JP2000290384A - 複合成形品、その製造方法及びそれに用いる繊維強化熱可塑性シートの製造方法 - Google Patents

複合成形品、その製造方法及びそれに用いる繊維強化熱可塑性シートの製造方法

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JP2000290384A
JP2000290384A JP11098925A JP9892599A JP2000290384A JP 2000290384 A JP2000290384 A JP 2000290384A JP 11098925 A JP11098925 A JP 11098925A JP 9892599 A JP9892599 A JP 9892599A JP 2000290384 A JP2000290384 A JP 2000290384A
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JP
Japan
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fiber
thermoplastic resin
reinforced thermoplastic
thermoplastic sheet
sheet
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JP11098925A
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English (en)
Inventor
Koji Fujimoto
浩司 藤本
Hisashi Eguchi
尚志 江口
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 繊維強化熱可塑性シート中の熱可塑性樹脂と
相溶性の少ない熱可塑性樹脂を被覆した際にも繊維強化
熱可塑性シートと被覆された樹脂との界面での剪断剥離
強度を増大した複合成形品、その容易な製造方法及びそ
れに用いる繊維強化熱可塑性シートの製造方法を提供す
る。 【解決手段】 強化繊維RFと熱可塑性樹脂とからなる
繊維強化熱可塑性シートRSの表面2に熱可塑性樹脂C
を被覆した複合成形品1である。この被覆した熱可塑性
樹脂Cが繊維強化熱可塑性シートRSの表面2の内部に
含浸されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、低伸縮性や耐熱性に
優れた複合成形品に関し、更に詳しくは、強化繊維と熱
可塑性繊維とから形成される繊維強化熱可塑性シートの
表面に熱可塑性樹脂が被覆された複合成形品、その製造
方法及びそれに用いる繊維強化熱可塑性シートの製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、雨樋などの長尺な成形品は、硬質
の塩化ビニル樹脂を使用して押出成形により成形される
のが一般的である。しかしながら、雨樋は軒先に取り付
けられて使用される関係上、特に直射日光などの影響に
よる耐熱性が要求されるもので、上記の雨樋では、熱変
形を生じて、変形によるひび割れも発生し、そのような
場合には、雨樋としての機能が果たせなくなる恐れがあ
る。
【0003】一方、熱可塑性繊維と強化繊維とからなる
混合繊維マットは、マット中の熱可塑性樹脂を加熱加圧
することにより、繊維強化熱可塑性シートに成形され、
この繊維強化熱可塑性シートは、低伸縮性や耐熱性に優
れた複合成形品を与える基材として使用されている(例
えば特開昭61−130345号公報参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような繊維強化熱
可塑性シートは、その表面に熱可塑性樹脂を押出被覆
し、複合成形品を得る場合、繊維強化熱可塑性シートと
被覆する樹脂とを接着させる必要がある。このため、被
覆される樹脂は、繊維強化熱可塑性シート中の熱可塑性
樹脂と相溶性のよいものが選択され、押出被覆される際
の押出条件により接着は可能である。
【0005】しかしながら、一般に、繊維強化熱可塑性
シート中の熱可塑性樹脂と相溶性のない熱可塑性樹脂を
押出被覆する際には、繊維強化熱可塑性シートと被覆す
る樹脂との間に接着層を設けたり、繊維強化熱可塑性シ
ートを穴加工することにより接着性を高める必要があ
り、成形工程が複雑となり価格の上昇が懸念される。
【0006】そこで、本発明は、繊維強化熱可塑性シー
ト中の熱可塑性樹脂と相溶性の少ない熱可塑性樹脂を被
覆した際にも繊維強化熱可塑性シートと被覆された樹脂
との界面での剪断剥離強度を増大した複合成形品、その
容易な製造方法及びそれに用いる繊維強化熱可塑性シー
トの製造方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、強化繊維と熱可塑性樹脂とからなる繊維強化熱可塑
性シートの表面に熱可塑性樹脂を被覆した複合成形品に
おいて、被覆した熱可塑性樹脂が前記繊維強化熱可塑性
シートの表層近傍に含浸されていることを特徴とする複
合成形品である。
【0008】このように構成すれば、複合成形品は強化
繊維で補強されているので、低伸縮性であり、耐熱性に
優れる。また、この複合成形品の被覆は、繊維強化熱可
塑性シートの表層近傍に含浸されているので、接着剤な
どを用いなくても表層積層樹脂が剥離されることはな
い。この表層積層樹脂としては、繊維強化熱可塑性シー
ト中の熱可塑性樹脂と相溶性があることがよいが、相溶
性がなくても剥離性は優れる。
【0009】請求項2に記載の発明は、強化繊維と熱可
塑性樹脂とからなり、表面に向かって開口を有し、か
つ、表層近傍の空隙率が10〜80%である繊維強化熱
可塑性シートの表面に流動性の熱可塑性樹脂を被覆する
ことを特徴とする請求項1に記載の複合成形品の製造方
法である。
【0010】このように構成すれば、繊維強化熱可塑性
シートに流動性のある熱可塑性樹脂が被覆されると、そ
の熱可塑性樹脂が表面に向かう開口から含浸される。こ
れにより、表層近傍の空隙に熱可塑性樹脂が含浸される
