JP2010252069A - 画像復号装置及び画像復号方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数のプロセッサを並列動作させて復号処理を行う画像復号装置において、プロセッサのアイドル時間を低減し、より高速に圧縮画像を復号可能な画像復号装置を提供する。
【解決手段】画像復号装置は、入力信号を所定データ単位毎に復号する複数の復号手段と、入力信号の復号処理を、処理順序の依存関係を有する複数の処理ステップに分割し、復号手段で処理するデータ単位を処理ステップ毎に割り当てる、タスク制御手段とを備える。タスク制御手段は、復号手段の処理状況を検出し、その処理状況と、処理ステップ間の依存関係とに応じて、処理されるデータ単位及び処理ステップを復号手段に割り当て、ひとつの復号手段によって復号されたデータ単位の依存関係と表示順序とを考慮して、処理すべきデータ単位が復号されたデータ単位に依存した処理ステップにある場合には、処理中の復号手段を中断させて、処理すべきデータ単位を復号手段に割り当てる。
【選択図】図1

Description

本発明は、画像圧縮ストリームを高速に復号する画像復号装置及び方法に関する。
従来、MPEG2やH.264/AVCなどを用いて圧縮された画像ストリームを高速に復号化する手法として、複数のプロセッサを用いて復号する際に、復号処理をスライス毎に分割して各プロセッサに割り当て、並列に処理する手法が一般的に知られている。しかし、この手法は1フレームが複数のスライスに分割されていなければ適用できず、1フレームが複数のスライスに分割されていない場合は、フレーム毎に復号処理を分割し、各プロセッサで並列に処理する手法が用いられる。
一方、圧縮されたフレーム間には依存関係が存在する場合がある。例えば、MPEG2規格において、Iフレームは他のフレームに依存せず単独で復号可能であるが、PフレームはIフレームを参照して復号され、BフレームはIフレームやPフレームを参照して復号される。すなわち、圧縮されたフレームは、復号処理時での他のフレームとの依存関係にしたがいグループ分けすることができる。
例えば、グループA、グループB、グループCの3グループに分類できる。グループAには、例えば、Iフレームのような、他のフレームを参照しないフレームが属する。グループBには、例えば、Pフレームのような、他のフレームを参照し、また、他のフレームから参照され得るフレームが属する。グループCには、例えば、Bフレームのような、他のフレームを参照するが、他のフレームからは参照されることがないフレームが属する。
つまり、グループAに属するフレームは、どのグループのフレームの復号結果にも依存しないが、グループBに属するフレームは、グループAに属するフレームの復号結果に依存し、参照するフレームが復号されていない限り復号することが出来ない。また、グループCに属するフレームも、グループAやグループBに属するフレームの復号結果に依存し、参照するフレームが復号されていない限り復号することが出来ない。
よって、グループCに属するフレーム同士では依存関係が無いため、それぞれのフレームの復号処理は並列して行える。しかし、グループAに属するフレームの復号処理と、そのフレームに依存するフレームの復号処理とは並列して行うことができない。このため、1つのプロセッサが、そのような並列化できない処理を行っている間は、他のプロセッサは、処理待ちの状態であるアイドル状態になってしまう。
依存関係のあるフレームを復号するために、各フレームの依存関係に応じて各プロセッサが行う並列処理の分担を決定する画像復号方法(特許文献1参照)が提案されている。また、双方向予測符号化されたフレームを復号する際には、1フレームを複数のスライスに分けて並列処理し、それ以外の方式で符号化されたフレームはフレーム毎に並列処理を行うという画像復号方法(特許文献2参照)なども提案されている。このような方法で、プロセッサのアイドル時間を低減している。
特開2000−295616号公報 特開2005−175997号公報
上記のような従来の画像復号方法を用いた場合でも、プロセッサが長い時間アイドル状態になる場合がある。以下、図8を参照しこのような例を説明する。
図8の例では4つのプロセッサを並列に用いて復号処理を行う場合を考える。復号するフレームはフレーム0からフレーム5までの計6フレームとし、1フレームは1スライスで構成されている。フレーム0は、他のフレームの復号結果に依存しないフレームが属するグループAに属する。フレーム3は、他のフレームを参照し、また、他のフレームから参照され得るフレームが属するグループBに属し、フレーム0を参照する。フレーム1、2、4、5は、他のフレームを参照するが、他のフレームからは参照されることがないフレームが属するグループCに属し、フレーム0とフレーム3を参照する。各フレームの復号処理に掛かる時間は等しいとする。
フレーム1からフレーム5はフレーム0を参照するため、フレーム0の復号処理が完了するまではそれらのフレームの復号処理を開始することが出来ない。その結果、フレーム0を復号している間は、4つのプロセッサの内の3つがアイドル状態になる。フレーム0の復号処理が終了後、フレーム3の復号が可能となる。ここで、フレーム1、2、4、5は、フレーム3を参照するため、フレーム3の復号処理が完了するまでは、それらのフレームに対する復号処理を開始することが出来ない。そのため、フレーム3を復号している間、4つのプロセッサの内の3つがアイドル状態になる。フレーム3の復号処理が完了した後は、フレーム1、2、4、5の並列処理が可能となる。このように、処理全体に要する時間の50%はアイドル時間となる。つまり、プロセッサの能力を50%しか活用できていないという問題がある。
本発明は、上記問題を解決すべくなされたものであり、その目的とするところは、複数のプロセッサを並列動作させる復号処理において、プロセッサがアイドル状態になっている時間を低減し、より低遅延で高速に圧縮画像を復号できる画像復号装置を提供することにある。
