JP2000292858A - 両面レンチキュラーレンズシート - Google Patents

両面レンチキュラーレンズシート

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JP2000292858A
JP2000292858A JP11097033A JP9703399A JP2000292858A JP 2000292858 A JP2000292858 A JP 2000292858A JP 11097033 A JP11097033 A JP 11097033A JP 9703399 A JP9703399 A JP 9703399A JP 2000292858 A JP2000292858 A JP 2000292858A
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lenticular lens
light
double
active energy
lens
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JP11097033A
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Yasuto Tokoro
靖人 所
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Mitsubishi Rayon Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高精細で、カラーバランスおよび明るさの
低下はなく、色斑の発生のない高品位な画像を得ること
のできる両面レンチキュラーレンズシートを提供する。 【解決手段】 光入射面および光出射面に形成された少
なくとも一方のレンチキュラーレンズが、隣接するレン
チキュラーレンズ間に形成される凹部の先端が鋭角に尖
った断面形状となるように形成されている両面レンチキ
ュラーレンズシート。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プロジェクション
テレビやマイクロフィルムリーダーなどのスクリーンと
して好適な投写スクリーンに使用される両面レンチキュ
ラーレンズシートに関するものであり、さらに詳しくは
ファインピッチでレンズ厚さの均一なレンチキュラーレ
ンズを容易に形成でき、高精細で高品位の画像を提供で
きる両面レンチキュラーレンズシートに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】投写スクリーンは、プロジェクションテ
レビ、マイクロフィルムリーダー等の画像表示のために
広く用いられている。この種の投写スクリーンは、観察
側から見た時に明るいように、また水平方向の視野角が
拡大するように入射面(光源側の面)あるいは出射面
(観察側の面)に所定のレンズを備えているのが通常で
ある。このようなレンズとして、例えば、両面レンチキ
ュラーレンズシートまたはフライアイレンズシート等が
一般的に使用されている。このようなレンズシートに関
しては、例えば、特開昭58−59436号公報、実公
昭52−4932号公報、実公昭55−130366号
公報、特開昭57−81254号公報、特開昭57−8
1255号公報、特開昭58−108523号公報等に
記載されている。これらに記載されたレンズシートとし
ては、入射面および出射面の断面が円、楕円、放物線、
高次曲線などの一部で形成された凸レンチキュラーレン
ズまたはフライアイレンズが用いられている。
【0003】一般的に使用されている両面レンチキュラ
ーレンズシートは、図5に示したように、光入射面側に
形成された断面楕円形状の光入射面レンチキュラーレン
ズ1、光出射面側(観察側)に形成された光出射面レン
チキュラーレンズ2、外光吸収層3とからなり、シート
中に光拡散材4が分散されている。外光吸収層3は、図
5(a)に示したように、光出射面レンチキュラーレン
ズ間の非集光領域に突条を形成し、その突条の上部(観
