JP2000289205A - インクジェットヘッド及びその製造方法 - Google Patents

インクジェットヘッド及びその製造方法

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JP2000289205A
JP2000289205A JP10423899A JP10423899A JP2000289205A JP 2000289205 A JP2000289205 A JP 2000289205A JP 10423899 A JP10423899 A JP 10423899A JP 10423899 A JP10423899 A JP 10423899A JP 2000289205 A JP2000289205 A JP 2000289205A
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pressure chamber
nozzle
ink
pressure
nozzle hole
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JP10423899A
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Hiroyuki Ishikawa
博之 石川
Masahiro Fujii
正寛 藤井
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Seiko Epson Corp
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/135Nozzles
    • B41J2/14Structure thereof only for on-demand ink jet heads
    • B41J2002/14411Groove in the nozzle plate

Abstract

(57)【要約】 【課題】複数のノズル列を有するインクジェットヘッド
においては、微少インク滴のノズル面へのインク付着が
ノズルを閉塞させ、吐出不良発生等による印字信頼性を
低下させる課題が有った。 【解決手段】インク滴を吐出するノズル孔11と、イン
クに圧力を加えるための圧力室5と、吐出圧力を圧力室
5に発生させる圧力発生手段とで構成され、複数のノズ
ル孔11は1列のノズル列16の構成とし、圧力室5は
第一の圧力室21と第二の圧力室22から構成され、第
二の圧力室22はノズル孔11直下に配置し、第一の圧
力室21はノズル孔11の一個おきにノズル列16に対
して左右に分かれて配置することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インク滴を相対移
動する記録媒体上に吐出して所望の印刷を形成するイン
クジェットプリンタに搭載されるインクジェットヘッド
に関するものである。さらに詳しくは、本発明は、イン
ク滴吐出の際に発生する余剰インク滴がノズルの配置さ
れるノズル面への付着を減少することの可能なインクジ
ェットヘッドに関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般にインクジェットヘッドは、インク
を加圧してインク滴を吐出するための圧力発生室を備え
ており、その一端はインク供給路を経てインクタンクに
連通し、他端にはインク滴を吐出させるノズル開口が設
けられている。そして、圧力室の一部を変形しやすく形
成して振動板として用い、これを電気機械変換手段によ
って弾性変位させることによってノズル開口からインク
滴を吐出する圧力を発生させている。
【0003】このようなインクジェットヘッドを用いた
記録装置は低騒音、低消費電力等の優れた特徴を有し、
情報処理装置用の出力装置として広く普及している。そ
して、情報処理装置の高性能化に伴って出力文字及び画
像の更なる高品位化が求められており、より微細なイン
ク滴をより安定して吐出させる技術を開発することが急
務となっている。
【0004】通常、インクジェットヘッドは複数のノズ