本発明の第1の態様において、圧縮された画像ストリームを入力信号とし、前記入力信号を復号する画像復号装置が提供される。
画像復号装置は、入力信号を所定のデータ単位で復号する、複数の復号手段と、入力信号の復号処理を、処理順序の依存関係を有する複数の処理ステップに分割し、復号手段で処理すべきデータ単位を処理ステップ毎に割り当てる、タスク制御手段とを備える。タスク制御手段は、復号手段の処理状況を検出し、その処理状況と、処理ステップ間の依存関係とに応じて、処理されるデータ単位及び処理ステップを復号手段に割り当て、また、ひとつの復号手段によって復号されたデータ単位の依存関係と表示順序とを考慮して、処理すべきデータ単位が復号されたデータ単位に依存した処理ステップにある場合には、処理中の復号手段を中断させて、処理すべきデータ単位を復号手段に割り当てる。
本発明の第2の態様において、圧縮された画像ストリームを入力信号として入力するステップと、入力した入力信号の復号処理を、処理順序の依存関係を有する複数の処理ステップに分割するステップと、複数の復号手段において、入力信号を所定のデータ単位毎に前記処理ステップ単位で復号処理を実行させるステップと、復号手段の処理状況を検出し、検出した処理状況と処理ステップ間の依存関係とに応じて、復号手段において処理される、データ単位及び処理ステップを決定するステップと、ひとつの復号手段によって復号されたデータ単位の依存関係と表示順序とを考慮して、処理すべきデータ単位が復号されたデータ単位に依存した処理ステップにある場合には、処理中の復号手段を中断させて、処理すべきデータ単位を復号手段に割り当てるステップと、を含む、画像復号方法が提供される。
本発明の第3の態様において、圧縮された画像ストリームを入力信号とし、入力信号を復号する画像復号装置の制御プログラムが提供される。制御プログラムは、圧縮された画像ストリームを入力信号として入力する手順と、入力した入力信号の復号処理を、処理順序の依存関係を有する複数の処理ステップに分割する手順と、複数の復号手段において、入力信号を所定のデータ単位毎に処理ステップ単位で復号処理を実行させる手順と、復号手段の処理状況を検出し、検出した処理状況と処理ステップ間の依存関係とに応じて、復号手段において処理される、データ単位及び処理ステップを決定する手順と、ひとつの復号手段によって復号されたデータ単位の依存関係と表示順序とを考慮して、処理すべきデータ単位が復号されたデータ単位に依存した処理ステップにある場合には、処理中の復号手段を中断させて、処理すべきデータ単位を復号手段に割り当てる手順と、を画像復号装置の制御手段に実行させる。
本発明によれば、複数のプロセッサを使って画像復号処理を並列して行う際のアイドル時間を低減でき、圧縮画像の復号処理の高速化が図れる。
実施の形態1における画像復号装置のブロック図 (a)タスクリストの構成を示す図、(b)スライスタイプ毎のタスクの優先度を管理する優先度テーブルを示す図 タスク制御部の状態遷移図 画像復号装置に入力されるバイトストリームの一例を示した図 各処理に必要な時間の一例を示した図 タスクリストの変化を説明するための図 タスクリストの変化を説明するための図 タスクリストの変化を説明するための図 タスクリストの変化を説明するための図 タスクリストの変化を説明するための図 タスクリストの変化を説明するための図 タスクリストの変化を説明するための図 タスクリストの変化を説明するための図 タスクリストの変化を説明するための図 各復号部が処理する復号パラメータセットの処理順を示す図 従来の4プロセッサを使った並列処理例を示す図 タスク割当状態でのフローチャート タスク追加状態でのフローチャート
以下、添付の図面を参照し、実施形態を説明する。
本実施の形態における画像復号装置は、例えばH.264のような符号化方式で圧縮された映像のバイトストリームを入力し、デジタル画像を復号して出力する。
1 画像復号装置の構成
図1に本実施の形態における画像復号装置の構成を示す。画像復号装置101は、入力端子102を介してバイトストリームを入力し、復号して得られたデジタル画像を出力端子103を介して出力する。
画像復号装置101において、ストリームバッファ104は、入力されたバイトストリームをバッファリングする。第1及び第2の復号部(以下単に「復号部」と称す。)108、109は、スライス単位で画像復号処理を行う。復号部108と復号部109とにより並列処理が可能となっている。タスク制御部105は復号部108、109で実行される復号処理を、復号処理のステップ(後述)とスライスの種類に基づき制御する。中間バッファ106は、復号処理中において生成される係数データと予測データと差分画像とを保持する。フレームバッファ107は、最終的に得られる復号画像を保持する。なお、タスク制御部105と復号部108、109の詳細については後述する。
1.1 画像復号処理のステップとスライスタイプ
本実施形態における画像復号装置では、1フレームに対する復号処理を、算術復号処理、差分画像作成処理及び復号画像作成処理の3つのステップ(段階)に分割する。
算術復号処理は、入力されたバイトストリームから差分画像を作成するのに必要な係数データと、予測画像を作成するのに必要な予測モードや動きベクトルなどの予測データを復号する処理とする。この処理は、フレーム間やステップ間での依存関係が無い。
差分画像作成処理は、係数データに対して逆量子化や逆離散コサイン変換などを施すことによって差分画像を作成する処理である。この処理にはフレーム間の依存関係は無いが、算術復号処理によって必要な係数データが復号されている必要があるため、ステップ間の依存関係がある。
復号画像作成処理は、予測データと参照に必要な復号画像から予測画像を作成し、予測画像と差分画像を合わせて復号画像を作成する。この処理は、算術復号処理によって必要な予測データが復号されていること、差分画像作成処理によって必要な差分画像が作成されていること、参照が必要な場合には必要となる復号画像が作成されていることが必要となる。従って、フレーム間にもステップ間にも依存関係がある。
