JP2000289027A - 乗客コンベア用移動手摺の加熱加圧装置および加熱加圧方法 - Google Patents

乗客コンベア用移動手摺の加熱加圧装置および加熱加圧方法

Info

Publication number
JP2000289027A
JP2000289027A JP11105437A JP10543799A JP2000289027A JP 2000289027 A JP2000289027 A JP 2000289027A JP 11105437 A JP11105437 A JP 11105437A JP 10543799 A JP10543799 A JP 10543799A JP 2000289027 A JP2000289027 A JP 2000289027A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heating
moving handrail
longitudinal direction
passenger conveyor
pressurizing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11105437A
Other languages
English (en)
Inventor
Kiyoshi Naganuma
清 長沼
Futoshi Sekiya
太志 関谷
Satoshi Tanakadate
聡 田中舘
Tadahiro Yatagawa
忠洋 谷田川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Building Systems Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Building Systems Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Building Systems Co Ltd filed Critical Hitachi Building Systems Co Ltd
Priority to JP11105437A priority Critical patent/JP2000289027A/ja
Publication of JP2000289027A publication Critical patent/JP2000289027A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Escalators And Moving Walkways (AREA)
  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
  • Heating, Cooling, Or Curing Plastics Or The Like In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 移動手摺を1回での加硫成型できるととも
に、移動手摺の既加硫部に加わる熱ストレスを抑制でき
る乗客コンベア移動手摺の加熱加圧装置の提供。 【解決手段】 上部金型5に内蔵される加熱電熱器7
を、加熱加圧装置16の長手方向に沿って順次配列され
る電熱器7a〜7eに分轄し、同様に下部金型6に内蔵
される加熱電熱器8を上記の長手方向に沿って順次配列
される電熱器8a〜8eに分轄し、移動手摺1の未加硫
部3bを加硫温度用電熱器7c、8cにより再溶融限界
温度以上で加熱するとともに、移動手摺1の既加硫部3
aを低加熱用電熱器7a、7e、8a、8eおよび中温
度用電熱器7b、7d、8b、8dにより比較的低い温
度で加熱する。これにより、移動手摺1の既加硫部3a
にて化粧ゴム3面の凹凸を発生せず、化粧ゴム3の仕上
げ補正をする必要がない。また、既加硫部3aが熱で劣
化することも防止できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、乗客コンベア用移
動手摺の加熱加圧装置および加熱加圧方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図5はこの種の乗客コンベア用移動手摺
