JP2000295281A - マルチキャストパケットのフロー制御装置および方法 - Google Patents

マルチキャストパケットのフロー制御装置および方法

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JP2000295281A
JP2000295281A JP9800299A JP9800299A JP2000295281A JP 2000295281 A JP2000295281 A JP 2000295281A JP 9800299 A JP9800299 A JP 9800299A JP 9800299 A JP9800299 A JP 9800299A JP 2000295281 A JP2000295281 A JP 2000295281A
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JP
Japan
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packet
transmission
queue
flow
data
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JP9800299A
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Shinichi Yoshida
真一 吉田
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 無駄なマルチキャストパケット転送を防ぐこ
とを目的とする。 【解決手段】 各ノードでは、選択的バックプレッシャ
モジュール50はキュー管理モジュール40が管理する
各送信キューに現在キューイングされているパケット数
を把握し、各キューについて規定値以上のパケットがキ
ューイングされるとそのキューは輻輳状態であると判定
し、あるマルチキャストフローのすべての送信キューが
この輻輳状態に達したことを判定すると、スイッチバッ
クプレーン20および対応のI/Fモジュールを介して
隣接する上流ノードに対しそのフロー自体が輻輳状態で
ありパケットの該ノードへの送信抑制を要求する旨のバ
ックプレッシャが通知される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はパケット交換網に
おけるマルチキャストパケットのフローを制御するため
のマルチキャストパケットのフロー制御装置および方法
に関し、特に、ネットワークの輻輳状態に応じて送信さ
れる情報量を制御するためのマルチキャストパケットの
フロー制御装置および方法に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】特開
昭63−209247号公報には、高速パケット交換網
の輻輳制御に関して、輻輳が発生すると、隣接ノードに
対してパケットの属性を指定して送信規制するための技
術が開示される。
【0003】この公報では、送信規制の対象はユニキャ
ストパケットであり、マルチキャストパケットについて
の言及はない。なお、マルチキャストとは、ネットワー
クを通じて同一のデータ(パケット)を同時に複数のユ
ーザ(機器)に対して配信することをいい、ユニキャス
トとは、ネットワークを通じて同一のデータを同時には
1つのユーザ(機器)に対してのみ配信するようなデー
タ転送方式をいう。
【0004】また、特開平9−312655号公報に
は、マルチキャストコネクションにおいてのパケットの
フロー制御(フローとは一連の処理の単位となるパケッ
トの流れ)方法が示される。ここでは、コネクションの
分岐ノードにおいて輻輳情報の統合処理が行なわれる
が、フローの制御は送信元端末で行なわれるとする、い
わゆるエンドツーエンドのフロー制御である。
【0005】そのため、輻輳が発生してから輻輳発生時
点(ノード)においてパケットに関するトラフィックが
減少するまでの時間差が大きくなり、パケット落ち(パ
ケットが通信路上で輻輳などにより廃棄されること)が
生じる可能性がある。
【0006】また、マルチキャストフロー上のどこか1
箇所で輻輳が発生すると、送信元ノードにおいて送信が
抑制されるために、送信元ノードから該ノードまでのフ
ローの経路上に輻輳部分を持たない他の受信ノードにお
いても情報送信が抑制されてしまうという悪影響を受け
ることになる。
【0007】それゆえにこの発明の目的は、無駄なマル
チキャストパケット転送を防ぐマルチキャストパケット
のフロー制御装置および方法を提供する。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載のパケッ
トのマルチキャストパケットのフロー制御装置は1つ以
上のパケットのフローが定義された回線を介して相互に
通信接続された複数のノードのそれぞれに設けられて、
該ノードの入力側の1 つ以上の入力フローのそれぞれか
らパケットを受理して処理し、入力フローのそれぞれに
ついて受理されたパケットを出力側の該入力フローに対
応の1つ以上の出力フローに送出するために、以下の特
徴を有する。
【0009】つまり、マルチキャストパケットのフロー
制御装置は、入力フローに対応の1つ以上の出力フロー
のそれぞれに対応して設けられ、該入力フローから受理
されたパケットのデータが逐次格納されながら、次ノー
ドに送出するために読出されるキューを備える。そし
て、キューの全てにおいてデータの格納量が所定上限値
を超えたときには、対応する入力フローに属すパケット
の該ノードへの送信抑制を該入力フローに関する隣接上
流ノードに要求する。
【0010】請求項2に記載のマルチキャストパケット
のフロー制御装置は、請求項1に記載のマルチキャスト
パケットのフロー制御装置がさらに、以下の特徴を有す
る。
【0011】つまり、入力フローのそれぞれからパケッ
トを受理するとともに、与えられるパケットを対応する
出力フローに送出する送受信部と、受信調整部とをさら
に備える。そして、受信調整部は、キューの全てにおい
てデータの格納量が所定上限値を超えたときには、対応
する入力フローに属すパケットの該ノードへの送信抑制
を該入力フローに関する隣接上流ノードに要求するため
の送信抑制要求のパケットを送受信部に与える送信抑制
要求手段を備える。
【0012】請求項3に記載のマルチキャストパケット
のフロー制御装置は、請求項2に記載のマルチキャスト
パケットのフロー制御装置がさらに、以下の特徴を有す
る。
【0013】つまり、キューのそれぞれを管理しなが
