JP2000286806A - 情報処理装置、情報処理方法 - Google Patents

情報処理装置、情報処理方法

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JP2000286806A
JP2000286806A JP11093321A JP9332199A JP2000286806A JP 2000286806 A JP2000286806 A JP 2000286806A JP 11093321 A JP11093321 A JP 11093321A JP 9332199 A JP9332199 A JP 9332199A JP 2000286806 A JP2000286806 A JP 2000286806A
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JP11093321A
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Kazuhiro Fukuda
和浩 福田
Tetsuo Morimoto
哲雄 森本
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 MHEGオーサリングツールを使用したコン
テンツ情報の作成における編集結果の確認、及び編集の
ための操作性の向上を図る。 【解決手段】 オーサリングツールを使用して放送番組
に同期するMHEGコンテンツを作成するのにあたり、
1シーン内に使用されるオブジェクトを対象としたトー
クンについての設定操作を行うためのトークン設定ウィ
ンドウWD1を出力するように構成する。このトークン
設定ウィンドウWD1はいわゆるGUIとして提供され
る。これによって、編集者は、トークングループの設定
操作及び設定の確認を、例えばスクリプトなどのテキス
ト形式で出力する場合よりも、視覚的に把握することが
可能になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、いわゆるオーサリ
ングツールなどといわれ、例えば、MHEGコンテンツ
など、映像情報とともに放送される放送用コンテンツを
作成するための情報処理装置及びその方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】近年、デジタル衛星放送の普及が進んで
いる。デジタル衛星放送は、例えば既存のアナログ放送
と比較してノイズやフェージングに強く、高品質の信号
を伝送することが可能である。また、周波数利用効率が
向上され、多チャンネル化も図ることが可能になる。具
体的には、デジタル衛星放送であれば1つの衛星で数百
チャンネルを確保することも可能である。このようなデ
ジタル衛星放送では、スポーツ、映画、音楽、ニュース
などの専門チャンネルが多数用意されており、これらの
専門チャンネルでは、それぞれの専門の企画、内容に応
じたプログラムが放送されている。
【0003】そして、上記のようなデジタル衛星放送シ
ステムを利用して、ユーザが楽曲等の音声データをダウ
ンロードできるようにしたり、いわゆるテレビショッピ
ングとして、例えばユーザが放送画面を見ながら何らか
の商品についての購買契約を結べるようにしたりするこ
とが提案されている。つまりは、デジタル衛星放送シス
テムとして、通常の放送内容と並行したデータサービス
放送を行うものである。
【0004】一例として、楽曲データのダウンロードで
あれば、放送側においては、放送番組(映像情報)と同
期させるようにして、楽曲データを多重化して放送する
ようにする。また、この楽曲データのダウンロードに際
しては、GUI(Graphical User Interface)画面(即ち
ダウンロード用の操作画面である)を表示させることで
インタラクティブな操作をユーザに行わせるようにされ
るが、このGUI画面出力のためのデータも多重化して
放送するようにされる。そして、受信装置を所有してい
るユーザ側では、所望のチャンネルを選局している状態
で、受信装置に対する所定の操作によって楽曲データを
ダウンロードするためのGUI画面を表示出力させるよ
うにする。そして、この表示された操作画面に対してユ
ーザが操作を行うことで、例えば受信装置に接続したデ
ジタルオーディオ機器に対してデータを供給し、これが
録音されるようにするものである。
【0005】ところで、上記のような楽曲データをダウ
ンロードするためのGUI画面としては、例えばGUI
画面を形成するパーツ的な画像データ、テキストデータ
などの情報に加え、更には所定操作に応じた音声出力の
ための音声データなどの単位データ(ファイル)をそれ
ぞれオブジェクトとして扱い、このオブジェクトの出力
態様を所定方式によるスクリプトの記述によって制御す
ることによって、上記操作画面についての所要の表示形
態及び音声等の出力態様を実現するように構成すること
が考えられる。つまり、いわゆるマルチメディアコンテ
ンツを放送することによって上述のようなGUI画面を
実現するものである。なお、ここでは、上記GUI画面
のようにして、記述情報によって規定されることで、或
る目的に従った機能を実現する表示画面(ここでは音声
等の出力も含む)のことを「シーン」というものとす
る。また、「オブジェクト」とは、記述情報に基づいて
その出力態様が規定される画像、音声、テキスト等の単
位情報をいうものとされる。また、伝送時においては、
ここでは記述情報自体のデータファイルも「オブジェク
ト」の1つとして扱われるものとする。
【0006】例えば、上記のようなGUI画面の放送用
コンテンツを記述するための規格としては、MHEG(M
ultimedia Hypermedia Information Coding Experts Gr
oup)方式を採用することが考えられる。MHEGの規格
にあっては、例えば1つのMHEGコンテンツ(MHE
Gアプリケーションファイル)は、1以上のシーンによ
り形成され、これらの例えば放送映像との同期出力やシ
ーン間のトランジションが規定されるようにスクリプト
の記述が行われている。また、1シーンとしては1以上
のオブジェクトが所定の表示形態によって表示されるよ
うに、スクリプトの記述により制御されている。つま
り、MHEGコンテンツは、シーン、オブジェクから成
る階層構造を有しているものとみることができる。
【0007】そして、放送側においては、上記したMH
EGコンテンツを放送内容に応じて作成することになる
が、このようなMHEGコンテンツの作成は、例えばパ
ーソナルコンピュータ装置上で、いわゆるスクリプト作
成ツールやオーサリングツールとしてのアプリケーショ
ンソフトウェア(以降、纏めてMHEGオーサリングツ
ールという)を起動させることで行うようにされる。
【0008】上記したMHEGオーサリングツールにあ
っては、例えばシーン単位での編集を考えてみれば、シ
ーンに対して表示すべきオブジェクトを選択して、これ
らのオブジェクトがシーンとして所望の表示形態によっ
て表示されるようにシナリオ(スクリプト)の記述を編
集者が行っていくようにすることが一般的である。或い
は、オーサリングツールとしてのGUI画面に対する操
作を行ってシーンを作成していくと、最終的にはこの編
集結果がスクリプトとして記述されるようになってい
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ここで、上記のような
MHEGオーサリングツールの機能としては、編集者が
行うであろうと想定される作業に対応して、できるだけ
編集者にとって使い勝手の良いものとされることが好ま
しい。
【0010】一例として、先にも述べたように、MHE
Gコンテンツは、シーン、オブジェクから成る階層構造
を有しているのであるが、例えば、インタラクティブな
操作を提供するようなMHEGコンテンツにあっては、
シーンに対して表示されるオブジェクトに対する制御と
して、例えば上下左右方向に対応するカーソルキーなど
の操作に応じてオブジェクト間の移動を実現する、いわ
ゆるトークングループというクラスが定義されている。
また、シーン内において、表示領域枠の位置及びサイズ
を設定し、この表示領域枠に対して例えばスクロール表
示のような形態によってオブジェクトを表示させること
のできる、いわゆるリストグループというクラスが定義
されている。
【0011】上記したトークングループ及びリストグル
ープについての設定/編集は、これまでにおいては、M
HEGのスクリプトのソースコードであるTN(Texture
Notation)により、テキストレベルで入力することで行
われていた。このため、トークングループ及びリストグ
ループを設定しようとするためには、編集者が高度なプ
ログラミング能力を有していることが要求されていた。
これは逆に言えば、例えシーンのデザインとしてトーク
ングループやリストグループを応用した有用なものを考
えたとしても、編集者がプログラム言語を充分に理解し
ていなければ、これを実現するのは困難であることを意
味する。また、設定結果を確認するのにあたっても、ソ
ースコードのレベルでの確認では、その内容がテキスト
として提示されるのにとどまるので、たとえプログラム
言語をよく知っている編集者であっても、実際の表示に
対応した視覚的イメージと結びつけて確認することがで
きないという問題も有している。
【0012】
【課題を解決するための手段】そこで本発明は上記した
課題を考慮して、例えばMHEGコンテンツの作成にあ
たって、トークングループ及びリストグループの設定
が、視覚的に容易に行えるようなユーザインターフェイ
スを備えたオーサリングツールを提供することを目的と
する。
【0013】このため、所定の規格によるコンテンツ情
報を作成するための情報処理装置として次のように構成
する。ここで、上記所定の規格によるコンテンツ情報
は、当該コンテンツ情報を形成する1以上のシーン、及
びシーンの形成に使用される1以上のオブジェクトによ
る要素の階層構造を有すると共に、当該コンテンツ情報
の出力態様を制御するための制御情報を備えて形成さ
れ、この制御情報には、1シーン内のオブジェクト間の
フォーカス移動であるトークンを制御するトークン制御
情報が含まれているものとする。このうえで、コンテン
ツ情報に関する編集操作を行うための操作画面として、
所定の形態による表示及び所定の操作手順を提供するグ
ラフィカルユーザインターフェイスによって、1シーン
内に使用されるオブジェクトを対象としたトークンにつ
いての設定操作を可能とするトークン設定画面としての
表示情報を生成して出力すると共に、このトークン設定
画面に対する操作によって得られたトークンについての
設定状況に基づいてトークン制御情報を作成する情報処
理手段を備えるものである。
【0014】このため、所定の規格によるコンテンツ情
報を作成するための情報処理方法として次のように構成
する。ここで、上記所定の規格によるコンテンツ情報
は、当該コンテンツ情報を形成する1以上のシーン、及
びシーンの形成に使用される1以上のオブジェクトによ
る要素の階層構造を有すると共に、当該コンテンツ情報
の出力態様を制御するための制御情報を備えて形成さ
れ、この制御情報には、1シーン内のオブジェクト間の
フォーカス移動であるトークンを制御するトークン制御
情報が含まれているものとする。このうえで、コンテン
ツ情報に関する編集操作を行うための操作画面として、
所定の形態による表示及び所定の操作手順を提供するグ
ラフィカルユーザインターフェイスによって、1シーン
内に使用されるオブジェクトを対象としたトークンにつ
いての設定操作を可能とするトークン設定画面としての
表示情報を生成して出力すると共に、このトークン設定
画面に対する操作によって得られたトークンについての
設定状況に基づいてトークン制御情報を作成する情報処
理を実行するように構成するものである。
【0015】上記構成に依れば、1シーン内のオブジェ
クト間のフォーカス移動を制御するためのトークン制御
情報を得るためのトークン設定にあたって、所定の表示
形態によるGUIとしてのトークン設定画面が出力さ
れ、このトークン設定画面に対して所定の手順に従った
操作を行うことでトークンを設定することが可能にな
る。
【0016】また、所定の規格によるコンテンツ情報を
作成するための情報処理装置として次のように構成す
る。ここで、上記所定の規格によるコンテンツ情報は、
当該コンテンツ情報を形成する1以上のシーン、及びシ
ーンの形成に使用される1以上のオブジェクトによる要
素の階層構造を有すると共に、当該コンテンツ情報の出
力態様を制御するための制御情報を備えて形成され、こ
の制御情報には、シーン内に設定した表示領域に対して
表示すべきオブジェクト群の指定と、表示枠に対する各
オブジェクトについての表示態様として定義されるリス
トグループを制御するリストグループ制御情報が含まれ
ているものとする。このうえで、コンテンツ情報に関す
る編集操作を行うための操作画面として、所定の形態に
よる表示及び所定の操作手順を提供するグラフィカルユ
ーザインターフェイスによって、1シーン内に使用され
るオブジェクトを対象としたリストグループについての
設定操作を可能とするリストグループ設定画面としての
表示情報を生成して出力すると共に、このリストグルー
プ設定画面に対する操作によって得られたリストグルー
プについての設定状況に基づいてリストグループ制御情
報を作成する情報処理手段を備えることとした。
【0017】また、所定の規格によるコンテンツ情報を
作成するための情報処理方法として次のように構成す
る。ここで、上記所定の規格によるコンテンツ情報は、
当該コンテンツ情報を形成する1以上のシーン、及びシ
ーンの形成に使用される1以上のオブジェクトによる要
素の階層構造を有すると共に、当該コンテンツ情報の出
力態様を制御するための制御情報を備えて形成され、こ
の制御情報には、シーン内に設定した表示領域に対して
表示すべきオブジェクト群の指定と、表示枠に対する各
オブジェクトについての表示態様として定義されるリス
トグループを制御するリストグループ制御情報が含まれ
ているものとする。このうえで、コンテンツ情報に関す
る編集操作を行うための操作画面として、所定の形態に
よる表示及び所定の操作手順を提供するグラフィカルユ
ーザインターフェイスによって、1シーン内に使用され
るオブジェクトを対象としたリストグループについての
設定操作を可能とするリストグループ設定画面としての
表示情報を生成して出力すると共に、このリストグルー
プ設定画面に対する操作によって得られたリストグルー
プについての設定状況に基づいてリストグループ制御情
報を作成する情報処理を実行するように構成することと
した。
【0018】上記構成に依れば、1シーン内のオブジェ
クトについてのリストグループを制御するためのリスト
グループ制御情報を得るためのリストグループ設定にあ
たって、所定の表示形態によるGUIとしてのリストグ
ループ設定画面が出力され、このリストグループ設定画
面に対して所定の手順に従った操作を行うことでリスト
グループを設定することが可能になる。
【0019】
【発明の実施の形態】以降、本発明の実施の形態につい
て説明する。本発明の情報処理装置は、デジタル衛星放
送を利用して番組を放送すると共に、受信装置側ではこ
の番組に関連した楽曲データ(音声データ)等の情報を
ダウンロードできるようにしたシステムに対応すること
を前提とする。つまり、デジタル衛星放送等の放送メデ
ィアを利用した番組(映像情報)に同期可能な形態で付
随させるダウンロード操作画面などのためのGUIデー
タを放送(インタラクティブ放送)を行うシステムに対
応するものである。そして、この放送システムにおい
て、放送側が使用する、GUIデータとしてのコンテン
ツを作成するためのオーサリングシステムが本発明の情
報処理装置に該当する。また、本実施の形態のオーサリ
ングシステムとしてはMHEGコンテンツ(MHEGア
プリケーション)を作成するためのシステムであるもの
とする。
【0020】なお、以降の説明は次の順序で行うことと
する。 1.デジタル衛星放送システム 1−1.全体構成 1−2.GUI画面に対する操作 1−3.地上局 1−4.送信フォーマット 1−5.IRD 2.オーサリングシステム 2−1.MHEGコンテンツの構造 2−2.MHEGオーサリングシステムの構成 2−3.MHEGオーサリングシステムとしてのGUI
画面例(トークングループ) 2−3−1.トークングループの定義 2−3−2.トークングループ設定ウィンドウ 2−3−3.処理動作 2−4.MHEGオーサリングシステムとしてのGUI
画面例(リストグループ) 2−4−1.リストグループの定義 2−4−2.リストグループ設定ウィンドウ 2−4−3.処理動作 2−4−4.リストグループ設定のシーン編集ウィンド
ウへの出力
【0021】1.デジタル衛星放送システムの構成 1−1.全体構成 先ず、本実施の形態のMHEGオーサリングシステムの
説明を行うのに先立ち、このMHEGオーサリングシス
テムにより作成されたMHEGコンテンツが使用される
デジタル衛星放送システムについて説明しておく。
【0022】図1は、本実施の形態としてのデジタル衛
星放送システムの全体構成を示すものである。この図に
示すように、デジタル衛星放送の地上局1には、テレビ
番組素材サーバ6からのテレビ番組放送のための素材
と、楽曲素材サーバ7からの楽曲データの素材と、音声
付加情報サーバ8からの音声付加情報と、GUIデータ
サーバからのGUIデータとが送られる。
【0023】テレビ番組素材サーバ6は、通常の放送番
組の素材を提供するサーバである。このテレビ番組素材
サーバから送られてくる音楽放送の素材は、動画及び音
声とされる。例えば、音楽放送番組であれば、上記テレ
ビ番組素材サーバ6の動画及び音声の素材を利用して、
例えば新曲のプロモーション用の動画及び音声が放送さ
れたりすることになる。
【0024】楽曲素材サーバ7は、オーディオチャンネ
ルを使用して、オーディオ番組を提供するサーバであ
る。このオーディオ番組の素材は音声のみとなる。この
楽曲素材サーバ7は、複数のオーディオチャンネルのオ
ーディオ番組の素材を地上局1に伝送する。各オーディ
オチャンネルの番組放送ではそれぞれ同一の楽曲が所定
の単位時間繰り返して放送される。各オーディオチャン
ネルは、それぞれ独立しており、その利用方法としては
各種考えられる。例えば、1つのオーディオチャンネル
では最新の日本のポップスの数曲を或る一定時間繰り返
し放送し、他のオーディオチャンネルでは最新の外国の
ポップスの数曲を或る一定時間繰り返し放送するという
ようにされる。
【0025】音声付加情報サーバ8は、楽曲素材サーバ
7から出力される楽曲の時間情報等を提供するサーバで
ある。
【0026】GUIデータサーバ9は、ユーザが操作に
用いるGUI画面を形成するための「GUIデータ(放
送用コンテンツのデータ)」を提供する。例えば後述す
るような楽曲のダウンロードに関するGUI画面であれ
ば、配信される楽曲のリストページや各楽曲の情報ペー
ジを形成するための画像データ、テキストデータ、アル
バムジャケットの静止画を形成するためのデータなどを
提供する。更には、受信設備3側にていわゆるEPG(E
lectrical Program Guide)といわれる番組表表示を行う
のに利用されるEPGデータもここから提供される。な
お、「GUIデータ」としては、例えばMHEG(Multi
media Hypermedia Information Coding Experts Group)
方式が採用される。MHEGとは、マルチメディア情
報、手順、操作などのそれぞれと、その組み合わせをオ
ブジェクトとして捉え、それらのオブジェクトを符号化
したうえで、タイトル(例えばGUI画面)として制作
するためのシナリオ記述の国際標準とされる。また、本
実施の形態ではMHEG−5を採用するものとする。
【0027】地上局1は上記テレビ番組素材サーバ6、
楽曲素材サーバ7、音声付加情報サーバ8、及びGUI
データサーバ9から伝送された情報を多重化して送信す
る。本実施の形態では、テレビ番組素材サーバ6から伝
送されたビデオデータはMPEG(Moving Picture Expe
rts Group)2方式により圧縮符号化され、オーディオデ
ータはMPEG2オーディオ方式により圧縮符号化され
る。また、楽曲素材サーバ7から伝送されたオーディオ
データは、オーディオチャンネルごとに対応して、例え
ばMPEG2オーディオ方式と、ATRAC(Adoptive
Tranform Acoustic Coding)方式と何れか一方の方式に
