JP2000296167A - 粉粒状の原料物質を連続して加湿加熱してサルモネラ 菌を殺菌する方法及び装置、並びに粉粒状の原料物質 を連続して加湿加熱してサルモネラ菌を殺菌するとと もにサルモネラ菌の殺菌処理がなされた粉粒状の原料 物質を外部環境と隔離して乾燥・冷却、搬送及び貯蔵 する方法及び装置 - Google Patents

粉粒状の原料物質を連続して加湿加熱してサルモネラ 菌を殺菌する方法及び装置、並びに粉粒状の原料物質 を連続して加湿加熱してサルモネラ菌を殺菌するとと もにサルモネラ菌の殺菌処理がなされた粉粒状の原料 物質を外部環境と隔離して乾燥・冷却、搬送及び貯蔵 する方法及び装置

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JP2000296167A
JP2000296167A JP10350747A JP35074798A JP2000296167A JP 2000296167 A JP2000296167 A JP 2000296167A JP 10350747 A JP10350747 A JP 10350747A JP 35074798 A JP35074798 A JP 35074798A JP 2000296167 A JP2000296167 A JP 2000296167A
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space
powdery
stirring
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JP10350747A
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Hisami Shiote
久美 塩手
Ken Matsumura
憲 松村
Atsushi Mafune
敦之 真船
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Meiji Machine Co Ltd
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MEIJI MACHINE
Meiji Machine Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 粉粒状であるため内部に伝熱し難い物理的性
状の粉粒状の原料物質を伝熱し易いように調質しなが
ら、少ない蒸気量で、一定量の粉粒状の原料物質に混入
付着しているサルモネラを殺菌処理すること。 【解決手段】 飽和水蒸気と過熱蒸気の熱力学的特性を
有効に使い分けてサルモネラ菌を殺菌するものであっ
て、ステップ1(イ)、ステップ1(ロ)、ステップ1
(ハ)により一定量の粉粒状の原料物質の全てが目標殺
菌温度間近にまで昇温なさしめる予備加熱をなすステッ
プ1と、ステップ2(イ)、ステップ2(ロ)、ステッ
プ2(ハ)、ステップ2(ニ)、ステップ2(ホ)、に
より一定量の粉粒状の原料物質の全てを一定時間殺菌温
度に加熱保温するステップ2と、からなる手順の粉粒状
の原料物質を連続して加湿加熱してサルモネラ菌を殺菌
する方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は家畜の飼料となる配
合飼料の原料である粉粒状の原料物質に混入付着するサ
ルモネラ菌を、飽和水蒸気と過熱蒸気それぞれの伝熱特
性を巧みに利用した加湿加熱により殺菌処理する、粉粒
状の原料物質を連続して加湿加熱してサルモネラ菌を殺
菌する方法及び装置に関するものである。また、本発明
は、サルモネラ菌の殺菌処理がなされた後の粉粒状の原
料物質を、サルモネラ菌が外部から新たに進入するのを
阻止した状態で、所定の乾燥・冷却並びに所定の貯蔵タ
ンクに搬送し、配合飼料の生産に供されるまでサルモネ
ラ菌が存在しない状態で貯蔵する、粉粒状の原料物質を
連続して加湿加熱してサルモネラ菌を殺菌するとともに
サルモネラ菌の殺菌処理がなされた粉粒状の原料物質を
外部環境と隔離して乾燥・冷却、搬送及び貯蔵する方法
及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】食生活の洋風化の進展により、鶏卵や、
牛、豚等の食肉(以下「食材」とする。)の需要が飛躍
的に拡大してきており、これら食材を安価に安定供給す
ることは、国民生活的見地から重要な問題である。この
ため、食材を高効率にて大量生産する、生産規模の拡大
の効果を実現することが求められることから、各畜産家
は、飼育する多数の鶏、牛、豚等の家畜に、極力安価で
あって栄養価の高い配合飼料を安定的に入手することが
畜産経営上重要である。
【0003】係る畜産経営上の要請から、海外から安価
な配合飼料の原料となる粉粒状の穀物類(以下「粉粒状
の原料物質」とする。)が大量に輸入されているが、こ
れら輸入された粉粒状の原料物質には生産地あるいは輸
送途上でサルモネラ菌が混入して汚染されている場合が
多々ある。しかるに、配合飼料を生産するプラントに
は、粉粒状の原料物質に所定の加工を施して配合飼料を
生産する工程しかなく、積極的にサルモネラ菌を殺菌す
る工程がないので、サルモネラ菌により汚染された配合
飼料(以下「汚染配合飼料」とする。)が生産されてし
まう。
【0004】このため、汚染配合飼料を食した鶏等の家
畜がサルモネラ菌に感染し、これら家畜からもたらされ
た食材を食する人もサルモネラ菌に感染してしまうとい
った食物連鎖により食中毒事件が多発するようになっ
た。しかも流通手段の整備により、この種食中毒事件の
発生規模が広域かつ大規模になっており、供給される食
材の安全性に対する信頼が大きく揺らぎ、厚生省が、食
品衛生法の省令を改正して食材の賞味期限表示の義務付
け等の指示を出さねばならない深刻な事態にまで追い込
まれた。
【0005】近年、前記した深刻な事態に対処すべく、
サルモネラ菌の性状に関する研究がなされ、サルモネラ
菌を、60°C〜65°Cの温度で20分〜30分程度
保持された環境下にさらすと死滅することが発見され、
この発見を突破口として、安全性と経済性にも配慮し
て、粉粒状の原料物質に、加熱された蒸気を吹きつけて
サルモネラ菌を殺菌処理する工程を、配合飼料を生産す
るプラントに設置する提案がなされている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、原料物質は粉
粒状であり、配合飼料の生産プラントに供給される、一
定時間での配合飼料の生産量に見合う一定量の原料物質
では、多数の粉粒が空気を介在して互いに突起部分で接
触や絡みあう等して密集しており、熱が外方から内方に
伝熱しがたい状態となっているので、単に外方から間接
加熱するのみでは、一定量の原料物質のうち外側に位置
して加熱伝熱面に接している範囲の一群の原料物質し
か、前記したサルモネラ菌を殺菌する温度にまで昇温せ
しめることができない。
【0007】このため、加熱された蒸気で長時間間接加
熱しても、中心部等その他の範囲に位置している粉粒状
の原料物質には依然としてサルモネラ菌が生存してお
り、前記した一定量の粉粒状の原料物質全体としてサル
モネラ菌による汚染状態が解消されないままであり、折
角サルモネラ菌を殺菌処理すべく蒸気による間接加熱工
程を配合飼料の生産プロセス中に設けても、従来と略同
様の汚染された配合飼料が生産されてしまうといったサ
ルモネラ菌殺菌操作技術上の問題点がある。
【0008】また、配合飼料の生産に供されるまで、粉
粒状の原料物質は、適宜な貯蔵タンク等に一時的に貯蔵
しておくのが一般的であるが、従来の配合飼料の生産プ
ラントには、粉粒状の原料物質を貯蔵タンクに搬送する
コンベアや貯蔵タンクに、外気からのサルモネラ菌が新
たに進入するのを阻止する手当が全くされていないの
で、折角、処理容器で粉粒状の原料物質中のサルモネラ
菌を殺菌処理して汚染を解消したとしても、外気からサ
ルモネラ菌が粉粒状の原料物質に新たに混入付着し、配
合飼料を生産する時点では、サルモネラ菌により汚染さ
れた粉粒状の原料物質を、配合飼料の生産プロセスに供
給してしまうといった搬送・貯蔵技術上の問題点もあ
る。
【0009】本発明は前記した事情に鑑み、一定量の粉
粒状の原料物質を伝熱しやすい物理的性状に調質しなが
ら蒸気を供給し、蒸気を供給する時間が短かくても、一
定量の粉粒状の原料物質全体が均等にサルモネラ菌が死
滅する加熱殺菌温度に昇温され一定時間その温度が維持
できるようにし得る粉粒状の原料物質を連続して加湿加
熱してサルモネラ菌を殺菌する方法及び装置と、サルモ
ネラ菌の殺菌処理がなされた粉粒状の原料物質が配合飼
料の生産に供されるまで外気からのサルモネラ菌が混入
付着するのを阻止可能な搬送・貯蔵方策を付加して配合
飼料の生産に供されるまで確実にサルモネラ菌が存在し
ない状態で貯蔵し得る、粉粒状の原料物質を連続して加
湿加熱してサルモネラ菌を殺菌するとともにサルモネラ
菌の殺菌処理がなされた粉粒状の原料物質を外部環境と
隔離して乾燥・冷却、搬送及び貯蔵する方法及び装置を
提供することを目的とする。
【0010】
【課題を提供するための手段】前記した目的を達成する
ために請求項(1)の発明が講じた解決手段は、粉粒状
の原料物質をサルモネラ菌を殺菌し得る温度近くにまで
昇温させる第一段階と、目標殺菌温度に昇温し、その温
度を維持して実際にサルモネラ菌を殺菌できるように追
い込む第二段階に分ける解決手段としたものであって、
第一段階では、伝熱性に優れるとともに粉粒状の原料物
質の内部に容易に浸透し得る水分を含み沸点にまで熱せ
られた飽和水蒸気を利用して加熱し、第二段階では、第
一段階で昇温せしめた粉粒状の原料物質を、直ちに目標
殺菌温度に更に昇温し、その温度を維持するのに必要な
熱量を効率よく賄える過熱蒸気を利用して加熱し、短い
加熱時間であってもサルモネラ菌を確実に殺菌せしめる
ようにし、それぞれの段階で飽和水蒸気と過熱蒸気それ
ぞれの熱力学挙動を巧みに応用するものである。
【0011】具体的には、一定内容積の容器中で一定量
の粉粒状の原料物質を所定時間攪拌しつつ所定温度の飽
和水蒸気を直接噴射して行う直接加熱とジャケットを介
して行う間接加熱により伝熱なさしめその原料物質の全
てが目標殺菌温度間近にまで昇温するように予備加熱を
実行するステップ1と、つぎにその原料物質を一定内容
積の他の容器に移送しその容器中に迅速に目標殺菌温度
に効率よく昇温させるため予め蒸気加熱器で飽和水蒸気
の顕熱を高めた過熱蒸気を供給しその過熱蒸気を直接噴
射して行う直接加熱とジャケットを介して行う間接加熱
により効率よく均等に昇温なさしめその原料物質の全て
が所定の加熱殺菌時間だけ加熱殺菌温度に保たれるよう
に加熱保温を実行するステップ2とからなる手順の粉粒
状の原料物質を連続して加湿加熱してサルモネラ菌を殺
菌する方法としたものである。
【0012】請求項(2)の発明が講じた解決手段は、
サルモネラ菌を加熱により殺菌させる研究結果に基づ
き、短時間であってしかも少ない蒸気量で、サルモネラ
菌を殺菌させる請求項(1)の発明が講じた解決手段の
実行が確実にできるようにすべく、工業的生産に適する
合理的な加熱殺菌温度範囲と、加熱殺菌温度が維持され
る加熱殺菌時間範囲を設定したものである。
【0013】具体的には、請求項(1)記載の粉粒状の
原料物質を連続して加湿加熱してサルモネラ菌を殺菌す
る方法を前提とし、請求項(1)記載の加熱殺菌温度が
73°C乃至90°Cであって請求項(1)記載の加熱
殺菌温度が二分乃至三分とした、粉粒状の原料物質を連
続して加湿加熱してサルモネラ菌を殺菌する方法とした
ものである。
【0014】請求項(3)の発明が講じた解決手段は、
サネモネラ菌の殺菌処理が施された粉粒状の原料物質
が、外気中のサルモネラ菌と新たに接触して再び汚染さ
れることのないように、乾燥・冷却段階、搬送段階並び
に貯蔵タンクで貯蔵する段階それぞれに、外気からサル
モネラ菌の進入を阻止する空気バリアを張る手当てをな
して外部環境と隔離し、粉粒状の原料物質を、貯蔵に適
合するように乾燥・冷却可能となすとともに所定の貯蔵
タンクに貯蔵ができるようにしたものである。
【0015】具体的には、請求項(1)記載のステップ
1と請求項(1)記載のステップ2を順次実行した後、
つぎに前記した粉粒状の原料物質を乾燥・冷却筒に移送
しその乾燥・冷却筒にサルモネラ菌が除去された外気よ
り若干高圧の高温空気を導入してその粉粒状の原料物質
を貯蔵に好適な含有水分となるまで乾燥するとともにサ
ルモネラ菌が除去された外気より若干高圧の低温空気を
導入してその粉粒状の原料物質を貯蔵に好適な温度とな
るまで冷却を実行するステップ3と、しかる後に、サル
モネラ菌が除去された外気より若干高圧の搬送・貯蔵環
境下でその原料物質を貯蔵タンクに搬送して貯蔵を実行
するステップ4とからなる手順の粉粒状の原料物質を連
続して加湿加熱してサルモネラ菌を殺菌するとともにサ
ルモネラ菌の殺菌処理がなされた粉粒状の原料物質を外
部環境と隔離して乾燥・冷却、搬送及び貯蔵する方法と
したものである。
【0016】請求項(4)の発明が講じた解決手段は、
サルモネラ菌を確実に殺菌処理するとともにサルモネラ
菌が存在しない状態で粉粒状の原料物質を貯蔵する請求
項(3)の発明が講じた解決手段が、より一層迅速且つ
経済的に実行できるようにすべく、工業的生産に適する
合理的な加熱殺菌温度範囲と、加熱殺菌温度が維持され
る加熱殺菌時間範囲に設定したものである。
【0017】具体的には、請求項(3)記載の粉粒状の
原料物質を連続して加湿加熱してサルモネラ菌を殺菌す
るとともにサルモネラ菌の殺菌処理がなされた粉粒状の
原料物質を外部環境と隔離して乾燥・冷却、搬送及び貯
蔵する方法を前提とし、請求項(1)記載の加熱殺菌温
度が73°C乃至90°Cであって請求項(1)記載の
加熱殺菌時間が二分乃至三分とした、粉粒状の原料物質
を連続して加湿加熱してサルモネラ菌を殺菌するととも
にサルモネラ菌の殺菌処理がなされた粉粒状の原料物質
を外部環境と隔離して乾燥・冷却、搬送及び貯蔵する方
法としたものである。
【0018】請求項(5)の発明が講じた解決手段は、
一定量の粉粒状の原料物質を攪拌空間で攪拌しながら飽
和水蒸気を攪拌空間の中心側から噴射して、一定量の粉
粒状の原料物質を構成する多数の粉粒それぞれに対して
内部に浸透し易く伝熱性に優れる飽和水蒸気を噴射する
直接加熱と、攪拌空間の周囲から飽和水蒸気により加熱
されたジャケットに、粉粒状の原料物質を攪拌して接し
せしめて伝熱なさしめる間接加熱なる方策により、粉粒
状の原料物質の全体が、均等に、サルモネラ菌が殺菌さ
れる温度間近にまで昇温させるようにして、前記した請
求項(1)記載の発明に開示されたステップ1が実行で
きるようにしたものである。
【0019】また、サルモネラ菌が殺菌される温度間近
にまで昇温したが水分が付着してしまった一定量の粉粒
状の原料物質を、二つのグル−プに分けてそれぞれ異な
る側に掻き上げ流動なさしめながら、より効果的に加熱
するため顕熱を飽和水蒸気より高くした過熱蒸気を掻き
上げ流動なさしめる空間の中心側から噴射しての直接加
熱と、掻き上げ流動なさしめる空間の周囲に設けられ過
熱蒸気により加熱されたジャケットから前記したと同様
にして間接加熱するとともに一方と他方の掻き上げ流動
なさしめる空間の境目空間にて相互に交差なさしめての
流動混合により、効率よくサルモネラ菌の殺菌処理する
温度を維持するに必要な熱量を賄えるようにして前記し
た請求項(1)記載の発明に開示されたステップ2が実
行できるようにしたものである。
【0020】具体的には、フィ−ダと、上方にそのフィ
−ダと連通された導入口が下方に払出口がそれぞれ設け
られ一定量の粉粒状の原料物質を円滑に攪拌可能な内容
積の単一の掻き上げ流動方向に攪拌なさしめる空間を備
えた攪拌容器とその攪拌容器内の内壁に取付けられ内部
に飽和水蒸気流通路が設けられた飽和水蒸気による間接
伝熱加熱用ジャケットと一側と他側がその攪拌容器から
突出するようにしてその攪拌容器を水平に貫通して設け
られ一側から攪拌容器内に位置する軸長範囲の軸線中心
部に飽和水蒸気流通路と一定間隔にてその飽和水蒸気流
通路と連通された多数の飽和水蒸気噴射口とが設けられ
た回動軸とその回動軸に一定間隔に取付けられた複数の
予備加熱側攪拌手段とその回動軸の他側と連動連結され
た駆動手段とから構成された粉粒状の原料物質を均等に
加湿加熱する機構と、上方に前記した払出口と連通され
た導入口が下方に払出口がそれぞれ設けられた一方の掻
き上げ流動方向に攪拌なさしめる空間と他方の掻き上げ
流動方向に攪拌なさしめる空間が交差流動空間を介して
粉粒状の原料物質を交互に混合移送可能に並設された流
動混合容器と一方の掻き上げ流動方向に攪拌なさしめる
空間から他方の掻き上げ流動方向に攪拌なさしめる空間
に至る外周側に取付けられ内部に過熱蒸気流通路が設け
られた過熱蒸気による間接伝熱加熱用ジャケットと一側
と他側がその流動混合容器の一方の掻き上げ流動方向に
攪拌なさしめる空間から突出なさしめて一方の掻き上げ
流動方向に攪拌なさしめる空間を水平に貫通して設けら
れ一側から一方の掻き上げ流動方向に攪拌なさしめる空
間内に位置する軸長範囲の軸線中心部に過熱蒸気流通路
と一定間隔にてその過熱蒸気流通路と連通された多数の
過熱蒸気噴射口とが設けられた一側回動軸と一側と他側
がその流動混合容器の他方の掻き上げ流動方向に攪拌な
さしめる空間から突出なさしめて他方の掻き上げ流動方
向に攪拌なさしめる空間を水平に貫通して設けられ一側
から他方の掻き上げ流動方向に攪拌なさしめる空間内に
位置する軸長範囲の軸線中心部に過熱蒸気流通路と一定
間隔にてその過熱蒸気流通路と連通された多数の過熱蒸
気噴射口とが設けられた他側回動軸と一側回動軸の一方
の掻き上げ流動方向に攪拌なさしめる空間に位置する軸
長範囲と他側回動軸の他方の掻き上げ流動方向に攪拌な
さしめる空間に位置する軸長範囲それぞれに一定間隔に
て設けられた複数の加熱保温側攪拌手段と一側回動軸の
他側と連動連結されるとともに動力伝達手段を介して他
側回動軸とも連動連結された駆動手段とからなる粉粒状
の原料物質を均等に加湿加熱保温する機構と、から構成
された粉粒状の原料物質を連続して加湿加熱してサルモ
ネラ菌を殺菌する装置としたものである。
【0021】請求項(6)の発明が講じた解決手段は、
前記した飽和水蒸気を用いた直接加熱と間接加熱により
サルモネラ菌が殺菌される温度間近にまで昇温させるの
と、前記した過熱蒸気を用いた直接加熱と間接加熱によ
りサルモネラ菌が殺菌される温度に加熱保温するのを、
共に前記した粉粒状の原料物質を流動混合なさしめる流
動環境の下で実行するようにして、より一層短時間であ
って、しかもより一層確実に粉粒状の原料物質を連続し
て加湿加熱してサルモネラ菌を殺菌できるようにすると
ともに、装置の全体構成をコンパクトにしたものであ
る。
【0022】具体的には、フィ−ダと、一方の掻き上げ
流動方向に攪拌なさしめる空間と他方の掻き上げ流動方
向に攪拌なさしめる空間が交差流動空間を介して粉粒状
の原料物質を相互に混合移送可能に並設されて横長に形
成されるとともに一側と他側間を加湿加熱区画と加湿加
熱保温区画に区分けされ、その加湿加熱区画の上方にフ
ィ−ダと連通された導入口がその加湿加熱保温区画の下
方に払出口がそれぞれ設けられた流動混合容器と、加湿
加熱区画の一方の掻き上げ流動方向に攪拌なさしめる空
間から他方の掻き上げ流動方向に攪拌なさしめる空間に
至る外側に取付けられ内部に飽和水蒸気流通路が設けら
れた飽和水蒸気による間接伝熱加熱用ジャケットと、加
湿加熱保温区画の一方の掻き上げ流動方向に攪拌なさし
める空間から他方の掻き上げ流動方向に攪拌なさしめる
空間に至る外側に取付けられ内部に過熱蒸気流通路が設
けられた過熱蒸気による間接伝熱加熱用ジャケットと、
一側が加湿加熱区画の一方の掻き上げ流動方向に攪拌な
さしめる空間から外方に突出なさしめる一方他側が加湿