ルをほぼ直線上に配置して有しており、これを用いた記
録装置はインクジェットヘッドと記録紙とをこの直線と
略直交する方向に相対的に移動することによって二次元
の画像を出力する。従って、ドット密度を高めて高品位
を達成するためには、隣接するノズル同士の間隔(ノズ
ルピッチともいう)を狭めることが必要である。その反
面、ノズルピッチを狭めると同時に、上記圧力室のピッ
チ及び、同体積を減少させる事も必要となり、所望のイ
ンク滴吐出量を達成できないという課題が生じた。
【0005】この課題に対して、特開平9−32340
9号、特開平10−193625号等に開示の技術で
は、2列のノズル列16、19を有し、一方のノズル列
16のノズル孔11が他方のノズル列19のノズル孔に
対して、ノズル孔のピッチ方向のノズル孔11間に位置
するように、ノズル孔11を千鳥状に配置している。ま
た、各ノズル孔11に対して、圧力室5は図12に示す
ようにノズル孔11の位置に合わせて千鳥状に配置して
いた。この構成により、所望のインク液滴量を吐出する
圧力発生室5の幅を確保し、且つ、1列のノズル列16
を有するヘッドのドット密度の2倍のドット密度を有す
るインクジェットヘッドを得るものであった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の従来技
術には以下のような解決すべき課題を有しており、図1
3に基づいて説明する。
【0007】複数のノズル列16を有するインクジェッ
トヘッドの構成では、ノズル孔11よりインク滴18を
吐出すると、2列のノズル列16間に気流17が発生す
る。発生する気流17によって微少インク滴(図示しな
い)がノズル面へ付着する場合が有り、さらには付着し
たインク、又は付着したインクと紙粉の固まりがノズル
を閉塞させ、ドット抜け等の吐出不良が発生し、印字信
頼性を低下させる課題が有った。
【0008】本発明は、このような課題を解決するため
になされたものであり、ドット密度を高め、且つ所望の
インク滴吐出量を確保し、さらにはノズル面へのインク
付着を減少させるインクジェットヘッドを提供すること
を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、本発明のインクジェットヘッドは、インク滴を吐
出するためのノズル孔と、該ノズル孔に連通して設けら
れインクに圧力を加えるための圧力室と、該圧力室にイ
ンクを供給するインク供給路と、インク滴を吐出するた
めの吐出圧力を前記圧力室に発生させる圧力発生手段と
を有するインクジェットヘッドにおいて、複数の前記ノ
ズル孔は1列のノズル列の構成とし、前記圧力室は第一
の圧力室と第二の圧力室から構成され、該第二の圧力室
は該ノズル孔直下に配置して該ノズル孔に連通し、該第
一の圧力室は該ノズル列における該ノズル孔の一個おき
に該ノズル列に対して左右に分かれて配置することを特
徴とする。
【0010】また、本発明のインクジェットヘッドは、
前記圧力室は格子面(110)の面方位のシリコン単結
晶基板を異方性エッチングして形成される結晶方位<1
11>面に平行な複数の壁面にて構成されることを特徴
とする。
【0011】更に、本発明のインクジェットヘッドの製
造方法は、インク滴を吐出するためのノズル孔と、該ノ
ズル孔に連通して設けられインクに圧力を加えるための
圧力室と、該圧力室にインクを供給するインク供給路
と、インク滴を吐出するための吐出圧力を前記圧力室に
発生させる圧力発生手段とを有するインクジェットヘッ
ドの製造方法において、複数の前記ノズル孔は1列のノ
ズル列構成とし、前記圧力室は第一の圧力室と第二の圧
力室から構成され、該第二の圧力室は該ノズル孔直下に
配置して該ノズル孔に連通し、該第一の圧力室は該ノズ
ル列における該ノズル孔の一個おきに該ノズル列に対し
て左右に分かれて配置し、該圧力室を格子面(110)
の面方位のシリコン単結晶基板を異方性エッチングして
形成することを特徴とする。
【0012】更にまた、本発明のインクジェットヘッド
の製造方法は、前記圧力室は結晶方位<111>面に平
行な複数の壁面にて構成され、該複数の壁面が凸状に交
わる交線部に相当する位置に突パターン形状を配置した