より圧縮符号化される。また、これらのデータは多重化
の際、キー情報サーバ10からのキー情報を利用して暗
号化される。なお、地上局1の内部構成例については後
述する。
【0028】地上局1からの信号は衛星2を介して各家
庭の受信設備3で受信される。衛星2には複数のトラン
スポンダが搭載されている。1つのトランスポンダは例
えば30Mbpsの伝送能力を有している。各家庭の受
信設備3としては、パラボラアンテナ11とIRD(Int
egrated Receiver Decorder)12と、ストレージデバイ
ス13と、モニタ装置14とが用意される。また、この
場合には、IRD12に対して操作を行うためのリモー
トコントローラ64が示されている。
【0029】パラボラアンテナ11で衛星2を介して放
送されてきた信号が受信される。この受信信号がパラボ
ラアンテナ11に取り付けられたLNB(Low Noize Blo
ck Down Converter)15で所定の周波数に変換され、I
RD12に供給される。
【0030】IRD12における概略的な動作として
は、受信信号から所定のチャンネルの信号を選局し、そ
の選局された信号から番組としてのビデオデータ及びオ
ーディオデータの復調を行ってビデオ信号、オーディオ
信号として出力する。また、IRD12では、番組とし
てのデータと共に多重化されて送信されてくる、GUI
データに基づいてGUI画面としての出力も行う。この
ようなIRD12の出力は、例えばモニタ装置14に対
して供給される。これにより、モニタ装置14では、I
RD12により受信選局した番組の画像表示及び音声出
力が行われ、また、後述するようなユーザの操作に従っ
てGUI画面を表示させることが可能となる。
【0031】ストレージデバイス13は、IRD12に
よりダウンロードされたオーディオデータ(楽曲デー
タ)を保存するためのものである。このストレージデバ
イス13の種類としては特に限定されるものではなく、
MD(Mini Disc)レコーダ/プレーヤ、DATレコーダ
/プレーヤ、DVDレコーダ/プレーヤ等を用いること
ができる。また、ストレージデバイス13としてパーソ
ナルコンピュータ装置を用い、ハードディスクのほか、
CD−R等をはじめとする記録が可能なメディアにオー
ディオデータを保存するようにすることも可能とされ
る。
【0032】また、本実施の形態の受信設備3として
は、図2に示すように、データ伝送規格としてIEEE
1394に対応したデータインターフェイスを備えたM
Dレコーダ/プレーヤ13Aを、図1に示すストレージ
デバイス13として使用することができるようになって
いる。この図に示すIEEE1394対応のMDレコー
ダ/プレーヤ13Aは、IEEE1394バス16によ
りIRD12と接続される。これによって、本実施の形
態では、IRD12にて受信された、楽曲としてのオー
ディオデータ(ダウンロードデータ)を、ATRAC方
式により圧縮処理が施されたままの状態で直接取り込ん
で記録することができる。また、MDレコーダ/プレー
ヤ13AとIRD12とをIEEE1394バス16に
より接続した場合には、上記オーディオデータの他、そ
のアルバムのジャケットデータ(静止画データ)及び歌
詞などのテキストデータを記録することも可能とされて
いる。
【0033】IRD12は、例えば電話回線4を介して
課金サーバ5と通信可能とされている。IRD12に
は、後述するようにして各種情報が記憶されるICカー
ドが挿入される。例えば楽曲のオーディオデータのダウ
ンロードが行われたとすると、これに関する履歴情報が
ICカードに記憶される。このICカードの情報は、電
話回線4を介して所定の機会、タイミングで課金サーバ
5に送られる。課金サーバ5は、この送られてきた履歴
情報に従って金額を設定して課金を行い、ユーザに請求
する。
【0034】これまでの説明から分かるように、本発明
が適用されたシステムでは、地上局1は、テレビ番組素
材サーバ6からの音楽番組放送の素材となるビデオデー
タ及びオーディオデータと、楽曲素材サーバ7からのオ
ーディオチャンネルの素材となるオーディオデータと、
音声付加情報サーバ8からの音声データと、GUIデー
タサーバ9からのGUIデータとを多重化して送信して
いる。そして、各家庭の受信設備3でこの放送を受信す
ると、例えばモニタ装置14により、選局したチャンネ
ルの番組を視聴することができる。また、番組のデータ
と共に送信されるGUIデータを利用したGUI画面と
して、第1にはEPG(Electrical Program Guide;電
子番組ガイド)画面を表示させ、番組の検索等を行うこ
とができる。また、第2には、例えば通常の番組放送以
外の特定のサービス用のGUI画面を利用して所要の操
作を行うことで、本実施の形態の場合には、放送システ
ムにおいて提供されている通常番組の視聴以外のサービ
スを享受することができる。例えば、オーディオ(楽
曲)データのダウンロードサービス用のGUI画面を表
示させて、このGUI画面を利用して操作を行えば、ユ
ーザが希望した楽曲のオーディオデータをダウンロード
してストレージデバイス13に記録して保存することが
可能になる。
【0035】なお、本実施の形態では、上記したような
GUI画面に対する操作を伴う、通常の番組放送以外の
特定のサービスを提供するデータサービス放送について
は、インタラクティブ性を有することもあり、「インタ
ラクティブ放送」ともいうことにする。
【0036】1−2.GUI画面に対する操作 ここで、上述しているインタラクティブ放送の利用例、
つまり、GUI画面に対する操作例について、図3及び
図4を参照して概略的に説明しておく。ここでは、楽曲
データ(オーディオデータ)のダウンロードを行う場合
について述べる。
【0037】先ず、図3によりIRD12に対してユー
ザが操作を行うためのリモートコントローラ64の操作
キーについて、特に主要なものについて説明しておく。
図3には、リモートコントローラ64において各種キー
が配列された操作パネル面が示されている。ここでは、
これら各種キーのうち、電源キー101、数字キー10
2、画面表示切換キー103、インタラクティブ切換キ
ー104、EPGキーパネル部105、チャンネルキー
106について説明する。
【0038】電源キー101は、IRD12の電源のオ
ン/オフを行うためのキーである。数字キー102は、
数字指定によりチャンネル切り換えを行ったり、例えば
GUI画面において数値入力操作が必要な場合に操作す
るためのキーである。画面表示切換キー103は、例え
ば通常の放送画面とEPG画面との切り換えを行うキー
である。例えば、画面表示切換キー103によりEPG
画面を呼び出した状態の下で、EPGキーパネル部10
5に配置されたキーを操作すれば、電子番組ガイドの表
示画面を利用した番組検索が行えることになる。また、
EPGキーパネル部105内の矢印キー105aは、後
述するサービス用のGUI画面におけるカーソル移動な
どにも使用することができる。インタラクティブ切換キ
ー104は、通常の放送画面と、その放送番組に付随し
たサービスのためのGUI画面との切り換えを行うため
に設けられる。チャンネルキー106は、IRD12に
おける選局チャンネルをそのチャンネル番号の昇順、降
順に従って順次切り換えていくために設けられるキーで
ある。
【0039】なお、本実施の形態のリモートコントロー
ラ64としては、例えばモニタ装置14に対する各種操
作も可能に構成されているものとされ、これに対応した
各種キーも設けられているものであるが、ここでは、モ
ニタ装置14に対応するキー等の説明は省略する。
【0040】次に、図4を参照してGUI画面に対する
操作の具体例について説明する。受信設備3により放送
を受信して所望のチャンネルを選局すると、モニタ装置
14の表示画面には、図4(a)に示すように、テレビ
番組素材サーバ6から提供された番組素材に基づく動画
像が表示される。つまり、通常の番組内容が表示され
る。ここでは、例えば音楽番組が表示されているものと
する。また、この音楽番組には楽曲のオーディオデータ
のダウンロードサービス(インタラクティブ放送)が付
随されているものとする。そして、この音楽番組が表示
されている状態の下で、例えばユーザがリモートコント
ローラ64のインタラクティブ切換キー104を操作し
たとすると、表示画面は図4(b)に示すような、オー
ディオデータのダウンロードのためのGUI画面に切り
替わる。
【0041】このGUI画面においては、先ず、画面の
左上部のテレビ番組表示エリア21Aに対して、図4
(a)にて表示されていたテレビ番組素材サーバ6から
のビデオデータによる画像が縮小化されて表示される。
また、画面の右上部には、オーディオチャンネルで放送
されている各チャンネルの楽曲のリスト21Bが表示さ
れる。また、画面の左下にはテキスト表示エリア21C
とジャケット表示エリア21Dが表示される。さらに、
画面の右側には歌詞表示ボタン22、プロフィール表示
ボタン23、情報表示ボタン24、予約録音ボタン2
5、予約済一覧表示ボタン26、録音履歴表示ボタン2
7、およびダウンロードボタン28が表示される。
【0042】ユーザは、このリスト21Bに表示されて
いる楽曲名を見ながら、興味のある楽曲を探していく。
そして、興味のある楽曲を見つけたらリモートコントロ
ーラ64の矢印キー105a(EPGキーパネル部10
5内)を操作して、その楽曲が表示されている位置にカ
ーソルを合わせた後、エンター操作を行う(例えば矢印
キー105aのセンター位置を押圧操作する)。これに
よって、カーソルを合わせた楽曲を試聴することができ
る。すなわち、各オーディオチャンネルでは、所定の単
位時間中、同一の楽曲が繰り返し放送されているので、
テレビ番組表示エリア21Aの画面はそのままで、IR
D12により上記操作により選択された楽曲のオーディ
オチャンネルに切り換えて音声出力することで、その楽
曲を聞くことができる。この時、ジャケット表示エリア
21Dにはその楽曲のMDジャケットの静止画像が表示
される
【0043】また、例えば上記の状態で歌詞表示ボタン
22にカーソルを合わせ、エンター操作を行う(以下、
ボタン表示にカーソルを合わせ、エンター操作を行うこ
とを「ボタンを押す」という)と、テキスト表示エリア
21Cに楽曲の歌詞がオーディオデータと同期したタイ
ミングで表示される。同様に、プロフィール表示ボタン
23あるいは情報表示ボタン24を押すと、楽曲に対応
するアーティストのプロフィールあるいはコンサート情
報などがテキスト表示エリア21Cに表示される。この
ように、ユーザは、現在どのような楽曲が配信されてい
るのかを知ることができ、更に各楽曲についての詳細な
情報を知ることができる。
【0044】ユーザは試聴した楽曲を購入したい場合に
は、ダウンロードボタン28を押す。ダウンロードボタ
ン28が押されると、選択された楽曲のオーディオデー
タがダウンロードされ、ストレージデバイス13に記憶
される。楽曲のオーディオデータと共に、その歌詞デー
タ、アーティストのプロフィール情報、ジャケットの静
止画データ等をダウンロードすることもできる。そし
て、このようにして楽曲のオーディオデータがダウンロ
ードされる毎に、その履歴情報がIRD12内のICカ
ードに記憶される。ICカードに記憶された情報は、例
えば1カ月に一度ずつ課金サーバ5により取り込みが行
われ、ユーザに対してデータサービスの使用履歴に応じ
た課金が行われる。これによって、ダウンロードされる
楽曲の著作権を保護することができることにもなる。
【0045】また、ユーザは予めダウンロードの予約を
行いたい場合には、予約録音ボタン25を押す。このボ
タンを押すと、GUI画面の表示が切り換わり、予約が
可能な楽曲のリストが画面全体に表示される。例えばこ
のリストは1時間単位、1週間単位、チャンル単位等で
検索した楽曲を表示することが可能である。ユーザはこ
のリストの中からダウンロードの予約を行いたい楽曲を
選択すると、その情報がIRD12内に登録される。そ
して、すでにダウンロードの予約を行った楽曲を碓認し
たい場合には、予約済一覧表示ボタン26を押すことに
より、画面全体に表示させることができる。このように
して予約された楽曲は、予約時刻になるとIRD12に
よりダウンロードされ、ストレージデバイス13に記憶
される。
【0046】ユーザはダウンロードを行った楽曲につい
て確認したい場合には、録音履歴ボタン27を押すこと
により、既にダウンロードを行った楽曲のリストを画面
全体に表示させることができる。
【0047】このように、本発明が適用されたシステム
の受信設備3では、モニタ装置14のGUI画面上に楽
曲のリストが表示される。そして、このGUI画面上の
表示にしたがって楽曲を選択するとその楽曲を試聴する
ことができ、その楽曲の歌詞やアーティストのプロフィ
ール等を知ることができる。さらに、楽曲のダウンロー
ドとその予約、ダウンロードの履歴や予約済楽曲リスト
の表示等を行うことができる。
【0048】詳しいことは後述するが、上記図4(b)
に示すようなGUI画面の表示と、GUI画面に対する
ユーザの操作に応答したGUI画面上での表示変更、及
び音声出力は、前述したMHEG方式に基づいたシナリ
オ記述により、オブジェクトの関係を規定することによ
り実現される。ここでいうオブジェクトとは、図4
(b)に示された各ボタンに対応するパーツとしての画
像データや各表示エリアに表示される素材データとな
る。そして、本明細書においては、このGUI画面のよ
うな、シナリオ(スクリプト)記述によってオブジェク
ト間の関係が規定されることで、或る目的に従った情報
の出力態様(画像表示や音声出力等)が実現される環境
を「シーン」というものとする。また、1シーンを形成
するオブジェクトとしては、シナリオ記述のファイル自
体も含まれるものとする。
【0049】以上、説明したように、本発明が適用され
たデジタル衛星放送システムでは放送番組が配信される
と共に、複数のオーディオチャンネルを使用して楽曲の
オーディオデータが配信される。そして、配信されてい
る楽曲のリスト等を使用して所望の楽曲を探し、そのオ
ーディオデータをストレージデバイス13に簡単に保存
することができる。なお、デジタル衛星放送システムに
おける番組提供以外のサービスとしては、上記した楽曲
データのダウンロードの他にも各種考えられる。例え
ば、いわゆるテレビショッピングといわれる商品紹介番
組を放送した上で、GUI画面としては購買契約が結べ
るようなものを用意することも考えられる。
【0050】1−3.地上局 これまで、本実施の形態としてのデジタル衛星放送シス
テムの概要について説明したが、以降、このシステムに
ついてより詳しい説明を行っていくこととする。そこ
で、先ず地上局1の構成について図5を参照して説明す
る。
【0051】なお、以降の説明にあたっては、次のこと
を前提とする。本実施の形態では、地上局1から衛星2
を介しての受信設備3への送信を行うのにあたり、DS
M−CC(デジタル蓄積メディア・コマンド・アンド・
コントロール;Digital Strage Media-Command and Con
trol)プロトコルを採用する。DSM−CC(MPEG
−part6)方式は、既に知られているように、例え
ば、何らかのネットワークを介して、デジタル蓄積メデ
ィア(DSM)に蓄積されたMPEG符号化ビットスト
リームを取り出し(Retrieve)たり、或いはDSMに対し
てストリームを蓄積(Store)するためのコマンドや制御
方式を規定したものである。そして本実施の形態におい
ては、このDSM−CC方式がデジタル衛星放送システ
ムにおける伝送規格として採用されているものである。
そして、DSM−CC方式によりデータ放送サービス
(例えばGUI画面など)のコンテンツ(オブジェクト
の集合)を伝送するためには、コンテンツの記述形式を
定義しておく必要がある。本実施の形態では、この記述
形式の定義として先に述べたMHEGが採用されるもの
である。
【0052】図5に示す地上局1の構成において、テレ
ビ番組素材登録システム31は、テレビ番組素材サーバ
6から得られた素材データをAVサーバ35に登録す
る。この素材データはテレビ番組送出システム39に送
られ、ここでビデオデータは例えばMPEG2方式で圧
縮され、オーディオデータは、例えばMPEG2オーデ
ィオ方式によりパケット化される。テレビ番組送出シス
テム39の出力はマルチプレクサ45に送られる。
【0053】また、楽曲素材登録システム32では、楽
曲素材サーバ7からの素材データ、つまりオーディオデ
ータを、MPEG2オーディオエンコーダ36A、及び
ATRACエンコーダ36Bに供給する。MPEG2オ
ーディオエンコーダ36A、ATRACエンコーダ36
Bでは、それぞれ供給されたオーディオデータについて
エンコード処理(圧縮符号化)を行った後、MPEGオ
ーディオサーバ40A及びATRACオーディオサーバ
40Bに登録させる。MPEGオーディオサーバ40A
に登録されたMPEGオーディオデータは、MPEGオ
ーディオ送出システム43Aに伝送されてここでパケッ
ト化された後、マルチプレクサ45に伝送される。AT
RACオーディオサーバ40Bに登録されたATRAC
データは、ATRACオーディオ送出システム43Bに
4倍速ATRACデータとして送られ、ここでパケット
化されてマルチプレクサ45に送出される。
【0054】また、音声付加情報登録システム33で
は、音声付加情報サーバ8からの素材データである音声
付加情報を音声付加情報データベース37に登録する。
この音声付加情報データベース37に登録された音声付
加情報は、音声付加情報送出システム41に伝送され、
同様にして、ここでパケット化されてマルチプレクサ4
5に伝送される。
【0055】また、GUI用素材登録システム34で
は、GUIデータサーバ9からの素材データであるGU
Iデータを、GUI素材データベース38に登録する。
【0056】GUI素材データベース38に登録された
GUI素材データは、GUIオーサリングシステム42
に伝送され、ここで、GUI画面、即ち図4にて述べた
「シーン」としての出力が可能なデータ形式となるよう
に処理が施される。
【0057】つまり、GUIオーサリングシステム42
に伝送されてくるデータとしては、例えば、楽曲のダウ
ンロードのためのGUI画面であれば、アルバムジャケ
ットの静止画像データ、歌詞などのテキストデータ、更
には、操作に応じて出力されるべき音声データなどであ
る。上記した各データはいわゆるモノメディアといわれ
るが、GUIオーサリングシステム42では、MHEG
オーサリングツールを用いて、これらのモノメディアデ
ータを符号化して、これをオブジェクトとして扱うよう
にする。そして、例えば図4(b)にて説明したような
シーン(GUI画面)の表示態様と操作に応じた画像音
声の出力態様が得られるように上記オブジェクトの関係
を規定したシナリオ記述ファイル(スクリプト)と共に
MHEG−5のコンテンツを作成する。また、図4
(b)に示したようなGUI画面では、テレビ番組素材
サーバ6の素材データを基とする画像・音声データ(M
PEGビデオデータ、MPEGオーディオデータ)と、
楽曲素材サーバ7の楽曲素材データを基とするMPEG
オーディオデータ等も、GUI画面に表示され、操作に
応じた出力態様が与えられる。従って、上記シナリオ記
述ファイルとしては、上記GUIオーサリングシステム
42では、上記したテレビ番組素材サーバ6の素材デー
タを基とする画像・音声データ、楽曲素材サーバ7の楽
曲素材データを基とするMPEGオーディオデータ、更
には、音声付加情報サーバ8を基とする音声付加情報も
必要に応じてオブジェクトとして扱われて、MHEGの
スクリプトによる規定が行われる。
【0058】なお、GUIオーサリングシステム42か
ら伝送されるMHEGコンテンツのデータとしては、ス
クリプトファイル、及びオブジェクトとしての各種静止
画データファイルやテキストデータファイル(更には音
声データファイル)などとなるが、静止画データは、例
えばJPEG(Joint Photograph Experts Group)方式で
圧縮された640×480ピクセルのデータとされ、テ
キストデータは例えば800文字以内のファイルとされ
る。
【0059】GUIオーサリングシステム42にて得ら
れたMHEGコンテンツのデータはDSM−CCエンコ
ーダ44に伝送される。DSM−CCエンコーダ44で
は、MPEG2フォーマットに従ったビデオ、オーディ
オデータのデータストリームに多重できる形式のトラン
スポートストリーム(以下TS(Transport Stream)とも
