JP2000295586A - 放送用情報処理装置及び放送用情報処理方法 - Google Patents

放送用情報処理装置及び放送用情報処理方法

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JP2000295586A
JP2000295586A JP9602799A JP9602799A JP2000295586A JP 2000295586 A JP2000295586 A JP 2000295586A JP 9602799 A JP9602799 A JP 9602799A JP 9602799 A JP9602799 A JP 9602799A JP 2000295586 A JP2000295586 A JP 2000295586A
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broadcast
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Kei Amano
圭 天野
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Original Assignee
Sony Corp
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  • Compression Or Coding Systems Of Tv Signals (AREA)
  • Two-Way Televisions, Distribution Of Moving Picture Or The Like (AREA)
  • Television Systems (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 データサービス放送の送信側において、コン
テンツの内容を変更したデータ送出のリアルタイム性が
確保できるようにする。 【解決手段】 DSM−CCエンコーダ44内におい
て、カルーセルデータに変換されたMHEGコンテンツ
をを蓄積して送出するために、2つのバッファ218.
219を備え、このバッファ出力をスイッチブロック2
20により択一的に選択して後段のマルチプレクサ45
に対して送出するように構成する。そして、カルーセル
データに含めるMHEGコンテンツのデータ内容を変更
する必要のある場合には、一方のバッファを使用して更
新前の内容のカルーセルデータを送出させておくのと並
行して、データ受付ブロック211で受信した更新デー
タと、データマージブロックで保持されている更新前の
セクションデータとを使用して更新したカルーセルデー
タを作成し、この更新されたカルーセルデータを他方の
バッファに蓄積させる。そして、所要のタイミングでも
ってバッファの選択を切り換えて、更新されたカルーセ
ルデータを送出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばデジタル衛
星放送などにおいてデータサービスを送信する際に、こ
のデータサービスとしての情報を処理するための放送用
情報処理装置及びその方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、デジタル衛星放送の普及が進んで
いる。デジタル衛星放送は、例えば既存のアナログ放送
と比較してノイズやフェージングに強く、高品質の信号
を伝送することが可能である。また、周波数利用効率が
向上され、多チャンネル化も図ることが可能になる。具
体的には、デジタル衛星放送であれば1つの衛星で数百
チャンネルを確保することも可能である。このようなデ
ジタル衛星放送では、スポーツ、映画、音楽、ニュース
などの専門チャンネルが多数用意されており、これらの
専門チャンネルでは、それぞれの専門のコンテンツに応
じたプログラムが放送されている。
【0003】そして、上記のようなデジタル衛星放送シ
ステムを利用して、ユーザが楽曲等の音声データをダウ
ンロードできるようにしたり、いわゆるテレビショッピ
ングとして、例えばユーザが放送画面を見ながら何らか
の商品についての購買契約を結べるようにしたりするこ
とが提案されている。つまりは、デジタル衛星放送シス
テムとして、通常の放送内容と並行したデータサービス
放送を行うものである。
【0004】一例として、楽曲データのダウンロードで
あれば、放送側においては、放送番組と並行して、楽曲
データを多重化して放送するようにする。また、この楽
曲データのダウンロードに際しては、GUI(Graphical
User Interface)画面(即ちダウンロード用の操作画面
である)を表示させることでインタラクティブな操作を
ユーザに行わせるようにされるが、このGUI画面出力
のためのデータも多重化して放送するようにされる。そ
して、受信装置を所有しているユーザ側では、所望のチ
ャンネルを選局している状態で、受信装置に対する所定
の操作によって楽曲データをダウンロードするためのG
UI画面を表示出力させるようにする。そして、この表
示された操作画面に対してユーザが操作を行うことで、
例えばこの操作に応答して、受信装置に接続したデジタ
ルオーディオ機器に対してデータを供給し、これが録音
されるようにするものである。
【0005】ところで、上記のような楽曲データをダウ
ンロードするためのGUI画面としては、例えばGUI
画面を形成するパーツ的な画像データ、テキストデータ
などの情報に加え、更には所定操作に応じた音声出力の
ための音声データなどの単位データ(ファイル)をそれ
ぞれオブジェクトとして扱い、このオブジェクトの出力
態様を所定方式によるシナリオ記述によって規定するこ
とによって、上記操作画面についての所要の表示形態及
び音声等の出力態様を実現するように構成することが考
えられる。なお、ここでは、上記GUI画面のようにし
て、記述情報によって規定されることで、或る目的に従
った機能を実現する表示画面(ここでは音声等の出力も
含む)のことを「シーン」というものとする。また、
「オブジェクト」とは、記述情報に基づいてその出力態
様が規定される画像、音声、テキスト等の単位情報を示
しており、伝送時においては、ここでは記述情報自体の
データファイルも「オブジェクト」の1つとして扱われ
るものとする。
【0006】例えば、上記のようなGUI画面の放送用
コンテンツを記述するための規格としては、MHEG(M
ultimedia Hypermedia Information Coding Experts Gr
oup)方式を採用することが考えられる。MHEGの規格
にあっては、例えば1つのMHEGコンテンツ(MHE
Gアプリケーションファイル)は、1以上のシーンによ
り形成され、これらの例えば放送映像との同期出力やシ
ーン間のトランジションが規定されるようにスクリプト
の記述が行われている。また、1シーンとしては1以上
のオブジェクトが所定の表示形態によって表示されるよ
うに、スクリプトの記述により制御されている。
【0007】そして、上記MHEGコンテンツを画像音
声などの主となる放送番組に付随させて放送する際に
は、例えば所定の伝送方式に従ってエンコードされて送
信される。この伝送方式としては、例えばDSM−CC
方式を採用することが考えられている。DSM−CC方
式にあっては、この場合であれば、MHEGコンテンツ
としてのデータをエンコードして、カルーセルといわれ
る形式の単位データに変換する。このカルーセルは、例
えば1以上のMHEGコンテンツを含んで形成され、周
期的に繰り返し送出するようにして放送信号に多重化す
るものである。受信装置側では上記DSM−CC方式方
式に従ってMHEGコンテンツとしてのデータを受信す
ると共に、この受信データについてデコード処理を施し
て、例えばモニタ装置などの画面上に、GUI画面とし
てのMHEGコンテンツを再生出力するようにされる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
なデータサービス方法においては、MHEGコンテンツ
としてのデータの一部を、放送中においてリアルタイム
に変更する必要がある場合が当然想定されるものであ
る。これはあくまでも一例であるが、例えば現在の株価
などの情報をMHEGコンテンツとして作成して、受信
側でGUI画面的に再生出力させるような場合には、時
間経過に応じて変化する株価としてのデータ部分を逐次
差し替えていく必要があることになる。
【0009】ここで、放送中においてリアルタイムにM
HEGコンテンツとしてのデータの差し替えを行って放
送するときの処理を考えた場合であるが、先にも述べた
ようにMHEGコンテンツはDSM−CC方式の下での
カルーセル方式に従って送信するようにされている。カ
ルーセル方式にあっては、或る時点でカルーセルに含め
て放送していたMHEGコンテンツの内容についての変
更がたとえ一部であったとしても、これをカルーセルと
してみた場合には、カルーセルの情報そのものの変更と
して扱われる。
【0010】このため、MHEGコンテンツの内容につ
いて一部変更があった場合には、1カルーセルを形成し
ているMHEGコンテンツ全体の内容について、変更部
分を差し替えて再構成を行い、これを再度カルーセルに
変換するという必要があることになる。つまり、例えば
1カルーセルを形成しているMHEGコンテンツ全体の
内容が1Mバイトの容量を有しているとして、その中の
例えば10バイトのデータ内容を変更するのにも、この
変更された10バイトのデータを含む1MバイトのMH
EGコンテンツ全体の内容について作り替えを行って、
これをカルーセルに変換するという手順を踏まねばなら
ない。
【0011】MHEGコンテンツとしてのデータの一部
を放送中においてリアルタイムに変更する場合において
は、実際に変更すべきタイミングに合わせて、その内容
が変更された新規のMHEGコンテンツを送出する必要
があるが、上記のような処理手順を踏んだ場合には、新
規のMHEGコンテンツをカルーセルとして送出するま
でに相応の時間がかかることになり、変更すべきタイミ
ングに合わせたデータの送出、つまりリアルタイム性の
確保が保証できない場合が起こる可能性がある。
【0012】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明は上記し
た課題を考慮して、データサービス放送の送信側におい
て、コンテンツの内容を変更したデータ送出のリアルタ
イム性が確保できるようにすることを目的とする。
【0013】このため本発明では、放送が行われるべき
放送情報について処理を行うための放送用情報処理装置
として次のように構成する。つまり、放送情報を入力し
て放送に適合する所定の伝送方式に従った放送用データ
単位として生成して出力することのできる放送用データ
出力手段と、この放送用データ出力手段から送出された
上記放送用データ単位が一時蓄積される複数のバッファ
手段と、これら複数のバッファ手段の何れか1つを選択
して、この選択されたバッファ手段に蓄積された上記放
送用データ単位を後段にあるとされる放送手段に対して
送出することのできる送出選択手段とを備える。そして
また、現在の放送情報について変更が無いとされる場合
には、放送用データ出力手段によって生成された上記現
在の放送情報から成る放送用データ単位を複数のバッフ
ァ手段のうち或る1つのバッファ手段に対して蓄積させ
た上で、送出選択手段により上記或る1つのバッファ手
段を選択するように制御すると共に、現在の放送情報に
ついて変更の必要があるとされる場合には、上記放送用
データ出力手段によって変更データを含んで形成される
更新放送用データ単位を生成させて、上記送出選択手段
が現在選択しているバッファ手段以外の他のバッファ手
段に対して蓄積させ、この後、所定タイミングで、送出
選択手段により上記他のバッファ手段を選択するように
制御する送出制御手段を備えるものである。
【0014】また、放送が行われるべき放送情報につい
て処理を行うための放送用情報処理方法として次のよう
に構成する。つまり、放送情報を入力して放送に適合す
る所定の伝送方式に従った放送用データ単位として生成
して出力することのできる放送用データ出力処理と、こ
の放送用データ出力処理により出力された放送用データ
単位を蓄積することのできる複数の情報保持領域のうち
から何れか1つを選択して、後段にあるとされる放送処
理に対して送出することのできる送出選択処理とを実行
するようにする。そしてまた、現在の放送情報について
変更が無いとされる場合には、放送用データ出力処理に
よって生成された上記現在の放送情報から成る放送用デ
ータ単位を複数の情報保持領域のうち或る1つの情報保
持領域に対して蓄積させた上で、上記送出選択処理によ
り上記或る1つの情報保持領域が選択されるように制御
すると共に、現在の放送情報について変更の必要がある
とされる場合には、放送用データ出力処理によって変更
データを含んで形成される更新放送用データ単位を生成
させて、現在において送出選択処理により選択されてい
る情報保持領域以外の他の情報保持領域に対して蓄積さ
せ、この後、所定タイミングで、送出選択処理により上
記他の情報保持領域を選択させるように制御する送出制
御処理を実行するように構成するものである。
【0015】上記した構成によれば、例えばデータサー
ビスなどの放送を行う放送側の構成として、放送に適合
する形式に変換された放送用データ単位を蓄積して送出
するためのバッファ(情報保持領域)として複数系統が
備えられる。そして、放送用データ単位を形成している
放送情報に変更すべき必要があるとされる場合には、或
る1つのバッファに変更前の放送用データ単位を蓄積さ
せて送出させている傍らで、その変更部分のデータを利
用して新規の放送用データ単位を作成して他のバッファ
に蓄積させ、所定タイミングで、この新規の放送用デー
タ単位が蓄積されたバッファからデータ送出を行うよう
に構成される。
【0016】
【発明の実施の形態】以降、本発明の実施の形態につい
て説明する。本発明の放送用情報処理装置は、デジタル
衛星放送を利用して番組を放送すると共に、受信装置側
ではこの番組に関連した楽曲データ(音声データ)等の
