートが接するように遮熱材を積層形態と
する事も可能であって、保管、搬送、及び取扱いに有利
である。
【0009】また、遮熱材1と断熱材2とを予じめ固定
したものにあっては、例えば床下面等遮熱材単体では取
付作業の困難な場所にも比較的容易に施工出来、保形性
を有する断熱材2と一体であるため、遮熱材施工が容易
である。
【0010】本発明の遮熱材1にあっては、例えば図2
に示す如く、少くとも上面シート11及び下面シート1
2を備え、且つ少くとも上面シート11の上面は熱反射
膜(アルミ蒸着膜)を備え、各シート間は起立片14,
15群によって空気層空間Sを形成し、起立片14,1
5群の倒伏によって各シートを圧接積層形態と出来る構
造とした。
【0011】従って、熱反射膜及び空気層空間Sを有す
る高性能遮熱材も、製造、保管、搬送時は嵩の低い積層
シート状物として取扱うことが出来、施工現場で図2
(B)の矢印Fで示す如く、上面シートと下面シートを
反対方向に引張って起立片14を起こして下面シート1
2の両側と上面シート11の両側を周囲の部材に止める
だけで遮熱材施工が出来るため、取扱いが容易である。
【0012】また、上面シート11と次層のシート13
との上面が熱反射膜を備えているため、施工後は上面シ
ートの熱反射膜の汚れによる反射能低下を次層の熱反射
膜が補償するのは勿論、保管時や取扱い時に上面シート
11の熱反射膜が例え汚れる事があっても、次層、即ち
内側のシート13の熱反射膜は上面シートに保護されて
汚れの心配が殆んど無く、従って輻射熱反射能低下の心
配の無い耐候性に優れた遮熱材である。
【0013】また、起立片14,15は、両端の折曲面
14′,15′で上面シート11及び下面シート12に
固定され、折曲部rで折曲自在としたため、図2(A)
に示す如く、遮熱材1の各構成部材、シート11,1
2,13、起立片14,15を全て水平配置し、起立片
の折曲面14′,15′のうちの必要個所を折り畳んだ
状態とし、起立片の折曲面14′,15′に接着剤aを
塗布して各部材を圧着すれば遮熱材が形成出来るため、
各構成部材を全てシート状態でローラ群装置に供給しな
がら、折り目付与→折り込み→糊付け→圧着→定寸切断
の流れ工程で合理的に製造出来る。勿論、中間シート1
3を両端の折曲面13′によって起立片14,15に固
定する物にあっても、ローラ群装置を介して合理的に機
械化製造可能である事は図2(A)の製造配置図から自
明である。
【0014】また、遮熱材1の下面シート12の下面と
断熱材2の上面とを固定したものにあっては、例えば床
下面や壁面等、遮熱材1単体では取付けの困難な部位で
あっても、断熱材2が保形性のある板材であるため取付
け作業が容易となる。
【0015】また、下面シート12の下面が合成樹脂発
泡(ウレタンフオーム)断熱材2の発泡成形によって断
熱材2と固定された遮熱材にあっては、図4に示す如
く、遮熱材1の圧接積層状態で型セットして断熱材成形
するため、遮熱材1の断熱材2への固定が容易且つ合理
的に達成出来る。
【0016】
【発明の実施の形態】〔遮熱材の製造(図2)〕図2
(A)は、遮熱材の圧接接着工程寸前での各構成シート
の位置関係を、示すものであり、構成材料としては、上
面シート11、中間シート13、下面シート12、及び
両側の起立片14、がアルミ蒸着で表面をコーティング
した紙であり、中間起立片15がアルミ蒸着層の無い紙
であり、厚さは、上面シート11及び両側の起立片14
が0.3mm、他のシート部材が0.1mmであり、幅は上
面シート11及び下面シート12が450mm、各中間シ
ートは135mm+両端に各折曲面10mm、中間の起立片
15は40mm+両端に各折曲面10mm、両側の起立片1
4は40mm+上側折曲面10mm、下側折曲面20mmであ
る。
【0017】各構成シート部材は、全てローラ群装置
(図示せず)で並列走行供給しながら折り目付与→折り
込み→接着剤付与→圧着→定寸切断の工程で積層形態の
遮熱材に製品化する。図2(A)に示すaは接着剤であ
り、rは折曲部である。図2(B)は定寸切断した積層