さらに、スライスをフレーム間の依存関係に基づき3種類に分類する。前述したように、他のフレームを参照しないフレームが属するグループAに属しているフレームを構成するスライスの種類を「スライスA」と称す。他のフレームを参照し、また、他のフレームから参照され得るフレームが属するグループBに属しているフレームを構成するスライスの種類を「スライスB」と称す。他のフレームを参照するが、他のフレームからは参照されることがないグループCに属しているフレームを構成するスライスの種類を「スライスC」と称す。
1.2 タスク制御部
タスク制御部105には復号部108、109が接続されている。復号部108、109はそれぞれ待機状態と処理状態の2つの状態をとり得る。また、タスク制御部105は、復号部108、109で実行される復号処理のタスクを管理するためのタスクリスト15を内部に保持する。タスクリスト15は、復号パラメータセットを1つの要素として管理する。復号パラメータセットはスライスの復号処理に必要なパラメータの組であって、具体的には以下の情報を含む。
・スライスタイプ(復号対象のスライスの種類を示す情報)
・タスク(復号部で実行する復号処理のステップの種類を示す情報)
・スライスデータポインタ
(ストリームバッファ104上のスライスデータの格納位置を示す情報)
・係数データポインタ
(中間バッファ106上の係数データの格納位置を示す情報)
・予測データポインタ
(中間バッファ106上の予測データの格納位置を示す情報)
・差分画像ポインタ
(中間バッファ106上の差分画像の格納位置を示す情報)
図2(a)にタスクリスト15の例を示す。タスクリスト15は、復号パラメータセットに加えて、その復号パラメータセットを特定する要素番号と、その復号パラメータセットの処理に対する優先度とを関連づけて管理する。
また、タスク制御部105は優先度テーブル16を有する。図2(b)に優先度テーブル16の例を示す。優先度テーブル16は、復号処理における各ステップの優先度をスライスタイプに応じて規定するものである。前述のように、ステップ間の依存関係により、復号画像作成処理、算術復号処理、差分画像作成処理の順で優先的に処理される必要がある。また、フレーム間の依存関係から、スライスタイプA、スライスタイプB、スライスタイプCの順に優先的に処理される必要がある。優先度テーブル16は、このようなステップ間及びフレーム間の依存関係を考慮して、各ステップの優先度をスライスタイプに応じて規定している。優先度の大きいタスクほど、優先的に処理される。
さらに、タスク制御部105は処理が中断しているタスクを管理するため、復号パラメータセットを1つの要素として管理する中断タスクリスト17を内部に有する。またタスク制御部105は、復号部108、109が処理しているタスクの優先度を常に記憶している。
タスク制御部105は複数の状態をとり得る。図3にタスク制御部105の状態遷移を示す。同図に示すように、タスク制御部105は、初期状態、ストリーム解析状態、タスク割当状態、タスク完了待ち状態、及びタスク追加状態の5状態を有する。以下、タスク制御部105の各状態について説明する。
初期状態:復号部108,109はいずれも待機状態
ストリーム解析状態:復号部108,109はいずれも待機状態(初期状態からしか遷移しないため)
タスク割当状態:少なくともひとつが待機状態のときに他から遷移し、2になって初期状態へ遷移するか、0になって完了待ち状態へ遷移する
タスク完了待ち状態:復号部108,109はいずれも処理状態
タスク追加状態:
画像復号装置101が外部からの指示等によってバイトストリームの復号処理を開始すると、タスク制御部105は初期状態から動作を開始する。初期状態では、タスクリスト15と中断タスクリスト17の要素数は0に設定されている。ストリームバッファ104から必要なバイトストリームが読み出せるようになると、初期状態からストリーム解析状態に遷移する。
ストリーム解析状態では、タスク制御部105はストリームバッファ104から読み出したバイトストリームを先頭から探索し、バイトストリームに含まれる全てのスライスを検出する。スライスを検出する毎に、そのスライスに対応する新しい復号パラメータセットをタスクリスト15に追加する。このとき、要素番号が新たに生成されて復号パラメータセットに付与される。要素番号は、その時点でタスクリスト15に存在しない番号であればよい。新しい復号パラメータセットにおいては、“スライスタイプ”は検出したスライスの種類(スライスタイプA、スライスタイプBおよびスライスタイプCのうちのいずれか)に、“タスク”は“算術復号処理”に、“スライスデータポインタ”は検出したスライスのデータの中間バッファ106における開始位置に、それぞれ設定される。また、この時点では“係数データポインタ”、“予測データポインタ”、“差分画像ポインタ”は未設定である。読み出したバイトストリームを全て探索し、全ての復号パラメータセットをタスクリスト15に追加すると、タスク割当状態に遷移する。
タスク割当状態におけるフローチャートを図9に示す。タスク制御部105は、タスクリスト15及び中断タスクリスト17の要素数が0であり(S901において“=0”)かつ復号部108、109が両方とも待機状態(S902において“Yes”)である場合は、初期状態に遷移する。タスクリスト15及び中断タスクリスト17のいずれかの要素数が0以外の場合(S901において“≠0”)、図2に示す優先度テーブル16を参照して、タスクリスト15及び中断タスクリスト17に含まれる各復号パラメータセットの優先度を決定する(S903)。そして、復号部108、109が双方とも待機状態である場合(S904において“信号部108および信号部109”)、タスク制御部105は、タスクリスト15及び中断タスクリスト17内で優先度の最も高い復号パラメータセットを復号部108に出力し(S905)、優先度が2番目に高い復号パラメータセットを復号部109に出力する(S906)。その後、出力した復号パラメータセットをタスクリスト15から削除し(S907)、タスク完了待ち状態に遷移する。また、復号部108のみが待機状態である場合(S904において“信号部108のみ”)、タスク制御部105は、優先度の最も高い復号パラメータセットを、待機状態にある復号部108に出力する(S908)。その後、出力した復号パラメータセットをタスクリスト15またはタスクリスト17から削除し(S907)、タスク完了待ち状態に遷移する。復号部109のみが待機状態である場合(S904において“信号部109のみ”)も同様に、タスク制御部105は、優先度の最も高い復号パラメータセットを、待機状態にある復号部109に出力する(S909)。その後、出力した復号パラメータセットをタスクリスト15またはタスクリスト17から削除し(S907)、タスク完了待ち状態に遷移する。
