JP2000295832A - 位置検出装置 - Google Patents
位置検出装置Info
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Abstract
位置決め精度等を向上させることのできる位置検出装置
を提供することを目的とする。 【解決手段】 本装置は、平面視8の字状に巻回された
励磁コイル6と、この励磁コイル6に対向配置され、平
面視0の字状に巻回された検出コイル7と、励磁コイル
6に交流を印加する交流印加手段8と、この交流印加手
段8により励磁コイル6に交流が印加されたときに検出
コイル7に発生する起電力を検出する起電力検出手段9
とを備えるとともに、ムービングコイル4の中央に検出
コイル7を取り付け、磁石2、3の中間に励磁コイル6
を取り付けた。
Description
し、例えばカメラのAF機構に使用されるムービングコ
イルユニットに好適である。
理的に分類すると、機械式センサ、電気式センサ、光学
式センサ、流体式センサがある。また検出対象と接触す
るか否かによって、接触式センサ、非接触式センサに分
類できる。このうち、どの分類のセンサを用いるのか
は、検出対象の種類によって異なる。
F)機構は、ピント検出部、演算制御部およびレンズ駆
動部からなる。このうちピント検出部は、いわゆるAF
モジュールと呼ばれる要素で、例えば図2〜図5に示す
ように、検出光学系(AFレンズ)21と検出素子(C
CD)22で構成されている。演算制御部は、CCD2
2からの像情報およびAFレンズ21からのレンズ情報
を所定のAFアルゴリズムにしたがって高速演算するも
のである。レンズ駆動部は、演算制御部の演算結果に基
づいてAFレンズ21の進退、フォーカシングを駆動す
る機構である。
による位置決め精度等を向上させるには、上記AF機構
に搭載可能な位置検出装置を用いて位置情報をフィード
バックする方法が考えられる。なお、レンズ駆動部のア
クチュエータのような小型機器に対しては、通常、外乱
による位置決め精度等への影響を防止するため、非接触
式の位置検出装置を用いられる。
に搭載可能な非接触式の位置検出装置としては、例えば
光学センサの一種であるフォトインタラプタ等の使用も
考えられるが、この場合には位置検出装置をアクチュエ
ータの外部に配置しなければならないので、寸法上の問
題がある。例えば直径20mmの球体内にAF機構を搭
載した光学系を配置する場合を想定してみれば、位置検
出装置はできるだけ小型(特に薄型)かつ軽量でアクチ
ュエータの内部に配置できるものであることが望ましい
ことが容易に理解できる。このことはカメラのAF機構
以外の小型機器についても同様である。
で、小型かつ軽量化が可能で、検出対象となる小型機器
等の位置決め制御等に使用可能な非接触式の位置検出装
置を提供することを目的とする。
に巻回された励磁コイルと、上記励磁コイルに対向配置
され、環状に巻回された検出コイルとを具備し、上記励
磁コイルに交流が印加されたときに上記検出コイルに発
生する起電力に基づいて、上記検出コイルが上記励磁コ
イルに対して相対的に平行移動したときの上記励磁コイ
ルに対する上記検出コイルの相対的な移動位置を検出す
ることを特徴とする位置検出装置として構成されてい
る。
コイルと検出コイルという非常に簡単な構成となるの
で、検出部の小型(薄型)かつ軽量化が容易であり、こ
れを検出対象に組み込むことにより、検出対象となる機
器自体をも小型化できる。また、このような構成によれ
ば、励磁コイルに交流が印加されたときに励磁コイルに
発生する交流磁界により検出コイルに起電力が発生し、
この起電力に基づいて上記検出コイルが上記励磁コイル
に対して相対的に平行移動したときの上記励磁コイルに
対する上記検出コイルの相対的な移動位置が検出される
ので、上記検出コイルと励磁コイルのいずれか一方を検
出対象に取り付ければ、他方とは何ら物理的な接触を行
うことなく検出対象の移動位置を高感度で検出できる。
この位置情報をフィードバックさせれば、検出対象の位
置決め制御等の精度を向上させることができる。
のループを有するコイルであるものとすればよい(請求
項2)。
して並設され、互いに逆極性に励磁電源に接続された励
磁コイルと、上記励磁コイルに対向配置され、環状に巻
回された検出コイルとを具備し、上記励磁コイルに交流
が印加されたときに上記検出コイルに発生する起電力に
基づいて、上記励磁コイルの両ループの並設方向と平行
に上記検出コイルが上記励磁コイルに対して相対的に移
動したときの上記励磁コイルに対する上記検出コイルの
相対的な移動位置を検出することを特徴とする位置検出
装置として構成されている。
1、第2のループに、互いに逆極性の交流が印加された
ときに励磁コイルに発生する交流磁界により検出コイル
に起電力が発生し、この起電力に基づいて上記励磁コイ
ルの両ループの並設方向と平行に上記検出コイルが上記
励磁コイルに対して相対的に移動したときの上記励磁コ
イルに対する上記検出コイルの相対的な移動位置が検出
されるので、上記検出コイルと励磁コイルのいずれか一
方を検出対象に取り付ければ、他方とは何ら物理的な接
触を行うことなく検出対象の移動位置をさらに高感度で
検出できる。この位置情報をフィードバックさせれば、
検出対象の位置決め制御等の精度をさらに向上させるこ
とができる。
に巻回されたコイルからなるものとするか(請求項
4)、あるいは、その第1、第2のループが、それぞれ
個別のループを有するコイルであるものとすればよい
(請求項5)。
ぞれ独立に交流を印加可能なコイルであるものとすれば