ら、与えられる送出要求に基づくキューから次に送出さ
れるべきデータを読み出してパケットとして送受信部に
与えるとともに、送出すべきデータが無くなり空状態に
移行したキューを特定して該キューを指定する空キュー
通知、または空状態から新たにデータが格納された状態
に移行したキューを特定して該キューを指定する脱空キ
ュー通知を出力するキュー管理部と、空キュー通知また
は脱空キュー通知を入力して、1つ以上のキューのうち
空状態でなく、次に送出されるべきデータが格納された
キューを選択して選択された該キューを特定する情報を
含む送出要求をキュー管理部に出力する出力調整部とを
さらに備える。
【0014】そして、受信調整部はさらに、送受信部を
介して送信抑制要求のパケットを入力して、1つ以上の
キューのうち入力された送信抑制要求のパケットにより
指定される前記入力フローに対応のキューについて、空
キュー通知を出力調整部に出力する空キュー通知手段を
備える。
【0015】請求項1ないし3のそれぞれに記載の装置
によれば、あるマルチキャストフローの全キューにおい
てデータ格納容量が所定上限値を超えて輻輳状態が発生
することが予想される場合にのみ、該マルチキャストフ
ローの送信抑制が隣接上流ノードに要求される。それゆ
えに、送信元ノードから該ノードまでのフロー経路上に
輻輳状態が発生していないフロー上のノードにまでパケ
ットの送信が抑制されて、該ノードでパケットが受信で
きないことによる支障は回避される。
【0016】また、どの宛先ノードにおいても受信され
ることがない可能性の高い無駄なマルチキャストパケッ
トのデータ伝送が効果的に防止される。これにより、い
ずれにしても捨てられるようなパケットが伝送されて無
駄に回線が使用されることが回避されて、その分、他の
有効なパケット転送にバンド幅を割当てることができ
る。
【0017】また、輻輳状態に伴うパケットの送信抑制
要求は、隣接上流ノードで受理されて実行されるから輻
輳状態解消のためのパケット送信抑制を速やかに行うこ
とができて、パケット落ちをより少なくできる。
【0018】請求項4に記載のマルチキャストパケット
のフロー制御装置は、請求項2または3に記載のマルチ
キャストパケットのフロー制御装置がさらに以下の特徴
を有する。つまり、受信調整部はさらに、送信抑制要求
のパケットの送出後、キューの1つ以上においてデータ
の格納量が所定下限値を下回ったときには、対応する入
力フローに属すパケットの該ノードへの送信再開を隣接
上流ノードに要求するための送信再開要求のパケットを
送受信部に与える送信再開要求手段を備える。
【0019】請求項5に記載のマルチキャストパケット
のフロー制御装置は、請求項4に記載のマルチキャスト
パケットのフロー制御装置がさらに以下の特徴を有す
る。つまり、受信調整部はさらに、送受信部を介して送
信再開要求のパケットを入力して、1つ以上のキューの
うち入力された送信再開要求のパケットにより指定され
る出力フローに対応のキューについて、脱空キュー通知
を出力調整部に出力する脱空キュー通知手段を備える。
【0020】請求項4または5によれば、送信抑制後の
輻輳状態解消によるパケットの送信再開要求は、送信抑
制要求を受理して実行した隣接上流ノード受理されて実
行されるから輻輳状態解消後のパケット伝送再開を速や
かに行うことができる。
【0021】請求項6に記載のマルチキャストパケット
のフロー制御装置は、請求項1ないし5のいずれかに記
載のマルチキャストパケットのフロー制御装置がさらに
以下の特徴を有する。つまり、所定上限値は、フローを
介してパケットを欠落させることなく伝送するために必
要とされるキューにおけるデータの格納容量の最大値で
ある。
【0022】請求項7に記載のマルチキャストパケット
のフロー制御装置は、請求項1ないし6のいずれかに記
載のマルチキャストパケットのフロー制御装置がさらに
以下の特徴を有する。つまり、所定上限値は、1つ以上
のキューのそれぞれについて個別に設定される。
【0023】請求項8に記載のマルチキャストパケット
のフロー制御装置は、請求項4ないし7のいずれかに記
載のマルチキャストパケットのフロー制御装置がさらに
以下の特徴を有する。つまり、所定下限値は、1つ以上
のキューのそれぞれについて個別に設定される。
【0024】請求項6ないし8のそれぞれに記載の装置
によれば、あるマルチキャストフローの各出力フローに
関するパケットの送受信レートに従い所定上限値または
所定下限値を任意に設定できる。
【0025】請求項9に記載のマルチキャストパケット
のフロー制御方法は、1つ以上のパケットのフローが定
義された回線を介して相互に通信接続された複数のノー
ドのそれぞれにおいて、該ノードの入力側の1 つ以上の
入力フローのそれぞれからパケットを受理して処理し、
入力フローのそれぞれについて受理されたパケットを出
力側の該入力フローに対応の1つ以上の出力フローに送
出するための方法である。
【0026】ノードは、入力フローに対応の1つ以上の
出力フローのそれぞれに対応して設けられ、該入力フロ
ーから受理されたパケットのデータが逐次格納されなが
ら、次ノードに送出するために読出されるキューを備え
る。
【0027】方法は、キューの全てにおいてデータの格
納量が所定上限値を超えたときには、対応する入力フロ
ーに属すケットの該ノードへの送信抑制を該入力フロー
に関する隣接上流ノードに要求することを特徴とする。
【0028】請求項9に記載の方法によれば、あるマル
チキャストフローに対応する全キューにおいてデータ格
納容量が所定上限値を超えて輻輳状態が発生することが
予想される場合にのみ、該マルチキャストフローの送信
抑制が隣接上流ノードに要求される。それゆえに、送信
元ノードから該ノードまでのフローの経路上に輻輳状態
が発生していないフロー上のノードにまでパケットの送
信が抑制されて、該ノードでパケットが受信できないこ
とによる支障は回避される。
【0029】また、どの宛先ノードにおいても受信され
ることがないことがわかっている無駄なマルチキャスト
パケットのデータ伝送が効果的に防止される。これによ
り、いずれにしても捨てられるようなパケットが伝送さ
れて無駄に回線が使用されることが回避されて、その
分、他の有効なパケット転送にバンド幅を割当てること
ができる。
【0030】また、輻輳状態に伴うパケットの送信抑制
要求は、隣接上流ノードで受理されて実行されるから輻
輳状態解消のためのパケット送信抑制を速やかに行うこ
とができて、パケット落ちをより少なくできる。
【0031】
【発明の実施の形態】本実施の形態では、パケット交換
