JP2000291290A - 免震構造物の耐風装置 - Google Patents

免震構造物の耐風装置

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JP2000291290A
JP2000291290A JP11101724A JP10172499A JP2000291290A JP 2000291290 A JP2000291290 A JP 2000291290A JP 11101724 A JP11101724 A JP 11101724A JP 10172499 A JP10172499 A JP 10172499A JP 2000291290 A JP2000291290 A JP 2000291290A
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JP
Japan
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wire rope
wind
motor
seismic isolation
sensor
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JP11101724A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Iwasa
浩 岩佐
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SOKEN SEKKEI KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来、免震構造物の軽量なものは、強風で揺
れ動いたり、吹き飛ばされたりするので、手動装置によ
って固定するなどの構成となっている。しかし、強風に
対して吹き飛ばされる弱点があるなどの問題点を有して
いた。 【解決手段】 免震構造物において、風センサーからの
信号を受け取り、ワイヤーロープ巻き上げモーターの回
転を起動し、ワイヤーロープを張りつめ、モーターの電
磁ストッパーにより回転をロックすると共に、ワイヤー
ロープ巻き上げモーターを停止して耐風対策となるよう
構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、免震構造物の耐風
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、免震構造物は、下記のような構成
となっている。 1.免震構造物の軽量なものは、強風で揺れ動いたり、
吹き飛ばされたりするので、手動装置によって固定して
いた。 2.免震構造物が強風又は大地震を受けた場合、平面的
原位置に正しく復元しない免震装置を水平ジャッキなど
を持込んで復元していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の技術で述べたも
のにあっては、下記のような問題点を有していた。 1.免震構造物の軽量なものは、強風に対して吹き飛ば
される弱点があった。 2.免震構造物が強風又は大地震を受けた場合、原位置
に正しく復元しない免震装置が多かった。 3.免震構造物の耐風対策には、全自動とて、構造物の
転倒、引抜、移動に有効なものはなかった。
【0004】本発明は、従来の技術の有するこのような
問題点に鑑みなされたものであり、その目的とするとこ
ろは、次のような事のできるものを提供しようとするも
のである。木造戸建て住宅を始め、軽量建物の免震の仕
組は、免震装置の上部建物を鉄骨造又は鉄筋コンクリー
ト版による架台の上に建造することにしている。架台と
地盤に埋め込まれて造られた基礎との間には、地震のエ
ネルギーを低減しようとする免震装置を設置することに
よって、免震建物を構成し、大地震から建物を守ろうと
するものである。免震装置は転がり、滑り、変形等の性
質を利用したアイソレーターとエネルギー吸収性能を利
用したダンパーの組合せ又は一体化によって、地震力を
低減しようとするものである。その装置は360°方向
水平に自由変形することの条件で、免震性能が発揮され
る。その水平自由変形の量は、360°方向に30cm
〜40cm程度のものが現在は多い。地震力を低減する
目的のために、360°方向水平に自由に、免震装置よ