加熱保温区画の一方の掻き上げ流動方向に攪拌なさしめ
る空間から外方に突出なさしめてこれら一方の掻き上げ
流動方向に攪拌なさしめる空間を水平に貫通して設けら
れ一側から加湿加熱区画の一方の掻き上げ流動方向に攪
拌なさしめる空間内に位置する軸長範囲の軸線中心部に
飽和水蒸気流通路と一定間隔にてその飽和水蒸気流通路
と連通された多数の飽和水蒸気噴射口とが設けられると
ともに他側から加湿加熱保温区画の一方の掻き上げ流動
方向に攪拌なさしめる空間内に位置する軸長範囲の軸線
中心部に過熱蒸気流通路と一定間隔にてその過熱蒸気流
通路と連通された多数の過熱蒸気噴射口が設けられた一
側回動軸と、一側が加湿加熱区画の他方の掻き上げ流動
方向に攪拌なさしめる空間から外方に突出なさしめる一
方他側が加湿加熱保温区画の他方の掻き上げ流動方向に
攪拌なさしめる空間から外方に突出なさしめてこれら他
方の掻き上げ流動方向に攪拌なさしめる空間を水平に貫
通して設けられ一側から加湿加熱区画の他方の掻き上げ
流動方向に攪拌なさしめる空間内に位置する軸長範囲の
軸線中心部に飽和水蒸気流通路と一定間隔にてその飽和
水蒸気流通路と連通された多数の飽和水蒸気噴射口が設
けられるとともに他側から加湿加熱保温区画の他方の掻
き上げ流動方向に攪拌なさしめる空間内に位置する軸長
範囲の軸線中心部に過熱蒸気流通路とその過熱蒸気流通
路と連通なさしめて多数の過熱蒸気噴射口が設けられた
他側回動軸と、他側回動軸の加湿加熱区画に位置する軸
長範囲に取付位置を交互に周回移動なさしめて一定間隔
にて複数設けられた一の予備加熱側攪拌手段と、一側回
動軸の加湿加熱区画に位置する軸長範囲に取付位置を他
側回動軸に取付けられた一の予備加熱側攪拌手段の取付
位置と対面する一側回動軸の軸表面位置から周回移動な
さしめる条件で交互に一側回動軸の軸表面上を周回移動
なさしめるとともに軸線に対して傾斜なさしめて一定間
隔にて複数設けられた他の予備加熱側攪拌手段と、他側
回動軸の加湿加熱保温区画に位置する軸長範囲に取付位
置を交互に周回移動なさしめて一定間隔にて複数設けら
れた一の加熱保温側攪拌手段と、一側回動軸の加湿加熱
保温区画に位置する軸長範囲に取付位置を他側回動軸に
取付られた一の加湿保温側攪拌手段の取付位置と対面す
る一側回動軸の軸表面から周回移動なさしめる条件で交
互に一側回動軸の軸表面上を周回移動なさしめるととも
に軸線に対して傾斜なさしめて一定間隔にて複数設けら
れた他の加熱保温側攪拌手段と、一側回動軸の他側と連
動連結されるとともに動力伝達手段を介して他側回動軸
とも連動連結された駆動手段と、から構成された粉粒状
の原料物質を連続して加湿加熱してサルモネラ菌を殺菌
する装置としたものである。
【0023】請求項(7)の発明が講じた解決手段し、
請求項(5)の発明に係る粉粒状の原料物質を連続して
加湿加熱してサルモネラ菌を殺菌する装置、又は、請求
項(6)の発明に係る粉粒状の原料物質を連続して加湿
加熱してサルモネラ菌を殺菌する装置に、乾燥用の空気
と冷却用の空気をともに外気からサルモネラ菌を除去し
て採り入れるとともに外気より若干高圧とし、取り入れ
た空気を高圧のままで加熱して原料物質の乾燥に供した
り、高圧のままで冷却して原料物質の冷却に供するよう
にしてサルモネラ菌の新たな進入を阻止する空気バリア
が張られた外部環境と隔離した乾燥・冷却環境とするこ
とを可能ならしめる構成と、外気からサルモネラ菌を除
去して空気を採り入れ該空気を外気より若干高圧とし搬
送途上や貯蔵中にサルモネラ菌の新たな進入を阻止する
空気バリアが張られた外部環境と隔離した搬送環境と貯
蔵環境とすることが可能な構成とを加え、請求項(3)
記載の発明又は請求項(4)記載の発明に係る粉粒状の
原料物質を連続して加湿加熱してサルモネラ菌を殺菌す
るとともにサルモネラ菌の殺菌処理がなされた粉粒状の
原料物質を外部環境と隔離して乾燥・冷却、搬送及び貯
蔵する方法を実行可能とする装置としたものである。
【0024】具体的には、請求項(5)記載の粉粒状の
原料物質を連続して加湿加熱してサルモネラ菌を殺菌す
る装置又は請求項(6)記載の粉粒状の原料物質を連続
して加湿加熱してサルモネラ菌を殺菌する装置に、一定
量の粉粒状の原料物質を収容可能な内容積を備え上方に
請求項(5)記載の流動混合容器に設けられた払出口又
は請求項(6)記載の流動混合容器の加湿加熱保温区画
に設けられた払出口とロ−タリバルブを介して連通され
た原料物質導入口が側面に高温空気導入口がその高温空
気導入口が設けられた位置より上方位置に排出口がそれ
ぞれ設けられた乾燥区画と一定量の粉粒状の原料物質を
収容可能な内容積を備え側面に低温空気導入口と排出口
が設けられ下方位置に払出口が設けられた冷却区画とか
らなり両区画が一体的に構成された乾燥・冷却筒と、吸
引側に無菌エアフィルタ−が付設された押込ファンと上
流側がその押込ファンの吐出側と連結なさしめて設けら
れた空気導入配管と空気採入側がその空気導入配管の下
流側と連結なさしめて設けられたヒ−タと上流側がその
ヒ−タの加熱空気吐出側と連結なさしめるとともに下流
側が前記した高温空気導入口と連通なさしめて設けられ
た高温空気導入配管からなる乾燥用無菌高温空気供給機
構と、上流側が前記した乾燥区画の排出口と連通なさし
めて設けられた排出配管と流入側がその排出配管の下流
側と連結なさしめて設けられた粉塵捕集装置と上流側が
その粉塵捕集装置の流出側と連結なさしめて設けられた
外気放出空気流通配管と吸引側がその外気放出空気流通
配管の下流側と連結された排気ブロアからなる蒸発水分
と熱交換を終えた乾燥用高温空気排出機構と、吸引側に
無菌エアフィルタ−が付設された押込ファンと上流側が
その押込ファンの吐出側と連結なさしめ下流側が前記し
た低温空気導入口と連通なさしめて設けられた低温空気
導入配管とその低温空気導入配管の管路に設けられたク
−ラからなる冷却用無菌低温空気供給機構と、上流側が
前記した冷却区画の排出口と連通なさしめて設けられた
排出配管と流入側がその排出配管の下流側と連結なさし
めて設けられた粉塵捕集装置と上流側がその粉塵捕集装
置の流出側と連結なさしめて設けられた外気放出空気流
通配管と吸引側がその外気放出空気流通配管の下流側と
連結された排気ブロアからなる粉塵排出機構と、吸引側
に無菌エアフィルタが付設された押込ファンが貯蔵用加
圧空気供給配管を介して取付けられた複数の貯蔵タンク
と、上流側が前記した冷却区画の下方位置に設けられた
払出口と下流側がその貯蔵タンクの流入側とそれぞれ連
通なさしめるとともに吸引側に無菌エアフィルタが付設
された押込ファンが搬送経路に少なくとも一台取付けら
れた乾燥・冷却済の粉粒状原料物質搬送管路とから構成
された粉粒状の原料物質を連続して加湿加熱してサルモ
ネラ菌を殺菌するとともにサルモネラ菌の殺菌処理がな
された原料物質を外部環境と隔離して乾燥・冷却、搬送
及び貯蔵する装置としたものである。
【0025】
【発明の実施の形態】請求項(1)の発明、請求項
(2)の発明、並びに請求項(5)の発明の構成によ
り、まず、駆動手段を動作させて回動軸を回動させなが
ら、フィ−ダから一定量の粉粒状の原料物質を、導入口
を経由して単一の掻き上げ流動方向に攪拌なさしめる空
間を備えた攪拌容器に流入させると、一定量の粉粒状の
原料物質は、複数の予備加熱側攪拌手段により該空間中
で掻き上げられて攪拌され、該空間中の特定の箇所に偏
ることなく浮遊流動する。
【0026】これと同時に、飽和水蒸気を、飽和水蒸気
による間接伝熱加熱用ジャケットと回動軸それぞれの飽
和水蒸気流通路に導くと、飽和水蒸気による間接伝熱加
熱用ジャケットは、飽和水蒸気の流入により加熱され該
ジャケットが接する攪拌容器の外側の一定範囲から熱が
攪拌容器内に伝熱されるとともに、回動軸に設けられた
多数の飽和水蒸気噴射口それぞれから回動軸の回動に従
って噴射方向を変化させて飽和水蒸気が単一の掻き上げ
流動方向に攪拌なさしめる空間の中心側から攪拌容器内
に噴射される。
【0027】係る飽和水蒸気の噴射により、単一の掻き
上げ流動方向に攪拌なさしめる空間中を掻き上げられて
攪拌されながら浮遊流動している一定量の粉粒状の原料
物質は、攪拌中心側で浮遊流動している際に、粉粒状の
原料物質の外側表面に噴射された飽和水蒸気の一部の飽
和水蒸気粒が付着する。すると、粉粒状の原料物質は飽
和水蒸気より相対的に温度が低いことを起因として、飽
和水蒸気粒は潜熱を放出し凝縮するので、粉粒状の原料
物質の内部に伝熱される。このようにして、粉粒状の原
料物質は、噴射された飽和水蒸気により直接加熱され
る。
【0028】この後、直接加熱された粉粒状の原料物質
は、複数の予備加熱側攪拌手段の攪拌動作により、攪拌
容器中の単一の掻き上げ流動方向に攪拌なさしめる空間
の中心側から外周側に浮遊流動するが、この間に、飽和
水蒸気による間接伝熱加熱用ジャケットを接し間接加熱
される。係る飽和水蒸気による直接加熱と間接加熱を複
数の予備加熱側攪拌手段により攪拌しつつ所定時間継続
すると、一定量の粉粒状の原料物質は、均等に目標の加
熱殺菌温度間近にまで昇温され、ステップ1が実行され
る。
【0029】尚、請求項(2)の発明の構成であれば、
飽和水蒸気による前記した直接加熱と間接加熱を特定時
間継続すると、73°C乃至90°Cの目標加熱殺菌温
度間近となるまで昇温される。
【0030】つぎに、駆動手段を動作させ回動力を一側
回動軸と動力伝達手段を介して他側回動軸に伝達する
と、一側回動軸と他側回動軸は異なる回動方向に低速に
て同調して回動する。すると、一側回動軸に設けられた
複数の加熱保温側攪拌手段は一方の掻き上げ流動方向に
攪拌なさしめる空間中を一側に、他側回動軸に設けられ
た複数の加熱保温側攪拌手段は他方の掻き上げ流動方向
に攪拌なさしめる空間中を他側にそれぞれ低速回動す
る。
【0031】このように回動させながら、攪拌容器の払
出口から加熱殺菌温度間近にまで昇温された一定量の粉
粒状の原料物質を払出し、一方の掻き上げ流動方向に攪
拌なさしめる空間と他方の掻き上げ流動方向に攪拌なさ
しめる空間を備えた流動混合容器の導入口を通過させる
と、一定量の粉粒状の原料物質のうちの一部は一方の掻
き上げ流動方向に攪拌なさしめる空間に、残余は他方の
掻き上げ流動方向に攪拌なさしめる空間にそれぞれ流動
する。
【0032】係る落流により、一部の粉粒状の原料物質
は一方の掻き上げ流動方向に攪拌なさしめる空間中で、
その他の粉粒状の原料物質は他方の掻き上げ流動方向に
攪拌なさしめる空間中でそれぞれ低速回動する複数の加
熱保温側攪拌手段によりソフトに弾かれ中央部で交差し
ながら掻き上げられて流動混合する、粉粒状の原料物質
の二系統の掻き上げ流動方向に攪拌されて分流が生じ
る。
【0033】これと同時に、目標加熱殺菌温度間近まで
加熱された原料物質を効率よく速やかに目標殺菌温度に
昇温するために、蒸気加熱器により飽和水蒸気を加熱し
顕熱が高められた過熱蒸気を、一方の掻き上げ流動方向
に攪拌なさしめる空間と他方の掻き上げ流動方向に攪拌
なさしめる空間それぞれの外側に設けられた過熱蒸気に
よる間接伝熱加熱用ジャケット、一側回動軸、並びに他
側回動軸それぞれの過熱蒸気流通路に導く。
【0034】すると、過熱蒸気による間接伝熱加熱用ジ
ャケットは過熱蒸気の流入により加熱されるため、一方
の掻き上げ流動方向に攪拌なさしめる空間及び他方の掻
き上げ流動方向に攪拌なさしめる空間と接する側の表面
で間接加熱するとともに、一側回動軸と他側回動軸にそ
れぞれ設けられた多数の過熱蒸気噴射口それぞれから回
動軸の回動に従って噴射方向を変化させて過熱蒸気が一
方の掻き上げ流動方向に攪拌なさしめる空間と他方の掻
き上げ流動方向に攪拌なさしめる空間それぞれの中心側
から外方に噴射される。
【0035】係る粉粒状の原料物質の二系統の掻き上げ
流動方向に攪拌されての混合分流と、過熱蒸気の放熱並
びに噴射により、一方の掻き上げ流動方向に攪拌なさし
める空間と他方の掻き上げ流動方向に攪拌なさしめる空
間それぞれにおいて粉粒状の原料物質は、これら空間の
中心側で掻き上げられて流動混合している際に噴射され
た過熱蒸気と接触して顕熱潜熱を受け、直接加熱され
る。この後、粉粒状の原料物質は、前記した分流により
一方と他方の掻き上げ流動方向に攪拌なさしめるそれぞ
れの空間の外周側で掻き上げられて流動し、過熱蒸気に
よる間接伝熱加熱用ジャケットと接触して間接加熱され
る。
【0036】このように、過熱蒸気による直接加熱と間
接加熱を交互に受けつつ粉粒状の原料物質は二系統の掻
き上げ流動方向に攪拌されて生じた分流により流動した
後に、一方の掻き上げ流動方向に攪拌なさしめる空間と
他方の掻き上げ流動方向に攪拌なさしめる空間とが交差
流動空間を介して相互に移動可能であるので、一方の掻
き上げ流動方向に攪拌なさしめる空間において一方の系
統の掻き上げ流動方向に攪拌されて生じた分流に乗った
粉粒状の原料物質群と、他方の掻き上げ流動方向に攪拌
なさしめる空間において他方の系統の掻き上げ流動方向
に攪拌されて生じた分流に乗った粉粒状の原料物質群と
が交差流動空間で出会って入り混じって流動混合され
る。
【0037】係る流動混合による多様な流動形態によ
り、短時間のうちに、一定量の粉粒状の原料物質を構成
する多数の原料物質粒それぞれの面が漏れなく、過熱蒸
気による効率の良い伝熱により、前記した如き過熱蒸気
による直接加熱と間接加熱を受ける。
【0038】このため、一定量の粉粒状の原料物質は、
過大に、水分を帯びることなく、前記したステップ1の
実行により、急激に加熱殺菌温度間近にまで昇温され、
次に、少ない過熱蒸気量により補って前記した速やかに
目標加熱殺菌温度まで昇温し同時に加熱殺菌温度が維持
され、ステップ2が実行されて、一定量の粉粒状の原料
物質が混入付着していたサルモネラ菌は殺菌される。
【0039】尚、請求項(2)の発明の構成であれば、
特定量の過熱蒸気及び飽和水蒸気を供給して、前記した
過熱蒸気及び飽和水蒸気による直接加熱と間接加熱で、
73°C乃至90°Cの加熱殺菌温度に二分乃至三分維
持すれば、一定量の粉粒状の原料物質に混入付着してい
た全てのサルモネラ菌は殺菌される。
【0040】つぎに、請求項(1)の発明、請求項
(2)の発明、並びに請求項(6)の発明の構成によ
り、駆動手段を動作させ回動力を一側回動軸と動力伝達
手段を介して他側回動力に伝達すると、一側回動軸と他
側回動軸は異なる回動方向に同調して回動する。
【0041】すると、複数の一の予備加熱側攪拌手段が
他方の掻き上げ流動方向に攪拌なさしめる空間の縦断面
に対して垂直となる際に、複数の他の予備加熱側攪拌手
段が一方の掻き上げ流動方向に攪拌なさしめる空間の縦
断面に対して水平となるようにして、複数の一の予備加
熱側攪拌手段は、加湿加熱区画の他方の掻き上げ流動方
向に攪拌なさしめる空間中を、交差流動空間に一定周期
で出没するようにして他側回動軸と同方向に回動する一
方、複数の他の予備加熱側攪拌手段は、加湿加熱区画の
一方の掻き上げ流動方向に攪拌なさしめる空間中を、交
差流動空間に一定周期で出没するようにして一側回動軸
と同方向に回動する。
【0042】また、複数の一の加熱保温側攪拌手段が他
方の掻き上げ流動方向に攪拌なさしめる空間の縦断面に
対して垂直となる際に、複数の他の加熱保温側攪拌手段
が一方の掻き上げ流動方向に攪拌なさしめる空間の縦断
面に対して水平となるようにして、複数の一の加熱保温
側攪拌手段は、加湿加熱保温区画の他方の掻き上げ流動
方向に攪拌なさしめる空間中を、交差流動空間に一定周
期で出没するようにして他側回動軸と同方向に低速回動
する一方、複数の他の加熱保温側攪拌手段は、加湿加熱
保温区画の一方の掻き上げ流動方向に攪拌なさしめる空
間中を、交差流動空間に一定周期で出没するようにして
一側回動軸と同方向に回動する。
【0043】このように、複数の一の予備加熱側攪拌手
段と複数の他の予備加熱側攪拌手段を動作させながら、
一定量の粉粒状の原料物質をフィ−ダから導入口を経由
して加湿加熱区画に供給すると、一定量の粉粒状の原料
物質のうち、一部の粉粒状の原料物質は加湿加熱区画の
一方の掻き上げ流動方向に攪拌なさしめる空間に、残余
の粉粒状の原料物質は同区画の他方の掻き上げ流動方向
に攪拌なさしめる空間にそれぞれ落流する。すると、前
記したと同様にして、同区画にて、一方の掻き上げ流動
方向に攪拌なさしめる空間での掻き上げ流動と他方の掻
き上げ流動方向に攪拌なさしめる空間での掻き上げ流動
をなしながら混合されるといった、相互に掻き上げ流動
方向が正反対の、一定量の粉粒状の原料物質の二系統の
掻き上げ分流が生じる。
【0044】これと同時に、飽和水蒸気を、飽和水蒸気
による間接伝熱加熱用ジャケット、一側回動軸、及び他
側回動軸それぞれの飽和水蒸気流通路に導く。すると、
一方の掻き上げ流動方向に攪拌なさしめる空間では、飽
和水蒸気の流入により加熱された、飽和水蒸気による間
接伝熱加熱用ジャケットで間接加熱されるとともに、一
側回動軸に設けられた多数の飽和水蒸気噴射口それぞれ
から、該一側回動軸の回動に従って噴射方向を変化させ
ながら飽和水蒸気が同空間の中心側から外方に噴射され
る。
【0045】一方、他方の掻き上げ流動方向に攪拌なさ
しめる空間では、飽和水蒸気の流入により加熱された飽
和水蒸気による間接伝熱加熱用ジャケットで間接加熱さ
れるとともに、他側回動軸に設けられた多数の飽和水蒸
気噴射口それぞれから、該他側回動軸の回動に従って噴
射方向を変化させながら飽和水蒸気が同空間の中心側か
ら外方に噴射される。
【0046】係る一方の掻き上げ流動方向に攪拌なさし
める空間と他方の掻き上げ流動方向に攪拌なさしめる空
間それぞれでの飽和水蒸気の放熱並びに噴射により、一
方の掻き上げ流動方向に攪拌なさしめる空間と他方の掻
き上げ流動方向に攪拌なさしめる空間それぞれにおいて
粉粒状の原料物質は、掻き上げ流動の中心側で掻き上げ
られて流動している際に噴射された飽和水蒸気と接触し
前記したと同様にして直接加熱される。この後、粉粒状
の原料物質が、前記した分流により掻き上げ空間の外周
側で掻き上げられて流動している際に、間接加熱され
る。
【0047】このように、飽和水蒸気による直接加熱と
間接加熱を交互に受けつつ粉粒状の原料物質は二系統の
掻き上げ分流により流動した後、一方の掻き上げ流動方
向に攪拌なさしめる空間において一方の系統の掻き上げ
分流に乗った原料物質群と、他方の掻き上げ流動方向に
攪拌なさしめる空間において他方の掻き上げ分流に乗っ
た原料物質群は、前記したと同様にして流動混合され
る。
【0048】係る流動混合による多様な流動形態によ
り、短時間のうちに、一定量の粉粒状の原料物質を構成
する多数の原料物質粒には加湿の効果で満遍なく、飽和
水蒸気による前記した直接加熱と間接加熱がされる結
果、加湿加熱区画において、短時間で、一定量の粉粒状
の原料物質は、均等に目標の加熱殺菌温度間近にまで昇
温され、ステップ1が実行される。
【0049】つぎに、更に一側回動軸と他側回動軸をそ
れぞれ回動動作なさしめて、複数の一の予備加熱側攪拌
手段と複数の他の予備加熱側攪拌手段それぞれを、前記
した如く動作させると、目標加熱殺菌温度間近にまで昇
温された一定量の粉粒状の原料物質は、加湿加熱区画か
ら加湿加熱保温区画に流入する。
【0050】これと同時に、過熱蒸気を、過熱蒸気によ
る間接伝熱加熱用ジャケット、一側回動軸、他側回動軸
それぞれの過熱蒸気流通路に導く。すると、一方の掻き
上げ流動方向に攪拌なさしめる空間では、過熱蒸気の流
入により加熱された過熱蒸気による間接伝熱加熱用ジャ
ケットの表面で間接加熱するとともに、一側回動軸に設
けられた多数の過熱蒸気噴射口それぞれから、該一側回
動軸の回動に従って噴射方向を変化させながら過熱蒸気
が同空間の中心側から外方に噴射される。
【0051】一方、他方の掻き上げ流動方向に攪拌なさ
しめる空間では、前記した過熱蒸気の流入による間接伝
熱加熱用ジャケットの表面で間接加熱するとともに、他
側回動軸に設けられた多数の過熱蒸気噴射口それぞれか
ら、該他側回動軸の回動に従って噴射方向を変化させな
