JP2000295175A - 光リモートアンテナ - Google Patents

光リモートアンテナ

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JP2000295175A
JP2000295175A JP11097262A JP9726299A JP2000295175A JP 2000295175 A JP2000295175 A JP 2000295175A JP 11097262 A JP11097262 A JP 11097262A JP 9726299 A JP9726299 A JP 9726299A JP 2000295175 A JP2000295175 A JP 2000295175A
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JP11097262A
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Mitsukazu Kondo
充和 近藤
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Tokin Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光ファイバとして、高価な偏波面保持ファイ
バを使用する必要のない光リモートアンテナを提供する
こと。 【解決手段】 透過光の偏光面を任意に変化させること
のできる偏光調整器を設置し、それを制御することで光
ファイバが主原因である偏光面の向きの変動を補償し、
光変調器内に入射する透過光の偏光面の向きを常に一定
に保つようにすることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電磁波を光信号に
変換して検出する光リモートアンテナに関するもので、
コストの低減に寄与する技術である。一般に光リモート
アンテナは、無線通信や放送等に使用される信号電波を
検波する目的で使用される。またEMC分野で電界の強
さやその周波数を検出したり、電磁ノイズを検出する際
にも使用されるものである。
【0002】
【従来の技術】情報網の発展に伴い、主要な情報伝送媒
体である電磁波の利用密度が増加し、より高周波域へと
広がっている。通信システムにおいても、高周波化が比
較的容易である光ファイバ伝送路と無線との融合が進ん
でいる。この場合、アンテナ素子と光変調器とを接続し
て電磁波を光信号に直接変換する光リモートアンテナを
使用することで、電磁ノイズの影響を受けずに受信信号
を伝送することが可能である。
【0003】例えば、テレビ放送などの商用放送や無線
通信では、情報伝送媒体である電磁波の再送信システム
が必要とされる。これはいちど送信した電磁波を遠隔地
でアンテナにて受信し、必要に応じて増幅し、再び電磁
波として送信したり、ケーブルにて伝送するシステムで
ある。このシステムでの問題点は、落雷などの自然界の
強大な電磁ノイズにより伝送系の機器が回復不可能な損
傷を受けてしまい、再送信に影響が出ることである。こ
の場合、アンテナ素子と光変調器とを接続して電磁波を
光信号に直接変換する光リモートアンテナを使用するこ
とで、電磁ノイズの影響を受けずに受信信号を伝送する
ことが可能である。
【0004】また、コンピュータなどの情報機器や通信
装置、ロボットなどのFA機器、自動車の制御装置など
多くの電子装置では、外部から到来する電磁波の影響を
受けて誤動作する危険が常に存在している。外来電磁波
への対策を行うには、まず各装置や機器が発生する電磁
波を正確に測定することが重要である。そこで、光変調
器にアンテナロッドを接続して電磁波を光信号に直接に
変換し、その光信号の強度や周波数を検出することが電
磁波を測定する、同じく光リモートアンテナが開発され
ている。この場合、光強度に変換された受信信号は外部
の電磁ノイズの影響を全く受けないので、発生電磁波の
正確な測定が期待される。
【0005】光リモートアンテナの最大の特徴は、アン
テナが配設されるセンサヘッド部分では、素子駆動用の
電源を与えることなく光変調器により入射光を受動的に