ので、請求項1に記載の繊維強化熱可塑性シートの表層
近傍に熱可塑性樹脂が含浸された複合成形品が得られ
る。
【0011】請求項3に記載の発明は、強化繊維と熱可
塑性樹脂とからなり、表面に向かって開口を有し、か
つ、表層近傍の空隙率が10〜80%である繊維強化熱
可塑性シートを異形断面形状に賦形して、その表面に流
動性の熱可塑性樹脂を被覆することを特徴とする請求項
1に記載の複合成形品の製造方法である。
【0012】このように構成すれば、繊維強化熱可塑性
シートが異形断面形状に賦形された後、流動性のある熱
可塑性樹脂が被覆されると、その熱可塑性樹脂が表面に
向かう開口から含浸される。これにより、表層近傍の空
隙に熱可塑性樹脂が含浸されるので、請求項1に記載の
繊維強化熱可塑性シートの表層近傍に熱可塑性樹脂が含
浸された複合成形品が得られる。また、この複合成形品
は、異形断面形状に賦形されている。
【0013】請求項4に記載の発明は、強化繊維と熱可
塑性樹脂とからなり、表面に向かって開口を有し、か
つ、少なくとも表層近傍の空隙率が10〜80%である
繊維強化熱可塑性シートの製造方法において、強化繊維
と熱可塑性樹脂繊維とからなる混合繊維マットを加熱加
圧することを特徴とする繊維強化熱可塑性シートの製造
方法である。
【0014】このように構成すれば、熱可塑性樹脂繊維
が加熱加圧することにより溶融されて繊維強化熱可塑性
シートが得られるが、強化繊維と熱可塑性樹脂繊維とか
らなる混合繊維マットを用いているので、その空隙率を
調整することにより、表面に向かって開口した繊維強化
熱可塑性シートを得ることができる。
【0015】請求項5に記載の発明は、強化繊維と熱可
塑性樹脂とからなり、表面に向かって開口を有し、か
つ、少なくとも表層近傍の空隙率が10〜80%である
繊維強化熱可塑性シートの製造方法において、前記繊維
強化熱可塑性シートは、強化繊維と熱可塑性樹脂繊維と
からなる混合繊維マットの中央部に熱可塑性樹脂シート
を挿入し、一体化したマットを加熱加圧することにより
得られることを特徴とする繊維強化熱可塑性シートの製
造方法である。
【0016】このように構成すれば、熱可塑性樹脂繊維
及び熱可塑性樹脂シートが加熱加圧することにより溶融
されて繊維強化熱可塑性シートが得られるが、中央部に
熱可塑性樹脂シートを挿入しているので、その表層近傍
の空隙率を調整することにより、表面に向かって開口し
た繊維強化熱可塑性シートを得ることができる。また、
これにより得られる繊維強化熱可塑性シートの中央近傍
の空隙率は低く、熱可塑性樹脂の充填率が向上されるの
で、強度も増大される。
【0017】請求項6に記載の発明は、強化繊維と熱可
塑性樹脂とからなり、表面に向かって開口を有し、か
つ、少なくとも表層近傍の空隙率が10〜80%である
繊維強化熱可塑性シートの製造方法において、前記繊維
強化熱可塑性シートは、強化繊維と熱可塑性樹脂繊維と
からなる混合繊維マットの中央部に熱可塑性樹脂を散布
し、一体化したマットを加熱加圧することにより得られ
ることを特徴とする繊維強化熱可塑性シートの製造方法
である。
【0018】このように構成すれば、熱可塑性樹脂繊維
及び散布された熱可塑性樹脂が加熱加圧することにより
溶融されて繊維強化熱可塑性シートが得られるが、中央
部に熱可塑性樹脂が散布されているので、その表層近傍
の空隙率を調整することにより、表面に向かって開口し
た繊維強化熱可塑性シートを得ることができる。また、
これにより得られる繊維強化熱可塑性シートの中央近傍
の空隙率は低く、熱可塑性樹脂の充填率が向上されるの
で、強度も増大される。
【0019】請求項7に記載の発明は、強化繊維と熱可
塑性樹脂とからなり、表面に向かって開口を有し、か
つ、少なくとも表層近傍の空隙率が10〜80%である
繊維強化熱可塑性シートの製造方法において、前記繊維
強化熱可塑性シートは、強化繊維と熱可塑性樹脂繊維と
からなる混合繊維マットの中央部に熱可塑性樹脂繊維ロ
ービングを挿入し、一体化したマットを加熱加圧するこ
とにより得られることを特徴とする繊維強化熱可塑性シ
ートの製造方法である。
【0020】このように構成すれば、熱可塑性樹脂繊維
及び熱可塑性樹脂ロービングが加熱加圧することにより
溶融されて繊維強化熱可塑性シートが得られるが、中央
部に熱可塑性樹脂ロービングが挿入されているので、そ
の表層近傍の空隙率を調整することにより、表面に向か
って開口した繊維強化熱可塑性シートを得ることができ
る。また、これにより得られる繊維強化熱可塑性シート
の中央近傍の空隙率は低く、熱可塑性樹脂の充填率が向
上されるので、強度も増大される。
【0021】請求項8に記載の発明は、強化繊維と熱可
塑性樹脂とからなり、表面に向かって開口を有し、か
つ、少なくとも表層近傍の空隙率が10〜80%である
繊維強化熱可塑性シートの製造方法において、前記繊維
強化熱可塑性シートは、強化繊維と熱可塑性樹脂繊維と
からなる混合繊維マットの中央部に該混合繊維マットと
は混合比の異なる混合繊維マットを挿入し、一体化した
マットを加熱加圧することにより得られることを特徴と
する繊維強化熱可塑性シートの製造方法である。
【0022】このように構成すれば、熱可塑性樹脂繊維
が加熱加圧することにより溶融されて繊維強化熱可塑性
シートが得られるが、中央部の熱可塑性樹脂繊維の混合
比率を高くすることにより、その表層近傍の空隙率を調
整することにより、表面に向かって開口した繊維強化熱
可塑性シートを得ることができる。また、これにより得
られる繊維強化熱可塑性シートの中央近傍の空隙率は低
く、熱可塑性樹脂の充填率が向上されるので、強度も増
大される。
【0023】請求項9に記載された発明は、前記繊維強
化熱可塑性シートとして、請求項4〜請求項8のいずれ
か1項に記載の製造方法により得られた繊維強化熱可塑
性シートを用いることを特徴とする請求項2又は請求項
3に記載の複合成形品の製造方法である。
【0024】このように構成すれば、請求項4〜請求項
8に記載の製造方法により得られた繊維強化熱可塑性シ
ートは、いずれも強化繊維と熱可塑性樹脂とからなり、
表面に向かって開口を有し、かつ、少なくとも表層近傍
の空隙率が10〜80%である繊維強化熱可塑性シート