(請求項6)、各ループの励磁電流を調節することによ
り検出感度を調整してさらに高感度の位置検出ができ
る。
を直列に接続したものであれば(請求項7)、検出コイ
ル全体の出力値を上げてさらに高感度の位置検出ができ
る。
の少なくとも一方が、ループの内側に磁性体を配設した
ものであることとすれば(請求項8)、励磁コイルに発
生する磁束密度を上げることができるので、検出感度を
上げることができる。
を挟設するヨークを具備すれば(請求項9)、もれ磁束
を減らすことができるので、検出感度を上げることがで
きる。
視で略等しい面積の2つの空間領域を有するか(請求項
10)、あるいは、これに加えてさらに上記2つの空間
領域が線対称に形成すれば(請求項11)、励磁コイル
により発生する磁界が両領域で均等なものとなるので、
さらに高感度での位置検出が可能となる。
に、上記励磁コイルの外形に対して平面視で少なくとも
上記相対的なスライドのストローク分だけ小さい面積の
空間領域を有しているものとすれば(請求項12)、励
磁コイルにより発生する磁界内から検出コイルがはみ出
すことがなくなるので、さらに高感度での位置検出が可
能となる。
対象となる小型機器等の位置決め制御等に使用可能な非
接触式の位置検出装置を得ることができる。
の一実施形態について説明し、本発明の理解に供する。
なお、以下の実施形態は本発明を具体化したもの一例で
あって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
出装置まわりの概略構成図である。同図に示すように、
本発明の実施形態1にかかる位置検出装置(以下、「本
装置」という。)の検出対象である小型機器としては、
例えばカメラの自動焦点合わせ(AF)機構のアクチュ
エータであるムービングコイルユニット1があげられ
る。ムービングコイルユニット1は、同一平面内に平行
配置された2個の永久磁石2、3と、磁石2、3に対向
配置され、平面視で円環状に巻回されたムービングコイ
ル4と、ムービングコイル4に流す電源電流を制御する
電流制御手段5とを具備している。
第2ループをなすように平面視8の字状に巻回された励
磁コイル6と、励磁コイル6に対向配置され、平面視0
の字状に巻回された検出コイル7と、励磁コイル6の両
ループに互いに逆極性に接続された交流印加手段(励磁
電源に相当)8と、交流印加手段8により励磁コイル6
の両ループにそれぞれ交流が印加されたときに検出コイ
ル7に発生する起電力を検出する起電力検出手段9とを
備えるとともに、励磁コイル6の両ループの並設方向と
平行に検出コイル7が励磁コイル6に対して相対的に移
動可能となるように検出コイル7をムービングコイル4
内側に取り付け、かつ励磁コイル6を磁石2、3側に取
り付けた構成となっている。また励磁コイル6の両ルー
プは、平面視で略等しい面積の2つの空間領域を有して
おり、これら2つの空間領域が線対称に形成されてい
る。なお、励磁コイル6と検出コイル7とで、ムービン
グコイル4の移動位置を検出する位置検出部10を構成
しているが、この構成については、上記した8の字状コ
イルと0の字状コイルとの組み合わせの他にも後述する
ように種々のものがある。
たときの詳細構成について図2〜図5を参照して説明す
る。図2〜図5はいずれもカメラのAF機構の構造を示
す図で、図2は正面図、図3は側面図、図4は上面図及
び図5は側断面図である。図中には、直径約20mmの
球体20内に本装置を搭載したAF機構が配置されてい
る。球体20にはこの他にも図示しないアクチュエータ
が配置されており、寸法的余裕はない。
よびレンズ駆動部からなる。このうちピント検出部は、
いわゆるAFモジュールと呼ばれる要素で、図2〜図5
に示すように、検出光学系(AFレンズ)21と検出素
子(CCD)22で構成されている。演算制御部は、C
CD22からの像情報およびAFレンズ21からのレン
ズ情報を所定のAFアルゴリズムにしたがって高速演算
するものである。レンズ駆動部は、演算制御部の演算結
果に基づいてAFレンズ21の進退、フォーカシングを
駆動する機構で、本装置は、そのようなレンズ駆動部の
アクチュエータである上記したようなムービングコイル
ユニット1の位置検出に使用される。
ズ21を内部配置した鏡胴23をカメラ本体24上に弾
性的に支持する板状のばね25、26を備えており、ム
ービングユニット1のムービングコイル4はこれらのば
ね25、26の弾性力に抗して鏡胴23を前後方向に駆
動するようになっている。磁石2、3は上側ヨーク11
の下面に取り付けられており、さらに下方に配置された
下側ヨーク12との間に有意な隙間dを形成している。
この隙間dにムービングコイル4が移動可能に挿入され
ている。上側ヨーク11と下側ヨーク12は、接続部2
7を介してカメラ本体24にビス止め等の適当な方法に
てしっかりと固定されている。そして、上側ヨーク11
と下側ヨーク12は、磁石2、3のN極とS極を磁気的
及び構造的に連結する役割を果たし、磁石2、3の磁界
による磁束分布を所望の形に近づける。ムービングコイ
ル4はこの磁束中に配置されている。
をその前後(すなわちAFレンズ21の進退方向)で挟
み込むように配置され、両者で平行ばねを形成してい
る。したがって、ばね25、26はAFレンズ21の進
退方向にのみたわませることができる。ムービングコイ
ル4は円環状に巻回されることによって、コイルだけで
移動子をなすものであり、鏡胴23を跨ぐようにコイル
両端部から接続部28、29がそれぞれ下方に延設さ
れ、鏡胴22の両側面に固定されている。したがって、