異方性エッチング用窓で異方性エッチングすることを特
徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】以下に、図面を参照して本発明を
適用したインクジェットヘッドを備えたインクジェット
プリンタを説明する。
【0014】(静電アクチュエータの動作原理の説明)
図1は本発明を適用したインクジェットヘッドの概略断
面図であり、図2はその平面透視図である。
【0015】これらの図に示すように、インクジェッド
ヘッド1は、シリコン基板2を挟み、上側に同じくシリ
コン製のノズルプレート3、下側にシリコンと熱膨張率
が近いホウ珪酸ガラス基板4がそれぞれ積層された3層
構造となっている。中央のシリコン基板2は格子面(1
10)の面方位のシリコン単結晶基板を材料とし、それ
ぞれ独立した複数の圧力室5、これらに共通に設けられ
た共通インク室6としてそれぞれ機能する溝が、その表
面(図1中、上面)から異方性エッチングを施すことに
より形成されている。
【0016】ノズルプレート3には、各圧力室5の先端
側の部分に対応する位置に、ノズル孔11が形成されて
おり、これらが各圧力室5に連通している。また、各圧
力室5の後端側の部分に対応する位置に共通インク室6
と接続するインク供給路7が形成されている。シリコン
基板2の複数の圧力室5及び共通インク室6をノズルプ
レート3によって塞ぐことにより、各部分5、6、7が
区画形成される。
【0017】インクは、外部の図示しないインクタンク
から、インク供給口(図示しない)を通って共通インク
室6に供給される。共通インク室6に供給されたインク
は、インク供給路7を通って、互いに独立した圧力室5
にそれぞれ供給される。
【0018】圧力室5は、その底壁8が図1の上下方向
に弾性変位可能な振動板として機能するように薄肉に形
成されている。したがって、この底壁8の部分を、以後
の説明の都合上、振動板8と称して説明することもあ
る。
【0019】次に、シリコン基板2の下面に接している
ガラス基板4においては、その上面、即ちシリコン基板
2との接合面には、シリコン基板2の各圧力室5に対応
した位置に、浅くエッチングされた凹部9が形成されて
いる。したがって、各圧力室5の底壁8は、非常に僅か
の隙間を隔てて、ガラス基板4の凹部9の表面92と対
峙している。
【0020】ここで、各圧力室5の底壁8は、それぞれ
電荷を蓄えるための電極として機能する。そして、各圧
力室5の底壁8に対峙するように、ガラス基板4の凹部
表面92には、セグメント電極10が形成されている。
各底壁8のセグメント電極10側の面は無機ガラスから
なる絶縁層により覆われている。このように、セグメン
ト電極10と各圧力室5の底壁8とは、絶縁層を挟んで
互いに対向電極を形成している。
【0021】インクジェットヘッドを駆動するために
は、印字信号21に応じて、これらの対向電極間の充放
電を行う。印字信号21の一方の出力は個々のセグメン
ト電極10に直接接続され、他方の出力はシリコン基板
2に形成された共通電極端子22に接続されている。シ
リコン基板2には不純物が注入されており、それ自体が
導電性をもつため、この共通電極端子22から底壁8に
電荷を供給することができる。また、より低い電気抵抗
で共通電極に電圧を供給する必要がある場合には、例え
ば、シリコン基板の一方の面に金等の導電性材料の薄膜
を蒸着やスパッタリングで形成すればよい。
【0022】(実施例1)図3は本発明を適用したイン
クジェットヘッドの平面透視図(図2)の拡大図であ
り、図4は図3におけるV軸を含みX軸に垂直な断面図
である。図3、図4に基づいて、本発明の一実施例を説
明する。本発明のインクジェットヘッド1における、イ
ンクに圧力を加えるための圧力室5はインク供給路7側
の第一の圧力室21とノズル孔11直下の第二の圧力室
22から構成されている。第一の圧力室21はシリコン
基板2の表面に対して垂直な壁面53,54,57と、
シリコン基板2の表面に対して図1の断面にて30度の
角度を持つ壁面52で構成し、壁面53と壁面54の間
隔の幅を有する。第二の圧力室22は第一の圧力室21