の構成を説明図である。図5に示す乗客コンベア用移動
手摺1は、内側の帆布2と、表面の化粧ゴム3と、抗張
体のスチ−ルワイヤ4とからなり、断面が略C字状に形
成されるとともに、長手方向が無端状に構成されてい
る。
【0003】この移動手摺1の表面を成す化粧ゴム3は
意匠性から重要視されるが、常時、乗客に掴まれるため
に汚れやすく、かつ図示しない踏板と同期して駆動させ
るため、図示しない駆動輪により屈曲を強いられ、経年
的に亀裂が化粧ゴム3に生じる。また、ガイドレール面
を走行する帆布2は同様に摩耗し、この帆布2内部に設
けられるスチ−ルワイヤ4の飛び出し事故等が生じるこ
とがある。
【0004】そこで従来、例えば実開昭59−1932
1号公報に記載されているように、上記のような化粧ゴ
ム3の亀裂、帆布2の摩耗、スチ−ルワイヤ4の飛び出
し等が生じた場合、移動手摺1の部分補修を行なうのに
用いられる加熱加圧装置が提案されている。
【0005】図6はこの種の従来の加熱加圧装置の縦断
面図、図7は図6の加熱加圧装置を長手方向に沿って示
す縦断面図である。図6に示す従来の加熱加圧装置は、
移動手摺1を挟持する上部金型5および下部金型6と、
これらの金型5、6にそれぞれ設けられる加熱電熱器
7、8と、上部金型5および下部金型6を互いに締結す
る締結具9およびナット10とを有し、この加熱加圧装
置によりいわゆる加硫釜11が構成されている。上部金
型5は、断面がC型を成す移動手摺1の化粧ゴム3表面
の端部側に当接する鏡面を有し、下部金型6は、化粧ゴ
ム3表面の中央側に当接する鏡面を有している。
【0006】この従来の加熱加圧装置では、加硫釜11
内で図7に示すように、縫合接続した帆布2に加硫用ゴ
ムを塗布した未加硫部3bとともに、この未加硫部3b
の両側に位置する既加硫部3aも挿入して、この移動手
摺1を上部金型5および下部金型6ではさむとともに締
結具9およびナット10を締め付けた状態で、上下別に
設けた図示しない温度計を見ながら加熱電熱器7、8の
電源を人手により入切り操作し、上部金型5および下部
金型6を均一の温度で加熱するようになっている。これ
により、加熱により未加硫部3bが溶融したとき、締結
具9およびナット10により上部金型5および下部金型
6を介して移動手摺1を加圧した状態がゆるむので、複
数個の締結具10をさらに締め上げて移動手摺1を加圧
するとともに、加熱電熱器7、8の熱が移動手摺1の断
面および長手方向に均一に伝播するようになっている。
【0007】また、特開昭63−147795号公報に
記載されているように、上記の上面用および下面用電熱
器の電源を人手により入切り操作することに対して、上
面用および下面用電熱器の上限温度を規制し、予め設定
した所定の温度内で加熱できるように電源を入切制御す
る温度差制御装置を設けた乗客コンベア用移動手摺の加
熱加圧装置が提案されている。
【0008】さらに、特開平7−10451公報に記載
されているように、乗客コンベア用移動手摺1を挟圧す
る上部金型5および下部金型6に加熱電熱器7、8を内
蔵するのに加えて、上部金型5に嵌合して移動手摺1の
内側に挿入される中金型12にも他の電熱器13を設け
た乗客コンベア用移動手摺の加熱加圧装置が提案されて
いる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の移動手摺1の加熱加圧装置では、加硫釜11内
の移動手摺1近傍の内部温度を一方の端面A、接合面
B、C、および他方の端面Dの各部で任意の時間経過後
に測定した例として、図8に示すように、加硫上限温度
T1、加硫下限温度T2、既加硫物の再加硫限界温度T
3に対して、加硫釜11内の両端部で既加硫部3aが再
加硫限界温度T3を超えた温度部位14、15を生じて
いた。なお、図7に示すように、加硫釜11の長手方向
の両端面をそれぞれA、Dとし、既加硫部3aと未加硫
部3bとの接合面をそれぞれB、Cとしてある。
【0010】上述した温度部位14、15では、未加硫
部3bと既加硫部3aとの接合する接合線が化粧ゴム3
表面で生じたり、既加硫部3aの溶融して締結具9によ
る加圧状態がゆるむので、この締結具9を手動で増締め
することにより加圧するため、この加圧が不均一な状態
になりやすく、特に、簡易加硫されている部分に気泡が