ムービングコイル4は鏡胴23の前後に配置されたばね
25、26を介してカメラ本体24に弾性的に連結さ
れ、いわゆる自己保持機構を有さない。
磁力線が流れているものとすると、ムービングコイル4
に電源からの電流を図4中のAA方向に流すと、ムービ
ングコイル4にはフレミングの左手の法則による電磁力
が働いてムービングコイル4は図3、図4中のBB方向
に動き出す。一方、ムービングコイル4に上記AA方向
と逆の方向に電流を流すと、ムービングコイル4は上記
BB方向と逆の方向であるCC方向に動き出す。いずれ
の場合にも、外乱がなければ、この電磁力とばね25、
26の弾性力とのつりあったところにムービングコイル
4は静止する。したがって、ムービングコイル4の位置
は、ムービングコイル4に流す電流で決まる。本実施形
態では、ムービングコイル4の移動量を検出する本装置
の位置検出部10をユニット本体内に備えている。以
下、本装置の特徴をなす位置検出部10について詳述す
る。
磁石2、3間に接着材等の適当な方法にて振動時にも脱
落しないようにしっかりと固定されている。一方、検出
コイル7はムービングコイル4の円環内に上記と同様の
方法にて固定されている。励磁コイル6、検出コイル
7、上側ヨーク11、下側ヨーク12、ムービングコイ
ル4より位置検出部10が構成され、各構成要素の中心
13は、ムービングコイル4に電流を流す前である初期
状態では一致するように調整されている。この初期状態
における励磁コイル6と検出コイル7との位置関係は、
平面視では、図6に示すようになっており、検出コイル
7は、図中の矢印XXで示す移動方向においては励磁コ
イル6の長さよりも検出コイル7の前後移動ストローク
分(すなわちムービングコイル4の前後移動ストローク
分)S、Sだけ短いか、または、それ以上短くなってい
る。また、移動方向XXと直角の矢印YYで示す非移動
方向においては励磁コイル6の長さと等しいか、また
は、それ以下の長さとなっている。したがって、検出コ
イル7は、そのループの内側に励磁コイル6の外形に対
して平面視で少なくともその移動ストローク分だけ小さ
い面積の空間領域を有することになる。以下、このよう
な構成を有する位置検出部10の動作原理等について説
明する。
力すると、8の字状コイルの各空間領域に交流磁界が発
生する。いま、図7(a)に示すように、励磁コイル6
の図面上で左側のコイルには反時計回りに電流が流れて
いるとすると、この左側のコイル内側の領域Iには一定
の密度分布で上向きの磁束30が発生する。また、これ
と同時に励磁コイル6の図面上で右側のコイルには時計
回りに電流が流れているとすると、この右側のコイル内
側の領域IIには一定の密度分布で下向きの磁束31が
発生する。検出コイル7が励磁コイル6の中心にある初
期状態では、検出コイル6内側の図面上で左側の領域I
IIaを通る上向きの磁束30の量と、図面上で右側の
領域IIIbを通る下向きの磁束31の量はほぼ等しい
ので、磁気的バランスが保たれて検出コイル7には起電
力が生じない。
生する起電力の大きさと位相とをそれぞれを示してい
る。励磁コイル6の領域I、II周りのそれぞれのコイ
ル部分に印加される交流はその大きさが同一で逆位相と
なっているため、領域I、IIで上向きの磁束と下向き
の磁束が同量づつ発生している。ここで検出コイル7は
領域I、IIに均等にかかっているので、領域III
a、IIIbにも上向きの磁束と下向きの磁束が同量づ
つ通過することになり、大きさが同一で逆位相の起電力
が発生する。これらの起電力が時間軸で変化する様子を
図中の上段(領域IIIa)と中段(領域IIIb)に
それぞれ示している。よって、検出コイル全体の領域
(IIIa+IIIb)を通過する上向きの磁束量と下
向きの磁束量は等しくなる。その結果、検出コイル7に
は起電力が生ぜず、検出コイル7の出力は0となる。そ
の様子を図中の下段(領域IIIa+IIIb)に示し
ている。
ル7が励磁コイル6に対して図面上で左側にずれた場
合、磁気的なバランスがくずれて検出コイル7を通る上
向きの磁束量と下向きの磁束量とに差が生じる。する
と、電磁誘導によって生じる起電力の向きは、その誘導
電流のつくる磁束がもとの磁束の増減を妨げる方向に生
じるというレンツの法則にしたがい、この磁束量の差に
より検出コイル7には起電力が生じる。図8(b)はこ
のときに検出コイル7に発生する起電力の大きさと位相
とを示している。上記初期状態と同様、励磁コイル6の
領域I、II周りのそれぞれのコイル部分に印加される
交流はその大きさが同一で逆位相となっているため、領
域I、IIで上向きの磁束と下向きの磁束が同量づつ発
生している。しかし、ここでは検出コイル7の領域II
Iaは励磁コイル6の領域Iの方により多くかかり、検
出コイル7の領域IIIbは励磁コイル6の領域IIの
方により少なくかかっているので、検出コイル全体を通
過する上向きの磁束量と下向きの磁束量は等しくなくな
る。これらの起電力が時間軸で変化する様子を図中の上
段(領域IIIa)と中段(領域IIIb)にそれぞれ
示している。よって、検出コイル全体の領域(IIIa
+IIIb)を通過する上向きの磁束量と下向きの磁束
量は等しくなくなる。その結果、検出コイル7には起電
力が発生する。その様子を図中の下段(領域IIIa+
IIIb)に示している。
量を変化させたときの検出コイル7の領域IIIaを通
る上向きの磁束量と検出コイル7の領域IIIbを通る
下向きの磁束量との差が変化する様子を示したものであ
る。図9(b)はこのときに検出コイル7の全体領域
(IIIa+IIIb)に発生する起電力の大きさと位