略す)に変換して、パケット化されてマルチプレクサ4
5に出力される。
【0060】マルチプレクサ45においては、テレビ番
組送出システム39からのビデオパケットおよびオーデ
ィオパケットと、MPEGオーディオ送出システム43
Aからのオーディオパケットと、ATRACオーディオ
送出システム43Bからの4倍速オーディオパケット
と、音声付加情報送出システム41からの音声付加情報
パケットと、GUIオーサリングシステム42からのG
UIデータパケットとが時間軸多重化されると共に、キ
ー情報サーバ10(図1)から出力されたキー情報に基
づいて暗号化される。
【0061】マルチプレクサ45の出力は電波送出シス
テム46に伝送され、ここで例えば誤り訂正符号の付
加、変調、及び周波数変換などの処理を施された後、ア
ンテナから衛星2に向けて送信出力するようにされる。
【0062】1−4.送信フォーマット 次に、DSM−CC方式に基づいて規定された本実施の
形態の送信フォーマットについて説明する。図6は、地
上局1から衛星2に送信出力される際のデータの一例を
示している。なお、前述したように、この図に示す各デ
ータは実際には時間軸多重化されているものである。ま
た、この図では、図6に示すように、時刻t1から時刻
t2の間が1つのイベントとされ、時刻t2から次のイ
ベントとされる。ここでいうイベントとは、例えば音楽
番組のチャンネルであれば、複数楽曲のラインナップの
組を変更する単位であり、時間的には30分或いは1時
間程度となる。
【0063】図6に示すように、時刻t1から時刻t2
のイベントでは、通常の動画の番組放送で、所定の内容
A1を有する番組が放送されている。また、時刻t2か
ら始めるイベントでは、内容A2としての番組が放送さ
れている。この通常の番組で放送されているのは動画と
音声である。
【0064】MPEGオーディオチャンネル(1)〜
(10)は、例えば、チャンネルCH1からCH10の
10チャンネル分用意される。このとき、各オーディオ
チャンネルCH1,CH2,CH3・・・・CH10で
は、1つのイベントが放送されている間は同一楽曲が繰
り返し送信される。つまり、時刻t1〜t2のイベント
の期間においては、オーディオチャンネルCH1では楽
曲B1が繰り返し送信され、オーディオチャンネルCH
2では楽曲C1が繰り返し送信され、以下同様に、オー
ディオチャンネルCH10では楽曲K1が繰り返し送信
されることになる。これは、その下に示されている4倍
速ATRACオーディオチャンネル(1)〜(10)に
ついても共通である。
【0065】つまり、図6において、MPEGオーディ
オチャンネルと4倍速ATRACオーディオチャンネル
のチャンネル番号である( )内の数字が同じものは同
じ楽曲となる。また、音声付加情報のチャンネル番号で
ある( )内の数字は、同じチャンネル番号を有するオ
ーディオデータに付加されている音声付加情報である。
更に、GUIデータとして伝送される静止画データやテ
キストデータも各チャンネルごとに形成されるものであ
る。これらのデータは、図7(a)〜(d)に示すよう
にMPEG2のトランスポートパケット内で時分割多重
されて送信され、図7(e)〜(h)に示すようにして
IRD12内では各データパケットのヘッダ情報を用い
て再構築される。
【0066】また、上記図6及び図7に示した送信デー
タのうち、少なくとも、データサービス(TV放送(又
はオーディオ放送)に同期したMHEGコンテンツの放
送、又はインタラクティブ放送)に利用されるGUIデ
ータは、DSM−CC方式に則って論理的には次のよう
にして形成されるものである。ここでは、DSM−CC
エンコーダ44から出力されるトランスポートストリー
ムのデータに限定して説明する。
【0067】図8(a)に示すように、DSM−CC方
式によって伝送される本実施の形態のデータ放送サービ
スは、Service Gatewayという名称のル
ートディレクトリの中に全て含まれる。Service
Gatewayに含まれるオブジェクトとしては、デ
ィレクトリ(Directory),ファイル(Fil
e),ストリーム(Stream),ストリームイベン
ト(Stream Event)などの種類が存在す
る。
【0068】これらのうち、ファイルは静止画像、音
声、テキスト、更にはMHEGにより記述されたスクリ
プトなどの個々のデータファイルとされる。ストリーム
は例えば、他のデータサービスやAVストリーム(TV
番組素材としてのMPEGビデオデータ、オーディオデ
ータ、楽曲素材としてのMPEGオーディオデータ、A
TRACオーディオデータ等)にリンクする情報が含ま
れる。また、ストリームイベントは、同じくリンクの情
報と時刻情報が含まれる。ディレクトリは相互に関連す
るデータをまとめるフォルダである。
【0069】そして、DSM−CC方式では、図8
(b)に示すようにして、これらの単位情報とServ
ice Gatewayをそれぞれオブジェクトという
単位と捉え、それぞれをBIOPメッセージという形式
に変換する。なお、本発明に関わる説明では、ファイ
ル,ストリーム,ストリームイベントの3つのオブジェ
クトの区別は本質的なものではないので、以下の説明で
はこれらをファイルとしてのオブジェクトに代表させて
説明する。
【0070】そして、DSM−CC方式では、図8
(c)に示すモジュールといわれるデータ単位を生成す
る。このモジュールは、図8(b)に示したBIOPメ
ッセージ化されたオブジェクトを1つ以上含むようにさ
れたうえで、BIOPヘッダが付加されて形成される可
変長のデータ単位であり、後述する受信側における受信
データのバッファリング単位となる。また、DSM−C
C方式としては、1モジュールを複数のオブジェクトに
より形成する場合の、オブジェクト間の関係については
特に規定、制限はされていない。つまり、極端なことを
いえば、全く関係の無いシーン間における2以上のオブ
ジェクトにより1モジュールを形成したとしても、DS
M−CC方式のもとでの規定に何ら違反するものではな
い。
【0071】このモジュールは、MPEG2フォーマッ
トにより規定されるセクションといわれる形式で伝送す
るために、図8(d)に示すように、機械的に「ブロッ
ク」といわれる原則固定長のデータ単位に分割される。
但し、モジュールにおける最後のブロックについては規
定の固定長である必要はないものとされている。このよ
うに、ブロック分割を行うのはMPEG2フォーマット
において、1セクションが4KBを越えてはならないと
いう規定があることに起因する。また、この場合には上
記ブロックとしてのデータ単位と、セクションとは同義
なものとなる。
【0072】このようにしてモジュールを分割して得た
ブロックは、図8(e)に示すようにしてヘッダが付加
されてDDB(Download Data Block)というメッセージ
の形式に変換される。
【0073】また、上記DDBへの変換と並行して、D
SI(Download Server Initiate)及びDII(Download
Indication Information)という制御メッセージが生成
される。上記DSI及びDIIは、受信側(IRD1
2)で受信データからモジュールを取得する際に必要と
なる情報であり、DSIは主として、次に説明するカル
ーセル(モジュール)の識別子、カルーセル全体に関連
する情報(カルーセルが1回転する時間、カルーセル回
転のタイムアウト値)等の情報を有する。また、データ
サービスのルートディレクトリ(Service Ga
teway)の所在を知るための情報も有する(オブジ
ェクトカルーセル方式の場合)。
【0074】DIIは、カルーセルに含まれるモジュー
ルごとに対応する情報であり、モジュールごとのサイ
ズ、バージョン、そのモジュールのタイムアウト値など
の情報を有する。
【0075】そして、図8(f)に示すように、上記D
DB、DSI、DIIの3種類のメッセージをセクショ
ンのデータ単位に対応させて周期的に、かつ、繰り返し
送出するようにされる。これにより、受信機側では例え
ば目的のGUI画面(シーン)を得るのに必要なオブジ
ェクトが含まれているモジュールをいつでも受信できる
ようにされる。本明細書では、このような伝送方式を回
転木馬に例えて「カルーセル方式」といい、図8(f)
に示すようにして模式的に表されるデータ伝送形態をカ
ルーセルというものとする。ここで、1カルーセルに含
まれるモジュールとしては複数とされて構わない。例え
ば、1カルーセルにより1つのデータサービスに必要な
複数のモジュールを伝送するようにしてもよいものであ
る。また、「カルーセル方式」としては、「データカル
ーセル方式」のレベルと「オブジェクトカルーセル方
式」のレベルとに分けられる。特にオブジェクトカルー
セル方式では、ファイル、ディレクトリ、ストリーム、
サービスゲートウェイなどの属性を持つオブジェクトを
データとしてカルーセルを用いて転送する方式で、ディ
レクトリ構造を扱えることがデータカルーセル方式と大
きく異なる。本実施の形態のシステムでは、オブジェク
トカルーセル方式を採用するものとされる。
【0076】また、図9に、MHEG方式に則ったデー
タサービスとしてのファイル(MHEG applic
ation file)のディレクトリ構造例を示す。
上述のようにオブジェクトカルーセル方式は、このディ
レクトリ構造を扱えることに特徴を有する。通常、Se
rvice Domainの入り口となる(MHEG
application file)は、必ず、Ser
vice Gatewayの直下にある、app0/s
tartupというファイルとなる。基本的には、Se
rvice Domain(Service Gate
way)の下にapplication direct
ory(app0,app1・・・appN)があり、
その下にstartupといわれるアプリケーション・
ファイルと、applicationを構成する各sc
eneのdirectory(scene0,scen
e1・・・)があるようにされる。更にscene d
irectoryの下には、MHEG scene f
ileとsceneを構成する各content fi
leがおかれることとしている。
【0077】また、上記のようにしてカルーセルにより
送信されるGUIデータを含む放送用のデータ、つま
り、図5のマルチプレクサ45から出力されるデータと
しては、トランスポートストリームの形態により出力さ
れる。このトランスポートストリームは例えば図10に
示す構造を有する。図10(a)には、トランスポート
ストリームが示されている。このトランスポートストリ
ームとはMPEGシステムで定義されているビット列で
あり、図のように188バイトの固定長パケット(トラ
ンスポートパケット)の連結により形成される。
【0078】そして、各トランスポートパケットは、図
10(b)に示すようにヘッダと特定の個別パケットに
付加情報を含めるためのアダプテーションフィールドと
パケットの内容(ビデオ/オーディオデータ等)を表す
ペイロード(データ領域)とからなる。
【0079】ヘッダは、例えば実際には4バイトとさ
れ、図10(c)に示すように、先頭には必ず同期バイ
トがあるようにされ、これより後ろの所定位置にそのパ
ケットの識別情報であるPID(Packet_I
D)、スクランブルの有無を示すスクランブル制御情
報、後続するアダプテーションフィールドやペイロード
の有無等を示すアダプテーションフィールド制御情報が
格納されている。
【0080】これらの制御情報に基づいて、受信装置側
ではパケット単位でデスクランブルを行い、また、デマ
ルチプレクサによりビデオ/オーディオ/データ等の必
要パケットの分離・抽出を行うことができる。また、ビ
デオ/オーディオの同期再生の基準となる時刻情報を再
生することもここで行うことができる。
【0081】また、これまでの説明から分かるように、
1つのトランスポートストリームには複数チャンネル分
の映像/音声/データのパケットが多重されているが、
それ以外にPSI(Program Specific Information)とい
われる選局を司るための信号や、限定受信(個人の契約
状況により有料チャンネルの受信可不可を決定する受信
機能)に必要な情報(EMM/ECM)、EPGなどの
サービスを実現するためのSI(Service Information)
が同時に多重されている。
【0082】PSIは、図11に示すようにして、4つ
のテーブルで構成されている。それぞれのテーブルは、
セクション形式というMPEG Systemに準拠し
た形式で表されている。図11(a)には、NIT(Net
work Informataion Table)及びCAT(Conditional Acc
ess Table)のテーブルが示されている。NITは、全キ
ャリアに同一内容が多重されている。キャリアごとの伝
送諸元(偏波面、キャリア周波数、畳み込みレート等)
と、そこに多重されているチャンネルのリストが記述さ
れている。NITのPIDとしては、PID=0x0010と
されている。
【0083】CATもまた、全キャリアに同一内容が多
重される。限定受信方式の識別と契約情報等の個別情報
であるEMM(Entitlement Management Message)パケッ
トのPIDが記述されている。PIDとしては、PID
=0x0001により示される。
【0084】図11(b)には、キャリアごとに固有の
内容を有する情報として、PATが示される。PATに
は、そのキャリア内のチャンネル情報と、各チャンネル
の内容を表すPMTのPIDが記述されている。PID
としては、PID=0x0000により示される。
【0085】また、キャリアにおけるチャンネルごとの
情報として、図11(c)に示すPMT(Program Map T
able)のテーブルを有する。PMTは、チャンネル別の
内容が多重されている。例えば、図11(d)に示すよ
うな、各チャンネルを構成するコンポーネント(ビデオ
/オーディオ等)と、デスクランブルに必要なECM(E
ncryption Control Message)パケットのPIDが記述さ
れているPMTのPIDは、PATにより指定される。
【0086】また、SIは、図示は省略するが、PSI
と同様にセクション形式のテーブルとされ、ここにEP
Gに関する情報が記述される。IRD側では、このテー
ブルから必要とされる情報を抽出して画面上に表示する
ようにされている。そして、このSIの代表的なテーブ
ルとしては、SDT(Service DescriptionTable)とEI
T(Event Information Table)が挙げられる。SDT
は、チャンネル情報を表すもので、チャンネル番号、チ
ャンネル名、チャンネル内容等が記述される。PIDと
しては、PID=0x0011により示されることになってい
る。EITは、番組情報を表すもので、番組名、番組開
始時刻、番組のあらすじ、ジャンル等が記述されてい
る。PIDとしては、PID=0x0012により示される。
【0087】1−5.IRD 続いて、受信設備3に備えられるIRD12の一構成例
について図12を参照して説明する。
【0088】この図に示すIRD12において、入力端
子T1には、パラボラアンテナ11のLNB15により
所定の周波数に変換された受信信号を入力してチューナ
/フロントエンド部51に供給する。チューナ/フロン
トエンド部51では、CPU(Central Processing Uni
t)80からの伝送諸元等を設定した設定信号に基づい
て、この設定信号により決定されるキャリア(受信周波
数)を受信して、例えばビタビ復調処理や誤り訂正処理
等を施すことで、トランスポートストリームを得るよう
にされる。チューナ/フロントエンド部51にて得られ
たトランスポートストリームは、デスクランブラ52に
対して供給される。また、チューナ/フロントエンド部
51では、トランスポートストリームからPSIのパケ
ットを取得し、その選局情報を更新すると共に、トラン
スポートストリームにおける各チャンネルのコンポーネ
ントPIDを得て、例えばCPU80に伝送する。CP
U80では、取得したPIDを受信信号処理に利用する
ことになる。
【0089】デスクランブラ52では、ICカード65
に記憶されているデスクランブルキーデータをCPU8
0を介して受け取ると共に、CPU80によりPIDが
設定される。そして、このデスクランブルキーデータと
PIDとに基づいてデスクランブル処理を実行し、トラ
ンスポート部53に対して伝送する。
【0090】トランスポート部53は、デマルチプレク
サ70と、例えばDRAM等により構成されるキュー
(Queue)71とからなる。キュー(Queue)71は、モ
ジュール単位に対応した複数のメモリ領域が列となるよ
うにして形成されているものとされ、例えば本実施の形
態では、32列のメモリ領域が備えられる。つまり、最
大で32モジュールの情報を同時に格納することができ
る。
【0091】デマルチプレクサ70の概略的動作として
は、CPU80のDeMUXドライバ82により設定さ
れたフィルタ条件に従って、デスクランブラ52から供
給されたトランスポートストリームから必要なトランス
ポートパケットを分離し、必要があればキュー71を作
業領域として利用して、先に図7(e)〜(h)により
示したような形式のデータを得て、それぞれ必要な機能
回路部に対して供給する。デマルチプレクサ70にて分
離されたMPEGビデオデータは、MPEG2ビデオデ
コーダ55に対して入力され、MPEGオーディオデー
タは、MPEGオーディオデコーダ54に対して入力さ
れる。これらデマルチプレクサ70により分離されたM
PEGビデオ/オーディオデータの個別パケットは、P
ES(Packetized Elementary Stream)と呼ばれる形式で
それぞれのデコーダに入力される。
【0092】また、トランスポートストリームにおける
MHEGコンテンツのデータについては、デマルチプレ
クサ70によりトランスポートストリームからトランス
ポートパケット単位で分離抽出されながらキュー71の
所要のメモリ領域に書き込まれていくことで、モジュー
ル単位にまとめられるようにして形成される。そして、
このモジュール単位にまとめられたMHEGコンテンツ
のデータは、CPU80の制御によってデータバスを介
して、メインメモリ90内のDSM−CCバッファ91
に書き込まれて保持される。
【0093】また、トランスポートストリームにおける
4倍速ATRACデータ(圧縮オーディオデータ)も、
例えばトランスポートパケット単位で必要なデータがデ
マルチプレクサ70により分離抽出されてIEEE13
94インターフェイス60に対して出力される。また、
IEEE1394インターフェイス60を介した場合に
は、オーディオディオデータの他、ビデオデータ及び各
種コマンド信号等を送出することも可能とされる。
【0094】PESとしての形式によるMPEGビデオ
データが入力されたMPEG2ビデオデコーダ55で
は、メモリ55Aを作業領域として利用しながらMPE
G2フォーマットに従って復号化処理を施す。復号化さ
れたビデオデータは、表示処理部58に供給される。
【0095】表示処理部58には、上記MPEG2ビデ
オデコーダ55から入力されたビデオデータと、後述す
るようにしてメインメモリ90のMHEGバッファ92
にて得られるデータサービス用のGUI画面等のビデオ
データが入力される。表示処理部58では、このように
して入力されたビデオデータについて所要の信号処理を
施して、所定のテレビジョン方式によるアナログオーデ
ィオ信号に変換してアナログビデオ出力端子T2に対し
て出力する。これにより、アナログビデオ出力端子T2
とモニタ装置14のビデオ入力端子とを接続すること
で、例えば先に図4に示したような表示が行われる。
【0096】また、PESによるMPEGオーディオデ
ータが入力されるMPEG2オーディオデコーダ54で
は、メモリ54Aを作業領域として利用しながらMPE
G2フォーマットに従って復号化処理を施す。復号化さ
れたオーディオデータは、D/Aコンバータ56及び光
デジタル出力インターフェイス59に対して供給され
る。
【0097】D/Aコンバータ56では、入力されたオ
ーディオデータについてアナログ音声信号に変換してス
イッチ回路57に出力する。スイッチ回路57では、ア
ナログオーディオ出力端子T3又はT4の何れか一方に
対してアナログ音声信号を出力するように信号経路の切
換を行う。ここでは、アナログオーディオ出力端子T3
はモニタ装置14の音声入力端子と接続されるために設
