JP2000295616A - 画像符号化装置、画像復号装置、画像符号化方法、画像復号方法及びプログラム記録媒体 - Google Patents

画像符号化装置、画像復号装置、画像符号化方法、画像復号方法及びプログラム記録媒体

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JP2000295616A
JP2000295616A JP10182699A JP10182699A JP2000295616A JP 2000295616 A JP2000295616 A JP 2000295616A JP 10182699 A JP10182699 A JP 10182699A JP 10182699 A JP10182699 A JP 10182699A JP 2000295616 A JP2000295616 A JP 2000295616A
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Tadashi Ono
正 小野
Tatsuro Shigesato
達郎 重里
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 依存関係を利用して画像の符号化および復号
を行うとき、複数の演算ユニットを効率良く利用して画
像符号化/復号化することが出来ない。 【解決手段】 入力部101から入力された画像データ
は、複数の演算ユニットのうち演算処理を行っていない
演算ユニットで符号化が行われる。符号化が終了したと
き、処理終了情報を符号化制御部107に通知する。符
号化制御部107は演算ユニットから通知された処理終
了情報、および依存関係設定部108から通知される依
存関係に基づき、次に符号化する画像データの演算処理
を行っていない演算ユニットに供給する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、動画像データを符
号化する技術、および符号化された動画像データを復号
する技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】膨大な情報量を有するディジタル画像デ
ータの記録、伝送する場合には、通常情報量圧縮を行
い、データを符号化することが一般的である。画像デー
タの符号化フォーマットの一例として、MPEG(Movi
ng Picture Experts Group)という国際標準規格があ
る。MPEGは、主としてビデオCD用の画像データを
符号化する規格であるMPEG−1と、通常のテレビ放
送を符号化する規格であるMPEG−2がすでに実用化
されている。
【0003】MPEGは画像を符号化する際、全フレー
ムの画像データを直接符号化するだけではなく、すでに
符号化された近隣のフレームのデータを参照し、そのデ
ータとの差異のみを符号化することが特徴である。一般
的に、動画像は近隣のフレーム同士の相関が高いため、
近隣のフレームとの差異のみを符号化することで、符号
化後の情報量を大幅に減少させることができるからであ
る。
【0004】MPEGでは、ランダムアクセス性および
高い符号化効率を得るために、フレームをI(Intra)
フレーム、P(Predictive coded)フレーム、B(Bidi
rectionally predictive coded)フレームの3つのフレ
ームタイプに分類する。図23はI、P、Bそれぞれの
フレームについて説明した図である。なお今後、フレー
ムタイプX、フレーム番号YのフレームをX-Yと記述す
る。
【0005】Iフレームは、他のフレームのデータを参
照せずに符号化を行うフレームである。一方Pフレーム
は、過去のIまたはPフレームを参照して符号化が行わ
れる。図23において、P-5というPフレームは、3フ
レーム過去のIフレームであるI-2を参照して符号化を
行う。
【0006】またBフレームは、過去および未来のIま
たはPフレームを参照して符号化が行われる。図23に
おいて、B-3というBフレームは、1フレーム過去のI-2
と2フレーム未来のP-5を参照して符号化を行う。ま
た、図23においてB-0およびB-1は、未来のI-2のみを
参照して符号化されるものとする。
【0007】符号化順序は、Bフレームを復号するとき
に、符号化に利用したIもしくはPフレームがすでに復
号されている必要があるため、実際のフレーム番号の順
序とは異なる。B-0、B-1はI-2を参照して符号化される
ので、I-2の符号化の後B-0、B-1が符号化される。同様
にB-3、B-4はI-2およびP-5を参照して符号化するので、
P-5の後に符号化される。
【0008】図24はMPEG符号化器の構成の一例を
説明したブロック図である。図24において、2401
は入力部、2402は品質制御部、2403は第1符号
化部、2404が第2符号化部、2405はデータ多重
部、2406は出力部、2407は局所復号部である。
【0009】入力部2401から入力された画像データ
は、品質制御部2402に送出され、フレームタイプの
決定、および符号化後のレート、動き検索範囲など符号
化に必要なパラメータが設定される。また画像データは
第1符号化部2403に供給され、品質制御部2402
で設定されたパラメータに基づき動き推定、DCT、量
子化が行われる。また第2符号化部2404で可変長符
号化が施され、データ多重部2405において、品質制
御部2402で設定されたパラメータ情報が符号化画像
に多重され、出力部2406より符号化画像データが出
力される。
【0010】またI、Pフレームに関しては、第1符号
化部2403の出力が局所復号部2407で復号さる。
局所復号部2407の出力結果は、以後符号化される
P、またはBフレームの参照用データとなる。このよう
に第1符号化(量子化)されたデータを復号した画像を
参照用画像とすることで、量子化による歪みが蓄積せ
ず、高品質な再生画像を得ることができる。
【0011】図25は、入力されるフレームの画像デー
タの一例を説明した図である。図25のように水平720
画素、垂直480画素からなる輝度信号(以後Y信号と呼
ぶ)と、水平360画素、垂直240画素からなる2種類の色
差信号(以後Cr信号、Cb信号と呼ぶ)から構成され
るとき、Y、Cr、Cbそれぞれについて水平8画素、
垂直8画素からなるDCTブロックに分割される。DC
Tブロックは、DCTを行うときの基本単位となる。
【0012】図26はマクロブロックについて説明した
図である。マクロブロックは、フレーム内の同一領域に
対応するY信号のDCTブロック4個と、Cr信号およ
びCb信号のDCTブロック各1個、計6個のDCTブ
ロックから構成される。動き推定はマクロブロック単位
で行われる。
【0013】図27は動き推定について説明した図であ
る。符号化フレームにおいてマクロブロックMの動き推
定を行うとする。また検索範囲を水平方向はH0〜H1、
垂直方向はV0〜V1とし、H0、V0はともに負、H1と
V1はともに正とする。このとき参照フレームの網掛け
部分の領域(Mの検索領域)内で、符号化フレームのマ
クロブロックMとパターンマッチングを行ったとき、M
の検索領域内で最も誤差の少ない1マクロブロックサイ
ズの領域(網掛けの領域)を求めこれをマクロブロック
Mの参照データとする。網掛けの領域とマクロブロック
Mとの相対位置の差を動きベクトルといい、検索範囲と
ともに符号化される。
【0014】図28はスライスについて説明した図であ
る。スライスとは、マクロブロックを水平方向に連結し
た帯状の領域のことをいう。なお、1ラインは複数のス
ライスにまたがってもよい(一例として図28のスライ
ス2とスライス3)。
【0015】スライスを符号化するとき、スライスの先
頭にはスライスヘッダと呼ばれる識別子が付される。ス
ライスヘッダが存在することで、スライス内でエラーが
生じても、次のスライスからは正しく復号が可能とな
る。
【0016】図29は復号時の符号化順序および再生順
序について説明した図である。復号時には、符号化前の
フレーム順序を保つために、以下の順序で復号する。
【0017】符号化順序が図29(a)の通りとすると
き、B-1およびB-2はI-0を参照して符号化され、同様にB
-4およびB-5は、I-0およびP-3を参照して符号化されて
いる。
【0018】再生順序は図29(b)のとおりとなる。
IおよびPフレームは復号後、続くPまたはBフレーム
の参照のためバッファに保持される。IおよびPフレー
ムは、次のIまたはPフレームがデコードされるときに
再生される。一方Bフレームは参照される事がないの
で、復号後直ちに再生される。
【0019】図30はMPEG復号器の簡単な構成につ
いて説明したブロック図である。図30において300
1は入力部、3002は復号部、3003はバッファ、
3004は出力部である。
【0020】入力部3001より入力された符号化画像
データは、復号部3002で復号される。復号部300
2での復号は、フレームタイプ、動き検索範囲、動きベ
クトルなどの符号化情報の復号も含まれ、これら符号化
情報に基づき符号化画像データの復号が行われる。
【0021】バッファ3003には、PもしくはBフレ
ームの復号を行うために、I、Pピクチャの復号データ
が保持され、適切な再生順序で出力部3004から出力
される。
【0022】このほか動画像の符号化においては、フレ
ーム間の依存関係のほかに、1つのDCTブロックのD
CT係数を、低域部と高域部とで別の符号化データと
し、低域部のみを復号すれば解像度の低い画像、低域部
および高域部を合わせて復号すれば解像度の高い画像が
得られる、階層符号化と呼ばれる技術もある。
【0023】また昨今、計算機性能の向上により、パソ
コン等比較的安価な計算機上のソフトウェアを利用し
て、MPEG−2並みの高解像度の画像をリアルタイム
で再生を行うことが可能となってきている。
【0024】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら480P(垂
直ライン480本、プログレッシブ方式)等、圧縮レート
の高い符号化画像データの復号をパソコン上のソフトウ
ェアで実行する場合、リアルタイム再生を行うことが難
しい。この原因として、第1に圧縮レートが高いことに