相とを示している。図9(a)より、検出コイル7の領
域IIIaは励磁コイル6の領域Iの方により多くかか
り、検出コイル7の領域IIIbは励磁コイル6の領域
IIの方により少なくかかっているが、そのかかり具合
の程度が同図中の符号a、b、cのように変化するの
で、検出コイル全体を通過する上向きの磁束量と下向き
の磁束量の差も変化する。これと対応して、図9(b)
に示すように、検出コイル7に発生する起電力も符号
a、b、cのように変化し、検出コイル7の出力は検出
コイル7の移動量に応じたものとなることが分かる。検
出コイル7が励磁コイル6に対して図面上で右側にずれ
た場合も同様である。
は検出コイル7の移動量に相当する。また、交流の励磁
信号と起電力の検出信号の位相差(同相であるかまたは
逆相であるか)が移動方向に相当する。この位相差(同
相であるかまたは逆相であるか)は、位相検波後は正信
号と負信号に変換される。このようにして、検出コイル
7に生じる起電力によりムービングコイル4の移動位置
(固定側の励磁コイル6に対する移動側の検出コイル7
の相対的な移動位置)を容易に検出することができる。
磁コイル6と検出コイル7という非常に簡単な構成とな
るので、その小型化(特に薄型化)、軽量化が容易であ
り、これを検出対象に組み込むことにより、検出対象と
なる機器自体をも小型化できる。すなわち、ムービング
コイルユニット1では、ユニット本体の内側に位置検出
部10である励磁コイル6と検出コイル7を組み込んで
いるので、ユニット本体の外部にあらためて位置検出部
を配置する必要がなくなり、ムービングコイルユニット
1を小型化できる。またムービングコイル4外部に機械
的な自己保持機構を取り付ける必要もないため、この点
でもムービングコイルユニット1を小型化できる。
こでは励磁コイル6が固定側で、検出コイル7が移動側
であるので、検出対象であるムービングコイル4の移動
位置が検出コイル7の移動位置として高感度で検出でき
る。さらに、励磁コイル6の両ループは、平面視で略等
しい面積の2つの空間領域を有しているので、励磁コイ
ル6により発生する磁界が両領域で均等なものとなる。
つまり、励磁コイル6の領域I、IIに発生する磁束量
が略等しくなるので、検出コイル7の領域IIIa、I
IIbを通過する磁束量の差から容易に検出コイル7の
位置が分かる。したがって、位置検出時においてなんら
調整等を行うことなく、高感度での位置検出が可能とな
る。さらに、上記2つの空間領域が線対称に形成された
ものであるので、励磁コイル6により発生する磁界が両
領域でより均等なものとなる。したがって、位置検出時
においてなんら調整等を行うことなく、より高感度での
位置検出が可能となる。さらに、検出コイル7は、その
ループの内側に励磁コイル6の外形に対して平面視で少
なくとも上記相対的な移動のストロークS、S分だけ小
さい面積の空間領域を有しているので、励磁コイル6に
より発生する磁界内から検出コイル7がはみ出すことが
なくなり、検出感度が一層向上する(3)本装置の電気
回路構成及び動作上記のような本装置の位置検出部10
を備えたムービングコイルユニット1は以下のような電
気回路構成とすることができる。図10は本装置の電気
回路構成を示すブロック図、図11、図12は位相検波
の原理を示す説明図である。
上記交流印加手段8に相当する励磁信号発生部40と、
上記起電力検出手段9に相当する信号処理部50とから
なっている。このうち励磁信号発生部40は、さらにク
ロック41と、分周回路42と、バンドパスフィルタ4
3と、第1アンプ44とからなり、信号処理部50は、
さらに第2アンプ51と、位相検波器52と、ローパス
フィルタ53(又は二重積分型A/D変換器54)とか
らなる。すなわち、上記電流制御手段5は、アナログ制
御とデジタル制御のいずれかを適用可能であり、アナロ
グ制御時には、ローパスフィルタ53を構成要素とし、
デジタル制御時には、二重積分型A/D変換器54を使
用するものとする。いずれの制御を適用するかは、制御
対象の特性によるが、ローパスフィルタ53を用いたア
ナログ制御は後述するように信号処理精度の点で、二重
積分型A/D変換器54を用いたデジタル制御に劣る。
動作について説明する。なお、説明の便宜上、図中には
各処理段階での信号波形を併記している。
1からのクロック信号を分周回路42により適当な周波
数に分周して方形波状の励磁信号となす。この励磁信号
をバンドパスフィルタ43による所定バンド域でのフィ
ルタリング処理をして、もとの励磁信号と同一周波数の
正弦波信号を生成する。この正弦波信号を第1アンプ4
4により増幅して、励磁コイル6に入力する。したがっ
て、この増幅後の正弦波信号が上記交流に相当する。第
1アンプ44としては定電圧回路または定電流回路を使
用できる。
起電力出力である検出信号を第2アンプ51により増幅
する。第2アンプ51としては差動増幅回路が使用でき
る。位相検波器52は先に分周回路42により分周され
た励磁信号を取り込み、ここで第2アンプ51により増
幅された検出信号を上記励磁信号の周期で位相検波す
る。これにより、検出コイル7の位置情報(信号成分)
を抽出する。そして、上記電流制御手段5によりムービ
ングコイル4をアナログ制御するときは、位相検波後の
信号をローパスフィルタ36に通して用いる。またデジ
タル制御するときは、位相検波後の信号を二重積分型A
/D変換器37に通して用いる。二重積分型A/D変換
器では、入力電圧の積分時間と基準電圧の積分時間の比
で、出力デジタル量が決定されるため、積分回路の時定