察側の頂部)に外光吸収層3を形成したもの、図5
(b)に示したように光出射面レンチキュラーレンズ間
の非集光領域に相当する谷部に外光吸収層3を形成した
ものなどがある。光入射面レンチキュラーレンズ1およ
び光出射面レンチキュラーレンズ2の形状、基材の屈折
率、両レンズの配置等の構成は使用するスクリーンに要
求される特性に応じて決定され、例えば、特開昭58−
59436号公報においては、光入射面レンチキュラー
レンズをその離心率がレンズ媒質の逆数に等しい楕円面
の長軸方向の凸面の一部にて形成し、かつ光入射面レン
チキュラーレンズから遠い方の前記楕円面の焦点の位置
に光出射面レンチキュラーレンズを設け、該光出射面レ
ンチキュラーレンズを前記光入射面レンチキュラーレン
ズとほぼ同じ離心率の楕円面にて形成した両面レンチキ
ュラーレンズシートが開示されている。
【0004】このような両面レンチキュラーレンズシー
トにおいては、カラーバランス等の光学特性を満足させ
るために、両面に形成されたレンチキュラーレンズの相
互の位置関係を正確に制御することが必要である。例え
ば、レンチキュラーレンズのピッチが1mm程度のもの
については、両面の対応するレンチキュラーレンズ同士
の軸ずれ、シート厚変動ともに±2%以内つまり±20
μm程度の位置精度が必要となる。この範囲内に誤差を
おさめないとカラーバランスの悪化、視野範囲の狭さく
化、画面内の色斑発生等の問題点が生じる。
【0005】現在、実用化されている両面レンチキュラ
ーレンズシートのほとんどがメタクリル樹脂やその共重
合樹脂の成形品であって、その成形法としては、押出し
板へのロール賦形法、セルキャスト法による注型法、熱
盤プレスによる圧縮成形法等であり、いずれも金属型の
母型の表面形状を直接的または間接的に樹脂板の表面に
転写する方式がとられている。このような成形法におい
て、レンチキュラーレンズの位置精度を高めるために
は、両側の母型自体の寸法精度が高いこと、成形時の型
温度が均一で、樹脂の成形収縮も一様なこと、両面の位
置合わせが正確でガタツキの無いことが要求されるが、
例えば、ピッチ1mm、厚さ1mmの1メートル角の両
面レンチキュラーレンズシートを形成し、その軸ずれ、
シート厚の許容精度をそれぞれ±2%以内とすると、両
面に形成されたレンチキュラーレンズ相互の位置精度は
全誤差要因を合わせて、横方向にも板厚方向にも±20
μm以内に収めるなければならないことになる。ところ
が、金属の線膨張係数は、鋼で1.1×10−5/℃、
アルミニウムで1.7×10−5/℃、黄銅で1.8×
10−5/℃であって、長さ1m当たり、温度が1℃変
化すると、それだけで鋼11μm、アルミニウム17μ
m、黄銅18μmも伸縮する計算になるので、型の工作
精度、成形温度制御及び両面型の正確な位置合わせは非
常に困難である。
【0006】さらに、近年、ハイビジョンディスプレイ
の普及等、大型テレビの高精細度化への指向が高まり、
投写スクリーンのレンチキュラーレンズシートにおいて
もファインピッチ化を求められているが、前述ような従
来の成形法では、熱可塑性樹脂をそのガラス転移点温度
以上に加熱して成形するものであり、例えば、メタクリ
ル樹脂では100℃以上に母型を加熱して成形する必要
があり、1メートル四方もある両面レンチキュラーレン
ズシートの表裏両面のレンズの位置ずれを上記の要求を
満たす程度に高精度化するのは容易ではない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】そこで、活性エネルギ
ー線硬化性組成物の重合硬化によりレンズパターンを転
写する両面レンチキュラーレンズシートの製造方法が、
特開平1−159627号公報、特開平2−22637
号公報、特開平3−64701号公報、特開平3−12
7041号公報、特開平4−163113号公報で提案
されている。これらの活性エネルギー線硬化性組成物を
用いた両面レンチキュラーレンズシートにおいては、金
属母型を加熱する必要が無く、両面のレンチキュラーレ
ンズの軸ずれの制御が前述の成形法に比較して容易とな
り、よりファインピッチの両面レンチキュラーレンズシ