であるので、請求項2又は請求項3に記載の複合成形品
を製造する際の繊維強化熱可塑性シートとして用いるこ
とができる。
【0025】
【発明の実施の形態】本発明に係る複合成形品1は、図
1に示すように、強化繊維RFと熱可塑性樹脂B(不図
示)とからなる繊維強化熱可塑性シートRSの表面2に
熱可塑性樹脂Cを被覆して被覆層3が設けられた構成で
ある。この被覆層3を形成する熱可塑性樹脂Cの一部
は、繊維強化熱可塑性シートRSの表面2からその表層
近傍の内部に含浸されている。
【0026】このような複合成形品1は、例えば、繊維
強化熱可塑性シートRSとして表面2に向かって開口を
有し、かつ、少なくとも表層近傍の空隙率が10〜80
%であるものを選択し、その表面2に、流動性のある熱
可塑性樹脂Cを被覆させることにより得られる。
【0027】流動性のある熱可塑性樹脂Cが被覆される
と、その熱可塑性樹脂Cが表面2の開口から繊維強化熱
可塑性シートRSの表層部分に含浸される。これによ
り、表層近傍の空隙に熱可塑性樹脂Cが含浸された図1
に示す複合成形品1が得られる。
【0028】この繊維強化熱可塑性シートRSは、ロー
ル成形などにより任意の断面形状を得るように異形に賦
形されたものでもよい。この異形に賦形された繊維強化
熱可塑性シートは、押出被覆成形器などにより、その表
面に流動性のある溶融状態の熱可塑性樹脂が被覆される
ことにより、例えば、断面形状をコの字状や半球状とさ
れて軒樋などの雨樋に用いることができる。この場合の
複合成形品1も、表層近傍の空隙に熱可塑性樹脂Cが含
浸されるので、繊維強化熱可塑性シートRSの表層近傍
に熱可塑性樹脂Cが含浸された構造となる。
【0029】本発明に用いられる強化繊維RFとしては
引張弾性率が大きいものが好ましい。一般にその引張弾
性率は10GPa以上のものが選択される。この強化繊
維としては、例えばガラス繊維、カーボン繊維、セラミ
ック繊維等の無機繊維、ポリアミド繊維、ポリエステル
繊維等の有機繊維、又は金属繊維等が挙げられる。これ
らの強化繊維の選択に際しては、熱可塑性樹脂Bの溶融
温度では熱的に安定であるものが選択される。
【0030】強化繊維RFのモノフィラメントの直径
は、限定されないが、1〜50μmの範囲内が好まし
く、2〜30μmの範囲内が特に好ましい。直径が1μ
m未満の場合には、繊維強化熱可塑性シートRSに成形
した場合の強度が十分ではない。また、逆に50μmを
超える場合には、熱可塑性樹脂Bで強化繊維RF間を密
着させることが困難となり、強度が発現できない場合が
ある。
【0031】本発明の繊維強化熱可塑性シートRSに用
いられる熱可塑性樹脂樹脂Bとしては、熱可塑性を有す
る樹脂であれば特には制限されない。用いられる強化繊
維RFとの組合せにおいて、強化繊維RFが熱的に安定
である状態で、この熱可塑性樹脂Cが溶融されたり軟化
されたりして繊維強化熱可塑性シートRSが得られるも
のであればよい。
【0032】このような熱可塑性樹脂Bとしては、繊維
状、シート状(フィルム状を含む)、粉体、ロービング
など形状は問わない。例えば、短繊維状であれば、強化
繊維RFと混合されて平面方向及び厚み方向にも均一に
熱可塑性樹脂繊維が分散された混合繊維マットを形成す
るのに好適である。このとき、強化繊維RFと熱可塑性
樹脂繊維との配合割合の異なるマット(ウエブ)を積層
して用いれば、厚み方向に熱可塑性樹脂Bの組成割合の
異なる混合繊維マットを得ることができる。
【0033】また、フィルム状又はシート状の熱可塑性
樹脂Bを、上述の混合繊維マットに積層して一体化すれ
ば、平面方向に均一な熱可塑性樹脂Bの分布を有するマ
ットを形成する上で有利である。また、このフィルム状
又はシート状の熱可塑性樹脂Bを積層する際の配置を選
定することにより、マット中央への熱可塑性樹脂Bの含
有量を高めた繊維強化熱可塑性シートRSを得ることが
できる。
【0034】同様に、熱可塑性樹脂Bは、粉末状、ロー
ビング状などの形態で混合繊維マットに積層して一体化
してもよい。この粉末状又はロービング状の熱可塑性樹
脂Bを積層する際の配置を選定することにより、マット
中央への熱可塑性樹脂Bの含有量を高めた繊維強化熱可
塑性シートRSを得ることができる。これらの詳細は後
述されるが、以下の説明では、これらのフィルム状、シ
ート状、粉末状、ロービング状などの熱可塑性樹脂Bを
一体化した積層マットを含めて、単に混合繊維マットと
いうことがある。
【0035】繊維状として提供される材料としては、例
えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のオレフィン樹
脂、ポリアミド樹脂(ナイロン繊維)、ポリアクリロニ
トリル(アクリル繊維)、ポリエチレンテレフタレート
等が入手容易な繊維として例示され、これらは長繊維で
あっても短繊維であってもよい。
【0036】粉体状又はシート状(フィルム状を含む)
として提供される材料としては、例えば、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン等のオレフィン樹脂、ポリエチレン
テレフタレートなどのポリエステル、ポリ塩化ビニル、
ポリスチレン、ナイロンなどのポリアミド、ポリカーボ
ネート、ポリフェニレンサルファイド、ポリスルホン、
ポリエーテルエーテルケトンなどの一般的な熱可塑性樹
脂の他、熱可塑性エラストマーなどの弾性を有する熱可
塑性樹脂まで広く例示される。
【0037】これらの熱可塑性樹脂Bは単独で使用され
ても二種又はそれ以上が混合されて用いられてもよい。
また、この樹脂中には、熱安定剤、可塑剤、滑剤、酸化
防止剤、紫外線吸収剤、顔料、無機充填材、補強単繊維
等の添加剤、充填材、加工助剤、改質剤等が添加されて
もよい。
【0038】また、被覆層を形成する熱可塑性樹脂C
(以下、表層積層樹脂Cということがある。)として、
繊維強化熱可塑性シートRSに用いたと同じ熱可塑性樹
脂Bが用いられるが、その熱可塑性樹脂Bとは、相溶性
があってもなくてもよい。汎用性があり、好適に用いら
れる熱可塑性樹脂Cとしては、例えば、ポリ塩化ビニル