数の影響を受けず、信号処理上は、この二重積分型A/
D変換器を用いた方が精度はよい。
による磁界とムービングコイル4への通電時に発生する
磁界は、励磁信号および検出信号に対しては直流成分と
して影響することが考えられる。しかし図11のよう
に、位相検波器52で励磁信号と検出信号を乗算し、こ
の出力をさらにローパスフィルタ処理(アナログ制御の
場合)あるいは二重積分型A/D変換処理(デジタル制
御の場合)をして位置情報を得るので、検出信号に重畳
した直流成分を殆どなくすことができる。具体的には図
12は、磁石2、3の磁界が直流成分として検出信号に
のった場合を示すが、ここでは上記したような位相検波
後の信号にも直流成分の影響が見られる。しかし、この
出力をさらにローパスフィルタ処理(アナログ制御の場
合)あるいは二重積分型A/D変換処理(デジタル制御
の場合)をして積分することにより位置情報を得る過程
で直流成分がキャンセルされる。このようにして直流成
分は位相検波により取り除かれるので、位置情報におい
てノイズとして影響しなくなる。
差および組み付け誤差により、ムービングコイル4のホ
ームポジション(初期状態)において磁気的バランスが
くずれることが考えられる。この問題は、ホームポジシ
ョンでの検出値をオフセット値として扱うことにより解
決できる。つまり、オフセットを補正するアルゴリズム
もしくは回路を付加すればよい。このようにして、得ら
れた位置情報においてはオフセットの影響もなくなる。
このことは、初期状態として、励磁コイル6と検出コイ
ル7の各中心を必ずしも一致させておく必要はないこと
を意味する。したがって、ここに製作上のメリットがあ
る。
段5が、信号処理部50により得られた位置情報に基づ
いてムービングコイル4に流す電流を制御するものとす
れば、好適なフィードバック制御がなされるので、ムー
ビングコイル4の位置決め精度及び保持精度を向上させ
ることができる。例えばAF用アクチュエータとして用
いる場合、ムービングコイル4の保持精度を向上させる
ことにより、ピントのずれを抑えることができる。
相情報を検波処理によって抽出すれば、検出信号からの
ノイズとしての直流成分を除去できるので、検出対象で
あるムービングコイル4の位置決め精度及び保持精度を
一層向上させることができる。
イル6は1つの平面視8の字状に巻回されたコイルから
なり、検出コイル7は1つの平面視0の字状に巻回され
たコイルからなるものを例示している。しかし、励磁コ
イル6と検出コイル7の形態はこれに限られず、種々の
形態が考えられる。そこで、本発明者はどのような形態
がもっとも好適であるかを検討した。以下、形態1〜1
2を基にその検討結果を述べる。図13〜図24は各形
態の具体的構成を示す図である。
ように、励磁コイル6と検出コイル7はそれぞれ1つの
平面視で0の字状に巻回されたコイルからなる。
ように、励磁コイル6は1つの平面視で8の字状に巻回
されたコイルからなり、検出コイル7は1つの平面視で
0の字状に巻回されたコイルからなる。ここでは、8の
字状のコイルA、Bは互いに接触しており、コイルA、
Bの大きさは同じである。すなわち、本形態2は上記し
た位置検出部10の構成そのものであるが、他の形態と
の比較のためにここに入れた。
ように、励磁コイル6は1つの平面視で8の字状に巻回
されたコイルからなり、検出コイル7は1つの平面視で
0の字状に巻回されたコイルからなる。ここでは、8の
字状のコイルA、Bは互いに接触しており、コイルA、
Bの大きさは異なる。
ように、励磁コイル6は1つの平面視で8の字状に巻回
されたコイルからなり、検出コイル7は1つの平面視で
0の字状に巻回されたコイルからなる。ここでは、8の
字状のコイルA、Bは接触しておらず、コイルA、Bの
大きさは同じである。
ように、励磁コイル6は1つの平面視で8の字状に巻回
されたコイルからなり、検出コイル7は1つの平面視で
0の字状に巻回されたコイルからなる。ここでは、8の
字状のコイルA、Bは接触しておらず、コイルA、Bの
大きさは異なる。
ように、励磁コイル6は2つの平面視で0の字状に巻回
されたコイルC、Dからなり、検出コイル7は1つの平
面視で0の字状に巻回されたコイルからなる。ここで
は、コイルC、Dは接触しており、コイルC、Dの大き
さは同じである。
ように、励磁コイル6は2つの平面視で0の字状に巻回
されたコイルC、Dからなり、検出コイル7は1つの平
面視で0の字状に巻回されたコイルからなる。ここで
は、コイルC、Dは接触しており、コイルC、Dの大き
さは異なる。
ように、励磁コイル6は2つの平面視で0の字状に巻回
されたコイルC、Dからなり、検出コイル7は1つの平
面視で0の字状に巻回されたコイルからなる。ここで
は、コイルC、Dは接触しておらず、コイルC、Dの大
きさは同じである。
ように、励磁コイル6は2つの平面視で0の字状に巻回
されたコイルC、Dからなり、検出コイル7は1つの平
面視で0の字状に巻回されたコイルからなる。ここで
は、コイルC、Dは接触しておらず、コイルC、Dの大
きさは異なる。
示すように、上記形態1〜9のいずれかで構成された励
磁コイル6と検出コイル7がそれぞれ複数個あり、各検
出コイル出力の和がとられている。具体的には各検出コ
イルを直列に接続すればよい。
示すように、励磁コイル6内側と検出コイル7内側にそ
れぞれ磁性体6a,7aが配置されているが、場合によ
っては、磁性体6a(7a)を励磁コイル6と検出コイ
ル7のいずれか一方にのみ配置してもよい。磁性体はフ
ェライト、パーマロイ、けい素鋼板等である。なお、本
形態11は、上記形態1〜10のいずれにも適用でき