り上部の架台と一体化されている建物が水平移動できる
ように造られている。このことは、強風に対しても当然
その風圧力によって水平移動することになる。大地震の
起きる確率より強風の来る確率の大きいことは、毎年数
回の台風の襲来をみても良く理解できる。この強風の度
に免震建物を動かしたくない場合とか、より以上の強風
で建物が吹き飛ばされないとか、転倒しないようにする
ために、基礎部分と架台部分をワイヤーロープによって
継ぎ、張りつめ止めることによって、耐風装置にしよう
という発明である。風、地震を電気的なセンサーによっ
て感知して、全自動的に地震、強風現象に対処させよう
とする耐風装置が本発明のものである。
【0005】架台と免震装置の関係については、架台の
上部建物の重量を支える点が免震装置のアイソレーター
の点と一致している場合が多い。建物の外壁廻りの直下
の架台下に免震装置を取付けると、装置の一部が外壁よ
り外に突出するので、一般建物の外壁同様の外観にはな
らない。そこで、外壁から突出しないようにするため
に、外壁より内部に免震装置を設ける場合が多い。その
場合、外壁廻り直下架台を免震装置の点から持出した架
台部材で支えることになる。免震建物の形状、建設場所
によって強風の度合いは異なり、風圧力と建物の関係を
計算によって求めることができる。基礎部分と架台部分
をワイヤーロープによって継ぎ、張りつめ止める装置の
取付場所、数は計算によって求められた風圧力としての
外力と、建物の重量及び免震装置による減衰力よって決
めることができる。必要にして、充分な数を適切な場所
に設置することで、耐風性能が発揮される。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は下記のようになるものである。すなわち、
本発明のものは、一端を基礎に定着接続されたワイヤー
ロープの他端を免震装置の水平変形分の余長をもたせて
連結してなるワイヤーロープ巻き上げモーターを、免震
構造物を支える架台に有効数配置し、風センサーによっ
て感知して、ワイヤーロープを張りつめロックさせて、
耐風対策とし、耐風対策中の地震には地震センサーによ
ってロック解放して免震装置の作用を有効にすると共
に、大地震後の免震装置の原位置への復元のために、必
要個所のワイヤーロープ巻き上げモーターによるワイヤ
ーロープ巻き込みによって原位置に復元するよう構成さ
れている免震構造物の耐風装置である。この場合、下記
のように構成することができる。ワイヤーロープ巻き上
げモーターには、出水対策用ロック装置が設けられてい
る。
【0007】作動は下記の通りである。 A.強風が来た時の作動 a.風センサーからの信号を受け取り、モーターの回転
を起動し、ワイヤーロープを張りつめ、モーターの電磁
ストッパーにより回転をロックすると共に、モーターを
停止して耐風対策の確保となる。 b.電灯線が停電の時のために、バッテリー電源を用意
している。 c.所定の風の強さ以下になって強風の心配がなくなっ
たときには、設定した時間後に達すると、ワイヤーロー
プのロックをクラッチによって解放することになる。 B.大地震が来た時の作動 a.耐風対策の確保中に所定規模の地震が来た時には、
地震センサーからの信号で、ワイヤーロープを巻いたド
ラムへの駆動の入り切りクラッチを切り、ロックを解放
することになる。 b.ワイヤーロープのロックの解放されている日常時に
は、免震装置の性能が作用し、免震効果を発揮すること
ができる。この結果、ワイヤーロープの余長は、ドラム
にからみつくことなく、たるみをもって免震装置の変形
に追従することができる。 C.復元修正の作動 a.大地震後の修正を必要とする復元作動は、個別に取
付けてある手動スイッチによって、確認しながら作動さ
せ修正することができる。 b.修正作業を完全な全自動とする場合は、元位置セン
サーとしてのリミッタースイッチをワイヤーロープに取
付け、モーターの回転を大地震後の所定時間後に起動す
ることで修正作動する。 D.平常時の状態 a.クラッチは切りとなっていて、ドラムは自由回転可
能になり、ワイヤーロープには張力はなく、免震性能が
発揮出来るようになっている。 b.地震センサー、風センサーは働き、モーターは停止
している。モーターの電磁ストッパーもオフとなってい
る。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を実施