けられているものとされる。また、アナログオーディオ
出力端子T4はダウンロードした楽曲をアナログ信号に
より出力するための端子とされる。また、光デジタル出
力インターフェイス59では、入力されたデジタルオー
ディオデータを光デジタル信号に変換して出力する。こ
の場合、光デジタル出力インターフェイス59は、例え
ばIEC958に準拠する。
【0098】メインメモリ90は、CPU80が各種制
御処理を行う際の作業領域として利用されるものであ
る。そして、本実施の形態では、このメインメモリ90
において、前述したDSM−CCバッファ91と、MH
EGバッファ92としての領域が割り当てられるように
なっている。MHEGバッファ92には、MHEG方式
によるスクリプトの記述に従って生成された画像データ
(例えばGUI画面の画像データ)を生成するための作
業領域とされ、ここで生成された画像データはバスライ
ンを介して表示処理部58に供給される。
【0099】CPU80は、IRD12における全体制
御を実行する。このなかには、デマルチプレクサ70に
おけるデータ分離抽出についての制御も含まれる。ま
た、獲得したMHEGコンテンツのデータについてデコ
ード処理を施すことで、スクリプトの記述内容に従って
GUI画面(シーン)を構成して出力するための処理も
実行する。
【0100】このため、本実施の形態のCPU80とし
ては、主たる制御処理を実行する制御処理部81に加
え、例えば少なくとも、DeMUXドライバ82、DS
M−CCデコーダブロック83、及びMHEGデコーダ
ブロック84が備えられる。本実施の形態では、このう
ち、少なくともDSM−CCデコーダブロック83及び
MHEGデコーダブロック84については、ソフトウェ
アにより構成される。DeMUXドライバ82は、入力
されたトランスポートストリームのPIDに基づいてデ
マルチプレクサ70におけるフィルタ条件を設定する。
DSM−CCデコーダブロック83は、DSM−Man
agerとしての機能を有するものであり、DSM−C
Cバッファ91に格納されているモジュール単位のデー
タについて、MHEGコンテンツのデータに再構築す
る。また、MHEGデコーダブロック84からのアクセ
スに従って所要のDSM−CCデコード等に関連する処
理を実行する。
【0101】MHEGデコーダブロック84は、DSM
−CCデコーダブロック83により得られたMHEGコ
ンテンツのデータ、つまり、DSM−CCバッファ91
にて得られているMHEGコンテンツのデータにアクセ
スして、シーン出力のためのデコード処理を行う。つま
り、そのMHEGコンテンツのスクリプトファイルによ
り規定されているオブジェクト間の関係を実現していく
ことで、シーンを形成するものである。この際、シーン
としてGUI画面を形成するのにあたっては、MHEG
バッファ92を利用して、ここで、スクリプトファイル
の内容に従ってGUI画面の画像データを生成するよう
にされる。
【0102】DSM−CCデコーダブロック83及びM
HEGデコーダブロック84間のインターフェイスに
は、U−U API(DSM−CC U−U API(A
pplivation Portability Interface))が採用される。
U−U APIは、例えばクライアント(MHEGデコ
ーダブロック84)側がDSM Managerオブジ
ェクト(DSMの機能を実現するサーバオブジェクト;
DSM−CCデコーダブロック83)にアクセスするた
めのインターフェイスであり、カルーセルに含まれるS
ervice Gateway,Directory,
File,Stream,Stream Eventな
どの属性を有するオブジェクトをファイルシステムのよ
うにして構造的にアクセスすることができるようにした
APIとされる。
【0103】このAPIを通じてカルーセルに含まれる
オブジェクトへのアクセスを行うことで、カルーセルを
使用するプログラム(クライアント)がカルーセル受信
動作を関知することなく、バス名を使用してオブジェク
トにアクセスすることが可能になる。
【0104】また、このU−U APIは、下層のデー
タ転送方式に関わらず利用することが出来るように規定
されたインターフェイスの集合であることから、このA
PIを利用するプログラムは、U−U APIを提供す
るどのようなデータ転送方式においても利用できるとい
う利点を有する。
【0105】ここで、CPU80の制御によりトランス
ポートストリームから1シーンを形成するのに必要な目
的のオブジェクトを抽出するための動作例について説明
しておく。
【0106】DSM−CCでは、トランスポートストリ
ーム中のオブジェクトの所在を示すのにIOR(Interop
erable Object Reference)が使用される。IORには、
オブジェクトを見つけ出すためのカルーセルに対応する
識別子、オブジェクトの含まれるモジュールの識別子
(以下module_idと表記)、1つのモジュール
中でオブジェクトを特定する識別子(以下object
_keyと表記)のほかに、オブジェクトの含まれるモ
ジュールの情報を持つDIIを識別するためのタグ(a
ssociation_tag)情報を含んでいる。ま
た、モジュール情報を持つDIIには、1つ以上のモジ
ュールそれぞれについてのmodule_id、モジュ
ールの大きさ、バージョンといった情報と、そのモジュ
ールを識別するためのタグ(association_
tag)情報を含んでいる。
【0107】トランスポートストリームから抜き出され
たIORがCPU80において識別された場合に、その
IORで示されたオブジェクトを受信、分離して得るプ
ロセスは、例えば次のようになる。 (Pr1) CPU80のDeMUXドライバ82で
は、IORのassociation_tagと同じ値
を持つエレメンタリーストリーム(以下ESと表記)
を、カルーセルにおけるPMTのESループから探し出
してPIDを得る。このPIDを持つESにDIIが含
まれていることになる。 (Pr2) このPIDとtable_id_exte
nsionとをフィルタ条件としてデマルチプレクサ7
0に対して設定する。これにより、デマルチプレクサ7
0では、DIIを分離してCPU80に対して出力す
る。 (Pr3) DIIの中で、先のIORに含まれていた
module_idに相当するモジュールのassoc
iation_tagを得る。 (Pr4) 上記association_tagと同
じ値を有するESを、PMTのESループ(カルーセ
ル)から探し出し、PIDを得る。このPIDを有する
ESに目的とするモジュールが含まれる。 (Pr5) 上記PIDとmodule_idとをフィ
ルタ条件として設定して、デマルチプレクサ70による
フィルタリングを行う。このフィルタ条件に適合して分
離抽出されたトランスポートパケットがキュー71の所
要のメモリ領域(列)に格納されていくことで、最終的
には、目的のモジュールが形成される。 (Pr6) 先のIORに含まれていたobject_
keyに相当するオブジェクトをこのモジュールから抜
き出す。これが目的とするオブジェクトになる。このモ
ジュールから抜き出されたオブジェクトは、例えば、D
SM−CCバッファ91の所定の領域に書き込みが行わ
れる。例えば、上記動作を繰り返し、目的とするオブジ
ェクトを集めてDSM−CCバッファ91に格納してい
くことで、必要とされるシーンを形成するMHEGコン
テンツが得られることになる。
【0108】マンマシンインターフェイス61では、リ
モートコントローラ64から送信されてきたコマンド信
号を受信してCPU80に対して伝送する。CPU80
では、受信したコマンド信号に応じた機器の動作が得ら
れるように、所要の制御処理を実行する。
【0109】ICカードスロット62にはICカード6
5が挿入される。そして、この挿入されたICカード6
5に対してCPU80によって情報の書き込み及び読み
出しが行われる。
【0110】モデム63は、電話回線4を介して課金サ
ーバ5と接続されており、CPU80の制御によってI
RD12と課金サーバ5との通信が行われるように制御
される。
【0111】ここで、上記構成によるIRD12におけ
るビデオ/オーディオソースの信号の流れを、図4によ
り説明した表示形態に照らし合わせながら補足的に説明
する。図4(a)に示すようにして、通常の番組を出力
する場合には、入力されたトランスポートストリームか
ら必要な番組のMPEGビデオデータとMPEGオーデ
ィオデータとが抽出されて、それぞれ復号化処理が施さ
れる。そして、このビデオデータとMPEGオーディオ
データが、それぞれアナログビデオ出力端子T2と、ア
ナログオーディオ出力端子T3に出力されることで、モ
ニタ装置14では、放送番組の画像表示と音声出力が行
われる。
【0112】また、図4(b)に示したGUI画面を出
力する場合には、入力されたトランスポートストリーム
から、このGUI画面(シーン)に必要なMHEGコン
テンツのデータをトランスポート部53により分離抽出
してDSM−CCバッファ91に取り込む。そして、こ
のデータを利用して、前述したようにDSM−CCデコ
ーダブロック83及びMHEGデコーダブロック84が
機能することで、MHEGバッファ92にてシーン(G
UI画面)の画像データが作成される。そして、この画
像データが表示処理部58を介してアナログビデオ出力
端子T2に供給されることで、モニタ装置14にはGU
I画面の表示が行われる。
【0113】また、図4(b)に示したGUI画面上で
楽曲のリスト21Bにより楽曲が選択され、その楽曲の
オーディオデータを試聴する場合には、この楽曲のMP
EGオーディオデータがデマルチプレクサ70により得
られる。そして、このMPEGオーディオデータが、M
PEGオーディオデコーダ54、D/Aコンバータ、ス
イッチ回路57、アナログオーディオ出力端子T3を介
してアナログ音声信号とされてモニタ装置14に対して
出力される。
【0114】また、図4(b)に示したGUI画面上で
ダウンロードボタン28が押されてオーディオデータを
ダウンロードする場合には、ダウンロードすべき楽曲の
オーディオデータがデマルチプレクサ70により抽出さ
れてアナログオーディオ出力端子T4、光デジタル出力
インターフェイス59、またはIEEE1394インタ
ーフェイス60に出力される。
【0115】ここで、特にIEEE1394インターフ
ェイス60に対して、図2に示したIEEE1394対
応のMDレコーダ/プレーヤ13Aが接続されている場
合には、デマルチプレクサ70ではダウンロード楽曲の
4倍速ATRACデータが抽出され、IEEE1394
インターフェイス60を介してMDレコーダ/プレーヤ
13Aに装填されているディスクに対して記録が行われ
る。また、この際には、例えばJPEG方式で圧縮され
たアルバムジャケットの静止画データ、歌詞やアーティ
ストのプロフィールなどのテキストデータもデマルチプ
レクサ70においてトランスポートストリームから抽出
され、IEEE1394インターフェイス60を介して
MDレコーダ/プレーヤ13Aに転送される。MDレコ
ーダ/プレーヤ13Aでは、装填されているディスクの
所定の領域に対して、これら静止画データ、テキストデ
ータを記録することができるようになっている。
【0116】2.オーサリングシステム 2−1.MHEGコンテンツの構造 続いて、本実施の形態のMHEGオーサリングシステム
について説明する。以降説明するMHEGオーサリング
システムは、先に説明した図5であれば、GUIオーサ
リングシステム42に対応することになる。但し、実際
には、パーソナルコンピュータ装置により、GUI素材
データ(オブジェクトとしての画像、テキストファイル
等)を作成、または取り込むなどしてオーサリングを行
うようにされることから、機能的には、上記GUIオー
サリングシステム42に加え、GUI用素材登録システ
ム34やGUI素材データベース38も含まれるものと
考えることができる。
【0117】ここで、MHEGオーサリングシステムの
説明に先立ち、本実施の形態のMHEGオーサリングシ
ステムで作成される、MHEGコンテンツ(MHEGア
プリケーション)の構造概念を、図13及び図14によ
り説明しておく。図13には、MHEGシーン1〜MH
EGシーン3の3つのシーンが示されている。これらの
各シーンは、例えば1画面分の画像領域に対して、オブ
ジェクトをペーストするようにして組み合わせることで
形成されるものである。なお、MHEGシーンとは、M
HEG方式でいうところの「シーン」であるが、本明細
書では、後述するシェアシーンと区別して、シーンを
「MHEGシーン」という場合がある。逆に、以降の説
明において単にシーンといった場合には、このMHEG
シーンを指すものとされる。
【0118】ここでオブジェクトとは、先にも述べたよ
うに、画像情報(例えばJPEGやGIFなどの静止画
像ファイル)やテキスト情報、及び操作ボタンなどのパ
ーツ画像ファイル(更には音声データファイルを含む場
合もある)等をいうものである。本実施の形態の場合、
これらのシーンは、例えばTV放送に同期した切り換え
が行われるようにされたり、また、上記操作ボタンの操
作によって、他のシーンの切り換えが行われるようにさ
れる。本実施の形態では、このようなシーンの遷移を
「トランジション」ともいうことにする。そして、例え
ばこれら3つのMHEGシーン1〜MHEGシーン3
が、例えばトランジションが可能であるなどの1纏まり
の関係に在るとして、これらの関係は、MHEGアプリ
ケーション(MHEGコンテンツ)の単位として纏めら
れることになっている。
【0119】そして、シーンの纏まりであるMHEGコ
ンテンツとして、例えばこれが本実施の形態のようにデ
ジタル衛星放送システムに使用されるなどして放送番組
と関連する場合には、1つの放送番組に対応して付随す
るとされる1以上のMHEGコンテンツ間の関係を規定
することにより、プロジェクトといわれる単位が形成さ
れる。この図では、プロジェクトとしては、MHEGコ
ンテンツ1,MHEGコンテンツ2,MHEGコンテン
ツ3の3つから成る場合が示されている。そして、MH
EGコンテンツ1は、MHEGシーン1,2,3の3つ
のシーンを備え、残るMHEGコンテンツ2,MHEG
コンテンツ3は、それぞれ、MHEGシーン4,5を備
えているものとされる。
【0120】例えば、実際には、この図14に示すMH
EGコンテンツがデジタル衛星放送の放送番組に同期し
て受信側で表示される場合には、MHEGコンテンツ
1,MHEGコンテンツ2,MHEGコンテンツ3がユ
ーザが行ったインタラクティブ操作や放送番組の放送時
間経過に従って、トランジションするものとされ、ま
た、MHEGコンテンツ1が出力されている場合には、
ユーザが行ったインタラクティブ操作や放送番組の放送
時間経過に従って、MHEGシーン1〜3の各シーン間
でトランジションが行われるものとされる。なお、以降
においては、説明の便宜上、プロジェクトとして纏めら
れる複数のMHEGコンテンツ(MHEGアプリケーシ
ョン)について、特に単一のMHEGコンテンツ(MH
EGアプリケーション)と区別する必要の無い場合に
は、プロジェクトについても単にMHEGコンテンツ
(MHEGアプリケーション)というものとする。
【0121】そして、シーンを形成するのには、図13
に示したように、オブジェクトを使用するのであるが、
MHEGの規格にあっては、シェアオブジェクト(share
d object)が使用可能であるものと規定されている。
【0122】補足的に説明しておくと、シェアオブジェ
クトとは、1つのMHEGコンテンツを形成する複数の
シーン間で共有して使用することのできるオブジェクト
のことをいう。例えば、図15に示すように1MHEG
コンテンツ内にMHEGシーン1,2の2つのシーンが
あるとして、オブジェクトとしては、オブジェクト1〜
3及びオブジェクト4〜6の6つのオブジェクトに加え
て、シェアオブジェクト1〜3の3つシェアオブジェク
トが用意されているものとする。ここで、オブジェクト
1〜3はMHEGシーン1のみを作成するのに使用さ
れ、オブジェクト4〜6は、MHEGシーン2のみを作
成するのに使用されるオブジェクトである。これに対し
て、シェアオブジェクト1〜3は、MHEGシーン1及
びMHEGシーン2に対して共通に使用可能であるもの
として設定されたオブジェクトである。従って、図15
に示す場合には、MHEGシーン1はオブジェクト1〜
3及びシェアオブジェクト1〜3の6つのオブジェクト
を使用して作成することができ、MHEGシーン2は、
オブジェクト4〜6及びシェアオブジェクト1〜3の6
つのオブジェクトを使用して作成することができること
になる。
【0123】2−2.MHEGオーサリングシステムの
構成 続いて、本実施の形態のMHEGオーサリングツールの
構成について説明する。ここで、本実施の形態のMHE
Gオーサリングシステムのとしての処理構成の概念を概
要的に説明すると、次のようになる。MHEGオーサリ
ングツールにおける処理としては、大きくは、MHEG
オーサリングツール内での独自の内部形式に従った処理
によりMHEGアプリケーションファイル(MHEGコ
ンテンツ)を作成する編集処理と、このMHEGオーサ
リングツール内での内部形式に従った編集処理によって
作成されたMHEGコンテンツを、実際のMHEGの規
格に準拠した形式であるMHEG−ISといわれる形式
に変換して出力する変換処理とに分けられる。ここで、
MHEG−ISとは、MHEGの規格に従った内容のM
HEGコンテンツのことをいうものであり、ここでは、
データ放送用コンテンツの送信出力時の形式に対応す
る。
【0124】つまり、本実施の形態のMHEGオーサリ
ングツールとしては、MHEGオーサリングツール内で
は内部形式に従って編集処理を実行するように構成して
いることで、実際のMHEGの規格には無いシェアシー
ンなどを定義して、これらを使用した編集処理を実現す
ることができるものである。逆に言えば、MHEGの規
格に対応して作業者がスクリプトを記述するといった高
度な作業を行わなくとも、例えば、GUI的な操作形態
を実現して、より簡易な操作によっても高度な編集を行
うことができるものである。但し、MHEGオーサリン
グツールの内部形式に従ったMHEGコンテンツの編集
内容(即ち定義文などの記述内容)は、MHEGオーサ
リングツール内のみで有効であるため、これを、受信側
でデコードして表示できるようにするためには、内部形
式に従った記述内容を、MHEGの規格に従った記述内
容に変換する必要がある。このために、内部形式によっ
て作成された記述内容を、MHEG−ISの形式に変換
して出力するように構成されるものである。
【0125】図16は、本実施の形態のMHEGオーサ
リングシステム42としての実際の構成例を示すもので
ある。MHEGオーサリングシステム42としては、例
えば実際には、パーソナルコンピュータ201と、この
パーソナルコンピュータ201上にて起動されるMHE
Gオーサリングソフトウェア210によって構成され
る。
【0126】MHEGオーサリングシステム42を構成
するパーソナルコンピュータ201としては、図に示す
ように、当該パーソナルコンピュータ201を物理的に
構成するハードウェア202が備えられる。ここでは、
ハードウェア202として、CPU(Central Processin
g Unit)202a、RAM(メモリ)202b、ROM
202c、インターフェイス202dが示されている。
CPU202aは、各種制御及び処理動作を実行し、R
AM(メモリ)202bには、起動されたアプリケーシ
ョンプログラムや、CPU202aが実行した処理によ
って発生した情報や演算結果などが保持される。また、
ROM202cは、当該パーソナルコンピュータ201
が動作するための所要の情報が格納される。インターフ
ェイス202dは、後述する外部接続機器や外部操作子
とハードウェア202との間の情報の授受のために設け
られる。なお、ハードウェア202としては、他にも各
種デバイスが設けられて構わないものである。そして、
このハードウェア202上において、オペレーションシ
ステム203としてのプログラムが動作することで、本
実施の形態のMHEGオーサリングソフトウェアが動作
可能な環境を構築している。
【0127】また、この図に示すパーソナルコンピュー
タ201に対しては、外部接続機器又は外部操作子とし
て、ディスプレイ231、マウス232、キーボード2
33、スピーカ234、記録デバイス235、ビデオ機
器236が備えられている。ディスプレイ231には、
パーソナルコンピュータ201が出力する画像が表示さ