ートの製造が可能となる。
【0008】上記の特開平1−159627号公報、特
開平3−64701号公報及び特開平4−163113
号公報では、このような両面レンチキュラーレンズシー
トの製造方法について、また、特開平2−22637号
公報では、2軸延伸されたメタクリル樹脂シートを基材
とし、その表面に紫外線硬化された樹脂からなるレンズ
状凹凸を設けたスクリーンが記載されている。さらに、
特開平3−127041号公報では、透光性基材の光出
射面側に低反射層を設けて外光の影響を無くしコントラ
ストを高める手法が開示されている。
【0009】しかし、このような活性エネルギー線硬化
成形法においては、活性エネルギー線硬化性組成物に活
性エネルギー線を照射して重合硬化し、同時にレンズ型
のレンズパターンを転写するものであるため、重合収縮
による5〜10%程度のレンズ形状の変動を伴うもので
ある。このため、上記のような従来技術においては、フ
ァインピッチで表裏両面のレンズの位置ずれを小さく抑
えた高精度の両面レンチキュラーレンズシートを得るこ
とはできるものの、形成されるレンチキュラーレンズの
厚さ斑の少ない均一な両面レンチキュラーレンズシート
を得ることができず、レンチキュラーレンズの焦点位置
の変動によるカラーバランスや明るさの低下を招いた
り、部分的な厚さ斑による色斑が発生するなどの問題点
を有していた。
【0010】そこで、本発明は、ファインピッチでレン
ズ厚さの均一なレンチキュラーレンズを容易に形成で
き、高精細で高品位の画像を提供できる両面レンチキュ
ラーレンズシートを提供することを目的とするものであ
る。
【0011】
【課題を解決させるための手段】本発明者等は、このよ
うな状況に鑑み、レンズ型にかかる圧力がレンチキュラ
ーレンズの厚さに影響を及ぼさない方向に分散されるよ
うに、隣接するレンチキュラーレンズ間に形成される凹
部の形状を調整することによって、レンチキュラーレン
ズの厚さ斑を解消できることを見出し、本発明に到達し
たものである。
【0012】すなわち、本発明の両面レンチキュラーレ
ンズシートは、透光性基材の一方の面に活性エネルギー
線硬化樹脂からなる多数の光入射面レンチキュラーレン
ズが連接して形成され、前記透光性基材の他方の面に活
性エネルギー線硬化樹脂からなる多数の光出射面レンチ
キュラーレンズが連接して形成されてなる両面レンチキ
ュラーレンズシートであって、光入射面および光出射面
に形成された少なくとも一方のレンチキュラーレンズ
が、隣接するレンチキュラーレンズ間に形成される凹部
の先端が鋭角に尖った断面形状であることを特徴とする
ものである。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の両面レンチキュラーレン
ズシートは、図1に示したように、透光性基材5の一方
の面に活性エネルギー線硬化樹脂からなる光入射面レン
チキュラーレンズ1が、他方の面に活性エネルギー線硬
化樹脂からなる光入射面レンチキュラーレンズ2が形成
されている。また、光出射面レンチキュラーレンズ1間
の非集光領域に相当する凹部に外光吸収層3が形成され
ている。図中4はレンチキュラーレンズに含有される光
拡散材であり、ガラス、シリカ、タルク、硫酸バリウム
等からなる無機系微粒子やアクリル樹脂、スチレン樹
脂、ポリエチレン、ナイロンやポリカーボネート等の有
機系微粒子を使用することができる。
【0014】本発明においては、透光性基材5の両面に
形成されるレンチキュラーレンズのうち少なくとも一方
を、隣接するレンチキュラーレンズ間に形成される凹部
の先端が鋭角に尖った断面形状となるように形成する。
特に、レンチキュラーレンズの焦点距離に影響を及ぼす
光入射面レンチキュラーレンズの厚さ斑の変動を抑え
て、均一な厚さのレンチキュラーレンズを形成すること
が、カラーバランスや明るさの低下を抑止して高品位な
画像を提供するために望ましい。
【0015】図2に光入射面レンチキュラーレンズ1の
断面形状を示した。図2に示したように、光入射面レン
チキュラーレンズ1においては、隣接するレンチキュラ