例にもとづき図面を参照して説明する。1は第1発明の
免震構造物の耐風装置である。基礎2と、免震装置3
と、架台4と、建物5と、前後方向用耐風装置部6と、
左右方向用耐風装置部7と、風センサー8と、地震セン
サー9と、コントロールパネル10から構成されてい
る。 A.基礎2は、底部2Aとこの底部の外周に起立連設さ
れた前後の立上がり基礎2B、2Bと、左右の立上がり
基礎2C、2Cから構成されている。 B.免震装置3は、構造上必要箇所に設置されるが、少
なくとも基礎2における底部2A上に当該底部の四隅近
傍に配設されている。 C.架台4は、左右に位置する縦方向H形鋼4A、4A
と、前後に位置する横方向H形鋼4B、4Bを平面格子
状に組んで構成されていると共に、免震装置3の上面に
載置した状態で設置されている。 D.建物5は、木造戸建て住宅などの公知の軽量建物に
構成され、架台4の上面に載置した状態で建設されてい
る。
【0009】E.前後方向用耐風装置部6は、架台4に
おける前後に位置する横方向H形鋼4B、4Bに、当該
横方向H形鋼における部材に対して所定間隔をもって前
後方向に配設された一対の状態の前後方向用耐風装置6
A、6A..から構成されている。 a.前後方向用耐風装置6Aは、前方の耐風装置単体6
Bと、後方の耐風装置単体6Cから構成されている。 b.前方の耐風装置単体6Bは、横方向H形鋼4Bのウ
エブに添設状態で取付けられた電磁ストッパーを有する
モーター6B1と、このモーターにクラッチ6B2を介
して取付けられた巻取りドラム6B3と、この巻取りド
ラムと基礎2の前の立上がり基礎2Bとの間に張設され
た前方ワイヤーロープ6B4から構成されている。 c.後方の耐風装置単体6Cは、横方向H形鋼4Bのウ
エブに添設状態で取付けられた電磁ストッパーを有する
モーター6C1と、このモーターにクラッチ6C2を介
して取付けられた巻取りドラム6C3と、この巻取りド
ラムと基礎2の後の立上がり基礎2Bとの間に張設され
た後方ワイヤーロープ6C4から構成されている。 d.前方ワイヤーロープ6B4と後方ワイヤーロープ6
C4は、これら各ワイヤーロープのドラムに余長分のか
らみ付きをなくすためと、逆入防止とワイヤー損傷防止
のために、ウエブに開設した貫通孔に装着した漏斗状の
金具11を貫通させるよう構成されている。
【0010】F.左右方向用耐風装置部7は、架台4に
おける前後に位置する縦方向H形鋼4A、4Aに、当該
縦方向H形鋼における部材に対して所定間隔をもって左
右方向に配設された一対の状態の左右方向用耐風装置7
A、7A..から構成されている。 a.左右方向用耐風装置7Aは、左方の耐風装置単体7
Bと、右方の耐風装置単体7Cから構成されている。 b.左方の耐風装置単体7Bは、縦方向H形鋼4Aのウ
エブに添設状態で取付けられた電磁ストッパーを有する
モーター7B1と、このモーターにクラッチ7B2を介
して取付けられた巻取りドラム7B3と、この巻取りド
ラムと基礎2の左の立上がり基礎2Cとの間に張設され
た左方ワイヤーロープ7B4から構成されている。 c.右方の耐風装置単体7Cは、縦方向H形鋼4Aのウ
エブに添設状態で取付けられた電磁ストッパーを有する
モーター7C1と、このモーターにクラッチ7C2を介
して取付けられた巻取りドラム7C3と、この巻取りド
ラムと基礎2の右の立上がり基礎2Cとの間に張設され
た右方ワイヤーロープ7C4から構成されている。 d.前方ワイヤーロープ7B4と後方ワイヤーロープ7
C4は、これら各ワイヤーロープのドラムに余長分のか
らみ付きをなくすためと、逆入防止とワイヤー損傷防止
のために、ウエブに開設した貫通孔に装着した漏斗状の
金具11を貫通させるよう構成されている。
【0011】G.風センサー8は、公知の圧力センサ
ー、風速センサー、風量センサーの中から選択し、建物
5における外壁の上方部の四方面の壁面に取付けられて
いる。この結果、所定の風の強さによって感知してモー
ターを起動するよう構成されている。すなわち、前後方
向用耐風装置部6と左右方向用耐風装置部7との関係
は、風センサーのいずれからの信号によっても耐風装置
の全てのワイヤーロープは張りつめられている。ワイヤ
ーロープをモーターの回転によって、図示のように四方
八方に張り渡すことによって、確実な耐風対策を確保す
ることができる。 H.地震センサー9は、公知の感震器の中から選択し、