網のデータリンク層におけるマルチキャストパケットの
フロー制御が示される。ここで対象とされるマルチキャ
ストフローは、ポイントツーマルチポイントのフローで
あり、マルチポイントツーマルチポイントのフローは対
象外とされる。
【0032】また、本実施の形態では、パケット交換網
において既にマルチキャストフローが設定されているこ
とを想定しており、マルチキャストのフローの設定方法
ではマルチキャストフローがアクティブな間の経路の追
加・変更および削除、ならびにマルチキャストフローが
アクティブな間の各種のパラメータの変更は想定されな
い。なお、ここではダイナミックなフローの変更につい
ては述べていないが、本実施の形態はダイナミックなフ
ローの変更についても容易に対応できる。
【0033】本実施の形態では通信路上に中継装置が1
台以上設置されて、パケット(あるいはセル)は転送線
路上の各中継装置で処理される。これをホップバイホッ
プと呼ぶ。
【0034】また、本実施の形態ではバックプレッシャ
が用いられる。バックプレッシャとは、たとえばシリア
ル回線のxon/xoffのようなもので、通信の宛先
機器あるいは中継装置で輻輳が発生し、それ以上パケッ
トを受信できない状態となったときに、パケット落ちを
回避するために上流の機器や装置に対してパケットの送
信を一時的に停止(送信抑制)させたり、これを再開さ
せたりすることを要求する送信抑制要求および送信要求
をいう。
【0035】バックプレッシャに関する要求先が隣接す
る機器(中継装置や通信機器)である場合は「ホップバ
イホップのバックプレッシャ」であり、要求先がパケッ
ト(フロー)送信元の機器(中継装置や通信機器)であ
る場合は「エンドツーエンドのバックプレッシャ」であ
る。また、1つの回線が複数の異なるフローにより共用
されている場合に、特定フローに対してのみバックプレ
ッシャをかけることを「選択的バックプレッシャ」と呼
ぶ。
【0036】図1は、この発明の実施の形態によるパケ
ット交換網に適用されるノードのブロック構成図であ
る。図1にはノードにおけるマルチキャストパケットの
選択的バックプレッシャを用いたフロー制御のためのブ
ロック構成が示される。
【0037】図2は、この発明の実施の形態に適用され
るパケット交換網の構成図である。図3は、図2のパケ
ット交換網における隣接する両ノード間のフローの一例
を説明する図である。
【0038】図2においてパケット交換網はパケットを
送信してデータ通信をする両端の装置(送信端および受
信端の装置)となり得るエッジデバイスA1〜A5およ
びエッジデバイス間の通信路上に設けられて伝送される
パケットに関して処理を行なう中継装置B1〜B7を含
む。エッジデバイスA1〜A5および中継装置B1〜B
7は、以降ノードと呼ばれる。
【0039】たとえばノードB2のようにフローを入力
して複数のフローに分岐して出力するが、このようなノ
ードを分岐ノードと呼ぶ。また各ノードについて、ある
フローに着目して、そのフローの上流側に位置するノー
ドは上流ノードと呼び、下方側に位置するノードは下流
ノードと呼ぶ。各ノードはCPU(中央処理装置)およ
びメモリを含む情報処理装置として提供される。なお、
各ノードではハードウェアの設定や管理のためにソフト
ウェアが設けられて、パケットの転送自体はハードウェ
アで行なわれる。
【0040】本実施の形態で対象とされる1つ以上のパ
ケットのフローが定義された回線を介してデータパケッ
トを転送するためのマルチキャストフローは、ポイント
ツーマルチポイントの1方向フローであるが、図3に示
されるようにこのフローの方向とは逆方向に選択的バッ
クプレッシャ制御パケットが伝送される。本実施の形態
では、同一隣接ノード間毎に各フローで共用されるバッ
クプレッシャ制御パケット専用のフローが定義される。
【0041】図4(A)〜(F)は、この発明の実施の
形態に適用されるパケットのフィールド構成を示す図で
ある。図4(A)には通常の通信におけるデータ転送の
ための通常のデータパケットNPDが示され、図4
(B)には選択されたフローに関する送信抑制を上流ノ
ードに要求するためのバックプレッシャ制御(送信抑制
要求)パケットBP1が示され、図4(C)には選択さ
れたフローに関して送信抑制された送信の再開始を含む
送信の旨を上流ノードに要求するためのバックプレッシ
ャ制御(送信要求)パケットBP2が示される。
【0042】図4(A)〜(F)の各パケットはヘッダ
部とデータ部を含む。ヘッダ部には一般的には該パケッ
トに対応のフローを識別するための情報であるフローI
Dを含む情報が格納される。図4(A)の通常のデータ
パケットNPDのデータ部には伝送すべきデータの内容
が格納される。図4(B)のバックプレッシャ制御(送
信抑制要求)パケットBP1のデータ部には送信抑制要
求R1が格納される。送信抑制要求R1は該パケットB
P1が伝送される回線上に存在する各フローに対応する
ビットマップを有し、選択的バックプレッシャをかける
必要がある1つ以上のフロー(フローID)のみがセッ
トされて、送信抑制要求R1により通常のデータパケッ
トNPDの送信が抑制されるべきフローが特定される。
ここでは、たとえばフローIDが1であるフローに関し
てはデータパケットNPDの送信が抑制されていること
が示される。
【0043】図4(C)のバックプレッシャ制御(送信
要求)パケットBP2のデータ部には送信要求R2が格
納される。送信要求R2は抑制された送信が再度許可さ
れるべきフローを含む送信を許可する全フローを特定す
る情報を示す。ここでは、たとえばフローIDが1のフ
ローに関して送信が許可されることが示される。
【0044】バックプレッシャ制御パケットのフォーマ
ットにはいくつかの形式が適用できる。
【0045】送信抑制要求R1と送信要求R2を必要な
ときに直ちに送信する場合、図4(F)のバックプレッ
シャ制御パケットBP5が用いられる。バックプレッシ
ャ制御パケットBP5には要求対象となるフローのID
がただ1つ設定される。この方式が最も応答性がよいた
め、各キューの後述する上しきい値を最も大きく、かつ
後述する下しきい値を最も小さく設定することができ
る。一方、フロー数が多い場合にはバックプレッシャ制
御パケットBP5の数が増えて回線の帯域が余分に消費
される。また、バックプレッシャ制御パケットBP5に
ついてパケット落ちが生じた場合に送信抑制要求R1が
かけられた状態のままになるので、この場合はに送信抑
制要求R1のタイムアウトなどの何らかの処理を施す必
要がある。
【0046】図4(F)のバックプレッシャ制御パケッ