と同様にシリコン基板2の表面に対して垂直な壁面5
3,55,56と、シリコン基板2の表面に対して図1
の断面にて30度の角度を持つ壁面51で構成され、壁
面53と壁面55の間隔の幅を有する。その幅は第一の
圧力室21の幅より小さく、さらには所望のノズルピッ
チに対しても若干小さい構成となっている。第一の圧力
室21は、先端は第二の圧力室21に、後端はインク供
給路7に連通し、第二の圧力室22は、ノズル孔11
に、後端は第一の圧力室21に連通している。圧力室5
の壁面51〜57はシリコン単結晶基板を異方性エッチ
ングを施し、結晶方位<111>に平行な面で形成され
る。
【0023】ノズル孔11は所望のドット密度を満足す
るノズルピッチにて、1列のノズル列16を配置すると
ともに、各ノズル孔11の直下に第二の圧力室22を配
置する。第二の圧力室21の後端(第一の圧力室21に
連通する部分)は、ノズル孔11の一個おきにノズル列
16を中心として左右方向に分かれる。例えば、ノズル
列16の奇数番目の各ノズル孔11に連通する圧力室5
をノズル列16中心に対して図2中にてX軸(+)側に
配置した場合は、同偶数番目のノズル孔11に連通する
圧力室5は、ノズル列16中心に対して図2中にてX軸
(−)側に配置する。
【0024】上記のノズル孔11を並べた1列のノズル
列16と圧力室5の構成により、所望のインク液滴量を
吐出する圧力発生室の幅を確保し、且つ、従来例と同等
のドット密度を有するインクジェットヘッドを得るもの
である。
【0025】本発明による構成においては、1列のノズ
ル列16で所望のドット密度と所望のインク液滴吐出量
の確保を可能としたため、複数のノズル列を有するイン
クジェットヘッドの構成にて発生したノズル列間の気流
は発生しなくなる。そのため、微少インク滴のノズル面
へのインク付着が無くなり、さらには付着したインク、
又は付着したインクと紙粉の固まりがノズルを閉塞する
可能性が非常に小さくなり、印字信頼性が非常に高いく
なる。
【0026】(実施例2)図5、6、7、8をもとに他
の実施例を説明する。実施例1に対し、同一物は同一番
号で示し説明を省略する。図5は実施例1を適用したイ
ンクジェットヘッドの平面透視図の拡大図であり、図6
は図5におけるV軸を含みX軸に垂直な断面図である。
図7は本実施例2を適用したインクジェットヘッド1の
平面透視図の拡大図であり、図8は図7におけるV軸を
含みX軸に垂直な断面図である。
【0027】図5、図6に示すように、圧力室5内に気
泡12が混入し、ドット抜け等の吐出不良が発生した場
合は、通常インクジェットプリンタでは圧力室5内の気
泡12の除去の為にクリーニング動作を実施している。
そのクリーニング動作はノズル孔11側よりノズル孔1
1、圧力室5内に充填されているインクを吸引すると共
に圧力室5内の気泡12を吸引し除去する動作となって
いる。
【0028】実施例1の圧力室5の構成では、図5,6
に示す位置に微少な気泡12が有った場合、クリーニン
グ動作を実施しても、多少、気泡12は移動するもの
の、壁面52,壁面57、ノズルプレート3に阻まれ、
図に示す気泡13の位置に停留する可能性が高く、停留
した気泡13を除去するためには、ノズル孔11側から
更に強く大量にインクを吸引する動作が必要となり、ク
リーニング動作に要する時間とインクを必要以上に消費
する事につながる。
【0029】本実施例2では、図7,8に示すように、
第一の圧力室21はシリコン基板2の表面に対して垂直
な壁面63,64と、シリコン基板2の表面に対して図
1の断面にて30度の角度を持つ壁面62で構成され、
第二の圧力室22は第一の圧力室21と同様にシリコン
基板2の表面に対して垂直な壁面63,65,66と、
シリコン基板2の表面に対して図1の断面にて30度の
角度を持つ壁面61で構成されている。
【0030】この構成によれば、例えば、図8に示す気
泡14、気泡15が有ったとしても、その位置からノズ
ル孔11までの間に気泡の移動を阻害する壁面が存在し
ない。よって、クリーニング動作を実施すると、圧力室
5内のインクと共に気泡は容易にノズル孔11へ移動
し、気泡の除去が可能となる。よって、クリーニング動