状の製品を、上面シート11端及び下面シート12′を
それぞれ反対に矢印F方向に引張って起立片14,15
群を中間まで起立した状態を示しており、図2(C)の
状態まで起立すれば、2層の空気層空間Sを備え、各上
面シート11、中間シート13、下面シート12が上面
に、両側起立片14が外面にそれぞれアルミ蒸着膜、即
ち熱反射膜を備えた遮熱材1となる。
【0018】〔遮熱材の施工(図1、図3)〕図1は、
従来例(図8)の小屋裏内部に遮熱材1を施した略示図
であり、天井3の上面にウレタンフオーム断熱材2を敷
設し、その上面に遮熱材1を載置したものであり、各遮
熱材1は空気層空間Sの両端の開口部が閉止されないよ
うに、且つ各遮熱材1相互がもたれ合って自立保形する
ように配置し、遮熱材1群のうち周縁又は中間の構造物
に接する端縁の一部をそれら構造物にステープル等で止
着(図示せず)するだけで遮熱材1の施工が完了する。
【0019】図3は天井裏の梁上に施工した例であっ
て、天井3の上面には断熱材2層を施こし、梁上に各遮
熱材1を並列敷設し、束に当接する部所では、図2
(C)の如く束の寸法d1 ,d2 に嵌合するように遮熱
材1の側面の寸法d1 ,d2 を切欠くが、上面シート1
1のみは切込線C1 を入れて取付片Pの3片を矢印tの
如く起立し、束を遮熱材に嵌合した状態で該取付片Pや
遮熱材1上面シートの束との接触部をステープル止着す
る。本実施例の遮熱材1を断熱材2上に施工した小屋裏
内部R0 にあっては、従来の小屋裏内部R0 と比較し
て、遮熱材1による断熱材2への輻射熱伝達阻止能のた
め、昼間の断熱材2から居室R内への慣流熱が約1/2
に軽減出来、従って断熱材2からの居室Rへの熱伝達に
よる悪影響が軽減出来た。
【0020】〔断熱材付遮熱材の製造(図4)〕図4
(A)に示す如く、遮熱材1は起立片14,15が伏倒
したまゝの積層状態で下面シート12が上側になるよう
に作業台上に載置し、該遮熱材1の四周側縁を離型板で
押えて離型板を耐力材を用いて型セットし、注入孔より
発泡ウレタン材を型内に注入発泡成形する。従って、離
型板を取外せば、図5に示す如く、一面に遮熱材1の下
面シート12の一体化接着した断熱材2が得られる。
尚、型セット時に両側にそえ木22を載置して成形加工
すれば、両側に添え木22を備えた断熱材2の上面に遮
熱材1の接着されたもの(図6)が得られる。
【0021】〔断熱材付遮熱材の施工(図示せず)〕断
熱材2が保形性を有するため、(a)屋根たる木間に施
工する場合には、各たる木に断熱材保持金具を打設して
おき、遮熱材を屋根側(外側)にして断熱材を屋根たる
木間に嵌め込み保持金具に載せ、棟部分の断熱材の谷間
を一液ウレタンの現場発泡で埋める、次いで野地板を取
付け、屋根材を施工する。
【0022】(b)天井下地に施工する場合は、組上が
った野縁の上に反射層を上にして直接断熱材を載置し、
野縁受けの上等の断熱材が連続出来ない隙間はグラスウ
ール等で隙間を埋め、次いで野縁の下面に天井材を取付
ける。 (c)また、壁面への施工は、柱、間柱間に遮熱材を外
側に向けて断熱材を外側から嵌め込み、そえ木を柱、間
柱に打ち付けて断熱材を押さえ、次いで外装材、内装材
を施工する。
【0023】(d)床下に使用する場合は、遮熱材1の
表面を地面の方に向けて断熱材を土台、大引きに支持
し、床根太間に嵌め込む、そして、土台、大引きに架か
る部分の遮熱材には切れ目を入れ(図6(A))、その
部分の遮熱材1だけをつぶす事により遮熱材に立体形状
を保たせる(図6(B))。次いで床材を施工する。
尚、断熱材2の両側にそえ木22を一体化固定したもの
にあっては、断熱材保持金具に係止する場合はもとよ
り、そえ木を用いて釘打ち固定するにも好都合である。
【0024】以上のとおり、断熱材付遮熱材にあって
は、保形性を有する断熱材で取付施工するため、床下や
屋根たる木間等作業の困難な部位への施工も比較的容易
となる。勿論、遮熱材1については、常に立体形状を維
持するように、その端縁部又は中間部を他の構造物に取
付けるか、立体形状の寸法での遮熱材をすき間無く嵌合