がら過熱蒸気が同空間の中心側から外方に噴射される。
【0052】そして、これら過熱蒸気の噴射並びに放熱
と、一側回動軸と他側回動軸の更なる動作による前記し
た複数の一の加熱保温側攪拌手段と複数の他の加熱保温
側攪拌手段それぞれの前記した攪拌動作とから、前記し
たと同様にして、一方の掻き上げ流動方向に攪拌なさし
める空間と他方の掻き上げ流動方向に攪拌なさしめる空
間それぞれにおいて、粉粒状の原料物質は、過熱蒸気に
より直接加熱と間接加熱されるとともに流動混合されて
ステップ2が実行され、一定量の粉粒状の原料物質に混
入付着していたサルモネラ菌が殺菌される。
【0053】つぎに、請求項(3)の発明、請求項
(4)の発明並びに請求項(7)の発明の構成により、
前記したステップ1とステップ2が順次実行されてサル
モネラ菌の殺菌処理が施されたが水分を帯び加熱殺菌温
度に加熱された一定量の粉粒状の原料物質を、請求項
(5)記載の流動混合容器の払出口又は請求項(6)記
載の流動混合容器の加湿加熱区画に設けられた払出口か
ら払出すと、ロ−タリバルブを経由して、乾燥・冷却筒
の乾燥区画に流入する。
【0054】ついで、乾燥用無菌高温空気供給機構を構
成する押込ファンを動作させると、無菌エアフィルタ−
を介して空気が外気から押込ファンに吸引される。係る
吸引により、サルモネラ菌が無菌エアフィルタ−により
除去されるとともに押込ファンにより外気より若干高圧
とされた空気が押込ファンから吐出され、空気導入配管
に流入する。この後、該空気は、ヒ−タに流入して加熱
され、外気より若干高圧の高温空気となって該ヒ−タか
ら吐出される。そして、高温空気導入配管を経由して高
温空気導入口から乾燥・冷却筒の乾燥区画に流入し、該
乾燥区画内は外気より若干高圧の高温空気に充たされ、
常に陽圧に保持される。
【0055】すると、乾燥区画内に空気バリアが張られ
て外部環境と隔離されるため、サルモネラ菌の進入が阻
止された環境の下で、外気より若干高圧の高温空気が一
定量の粉粒状の原料物質と接触し、原料物質が帯びてい
た水分が蒸発される。前記した流入の直前に、蒸発水分
と熱交換を終えた乾燥用高温空気を排出する排気ブロア
を動作させると、これら排気は、排気ブロアの吸引・排
出作用を受けて乾燥区画内を上昇し、排出口を通過して
排出配管を経由し粉塵捕集装置に流入する。この後、該
粉塵捕集装置で粉塵が取り除かれ、外気放出空気流通配
管を経由して排気ブロアから大気中に放出される。
【0056】このような、外気からのサルモネラ菌の進
入を阻止する環境の下で、原料物質が帯びた水分の除去
を一定時間継続して実行すると、サルモネラ菌の殺菌処
理がなされた一定量の粉粒状の原料物質は、新たな雑菌
が混入付着せずに、貯蔵に好適な水分を含有するように
調質される。この後、所定の乾燥が完了したが高温の一
定量の粉粒状の原料物質は、乾燥区画から冷却区画に流
入する。
【0057】ついで、冷却用無菌低温空気供給機構を構
成する押込ファンを動作させると、前記したと同様にし
て、サルモネラ菌が除去されるとともに外気より若干高
圧の空気がク−ラに流入して冷却され、外気より若干高
圧の低温空気となって該ク−ラから吐出され、低温空気
導入配管を経由して低温空気導入口から乾燥・冷却筒の
冷却区画に流入する。
【0058】すると、冷却区画内に空気バリアが張られ
て外部環境と隔離されるため、サルモネラ菌の進入が阻
止された環境の下で、外気より若干高圧の低温空気が一
定量の粉粒状の原料物質と接触する。係る接触により、
該原料物質は熱を奪われて温度が降下するとともに接触
時に若干粉塵が冷却区画内に舞い上がる。前記した流入
の直前に、粉塵排出機構を構成する排気ブロアを動作さ
せると、舞い上がった粉塵を含む排気は、排気ブロアの
吸引・排出作用を受け、冷却区画を上昇して排出口を通
過して排出配管を経由して粉塵捕集装置に流入する。こ
の後、該粉塵捕集装置で粉塵が取り除かれ、外気放出空
気流通配管を経由して排気ブロアから大気中に放出され
る。
【0059】このような、外部環境と隔離して外気から
のサルモネラ菌の進入を阻止した環境の下で、加熱殺菌
温度付近にある高温の一定量の粉粒状の原料物質に対す
る冷却をなすと、サルモネラ菌の殺菌処理がなされた一
定量の粉粒状の原料物質は、新たなサルモネラ菌が混入
付着することなく、貯蔵に好適な水分を含有せしめると
ともに貯蔵に好適な原料物質温度に調質され、ステップ
3が実行される。
【0060】この後、乾燥・冷却済の粉粒状原料物質搬
送管路と貯蔵用加圧空気供給配管に取付けられた押込フ
ァンを動作させる。すると、無菌エアフィルタ−を介し
て外気が押込ファンに吸引され、外気中に浮遊する粉塵
に付着しているサルモネラ菌が除去され外気より若干高
圧となった空気が押込ファンから吐出されて、乾燥・冷
却済の粉粒状原料物質搬送管路と貯蔵用加圧空気供給管
路を経由して貯蔵タンクにそれぞれ供給される。この結
果、乾燥・冷却済の粉粒状原料物質搬送管路は、外気よ
り若干高圧の空気バリアが張られて外部環境と隔離され
たサルモネラ菌が存在しない搬送環境となるとともに、
貯蔵タンクは、外気より若干高圧の空気バリアが張られ
て外部環境と隔離された同様の貯蔵環境となる。
【0061】ついで、乾燥・冷却筒の冷却区画に設けら
れた払出口から貯蔵に好適な水分を含有せしめるととも
に貯蔵に好適な原料物質温度に調質されサルモネラ菌が
存在しない状態の一定量の粉粒状の原料物質を払出す
と、搬送途上でサルモネラ菌が外気から進入して汚染さ
れることなく、乾燥・冷却済の粉粒状原料物質搬送管路
中を搬送されて貯蔵タンクに流入する。そして、該貯蔵
タンクに流入後も、外部環境と隔離されサルモネラ菌が
存在しない状態で貯蔵され、ステップ4が実行される。
【0062】
【実施例】つぎに、請求項(1)の発明の一実施例、請
求項(2)の発明の一実施例、及び請求項(5)の発明
の一実施例を、図面を参照しながら説明する。図1は請
求項(1)の発明の一実施例に係る粉粒状の原料物質を
連続して加湿加熱してサルモネラ菌を殺菌する方法の実
行手順をフロ−チャ−ト方式で示し、図2は請求項
(2)の発明の一実施例に係る粉粒状の原料物質を連続
して加湿加熱してサルモネラ菌を殺菌する方法の実行手
順をフロ−チャ−ト方式で示したものである。
【0063】また、図5は請求項(5)の発明の一実施
例に係る粉粒状の原料物質を連続して加湿加熱してサル
モネラ菌を殺菌する装置が組み込まれた加熱殺菌プラン
トを模式的に示し、図6は同実施例に係る粉粒状の原料
物質を連続して加湿加熱してサルモネラ菌を殺菌する装
置を正面からみた場合を示し、図7は同実施例に係る粉
粒状の原料物質を連続して加湿加熱してサルモネラ菌を
殺菌する装置を側面からみた場合を示し、図8は同実施
例に係る粉粒状の原料物質を連続して加湿加熱してサル
モネラ菌を殺菌する装置を構成する粉粒状の原料物質を
均等に加湿加熱する機構の一例の内部構造を上方からみ
た場合を示し、図9は同粉粒状の原料物質を均等に加湿
加熱する機構の一例を縦方向から切断してみた場合を示
し、図10は同実施例に係る粉粒状の原料物質を連続し
て加湿加熱してサルモネラ菌を殺菌する装置を構成する
粉粒状の原料物質を加湿加熱保温する機構の一例の内部
構造を上方からみた場合を示し、図11は同粉粒状の原
料物質を加湿加熱保温する機構の一例を縦方向から切断
してみた場合を示したものである。
【0064】図5に示すように、3は、受入れ側が、搬
送材5を介して原料物質受入れタンク7と連通された一
時滞留タンク9の払出側と原料物質を受取可能であっ
て、払出側間近に落流量調整バルブ11が設けられたフ
ィ−ダである。そして、該フィ−ダ3と落流量調整バル
ブ11を所定の動作をなさしめ一時滞留タンク9から粉
粒状の原料物質を後述する単一の掻き上げ流動方向に攪
拌なさしめる空間を備えた攪拌容器13に流入なさしめ
るのが、図1に示すステップ1(イ)である。
【0065】図6、図7及び図9に示すように、15
は、断面形状が内部に単一の掻き上げ流動方向に攪拌な
さしめる空間16を現出せしめた薄肉円殻であって横長
に形成されて一定量の粉粒状の原料物質を収容可能な内
容積を具備せしめ、一側上方位置に導入口18を備えた
受入れ箱体17が一側上方位置と他側上方位置側に点検
蓋19が他側下方位置に払出口20がそれぞれ設けられ
た混合円筒体である。
【0066】また、21は、該混合円筒体15の一端側
面位置と他端側面位置にそれぞれ設けられ回動軸取付穴
23が穿設された密閉板である。さらに、25は、一端
側面位置に設けられた密閉板21の回動軸取付穴23の
穿設位置より下方位置に突設された回動軸一側支持台で
あり、27は、他端側面位置に設けられた密閉板21に
同様にして突設された回動軸他側支持台である。
【0067】そして、混合円筒体15と、一対の密閉板
21と、一側回動軸支持台25と、他側回動軸支持台2
7とから本実施例に係る単一の掻き上げ流動方向に攪拌
なさしめる空間を備えた攪拌容器13が構成されてい
る。
【0068】図7及び図9に示すように、29は、前記
混合円筒体15の外壁の下方側半周におよぶ範囲に取付
けられた飽和水蒸気による間接伝熱加熱用ジャケットで
あって、正面側と裏面側三箇所それぞれに一定間隔にて
設けられた飽和水蒸気供給口31と連通なさしめて、内
部に飽和水蒸気流通路33が設けられている。尚、図5
に示すように、該飽和水蒸気供給口31は、図示を省略
した飽和水蒸気発生源と間接連通された飽和水蒸気A供
給管路34の一枝管路である分岐供給管路34aと連通
されている。
【0069】図6及び図9に示すように、35は、軸長
が前記混合円筒体15の胴長さより長く、前記密閉板2
1に穿設された回動軸取付穴23に挿入されて前記した
単一の掻き上げ流動方向に攪拌なさしめる空間を備えた
攪拌容器13を構成する混合円筒体15内の単一の掻き
上げ流動方向に攪拌なさしめる空間16を水平に貫通す
るとともに、一側が該混合円筒体15の一側から、他側
が該混合円筒体15の他側からそれぞれ一定長さ水平に
突出し、一側が前記回動軸一側支持台25上に設けられ
た軸受部材37により他側が前記回動軸他側支持台27
上に設けられた軸受部材39によりそれぞれ回動可能に
支持されて設けられた回動軸である。
【0070】図8に示すように、該回動軸35には、一
側から前記混合円筒体15内に位置する軸長範囲の軸線
中心部に飽和水蒸気流通路41と、一定間隔にて該飽和
水蒸気流通路41と連通された多数の飽和水蒸気噴射口
43が設けられている。尚、本実施例では該回動軸35
の一側端に、該飽和水蒸気流通路41の一側端と軸線方
向から連通なさしめて飽和水蒸気注入部材45が設けら
れ、該飽和水蒸気注入部材45は前記した飽和水蒸気A
供給管路34の下流側と連通されている。
【0071】図8及び図9に示すように、47は、混合
円筒体15内に位置する該回動軸35の一定範囲に一定
間隔にて螺入取付けされた取付軸49と、該取付軸49
の頭部にくし刺し状に取付けられた長方形パドル51と
からなる、本実施例に係る予備加熱側攪拌手段である。
また、図6及び図7に示すように、53は、駆動モ−タ
55と、前記回動軸35の他側端に取付けられたプ−リ
57と、該駆動モ−タ55の出力側及び該プ−リ57と
に巻張されたチェ−ン59とからなる、本実施例に係る
駆動手段である。
【0072】図6乃至図9に示すように、前記した単一
の掻き上げ流動方向に攪拌なさしめる空間を備えた攪拌
容器13と、飽和水蒸気による間接伝熱加熱用ジャケッ
ト29と、回動軸35と、複数の予備加熱側攪拌手段4
7と、駆動手段53とから構成されたのが本実施例に係
る粉粒状の原料物質を均等に加湿加熱する機構61であ
る。
【0073】そして、図1、図6、図7及び図9に示す
ように、駆動手段53を動作させ、攪拌容器13を構成
する混合円筒体15内の単一の掻き上げ流動方向に攪拌
なさしめる空間16において、複数の予備加熱側攪拌手
段47を回動軸35とともに回動なさしめ、一定量の粉
粒状の原料物質を、単一の掻き上げ流動方向に流動なさ
しめる攪拌を開始するのが、ステップ1(ロ)である。
【0074】また、回動軸35を回動させながら、単一
の掻き上げ流動方向に攪拌されている粉粒状の原料物質
に、該回動軸35の飽和水蒸気流通路41に供給された
飽和水蒸気を直接噴射しての直接加熱と、飽和水蒸気に
よる間接伝熱加熱用ジャケット29の飽和水蒸気流通路
33に供給された飽和水蒸気により該ジャケットを介し
た間接加熱を実行するのが、ステップ1(ハ)である。
【0075】図1に示すように、前記したステップ1
(イ)とステップ1(ロ)が順次実行され、つぎに、ス
テップ1(ハ)を所定時間継続実行して予備加熱をする
ことにより、一定量の粉粒状の原料物質の全てを、目標
殺菌温度間近まで昇温なさしめるのが、請求項(1)の
発明の一実施例に係る粉粒状の原料物質を連続して加湿
加熱してサルモネラ菌を殺菌する方法のステップ1であ
る。
【0076】尚、図2に示すように、目標殺菌温度は8
0°Cであるので、前記したステップ1(イ)とステッ
プ1(ロ)を順次実行した後、該温度間近まで一定量の
粉粒状の原料物質の全てが昇温するまで、前記したステ
ップ1(ハ)を継続実行して予備加熱をするのが、請求
項(2)の発明の一実施例に係る粉粒状の原料物質を連
続して加湿加熱してサルモネラ菌を殺菌する方法のステ
ップ1Aである。
【0077】図6、図7及び図11に示すように、63
は、一対の薄肉円殻が相対面する側の円弧を削除して一
体化され八の字が横向きになった形状に近似した断面形
状に形成され、係る断面形状により中間位置に現出され
た交差流動空間69を介して粉粒状の原料物質を混合移
送可能となして一方の掻き上げ流動方向に攪拌なさしめ
る空間65と他方の掻き上げ流動方向に攪拌なさしめる
空間67とが並設された薄肉ツイン形円殻であって、横
長に形成されて一定量の粉粒状の原料物質を収容可能な
内容積を具備せしめ、他側上方位置に導入口71が一側
下方位置に払出口73がそれぞれ設けられたツイン円筒
形近似の混合体である。
【0078】また、図1、図7及び図10に示すよう
に、75は、該ツイン円筒形近似の混合体63の一端側
面位置と他端側面位置にそれぞれ設けられ、一対の薄肉
円殻のうちの一方の薄肉円殻の中心位置と一致する位置
と他方の薄肉円殻の中心位置と一致する位置にそれぞれ
回動軸取付穴77が穿設された楕円形近似の密閉板であ
る。さらに、79は、一端側面位置に設けられた楕円近
似の密閉板75の一対の回動軸取付穴77それぞれの穿
設位置より下方位置にそれぞれ設けられた回動軸一側支
持台であり、81は、他端側面位置に設けられた楕円近
似の密閉板75の間近に同様にして設けられた回動軸他
側支持台である。
【0079】図7及び図11に示すように、該ツイン円
筒形近似の混合体63と、一対の密閉板75と、一対の
回動軸一側支持台79と、一対の回動軸他側支持台81
とから本実施例に係る流動混合容器83が構成されてい
る。
【0080】図6、図7及び図11に示すように、85
は、前記ツイン円筒形近似の混合体63の下側全周囲の
外壁に取付けられた過熱蒸気による間接伝熱加熱用ジャ
ケットであって、正面側と裏面側の四箇所それぞれに一
定間隔にて設けられた過熱蒸気供給口87と連通なさし
めて内部に過熱蒸気流通路89が設けられている。図5
に示すように、91は、流入側が図示を省略した蒸気発
生源と間接連通された飽和水蒸気B供給管路93の下流
側と、流出側が過熱蒸気供給管路95の上流側とそれぞ
れ連通された蒸気加熱器である。尚、該過熱蒸気供給管
路95の下流側は前記過熱蒸気供給口87と連通されて
いる。
【0081】図6、図10及び図11に示すように、9
7は、長さが前記ツイン円筒形近似の混合体63の正面
側の長さより長く、一方の薄肉円殻の中心位置と一致す
る前記楕円近似の密閉板75の所定位置に穿設された回
動軸取付穴77に挿入されて前記流動混合容器83を構
成するツイン円筒形近似の混合体63の一方の掻き上げ
流動方向に攪拌なさしめる空間65を水平に貫通すると
ともに、一側が該ツイン円筒形近似の混合体63の一側
の正面側寄りから、他側が該ツイン円筒形近似の混合体
の他側の正面側寄りからそれぞれ一定長さ水平に突出
し、一側が前記回動軸一側支持台79上に設けられた軸
受部材99により他側が前記回動軸他側支持台81上に
設けられた軸受部材101によりそれぞれ回動可能に支
持されて設けられた一側回動軸である。
【0082】また、103は、該一側回動軸97と同長
であり、他方の薄肉円殻の中心位置と一致する前記楕円
形近似の密閉板75の所定位置に穿設された回動軸取付
穴77に挿入されて前記流動混合容器83を構成するツ
イン円筒形近似の混合体63の他方の掻き上げ流動方向
に攪拌なさしめる空間67を水平に貫通するとともに、
一側が該ツイン円筒形近似の混合体63の一側の裏面側
寄りから、他側が該ツイン円筒形近似の混合体63の他
側の裏面側寄りからそれぞれ一定長さ水平に突出し、前
記したと同様に回動可能に支持されて設けられた他側回
動軸である。
【0083】図10に示すように、一側回動軸97に
は、一側からツイン円筒形近似の混合体63内の一方の
掻き上げ流動方向に攪拌なさしめる空間65にある軸長
範囲の軸線中心部に、過熱蒸気流通路105と、一定間
隔にて該過熱蒸気流通路105と連通された多数の過熱
蒸気噴射口107が設けられている。また、他側回動軸
103には、一側からツイン円筒形近似の混合体63内
の他方の掻き上げ流動方向に攪拌なさしめる空間67に
ある軸長範囲に、過熱蒸気流通路105と、一定間隔に
て該過熱蒸気流通路105と連通された過熱蒸気噴射口
107が設けられている。
【0084】尚、図5及び図10に示すように、本実施
例では、一側回動軸97と他側回動軸103それぞれの
一側端に、過熱蒸気流通路105の一側端と軸線方向か
ら連通なさしめて過熱蒸気注入部材109が設けられ、
該過熱蒸気注入部材109は、前記した過熱蒸気供給管
路95の流路途上で分岐した過熱蒸気A分岐供給管路9
5a、過熱蒸気B分岐供給管路95bそれぞれの下流側
と連通されている。
【0085】図10及び図11に示すように、113
は、ツイン円筒形近似の混合体63内に位置する前記し
た一側回動軸97の一定範囲に取付位置を交互に180
°周回移動なさしめて一定範囲にて螺入取付けされた取
付軸115と、該取付軸115の頭部にくし刺し状に取
付けられた長方形パドル117とからなる、本実施例に
係る加熱保温側攪拌手段である。また、他側回動軸10
3の同様な一定範囲に同様にして加熱保温側攪拌手段1
13が設けられている。
【0086】図6、図7及び図10に示すように、12
1は、駆動モ−タ123と、前記他側回動軸103の他
側端に取付けられたプ−リ125と、該駆動モ−タ12
3の出力側及び該プ−リ125とに巻張されたチェ−ン
127と、一側回動軸97の他側と他側回動軸103の
他側それぞれに相対面して噛合取付けされた一対の同調
回動軸動作用歯車129とから構成された駆動手段であ
る。
【0087】図6、図7及び図10に示すように、前記
した流動混合容器83と、過熱蒸気による間接伝熱加熱
用ジャケット85と、一側回動軸97と、他側回動軸1
03と、一側回動軸97と他側回動軸103それぞれに
複数設けられた加熱保温側攪拌手段113と、駆動手段
121とから構成されたのが、本実施例に係る粉粒状の
原料物質を均等に加湿加熱保温する機構131である。
【0088】そして、図5乃至図7に示すように、前記
したフィ−ダ3と、粉粒状の原料物質を均等に加湿加熱
する機構61と、該粉粒状の原料物質を均等に加湿加熱
保温する機構131とから本実施例に係る粉粒状の原料
物質を連続して加湿加熱してサルモネラ菌を殺菌する装
置1が構成されている。
【0089】尚、図6及び図7に示すように、本実施例
では、粉粒状の原料物質を均等に加湿加熱保温する機構
131が長方形台座133上に据え付けられている一
方、粉粒状の原料物質を均等に加湿加熱する機構61
は、長方形台座133の四隅に立設された支柱135上