情報をダウンロードできるようにしたシステムに対応す
ることを前提とする。つまり、デジタル衛星放送等の放
送メディアを利用した番組(映像情報)に同期可能な形
態で付随させるダウンロード操作画面などのためのGU
Iデータを放送(インタラクティブ放送)を行うシステ
ムに対応するものである。
【0017】なお、以降の説明は次の順序で行うことと
する。 1.デジタル衛星放送システム 1−1.全体構成 1−2.GUI画面に対する操作 1−3.地上局 1−4.送信フォーマット 1−5.IRD 2.本実施の形態の情報処理装置 2−1.構成 2−2.処理動作
【0018】1.デジタル衛星放送システムの構成 1−1.全体構成 先ず、本実施の形態としての放送用情報処理装置の説明
を行うのに先立ち、本実施の形態が対応するデジタル衛
星放送システムについて説明しておく。
【0019】図1は、本実施の形態としてのデジ タル
衛星放送システムの全体構成を示すものである。この図
に示すように、デジタル衛星放送の地上局1には、テレ
ビ番組素材サーバ6からのテレビ番組放送のための素材
と、楽曲素材サーバ7からの楽曲データの素材と、音声
付加情報サーバ8からの音声付加情報と、GUIデータ
サーバからのGUIデータとが送られる。
【0020】テレビ番組素材サーバ6は、通常の放送番
組の素材を提供するサーバである。このテレビ番組素材
サーバから送られてくる音楽放送の素材は、動画及び音
声とされる。例えば、音楽放送番組であれば、上記テレ
ビ番組素材サーバ6の動画及び音声の素材を利用して、
例えば新曲のプロモーション用の動画及び音声が放送さ
れたりすることになる。
【0021】楽曲素材サーバ7は、オーディオチャンネ
ルを使用して、オーディオ番組を提供するサーバであ
る。このオーディオ番組の素材は音声のみとなる。この
楽曲素材サーバ7は、複数のオーディオチャンネルのオ
ーディオ番組の素材を地上局1に伝送する。各オーディ
オチャンネルの番組放送ではそれぞれ同一の楽曲が所定
の単位時間繰り返して放送される。各オーディオチャン
ネルは、それぞれ独立しており、その利用方法としては
各種考えられる。例えば、1つのオーディオチャンネル
では最新の日本のポップスの数曲を或る一定時間繰り返
し放送し、他のオーディオチャンネルでは最新の外国の
ポップスの数曲を或る一定時間繰り返し放送するという
ようにされる。
【0022】音声付加情報サーバ8は、楽曲素材サーバ
7から出力される楽曲の時間情報等を提供するサーバで
ある。
【0023】GUIデータサーバ9は、ユーザが操作に
用いるGUI画面を形成するための「GUIデータ(放
送用コンテンツのデータ)」を提供する。例えば後述す
るような楽曲のダウンロードに関するGUI画面であれ
ば、配信される楽曲のリストページや各楽曲の情報ペー
ジを形成するための画像データ、テキストデータ、アル
バムジャケットの静止画を形成するためのデータなどを
提供する。更には、受信設備3側にていわゆるEPG(E
lectrical Program Guide)といわれる番組表表示を行う
のに利用されるEPGデータもここから提供される。な
お、「GUIデータ」としては、例えばMHEG(Multi
media Hypermedia Information Coding Experts Group)
方式が採用される。MHEGとは、マルチメディア情
報、手順、操作などのそれぞれと、その組み合わせをオ
ブジェクトとして捉え、それらのオブジェクトを符号化
したうえで、タイトル(例えばGUI画面)として制作
するためのシナリオ記述の国際標準とされる。また、本
実施の形態ではMHEG−5を採用するものとする。
【0024】地上局1は上記テレビ番組素材サーバ6、
楽曲素材サーバ7、音声付加情報サーバ8、及びGUI
データサーバ9から伝送された情報を多重化して送信す
る。本実施の形態では、テレビ番組素材サーバ6から伝
送されたビデオデータはMPEG(Moving Picture Expe
rts Group)2方式により圧縮符号化され、オーディオデ
ータはMPEG2オーディオ方式により圧縮符号化され
る。また、楽曲素材サーバ7から伝送されたオーディオ
データは、オーディオチャンネルごとに対応して、例え
ばMPEG2オーディオ方式と、ATRAC(Adoptive
Tranform Acoustic Coding)方式と何れか一方の方式に
より圧縮符号化される。また、これらのデータは多重化
の際、キー情報サーバ10からのキー情報を利用して暗
号化される。なお、地上局1の内部構成例については後
述する。
【0025】地上局1からの信号は衛星2を介して各家
庭の受信設備3で受信される。衛星2には複数のトラン
スポンダが搭載されている。1つのトランスポンダは例
えば30Mbpsの伝送能力を有している。各家庭の受
信設備3としては、パラボラアンテナ11とIRD(Int
egrated Receiver Decorder)12と、ストレージデバイ
ス13と、モニタ装置14とが用意される。また、この
場合には、IRD12に対して操作を行うためのリモー
トコントローラ64が示されている。
【0026】パラボラアンテナ11で衛星2を介して放
送されてきた信号が受信される。この受信信号がパラボ
ラアンテナ11に取り付けられたLNB(Low Noize Blo
ck Down Converter)15で所定の周波数に変換され、I
RD12に供給される。
【0027】IRD12における概略的な動作として
は、受信信号から所定のチャンネルの信号を選局し、そ
の選局された信号から番組としてのビデオデータ及びオ
ーディオデータの復調を行ってビデオ信号、オーディオ
信号として出力する。また、IRD12では、番組とし
てのデータと共に多重化されて送信されてくる、GUI
データに基づいてGUI画面としての出力も行う。この
ようなIRD12の出力は、例えばモニタ装置14に対
して供給される。これにより、モニタ装置14では、I
RD12により受信選局した番組の画像表示及び音声出
力が行われ、また、後述するようなユーザの操作に従っ
てGUI画面を表示させることが可能となる。
【0028】ストレージデバイス13は、IRD12に
よりダウンロードされたオーディオデータ(楽曲デー
タ)を保存するためのものである。このストレージデバ
イス13の種類としては特に限定されるものではなく、
MD(Mini Disc)レコーダ/プレーヤ、DATレコーダ
/プレーヤ、DVDレコーダ/プレーヤ等を用いること
ができる。また、ストレージデバイス13としてパーソ
ナルコンピュータ装置を用い、ハードディスクのほか、
CD−R等をはじめとする記録が可能なメディアにオー
ディオデータを保存するようにすることも可能とされ
る。
【0029】また、本実施の形態の受信設備3として
は、図2に示すように、データ伝送規格としてIEEE
1394に対応したデータインターフェイスを備えたM
Dレコーダ/プレーヤ13Aを、図1に示すストレージ
デバイス13として使用することができるようになって
いる。この図に示すIEEE1394対応のMDレコー
ダ/プレーヤ13Aは、IEEE1394バス16によ
りIRD12と接続される。これによって、本実施の形
態では、IRD12にて受信された、楽曲としてのオー
ディオデータ(ダウンロードデータ)を、ATRAC方
式により圧縮処理が施されたままの状態で直接取り込ん
で記録することができる。また、MDレコーダ/プレー
ヤ13AとIRD12とをIEEE1394バス16に
より接続した場合には、上記オーディオデータの他、そ
のアルバムのジャケットデータ(静止画データ)及び歌
詞などのテキストデータを記録することも可能とされて
いる。
【0030】IRD12は、例えば電話回線4を介して
課金サーバ5と通信可能とされている。IRD12に
は、後述するようにして各種情報が記憶されるICカー
ドが挿入される。例えば楽曲のオーディオデータのダウ
ンロードが行われたとすると、これに関する履歴情報が
ICカードに記憶される。このICカードの情報は、電
話回線4を介して所定の機会、タイミングで課金サーバ
5に送られる。課金サーバ5は、この送られてきた履歴
情報に従って金額を設定して課金を行い、ユーザに請求
する。
【0031】これまでの説明から分かるように、本発明
が適用されたシステムでは、地上局1は、テレビ番組素
材サーバ6からの音楽番組放送の素材となるビデオデー
タ及びオーディオデータと、楽曲素材サーバ7からのオ
ーディオチャンネルの素材となるオーディオデータと、
音声付加情報サーバ8からの音声データと、GUIデー
タサーバ9からのGUIデータとを多重化して送信して
いる。そして、各家庭の受信設備3でこの放送を受信す
ると、例えばモニタ装置14により、選局したチャンネ
ルの番組を視聴することができる。また、番組のデータ
と共に送信されるGUIデータを利用したGUI画面と
して、第1にはEPG(Electrical Program Guide;電
子番組ガイド)画面を表示させ、番組の検索等を行うこ
とができる。また、第2には、例えば通常の番組放送以
外の特定のサービス用のGUI画面を利用して所要の操
作を行うことで、本実施の形態の場合には、放送システ
ムにおいて提供されている通常番組の視聴以外のサービ
スを享受することができる。例えば、オーディオ(楽
曲)データのダウンロードサービス用のGUI画面を表
示させて、このGUI画面を利用して操作を行えば、ユ
ーザが希望した楽曲のオーディオデータをダウンロード
してストレージデバイス13に記録して保存することが
可能になる。
【0032】なお、本実施の形態では、上記したような
GUI画面に対する操作を伴う、通常の番組放送以外の
特定のサービスを提供するデータサービス放送について
は、インタラクティブ性を有することもあり、「インタ
ラクティブ放送」ともいうことにする。
【0033】1−2.GUI画面に対する操作 ここで、上述しているインタラクティブ放送の利用例、
つまり、GUI画面に対する操作例について、図3及び
図4を参照して概略的に説明しておく。ここでは、楽曲
データ(オーディオデータ)のダウンロードを行う場合
について述べる。
【0034】先ず、図3によりIRD12に対してユー
ザが操作を行うためのリモートコントローラ64の操作
キーについて、特に主要なものについて説明しておく。
図3には、リモートコントローラ64において各種キー
が配列された操作パネル面が示されている。ここでは、
これら各種キーのうち、電源キー101、数字キー10
2、画面表示切換キー103、インタラクティブ切換キ
ー104、EPGキーパネル部105、チャンネルキー
106について説明する。
【0035】電源キー101は、IRD12の電源のオ
ン/オフを行うためのキーである。数字キー102は、
数字指定によりチャンネル切り換えを行ったり、例えば
GUI画面において数値入力操作が必要な場合に操作す
るためのキーである。画面表示切換キー103は、例え
ば通常の放送画面とEPG画面との切り換えを行うキー
である。例えば、画面表示切換キー103によりEPG
画面を呼び出した状態の下で、EPGキーパネル部10
5に配置されたキーを操作すれば、電子番組ガイドの表
示画面を利用した番組検索が行えることになる。また、
EPGキーパネル部105内の矢印キー105aは、後
述するサービス用のGUI画面におけるカーソル移動な
どにも使用することができる。インタラクティブ切換キ
ー104は、通常の放送画面と、その放送番組に付随し
たサービスのためのGUI画面との切り換えを行うため
に設けられる。チャンネルキー106は、IRD12に
おける選局チャンネルをそのチャンネル番号の昇順、降
順に従って順次切り換えていくために設けられるキーで
ある。
【0036】なお、本実施の形態のリモートコントロー
ラ64としては、例えばモニタ装置14に対する各種操
作も可能に構成されているものとされ、これに対応した
各種キーも設けられているものであるが、ここでは、モ
ニタ装置14に対応するキー等の説明は省略する。
【0037】次に、図4を参照してGUI画面に対する
操作の具体例について説明する。受信設備3により放送
を受信して所望のチャンネルを選局すると、モニタ装置
14の表示画面には、図4(a)に示すように、テレビ
番組素材サーバ6から提供された番組素材に基づく動画
像が表示される。つまり、通常の番組内容が表示され
る。ここでは、例えば音楽番組が表示されているものと
する。また、この音楽番組には楽曲のオーディオデータ
のダウンロードサービス(インタラクティブ放送)が付
随されているものとする。そして、この音楽番組が表示
されている状態の下で、例えばユーザがリモートコント
ローラ64のインタラクティブ切換キー104を操作し
たとすると、表示画面は図4(b)に示すような、オー
ディオデータのダウンロードのためのGUI画面に切り
替わる。
【0038】このGUI画面においては、先ず、画面の
左上部のテレビ番組表示エリア21Aに対して、図4
(a)にて表示されていたテレビ番組素材サーバ6から
のビデオデータによる画像が縮小化されて表示される。
また、画面の右上部には、オーディオチャンネルで放送
されている各チャンネルの楽曲のリスト21Bが表示さ
れる。また、画面の左下にはテキスト表示エリア21C
とジャケット表示エリア21Dが表示される。さらに、
画面の右側には歌詞表示ボタン22、プロフィール表示
ボタン23、情報表示ボタン24、予約録音ボタン2
5、予約済一覧表示ボタン26、録音履歴表示ボタン2
7、およびダウンロードボタン28が表示される。
【0039】ユーザは、このリスト21Bに表示されて
いる楽曲名を見ながら、興味のある楽曲を探していく。
そして、興味のある楽曲を見つけたらリモートコントロ
ーラ64の矢印キー105a(EPGキーパネル部10
5内)を操作して、その楽曲が表示されている位置にカ
ーソルを合わせた後、エンター操作を行う(例えば矢印
キー105aのセンター位置を押圧操作する)。これに
よって、カーソルを合わせた楽曲を試聴することができ
る。すなわち、各オーディオチャンネルでは、所定の単
位時間中、同一の楽曲が繰り返し放送されているので、
テレビ番組表示エリア21Aの画面はそのままで、IR
D12により上記操作により選択された楽曲のオーディ
オチャンネルに切り換えて音声出力することで、その楽