作に要する時間とインクの消費を減少することが可能と
なる。
【0031】(実施例3)次に、シリコン単結晶基板の
異方性エッチング方法について、図9、10、11に基
づいて説明する。図9は実施例1の圧力室5の製造方法
を示す断面図である。図10、11は図9の平面図であ
る。
【0032】表面が結晶方位(110)となるように切
り出されたシリコン単結晶基板70を熱酸化し、全表面
にエッチング保護膜71を形成した母材72を用意す
る。(ア) このエッチング保護膜71は無機ガラスからなるもの
で、異方性エッチングの保護膜として機能するほか、絶
縁膜としても機能する。
【0033】圧力室5を形成する長手方向の壁面53、
54が、シリコン単結晶基板70の表面に対して1つの
垂直な結晶方位<111>に平行となるようにフォトレ
ジスト78、79を形成して、弗化水素酸と塩化アンモ
ニウムを混合した緩衝弗酸液を用いてエッチング保護膜
71を除去して異方性エッチング用の窓83をパターニ
ングする。(イ) レジスト層78、79を除去した後、母材72を加熱し
た水酸化カリウム水溶液に浸漬して異方性エッチングを
実行する。この異方性エッチングにより、圧力室5を形
成する複数の壁面はシリコン単結晶基板70の表面の格
子(110)面に垂直な壁面、あるいは図1において3
0度の角度を有する壁面であり、結晶方位<111>に
平行な壁面として形成される。(ウ) 通常は、上記フォトレジスト78,79を形成する時
に、図10(ア)に示すように、圧力室5のシリコン単
結晶基板70の表面に開口する形状に相当するエッチン
グ用窓82を形成しているが、このエッチング用窓82
のまま異方性エッチングを実施すると、異方性エッチン
グ後の形状は、壁面52と壁面55が凸状に交わり形成
される交線部58が水酸化カリウム水溶液に浸るため、
交線部58は水酸化カリウム水溶液によって浸食され、
壁面52と壁面55の一部は所望の結晶方位<111>
に平行な面にならず、図10(イ)に実線で示すよう
に、他の結晶方位の面に平行な面として形成されること
が推定され、圧力室5は所望の形状とならない。(図は
推定形状) 実施例1に示す圧力室5の製造方法の一実施例を図11
に基づいて説明する。実施例1に対し、同一物は同一番
号で示し説明を省略する。また、実施例1に示す製造後
の圧力室5の形状を点線で示す。
【0034】上記フォトレジスト78,79を形成する
時に、異方性エッチング後の壁面52と壁面55にの交
線部58に相当する位置に、あらかじめ突パターン形状
84を配置し、異方性エッチング用窓83を形成する。
例えば、シリコン単結晶基板2の厚みが概ね180μm
の場合には、異方性エッチングの条件にもよるが、突パ
ターン形状84の長さは200〜500μmの範囲に設
定するのが望ましい。
【0035】この構成によれば、壁面52と壁面55が
凸状に交わって形成される交線部58は、水酸化カリウ
ム水溶液に浸漬されにくくなり、異方性エッチング後は
所望の<111>結晶方位の面に平行な壁面52と壁面
55の形成が可能となる。さらには、圧力室5は所望の
形状となる。
【0036】
【発明の効果】本発明による構成においては、1列のノ
ズル列16で所望のドット密度と所望のインク液滴吐出
量の確保を可能としたため、複数のノズル列を有するイ
ンクジェットヘッドの構成にて発生したノズル列間の気
流は発生しなくなる。そのため、微少インク滴のノズル
面へのインク付着が無くなり、さらには付着したイン
ク、又は付着したインクと紙粉の固まりがノズルを閉塞
する可能性が非常に小さくなり、印字信頼性が非常に高
くなる。
【0037】また、上記効果を確保しつつ、圧力室5内
の気泡を容易に除去できる圧力室5の形成も可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のインクジェットヘッドの実施例を示す
概略縦断面図である。
【図2】図1に示すインクジェットヘッドの実施例の平
面透視図である。
【図3】図2に示すインクジェットヘッドの実施例の部
分拡大図である。
【図4】図3に示すインクジェットヘッドの実施例のV
軸を含みX軸に垂直な断面図である。