基礎2の底部2Aにおける建物内部の地面上の1、2ケ
所の取付安定板(図示略)に取付けられ、大地震の所定
の強さに感知し、信号をコントロールパネル10に伝え
ることができるように構成されている。この結果、前後
方向用耐風装置部6と左右方向用耐風装置部7との関係
は、地震センサーからの信号によって、耐風装置の全て
のワイヤーロープは、クラッチを切ることで自由に動く
ことができるよう構成されている。ワイヤーロープはモ
ーターによって張りつめられ、モーター逆転によってワ
イヤーロープが緩まないように、モーターに取付けられ
た電磁ストッパーによりロックが作用している時に、大
地震が来たときには地震センサーからの信号によって、
ワイヤーロープを巻いたドラムへの駆動の入り切りクラ
ッチを切りロックを解放して、免震装置の性能を発揮で
きるようになり、免震効果が発揮するようになる。 I.コントロールパネル10は、図29の配線系統図に
示すように、風センサーからの信号の入力、地震センサ
ーからの信号の入力、モーターへの出入力、電源の入力
によって、総合的に電子制御するコントロールパネルが
室内の一部に取付けられている。また、整流器兼用の充
電器およびバッテリーも電源部として隣接設置する。さ
らに、配線系統中には電気的に必要に応じてスイッチ、
ヒューズを設けることを可とする。
【0012】J.モーターの機能は下記の通りである。 a.交流、直流又は両用のいずれかのモーターであるこ
と。 b.ワイヤーロープを巻き込むためのドラムと連結して
いて、モーターの駆動力は、クラッチにより入り切りで
きるようになっていること。また、クラッチの切りの時
は、ドラムは自由に回転できるようになっていること。 c.モーターの回転を防止するロックのオン、オフの装
置として、モーター付の電磁ストッパーによって、ロッ
クのオン、オフがなされること。 d.ドラムによるワイヤーロープの引力の出力を増大さ
せる為に、歯車が内蔵していること。 e.モーターには過荷重センサーによるセフティスイッ
チが付いていること。 f.ドラムと一体化の取付用と安定の底板鋼があり、取
付ボルトが付いていること。
【0013】K.コントロールパネルの機能は下記の通
りである。 a.電灯線からの整流器兼用の充電器を通して、バッテ
リーへの充電の入り切りをする装置が付けてあり、全て
の電源供給を可能としていること。 b.モーターの取付けられている場所のネーミングの数
だけの表示ランプがあり、稼働時の表示ランプがあると
共に、手動スイッチによるモーターの駆動により、ドラ
ムによるワイヤーロープの巻き込み張りつめができるよ
うになっていること。 c.一定の風の強さによって感知する風センサーからの
信号によって、モーターの駆動により、ワイヤーロープ
の張りつめができるようになっていること。 d.ワイヤーロープを張りつめ後の一定時間(例えば1
0時間)内は、回転防止ロックがオンとなっていて、そ
の後、モーターの電磁ストッパーの回転防止ロックをオ
フにすると共に、モーターからドラムへの駆動のクラッ
チを切りにする装置が付いていること。 e.一定の地震の強さを感知する地震センサーからの信
号を、ワイヤーロープを張りつめている時間内に受けた
場合には、モーターの電磁ストッパーの回転防止ロック
をオフにして、モーターからドラムへの駆動のクラッチ
を切りにする機能があること。 f.大地震の一定時間(例えば10時間)後には、モー
ターからドラムへの駆動のクラッチが入り、モーターへ
のスイッチが入り、ワイヤーロープを張りつめ、原位置
への建物の復元修正をする機能があること。大地震後の
一定時間後に自動定位置復帰作業をさせる装置があるこ
と。
【0014】L.モーター廻りの取付機能は下記の通り
である。 a.モーターに取付けられたドラムに、一端が接続され
たワイヤーロープ(張耐力2ton前後)を変形余長を
もたせて、基礎コンクリートにアンカー接続されている
こと。 b.免震装置の360°方向に移動する変形量に充分な
余長を持つワイヤーロープとする。 c.定位置におけるワイヤーロープが全部張りつめた所
での位置センサーをワイヤーロープにリミッタースイッ
チを付け、そのスイッチの切りに至るまでワイヤーロー
プをモーターが巻き取る装置を付ける。すなわち、前方
ワイヤーロープ6B4と後方ワイヤーロープ6C4、及