に配設された台板137上に、払出口20と導入口71
とが粉粒状の原料物質を受渡し可能なようにして据え付
けられ、粉粒状の原料物質を均等に加湿加熱する機構6
1と粉粒状の原料物質を均等に加湿加熱保温する機構1
31とが立体的な配設構造となされている。
【0090】図1、図5及び図6に示すように、目標殺
菌温度間近まで予備加熱された一定量の粉粒状の原料物
質を、前記した混合円筒体15の払出口20と、ツイン
円筒形近似の混合体63の導入口71を順次落流なさし
めて、流動混合容器83を構成するツイン円筒形近似の
混合体63内に導入して一定量の粉粒状の原料物質を流
動混合容器33に移送するのが、ステップ2(イ)であ
る。また、飽和水蒸気B供給管路93から流入した飽和
水蒸気を蒸気加熱器91により加熱し、顕熱が高められ
た過熱蒸気を現出させるのがステップ2(ロ)である。
【0091】図1、図6、図7、図10及び図11に示
すように、駆動手段121を動作させ、流動混合容器8
3を構成するツイン円筒形近似の混合体63内で、複数
の加熱保温側攪拌手段113を一側回動軸97ととも
に、複数の加熱保温側攪拌手段113を他側回動軸10
3とともにそれぞれ回動動作を開始なさしめ、一方の掻
き上げ流動方向に攪拌なさしめる空間65と他方の掻き
上げ流動方向に攪拌なさしめる空間67で、一定量の粉
粒状の原料物質を一方と他方の掻き上げ流動方向に分か
れた流動をなさしめる攪拌を開始するのが、ステップ2
(ハ)である。
【0092】また、一側回動軸97を回動させながら、
一方の掻き上げ流動方向に掻き上げ流動されている粉粒
状の原料物質に、該回動軸の過熱蒸気流通路105に供
給された過熱蒸気を直接噴射しての直接加熱と、過熱蒸
気による間接伝熱加熱用ジャケット85に供給された過
熱蒸気により該ジャケットを介した間接加熱の実行と、
他側回動軸103を回動させながら、他方の掻き上げ流
動方向に掻き上げ流動されている粉粒状の原料物質に、
過熱蒸気を同様にして直接加熱と間接加熱の実行とをな
すのが、ステップ2(ニ)である。
【0093】そして、過熱蒸気により直接加熱と間接加
熱されながら複数の加熱保温側攪拌手段113により攪
拌しつつ、一方の掻き上げ流動方向に攪拌なさしめる空
間65と他方の掻き上げ流動方向に攪拌なさしめる空間
67それぞれの粉粒状の原料物質を、交差流動空間69
に流動移動なさしめて流動混合なさしめるのが、ステッ
プ2(ホ)である。
【0094】図1に示すように、前記したステップ2
(イ)乃至ステップ2(ハ)を順次実行し、つぎに前記
したステップ2(ニ)とステップ2(ホ)を所定回数反
復して順次実行することにより、一定量の粉粒状の原料
物質の全てを、一定時間、殺菌温度に加熱保温するの
が、請求項(1)の発明の一実施例に係る粉粒状の原料
物質を連続して加湿加熱してサルモネラ菌を殺菌する方
法のステップ2である。
【0095】また、図2に示すように、前記したステッ
プ2(イ)乃至ステップ2(ハ)を順次実行し、つぎ
に、一定量の粉粒状の原料物質の全てを、三分間80°
Cの殺菌温度に加熱保温なさしめるまで、前記したステ
ップ2(ニ)とステップ2(ホ)を反復して順次実行す
るのが、請求項(2)の発明の一実施例に係る粉粒状の
原料物質を連続して加湿加熱してサルモネラ菌を殺菌す
る方法のステップ2Aである。
【0096】そして、請求項(1)の発明の一実施例に
係る粉粒状の原料物質を連続して加湿加熱してサルモネ
ラ菌を殺菌する方法であれば、前記したステップ1とス
テップ2を必要回数だけ順次反復した実行により、請求
項(2)の発明の一実施例に係る粉粒状の原料物質を連
続して加湿加熱してサルモネラ菌を殺菌する方法であれ
ば、前記したステップ1Aとステップ2Aを必要回数だ
け順次反復した実行により、必要量の粉粒状の原料物質
に対して、混入付着していた全てのサルモネラ菌を殺菌
なさしめる加湿加熱殺菌が完了するものである。
【0097】つぎに、請求項(1)の発明の一実施例、
請求項(2)の発明の一実施例、並びに請求項(5)の
発明の一実施例の実施の形態を説明する。図5乃至図9
に示すように、駆動モ−タ55を動作させて、回動力を
チェ−ン59、プ−リ57を順次伝達すると、回動軸3
5は一側に低速回動する。これと略同時に落流量調整バ
ルブ11の開度を適宜調整して所定時間フィ−ダ3を動
作させると、一定量の粉粒状の原料物質が該フィ−ダ3
から落流して受入れ箱体17の導入口18を通過し、攪
拌容器13を構成する単一の掻き上げ流動方向に攪拌な
さしめる空間16が現出された混合円筒体15に流入し
て、図1に示すステップ1(イ)が実行される。
【0098】すると、一定量の粉粒状の原料物質は、複
数の予備加熱側攪拌手段47それぞれを構成し回動軸3
5と同側に回動する複数の長方形パドル51によりソフ
トに弾かれながら掻き上げられるので、単一の掻き上げ
流動方向に攪拌なさしめる空間16中で、単一の掻き上
げ流動方向(図9の矢印141に示す反時計方向)に流
動なさしめる攪拌が開始される、図1に示すステップ1
(ロ)が実行され、該空間の特定箇所に偏ることなく浮
遊しながら流動する。
【0099】これと同時に、図5、図6、図9及び図1
0に示すように、飽和水蒸気を、図示を省略した飽和水
蒸気発生源から飽和水蒸気A供給管路34と飽和水蒸気
注入部材45を順次経由して回動軸35の前記した軸長
範囲に設けられた飽和水蒸気流通路41に導くととも
に、同様にして該飽和水蒸気A供給管路34に到達した
飽和水蒸気を、飽和水蒸気分岐供給管路34a、飽和水
蒸気供給口31を順次経由して前記混合円筒体15の前
記した一定範囲に設けられた飽和水蒸気による間接伝熱
加熱用ジャケット29の飽和水蒸気流通路33に導く。
【0100】すると、回動軸35の飽和水蒸気流通路4
1に導かれた飽和水蒸気は、多数の飽和水蒸気噴射口4
3それぞれに流入移動した後、回動軸35の回動に従っ
て噴射方向を変化させながら、単一の掻き上げ流動方向
に攪拌なさしめる空間16の中心側から外方に向けて該
飽和水蒸気噴射口43から、単一の掻き上げ流動方向に
攪拌なさしめる空間を備えた攪拌容器13を構成する混
合円筒体15内に噴射される。
【0101】このように飽和水蒸気が噴射されると、一
定量の粉粒状の原料物質は、攪拌中心側で浮遊流動して
いる際に、粉粒状の原料物質の外側表面に噴射された飽
和水蒸気の一部の飽和水蒸気粒が付着する。すると、粉
粒状の原料物質は飽和水蒸気より相対的に温度が低いの
で、飽和水蒸気粒は潜熱を放出して凝縮し、水分を介し
て熱が均等に粉粒状の原料物質の内部に伝熱される。こ
のようにして、粉粒状の原料物質は噴射された飽和水蒸
気により直接加熱される。
【0102】また、図9に示すように、飽和水蒸気によ
る間接伝熱加熱用ジャケット29は飽和水蒸気の流入に
より加熱されて熱を帯びるため、該ジャケットが、単一
の掻き上げ流動方向に攪拌なさしめる空間を備えた攪拌
容器13を構成する混合円筒体15の外側の下方半円弧
状の一定範囲29aから、熱を、攪拌容器13内の単一
の掻き上げ流動方向に攪拌なさしめる空間16中の粉粒
状の原料物質に伝熱する。
【0103】このような伝熱状況下で、攪拌中心側で浮
遊流動していた粉粒状の原料物質が複数の長方形パドル
51それぞれによる前記したと同様の更なる攪拌動作に
より、混合円筒体15の内壁に間近な単一の掻き上げ流
動方向に攪拌なさしめる空間16の外周側の一定範囲に
浮遊流動すると、飽和水蒸気による間接伝熱加熱用ジャ
ケット29に接して間接加熱される。
【0104】このように、単一の掻き上げ流動方向に攪
拌なさしめる空間16で、飽和水蒸気による前記した直
接加熱と、間接加熱とが順次なされて、図1に示すステ
ップ1(ハ)が実行されるのである。そして、図1に示
すように、前記したステップ1(イ)とステップ1
(ロ)が順次実行され、ついでステップ1(ハ)が一定
時間連続して実行された結果、一定量の粉粒状の原料物
質の全てが目標殺菌温度間近まで昇温されて所定の予備
加熱がなされると、請求項(1)の発明の一実施例に係
る粉粒状の原料物質を連続して加湿加熱してサルモネラ
菌を殺菌する方法のステップ1の実行が完了するのであ
る。
【0105】尚、図2に示すように、前記したステップ
1(イ)とステップ1(ロ)が順次実行され、ステップ
1(ハ)が一定時間連続して実行された結果、一定量の
粉粒状の原料物質の全てが80°Cの目標殺菌温度間近
まで昇温されて所定の予備加熱がなされると、請求項
(2)の発明の一実施例に係る粉粒状の原料物質を連続
して加湿加熱してサルモネラ菌を殺菌する方法のステッ
プ1Aの実行が完了するのである。
【0106】尚、図示を省略したが、前記した長方形パ
ドル51は、受入れ箱体17側寄りを厚く払出口20寄
り側を薄くした断面形状に形成されているので、複数の
長方形パドル51の前記した攪拌をなすにつれて、一定
量の粉粒状の原料物質を、混合円筒体15内で、受入れ
箱体17から払出口20側に攪拌しながら搬送する作用
をなす。
【0107】つぎに、図6、図7、図10及び図11に
示すように、駆動モ−タ123を動作させて、回動力を
チェ−ン127、プ−リ125を順次経由して他側回動
軸103に伝達されると、該他側回動軸103は、時計
方向(図7及び図11に示す矢印143方向)に低速回
動する。また、該回動力が該他側回動軸103から更に
同調回動動作用歯車129を経由して一側回動軸97に
伝達されると、該一側回動軸97は、他側回動軸103
と同調して反時計方向(図7及び図11に示す矢印14
5方向)に低速回動する。
【0108】このように回動させながら、混合円筒体1
5の払出口20から加熱殺菌温度間近まで昇温された一
定量の粉粒状の原料物質を払出し、流動混合容器83を
構成するツイン円筒形近似の混合体63の導入口71を
通過させると、一定量の粉粒状の原料物質のうちの一部
は、一方の掻き上げ流動方向に攪拌なさしめる空間65
に、残余は、他方の掻き上げ流動方向に攪拌なさしめる
空間67にそれぞれ落流し、一定量の粉粒状の原料物質
を流動混合容器83に移送する、図1に示すステップ2
(イ)が実行される。
【0109】この直前に、図5に示すように、飽和水蒸
気B供給管路93から供給された飽和水蒸気を蒸気加熱
器91により加熱すると、顕熱を高めた過熱蒸気が現出
され、図1に示すステップ2(ロ)が実行される。
【0110】前記した一側回動軸97の反時計方向への
回動と、他側回動軸103の時計方向への回動、及び一
定量の粉粒状の原料物質が流動混合容器83に移送され
たことから、一定量の粉粒状の原料物質の一部は、複数
の加熱保温側攪拌手段113それぞれを構成し一側回動
軸97と同側に回動する複数の長方形パドル117によ
りソフトに弾かれながら掻き上げられるので、一方の掻
き上げ流動方向に攪拌なさしめる空間65中で、一側回
動軸97の反時計方向への回動と同方向の一方の掻き上
げ流動方向に流動なさしめる攪拌が開始される。
【0111】また、一定量の粉粒状の原料物質の残余
は、他側回動軸103と同側に回動する複数の加熱保温
側攪拌手段113それぞれを構成する複数の長方形パド
ル117により同様にして掻き上げられるので、他方の
掻き上げ流動方向に攪拌なさしめる空間67中で、他側
回動軸103の時計方向への回動と同方向の他方の掻き
上げ流動方向に流動なさしめる攪拌が開始される。
【0112】係る一側回動軸97と他側回動軸103そ
れぞれに設けられた複数の長方形パドル117の攪拌動
作による二系統の掻き上げ流動方向に分かれた攪拌が開
始され、図1に示すステップ2(ハ)が実行される。
【0113】前記した攪拌がなされる状況下で、現出さ
れた過熱蒸気を、過熱蒸気供給管路95、過熱蒸気A分
岐供給管路95a、及び過熱蒸気注入部材109を順次
経由して一側回動軸97の前記した軸長範囲に設けられ
た過熱蒸気流通路105と、過熱蒸気供給管路95、過
熱蒸気B分岐供給管路95b、及び過熱蒸気注入部材1
09を順次経由して他側回動軸103の前記した軸長範
囲に設けられた過熱蒸気流通路105に導くとともに、
現出された過熱蒸気を、過熱蒸気供給管路95、過熱蒸
気C分岐供給管路95c及び過熱蒸気供給口87を順次
経由して、ツイン円筒形近似の混合体63の前記した位
置に設けられた過熱蒸気による間接伝熱加熱用ジャケッ
ト85の過熱蒸気流通路89に導く。
【0114】すると、一側回動軸97の過熱蒸気流通路
105に導かれた過熱蒸気は、多数の過熱蒸気噴射口1
07それぞれに流入移動した後、一側回動軸97の反時
計方向への回動に従って噴射方向を変化させながら、該
過熱蒸気噴射口107から、一方の掻き上げ流動方向に
攪拌なさしめる空間65の中心側から流動混合容器83
を構成するツイン円筒形近似の混合体63の該空間内に
噴射される。
【0115】また、他側回動軸103の過熱蒸気流通路
105に導かれた過熱蒸気は、多数の過熱蒸気噴射口1
07それぞれに流入移動した後、他側回動軸103の時
計方向への回動に従って噴射方向を変化させながら、該
過熱蒸気噴射口107から、他方の掻き上げ流動方向に
攪拌なさしめる空間67の中心側からツイン円筒形近似
の混合体63の該空間内に噴射される。
【0116】このように過熱蒸気が噴射されると、一定
量の粉粒状の原料物質の一部は一方の掻き上げ流動方向
に攪拌なさしめる空間65の攪拌中心側で、残余の粉粒
状の原料物質は他方の掻き上げ流動方向に攪拌なさしめ
る空間67の攪拌中心側でそれぞれ浮遊流動している際
に、噴射された過熱蒸気と接触して発現する顕熱を受熱
し、更に潜熱により直接過熱される。
【0117】また、過熱蒸気による間接伝熱加熱用ジャ
ケット85は過熱蒸気の流入により加熱されて熱を帯び
るため、流動混合容器83を構成するツイン円筒形近似
の混合体63の下側全周囲の外壁から、該ジャケット
が、熱を、流動混合容器83内の一方の掻き上げ流動方
向に攪拌なさしめる空間65と他方の掻き上げ流動方向
に攪拌なさしめる空間67中の粉粒状の原料物質に伝熱
する。
【0118】このような伝熱状況下で、一方の掻き上げ
流動方向に攪拌なさしめる空間65の攪拌中心側での複
数の長方形パドル117それぞれによる前記したと同様
の攪拌動作により、ツイン円筒形近似の混合体63の下
側一方の周囲の外壁と間近な該空間65の外周側の一定
範囲に、粉粒状の原料物質が浮遊流動してくると、過熱
蒸気による間接伝熱加熱用ジャケット85に接して間接
加熱される。
【0119】また、他方の掻き上げ流動方向に攪拌なさ
しめる空間67の攪拌中心側での複数の長方形パドル1
17それぞれによる前記したと同様の攪拌動作により、
ツイン円筒形近似の混合体63の下側他方の周囲の外壁
と間近な該空間67の外周側の一定範囲に、粉粒状の原
料物質が浮遊流動してくると、過熱蒸気による間接伝熱
加熱用ジャケット85に接して間接加熱される。
【0120】係る一方の掻き上げ流動方向に攪拌なさし
める空間65と他方の掻き上げ流動方向に攪拌なさしめ
る空間67それぞれでの、二系統の掻き上げ流動方向に
攪拌されて生じた分流に乗って流動する粉粒状の原料物
質に対する過熱蒸気による直接加熱と間接加熱がなさ
れ、図1に示すステップ2(ニ)が実行される。
【0121】この後、一方の掻き上げ流動方向に攪拌な
さしめる空間65で前記した如く流動した粉粒状の原料
物質は更に反時計方向に流動する一方、他方の掻き上げ
流動方向に攪拌なさしめる空間67で前記した如く流動
した粉粒状の原料物質は更に時計方向に流動するため、
交差流動空間69で出会って入り混じって流動混合され
る図1に示すステップ2(ホ)が実行される。
【0122】そして、図1に示すように、前記したステ
ップ2(イ)乃至ステップ2(ハ)が順次実行され、つ
いでステップ2(ニ)とステップ2(ホ)が一定時間反
復して順次実行された結果、一定量の粉粒状の原料物質
の全てが、一定時間、殺菌温度に加熱保温されると、請
求項(1)の発明の一実施例に係るステップ2の実行が
完了し、一定量の粉粒状の原料物質内に混入付着してい
た全てのサルモネラ菌が殺菌されるのである。
【0123】尚、図2に示すように、前記したステップ
2(イ)乃至ステップ2(ハ)が順次実行され、ついで
ステップ2(ニ)とステップ2(ホ)が一定時間反復し
て順次実行された結果、一定量の粉粒状の原料物質の全
てが、三分間、80°Cの殺菌温度に加熱保温される
と、請求項(2)の発明の一実施例に係るステップ2A
の実行が完了するものである。
【0124】また、図1に示すように、前記したステッ
プ1とステップ2、又は図2に示すように、前記したス
テップ1Aとステップ2Aを所定回数だけ順次反復して
実行すれば、飼料等の生産計画に見合う量の、サルモネ
ラ菌の殺菌処理がなされた粉粒状の原料物質を得ること
が可能となる。
【0125】つぎに、請求項(5)の発明の変形実施例
を、図面を参照しながら説明する。図12は粉粒状の原
料物質を加湿加熱保温する機構の他の例の内部構造を上
方からみた場合を示し、図13は粉粒状の原料物質を加
湿加熱保温する機構の他の例を縦方向から切断してみた
場合を示したものである。
【0126】図12及び図13に示すように、147
は、前記したツイン円筒形近似の混合体63内に位置す
る他側回動軸103の一定範囲であって、取付位置を交
互に180°周回移動なさしめて一定間隔にて螺入取付
された取付軸149と、他方の掻き上げ流動方向に攪拌
なさしめる空間67内に落流してくる粉粒状の原料物質
を効率よく交差流動空間69の中央へ幅広く掻き上げ、
該交差流動空間69中央部で交差分流をなさしめ中央上
部に無重力浮遊流動層を形成するのに好適な扇子形状に
形成され、該取付軸149の頭部にくし刺し状に取付け
られた扇子状大型パドル151とからなる加熱保温側攪
拌手段の一例に係るA加熱保温側攪拌手段である。
【0127】また、153は、前記したツイン円筒形近
似の混合体63内に位置する一側回動軸97の一定範囲
であって、取付位置を他側回動軸103に取付けられ前
記取付軸149の螺入取付位置と対面する軸表面から常
に90°周回なさしめる条件下で交互に180°周回移
動なさしめて一定範囲にて螺入取付けされた取付軸15
5と、扇子形板状に形成され軸線97Aに対して45°
傾斜なさしめて該取付軸155の頭部にくり刺し状に取
付けられた扇子状大型パドル157とからなる加熱保温
側攪拌手段の他の例に係るB加熱保温側攪拌手段であ
る。
【0128】さらに、159は、前記したツイン円筒形
近似の混合体63内に位置する他側回動軸103の両端
近くに互いに180°取付方向を異ならしめて螺入取付
けされた取付軸161と、前記導入口71の配設位置の
直下又は過熱蒸気注入部材109寄りの他方の掻き上げ
流動方向に攪拌なさしめる空間67に落流してきた粉粒
状の原料物質を該空間の中央に掻き上げを多くし、更に
交差分流をなさしめ、交差流動空間69の上部に無重力
浮遊流動層を出現なさしめるのに適合する先端側を長い
弧状の下側側辺とした逆台形状に形成され、該取付軸1
61の頭部にくし刺し状に取付けられた逆台形中型パド
ル163とからなる加熱保温側攪拌手段のその他の例に
係るC加熱保温側攪拌手段である。
【0129】さらにまた、165は、取付位置を、前記
したツイン円筒形近似の混合体63内に位置する一側回
動軸97の両端近くであって、前記取付軸161の螺入
取付位置と対面する軸表面から90°周回なさしめる条
件下で互いに180°取付方向を異ならしめて螺入取付
けされた取付軸167と、攪拌面を軸線97Aに対して
30°傾斜なさしめて設けられた逆台形中型パドル16
9とからなる加熱保温側攪拌手段のもう一つの例である
D加熱保温側攪拌手段である。
【0130】図6及び図7に参考的に示し、図12及び
図13に示すように、前記した流動混合容器83と、過
熱蒸気による間接伝熱加熱用ジャケット85と、一側回
動軸97と、他側回動軸103と、他側回動軸103に
前記した如く取付けられた複数のA加熱保温側攪拌手段
147及び一対のC加熱保温側攪拌手段159と、一側
回動軸97に前記した如く取付けられた複数のB加熱保