トBP5のデータ部には種別と対象フローのIDとが含
まれる。種別には送信抑制要求R1および送信要求R2
のいずれか一方が設定される。対象フローのIDには常
に1つだけIDが設定される。
【0047】バックプレッシャ制御パケットBP5の場
合とは異なり、送信抑制要求R1と送信要求R2を必要
なときに直ちに送信しない場合には、次の2つの方法が
考えられる。
【0048】まず第1の方法は、図4(E)のバックプ
レッシャ制御パケットBP4を用いる方式である。バッ
クプレッシャ制御パケットBP4はデータ部においてそ
のリンクに定義されているすべてのフローに対応するビ
ットマップを有する。このビットマップは、各フローに
対応するビットが1ならばそのフローには送信抑制要求
R1が出ている(送信不可である)ことを示し、各フロ
ーに対応するビットが0ならば、そのフローには送信抑
制要求R1は出ていない(送信可能である)ことを示
す。バックプレッシャ制御パケットBP4は、新たに送
信抑制要求R1あるいは送信要求R2が発生したか否か
にかかわらず定期的に、たとえば0.01秒に1回送信
される。
【0049】バックプレッシャ制御パケットBP4を用
いた方式の利点は、バックプレッシャ制御パケットBP
4が何らかの原因により上流ノードに届かなかった場合
でも、次に送信されるバックプレッシャ制御パケットB
P4には、そのリンクに関するすべてのバックプレッシ
ャ制御に関する情報が設定されているため、フローが送
信抑制の状態になったままとなるといった心配がないこ
とである。
【0050】ただし、そのリンク上に設定されているフ
ロー数が多い場合バックプレッシャ制御パケットBP4
のサイズが大きくなり、また定期的にバックプレッシャ
制御パケットBP4を送信する必要があるから回線帯域
の消費量が大きい。
【0051】第2の方法は、図4(B)〜(D)のバッ
クプレッシャ制御パケットBP1〜BP3を用いる方式
である。図4(D)のバックプレッシャ制御パケットB
P3はバックプレッシャ制御パケットBP1とBP2に
よる送信抑制要求R1と送信要求R2を1つのパケット
にて行なうものである。バックプレッシャ制御パケット
BP1〜BP3は、新たに送信抑制要求R1あるいは送
信要求R2を送信する必要ができたときに、直ちには送
出されず、一定時間待機した後送出されて、複数フロー
に対応の送信抑制要求R1あるいは送信要求R2をまと
めて送出するものである。なおこの場合においても、バ
ックプレッシャ制御パケットBP5の場合と同様にバッ
クプレッシャ制御パケットに関してパケット落ちが生じ
たときの回復のための処理が必要とされる。
【0052】なお、本実施の形態では説明を簡単にする
ためバックプレッシャ制御パケットとしてバックプレッ
シャ制御パケットBP1とBP2とを用いている。
【0053】図5は、図1の構成においてブロック間の
データおよび信号の流れを説明するための図である。図
1および図5において各ノードは、CPU(中央処理装
置の略)モジュール10、スイッチバックプレーン2
0、隣接するノードからデータを受信するためにフロー
ごとに設けられて送受信部の1例であるI/F(インタ
フェースの略)モジュール31〜34、キュー管理部の
一例であるキュー管理モジュール40、受信調整部の1
例である選択的バックプレッシャモジュール50および
出力調整部の1例であるスケジューラモジュール60を
含む。I/Fモジュールの数はこれに特定されない。
【0054】図5では、パケット受信用のI/Fモジュ
ールとしてI/Fモジュール31が採用されて、パケッ
ト送信用のI/FモジュールとしてI/Fモジュール3
4が採用されるが、これに特定されない。
【0055】また、図5では図1の選択的バックプレッ
シャモジュール50を構成するものとして選択的バック
プレッシャモニタモジュール(以下、モニタモジュール
と略す)51、選択的バックプレッシャ実行モジュール
(以下、実行モジュールと略す)52および選択的バッ
クプレッシャ送受信モジュール(以下、送受信モジュー
ルと略す)53を含む。
【0056】図6は、フローID→IVCID変換テー
ブル70の構成図である。図7は、IVCID→OVC
ID変換テーブル71の構成図である。図8は図5のキ
ュー管理モジュール40により参照されるキュー管理テ
ーブルの内容を示す図であり、図9は図5のモニタモジ
ュール51により参照されるキュー管理テーブルの内容
を示す図である。
【0057】図10は、図5におけるデータパケットの
受信の処理フローチャートである。図11は、図5にお
ける通常のデータパケットの送信に関する処理フローチ
ャートである。図12は、図5の選択的バックプレッシ
ャモニタモジュール51の処理フローチャートである。
図13は、図5の選択的バックプレッシャモニタモジュ
ール51の他の処理フローチャートである。図14は、
図5における選択的バックプレッシャ制御パケットの受
信の処理フローチャートである。
【0058】図10〜図14のフローチャートはASI
C(Application Specific IC の略)に組込まれた論理
により実現される。
【0059】次に、動作について図面を参照し説明す
る。まず、図5の受信用のI/Fモジュール31が上流
ノードから図4(A)の通常のデータパケットNPDを
受信する。I/Fモジュール31は図6のフローID→
IVCID変換テーブル70を有する。テーブル70は
図示されるように複数の異なるフローIDと、各フロー
IDについて1対1対応で該フローをノード内で一意に
特定するための内部処理用の識別子IVCIDとを含
む。I/Fモジュール31は受信パケットNPDのヘッ
ダ部のフローIDに基づいてフローID→IVCID変
換テーブル70を検索して対応する内部処理用の識別子
IVCIDを得る(図10のS1)。
【0060】I/Fモジュール31は識別子IVCID
と受信パケットデータをスイッチバックプレーン20に
渡すので、スイッチバックプレーン20は受信パケット
データを自己が管理する内部バッファ21に順次格納
し、内部バッファ21における記憶位置、受信パケット
のバイト数などの情報を含むパケット記述子211を作
成して、パケット記述子211と識別子IVCIDとを
キュー管理モジュール40に渡す(S2とS3)。
【0061】キュー管理モジュール40は図7のIVC
ID→OVCID変換テーブル71と図8のキュー管理
テーブル72を参照する。
【0062】マルチキャストフローの場合、出力I/F
モジュールの数だけ出力I/Fモジュールを識別するた
めの識別子OVCIDが設けられるので、IVCID→
OVCID変換テーブル71は、1つの識別子IVCI