が挙げられるが、その他、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン等のオレフィン樹脂、ポリスチレン、ポリアミド、ポ
リカーボネート、ポリフェニレンサルファイド、ポリス
ルホン、ポリエーテルエーテルケトンなどの他、熱可塑
性エラストマーが例示される。ナイロン、ポリアクリロ
ニトリル、ポリエチレンテレフタレート等であってもよ
い。
【0039】本発明にかかる繊維強化熱可塑性シートR
Sにおける、熱可塑性樹脂Bと強化繊維RFとの配合割
合は、用いられる複合成形品の強度との関連で自由に設
定可能であるが、一般には、強化繊維の含有量が5重量
%〜80重量%、好ましくは5重量%〜60重量%、よ
り好ましくは15重量%〜55重量%の範囲内である。
強化繊維RFの含有量が少ないと強化繊維RFの好まし
い性質が十分に得られずに、例えば、熱による伸縮が大
きくなる。一方、熱可塑性樹脂Bの含有量が少ないと、
熱可塑性樹脂Bの好ましい性質が十分に得られずに、例
えば、繊維強化熱可塑性シートRSの強度が低下する。
【0040】また、繊維強化熱可塑性シートRSの表層
近傍の空隙率は、10〜80%の範囲にあり、好ましく
は30〜60%である。表層近傍の空隙率が10%より
小さいと熱可塑性樹脂Cを押出被覆などによりその空隙
に含浸しつつ押出被覆することが困難となり、被覆層3
と繊維強化熱可塑性シートRSとの剥離強度を高めるこ
とが困難となる。また、この空隙率を大きくすると繊維
強化熱可塑性シートRSの強度が劣り、熱可塑性樹脂C
を被覆した後の剥離強度においても十分でなくなる場合
がある。
【0041】次にこのような、複合成形品1の製造方法
の一例について説明する。
【0042】この発明において、繊維強化熱可塑性シー
トRSの製造方法は限定されない。例えば、強化繊維R
Fと熱可塑性樹脂Bとしての熱可塑性樹脂繊維とを適当
な長さに切断後、解繊しながら混合し、エアにてベルト
上に積層後、ニードルパンチングにて一体化してマット
状にして、混合繊維マットを得る。この混合繊維マット
には、必要に応じて繊維状、フィルム状、シート状、粉
体状その他の任意の形態で熱可塑性樹脂を一体化させた
混合繊維マットを用いてもよい。
【0043】次いで、この混合繊維マットを加熱し、混
合繊維マット中の熱可塑性樹脂(繊維状、フィルム状、
シート状、粉末状等の形態)Bを溶融させ、加圧するこ
とにより繊維強化熱可塑性シートRSを得ることができ
る。このような、加熱加圧装置としても特には限定され
ない。強化繊維RFの強化機能が実質的に阻害されるこ
となく、繊維状、フィルム状、シート状、粉体状その他
の形態で一体化マットに含まれる熱可塑性樹脂Bが溶融
されるとともに加圧されて、その強化繊維RFの接着を
増大させることができる装置であればよい。
【0044】混合繊維マットは、例えば、図2に示すよ
うなシート成形装置にて繊維強化熱可塑性シートRSを
形成することができる。
【0045】この図2において、マット繰出機に巻かれ
ている混合繊維マットは、加熱炉に連続的に投入され、
この加熱炉で熱可塑性樹脂Bが融解される。この加熱炉
には、上下に相対向して遠赤外線ヒータが設置されて、
混合繊維マットは、支持ロール上に支持されながら、加
熱炉内を通過する。この加熱炉内のマット通過部の雰囲
気温度は用いられる熱可塑性樹脂Bにより適宜の温度が
選択される。
【0046】加熱炉を通過した混合繊維マットは、つづ
いて、加熱ロール、冷却ロール、引取機を経て巻取機に
て巻き取られる。
【0047】加熱ロールのロール表面温度、加熱ピンチ
圧、冷却ロールのロール表面温度、冷却ピンチ圧や成形
速度を適宜設定することにより、所望の厚さに圧縮され
ると同時に熱可塑性樹脂Bが強化繊維RFを接着させた
繊維強化熱可塑性シートRSが得られる。また、この加
熱、加圧条件を適宜選択することにより、繊維強化熱可
塑性シートRSの空隙率を調整することができ、本発明
においては、表層近傍の空隙率が調節される。
【0048】以上により得られた繊維強化熱可塑性シー
トRSは、そのままの状態で、また、任意の形に賦形さ
れた後、その空隙率が調整された表面側に被覆用の熱可
塑性樹脂Cが押出被覆されて複合成形品1として利用さ
れる。この発明に従う繊維強化熱可塑性シートRSによ
れば、接着剤を用いなくても、また、被覆層3を形成す
る熱可塑性樹脂Cとの相溶性を考慮しなくても、その界
面での剪断剥離強度の増大された複合成形品1が得られ
る。
【0049】例えば、溶融状態にある熱可塑性樹脂Cの
層をこの発明の繊維強化熱可塑性シートRSの表面に被
覆すれば、芯材としての繊維強化熱可塑性シートRSの
表面には空隙があるので、その空隙にこの表層積層樹脂
Cが含浸されてその界面で接着力が増大され剪断剥離強
度が増大される。
【0050】このような押出被覆装置は公知であり、例
えば、クロスヘッド金型を使用して金型内を通過する芯
材としての繊維強化熱可塑性シートRSの表面に、溶融
した熱可塑性樹脂Cを押し出して芯材の周囲に熱可塑性
樹脂Cを被覆することにより複合成形品が得られる。
【0051】また、このようにして形成された複合成形
品1はさらに表面に他の樹脂を積層したり、塗装したり
することもでき、また、ロールエンボス等により模様を
形成させてもよい。
【0052】以下に、実施例に従い本発明の効果を具体
的に説明する。
【0053】
【実施例1】強化繊維RFとしての直径約10μm、平
均長さ約50mmのカーボン繊維(CF)と熱可塑性樹
脂Bとしての直径約20μm、平均長さ50mmのポリ
エチレンテレフタレート(PET)繊維を解繊しながら
混合し、エアにてベルト上に積層後、ニードルパンチに
て繊維同士を絡み合わせて混合繊維マットを得た。得ら
れた混合繊維マットは、目付が約450g/m2、C
F:PET=40:60(重量%)の割合であった。
【0054】得られた混合繊維マットを加熱、加圧する
ことにより繊維強化熱可塑性シートRSを得た。このと
きの加熱加圧時の圧力を高めることにより得られた繊維
強化熱可塑性シートRSの空隙率は低下され、また、圧
力を低めることにより空隙率は増加された。
【0055】この圧力を調整して、空隙率が5%及び3