より単位時間に可変長復号すべきデータ量が相対的に大
きくなること、第2にプログレッシブ方式の場合、1秒
間に60フレームの画像を再生する必要があるため、ソフ
トウェアによる復号処理全体を1/60秒以内に実行させな
ければならないことがあげられる。
【0025】また昨今、パソコンの演算ユニットである
CPUを2台以上搭載できるパソコンも登場し、処理速
度の向上が期待された。しかしながら従来までの方法で
プログラミングした場合、結果的にある時間帯において
どれか1台のCPUが選択的に稼動しているに過ぎず、
他のCPUは処理を行わず遊休状態となっている。従っ
て2台以上のCPUを並列に動作させるための明示的な
アルゴリズムが必要となる。
【0026】またデジタルビデオ(DV)のように、符
号化がフレーム内で閉じていて、符号化順序と再生順序
が一致する場合は、処理が入力順に逐次復号すればよい
ので、CPUの稼働率を高くする制御は比較的容易であ
る。一方MPEGのようにフレームが独立に符号化もし
くは復号化されない場合は、2台以上のCPUの制御を
適切に行わないと、CPUが遊休状態に陥る可能性が高
く、結果としてリアルタイム再生を行うことができな
い。
【0027】本発明は、圧縮レートの高い符号化画像デ
ータの復号をパソコンのソフトウェアで実行する場合、
リアルタイム再生を行うことが難しいという課題と、並
行処理が可能なコンピュータやネットワークで接続され
た分散処理が可能な複数台のコンピュータで並行処理し
て動画像データの符号化や復号化を行おうとしても、各
コンピュータや各CPU、各タスク、各プロセスが遊休
状態になってしまうという課題と、フレーム単位で独立
に符号化もしくは復号化されていない場合に、並行処理
が可能なコンピュータやネットワークで接続された分散
処理が可能な複数台のコンピュータで並行処理して動画
像データの符号化や分散処理を行おうとしても、各コン
ピュータや各CPU、各タスク、各プロセスが遊休状態
になってしまうという課題を考慮し、並行処理や分散処
理が可能なコンピュータの資源を有効に活用した高速な
画像符号化装置、画像復号装置、画像符号化方法、画像
復号方法及びプログラム記録媒体を提供することを目的
とするものである。
【0028】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、第1の本発明(請求項1に対応)は、画像デー
タの符号化を行う符号化手段と、前記符号化手段の処理
状況を検出する処理状況検出手段とを備え、前記画像デ
ータの依存関係及び前記処理状況に応じて、前記符号化
手段の動作を実行するための複数個の演算ユニットの、
並列処理の分担を決定して動作させることを特徴とする
画像符号化装置である。
【0029】また、第2の本発明(請求項2に対応)
は、前記画像データの依存関係は、前記画像データのフ
レーム間の依存関係であることを特徴とする第1の発明
に記載の画像符号化装置である。
【0030】また、第3の本発明(請求項3に対応)
は、画像データの符号化を行う符号化手段と、前記符号
化された画像データを復号する復号化手段と、前記符号
化手段の処理状況を検出する処理状況検出手段とを備
え、前記画像データのフレーム間の依存関係及び前記処
理状況に応じて、前記符号化手段の動作及び前記復号化
手段の動作を実行するための複数個の演算ユニットの、
並列処理の分担を決定して動作させることを特徴とする
画像符号化装置である。
【0031】また、第4の本発明(請求項4に対応)
は、前記画像データの依存関係は、前記画像データの所
定の領域についてのフレーム間の依存関係であることを
特徴とする第1または2の発明に記載の画像符号化装置
である。
【0032】また、第5の本発明(請求項5に対応)
は、前記画像データの依存関係は、前記画像データのフ
レーム間の依存関係であり、他のフレームに依存せずに
符号化するフレームと、過去のフレームに依存して符号
化するフレームと、過去および未来のフレームに依存し
て符号化するフレームとの3種類のフレームが存在する
ことを特徴とする第1〜4の発明のいずれかに記載の画
像符号化装置である。
【0033】また、第6の本発明(請求項6に対応)
は、画像データのフレームより小さな符号化単位で符号
化を行う符号化手段と、前記符号化手段の処理状況を検
出する処理状況検出手段とを備え、前記処理状況に応じ
て前記符号化単位で、前記符号化手段の動作を実行する
ための複数個の演算ユニットの、並列処理の分担を決定
して動作させることを特徴とする画像符号化装置であ
る。
【0034】また、第7の本発明(請求項7に対応)
は、前記符号化単位間には、依存関係がなく、互いに独
立に符号化できることを特徴とする第6の発明に記載の
画像符号化装置である。
【0035】また、第8の本発明(請求項8に対応)
は、符号化画像データの復号を行う復号手段と、前記復
号手段の処理状況を検出する処理状況検出手段とを備
え、前記符号化画像データの依存関係及び前記処理状況
に応じて、前記復号手段の動作を実行するための複数個
の演算ユニットの、並列処理の分担を決定して動作させ
ることを特徴とする画像復号装置である。
【0036】また、第9の本発明(請求項9に対応)
は、符号化画像データから符号化情報を抽出する符号化
情報抽出手段と、前記符号化画像データを前記符号化情
報に基づいて復号化する復号手段と、前記復号手段の処
理状況を検出する処理状況検出手段とを備え、前記符号
化情報及び前記符号化画像データのフレーム間の依存関
係及び前記処理状況に応じて、前記復号手段の動作を実
行するための複数個の演算ユニットの、並列処理の分担
を決定して動作させることを特徴とする画像復号装置で
ある。
【0037】また、第10の本発明(請求項10に対
応)は、所定の領域についてのフレーム間の依存関係が
ある符号化画像データから符号化情報を抽出する符号化
情報抽出手段と、複数個の演算ユニットを有し、前記符
号化画像データに対して前記符号化情報に基づいて復号
を行う復号手段と、前記復号手段の処理状況を検出する
処理状況検出手段とを備え、前記符号化情報及び前記依
存関係及び前記処理状況に応じて、前記復号手段の動作
を実行するための複数個の演算ユニットの、並列処理の
分担を決定して動作させることを特徴とする画像復号装
置である。
【0038】また、第11の本発明(請求項11に対
応)は、前記符号化画像データの依存関係は、前記画像
データのフレーム間の依存関係であり、他のフレームに
依存せずに復号するフレームと、過去のフレームに依存
して復号するフレームと、過去および未来のフレームに
依存して復号するフレームとの3種類のフレームが存在
することを特徴とする、第8〜10の発明のいずれかに
記載の画像復号装置である。
【0039】また、第12の本発明(請求項12に対
応)は、フレームより小さな復号単位がおのおの識別子
を有する符号化画像データから前記識別子を検出する識
別子検出手段と、前記識別子に対応する符号化情報を抽
出する符号化情報抽出手段と、前記符号化情報に基づき
前記復号単位で復号を行う復号手段と、前記復号手段の
処理状況を検出する処理状況検出手段とを備え、前記処
理状況に応じて前記符号化単位で、前記復号手段の動作
を実行するための複数個の演算ユニットの、並列処理の
分担を決定して動作させることを特徴とする画像復号装
置である。
【0040】また、第13の本発明(請求項13に対
応)は、前記復号単位間には、依存関係がなく、互いに
独立に復号できることを特徴とする第12の発明に記載
の画像復号装置である。
【0041】また、第14の本発明(請求項14に対
応)は、複数個の演算ユニットを有し、フレームより小
さな復号単位で符号化が施された符号化画像データを対
象として、前記復号単位の開始点を特定する第1復号手
段と、前記復号単位に対応する符号化情報を抽出する符
号化情報抽出手段と、複数個の演算ユニットを有し、前
記符号化情報に基づき前記復号単位で復号を行う第2復
号手段と、前記第1復号手段および前記第2復号手段の
処理状況を検出する処理状況検出手段とを備え、前記処
理状況に応じて、前記第1復号手段の動作及び前記第2
復号手段の動作を実行するための複数個の演算ユニット
の、並列処理の分担を決定して動作させることを特徴と
する画像復号装置である。
【0042】また、第15の本発明(請求項15に対
応)は、前記第2復号化手段は、互いに独立に実行でき
ることを特徴とする第14の発明に記載の画像復号装置
である。
【0043】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態につ
いて図面を参照して説明する。なお、以下の実施の形態
において、以前に説明した符号の説明は省略する。
【0044】(第1の実施の形態)図1は本発明の第1
の実施の形態について説明したブロック図である。図1
において101は画像データが入力される入力部、10
2は入力バッファ、103は演算ユニット選択部、10
4は演算ユニットA、105は演算ユニットB、106
は出力バッファ、107は符号化制御部、108は依存
関係設定部、109は符号化画像データが出力される出
力部である。なお、本実施の形態において、画像データ
は、所定の符号化単位で入力され、符号化画像データは
前記符号化単位順に出力するものとする。また依存関係
も前記符号化単位で定まるものとする。依存関係の具体
例については後述する。
【0045】なお、本実施の形態の符号化単位とは、例
えばフレーム、マクロブロック、DCTブロック、スラ
イスなどを表しているものとする。
【0046】以下、第1の実施の形態の動作について説
明する。
【0047】入力部101から入力された画像データ
は、所定の符号化単位で入力バッファ102に蓄積され
る。演算ユニット選択部103は、2つの演算ユニット
のうち少なくとも一方が演算処理を行っていないとき、
入力バッファ102から画像データを取得して演算処理
を行っていない演算ユニットに供給する。演算ユニット
A104もしくは演算ユニットB105は入力された画
像データの符号化を行い、符号化画像データとして出力
バッファ106に供給する。また、符号化が終了したと
き、処理終了情報を符号化制御部107に通知する。
【0048】依存関係設定部108は、各符号化単位の
依存関係を設定し、符号化制御部107に供給する。さ
らに前記依存関係を利用して正しく復号できるよう、入