残留し、化粧ゴム3表面のざらつきを生じてしまう不具
合があった。このような不具合が生じた場合、再度、加
硫成型を行い補修する必要があった。そのため、従来、
移動手摺の加硫成型では補修を含めて数回実施しなくて
はならず、作業時間が膨大であった。
【0011】また、上記のように既加硫部3aの端部で
は再加硫限界温度T3を越えることから熱ストレスを受
けやすく、化粧ゴム3で屈曲を経年的に繰り返し使用す
ると、上記の熱ストレスを受けた既加硫部3aからなる
化粧ゴム3部分に亀裂が生じる不具合が発生していた。
【0012】本発明はこのような従来技術における実情
に鑑みてなされたもので、その目的は、移動手摺を1回
での加硫成型できるとともに、移動手摺の既加硫部に加
わる熱ストレスを抑制することのできる乗客コンベア用
移動手摺の加熱加圧装置および加熱加圧方法を提供する
ことにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の請求項1に係る発明は、無端状に形成され
る乗客コンベアの移動手摺を上部金型および下部金型で
挟み込む押圧装置を有し、上記金型に内蔵した加熱電熱
器で加硫成型する乗客コンベア用移動手摺の加熱加圧装
置において、上記加熱電熱器を、上記加熱加圧装置の長
手方向に沿って順次配列され、加熱温度をそれぞれ可変
できる複数の電熱器に分轄した構成にしてある。さら
に、本発明の請求項2に係る発明は、上記加熱加圧装置
の長手方向の中央部およびその近傍に、上記移動手摺の
未加硫部を配置するとともに、上記加熱加圧装置の長手
方向の両端部に、上記移動手摺の既加硫部を配置し、こ
れらの未加硫部と既加硫部との接合面から上記長手方向
の端面に向けて加熱温度を下げた構成になっている。
【0014】このように構成した本発明の請求項1、2
に係る発明では、加熱加圧装置の長手方向に沿って順次
配列され、加熱温度をそれぞれ可変できる複数の電熱器
により、移動手摺の未加硫部には加硫用ゴムの加硫に必
要な比較的高い温度で加熱するとともに、移動手摺の既
加硫部にはゴム組成に変化を与えない程度の比較的低い
温度を加熱する。これにより、移動手摺の既加硫部にて
化粧ゴム面の凹凸を発生せず、化粧ゴムの仕上げ補正を
する必要がないため、移動手摺を1回での加硫成型でき
る。また、移動手摺の既加硫部に加わる熱ストレスを抑
制できる。
【0015】また、本発明の請求項3に係る発明は、請
求項1に係る発明において、上記押圧装置の押し圧力を
一定に保つ構成にしてあり、さらに、本発明の請求項4
に係る発明は、請求項1に係る発明において、流体を介
して駆動され、上記一定の押し圧力で上記上部金型およ
び下部金型を押圧する押圧装置を備えた構成にしてあ
る。
【0016】このように構成した本発明の請求項3、4
に係る発明では、移動手摺の未加硫部を押圧装置により
押し圧力を一定で押圧するので、加熱により溶融した未
加硫部の表面とその表面に接触する金型の接触面に間隙
の余裕を与えず、気泡の残留を抑制して化粧ゴム表面の
ざらつきを防止できる。これによって、化粧ゴムの仕上
げ補正をする必要がなくて済む。
【0017】また、本発明の請求項5に係る発明は、無
端状に形成される乗客コンベアの移動手摺を上部金型お
よび下部金型で挟み込む押圧装置を有し、上記金型に内
蔵した加熱電熱器で加硫成型する乗客コンベア用移動手
摺の加熱加圧方法において、上記加熱加圧装置の長手方
向の中央部およびその近傍に上記移動手摺の未加硫部を
配置するとともに、上記長手方向の両端部に上記移動手
摺の既加硫部を配置し、この既加硫部の配置されている
上記長手方向の両端近傍に、冷却用液体含浸布を巻いた
後、上記加熱電熱器を作動させる構成にしてあり、さら
に、本発明の請求項6に係る発明は、上記加熱加圧装置
の長手方向の中央部およびその近傍に上記移動手摺の未
加硫部を配置するとともに、上記長手方向の両端部に上
記移動手摺の既加硫部を配置し、この既加硫部の配置さ
れている上記長手方向の両端近傍に、クリ−ム状の気化
剤を塗布した後、上記加熱電熱器を作動させる構成にし
てある。
【0018】このように構成した本発明の請求項5、6
に係る発明では、加熱電熱器の加熱温度を制御するので
はなく、冷却用液体または気化剤により加熱加圧装置の