温側攪拌手段153及び一対のD加熱保温側攪拌手段1
65と、駆動手段121とから本変形実施例に係る粉粒
状の原料物質を加湿加熱保温する機構171が構成され
ている。
【0131】そして、図示を省略したが、その他の構成
を、前記した請求項(1)の発明の一実施例に係る粉粒
状の原料物質を連続して加湿加熱してサモルネラ菌を殺
菌する装置1と同一の構成としたのが、本変形実施例に
係る粉粒状の原料物質を連続して加湿加熱してサルモネ
ラ菌を殺菌する装置である。
【0132】つぎに、本変形実施例の実施の形態につい
て説明する。図14はツイン円筒形近似の混合体内での
流動混合状態を一部省略するとともに縦方向から断面し
てみた場合を示したものである。
【0133】駆動モ−タ123の動作の下で、前記した
と同様にして一側回動力97を反時計方向(図13に示
す矢印145方向)に他側回動力103を時計方向(図
13に示す矢印143方向)に同調して低速回動なさし
める。このように回動させながら、前記した粉粒状の原
料物質を均等に加湿加熱する機構61の動作によりステ
ップ1又はステップ1Aが実行されて所定の予備加熱が
なされた一定量の粉粒状の原料物質を、前記したステッ
プ2(イ)を実行することにより、流動混合容器83に
移送する。
【0134】すると、図12及び図13に示すように、
他方の掻き上げ流動方向に攪拌なさしめる空間67に落
流した一定量の粉粒状の原料物質の一部は、A加熱保温
側攪拌手段147を構成し他側回動軸103と同側の時
計方向に回動する扇子状大型パドル151の攪拌面15
1aにより、時計方向にソフトに弾かれつつ掻き上げら
れ幅広く放出される。
【0135】また、隣接する扇子状大型パドル151そ
れぞれの弧状先端部151bは、互いに180°の対面
角度差でもって他側回動軸103の軸線103Aと略直
角な状態で他方の掻き上げ流動方向に攪拌なさしめる空
間67中をツイン円筒形近似の混合体63の壁部63a
に対する時計方向の対面回動と、交差流動空間69に出
没する時計方向の回動を交互に繰り返す。
【0136】さらに、C加熱保温側攪拌手段159を構
成する逆台形中型パドル163の傾斜攪拌面163a
は、他側回動軸103の両端近くに落流してきた粉粒状
の原料物質をソフトに弾き傾斜攪拌面163aに対して
直角方向に掻き上げて流動なさしめながら、扇子状大型
パドル151と同様に他方の掻き上げ流動方向に攪拌な
さしめる空間67中での時計方向の対面回動と、交差流
動空間69に出没する時計方向の回動を交互に繰り返
す。
【0137】他側回動軸103に取付けられた複数の扇
子状大型パドル151と一対の逆台形中型パドル163
の前記した回動動作により、図14に示すように、他方
の掻き流動方向に攪拌なさしめる空間67に落流した一
定量の粉粒状の原料物質の一部は、該空間67の導入口
71直下寄り側から該空間67の払出口73直上空間側
に移動しながら、更に時計方向の掻き上げ流動方向に分
流流動(図14に示す矢印172)するグル−プと、一
方の交差流動空間域に分流流動(図14に示す矢印17
3)するグル−プに分かれて流動する。
【0138】一方、図12に示すように、一側回動軸9
7に前記した位置に取付けられた複数のB加熱保温側攪
拌手段153は反時計方向に低速回動することと、扇子
状大型パドル157の攪拌面157aが一側回動軸97
の軸線97Aに対して45°傾斜した状態で設けられて
いることから、一方の掻き上げ流動方向に攪拌なさしめ
る空間65に落流した一定量の粉粒状の原料物質の残余
は、該攪拌面157aにより反時計方向にソフトに弾か
れ、軸線97Aに対して適当に角度付けされるとともに
攪拌面157aと直角の方向に幅広く放出される。
【0139】また、隣接する扇子状大型パドル157そ
れぞれの弧状先端部157bは、互いに180°の対面
角度差でもって、前記軸線97Aに対し適当な角度付け
した状態で、一方の掻き上げ流動方向に攪拌なさしめる
空間65中を、ツイン円筒形近似の混合体63の壁部6
3aに対する反時計方向の対面回動と、交差流動空間6
9に出没する反時計方向の回動を交互に繰り返す。
【0140】さらに、D加熱保温側攪拌手段165を構
成する逆台形中型パドル169の傾斜攪拌面169a
は、一側回動軸97の両端近くに落流してきた粉粒状の
原料物質を、ソフトに弾き傾斜攪拌面169aに対して
直角方向に掻き上げて流動なさしめながら、扇子状大型
パドル157と同様にして一方の掻き上げ流動方向に攪
拌なさしめる空間65中での反時計方向の対面回動と交
差流動空間69に出没する反時計方向の回動を交互に繰
り返す。
【0141】一側回動軸97に取付けられた複数の扇子
状大型パドル157と一対の逆台形中型パドル169の
前記した回動動作により、図14に示すように、一方の
掻き上げ流動方向に攪拌なさしめる空間65に落流した
一定量の粉粒状の原料物質の残余は、該空間65の導入
口71直下寄り側から該空間65の払出口73直上空間
側に移動しながら、更に反時計方向の掻き上げ流動方向
に分流流動(図14に示す矢印174)するグル−プ
と、他方の交差流動空間域に分流流動(図14に示す矢
印175)するグル−プに分かれて流動する。
【0142】叙述した他側回動軸103に設けられた複
数のA加熱保温側攪拌手段147と一対のC加熱保温側
攪拌手段159、一側回動軸97に設けられた複数のB
加熱保温側攪拌手段153と一対のD加熱保温側攪拌手
段165それぞれの前記した攪拌動作により、前記した
ステップ2(ハ)が実行される。
【0143】そして、図14に示すように、前記した一
方の交差流動空間域に分流流動する粉粒状の原料物質
と、他方の交差流動空間域に分流流動する粉粒状の原料
物質が交差流動空間69て出会って交差する毎に、交差
流が生起される。すると、該交差流動空間69の上部に
位置する中央上層領域177に無重力浮遊流動層が現出
し、均等に入り交じり混合される。
【0144】前記した如く、一定量の粉粒状の原料物質
は、ツイン円筒形近似の混合体63内を、導入口直下の
空間側から払出口直上の空間側に流動移動する間に、一
方の掻き上げ流動方向に攪拌なさしめる空間65と他方
の掻き上げ流動方向に攪拌なさしめる空間67間を、一
定量の粉粒状の原料物質を構成する多数の粉粒状の原料
物質粒それぞれがランダムに反復往来する。
【0145】このように反復往来しながら、過熱蒸気の
熱を受熱する面を多面的に変化しつつ前記したステップ
2(ニ)が継続して実行されて前記したと同様の過熱蒸
気により直接加熱と間接加熱がなされることと、この間
に原料物質粒同志が交差接触面をランダムに変化させな
がら反復して交差流動空間69の上部に位置する中央上
層領域177にて入り交じって流動混合(以下「入念流
動混合」と称する。)され、前記したステップ2(ホ)
が実行される。
【0146】そして、前記したステップ1又はステップ
1Aが実行された後、本変形実施例による前記したステ
ップ2(イ)乃至ステップ2(ハ)が順次実行され、つ
いでステップ2(ニ)とステップ2(ホ)が一定時間反
復して順次実行されると、請求項(1)の発明の一実施
例に係る粉粒状の原料物質を連続して加湿加熱してサル
モネラ菌を殺菌する方法、又は請求項(2)の発明の一
実施例に係る粉粒状の原料物質を連続して加湿加熱して
サルモネラ菌を殺菌する方法が実行されるのである。
【0147】つぎに、請求項(1)の発明の他の実施
例、請求項(2)の発明の他の実施例並びに請求項
(6)の発明の一実施例を、図面を参照しながら説明す
る。図15は請求項(1)の発明の他の実施例に係る粉
粒状の原料物質を連続して加湿加熱してサルモネラ菌を
殺菌する方法の実行手順をフロ−チャ−ト方式で示し、
図16は請求項(2)の発明の他の実施例に係る粉粒状
の原料物質を連続して加湿加熱してサルモネラ菌を殺菌
する方法の実行手順をフロ−チャ−ト方式で示したもの
である。
【0148】また、図17は請求項(6)の発明の一実
施例に係る粉粒状の原料物質を連続して加湿加熱してサ
ルモネラ菌を殺菌する装置を組み込んだ加熱殺菌プラン
トを模式的に示し、図18は同実施例に係る粉粒状の原
料物質を連続して加湿加熱してサルモネラ菌を殺菌する
装置を正面からみた場合を示し、図19は同実施例に係
る粉粒状の原料物質を連続して加湿加熱してサルモネラ
菌を殺菌する装置を側面からみた場合を示し、図20は
同実施例に係る粉粒状の原料物質を連続して加湿加熱し
てサルモネラ菌を殺菌する装置の内部構造を上方からみ
た場合を示したものである。
【0149】図13に参考的に示し、図17乃至図19
に示すように、177は、断面形状が前記したツイン円
筒形近似の混合体63の断面形状と同一に形成されて、
粉粒状の原料物質を混合移送可能に前記した一方の掻き
上げ流動方向に攪拌なさしめる空間65と他方の掻き上
げ流動方向に攪拌なさしめる空間67が交差流動空間6
9の両側に並設された状態で現出せしめた薄肉ツイン円
筒近似殻であって、一定量の粉粒状の原料物質に対して
飽和水蒸気により前記した加湿加熱が可能な内容積の一
端上方位置に導入口71が設けられた加湿加熱区画17
9と、一定量の粉粒状の原料物質に対して過熱蒸気によ
り前記した加湿加熱保温が可能な内容積であって該加湿
加熱区画179と一体的に構成された他端下方位置に払
出口73が設けられた加湿加熱保温区画181とからな
る横長ツイン円筒形近似の混合体である。
【0150】図17乃至図19に示すように、該横長ツ
イン円筒形近似の混合体177と、前記した一対の楕円
形近似の密閉板75と、一対の回動軸一側支持台79
と、一対の回動軸他側支持台81とから本実施例に係る
流動混合容器の一例である横長流動混合容器183が構
成されている。
【0151】図15、図17及び図18に示すように、
前記したフィ−ダ3と落流量調整バルブ11を、所定の
動作をなさしめ、一時貯蔵タンク9から一定量の粉粒状
の原料物質を横長流動混合容器183の加湿加熱区画1
79内に流入なさしめるのが、ステップ1(a)であ
る。
【0152】図13に参考的に示し、図17乃至図19
に示すように、185は、前記横長ツイン円筒形近似の
混合体177の加湿加熱区画179の下側全周囲の外壁
に取付けられた飽和水蒸気による間接伝熱加熱用ジャケ
ットであって、正面側と裏面側の複数箇所それぞれに一
定間隔にて設けられた飽和水蒸気供給口187と連通な
さしめて内部に飽和水蒸気流通路189が設けられてい
る。
【0153】また、191は、前記横長ツイン円筒形近
似の混合体177の加湿加熱保温区画181の下側全周
囲の外壁に取付けられた過熱蒸気による間接伝熱加熱用
ジャケットであって、正面側と裏面側の複数箇所それぞ
れに一定間隔にて設けられた過熱蒸気供給口193と連
通なさしめて内部に過熱蒸気流通路195が設けられて
いる。
【0154】197は、長さが前記横長ツイン円筒形近
似の混合体177の正面側の長さより長く、一方の薄肉
円殻177aの中心位置と一致する前記密閉板75の所
定位置に穿設されて回動軸取付穴77に挿入されて前記
横長流動混合容器183を構成する横長ツイン円筒形近
似の混合体177の加湿加熱区画179及び加湿加熱保
温区画181の一方の掻き上げ流動方向に攪拌なさしめ
る空間65を水平に貫通するとともに、一側が加湿加熱
保温区画181側の軸受部材99側寄りから他側が加湿
加熱区画179側の軸受部材101側寄りからそれぞれ
一定長さ水平に突出し、前記した一側回動軸97と同様
にして回動可能に支持されて設けられた本実施例に係る
一側回動軸の一例である一側横長回動軸である。
【0155】199は、該一側横長回動軸197と同長
であって、他方の薄肉円殻177bの中心位置と一致す
る前記密閉板75の所定位置に穿設された回動軸取付穴
77に挿入されて前記横長流動混合容器183を構成す
る横長ツイン円筒形近似の混合体177の加湿加熱区画
179及び加湿加熱保温区画181の他方の掻き上げ流
動方向に攪拌なさしめる空間67を水平に貫通するとと
もに、一側が加湿加熱保温区画181側の軸受部材99
側寄りから他側が加湿加熱区画179側の軸受部材10
1側寄りからそれぞれ一定長さ水平に突出し、前記した
他側回動軸103と同様にして回動可能に支持されて設
けられた本実施例に係る他側回動軸の一例である他側横
長回動軸である。
【0156】図20に示すように、一側横長回動軸19
7には、一側から横長ツイン円筒形近似の混合体177
内の一方の掻き上げ流動方向に攪拌なさしめる空間65
のうち加湿加熱保温区画181にある軸長範囲の軸線中
心部に、過熱蒸気流通路201と一定間隔にて該過熱蒸
気流通路201と連通なさしめた過熱蒸気噴射口203
が設けられている。また、加湿加熱区画179にある軸
長範囲の軸線中心部に飽和水蒸気流通路205と一定間
隔にて該飽和水蒸気流通路205と連通なさしめて飽和
水蒸気噴射口207が設けられている。
【0157】図20に示すように、他側横長回動軸19
9には、一側から横長ツイン円筒形近似の混合体177
内の他方の掻き上げ流動方向に攪拌なさしめる空間67
のうち加湿加熱保温区画181にある軸長範囲の軸線中
心部に、過熱蒸気流通路201と一定間隔にて該過熱蒸
気流通路201と連通なさしめて過熱蒸気噴射口203
が設けられている。また、加湿加熱区画179にある軸
長範囲の軸線中心部に飽和水蒸気流通路205と一定間
隔にて該飽和水蒸気流通路205と連通なさしめて飽和
水蒸気噴射口207が設けられている。
【0158】尚、該一側横長回動軸197と該他側横長
回動軸199それぞれの加湿加熱区画179の軸受部材
101側端近くに飽和水蒸気注入口209がそれぞれ設
けられ、過熱蒸気流通路201と飽和水蒸気流通路20
5の境界部に流路遮断部材211がそれぞれ設けられて
いる。
【0159】図20に示すように、213は、加湿加熱
区画179内にある他側横長回動軸199の一定範囲の
複数箇所に、前記したA加熱保温側攪拌手段147と同
様の構成で同様に設けられたA予備加熱側攪拌手段であ
り、215は、加湿加熱区画179の軸受部材101寄
り側に位置する他側横長回動軸199の一箇所に、前記
したC加熱保温側攪拌手段159と同様の構成で同様に
設けられたC予備加熱側攪拌手段である。
【0160】また、217は、加湿加熱区画179内に
ある一側横長回動軸197の一定範囲の複数箇所に、前
記したB加熱保温側攪拌手段153と同様の構成で同様
に設けられたB予備加熱側攪拌手段であり、219は、
加湿加熱区画179の軸受部材101寄り側に位置する
一側横長回動軸197の一箇所に、前記したD加熱保温
側攪拌手段165と同様の構成で同様にして設けられた
D予備加熱側攪拌手段である。
【0161】図20に示すように、加湿加熱保温区画1
81内にある他側横長回動軸199の一定範囲の複数箇
所に、前記したA加熱保温側攪拌手段147が前記した
と同様にして設けられ、加湿加熱保温区画181の軸受
部材99寄り側に位置する他側横長回動軸199の一箇
所に、前記したC加熱保温側攪拌手段159が前記した
と同様にして設けられている。
【0162】また、加湿加熱保温区画181内にある一
側横長回動軸197の一定範囲の複数箇所に、前記した
B加熱保温側攪拌手段153が前記したと同様にして設
けられ、加湿加熱保温区画181の軸受部材99寄り側
に位置する一側横長回動軸197の一箇所に、前記した
D加熱保温側攪拌手段165が前記したと同様にして設
けられている。
【0163】図15、図18乃至図20に示すように、
駆動手段121を動作させ、加湿加熱区画179中の他
方の掻き上げ流動方向に攪拌なさしめる空間67内で、
複数のA予備加熱側攪拌手段213と一のC予備加熱側
攪拌手段215を他側横長回動軸199とともに、一方
の掻き上げ流動方向に攪拌なさしめる空間65内で、複
数のB予備加熱側攪拌手段217と一のD予備加熱側攪
拌手段219を一側横長回動軸197とともにそれぞれ
回動なさしめて、粉粒状の原料物質を、一方と他方の掻
き上げ流動方向に流動なさしめる攪拌を開始するのが、
ステップ1(b)である。
【0164】また、一側横長回動軸197と他側横長回
動軸199を回動させながら、これら回動軸それぞれの
飽和水蒸気流通路205に供給された飽和水蒸気を、加
湿加熱区画179の一方の掻き上げ流動方向に攪拌なさ
しめる空間65の中心側と他方の掻き上げ流動方向に攪
拌なさしめる空間67の中心側からそれぞれ粉粒状の原
料物質に噴射しての直接加熱と、飽和水蒸気による間接
伝熱加熱用ジャケット185に供給された飽和水蒸気に
より該ジャケットを介した間接加熱を実行するのが、ス
テップ1(c)である。
【0165】そして、前記したステップ1(b)とステ
ップ1(c)が順次実行されて時間の経過とともに、一
方の掻き上げ流動方向に攪拌なさしめる空間65と他方
の掻き上げ流動方向に攪拌なさしめる空間67それぞれ
で当初流動していた粉粒状の原料物質が次第に前記した
入念流動混合により流動混合されるのが、ステップ1
(d)である。
【0166】図15に示すように、前記したステップ1
(a)とステップ1(b)が順次実行され、つぎに、ス
テップ1(c)とステップ1(d)が所定回数反復して
順次実行して予備加熱をすることにより、一定量の粉粒
状の原料物質の全てを、目標殺菌温度間近まで昇温なさ
しめるのが、請求項(1)の発明の他の実施例に係る粉
粒状の原料物質を連続して加湿加熱してサルモネラ菌を
殺菌する方法のステップ1Bである。
【0167】尚、図16に示すように、目標殺菌温度は
80°Cであるので、前記したステップ1(a)とステ
ップ1(b)を順次実行した後、該温度間近まで一定量
の粉粒状の原料物質の全が昇温するまで、前記したステ
ップ1(c)とステップ1(d)を反復して順次実行し
て予備加熱をするのが、請求項(2)の発明の他の実施
例に係る粉粒状の原料物質を連続して加湿加熱してサル
モネラ菌を殺菌する方法のステップ1Cである。
【0168】図15、図17、図20に示すように、複
数のA予備加熱側攪拌手段213と一のC予備加熱側攪
拌手段215を他側横長回動軸199とともに、複数の
B予備加熱側攪拌手段217と一のD予備加熱側攪拌手
段219を一側横長回動軸197とともに回動させなが
ら、目標殺菌温度間近にまで予備加熱された一定量の粉
粒状の原料物質を、横長流動混合容器183の加湿加熱
区画179から加湿加熱保温区画181に流入させるの
が、ステップ2(a)であり、飽和水蒸気B供給管路9
3から流入した飽和水蒸気を蒸気加熱器91により加熱
し、顕熱が高められた過熱蒸気を現出させるのがステッ
プ2(b)である。
【0169】また、駆動手段121の動作の下で、加湿
加熱保温区画181中の他方の掻き上げ流動方向に攪拌
なさしめる空間67内で複数のA加熱保温側攪拌手段1
47と一のC加熱保温側攪拌手段159を他側横長回動
軸199とともに、一方の掻き上げ流動方向に攪拌なさ
しめる空間65内で複数のB加熱保温側攪拌手段153
と一のD加熱保温側攪拌手段165を一側横長回動軸1
97とともにそれぞれ回動なさしめて、粉粒状の原料物
質を、一方と他方の掻き上げ流動方向に分かれた流動を
なさしめながら攪拌を開始するのが、ステップ2(c)
である。
【0170】また、一側横長回動軸197と他側横長回
動軸199を回動させながら、これら回動軸それぞれの
過熱蒸気流通路201に供給された過熱蒸気を、加湿加
熱保温区画181の一方の掻き上げ流動方向に攪拌なさ
しめる空間65の中心側と他方の掻き上げ流動方向に攪
拌なさしめる空間67の中心側からそれぞれ粉粒状の原
料物質に対して噴射しての直接加熱と、過熱蒸気による
間接伝熱加熱用ジャケット191に供給された過熱蒸気
により該ジャケットを介した間接加熱を実行するのが、
ステップ2(d)である。
【0171】そして、前記したステップ2(c)とステ
ップ2(d)が順次実行されて時間の経過とともに、一
方の掻き上げ流動方向に攪拌なさしめる空間65と他方
の掻き上げ流動方向に攪拌なさしめる空間67にそれぞ
れ当初分かれて流動していた粉粒状の原料物質が次第に