力バッファ102に保持されている符号化単位の画像デ
ータに多重する。
【0049】符号化制御部107は演算ユニットA10
4および演算ユニットB105から通知された処理終了
情報、および依存関係設定部108から通知される依存
関係に基づき、次に符号化する符号化単位の画像データ
の演算処理を行っていない演算ユニットに供給する。
【0050】出力バッファ106に保持された符号化画
像データは、所定の出力順に出力部109より出力され
る。
【0051】図2は、符号化制御部107の符号化制御
方法について説明したフローチャートである。
【0052】はじめに符号化単位番号Kを取得する(2
01)。通常は、入力バッファ102に保持されている
符号化単位のうち、最も若い番号の符号化単位を取得す
る。
【0053】続いて、各演算ユニットが遊休状態である
か否かを調べ、遊休状態でなければ、現在処理中の符号
化単位番号を取得する(202)。
【0054】もし203の結果がYes、すなわちすべ
ての演算ユニットが処理中であれば、処理が終了する演
算ユニットが現れるまで、202を繰り返す(20
3)。
【0055】203の結果がNo、すなわち処理を行っ
ていない演算ユニットがあれば、Kが依存関係を満たす
かをチェックする(204)。
【0056】204の結果がNoであれば、他の符号化
単位番号を取得して同様の処理を行う(201)。これ
を繰り返した結果該当する符号化単位が見つからないと
きは、いずれかの演算ユニットでの符号化単位の処理終
了を待つ。
【0057】また204の結果がYesならば符号化単
位Kの符号化を、処理を行っていない演算ユニットで実
行する(205)。
【0058】以上を全符号化単位の符号化が終了するま
で繰り返す。
【0059】図3は本実施の形態における演算ユニット
A、Bの演算処理状況について説明したタイムチャート
である。図3において括弧でくくられた数字は符号化単
位の処理順を表す番号である。
【0060】本実施の形態における依存関係を以下の通
りとする。ただしkは0以上の整数とする(図4参
照)。
【0061】 符号化単位4k: 他の符号化単位に依存しない。
【0062】 符号化単位4k+1:符号化単位4kに依存する。
【0063】符号化単位4k+2:同上。
【0064】符号化単位4k+3:符号化単位4kおよ
び符号化単位4k+2に依存する。
【0065】また符号化単位4k+4は、符号化単位4
kの符号化が終了するまで符号化を開始できないものと
する。
【0066】なお、前述したように、本発明の依存関係
は符号化単位がフレーム、マクロブロック、DCTブロ
ック、スライスなどのいずれを表しているかによって符
号化単位の依存の仕方が変わる。すなわち、依存関係
は、図4に示した依存関係に限らず符号化単位が表す具
体的な処理単位に応じて図4の関係とは異なった関係に
なる場合もある。
【0067】時刻t0で処理が開始されるとき、演算ユニ
ットA、B双方とも処理を行っていないので、演算ユニ
ット選択部103は符号化単位0の処理を任意の演算ユ
ニットに供給する。本実施の形態では、演算ユニットA
とした。
【0068】符号化単位0が処理開始した後、演算ユニ
ットBは遊休状態であるが、以後すべての符号化単位の
符号化は符号化単位0の符号化が終了するまで符号化を
開始することができないので、遊休状態が続く。
【0069】続いて符号化単位1が入力バッファ102
から供給される。このとき、演算ユニットA104は、
符号化単位0の符号化処理中であるため、符号化単位1
は演算ユニットB105に供給される。
【0070】時刻t1で符号化単位0の符号化処理が終了
したとき、符号化された符号化単位0は出力バッファ1
06に供給され、同時に符号化制御部107に処理が終
了したことを通知する。
【0071】上記通知を受け取った符号化制御部107
は、符号化単位0の符号化が終了したため、依存関係設
定部108により設定された上記依存関係より符号化単
位1および2の符号化が開始できることがわかる。
【0072】よって入力バッファ102に次の符号化単
位である符号化単位1を出力するよう通知し、かつ演算
ユニット選択部103は符号化単位0を任意の演算ユニ
ットに供給する。本実施の形態では、演算ユニットBと
した。
【0073】続いて入力バッファ102に符号化単位2
を出力するよう通知し、演算ユニット選択部103は、
符号化単位2を演算ユニットA104に供給する。
【0074】従って時刻t1より、演算ユニットAで符号
化単位2の符号化が、演算ユニットBで符号化単位1の
符号化が行われることになる。
【0075】時刻t2で符号化単位1の符号化が終了し、
出力バッファ106に供給される。次に符号化されるの
は符号化単位3である。しかし符号化単位3は、前記依
存関係より符号化単位2に依存するため、符号化単位2
の符号化が終了するまで符号化を開始することができな
い。一方符号化単位4は、符号化単位0の符号化が終了
していれば符号化を開始することができるので、演算ユ
ニットB105では符号化単位4の符号化が開始され
る。
【0076】時刻t3で符号化単位2の符号化が終了し、
出力バッファ106に供給されると、符号化単位3の符
号化を開始することができるので、演算ユニットA10
4で符号化単位3の符号化を開始する。
【0077】時刻t4で符号化単位4、時刻t5で符号化単
位3の符号化が終了する。このとき、出力バッファ10
6には符号化単位4の方が符号化単位3よりも早く出力
されるが、出力バッファ106のサイズが十分であれ
ば、上記出力順序の逆転を出力バッファ106で吸収す
ることができ、出力部109へは符号化単位の番号の順
序どおりに出力することができる。
【0078】以後、上記依存関係を保ちながら各符号化
単位を符号化する。
【0079】以上説明したように、第1の実施の形態で
は、入力される符号化単位で、処理を行っていない演算
ユニットに順次割り当てていくことで、複数の演算ユニ
ットを効率良く使用することができ、符号化処理をより
高速に行うことができる。このとき、各符号化単位の符
号化終了時刻が符号化単位番号の順序どおりとならない
ことがあるが、適当な大きさの出力バッファ106に保
持することで、順序どおり出力できる。
【0080】(第2の実施の形態)図5は第2の実施の
形態について説明したブロック図である。図5におい
て、501はフレームタイプ決定部、502は参照バッ
ファである。
【0081】以下第2の実施の形態の動作について、第
1の実施の形態と異なる部分について説明する。
【0082】フレームタイプ決定部501では、フレー
ム単位でフレームタイプを決定する。フレームタイプは
従来の技術のようにI、P、Bの3種類がある。フレー
ムタイプは入力バッファ102に供給され、各フレーム
に対応付けられる。演算ユニット選択部103で、演算
ユニットA104もしくは演算ユニットB105でフレ
ームタイプに応じた符号化が行われる。また、I、Pフ
レームについては、他のP、もしくはBフレームの参照
を行うために符号化と同時に局所復号がなされ、復号結
果は参照バッファ502に蓄積される。
【0083】P、Bフレームは入力バッファの入力値
と、参照バッファ502に蓄積されている参照用画像と
の差分値が符号化される。そのため、符号化制御部10
7では、参照するIまたはPフレームの符号化が終了す
るまで、PまたはBフレームの符号化を開始しないよう
制御する必要がある。
【0084】図6は本実施の形態における演算ユニット
A、Bの演算処理状況について説明したタイムチャート
である。なお、フレームタイプおよびフレーム番号の表
記法は図23の通りとし、フレームタイプの割り当て方
も図23に準じるものとする。
【0085】時刻t0で符号化を開始するとき、まず入力
バッファ102からはIフレームであるI-2が符号化され
る。I-2を参照してBフレームとして符号化されるB-0お
よびB-1はI-2の符号化が終了するまで符号化を開始しな
い。
【0086】時刻t1でI-2の符号化が終了したとき、B-0
を入力バッファ102から取得して、処理の行われてい
ない任意の演算ユニットで符号化を行う。本実施の形態
ではB-0を演算ユニットA104で符号化するものとし
て説明する。続いてB-1を入力バッファ102から取得
して、処理の行われていない演算ユニットB105で符
号化を行う。
【0087】時刻t2でB-1の符号化が終了したとき、次
に符号化を行うのはP-5であるが、P-5はI-2を参照して
符号化するので、時刻t2に演算ユニットB105で符号
化を開始することができる。
【0088】時刻t3でB-0の符号化が終了し、演算ユニ
ットA104が遊休状態になるが、次に符号化すべきB-
3は、P-5の符号化が終了するまで開始できないので、演
算ユニットA104は遊休状態が続く。P-5の復号が終
了する時刻t4で、B-3およびB-4の符号化を開始すること
ができる。
【0089】以上説明したように、第2の実施の形態に
よれば、IもしくはPフレームの符号化を、Bフレーム
の符号化が終了したとき直ちに開始することができるの
で、CPUを効率良く利用し、全体の処理時間を短縮す
ることができる。またI、Pフレームの符号化開始時刻
を少しでも早めることで、Bフレームの符号化開始時刻
をも早めることができ、リアルタイム性を確保する場
合、大きな効果をもたらす。
【0090】(第3の実施の形態)図7は第3の実施の
形態について説明したブロック図である。
【0091】第3の実施の形態では、第2の実施の形態
と異なり、もし符号化が行われている演算ユニットを除
く他の演算ユニットのうち少なくとも1つが遊休状態な
らば、局所復号を遊休状態の演算ユニットに実行させる
ことが特徴である。
【0092】図6は本実施の形態における演算ユニット
A、Bの演算処理状況について説明したタイムチャート
である。なお、フレームタイプの割り当ては第2の実施
の形態と同一とする。
【0093】時刻t0でI-2の符号化が演算ユニットA1
04で開始されたとき、演算ユニットB105は遊休状
態であるので、演算ユニットB105では、I-2の局所
復号が符号化と並行して実施され、実行結果が参照バッ
ファ502に保持される。時刻t1でI-2の符号化が終了
し、B-0およびB-1の符号化が開始されるが、Bフレーム
は参照されないため局所復号は行われない。