長手方向の両端部の金型自体の温度を下げ、すなわち既
加硫部の温度を再溶融限界温度以下に保つことができ、
既加硫部の熱変形や熱ストレスを防止できる。これによ
って、化粧ゴムの経年的な熱ストレスによる劣化は防止
でき、移動手摺の使用寿命を伸ばせるとともに、化粧ゴ
ムの仕上げ補正をする必要がないため、移動手摺を1回
での加硫成型できる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の加熱加圧装置およ
び加熱加圧方法の実施の形態を図に基づいて説明する。
【0020】図1は本発明の第1の実施形態に係る乗客
コンベア用移動手摺の加熱加圧装置を長手方向に沿って
示す縦断面図、図2は図1の加熱加圧装置内の温度分布
図である。
【0021】なお、図1、図2において前述した図5〜
図8に示すものと同等のものには同一符号を付してあ
る。さらに、図2の横軸は図1の加熱加圧装置16の長
手方向の位置を示すものであり、縦軸は加熱加圧装置1
6の内部温度を示し、図8と同様に化粧ゴム3の加硫上
限温度をT1、加硫下限温度をT2とし、化粧ゴム3の
再溶融限界温度をT3として示した。
【0022】図1に示す本実施形態の加熱加圧装置16
では、上部金型5に内蔵した加熱電熱器7が、加熱加圧
装置16の長手方向に沿って順次配列され、加熱温度を
それぞれ可変できる複数の電熱器7a〜7eに分轄され
ている。これらのうち、低加熱用電熱器7a、7eは加
熱加圧装置16の長手方向の両端部に配置され、中温度
用電熱器7b、7dは低加熱用電熱器7a、7eより中
央部寄りに配置され、加硫温度用電熱器7cは加熱加圧
装置16の長手方向の中央部およびその近傍に配置され
ている。同様に、下部金型6に内蔵した加熱電熱器8
も、加熱加圧装置16の長手方向に沿って順次配列さ
れ、加熱温度をそれぞれ可変できる複数の電熱器8a〜
8eに分轄されている。これによって、上記の加熱電熱
器7、8をそれぞれ分轄して加硫温度用、中温用、低温
用として3段階の加熱方式とし、移動手摺1の既加硫部
3aおよび未加硫部3bの接合面Bから長手方向の端面
A、および他の接合面Cから長手方向の他の端面Dに向
けてそれぞれ加熱温度を下げるようになっている。
【0023】この第1の実施形態にあっては、未加硫の
化粧ゴムを帆布2共に移動手摺1の形状に成型する際、
加熱加圧装置16内の下部金型6の中心位置に、未加硫
の帆布2が縫合されている移動手摺1の未加硫部3bの
中心を置き、その後、未加硫の化粧ゴムを載せ、この移
動手摺1に上部金型5を載せた後、上部金型および下部
金型6を図示しない複数個の締結具で締め上げて移動手
摺1を加圧し、この状態で各電熱器7a〜7e、8a〜
8eをそれぞれ所定温度で加熱させる。
【0024】その結果、接合面B、C間の中央部分が加
硫温度用電熱器7c、8cで加熱されるので、図2に示
すように化粧ゴム3の再溶融限界温度T3を越えて未加
硫部3bが溶融して成形されるとともに、接合面B、D
では既加硫部3aおよび未加硫部3bの化粧ゴム3同士
が混融して均一性が得られる。同時に、端面Aおよび接
合面B間の部分が低温用電熱器7a、8aと中温用電熱
器7b、8bとで加熱され、同様に、他の接合面Cおよ
び端面D間の部分が中温用電熱器7d、8dと低温用電
熱器7e、8eとで加熱されるので化粧ゴム3の再溶融
限界温度T3よりほぼ低く保たれている。このとき、接
合面B、Cより外側の部分で溶融温度T3を若干、超え
た温度部位17、18を生じているが、これらの温度部
位17、18は比較的小さい。
【0025】このように構成した第1の実施形態では、
加熱加圧装置16の長手方向の両端部に位置する既加硫
部3aにはゴム組成に変化を与えない程度の比較的低い
温度で加熱するので、既加硫部3bにて化粧ゴム3面の
凹凸を発生せず、化粧ゴム3の仕上げ補正をする必要が
ないため、移動手摺1を1回での加硫成型できる。ま
た、移動手摺1の既加硫部3bに加わる熱ストレスを抑
制できる。
【0026】なお、上記第1の実施形態では、加熱電熱
器7、8の加熱により上部金型5および下部金型6の締
結具が膨張することに伴って図示しない締結具の締結力
は低下するので、所定の押し圧力に保つため、各締結具
の増締めを行なう。しかしながら、接合面B、Cより外
側の部分では加硫成型の必要がないため押圧する必要が
