JP2000287295A - 信号処理装置 - Google Patents

信号処理装置

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JP2000287295A
JP2000287295A JP11340074A JP34007499A JP2000287295A JP 2000287295 A JP2000287295 A JP 2000287295A JP 11340074 A JP11340074 A JP 11340074A JP 34007499 A JP34007499 A JP 34007499A JP 2000287295 A JP2000287295 A JP 2000287295A
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JP
Japan
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signal
microphone element
microphone
output
unit
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JP11340074A
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English (en)
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Tetsuya Wakui
哲也 涌井
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Canon Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 音源以外からのノイズを拾うことなく、ステ
レオ感の高い音声信号を得ることが可能な信号処理装置
を提供する。 【解決手段】 第1及び第2のマイクエレメント20
1,202を結ぶ線と第3及び第4のマイクエレメント
203,204を結ぶ線とが交差するように配置された
第1〜第4の無指向性マイクエレメントを有するマイク
ロフォン部と、第1及び第2のマイクエレメントの出力
音声信号を合成して第1のチャンネルの音声信号を生成
する第1の合成回路303と、第3及び第4のマイクエ
レメントの出力音声信号を合成して第2のチャンネルの
音声信号を生成する第2の合成回路308とを具備し
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、音声信号を処理す
る信号処理装置に関し、特には、マイクロフォンにより
得られた信号を処理する信号処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、マイクロフォンから得られた
音声信号を処理してステレオ音声信号を得る信号処理装
置が知られている。
【0003】この種の信号処理装置のうち、無指向性マ
イクエレメントを2個使用するものが知られている。こ
の場合、図34に示すように、マイクエレメント120
1とマイクエレメント1202とを、音源方向(図中矢
印A方向)に対して直交する直線L上にそれぞれ配置し
ている。これら各マイクエレメント1201,1202
からの出力信号は、そのままではステレオ感に乏しいた
め、図35に示すような補正回路を用いて音の広がり感
を得ていた。
【0004】図35は、図34に示すマイクエレメント
1201,1202からの音声信号を補正する補正回路
の構成を示すブロック図であり、同図において、130
1は入力端子で、図34に示すマイクエレメント120
1の出力信号が入力する。1302は入力端子で、図3
4に示すマイクエレメント1202の出力信号が入力す
る。1303,1304は合成回路、1305,130
6は遅延回路、1307,1308は出力端子である。
【0005】図35に示す補正回路では、マイクエレメ
ント1201の出力信号に対して、マイクエレメント1
202の出力信号を遅延回路1306によって遅延さ
せ、合成回路1303でマイクエレメント1201の出
力信号から遅延回路1306の出力信号を減算する。こ
の結果、出力端子1307から出力される出力信号は、
左方向の感度が下がり、同様に出力端子1308から出
力される出力信号は、右方向の感度が下がり、指向性を
得ていた。
【0006】図36は、図35の出力端子1307,1
308からの出力信号の感度特性、いわゆるポーラパタ
ーンを示したもので、同図において、“0deg”が音
源方向、“90deg”が左方向、“270deg”が
右方向をそれぞれ示している。また、同心円状の線は感
度を示し、本図においては、10dB刻みで示してい
る。
【0007】図37は、図36の左チャンネルのみを表
示したものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、図36のポー
ラパターンが示すように、図34及び図35の構成で
は、正面の感度が下がり、いわゆる中抜け現象が起きて
いる。従って、中抜け現象と広がり感とのバランスで特