【0094】時刻t2でB-1の符号化が終了し、演算ユニ
ットB105でP-5の符号化が開始されるが、このとき
演算ユニットA104はB-0の符号化処理中であるの
で、P-5の局所復号は符号化と同じ演算ユニットで実行
される。時刻t3でB-0の符号化が終了し、演算ユニット
A104で処理が行われなくなったとき、P-5の局所復
号を演算ユニットA104で行う。
【0095】以上説明したように第3の実施の形態によ
れば、遊休状態の演算ユニットが存在するとき、局所復
号を符号化処理と異なる演算ユニットで、符号化と並行
して行うことで、IおよびPフレームの符号化時間をさ
らに短縮することができる。第2の実施の形態で述べた
ように、I、Pフレームの処理時間の短縮により全体の
処理時間が短縮されるため、リアルタイム符号化の実現
に大きな効果がある。
【0096】なお本実施の形態において、時刻t3におい
て演算ユニットAでP-5の局所復号を、演算ユニットB
で符号化を行うように説明したが、使用する演算ユニッ
トは任意であるので、逆でもかまわない。
【0097】(第4の実施の形態)図9は第4の実施の
形態について説明したブロック図である。図9において
901は検索範囲設定部である。
【0098】以下第4の実施の形態の動作について、第
2の実施の形態と異なる部分について説明する。
【0099】検索範囲設定部901では、参照フレーム
の検索範囲が設定され、符号化制御部107に供給され
る。
【0100】IまたはPフレームが符号化されつつ、局
所復号されて参照バッファ502に参照画像データが逐
次蓄積される。参照バッファ502からすでに参照画像
データが得られた局所復号済み領域が符号化制御部10
7に通知される。
【0101】符号化制御部107は、次に符号化される
フレームはBまたはPフレームであり、かつ遊休状態の
演算ユニットが存在するとき、BまたはPフレームのマ
クロブロックの検索範囲が参照バッファ502から通知
された局所復号済み領域に完全に含まれるとき、前記マ
クロブロックの符号化を遊休状態の演算ユニットで行
う。
【0102】図10は本実施の形態における演算ユニッ
トA、Bの演算処理状況について説明したタイムチャー
トである。なお、フレームタイプの割り当ては第2の実
施の形態と同一とする。
【0103】時刻t0でI-2の符号化が演算ユニットA1
04で開始されたとき、演算ユニットB105は遊休状
態である。第2の実施の形態と同様、符号化と局所復号
は同じ演算ユニットで実施される。
【0104】次に符号化されるのは、I-2を参照フレー
ムとするB-0である。時刻t1で、I-2の局所復号済み領域
が、B-0の少なくとも1つのマクロブロックの検索範囲
を含むようになったとき、遊休状態の演算ユニットB1
05でB-0の符号化が開始される。その後、I-2の局所復
号済み領域が広くなるに従い符号化可能となるB-0のマ
クロブロックは多くなる。時刻t2でI-2の符号化が終了
したとき、第2の実施の形態と同様にB-1の符号化が演
算ユニットA104で行われる。また時刻t3でB-0の符
号化が終了したとき、第2の実施の形態と同様にP-5の
符号化を演算ユニットB105で実行する。
【0105】時刻t4でB-1の符号化が終了したとき、次
に符号化を開始するフレームは、I-2およびP-5を参照フ
レームとするB-3である。I-2はすでに符号化が終了して
いるため、P-5の局所復号済み領域がB-3の検索範囲を含
むとき、B-3のマクロブロックの符号化を行う。
【0106】以上説明したように、第4の実施の形態に
よれば、符号化を行うマクロブロックの検索範囲が、参
照フレームの局所復号済み領域に含まれる場合に、参照
フレームの符号化が完全に終了する前に符号化を開始す
ることができる。このことにより符号化処理時間全体を
短縮することができる。
【0107】なお演算ユニットが3個以上あるとき、
I、Pフレームの符号化および局所復号を異なる演算ユ
ニットで行うような構成にすることも可能である。
【0108】(第5の実施の形態)図11は第5の実施
の形態について説明したブロック図である。図11にお
いて、1101はスライス符号化制御部である。
【0109】以下第5の実施の形態の動作について説明
する。なお本実施の形態において、フレームより小さな
処理単位としてスライスを用いる。
【0110】入力部101から入力された画像データ
は、スライス単位で入力バッファ102に蓄積される。
演算ユニット選択部103は、2つの演算ユニットのう
ち少なくとも一方が演算処理を行っていないとき、入力
バッファ102からスライス単位の画像データを取得し
て演算処理を行っていない演算ユニットに供給する。演
算ユニットA104もしくは演算ユニットB105は入
力されたスライス単位の画像データの符号化を行い、符
号化画像データとして出力バッファ106に供給する。
【0111】スライス単位での符号化が終了したとき、
スライス処理終了情報をスライス符号化制御部1101
に通知する。
【0112】スライス符号化制御部1101は演算ユニ
ットA104および演算ユニットB105から通知され
たスライス処理終了情報に基づき、次に符号化するスラ
イスの画像データの演算処理を行っていない演算ユニッ
トに供給する。またスライス符号化制御部1101は、
1フレーム内の最後のスライスが符号化を開始した後
は、現フレームの符号化がすべて終了するまで(次のフ
レームの)新たなスライスの符号化が開始されないよう
制御する。
【0113】図12は本実施の形態における演算ユニッ
トA、Bの演算処理状況について説明したタイムチャー
トである。図14において括弧でくくられた数字はスラ
イスの処理順を表す番号(以後スライス番号と呼ぶ)で
ある。また本実施の形態においては、フレームは、スラ
イス0からスライス29までの30個のスライスに分割
されるものとする。
【0114】時刻t0でフレームNの処理が開始されると
き、演算ユニットA、B双方とも処理を行っていないの
で、演算ユニット選択部103はスライス0の処理を任
意の演算ユニットに供給する。本実施の形態では、演算
ユニットA104とした。
【0115】続いてスライス1が入力バッファ102か
ら供給される。このとき、演算ユニットA104は、ス
ライス0の符号化処理中であるため、スライス1は演算
ユニットB105に供給される。
【0116】時刻t1でスライス0の符号化が終了したと
き、符号化されたスライス0は出力バッファに供給さ
れ、同時にスライス符号化制御部1101に処理が終了
したことを通知する。
【0117】上記通知を受け取ったスライス符号化制御
部1101は、入力バッファ102に次の処理スライス
であるスライス2を出力するよう通知し、かつ演算ユニ
ット選択部103は、処理が終了し遊休状態である演算
ユニットA104にスライス2の画像データを供給し、
スライス2の符号化が開始される。
【0118】時刻t2においても同様の処理が行われる。
また、時刻t3においてスライス4の符号化が開始され、
上記符号化が終了する時刻t4においても演算ユニットB
105がスライス3の符号化処理中であっても、符号化
されたスライス4を出力バッファ106に供給し、直ち
にスライス5の符号化を開始する。このとき、出力バッ
ファ106にはスライス4の方がスライス3よりも速く
出力されるが、出力バッファ106のサイズが十分であ
れば、上記出力順序の逆転を出力バッファ106で吸収
することができ、出力部109へはスライス番号の順序
どおりに出力することができる。
【0119】時刻t5においてスライス28の符号化が終
了するが、このとき演算ユニットAでスライス29の符
号化が行われている。すなわちフレームNには符号化を
開始していないスライスはないので、演算ユニットBは
遊休状態となる。
【0120】時刻t6でスライス29の符号化が終了し、
フレームNのすべてのスライスが終了する。そのとき、
次のフレームであるフレームN+1について、同様の処
理を行う。
【0121】以上説明したように、第5の実施の形態で
は、スライス単位の符号化処理を複数の演算ユニットに
順次割り当てていくことで、複数の演算ユニットを効率
良く使用することができる。MPEGでは、フレーム間
の依存関係を利用して符号化を行うが、符号化にあたっ
て同一フレーム内のスライス間に依存関係はない。従っ
て各スライスの符号化を独立に行うことができ、スライ
ス選択の制御が簡単になる。さらに、演算ユニットが遊
休状態となる時間は、フレーム単位での処理と比較して
短くなり、符号化全体の処理時間の短縮に大きな効果を
もたらす。
【0122】なお本実施の形態では、フレームよりも小
さな処理単位をスライスとしたが、これをマクロブロッ
ク、またはDCTブロックなどとすることも可能であ
る。この場合、演算ユニットが遊休状態となる時間をさ
らに短縮することができる。また、フレーム内の符号化
の進捗状況に応じて、前記処理単位を適宜変更する構成
も可能である。
【0123】(第6の実施の形態)図13は本発明の第
6の実施の形態について説明したブロック図である。図
13において1301は符号化画像データが入力される
入力部、1302は入力バッファ、1303は演算ユニ
ット選択部、1304は演算ユニットA、1305は演
算ユニットB、1306は出力バッファ、1307は復
号制御部、1308は依存関係検出部、1309は画像
データが出力される出力部である。なお、本実施の形態
において、符号化画像データは、所定の符号化単位で符
号化されたものとし、復号済みの画像データは前記符号
化単位順に出力するものとする。また依存関係も前記符
号化単位で定まるものとする。
【0124】なお、本実施の形態の符号化単位とは、例
えばフレーム、マクロブロック、DCTブロック、スラ
イスなどを表しているものとする。
【0125】以下、第6の実施の形態の動作について説
明する。
【0126】入力部1301から入力された符号化画像
データは、符号化単位で入力バッファ1302に蓄積さ
れる。演算ユニット選択部1303は、2つの演算ユニ
ットのうち少なくとも一方が演算処理を行っていないと
き、入力バッファ1302から符号化画像データを取得
して演算処理を行っていない演算ユニットに供給する。
演算ユニットA1304もしくは演算ユニットB130
5は入力された符号化画像データの復号を行い、符号化
画像データとして出力バッファ1306に供給する。ま