0%となる二種類の繊維強化熱可塑性シートRSを得
た。これらの繊維強化熱可塑性シートRSに、熱可塑性
樹脂Bとしてのポリエチレンテレフタレートとは相溶性
のないポリプロピレン樹脂と、相溶性の良好なポリ塩化
ビニル樹脂を熱可塑性樹脂Cとして押出被覆により被覆
して複合成形品1を得た。
【0056】得られた複合成形品1の剪断剥離強度を図
3に示すようにして繊維強化熱可塑性シートRSと被覆
された被覆層3との界面について行い、結果を表1に示
した。
【0057】
【表1】 また、熱可塑性樹脂Cを被覆する前後の繊維強化熱可塑
性シートRSの縦断面の顕微鏡観察を行ったところ、空
隙率30%の繊維強化熱可塑性シートRSでは、表層近
傍の空隙が減少していた。これにより、被覆された表層
積層樹脂Cは、この空隙に含浸されていることが確認さ
れた。
【0058】以上の結果より、強化繊維RFと熱可塑性
樹脂Bとからなる繊維強化熱可塑性シートRSの表面に
熱可塑性樹脂Cを押出被覆した複合成形品1において、
被覆される樹脂Cが繊維強化熱可塑性樹脂シートRSの
表層近傍に含浸させることにより、繊維強化熱可塑性樹
脂シートRS中の熱可塑性樹脂Bと相溶性のない熱可塑
性樹脂Cを被覆しても、接着層等を設けることなく、表
層積層樹脂Cを繊維強化熱可塑性シートRSに接着させ
ることが可能であることが理解される。
【0059】また、繊維強化熱可塑性シートRS中の熱
可塑性樹脂Bと相溶性の良好である熱可塑性樹脂Cを被
覆する場合においても、表層積層樹脂Cが繊維強化熱可
塑性シートRS中に含浸し、接着強度を上昇することが
確認される。
【0060】また、繊維強化熱可塑性シートRSを異形
断面形状に賦形後、熱可塑性樹脂Cを被覆しても同様な
効果が得られることは明らかである。
【0061】
【実施例2】強化繊維RFとして直径約10μm、平均
長さ約50mmのカーボン繊維(CF)を用い、熱可塑
性樹脂Bとして溶融温度255°C、直径約20μm、
平均長さ約50mmのポリエチレンテレフタレート(P
ET)繊維を用いた。
【0062】これらの熱可塑性繊維と強化繊維RFとを
解繊しながら混合し、図4のマット成形装置に供給し、
エアにてベルト上に積層後、ニードルパンチにて繊維同
士を絡み合わせて混合繊維マットを得た。
【0063】得られた混合繊維マットの目付けは、約4
50g/m2であり、CF:PET=40:60(重量
%)であり、連続的に紙芯に巻き取られた。
【0064】得られた混合繊維マットをマット繰出機に
セットし、図2に示すシート成形装置にて以下に記す成
形条件にて繊維強化熱可塑性シートRSの成形を行っ
た。
【0065】このときの成形条件は次の通りである。炉
内に遠赤外線ヒータを上下に各6本設置して、炉内通過
部の炉内雰囲気温度を285℃に設定した。また、加熱
ピンチロールとしては、ロール表面温度は100℃に設
定され、加熱ピンチ圧は線圧で90kgf/cm及び1
80kgf/cmに設定されている。また、冷却ロール
としては、ロール表面温度は30℃に設定されている。
成形速度は、巻取り時のラインスピードで1.5m/分
に設定されている。また、これにより得られる繊維強化
熱可塑性シートの幅は500mmである。
【0066】加熱ピンチ圧が90kgf/cmでは、空
隙率が30%の繊維強化熱可塑性シートRSが得られ、
加熱ピンチ圧が180kgf/cmでは空隙率が5%の
繊維強化熱可塑性シートRSが得られた。
【0067】得られた繊維強化熱可塑性シートRSにポ
リエチレンテレフタレートとは相溶性のないポリプロピ
レン樹脂を熱可塑性樹脂Cとして押出被覆して複合成形
品1を得た。この複合成形品1の剪断剥離強度を実施例
1と同様にして測定した。空隙率が30%である繊維強
化熱可塑性シートRSを用いた場合の剪断剥離強度は2
2kgf/cm2と十分大きかったが、空隙率5%の繊
維強化熱可塑性シートRSを用いた場合の複合成形品1
の剪断剥離強度は2kgf/cm2 と低かった。
【0068】また、比較のために、加熱ピンチを行わず
に繊維強化熱可塑性シートRSを得た。この繊維強化熱
可塑性シートRSの空隙率は90%以上と高く、また、
破断強度が極端に低かった。この繊維強化熱可塑性シー
トRSにも同様にしてポリプロピレン樹脂を押出被覆し
て複合成形品1を得た。この繊維強化熱可塑性シートR
Sの空隙率は一定していないが、約90%である部分の
複合成形品1を取り出し、剪断剥離強度試験を行った
が、1kgf/cm2未満と非常に低いものであった。
【0069】これにより、繊維強化熱可塑性シートRS
の少なくとも表層近傍に空隙率を10%〜80%有する
ことにより、被覆される熱可塑性樹脂Cを繊維強化熱可
塑性シートRSの表層近傍に含浸させることにより、熱
可塑性樹脂Bと相溶性のない熱可塑性樹脂Cを用いた場
合にも、繊維強化熱可塑性シートRSと被覆層3とを強
く接着できることが理解される。
【0070】
【実施例3】強化繊維RFとして直径約10μm、平均
長さ約50mmのカーボン繊維(CF)を用い、熱可塑
性Bとして溶融温度255°C、直径約20μm、平均
長さ約50mmのポリエチレンテレフタレート(PE
T)繊維を用いた。
【0071】これらの熱可塑性繊維と強化繊維RFとを
解繊しながら混合し、図5のマット成形装置に供給し、
エアにてベルト上に供給した。このときのマットの供給
量は、目付けが約450g/m2であり、CF:PET
=40:60(重量%)に調整されている。間に熱可塑
性樹脂BとしてのPETシート(樹脂シート)をマット
の中央部に挿入し、ニードルパンチにて繊維同士を絡み
合わせて混合繊維マットを得て、連続的に紙芯に巻き取
った。
【0072】得られた混合繊維マットをマット繰出機に
セットし、図2に示すシート成形装置にて以下に記す成
形条件にて繊維強化熱可塑性シートRSの成形を行っ
た。
【0073】このときの成形条件は次の通りである。炉
内に遠赤外線ヒータを上下に各6本設置して、炉内通過
部の炉内雰囲気温度を285℃に設定した。また、加熱
ピンチロールは、ロール表面温度が100℃に設定さ
れ、冷却ロールは、ロール表面温度が30℃に設定され
ている。成形速度は、巻取り時のラインスピードで1.