ない。また、接合面B、Cより外側の部分で再溶融限界
温度T3を超える部位17、18の占める率は比較的低
いので、加熱加圧による加硫成型後の接合線および凹凸
が生じることはない。
【0027】図3は本発明の第2の実施形態に係る加熱
加圧装置の説明図である。なお、図3において前述した
図1、図2、図5〜図8に示すものと同等のものには同
一符号を付してある。
【0028】図3に示す本実施形態の加熱加圧装置19
は、前述した図1に示すものと比べて、流体を介して駆
動され、一定の押し圧力で上部金型5および下部金型6
を押圧する押圧装置20を備えた点が異なっており、そ
の他の構成は基本的に同様である。
【0029】押圧装置20は、上枠21および下枠22
と、これらの上枠21および下枠22を連結する柱23
と、上枠21に取付けられる加圧ジャッキ24と、この
加圧ジャッキ24に圧力流体を供給する所定圧力発生部
25とより構成されており、加圧ジャッキ24のシリン
ダ26が上枠21に固定され、プランジャ27が下枠2
2に向かって伸縮する。
【0030】この第2の実施形態にあっては、未加硫の
移動手摺1を加熱加圧装置19の金型5、6にはさみ込
んで締結具9およびナット10で締結した後、押圧装置
20の上枠21と下枠22間に金型5、6を設けて、上
部金型5の上面5aと下部金型6の下面6aを水平に配
置し、上部金型5の上面5a上に圧力補助材28を載置
する。次いで、所定圧力発生部25の作動によりプラン
ジャ27を下枠22に向かって伸長させ、圧力補助材2
8を介して押圧することによって金型5、6は一定の押
し圧力で加圧される。
【0031】このように構成した第2の実施形態では、
加熱加圧装置19の加熱により化粧ゴム3の未加硫部3
bが流動すると、上部金型5が沈降して締結具9の締結
力が緩むので、上部金型5が沈降した分、プランジャ2
6は随時、伸長して金型5、6を介して化粧ゴム3に一
定の押し圧力を付与する。そのため、加熱により溶融し
た未加硫部3b表面とその表面に接触する金型5、6の
接触面に間隙の余裕を与えず、気泡発生を生じさせない
ため、加硫後の化粧ゴム3の表面仕上がりを良好にする
ことができる。
【0032】なお、この第2の実施形態では、図3に示
すように中金型12に、必要に応じて複数個の電熱器1
3を設けることもできる。
【0033】図4は本発明の第3の実施形態に係る加熱
加圧方法を説明する斜視図である。なお、図4において
前述した図1〜図3、図5〜図8に示すものと同等のも
のには同一符号を付してある。
【0034】図4に示す本実施形態の加熱加圧方法で
は、加熱加圧装置29が長手方向に均一に加熱する加熱
電熱器7、8を備えている場合、冷却用液体を含浸した
布30を用いるようになっている。
【0035】この第3の実施形態の加熱加圧方法にあっ
ては、冷却用液体を含浸した布30を加熱加圧装置29
の長手方向の両端部に巻き、この冷却用液体の気化熱で
金型5、6の表面温度を下げることで長手方向の両端部
の既加硫部3aの温度が再溶融限界温度T3以下となる
ので、加硫成型後の既加硫部3aに接合線や凹凸が生じ
ることはない。また、既加硫部3aで熱劣化を生じさせ
ないため、移動手摺1の使用寿命の延命化も図れる。
【0036】なお、この第3の実施形態の加熱加圧方法
では、冷却用液体を含浸した布30を用いるようにした
が、本発明はこれに限らず、クリ−ム状の気化剤31、
例えば、カナダNochar社製のS320やE112
等の気化剤を金型5、6に塗布することにより、冷却用
液体を含浸した布30を巻き付ける冷却効果以上の効果
を得られる。さらに、上述した冷却用の液体を含浸させ
た布30を巻くものでは、液体を気化させて効果を得る
もの大量の液体が必要となり、図示しない乗客コンベア
の踏板上で加硫成型するには、液体の漏れによる機器へ
の影響および液自体の確保、管理が必要であり、現場で
の作業性が懸念されるが、クリ−ム状の気化剤31を用
いれば、これらの不具合を避けることができる。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の請求項
1、2に係わる乗客コンベア用移動手摺の加熱加圧装置
では、加熱温度をそれぞれ可変できる複数の電熱器を加