た復号が終了したとき、処理終了情報を復号制御部13
07に通知する。
【0127】依存関係検出部1308は、符号化画像デ
ータに多重された各符号化単位の依存関係を検出し、復
号制御部1307に供給する。
【0128】復号制御部1307は演算ユニットA13
04および演算ユニットB1305から通知された処理
終了情報、および依存関係検出部1308から通知され
る依存関係に基づき、次に復号する符号化単位の画像デ
ータの演算処理を行っていない演算ユニットに供給す
る。
【0129】出力バッファ1306に保持された復号済
み画像データは、所定の出力順に出力部1309より出
力される。
【0130】図14は本実施の形態における演算ユニッ
トA、Bの演算処理状況について説明したタイムチャー
トである。図16において括弧でくくられた数字は符号
化単位の処理順を表す番号である。
【0131】本実施の形態における依存関係は第1の実
施の形態で説明したものと同じとする(図4参照)。
【0132】時刻t0で処理が開始されるとき、演算ユニ
ットA、B双方とも処理を行っていないので、演算ユニ
ット選択部1303は符号化単位0の処理を任意の演算
ユニットに供給する。本実施の形態では、演算ユニット
Aとした。
【0133】符号化単位0が処理開始した後、演算ユニ
ットBは遊休状態であるが、以後すべての符号化単位の
復号は符号化単位0の復号が終了するまで復号を開始す
ることができないので、遊休状態が続く。
【0134】続いて符号化単位1が入力バッファ130
2から供給される。このとき、演算ユニットA1304
は、符号化単位0の復号処理中であるため、符号化単位
1は演算ユニットB1305に供給される。
【0135】時刻t1で符号化単位0の復号処理が終了し
たとき、復号された符号化単位0は出力バッファ130
6に供給され、同時に復号制御部1307に処理が終了
したことを通知する。
【0136】上記通知を受け取った復号制御部1307
は、符号化単位0の復号が終了したため、依存関係検出
部1308により検出された上記依存関係より符号化単
位1および2の復号が開始できることがわかる。
【0137】よって入力バッファ1302に次の符号化
単位である符号化単位1を出力するよう通知し、かつ演
算ユニット選択部1303は符号化単位0を任意の演算
ユニットに供給する。本実施の形態では、演算ユニット
Bとした。
【0138】続いて入力バッファ1302に符号化単位
2を出力するよう通知し、演算ユニット選択部1303
は、符号化単位2を演算ユニットA1304に供給す
る。
【0139】従って時刻t1より、演算ユニットA130
4で符号化単位2の復号が、演算ユニットB1305で
符号化単位1の復号が行われることになる。
【0140】時刻t2で符号化単位1の復号が終了し、出
力バッファ1306に供給される。次に復号されるのは
符号化単位3である。しかし符号化単位3は、前記依存
関係より符号化単位2に依存するため、符号化単位2の
復号が終了するまで復号を開始することができない。一
方符号化単位4は、符号化単位0の復号が終了していれ
ば復号を開始することができるので、演算ユニットB1
305では符号化単位4の復号が開始される。
【0141】時刻t3で符号化単位2の復号が終了し、出
力バッファ1306に供給されると、符号化単位3の復
号を開始することができるので、演算ユニットA130
4で符号化単位3の復号を開始する。
【0142】時刻t4で符号化単位4、時刻t5で符号化単
位3の復号が終了する。このとき、出力バッファ130
6には符号化単位4の方が符号化単位3よりも早く出力
されるが、出力バッファ1306のサイズが十分であれ
ば、上記出力順序の逆転を出力バッファ1306で吸収
することができ、出力部1309へは符号化単位の番号
の順序どおりに復号済み画像データを出力することがで
きる。
【0143】以後、上記依存関係を保ちながら各符号化
単位を復号する。
【0144】以上説明したように、第6の実施の形態で
は、入力される符号化単位で、処理を行っていない演算
ユニットに順次割り当てていくことで、複数の演算ユニ
ットを効率良く使用することができ、復号処理をより高
速に行うことができる。このとき、各符号化単位の復号
終了時刻が符号化単位番号の順序どおりとならないこと
があるが、適当な大きさの出力バッファ1306に保持
することで、順序どおり出力できる。
【0145】(第7の実施の形態)図15は第7の実施
の形態について説明したブロック図である。図15にお
いて、1501はフレームタイプ検出部である。
【0146】以下第7の実施の形態の動作について、第
6の実施の形態と異なる部分について説明する。
【0147】フレームタイプ検出部1501は、入力バ
ッファ1302に格納されたフレーム単位の符号化画像
データに多重されたフレームタイプを検出する。フレー
ムタイプは従来の技術で説明したようにI、P、Bの3
種類がある。
【0148】演算ユニット選択部1303で、演算ユニ
ットA1304もしくは演算ユニットB1305でフレ
ームタイプに応じた復号が行われる。ところで、P、B
フレームは、参照したI、Pフレームの復号終了後でな
いと、復号を開始することができない。そのため、復号
制御部1307では、参照するIまたはPフレームの復
号が終了するまで、PまたはBフレームの復号を開始し
ないよう制御する必要がある。
【0149】図16は本実施の形態における演算ユニッ
トA、Bの演算処理状況について説明したタイムチャー
トである。なお、符号化順序および再生順序は図29の
通りとする。
【0150】時刻t0で復号を開始するとき、まず入力バ
ッファからI-0が取得され、フレームタイプ検出部15
01により、Iフレームと検出される。Iフレームは、
他のフレームの画素値を参照しないので、他のフレーム
の処理状況と関係なく復号することができる。いま演算
ユニットA、B双方とも遊休状態であるため、I-0の復
号は任意の演算ユニットで実施することができる。本実
施の形態では、演算ユニットA1304で実施されるも
のとした。
【0151】しかし、I-0に続くB-1、およびB-2は、I-0
を参照して符号化されたフレームであるため、I-0の復
号が終了するまで復号を開始することができない。従っ
て演算ユニットB1305は遊休状態が続く。
【0152】時刻t1でI-0の符号化が終了したとき、B-1
を入力バッファ1302から取得して、処理の行われて
いない任意の演算ユニットで符号化を行う。本実施の形
態ではB-1を演算ユニットA1304で復号が実施され
るものとして説明する。続いてB-2を入力バッファ10
2から取得して、処理の行われていない演算ユニットB
1305で復号を行う。
【0153】時刻t2でB-2の復号が終了したとき、次に
復号を行うのはP-3であるが、P-3はI-0を参照して復号
し、I-0の復号はすでに終了しているので、時刻t2に演
算ユニットB1305でP-3の復号を開始することがで
きる。
【0154】時刻t3でB-1の復号が終了するが、次に復
号すべきB-4は、P-3の復号が終了するまで開始できない
ので、演算ユニットA1304は遊休状態となる。P-3
の復号が終了する時刻t4で、B-4およびB-5の復号を開始
することができる。
【0155】以上説明したように、第7の実施の形態に
よれば、IもしくはPフレームの復号を、Bフレームの
復号が終了したとき直ちに開始することができるので、
CPUを効率良く利用し、全体の処理時間を短縮するこ
とができる。またI、Pフレームの復号開始時刻を少し
でも早めることで、Bフレームの復号開始時刻をも早め
ることができ、リアルタイム性を確保する場合に大きな
効果をもたらす。
【0156】(第8の実施の形態)図17は第8の実施
の形態について説明したブロック図である。図17にお
いて1701は参照範囲検出部である。
【0157】以下第8の実施の形態の動作について、第
7の実施の形態と異なる部分について説明する。
【0158】参照範囲検出部1701では、符号化画像
データに多重されている参照に利用したフレームの範囲
を検出し、復号制御部1307に供給する。
【0159】IまたはPフレームが演算ユニットA13
04もしくは演算ユニットB1305で復号され、復号
済み画像データが出力バッファ1306に蓄積され、フ
レーム内の復号済み領域が復号制御部1307に通知さ
れる。
【0160】復号制御部1307は、次に復号されるフ
レームはBまたはPフレームであり、かつ遊休状態の演
算ユニットが存在するとき、BまたはPフレームのマク
ロブロックの参照範囲が出力バッファ1306から通知
された参照フレームの復号済み領域に完全に含まれると
き、前記マクロブロックの復号を遊休状態の演算ユニッ
トで行うことができる。
【0161】図18は本実施の形態における演算ユニッ
トA、Bの演算処理状況について説明したタイムチャー
トである。なお、復号するフレームのフレームタイプの
並びは第7の実施の形態と同一とする。
【0162】時刻t0でI-0の復号が演算ユニットA13
04で開始されたとき、演算ユニットB1305は遊休
状態である。
【0163】次に符号化されるのは、I-0を参照フレー
ムとするB-1である。時刻t1で、I-0の復号済み領域が、
B-1の少なくとも1つのマクロブロックの参照範囲を完
全に含むようになったとき、遊休状態の演算ユニットB
1305でB-1の復号が開始される。その後、I-0の復号
済み領域が広くなるに従い復号可能となるB-1のマクロ
ブロックは多くなる。時刻t2でI-0の復号が終了したと
き、第7の実施の形態と同様にB-2の復号化が演算ユニ
ットA1304で行われる。また時刻t3でB-1の復号が
終了したとき、第7の実施の形態と同様にP-3の符号化
を演算ユニットB1305で実行する。
【0164】時刻t4でB-2の復号が終了したとき、次に
復号を開始するフレームは、I-0およびP-3を参照フレー
ムとするB-4である。I-0はすでに復号が終了しているた
め、P-3の復号済み領域がB-4の参照範囲を含むとき、B-
4のマクロブロックの復号を行う。
【0165】以上説明したように、第8の実施の形態に
よれば、復号を行うマクロブロックの参照範囲が、参照
フレームの復号済み領域に含まれる場合に、参照フレー
ムの復号が完全に終了する前に当該フレームの復号を開