る。
示すように、ヨーク11、12に挟まれて励磁コイル6
と検出コイル7が配置されている。すなわち、本形態1
2も上記した位置検出部10の構成の一部をなしている
が、他の形態との比較のためにここに入れた。なお、本
形態12は、上記形態1〜11のいずれにも適用でき
る。
すと励磁コイル6には交流磁界が発生する。この交流磁
界により検出コイル7には起電力が発生する。この起電
力の大きさは、励磁コイル6と検出コイル7の相対位置
により変化するので、検出コイル7に発生する起電力が
位置情報となる。
出コイル7の相対位置と出力の関係を示す。これは上記
形態1に対応するものである。検出コイル7の位置が図
25中のa1、b1、c1と右側に移動し、励磁コイル
6に近づくにしたがい、励磁コイル6により発生した磁
束が検出コイル7を貫く量が増えるので、これに応じて
検出コイル7の出力は図26中のa1、b1、c1と大
きくなる。
検出コイル7の相対位置と出力の関係を示す。これは上
記形態2に対応するものである。励磁コイル6は、巻線
(銅線)を平面視で8の字状に、巻くことによりコイル
A、Bを形成している。この8の字状のコイルに交流電
流を流すと、コイルA、Bには位相差180度の交流磁
界がそれぞれ生じる。検出コイル7は、コイルA、Bに
またがっているので、コイルA、Bの両方の磁束密度変
化の影響を受ける。つまり、検出コイル7の出力は、コ
イルAの磁束が検出コイル7を貫くことによる起電力と
コイルBの磁束が検出コイルを貫くことによる起電力と
の差になる。図27において検出コイル7が位置a2の
とき、検出コイル7はコイルB側にあるので、前記図7
(b)に示すようにコイルAよりもコイルBの影響を強
く受ける。すなわち同図中、検出コイル7の領域III
aの起電力の大きさが、検出コイルの領域IIIbの起
電力の大きさよりも大きくなっている。図27において
検出コイル7が位置b2のとき、検出コイル7はコイル
A、Bの双方に等しくかかっているので、前記図8
(b)に示すように検出コイル7がコイルA、Bから受
ける影響は同じであり、検出コイル7の出力は0とな
る。図27において検出コイル7が位置c2のとき、検
出コイル7はコイルA側にあるので、上記位置a2のと
きと逆にコイルBよりもコイルAの影響を強く受ける。
図28は検出コイル7の各位置a2、b2、c2に対応
する出力をまとめて示したものである。
力の関係を示す。図29において、磁束密度α1と磁束
密度β1の境界線をX=0とする。検出コイル7の横長
をL、検出コイル7の位置をXとする。ここで、磁束密
度Bとすれば、面積Sを貫く磁束Φは、Φ=B・Sとな
る。一方、磁束変化による起電力Yは、Y=dΦ/dt
=d(B・S)/dtとなる。
位長さとし、α2=dα1/dt、β2=dβ1/dt
とすると、検出コイル7の出力Yは、次式で表される。
のようになる。
次式のようになる。
0)のとき、上記(1)式は、次式のようになる。
るので、励磁コイル6としては8の字状コイルもしくは
0の字状コイルを2つ組み合わせたもの(形態6)が検
出精度の点で有利であることが分かる。一方、形態3の
ようにコイルA,Bのコイル径が異なり、両者の磁束密
度が異なっていても、検出コイル位置と出力は、図30
に示すように線形関係にあり、感度は形態1よりもよ
い。したがって、形態3のコイルA、B、あるいは、形
態7、9のコイルC、Dのように相対するコイル径が異
なっていても、位置検出装置として適用することができ
る。これは、配置のスペース的な問題から、励磁コイル
6の大きさを調整できることを示している。また形態7
のように、励磁コイル6のコイルC、Dの大きさが異な
っていても、コイルC、Dの電流値を調整し両者の磁束
密度を同程度にすることにより感度を調整できる。
励磁コイル6と検出コイル7が逆の場合、すなわち形態
1〜12の検出コイル7を励磁したときに励磁コイル6
に発生する起電力を検出することによっても、上記と同
様にして検出コイル7と励磁コイル6との相対的な位置
検出ができる。なお信号処理については既述の通りであ
る(前記図10参照)。
ル6と検出コイル7がそれぞれ1つの0の字状コイルか
ら構成される場合には、励磁コイル6と検出コイル7の
形状が最も簡単であるので、小型(薄型)、軽量化が可
能である。
ル6が1つの8の字状コイル、検出コイル7が1つの0
の字状コイルからなり、8の字状コイルのコイルA、B
は接触しており、かつコイルA、Bの大きさが同じであ
る場合には、上記形態1の励磁コイル6とコイルA、B
のそれぞれの仕様(線径、ターン数、コイル径)が同じ
であれば、供給電力が同じで発生する磁束密度が同じと
なるので、図30より形態2の感度は形態1の感度の2
倍になることが分かる。このように励磁コイル6を8の
字状にすることにより感度が上がるので、検出精度を上
げることができる。また8の字状のコイルでは、励磁用
アンプが1つでよいので、小型、低コスト化が可能であ
る。
ル6が1つの8の字状コイル、検出コイル7が1つの0
の字状コイルからなり、8の字状コイルのコイルA、B
は接触しており、かつコイルA、Bの大きさが異なる場
合には、形態3の励磁コイル6の大きい方のコイルAと
上記形態2の励磁コイル6のコイルA、Bの仕様が同じ
であれば、図30より感度は形態2よりも悪いが、形態
1よりはよいことが分かる。また、この場合には配置ス
ペースによって励磁コイル6のコイルA、Bのコイル径
を調整することが可能であるので、配置スペースへの対
応が容易である。
ル6が1つの8の字状コイル、検出コイル7が1つの0