れる。特に本実施の形態にあっては、後述するMHEG
オーサリングソフトウェア210としてのGUI画面
(操作画面)も表示される。マウス232及びキーボー
ド233は、編集者が行った操作情報をパーソナルコン
ピュータ201に対して入力するための操作子として設
けられる。スピーカ234は、パーソナルコンピュータ
201から出力される音声信号を外部に音声として出力
するために設けられる。記録デバイス235は、パーソ
ナルコンピュータ201が必要とする情報として、例え
ばオペレーションシステムや、本実施の形態のMHEG
オーサリングソフトウェア210を含む所定のアプリケ
ーションソフトウェア等が記憶される。また、本実施の
形態の場合には、MHEGコンテンツ自体及び、各MH
EGコンテンツを形成するオブジェクト等としての画像
ファイル、音声ファイル、及びテキストファイル等も保
存されることになる。そして、MHEGオーサリングソ
フトウェア210は、これらのオブジェクトとしてのフ
ァイルを作成して、この記録デバイス235に対して保
存したり、この保存されたオブジェクトのファイルを使
用して編集処理を行うようにされる。なお、この記録デ
バイス235の種類としては、ここでは特に限定しない
が、例えばハードディスクドライブをはじめ、比較的大
容量のデータを保存可能なストレージデバイスが用いら
れれることが好ましい。
【0128】ビデオ機器236は、例えばVTRなどと
されて、例えばビデオテープやビデオディスクなどに対
応して記録再生が可能な構成を採る。例えばMHEGコ
ンテンツとしては、画像音声による放送番組に同期させ
てシーンチェンジなどを行う場合があるが、このような
放送番組に同期したMHEGコンテンツの編集を行う場
合に、画像音声による放送番組を再生したりするのに用
いることができる。
【0129】続いて、MHEGオーサリングソフトウェ
ア210について説明する。先にも述べたように、MH
EGオーサリングソフトウェア210は、パーソナルコ
ンピュータ201上で動作するアプリケーションソフト
ウェアであり、例えば、そのプログラムは記録デバイス
235に記憶されている。そして、記録デバイス235
から読み出されて起動された状態では、MHEGオーサ
リングソフトウェア210としてのプログラムは、図に
示すような機能ブロックとして表すことができる。な
お、この図に示す各機能ブロック間の関係は示されてい
ないが、実際には各機能ブロック間で相互に情報の授受
を行うような形態を採るものとされ、これによりMHE
Gオーサリングソフトウェア210としての所要の機能
を実行可能なように構成されている。
【0130】この図に示すMHEGオーサリングソフト
ウェア210において、オブジェクト作成部211は、
オブジェクトとしてのファイルを作成するためのプログ
ラムから成る機能ブロックとされる。例えば編集者は、
このオブジェクト作成部211としてのプログラム上
(ディスプレイ231に表示されるGUI画面上)で、
キーボード、マウスなどを使用して、オブジェクトとし
てのファイルを作成することができる。例えば、オブジ
ェクトが画像であれば、オブジェクト作成部211の機
能によって、オブジェクトとしての画像ファイルを描画
して作成することが可能とされる。また、オブジェクト
としては、画像ファイルの他に、テキストファイル(及
び音声ファイル)も含まれるものとして規定されている
のであるが、オブジェクト作成部211においては、こ
れらのテキストファイル(及び音声ファイル)もオブジ
ェクトファイルとして作成可能とされる。このオブジェ
クト作成部211により作成されたオブジェクトファイ
ルは、記録デバイス235に記録して保存することがで
きる。
【0131】シェアシーン作成部212は、上記オブジ
ェクト作成部211により作成されたオブジェクトファ
イルを利用して、シェアシーンを作成するためのプログ
ラムにより構築される。ここでの詳しい説明は省略する
が、本実施の形態のMHEGオーサリングツールでは、
内部形式的な編集処理にあっては、「シェアシーン」が
規定されている。このシェアシーンとは、先に図15に
より説明したシェアオブジェクトについての編集が簡易
なものとなることを配慮して規定された概念で、1以上
の任意のオブジェクトを使用して作成される仮想のシー
ンであり、用意されたMHEGシーンに対して重ねるよ
うにして使用(表示)されるレイヤー的な編集素材とし
て扱われ、かつ、1つのMHEGコンテンツを形成する
MHEGシーンに対して共通に使用可能とされる。そし
て、編集結果として、MHEGスクリプト(MHEG−
IS)として記述される場合には、或るMHEGシーン
に対して使用したシェアシーンに含まれるオブジェクト
が、そのMHEGシーンに対して使用されるシェアオブ
ジェクトとして管理されるものである。例えばこの場合
にも、編集者は、シェアシーン作成部212としてのプ
ログラム上でキーボード、マウスなどを使用して、これ
までに作成された1以上の任意のオブジェクトファイル
を選択して使用することで、例えばMHEGオーサリン
グソフトウェア上で規定された上限数以内で、1以上の
任意の数のシェアシーンを編集することができる。
【0132】MHEGシーン作成部213は、MHEG
シーンについての編集を行う際に用いられるプログラム
としての機能ブロックである。ここでも、MHEGシー
ン作成部213のプログラム上で、オブジェクト作成部
211により作成されたオブジェクトファイルのうちか
ら使用すべきものを選択し、例えばこれらオブジェクト
についての各種設定等を行うことでMHEGシーンの階
層についての編集を行うことが可能とされる。MHEG
シーン作成部213にて得られるシーンの編集結果は、
例えばそのシーンに使用される、画像やテキストなどの
可視のオブジェクトと、これら可視のオブジェクトの出
力態様を制御する各種制御情報としてのオブジェクトか
ら成るシーン管理情報から成る。
【0133】シェアシーン処理部216としてのプログ
ラム上では、編集者が、そのGUI画面上で行った操作
に応じて各MHEGシーンとシェアシーンとの関係を編
集するための処理を行う。つまり、MHEGシーンに対
して使用するシェアシーンの設定や、各MHEGシーン
に対して使用するものとされた複数のシェアシーン間の
重ね順の指定等のための編集を実現するためのプログラ
ムとされる。例えば、ここでの編集結果は、シェアシー
ンを設定するための定義文(シェアシーン定義文)とし
て作成されるものである。
【0134】MHEGアプリケーション作成部214
は、MHEGアプリケーションの階層での編集を行うた
めのプログラムとされる。例えば、1MHEGアプリケ
ーション内における、時間経過やインタラクティブな操
作に応じたシーン間の推移等についての編集も、このM
HEGアプリケーション作成部214としてのプログラ
ムが司る。MHEGアプリケーション作成部214にて
得られるシーンの編集結果は、例えばそのMHEGアプ
リケーションに使用されるシーンと、これらシーン間の
出力態様を制御する各種制御情報から成るMHEGアプ
リケーション管理情報から成る。
【0135】ここで、本実施の形態のMHEGオーサリ
ングソフトウェアでは、1つのデジタル放送番組に対応
して付随する1以上のMHEGアプリケーションについ
て「プロジェクト」というのであるが、このプロジェク
ト作成部215は、このプロジェクトとしてのMHEG
アプリケーションの出力態様を編集するためのプログラ
ムである。例えばMHEGアプリケーション作成部21
4によって編集された複数のMHEGコンテンツが、放
送番組の放送時間に同期してシーン出力の切り換えを行
うものである場合には、この同期のための編集がここで
行われるものである。このような編集結果は、プロジェ
クト管理情報として得られる。
【0136】また、時間制御部221は、プロジェクト
作成部215、MHEGアプリケーション作成部21
4,MHEGシーン作成部213等のプログラムと共同
して動作することで、プロジェクト、MHEGアプリケ
ーション、又はMHEGシーンの各階層での、放送番組
の進行時間軸に対応した各種制御についての編集を行う
ために使用されるプログラムとされる。
【0137】また、インタラクティブ制御部222は、
プロジェクト作成部215、MHEGアプリケーション
作成部214,MHEGシーン作成部213等のプログ
ラムと共同して動作することで、プロジェクト、MHE
Gアプリケーション、又はMHEGシーンの各階層で
の、インタラクティブな操作に対応したした各種制御に
ついての編集をおこなうために使用されるプログラムと
される。
【0138】また、プロジェクト管理部220、MHE
Gアプリケーション管理部219、及びMHEGシーン
管理部218は、それぞれ、プロジェクト作成部212
にて作成されたプロジェクトファイル(プロジェクト管
理情報を含む)、MHEGアプリケーション作成部21
4にて作成されたMHEGアプリケーションファイル
(MHEGアプリケーション管理情報)、及びMHEG
シーン作成部213にて作成されたMHEGシーンファ
イル(MHEGシーン管理情報)についてのディレクト
リ管理及び保存処理を実行する際に使用されるプログラ
ムとされる。なお、実際には、プロジェクト管理情報、
また、MHEGアプリケーション管理情報、MHEGシ
ーン管理情報等の各管理情報は、或る1つのプロジェク
ト又は1つのMHEGアプリケーションごとに対応し
て、内部形式によるスクリプトとしての「オーサリング
管理情報」として統合的に管理されるものである。
【0139】ここで、MHEGアプリケーション作成部
214にて作成されたMHEGコンテンツ(MHEGア
プリケーションファイル)としての情報、及びプロジェ
クト作成部215にて作成されたプロジェクトファイル
としての情報(即ちオーサリング管理情報)は、MHE
Gオーサリングソフトウェアとしての独自の内部形式に
より扱われている。そして、本実施の形態にあっては、
この内部形式により作成されたMHEGアプリケーショ
ン(プロジェクト)ファイルは、内部形式ファイル出力
制御部217の処理によって、内部形式ファイルのまま
外部に出力することができる。
【0140】例えば、内部形式ファイル出力制御部21
7から出力した、MHEGアプリケーションの内部形式
ファイルは、記録デバイス235に記録して保存してお
くことができる。このようにしておくことで、以降、こ
の保存された内部形式ファイルをパーソナルコンピュー
タ201に読み込んで、MHEGオーサリングソフトウ
ェア210上で編集内容を変更することが可能になる。
【0141】MHEGスクリプト出力制御部226は、
内部形式によるMHEGアプリケーションファイル(又
はプロジェクトファイル)のデータを受け取り、実際の
MHEGの規格に従ったスクリプト(制御情報)の記述
に変換して外部に出力する。つまり、正規のMHEGア
プリケーションファイル(MHEG−IS)として出力
する。例えば、このMHEGスクリプト出力制御部21
1を介した出力が、図5のDSM−CCエンコーダ44
に対して出力されるものである。なお、このMHEGス
クリプト出力制御部226において得られた、MHEG
−ISとしてのMHEGアプリケーションファイルは、
記録デバイス216に記録して保存しておくこともで
き、実際としては、この記録デバイス216に保存され
たMHEG−ISとしてのMHEGアプリケーションフ
ァイルを、所要の機会でもって、地上局1のDSM−C
Cエンコーダ44に提供するようにされるものである。
【0142】また、TN処理部227は、MHEGスク
リプトを記述するためのソースコードであるTN(Textu
al Notation)についての処理を実行する。このTN処理
部227としてのプログラムによって、例えば内部形式
による「オーサリング管理情報」としての記述ファイ
ル、又は、MHEG−ISの形式により出力されるべき
スクリプトファイルをTNに変換して出力することが可
能となる。また、例えばTNとしての記述によるMHE
Gアプリケーションの編集を行う際にも、このTN処理
部227としてのプログラムが使用される。ここでMH
EGの規格においては、上記TNとしての形式のファイ
ルに対して、MHEGスクリプト出力制御部211によ
って出力されるMHEG−ISとしての形式は、「AS
N.1 DER(Abstract Syntax Notation No.1 Dist
inguished Encoding Rule:ISO/IEC8824,8825)」といわ
れる。いわば、TNがソース言語であるのに対して、A
SN.1 DER(以下単に「DER」と記述する)は
MHEG−ISの形式に従ってコンパイルされたバイナ
リデータとされる。換言すれば、本実施の形態のMHE
Gオーサリングソフトウェア210においては、TNと
しての形式により記述されたスクリプトファイルは、M
HEG−ISとして送信、又はパッケージ化(例えばC
D−ROMなどにMHEGコンテンツがパッケージされ
ることをいう)される場合には、DERに変換されて出
力される。
【0143】また、中間言語処理部228は、本実施の
形態のMHEGオーサリングソフトウェアのために独自
に用意されたプログラム言語を処理するためのプログラ
ムとされる。ここでの中間言語は、上記したTNよりも
簡易な形式の言語とされ、例えばスクリプトによってM
HEGアプリケーション(及びプロジェクト)について
の編集をテキストレベルで行う場合に、編集者がTNよ
りも手軽に扱えることを配慮して用意されたものであ
る。ここでの詳しい説明は省略するが、例えば編集者
は、MHEGオーサリングソフトウェア上で、この中間
言語の記述によるMHEGアプリケーションの編集を行
うことが可能とされている。
【0144】MHEGビューワ240は、作成されたM
HEGアプリケーションを表示出力するためのビューワ
とされ、映像表示制御部223、MHEG再生部22
4、MHEG同期再生部225より成る。このMHEG
ビューワ240は、例えば基本的にはIRDに備えられ
るMHEG情報をデコードして再生出力するための機能
と同様の機能を備えて成るものとされる。
【0145】映像表示制御部223は、例えばサーバ
(ここでは記録デバイス235が相当する)から供給さ
れる放送番組としての情報を読み込んで、例えばこの場
合であればディスプレイ231に対して表示させるため
の表示制御プログラムである。また、MHEG再生部2
24は、サーバ(ここでは記録デバイス235が相当す
る)から供給されるDER(MHEG−IS)の形式に
よるMHEGコンテンツの情報を読み込んでデコードを
行い、例えばこの場合であればディスプレイ231に対
して再生出力するためのプログラムとされる。MHEG
同期再生部225としてのプログラムは、例えば映像表
示制御部223により番組画像を表示出力させている状
態の下で、MHEG再生部224により再生出力される
MHEGアプリケーションについて、この番組画像に同
期させて表示出力させるための制御用プログラムとされ
る。
【0146】なお、ここでは、上記MHEGビューワ2
40は、本実施の形態のオーサリングソフトウェア21
0に含まれるものとして示しているが、現状としては、
MHEGビューワ240と、MHEGビューワ240以
外のプログラムから成るオーサリングソフトウェア21
0とは、それぞれ独立したアプリケーションソフトプロ
グラムとされている。
【0147】2−3.MHEGオーサリングシステムと
してのGUI画面例(トークングループ) 2−3−1.トークングループの定義 MHEGの規格においては、トークン制御クラスが定義
されており、本実施の形態のMHEGオーサリングソフ
トウェア210としても、トークンについての設定が可
能とされている。そこで、先ず、トークンの定義につい
て説明する。なお、トークンは、以降説明するように、
オブジェクト間のフォーカス移動を定義するために、ト
ークンが設定されたオブジェクト群(オブジェクトのグ
ループ)よりなる。このため、本実施の形態のMHEG
オーサリングソフトウェア210にあっては、トークン
について「トークングループ」とも称する。
【0148】トークングループは、例えばシーン内にお
いて、例えば画像、テキスト等により表現されるボタン
などの複数の可視のオブジェクト間での移動(フォーカ
ス)を制御するために用いられる。例えば図17(a)
に示すようにして、Element1,2,3,4と記
された4つのボタンとしてのオブジェクトが表示されて
いるとする。ここで、Element1,2,3,4の
4つのボタンオブジェクトに対してはトークングループ
が設定されているものとする。つまり、例えば図17
(c)に示すアップキーK1、ダウンキーK2、レフト
キーK3、ライトキーK4からなるカーソルキーの操作
に対応して、図17(b)に示すようにしてボタン間で
フォーカスが移動するように設定されているものであ
る。その設定された移動可能方向は白抜きの矢印に依っ
て示されている。
【0149】Element1のボタンオブジェクトを
例に説明すると、例えば実際のシーン表示にあってはE
lement1〜4のボタンオブジェクトのうち、この
Element1に対してフォーカス(トークン)があ
って、アクティブであることを示す表示が行われている
状態のもとで、ライトキーK4が操作されたとすれば、
これに応答して、その右に位置するElement2の
ボタンオブジェクトにフォーカスが移動して、このEl
ement2のボタンオブジェクトがアクティブとな
る。また、Element1のボタンオブジェクトにフ
ォーカスがある状態で、ダウンキーK2に対する操作が
行われたとされれば、Element1のボタンオブジ
ェクトにフォーカスが移動するものである。また、El
ement1のボタンオブジェクトにフォーカスがある
状態で、アップキーK1又はレフトキーK3が操作され
た場合には、フォーカスはそのまま維持されるものとし
て、Element1のボタンオブジェクトにフォーカ
スがある状態が維持される。従って、見かけ上はカーソ
ルキー操作は無効となる。
【0150】そして、このようなトークングループのも
とでの属性の1つであるムーブメントテーブル(Moveme
nt Table)は、図17(d)に示す形式とされている。
テーブルは行列として与えられ、列には、グループの要
素であるオブジェクトが示され、行には起こり得る移動
(Movement)の種類が示される。図17(d)に示すム
ーブメントテーブルは、図17(b)に示した設定に対
応するものとされており、列には、グループの要素とし
てElement1,2,3,4の4つのボタンオブジ
ェクトが順に示される。また、行には、図17(c)に
示すカーソルキーに対応する移動の種類として、Mov
e(1)(アップキーK1操作に対応)、Move
(2)(ダウンキーK2操作に対応)、Move(3)
(レフトキーK3操作に対応)、Move(4)(ライ
トキーK4操作に対応)が示されている。そして、各行
列の枠内に示される整数値は、その列に示されるグルー
プの要素に対して、その行に示される定義の移動が発生
したときの移動先のElementのナンバを示す。例
えば、現在Element2にフォーカス(トークン)
がある状態のもとで、Move(2)(ダウンキーK2
の操作)が発生したとすれば、この動作は図17(c)
の2行2列に対応する。そして、この2行2列は「4」
とされており、従ってフォーカスの移動先はEleme
nt4となる。これは、図17(b)に示す設定にも対
応している。図17(b)の行列には無いが、行列内の
値が「0」とされている場合には、その行列について
は、どのトークンも指定されていないことが示されるも
のである。
【0151】2−3−2.トークングループ設定ウィン
ドウ 続いて、上記したトークングループを設定するためのト
ークングループ設定ウィンドウの表示形態例、及びこの
トークングループ設定ウィンドウに対する操作手順例に
ついて、説明する。
【0152】図18には、本実施の形態としてのトーク
ングループ設定ウィンドウWD1が示されている。この
図に示すトークングループ設定ウィンドウWD1におけ
るフォーカスグループ設定領域A1が、主たるトークン
グループを設定するための操作画面領域となる。このフ
ォーカスグループ設定領域A1におけるホットスポット
リストA2としての領域においては、例えば図のように
してトークンを設定する対象となるオブジェクトのリス
トが示される。ここでは、hotspot01〜05と
してのファイル名が付された5つのオブジェクトがリス
トとして示されている。
【0153】編集者は、例えばマウス操作などによっ
て、このホットスポットリストA2に表示されているリ