5m/分に設定されている。また、これにより得られる
繊維強化熱可塑性シートの幅は500mmである。
【0074】加熱ピンチ圧を調整して表層近傍の空隙率
が30%である繊維強化熱可塑性シートRSを得た。
【0075】次いで、得られた繊維強化熱可塑性シート
RSにポリエチレンテレフタレートとは相溶性のないポ
リプロピレン樹脂を押出被覆して複合成形品1を得た。
この複合成形品1の破断強度は12kgf/mm2であ
り、図3に示す方向の剪断剥離強度は22kgf/cm
2と十分大きかった。
【0076】比較のために、PETシートを挿入せずに
作製した表層近傍の空隙率が30%である繊維強化熱可
塑性シートRSでは、剪断剥離強度は22kgf/cm
2と変わらなかったが、破断強度は、8kgf/mm2
あった。
【0077】これにより、繊維強化熱可塑性シートRS
の作製に、混合繊維マット間に樹脂シートを介在させる
ことにより、表層積層樹脂Cと繊維強化熱可塑性シート
RSとの剪断剥離強度を低下させずに、複合成形品1の
全体の破断強度を増大できることが理解される。
【0078】
【実施例4】強化繊維RFとして直径約10μm、平均
長さ約50mmのカーボン繊維(CF)を用い、熱可塑
性Bとして溶融温度255°C、直径約20μm、平均
長さ約50mmのポリエチレンテレフタレート(PE
T)繊維を用いた。
【0079】これらの熱可塑性繊維と強化繊維RFとを
解繊しながら混合し、図6のマット成形装置に供給し、
エアにてベルト上に供給した。このときのマットの供給
量は、目付けが約450g/m2であり、CF:PET
=40:60(重量%)に調整されている。両マットの
間に熱可塑性樹脂Bとしての粉末状のPET樹脂を50
g/m2になるようにマットの中央部に散布し、ニード
ルパンチにて繊維同士を絡み合わせて混合繊維マットを
得て、連続的に紙芯に巻き取った。
【0080】得られた混合繊維マットをマット繰出機に
セットし、図2に示すシート成形装置にて以下に記す成
形条件にて繊維強化熱可塑性シートRSの成形を行っ
た。
【0081】このときの成形条件は次の通りである。炉
内に遠赤外線ヒータを上下に各6本設置して、炉内通過
部の炉内雰囲気温度を285℃に設定した。また、加熱
ピンチロールは、ロール表面温度が100℃に設定さ
れ、冷却ロールは、ロール表面温度が30℃に設定され
ている。成形速度は、巻取り時のラインスピードで1.
5m/分に設定されている。また、これにより得られる
繊維強化熱可塑性シートの幅は500mmである。
【0082】加熱ピンチ圧を調整して表層近傍の空隙率
が30%である繊維強化熱可塑性シートRSを得た。
【0083】次いで、得られた繊維強化熱可塑性シート
RSにポリエチレンテレフタレートとは相溶性のないポ
リプロピレン樹脂を押出被覆して複合成形品1を得た。
この複合成形品1の破断強度は11kgf/mm2であ
り、図3に示す方向の剪断剥離強度は22kgf/cm
2と十分大きかった。
【0084】比較のために、PET樹脂を散布せずに作
製した表層近傍の空隙率が30%である繊維強化熱可塑
性シートRSでは、剪断剥離強度は22kgf/cm2
と変わらなかったが、破断強度は、8kgf/mm2
あった。
【0085】これにより、繊維強化熱可塑性シートRS
の作製に、混合繊維マット間に樹脂を散布させることに
より、表層積層樹脂Cと繊維強化熱可塑性シートRSと
の剪断剥離強度を低下させずに、複合成形品1の全体の
破断強度を増大できることが理解される。
【0086】
【実施例5】強化繊維RFとして直径約10μm、平均
長さ約50mmのカーボン繊維(CF)を用い、熱可塑
性Bとして溶融温度255°C、直径約20μm、平均
長さ約50mmのポリエチレンテレフタレート(PE
T)繊維を用いた。
【0087】これらの熱可塑性繊維と強化繊維RFとを
解繊しながら混合し、図7のマット成形装置に供給し、
エアにてベルト上に供給した。このときのマットの供給
量は、目付けが約450g/m2であり、CF:PET
=40:60(重量%)に調整されている。両マットの
間に熱可塑性樹脂BとしてのPET樹脂繊維ロービング
(樹脂ロービング)を50g/m2になるようにマット
の中央部に挿入し、ニードルパンチにて繊維同士を絡み
合わせて混合繊維マットを得て、連続的に紙芯に巻き取
った。
【0088】得られた混合繊維マットをマット繰出機に
セットし、図2に示すシート成形装置にて以下に記す成
形条件にて繊維強化熱可塑性シートRSの成形を行っ
た。
【0089】このときの成形条件は次の通りである。炉
内に遠赤外線ヒータを上下に各6本設置して、炉内通過
部の炉内雰囲気温度を285℃に設定した。また、加熱
ピンチロールは、ロール表面温度が100℃に設定さ
れ、冷却ロールは、ロール表面温度が30℃に設定され
ている。成形速度は、巻取り時のラインスピードで1.