曲を聞くことができる。この時、ジャケット表示エリア
21Dにはその楽曲のMDジャケットの静止画像が表示
される
【0040】また、例えば上記の状態で歌詞表示ボタン
22にカーソルを合わせ、エンター操作を行う(以下、
ボタン表示にカーソルを合わせ、エンター操作を行うこ
とを「ボタンを押す」という)と、テキスト表示エリア
21Cに楽曲の歌詞がオーディオデータと同期したタイ
ミングで表示される。同様に、プロフィール表示ボタン
23あるいは情報表示ボタン24を押すと、楽曲に対応
するアーティストのプロフィールあるいはコンサート情
報などがテキスト表示エリア21Cに表示される。この
ように、ユーザは、現在どのような楽曲が配信されてい
るのかを知ることができ、更に各楽曲についての詳細な
情報を知ることができる。
【0041】ユーザは試聴した楽曲を購入したい場合に
は、ダウンロードボタン28を押す。ダウンロードボタ
ン28が押されると、選択された楽曲のオーディオデー
タがダウンロードされ、ストレージデバイス13に記憶
される。楽曲のオーディオデータと共に、その歌詞デー
タ、アーティストのプロフィール情報、ジャケットの静
止画データ等をダウンロードすることもできる。そし
て、このようにして楽曲のオーディオデータがダウンロ
ードされる毎に、その履歴情報がIRD12内のICカ
ードに記憶される。ICカードに記憶された情報は、例
えば1カ月に一度ずつ課金サーバ5により取り込みが行
われ、ユーザに対してデータサービスの使用履歴に応じ
た課金が行われる。これによって、ダウンロードされる
楽曲の著作権を保護することができることにもなる。
【0042】また、ユーザは予めダウンロードの予約を
行いたい場合には、予約録音ボタン25を押す。このボ
タンを押すと、GUI画面の表示が切り換わり、予約が
可能な楽曲のリストが画面全体に表示される。例えばこ
のリストは1時間単位、1週間単位、チャンル単位等で
検索した楽曲を表示することが可能である。ユーザはこ
のリストの中からダウンロードの予約を行いたい楽曲を
選択すると、その情報がIRD12内に登録される。そ
して、すでにダウンロードの予約を行った楽曲を碓認し
たい場合には、予約済一覧表示ボタン26を押すことに
より、画面全体に表示させることができる。このように
して予約された楽曲は、予約時刻になるとIRD12に
よりダウンロードされ、ストレージデバイス13に記憶
される。
【0043】ユーザはダウンロードを行った楽曲につい
て確認したい場合には、録音履歴ボタン27を押すこと
により、既にダウンロードを行った楽曲のリストを画面
全体に表示させることができる。
【0044】このように、本発明が適用されたシステム
の受信設備3では、モニタ装置14のGUI画面上に楽
曲のリストが表示される。そして、このGUI画面上の
表示にしたがって楽曲を選択するとその楽曲を試聴する
ことができ、その楽曲の歌詞やアーティストのプロフィ
ール等を知ることができる。さらに、楽曲のダウンロー
ドとその予約、ダウンロードの履歴や予約済楽曲リスト
の表示等を行うことができる。
【0045】詳しいことは後述するが、上記図4(b)
に示すようなGUI画面の表示と、GUI画面に対する
ユーザの操作に応答したGUI画面上での表示変更、及
び音声出力は、前述したMHEG方式に基づいたシナリ
オ記述により、オブジェクトの関係を規定することによ
り実現される。ここでいうオブジェクトとは、図4
(b)に示された各ボタンに対応するパーツとしての画
像データや各表示エリアに表示される素材データとな
る。そして、本明細書においては、このGUI画面のよ
うな、シナリオ(スクリプト)記述によってオブジェク
ト間の関係が規定されることで、或る目的に従った情報
の出力態様(画像表示や音声出力等)が実現される環境
を「シーン」というものとする。また、1シーンを形成
するオブジェクトとしては、シナリオ記述のファイル自
体も含まれるものとする。
【0046】以上、説明したように、本発明が適用され
たデジタル衛星放送システムでは放送番組が配信される
と共に、複数のオーディオチャンネルを使用して楽曲の
オーディオデータが配信される。そして、配信されてい
る楽曲のリスト等を使用して所望の楽曲を探し、そのオ
ーディオデータをストレージデバイス13に簡単に保存
することができる。なお、デジタル衛星放送システムに
おける番組提供以外のサービスとしては、上記した楽曲
データのダウンロードの他にも各種考えられる。例え
ば、いわゆるテレビショッピングといわれる商品紹介番
組を放送した上で、GUI画面としては購買契約が結べ
るようなものを用意することも考えられる。
【0047】1−3.地上局 これまで、本実施の形態としてのデジタル衛星放送シス
テムの概要について説明したが、以降、このシステムに
ついてより詳しい説明を行っていくこととする。そこ
で、先ず地上局1の構成について図5を参照して説明す
る。
【0048】なお、以降の説明にあたっては、次のこと
を前提とする。本実施の形態では、地上局1から衛星2
を介しての受信設備3への送信を行うのにあたり、DS
M−CC(デジタル蓄積メディア・コマンド・アンド・
コントロール;Digital Strage Media-Command and Con
trol)プロトコルを採用する。DSM−CC(MPEG
−part6)方式は、既に知られているように、例え
ば、何らかのネットワークを介して、デジタル蓄積メデ
ィア(DSM)に蓄積されたMPEG符号化ビットスト
リームを取り出し(Retrieve)たり、或いはDSMに対し
てストリームを蓄積(Store)するためのコマンドや制御
方式を規定したものである。そして本実施の形態におい
ては、このDSM−CC方式がデジタル衛星放送システ
ムにおける伝送規格として採用されているものである。
そして、DSM−CC方式によりデータ放送サービス
(例えばGUI画面など)のコンテンツ(オブジェクト
の集合)を伝送するためには、コンテンツの記述形式を
定義しておく必要がある。本実施の形態では、この記述
形式の定義として先に述べたMHEGが採用されるもの
である。
【0049】図5に示す地上局1の構成において、テレ
ビ番組素材登録システム31は、テレビ番組素材サーバ
6から得られた素材データをAVサーバ35に登録す
る。この素材データはテレビ番組送出システム39に送
られ、ここでビデオデータは例えばMPEG2方式で圧
縮され、オーディオデータは、例えばMPEG2オーデ
ィオ方式によりパケット化される。テレビ番組送出シス
テム39の出力はマルチプレクサ45に送られる。
【0050】また、楽曲素材登録システム32では、楽
曲素材サーバ7からの素材データ、つまりオーディオデ
ータを、MPEG2オーディオエンコーダ36A、及び
ATRACエンコーダ36Bに供給する。MPEG2オ
ーディオエンコーダ36A、ATRACエンコーダ36
Bでは、それぞれ供給されたオーディオデータについて
エンコード処理(圧縮符号化)を行った後、MPEGオ
ーディオサーバ40A及びATRACオーディオサーバ
40Bに登録させる。MPEGオーディオサーバ40A
に登録されたMPEGオーディオデータは、MPEGオ
ーディオ送出システム43Aに伝送されてここでパケッ
ト化された後、マルチプレクサ45に伝送される。AT
RACオーディオサーバ40Bに登録されたATRAC
データは、ATRACオーディオ送出システム43Bに
4倍速ATRACデータとして送られ、ここでパケット
化されてマルチプレクサ45に送出される。
【0051】また、音声付加情報登録システム33で
は、音声付加情報サーバ8からの素材データである音声
付加情報を音声付加情報データベース37に登録する。
この音声付加情報データベース37に登録された音声付
加情報は、音声付加情報送出システム41に伝送され、
同様にして、ここでパケット化されてマルチプレクサ4
5に伝送される。
【0052】また、GUI用素材登録システム34で
は、GUIデータサーバ9からの素材データであるGU
Iデータを、GUI素材データベース38に登録する。
【0053】GUI素材データベース38に登録された
GUI素材データは、GUIオーサリングシステム42
に伝送され、ここで、GUI画面、即ち図4にて述べた
「シーン」としての出力が可能なデータ形式となるよう
に処理が施される。
【0054】つまり、GUIオーサリングシステム42
に伝送されてくるデータとしては、例えば、楽曲のダウ
ンロードのためのGUI画面であれば、アルバムジャケ
ットの静止画像データ、歌詞などのテキストデータ、更
には、操作に応じて出力されるべき音声データなどであ
る。上記した各データはいわゆるモノメディアといわれ
るが、GUIオーサリングシステム42では、MHEG
オーサリングツールを用いて、これらのモノメディアデ
ータを符号化して、これをオブジェクトとして扱うよう
にする。そして、例えば図4(b)にて説明したような
シーン(GUI画面)の表示態様と操作に応じた画像音
声の出力態様が得られるように上記オブジェクトの関係
を規定したシナリオ記述ファイル(スクリプト)と共に
MHEG−5のコンテンツを作成する。また、図4
(b)に示したようなGUI画面では、テレビ番組素材
サーバ6の素材データを基とする画像・音声データ(M
PEGビデオデータ、MPEGオーディオデータ)と、
楽曲素材サーバ7の楽曲素材データを基とするMPEG
オーディオデータ等も、GUI画面に表示され、操作に
応じた出力態様が与えられる。従って、上記シナリオ記
述ファイルとしては、上記GUIオーサリングシステム
42では、上記したテレビ番組素材サーバ6の素材デー
タを基とする画像・音声データ、楽曲素材サーバ7の楽
曲素材データを基とするMPEGオーディオデータ、更
には、音声付加情報サーバ8を基とする音声付加情報も
必要に応じてオブジェクトとして扱われて、MHEGの
スクリプトによる規定が行われる。
【0055】なお、GUIオーサリングシステム42か
ら伝送されるMHEGコンテンツのデータとしては、ス
クリプトファイル、及びオブジェクトとしての各種静止
画データファイルやテキストデータファイル(更には音
声データファイル)などとなるが、静止画データは、例
えばJPEG(Joint Photograph Experts Group)方式で
圧縮された640×480ピクセルのデータとされ、テ
キストデータは例えば800文字以内のファイルとされ
る。
【0056】GUIオーサリングシステム42にて得ら
れたMHEGコンテンツのデータはDSM−CCエンコ
ーダ44に伝送される。DSM−CCエンコーダ44で
は、MPEG2フォーマットに従ったビデオ、オーディ
オデータのデータストリームに多重できる形式のトラン
スポートストリーム(以下TS(Transport Stream)とも
略す)に変換して、パケット化されてマルチプレクサ4
5に出力される。
【0057】マルチプレクサ45においては、テレビ番
組送出システム39からのビデオパケットおよびオーデ
ィオパケットと、MPEGオーディオ送出システム43
Aからのオーディオパケットと、ATRACオーディオ
送出システム43Bからの4倍速オーディオパケット
と、音声付加情報送出システム41からの音声付加情報
パケットと、GUIオーサリングシステム42からのG
UIデータパケットとが時間軸多重化されると共に、キ
ー情報サーバ10(図1)から出力されたキー情報に基
づいて暗号化される。
【0058】マルチプレクサ45の出力は電波送出シス
テム46に伝送され、ここで例えば誤り訂正符号の付
加、変調、及び周波数変換などの処理を施された後、ア
ンテナから衛星2に向けて送信出力するようにされる。
【0059】1−4.送信フォーマット 次に、DSM−CC方式に基づいて規定された本実施の
形態の送信フォーマットについて説明する。図6は、地
上局1から衛星2に送信出力される際のデータの一例を
示している。なお、前述したように、この図に示す各デ
ータは実際には時間軸多重化されているものである。ま
た、この図では、図6に示すように、時刻t1から時刻
t2の間が1つのイベントとされ、時刻t2から次のイ
ベントとされる。ここでいうイベントとは、例えば音楽
番組のチャンネルであれば、複数楽曲のラインナップの
組を変更する単位であり、時間的には30分或いは1時
間程度となる。
【0060】図6に示すように、時刻t1から時刻t2
のイベントでは、通常の動画の番組放送で、所定の内容
A1を有する番組が放送されている。また、時刻t2か
ら始めるイベントでは、内容A2としての番組が放送さ
れている。この通常の番組で放送されているのは動画と
音声である。
【0061】MPEGオーディオチャンネル(1)〜
(10)は、例えば、チャンネルCH1からCH10の
10チャンネル分用意される。このとき、各オーディオ
チャンネルCH1,CH2,CH3・・・・CH10で
は、1つのイベントが放送されている間は同一楽曲が繰
り返し送信される。つまり、時刻t1〜t2のイベント
の期間においては、オーディオチャンネルCH1では楽
曲B1が繰り返し送信され、オーディオチャンネルCH
2では楽曲C1が繰り返し送信され、以下同様に、オー
ディオチャンネルCH10では楽曲K1が繰り返し送信
されることになる。これは、その下に示されている4倍
速ATRACオーディオチャンネル(1)〜(10)に
ついても共通である。
【0062】つまり、図6において、MPEGオーディ
オチャンネルと4倍速ATRACオーディオチャンネル
のチャンネル番号である( )内の数字が同じものは同
じ楽曲となる。また、音声付加情報のチャンネル番号で
ある( )内の数字は、同じチャンネル番号を有するオ
ーディオデータに付加されている音声付加情報である。
更に、GUIデータとして伝送される静止画データやテ
キストデータも各チャンネルごとに形成されるものであ
る。これらのデータは、図7(a)〜(d)に示すよう
にMPEG2のトランスポートパケット内で時分割多重
されて送信され、図7(e)〜(h)に示すようにして
IRD12内では各データパケットのヘッダ情報を用い
て再構築される。
【0063】また、上記図6及び図7に示した送信デー
タのうち、少なくとも、データサービス(TV放送(又
はオーディオ放送)に同期したMHEGコンテンツの放