Dについてポインタを利用したチェーン構造により1つ
以上の情報711を含む。各情報711は識別子OVC
IDと対応するパケット出力用のI/Fインタフェース
モジュールを特定する出力I/F特定情報712とを含
む。
【0063】キュー管理モジュール40は、受信したパ
ケットデータのパケット記述子212を1つ以上のキュ
ーを用いて管理する。キュー管理モジュール40で管理
される各キューは識別子OVCIDと1対1に対応す
る。キュー管理モジュール40は各識別子OVCIDに
ついて受理したパケットがどの出力I/Fモジュールか
ら出力されるかを特定するための情報を含むキュー管理
テーブル72を参照する。
【0064】キュー管理テーブル72は後述するように
モニタモジュール51により参照される情報も含むが、
ここでは図8に示されるようにキュー管理モジュール4
2より参照される情報のみが示される。
【0065】図8においてキュー管理テーブル72は複
数の識別子OVCIDと、識別子OVCIDのそれぞれ
について対応するキューに関する情報を含む。この情報
には対応キュー内に存在するパケットデータの数を示す
キュー内パケット数721、該キューにおけるバッファ
(メモリ)の使用量を示す使用中バッファ量722、該
キュー中のパケットを出力するためのI/Fモジュール
を特定する情報である出力先I/F723、複数のキュ
ーが構成されるバッファ内において該キューの先頭およ
び末尾に位置する情報を指示するための情報であるキュ
ー先頭ポインタ724およびキュー末尾ポインタ725
を含む。
【0066】なお、各キューにはパケット記述子211
がパケットデータとして格納される。
【0067】キュー管理モジュール40は、スイッチバ
ックプレーン20からパケット記述子211と識別子I
VCIDを受理すると、識別子IVCIDに基づいてI
VCID→OVCID変換テーブル71を検索して対応
する1つ以上の識別子OVCIDを得て(S4)、得ら
れた識別子OVCIDのそれぞれに基づいてキュー管理
テーブル72を検索して、対応するキューの末尾にそれ
ぞれパケットデータを、すなわちスイッチバックプレー
ン20から受理したパケット記述子211を図8に示さ
れるようにして登録するとともに、対応するキュー内パ
ケット数721、使用中バッファ量722、キュー先頭
ポインタ724およびキュー末尾ポインタ725を更新
する(S5)。
【0068】ここで、あるキューにパケット記述子21
1が1つも格納されてなければ、そのキューの状態は空
という。
【0069】図10のS5において、空であったキュー
に新たにパケット記述子211が格納されたとき(S6
でYES)、キュー管理モジュール40は空であって新
たにパケット記述子211が加えられたキューに対応の
識別子OVCIDをキュー管理テーブル72から読出
す。そして、スケジューラモジュール60に対して、そ
のキューに関するパケット送受信のためのスケジュール
開始を要求するために、そのキューに対応して読出され
た識別子OVCIDを含むスケジュール開始要求100
を渡す(S7)。
【0070】スケジューラモジュール60は複数のスケ
ジューラ6i(i=1、2、…)を含み、各スケジュー
ラ6iは出力I/Fモジュールのそれぞれに対応して設
けられる。各スケジューラ6iは対応する出力I/Fモ
ジュールのキューのみについて送受信に関するサービス
を行なう。
【0071】該ノードから図4(A)の通常のデータパ
ケットNPDを下流ノードに送信する場合の動作につい
て説明する。
【0072】スケジューラモジュール60は所定のポリ
シーに基づいて、次の送信されるべきデータパケットN
PDのデータ(パケット記述子211)が格納されたキ
ューを決定する。
【0073】なお、スケジューラモジュール60は、ス
ケジュール開始要求100と後述するスケジュール中止
要求110により与えられる識別子OVCIDにより、
どのキューが空であるか否かを判断しながら、次にパケ
ットを送信すべきキューを決定して対応する識別子OV
CIDを含むパケット送信要求120をキュー管理モジ
ュール40に与える。
【0074】キュー管理モジュール40は、スケジュー
ラモジュール60からパケット送信要求120を受理す
ると、パケット送信要求120により指定された識別子
OVCIDに基づきキュー管理テーブル72を検索し
て、対応するキューのキュー先頭ポインタ724で指示
されるパケット記述子211を取出して、取出されたパ
ケット記述子211とともに対応するキュー管理テーブ
ル72中の識別子OVCIDと出力先I/F723とを
スイッチバックプレーン20に渡す(図11のS1
0)。
【0075】この結果、対応するキューが空になったか
否か判定されて(S11)、空になればスケジューラモ
ジュール60に対して、そのキューに関するパケット送
受信のスケジュールを中止することを要求するために該
キューに対応の識別子OVCIDを含むスケジュール中
止要求110がスケジューラモジュール60に与えられ
る(S12)。
【0076】スケジューラモジュール60は、スケジュ
ール中止要求110を受理すると、対応するキューの送
受信に関するスケジューリングサービスを中止するよう
に動作する。言い換えれば、該キューに関してパケット
送信要求120がキュー管理モジュール40に渡されな
いよう動作する。
【0077】スイッチバックプレーン20は、キュー管
理モジュール40からパケット記述子211、出力先I
/F723および識別子OVCIDを受理するので、受
理したパケット記述子211に基づいてバッファ21か
ら対応の受信データ(パケットデータ)を読出して(S
13)、読出されたパケットデータと受理した識別子O
VCIDとを出力先I/F723で特定される送信のI
/Fモジュール34に与えて、I/Fモジュール34は
与えられたパケットデータをデータパケットNPDとし
て送信する(S14)。このとき、I/Fモジュール3
4は、与えられる識別子OVCIDに基づいて所定の処
理(たとえば、必要とあれば送信するデータパケットN
PDのフローIDの更新など)を行なう。
【0078】選択的バックプレッシャモジュール50の
処理はキュー管理モジュール40とスケジューラモジュ
ール60の間に介在し、両者間の情報を操作することに
よって選択的バックプレッシャを実現する。選択的バッ
クプレッシャモジュール50は、フローごとのバッファ
使用量を監視して上流ノード側への選択的バックプレッ
シャ通知を生成するモニタモジュール51、下流ノード
からの選択的バックプレッシャ通知に対し、送信を制御
する実行モジュール52、および選択的バックプレッシ