但し、優先度が同じ復号パラメータセットがタスクリスト15と中断タスクリスト17双方に複数存在する場合、中断タスクリスト17内に含まれる復号パラメータセットが優先される。また、各タスクリスト内で優先度が同じ復号パラメータセットが複数存在する場合は、各タスクリストに追加された順番がより早いものを優先する。また、“スライスタイプ”がスライスB或いはスライスCの場合で、かつ“タスク”が“復号画像作成処理”である復号パラメータセットは、参照する画像の復号画像作成処理が完了していない場合には、復号部108、109に出力されない。これらの場合には、次に優先度が高い復号パラメータセットが復号部108、109に出力される。
タスク完了待ち状態では、復号部108または復号部109から復号パラメータセットが入力されるまで待機する。復号部108または復号部109から復号パラメータセットが入力されると、タスク追加状態に遷移する。なお、複数の復号部から同時に復号パラメータセットが入力された場合には、いずれかひとつの復号パラメータセットについて処理を行うべくタスク追加状態に遷移し、他の復号パラメータセットは待ち行列に入る。また、タスク完了待ち状態以外の状態や、すでに他の復号パラメータセットが待ち行列に入っている状態において入力されたタスクリストの復号パラメータセットも、待ち行列に入る。待ち行列に入った復号パラメータセットは、次にタスク制御部105がタスク完了待ち状態に遷移した際に順番に処理される。
タスク追加状態におけるフローチャートを図10に示す。タスク制御部105は、入力された復号パラメータセットに含まれる“タスク”の種類に応じて処理が変わる。入力された復号パラメータセットに含まれる“タスク”が“算術復号処理”の場合(S1001において“算術復号処理”)には、入力された復号パラメータセットにおいて、“タスク”を“差分画像作成処理”に置き換えた復号パラメータセットを作成し(S1002)、タスクリスト15にこの新しい復号パラメータセットを要素として追加して(S1003)タスク割当状態に遷移する。また、入力された復号パラメータセットに含まれる“タスク”が差分画像作成処理の場合(S1001において“差分画像作成処理”)には、入力された復号パラメータセットにおいて“タスク”を“復号画像作成処理”に置き換えた復号パラメータセットを作成し(S1004)、タスクリスト15にこの新しい復号パラメータセットを要素として追加して(S1003)タスク割当状態に遷移する。但し、新しい復号パラメータセットに含まれる“タスク”以外の情報は、入力された復号パラメータセットのものと同じにする。
タスク制御部105に入力された復号パラメータセットに含まれる“タスク”が“復号画像作成処理”の場合(S1001において“復号画像作成処理”)には、“タスク”が“復号画像処理”であり、かつ入力された復号パラメータセットが処理対象とした復号画像を参照する復号パラメータセットをタスクリスト15から探す。さらに、対象となる復号パラメータセットの内、対象外の復号パラメータセットで優先度が最も高い復号パラメータセットの優先度よりも優先度が高い復号パラメータセットを、該当する復号パラメータセットとする。この時、2つの復号部のうち、一方は待機状態にあり、他方は復号処理中である。従って、該当する復号パラメータセットが1つのみの場合、その復号パラメータセットは待機状態にある復号部に出力されることになる。一方、該当する復号パラメータセットが2つ以上見つかった場合(S1005において“≧2”)には、該当する復号パラメータセットの内、最も優先度が高い復号パラメータセットが待機状態にある復号部に出力されることになる。また2番目に優先度が高い復号パラメータセットを、待機状態にない復号部の処理を一時中断して優先して処理するべきかどうかを判断しなければならない。そこで、待機状態にない復号部が処理しているタスクの優先度と、見つかった復号パラメータセットのうち優先度が2番目に高い復号パラメータセットの優先度とを比較し、復号部が処理しているタスクの優先度のほうが低ければ(S1006において“>”)、復号部に処理中断信号を出力し、復号部から復号パラメータセットが入力されるまで待機する(S1007)。復号部から復号パラメータセットが入力された後には、入力された復号パラメータセットを中断タスクリスト17に追加し(S1008)、タスク割当状態に遷移する。但し、新しい復号パラメータセットに含まれる”タスク”以外の情報は、入力された復号パラメータセットのものと同じにする。復号部が処理しているタスクの優先度のほうが高いか等しい場合(S1006において“≧”)、或いは該当する復号パラメータセットが2つ未満の場合(S1005において“<2”)には、何もせずにタスク割当状態に遷移する。
1.3 復号部
復号部108、109は、待機状態と処理状態の2つの状態を有する。初期状態は待機状態である。待機状態は、復号パラメータセットが入力されるのを待っている状態である。復号パラメータセットが入力されると、復号部108、109は待機状態から処理状態に遷移する。処理状態では、入力された復号パラメータセットに含まれる“タスク”によって、復号部10、109の動作が変わる。以下、“タスク”により異なる、処理状態での動作を説明する。