ーレンズ間に形成される凹部6を、その先端が鋭角に尖
った断面形状とすることによって、賦型の際にレンズ型
の先端部にかかる圧力がレンチキュラーレンズの厚さに
影響を及ぼさない方向に分散され、厚さ変動を小さく抑
えることができる。この先端形状は、先端部における隣
接するレンチキュラーレンズの互いの接線のなす角度で
90°以下とすることが好ましく、さらに好ましくは6
0°以下の鋭角な形状としたものである。これは、この
凹部の先端が90°を超えるような角度であると、レン
チキュラーレンズを形成する際の活性エネルギー線硬化
性組成物の吐出量の変化、活性エネルギー線硬化性組成
物の温度変化による粘度の変化等によって、レンズ型の
先端部にかかる圧力に大きな変動が生じ、これに伴って
形成するレンチキュラーレンズの厚さも大きく変動する
ためである。この凹部の先端を90°以下の角度とする
ことにより、レンズ型の先端部にかかる圧力がレンチキ
ュラーレンズの厚さに影響を及ぼさない方向に分散さ
れ、厚さの変動を小さく抑えることができる。
【0016】図3に光出射面レンチキュラーレンズ2の
断面形状を示した。光出射面レンチキュラーレンズ2に
おいては、光入射面レンチキュラーレンズ1ほど厚さ斑
を正確に制御する必要はないが、隣接するレンチキュラ
ーレンズ間に形成される凹部7の先端はできるだけ尖っ
た断面形状とすることが好ましい。この先端形状は、先
端部における隣接するレンチキュラーレンズの互いの接
線のなす角度で120°以下とすることが好ましく、さ
らに好ましくは100°以下である。また、その先端部
はできるだけ尖った形状とすることが望ましく、隣接す
るレンチキュラーレンズ間には平坦部を形成しないこと
が好ましいが、平坦部を形成する場合であってもその長
さを0.1mm以下とすることが好ましい。また、凹部
7の先端部が丸まっているような断面形状とする場合に
は、その曲率半径を0.05mm以下とすることが好ま
しい。
【0017】本発明の両面レンチキュラーレンズシート
を構成する透光性基材5としては、紫外線、電子線等の
活性エネルギー線を透過する材料であれば特に限定され
ず、柔軟な硝子板等を使用することもできるが、ポリエ
ステル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹
脂、塩化ビニル系樹脂、ポリメタクリルイミド系樹脂等
の透明樹脂シートやフィルムが好ましい。特に、表面反
射率の低いポリメチルメタクリレート、ポリメチルアク
リレートとポリフッ化ビニリデン系樹脂との混合物、ポ
リカーボネート系樹脂、ポリエチレンテレフタレート等
のポリエステル系樹脂からなるものが好ましい。透光性
基材5の厚さは、その用途によっても異なるが、50μ
m〜5mm程度の範囲のものが使用される。なお、透光
性基材5には、活性エネルギー線硬化樹脂からなるレン
チキュラーレンズとの密着性を向上させるために、その
表面にアンカーコート処理等の密着性向上処理を施した
ものが好ましい。
【0018】光入射面レンチキュラーレンズ1および光
出射面レンチキュラーレンズ2を形成するは活性エネル
ギー線硬化樹脂としては、紫外線、電子線等の活性エネ
ルギー線で硬化されたものであれば特に限定されるもの
ではないが、例えば、ポリエステル類、エポキシ系樹
脂、ポリエステル(メタ)アクリレート、エポキシ(メ
タ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート等の
(メタ)アクリレート系樹脂等が挙げられる。中でも、
(メタ)アクリレート系樹脂がその光学特性等の観点か
ら特に好ましい。このような硬化樹脂に使用される活性
エネルギー線硬化性組成物としては、取扱い性や硬化性
等の点で、多価アクリレートおよび/または多価メタク
リレート(以下、多価(メタ)アクリレートと記載)、
モノアクリレートおよび/またはモノメタクリレート
(以下、モノ(メタ)アクリレートと記載)、および活
性エネルギー線による光重合開始剤を主成分とすものが
好ましい。代表的な多価(メタ)アクリレートとして
は、ポリオールポリ(メタ)アクリレート、ポリエステ