する事は、遮熱材単体での施工同様である。断熱材2と
一体化された遮熱材1を施工した場合も、断熱材2と遮
熱材1とを別々に重ねて施工した場合と比べて、熱的作
用効果のみの観点からは同等であった。
【0025】発明者等は遮熱層効果を確認するため、図
7の測定モデルを用いて、下記に示す構造の供試体1〜
4に就いて測定し、表1の結果を得た。供試体No.1
は、5mm厚、300mm×300mmのポリスチレン板であ
り、供試体No.2は、No.1のポリスチレン板の表
面にアルミ蒸着した物であり、供試体No.3は、供試
体No.1の板の上面に2層の遮熱層を層間20mmで載
置し、最上層遮熱層のみをアルミ蒸着層としたものであ
り、供試体No.4は、供試体No.3に於て、第1
層、第2層及びスチレン板各表面全てをアルミ蒸着層と
したものである。
【0026】
【表1】 尚、熱板表面の温度は全てのサンプルに対して同一とす
べきであったが、温度制御が正確に出来なかったため、
全て実測値のとおりの表とした。
【0027】〔実験結果に就いて〕供試遮熱層はいずれ
も熱板から板面に伝わる温度の軽減効果があった。供試
遮熱層はアルミ蒸着した面で熱線の吸収率約0.05で
ある。また、遮熱層(アルミ蒸着層)が1層(No.
3)と3層(No.4)の場合で顕著な差はなかった
が、これは2層目以降では軽減値の絶対値が低下した為
と思われる。即ち、熱反射は第1層で顕著であるが、第
1層アルミ蒸着面が埃等で光沢を失なえば第2層アルミ
蒸着面の存在価値が高まる。また、空気層の多層化によ
り板面に伝わる温度を軽減する効果があり、空気層も熱
反射層で作った方が有利である。
【0028】また、発明者等は、従来例(断熱材のみ)
と、本発明の断熱材+遮熱材(3層の熱反射膜が各層間
に20mmの空気層を有するもの)との小屋裏内部R
0 (80℃)から居室R(20℃)内への熱慣流率Kの
相違を理論的に計算したところ次のとおりである。
【0029】〔遮熱材を用いない場合〕
【数1】 αa :小屋裏断熱表面の空気の熱伝達率=20kcal
/m2 h℃ λ1 :断熱材の熱伝導率=0.02kcal/m2 h℃ d1 :断熱材の厚さ=0.2m λ2 :内装化上材の熱伝導率=0.18kcal/m2
h℃ d2 :内装化上材の厚さ=0.012m αi :居室内化上材表面の空気の熱伝達率=8kcal
/m2 h℃
【数2】 通過熱量Q=0.0976kcal/m2 h℃×(80
℃−20℃)=5.86kcal/m2
【0030】〔遮熱材を用いた場合(本発明)〕
【数3】 但し、αa 、αi 、λ1 、λ2 、d1 、d2 は遮熱材を
用いない場合と同じ。 C31:遮熱材1層目の熱伝達率=0.3387kcal
/m2 h℃ C32:遮熱材2層目の熱伝達率=0.2757kcal
/m2 h℃ K=0.05945kcal/m2 h℃ 通過熱量Q=0.05945kcal/m2 h℃×(8
0℃−20℃)=3.57kcal/m2 h 以上より、遮熱材を用いた場合の方が約1/2程度の通
過熱量となる。
【0031】〔その他〕理論的には、空気層は密閉状態
の方が開放状態より熱伝達を低く出来るが、空気層を密
閉系とすれば、温度変化に伴う体積変化に対処する問題
や、常に遮熱材が立体形態であって保管、搬送上の問題
があり、従って、建築分野に用いるための遮熱材として
は、空気層を開放系とする方が、製造面(シート積層製
品としてロール装置により機械化製造可能)、保管、搬
送面(積層品形態で取扱える)等で有利であり、実用性
がはるかに大となる。
【0032】遮熱材1と断熱材2との固定は、断熱材成
形時の一体化に限らず、両部材を別々に製作保管してお
き、施工時に現場で接着しても、保管時に両者を接着し
ても良い。また、遮熱材1の製造は、予じめ所定寸法と
した各シート部材を必要に応じて必要場所で手作業で実
施することも可能であり、この場合にはローラ装置での
処理の困難な材質、例えば比較的保形性の高いプラスチ
ックシート又は紙を採用することも可能である。また、
結露防止のため遮熱材の各シート、特に中間シートや下
面シートに微細孔(ピンホール)を付与しても良い。