5m/分に設定されている。また、これにより得られる
繊維強化熱可塑性シートの幅は500mmである。
【0090】加熱ピンチ圧を調整して表層近傍の空隙率
が30%である繊維強化熱可塑性シートRSを得た。
【0091】次いで、得られた繊維強化熱可塑性シート
RSにポリエチレンテレフタレートとは相溶性のないポ
リプロピレン樹脂を押出被覆して複合成形品1を得た。
この複合成形品1の破断強度は10kgf/mm2であ
り、図3に示す方向の剪断剥離強度は22kgf/cm
2と十分大きかった。
【0092】比較のために、PET樹脂繊維ロービング
を挿入せずに作製した表層近傍の空隙率が30%である
繊維強化熱可塑性シートRSでは、剪断剥離強度は22
kgf/cm2と変わらなかったが、破断強度は、8k
gf/mm2であった。
【0093】これにより、繊維強化熱可塑性シートRS
の作製に、混合繊維マット間に樹脂ロービングを挿入さ
せることにより、表層積層樹脂Cと繊維強化熱可塑性シ
ートRSとの剪断剥離強度を低下させずに、複合成形品
1の全体の破断強度を増大できることが理解される。
【0094】
【実施例6】強化繊維RFとして直径約10μm、平均
長さ約50mmのカーボン繊維(CF)を用い、熱可塑
性Bとして溶融温度255°C、直径約20μm、平均
長さ約50mmのポリエチレンテレフタレート(PE
T)繊維を用いた。
【0095】これらの熱可塑性繊維と強化繊維RFとを
解繊しながら混合し、図8のマット成形装置に供給し、
エアにてベルト上に供給した。このときのマットの全体
供給量は、目付けが約450g/m2であり、上下に積
層される混合繊維マットは、CF:PET=40:60
(重量%)に調整され、中央に積層される混合繊維マッ
トはCF:PET=20:80(重量%)に調整されて
いる。
【0096】得られた三層の積層マットは、ニードルパ
ンチにて繊維同士が絡み合わされた混合繊維マットとな
り連続的に紙芯に巻き取られた。
【0097】得られた混合繊維マットをマット繰出機に
セットし、図2に示すシート成形装置にて以下に記す成
形条件にて繊維強化熱可塑性シートRSの成形を行っ
た。
【0098】このときの成形条件は次の通りである。炉
内に遠赤外線ヒータを上下に各6本設置して、炉内通過
部の炉内雰囲気温度を285℃に設定した。また、加熱
ピンチロールは、ロール表面温度が100℃に設定さ
れ、冷却ロールは、ロール表面温度が30℃に設定され
ている。成形速度は、巻取り時のラインスピードで1.
5m/分に設定されている。また、これにより得られる
繊維強化熱可塑性シートの幅は500mmである。
【0099】加熱ピンチ圧を調整して表層近傍の空隙率
が30%である繊維強化熱可塑性シートRSを得た。
【0100】次いで、得られた繊維強化熱可塑性シート
RSにポリエチレンテレフタレートとは相溶性のないポ
リプロピレン樹脂を押出被覆して複合成形品1を得た。
この複合成形品1の破断強度は11.5kgf/mm2
であり、図3に示す方向の剪断剥離強度は22kgf/
cm2と十分大きかった。
【0101】比較のために、中央のマットを挿入せずに
作製した表層近傍の空隙率が30%である繊維強化熱可
塑性シートRSでは、剪断剥離強度は22kgf/cm
2と変わらなかったが、破断強度は、8kgf/mm2
あった。
【0102】これにより、繊維強化熱可塑性シートRS
の作製に、混合繊維マットを積層して中央の熱可塑性樹
脂Bの比率を高めることにより、表層積層樹脂Cと繊維
強化熱可塑性シートRSとの剪断剥離強度を低下させず
に、複合成形品1の全体の破断強度を増大できることが
理解される。
【0103】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に記載の
発明によれば、複合成形品の被覆は、繊維強化熱可塑性
シートの表層近傍に含浸されているので、接着剤などを
用いなくても表層積層樹脂が剥離されることはない。ま
た、この表層積層樹脂としては、繊維強化熱可塑性シー
ト中の熱可塑性樹脂と相溶性があることがよいが、相溶
性がなくても剥離性は優れる。これにより、繊維強化熱
可塑性シート中の熱可塑性樹脂や被覆層に用いられる熱
可塑性樹脂の選択範囲が広がり、複合成形品の材料選択
の幅を広げることができる。
【0104】請求項2に記載の発明によれば、繊維強化
熱可塑性シートに流動性のある熱可塑性樹脂が被覆され
ると、その熱可塑性樹脂が表層近傍の空隙に含浸される
ので、請求項1に記載の繊維強化熱可塑性シートの表層
近傍に熱可塑性樹脂が含浸された複合成形品を得ること
ができる。
【0105】請求項3に記載の発明によれば、異形断面
形状に賦形された複合成形品を得ることができる。
【0106】請求項4に記載の発明によれば、強化繊維
と熱可塑性樹脂繊維とからなる繊維強化熱可塑性シート
の空隙率を調整することにより、表面に向かって開口し
た繊維強化熱可塑性シートを得ることができる。
【0107】請求項5に記載の発明によれば、強化繊維
と熱可塑性樹脂繊維とからなる混合繊維マットの中央部
に熱可塑性樹脂シートを挿入し、一体化したマットを加
熱加圧するので、その表層近傍の空隙率を調整すること
により、表面に向かって開口した繊維強化熱可塑性シー
トを得ることができる。また、このように構成された繊
維強化熱可塑性シートは、破断強度も増大される。
【0108】請求項6に記載の発明によれば、強化繊維
と熱可塑性樹脂繊維とからなる混合繊維マットの中央部
に熱可塑性樹脂を散布し、一体化したマットを加熱加圧
しているので、その表層近傍の空隙率を調整することに
より、表面に向かって開口した繊維強化熱可塑性シート
を得ることができる。また、これにより得られる繊維強
化熱可塑性シートの中央近傍の空隙率は低く、熱可塑性
樹脂の充填率が向上されるので、破断強度も増大され
る。
【0109】請求項7に記載の発明によれば、強化繊維
と熱可塑性樹脂繊維とからなる混合繊維マットの中央部
に熱可塑性樹脂繊維ロービングを挿入し一体化したマッ
トを加熱加圧するので、その表層近傍の空隙率を調整す
ることにより、表面に向かって開口した繊維強化熱可塑
性シートを得ることができる。また、これにより得られ
る繊維強化熱可塑性シートの中央近傍の空隙率は低く、
熱可塑性樹脂の充填率が向上されるので、破断強度も増
大される。
【0110】請求項8に記載の発明によれば、強化繊維
と熱可塑性樹脂繊維とからなる混合繊維マットの中央部