ルポリ(メタ)アクリレート、エポキシポリ(メタ)ア
クリレート、ウレタンポリ(メタ)アクリレート等が挙
げられる。これらは、単独あるいは2種以上の混合物と
して使用される。また、モノ(メタ)アクリレートとし
ては、モノアルコールのモノ(メタ)アクリル酸エステ
ル、ポリオールのモノ(メタ)アクリル酸エステル等が
挙げられるが、後者の場合には、遊離の水酸基の影響で
あると思われるが、金属型との離型性が悪くなるので金
属型を使用する場合には多量に使用しないほうがよい。
また、(メタ)アクリル酸およびその金属塩について
も、高い極性を有していることから、金属型を使用する
場合には多量に使用しないほうがよい。
【0019】次に、本発明に関わるレンズシートの製造
方法について、図4を参照して説明する。図中8および
8’は、レンチキュラーレンズ単位が刻印されたレンズ
パターンを有するレンズ型であり、アルミニウム、黄
銅、鋼等の金属製の金属型や、シリコン樹脂、ポリウレ
タン樹脂、エポキシ樹脂、ABS樹脂、フッ素樹脂、ポ
リメチルペンテン樹脂等の合成樹脂製の樹脂型、Ni電
鋳法で作製した電鋳型等が使用される。特に、ロール型
の場合には、耐熱性や強度等の観点から金属型を使用す
ることが望ましい。本発明においては、ロール型に限ら
ず、平板状の平型であってもよい。ロール型の場合に
は、レンズパターンが形成された薄板レンズ型を円筒状
ロールに巻き付けて固定したものを使用することもでき
る。また、端部に厚肉部分を形成した薄板段付きレンズ
型を、円筒状ロールに巻き付けて固定した円筒状段付き
レンズ型を使用することもできる。このようなレンズ型
には、各種腐食防止のために銅やニッケル等のメッキを
表面に施すことが好ましい。さらに、切削素材粒子の均
一化および微細化のために、銅やニッケル等のメッキを
厚肉に形成して、メッキ層部分にレンズパターンを形成
することも可能である。
【0020】第1のレンズ型8には、そのレンズパター
ン形成面に沿って透光性基材5が供給されており、第1
のレンズ型8と透光性基材5の間に第1の活性エネルギ
ー線硬化性組成物10が樹脂タンク12から連続的に供
給される。透光性基材5の外側には、供給された第1の
活性エネルギー線硬化性組成物10の厚さを均一にする
ためのニップロール9が設置されている。ニップロール
9としては、金属製ロール、ゴム製ロール等が使用され
る。また、第1の活性エネルギー線硬化性組成物10の
厚さを均一にするためには、ニップロール9の真円度、
表面粗さ等について高い精度で加工されたものが好まし
く、ゴム製ロールの場合にはゴム硬度が60度以上の高
い硬度のものが好ましい。このニップロール9は、第1
の活性エネルギー線硬化性組成物10の厚さの正確な調
整を可能とするために、圧力調整機構11によって操作
されるようになっている。この圧力調整機構11として
は、油圧シリンダー、空気圧シリンダー、各種ネジ機構
等が使用できるが、機構の簡便さ等の観点から空気圧シ
リンダーが好ましい。空気圧は、圧力調整弁等によって
制御される。
【0021】第1の活性エネルギー線硬化性組成物10
を第1のレンズ型8と透光性基材5の間に供給した後、
第1の活性エネルギー線硬化性組成物10が第1のレン
ズ型8と透光性基材5の間に挟まれた状態で、活性エネ
ルギー線照射装置12から活性エネルギー線を透光性基
材5を通して照射して、第1の活性エネルギー線硬化性
組成物10を重合硬化しレンズ型に形成されたレンズパ
ターンの転写を行い、透光性基材5の一方の表面に第1
のレンチキュラーレンズを形成する。活性エネルギー線
照射装置12としては、化学反応用ケミカルランプ、低
圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、メタルハライドラン
プ、可視光ハロゲンランプ等が使用される。活性エネル
ギー線の照射量としては、200〜600nmの波長の
積算エネルギーが0.1〜50J/cmとなる程度と
することが好ましい。また、活性エネルギー線の照射雰
囲気としては、空気中でもよいし、窒素やアルゴン等の
不活性ガス雰囲気下でもよい。