“タスク”が“算術復号処理”の場合、復号部108、109は、入力された復号パラメータセットに含まれる“スライスデータポインタ”が示すストリームバッファ104上のアドレスからバイトストリームを読み出して、係数データと予測データを復号し、中間バッファ106に書き込む。続いて、復号部108、109は、新しい復号パラメータセットを出力し、待機状態に遷移する。新しい復号パラメータセットにおいて、“係数データポインタ”と“予測データポインタ”は、それぞれ中間バッファ106に書き込んだ係数データと予測データへのポインタに設定し、“係数データポインタ”と“予測データポインタ”以外の情報は、入力された復号パラメータセット内のものと同じに設定する。
“タスク”が“差分画像作成処理”の場合、復号部108、109は、入力された復号パラメータセットに含まれる“係数データポインタ”が示す中間バッファ106上のアドレスから係数データを読み出して、差分画像を作成し、中間バッファ106に書き込む。続いて、復号部108、109は、新しい復号パラメータセットを出力し、待機状態に遷移する。新しい復号パラメータセットにおいて、“差分画像ポインタ”は中間バッファ106に書き込んだ差分画像へのポインタに設定し、“差分画像ポインタ”以外の情報は、入力された復号パラメータセット内のものと同じに設定する。
“タスク”が“復号画像作成処理”の場合、復号部108、109は、入力された復号パラメータセットに含まれる“予測データポインタ”が示す中間バッファ106上のアドレスから予測データを読み出す。次に、復号部108、109は、読み出した予測データを基にフレームバッファ107から予測画像作成に必要で既に復号されている復号画像を読み出し、この復号画像に、中間バッファ106から読み出した差分画像を合わせて復号画像を作成する。作成された復号画像は、フレームバッファ107に書き込まれる。続いて、復号部108、109は、入力された復号パラメータセットをそのまま出力し、待機状態に遷移する。
また復号部108、109は、処理状態のときに処理中断信号が入力されると、現在行っている処理を中断し、復号パラメータセットにおける各種ポインタを後で処理を再開できるように設定して、復号パラメータセットを出力する。
2 並列復号動作
以上のように構成された本実施形態の画像復号装置101の復号動作を説明する。なお、以下の説明では、次の点を前提としている。画像復号装置101は、図4に示すような、Iフレーム、Bフレーム、Pフレーム、Bフレームの順に4個のフレームを含む1つのGOP(Group of Pictures)からなるバイトストリームを入力し、全てのフレームを復号する。また、各フレームは1スライスで構成されている。図4のGOPには、スライスAが1個、スライスBが1個、スライスCが2個含まれている。また、全ての被参照画像は同じGOPに含まれており、PフレームはIフレームを参照画像とし、BフレームはIフレームとPフレームを参照画像とする。従って、スライスBはスライスAを参照するため、スライスAの“復号画像作成処理”が完了するよりも前にスライスBの“復号画像作成処理”を開始することは出来ない。また、スライスCはスライスA及びスライスBを参照するため、スライスA及びスライスBの“復号画像作成処理”が完了するよりも前に、スライスCの“復号画像作成処理”を開始することが出来ない。
また説明を簡易化するために、タスクの追加、削除、割当、状態遷移、及び復号パラメータセットの入出力に必要な時間を0とし、Iフレーム、Pフレーム、Bフレームの各処理に必要な時間は図5に示す通りとする。
画像復号装置101において、入力端子102を介して入力されたバイトストリームは、ストリームバッファ104に書き込まれる。これにより復号するバイトストリームがストリームバッファ104から読み出せるようになり、タスク制御部105は初期状態からストリーム解析状態に遷移する。
ストリーム解析状態では、タスク制御部105は、ストリームバッファ104からバイトストリームを読み出して解析し、タスクリスト15に新しい復号パラメータセットを追加し、タスク割当状態に遷移する。この状態での、タスクリスト15の状態を図6Aに示す。なお、図6Aでは、説明の便宜上、復号パラメータセットの順番を示す要素番号と、各復号パラメータセットに含まれる“スライスタイプ”と“タスク”、及び各復号パラメータセットの優先度のみが示されている(以下の図6B〜図6Iにおいても同様)。各復号パラメータセットの“スライスデータポインタ”を、各スライスのデータ開始位置とする。
タスク割当状態では、タスク制御部105は、タスクリスト15内で優先度が最も高い復号パラメータセット(本例では、E1)を復号部108に出力し、優先度が2番目に高い復号パラメータセット(本例では、E3)を復号部109に出力する。次に、タスク制御部105は、出力した2つの復号パラメータセットをタスクリスト15から削除し、タスク完了待ち状態に遷移する。このときを時間t=0とする。図7は、各復号部が処理する復号パラメータセットを時間軸に沿って示した図である。
復号部108及び復号部109には、要素番号E1および要素番号E3の復号パラメータセット(以下、単にE1、E3等と記載する)が各々入力され、待機状態から処理状態に遷移する。処理状態においては、復号部108、109は、入力された復号パラメータセットを参照して算術復号処理を行う。
時間t=3において、復号部109がE3の処理を完了する。復号部109は、E3において係数データポインタと予測データポインタを算術復号処理で得られた係数データと予測データへのポインタとしたものをタスク制御部105に出力して待機状態に遷移する。
タスク制御部105は、復号部109から復号パラメータセットが入力されると、タスク追加状態に遷移する。入力された復号パラメータセットの“タスク”は、算術復号処理である。よって、“タスク”以外の情報は、入力された復号パラメータセット内のものと同じで、“タスク”に差分画像作成処理を設定した新しい復号パラメータセットE5をタスクリスト15に追加し、タスク割当状態に遷移する。この時点でのタスクリスト15を図6Bに示す。図6Bに示すように、タスク割当状態において、最も優先度が高い復号パラメータセットはE5であるため、復号部109にE5を出力し、タスクリストからE5を削除する。その後、タスク制御部105はタスク完了待ち状態に遷移する。