び左方ワイヤーロープ7B4と右方ワイヤーロープ7C
4には、所定位置をもってリミッター12が取付けら
れ、ワイヤー巻き上げモーターが添設されている架台4
のH形鋼4A、4A、4B、4B側にはリミッタースイ
ッチ部13が設けられている。リミッタースイッチ部1
3は、横方向H形鋼より突設されたアーム13Aと、こ
のアームの先端に設けられたワイヤーロープ通過用の環
13Bと、ワイヤーロープ通過用の環部分に設けられた
リミッタースイッチ13Cから構成されている。このリ
ミッター12とリミッタースイッチ13Cの作用は、下
記の通りである。リミッタースイッチ13Cが取付けら
れているワイヤーロープ通過用の環13Bの中を、リミ
ッター12の付いているワイヤーロープがドラムによっ
て巻込まれて、リミッター12がリミッタースイッチ1
3Cに作用することになる。
【0015】d.出水対策用ロック装置14について 各ワイヤーロープを張った状態で停電になったり出水避
難しても、建物5が流されないように出水時に床下にも
ぐり操作できる出水対策用ロック装置14が設けられて
いる。その構成は、モーターを支持する軸受け14A
と、この軸受けの外方から巻取りドラム方向にモーター
の駆動軸と平行に進行させる平面コ字状に構成されたロ
ックピン14Bと、巻取りドラム側に当該巻取りドラム
の円周に沿って開設されたピン受け穴14Cから構成さ
れている。ピン受け穴14Cに差込むロックピン14B
の平面コ字部分の中程は、落下防止に軸受け14Aへの
ビス止めを可能にしてある。
【0016】15は第2発明の免震構造物の耐風装置で
ある。基礎2と、免震装置3と、架台4と、建物5と、
一方の斜め方向用耐風装置部16と、他方の斜め方向用
耐風装置部17と、風センサー8と、地震センサー9
と、コントロールパネル10から構成されている。 A.基礎2は、底部2Aとこの底部の外周に起立連設さ
れた前後の立上がり基礎2B、2Bと、左右の立上がり
基礎2C、2Cから構成されている。 B.免震装置3は、構造上必要箇所に設置されるが、少
なくとも基礎2における底部2A上に当該底部の四隅近
傍に配設されている。 C.架台4は、左右に位置する縦方向H形鋼4A、4A
と、前後に位置する横方向H形鋼4B、4Bを平面格子
状に組んで構成されていて、その交差部分には火打梁
(斜材)18が配されていると共に、免震装置3の上面
に載置した状態で設置されている。 D.建物5は、木造戸建て住宅などの公知の軽量建物に
構成され、架台4の上面に載置した状態で建設されてい
る。
【0017】E.一方の斜め方向用耐風装置部16は、
架台4における左前方位置と右後方位置に一対の状態で
配設された左前方装置16Aと、右後方装置16Bと、
方向仕分け具16Cから構成されている。 a.左前方装置16Aは、火打梁18のH形鋼のウエブ
に添設状態で取付けられた電磁ストッパーを有するモー
ター16A1と、このモーターにクラッチ16A2を介
して取付けられた巻取りドラム16A3と、この巻取り
ドラムに一端を固定された左方用ワイヤーロープ16A
4及び前方用ワイヤーロープ16A5からなり、左方用
ワイヤーロープ16A4の先端は、方向仕分け具16C
を通って基礎2の立上がり基礎2Bにおける左方部分に
連結され、前方用ワイヤーロープ16A5の先端は、方
向仕分け具16Cを通って基礎2の立上がり基礎2Bに
おける前方部分に連結構成されている。 b.右後方装置16Bは、火打梁18のH形鋼のウエブ
に添設状態で取付けられた電磁ストッパーを有するモー
ター16B1と、このモーターにクラッチ16B2を介
して取付けられた巻取りドラム16B3と、この巻取り
ドラムに一端を固定された右方用ワイヤーロープ16B
4及び後方用ワイヤーロープ16B5からなり、右方用
ワイヤーロープ16B4の先端は、方向仕分け具16C
を通って基礎2の立上がり基礎2Bにおける右方部分に
連結され、後方用ワイヤーロープ16B5の先端は、方
向仕分け具16Cを通って基礎2の立上がり基礎2Bに
おける後方部分に連結構成されている。 c.方向仕分け具16Cの構成は下記の通りである。架
台4に当該架台の火打梁18のH形鋼におけるワイヤー
ロープの進退路側に取付けたアーム16C1と、このア
ームの先端に取付けた支持板16C2と、この支持板の
中央部にワイヤーロープの通過用間隔をもって配置され
た一対のガイドローラー16C3から構成されている。