熱加圧装置の長手方向に沿って順次配列したので、移動
手摺の既加硫部に対する加熱温度を下げることができ、
従来のように移動手摺の既加硫部と加硫部の接合面で接
合線が生じたり、既加硫部が再溶融して凹凸を生じるこ
とがなく、補修を要せずに移動手摺を1回で加硫成型で
きる。また、移動手摺の既加硫部に加わる熱ストレスを
抑制できる。したがって、移動手摺の加硫成型を行なう
際の作業効率および移動手摺の使用寿命を向上できると
いう効果がある。
【0038】また、本発明の請求項3、4に係わる乗客
コンベア用移動手摺の加熱加圧装置では、化粧ゴムの未
加硫部の溶融に伴い金型が緩んだ分、押圧装置により金
型を介して化粧ゴムを一定の押し圧力を加圧するため、
溶融した未加硫部表面とその表面に接触する金型の接触
面に間隙の余裕を与えず、気泡発生を生じさせない。し
たがって、加硫後の化粧ゴムの表面仕上がりを良好にす
ることができるという効果がある。
【0039】また、本発明の請求項5、6に係わる乗客
コンベア用移動手摺の加熱加圧方法では、移動手摺の既
加硫部の配置されている長手方向の両端近傍に、冷却用
液体含浸布またはクリ−ム状の気化剤を巻くので、長手
方向の両端部の既加硫部の温度が再溶融限界温度以下と
なり、加硫成型後の既加硫部に接合線や凹凸が生じるこ
とはない。また、既加硫部に加わる熱ストレスを抑制で
きる。したがって、移動手摺の加硫成型を行なう際の作
業効率および移動手摺の使用寿命を向上できるという効
果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る乗客コンベア用
移動手摺の加熱加圧装置を長手方向に沿って示す縦断面
図である。
【図2】図1の加熱加圧装置内の温度分布図である。
【図3】本発明の第2の実施形態に係る加熱加圧装置の
説明図である。
【図4】本発明の第3の実施形態に係る加熱加圧方法を
説明する斜視図である。
【図5】一般的な乗客コンベア用移動手摺の構成を説明
図である。
【図6】従来の加熱加圧装置の縦断面図である。
【図7】図6の加熱加圧装置を長手方向に沿って示す縦
断面図である。
【図8】従来の加熱加圧装置内の温度分布図である。
【符号の説明】
1 移動手摺 3 化粧ゴム 3a 既加硫部 3b 未加硫部 5 上部金型 6 下部金型 7、8 加熱電熱器 7a、8a 低加熱用電熱器 7b、8b 中温度用電熱器 7c、8c 加硫温度用電熱器 7d、8d 中温度用電熱器 7e、8e 低加熱用電熱器 9 締結具 10 ナット 12 中金型 13 電熱器 16 加熱加圧装置 19 加熱加圧装置 20 押圧装置 29 加熱加圧装置 30 冷却用液体を含浸した布 31 気化剤
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田中舘 聡 東京都千代田区神田錦町1丁目6番地 株 式会社日立ビルシステム内 (72)発明者 谷田川 忠洋 東京都足立区中川4丁目16番29号 日立エ レベータテクノサービス株式会社内 Fターム(参考) 3F321 AA07 CF01 4F202 AA45 AG17 AH81 AK02 AK09 CA27 CB02 CC07 CN01 CN05 CN13 CN18 CN22 4F203 AA45 AG17 AH81 AK02 AK09 DA11 DB02 DC13 DK02 DM21 DM23 DN23

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 無端状に形成される乗客コンベアの移動
    手摺を上部金型および下部金型で挟み込む押圧装置を有
    し、上記金型に内蔵した加熱電熱器で加硫成型する乗客
    コンベア用移動手摺の加熱加圧装置において、 上記加熱電熱器を、上記加熱加圧装置の長手方向に沿っ
    て順次配列され、加熱温度をそれぞれ可変できる複数の
    電熱器に分轄したことを特徴とする乗客コンベアの移動
    手摺加熱加圧装置。
  2. 【請求項2】 上記加熱加圧装置の長手方向の中央部お
    よびその近傍に、上記移動手摺の未加硫部を配置すると
    ともに、上記加熱加圧装置の長手方向の両端部に、上記
    移動手摺の既加硫部を配置し、これらの未加硫部と既加
    硫部との接合面から上記長手方向の端面に向けて加熱温