送、又はインタラクティブ放送)に利用されるGUIデ
ータは、DSM−CC方式に則って論理的には次のよう
にして形成されるものである。ここでは、DSM−CC
エンコーダ44から出力されるトランスポートストリー
ムのデータに限定して説明する。
【0064】図8(a)に示すように、DSM−CC方
式によって伝送される本実施の形態のデータ放送サービ
スは、Service Gatewayという名称のル
ートディレクトリの中に全て含まれる。Service
Gatewayに含まれるオブジェクトとしては、デ
ィレクトリ(Directory),ファイル(Fil
e),ストリーム(Stream),ストリームイベン
ト(Stream Event)などの種類が存在す
る。
【0065】これらのうち、ファイルは静止画像、音
声、テキスト、更にはMHEGにより記述されたスクリ
プトなどの個々のデータファイルとされる。ストリーム
は例えば、他のデータサービスやAVストリーム(TV
番組素材としてのMPEGビデオデータ、オーディオデ
ータ、楽曲素材としてのMPEGオーディオデータ、A
TRACオーディオデータ等)にリンクする情報が含ま
れる。また、ストリームイベントは、同じくリンクの情
報と時刻情報が含まれる。ディレクトリは相互に関連す
るデータをまとめるフォルダである。
【0066】そして、DSM−CC方式では、図8
(b)に示すようにして、これらの単位情報とServ
ice Gatewayをそれぞれオブジェクトという
単位と捉え、それぞれをBIOPメッセージという形式
に変換する。なお、本発明に関わる説明では、ファイ
ル,ストリーム,ストリームイベントの3つのオブジェ
クトの区別は本質的なものではないので、以下の説明で
はこれらをファイルとしてのオブジェクトに代表させて
説明する。
【0067】そして、DSM−CC方式では、図8
(c)に示すモジュールといわれるデータ単位を生成す
る。このモジュールは、図8(b)に示したBIOPメ
ッセージ化されたオブジェクトを1つ以上含むようにさ
れたうえで、BIOPヘッダが付加されて形成される可
変長のデータ単位であり、後述する受信側における受信
データのバッファリング単位となる。また、DSM−C
C方式としては、1モジュールを複数のオブジェクトに
より形成する場合の、オブジェクト間の関係については
特に規定、制限はされていない。つまり、極端なことを
いえば、全く関係の無いシーン間における2以上のオブ
ジェクトにより1モジュールを形成したとしても、DS
M−CC方式のもとでの規定に何ら違反するものではな
い。
【0068】このモジュールは、MPEG2フォーマッ
トにより規定されるセクションといわれる形式で伝送す
るために、図8(d)に示すように、機械的に「ブロッ
ク」といわれる原則固定長のデータ単位に分割される。
但し、モジュールにおける最後のブロックについては規
定の固定長である必要はないものとされている。このよ
うに、ブロック分割を行うのはMPEG2フォーマット
において、1セクションが4KBを越えてはならないと
いう規定があることに起因する。また、この場合には上
記ブロックとしてのデータ単位と、セクションとは同義
なものとなる。
【0069】このようにしてモジュールを分割して得た
ブロックは、図8(e)に示すようにしてヘッダが付加
されてDDB(Download Data Block)というメッセージ
の形式に変換される。
【0070】また、上記DDBへの変換と並行して、D
SI(Download Server Initiate)及びDII(Download
Indication Information)という制御メッセージが生成
される。上記DSI及びDIIは、受信側(IRD1
2)で受信データからモジュールを取得する際に必要と
なる情報であり、DSIは主として、次に説明するカル
ーセル(モジュール)の識別子、カルーセル全体に関連
する情報(カルーセルが1回転する時間、カルーセル回
転のタイムアウト値)等の情報を有する。また、データ
サービスのルートディレクトリ(Service Ga
teway)の所在を知るための情報も有する(オブジ
ェクトカルーセル方式の場合)。
【0071】DIIは、カルーセルに含まれるモジュー
ルごとに対応する情報であり、モジュールごとのサイ
ズ、バージョン、そのモジュールのタイムアウト値など
の情報を有する。
【0072】そして、図8(f)に示すように、上記D
DB、DSI、DIIの3種類のメッセージをセクショ
ンのデータ単位に対応させて周期的に、かつ、繰り返し
送出するようにされる。これにより、受信機側では例え
ば目的のGUI画面(シーン)を得るのに必要なオブジ
ェクトが含まれているモジュールをいつでも受信できる
ようにされる。本明細書では、このような伝送方式を回
転木馬に例えて「カルーセル方式」といい、図8(f)
に示すようにして模式的に表されるデータ伝送形態をカ
ルーセルというものとする。ここで、1カルーセルに含
まれるモジュールとしては複数とされて構わない。例え
ば、1カルーセルにより1つのデータサービスに必要な
複数のモジュールを伝送するようにしてもよいものであ
る。また、「カルーセル方式」としては、「データカル
ーセル方式」のレベルと「オブジェクトカルーセル方
式」のレベルとに分けられる。特にオブジェクトカルー
セル方式では、ファイル、ディレクトリ、ストリーム、
サービスゲートウェイなどの属性を持つオブジェクトを
データとしてカルーセルを用いて転送する方式で、ディ
レクトリ構造を扱えることがデータカルーセル方式と大
きく異なる。本実施の形態のシステムでは、オブジェク
トカルーセル方式を採用するものとされる。
【0073】また、図9に、MHEG方式に則ったデー
タサービスとしてのファイル(MHEG applic
ation file)のディレクトリ構造例を示す。
上述のようにオブジェクトカルーセル方式は、このディ
レクトリ構造を扱えることに特徴を有する。通常、Se
rvice Domainの入り口となる(MHEG
application file)は、必ず、Ser
vice Gatewayの直下にある、app0/s
tartupというファイルとなる。基本的には、Se
rvice Domain(Service Gate
way)の下にapplication direct
ory(app0,app1・・・appN)があり、
その下にstartupといわれるアプリケーション・
ファイルと、applicationを構成する各sc
eneのdirectory(scene0,scen
e1・・・)があるようにされる。更にscene d
irectoryの下には、MHEG scene f
ileとsceneを構成する各content fi
leがおかれることとしている。
【0074】また、上記のようにしてカルーセルにより
送信されるGUIデータを含む放送用のデータ、つま
り、図5のマルチプレクサ45から出力されるデータと
しては、トランスポートストリームの形態により出力さ
れる。このトランスポートストリームは例えば図10に
示す構造を有する。図10(a)には、トランスポート
ストリームが示されている。このトランスポートストリ
ームとはMPEGシステムで定義されているビット列で
あり、図のように188バイトの固定長パケット(トラ
ンスポートパケット)の連結により形成される。
【0075】そして、各トランスポートパケットは、図
10(b)に示すようにヘッダと特定の個別パケットに
付加情報を含めるためのアダプテーションフィールドと
パケットの内容(ビデオ/オーディオデータ等)を表す
ペイロード(データ領域)とからなる。
【0076】ヘッダは、例えば実際には4バイトとさ
れ、図10(c)に示すように、先頭には必ず同期バイ
トがあるようにされ、これより後ろの所定位置にそのパ
ケットの識別情報であるPID(Packet_I
D)、スクランブルの有無を示すスクランブル制御情
報、後続するアダプテーションフィールドやペイロード
の有無等を示すアダプテーションフィールド制御情報が
格納されている。
【0077】これらの制御情報に基づいて、受信装置側
ではパケット単位でデスクランブルを行い、また、デマ
ルチプレクサによりビデオ/オーディオ/データ等の必
要パケットの分離・抽出を行うことができる。また、ビ
デオ/オーディオの同期再生の基準となる時刻情報を再
生することもここで行うことができる。
【0078】また、これまでの説明から分かるように、
1つのトランスポートストリームには複数チャンネル分
の映像/音声/データのパケットが多重されているが、
それ以外にPSI(Program Specific Information)とい
われる選局を司るための信号や、限定受信(個人の契約
状況により有料チャンネルの受信可不可を決定する受信
機能)に必要な情報(EMM/ECM)、EPGなどの
サービスを実現するためのSI(Service Information)
が同時に多重されている。
【0079】PSIは、図11に示すようにして、4つ
のテーブルで構成されている。それぞれのテーブルは、
セクション形式というMPEG Systemに準拠し
た形式で表されている。図11(a)には、NIT(Net
work Informataion Table)及びCAT(Conditional Acc
ess Table)のテーブルが示されている。NITは、全キ
ャリアに同一内容が多重されている。キャリアごとの伝
送諸元(偏波面、キャリア周波数、畳み込みレート等)
と、そこに多重されているチャンネルのリストが記述さ
れている。NITのPIDとしては、PID=0x0010と
されている。
【0080】CATもまた、全キャリアに同一内容が多
重される。限定受信方式の識別と契約情報等の個別情報
であるEMM(Entitlement Management Message)パケッ
トのPIDが記述されている。PIDとしては、PID
=0x0001により示される。
【0081】図11(b)には、キャリアごとに固有の
内容を有する情報として、PATが示される。PATに
は、そのキャリア内のチャンネル情報と、各チャンネル
の内容を表すPMTのPIDが記述されている。PID
としては、PID=0x0000により示される。
【0082】また、キャリアにおけるチャンネルごとの
情報として、図11(c)に示すPMT(Program Map T
able)のテーブルを有する。PMTは、チャンネル別の
内容が多重されている。例えば、図11(d)に示すよ
うな、各チャンネルを構成するコンポーネント(ビデオ
/オーディオ等)と、デスクランブルに必要なECM(E
ncryption Control Message)パケットのPIDが記述さ
れているPMTのPIDは、PATにより指定される。
【0083】また、SIは、図示は省略するが、PSI
と同様にセクション形式のテーブルとされ、ここにEP
Gに関する情報が記述される。IRD側では、このテー
ブルから必要とされる情報を抽出して画面上に表示する
ようにされている。そして、このSIの代表的なテーブ
ルとしては、SDT(Service DescriptionTable)とEI
T(Event Information Table)が挙げられる。SDT
は、チャンネル情報を表すもので、チャンネル番号、チ
ャンネル名、チャンネル内容等が記述される。PIDと
しては、PID=0x0011により示されることになってい
る。EITは、番組情報を表すもので、番組名、番組開
始時刻、番組のあらすじ、ジャンル等が記述されてい
る。PIDとしては、PID=0x0012により示される。
なお、上記PSI及びSIとしての情報は、図5に示し
たマルチプレクサ45において、TSとしての形式のデ
ータに対して付加される。
【0084】1−5.IRD 続いて、受信設備3に備えられるIRD12の一構成例
について図12を参照して説明する。
【0085】この図に示すIRD12において、入力端
子T1には、パラボラアンテナ11のLNB15により
所定の周波数に変換された受信信号を入力してチューナ
/フロントエンド部51に供給する。チューナ/フロン
トエンド部51では、CPU(Central Processing Uni
t)80からの伝送諸元等を設定した設定信号に基づい
て、この設定信号により決定されるキャリア(受信周波
数)を受信して、例えばビタビ復調処理や誤り訂正処理
等を施すことで、トランスポートストリームを得るよう
にされる。チューナ/フロントエンド部51にて得られ
たトランスポートストリームは、デスクランブラ52に
対して供給される。また、チューナ/フロントエンド部
51では、トランスポートストリームからPSIのパケ
ットを取得し、その選局情報を更新すると共に、トラン
スポートストリームにおける各チャンネルのコンポーネ
ントPIDを得て、例えばCPU80に伝送する。CP
U80では、取得したPIDを受信信号処理に利用する
ことになる。
【0086】デスクランブラ52では、ICカード65
に記憶されているデスクランブルキーデータをCPU8
0を介して受け取ると共に、CPU80によりPIDが
設定される。そして、このデスクランブルキーデータと
PIDとに基づいてデスクランブル処理を実行し、トラ
ンスポート部53に対して伝送する。
【0087】トランスポート部53は、デマルチプレク
サ70と、例えばDRAM等により構成されるキュー
(Queue)71とからなる。キュー(Queue)71は、モ
ジュール単位に対応した複数のメモリ領域が列となるよ
うにして形成されているものとされ、例えば本実施の形
態では、32列のメモリ領域が備えられる。つまり、最
大で32モジュールの情報を同時に格納することができ
る。
【0088】デマルチプレクサ70の概略的動作として
は、CPU80のDeMUXドライバ82により設定さ
れたフィルタ条件に従って、デスクランブラ52から供
給されたトランスポートストリームから必要なトランス
ポートパケットを分離し、必要があればキュー71を作
業領域として利用して、先に図7(e)〜(h)により
示したような形式のデータを得て、それぞれ必要な機能
回路部に対して供給する。デマルチプレクサ70にて分
離されたMPEGビデオデータは、MPEG2ビデオデ
コーダ55に対して入力され、MPEGオーディオデー