【0022】次いで、一方の表面にレンチキュラーレン
ズが形成された透光性基材5は、第2のレンズ型8’の
レンズパターン形成面に他方の面が沿って当接するよう
に供給される。同様に、第2のレンズ型8’と透光性基
材5の間に第2の活性エネルギー線硬化性組成物10’
が樹脂タンク13’から連続的に供給される。透光性基
材5の外側には、供給された第2の活性エネルギー線硬
化性組成物10’の厚さを均一にするための圧力調整機
構11’によって操作されるニップロール9’が設置さ
れている。第2の活性エネルギー線硬化性組成物10’
を第2のレンズ型8’と透光性基材5の間に供給した
後、第2の活性エネルギー線硬化性組成物10’が第2
のレンズ型8’と透光性基材5の間に挟まれた状態で、
活性エネルギー線照射装置12’から活性エネルギー線
を透光性基材5を通して照射して、第2の活性エネルギ
ー線硬化性組成物10’を重合硬化しレンズ型に形成さ
れたレンズパターンの転写を行い、透光性基材5の一方
の表面に第2のレンチキュラーレンズを形成する。
【0023】レンズ型8、8’と透光性基材5の間に供
給される活性エネルギー線硬化性組成物10、10’
は、一定の粘度に保持することが好ましい。粘度範囲
は、一般的には、20〜3000mPa・Sの範囲の粘
度とすることが好ましく、さらに好ましくは100〜1
000mPa・Sの範囲である。活性エネルギー線硬化
性組成物10、10’の粘度を一定に保持させるために
は、活性エネルギー線硬化性組成物10、10’の温度
制御が行えるように、樹脂タンク13、13’の外部や
内部にシーズヒーター、温水ジャケット等の熱源設備1
4,14‘を設置しておくことが好ましい。
【0024】このようにして得られた本発明の両面レン
チキュラーレンズシートは、レンチキュラーレンズの厚
さは50〜1000μm程度、レンズ単位のピッチは5
0〜1000μm程度とすることが好ましい。特に、活
性エネルギー線硬化樹脂でレンチキュラーレンズを形成
する本発明においては、ファインピッチの両面レンチキ
ュラーレンズシートに適しており、レンズ単位のピッチ
が50〜500μmの範囲であることが好ましく、さら
に好ましくは50〜400μmの範囲である。
【0025】
【実施例】以下、実施例によって本発明を具体的に説明
する。光入射面レンチキュラーレンズ及び光出射面レン
チキュラーレンズの断面形状を次式(1)で表す。式
中、Cは曲率、Kは円錐定数である。
【0026】
【数1】 光入射面レンチキュラーレンズではK=−0.43、C
=6.176で、隣接するレンチキュラーレンズ間の凹
部の先端が60°となる形状とし、光出射面レンチキュ
ラーレンズではK=−0.8、C=−7.282で、隣
接するレンチキュラーレンズ間の凹部の先端が100°
となる形状とし、光入射面レンチキュラーレンズおよび
光出射面レンチキュラーレンズの双方においてピッチを
0.38mmとして、両面レンチキュラーレンズシート
を製造するための金属母型を作製した。
【0027】光入射面レンチキュラーレンズ1および光
出射面レンチキュラーレンズ2を構成する活性エネルギ
ー線硬化性組成物として、フェノキシアクリレート(大
阪有機化学工業社製ビスコート#192)45重量部、
ビスフェノールA−エポキシアクリレート(共栄社油脂
化学工業社製エポキシエステル3000A)55重量
部、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロ
パン−1−オン(チバガイギー社製ダロキュア117
3)1.5重量部、架橋アクリル系樹脂ビーズ(積水化
成品工業社製MBX−5)5重量部とからなるアクリル
系単量体混合物を準備した。
【0028】次いで、透光性基材5として厚み188μ
m、屈折率1.60のポリエチレンテレフタレート樹脂
フィルムを使用し、光入射面レンチキュラーレンズと光
出射面レンチキュラーレンズとのレンズ間距離が0.4
7mmになるように、上記の金属母型を用いて、図4に
示した製造装置を用いて図1に示す如き両面レンチキュ
ラーレンズシートを製造した。尚、光出射面レンチキュ