復号部109は、タスク制御部105から復号パラメータセットE5が入力されると、再び処理状態になる。入力された復号パラメータセットを参照し、差分画像作成処理を行う。
復号部109は、時間t=5でE5の処理を完了する。復号部109は、E5において差分画像へのポインタを差分画像処理で得られた差分画像へのポインタとしたものを出力して待機状態に遷移する。
タスク制御部105は、復号部109から復号パラメータセットが入力されると、タスク追加状態に遷移する。入力された復号パラメータセットの“タスク”は、差分画像作成処理を示す。よって、タスク以外の情報は、入力された復号パラメータセット内のものと同じで、“タスク”に復号画像作成処理を設定した新しい復号パラメータセットE6をタスクリスト15に追加し、タスク割当状態に遷移する。この時でのタスクリスト15を図6Cに示す。図6Cに示すように、最も優先度が高い復号パラメータセットはE6である。一方、E6における復号対象であるスライスBの復号画像作成処理は、スライスAの復号画像作成処理が完了していないと実行できない。このため、次に優先度が高いE2およびE4のうち、タスクリストに追加された順番が早いE2を復号部109に出力し、タスクリストからE2を削除する。その後、タスク制御部105はタスク完了待ち状態に遷移する。
復号部109は、タスク制御部105から復号パラメータセットE2が入力されると、再び処理状態になる。入力された復号パラメータセットを参照し、算術復号処理を行う。
復号部109は、時間t=7でE2の処理を完了する。復号部109は、E2において係数データポインタと予測データポインタを算術復号処理で得られた係数データと予測データへのポインタとしたものを出力して待機状態に遷移する。
タスク制御部105は、復号部109から復号パラメータセットが入力されると、タスク追加状態に遷移する。入力された復号パラメータセットの“タスク”は、算術復号処理を示す。よって、タスク以外の情報は、入力された復号パラメータセット内のものと同じで、“タスク”に差分画像作成処理を設定した新しい復号パラメータセットE7をタスクリスト15に追加し、タスク割当状態に遷移する。この時点でのタスクリスト15を図6Dに示す。図6Dに示すように、最も優先度が高い復号パラメータセットはE6である。一方、スライスBの復号画像作成処理は、スライスAの復号画像作成処理が完了していないと実行できない。このため、次に優先度が高いE4を復号部109に出力し、タスクリストからE4を削除する。その後、タスク制御部105はタスク完了待ち状態に遷移する。
復号部109は、タスク制御部105から復号パラメータセットE4が入力されると、再び処理状態になる。入力された復号パラメータセットを参照し、算術復号処理を行う。
復号部108及び復号部109は、各々時間t=9でE1およびE4の処理を完了する。復号部108は、E1において係数データポインタと予測データポインタを算術復号処理で得られた係数データと予測データへのポインタとしたものを出力して待機状態に遷移する。復号部109は、E4において係数データポインタと予測データポインタを算術復号処理で得られた係数データと予測データへのポインタとしたものを出力して待機状態に遷移する。なおタスク制御部105は、2つの復号部が同時に処理を完了して待機状態に遷移した場合には、復号部108から制御を行うものとする。
タスク制御部105は、復号部108および復号部109から復号パラメータセットE1およびE4が各々入力されると、タスク追加状態に遷移する。
タスク制御部105は、まずE1について処理を行う。入力された復号パラメータセットE1の“タスク”は、算術復号処理を示す。よって、タスク以外の情報は、入力された復号パラメータセット内のものと同じで、“タスク”に差分画像作成処理を設定した新しい復号パラメータセットE8をタスクリスト15に追加し、タスク割当状態に遷移する。この時点でのタスクリスト15を図6Eに示す。図6Eに示すように、最も優先度が高い復号パラメータセットはE6である。一方、スライスBの復号画像作成処理は、スライスAの復号画像作成処理が完了していないと実行できない。このため、次に優先度が高いE8を復号部108に出力し、タスクリストからE8を削除する。その後、タスク制御部105はタスク完了待ち状態に遷移する。
次にタスク制御部105は、復号部109から入力された復号パラメータセットE4が入力されると、タスク追加状態に遷移する。同様にして新しい復号パラメータセットE9をタスクリスト15に追加し、タスク割当状態に遷移する。この時点でのタスクリスト15を図6Fに示す。図6Fに示すように、復号パラメータセットE6の優先度が高いが、これはスライスAの復号画像作成処理が完了していないと実行できないため、次に優先度が高いE7およびE9のうち、タスクリストに追加された順番が早いE7を復号部109に出力し、タスクリストからE7を削除する。その後、タスク制御部105はタスク完了待ち状態に遷移する。
復号部108は、タスク制御部105から復号パラメータセットE8が入力されると、再び処理状態になる。入力された復号パラメータセットを参照し、差分画像作成処理を行う。また、復号部109も同様に、復号パラメータセットE7が入力されると、再び処理状態になる。入力された復号パラメータセットを参照し、差分画像作成処理を行う。
復号部108及び復号部109は、各々時間t=11でE8およびE7の処理を完了する。復号部108は、E8において差分画像へのポインタを差分画像処理で得られた差分画像へのポインタとしたものを出力して待機状態に遷移する。復号部109は、E7において差分画像へのポインタを差分画像処理で得られた差分画像へのポインタとしたものを出力して待機状態に遷移する。