タは、MPEGオーディオデコーダ54に対して入力さ
れる。これらデマルチプレクサ70により分離されたM
PEGビデオ/オーディオデータの個別パケットは、P
ES(Packetized Elementary Stream)と呼ばれる形式で
それぞれのデコーダに入力される。
【0089】また、トランスポートストリームにおける
MHEGコンテンツのデータについては、デマルチプレ
クサ70によりトランスポートストリームからトランス
ポートパケット単位で分離抽出されながらキュー71の
所要のメモリ領域に書き込まれていくことで、モジュー
ル単位にまとめられるようにして形成される。そして、
このモジュール単位にまとめられたMHEGコンテンツ
のデータは、CPU80の制御によってデータバスを介
して、メインメモリ90内のDSM−CCバッファ91
に書き込まれて保持される。
【0090】また、トランスポートストリームにおける
4倍速ATRACデータ(圧縮オーディオデータ)も、
例えばトランスポートパケット単位で必要なデータがデ
マルチプレクサ70により分離抽出されてIEEE13
94インターフェイス60に対して出力される。また、
IEEE1394インターフェイス60を介した場合に
は、オーディオディオデータの他、ビデオデータ及び各
種コマンド信号等を送出することも可能とされる。
【0091】PESとしての形式によるMPEGビデオ
データが入力されたMPEG2ビデオデコーダ55で
は、メモリ55Aを作業領域として利用しながらMPE
G2フォーマットに従って復号化処理を施す。復号化さ
れたビデオデータは、表示処理部58に供給される。
【0092】表示処理部58には、上記MPEG2ビデ
オデコーダ55から入力されたビデオデータと、後述す
るようにしてメインメモリ90のMHEGバッファ92
にて得られるデータサービス用のGUI画面等のビデオ
データが入力される。表示処理部58では、このように
して入力されたビデオデータについて所要の信号処理を
施して、所定のテレビジョン方式によるアナログオーデ
ィオ信号に変換してアナログビデオ出力端子T2に対し
て出力する。これにより、アナログビデオ出力端子T2
とモニタ装置14のビデオ入力端子とを接続すること
で、例えば先に図4に示したような表示が行われる。
【0093】また、PESによるMPEGオーディオデ
ータが入力されるMPEG2オーディオデコーダ54で
は、メモリ54Aを作業領域として利用しながらMPE
G2フォーマットに従って復号化処理を施す。復号化さ
れたオーディオデータは、D/Aコンバータ56及び光
デジタル出力インターフェイス59に対して供給され
る。
【0094】D/Aコンバータ56では、入力されたオ
ーディオデータについてアナログ音声信号に変換してス
イッチ回路57に出力する。スイッチ回路57では、ア
ナログオーディオ出力端子T3又はT4の何れか一方に
対してアナログ音声信号を出力するように信号経路の切
換を行う。ここでは、アナログオーディオ出力端子T3
はモニタ装置14の音声入力端子と接続されるために設
けられているものとされる。また、アナログオーディオ
出力端子T4はダウンロードした楽曲をアナログ信号に
より出力するための端子とされる。また、光デジタル出
力インターフェイス59では、入力されたデジタルオー
ディオデータを光デジタル信号に変換して出力する。こ
の場合、光デジタル出力インターフェイス59は、例え
ばIEC958に準拠する。
【0095】メインメモリ90は、CPU80が各種制
御処理を行う際の作業領域として利用されるものであ
る。そして、本実施の形態では、このメインメモリ90
において、前述したDSM−CCバッファ91と、MH
EGバッファ92としての領域が割り当てられるように
なっている。MHEGバッファ92には、MHEG方式
によるスクリプトの記述に従って生成された画像データ
(例えばGUI画面の画像データ)を生成するための作
業領域とされ、ここで生成された画像データはバスライ
ンを介して表示処理部58に供給される。
【0096】CPU80は、IRD12における全体制
御を実行する。このなかには、デマルチプレクサ70に
おけるデータ分離抽出についての制御も含まれる。ま
た、獲得したMHEGコンテンツのデータについてデコ
ード処理を施すことで、スクリプトの記述内容に従って
GUI画面(シーン)を構成して出力するための処理も
実行する。
【0097】このため、本実施の形態のCPU80とし
ては、主たる制御処理を実行する制御処理部81に加
え、例えば少なくとも、DeMUXドライバ82、DS
M−CCデコーダブロック83、及びMHEGデコーダ
ブロック84が備えられる。本実施の形態では、このう
ち、少なくともDSM−CCデコーダブロック83及び
MHEGデコーダブロック84については、ソフトウェ
アにより構成される。DeMUXドライバ82は、入力
されたトランスポートストリームのPIDに基づいてデ
マルチプレクサ70におけるフィルタ条件を設定する。
DSM−CCデコーダブロック83は、DSM−Man
agerとしての機能を有するものであり、DSM−C
Cバッファ91に格納されているモジュール単位のデー
タについて、MHEGコンテンツのデータに再構築す
る。また、MHEGデコーダブロック84からのアクセ
スに従って所要のDSM−CCデコード等に関連する処
理を実行する。
【0098】MHEGデコーダブロック84は、DSM
−CCデコーダブロック83により得られたMHEGコ
ンテンツのデータ、つまり、DSM−CCバッファ91
にて得られているMHEGコンテンツのデータにアクセ
スして、シーン出力のためのデコード処理を行う。つま
り、そのMHEGコンテンツのスクリプトファイルによ
り規定されているオブジェクト間の関係を実現していく
ことで、シーンを形成するものである。この際、シーン
としてGUI画面を形成するのにあたっては、MHEG
バッファ92を利用して、ここで、スクリプトファイル
の内容に従ってGUI画面の画像データを生成するよう
にされる。
【0099】DSM−CCデコーダブロック83及びM
HEGデコーダブロック84間のインターフェイスに
は、U−U API(DSM−CC U−U API(A
pplivation Portability Interface))が採用される。
U−U APIは、例えばクライアント(MHEGデコ
ーダブロック84)側がDSM Managerオブジ
ェクト(DSMの機能を実現するサーバオブジェクト;
DSM−CCデコーダブロック83)にアクセスするた
めのインターフェイスであり、カルーセルに含まれるS
ervice Gateway,Directory,
File,Stream,Stream Eventな
どの属性を有するオブジェクトをファイルシステムのよ
うにして構造的にアクセスすることができるようにした
APIとされる。
【0100】このAPIを通じてカルーセルに含まれる
オブジェクトへのアクセスを行うことで、カルーセルを
使用するプログラム(クライアント)がカルーセル受信
動作を関知することなく、バス名を使用してオブジェク
トにアクセスすることが可能になる。
【0101】また、このU−U APIは、下層のデー
タ転送方式に関わらず利用することが出来るように規定
されたインターフェイスの集合であることから、このA
PIを利用するプログラムは、U−U APIを提供す
るどのようなデータ転送方式においても利用できるとい
う利点を有する。
【0102】ここで、CPU80の制御によりトランス
ポートストリームから1シーンを形成するのに必要な目
的のオブジェクトを抽出するための動作例について説明
しておく。
【0103】DSM−CCでは、トランスポートストリ
ーム中のオブジェクトの所在を示すのにIOR(Interop
erable Object Reference)が使用される。IORには、
オブジェクトを見つけ出すためのカルーセルに対応する
識別子、オブジェクトの含まれるモジュールの識別子
(以下module_idと表記)、1つのモジュール
中でオブジェクトを特定する識別子(以下object
_keyと表記)のほかに、オブジェクトの含まれるモ
ジュールの情報を持つDIIを識別するためのタグ(a
ssociation_tag)情報を含んでいる。ま
た、モジュール情報を持つDIIには、1つ以上のモジ
ュールそれぞれについてのmodule_id、モジュ
ールの大きさ、バージョンといった情報と、そのモジュ
ールを識別するためのタグ(association_
tag)情報を含んでいる。
【0104】トランスポートストリームから抜き出され
たIORがCPU80において識別された場合に、その
IORで示されたオブジェクトを受信、分離して得るプ
ロセスは、例えば次のようになる。 (Pr1) CPU80のDeMUXドライバ82で
は、IORのassociation_tagと同じ値
を持つエレメンタリーストリーム(以下ESと表記)
を、カルーセルにおけるPMTのESループから探し出
してPIDを得る。このPIDを持つESにDIIが含
まれていることになる。 (Pr2) このPIDとtable_id_exte
nsionとをフィルタ条件としてデマルチプレクサ7
0に対して設定する。これにより、デマルチプレクサ7
0では、DIIを分離してCPU80に対して出力す
る。 (Pr3) DIIの中で、先のIORに含まれていた
module_idに相当するモジュールのassoc
iation_tagを得る。 (Pr4) 上記association_tagと同
じ値を有するESを、PMTのESループ(カルーセ
ル)から探し出し、PIDを得る。このPIDを有する
ESに目的とするモジュールが含まれる。 (Pr5) 上記PIDとmodule_idとをフィ
ルタ条件として設定して、デマルチプレクサ70による
フィルタリングを行う。このフィルタ条件に適合して分
離抽出されたトランスポートパケットがキュー71の所
要のメモリ領域(列)に格納されていくことで、最終的
には、目的のモジュールが形成される。 (Pr6) 先のIORに含まれていたobject_
keyに相当するオブジェクトをこのモジュールから抜
き出す。これが目的とするオブジェクトになる。このモ
ジュールから抜き出されたオブジェクトは、例えば、D
SM−CCバッファ91の所定の領域に書き込みが行わ
れる。例えば、上記動作を繰り返し、目的とするオブジ
ェクトを集めてDSM−CCバッファ91に格納してい
くことで、必要とされるシーンを形成するMHEGコン
テンツが得られることになる。
【0105】マンマシンインターフェイス61では、リ
モートコントローラ64から送信されてきたコマンド信
号を受信してCPU80に対して伝送する。CPU80
では、受信したコマンド信号に応じた機器の動作が得ら
れるように、所要の制御処理を実行する。
【0106】ICカードスロット62にはICカード6
5が挿入される。そして、この挿入されたICカード6
5に対してCPU80によって情報の書き込み及び読み
出しが行われる。
【0107】モデム63は、電話回線4を介して課金サ
ーバ5と接続されており、CPU80の制御によってI
RD12と課金サーバ5との通信が行われるように制御
される。
【0108】ここで、上記構成によるIRD12におけ
るビデオ/オーディオソースの信号の流れを、図4によ
り説明した表示形態に照らし合わせながら補足的に説明
する。図4(a)に示すようにして、通常の番組を出力
する場合には、入力されたトランスポートストリームか
ら必要な番組のMPEGビデオデータとMPEGオーデ
ィオデータとが抽出されて、それぞれ復号化処理が施さ
れる。そして、このビデオデータとMPEGオーディオ
データが、それぞれアナログビデオ出力端子T2と、ア
ナログオーディオ出力端子T3に出力されることで、モ
ニタ装置14では、放送番組の画像表示と音声出力が行
われる。
【0109】また、図4(b)に示したGUI画面を出
力する場合には、入力されたトランスポートストリーム
から、このGUI画面(シーン)に必要なMHEGコン
テンツのデータをトランスポート部53により分離抽出
してDSM−CCバッファ91に取り込む。そして、こ
のデータを利用して、前述したようにDSM−CCデコ
ーダブロック83及びMHEGデコーダブロック84が
機能することで、MHEGバッファ92にてシーン(G
UI画面)の画像データが作成される。そして、この画
像データが表示処理部58を介してアナログビデオ出力
端子T2に供給されることで、モニタ装置14にはGU
I画面の表示が行われる。
【0110】また、図4(b)に示したGUI画面上で
楽曲のリスト21Bにより楽曲が選択され、その楽曲の
オーディオデータを試聴する場合には、この楽曲のMP
EGオーディオデータがデマルチプレクサ70により得
られる。そして、このMPEGオーディオデータが、M
PEGオーディオデコーダ54、D/Aコンバータ、ス
イッチ回路57、アナログオーディオ出力端子T3を介
してアナログ音声信号とされてモニタ装置14に対して
出力される。
【0111】また、図4(b)に示したGUI画面上で
ダウンロードボタン28が押されてオーディオデータを
ダウンロードする場合には、ダウンロードすべき楽曲の
オーディオデータがデマルチプレクサ70により抽出さ
れてアナログオーディオ出力端子T4、光デジタル出力
インターフェイス59、またはIEEE1394インタ
ーフェイス60に出力される。
【0112】ここで、特にIEEE1394インターフ
ェイス60に対して、図2に示したIEEE1394対
応のMDレコーダ/プレーヤ13Aが接続されている場
合には、デマルチプレクサ70ではダウンロード楽曲の
4倍速ATRACデータが抽出され、IEEE1394
インターフェイス60を介してMDレコーダ/プレーヤ
13Aに装填されているディスクに対して記録が行われ
る。また、この際には、例えばJPEG方式で圧縮され
たアルバムジャケットの静止画データ、歌詞やアーティ
ストのプロフィールなどのテキストデータもデマルチプ
レクサ70においてトランスポートストリームから抽出
され、IEEE1394インターフェイス60を介して
MDレコーダ/プレーヤ13Aに転送される。MDレコ
ーダ/プレーヤ13Aでは、装填されているディスクの
所定の領域に対して、これら静止画データ、テキストデ