    度を下げたことを特徴とする請求項1記載の乗客コンベ
    アの移動手摺加熱加圧装置。
  3. 【請求項3】 上記押圧装置の押し圧力を一定に保つよ
    うにしたことを特徴とする請求項1記載の乗客コンベア
    用移動手摺の加熱加圧装置。
  4. 【請求項4】 流体を介して駆動され、上記一定の押し
    圧力で上記上部金型および下部金型を押圧する押圧装置
    を備えたことを特徴とする請求項3記載の乗客コンベア
    用移動手摺の加熱加圧装置。
  5. 【請求項5】 無端状に形成される乗客コンベアの移動
    手摺を上部金型および下部金型で挟み込む押圧装置を有
    し、上記金型に内蔵した加熱電熱器で加硫成型する乗客
    コンベア用移動手摺の加熱加圧方法において、 上記加熱加圧装置の長手方向の中央部およびその近傍に
    上記移動手摺の未加硫部を配置するとともに、上記長手
    方向の両端部に上記移動手摺の既加硫部を配置し、この
    既加硫部の配置されている上記長手方向の両端近傍に、
    冷却用液体含浸布を巻いた後、上記加熱電熱器を作動さ
    せるようにしたことを特徴とする乗客コンベア用移動手
    摺の加熱加圧方法。
  6. 【請求項6】 無端状に形成される乗客コンベアの移動
    手摺を上部金型および下部金型で挟み込む押圧装置を有
    し、上記金型に内蔵した加熱電熱器で加硫成型する乗客
    コンベア用移動手摺の加熱加圧方法において、 上記加熱加圧装置の長手方向の中央部およびその近傍に
    上記移動手摺の未加硫部を配置するとともに、上記長手
    方向の両端部に上記移動手摺の既加硫部を配置し、この
    既加硫部の配置されている上記長手方向の両端近傍に、
    クリ−ム状の気化剤を塗布した後、上記加熱電熱器を作
    動させるようにしたことを特徴とする乗客コンベア用移
    動手摺の加熱加圧方法。
JP11105437A 1999-04-13 1999-04-13 乗客コンベア用移動手摺の加熱加圧装置および加熱加圧方法 Pending JP2000289027A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11105437A JP2000289027A (ja) 1999-04-13 1999-04-13 乗客コンベア用移動手摺の加熱加圧装置および加熱加圧方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11105437A JP2000289027A (ja) 1999-04-13 1999-04-13 乗客コンベア用移動手摺の加熱加圧装置および加熱加圧方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000289027A true JP2000289027A (ja) 2000-10-17

Family

ID=14407581

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11105437A Pending JP2000289027A (ja) 1999-04-13 1999-04-13 乗客コンベア用移動手摺の加熱加圧装置および加熱加圧方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000289027A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007070052A (ja) * 2005-09-07 2007-03-22 Mitsubishi Electric Building Techno Service Co Ltd 乗客コンベア用移動手摺及びその接続方法
US7389866B2 (en) 2004-11-30 2008-06-24 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha Device and method for repairing moving handrail of passenger conveyor