タスク制御部105は、復号部108から復号パラメータセットが入力されると、タスク追加状態に遷移する。入力された復号パラメータセットの“タスク”は、差分画像処理を示す。よって、タスク以外の情報は、入力された復号パラメータセット内のものと同じで、“タスク”に復号画像作成処理を設定した新しい復号パラメータセットE10をタスクリスト15に追加し、タスク割当状態に遷移する。この時点でのタスクリスト15を図6Gに示す。図6Gに示すように、最も優先度が高い復号パラメータセットはE10であるため、復号部108にE10を出力し、タスクリストからE10を削除する。その後、タスク制御部105はタスク完了待ち状態に遷移する。
次にタスク制御部105は、復号部109から復号パラメータセットが入力されると、タスク追加状態に遷移する。同様にして新しい復号パラメータセットE11をタスクリスト15に追加し、タスク割当状態に遷移する。この時点でのタスクリスト15を図6Hに示す。図6Hに示すように、復号パラメータセットE6およびE11の優先度が高いが、いずれもスライスAの復号画像作成処理が完了していないと実行できないため、次に優先度が高いE9を復号部109に出力し、タスクリストからE9を削除する。その後、タスク制御部105はタスク完了待ち状態に遷移する。
復号部108は、タスク制御部105から復号パラメータセットE10が入力されると、再び処理状態になる。入力された復号パラメータセットを参照し、復号画像作成処理を行う。また、復号部109も同様に、復号パラメータセットE9が入力されると、再び処理状態になる。入力された復号パラメータセットを参照し、差分画像作成処理を行う。
復号部108は、時間t=12でE10の処理を完了する。復号部108は、タスク制御部105に対して、入力された復号パラメータセットE10をそのまま出力し、待機状態に遷移する。
タスク制御部105は、復号部108から復号パラメータセットが入力されると、タスク追加状態に遷移する。この時のタスクリストは、図6Iに示すようになっている。入力された復号パラメータセットの“タスク”は“復号画像作成処理”を示す。よってタスク制御部105は、作成された復号画像であるスライスAを参照する復号パラメータセットをタスクリスト15から探す。作成されたスライスAを参照する“復号画像作成処理”は、E6およびE11の2つである。そこで、待機状態でない復号部109が処理しているE9のタスクの優先度2と、見つかった2つの復号パラメータセットのうち2番目に優先度が高いE11の優先度10とを比較する。比較の結果、復号部109が処理しているタスクの優先度の方が低いことがわかるため、タスク制御部105は、復号部109にE6のタスクを割り込み処理させるべく、まず復号部109に処理中断信号を出力し、その後、復号部109から復号パラメータセットが入力されるまで待機する。
復号部109は、処理中断信号が入力されると、現在処理しているE9の算術復号処理を中断し、タスク制御部105に復号パラメータセットE9を出力して待機状態に遷移する。この時、中断した処理を後で再開できるように、復号パラメータセットE9における各種ポインタを、中断時点での値に設定しておく。
タスク制御部105は、復号部109から入力された復号パラメータセットE9を中断タスクリスト17に追加した後、タスク割当状態に遷移する。
この時のタスクリスト15も図6Iに示すようになり、また2つの復号部108、109は待機状態にある。このときのタスク割当状態において、タスクリスト15及び中断タスクリスト17内で最も優先度が高い復号パラメータセットはE6であり、スライスAの復号画像作成処理は既に完了しているため、タスク制御部105は、復号部108にE6を出力し、タスクリスト15からE6を削除する。また、2番目に優先度の高い復号パラメータセットはE11であり、スライスAの復号画像作成処理は既に完了しているため、タスク制御部105は、復号部109にE11を出力し、タスクリスト15からE11を削除する。その後、タスク制御部105はタスク完了待ち状態に遷移する。
復号部108及び復号部109は、タスク制御部105から復号パラメータセットが入力されると、再び処理状態になる。入力された復号パラメータセットを参照し、復号画像作成処理を行う。
復号部108及び復号部109は、共に時間t=13で復号画像作成処理を完了し、タスク制御部105に対して入力された復号パラメータセットE6およびE11をそのまま出力し、待機状態に遷移する。
タスク制御部105は、復号部108から復号パラメータセットE6が入力されると、タスク追加状態に遷移する。入力された復号パラメータセットE6の“タスク”は“復号画像作成処理”であるが、作成された復号画像であるスライスBを参照し、かつ“タスク”が“復号画像作成処理”である復号パラメータセットはタスクリスト15内には存在しないため、何もせずにタスク割当状態に遷移する。この時のタスクリスト15の要素数は0である。中断タスクリスト17には復号パラメータセットE9があるため、復号部108にE9を出力し、中断タスクリスト17からE9を削除する。その後、タスク完了待ち状態に遷移する。
次にタスク制御部105は、復号部109から復号パラメータセットE11が入力されると、タスク追加状態に遷移する。入力された復号パラメータセットE11の“タスク”は“復号画像作成処理”であるが、作成された復号画像であるスライスCを参照し、かつ“タスク”が“復号画像作成処理”である復号パラメータセットはタスクリスト15内には存在しないため、何もせずにタスク割当状態に遷移する。この時のタスクリストの要素数は0である。また中断タスクリスト17の要素数も0であるが、復号部108が処理中であるため、何もせずにタスク完了待ち状態に遷移する。
ここまでの、復号部108及び復号部109がそれぞれ処理した復号パラメータセットを時間順に並べると、図7のようになる。復号パラメータセットE9は、一度処理が中断され、その後に処理を再開している。
以降同様にしてスライスCの復号処理を繰り返し、1GOPの復号を完了する。