ータを記録することができるようになっている。
【0113】2.本実施の形態の情報処理装置 2−1.構成 続いて、本実施の形態としての情報処理装置について図
13を参照して説明する。この図13に示す本実施の形
態の情報処理装置は、図5に示した地上局1としての構
成内において、GUIオーサリングシステム42及びD
SM−CCエンコーダ44を1纏めにした構成として扱
われるものとする。
【0114】この図において、GUIオーサリングシス
テム42に相当する機能ブロック内には、コンテンツ送
出サーバ201と、変更データ送出サーバ202が示さ
れている。ここでのコンテンツ送出サーバ201は、最
終的に1つのカルーセルに含めて送出すべきとされる1
以上のMHEGコンテンツを、バスラインBLを介して
DSM−CCエンコーダ44に対して送出するためのサ
ーバ機能を有する。変更データ送出サーバ202は、現
在送出しているとされるカルーセルに含まれるMHEG
コンテンツの内容について変更が必要であるとされた場
合に、所定タイミングで、データの変更があることを通
知するためのデータ変更通知を、DSM−CCエンコー
ダ44内のデータ変更に対応するコンテンツを送出して
いるとされる放送用コンテンツ送出サーバ(210−1
〜210−nの何れか)に対してバスラインBLを介し
て送出可能とされる。また、変更データ送出サーバ20
2は、データ変更通知の送出に続けて、変更すべき部分
のデータ(以降単に変更データという)を、データ変更
に対応するコンテンツを送出しているとされる放送用コ
ンテンツ送出サーバ(210−1〜210−nの何れ
か)を指定して送出する。
【0115】ここで、少なくとも変更データ送出サーバ
202から送出される変更データは、必ずしもMHEG
コンテンツとしての形式(「MHEG−IS」、若しく
は「ASN.1 DER(Abstract Syntax Notation N
o.1 Distinguished EncodingRule:ISO/IEC8824,882
5)」などといわれる)によって出力される必要はな
い。つまり、例えばテキスト又は画像ファイルなどの可
視のオブジェクトについて変更があるとされれば、これ
らテキスト、画像ファイルとしての形式によって送出さ
れればよいものである。これは、後述する放送用コンテ
ンツ送出サーバ210−1〜210−n内において、少
なくとも変更データの処理に対応する第2放送用データ
変換ブロック215にあっては、変更されたデータ部分
についてMHEG−ISの形式にコンパイルする機能を
有していることによる。
【0116】この図においては、DSM−CCエンコー
ダ44は、複数の放送用コンテンツ送出サーバ210−
1〜210−nを備えて構成されるものとしている。放
送用コンテンツ送出サーバ210−1〜210−nの各
々は、それぞれデジタル放送により放送される所定チャ
ンネルごとに対応して設けられるものであり、ここで
は、同一の内部構成を有しているものとされる。
【0117】ここでは、放送用コンテンツ送出サーバ2
10−1を例にその内部構成について説明する。この図
に示す放送用コンテンツ送出サーバ210−1にあって
は、先ず、データ受付ブロック211→第1放送用デー
タ変換ブロック212→データマージブロック213に
より形成される信号処理経路と、変更データ受付ブロッ
ク214→第2放送用データ変換ブロック215→デー
タマージブロック213により形成される信号処理経路
とに分かれている。
【0118】データ受付ブロック211→第1放送用デ
ータ変換ブロック212→データマージブロック213
の経路から先に説明する。データ受付ブロック211に
おいては、前述したコンテンツ送出サーバから送出され
た1カルーセル分のMHEGコンテンツのデータを受信
して、第1放送用データ変換ブロック212に伝送す
る。第1放送用データ変換ブロック212では、データ
受付ブロック211から出力されたMHEGコンテンツ
のデータを受け取る。そして、例えば先に図8により説
明した、DSM−CC方式に従ったセクション化までの
プロセスを実行する。つまり、モジュールとして形成し
たMHEGコンテンツのデータついて、ブロック化を施
して、DDBメッセージとしてのブロック(DDBセク
ション)の集合に変換するものである。そして、セクシ
ョン化を行ったMHEGコンテンツのデータ(セクショ
ンデータ)をデータマージブロック213に伝送する。
【0119】一方、変更データ受付ブロック214→第
2放送用データ変換ブロック215→データマージブロ
ック213の経路としては次のようになる。変更データ
受付ブロック214では、コンテンツ送出サーバから送
出されるMHEGコンテンツの変更データを受信し、第
2放送用データ変換ブロック215に出力する。第2放
送用データ変換ブロック215では、例えば入力された
変更データについてのみ、セクション化を行うための処
理を実行する。そして、セクション化した変更データを
データマージブロック213に対して伝送する。なお、
変更データ送出サーバ202から送出される変更データ
としては、MHEGの規格に従ってコンパイルされてい
ない(即ちMHEG−ISの形式ではない)、単なる素
材としてのテキストデータファイルや画像データファイ
ルの形式とされている場合がある。そこで、第2放送用
データ変換ブロック215においては、上記のようなテ
キストデータファイルや画像データファイルとしての変
更データが入力された場合には、これをMHEG−IS
の形式に変換して、この後セクション化を行うことがで
きるように構成されている。また、これに準じて、第1
放送用データ変換ブロックとしても、コンテンツ送出サ
ーバから出力された各種オブジェクトの集まりをMHE
Gコンテンツとして作成するための機能を備えるように
してもよいものである。
【0120】データマージブロック213以降の処理と
して、先ず、MHEGコンテンツに変更が無い通常時と
される場合についての処理から説明する。
【0121】通常時においては、データマージブロック
213では、第1放送用データ変換ブロックから伝送さ
れた、1カルーセルに含まれるべき1以上のMHEGコ
ンテンツをDBBセクション化したセクションデータの
みが入力されることになる。この場合、データマージブ
ロック213では、この入力されたセクションデータの
内容に応じて、図8(e)にて説明したDSI及びDI
Iといわれる、例えばセクション単位の制御メッセージ
を作成する。そして、これらDBBセクション化された
データと、DSI及びDIIをデータ送出ブロック21
6に出力する。なお、データマージブロック213で
は、上記のようにして得られたTSとしてのDDBセク
ションを全て保持しているように構成されている。つま
り、現在放送しているとされるデータサービスに対応し
た内容のMHEGコンテンツの情報がDDBセクション
としての形式によって保持されるようにしている。
【0122】データ送出ブロック216に対して送出さ
れたセクションデータ及び作成したDSI,DIIは、
先ずカルーセル作成ブロック217に対して入力され
る。カルーセル作成ブロック217では、入力されたセ
クションデータと、DSI,DIIを利用して、例えば
先に図10により説明したTS(Transport Stream)の形
式に変換する。つまり、TSパケット化を行う。このよ
うにして、TSに変換されることで、MHEGコンテン
ツのデータはMPEG2フォーマットに従ったビデオ、
オーディオデータのデータストリームに多重可能な形式
となる。そして、このようにして得られたTSパケット
によりカルーセルデータを生成する。
【0123】データ送出ブロック216では上記のよう
にして作成したカルーセルデータを第1バッファ21
8、又は第2バッファ219の何れか一方に対して出力
して蓄積させる。ここで、第1バッファ218と第2バ
ッファ219の何れに対してカルーセルデータを蓄積さ
せるのかは、それまでのデータ送出ブロック216にお
けるデータの送出状況として、今回作成されたカルーセ
ルデータの1つ前のカルーセルデータを蓄積して送出し
ていたのが第1バッファ218であれば、今回作成され
たカルーセルデータは第2バッファ219に対して蓄積
させるようにする。逆に1つ前のカルーセルデータを蓄
積して送出していたのが第2バッファ219であれば、
今回作成されたカルーセルデータは第1バッファ218
に対して蓄積させることになる。
【0124】スイッチブロック220は、第1バッファ
218又は第2バッファ219のうち、所要のバッファ
に対して択一的に切り換えが行われて、選択したバッフ
ァに蓄積されたカルーセルデータをマルチプレクサ45
に対して出力する。例えば上記のようにして今回作成さ
れたMHEGコンテンツのカルーセルデータが第1バッ
ファ218に蓄積されたとすれば、この場合には、スイ
ッチブロック220は第1バッファ218を選択して、
この第1バッファ218に蓄積されているカルーセルデ
ータをマルチプレクサ45に対して送出することにな
る。なお、この図に示すマルチプレクサ45は、図5に
示したマルチプレクサ45とされる。
【0125】続いて、現在、データ送出ブロック216
から送出しているMHEGコンテンツのカルーセルデー
タについて変更を行う必要が生じた場合について説明す
る。この場合には、先ず、変更データ送出サーバ202
からデータ変更通知の送信が行われる。ここでは、放送
用コンテンツ送出サーバ210−1に対してデータ変更
通知を行ったものとする。放送用コンテンツ送出サーバ
210−1にて、上記データ変更通知を受信すると、放
送用コンテンツ送出サーバ210−1では更新データを
受け付けて処理可能なモードを設定することになる。
【0126】そして、変更データ送出サーバ202では
上記のようにしてデータ変更通知の送信を行った後、変
更データを放送用コンテンツ送出サーバ210−1に対
して送出する。放送用コンテンツ送出サーバ210−1
では変更データを受信すると、先に説明したようにし
て、変更データ受付ブロック214→第2放送用データ
変換ブロック215のプロセスを経て、変更データのD
DBセクション化を実行してデータマージブロック21
3に対して出力する。
【0127】さきにも述べたように、データマージブロ
ック213においては、現在放送されているMHEGコ
ンテンツの内容がDDBセクション形式によって全て保
持されているものとされる。つまり、この場合であれ
ば、変更前のMHEGコンテンツの内容がDDBセクシ
ョン形式として保持されている。このため、データマー
ジブロック213においては、変更前のMHEGコンテ
ンツの内容と、これに対する変更データとが、DDBセ
クションの形式のデータとして得られることになる。
【0128】そこで、この場合、データマージブロック
213においては、変更前のMHEGコンテンツの内容
に対して、変更データのDDBセクションを差し替える
ようにして、新規な内容としてのMHEGコンテンツを
DDBセクションの形式で作成する。上記のようにして
DDBセクション化されたMHEGコンテンツの内容に
ついて一部でも変更が行われた場合には、これに応じて
DSI及びDIIの内容を変更する必要がある。このた
めデータマージブロック213においては、続く処理と
して、この新規に作成されたMHEGコンテンツの内容
に対応するDSI及びDIIを作成する。そして、デー
タ送出ブロック216のカルーセル作成ブロック217
に対して送出する。
【0129】カルーセル作成ブロック217では、変更
データの差し替えによって更新されたMHEGコンテン
ツのDDBセクションと、新規に作成したDSI及びD
IIとを使用して、変更データを含む新規のTSを作成
し、この新規のTSをカルーセルデータに変換する処理
を実行する。この時点では、第1バッファ又は第2バッ
ファのうち、何れか一方のバッファは、現在放送してい
る更新前のカルーセルデータを蓄積するのに使用されて
おり、この更新前のカルーセルデータが蓄積されたバッ
ファからスイッチブロック220を介してマルチプレク
サ45にデータの送出が行われている状態にある。
【0130】ここで、例えば図14(a)に示すように
して、更新前のカルーセルデータは第1バッファ218
に蓄積されて、スイッチブロック220を介して出力中
にあるものとすると、変更されたデータ部分のセクショ
ンを有する更新後(新規)のカルーセルデータは、それ
まで使用されていなかったとされる第2バッファ219
に蓄積させるようにする。
【0131】ここで、カルーセル方式では、カルーセル
データは周期的に繰り返し送出するものとされているこ
とから、第1バッファ218に蓄積されているとされる
更新前のカルーセルデータは、或る所定のデータ転送レ
ートに従って、周期的に繰り返し送出されていることに
なる。そして、例えば上記のようにして、第2バッファ
219に更新後のカルーセルデータが蓄積された後、図
14(b)に示すようにして、第1バッファ218から
送出される更新前のカルーセルデータが1周し終えたタ
イミングで、スイッチブロック220を第2バッファ2
19に対して切り換えるようにされる。これ以降、第2
バッファ219に蓄積された更新後のカルーセルデータ
がマルチプレクサ45に対して周期的かつ循環的に送出
されることになる。
【0132】なお、上記のようにして、更新後のカルー
セルデータを送出する際に、更新前のカルーセルデータ
が1周するのを待機するようにしているのは、受信側
(IRD)において、更新前のカルーセルデータの全て
を取り込めるようにできることを配慮したものである。
例えば、更新前のカルーセルデータが1周するのを終了
しないうちに、更新後のカルーセルデータの送出に切り
換えてしまった場合、受信側においては、更新前のカル
ーセルデータが完全に取り込めず、例えば再生(表示)
出力されるMHEGコンテンツが不完全な状態になる可
能性がある。
【0133】例えば、放送用コンテンツ送出サーバ(2
10−1〜210−n)としては、1カルーセルに含め
るべきMHEGコンテンツを入力して、DBBセクショ
ン化→TSパケット化→カルーセルデータへの変換のプ
ロセスを行い、これを1つのバッファに蓄積して送出す
るというのが一般的な構成とされる。つまり、図13に
示す構成に照らし合わせるとすれば、コンテンツ送出サ