ラーレンズの表面における非集光部にはスキジーにより
ブラックストライプ3を形成した。
【0029】得られた両面レンチキュラーレンズシート
は、光入射面レンチキュラーレンズの平均厚さが147
μmで、光出射面レンチキュラーレンズの平均厚さが1
36μmであり、両面レンチキュラーレンズシートの厚
さ斑は±10μm以内であり、非常に均一な厚さをして
いた。得られた両面レンチキュラーレンズシートを、フ
レネルレンズシートと組み合わせてプロジェクションテ
レビの投写スクリーンとして用いてたところ、非常に高
精細で、カラーバランスや明るさの低下がなく、色斑も
ない高品位な画像を提供できるものであった。
【0030】
【発明の効果】本発明は、隣接するレンチキュラーレン
ズ間に形成される凹部の断面形状を調整することによ
り、高精細で、カラーバランスおよび明るさの低下や色
斑の発生のない高品位な画像を得ることのできる両面レ
ンチキュラーレンズシートを提供できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の両面レンチキュラーレンズシートの模
式的部分断面図である。
【図2】本発明の両面レンチキュラーレンズシートの光
入射面レンチキュラーレンズの断面形状を示す模式的部
分断面図である。
【図3】本発明の両面レンチキュラーレンズシートの光
出射面レンチキュラーレンズの断面形状を示す模式的部
分断面図である。
【図4】本発明の両面レンチキュラーレンズシートの製
造方法を示す概略図である。
【図5】従来の両面レンチキュラーレンズシートを示す
模式的部分断面図である。
【符号の説明】
1 光入射面レンチキュラーレンズ 2 光出射面レンチキュラーレンズ 3 ブラックストライプ 4 光拡散材 5 透光性基材 6 凹部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透光性基材の一方の面に活性エネルギー
    線硬化樹脂からなる多数の光入射面レンチキュラーレン
    ズが連接して形成され、前記透光性基材の他方の面に活
    性エネルギー線硬化樹脂からなる多数の光出射面レンチ
    キュラーレンズが連接して形成されてなる両面レンチキ
    ュラーレンズシートであって、光入射面および光出射面
    に形成された少なくとも一方のレンチキュラーレンズ
    が、隣接するレンチキュラーレンズ間に形成される凹部
    の先端が鋭角に尖った断面形状であることを特徴とする
    両面レンチキュラーレンズシート。
  2. 【請求項2】 前記光入射面レンチキュラーレンズの隣
    接するレンチキュラーレンズ間に形成される凹部の先端
    角が90°以下である断面形状であることを特徴とする
    請求項1記載の両面レンチキュラーレンズシート。
  3. 【請求項3】 前記光出射面レンチキュラーレンズの隣
    接するレンチキュラーレンズ間に形成される平坦部の幅
    が0.01mm以下であることを特徴とする請求項1あ
    るいは2記載の両面レンチキュラーレンズシート。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006106049A (ja) * 2004-09-30 2006-04-20 Sony Corp 光透過シート
US7534052B2 (en) 2003-04-30 2009-05-19 Fujikura Ltd. Optical transceiver and optical connector
US8508852B2 (en) 2010-09-15 2013-08-13 Nlt Technologies, Ltd. Lens sheet, display panel, and electronic apparatus
US8817202B2 (en) 2008-12-12 2014-08-26 Nlt Technologies, Ltd. Lens sheet and display panel

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