始することができる。このことにより復号処理時間全体
を短縮することができる。
【0166】なお本実施の形態では、参照範囲を固定し
て、フレーム内のマクロブロックすべての動き補償にお
いて参照範囲を固定させる方法を説明した。これに対し
て、動き補償を行うマクロブロックの動きベクトルまで
求め、参照フレーム上で実際にマクロブロックサイズの
領域が復号済み領域に含まれているとき復号を行う、と
いうアルゴリズムを構成することも可能である。
【0167】(第9の実施の形態)図19は第9の実施
の形態について説明したブロック図である。図19にお
いて、1901はスライス復号制御部である。
【0168】以下第9の実施の形態の動作について説明
する。
【0169】スライスの先頭を示すスライスヘッダが含
まれた符号化画像データが、逐次入力部1301を介し
て入力され、入力バッファ1302に保持される。本実
施の形態では、演算ユニットにおいて、符号化画像デー
タからの各スライスヘッダの検索、およびスライスヘッ
ダが検索済みのスライスに対しての復号が行われる。演
算ユニット選択部1303は、2つの演算ユニットのう
ち少なくとも一方が演算処理を行っていないとき、処理
を行っていない演算ユニットに入力バッファ1302か
ら符号化画像データを供給する。演算ユニットA130
4もしくは演算ユニットB1305は入力された符号化
画像データからスライスヘッダの検索もしくはスライス
単位の復号を行い、前記スライスヘッダの検索もしくは
スライス単位の復号が終了したとき、スライス復号制御
部1901にその旨通知する。スライス復号制御部19
01は、スライスヘッダは検索済みで処理を開始してい
ないスライスが存在したとき、演算ユニット選択部13
03に通知し、各演算ユニットの処理が終了次第、次の
スライスの処理を開始する。またスライス復号制御部1
901は、1フレーム内の最後のスライスが復号を開始
した後は、現フレームの復号がすべて終了するまで(次
のフレームの)新たな復号が開始されないよう制御す
る。
【0170】復号されたスライス単位の画像データは出
力バッファ1306に一時保持され、適切なタイミング
で出力部1309より出力される。
【0171】図20は本実施の形態における演算ユニッ
トA、Bの演算処理状況について説明したタイムチャー
トである。図20において括弧でくくられた数字はスラ
イス番号である。また網を施した部分はスライスヘッダ
の検索処理を表すものとする。
【0172】なお本実施の形態では、スライスヘッダの
検索をフレーム単位で中断することなく行うものとす
る。また本実施の形態においては、符号化されたフレー
ムの画像データは、スライス0からスライス29までの
30個のスライスに分割されているものとする。
【0173】時刻t0でフレームNの復号が開始されると
き、演算ユニットA、B双方とも処理を行っていないの
で、演算ユニット選択部1303はスライスヘッダの検
索を任意の演算ユニットに実行させる。本実施の形態で
は、演算ユニットA1304とした。
【0174】時刻t1でスライス0のスライスヘッダが検
索されたとき、演算ユニットA1304は引き続きスラ
イス1のスライスヘッダの検索を行う。また時刻t1にお
いて、演算ユニットB1305は遊休状態であるため、
演算ユニット選択部1303は、スライス0のスライス
ヘッダのアドレスに基づいてスライス0の符号化画像デ
ータを演算ユニットB1305に供給する。演算ユニッ
トB1305はスライス0の復号を開始する。
【0175】時刻t2でスライス1のスライスヘッダが検
索されたとき、両演算ユニットとも処理中であるため、
新たにスライスの復号は行わない。
【0176】時刻t3でスライス0の復号が終了したと
き、演算ユニットA1304ではスライスヘッダの検索
が行われているため、演算ユニットB1305では続い
てスライス1の復号が開始される(すでにt1でスライス
1のスライスヘッダは検索されている)。
【0177】時刻t4でスライスヘッダの検索が終了した
とき、演算ユニットA1304でスライスの復号処理を
実行することができるので、スライス2の復号が開始さ
れる(この時点でフレームNのスライスヘッダはすべて
検索済みである)。
【0178】以後、スライスの復号を演算ユニットAお
よびBで逐次行う。
【0179】時刻t5においてスライス28の復号が終了
するが、このとき演算ユニットAでスライス29の復号
が行われている。すなわちフレームNには復号を開始し
ていないスライスはないので、演算ユニットBは遊休状
態となる。
【0180】時刻t6でスライス29の復号が終了し、フ
レームNのすべてのスライスの復号が終了する。そのと
き、次のフレームであるフレームN+1について、同様
の処理を行う。
【0181】以上説明したように、第9の実施の形態で
は、スライス単位の復号処理を複数の演算ユニットに順
次割り当てていくことで、複数の演算ユニットを効率良
く使用することができる。MPEGでは、フレーム間の
依存関係はあっても同一フレーム内のスライス間に依存
関係はない。従って各スライスの復号を独立に行うこと
ができ、スライス復号選択部の制御を簡単にすることが
できる。さらに、演算ユニットが遊休状態となる時間
は、フレーム単位での処理と比較して短くなり、復号全
体の処理時間の短縮に大きな効果をもたらす。
【0182】なお本実施の形態では、スライスヘッダの
検索をフレームの復号開始時に中断させることなく行っ
たが、各スライスの復号開始前に当該スライスヘッダの
検索が終了していれば、スライスヘッダの検索を断続的
に行う構成も可能である。
【0183】(第10の実施の形態)図21は第10の
実施の形態について説明したブロック図である。図21
において、2101はマクロブロック復号制御部、21
02はバッファである。
【0184】以下第10の実施の形態の動作について説
明する。
【0185】スライスヘッダが検索された後、スライス
の符号化画像データが、逐次入力部1301を介して入
力され、入力バッファ1302に保持される。演算ユニ
ット選択部1303は、2つの演算ユニットのうち少な
くとも一方が演算処理を行っていないとき、処理を行っ
ていない演算ユニットに入力バッファ1302から符号
化画像データを供給する。演算ユニットA1304もし
くは演算ユニットB1305は、入力された符号化画像
データを逐次可変長復号、逆量子化して、DCT係数が
あればバッファ2102に書きこむ操作(以後第1復号
と呼ぶ)、および前記DCT係数があればDCT係数を
読み込んで逆DCTを行い、DCTブロック単位で動き
補償を行う操作(以後第2復号と呼ぶ)を行う。ただ
し、符号化画像データのフォーマット上、マクロブロッ
クMの第1復号は、マクロブロックM-1の第1復号終了ま
で開始することはできず、またマクロブロックMの第2
復号は同一マクロブロックの第1復号が終了するまで開
始することができない。
【0186】マクロブロック単位での第1復号および第
2復号が終了したとき、演算ユニットA、Bよりマクロ
ブロック復号制御部2101におのおのの終了情報が通
知される。マクロブロック復号制御部2101は、第1
復号および第2復号の終了情報に基づき、次に行う処理
をどちらの演算ユニットに実行させるかを判断し、入力
バッファ1302、演算ユニット選択部1303、バッ
ファ2102を制御する。
【0187】復号された画像データは出力バッファ13
06に一時保持され、適切なタイミングで出力部130
9より出力される。
【0188】図22は本実施の形態における演算ユニッ
トA、Bの演算処理状況について説明したタイムチャー
トである。図22において括弧でくくられた数字はマク
ロブロック番号である。また網を施したブロックは各マ
クロブロックの第1復号処理期間を、網を施していない
ブロックは各マクロブロックの第2復号処理期間を表す
ものとする。
【0189】なお本実施の形態では、第1復号をスライ
ス単位で中断することなく行うものとする。また本実施
の形態においては、符号化されたスライスの画像データ
は、マクロブロック0からマクロブロック44までの4
5個のマクロブロックに分割されているのとする。
【0190】時刻t0でスライスの復号が開始されると
き、演算ユニットA、B双方とも処理を行っていないの
で、演算ユニット選択部1303は入力バッファ130
2の符号化画像データを任意の演算ユニットに供給し、
マクロブロック0の第1復号を行う。本実施の形態で
は、演算ユニットA1304が行うものとした。
【0191】時刻t1でマクロブロック0の第1復号が終
了したとき、マクロブロック1の開始位置が特定できる
ので、演算ユニットA1304は引き続きマクロブロッ
ク1の第1復号を行うことができる。また同時にマクロ
ブロック0の第2復号を開始することができる。
【0192】時刻t2では、マクロブロック1の第1復号
が終了し、引き続きマクロブロック2の第1復号が開始
する。
【0193】時刻t3では、マクロブロック0の第2復号
が終了し、引き続きマクロブロック1の第2復号が開始
する。
【0194】時刻t4では、マクロブロック3の第2復号
が終了するが、第1復号が終了し、かつ第2復号を開始
していないマクロブロックが存在しないので、演算ユニ
ットB1305は遊休状態となる。
【0195】時刻t5でマクロブロック4の第1復号が終
了すると、演算ユニットB1305でマクロブロック4
の第2復号が開始され、同時に演算ユニットA1304
ではマクロブロック5の第1復号が開始される。
【0196】時刻t6では、現在復号中のスライスの最後
のマクロブロックであるマクロブロック44の第1復号
が終了する。時刻t6でマクロブロック43は第1復号は
終了しているが、第2復号は未着手であるので、時刻t6
で、演算ユニットA1304においてマクロブロック4
3に第2復号を開始する。
【0197】時刻t7で、マクロブロック43の復号が終
了したとき、現在復号中のマクロブロックの中に第2復
号が未着手であるマクロブロックは存在しないので、演
算ユニットAでは、次のスライスのスライスヘッダの検
索が開始される。
【0198】以上説明したように、第10の実施の形態
では、マクロブロック単位の復号処理を複数の演算ユニ
ットに順次割り当てていくことで、複数の演算ユニット
を効率良く使用することができる。MPEGでは、フレ
ーム間の依存関係はあっても同一フレーム内のスライス