JP2008201514A (ja) * 2007-02-19 2008-09-04 Hitachi Building Systems Co Ltd 乗客コンベア用移動手摺の帆布補修釜
CN113955617A (zh) * 2021-10-11 2022-01-21 上海三菱电梯有限公司 自动扶梯用的扶手控温装置

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7389866B2 (en) 2004-11-30 2008-06-24 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha Device and method for repairing moving handrail of passenger conveyor
JP2007070052A (ja) * 2005-09-07 2007-03-22 Mitsubishi Electric Building Techno Service Co Ltd 乗客コンベア用移動手摺及びその接続方法
JP2008201514A (ja) * 2007-02-19 2008-09-04 Hitachi Building Systems Co Ltd 乗客コンベア用移動手摺の帆布補修釜
CN113955617A (zh) * 2021-10-11 2022-01-21 上海三菱电梯有限公司 自动扶梯用的扶手控温装置
CN113955617B (zh) * 2021-10-11 2024-03-08 上海三菱电梯有限公司 自动扶梯用的扶手控温装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR20150027557A (ko) 전기 직접 가열 방식을 이용하는 블랭크 성형장치 및 이를 이용한 제조방법
JP2000289027A (ja) 乗客コンベア用移動手摺の加熱加圧装置および加熱加圧方法
KR101696080B1 (ko) 프레스 성형장치 및 이를 이용한 성형방법
JP4647423B2 (ja) 乗客コンベア用移動手摺の加熱加圧装置及びその接続方法
US7824593B2 (en) Method of manufacturing moving handrail for passenger conveyor
JP3137150U (ja) 光学レンズの製造に用いる冷却水路を具えたプラスチック成型金型
CN106182574A (zh) 模内成型装置及方法
KR20160115070A (ko) 전기 직접 가열 방식을 이용하는 블랭크 제조장치
KR101228437B1 (ko) Ptc를 적용한 가열부와 열전소자를 적용한 냉각부를 동시에 구비한 프레스 금형장치
KR101192577B1 (ko) 열융착장치
KR20010113120A (ko) 유도가열을 이용한 이브에이재질의 신발중창 제조방법
JP3965858B2 (ja) 乗客コンベア移動手摺の加熱加圧装置
JPH11246162A (ja) エスカレータのハンドレール用補修釜
BR0101475A (pt) Processo de conformação para um agregado defibras, agregado de fibras, e, aparelho formadorde agregado de fibras
CN209176293U (zh) 一种夹芯结构生产设备
JP5022730B2 (ja) 乗客コンベア用移動手摺の帆布補修釜
CN106103064A (zh) 用于紧固轮胎模块的装配设备
JP2000351570A (ja) 乗客コンベア移動手摺の予備成形装置および予備成形方法
KR20010105796A (ko) 바닥에 돌기를 지니는 매트 및 그 제조방법과 그 제조장치
KR102339428B1 (ko) 포밍장치
JP2012020512A (ja) トレッド加硫装置
JP3843773B2 (ja) 型内被覆成形用金型および型内被覆成形方法
CN207720263U (zh) 一种手机摄像头镜头组装半自动预热设备
KR200179468Y1 (ko) 재생타이어 성형용 금형
JP2001039663A (ja) 乗客コンベア移動手すり用の熱転写シート貼付け装置