変調し、変調光を生成することである。したがってセン
サヘッド部分は、電源を必要としない受動部品のみで構
成されている。以下従来例の図4に基づいて説明する。
【0006】図4は従来の光リモートアンテナの構成の
一例を示したものである。また図5は図4での反射形光
変調器14に相当する、光リモートアンテナに用いられ
る導波路形光変調器の一つである、反射型の分岐干渉型
光変調器を内蔵したモジュールの構成を示したものであ
る。以下ではこの光変調器とアンテナ素子を合わせてセ
ンサヘッド部分と称している。
【0007】図4において破線の矢印は透過光が伝播す
る向きを表す(以下同じ)。また図5においてはZ軸方
向に垂直に切り出したZカットニオブ酸リチウム結晶に
よる基板31上に、チタン拡散処理によって入出射光導
波路33、位相シフト光導波路32が形成されており、
さらに反射板36と、分割構造の変調電極34,35と
によりモジュールが構成されている。両図において、ア
ンテナ素子15により誘起された交流電圧は変調電極3
4,35に導かれ、位相シフト光導波路32に印加され
る。図4において光源11からの透過光は、光ファイバ
17、光サーキュレータ13、光ファイバ18を透過し
て反射型光変調器14に入射して図5に示す入出射光導
波路33に達し、同図に示す2つの位相シフト光導波路
32にエネルギーが分割され、反射板36で反射された
のちに再び入出射光導波路33を透過して光ファイバ1
8に出射する。その際に2本の位相シフト光導波路32
にて透過光は互いに逆向きの位相変調を受けているの
で、再び入出射光導波路33にて合流した時点で互いに
干渉し、アンテナ素子15が起因の交流電圧に応じて強
度変調されることになる。
【0008】変調された透過光は図4の光ファイバ1
8、光サーキュレータ13、光ファイバ19を順に透過
して光検出器12に達し、信号光の強度の変化を検出す
ることにより、アンテナ素子15にて捕らえられた電磁
波の強度や周波数、含まれている信号などを検出するこ
とができる。光ファイバ18,19を透過する光信号は
電磁ノイズの影響を全く受けないので、アンテナ素子1
5により捕らえられた電磁波信号の情報を正確に伝達す
ることが期待される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】光リモートアンテナの
最大の利点は、アンテナが配設されるセンサヘッド部分
では素子駆動用の電源を与えることなく光変調器により
入射光を受動的に変調し、変調光を生成することであ
る。したがって従来のセンサヘッド部分は、電源を必要
としない受動部品のみで構成され、したがってノイズに
対する信頼性が高いことである。
【0010】ここで図4、図5に示した実施例のように
光変調器には一般に導波路型の素子が用いられることが
多く、その場合は導波路の特質から基本的に同素子への
入出射光は導波路表面に垂直又は平行な偏波面を持つ直
線偏光とする必要があり、それに直交する偏光成分は無
効成分となる。光リモートアンテナにおいて用いられる
光源にはレーザ発振器であるから、その出射光は一般に
直線偏光である。従って、光源からの出射光の偏波面を
該光変調器に入出射可能な偏波面に合致させることがで
きれば問題はない。しかし一般に光伝送で用いられるシ
ングルモード光ファイバは低損失・低価格との利点があ
るものの、伝送光の偏波面の向きを一定に保つ機能を有
しておらず、出射光の偏波面の向きおよび消光比は温度
変動などの条件により任意に変化する。よって従来で
は、次の対策を講じていた。
【0011】a)シングルモード光ファイバの代わり
に、高価だが伝送光の偏波面の向きを一定に保つ機能を
持つ偏波面保存ファイバを使用する。
【0012】b)2つの波長の僅かに異なる2種の光源
を用い、それらを合成することで擬似的な円偏光を作っ
てシングルモード光ファイバを用いて伝送し、そのうち
ある偏波面の直線偏光成分のみを用いて光変調器に入出
射させる。
【0013】c)光源よりの出射光をシングルモード光
ファイバを用いて伝送し、偏光ビームスプリッタ等によ
って互いに直交する2種の直線偏光に分離してそれぞれ
独立の光変調器に入出射させる。