前記した入念流動混合により流動混合されるのが、ステ
ップ2(c)である。
【0172】図15に示すように、前記したステップ2
(a)乃至ステップ2(c)が順次実行され、つぎに、
ステップ2(d)とステップ2(e)を所定回数反復し
て実行して、一定量の粉粒状の原料物質の全てを、一定
時間、殺菌温度に加熱保温するのが、請求項(1)の発
明の他の実施例に係る粉粒状の原料物質を連続して加湿
加熱してサルモネラ菌を殺菌する方法のステップ2Bで
ある。
【0173】また、図16に示すように、前記したステ
ップ2(a)乃至ステップ2(c)を順次実行し、つぎ
に、一定量の粉粒状の原料物質の全てを、三分間80°
Cの殺菌温度に加熱保温なさしめるまで、ステップ2
(d)とステップ2(e)を反復して順次実行するの
が、請求項(2)の発明の他の実施例に係る粉粒状の原
料物質を連続して加湿加熱してサルモネラ菌を殺菌する
方法のステップ2Cである。
【0174】図17乃至図20に示すように、前記した
フィ−ダ3と、横長流動混合容器183と、飽和水蒸気
による間接伝熱加熱用ジャケット185と、過熱蒸気に
よる間接伝熱加熱用ジャケット191と、一側横長回動
軸197と、他側横長回動軸199と、複数のA予備加
熱側攪拌手段213と、一のC予備加熱側攪拌手段21
5と、複数のB予備加熱側攪拌手段217と、一のD予
備加熱側攪拌手段219と、複数のA加熱保温側攪拌手
段147と、一のC加熱保温側攪拌手段159と、複数
のB加熱保温側攪拌手段153と、一のD加熱保温側攪
拌手段165と、前記した駆動手段121とから請求項
(6)の発明の一実施例に係る粉粒状の原料物質を連続
して加湿加熱してサルモネラ菌を殺菌する装置221が
構成されている。
【0175】つぎに、請求項(1)の発明の他の実施
例、請求項(2)の発明の他の実施例、並びに請求項
(6)の発明の一実施例の実施の形態を説明する。駆動
モ−タ123を動作させて、回動力が、チェ−ン12
7、プ−リ125を順次経由して他側横長回動軸199
に伝達されると、該他側横長回動軸199は、時計方向
(図19に示す矢印223方向)に低速回動する。ま
た、該回動力が該他側横長回動軸199から更に同調動
作用歯車129を経由して一側横長回動軸197に伝達
されると、該一側横長回動軸197は、他側横長回動軸
199と同調して反時計方向(図19に示す矢印225
方向)に低速回動する。
【0176】これと略同時に前記したと同様にしてフィ
−ダ3を一定時間動作させると、導入口71を通って、
一定量の粉粒状の原料物質が、横長ツイン円筒形近似の
混合体177内に流入し、一定量の粉粒状の原料物質の
一部が加湿加熱区画179の一方の掻き上げ流動方向に
攪拌なさしめる空間65に、残余が他方の掻き上げ流動
方向に攪拌なさしめる空間67にそれぞれ落流し、図1
5に示すステップ1(a)が実行される。
【0177】すると、加湿加熱区画179中の一方の掻
き上げ流動方向に攪拌なさしめる空間65に落流した一
定量の粉粒状の原料物質の一部を、一側横長回動軸19
7の加湿加熱区画側に設けられた複数のB予備加熱側攪
拌手段217と一のD予備加熱側攪拌手段219それぞ
れを構成する扇子状大型パドル151と逆台形中型パド
ル163の前記した回動とともになされる攪拌(以下
「イ組合攪拌」とする。)により、また、加湿加熱区画
179中の他方の掻き上げ流動方向に攪拌なさしめる空
間67に落流した一定量の粉粒状の原料物質の残余を、
他側横長回動軸199の加湿加熱区画側に設けられた複
数のA予備加熱側攪拌手段213と一のC予備加熱側攪
拌手段215それぞれを構成する扇子状大型パドル15
1と逆台形中型パドル163の前記した回動とともにな
される攪拌(以下「ロ組合攪拌」とする。)により、そ
れぞれソフトに弾いて一方と他方の掻き上げ流動方向に
流動なさしめる攪拌が開始されて、図15に示すステッ
プ1(b)が実行される。
【0178】これと同時に、前記したと同様の経路を経
て、飽和水蒸気を飽和水蒸気注入口209から一側横長
回動軸197と他側横長回動軸199それぞれの飽和水
蒸気流通路205に導くとともに、飽和水蒸気供給口1
87から飽和水蒸気による間接伝熱加熱用ジャケット1
85の飽和水蒸気流通路189に導く。
【0179】すると、一側横長回動軸197と他側横長
回動軸199それぞれの飽和水蒸気流通路205に導か
れた飽和水蒸気は、多数の飽和水蒸気噴射口207それ
ぞれに流入した後、一側横長回動軸197と他側横長回
動軸199それぞれの回動に従って噴射方向をそれぞれ
変化させながら、一方の掻き上げ流動方向に攪拌なさし
める空間65と他方の掻き上げ流動方向に攪拌なさしめ
る空間67それぞれの中心側から横長流動混合容器18
3を構成する横長ツイン円筒形近似の混合体177の加
湿加熱区画179内に噴射され、前記したと同様にして
粉粒状の原料物質の内部に伝熱されて直接加熱される。
【0180】また、飽和水蒸気による間接伝熱加熱用ジ
ャケット185は飽和水蒸気の流入により加熱されて熱
を帯びるので、該ジャケットと直接接する横長流動混合
容器183を構成する横長ツイン円筒形近似の混合体1
77の加湿加熱区画179の外側下方半円弧状の一定範
囲から、熱を、加湿加熱区画179の一方の掻き上げ流
動方向に攪拌なさしめる空間65と他方の掻き上げ流動
方向に攪拌なさしめる空間67内に向けて放熱する。
【0181】このような状況下で、イ組合攪拌により、
一方の掻き上げ流動方向に攪拌なさしめる空間65の攪
拌中心側で浮遊流動していた粉粒状の原料物質は、該空
間の外周側位置に、ロ組合攪拌により、他方の掻き上げ
流動方向に攪拌なさしめる空間67の攪拌中心側で浮遊
流動していた粉粒状の原料物質は、該空間の外周側位置
にそれぞれ掻き上げ流動されると、飽和水蒸気による間
接伝熱加熱用ジャケット185にの接して間接伝熱され
る。
【0182】このようにして、粉粒状の原料物質に対し
て直接加熱と間接加熱がされ、図15に示すステップ1
(c)が実行される。そして、一側横長回動軸197の
回動とともになされるイ組合攪拌、他側横長回動軸19
9の回動とともになされるロ組合攪拌それぞれの攪拌動
作が、粉粒状の原料物質に対する前記した直接加熱と間
接加熱をなしながら、加湿加熱区画179内で継続して
行われると、該加湿加熱区画179内で、前記した入念
流動混合がなされて流動混合され、図15に示すステッ
プ1(d)が実行される。
【0183】図15に示すように、前記したステップ1
(a)とステップ1(b)が順次実行され、つぎに、ス
テップ1(c)とステップ1(d)が所定回数反復して
順次実行された結果、一定量の粉粒状の原料物質の全て
が、目標殺菌温度間近まで昇温されて所定の予備加熱が
なされると、請求項(1)の発明の他の実施例に係る粉
粒状の原料物質を連続して加湿加熱してサルモネラ菌を
殺菌する方法のステップ1Bの実行が完了するのであ
る。
【0184】また、図16に示すように、前記したステ
ップ1(a)とステップ1(b)が順次実行され、つぎ
に、ステップ1(c)とステップ1(d)が特定回数反
復して順次実行された結果、一定量の粉粒状の原料物質
の全てが、80°Cの目標殺菌温度間近まで昇温される
予備加熱をなされると、請求項(2)の発明の他の実施
例に係る粉粒状の原料物質を連続して加湿加熱してサル
モネラ菌を殺菌する方法のステップ1Cの実行が完了す
るのである。
【0185】つぎに、駆動モ−タ123を引き続いて動
作させると、前記したイ組合攪拌とロ組合攪拌により、
目標殺菌温度間近にまで予備加熱された一定量の粉粒状
の原料物質は、横長流動混合容器183を構成する横長
ツイン円筒形近似の混合体177の加湿加熱区画179
から一方の掻き上げ流動方向に攪拌なさしめる空間65
と他方の掻き上げ流動方向に攪拌なさしめる空間67と
に分かれて加湿加熱保温区画181に流入され、図15
に示すステップ2(a)が実行される。
【0186】この後、図17に示すように、飽和水蒸気
B供給管路93から飽和水蒸気が蒸気加熱器91に流入
して加熱されると、顕熱が高められた過熱蒸気が現出さ
れ、図15に示すステップ2(b)が実行される。
【0187】つぎに、駆動モ−タ123の動作に伴う一
側横長回動軸197と他側横長回動軸199それぞれの
前記した回動により、加湿加熱保温区画181中で、一
方の掻き上げ流動方向に攪拌なさしめる空間65に流入
した粉粒状の原料物質は、一側横長回動軸197の加湿
加熱保温区画側に設けられた複数のB加熱保温側攪拌手
段153と一のD加熱保温側攪拌手段165をそれぞれ
構成する扇子状大型パドル157と逆台形中型パドル1
69それぞれの前記した回動とともになされる攪拌(以
下「ハ組合攪拌」とする。)により、また、他方の掻き
上げ流動方向に攪拌なさしめる空間67に流入した粉粒
状の原料物質は、他側横長回動軸199の加湿加熱保温
区画側に設けられた複数のA加熱保温側攪拌手段147
と一のC加熱保温側攪拌手段159それぞれを構成する
扇子状大型パドル151と逆台形中型パドル163それ
ぞれの前記した回動とともになされる攪拌(以下「ニ組
合攪拌」とする。)により、それぞれソフトに弾かれて
一方と他方の掻き上げ流動方向に流動なさしめる攪拌が
開始されて、図15に示すステップ2(c)が実行され
る。
【0188】これと同時に、図17乃至図20に示すよ
うに、前記したと同様の経路を経て、過熱蒸気注入部材
109から過熱蒸気を一側横長回動軸197と他側横長
回動軸199それぞれの過熱蒸気流通路201に導くと
ともに、過熱蒸気供給口193から過熱蒸気による間接
伝熱加熱用ジャケット191の過熱蒸気流通路195に
導く。
【0189】すると、一側横長回動軸197と他側横長
回動軸199それぞれの過熱蒸気流通路201に導かれ
た過熱蒸気は、多数の過熱蒸気噴射口203それぞれに
流入した後、一側横長回動軸197と他側横長回動軸1
99それぞれの回動に従って噴射方向をそれぞれ変化さ
せながら、一方の掻き上げ流動方向に攪拌なさしめる空
間65と他方の掻き上げ流動方向に攪拌なさしめる空間
67それぞれの中心側から横長流動混合容器183を構
成する横長ツイン円筒形近似の混合体177の加湿加熱
保温区画181内に噴射され、前記したと同様にして粉
粒状の原料物質の内部に伝熱されて直接加熱される。
【0190】また、過熱蒸気による間接伝熱加熱用ジャ
ケット191に過熱蒸気の流入により加熱されて熱を帯
るので、該ジャケットと直接接する横長流動混合容器1
83を構成する横長ツイン円筒形近似の混合体177の
加湿加熱保温区画181の外側円弧状の一定範囲から、
熱を、加湿加熱保温区画181の一方の掻き上げ流動方
向に攪拌なさしめる空間65と他方の掻き上げ流動方向
に攪拌なさしめる空間67内に向けて接触伝熱する。
【0191】このような状況下で、ハ組合攪拌により、
一方の掻き上げ流動方向に攪拌なさしめる空間65の攪
拌中心側で浮遊流動していた粉粒状の原料物資は、該空
間の外周側位置に、ニ組合攪拌により、他方の掻き上げ
流動方向に攪拌なさしめる空間67の攪拌中心側で浮遊
流動していた粉粒状の原料物質は、該空間の外周側位置
にそれぞれ掻き上げ流動されると、過熱蒸気による間接
伝熱加熱用ジャケット191に接して間接加熱される。
【0192】このようにして、粉粒状の原料物質に対し
て直接加熱と間接加熱がされ、図15に示すステップ2
(d)が実行される。そして、一側横長回動軸197の
回動とともになされるハ組合攪拌、他側横長回動軸19
9の回動とともになされるニ組合攪拌それぞれの攪拌動
作が、粉粒状の原料物質に対する前記した過熱蒸気によ
る直接加熱と間接加熱をなしながら、加湿加熱保温区画
181内で継続して行われると、該加湿加熱保温区画1
81内で、前記した入念流動混合がなされて流動混合さ
れ、図15に示すステップ2(e)が実行される。
【0193】図15に示すように、前記したステップ2
(a)乃至ステップ2(c)が順次実行され、つぎに、
ステップ2(d)とステップ2(e)が所定回数反復し
て順次実行された結果、一定量の粉粒状の原料物質の全
てが、一定時間、殺菌温度に加熱保温されると、請求項
(1)の発明の他の実施例に係る粉粒状の原料物質を連
続して加湿加熱してサルモネラ菌を殺菌する方法のステ
ップ2Bの実行が完了し、一定量の粉粒状の原料物質内
に混入付着していた全てのサルモネラ菌は殺菌されるの
である。
【0194】尚、図16に示すように、前記したステッ
プ2(a)乃至ステップ2(c)が順次実行され、つぎ
に、ステップ2(d)とステップ2(e)が特定回数反
復して実行された結果、一定量の粉粒状の原料物質の全
てが、三分間、80°Cの殺菌温度に加熱保温される
と、請求項(2)の発明の他の実施例に係る粉粒状の原
料物質を連続して加湿加熱してサルモネラ菌を殺菌する
方法のステップ2Cの実行が完了するのである。
【0195】また、図15に示すように、前記したステ
ップ1Bとステップ2B、又は図16に示すように、前
記したステップ1Cとステップ2Cを所定回数だけ順次
反復して実行すれば、飼料等の生産計画に見合う量の、
サルモネラ菌を殺菌処理した粉粒状の原料物質を得るこ
とが可能となる。
【0196】つぎに、請求項(3)の発明の一実施例、
請求項(4)の発明の一実施例、並びに請求項(7)の
発明の一実施例を、図面を参照しながら説明する。
【0197】図3は請求項(3)の発明の一実施例に係
る粉粒状の原料物質を連続して加湿加熱してサルモネラ
菌を殺菌するとともにサルモネラ菌の殺菌処理がなされ
た粉粒状の原料物質を外部環境と隔離して乾燥・冷却、
搬送及び貯蔵する方法の実行手順をフロ−チャ−ト方式
で示したものである。
【0198】また、図21は請求項(7)の発明の一実
施例に係る粉粒状の原料物質を連続して加湿加熱してサ
ルモネラ菌を殺菌するとともにサルモネラ菌の殺菌処理
がなされた粉粒状の原料物質を外部環境と隔離して乾燥
・冷却、搬送及び貯蔵する装置の全体構成と、該装置が
加熱殺菌貯蔵プラントに組み込まれた状態を模式的に示
したものである。
【0199】図21に示すように、227は、一定量の
粉粒状の原料物質を収容可能な内容積の円筒形状であっ
て、上方に前記した払出口73と、加湿加熱殺菌済の粉
粒状原料物質搬送管路228及びロ−タリバルブ229
を介して連通された原料物質導入口231が、側方に高
温空気導入口233が、該高温空気導入口233が設け
られた位置より上方位置に排出口235がそれぞれ設け
られた乾燥区画である。
【0200】また、237は、一定量の粉粒状の原料物
質を収容可能な内容積を備え側面に低温空気導入口23
9と排出口241が設けられた円筒形状部位243と、
該円筒形状部位243の下方側と一体的に構成され下端
に払出口245が設けられた円錐形状の払出部位247
とからなる冷却区画である。そして、乾燥区画227と
冷却区画237が一体的に構成されたのが本実施例に係
る乾燥・冷却筒251である。
【0201】図3及び図21に示すように、混入付着し
ていたサルモネラ菌の殺菌処理がなされた一定量の粉粒
状の原料物質を、請求項(6)記載の流動混合容器83
の払出口73から払い出して加湿加熱殺菌済の粉粒状原
料物質搬送管路228中を搬送等して乾燥・冷却筒25
1の乾燥区画227に落流なさしめることにより移送す
るのが、ステップ3(イ)である。
【0202】図21に示すように、253は、吸引側に
無菌エアフィルタ−255が付設された押込ファン25
7と、上流側が該押込ファン257の吐出側と連結なさ
しめて設けられた空気導入配管259と、空気採入側が
該空気導入配管259の下流側と連結なさしめて設けら
れたヒ−タ261と、上流側が該ヒ−タ261の加熱空
気吐出側と連結なさしめるとともに下流側が前記高温空
気導入口233と連通なさしめて設けられた高温空気導
入配管263からなる乾燥用無菌高温空気供給機構であ
る。
【0203】また、265は、上流側が前記した排出口
235と連通なさしめて設けられた排出配管267と、
流入側が該排出配管267の下流側と連結なさしめて設
けられた粉塵捕集装置269と、上流側が該粉塵捕集装
置269の流出側と連結なさしめて設けられた外気放出
空気流通配管271と、吸引側が該外気放出空気流通配
管271の下流側と連結された排気ブロア273からな
る蒸発水分と熱交換を終えた乾燥用高温空気排出機構で
ある。
【0204】図3及び図21に示すように、押込ファン
257の動作により、無菌エアフィルタ−255を介し
て吸引された外気をヒ−タ261により加熱することに
より、サルモネラ菌が除去されるとともに外気より若干
高圧とした高温空気を乾燥区画227に導入するのが、
ステップ3(ロ)である。また、該高温空気を一定量の
粉粒状の原料物質と接触させて水分を蒸発させることに
より熱交換させ、熱交換された高温空気の排気を、排気
ブロア273の動作のもとで排出口235から乾燥区画
227外にある粉塵捕集装置269に流入させて粉塵を
取り除く等して乾燥・冷却筒251外に排出するのが、
ステップ3(ハ)である。
【0205】図21に示すように、275は、吸引側に
無菌エアフィルタ−277が付設された押込ファン27
9と、上流側が該押込ファン279の吐出側と連結なさ
しめ下流側が前記低温空気導入口239と連通されて設
けられた低温空気導入配管281と、該低温空気導入配
管281の管路に設けられたク−ラ283からなる冷却
用無菌低温空気供給機構である。
【0206】また、287は、上流側が前記排出口24
1と連通なさしめて設けられた排出配管289と、流入
側が該排出配管289の下流側と連結なさしめて設けら
れた粉塵捕集装置291と、上流側が該粉塵捕集装置2
91の流出側と連結なさしめて設けられた外気放出用空
気流通配管293と、吸引側が該外気放出用空気流通配
管293の下流側と連結された排気ブロア295からな
る粉塵排出機構である。
【0207】さらに、297は、吸引側に無菌エアフィ
ルタ−299が付設された押込ファン301が貯蔵用加
圧空気供給配管303を介して取付られた複数の貯蔵タ
ンクであり、305は、上流側が前記した払出部位24
7の下端に設けられた払出口245と下流側が該貯蔵タ
ンク297の流入側とそれぞれ連通なさしめるとともに
吸引側に無菌エアフィルタ−307が付設された押込フ
ァン309が搬送経路に取付けられた乾燥・冷却済の粉
粒状原料物質搬送管路である。
【0208】図8及び図21に示すように、前記したス
テップ3(ロ)とステップ3(ハ)の所定回数反復した
実行により、貯蔵に好適な含有水分となるまで乾燥され
た粉粒状の原料物質を、乾燥・冷却筒251の乾燥区画
227から冷却区画237に流入させるのが、ステップ
3(ニ)である。
【0209】この後、押込ファン279の動作により、
無菌エアフィルタ−277を介して吸引された外気をク
−ラ283により冷却することにより、サルモネラ菌が
除去されるとともに外気より若干高圧とした低温空気
を、冷却区画237に導入するのがステップ3(ホ)で
あり、該低温空気を一定量の粉粒状の原料物質と接触さ
せて冷却し、発生した粉塵を、排気ブロア295の動作
のもとで排出口241から冷却区画237外にある粉塵
捕集装置291により取り除く等して乾燥・冷却筒25
1外に排出するのが、ステップ3(ヘ)である。
【0210】つぎに、押込ファン301の動作により、
外気を無菌エアフィルタ−299を介して吸引すること
により、サルモネラ菌が除去された外気より若干高圧の
空気を貯蔵用加圧空気搬送管路303を介して貯蔵タン
ク297に導入するとともに、押込ファン309の動作
により、外気を無菌エアフィルタ−307を介して吸引
することにより、サルモネラ菌が除去された外気より若
干高圧の空気を搬送材の一例である乾燥・冷却済の粉粒
状原料物質搬送管路305に導入するのが、ステップ4
(イ)である。
【0211】ついで、冷却区画237の払出口245か
ら、貯蔵に好適な含有水分とするとともに貯蔵に好適な
温度に調質された一定量の粉粒状の原料物質を払出し、