【0033】
【発明の効果】断熱材上の遮熱材による熱反射によって
断熱材表面への熱伝達が軽減出来、断熱材の加熱、蓄熱
が軽減出来るため、天井等の居室外周から居室内への慣
流熱量が軽減出来て居室内での冷房エネルギーが軽減出
来る。また、遮熱材は表面に熱反射膜(アルミ蒸着膜)
を有する複層シートから成るため、最外層表面の熱反射
膜が埃等で熱反射能低下を来たしても、比較的汚れ難い
次層の熱反射膜の存在によって熱反射能が補償され、従
って遮熱材は長期に亘って機能を発揮する。
【0034】また、遮熱材内の空気層空間は開放系であ
るため、若干の空気流動が生じて断熱材機能の低下の原
因となる結露も防止出来ると共に、遮熱材の保管搬送時
には空気層空間を圧接することによりあたかも積層品の
如く嵩低く出来るため取扱いが便である。また、遮熱材
と断熱材とを予じめ固定するので、遮熱材単体では取付
作業の困難な場所にも比較的容易に施工出来る。
【0035】また、遮熱材は、熱反射膜を有する上面シ
ート11、中間シート13、下面シート12を起立片1
4,15群の起立による立体化と倒伏による積層化可能
構造としたため、保管、搬送時には嵩の低い積層品とし
て取扱いが便であると共に、製作に際しても各構成シー
ト材をローラ群装置によって、折り目付与→折り込み→
接着剤付与→圧着→定寸切断の工程を経て合理的に機械
化製造可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の作用説明図。
【図2】本発明の構造の横断説明図であって、(A)は
製作過程での各構成部材の関係配置を、(B)は製作後
の積層形態から立体形態への変形過程を、(C)は使用
時の構造を示す図。
【図3】本発明遮熱材の天井裏への適用説明図であっ
て、(A)は全体図、(B)はB部の拡大図、(C)は
C部の拡大図。
【図4】本発明の製造説明図であり、(A)は断熱材成
形型セットの平面図、(B)は型セットの正面図。
【図5】本発明の断熱材付遮熱材の斜視図。
【図6】本発明のそえ木を備えた断熱材付遮熱材の斜視
図であって、(A)は遮熱材への切れ目付与を、(B)
は遮熱材の一部を押しつぶした図。
【図7】本発明の開発に際して用いた測定装置の略示断
面図。
【図8】従来例の作用説明図。
【符号の説明】
1…遮熱材 2…断熱材 3…天井 4…屋根 11…上面シート 12…下面シート 13…中間シート 14,15…起立片 13′,14′,15′…折曲面 22…そえ木 a…接着剤 r…折曲部 S…空気層空間 R0 …小屋裏内部 R…居室
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成12年5月11日(2000.5.1
1)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項1
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正内容】
【0005】
【課題を解決するための手段及び作用】例えば図1に示
す如く、居室Rを囲う天井3や壁等の仕切面材の外面に
断熱材2を配置し、断熱材2の外面には、少くとも上面
シート11が上面に熱反射膜を備えた複数シート11,
12,13から成り、且つ各シート間には倒伏可能な起
立片14,15群によって空気層空間Sを形成した遮熱
材1を配置した家屋居室の断熱構造とした。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正内容】
【0006】従って、屋根4や屋根との隙間から小屋裏
内部R0に入り込む侵入熱T1の蓄熱して高温となった小
屋裏内部熱T0が、遮熱材1の上面シート11の表面の
熱反射膜(アルミ蒸着膜)による輻射熱の反射作用で遮
熱材1の下方への熱伝達が阻止され、遮熱材1の下面の
断熱材2への負荷熱カロリーも軽減出来、断熱材2の加
及び蓄熱が軽減出来るため、断熱材2から天井3を介
した居室R内への慣流熱量も軽減出来、結局居室R内で
の冷房エネルギーの軽減効果を奏する。しかも、遮熱材