【0014】しかし、「a)は偏波面保存ファイバが高
コストである上に長尺の偏波面保存ファイバは製造が困
難である。b)は光源が2台必要な上に常に入射光の光
量の1/2が利用できないため、光源1台分の出力信号
強度しか得られない。c)は高価な光変調器が2台必要
である。」との問題を生じていた。
【0015】なお、上記b)およびc)の場合の従来例
の構成は、Tokim Technical Revi
ew Vol.25 58頁〜63頁に掲載の論文「光
リモートアンテナによる電波受信システム」に詳述され
ている。
【0016】それ故に、本発明の課題は、この様な欠点
を解消した低コスト・高利得が得られる構成の、光リモ
ートアンテナを提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明によ
れば、電磁波に応じて交流電圧を誘起するアンテナと、
光源と、前記交流電圧に応じて前記光源から送られた光
を変調して変調光を生成する光変調手段と、前記光源よ
りの光を前記光変調手段に送る入力光ファイバと、前記
変調光に応じて装置出力を生成する出力手段と、該出力
手段に前記変調光を伝達する出力光ファイバとを含む光
リモートアンテナにおいて、前記光源と前記入力光ファ
イバとの間に偏光調整器が挿入されていることを特徴と
する光リモートアンテナが得られる。
【0018】請求項2記載の発明によれば、請求項1記
載の光リモートアンテナにおいて、前記出力手段に入射
する光パワーが常に一定となるように、前記偏光調整器
を動作させる手段を設けたことを特徴とする光リモート
アンテナが得られる。
【0019】請求項3記載の発明によれば、請求項2記
載の光リモートアンテナにおいて、前記出力手段から出
力する信号強度が常に最大となるように、前記偏光調整
器を動作させる手段を設けたことを特徴とする光リモー
トアンテナが得られる。
【0020】請求項4記載の発明によれば、請求項1乃
至3の内のいずれか一つの請求項に記載の光リモートア
ンテナにおいて、前記偏光調整器としてそれぞれ1/2
波長板・1/4波長板としての動作をし、また光学軸の
向きを任意に設定できる2種の液晶波長板を組み合わせ
て用いたことを特徴とする光リモートアンテナが得られ
る。
【0021】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態につい
て図面を参照して詳細に説明する。
【0022】図1は本発明の一実施形態に係わる光リモ
ートアンテナの構成を示すものである。また、本実施形
態の光リモートアンテナの一部を成す偏光調整器の構成
の一例を図2に示す。図1において光源11、光検出器
12、光サーキュレータ13は図4に示した従来の光リ
モートアンテナの場合と同様である。光源11の直後に
は偏光調整器16が設置されており、光源11よりの出
射光を任意の楕円率、任意の偏波面の向きを有する楕円
偏光(円偏光や直線偏光を含む)に変換することができ
る。
【0023】図1における反射型光変調器14の構成も
図5に示す反射型光変調器の従来例と特に違いはない。
しかし偏光調整器16の作用により、反射型光変調器1
4に入射する位置での透過光の偏光状態を自由に設定す
ることができる。従って透過光の伝送に長距離のシング
ルモード光ファイバを用いても、反射型光変調器14へ
の入射時に、透過光が反射型光変調器14の光導波路の
面に対して特定の向きの偏波面を有する直線偏光となる
ように、予め偏光調整器16にて透過光の偏光状態を調
整しておくことができる。
【0024】この偏光調整器16の一例を図2に示す。
図2は偏光調整器16の構成略図で、光源11からの出
射光の透過域に光学素子による1/4波長板部21と、
1/2波長板部22とが直列に接続された構成である。
この両者の並び順はどちらが先でも構わない。このうち
1/4波長板部21は、構成素子を光学的に回転させる
ことによって透過光の消光比を任意に変える作用を有
し、また1/2波長板部22は、同じ方法で透過光の偏
波面の向きを任意に変えることができる。
【0025】この2種の波長板素子を調整して、透過光
が反射型光変調器14の光導波路の面に対して、最適な