搬送材の一例である乾燥・冷却済の粉粒状原料物質搬送
管路305を経由して貯蔵タンク297に搬送するの
が、ステップ4(ロ)である。
【0212】図21に示すように、前記した請求項
(5)の発明の一実施例に係る粉粒状の原料物質を連続
して加湿加熱してサルモネラ菌を殺菌する装置1と、乾
燥・冷却筒251と、乾燥用無菌高温空気供給機構25
3と、蒸発水分と熱交換を終えた乾燥用高温空気排出機
構265と、冷却用無菌低温空気供給機構275と、粉
塵排出機構287と、複数の貯蔵タンク297と、乾燥
冷却済の粉粒状原料物質搬送管路305とから請求項
(7)の発明の一実施例に係る粉粒状の原料物質を連続
して加湿加熱してサルモネラ菌を殺菌するとともにサル
モネラ菌の殺菌処理がなされた粉粒状の原料物質を外部
環境と隔離して乾燥・冷却、搬送及び貯蔵する装置31
1が構成されている。
【0213】図3に示すように、前記したステップ1と
ステップ2を順次実行して、一定量の粉粒状の原料物質
に混入付着していたサルモネラ菌に対する殺菌処理を実
行した後、前記したステップ3(イ)を実行し、つぎ
に、ステップ3(ロ)とステップ3(ハ)を所定回数反
復して順次実行して一定量の粉粒状の原料物質を貯蔵に
好適な含有水分となし、ついで、前記したステップ3
(ニ)を実行し、しかる後に、ステップ3(ホ)とステ
ップ3(ヘ)を所定回数反復して順次実行して一定量の
粉粒状の原料物質を貯蔵に好適な含有水分となすととも
に貯蔵に好適な温度の粉粒状の原料物質に調質するのが
ステップ3であり、この後、前記したステップ4(イ)
とステップ4(ロ)を順次実行するステップ4とからな
る手順が、請求項(3)の発明の一実施例に係る粉粒状
の原料物質を連続して加湿加熱してサルモネラ菌を殺菌
するとともにサルモネラ菌の殺菌処理がなされた粉粒状
の原料物質を外部環境と隔離して乾燥・冷却、搬送及び
貯蔵する方法である。
【0214】尚、図示を省略したが、ステップ1とステ
ップ2に代えて、前記したステップ1Aとステップ2A
を順次実行して、一定量の粉粒状の原料物質を三分間、
80°Cの加熱殺菌温度に加熱保温することにより、混
入付着していたサルモネラ菌を殺菌処理し、以降の手順
を前記したと同様の手順としたのが、請求項(4)の発
明の一実施例に係る粉粒状の原料物質を連続して加湿加
熱してサルモネラ菌を殺菌するとともにサルモネラ菌の
殺菌処理がなされた粉粒状の原料物質を外部環境と隔離
して乾燥・冷却、搬送及び貯蔵する方法である。
【0215】つぎに、請求項(3)の発明の一実施例、
請求項(4)の発明の一実施例、並びに請求項(7)の
発明の一実施例の実施の形態を説明する。図3及び図2
1に示すように、請求項(5)の発明の一実施例におい
て説示した前記したステップ1とステップ2を順次実行
することにより、サルモネラ菌の殺菌処理が施された水
分を帯び加熱殺菌温度に加熱された一定量の粉粒状の原
料物質を、請求項(5)記載の流動混合容器83の払出
口73から払出すと、加湿加熱殺菌済の粉粒状原料物質
搬送管路228中を搬送され、ロ−タリ−バルブ229
を経由して原料物質導入口231を通り、乾燥・冷却筒
251の乾燥区画227に落流することにより移送さ
れ、ステップ3(イ)が実行される。
【0216】ついで、乾燥用無菌高温空気供給機構25
3を構成する押込ファン257を動作させると、外気が
無菌エアフィルタ−255を介して押込ファン257に
吸引されるので、外気中のサルモネラ菌が除去されると
ともに押込ファン257により外気より若干高圧とされ
た空気が押込ファン257から吐出され、空気導入配管
259に流入する。
【0217】この後、該空気は、空気導入配管259中
を流通してヒ−タ261に流入して加熱され、外気より
若干高圧の高温空気となって該ヒ−タ261から吐出さ
れ高温空気導入配管263に流入する。そして、外気よ
り若干高圧の高温空気は、該高温空気導入配管263中
を流通して高温空気導入口233を通過し、乾燥区画2
27に導入されステップ3(ロ)が実行される。係る導
入により、該乾燥区画227は、外気より若干高圧の高
温空気に充たされ、常に陽圧に保持される。
【0218】すると、乾燥区画227は、空気バリアが
張られて外部環境と隔離され、外気中で浮遊する塵に付
着しているサルモネラ菌の進入が阻止された内部環境と
なる。係る内部環境下で、外気より若干高圧の高温空気
が一定量の粉粒状の原料物質と接触し、粉粒状の原料物
質が帯びていた水分が蒸発される。そして、前記した高
温空気の流入直前に排気ブロア273を動作させると、
蒸発水分と熱交換を終えた乾燥用高温空気は、排気ブロ
ア273の吸引・排出作用を受けて乾燥区画227内を
上昇し、排出口235を通過して排出配管267中を流
通した後、粉塵捕集装置269に流入する。この後、該
粉塵捕集装置269で粉塵が取り除かれ、外気放出空気
流通配管271中を流通して排気ブロア273から大気
中に放出され、ステップ3(ハ)が実行される。
【0219】このような、外気からのサルモネラ菌の進
入を阻止する内部環境の下で、前記したステップ3
(ロ)とステップ3(ハ)を所定回数反復して順次実行
して粉粒状の原料物質が帯びた水分の除去を一定時間継
続して実行すると、一定量の粉粒状の原料物質は、サル
モネラ菌が存在しない状態のままで、貯蔵に好適な含有
水分となるまで乾燥される。この後、所定の乾燥が完了
した高温の一定量の粉粒状の原料物質は、乾燥区画22
7から冷却区画237に流入され、ステップ3(ニ)が
実行される。
【0220】ついで、冷却用無菌低温空気供給機構27
5を構成する押込ファン279を動作させると、外気が
無菌エアフィルタ−277を介して押込ファン279に
吸引されるので、外気中のサルモネラ菌が除去されると
ともに押込ファン279により外気より若干高圧とされ
た空気が押込ファン279から吐出され、低温空気導入
配管281に流入する。
【0221】この後、該空気は、低温空気導入配管28
1中を流通してク−ラ283に流入して冷却され、外気
より若干高圧の低温空気となって該ク−ラ283から吐
出され、該低温空気導入配管281中を更に下流側に流
通して、低温空気導入口239を流通し、冷却区画23
7に導入され、ステップ3(ホ)が実行される。係る導
入により、該冷却区画237は、外気より若干高圧の低
温空気により充たされ、常に陽圧に保持される。
【0222】すると、冷却区画237は、空気バリアが
張られて外部環境と隔離され、外気中に浮遊する塵に付
着しているサルモネラ菌の進入が阻止される内部環境と
なる。つぎに、係る内部環境の下で、外気より若干高圧
の低温空気が一定量の粉粒状の原料物質と接触すると、
該粉粒状の原料物質は、熱を奪われ温度が低下するとと
もに若干の粉塵が冷却区画237内に舞い上げる。
【0223】そして、前記した低温空気の流入直前に、
粉塵排出機構287を構成する排気ブロア295を動作
させると、舞い上がった粉塵を含む排気は、該排気ブロ
ア295の吸引・排出作用を受け冷却区画237中を上
昇し、排出口241を通過して排出配管289中を流通
した後、粉塵捕集装置291に流入する。この後、該粉
塵捕集装置291で粉塵が取り除かれ、外気放出用空気
流通配管293中を流通して排気ブロア295から大気
中に放出されステップ3(ヘ)が実行される。
【0224】このような、内部環境の下で、加熱殺菌温
度付近にある高温の一定量の粉粒状の原料物質に対する
冷却をなすと、一定量の粉粒状の原料物質は、サルモネ
ラ菌が存在しない状態のままで貯蔵に好適な水分を含有
せしめるとともに貯蔵に好適な原料物質温度に調質さ
れ、ステップ3が実行される。
【0225】この後、貯蔵用加圧空気供給管路303に
取付けられた押込ファン301を動作させると、外気が
無菌エアフィルタ−299を介して押込ファン301に
吸引され、吸引された空気は、サルモネラ菌が存在しな
い外気より若干高圧となって該押込ファン301から吐
出され、貯蔵用加圧空気供給管路303中を流通して複
数の貯蔵タンク297それぞれに供給される。このた
め、複数の貯蔵タンク297それぞれは、外気より若干
高圧の空気バリアが張られて外部環境と隔離され、貯蔵
の際に、外気中に浮遊する塵に付着しているサルモネラ
菌の進入が阻止される貯蔵環境となる。
【0226】また、乾燥・冷却済の粉粒状の原料物質搬
送管路305に取付けられた押込ファン309を動作さ
せると、外気が無菌エアフィルタ−307を介して押込
ファン309に吸引され、吸引された空気は、サルモネ
ラ菌が存在しない外気より若干高圧となって該押込ファ
ン309から吐出され、搬送材の一例である乾燥・冷却
済の粉粒状の原料物質搬送管路305に供給される。こ
のため、乾燥・冷却済の粉粒状の原料物質搬送管路30
5は、外気より若干高圧の空気バリアが張られて外部環
境と隔離され、搬送の際に、外気中に浮遊する塵に付着
しているサルモネラ菌が進入するのを阻止する搬送環境
となる。このようにしてステップ4(イ)が実行され
る。
【0227】ついで、冷却区画237の円錐形状の払出
部位247の下端に設けられた払出口245から貯蔵に
好適な水分を含有せしめるとともに貯蔵に好適な原料物
質温度に調質された一定量の粉粒状の原料物質を払出す
と、搬送途上でサルモネラ菌に汚染されることなく乾燥
・冷却済の粉粒状の原料物質搬送管路305中を搬送さ
れる。この後、搬送された粉粒状の原料物質は、貯蔵タ
ンク297に更に搬送され、ステップ4(ロ)が実行さ
れる。
【0228】図3に示すように、前記したステップ4
(イ)とステップ4(ロ)の実行により、一定量の粉粒
状の原料物質は、該貯蔵タンク297に流入後も、サル
モネラ菌が存在しない状態で貯蔵され、ステップ4が実
行される。そして、前記したステップ1乃至ステップ4
が順次実行されて、一定量の粉粒状の原料物質について
の、請求項(3)の発明の一実施例に係る粉粒状の原料
物質を連続して加湿加熱してサルモネラ菌を殺菌すると
ともにサルモネラ菌の殺菌処理がなされた粉粒状の原料
物質を外部環境と隔離して乾燥・冷却、搬送及び貯蔵す
る方法の全工程が完了する。尚、必要量の粉粒状の原料
物質を、このように加湿加熱してサルモネラ菌を殺菌す
るとともにサルモネラ菌の殺菌処理がなされた粉粒状の
原料物質をサルモネラ菌が存在しない状態で貯蔵しよう
とする場合には、前記したステップ1乃至ステップ4を
所定回数反復して実行することなる。
【0229】つぎに、請求項(3)の発明の他の実施
例、請求項(4)の発明の他の実施例、並びに請求項
(7)の発明の他の実施例と、これら実施例による実施
の形態を、図面を参照しながら説明する。
【0230】図4は請求項(3)の発明の他の実施例に
係る粉粒状の原料物質を連続して加湿加熱してサルモネ
ラ菌を殺菌するとともにサルモネラ菌の殺菌処理がなさ
れた粉粒状の原料物質を外部環境と隔離して乾燥・冷
却、搬送及び貯蔵する方法の実行手順をフロ−チャ−ト
方式で示し、図22は請求項(7)の発明の他の実施例
に係る粉粒状の原料物質を連続して加湿加熱してサルモ
ネラ菌を殺菌するとともにサルモネラ菌の殺菌処理がな
された粉粒状の原料物質を外部環境と隔離して乾燥・冷
却、搬送及び貯蔵する装置の全体構成と、該装置が加熱
殺菌プラントに組み込まれた状態を模式的に示したもの
である。
【0231】図4に図示したのが、請求項(3)の発明
の他の実施例に係る粉粒状の原料物質を連続して加湿加
熱してサルモネラ菌を殺菌するとともにサルモネラ菌の
殺菌処理がなされた粉粒状の原料物質を外部環境と隔離
して乾燥・冷却、搬送及び貯蔵する方法の実行手順であ
って、前記した請求項(3)の発明の一実施例に係る粉
粒状の原料物質を連続して加湿加熱してサルモネラ菌を
殺菌するとともにサルモネラ菌の殺菌処理がなされた粉
粒状の原料物質を外部環境と隔離して乾燥・冷却、搬送
及び貯蔵する方法の実行手順とは、請求項(1)の発明
の一実施例に係る前記したステップ1とステップ2に代
えて、請求項(1)の発明の他の実施例に係る前記した
ステップ1Bとステップ2Bを実行する手順とした点の
み相違し、その他の実行手順は同一である。
【0232】また、図22に示すように、313は、請
求項(7)の発明の他の実施例に係る粉粒状の原料物質
を連続して加湿加熱してサルモネラ菌を殺菌するととも
にサルモネラ菌の殺菌処理がなされた粉粒状の原料物質
を外部環境と隔離して乾燥・冷却、搬送及び貯蔵する装
置であって、前記した請求項(7)の発明の一実施例に
係る粉粒状の原料物質を連続して加湿加熱してサルモネ
ラ菌を殺菌するとともにサルモネラ菌の殺菌処理がなさ
れた粉粒状の原料物質を外部環境と隔離して乾燥・冷
却、搬送及び貯蔵する装置311とは、前記した請求項
(5)の発明の一実施例に係る粉粒状の原料物質を連続
して加湿加熱してサルモネラ菌を殺菌する装置1に代え
て、前記した請求項(6)の発明の一実施例に係る粉粒
状の原料物質を連続して加湿加熱してサルモネラ菌を殺
菌する装置221を構成要素とした点のみ相違し、その
他の構成は同一である。
【0233】尚、図示を省略したが、ステップ1Bとス
テップ2Bに代えて、請求項(2)の発明の他の実施例
に係る前記したステップ1Cとステップ2Cを順次実行
し、この後、前記したステップ3とステップ4を順次実
行する手順からなるのが、請求項(4)の発明の他の実
施例に係る粉粒状の原料物質を連続して加湿加熱してサ
ルモネラ菌を殺菌するとともにサルモネラ菌の殺菌処理
がなされた粉粒状の原料物質を外部環境と隔離して乾燥
・冷却、搬送及び貯蔵する方法である。
【0234】このような構成の請求項(7)の発明の他
の実施例に係る粉粒状の原料物質を連続して加湿加熱し
てサルモネラ菌を殺菌するとともにサルモネラ菌の殺菌
処理がなされた粉粒状の原料物質を外部環境と隔離して
乾燥・冷却、搬送及び貯蔵する装置313を前記した如
く順次実行させて、請求項(3)の発明の他の実施例又
は請求項(4)の発明の他の実施例に係る粉粒状の原料
物質を連続して加湿加熱してサルモネラ菌を殺菌すると
ともにサルモネラ菌の殺菌処理がなされた粉粒状の原料
物質を外部環境と隔離して乾燥・冷却、搬送及び貯蔵す
る方法を実行する。
【0235】すると、たとえ、原料物質粒が固い等によ
り、内部に浸透し難い性状の粉粒状の原料物質であって
も、前記した入念流動混合による流動混合の下で、飽和
水蒸気を直接加熱と間接加熱なさしめる予備加熱と、過
熱蒸気を直接加熱と間接加熱なさしめる加熱保温が充分
なされて混入付着していたサルモネラ菌は加湿加熱され
て殺菌される。この後、乾燥と冷却がなされて貯蔵に好
適な含有水分と温度に調質すること、このように調質さ
れた粉粒状の原料物質を搬送すること、所定の貯蔵タン
クでの貯蔵が、外部環境と隔離して外気中に浮遊する塵
に付着しているサルモネラ菌の進入を阻止する状態下
で、順次実行されるのである。
【0236】
【発明の効果】請求項(1)の発明の構成、請求項
(2)の発明の構成、請求項(5)の発明の構成、並び
に請求項(6)の発明の構成により、粉粒状であるため
内部に熱が伝わり難い物理的性状の粉粒状の原料物質
を、飽和水蒸気と過熱蒸気の熱力学的特性を有効に活用
して伝熱しやすくしながら、飽和水蒸気による直接加熱
と間接加熱による予備加熱により加熱殺菌温度間近まで
昇温させ、ついで過熱蒸気による直接加熱と間接加熱に
よりサルモネラ菌を殺菌させ得る加熱殺菌温度に一定時
間、加熱保温できるので、従来不可能若しくは不完全で
あった粉粒状の原料物質の内部奥深くに混入付着してい
るサルモネラ菌を、少ない蒸気量で、確実に殺菌するこ
とができる。また、係る熱力学的特性を活用した飽和水
蒸気と過熱蒸気を使い分けてのサルモネラ菌に対する殺
菌処理を、サルモネラ菌が混入付着している大量の粉粒
状の原料物質を一定量づつ連続して実施すれば、蒸気量
を大量に消費することなく、配合飼料の生産計画に見合
う多量の粉粒状の原料物質の全てを、サルモネラ菌の殺
菌処理がなされた粉粒状の原料物質とすることができ
る。
【0237】特に、請求項(2)の発明が開示する加熱
殺菌温度範囲と加熱殺菌時間範囲に設定すれば、より一
層効率よくサルモネラ菌を殺菌処理することができ、よ
り一層少ない蒸気量で短時間内に大量の粉粒状の原料物
質に対するサルモネラ菌の殺菌処理をすることができ
る。
【0238】また、請求項(6)の発明の構成により、
飽和水蒸気と過熱蒸気それぞれによる直接加熱と間接加
熱を、粉粒状の原料物質を入念流動混合なさしめつつ実
行することができるので、粒が固く内部に水分や熱が浸
透しずらい性状の粉粒状の原料物質であっても、粉粒状
の原料物質の全体を、加熱殺菌温度間近にまで昇温させ
ることができるとともに、加熱殺菌温度に一定時間、加
湿加熱保温できる。また、内部に水分や熱が浸透するの
がさほど困難でない通常の粉粒状の原料物質に対して
は、より一層短時間で同様に昇温させ、同様に加湿加熱
保温することができる。係る著効により、いかなる性状
の粉粒状の原料物質であっても、確実にサルモネラ菌を
殺菌処理することができる。更に、前記した予備加熱と
加熱保温を一体的に構成された流動混合容器内で実行で
きる構成でもあるので、粉粒状の原料物質を加湿加熱殺
菌する装置の全体構成を飛躍的にコンパクトにすること
ができ、省設置スペ−ス化に寄与するところ大であり、
設置スペ−スに余裕のない中小の飼料プラントにも付設
することができる。
【0239】請求項(3)の発明の構成、請求項(4)
の発明の構成、並びに請求項(7)の発明の構成によ
り、粉粒状の原料物質に混入付着しているサルモネラ菌
を殺菌処理することができるとともに、外気より若干高
圧となして外部環境と隔離し、外気中に浮遊している塵
に付着しているサルモネラ菌の新たな進入を阻止する環
境の下で、サルモネラ菌の殺菌処理がされた粉粒状の原
料物質を貯蔵に好適な含有水分と温度となす乾燥と冷却
を、サルモネラ菌が存在しない高温空気と低温空気をそ
れぞれ用いることにより実施して、貯蔵に好適な含有水
分と温度に調質できる。また、外気より若干高圧となし
て外部環境と隔離し、外気中に浮遊している塵に付着し
ているサルモネラ菌の新たな進入を阻止する搬送環境と
貯蔵環境の下で、所定の乾燥と冷却が実施されたサルモ
ネラ菌の殺菌処理がされた粉粒状の原料物質を、搬送で
きるとともに貯蔵することができる。このため、配合飼
料の生産に供されるまで、生産計画に見合う多量の粉粒
状の原料物資を、サルモネラ菌が存在しない状態で貯蔵
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項(1)の発明の一実施例に係る粉粒状の
原料物質を連続して加湿加熱してサルモネラ菌を殺菌す
る方法の実行手順を示したフロ−チャ−トである。
【図2】請求項(2)の発明の一実施例に係る粉粒状の
原料物質を連続して加湿加熱してサルモネラ菌を殺菌す
る方法の実行手順を示したフロ−チャ−トである。
【図3】請求項(3)の発明の一実施例に係る粉粒状の
原料物質を連続して加湿加熱してサルモネラ菌を殺菌す
るとともにサルモネラ菌の殺菌処理がなされた粉粒状の
原料物質を外部環境と隔離して乾燥・冷却、搬送及び貯
蔵する方法の実行手順を示したフロ−チャ−トである。
【図4】請求項(3)の発明の他の実施例に係る粉粒状
の原料物資を連続して加湿加熱してサルモネラ菌を殺菌
するとともにサルモネラ菌の殺菌処理がなされた粉粒状
の原料物質を外部環境と隔離して乾燥・冷却、搬送及び
貯蔵する方法の実行手順を示したフロ−チャ−トであ
る。
【図5】請求項(5)の発明の一実施例に係る粉粒状の
原料物質を連続して加湿加熱してサルモネラ菌を殺菌す
る装置を組み込んだ加熱殺菌プラントを示した模式図で
ある。
【図6】同実施例に係る粉粒状の原料物質を連続して加
湿加熱してサルモネラ菌を殺菌する装置を示した正面図
である。
【図7】同実施例に係る粉粒状の原料物質を連続して加
湿加熱してサルモネラ菌を殺菌する装置を示した側面図
である。
【図8】同実施例に係る粉粒状の原料物質を連続して加
湿加熱してサルモネラ菌を殺菌する装置を構成する粉粒