に該混合繊維マットとは混合比の異なる混合繊維マット
を挿入し一体化したマットを加熱加圧するので、中央部
の熱可塑性樹脂繊維の混合比率を高くすることにより、
その表層近傍の空隙率を調整することにより、表面に向
かって開口した繊維強化熱可塑性シートを得ることがで
きる。また、これにより得られる繊維強化熱可塑性シー
トの中央近傍の空隙率は低く、熱可塑性樹脂の充填率が
向上されるので、破断強度も増大される。
【0111】請求項9に記載された発明によれば、請求
項4〜請求項8に記載の製造方法により得られた繊維強
化熱可塑性シートは、いずれも強化繊維と熱可塑性樹脂
とからなり、表面に向かって開口を有し、かつ、少なく
とも表層近傍の空隙率が10〜80%である繊維強化熱
可塑性シートであるので、請求項2又は請求項3に記載
の複合成形品を製造する際の繊維強化熱可塑性シートと
して用いることができる、という実用上有効な効果を発
揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 複合成形品1の一例を説明する断面図であ
る。
【図2】 繊維強化熱可塑性シートRSの製造例を示す
工程図である。
【図3】 剥離強度試験方法を説明する説明図である。
【図4】 実施例2による混合繊維マット形成装置を説
明する説明図である。
【図5】 実施例3による混合繊維マット形成装置を説
明する説明図である。
【図6】 実施例4による混合繊維マット形成装置を説
明する説明図である。
【図7】 実施例5による混合繊維マット形成装置を説
明する説明図である。
【図8】 実施例6による混合繊維マット形成装置を説
明する説明図である。
【符号の説明】
1 複合成形品 2 表面 3 被覆層 C 表層積層樹脂 RF 強化繊維 RS 繊維強化熱可塑性シート
フロントページの続き Fターム(参考) 4F072 AA02 AA08 AB05 AB06 AB08 AB09 AB10 AB11 AB15 AB33 AD04 AD05 AD06 AD09 AD37 AD41 AD42 AD44 AD46 AG03 AG20 AH06 AH49 AJ03 AJ36 AK05 AK14 AK16 AL09 AL17 4F100 AD11 AK01B AK04 AK42 BA02 BA43 DH02A EH012 EJ172 EJ422 JB16B

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 強化繊維と熱可塑性樹脂とからなる繊維
    強化熱可塑性シートの表面に熱可塑性樹脂を被覆した複
    合成形品において、 被覆した熱可塑性樹脂が前記繊維強化熱可塑性シートの
    表層近傍に含浸されていることを特徴とする複合成形
    品。
  2. 【請求項2】 強化繊維と熱可塑性樹脂とからなり、表
    面に向かって開口を有し、かつ、表層近傍の空隙率が1
    0〜80%である繊維強化熱可塑性シートの表面に流動
    性の熱可塑性樹脂を被覆することを特徴とする請求項1
    に記載の複合成形品の製造方法。
  3. 【請求項3】 強化繊維と熱可塑性樹脂とからなり、表
    面に向かって開口を有し、かつ、表層近傍の空隙率が1
    0〜80%である繊維強化熱可塑性シートを異形断面形
    状に賦形して、その表面に流動性の熱可塑性樹脂を被覆
    することを特徴とする請求項1に記載の複合成形品の製
    造方法。
  4. 【請求項4】 強化繊維と熱可塑性樹脂とからなり、表
    面に向かって開口を有し、かつ、少なくとも表層近傍の
    空隙率が10〜80%である繊維強化熱可塑性シートの
    製造方法において、 強化繊維と熱可塑性樹脂繊維とからなる混合繊維マット
    を加熱加圧することを特徴とする繊維強化熱可塑性シー
    トの製造方法。
  5. 【請求項5】 強化繊維と熱可塑性樹脂とからなり、表
    面に向かって開口を有し、かつ、少なくとも表層近傍の
    空隙率が10〜80%である繊維強化熱可塑性シートの
    製造方法において、 前記繊維強化熱可塑性シートは、強化繊維と熱可塑性樹
    脂繊維とからなる混合繊維マットの中央部に熱可塑性樹
    脂シートを挿入し、一体化したマットを加熱加圧するこ
    とにより得られることを特徴とする繊維強化熱可塑性シ
    ートの製造方法。
  6. 【請求項6】 強化繊維と熱可塑性樹脂とからなり、表
    面に向かって開口を有し、かつ、少なくとも表層近傍の
    空隙率が10〜80%である繊維強化熱可塑性シートの
    製造方法において、 前記繊維強化熱可塑性シートは、強化繊維と熱可塑性樹
    脂繊維とからなる混合繊維マットの中央部に熱可塑性樹
    脂を散布し、一体化したマットを加熱加圧することによ
    り得られることを特徴とする繊維強化熱可塑性シートの
    製造方法。
  7. 【請求項7】 強化繊維と熱可塑性樹脂とからなり、表
    面に向かって開口を有し、かつ、少なくとも表層近傍の
    空隙率が10〜80%である繊維強化熱可塑性シートの
    製造方法において、 前記繊維強化熱可塑性シートは、強化繊維と熱可塑性樹
    脂繊維とからなる混合繊維マットの中央部に熱可塑性樹
    脂繊維ロービングを挿入し、一体化したマットを加熱加
    圧することにより得られることを特徴とする繊維強化熱
    可塑性シートの製造方法。
  8. 【請求項8】 強化繊維と熱可塑性樹脂とからなり、表
    面に向かって開口を有し、かつ、少なくとも表層近傍の
    空隙率が10〜80%である繊維強化熱可塑性シートの
    製造方法において、 前記繊維強化熱可塑性シートは、強化繊維と熱可塑性樹
    脂繊維とからなる混合繊維マットの中央部に該混合繊維
    マットとは混合比の異なる混合繊維マットを挿入し、一
    体化したマットを加熱加圧することにより得られること
    を特徴とする繊維強化熱可塑性シートの製造方法。
  9. 【請求項9】 前記繊維強化熱可塑性シートとして、請
    求項4〜請求項8のいずれか1項に記載の製造方法によ
    り得られた繊維強化熱可塑性シートを用いることを特徴
    とする請求項2又は請求項3に記載の複合成形品の製造
    方法。
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