向きの偏波面を有する直線偏光とするためには以下の方
法をとる。
【0026】まず1/4波長板部21および1/2波長
板部22の光軸の向きを適当な位置にセットし、反射型
光変調器14を経由して光検出器12に達した変調光の
光強度を検出する。次に1/4波長板部21および1/
2波長板部22の光軸の向きの双方を少しづつ回転さ
せ、変調光の光強度が最大となる条件を求める。この両
光学素子の光軸の向きを変化させた時の変調光の光強度
の変化は、全て光ファイバ18出射時の透過光の偏光状
態に依存している。変調光の光強度が最大となるのは透
過光が反射型光変調器14の光導波路の面に垂直でかつ
直線偏光の場合であるから、変調光の光強度が最大とな
るよう2種の波長板部を調整することで、最適となる条
件を得ることができる。
【0027】しかしながら透過光の光強度が最大となる
条件は、一度設定すれば長期にわたり維持されるもので
はない。一般に長距離のシングルモード光ファイバを通
過する際に透過光が受ける偏波面の回転角度や楕円率の
変化の量は、光ファイバが受ける曲げ応力や圧縮・伸長
応力、および温度変化などの条件により常に変動する。
シングルモード光ファイバがフィールドに設置された状
態ではこれらの条件が瞬間的に大きく変動することはな
いと考えられるが、長期間のゆつくりとした変化は常に
生じている。例えば、1日の気温変動により光ファイバ
の温度が変動するので、それについて透過光の偏波面の
向きがほぼ1日周期で変動することになる。これらの変
動要因に合わせ、1/4波長板部21および1/2波長
板部22の光軸の向きを、光検出器12に達した透過光
の光強度を常に検知してこの光強度が最大となるよう
に、常時調整を続けなければならない。
【0028】これらのことから光検出器12より偏光調
整器16に光強度に関するデータを常時伝達する光強度
データ伝送20(光信号ではなくても構わない)を設
け、その情報に従って1/4波長板部21および1/2
波長板部22の光軸の向きを常に調整する機構を設け
る。偏光調整器16での2種の波長板部のこの調整は、
自動的に行われる機構であることが必要である。
【0029】以上記した偏光調整器の構成に関しては、
従来の技術を用いるならば可動式の水晶単結晶などによ
る1/4波長板部と1/2波長板部をそれぞれ設け、光
強度データ伝送20から得た情報に従ってパルスモータ
等を駆動し、光軸の向きを調整する方法が考えられる。
しかしこの方法では機械式の駆動部を長期間精密に動作
させ続けなければならないため、初期費用や保守のため
に多額のコストが必要とされる。従って偏光調整器とし
ては、駆動部がなくそのため長期信頼性に優れた電子式
の偏光調整器がふさわしい。そのような要求を満たす光
学素子としては、液晶素子を用いて可動部をなくした新
方式の波長板素子が開発されている。
【0030】液晶を利用した1/4波長板および1/2
波長板の機能を有する光学素子を使用する偏光調整器に
関しては、「液晶回転波長板の提案と実験」大寺康夫、
千葉貴史、川上彰二郎(東北大)、電子情報通信学会大
会講演論文集、VOL.1995,分冊C1,C−17
3,PAGE.173,1995および「液晶を用いた
偏波制御による半導体光増幅器の偏波無依存化」千葉貴
史、大寺康夫、川上彰二郎(東北大)、電子情報通信学
会大会講演論文集、VOL.1998,分冊4,C−3
−143,PAGE.309,1998に先例がある。
この報告によると、垂直配向膜を塗布し電極パターンを
生成した2枚のガラス板の間にネマティック液晶を挟
み、電極に10〜15V程度の電位差を透過光に垂直な
向きに与えると液晶に光学異方性が生じ、透過光の電界
に垂直な向きと水平な向きとの間に位相差(リターデー
ション)が発生するので、その消光比や偏光面の向きに
変化が生じる。ネマティック液晶とは、電界を加えると
電界ベクトルの向きを主軸とする光学異方性を生じる液
晶のことで、通常は一般に不透明であるが電界を加える
と透明となる。位相差の大きさは液晶層の厚さや加える
電位差に依存するので、これらの値を適切に決めると1
/4波長板や1/2波長板の機能を有する液晶素子を構