状の原料物質を均等に加湿加熱する機構の一例の内部構
造を示した平面図である。
【図9】同粉粒状の原料物質を均等に加湿加熱する機構
の一例を示した縦断面図である。
【図10】同実施例に係る粉粒状の原料物質を連続して
加湿加熱してサルモネラ菌を殺菌する装置を構成する粉
粒状の原料物質を加湿加熱保温する機構の一例の内部構
造を示した平面図である。
【図11】同粉粒状の原料物質を加湿加熱保温する機構
の一例を示した縦断面図である。
【図12】請求項(5)の発明の変形実施例に係る粉粒
状の原料物質を連続して加湿加熱してサルモネラ菌を殺
菌する装置を構成する粉粒状の原料物質を加湿加熱保温
する機構の他の例の内部構造を示した平面図である。
【図13】同変形実施例に係る粉粒状の原料物質を連続
して加湿加熱してサルモネラ菌を殺菌する装置を構成す
る粉粒状の原料物質を加湿加熱保温する機構の他の例の
内部構造を示した縦断面図である。
【図14】ツイン円筒形近似の混合体内での流動混合状
態を示した一部省略縦断面図である。
【図15】請求項(1)の発明の他の実施例に係る粉粒
状の原料物質を連続して加湿加熱してサルモネラ菌を殺
菌する方法の実行手順を示したフロ−チャ−トである。
【図16】請求項(2)の発明の他の実施例に係る粉粒
状の原料物質を連続して加湿加熱してサルモネラ菌を殺
菌する方法の実行手順を示したフロ−チャ−トである。
【図17】請求項(6)の発明の一実施例に係る粉粒状
の原料物質を連続して加湿加熱してサルモネラ菌を殺菌
する装置を組み込んだ加熱殺菌プラントを示した模式図
である。
【図18】同実施例に係る粉粒状の原料物質を連続して
加湿加熱してサルモネラ菌を殺菌する装置を示した正面
図である。
【図19】同実施例に係る粉粒状の原料物質を連続して
加湿加熱してサルモネラ菌を殺菌する装置を示した側面
図である。
【図20】同実施例に係る粉粒状の原料物質を連続して
加湿加熱してサルモネラ菌を殺菌する装置の内部構造を
示した平面図である。
【図21】請求項(7)の発明の一実施例に係る粉粒状
の原料物質を連続して加湿加熱してサルモネラ菌を殺菌
するとともにサルモネラ菌の殺菌処理がなされた粉粒状
の原料物質を外部環境と隔離して乾燥・冷却、搬送及び
貯蔵する装置の全体構成と、該装置が加熱殺菌プラント
に組み込まれた状態を示した模式図である。
【図22】請求項(7)の発明の他の実施例に係る粉粒
状の原料物質を連続して加湿加熱してサルモネラ菌を殺
菌するとともにサルモネラ菌の殺菌処理がなされた粉粒
状の原料物質を外部環境と隔離して乾燥・冷却、搬送及
び貯蔵する装置の全体構成と、該装置が加熱殺菌プラン
トに組み込まれた状態を示した模式図である。
【符号の説明】
1 請求項(5)の発明の一実施例に係る粉粒状の
原料物質を連続して加湿加熱してサルモネラ菌を殺菌す
る装置 3 フィ−ダ 13 単一の掻き上げ流動方向に攪拌なさしめる空間
を備えた攪拌容器 16 単一の掻き上げ流動方向に攪拌なさしめる空間 29 飽和水蒸気による間接伝熱加熱用ジャケット 31 飽和水蒸気供給口 33 飽和水蒸気流通路 35 回動軸 41 飽和水蒸気流通路 43 飽和水蒸気噴射口 47 予備加熱側攪拌手段 53 駆動手段 61 粉粒状の原料物質を加湿加熱する機構 65 一方の掻き上げ流動方向に攪拌なさしめる空間 67 他方の掻き上げ流動方向に攪拌なさしめる空間 69 交差流動空間 83 流動混合容器 85 過熱蒸気による間接伝熱加熱用ジャケット 91 蒸気加熱器 97 一側回動軸 103 他側回動軸 113 加熱保温側攪拌手段 121 駆動手段 131 粉粒状の原料物質を均等に加湿加熱保温する機
構 147 A加熱保温側攪拌手段 151 扇子状大型パドル 153 B加熱保温側攪拌手段 157 扇子状大型パドル 159 C加熱保温側攪拌手段 165 D加熱保温側攪拌手段 171 粉粒状の原料物質を加湿加熱保温する機構 177 横長ツイン円筒形近似の混合体 179 加湿加熱区画 181 加湿加熱保温区画 183 横長流動混合容器 185 飽和水蒸気による間接伝熱加熱用ジャケット 191 過熱蒸気による間接伝熱加熱用ジャケット 197 一側横長回動軸 199 他側横長回動軸 213 A予備加熱側攪拌手段 215 C予備加熱側攪拌手段 217 B予備加熱側攪拌手段 219 D予備加熱側攪拌手段 221 請求項(6)の発明の一実施例に係る粉粒状の
原料物質を連続して加湿加熱してサルモネラ菌を殺菌す
る装置 251 乾燥・冷却筒 253 乾燥用無菌高温空気供給機構 261 ヒ−タ 265 蒸発水分と熱交換を終えた乾燥用高温空気排出
機構 275 冷却用無菌低温空気供給機構 287 粉塵排出機構 297 貯蔵タンク 305 乾燥・冷却済の粉粒状原料物質搬送管路 311 請求項(7)の発明の一実施例に係る粉粒状の
原料物質を連続して加湿加熱してサルモネラ菌を殺菌す
るとともにサルモネラ菌の殺菌処理がなされた粉粒状の
原料物質を外部環境と隔離して乾燥・冷却、搬送及び貯
蔵する装置 313 請求項(7)の発明の他の実施例に係る粉粒状
の原料物質を連続して加湿加熱してサルモネラ菌を殺菌
するとともにサルモネラ菌の殺菌処理がなされた粉粒状
の原料物質を外部環境と隔離して乾燥・冷却、搬送及び
貯蔵する装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (54)【発明の名称】 粉粒状の原料物質を連続して加湿加熱してサルモネラ 菌を殺菌する方 法及び装置、並びに粉粒状の原料物質 を連続して加湿加熱してサルモ ネラ菌を殺菌するとと もにサルモネラ菌の殺菌処理がなされた粉粒状 の原料 物質を外部環境と隔離して乾燥・冷却、搬送及び貯蔵 する方法及び装置

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一定内容量の容器中で一定量の粉粒状の
    原料物質を所定時間攪拌しつつ所定温度の飽和水蒸気を
    直接噴射して行う直接加熱とジャケットを介して行う間
    接加熱により伝熱なさしめ該原料物質の全てが目標殺菌
    温度間近にまで昇温するように予備加熱を実行するステ
    ップ1と、 つぎに該原料物質を一定内容積の他の容器に移送し該容
    器中で迅速に目標殺菌温度に効率よく昇温させるため予
    め蒸気加熱器で飽和水蒸気の顕熱を高めた過熱蒸気を供
    給し該過熱蒸気を直接噴射して行う直接加熱とジャケッ
    トを介して行う間接加熱により効率よく均等に昇温なさ
    しめ該原料物質の全てが所定の加熱殺菌時間だけ加熱殺
    菌温度に保たれるように加熱保温を実行するステップ2
    と、 からなる手順の粉粒状の原料物質を連続して加湿加熱し
    てサルモネラ菌を殺菌する方法。
  2. 【請求項2】 請求項(1)記載の加熱殺菌温度が73
    °C乃至90°Cであって、請求項(1)記載の加熱殺
    菌時間が二分乃至三分であることを特徴とする請求項
    (1)記載の粉粒状の原料物質を連続して加湿加熱して
    サルモネラ菌を殺菌する方法。
  3. 【請求項3】 請求項(1)記載のステップ1と請求項
    (2)記載のステップ2を順次実行し、 つぎに前記粉粒状の原料物質を乾燥・冷却筒に移送し、
    該乾燥・冷却筒にサルモネラ菌が除去された外気より若
    干高圧の高温空気を導入して該粉粒状の原料物質を貯蔵
    に好適な含有水分となるまで乾燥するとともに、サルモ
    ネラ菌が除去された外気より若干高圧の低温空気を導入
    して該粉粒状の原料物質を貯蔵に好適な温度となるまで
    冷却を実行するステップ3と、 しかる後に、サルモネラ菌が除去された外気より若干高
    圧の搬送・貯蔵環境の下で該原料物質を貯蔵タンクに搬
    送して貯蔵を実行するステップ4と、 からなる手順の粉粒状の原料物質を連続して加湿加熱し
    てサルモネラ菌を殺菌するとともにサルモネラ菌の殺菌
    処理がなされた粉粒状の原料物質を外部環境と隔離して
    乾燥・冷却、搬送及び貯蔵する方法。
  4. 【請求項4】 請求項(1)記載の加熱殺菌温度が73
    °C乃至90°Cであって、請求項(1)記載の加熱殺
    菌時間が二分乃至三分であることを特徴とする請求項
    (3)記載の粉粒状の原料物質を連続して加湿加熱して
    サルモネラ菌を殺菌するとともにサルモネラ菌の殺菌処
    理がなされた粉粒状の原料物質を外部環境と隔離して乾
    燥・冷却、搬送及び貯蔵する方法。
  5. 【請求項5】 フィ−ダと、 上方に該フィ−ダと連通された導入口が下方に払出口が
    それぞれ設けられ一定量の粉粒状の原料物質を円滑に攪
    拌可能な内容積の単一の掻き上げ流動方向に攪拌なさし
    める空間を備えた攪拌容器と、該攪拌容器の外壁に取付
    けられ内部に飽和水蒸気流通路が設けられた飽和水蒸気
    による間接伝熱加熱用ジャケットと、一側と他側が該攪
    拌容器から突出するようにして該攪拌容器を水平に貫通
    して設けられ一側から攪拌容器内に位置する軸長範囲の
    軸線中心部に飽和水蒸気流通路と一定間隔にて該飽和水
    蒸気流通路と連通された多数の飽和水蒸気噴射口とが設
    けられた回動軸と、該回動軸に一定間隔に取付けられた
    複数の予備加熱側攪拌手段と、該回動軸の他側と連動連
    結された駆動手段とから構成された粉粒状の原料物質を
    均等に加湿加熱する機構と、 上方に前記払出口と連通された導入口が下方に払出口が
    それぞれ設けられた一方の掻き上げ流動方向に攪拌なさ
    しめる空間と他方の掻き上げ流動方向に攪拌なさしめる
    空間が交差流動空間を介して粉粒状の原料物質を相互に
    混合移送可能に並設された流動混合容器と、一方の掻き
    上げ流動方向に攪拌なさしめる空間から他方の掻き上げ
    流動方向に攪拌なさしめる空間に至る外周側に取付けら
    れ内部に過熱蒸気流通路が設けられた過熱蒸気による間
    接伝熱加熱用ジャケットと、一側と他側が該流動混合容
    器の一方の掻き上げ流動方向に攪拌なさしめる空間から
    突出なさしめて一方の掻き上げ流動方向に攪拌なさしめ
    る空間を水平に貫通して設けられ一側から一方の掻き上
    げ流動方向に攪拌なさしめる空間内に位置する軸長範囲
    の軸線中心部に過熱蒸気流通路と一定間隔にて該過熱蒸
    気流通路と連通された多数の過熱蒸気噴射口とが設けら
    れた一側回動軸と、一側と他側が該流動混合容器の他方
    の掻き上げ流動方向に攪拌なさしめる空間から突出なさ
    しめて他方の掻き上げ流動方向に攪拌なさしめる空間を
    水平に貫通して設けられ一側から他方の掻き上げ流動方
    向に攪拌なさしめる空間内に位置する軸長範囲の軸線中
    心部に過熱蒸気流通路と一定間隔にて該過熱蒸気流通路
    と連通された多数の過熱蒸気噴射口とが設けられた他側
    回動軸と、一側回動軸の一方の掻き上げ流動方向に攪拌
    なさしめる空間に位置する軸長範囲と他側回動軸の他方
    の掻き上げ流動方向に攪拌なさしめる空間に位置する軸
    長範囲それぞれに一定間隔にて設けられた複数の加熱保
    温側攪拌手段と、一側回動軸の他側と連動連結されると
    ともに動力伝達手段を介して他側回動軸とも連動連結さ
    れた駆動手段とからなる粉粒状の原料物質を均等に加湿
    加熱保温する機構と、 から構成された粉粒状の原料物質を連続して加湿加熱し
    てサルモネラ菌を殺菌する装置。
  6. 【請求項6】 フィ−ダと、 一方の掻き上げ流動方向に攪拌なさしめる空間と他方の
    掻き上げ流動方向に攪拌なさしめる空間が交差流動空間
    を介して粉粒状の原料物質を相互に混合移送可能に並設
    されて横長に形成されるとともに、一側と他側間を加湿
    加熱区画と加湿加熱保温区画に区分けされ、該加湿加熱
    区画の上方に該フィ−ダと連通された導入口が該加湿加
    熱保温区画の下方に払出口がそれぞれ設けられた流動混
    合容器と、 加湿加熱区画の一方の掻き上げ流動方向に攪拌なさしめ
    る空間から他方の掻き上げ流動方向に攪拌なさしめる空
    間に至る外側に取付けられ内部に飽和水蒸気流通路が設
    けられた飽和水蒸気による間接伝熱加熱用ジャケット
    と、 加湿加熱保温区画の一方の掻き上げ流動方向に攪拌なさ
    しめる空間から他方の掻き上げ流動方向に攪拌なさしめ
    る空間に至る外側に取付けられ内部に過熱蒸気流通路が
    設けられた過熱蒸気による間接伝熱加熱用ジャケット
    と、 一側が加湿加熱区画の一方の掻き上げ流動方向に攪拌な
    さしめる空間から外方に突出なさしめる一方、他側が加
    湿加熱保温区画の一方の掻き上げ流動方向に攪拌なさし
    める空間から外方に突出なさしめて、これら一方の掻き
    上げ流動方向に攪拌なさしめる空間を水平に貫通して設
    けられ、一側から加湿加熱区画の一方の掻き上げ流動方
    向に攪拌なさしめる空間内に位置する軸長範囲の軸線中
    心部に飽和水蒸気流通路と一定間隔にて該飽和水蒸気流
    通路と連通された多数の飽和水蒸気噴射口とが設けられ
    るとともに、他側から加湿加熱保温区画の一方の掻き上
    げ流動方向に攪拌なさしめる空間内に位置する軸長範囲
    の軸線中心部に過熱蒸気流通路と一定間隔にて該過熱蒸
    気流通路と連通された多数の過熱蒸気噴射口が設けられ
    た一側回動軸と、 一側が加湿加熱区画の他方の掻き上げ流動方向に攪拌な
    さしめる空間から外方に突出なさしめる一方、他側が加
    湿加熱保温区画の他方の掻き上げ流動方向に攪拌なさし
    める空間から外方に突出なさしめて、これら他方の掻き
    上げ流動方向に攪拌なさしめる空間を水平に貫通して設
    けられ、一側から加湿加熱区画の他方の掻き上げ流動方
    向に攪拌なさしめる空間内に位置する軸長範囲の軸線中
    心部に飽和水蒸気流通路と一定間隔にて該飽和水蒸気流
    通路と連通された多数の飽和水蒸気噴射口が設けられる
    とともに、他側から加湿加熱保温区画の他方の掻き上げ
    流動方向に攪拌なさしめる空間内に位置する軸長範囲の
    軸線中心部に過熱蒸気流通路と該過熱蒸気流通路と連通
    なさしめて多数の過熱蒸気噴射口が設けられた他側回動
    軸と、 他側回動軸の加湿加熱区画に位置する軸長範囲に、取付
    位置を交互に周回移動なさしめて一定間隔にて複数設け
    られた一の予備加熱側攪拌手段と、 一側回動軸の加湿加熱区画に位置する軸長範囲に、取付
    位置を、他側回動軸に取付けられた一の予備加熱側攪拌
    手段の取付位置と対面する一側回動軸の軸表面位置から
    周回移動なさしめる条件で交互に一側回動軸の軸表面上
    を周回移動なさしめるとともに軸線に対して傾斜なさし
    めて一定間隔にて複数設けられた他の予備加熱側攪拌手
    段と、 他側回動軸の加湿加熱保温区画に位置する軸長範囲に、
    取付位置を交互に周回移動なさしめて一定間隔にて複数
    設けられた一の加熱保温側攪拌手段と、 一側回動軸の加湿加熱保温区画に位置する軸長範囲に、
    取付位置を、他側回動軸に取付けられた一の加熱保温側
    攪拌手段の取付位置と対面する一側回動軸の軸表面から
    周回移動なさしめる条件で交互に一側回動軸の軸表面上
    を周回移動なさしめるとともに軸線に対して傾斜なさし
    めて一定間隔にて複数設けられた他の加熱保温側攪拌手
    段と、 一側回動軸の他側と連動連結されるとともに動力伝達手
    段を介して他側回動軸とも連動連結された駆動手段と、 から構成されていることを特徴とする粉粒状の原料物質
    を連続して加湿加熱してサルモネラ菌を殺菌する装置。
  7. 【請求項7】 請求項(5)記載の粉粒状の原料物質を
    連続して加湿加熱してサルモネラ菌を殺菌する装置、又
    は、請求項(6)記載の粉粒状の原料物質を連続して加
    湿加熱してサルモネラ菌を殺菌する装置と、 一定量の粉粒状の原料物質を収容可能な内容積を備え、
    上方に請求項(5)記載の流動混合容器に設けられた払
    出口、又は、請求項(6)記載の流動混合容器の加湿加
    熱保温区画に設けられた払出口とロ−タリバルブを介し
    て連通された原料物質導入口が、側面に高温空気導入口
    が、該高温空気導入口が設けられた位置より上方位置に
    排出口がそれぞれ設けられた乾燥区画と、一定量の粉粒
    状の原料物質を収容可能な内容積を備え、側面に低温空
    気導入口と排出口が設けられ下方位置に払出口が設けら
    れた冷却区画とからなり、両区画が一体的に構成された
    乾燥・冷却筒と、 吸引側に無菌エアフィルタ−が付設された押込ファン
    と、上流側が該押込ファンの吐出側と連結なさしめて設
    けられた空気導入配管と、空気採入側が該空気導入配管
    の下流側と連結なさしめて設けられたヒ−タと、上流側
    が該ヒ−タの加熱空気吐出側と連結なさしめるとともに
    下流側が前記高温空気導入口と連通なさしめて設けられ
    た高温空気導入配管とからなる乾燥用無菌高温空気供給
    機構と、 上流側が前記乾燥区画の排出口と連通なさしめて設けら
    れた排出配管と、流入側が該排出配管の下流側と連結な
    さしめて設けられた粉塵捕集装置と、上流側が該粉塵捕
    集装置の流出側と連結なさしめて設けられた外気放出空
    気流通配管と、吸引側が該外気放出空気流通配管の下流
    側と連結された排気ブロアからなる蒸発水分と熱交換を
    終えた乾燥用高温空気排出機構と、 吸引側に無菌エアフィルタ−が付設された押込ファン
    と、上流側が該押込ファンの吐出側と連結なさしめ下流
    側が前記低温空気導入口と連通なさしめて設けられた低
    温空気導入配管と、該低温空気導入配管の管路に設けら
    れたク−ラからなる冷却用無菌低温空気供給機構と、 上流側が前記冷却区画の排出口と連通なさしめて設けら
    れた排出配管と、流入側が該排出配管の下流側と連結な
    さしめて設けられた粉塵捕集装置と、上流側が該粉塵捕
    集装置の流出側と連結なさしめて設けられた外気放出空
    気流通配管と、吸引側が該外気放出空気流通配管の下流
    側と連結された排気ブロアからなる粉塵排出機構と、 吸引側に無菌エアフィルタ−が付設された押込ファンが
    貯蔵用加圧空気供給配管を介して取付けられた複数の貯
    蔵タンクと、 上流側が前記冷却区画の下方位置に設けられた払出口と
    下流側が該貯蔵タンクの流入側とそれぞれ連通なさしめ
    るとともに、吸引側に無菌エアフィルタ−が付設された
    押込ファンが搬送経路に少なくとも一台取付けられた乾
    燥・冷却済の粉粒状原料物質搬送管路と、 から構成された粉粒状の原料物質を連続して加湿加熱し
    てサルモネラ菌を殺菌するとともにサルモネラ菌の殺菌
    処理がなされた粉粒状の原料物質を外部環境と隔離して
    乾燥・冷却、搬送及び貯蔵する装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2005111162A (ja) * 2003-10-10 2005-04-28 Tsukasa Kogyo Kk 殺菌装置
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US9980498B2 (en) 2010-08-11 2018-05-29 Hormel Foods Corporation Hybrid bacon cooking system

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