ーバ201→放送用コンテンツ送出サーバ210[デー
タ受付ブロック211→第1放送用データ変換ブロック
212→データマージブロック213→データ送出ブロ
ック216(カルーセル作成ブロック217→第1バッ
ファ218))]→マルチプレクサ45の構成を採るも
のである。換言すれば、MHEGコンテンツを送出する
ための1系統の処理プロセスのみを備え、従って、バッ
ファも1つのみでよいものとされていた。そしてこれに
伴って、変更データ送出サーバ202、変更データ受付
ブロック214、第2放送用データ変換ブロック21
5、及び第2バッファ219、スイッチブロック220
の構成も備えられなかったものである。
【0134】このような構成にあっては、データに変更
があった場合、先ず、コンテンツ送出サーバ側におい
て、変更データを含めて更新したMHEGコンテンツを
作成した上で、放送用コンテンツ送出サーバに送出し
て、この放送用コンテンツ送出サーバ内部において、上
記した処理系統によってカルーセルの作成までのプロセ
スを実行してバッファに蓄積して、マルチプレクサに送
出することになる。このように、変更データに対応した
処理系統を備えない場合、たとえ或る1ファイルだけの
更新であっても、そのプロセスは、1つのMHEGコン
テンツを作成してカルーセルとして送出するためのプロ
セスと同一のプロセスを経なければならない。そのう
え、バッファが1つしか無いために、例えば更新前のカ
ルーセルデータに代えて更新後のカルーセルデータをバ
ッファに蓄積するまでのタイムラグも生じることにな
る。即ち、データ変更に対応するデータ放送内容の変更
に相応の時間がかかることになる。このため、特にリア
ルタイム性が要求されるコンテンツ内容の変更に際して
は、このリアルタイム性が確保されない可能性がある。
【0135】これに対して、本実施の形態のように、変
更データに対応した処理系統を備えれば、更新前のカル
ーセルデータを送出している一方で、変更データ部分を
利用して更新後のMHEGコンテンツをカルーセルデー
タ化させるこことが可能になり、比較的に短時間のうち
に変更部分が反映された更新後のMHEGコンテンツを
カルーセルとして送出できることになる。これによっ
て、本実施の形態ではデータサービス内容の変更につい
てのリアルタイム性ができる限り確保できることにな
る。
【0136】なお、上記構成においては、更新前(新
規)のカルーセルデータと更新後のカルーセルデータと
の送出に対応して、2つのバッファを備えているものと
して説明しているが、例えば、実際に要求されるカルー
セルデータの更新頻度などが非常に高いような場合に
は、3以上のバッファを備えるように構成することも可
能であるし、また、新規のカルーセルデータを生成して
送出するための処理経路と、変更データに基づいて更新
後のカルーセルデータを生成して送出するための処理経
路との何れか一方又は両者を複数系統設けるようにする
ことも考えられるものである。また、上記図13に示し
た各部の構成としては、実際にはコンピュータ装置上で
動作するソフトウェアとして構成されるものである。但
し、ハードウェアとして構成することも可能である。ま
た、図13に示した本実施の形態の情報処理装置(GU
Iオーサリングシステム42、放送用コンテンツ送出サ
ーバ(210−1〜210−n)としての内部構成は先
にも述べたようにソフトウェアとしての構成を機能的に
示しているため、この図に示す機能ブロックによる構成
のみに特定されるものではない。
【0137】2−2.処理動作 続いて、上記図13にて説明した本実施の形態の情報処
理装置(放送用コンテンツ送出サーバ)としての処理動
作を図15及び図16のフローチャートに示す。先にも
説明したように、本実施の形態の放送用コンテンツ送出
サーバ210−1〜210−nは、ソフトウェアによっ
て実現されるものであり、従って、以降説明する処理動
作は、実際にはコンピュータ装置のCPUが、放送用コ
ンテンツ送出サーバとしてのプログラムの下で実行する
ものとされる。
【0138】図15に示す処理においては、先ず、ステ
ップS101において、データ受付ブロック211にて
コンテンツ送出サーバ201から送信されるデータ送信
通知を受信したか否かについて判別している。先の図1
3による説明では省略したが、コンテンツ送出サーバ2
01にあっては、1カルーセルに含めて送信すべきMH
EGコンテンツを新規に送出する際には、所要の放送コ
ンテンツ送出サーバ(210−1〜210−nのうちの
何れか)に対してデータ送信通知を送信するようにして
いる。なお、この処理が開始される段階では、既に或る
MHEGコンテンツから成るカルーセルの送信が放送と
して行われている状態にあるものとされる。
【0139】ここで、ステップS101において、コン
テンツ送出サーバ201からのデータ送信通知が受信さ
れないと判別された場合には、ステップS109に進
み、変更データ受付ブロック214にて、変更データ送
出サーバ202から送信されるデータ変更通知を受信し
たか否かについて判別する。このステップS109にて
データ変更通知が受信されないと判別された場合には、
ステップS108に進む。このようにして、ステップS
101及びステップS109にて否定結果が得られてス
テップS108に至った場合、ステップS108の処理
としては、データ送出ブロック216の第1バッファ2
18,第2バッファ219のうち、現在放送されている
カルーセルが蓄積されているバッファをスイッチブロッ
ク220により選択してマルチプレクサに送出するため
の処理を実行して、ステップS101に戻るようにされ
る。つまり、コンテンツ送出サーバ201からのデータ
送信通知、及び変更データ送出サーバ202からのデー
タ変更通知を受信しない限りは、現在、或るMHEGコ
ンテンツの内容を有するカルーセルを送信している状態
を継続させるものである。
【0140】これに対してステップS101にて、コン
テンツ送出サーバ201からのデータ送信通知を受信し
たことが判別された場合には、ステップS102に進む
ようにされる。ステップS102以降の処理は、データ
の一部変更ではなく、例えば放送番組の開始終了等に応
じて、或る1以上のMHEGコンテンツの放送内容全体
を変更するような場合に相当する。つまり、株価情報か
ら天気予報に切り換える場合など、現在放送しているM
HEGコンテンツとは全く異なるような新規のMHEG
コンテンツを改めて送出するような場合に対応するもの
である。
【0141】ステップS102においては、データ受付
ブロック214にて、新規のカルーセルとして送出すべ
き1以上のMHEGコンテンツを受信する。そして、続
くステップS103において、第1放送用データ変換ブ
ロック212としての処理である、DDBセクション化
を行う。そして、次のステップS104に処理はデータ
マージブロック213としての処理となる。つまり、ス
テップS104においてはDDBセクション化されたM
HEGコンテンツのデータに対応してDSI及びDII
セクションを作成する。なお、図13においても述べた
ように、データマージブロック213においては、現在
放送中にあるとされるMHEGコンテンツを、DDBセ
クションの形式によって保持しているようにされる。そ
して、次のステップS105において、データ送出ブロ
ック216内のカルーセル作成ブロック217の処理と
して、上記ステップS103及びS104にて得られた
DDBセクション化されたMHEGコンテンツのデータ
と、DSI,DIIセクションを使用してTSパケット
化を行い、これをカルーセルデータとして作成する。そ
して、次のステップS106において、上記ステップS
105により得られたカルーセルデータを、第1バッフ
ァ218,第2バッファ219のうち、現在の放送に使
用していないほうのバッファに対して蓄積させるための
処理を実行する。そして、次のステップS107におい
て、現在のデータ送出(放送)に使用されているバッフ
ァ内のカルーセルデータが1周するのを待機した後、こ
れまでのステップS102以降のプロセスによって作成
された新規のカルーセルデータが蓄積されているバッフ
ァを選択するようにスイッチブロック220についての
切り換え処理を実行して、ステップS108の処理に進
む。
【0142】このようにして、ステップS107から移
行してきた場合のステップS108における処理として
は、上記ステップS107にて新たにカルーセルデータ
が蓄積されたほうのバッファを、スイッチブロック20
2を介して新規のカルーセルデータをマルチプレクサ4
5に対して送出するようにされる。これにより、以降
は、新規な内容のMHEGコンテンツが放送されること
になる。そして、ステップS101の処理に戻るように
される。
【0143】一方、ステップS101にて否定結果が得
られてステップS109に進んだとき、このステップS
109においてデータ変更通知が受信されたことが判別
された場合には、図16の処理に移行するものとされ
る。図16に示す処理は、現在放送しているMHEGコ
ンテンツについてその一部の変更を要求された場合に対
応した処理となる。
【0144】図16に示す処理としては、先ずステップ
S201において、変更データ受付ブロック214の処
理として、変更データ送出サーバ202から送出された
変更データを受信する。そして、次のステップS202
では、第2放送用データ変換ブロック215としての処
理によって、変更データについてDDBセクション化を
行う。
【0145】続くステップS203の処理は、変更デー
タに対応するデータマジブロック217のとしての処理
となる。つまり、データマジブロック217にて保持し
ている、現在放送中(データ送出ブロック216から送
出中)とされるカルーセルデータ(MHEGコンテン
ツ)の基となる全てのDDBセクションに含まれる変更
すべき内容に対応するDDBセクションと、上記ステッ
プS202(第2放送用データ変換ブロック215)の
処理によって得られた変更データのDDBセクションと
を差し替えるようにして、更新されたMHEGコンテン
ツに対応したDDBセクション形式のデータ内容を得
る。そして、この更新されたデータ内容に応じて、DS
I,DIIを再構成するものである。また、このように
して作成された新規なMHEGコンテンツの内容に対応
した全てのDDBセクションは、以降放送されるMHE
Gコンテンツの内容に対応することになるので、データ
マジブロック217において、これまで保持されていた
内容と入れ替えるようにして保持される。
【0146】そして、次のステップS204において
は、カルーセル作成ブロック217としての処理によ
り、上記のようにして得られた、新規な内容のMHEG
コンテンツのデータ(DDBセクションの集合として形
成される)と、再構成によって新規に得られたDSI,
DIIとを利用して、TSパケット化及びカルーセルデ
ータの作成を行う。そして、次のステップS205にお
いて、上記ステップS204にて作成された更新後のカ
ルーセルデータを、第1,第2バッファ218,219
のうち、現在のデータの送出(放送)に使用されていな
いほうのバッファに対して出力して蓄積させる。
【0147】そして、次のステップS206において現
在のデータ送出(放送)に使用されているバッファ内の
カルーセルデータ(更新前のカルーセルデータ)が1周
するのを待機した後、スイッチブロック220が選択す
るバッファを、更新後のカルーセルデータが蓄積されて
いるバッファ側に切り換えるための処理を実行して、図
15のステップS108に戻る。この場合、ステップS
108では、ステップS206にて選択されたほうのバ
ッファからスイッチブロック220を介して周期的にカ
ルーセルを送出するための処理を実行する。これによ
り、更新された内容のMHEGコンテンツを有するカル
ーセルデータが送出されて放送されることになる。
【0148】なお、上記した処理動作には含めなかった
が、本実施の形態では例えばデータ変更通知を予め変更
データ送出サーバから送出することができるため、例え
ばデータ変更部分を含むMHEGコンテンツ(カルーセ
ルデータ)の送出までに要する時間をオフセット値とし
て得ておき、このオフセット値に基づいて、更新された
MHEGコンテンツをカルーセルとし送出(放送)開始
する時間よりも前の或る時点からデータ変更通知及び更
新されたカルーセルの作成を行って、この更新されたカ
ルーセルを放送開始時間に同期させて送出させるといっ
たことも可能となる。このようにすれば、データサービ
ス放送のリアルタイム性は確実に保証できることにな
る。
【0149】また、図13により説明した構成及び上記
処理動作によると、MHEGコンテンツ全体の内容を切
り換えるようなときにも、データの一部を変更する場合
と同様に2つのバッファ(218,219)を交互に利
用するようにされている。また、新規のMHEGコンテ
ンツのカルーセルデータを作成する場合と、その内容の
一部が更新されたMHEGコンテンツのカルーセルデー
タを作成する場合とでは、データ受付ブロック211→
第1放送用データ変換ブロック212を経てデータマー
ジブロック213に至るまでのプロセスと、変更データ
受付ブロック214→第2放送用データ変換ブロック2
15を経てデータマージブロック213に至るまでのプ
ロセスとが異なるだけとなる。従って、本実施の形態と
しては、例えばMHEGコンテンツ全体の内容を変更し
て、全く新規の内容のMHEGコンテンツの放送を開始
させるような場合にも、比較的迅速に、次のMHEGコ
ンテンツのカルーセルデータを作成して用意することが
できるものである。
【0150】なお、上記実施の形態では、デジタル衛星
放送においてデータ放送用のコンテンツをMHEGの規
格に従って作成する場合を例に挙げているが、特に、本
発明により作成されるコンテンツとしては、例えばHT
MLやXML等のコンテンツなどとされても構わないも
のである。また、放送メディアとしてもデジタル衛星放
送以外に、ネットワーク上での配信等にも本発明の適用
は可能である。
【0151】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、例えばM
HEGコンテンツを利用したデータサービス放送を行う