の字状コイルからなり、8の字状コイルのコイルA、B
は接触しておらず、かつコイルA、Bの大きさが同じで
ある場合には、コイルA、Bが接触している上記形態2
と比較してコイルA、Bの配置の自由度が高くなる。
ル6が1つの8の字状コイル、検出コイル7が1つの0
の字状コイルからなり、8の字状コイルのコイルA、B
は接触しておらず、かつコイルA、Bの大きさが異なる
場合には、コイルA、Bが接触している上記形態3と比
較してコイルA、Bの配置の自由度が高くなり、またコ
イルA、Bの大きさが同じである形態4と比較して配置
スペースへの対応が容易である。
ルが2つの0の字状コイルC、D、検出コイルが1つの
0の字状コイルからなり、コイルC、Dは接触してお
り、かつコイルC,Dの大きさが同じである場合には、
コイルC、Dに位相差180度の交流磁界が発生するよ
うにそれぞれ電流を流すと、検出コイル7の位置と出力
との関係は上記形態2と同様となる。この場合、励磁コ
イル6の製作誤差による磁束密度のばらつきを、それぞ
れのアンプゲインにより調整できるという利点がある。
ルが2つの0の字状コイルC、D、検出コイルが1つの
0の字状コイルからなり、コイルC、Dは接触してお
り、かつコイルC,Dの大きさが異なる場合には、特に
コイル径の小さい方のコイルDの電流値を上げるように
アンプゲインを調整すれば、コイルC、Dに発生する磁
束密度を同程度に調節することができるので、感度を調
整し分解能を上げることができる。すなわち、この場合
には図30における形態2の特性を得ることができる。
さらに上記形態3と同様、配置スペースへの対応が容易
となる。
ルが2つの0の字状コイルC、D、検出コイルが1つの
0の字状コイルからなり、コイルC、Dは接触しておら
ず、かつコイルC,Dの大きさが同じである場合には、
上記形態4と同様、コイルC、Dの配置の自由度が高く
なる。
ルが2つの0の字状コイルC、D、検出コイルが1つの
0の字状コイルからなり、コイルC、Dは接触しておら
ず、かつコイルC,Dの大きさが異なる場合には、上記
形態5と同様、コイルC、Dの配置の自由度が高くな
り、かつ配置スペースへの対応が容易となる。
態1〜9のいずれかで構成された励磁コイル6と検出コ
イル7がそれぞれ複数個設けられた場合は、スペース的
な問題から、まとまった大きなスペースはとれないが、
小さなスペースを複数個とれる場合に対応する。この場
合には、小型の検出コイル7の出力は小さいが、複数の
出力和をとることによって、大きな出力値を得ることが
できる。この和をとる方法として、非常に小さな出力信
号の場合、上述したように、それぞれの検出コイル7を
直列に接続し検出コイル全体の出力値を大きくすること
が考えられる。
イル6内と検出コイル7内にそれぞれ磁性体6a、7a
が配置された場合には、励磁コイル6より発生する磁束
密度を上げることができるので、検出感度を上げること
ができるものと考えられる。
イル6と検出コイル7をヨーク11、12に挟んで配置
した場合には、もれ磁束を減らすことができるので、検
出感度を上げることができるものと考えられる。
型)、軽量化が可能であり、検出対象となる小型機器等
に位置決め制御等に使用可能である。
固定側とし、検出コイル7を移動側としたが、上記検討
結果で述べたように、逆に励磁コイル6を移動側とし、
検出コイル7を固定側としてもよい。要は励磁コイル6
に対して検出コイル7が相対的に移動するものとすれば
よい。
が、励磁コイル6の巻回により形成された平面視で隣合
う2つの略等しい面積の空間領域を有しており、さらに
上記2つの空間領域が線対称に形成されているが、上記
検討結果で述べたように、励磁電流を調整すること等に
より、両空間領域の不均等さの解消を図ることができる
ので、必ずしも厳密な均等さは要求されない。ただし、
均等さが確保されれば、上記のように調整をすることな
く、高感度での位置検出が可能となる。
ル4等を円環状としたが、必ずしも平面視でラウンドに
する必要はなく、環状であれば直線的な形状の組み合わ
せであって角部があるものでもよい。また、上記実施形
態では、磁石2,3をムービングコイル4の上面に配置
しているが、逆にその下面にのみ、あるいは、上下両面
に配置してもよい。また磁石の数は2個に限らず1個、
あるいは、3個以上としてもよい。要は、上記したよう
な磁力線(磁界)が得られればよい。また磁石は電磁石
であってもよい。
AFモジュールに組み込んだものを例示したが、本発明
の適用範囲はこれに限られず、例えばカメラの絞り機構
やその他カメラ以外でも本装置を使用可能なあらゆる分
野に応用できることはいうまでもない。
の検出部は、励磁コイルと検出コイルという非常に簡単
な構成となるので、検出部の小型(薄型)かつ軽量化が
容易であり、これを検出対象に組み込むことにより、検
出対象となる機器自体をも小型化できる。また、このよ
うな構成によれば、励磁コイルに交流が印加されたとき
に励磁コイルに発生する交流磁界により検出コイルに起
電力が発生し、この起電力に基づいて上記検出コイルが
上記励磁コイルに対して相対的に平行移動したときの上
記励磁コイルに対する上記検出コイルの相対的な移動位
置が検出されるので、上記検出コイルと励磁コイルのい
ずれか一方を検出対象に取り付ければ、他方とは何ら物
理的な接触を行うことなく検出対象の移動位置を高感度
で検出できる。この位置情報をフィードバックさせれ
ば、検出対象の位置決め制御等の精度を向上させること
ができる。
のループを有するコイルであるものとすればよい(請求
項2)。
して並設され、互いに逆極性に励磁電源に接続された励