ストの中から任意のオブジェクトを選択する操作を行
い、追加ボタンA5をクリックすれば、次に説明するグ
ループテーブルA3内の任意のセルA4に対して、その
オブジェクトを追加的に割り当てて登録していくことが
できるようになっている。また、グループテーブルA3
内の任意のセルA4を選択して、削除ボタンA6に対す
るクリック操作を行えば、その選択されたセルに登録し
たオブジェクトを削除することが可能とされている。
【0154】グループテーブルA3は、登録されたオブ
ジェクト間のトークンを設定するための操作が行われる
領域とされる。グループテーブルA3においては、図の
ように、所定サイズの方形による複数のセル(表示枠)
A4が二次元方向に配列される。そして、このセルA4
ごとに対して、上記のようにしてホットスポットリスト
A2から任意に選択したオブジェクトを割り当てること
ができる。ここでは、3行4列のセルA4が示されてい
るが、1行1列から1行3列にはそれぞれ、hotsp
ot01,02,05が割り当てられ、2行1列から2
行3列にはそれぞれ、hotspot03,03,05
が割り当てられている。また、3行1列にはhotsp
ot03が割り当てられ、3行2列には割り当てがされ
ておらず、次の3行3列にはhotspot05が割り
当てられている。なお、グループテーブルA3にて配列
されるセルA4としては、この表示範囲における3行4
列よりも多数を配列可能とされ、グループテーブルA3
の縦、横方向のスクロールバーを操作することで、任意
の領域のセルA4をグループテーブルA3内に表示させ
ることができるようになっている。
【0155】ここで、グループテーブルA3におけるホ
ットスポットの割り当て状況を見てみると、hotsp
ot03は、2行1列−2行2列のセルに対して左右方
向に2つ連続して配置され、hotspot05は、1
行3列−2行3列−3行3列にわたって連続して上下方
向に対して配置されている。これは、一例として、実際
のシーン上において、図19に示すようなボタンオブジ
ェクトの配置に対応させたものである。つまり、本実施
の形態にあっては、連続するセルに対して同じボタンオ
ブジェクトを登録することができるのであるが、これに
よって、単に同一サイズのボタンオブジェクトが上下左
右方向に整然と行列を成して配列されるようなパターン
だけではなく、例えば、図19に示すような、多様なサ
イズ形状のボタンオブジェクトが、多様な配置形態によ
って配置されたようなパターンにも対応して、これが視
覚的にもほぼ一致するような形態でグループテーブルA
3上に展開できるようにされるものである。
【0156】そして、セルA4内において、その上下左
右に対しては例えば三角形状の移動マークMKが表示さ
れている。なお、例えばhotspot01に対して
は、上下左右の4方向に移動マークMKの表示が行われ
ているが、hotspot03及びhotspot05
のようにして、連続する複数のセルに対して登録がされ
ている場合には、そのセル間の移動マークMKの表示は
行わないようにされる。
【0157】移動マークMKは、先に図17により説明
した、上下左右4方向に対するMove(1)〜Mov
e(4)に対応するカーソルキー操作(移動の発生)が
行われたときに、そのカーソルキー操作に対応したフォ
ーカス移動を可能とするか不可とするかの設定状況を示
すものである。この場合には、移動マークMKが白抜き
とされていると、その移動マークMKが示す方向におい
て示される隣、又は最も近いセルA4に登録されている
オブジェクトへのフォーカス移動が可能であることを示
し、移動マークMKが黒色の塗りつぶしとされている
と、その移動マークMKが示す方向へのフォーカス移動
は不可であることを示している。なお、実際のフォーカ
ス移動の可能/不可に対応する移動マークMKの表示形
態は、他にも考えられるものである。
【0158】上記移動マークMKが示すフォーカス移動
の可能/不可のための設定は、例えば次のような操作手
順によって行われる。例えば、グループテーブルA3内
に対するマウス操作によって、或る任意のセルA4を選
択してアクティブとする。例えば図18においては、2
行2列のセルA4のhotspot03のセルA4がア
クティブとなっている状態が示されている。この状態
で、例えばいわゆるマウスに対する右クリックに相当す
る操作を行うと、図20に示すような移動マーク設定ウ
ィンドウWD2が表示される。この移動マーク設定ウィ
ンドウWD2においては、図のように、「上」「下」
「左」「右」と表記されたメニュー項目が表示される。
これら「上」「下」「左」「右」のメニュー項目は、そ
のセルA4における上下左右方向の各移動マークMKに
対応する。従って、例えば2行2列のセルA4のhot
spot03のセルA4のように、左方向の移動マーク
A4が表示されていないような場合には、これに対応し
て、「左」のメニュー項目はアクティブにはならないよ
うにされる。そして、これら「上」「下」「左」「右」
の各メニュー項目に対しては、例えばカーソルCRSを
配置させて選択を行った上でクリック操作を行うこと、
チェックマークMK1の表示/非表示を設定することが
できるようになっている。ここでチェックマークMK1
を表示させれば、これに対応する移動マークMKは移動
可能を示す表示となり、チェックマークMK1を表示し
ないようにすれば、これに対応する移動マークMKは移
動不可を示す表示となるものである。
【0159】なお、トークングループとしてのフォーカ
ス移動先の設定としては、例えば隣り合うオブジェクト
間でのフォーカス移動のみだけではなく、例えば左右
(または上下)方向において最も左(上)側と右(下)
側に配置されるオブジェクト間でのフォーカス移動を設
定することも可能とされている。例えば、ここで、図1
8のグループテーブルA3において設定されるトークン
グループのうち、1行1列のhotospot01が最
も左側に有り、1行3列のhotospot05が最も
右側にあるとして、1行1列のhotospot01の
左へのフォーカス移動を可能と設定することで、1行3
列のhotospot05へのフォーカス移動が設定さ
れるものである。
【0160】そして、これまで説明した操作手順を踏ん
でトークングループの設定を完了し、OKボタンA7に
対するクリック操作を行えば、例えばトークングループ
設定ウィンドウWD1が閉じると共に、これまで行った
設定が保存されることになる。なお、キャンセルボタン
A8に対するクリック操作を行えば、トークングループ
設定ウィンドウWD1が閉じると共に、これまでの設定
は無効となって、例えばこのトークングループ設定ウィ
ンドウWD1を開く前の段階で設定されていた保存内容
のままとされる。
【0161】2−3−3.処理動作 続いて、トークングループ設定ウィンドウWD1の表示
及びウィンドウに対する操作に応じた処理動作について
説明する。なお、以降説明する処理動作は、図16にて
説明したMHEGオーサリングソフトウェア210内に
ブロックごとに示した所要のプログラムに従ってCPU
202aが実行するものとされる。特にトークングルー
プの設定はシーンに関する設定とされるため、主として
シーンに関わるプログラム(MHEGシーン作成部21
3,MHEGシーン管理部218等)に従って実行され
ることになる。
【0162】例えば、トークングループを設定するため
のメニューを実行させるための所定操作が行われたとさ
れると、CPU202bは図21のフローチャートにお
けるステップS101に移行して、トークングループ設
定メニューの実行を開始する。そして、続くステップS
102においてトークングループ設定ウィンドウWD1
を開くための処理を実行する。そして、この開かれたウ
ィンドウ内に対しての表示内容を設定する処理の実際と
しては、ステップS103における判別結果に従って、
次のように実行される。
【0163】ステップS103においては、今回のトー
クングループ設定のためのメニューの実行が新規作成で
あるか否かが判別される。ここで、新規作成であると判
別された場合にはステップS104に進むが、例えばこ
れまでに設定された内容を変更するために今回のトーク
ングループ設定のメニューが実行された場合には、ステ
ップS108に進む。
【0164】先ず、ステップS104以降の処理から説
明する。ステップS104においては、新規作成モード
を設定する。そして、次のステップS105において、
予め設定された初期設定画面としてのトークングループ
設定ウィンドウWD1としての表示を行うための制御処
理を実行する。
【0165】続くステップS106においては、表示さ
れたトークングループ設定ウィンドウWD1に対する操
作が行われれば、この操作に応じてのトークングループ
設定を行う。この際の設定内容に対応する管理情報は例
えばRAM202bの所定領域を使用して保持される。
【0166】そして、上記ステップS106の処理は、
次のステップS107において設定終了のための操作
(例えばOKボタンA8に対する操作)が行われたと判
別されるまで行われるものとされ、ステップS107に
て設定終了のための操作があったとされると、ステップ
S113に進んでこれまで表示させていたトークングル
ープ設定ウィンドウWD1を閉じ、次のステップS11
4としての内部処理に移行する。
【0167】また、ステップS103にて否定結果が得
られて、ステップS108に移行した場合には、ここ
で、既に設定された内容について編集を行うための編集
モードが設定され、ステップS109に進むようにされ
る。ステップS109においては、編集対象として選択
されたトークングループに対応するトークングループ管
理情報を取り込む(RAM202bの一部領域に保持さ
せる)。このトークングループ管理情報は、例えばMH
EGアプリケーション作成部215によって作成された
オーサリング管理情報の一部とされる。そして、次のス
テップS110においては、上記ステップS109にて
取り込んだトークングループ管理情報が示す設定内容と
なるように、トークングループ設定ウィンドウWD1内
の表示のための制御処理を実行する。
【0168】次のステップS111及びステップS11
2においては、先のステップS106及びステップS1
07と同様に、設定終了操作が行われるまで、トークン
グループ設定ウィンドウWD1に対して行われた操作に
応じた設定変更を行うようにされる。そして、設定終了
操作が行われたとされると、ステップS112からステ
ップS113の処理を経て、ステップS114に進むよ
うにされる。
【0169】ステップS114は、これまでの編集結果
を内部形式的に処理して管理情報を作成するための処理
とされるが、この処理は図22のフローチャートに示す
ものとなる。この図に示す処理においては、先ずステッ
プS201において、これまでのトークングループ設定
ウィンドウWD1に対して行われた編集操作が新規作成
であるか否かが判別される。ここで、新規作成であると
判別された場合には、ステップS202に進む。ステッ
プS202においては、これまでに新規に作成された設
定結果に応じてトークングループ管理情報を作成する。
【0170】これに対して、ステップS201におい
て、これまでの編集操作が既に設定された内容の更新で
あるとして否定結果が得られた場合には、ステップS2
03に進んで、これまでの変更された設定結果に基づい
て、トークングループ管理情報を更新し、ステップS2
04に進む。
【0171】ステップS204においては、上記ステッ
プS202又はステップS203にて得られたトークン
グループ管理情報について、必要があればプロジェクト
作成部215、MHEGアプリケーション作成部21
4、及びプロジェクト管理部220、MHEGアプリケ
ーション管理部219などのプログラムを利用してオー
サリング管理情報に統合して管理した上で、例えば内部
形式ファイル出力制御部217としてのプログラムに従
って、例えば記録デバイス235に出力して保存させる
ための制御処理を実行する。また、MHEGスクリプト
出力制御部226としてのプログラムを使用して、MH
EG−ISの形式で変換出力を行って保存することも可
能とされる。
【0172】ここで、上記トークングループ管理情報の
記述内容例について示しておく。ここで、図23に示す
ようにしてトークングループが設定されているものとす
る。ここでは説明を簡単にするため、同一サイズの4つ
のオブジェクト1,2,3,4が上下方向に沿って配置
されたうえで、図の白抜きの矢印で示すようにして、互
いに隣り合う上又は下方向へのオブジェクトに対するフ
ォーカス移動が可能なように設定されているものとす
る。そして、これに対応するトークングループ管理情報
の記述内容としては、例えば、 トークングループ名:トークン1 オブジェクト数:4 (以下、オブジェクト番号:オブジェクト名:上:下:
左:右) 1:オブジェクト1:なし:オブジェクト2:なし:な
し 2:オブジェクト2:オブジェクト1:オブジェクト
3:なし:なし 3:オブジェクト3:オブジェクト2:オブジェクト
4:なし:なし 4:オブジェクト4:オブジェクト3:なし:なし:な
し のようになる。但し、上記した管理情報は、概念的なも
のとされる。例えば、先に図17(d)に示したムーブ
メントテーブルとしての内容もトークングループ管理情
報の一部に対応するもので、結果的には同じ定義内容に
従って示されているものである。そして、このような情
報内容が、例えば所定の構文で記述されて実際のトーク
ングループ管理情報が作成されるものである。
【0173】2−4.MHEGオーサリングシステムと
してのGUI画面例(リストグループ) 2−4−1.リストグループの定義 また、MHEGの規格においては、リストグループクラ
スが定義されている。リストグループクラスとは、基底
クラスといわれるクラスから継承した、ムーブメントテ
ーブル(図17(d)参照)の属性により定義された画
面上の複数の位置(これをリストグループクラスでは
「セル」と称する)に対して、リストとして保持する複
数の可視のオブジェクトを表示させたり、又はそのリス
トに対して可視のオブジェクトを追加、削除するための
機能を定義するクラスである。
【0174】ここで、リストグループとして設定された
複数のオブジェクトは、実際のシーン上では、例えば図
31に示すようにして表示される。ここで、図31には
シーン編集を行うためのシーン編集ウィンドウWD4が
示されているが、このシーン編集ウィンドウWD4と、
リストグループ設定との関係は後述することにして、こ
こでは、このシーン編集ウィンドウWD4に表示されて
いる内容が実際のシーン表示であるものとして説明す
る。
【0175】ここでは、シーン内に対して、オブジェク
ト1〜7の7つの、実際には可視なオブジェクトが示さ
れている。そしてこれらのシーンのうち、リストグルー
プとして設定されているのはオブジェクト1〜6までの
6つのオブジェクトであり、オブジェクト7はこのリス
トグループに対しては設定されていない。リストグルー
プの表示としては、先ず、リストグループ内のオブジェ
クトを表示するための表示領域であるリストグループ枠
A30が決められる。これは実際には、後述する「セル
(cell)」を設定することによって形成される。そし
て、この場合には、リストグループ枠A30は、2×2
の行列配置により4つのオブジェクトを一度に表示可能
なサイズを有しているものとされる。
【0176】そして、ここでは、リストグループとして
設定されているオブジェクト1〜6までの6つのオブジ
ェクトのうち、オブジェクト1〜4の4つのオブジェク
トをリストグループ枠A30に対して表示させている状
態が示されている。ここで、残るオブジェクト5,6
は、破線として示しているように、それぞれ、あたかも
オブジェクト3,4の直ぐ下側に配置されているものと
して扱われ、リストグループ枠A30内には位置してい
ないため、この状態では表示はおこなわれないようにさ
れる。そして、例えばオブジェクト3又はオブジェクト
4に対して、先に述べた下側へのフォーカス移動のため
のカーソルキー操作を行ったとすると、スクロールが行
われるようにして、オブジェクト3,4は、それぞれリ
ストグループ枠A30における第1行に移動し、代わり
に第2行にはオブジェクト5,6が表示されることにな
る。従って、このときには、オブジェクト1,2がリス
トグループ枠A30の外に位置するものとして扱われて
その表示は行われないようにされる。
【0177】そして、上記したリストグループの表示
は、例えば図24に示すようにして各種属性の定義が行
われることで実現される。なお、ここでは説明を簡単に
するため、主要な属性についてのみ説明することとす
る。図24は以降説明する属性の関係を実際の表示に対
応させて示しているものである。ここでは先ず、ポジシ
ョン(Position)が定義される。このポジションは、図
に示すように、画面上のx−y座標値による位置とされ
る。そして、このポジションの集合をセル(Cells)と
もいっている。図24にあっては、3つのポジションの
集合としてセルが設定されていることになる。また各ポ
ジションは1から始まるインデックス(Index)を有す
る。
【0178】アイテムリスト(ItemList)は、そのリス
トグループに属する可視のオブジェクトに対する参照の
リストである。このリスト中の各要素(オブジェクト)
は、1から始まるインデックス(Index)を有し、このイ
ンデックスによって参照される。
【0179】ファーストアイテム(FirstItem)は、上
記アイテムリスト(ItemList)で指定される要素のう
ち、1番目(index1)のポジションに表示される要素の
インデックスを示す。また、このファーストアイテムは
ウインドウ(Window)を定義することになっている。こ
こでいうウインドウは、図31に示したリストグループ
枠A30に相当するもので、そのサイズは、セルに依存
して決定される。例えばこの図に示すようにして、ファ
ーストアイテムをインデックス6として設定したとする
と、インデックス6が付されたオブジェクトFが1つ目
のセルに表示され、次のインデックス7が付されたオブ
ジェクトGは2つ目のセルに表示される。そしてこの場
合、上記オブジェクトGが最後のオブジェクトであるた
めに、インデックス8の位置に対応する3つ目のセルに
はオブジェクトの表示は行われない。
【0180】また、リストグループではラップアラウン
ド(WrapAround)属性によりラップアラウンド処理を行
うか否かを設定することができる。上記図24に示した
内容はラップアラウンドが無効(False)とされている
場合に対応するものであるが、ラップアラウンドが有効
(True)とされている場合には、図24に示した表示は
図25に示すものに変わる。つまり、最後のインデック
ス7のアイテム(Item)として示されるオブジェクトG
の下のインデックス8,9の領域には、実際にはそれぞ
れインデックス1,2が与えられたアイテムであるオブ
ジェクト1,2が連結されるようにして表示されること
になる。逆に最初のインデックス1のオブジェクトAの
上に仮想的に設定されるインデックス0,−1には、本
来はインデックス6,7があたえられるオブジェクト
F,Gが連結されるようにして表示される。つまり、ラ
ップアラウンドが有効とされた場合には、リストの最後
の項目と最初の項目がループ状に連結されて配置される
ように設定され、実際の表示としてはウィンドウ(リス
トグループ枠A30)内において常にオブジェクトが配
置表示される状態が得られることになる。
【0181】2−4−2.リストグループ設定ウィンド
ウ 続いて、上記したリストグループを設定するためのリス
トグループ設定ウィンドウの表示形態例、及びこのリス
トグループ設定ウィンドウに対する操作手順例につい
て、説明する。
【0182】図26には、本実施の形態としてのリスト
グループ設定ウィンドウWD3が示されている。このリ
ストグループ設定ウィンドウWD3においては、例えば
そのウィンドウ内の上側に対して、リストグループ名を
示す枠が表示され、その左側にはリストグループ枠設定
エリアA11が設けられる。このリストグループ枠設定
エリアA11は、先に図31に示したリストグループを
表示するためのリストグループ枠A30についての設定
を行うための領域であり、図24及び図25に示したセ
ル(Cells)の集合よりなるウィンドウ(Window)を規定
するものである。この場合、リストグループ枠設定エリ
アA11においては、リストグループ枠A30の表示位
置(例えば左上角の座標位置)を示す「X位置」「Y位
置」の入力欄が設けられ、また、リストグループ枠A3