なお、図27中、14Aは軸受け、14Bはロックピ
ン、14Cはピン受け穴で、上述の出水対策用ロック装
置14を構成している。
【0018】F.他方の斜め方向装置部17は、架台4
における右前方位置と左後方位置に一対の状態で配設さ
れた右前方装置17Aと、左後方装置17Bと、方向仕
分け具17Cから構成されている。 a.右前方装置17Aは、火打梁18のH形鋼のウエブ
に添設状態で取付けられた電磁ストッパーを有するモー
ター17A1と、このモーターにクラッチ17A2を介
して取付けられた巻取りドラム17A3と、この巻取り
ドラムに一端を固定された右方用ワイヤーロープ17A
4及び前方用ワイヤーロープ17A5からなり、右方用
ワイヤーロープ17A4の先端は、方向仕分け具17C
を通って基礎2の立上がり基礎2Bにおける右方部分に
連結され、前方用ワイヤーロープ17A5の先端は、方
向仕分け具17Cを通って基礎2の立上がり基礎2Bに
おける前方部分に連結構成されている。 b.左後方装置17Bは、火打梁18のH形鋼のウエブ
に添設状態で取付けられた電磁ストッパーを有するモー
ター17B1と、このモーターにクラッチ17B2を介
して取付けられた巻取りドラム17B3と、この巻取り
ドラムに一端を固定された左方用ワイヤーロープ17B
4及び後方用ワイヤーロープ17B5からなり、左方用
ワイヤーロープ17B4の先端は、方向仕分け具17C
を通って基礎2の立上がり基礎2Bにおける左方部分に
連結され、後方用ワイヤーロープ17B5の先端は、方
向仕分け具17Cを通って基礎2の立上がり基礎2Bに
おける後方部分に連結構成されている。 c.方向仕分け具17Cの構成は下記の通りである。架
台4に当該架台の火打梁18のH形鋼におけるワイヤー
ロープの進退路側に取付けたアーム17C1と、このア
ームの先端に取付けた支持板17C2と、この支持板の
中央部にワイヤーロープの通過用間隔をもって配置され
た一対のガイドローラー17C3から構成されている。
【0019】
【実施例】さらに、以下のような条件で実験した結果、
極めて良好な結果が得られた。上述の架台4ばかりでは
なく、鉄筋コンクリート架台にもモーターを取付けるこ
とができる。鉄筋コンクリート架台下端のモーター取付
部分に架台同様のH形鋼を取付けて、モーターを取付け
ることで同様の仕組を作ることができる。
【0020】ここで、フローチャートについて説明す
る。 A.平常時の状態は、a.クラッチは切り、b.モータ
ーは停止しモーター付の電磁ストッパーはオフ、c.地
震、風センサーは測定、d.全システムに電源は待機の
状態になっている、この状態からのスタートとなる。 B.風センサーからの値「X」が一定値「P」より小さ
い場合は、元の測定に戻り、大きい場合は他方の地震セ
ンサーからの値「Z」が一定値「G」より大きい時、す
なわち、地震が来ている最中には耐風対策はとらない。
一方、地震のない時は耐風対策をとることになる。 C.クラッチを継ぎ、モーターが駆動し、ワイヤーロー
プに付けたリミッタースイッチまでワイヤーロープを張
りつめる。張りつめ終り次第、モーター付の電磁ストッ
パーがオンとなり、ワイヤーロープはロックされる。 D.次に、常に地震センサーは測定されていて、測定値
が一定値「G」より大きい値「Z」の地震が測定される
と、免震装置の性能が発揮されるように、クラッチを切
り、モーターは停止で電磁ストッパーをオフにする。 E.一定値「G」より小さな値「Z」の地震の時とか地
震のない時は、耐風対策がとられた一定の適正時間(例
えば10時間)後にはクラッチを切り、モーターの停止
で電磁ストッパーをオフにする。そして、また、元の風
センサーの測定に戻る。 F.地震センサーの測定値「Z」が一定値「G」より小
さい場合は、元の測定へ戻る。 G.逆に大きい場合は、耐風対策中に免震性能が発揮で
きるようにクラッチを切り、モーター付の電磁ストッパ
ーはオフに対策がとられているルートと同様になる。す
なわち、測定値「Z」が一定値「G」より大きい場合
は、平常時の状態で免震対策状態となる。 H.地震がおさまるか、または無い場合は、自動的に建
物の位置を元の位置に戻す復元作業に入るようになって
いる。 I.クラッチをつなぎ、モーター駆動によりワイヤーロ
ープのリミッタースイッチが切れるまで巻き上げて、建
物を元の位置へ戻したらクラッチを切り、電磁ストッパ