ャ通知をモニタモジュール51および実行モジュール5
2と隣接ノードとの間でやり取りするための送受信モジ
ュール53を含む。
【0079】モニタモジュール51はキュー管理テーブ
ル72を参照する。モニタモジュール51により参照さ
れるキュー管理テーブル72の内容と、テーブル72の
内容に基づいて参照されるバックプレッシャ管理テーブ
ル73の内容が図9に示される。
【0080】図9のキュー管理テーブル72には複数の
識別子OVCIDと、識別子OVCIDのそれぞれに対
応して図8と同様にキュー内パケット数721および使
用中バッファ量722を含むとともに、上しきい値72
6、下しきい値727およびバックプレッシャ管理テー
ブル73内の情報へのポインタ728が含まれる。
【0081】なお、上下しきい値726および727
は、全てのキューについて一括して設定されてもよく、
個別に設定されてもよい。上しきい値726は、対応す
るキュー内のパケット記述子211の格納容量不足によ
るパケット落ちを回避することのできる最大容量に設定
される。
【0082】バックプレッシャ管理テーブル73は複数
の識別子IVCIDと、識別子IVCIDのそれぞれに
ついて対応するキューのうち満杯でないキューの数を示
すための満杯でないキューの数731を含む。
【0083】モニタモジュール51はスイッチバックプ
レーン20からキュー管理モジュール40へのデータを
モニタし、各キューにおいてパケットデータ(パケット
記述子211)による使用中バッファ量722を監視し
て、図12のフローチャートに従い以下のように動作す
る。
【0084】つまり、モニタモジュール51はスイッチ
バックプレーン20からキュー管理モジュール40への
データを監視しパケットデータの受信イベントごとに、
スイッチバックプレーン20から受理した識別子IVC
IDに基づいてIVCID→OVCID変換テーブル7
1を検索して対応する1つ以上の識別子OVCIDを求
める(S20)。
【0085】そして求められた各識別子OVCIDにつ
いて、以下の処理を実行する。まず、受理したパケット
記述子211に基づいて新たに受信したパケットのバイ
ト数をキュー管理テーブル72中の対応するキューの使
用中バッファ量722に加算する(S21)。
【0086】そして、使用中バッファ量が新たに上しき
い値726を超えたか否か判定する(S22)。使用中
バッファ量722が対応する上しきい値726を超えな
ければ(S22でNO)、次の識別子OVCIDについ
て同様に処理が行なわれる。
【0087】一方、上しきい値726を超えれば(S2
2でYES)、その識別子OVCIDに対応するポイン
タ728で示されるバックプレッシャ管理テーブル73
中の満杯でないキューの数731が1減算されて(S2
3)、その減算の結果、満杯でないキューの数731が
0になったか否か判定される(S24)。0にならなけ
れば、次の識別子OVCIDについて同様に処理が行な
われる。一方、満杯でないキューの数731が0となれ
ば(S24でYES)、バックプレッシャ管理テーブル
73において対応する識別子IVCIDで特定されて送
受信モジュール53に与えられ、ここで対応するフロー
に対してバックプレッシャ制御(送信抑制要求)パケッ
トが生成されて送信される(S25)。
【0088】このように、マルチキャストフローでは、
各フローに対応するキューが複数存在する。そこで、対
応するすべてのキューの使用中バッファ量722が対応
する上しきい値726を超えて該フローに関して輻輳状
態となれば、そのフローに対応する図4(B)のバック
プレッシャ制御(送信抑制要求)パケットが生成されて
送られる。
【0089】送受信モジュール53は、モニタモジュー
ル51から送信抑制対象IVCID130が与えられる
ので、与えられた識別子IVCIDに基づきテーブル7
0から送信抑制対象フローIDを読み出し、テーブル7
1から情報711を読出す。そして、図4(B)のバッ
クプレッシャ制御パケットBP1(制御対象フローID
が設定されたもの)を生成して、情報711から読出さ
れた出力I/F特定情報712とともにスイッチバック
プレーン20に送る。以後、バックプレッシャ制御パケ
ットBP1は通常のパケットと同様に扱われ、情報71
2で指定されるI/Fモジュール34から隣接する上流
ノードに送られる。
【0090】モニタモジュール51は図12の処理とと
もに、図13のフローチャートに従い以下の処理も行な
う。
【0091】モニタモジュール51はキュー管理モジュ
ール40からスイッチバックプレーン20へのデータを
モニタし各キューにおいてパケットデータ(パケット記
述子211)による使用中バッファ量722を監視す
る。キュー管理モジュール40からスイッチバックプレ
ーン20へのデータパケットの送信イベントごとに、モ
ニタモジュール51は送信データパケットのバイト数を
キュー管理テーブル72中の対応するキューの使用中バ
ッファ量722から減算して使用中バッファ量722を
更新する(図13のS30)。
【0092】その結果、使用中バッファ量722が対応
する下しきい値727を下回ったか判断し(S31)、
下回らなければ処理は終了するが、下回れば対応するバ
ックプレッシャ管理テーブルへのポインタ728により
指示されるバックプレッシャ管理テーブル73中の満杯
でないキューの数731が1だけ加算されて更新される
(S32)。
【0093】そして、加算の結果、満杯でないキューの
数731の値が0から1に変化したかが判断される(S
33)。変化しなければ一連の処理を終了するが、変化
すれば、前述のパケットBP1と同様にして対応するフ
ローのフローIDを含む図4(C)のバックプレッシャ
制御パケットBP2が作成されて、隣接する上流ノード
に対して送信され該フローのデータパケットの送信が要
求される(S34)。
【0094】一方、隣接する上流ノードでは図12また
は図13で送信されたバックプレッシャ制御パケットB
P1またはBP2が受信されるので、図10と同様な処
理が行なわれるとともに、図14に従う処理が実行され
る。
【0095】まず図14において、受信されたバックプ
レッシャ制御パケットBP1またはBP2はI/Fモジ
ュール31とスイッチバックプレーン20を介して送受
信モジュール53に与えられる。
【0096】送受信モジュール53は、与えられたバッ
クプレッシャ制御パケットBP1またはBP2中の制御
対象のフローIDを得て、これに基づいてフローID→
IVCID変換テーブル70を検索して、対応する識別
子IVCIDを求める(図14のS40)。