1は倒伏可能な起立片14,15群を介した複数シート
であるため、保管時や搬送時には起立片14,15を倒
伏して嵩の低い積層シート形態と出来、取扱いが便であ
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正内容】
【0011】従って、熱反射膜及び空気層空間Sを有す
る高性能遮熱材も、製造、保管、搬送時は嵩の低い積層
シート状物として取扱うことが出来、施工現場で図2
(B)の矢印Fで示す如く、上面シート11と下面シー
12を反対方向に引張って起立片14,15を起こし
て下面シート12の両側と上面シート11の両側を周囲
の部材に止めるだけで遮熱材施工が出来るため、取扱い
が容易である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森元 和久 北海道札幌市東区北42条東15丁目1番1号 松本建工株式会社内 Fターム(参考) 2E001 DB05 DD01 EA08 FA03 FA12 FA14 FA15 FA16 GA06 GA07 GA24 GA42 GA63 HB04 HC01 HC07 HD03 KA03 LA11 LA12 ND00 4F100 AB10 AK12 AK51 AR00B AR00D AT00A AT00C BA04 BA05 BA07 BA08 BA10A BA10D CB00 DC02 DD21 DD27 DG10 DJ01 EC13 EH66 GB08 JD10D JJ02B JL00 JL05

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 居室(R)を囲う天井(3)や壁等の仕
    切面材の外面に断熱材(2)を配置し、断熱材(2)の
    外面には、少くとも上面シート(11)が上面に熱反射
    膜を備えた複数シート(11,12,13)から成り、
    且つ各シート間には空気層空間(S)を備えた遮熱材
    (1)を配置した家屋居室の断熱構造。
  2. 【請求項2】 少くとも上面シート(11)と次層のシ
    ート(13)とが上面に熱反射膜を備えている請求項1
    の家屋居室の断熱構造。
  3. 【請求項3】 遮熱材(1)の空気層空間(S)が長手
    方向に空気流通可能に開口した空間であり、該開口両端
    が閉止されないように配置した請求項1又は2の家屋居
    室の断熱構造。
  4. 【請求項4】 断熱材(2)と遮熱材(1)とを予じめ
    固定した請求項1乃至3のいずれか1項の家屋居室の断
    熱構造。
  5. 【請求項5】 少くとも上面シート(11)及び下面シ
    ート(12)を備え、且つ少くとも上面シート(11)
    の上面は熱反射膜を備え、各シート間は起立片(14,
    15)群によって空気層空間(S)を形成し、起立片
    (14,15)群の倒伏によって各シートを圧接積層形
    態と出来る遮熱材。
  6. 【請求項6】 上面シート(11)と次層のシート(1
    3)が共に上面に熱反射膜を備えている請求項5の遮熱
    材。
  7. 【請求項7】 起立片(14,15)は、両端の折曲面
    (14′,15′)で上面シート(11)及び下面シー
    ト(12)に固定され、折曲部(r)で折曲自在である
    請求項5又は6の遮熱材。
  8. 【請求項8】 中間シート(13)が両端の折曲面(1
    3′)により起立片(14,15)に固定され、折曲部
    (r)で折曲自在である請求項5乃至7のいずれか1項
    の遮熱材。
  9. 【請求項9】 下面シート(12)の下面が断熱材
    (2)上面に固定されている請求項5乃至8のいずれか
    1項の遮熱材。
  10. 【請求項10】 下面シート(12)の下面が合成樹脂
    発泡断熱材(2)の発泡成形によって断熱材(2)と固
    定された請求項9の遮熱材。
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