0のサイズを決定する「幅」「高さ」の入力欄が設けら
れる。そして、リストグループ枠A30における行列
(縦×横)方向の各表示セル数を設定するための入力欄
が設けられる。
【0183】また、リストグループ枠設定エリアA11
の下には、スクロール方向設定エリアA22が設けられ
ている。このスクロール方向設定エリアA22において
は、後述するリストグループ枠指示ウィンドウA14の
スクロール方向を、縦、横の何れかに対して設定でき
る。リストグループ枠指示ウィンドウA14のスクロー
ル方向とは、実際のシーン上におけるリストグループ枠
A30内に表示されるオブジェクトのスクロール方向に
対応する。
【0184】また、その下の右側には、繰り返し設定エ
リアA23としてのチェックボックスが設けられている
が、これは、先に図24及び図25にて説明したラップ
アラウンドの有効/無効を設定するためのチェックボッ
クスとされる。その右の初期操作設定エリアA24は、
現シーンの開始時において、当該リストグループを有効
とするか無効とするのかを設定するためのチェックボッ
クスとされる。
【0185】また、リストグループ設定ウィンドウWD
1内のシーン内コンポーネントエリアA12において
は、現シーンにて使用するものとして設定されているオ
ブジェクトの一覧が、例えば図のようにしてオブジェク
トファイル名によって提示される。
【0186】編集者は、例えばマウス操作などによっ
て、このシーン内コンポーネントエリアA12に表示さ
れているリストの中から任意のオブジェクトを選択する
操作を行い、追加ボタンA16をクリックすれば、次に
説明するリストグループコンポーネントエリアA13内
のエリア内セルA15に対して、そのオブジェクトを追
加的に割り当てて登録していくことができるようになっ
ている。エリア内セルA15にオブジェクトが登録され
ると、図のように、そのセル内にオブジェクトファイル
名が示される。また、リストグループコンポーネントエ
リアA13内においてオブジェクトが登録されているエ
リア内セルA15のうちから任意のセルを選択して、削
除ボタンA17に対するクリック操作を行えば、その選
択されたセルに登録したオブジェクトを削除することが
可能とされている。
【0187】リストグループコンポーネントエリアA1
3は、図のように二次元方向にエリア内セルA15が配
列される。そして、このエリア内セルA15の1単位
は、図24,図25にて説明した1単位のセルに対応す
るものとされ、例えばリストグループ枠設定エリアA1
1での設定に応じて、リストグループコンポーネントエ
リアA13内では、図のように、リストグループ枠A3
0に対応するリストグループ枠指示ウィンドウA14が
表示される。この場合には、リストグループ枠設定エリ
アA11において、その幅が200、高さが200、縦
×横のセル数が2×2となるように設定されているた
め、2(縦)×2(横)の4つのエリア内セルA15を
括るようにしてリストグループ枠指示ウィンドウA14
が表示されている。また、リストグループ枠指示ウィン
ドウA14として括られた各エリア内セルA15の上と
左側に位置するエリア内セルA15には、各セルの高さ
と幅を示す数値表示がおこなわれている。
【0188】このようにして、例えばリストグループ枠
指示ウィンドウA14が表示されている状態のもと、例
えば編集者は、先に述べた操作手順によって所望のオブ
ジェクトをシーン内コンポーネントエリアA12から選
択し、実際のリストグループ枠A30に対して行いたい
とするリストグループの表示に対応させて、選択したオ
ブジェクトを所要のエリア内セルA15に対して配置す
るようにして登録を行っていく。この図では、リストグ
ループ枠指示ウィンドウA14内の左上のエリア内セル
A15を1行1列の位置であるとすると、1行1列〜5
行1列までの各エリア内セルA15に対して、それぞれ
Text01,02,03,04,05のオブジェクト
を配置し、1行2列〜5行2列までの各エリア内セルA
15に対して、それぞれBitmap01,02,0
3,04,05のオブジェクトを配置して設定した状態
が示される。
【0189】また、初期表示位置設定エリアA18は、
上記のようにしてリストグループコンポーネントエリア
A13内にオブジェクトが配置されると共にリストグル
ープ枠指示ウィンドウA14が表示されている状態の
下、リストグループ枠A30内に初期表示させるべきオ
ブジェクトを設定するための操作を行うエリアとされ
る。ここでは、初期表示位置設定エリアA18には、上
下左右の各矢印が示される4つのボタンが表示されてお
り、これらのボタンに対するクリック操作を行うこと
で、例えば、リストグループ枠指示ウィンドウA14が
上下左右方向にエリア内セルA15単位で移動するよう
にされる。そこで、編集者は、リストグループ枠A30
に実際に初期表示させたいとするオブジェクトが、リス
トグループ枠指示ウィンドウA14に収まるように、初
期表示位置設定エリアA18内のボタン操作をおこな
う。これによりリストグループの初期表示状態を設定す
ることができる。
【0190】これまで説明した操作手順によってリスト
グループの設定を完了し、例えばOKボタンA19に対
するクリック操作を行えば、例えばリストグループ設定
ウィンドウWD3が閉じると共に、これまで行った設定
が保存されることになる。また、更新ボタンA21に対
するクリック操作によっては、例えばリストグループ設
定ウィンドウWD3を閉じずに以降の編集を継続可能と
した上で、これまでに行った設定が保存される。また、
キャンセルボタンA20に対するクリック操作を行え
ば、リストグループ設定ウィンドウWD3が閉じると共
に、これまでの設定は無効となって、例えばこのリスト
グループ設定ウィンドウWD3を開く前の段階で設定さ
れていた保存内容のままとされる。
【0191】2−4−3.処理動作 続いて、リストグループ設定ウィンドウWD3の表示及
びウィンドウに対する操作に応じた処理動作について説
明する。なお、以降説明する処理動作も、図16にて説
明したMHEGオーサリングソフトウェア210内にブ
ロックごとに示した所要のプログラムに従ってCPU2
02aが実行するものとされる。また、このリストグル
ープの設定も、先のトークングループと同様、シーンに
関する設定とされるため、主としてシーンに関わるプロ
グラム(MHEGシーン作成部213,MHEGシーン
管理部218等)に従って実行されることになる。
【0192】例えば、所定操作よってリストグループを
設定するためのメニューを実行させるための指示が行わ
れたとされると、CPU202bは、図27のフローチ
ャートにおけるステップS301に移行して、リストグ
ループ設定メニューの実行を開始する。そして、続くス
テップS302においてリストグループ設定ウィンドウ
WD3を開くための処理を実行する。そして、このウィ
ンドウ内についての表示の処理の実際としては、次のス
テップS303における判別結果によって次のように異
なってくる。
【0193】ステップS303においては、今回のリス
トグループ設定のためのメニューの実行が新規作成であ
るか否かが判別される。ここで、新規作成であると判別
された場合にはステップS304に進むが、例えばこれ
までに設定された内容を変更するために今回のリストグ
ループ設定のメニューが実行された場合には、ステップ
S308に進む。
【0194】ここで、ステップS304以降からステッ
プS314に至る処理、及びステップS308以降から
ステップS314に至る処理は、先に図21に示したト
ークングループ設定に関しての処理動作としてのステッ
プS104以降からステップS114に至る処理、及び
ステップS108以降からステップS114に至る処理
に準ずるため、ここでの以降の説明は簡単なものにとど
める。
【0195】まず、ステップS304においては、新規
作成モードを設定し、次のステップS305において、
予め設定された初期設定画面としてのリストグループ設
定ウィンドウWD3としての表示を行うための制御処理
を実行する。
【0196】続くステップS306においては、次のス
テップS307において設定終了のための操作(例えば
OKボタンA19に対する操作)が行われたとされるま
で、リストグループ設定ウィンドウWD3に対する操作
に応じてのリストグループ設定を行う。この際の設定内
容としての情報は例えばRAM202bの所定領域を使
用して保持される。
【0197】そして、ステップS307にて設定終了の
ための操作があったとされると、ステップS313に進
んでこれまで表示させていたリストグループ設定ウィン
ドウWD3を閉じ、次のステップS314としての内部
処理に移行する。
【0198】また、ステップS303にて否定結果が得
られて、ステップS308に移行した場合には、ここ
で、既に設定されたリストグループについての編集を行
うための編集モードが設定され、ステップS309に進
む。ステップS309では、編集対象として選択された
リストグループに対応するリストグループ管理情報を取
り込む。このリストグループ管理情報は、例えばトーク
ングループ管理情報と同様に、MHEGアプリケーショ
ン作成部215によって作成管理されるオーサリング管
理情報の一部とされる。そして、次のステップS310
においては、上記ステップS309にて取り込んだリス
トグループ管理情報が示す設定内容となるように、リス
トグループ設定ウィンドウWD3内の表示のための制御
処理を実行する。
【0199】次のステップS311においては、ステッ
プS312にて設定終了操作が行われることが判別され
るまで、リストグループ設定ウィンドウWD3に対して
行われた操作に応じた設定変更を行うようにされる。そ
して、設定終了操作が行われたとされると、ステップS
312からステップS313の処理を経て、ステップS
314に進むようにされる。
【0200】ステップS314は、これまでの編集結果
を内部形式的に処理して管理情報を作成するための処理
とされるが、この処理は図28のフローチャートに示す
ものとなる。この図に示す処理もまた、先に図22に示
したトークングループ設定時の内部処理に準ずる。つま
り、先ずステップS401において、これまでのリスト
グループ設定ウィンドウWD3に対して行われた編集操
作が新規作成であるか否かが判別され、新規作成である
と判別された場合には、ステップS402に進む。ステ
ップS402においては、これまでに新規に作成された
設定結果に応じてリストグループ管理情報を作成する。
【0201】これに対して、ステップS401において
否定結果が得られた場合には、ステップS403に進ん
で、これまでの変更された設定結果に基づいて、先に取
り込んだリストグループ管理情報の内容を更新し、ステ
ップS404に進む。
【0202】ステップS404においては、上記ステッ
プS402又はステップS403にて得られたリストグ
ループ管理情報について、例えば内部形式ファイル出力
制御部217としてのプログラムに従って、例えば記録
デバイス235に出力して保存させるための制御処理を
実行する。また、この場合にも、MHEGスクリプト出
力制御部226としてのプログラムを使用して、MHE
G−ISの形式で変換出力を行って保存することが可能
である。
【0203】ここで、上記リストグループ管理情報の記
述内容例について示しておく。例として、図29に示す
ようにしてリストグループが設定されているものとす
る。ここでは説明を簡単にするため、縦方向の2つのセ
ルよりなるリストグループ枠A30が設定され、リスト
グループのオブジェクトとしては、4つのオブジェクト
1,2,3,4が列(縦)方向に一列に並ぶように設定
されているものとしている。また、初期表示状態として
はこの図に示すように、上のセルから下のセルにかけて
オブジェクト1,2がそれぞれ表示されるものとして設
定されているとする。そして、これに対応するリストグ
ループ管理情報の記述内容としては、例えば、 リストグループ名:リスト1 オブジェクト数:4 ウィンドウ:x,y,width,height セル数:2 初期表示オブジェクト名:オブジェクト1 (以下、オブジェクト番号(index):オブジェクト
名) 1:オブジェクト1 2:オブジェクト2 3:オブジェクト3 4:オブジェクト4 のようになる。但し、ここでも上記した管理情報は概念
上のもので実際の記述と異なって構わない。例えば、実
際には図24及び図25に示したような各種の属性ごと
に対応して、所定の構文で記述されて実際のリストグル
ープ管理情報が作成されるものである。
【0204】なお、上記図27及び図28に示した処理
にあっては、例えばOKボタンA19に対する操作に応
じて、ウィンドウを閉じると共にリストグループ管理情
報の保存を行うようにしているが、先に図26に示した
ように、更新ボタンA21に対するクリック操作によっ
てもリストグループ管理情報の保存が可能とされてい
る。このため、実際としては、その処理の図示は省略す
るが、更新ボタンA21に対するクリック操作が行われ
た場合には、ウィンドウを閉じることなくそれまでの設
定結果に応じた内容のリストグループ管理情報を保存す
るための処理が実行されるように構成されるものであ
る。これは、先に述べたトークングループ設定ウィンド
ウWD1に対して、更新ボタンを設けたとした場合にも
同様である。
【0205】2−4−4.リストグループ設定のシーン
編集ウィンドウへの出力 また、本実施の形態のMHEGオーサリングソフトウェ
ア201としては、先にも述べたように、所望のシーン
についてのシーン編集ウィンドウを表示させ、このウィ
ンドウ内に表示されたシーンについての編集を行うこと
ができるようになっている。これは、例えば主としてM
HEGシーン作成部213としてのプログラムにより実
現される。
【0206】ここでリストグループとは、あくまでもシ
ーン内で使用すべきオブジェクトについての表示制御の
記述であるため、実際のシーン内に対して設定されるオ
ブジェクト単位での表示位置との関係性を有しない。従
って、例えばリストグループの設定が行われたシーン
を、通常にシーン編集ウィンドウとして出力させると、
そのシーンの表示としては、例えば図30のようにな
る。
【0207】この図に示すシーン編集ウィンドウWD4
においては、オブジェクト1〜7の可視のオブジェクト
が表示されている。ここで、仮にオブジェクト1〜7の
一部又は全てについてリストグループが設定されていた
としても、シーン編集ウィンドウWD4にあっては、実
際にシーン内に対して設定された表示位置の指定に基づ
いてオブジェクトを表示するようになっている。このた
め、オブジェクト1〜7は、そのシーンに対して設定さ
れた実の表示位置情報に従って、例えばこの図のように
して表示されてしまうものである。つまり、シーン編集
ウィンドウWD4に対してシーン出力を行った場合に
は、例えそのシーンについてリストグループ設定を行っ
たとしても、設定されたリストグループによる表示が行
われないものである。このような場合、編集者がリスト
グループの設定の確認を行おうとした場合には、例えば
MHEGのビューワー機能を立ち上げて、そのシーンを
表示させるという手順を踏まねばならないことになる。
つまり、これまでにおいては、MHEGコンテンツを編
集するレベルでリストグループの実際の表示についての
確認を行うことができなかったものである。
【0208】そこで、本実施の形態のMHEGオーサリ
ングソフトウェアにあっては、シーン編集ウィンドウW
D4によるシーン表示を行う場合にも、リストグループ
の設定結果が反映される表示が行われるように構成する
ものである。この表示形態例を図31に示す。ここで、
図31に示すシーン編集ウィンドウWD4は、先に図3
0に示したのと同様のシーンを選択したうえで表示を行
っているものとする。そして、ここではこのシーンに使
用されているとされたオブジェクト1〜7までのオブジ
ェクトのうち、実際にリストグループとして設定されて
いるのはオブジェクト1〜6とされ、オブジェクト7に
ついては、リストグループに含まれていないものとす
る。このようなリストグループの設定が行われていると
されたうえで、シーン編集ウィンドウWD4の出力設定
としてリストグループが有効に設定されている場合に
は、リストグループとして設定されたオブジェクト1〜
6については、この図31に示すようにして、リストグ
ループとしての表示が行われるようにされるものであ
る。この図では、4つのセルから成るリストグループ枠
A30内に対して、図示する配置によって、オブジェク
ト1〜4までの4つのオブジェクトが表示され、残るオ
ブジェクト5,6については、破線で示すように、リス
トグループ枠A30の枠外にあるとして表示されていな
い状態が示されている。また、オブジェクト7について
はリストグループとして設定されていないため、このオ
ブジェクト自体の属性としてのシーンに対する表示位置
情報に従って、例えば図に示す位置に対して、リストグ
ループとは別の表示が行われるものである。
【0209】なお、例えばシーン編集ウィンドウWD4
の出力設定としてリストグループを無効に設定した場合
には、そのシーンについて実際にはリストグループが設
定されていたとしても、シーン編集ウィンドウWD4に
おけるシーン出力としては、例えば先に図30に示した
ような、リストグループの設定が反映されない表示とす
ることができる。つまり、本実施の形態では、シーン編
集ウィンドウWD4として、リストグループの設定を反
映した表示とこれを反映しない表示との両者の間での切
り換えを可能としているものである。
【0210】そして、上記図31に示したようなリスト
グループ設定を反映したシーン編集ウィンドウWD4の
表示は、フローチャートによる図示は省略するが、CP
U202bが実行すべきMHEGシーン作成部213の
プログラムとして例えば次のように構成すればよい。例
えばCPU202bは、リストグループ設定を反映した
シーン編集ウィンドウWD4の表示を行う場合には、先
に説明したリストグループ管理情報を取り込むようにさ
れる。そして、この取り込んだリストグループ管理情報
に基づいて、リストグループとして設定されたオブジェ
クトについては、リストグループ管理情報により指定さ
れる位置とサイズによるリストグループ表示枠A30を
シーン編集ウィンドウWD4内に設定し、このリストグ
ループ表示枠A30内に対して、例えば初期表示すべき
とされたオブジェクトを所要のセル位置に対して配置す
るようにして表示するものである。
【0211】なお、本発明としてのウィンドウの表示、
及び操作手順等は上記各実施の形態に示したものには限
定されるものではなく他にも考えられるものである。ま
た、上記実施の形態では、デジタル衛星放送においてデ
ータ放送用のコンテンツをMHEGの規格に従って作成
する場合を例に挙げているが、特に、本発明により作成
されるコンテンツとしては、デジタル衛星放送システム
以外のメディアで使用されても構わないものである。更
にメディアとしては、放送や、ネットワーク上での配信
等以外に、例えばCD−ROM等の記録媒体(いわゆる
パッケージ品)で再生されるコンテンツを作成する場合
であっても構わない。更に上記実施の形態は、MHEG
コンテンツの編集を行う場合を例に挙げたが、例えば、
シークエンス−シーン−オブジェクトに相当するような
階層構造を有し、かつ、トークングループ又はリストグ
ループ的なオブジェクトの制御が可能に定義されている
コンテンツであればMHEG方式以外にも本発明は適用
可能とされる。
【0212】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、例えば、
いわゆるオーサリングツールといわれるアプリケーショ
ンプログラムを使用して放送番組に同期するMHEGコ
ンテンツ(コンテンツ情報)を作成するのにあたり、ト
ークンを設定するためのGUI画面であるトークングル
ープ設定ウィンドウを出力して、このトークングループ
設定ウィンドウに対する操作形態によってトークングル
ープの設定が行えるようにしている。また、リストグル
ープについても、リストグループ設定のためのGUI画
面であるリストグループ設定ウィンドウを出力して、こ
のリストグループ設定ウィンドウに対する視覚に依存し
た操作形態によってリストグループの設定が行えるよう
にしている。
【0213】これによって、例えば編集者は、テキスト
レベルでのソースコードの記述を行うことなく、視覚的
に依存した操作によってトークングループ及びリストグ
ループを設定することが可能になるため、特に、ソース
コードのプログラム言語について熟知していなくとも、