ための構成として、MHEGコンテンツの情報(放送情
報)を放送に適合する形式である放送用データ単位(カ
ルーセルデータ;循環データ単位)に変換するようにさ
れる。そして、このカルーセルデータを蓄積して送出す
るためのバッファ(情報保持領域)が複数が備えられ、
このバッファの出力を択一的に選択して後段の放送設備
に対して送出するように構成される。これによって、例
えばカルーセルデータに含められるMHEGコンテンツ
のデータ内容の一部を変更する必要のある場合には、或
る1つのバッファを使用して更新前の内容のカルーセル
データを送出させておくのと並行して、変更内容に応じ
て更新したカルーセルデータを作成し、この更新された
カルーセルデータを他のバッファに蓄積させておくこと
ができる。そして、所要のタイミングでもってバッファ
の選択を切り換えて、更新されたカルーセルデータを送
出するようにされる。
【0152】例えばカルーセルデータは、例えその更新
が一部分であったとしても、付加すべき制御情報内容が
異なってくるため、カルーセルデータ自体を再構築する
必要がある。このため、例えば、バッファが1系統しか
備えられない場合には、バッファに蓄積させていた更新
前のカルーセルデータを更新後のカルーセルデータに書
き換えるまでに相当に時間を要することになり、その間
は、データサービスが放送されないことになってしまう
が、上記のようにして複数系統のバッファを使用して、
更新前と更新後のカルーセルデータの送出の切り換えを
行うようにしたことで、上記のような切り換え時のタイ
ムラグは無くなり、シームレスにデータサービス放送を
供給できることになる。これは、データサービス放送に
要求されるリアルタイム性の向上につながるものであ
る。
【0153】また、本発明では、例えばカルーセルデー
タに含められるMHEGコンテンツについて一部変更が
あるような場合には、この変更部分に対応する変更デー
タと、データマージブロックに保持されている変更前
(現在放送中)のカルーセルデータ(MHEGコンテン
ツ)のデータとを使用して、更新されたカルーセルデー
タ(更新放送用データ単位)を作成するようにも構成さ
れる。これによって、例えば、実際の処理としては、変
更前のカルーセルデータに対して変更データを差し替え
るようにして更新されたカルーセルデータを作成するこ
とが可能になり、例えば、更新データを利用してMHE
Gコンテンツを再構築した後、カルーセルデータとする
処理を実行する場合よりも、効率的に更新されたカルー
セルデータの作成が行われる。このため、処理負担の軽
減、及び更新されたカルーセルデータの作成に要する時
間を短縮して、データサービス放送に要求されるリアル
タイム性をより向上させることが可能になる。
【0154】また、本発明にあっては、例えばMHEG
コンテンツとしての形式(放送用コンテンツ情報の形
式)ではない変更データ若しくはMHEGコンテンツの
単位に対応するオブジェクトファイル群等の情報が入力
された場合には、これをMHEGの形式に変換する機能
を有させていることで、例えば、データの一部変更に関
すれば、単なるテキストファイルや画像ファイル等が、
変更データとして入力された場合でも、これをMHEG
の形式に変換した上で、更新されたカルーセルデータを
作成することができるものであり、それだけ、送出シス
テムとしての機能が向上されるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態のデジタル衛星放送受信シ
ステムの構成例を示すブロック図である。
【図2】本実施の形態における受信設備の構築例を示す
ブロック図である。
【図3】IRDのためのリモートコントローラの外観を
示す正面図である。
【図4】放送画面とGUI画面との切り換えを示す説明
図である。
【図5】地上局の構成例を示すブロック図である。
【図6】地上局から送信されるデータを示すチャート図
である。
【図7】送信データの時分割多重化構造を示す説明図で
ある。
【図8】DSM−CCによる送信フォーマットを示す説
明図である。
【図9】データサービスのディレクトリ構造の一例を示
す説明図である。
【図10】トランスポートストリームのデータ構造図で
ある。
【図11】PSIのテーブル構造を示す説明図である。
【図12】IRDの構成を示す説明図である。
【図13】本実施の形態としての情報処理装置の構成例
を示すブロック図である。
【図14】本実施の形態において、更新前のカルーセル
データから更新後のカルーセルデータに送出を切り換え
る際の動作を概念的に示す説明図である。
【図15】本実施の形態の情報処理装置が実行する処理
動作を示すフローチャートである。
【図16】本実施の形態の情報処理装置が実行する処理
動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 地上局、2 衛星、3 受信設備、5 課金サー
バ、6 テレビ番組素材サーバ、7 楽曲素材サーバ、
8 音声付加情報サーバ、9 GUIデータサーバ、1
0 キー情報サーバ、11 パラボラアンテナ、13
ストレージデバイス、13A MDレコーダ/プレー
ヤ、14 モニタ装置、16 IEEE1394バス、
21A テレビ番組表示エリア、21B リスト、21
C テキスト表示エリア、21D ジャケット表示エリ
ア、22 歌詞表示ボタン、23 プロフィール表示ボ
タン、24 情報表示ボタン、25 予約録音ボタン、
26予約済一覧表示ボタン、27 録音履歴ボタン、2
8 ダウンロードボタン、31 テレビ番組素材登録シ
ステム、32 楽曲素材登録システム、33 音声付加
情報登録システム、34 GUI用素材登録システム、
35 AVサーバ、36A MPEGオーディオエンコ
ーダ、36B ATRACエンコーダ、37音声付加情
報データベース、38 GUI素材データベース、39
テレビ番組送出システム、40A MPEGオーディ
オサーバ、40B MPEGオーディオサーバ、41
音声付加情報送出システム、42 GUI(MHEG)
オーサリングシステム、43A MPEGオーディオ送
出システム、43B ATRACオーディオ送出システ
ム、44 DSM−CCエンコーダ、45 マルチプレ
クサ、46 電波送出システム、51 チューナ/フロ
ントエンド部、52 デスクランブラ、53 トランス
ポート部、54 MPEG2オーディオデコーダ、54
A メモリ、55 MPEG2ビデオデコーダ、55A
メモリ、56D/Aコンバータ、57 スイッチ回
路、58 表示処理部、59 光デジタル出力インター
フェイス、60 IEEE1394インターフェイス、
61 マンマシンインターフェイス、62 ICカード
スロット、63 モデム、64 リモートコントロー
ラ、65 ICカード、70 デマルチプレクサ、71
キュー、81 制御処理部、82 DeMUXドライ
バ、83 DSM−CCデコーダブロック、84 MH
EGデコーダブロック、90 メインメモリ、91 D
SM−CCバッファ、101 電源キー、102 数字
キー、103 画面表示切換キー、104 インタラク
ティブ切換キー、105a 矢印キー、105EPGキ
ーパネル部、106 チャンネルキー、T1 入力端
子、T2 アナログビデオ出力端子、T3 アナログオ
ーディオ出力端子、T4 アナログオーディオ出力端
子、201 コンテンツ送出サーバ、202 変更デー
タ送出サーバ、210−1〜210−n 放送用コンテ
ンツ送出サーバ、211 データ受付ブロック、212
第1放送用データ変換ブロック、213 データマー
ジブロック、214 変更データ受付ブロック、215
第2放送用データ変換ブロック、216 データ送出
ブロック、217 カルーセル作成ブロック、218第
1バッファ、219 第2バッファ、220 スイッチ
ブロック、BL バスライン

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 放送が行われるべき放送情報について処
    理を行うための放送用情報処理装置として、 放送情報を入力して放送に適合する所定の伝送方式に従
    った放送用データ単位として生成して出力することので
    きる放送用データ出力手段と、 上記放送用データ出力手段から送出された上記放送用デ
    ータ単位が一時蓄積される複数のバッファ手段と、 上記複数のバッファ手段の何れか1つを選択して、この
    選択されたバッファ手段に蓄積された上記放送用データ
    単位を、後段にあるとされる放送手段に対して送出する
    ことのできる送出選択手段と、 現在の放送情報について変更が無いとされる場合には、
    上記放送用データ出力手段によって生成された上記現在
    の放送情報から成る放送用データ単位を上記複数のバッ
    ファ手段のうち或る1つのバッファ手段に対して蓄積さ
    せた上で、上記送出選択手段により上記或る1つのバッ
    ファ手段を選択するように制御すると共に、 現在の放送情報について変更の必要があるとされる場合
    には、上記放送用データ出力手段によって変更データを
    含んで形成される更新放送用データ単位を生成させて、
    上記送出選択手段が現在選択しているバッファ手段以外
    の他のバッファ手段に対して蓄積させ、この後、所定タ
    イミングで、上記送出選択手段により上記他のバッファ
    手段を選択するように制御する送出制御手段と、 を備えていることを特徴とする放送用情報処理装置。
  2. 【請求項2】 上記放送用データ出力手段は、 入力した上記変更データと、当該放送用データ出力手段
    における所定の処理段階において保持しているとされる
    変更前の上記放送情報とを利用して、上記更新放送用デ
    ータ単位を作成するように構成されていることを特徴と
    する請求項1に記載の放送用情報処理装置。
  3. 【請求項3】 上記放送情報は、所定の規格に従った1
    以上の放送用コンテンツ情報に対応しているものとされ
    たうえで、 上記放送用データ出力手段は、 上記変更データ又は上記放送情報が、上記放送用コンテ
    ンツ情報の形式ではない形式によって当該放送用データ
    出力手段に対して入力された場合には、入力された上記
    変更データ、又は上記放送情報について、上記放送用コ
    ンテンツ情報の形式に変換することのできるコンテンツ
    情報変換手段、 を備えて構成されることを特徴とする請求項1に記載の
    放送用情報処理装置。
  4. 【請求項4】 上記所定の伝送方式にあっては、循環デ
    ータ単位により周期的に循環するようにしてデータの送
    出が行われるように規定されているものとしたうえで、 上記放送用データ出力手段は、 上記放送情報を上記循環データ単位に変換することで上
    記放送用データ単位を生成し、この循環データ単位を上
    記バッファ手段に対して出力する循環データ単位生成手
    段、 を備えて構成されることを特徴とする請求項1に記載の
    放送用情報処理装置。
  5. 【請求項5】 放送が行われるべき放送情報について処
    理を行うための放送用情報処理方法として、 放送情報を入力して放送に適合する所定の伝送方式に従
    った放送用データ単位として生成して出力することので
    きる放送用データ出力処理と、 上記放送用データ出力処理により出力された放送用デー
    タ単位を蓄積することのできる複数の情報保持領域のう
    ちから何れか1つを選択して、後段にあるとされる放送
    処理に対して送出することのできる送出選択処理と、 現在の放送情報について変更が無いとされる場合には、
    上記放送用データ出力処理によって生成された上記現在
    の放送情報から成る放送用データ単位を上記複数の情報
    保持領域のうち或る1つの情報保持領域に対して蓄積さ
    せた上で、上記送出選択処理により上記或る1つの情報
    保持領域が選択されるように制御すると共に、 現在の放送情報について変更の必要があるとされる場合
    には、上記放送用データ出力処理によって変更データを
    含んで形成される更新放送用データ単位を生成させて、
    現在にて上記送出選択処理により選択されている情報保
    持領域以外の他の情報保持領域に対して蓄積させ、この
    後、所定タイミングで、上記送出選択処理により上記他
    の情報保持領域を選択させるように制御する送出制御処
    理と、 を実行するように構成されていることを特徴とする放送
    用情報処理方法。
  6. 【請求項6】 上記放送用データ出力処理は、 入力した上記変更データと、当該放送用データ出力処理
    における所定の処理段階において保持しているとされる
    変更前の上記放送情報とを利用して、上記更新放送用デ
    ータ単位を作成するように構成されていることを特徴と
    する請求項5に記載の放送用情報処理方法。
  7. 【請求項7】 上記放送情報は、所定の規格に従った1
    以上の放送用コンテンツ情報に対応しているものとされ
    たうえで、 上記放送用データ出力処理は、上記変更データ又は上記
    放送情報が、上記放送用コンテンツ情報の形式ではない
    形式によって当該放送用データ出力処理に対して入力さ
    れた場合には、入力された上記変更データ、又は上記放
    送情報について、上記放送用コンテンツ情報の形式に変
    換することのできるコンテンツ情報変換処理、 を実行可能に構成されているいることを特徴とする請求
    項5に記載の放送用情報処理方法。
  8. 【請求項8】 上記所定の伝送方式にあっては、循環デ
    ータ単位により周期的に循環するようにしてデータの送
    出が行われるように規定されているものとしたうえで、 放送用データ出力処理としては、 上記放送情報について上記循環データ単位を生成して上
    記情報保持領域に対して上記放送用データ単位として出
    力する循環データ単位生成処理、 を実行可能に構成されているいることを特徴とする請求
    項5に記載の放送用情報処理方法。
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