磁コイルと、上記励磁コイルに対向配置され、環状に巻
回された検出コイルとを具備し、上記励磁コイルに交流
が印加されたときに上記検出コイルに発生する起電力に
基づいて、上記励磁コイルの両ループの並設方向と平行
に上記検出コイルが上記励磁コイルに対して相対的に移
動したときの上記励磁コイルに対する上記検出コイルの
相対的な移動位置を検出することを特徴とする位置検出
装置として構成されている。
1、第2のループに、互いに逆極性の交流が印加された
ときに励磁コイルに発生する交流磁界により検出コイル
に起電力が発生し、この起電力に基づいて上記励磁コイ
ルの両ループの並設方向と平行に上記検出コイルが上記
励磁コイルに対して相対的に移動したときの上記励磁コ
イルに対する上記検出コイルの相対的な移動位置が検出
されるので、上記検出コイルと励磁コイルのいずれか一
方を検出対象に取り付ければ、他方とは何ら物理的な接
触を行うことなく検出対象の移動位置をさらに高感度で
検出できる。この位置情報をフィードバックさせれば、
検出対象の位置決め制御等の精度をさらに向上させるこ
とができる。
に巻回されたコイルからなるものとするか(請求項
4)、あるいは、その第1、第2のループが、それぞれ
個別のループを有するコイルであるものとすればよい
(請求項5)。
ぞれ独立に交流を印加可能なコイルであるものとすれば
(請求項6)、各ループの励磁電流を調節することによ
り検出感度を調整してさらに高感度の位置検出ができ
る。
を直列に接続したものであれば(請求項7)、検出コイ
ル全体の出力値を上げてさらに高感度の位置検出ができ
る。
の少なくとも一方が、ループの内側に磁性体を配設した
ものであることとすれば(請求項8)、励磁コイルに発
生する磁束密度を上げることができるので、検出感度を
上げることができる。
を挟設するヨークを具備すれば(請求項9)、もれ磁束
を減らすことができるので、検出感度を上げることがで
きる。
視で略等しい面積の2つの空間領域を有するか(請求項
10)、あるいは、これに加えてさらに上記2つの空間
領域が線対称に形成すれば(請求項11)、励磁コイル
により発生する磁界が両領域で均等なものとなるので、
さらに高感度での位置検出が可能となる。
に、上記励磁コイルの外形に対して平面視で少なくとも
上記相対的なスライドのストローク分だけ小さい面積の
空間領域を有しているものとすれば(請求項12)、励
磁コイルにより発生する磁界内から検出コイルがはみ出
すことがなくなるので、さらに高感度での位置検出が可
能となる。
対象となる小型機器等の位置決め制御等に使用可能な非
接触式の位置検出装置を得ることができる。
りの概略構成図である。
る。
と検出コイルとの位置関係を示す説明図である。
る。
図である。
図である。
Claims (12)
- 【請求項1】 環状に巻回された励磁コイルと、上記励
磁コイルに対向配置され、環状に巻回された検出コイル
とを具備し、上記励磁コイルに交流が印加されたときに
上記検出コイルに発生する起電力に基づいて、上記検出
コイルが上記励磁コイルに対して相対的に平行移動した
ときの上記励磁コイルに対する上記検出コイルの相対的
な移動位置を検出することを特徴とする位置検出装置。 - 【請求項2】 上記励磁コイルが、少なくとも1つのル
ープを有するコイルからなることを特徴とする請求項1
記載の位置検出装置。 - 【請求項3】 第1、第2のループとして並設され、互
いに逆極性に励磁電源に接続された励磁コイルと、上記
励磁コイルに対向配置され、環状に巻回された検出コイ
ルとを具備し、上記励磁コイルに交流が印加されたとき
に上記検出コイルに発生する起電力に基づいて、上記励
磁コイルの両ループの並設方向と平行に上記検出コイル
が上記励磁コイルに対して相対的に移動したときの上記
励磁コイルに対する上記検出コイルの相対的な移動位置
を検出することを特徴とする位置検出装置。 - 【請求項4】 上記励磁コイルが、平面視8の字状に巻
回されたコイルからなることを特徴とする請求項3記載
の位置検出装置。 - 【請求項5】 上記第1、第2のループが、それぞれ別
個のループを有するコイルであることを特徴とする請求
項3記載の位置検出装置。 - 【請求項6】 上記第1、第2のループが、それぞれ独
立に交流を印加可能なコイルであることを特徴とする請
求項5記載の位置検出装置。 - 【請求項7】 上記検出コイルが、複数のコイルを直列
に接続したものであることを特徴とする請求項1乃至6
のいずれかに記載の位置検出装置。 - 【請求項8】 上記励磁コイルと上記検出コイルの少な
くとも一方が、ループの内側に磁性体を配設したもので
あることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載
の位置検出装置。 - 【請求項9】 上記励磁コイルと上記検出コイルを挟設
するヨークを具備してなることを特徴とする請求項1乃
至8のいずれかに記載の位置検出装置。 - 【請求項10】 上記第1、第2のループが、平面視で
略等しい面積の2つの空間領域を有してなる請求項1乃
至9のいずれかに記載の位置検出装置。 - 【請求項11】 上記2つの空間領域が線対称に形成さ
れたものである請求項10記載の位置検出装置。 - 【請求項12】 上記検出コイルのループの内側に、上
記励磁コイルの外形に対して平面視で少なくとも上記相
対的なスライドのストローク分だけ小さい面積の空間領
域を有してなる請求項1乃至11のいずれかに記載の位
置検出装置。
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