【0097】そして求められた識別子IVCIDに基づ
いてIVCID→OVCID変換テーブル71を検索し
て、制御対象のキューに対応の識別子OVCIDおよび
出力I/F情報712を求める(S41)。そして、受
理したパケットが送信を抑制するバックプレッシャパケ
ットBP1である場合は求められた識別子OVCIDを
用いた送信抑制対象OVCID131を実行モジュール
52に与え、受理したパケットが選択的バックプレッシ
ャパケットBP2であった場合は求められた識別子OV
CIDを用いた送信対象OVCID141を実行モジュ
ール52に与える。
【0098】実行モジュール52は、送受信モジュール
53から与えられる信号を受理して内容を判別し(S4
2)、送信抑制対象OVCID131であればスケジュ
ーラモジュール60に対し送信抑制対象OVCID13
1により受理した識別子OVCIDを含むスケジュール
中止要求110を与え(S43)、送信対象OVCID
141を受理すれば、これにより受理した識別子OVC
IDを含むスケジュール開始要求100をスケジューラ
モジュール60に与える(S44)。
【0099】したがって、スケジューラモジュール60
は送受信モジュール53および実行モジュール52を介
して与えられる選択的バックプレッシャによるスケジュ
ール開始/中止要求100/110に対するサービス
を、キュー管理モジュール40および実行モジュール5
2を介して与えられるスケジュール開始/中止要求10
0/110と同様に処理することができる。
【0100】上述したように、あるフローに対してバッ
クプレッシャ制御(送信抑制要求)パケットBP1を受
けると、実際に対応するキューが使用しているバッファ
量722にかかわらず、スケジューラモジュール60に
対して該キューは空である旨のスケジュール開始要求1
10が通知されるから、以降、そのキューに対するサー
ビスを停止して、該バックプレッシャ制御パケットBP
1の送信元への該フローを用いた通常のデータパケット
NPD伝送が停止する。
【0101】また、バックプレッシャ制御(送信要求)
パケットBP2を受けた場合は、実行モジュール52
は、そのフローに対応するキューが空でなくなった旨の
スケジュール開始要求100をスケジューラモジュール
60に通知するから、スケジューラモジュール60によ
りそのキューに対するサービスを行なうことができて、
送信制御されていたフローの場合は、通常のデータパケ
ットNPDのマルチキャストによる下流ノードへの伝送
を再開することができる。
【0102】なお、マルチキャストフローでは1つのフ
ローに対応するキューが複数個あるが、前述したように
バックプレッシャ管理テーブル73中の満杯でないキュ
ーの数731が0になったか否かによりバックプレッシ
ャ制御パケットBP1またはBP2を送信するようにし
ているから、送信抑制要求(パケットBP1)を受けて
サービスが中止されるのは、該パケットBP1を受理し
たI/Fモジュールを介してデータを送出するためのキ
ューに限定される。その他のキューについては引き続き
サービスが続行される。同様に、送信要求(バックプレ
ッシャ制御パケットBP2)を受取った場合も、サービ
スが行なわれるのは、その要求(パケットBP2)を受
理したI/Fモジュールが通常のデータパケットNPD
を送出するためのキューに限定されて、その他にも送信
抑制中のキューがあったとしてもサービスは再開されな
い。
【0103】したがって、どの宛先ノードにおいても受
信されない可能性の高い無駄なマルチキャストパケット
のデータ伝送が効果的に防止される。これにより、いず
れにしても捨てられるようなパケットが伝送されること
により、無駄に回線が使用されることが回避されて、そ
の分、他の有効なパケット転送にバンド幅を割当てるこ
とができる。
【0104】また、本実施の形態では隣接する上流ノー
ドにバックプレッシャ制御パケットBP1およびBP2
が与えられてこれに従う処理が実施されるから、あるノ
ードにおいて輻輳が発生してから、すなわちバックプレ
ッシャ管理テーブル73において満杯でないキューの数
731が0となったときから、輻輳が発生した該ノード
においてデータパケットに関するトラフィックが減少す
るまでの時間を短くできて輻輳状態がすばやく解消され
やすくなる。
【0105】なお、今回開示された実施の形態は全ての
点で例示であって、制限的なものではないと考えられる
べきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特
許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の
意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意
図される。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態によるパケット交換網に
適用されるノードのブロック構成図である。
【図2】この発明の実施の形態に適用されるパケット交
換網の構成図である。
【図3】図2のパケット交換網における隣接する両ノー
ド間のフローの一例を説明する図である。
【図4】(A)〜(F)は、この発明の実施の形態に適
用されるパケットのフィールド構成を示す図である。
【図5】図1の構成においてブロック間のデータおよび
信号の流れを説明するための図である。
【図6】図5のフローID→IVCID変換テーブルの
構成図である。
【図7】図5のIVCID→OVCID変換テーブルの
構成図である。
【図8】図5のキュー管理モジュール40により参照さ
れるキュー管理テーブルの内容を示す図である。
【図9】図5のモニタモジュールにより参照されるキュ
ー管理テーブルの内容を示す図である。
【図10】図5におけるデータパケットの受信の処理フ
ローチャートである。
【図11】図5における通常のデータパケットの送信に
関する処理フローチャートである。
【図12】図5の選択的バックプレッシャモニタモジュ
ールの処理フローチャートである。
【図13】図5の選択的バックプレッシャモニタモジュ
ールの他の処理フローチャートである。
【図14】図5における選択的バックプレッシャ制御パ
ケット受信の処理フローチャートである。
【符号の説明】
10 CPUモジュール 20 スイッチバックプレーン 31〜34 I/Fモジュール 40 キュー管理モジュール 50 選択的バックプレッシャモジュール 60 スケジューラモジュール NPD 通常のデータパケット BP1 バックプレッシャ制御(送信抑制要求)パケッ