およびマクロブロック間に依存関係はない。従って各ス
ライスの復号を独立に行うことができ、スライス復号選
択部2101の制御を簡単にすることができる。さら
に、演算ユニットが遊休状態となる時間は、フレーム単
位での処理と比較して短くなり、復号全体の処理時間の
短縮に大きな効果をもたらす。
【0199】なお本実施の形態では、第1復号をスライ
ス単位で中断させることなく行ったが、第2復号開始前
に当該マクロブロックの第1復号が終了していれば、第
1復号を断続的に行う構成も可能である。
【0200】なお、本発明の各実施の形態における演算
ユニットは本発明の演算ユニットまたは演算処理系の例
であり、CPU、スレッド、プロセス、または分散処理
における処理単位となるコンピュータ、あるいはそれら
の処理単位の任意の組み合わせなど、要するにコンピュ
ータで並列に処理できるものでありさえすればよい。
【0201】また、第1〜4の実施の形態における符号
化制御部は本発明の処理状況検出手段の例であり、第5
の実施の形態におけるスライス符号化制御部は本発明の
請求項6記載の処理状況検出手段の例であり、第6〜8
の実施の形態における復号制御部は本発明の処理状況検
出手段の例であり、第9の実施の形態におけるスライス
復号制御部は本発明の請求項12記載の処理状況検出手
段の例であり、第10の実施の形態におけるマクロブロ
ック復号制御部は本発明の請求項14記載の処理状況検
出手段の例である。
【0202】また、各実施の形態におけるIフレームは
本発明の他のフレームに依存せずに符号化(復号)する
フレームの例であり、各実施の形態におけるPフレーム
は本発明の過去のフレームに依存して符号化(復号)す
るフレームの例であり、各実施の形態におけるBフレー
ムは本発明における過去および未来のフレームに依存し
て符号化(復号)するフレームの例である。
【0203】また、本発明の各実施の形態をコンピュー
タで実施するとき、演算ユニットはCPUとなる。各実
施の形態における制御部、符号化部もしくは復号部等の
構成要素は、それぞれの機能をプログラムとして記述す
ることで実現可能である。このプログラムにおいて、複
数の符号化ルーチンもしくは復号ルーチンが複数のCP
Uで独立に実行できるよう、別スレッドで動作させる必
要がある。
【0204】また本実施の形態は、同一計算機上の複数
のCPUを利用するものであるが、ネットワークを介し
てつながった複数のコンピュータに分散処理をさせるこ
とも可能である。さらに、CPUが複数個の命令を同時
に実行可能な機能があった場合は、1個のCPUで本実
施の形態を実現することが可能である。ただしこの場
合、1個のCPU内に複数の演算ユニットもしくは演算
処理系が存在するものとする。
【0205】さらに、本発明の各実施の形態では、演算
ユニットA、Bの2個の演算ユニットを利用している
が、演算ユニットの個数が3以上の場合でも同様に実施
できる。
【0206】また本発明で開示した符号化ならびに復号
方法を記述したプログラムは、フロッピーディスク等の
記録媒体およびネットワークを利用して配布することが
できる。また配布先のコンピュータ上で上記プログラム
を実行することが可能である。このようにして配布され
たプログラムを記録したプログラム記録媒体も本発明に
属する。
【0207】
【発明の効果】以上説明したところから明らかなよう
に、本発明によれば、画像間の依存関係を利用して符号
化する場合、および上記方法で符号化された画像データ
を復号する場合、複数の演算ユニット(CPU)を可能
な限り有効に利用でき、符号化および復号の処理時間を
大幅に短縮することが可能である。
【0208】また、符号化もしくは復号をスライス、マ
クロブロック等を単位として実施することで、MPEG
のようにフレーム間の依存関係を利用した符号化、もし
くは復号においても、上記依存関係を考慮することなく
符号化、復号を実施できるため、CPUをより有効に利
用でき、かつ制御が簡単になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を説明したブロック
図。
【図2】本発明の第1の実施の形態の動作を説明したフ
ローチャート図。
【図3】本発明の第1の実施の形態の動作を説明したタ
イムチャート図。
【図4】本発明の第1の実施の形態における符号化単位
の依存関係を説明した図。
【図5】本発明の第2の実施の形態を説明したブロック
図。
【図6】本発明の第2の実施の形態の動作を説明したタ
イムチャート図。
【図7】本発明の第3の実施の形態を説明したブロック
図。
【図8】本発明の第3の実施の形態の動作を説明したタ
イムチャート図。
【図9】本発明の第4の実施の形態を説明したブロック
図。
【図10】本発明の第4の実施の形態の動作を説明した
タイムチャート図。
【図11】本発明の第5の実施の形態を説明したブロッ
ク図。
【図12】本発明の第5の実施の形態の動作を説明した
タイムチャート図。
【図13】本発明の第6の実施の形態を説明したブロッ
ク図。
【図14】本発明の第6の実施の形態の動作を説明した
タイムチャート図。
【図15】本発明の第7の実施の形態を説明したブロッ
ク図。
【図16】本発明の第7の実施の形態の動作を説明した
タイムチャート図。
【図17】本発明の第8の実施の形態を説明したブロッ
ク図。
【図18】本発明の第8の実施の形態の動作を説明した
タイムチャート図。
【図19】本発明の第9の実施の形態を説明したブロッ
ク図。
【図20】本発明の第9の実施の形態の動作を説明した
タイムチャート図。
【図21】本発明の第10の実施の形態を説明したブロ
ック図。
【図22】本発明の第10の実施の形態の動作を説明し
たタイムチャート図。
【図23】MPEGのフレーム依存関係および符号化順
序について説明した図。
【図24】MPEG符号化器の簡単な構成を説明したブ
ロック図。
【図25】DCTブロックについて説明した図。
【図26】マクロブロックについて説明した図。
【図27】動き推定および動きベクトルについて説明し
た図。
【図28】スライスについて説明した図。
【図29】MPEGの符号化順序と再生順序との関係に
ついて説明した図。
【図30】MPEG復号器の簡単な構成を説明したブロ
ック図。
【符号の説明】
101、入力部 102、入力バッファ 103、演算ユニット選択部 104、演算ユニットA 105、演算ユニットB 106、出力バッファ 107、符号化制御部 108、依存関係設定部 109、出力部 501、フレームタイプ決定部 502、参照バッファ 901、検索範囲設定部 1101、スライス符号化制御部 1301、入力部 1302、入力バッファ 1303、演算ユニット選択部 1304、演算ユニットA 1305、演算ユニットB 1306、出力バッファ 1307、復号制御部 1308、依存関係検出部 1309、出力部 1501、フレームタイプ検出部 1701、参照範囲検出部 1901、スライス復号制御部 2101、マクロブロック復号制御部 2102、バッファ 2401、入力部 2402、品質制御部 2403、第1符号化部 2404、第2符号化部 2405、データ多重部 2406、出力部 2407、局所復号部 3001、入力部 3002、復号部 3003、バッファ 3004、出力部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5C059 MA00 MA23 PP05 PP06 PP07 TA32 TB04 TB06 TB07 TC01 UA02 UA05 UA34 5D044 AB07 DE03 DE22 GK08

Claims (31)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像データの符号化を行う符号化手段
    と、 前記符号化手段の処理状況を検出する処理状況検出手段
    とを備え、 前記画像データの依存関係及び前記処理状況に応じて、
    前記符号化手段の動作を実行するための複数個の演算ユ
    ニットの、並列処理の分担を決定して動作させることを
    特徴とする画像符号化装置。
  2. 【請求項2】 前記画像データの依存関係は、前記画像
    データのフレーム間の依存関係であることを特徴とする
    請求項1記載の画像符号化装置。
  3. 【請求項3】 画像データの符号化を行う符号化手段
    と、 前記符号化された画像データを復号する復号化手段と、 前記符号化手段の処理状況を検出する処理状況検出手段
    とを備え、 前記画像データのフレーム間の依存関係及び前記処理状
    況に応じて、前記符号化手段の動作及び前記復号化手段
    の動作を実行するための複数個の演算ユニットの、並列
    処理の分担を決定して動作させることを特徴とする画像
    符号化装置。
  4. 【請求項4】 前記画像データの依存関係は、前記画像
    データの所定の領域についてのフレーム間の依存関係で
    あることを特徴とする請求項1または2記載の画像符号
    化装置。
  5. 【請求項5】 前記画像データの依存関係は、前記画像
    データのフレーム間の依存関係であり、 他のフレームに依存せずに符号化するフレームと、 過去のフレームに依存して符号化するフレームと、 過去および未来のフレームに依存して符号化するフレー
    ムとの3種類のフレームが存在することを特徴とする請
    求項1〜4のいずれかに記載の画像符号化装置。
  6. 【請求項6】 画像データのフレームより小さな符号化
    単位で符号化を行う符号化手段と、 前記符号化手段の処理状況を検出する処理状況検出手段
    とを備え、 前記処理状況に応じて前記符号化単位で、前記符号化手
    段の動作を実行するための複数個の演算ユニットの、並
    列処理の分担を決定して動作させることを特徴とする画
    像符号化装置。
  7. 【請求項7】 前記符号化単位間には、依存関係がな
    く、互いに独立に符号化できることを特徴とする請求項
    6記載の画像符号化装置。
  8. 【請求項8】 符号化画像データの復号を行う復号手段
    と、 前記復号手段の処理状況を検出する処理状況検出手段と
    を備え、 前記符号化画像データの依存関係及び前記処理状況に応
    じて、前記復号手段の動作を実行するための複数個の演