成することができる。また、位相差の生じる向きは電位
差を加える方向で決まるので、透過領域の周囲に円形に
多数の電極を設けておき、各電極に適当な規則的な電位
差を与えれば一方向の一様な電界を生じさせることがで
き、かつ各電極の電位差を変化されることでこの電界を
液晶素子の面内で自由に回転することができる。
【0031】図3(a),(b)はそのような要求を満
たす、液晶素子を用いた偏光調整器16の一例である。
これは図2に示す1/4波長板素子21や1/2波長板
素子22の各々に相当する素子である。ガラス基板24
上には電極23がパターンニングされており、また光透
過領域には垂直配向膜28が電極と同じ側に塗布されて
いる。セル構成材25の両側に、ガラス基板24が電極
23が内側になるように配置されており、空隙を封止剤
26が埋めて気密構造としている。中央の空隙にはネマ
ティック液晶27が充填されている。電極23は8電極
にパターンニングされており、両側の2枚のガラス基板
24上の電極23は、互いに位置ずれが生じないように
微調整されている。この電極パターンは電極数が多い方
がより精密な光軸の角度調整が可能となるが、電極間に
は加える電位差が10〜100V程度と小さくはないこ
とから静電破壊が生じない程度の距離が必要であり、ま
た素子自体がかなり小さいことからパターンニング精度
の関係でむやみに増やすことはできない。現在の技術で
は電極数が8から24程度が妥当であると考えられる。
【0032】以上の方法により、透過光の光軸に垂直な
面内で光軸の向きを自在に回転させることのできる1/
4波長板や1/2波長板の機能を有する液晶素子を構成
することができる。この2種の液晶素子を直列に並べれ
ば、透過光に対し任意の消光比と偏光面の向きを与える
ことができ、シングルモード光ファイバの持つ偏波面が
保存されないという欠点を補償することができる。また
提案した偏光調整器は可動部を持たないことが特徴であ
り、従って長期信頼性の面でも優れているものと考えら
れる。
【0033】
【実施例】本発明の請求項1〜4に記載された光リモー
トアンテナに係る実施例を、図1および図2に基づいて
説明する。図1においては光源11としてLD励起YA
Gレーザ発振機器が用いられている。そこから発振され
た透過光は光ファイバにてまずネマティック液晶素子を
用いた偏光調整器16に導入される。その後長距離のシ
ングルモード光ファイバ17、光サーキュレータ13、
シングルモード光ファイバ18を経由して光変調器14
にてアンテナ素子15からの電気信号による変調を受
け、経路を逆に辿って光サーキュレータ13に達し、今
度は長距離のシングルモード光ファイバ19を通過して
光検出器12に達する。なおここで長距離のシングルモ
ード光ファイバ17,19の代わりにシングルモード光
ファイバ18として長距離の光ファイバを用い、シング
ルモード光ファイバ17,19は短距離としてもよい。
この場合は光サーキュレータ13が上記の例とは逆に、
光源11、光検出器12の近くに設置されることにな
る。
【0034】光検出器12に達した変調された信号光か
ら、その光強度に関する情報のみが光強度データ伝送2
0を経由して偏光調整器16に伝えられる。偏光調整器
16内の、図2における1/4波長板部21と1/2波
長板部22のそれぞれの電極23に、この光強度情報を
もとに適切な電位差が印加され、透過光の消光比および
偏光面の向きが修正されて、光検出器12にて検出され
る変調された信号光の光強度が常に最大となるよう調整
される。図2の両波長板部21,22の構成はそれぞれ
図3(a),(b)に示す通りで、それぞれ電極23が
形成された2枚のガラス基板24の間にネマティック液
晶27を挟み込んだ構造である。図3では電極数が8の
場合について図示したもので、図のように角度θの方向
にVoの電位差を生じさせるには、各電極に1/2・V
o cos(θ−φ)(V)の相対電位を与える。ただ
しφはθの基準点を基とした各電極の方向のなす角度で
ある(図では水平面から反時計回り)。電極はネマティ
ック液晶27の両側に2種類あるが、双方に同じ相対電
位を与えなければならない。
【0035】本実施例において、光源11には波長1.