【図5】図2に示すインクジェットヘッドの実施例の部
分拡大図である。
【図6】図5に示すインクジェットヘッドの実施例のV
軸を含みX軸に垂直な断面図である。
【図7】本発明のインクジェットヘッドの他の実施例を
示す平面透視図である。
【図8】図7に示すインクジェットヘッドの実施例のV
軸を含みX軸に垂直な断面図である。
【図9】本発明のインクジェットヘッドに用いるシリコ
ン単結晶基板の製造方法を示す断面図である。
【図10】図(ア)、(イ)は、本発明のインクジェッ
トヘッドの製造方法の実施例を示す平面図である。
【図11】本発明のインクジェットヘッドの製造方法の
実施例を示す平面図である。
【図12】インクジェットヘッドの従来例の平面透視図
である。
【図13】図(ア)は、インクジェットヘッドの従来例
の斜視図であり、図(イ)は、図(ア)の断面図であ
る。
【符号の説明】
1 インクジェットヘッド 2 シリコン基板 3 ノズルプレート 4 ガラス基板 5 圧力室 6 共通インク室 7 インク供給路 8 振動板 9 ガラス基板上の凹部 10 セグメント電極 11 ノズル孔 16 ノズル列 21 第一の圧力室 22 第二の圧力室 52 結晶方位<111>に平行な圧力室の壁面 55 シリコン基板2の表面に垂直で、結晶方位<
111>に平行な壁面 58 壁面52と壁面55の交線部 70 シリコン単結晶基板 71 保護膜 83 異方性エッチング用窓 84 突パターン形状 92 ガラス室の凹部の表面

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インク滴を吐出するためのノズル孔と、
    該ノズル孔に連通して設けられインクに圧力を加えるた
    めの圧力室と、該圧力室にインクを供給するインク供給
    路と、インク滴を吐出するための吐出圧力を前記圧力室
    に発生させる圧力発生手段とを有するインクジェットヘ
    ッドにおいて、 複数の前記ノズル孔は1列のノズル列構成とし、前記圧
    力室は第一の圧力室と第二の圧力室から構成され、該第
    二の圧力室は該ノズル孔直下に配置して該ノズル孔に連
    通し、該第一の圧力室は該ノズル列における該ノズル孔
    の一個おきに該ノズル列に対して左右に分かれて配置す
    ることを特徴とするインクジェットヘッド。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 前記圧力室は格子面(110)の面方位のシリコン単結
    晶基板を異方性エッチングして形成される結晶方位<1
    11>面に平行な複数の壁面にて構成されることを特徴
    とするインクジェットヘッド。
  3. 【請求項3】 インク滴を吐出するためのノズル孔と、
    該ノズル孔に連通して設けられインクに圧力を加えるた
    めの圧力室と、該圧力室にインクを供給するインク供給
    路と、インク滴を吐出するための吐出圧力を前記圧力室
    に発生させる圧力発生手段とを有するインクジェットヘ
    ッドの製造方法において、 複数の前記ノズル孔は1列のノズル列構成とし、前記圧
    力室は第一の圧力室と第二の圧力室から構成され、該第
    二の圧力室は該ノズル孔直下に配置して該ノズル孔に連
    通し、該第一の圧力室は該ノズル列における該ノズル孔
    の一個おきに該ノズル列に対して左右に分かれて配置
    し、該圧力室を格子面(110)の面方位のシリコン単
    結晶基板を異方性エッチングして形成することを特徴と
    するインクジェットヘッドの製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項3において、 前記圧力室は結晶方位<111>面に平行な複数の壁面
    にて構成され、該複数の壁面が凸状に交わる交線部に相
    当する位置に突パターン形状を配置した異方性エッチン
    グ用窓で異方性エッチングすることを特徴とするインク
    ジェットヘッドの製造方法。
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