ーをオフにして平常時の状態にする。
【0021】
【発明の効果】本発明は、上述の通り構成されているの
で次に記載する効果を奏する。 1.第1発明の場合 A.一端が基礎に固定されたワイヤーロープを、風セン
サーからの信号によりモーターが回転しモーターによっ
て張りつめることによって、免震構造物は転倒、引抜、
移動することなく、耐風対策としては確実なものとな
る。 B.耐風対策として、ワイヤーロープが作用している時
に、地震が発生した場合には、地震センサーから信号に
よってワイヤーロープのロックが解放され、免震装置の
働きによって免震効果を発揮する。 C.大地震の後で、免震装置は正しく原位置にもどりづ
らい。モーターの出力によるワイヤーロープの巻込みに
よって、必要個所のモーターの回転により復元すること
ができる。 2.第2発明の場合 第1発明と比較して、第2発明はさらに下記の利点を有
する。 A.ワイヤー巻き上げモーターの取付け台数を半分程に
できる。全体コストとしての材工を安価にすることがで
きる。 B.施工工期を大幅に短縮することができる。 3.このほか、安価に製造できる、部品点数が少ないの
で組立が容易である、経済的であるなどの効果をも有す
るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1発明の1部を切欠いた正面図である。
【図2】A−A線拡大断面図である。
【図3】同上における各耐風装置単体を中心に説明する
説明図である。
【図4】B−B線拡大断面図である。
【図5】C−C線拡大断面図である。
【図6】作動時の1部を切欠いた正面図である。
【図7】D−D線拡大断面図である。
【図8】E−E線拡大断面図である。
【図9】F−F線拡大断面図である。
【図10】G−G線拡大断面図である。
【図11】図10における平面図である。
【図12】図10における右側面図である。
【図13】H−H線拡大断面図である。
【図14】図13における平面図である。
【図15】図13における右側面図である。
【図16】漏斗状の金具部分の拡大横断面図である。
【図17】図11における要部拡大図である。
【図18】モーター部分を中心に見た一部を切欠いた側
面図である。
【図19】同上の平面図である。
【図20】I−I線断面図である。
【図21】第2発明の正面図である。
【図22】J−J線拡大断面図である。
【図23】一方の斜め方向用耐風装置部と他方の斜め方
向用耐風装置部を中心に説明する断面図である。
【図24】同上の作動状態を説明する平面図である。
【図25】第2発明における一方の斜め方向用耐風装置
部の要部拡大平面図である。
【図26】第2発明における他方の斜め方向用耐風装置
部の要部拡大平面図である。
【図27】K−K線拡大断面図である。
【図28】L矢視図である。
【図29】配線系統図である。
【図30】フローチャートである。
【符号の説明】
1 第1発明の免震構造物の耐風装置 2 基礎 3 免震装置 4 架台 5 建物 6 前後方向用耐風装置部 7 左右方向用耐風装置部 8 風センサー 9 地震センサー 10 コントロールパネル 15 第2発明の免震構造物の耐風装置 16 一方の斜め方向用耐風装置部 17 他方の斜め方向用耐風装置部 18 火打梁

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一端を基礎に定着接続されたワイヤーロ
    ープの他端を免震装置の水平変形分の余長をもたせて連
    結してなるワイヤーロープ巻き上げモーターを、免震構
    造物を支える架台に有効数配置し、風センサーによって
    感知して、ワイヤーロープを張りつめロックさせて、耐
    風対策とし、耐風対策中の地震には地震センサーによっ
    てロック解放して免震装置の作用を有効にすると共に
    大地震後の免震装置の原位置への復元のために、必要個
    所のワイヤーロープ巻き上げモーターによるワイヤーロ
    ープ巻き込みによって原位置に復元するよう構成されて
    いることを特徴とする免震構造物の耐風装置。
  2. 【請求項2】 ワイヤーロープ巻き上げモーターには、
    出水対策用ロック装置が設けられている請求項1記載の
    免震構造物の耐風装置。
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