3μm、出力100mWのLD励起YAGレーザを用
い、片道2kmのシングルモード光ファイバ17,19
を往復2本用いる。また光変調器14にて入射光を変調
する受信信号は周波数40MHz〜1GHzである。
【0036】光変調器14はニオブ酸リチウム結晶基板
上にTi拡散法により形成された光導波路により構成さ
れた反射型のマッハツェンダ型光変調器を用いる。
【0037】光リモートアンテナの場合には光源11と
光検出器12が同一場所にあるので、光検出器12から
の出力を利用して光源11の近くに設置される偏光調整
器16を常に最適な状態になるようにフィードバックを
かけて制御することができる。
【0038】本実施例においては光検出器12からの信
号出力が常に最大となるようにフィードバックをかけた
が、光変調器へ入力される偏光成分が一定となるよう
に、すなわち、光変調器を通過して光検出器に入力され
る光強度が一定となるようにフィードバックをかけても
良い。
【0039】
【発明の効果】一般に光リモートアンテナではシングル
モード光ファイバを用いた場合、光変調を受けた変調信
号光の強度が比較的長期間にゆっくりと、しかし大きく
変動することが問題であり、従来は光源の二重化や光変
調器の二重化などの方法でこの問題に対処していた。し
かしこれらの解決策はコストの面で不利であり、安価な
解決策が求められていた。本発明にて提案する、可動部
を持たず液晶を利用した1/4波長板および1/2波長
板の機能を有する光学素子にて構成される偏光調整器を
用いることにより、光強度変動の問題には十分に対応で
きることを説明したが、この方法はコストの面でも上記
の解決策に比べて優れている。また、本発明にて提案し
た偏光調整器は可動部を持たないことから長期信頼性の
面でも優れていると考えられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係わる光リモートアンテナ
の構成を示す図である。
【図2】図1の光リモートアンテナに用いられる偏光調
整器の一例の構成を表す図である。
【図3】偏光調整器を駆動部を持たない構成とした場合
の素子の一つについての構造を示し、(a)は正面図、
(b)は縦断面図である。
【図4】従来の光リモートアンテナの構成の一例を示す
図である。
【図5】図4の光リモートアンテナに用いられる反射型
の分岐干渉型光変調器内蔵モジュールの構成の一例を示
す図である。
【符号の説明】
11 光源 12 光検出器 13 光サーキュレータ 14 光変調器 15 アンテナ素子 16 偏光調整器 17 長距離のシングルモード光ファイバ 18 シングルモード光ファイバ 19 長距離のシングルモード光ファイバ 20 光強度データ伝送 21 1/4波長板素子 22 1/2波長板素子 23 電極 24 ガラス基板 25 セル構成材 26 封止剤 27 ネマティック液晶 28 垂直配向膜

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電磁波に応じて交流電圧を誘起するアン
    テナと、光源と、前記交流電圧に応じて前記光源から送
    られた光を変調して変調光を生成する光変調手段と、前
    記光源よりの光を前記光変調手段に送る入力光ファイバ
    と、前記変調光に応じて装置出力を生成する出力手段
    と、該出力手段に前記変調光を伝達する出力光ファイバ
    とを含む光リモートアンテナにおいて、 前記光源と前記入力光ファイバとの間に偏光調整器が挿
    入されていることを特徴とする光リモートアンテナ。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の光リモートアンテナにお
    いて、 前記出力手段に入射する光パワーが常に一定となるよう
    に、前記偏光調整器を動作させる手段を設けたことを特
    徴とする光リモートアンテナ。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の光リモートアンテナにお
    いて、 前記出力手段から出力する信号強度が常に最大となるよ
    うに、前記偏光調整器を動作させる手段を設けたことを
    特徴とする光リモートアンテナ。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3の内のいずれか一つの請
    求項に記載の光リモートアンテナにおいて、 前記偏光調整器としてそれぞれ1/2波長板・1/4波
    長板としての動作をし、また光学軸の向きを任意に設定
    できる2種の液晶波長板を組み合わせて用いたことを特
    徴とする光リモートアンテナ。
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