高度なシーン編集を行うことが可能になるという効果を
有している。また、このようなグラフィカルなユーザイ
ンターフェイスとしては、その設定状況を実際の表示に
準じて提示することが可能とされるため、設定結果を視
覚的イメージで捉えて確認することができるという利点
も有している。
【0214】また、上記トークングループ設定ウィンド
ウの実際の表示形態としては、トークングループを設定
すべきオブジェクト群を示すグループ表示(グループテ
ーブルの表示)として、二次元方向に配列した表示枠
(セル)ごとにオブジェクトが示されるようにして登録
が行えるものとしているが、このような操作形態及び表
示形態とすれば、実際のシーンに表示されるオブジェク
ト(ボタン)のサイズ形状やボタン配置の位置関係に対
応させて、オブジェクトの登録を行うことができるもの
である。
【0215】そして、これに加えて、グループテーブル
内にあっては、同一のオブジェクトを上下方向又は左右
方向に連続する複数のセルに対して登録できるようにし
ているのであるが、これによって、実際のシーンに表示
されるオブジェクトのサイズ形状やボタン配置の位置関
係が比較的複雑な場合にも対応できることになる。
【0216】更には、上記セルごとに上下左右方向に対
するフォーカス移動の可能/不可の設定状況を示す移動
状況表示(移動マーク)を行うようにしているが、これ
によって、ボタン間の移動が視覚的に、かつ的確に示さ
れるように配慮しているものである。
【0217】また、上記したリストグループ設定ウィン
ドウの実際の表示形態としては、リストグループに含め
るべきオブジェクト群を示すグループ表示(リストグル
ープコンポーネントエリアの表示)として、二次元方向
に配列した表示枠(エリア内セル)ごとにオブジェクト
を設定するようにしていることで、やはりこの場合に
も、リストグループとして設定すべきオブジェクトの配
列順を実際のリストグループ表示に対応したイメージで
設定/確認を行うことが可能とされる。
【0218】また、リストグループコンポーネントエリ
アにおいて、リストグループとして実際のシーン内の表
示領域に設定される囲み枠(リストグループ枠)を表す
囲み枠表示(リストグループ枠指示ウィンドウ)が、1
又は複数の連続するエリア内セルに対して重ね表示され
るようにしていることで、このリストグループコンポー
ネントエリアに示されるオブジェクトとリストグループ
枠との関係を視覚的に把握しながらの設定/確認を行う
ことが可能になるものである。
【0219】更に本実施の形態としては、シーンを編集
するためのシーン編集画面において、設定されたリスト
グループが反映されるようにしてシーン表示行われるよ
うに構成されるが、これによって、編集者は、特にMH
EGコンテンツのビューワーを起動させることなく、シ
ーン編集のレベルでリストグループの設定状況を視覚的
に把握することが可能になるものである。
【0220】このように本発明は、MHEGコンテンツ
に関する編集として、トークングループ及びリストグル
ープの編集操作及び設定確認を視覚的に行えるようにG
UIとしての操作画面を提供した上で、その操作画面上
での表示形態及び操作性について上記のように構成する
ことで、MHEGオーサリングツールについての利便性
の向上を図っているものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態のデジタル衛星放送受信シ
ステムの構成例を示すブロック図である。
【図2】本実施の形態における受信設備の構築例を示す
ブロック図である。
【図3】IRDのためのリモートコントローラの外観を
示す正面図である。
【図4】放送画面とGUI画面との切り換えを示す説明
図である。
【図5】地上局の構成例を示すブロック図である。
【図6】地上局から送信されるデータを示すチャート図
である。
【図7】送信データの時分割多重化構造を示す説明図で
ある。
【図8】DSM−CCによる送信フォーマットを示す説
明図である。
【図9】データサービスのディレクトリ構造の一例を示
す説明図である。
【図10】トランスポートストリームのデータ構造図で
ある。
【図11】PSIのテーブル構造を示す説明図である。
【図12】IRDの構成を示す説明図である。
【図13】MHEGコンテンツの構造を示す説明図であ
る。
【図14】MHEGコンテンツの構造を示す説明図であ
る。
【図15】MHEGコンテンツにおけるシェアオブジェ
クトの概念を示す説明図である。
【図16】本実施の形態のMHEGオーサリングシステ
ムの構成を示す説明図である。
【図17】トークングループの定義を示す説明図であ
る。
【図18】トークングループ設定ウィンドウの表示形態
例を示す説明図である。
【図19】トークングループを設定すべきボタンオブジ
ェクトの配置例を示す説明図である。
【図20】移動マーク設定ウィンドウの表示形態例及び
操作手順を説明するための説明図である。
【図21】トークングループ設定時に対応する処理動作
を示すフローチャートである。
【図22】トークングループ設定時に対応する内部処理
としての処理動作を示すフローチャートである。
【図23】トークングループ管理情報の記述例に対応す
るトークングループ設定例を示す説明図である。
【図24】リストグループの定義(ラップアラウンド無
効時)を示す説明図である。
【図25】リストグループの定義(ラップアラウンド有
効時)を示す説明図である。
【図26】リストグループ設定ウィンドウの表示形態例
を示す説明図である。
【図27】リストグループ設定時に対応する処理動作を
示すフローチャートである。
【図28】リストグループ設定時に対応する内部処理と
しての処理動作を示すフローチャートである。
【図29】リストグループ管理情報の記述例に対応する
リストグループ設定例を示す説明図である。
【図30】リストグループを反映しないシーン編集ウィ
ンドウの表示形態例を示す説明図である。
【図31】リストグループを反映したシーン編集ウィン
ドウの表示形態例を示す説明図である。
【符号の説明】
1 地上局、2 衛星、3 受信設備、5 課金サー
バ、6 テレビ番組素材サーバ、7 楽曲素材サーバ、
8 音声付加情報サーバ、9 GUIデータサーバ、1
0 キー情報サーバ、11 パラボラアンテナ、13
ストレージデバイス、13A MDレコーダ/プレー
ヤ、14 モニタ装置、16 IEEE1394バス、
21A テレビ番組表示エリア、21B リスト、21
C テキスト表示エリア、21D ジャケット表示エリ
ア、22 歌詞表示ボタン、23 プロフィール表示ボ
タン、24 情報表示ボタン、25 予約録音ボタン、
26予約済一覧表示ボタン、27 録音履歴ボタン、2
8 ダウンロードボタン、31 テレビ番組素材登録シ
ステム、32 楽曲素材登録システム、33 音声付加
情報登録システム、34 GUI用素材登録システム、
35 AVサーバ、36A MPEGオーディオエンコ
ーダ、36B ATRACエンコーダ、37音声付加情
報データベース、38 GUI素材データベース、39
テレビ番組送出システム、40A MPEGオーディ
オサーバ、40B MPEGオーディオサーバ、41
音声付加情報送出システム、42 GUI(MHEG)
オーサリングシステム、43A MPEGオーディオ送
出システム、43B ATRACオーディオ送出システ
ム、44 DSM−CCエンコーダ、45 マルチプレ
クサ、46 電波送出システム、51 チューナ/フロ
ントエンド部、52 デスクランブラ、53 トランス
ポート部、54 MPEG2オーディオデコーダ、54
A メモリ、55 MPEG2ビデオデコーダ、55A
メモリ、56D/Aコンバータ、57 スイッチ回
路、58 表示処理部、59 光デジタル出力インター
フェイス、60 IEEE1394インターフェイス、
61 マンマシンインターフェイス、62 ICカード
スロット、63 モデム、64 リモートコントロー
ラ、65 ICカード、70 デマルチプレクサ、71
キュー、81 制御処理部、82 DeMUXドライ
バ、83 DSM−CCデコーダブロック、84 MH
EGデコーダブロック、90 メインメモリ、91 D
SM−CCバッファ、101 電源キー、102 数字
キー、103 画面表示切換キー、104 インタラク
ティブ切換キー、105a 矢印キー、105EPGキ
ーパネル部、106 チャンネルキー、T1 入力端
子、T2 アナログビデオ出力端子、T3 アナログオ
ーディオ出力端子、T4 アナログオーディオ出力端
子、201 パーソナルコンピュータ、202 ハード
ウェア、202a CPU、202b RAM、202
c ROM、202d インターフェイス、203 オ
ペレーションシステム、210 MHEGオーサリング
ソフトウェア、211オブジェクト作成部、212 シ
ェアシーン作成部、213 MHEGシーン作成部、2
14 MHEGアプリケーション作成部、215 プロ
ジェクト作成部、216 シェアシーン処理部、217
内部形式ファイル出力制御部、218 MHEGシー
ン管理部、219 MHEGアプリケーション管理部、
220 プロジェクト管理部、221 時間制御部、2
22 インタラクティブ制御部、240 MHEGビュ
ーワ、223 映像表示制御部、224MHEG再生
部、225 MHEG同期再生部、226 MHEGス
クリプト出力制御部、227 TN処理部、228 中
間言語処理部、231 ディスプレイ、232 マウ
ス、233 キーボード、234 スピーカ、235
記録デバイス、236 ビデオ機器、WD1 トークン
グループ設定ウィンドウ、WD2 移動マーク設定ウィ
ンドウ、WD3 リストグループ設定ウィンドウ、WD
4 シーン編集ウィンドウ、A3グループテーブル、A
4 セル、A13 リストグループコンポーネントエリ
ア、A14 リストグループ枠指示ウィンドウ、A15
エリア内セル、リストグループ枠A30

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の規格によるコンテンツ情報を作成
    するための情報処理装置として、 上記所定の規格によるコンテンツ情報は、当該コンテン
    ツ情報を形成する1以上のシーン、及びシーンの形成に
    使用される1以上のオブジェクトによる要素の階層構造
    を有すると共に、当該コンテンツ情報の出力態様を制御
    するための制御情報を備えて形成され、この制御情報に
    は、1シーン内のオブジェクト間のフォーカス移動であ
    るトークンを制御するトークン制御情報が含まれている
    ものとしたうえで、 上記コンテンツ情報に関する編集操作を行うための操作
    画面として、所定の形態による表示及び所定の操作手順
    を提供するグラフィカルユーザインターフェイスによっ
    て、1シーン内に使用されるオブジェクトを対象とした
    トークンについての設定操作を可能とするトークン設定
    画面としての表示情報を生成して出力すると共に、上記
    トークン設定画面に対する操作によって得られたトーク
    ンについての設定状況に基づいて、上記トークン制御情
    報を作成する情報処理手段、 を備えていることを特徴とする情報処理装置。
  2. 【請求項2】 上記トークン設定画面内にあっては、 二次元方向に表示枠が配列されたトークン設定領域が配
    置され、 上記トークン設定領域内の任意の表示枠に対して、トー
    クンを設定すべきオブジェクトが示されるようにオブジ
    ェクトを登録設定するための操作が可能にされているこ
    とを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
  3. 【請求項3】 上下方向又は左右方向に連続する複数の
    上記表示枠に対して同一のオブジェクトを登録設定可能
    とされていることを特徴とする請求項2に記載の情報処
    理装置。
  4. 【請求項4】 上記表示枠ごとに、少なくとも上下左右
    方向に対する他の表示枠への移動の可能/不可の設定状
    況を示すことで、フォーカス移動の設定状況を表す移動
    状況表示が行われることを特徴とする請求項2に記載の
    情報処理装置。
  5. 【請求項5】 所定の規格によるコンテンツ情報を作成
    するための情報処理方法として、 上記所定の規格によるコンテンツ情報は、当該コンテン
    ツ情報を形成する1以上のシーン、及びシーンの形成に
    使用される1以上のオブジェクトによる要素の階層構造
    を有すると共に、当該コンテンツ情報の出力態様を制御
    するための制御情報を備えて形成され、この制御情報に
    は、1シーン内のオブジェクト間のフォーカス移動とし
    て定義されるトークンを制御するトークン制御情報が含
    まれているものとしたうえで、 上記コンテンツ情報に関する編集操作を行うための操作
    画面として、所定の形態による表示及び所定の操作手順
    を提供するグラフィカルユーザインターフェイスによっ
    て、1シーン内に使用されるオブジェクトを対象とした
    トークンについての設定操作を可能とするトークン設定
    画面としての表示情報を生成して出力すると共に、上記
    トークン設定画面に対する操作によって得られたトーク
    ンについての設定状況に基づいて、上記トークン制御情
    報を作成する情報処理を実行可能に構成されていること
    を特徴とする情報処理方法。
  6. 【請求項6】 上記トークン設定画面内にあっては、 二次元方向に表示枠が配列されたトークン設定領域が配
    置され、 上記トークン設定領域内の任意の表示枠に対して、トー
    クンを設定すべきオブジェクトが示されるようにオブジ
    ェクトを登録設定するための操作が可能にされているこ
    とを特徴とする請求項5に記載の情報処理方法。
  7. 【請求項7】 上下方向又は左右方向に連続する複数の
    上記表示枠に対して同一のオブジェクトを登録設定可能
    とされていることを特徴とする請求項6に記載の情報処
    理方法。
  8. 【請求項8】 上記表示枠ごとに、少なくとも上下左右
    方向に対する他の表示枠への移動の可能/不可の設定状
    況を示すことで、フォーカス移動の設定状況を表す移動
    状況表示が行われることを特徴とする請求項6に記載の
    情報処理装置。
  9. 【請求項9】 所定の規格によるコンテンツ情報を作成
    するための情報処理装置として、 上記所定の規格によるコンテンツ情報は、当該コンテン
    ツ情報を形成する1以上のシーン、及びシーンの形成に
    使用される1以上のオブジェクトによる要素の階層構造
    を有すると共に、当該コンテンツ情報の出力態様を制御
    するための制御情報を備えて形成され、この制御情報に
    は、シーン内に設定した表示領域に対して表示すべきオ
    ブジェクト群の指定と、表示枠に対する各オブジェクト
    についての表示態様として定義されるリストグループを
    制御するリストグループ制御情報が含まれているものと
    したうえで、 上記コンテンツ情報に関する編集操作を行うための操作
    画面として、所定の形態による表示及び所定の操作手順
    を提供するグラフィカルユーザインターフェイスによっ
    て、1シーン内に使用されるオブジェクトを対象とした
    リストグループについての設定操作を可能とするリスト
    グループ設定画面としての表示情報を生成して出力する
    と共に、上記リストグループ設定画面に対する操作によ
    って得られたリストグループについての設定状況に基づ
    いて、上記リストグループ制御情報を作成する情報処理
    手段、を備えていることを特徴とする情報処理装置。
  10. 【請求項10】 上記リストグループ設定画面内にあっ
    ては、 二次元方向に表示枠が配列されたリストグループ設定領
    域が配置され、 上記リストグループ設定領域内の任意の表示枠に対し
    て、リストグループとして設定すべきオブジェクトが示
    されるようにオブジェクトを登録設定するための操作が
    可能にされていることを特徴とする請求項9に記載の情
    報処理装置。
  11. 【請求項11】 上記リストグループ設定領域にあって
    は、 実際のシーン内においてリストグループとして設定され
    たオブジェクを表示させるための表示領域として設定さ
    れた囲み枠を表す囲み枠表示が、1又は複数の連続する
    上記表示枠に対して重ね表示されるようにされているこ
    とを特徴とする請求項10に記載の情報処理装置。
  12. 【請求項12】 上記情報処理手段は、 上記操作画面として、シーン単位で編集を行うためのシ
    ーン編集画面としての表示情報を生成して出力するため
    の処理を実行可能とされると共に、 上記リストグループが設定されたシーンについてシーン
    編集画面を出力する際には、上記リストグループ制御情
    報に基づいて、リストグループの設定に従った形態によ
    る表示が行われるように、上記シーン編集画面としての
    表示情報を生成することを特徴とする請求項9に記載の
    情報処理装置。
  13. 【請求項13】 所定の規格によるコンテンツ情報を作
    成するための情報処理方法として、 上記所定の規格によるコンテンツ情報は、当該コンテン
    ツ情報を形成する1以上のシーン、及びシーンの形成に
    使用される1以上のオブジェクトによる要素の階層構造
    を有すると共に、当該コンテンツ情報の出力態様を制御
    するための制御情報を備えて形成され、この制御情報に
    は、シーン内に設定した表示領域に対して表示すべきオ
    ブジェクト群の指定と、表示枠に対する各オブジェクト
    についての表示態様として定義されるリストグループを
    制御するリストグループ制御情報が含まれているものと
    したうえで、 上記コンテンツ情報に関する編集操作を行うための操作
    画面として、所定の形態による表示及び所定の操作手順
    を提供するグラフィカルユーザインターフェイスによっ
    て、1シーン内に使用されるオブジェクトを対象とした
    リストグループについての設定操作を可能とするリスト
    グループ設定画面としての表示情報を生成して出力する
    と共に、上記リストグループ設定画面に対する操作によ
    って得られたリストグループについての設定状況に基づ
    いて、上記リストグループ制御情報を作成する情報処
    理、 を実行するように構成されていることを特徴とする情報
    処理方法。
  14. 【請求項14】 上記リストグループ設定画面内にあっ
    ては、 二次元方向に表示枠が配列されたリストグループ設定領
    域が配置され、 上記リストグループ設定領域内の任意の表示枠に対し
    て、リストグループとして設定すべきオブジェクトが示
    されるようにオブジェクトを登録設定するための操作が
    可能にされていることを特徴とする請求項13に記載の
    情報処理方法。
  15. 【請求項15】 上記リストグループ設定領域にあって
    は、 実際のシーン内においてリストグループとして設定され
    たオブジェクを表示させるための表示領域として設定さ
    れた囲み枠を表す囲み枠表示が、1又は複数の連続する
    上記表示枠に対して重ね表示されるようにされているこ
    とを特徴とする請求項14に記載の情報処理方法。
  16. 【請求項16】 上記情報処理は、 上記操作画面として、シーン単位で編集を行うためのシ
    ーン編集画面としての表示情報を生成して出力するため
    の処理を実行可能とされると共に、 上記リストグループが設定されたシーンについてシーン
    編集画面を出力する際には、上記リストグループ制御情
    報に基づいて、リストグループの設定に従った形態によ
    る表示が行われるように、上記シーン編集画面としての
    表示情報を生成することを特徴とする請求項13に記載
    の情報処理方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002140079A (ja) * 2000-10-31 2002-05-17 Shinano Kenshi Co Ltd 音楽記録媒体試聴方法および音楽記録媒体試聴システム

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