以上の方法により、グループAに属するフレームの復号処理が完了する前にでも、グループBに属するフレームやグループCに属するフレームの復号処理を開始することができ、復号部(プロセッサ)のアイドル時間を低減することが出来る。
なお、本実施の形態では復号部の数を2として説明したが、3以上でも構わない。また、本実施の形態では、1フレームに含まれるスライスの数を1として説明したが、2以上でも構わない。
また、本実施の形態では1GOP全部を復号する例を挙げているが、ストリームバッファ104が必要バイトストリームしかバッファリングしない、またはタスク制御部105が必要の無い復号パラメータセットを出力しないようにしてもよい。これにより、任意の1フレームを復号することも出来る。また、複数のGOPをまとめて復号することも可能となる。
なお、本実施の形態で説明した画像復号装置の機能は、電子回路等のハードウェアで実現してもよいし、CPUのようなコンピュータと制御プログラム(ソフトウェア)の組み合わせで実現してもよい。
本発明の画像復号装置によれば、フレーム間に依存関係がある場合でも、プロセッサのアイドル時間を短くすることができ、復号処理を高速に行うことができるため、マルチプロセッサ上で動作するソフトデコーダ等においても有効である。
15 タスクリスト
16 優先度テーブル
17 中断タスクリスト
101 画像復号装置
102 入力端子
103 出力端子
104 ストリームバッファ
105 タスク制御部
106 中間バッファ
107 フレームバッファ
108、109 復号部

Claims (8)

  1. 圧縮された画像ストリームを入力信号とし、前記入力信号を復号する画像復号装置であって、
    前記入力信号を所定のデータ単位毎に復号する、複数の復号手段と、
    前記入力信号の復号処理を、処理順序の依存関係を有する複数の処理ステップに分割し、前記復号手段で処理すべきデータ単位を処理ステップ毎に割り当てる、タスク制御手段とを備え、
    前記タスク制御手段は、前記復号手段の処理状況を検出し、その処理状況と、処理ステップ間の依存関係とに応じて、処理されるデータ単位及び処理ステップを前記復号手段に割り当て、
    前記タスク制御手段は、ひとつの前記復号手段によって復号されたデータ単位の依存関係と表示順序とを考慮して、処理すべきデータ単位が前記復号されたデータ単位に依存した処理ステップにある場合には、処理中の前記復号手段を中断させて、前記処理すべきデータ単位を前記復号手段に割り当てる、
    ことを特徴とする画像復号装置。
  2. 前記タスク制御手段は、さらに前記画像ストリームに含まれるフレーム間の依存関係を考慮して、処理されるデータ単位及び処理ステップを前記復号手段に割り当てる、
    ことを特徴とする請求項1記載の画像復号装置。
  3. 前記フレーム間の依存関係とは、他のフレームを参照するか否か、また、他のフレームから参照され得るか否かの関係である、請求項1記載の画像復号装置。
  4. フレーム間の依存関係及び処理ステップ間の依存関係を考慮し、優先的に処理すべきデータ単位の順序を規定した優先度情報をさらに備え、
    前記タスク制御手段は前記優先度情報を参照して、処理されるデータ単位及び処理ステップを前記復号手段に割り当てる、ことを特徴とする請求項2記載の画像復号装置。
  5. 前記複数の処理ステップは、入力されたバイトストリームから差分画像を作成するのに必要な係数データと、予測画像を作成するのに必要な予測モードや動きベクトルなどの予測データを復号するエントロピー復号ステップと、
    係数データに対して逆量子化および逆直交変換を施すことによって差分画像を作成する差分画像作成ステップと、
    予測データと参照に必要な復号画像とから予測画像を作成し、予測画像と差分画像とを合わせて復号画像を作成する復号画像作成ステップとを含む、請求項1記載の画像復号装置。
  6. 前記所定のデータ単位はフレームまたはスライスであることを特徴とする請求項1記載の画像復号装置。
  7. 圧縮された画像ストリームを入力信号として入力するステップと、
    前記入力した入力信号の復号処理を、処理順序の依存関係を有する複数の処理ステップに分割するステップと、
    複数の復号手段において、前記入力信号を所定のデータ単位毎に前記処理ステップ単位で復号処理を実行させるステップと、
    前記復号手段の処理状況を検出し、検出した処理状況と処理ステップ間の依存関係とに応じて、前記復号手段において処理される、データ単位及び処理ステップを決定するステップと
    ひとつの前記復号手段によって復号されたデータ単位の依存関係と表示順序とを考慮して、処理すべきデータ単位が前記復号されたデータ単位に依存した処理ステップにある場合には、処理中の前記復号手段を中断させて、前記処理すべきデータ単位を前記復号手段に割り当てるステップと、
    を含む、ことを特徴とする画像復号方法。
  8. 圧縮された画像ストリームを入力信号とし、前記入力信号を復号する画像復号装置の制御プログラムであって、
    圧縮された画像ストリームを入力信号として入力する手順と、
    前記入力した入力信号の復号処理を、処理順序の依存関係を有する複数の処理ステップに分割する手順と、
    複数の復号手段において、前記入力信号を所定のデータ単位毎に前記処理ステップ単位で復号処理を実行させる手順と、
    前記復号手段の処理状況を検出し、検出した処理状況と処理ステップ間の依存関係とに応じて、前記復号手段において処理される、データ単位及び処理ステップを決定する手順とを画像復号装置の制御手段に実行させる手順と、
    ひとつの前記復号手段によって復号されたデータ単位の依存関係と表示順序とを考慮して、処理すべきデータ単位が前記復号されたデータ単位に依存した処理ステップにある場合には、処理中の前記復号手段を中断させて、前記処理すべきデータ単位を前記復号手段に割り当てる手順とを画像復号装置の制御手段に実行させる
    ことを特徴とするプログラム。
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