ト BP2 バックプレッシャ制御(送信要求)パケット BP3〜BP5 バックプレッシャ制御パケット なお、各図中同一符号は同一または相当部分を示す。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1つ以上のパケットのフローが定義され
    た回線を介して相互に通信接続された複数のノードのそ
    れぞれに設けられて、該ノードの入力側の1つ以上の入
    力フローのそれぞれから前記パケットを受理して処理
    し、前記入力フローのそれぞれについて受理された前記
    パケットを出力側の該入力フローに対応の1つ以上の出
    力フローに送出するためのマルチキャストパケットのフ
    ロー制御装置であって、 前記入力フローに対応の前記1つ以上の出力フローのそ
    れぞれに対応して設けられ、該入力フローから受理され
    た前記パケットのデータが逐次格納されながら、次ノー
    ドに送出するために読出されるキューを備え、 前記キューの全てにおいて前記データの格納量が所定上
    限値を超えたときには、対応する前記入力フローに属す
    前記パケットの該ノードへの送信抑制を該入力フローに
    関する隣接上流ノードに要求することを特徴とする、マ
    ルチキャストパケットのフロー制御装置。
  2. 【請求項2】 前記マルチキャストパケットのフロー制
    御装置はさらに、 前記入力フローのそれぞれから前記パケットを受理する
    とともに、与えられる前記パケットを対応する前記出力
    フローに送出する送受信部と、 受信調整部とを備え、 前記受信調整部は、 前記キューの全てにおいて前記データの格納量が前記所
    定上限値を超えたときには、対応する前記入力フローに
    属す前記パケットの該ノードへの送信抑制を該入力フロ
    ーに関する隣接上流ノードに要求するための送信抑制要
    求のパケットを前記送受信部に与える送信抑制要求手段
    を備える、請求項1に記載のマルチキャストパケットの
    フロー制御装置。
  3. 【請求項3】 前記マルチキャストパケットのフロー制
    御装置はさらに、 前記キューのそれぞれを管理しながら、与えられる送出
    要求に基づくキューから次に送出されるべき前記データ
    を読み出して前記パケットとして前記送受信部に与える
    とともに、送出すべき前記データが無くなり空状態に移
    行したキューを特定して該キューを指定する空キュー通
    知、または前記空状態から新たに前記データが格納され
    た状態に移行したキューを特定して該キューを指定する
    脱空キュー通知を出力するキュー管理部と、 前記空キュー通知または前記脱空キュー通知を入力し
    て、前記1つ以上のキューのうち前記空状態でなく、次
    に送出されるべき前記データが格納されたキューを選択
    して選択された該キューを特定する情報を含む前記送出
    要求を前記キュー管理部に出力する出力調整部とを備
    え、 前記受信調整部はさらに、 前記送受信部を介して前記送信抑制要求のパケットを入
    力して、前記1つ以上のキューのうち入力された前記送
    信抑制要求のパケットにより指定される前記入力フロー
    に対応のキューについて、前記空キュー通知を前記出力
    調整部に出力する空キュー通知手段を備える、請求項2
    に記載のマルチキャストパケットのフロー制御装置。
  4. 【請求項4】 前記受信調整部はさらに、 前記送信抑制要求のパケットの送出後、前記キューの1
    つ以上において前記データの格納量が所定下限値を下回
    ったときには、対応する前記入力フローに属す前記パケ
    ットの該ノードへの送信再開を前記隣接上流ノードに要
    求するための送信再開要求のパケットを前記送受信部に
    与える送信再開要求手段を備える、請求項2または3に
    記載のマルチキャストパケットのフロー制御装置。
  5. 【請求項5】 前記受信調整部はさらに、 前記送受信部を介して前記送信再開要求のパケットを入
    力して、前記1つ以上のキューのうち入力された前記送
    信再開要求のパケットにより指定される前記出力フロー
    に対応のキューについて、前記脱空キュー通知を前記出
    力調整部に出力する脱空キュー通知手段を備える、請求
    項4に記載のマルチキャストパケットのフロー制御装
    置。
  6. 【請求項6】 前記所定上限値は、前記フローを介して
    前記パケットを欠落させることなく伝送するために必要
    とされる前記キューにおける前記データの格納容量の最
    大値であることを特徴とする、請求項1ないし5のいず
    れかに記載のマルチキャストパケットのフロー制御装
    置。
  7. 【請求項7】 前記所定上限値は、前記1つ以上のキュ
    ーのそれぞれについて個別に設定されることを特徴とす
    る、請求項1ないし6のいずれかに記載のマルチキャス
    トパケットのフロー制御装置。
  8. 【請求項8】 前記所定下限値は、前記1つ以上のキュ
    ーのそれぞれについて個別に設定されることを特徴とす
    る、請求項4ないし7のいずれかに記載のマルチキャス
    トパケットのフロー制御装置。
  9. 【請求項9】 1つ以上のパケットのフローが定義させ
    た回線を介して相互に通信接続された複数のノードのそ
    れぞれにおいて、該ノードの入力側の1 つ以上の入力フ
    ローのそれぞれから前記パケットを受理して処理し、前
    記入力フローのそれぞれについて受理された前記パケッ
    トを出力側の該入力フローに対応の1つ以上の出力フロ
    ーに送出するためのマルチキャストパケットのフロー制
    御方法であって、 前記ノードは、前記入力フローに対応の前記1つ以上の
    出力フローのそれぞれに対応して設けられ、該入力フロ
    ーから受理された前記パケットのデータが逐次格納され
    ながら、次ノードに送出するために読出されるキューを
    備え、 前記マルチキャストパケットのフロー制御方法は、 前記キューの全てにおいて前記データの格納量が所定上
    限値を超えたときには、対応する前記入力フローに属す
    前記パケットの該ノードへの送信抑制を該入力フローに
    関する隣接上流ノードに要求することを特徴とする、マ
    ルチキャストパケットのフロー制御方法。
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