    算ユニットの、並列処理の分担を決定して動作させるこ
    とを特徴とする画像復号装置。
  9. 【請求項9】 符号化画像データから符号化情報を抽出
    する符号化情報抽出手段と、 前記符号化画像データを前記符号化情報に基づいて復号
    化する復号手段と、 前記復号手段の処理状況を検出する処理状況検出手段と
    を備え、 前記符号化情報及び前記符号化画像データのフレーム間
    の依存関係及び前記処理状況に応じて、前記復号手段の
    動作を実行するための複数個の演算ユニットの、並列処
    理の分担を決定して動作させることを特徴とする画像復
    号装置。
  10. 【請求項10】 所定の領域についてのフレーム間の依
    存関係がある符号化画像データから符号化情報を抽出す
    る符号化情報抽出手段と、 複数個の演算ユニットを有し、前記符号化画像データに
    対して前記符号化情報に基づいて復号を行う復号手段
    と、 前記復号手段の処理状況を検出する処理状況検出手段と
    を備え、 前記符号化情報及び前記依存関係及び前記処理状況に応
    じて、前記復号手段の動作を実行するための複数個の演
    算ユニットの、並列処理の分担を決定して動作させるこ
    とを特徴とする画像復号装置。
  11. 【請求項11】 前記符号化画像データの依存関係は、
    前記画像データのフレーム間の依存関係であり、 他のフレームに依存せずに復号するフレームと、 過去のフレームに依存して復号するフレームと、 過去および未来のフレームに依存して復号するフレーム
    との3種類のフレームが存在することを特徴とする、請
    求項8〜10のいずれかに記載の画像復号装置。
  12. 【請求項12】 フレームより小さな復号単位がおのお
    の識別子を有する符号化画像データから前記識別子を検
    出する識別子検出手段と、前記識別子に対応する符号化
    情報を抽出する符号化情報抽出手段と、 前記符号化情報に基づき前記復号単位で復号を行う復号
    手段と、 前記復号手段の処理状況を検出する処理状況検出手段と
    を備え、 前記処理状況に応じて前記符号化単位で、前記復号手段
    の動作を実行するための複数個の演算ユニットの、並列
    処理の分担を決定して動作させることを特徴とする画像
    復号装置。
  13. 【請求項13】 前記復号単位間には、依存関係がな
    く、互いに独立に復号できることを特徴とする請求項1
    2記載の画像復号装置。
  14. 【請求項14】 複数個の演算ユニットを有し、フレー
    ムより小さな復号単位で符号化が施された符号化画像デ
    ータを対象として、前記復号単位の開始点を特定する第
    1復号手段と、 前記復号単位に対応する符号化情報を抽出する符号化情
    報抽出手段と、 複数個の演算ユニットを有し、前記符号化情報に基づき
    前記復号単位で復号を行う第2復号手段と、 前記第1復号手段および前記第2復号手段の処理状況を
    検出する処理状況検出手段とを備え、 前記処理状況に応じて、前記第1復号手段の動作及び前
    記第2復号手段の動作を実行するための複数個の演算ユ
    ニットの、並列処理の分担を決定して動作させることを
    特徴とする画像復号装置。
  15. 【請求項15】 前記第2復号化手段は、互いに独立に
    実行できることを特徴とする請求項14記載の画像復号
    装置。
  16. 【請求項16】 画像データを符号化する符号化ステッ
    プと、 前記符号化ステップの処理状況を検出する処理状況検出
    ステップとを備え、 前記画像データの依存関係及び前記処理状況に応じて、
    前記符号化ステップの動作を実行するための複数個の演
    算処理系の、並列処理の分担を決定して動作させること
    を特徴とする画像符号化方法。
  17. 【請求項17】 前記画像データの依存関係は、前記画
    像データのフレーム間の依存関係であることを特徴とす
    る請求項16記載の画像符号化方法。
  18. 【請求項18】 画像データの符号化を行う符号化ステ
    ップと、 前記符号化された画像データを復号する復号化ステップ
    と、 前記符号化ステップの処理状況を検出する処理状況検出
    ステップとを備え、 前記画像データのフレーム間の依存関係及び前記処理状
    況に応じて、前記符号化ステップの動作及び前記復号化
    ステップの動作を実行するための複数個の演算処理系
    の、並列処理の分担を決定して動作させることを特徴と
    する画像符号化方法。
  19. 【請求項19】 前記画像データの依存関係は、前記画
    像データの所定の領域についてのフレーム間の依存関係
    であることを特徴とする請求項16または17記載の画
    像符号化方法。
  20. 【請求項20】 前記画像データの依存関係は、前記画
    像データのフレーム間の依存関係であり、 他のフレームに依存せずに符号化するフレームと、過去
    のフレームに依存して符号化するフレームと、過去およ
    び未来のフレームに依存して符号化するフレームとの3
    種類のフレームが存在することを特徴とする請求項17
    〜19のいずれかに記載の画像符号化方法。
  21. 【請求項21】 画像データのフレームより小さな符号
    化単位で符号化を行う符号化ステップと、 前記符号化ステップの処理状況を検出する処理状況検出
    ステップとを備え、 前記処理状況に応じて、前記符号化単位で前記符号化ス
    テップの動作を実行するための複数個の演算処理系の、
    並列処理の分担を決定して動作させることを特徴とする
    画像符号化方法。
  22. 【請求項22】 前記符号化単位間には、依存関係がな
    く、互いに独立に符号化できることを特徴とする請求項
    21記載の画像符号化方法。
  23. 【請求項23】 符号化画像データの復号を行う復号ス
    テップと、 前記復号ステップの処理状況を検出する処理状況検出ス
    テップとを備え、 前記符号化画像データの依存関係及び前記処理状況に応
    じて、前記復号ステップの動作を実行するための複数個
    の演算処理系の、並列処理の分担を決定して動作させる
    ことを特徴とする画像復号方法。
  24. 【請求項24】 符号化画像データから符号化情報を抽
    出する符号化情報抽出ステップと、 前記符号化画像データに対して前記符号化情報に基づい
    て復号を行う復号ステップと、 前記復号ステップの処理状況を検出する処理状況検出ス
    テップとを備え、 前記符号化情報及び前記符号化画像データのフレーム間
    の依存関係及び前記処理状況に応じて、前記復号ステッ
    プの動作を実行するための複数個の演算処理系の、並列
    処理の分担を決定して動作させることを特徴とする画像
    復号方法。
  25. 【請求項25】 所定の領域についてのフレーム間の依
    存関係がある符号化画像データから符号化情報を抽出す
    る符号化情報抽出ステップと、 複数個の演算処理系を有し、前記符号化画像データに対
    して前記符号化情報に基づいて復号を行う復号ステップ
    と、 前記復号手段の処理状況を検出する処理状況検出ステッ
    プとを備え、 前記符号化情報及び前記依存関係及び前記処理状況に応
    じて、前記復号ステップの動作を実行するための複数個
    の演算処理系の、並列処理の分担を決定して動作させる
    ことを特徴とする画像復号方法。
  26. 【請求項26】 前記符号化画像データの依存関係は、
    前記符号化画像データのフレーム間の依存関係であり、 他のフレームに依存せずに復号するフレームと、 過去のフレームに依存して復号するフレームと、 過去および未来のフレームに依存して復号するフレーム
    との3種類のフレームが存在することを特徴とする請求
    項23〜25のいずれかに記載の画像復号方法。
  27. 【請求項27】 フレームより小さな復号単位がおのお
    の識別子を有する符号化画像データから前記識別子を検
    出する識別子検出ステップと、 前記識別子に対応する符号化情報を抽出する符号化情報
    抽出ステップと、 前記符号化情報に基づき前記復号単位で復号を行う復号
    ステップと、 前記復号ステップの処理状況を検出する処理状況検出ス
    テップとを備え、 前記処理状況に応じて前記符号化単位で、前記復号ステ
    ップの動作を実行するための複数個の演算処理系の、並
    列処理の分担を決定して動作させることを特徴とする画
    像復号方法。
  28. 【請求項28】 前記復号単位間には、依存関係がな
    く、互いに独立に復号できることを特徴とする請求項2
    7に記載の画像復号方法。
  29. 【請求項29】 フレームより小さな復号単位で符号化
    が施された符号化画像データを復号して前記復号単位の
    開始点を特定する第1復号ステップと、 前記復号単位に対応する符号化情報を抽出する符号化情
    報抽出ステップと、 前記符号化情報に基づき前記復号単位で復号を行う第2
    復号ステップと、 前記第1復号ステップおよび前記第2復号ステップの処
    理状況を検出する処理状況検出ステップとを備え、 前記処理状況に応じて、前記第1復号ステップの動作及
    び前記第2復号ステップの動作を実行するための複数個
    の演算処理系の、並列処理の分担を決定して動作させる
    ことを特徴とする画像復号方法。
  30. 【請求項30】 前記第2復号ステップは、互いに独立
    に実行できることを特徴とする請求項29に記載の画像
    復号方法。
  31. 【請求項31】 請求項1〜30のいずれかに記載の画
    像符号化装置、画像復号装置、画像符号化方法、画像復
    号方法のいずれかに記載の、各構成要素または各ステッ
    プの全部または一部の機能をコンピュータに実行させる
    ためのプログラムを記録したことを特徴とするプログラ
    ム記録媒体。
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