性を決定する制約上、どちらも満足のいく特性が得れな
かった。つまり、十分なステレオ感を得るために2個の
マイクエレメント1201,1202の配置間隔を十分
にとる必要があり、小型化とステレオ感との両立ができ
なかった。
【0009】また、音源方向とその反対方向との特性が
互いに同じになるため、背面方向の音源の音を排除する
能力に乏しく、背面方向の音源の音を排除する必要があ
る場合には、不都合となっていた。
【0010】また、図35の構成とは異なる他の従来構
成として、図38に示すように、単一指向性のマイクエ
レメント1401,1402を2個使用し、これら2個
の単一指向性のマイクエレメント1401,1402を
ある角度(指向軸角度)θで配置する構成も考えられて
いる。これは、左右の集音特性の差を利用してステレオ
感を得る方法である。このとき、左右のマイクエレメン
ト1401,1402が作る挟角θは所望のステレオ感
に基づいて決定する。一般に、この角度は45度から1
20度の範囲で設定される。
【0011】このように単一指向性のマイクエレメント
1401,1402を用いることで、左右それぞれのマ
イクエレメント1401,1402の音源方向(図中矢
印A方向)についての感度を高く、背面方向の感度を音
源方向に比べて低くすることができる。
【0012】しかし、図38に示した単一指向性のマイ
クエレメント1401,1402は、図34に示した無
指向性のマイクエレメント1201,1202に比べて
中抜け現象の影響は少ないものの、マイクエレメント1
401,1402自体が高価になってしまう。また、2
個のマイクエレメント1401,1402の挟角θは、
そのステレオ感により決定されるため、例えば、このよ
うなマイクエレメント1401,1402の構成をカム
コーダ(カメラ一体型デジタルVTR:ビデオテープレ
コーダ)等に適用した場合、マイクエレメント140
1,1402の配置により設計の自由度が低くなり、ま
た、小型化も困難であった。
【0013】更に、これら従来の構成では、音源の背面
の特定の方向からの音声レベルを減衰させることができ
なかった。
【0014】本発明は上述した従来技術の問題点に鑑み
てなされたものであり、その目的とするところは、正面
感度を犠牲にすることなく、音の左右の広がり感のある
音声信号を得ることである。
【0015】また、本発明の他の目的は、高価で振動や
風に弱い単一指向性マイクエレメントを用いなくても、
これらマイクエレメントと同等の特性を得ることを可能
とすることである。
【0016】更に、本発明の更に他の目的は、不要な音
の排除能力を高めることができ、しかも小型化等の形状
に制約がある場合でも、これに容易に適応可能とし、設
計の自由度の向上を図ることである。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の請求項1記載の信号処理装置は、第1のマイ
クエレメントと第2のマイクエレメントとを結ぶ線と第
3のマイクエレメントと第4のマイクエレメントとを結
ぶ線とが交差するように配置された第1、第2、第3、
第4の4個の無指向性マイクエレメントを有するマイク
ロフォン部と、前記第1のマイクエレメントの出力音声
信号と前記第2のマイクエレメントの出力音声信号とを
合成して第1のチャンネルの音声信号を生成する第1の
合成手段と、前記第3のマイクエレメントの出力音声信
号と前記第4のマイクエレメントの出力音声信号とを合
成して第2のチャンネルの音声信号を生成する第2の合
成手段とを具備したことを特徴とする。
【0018】また、上記目的を達成するために本発明の
請求項2記載の信号処理装置は、請求項1記載の信号処
理装置において、前記第1のチャンネルの音声信号はス
テレオ音声の左チャンネルを示し、前記第2のチャンネ
ルの音声信号はステレオ音声の右チャンネルを示すこと
を特徴とする。
【0019】また、上記目的を達成するために本発明の
請求項3記載の信号処理装置は、請求項1記載の信号処
理装置において、前記第1のマイクエレメントの出力音
声信号を遅延して前記第1の合成手段に出力する第1の
遅延手段と、前記第4のマイクエレメントの出力音声信
号を遅延して前記第2の合成手段に出力する第2の遅延
手段とを具備したことを特徴とする。
【0020】また、上記目的を達成するために本発明の
請求項4記載の信号処理装置は、請求項3記載の信号処
理装置において、前記第1の遅延手段と前記第2の遅延
手段はそれぞれローパスフィルタからなり、前記第1の
遅延手段と前記第2の遅延手段のローパスフィルタは互
いに同様の特性を有することを特徴とする。
【0021】また、上記目的を達成するために本発明の
請求項5記載の信号処理装置は、請求項3記載の信号処
理装置において、前記第1の遅延手段と前記第2の遅延
手段はそれぞれローパスフィルタからなり、前記第1の
遅延手段と前記第2の遅延手段のローパスフィルタは互
いに異なる特性を有することを特徴とする。
【0022】また、上記目的を達成するために本発明の
請求項6記載の信号処理装置は、請求項5記載の信号処
理装置において、所定の角度からの入力音声に対する前
記第1のチャンネルと前記第2のチャンネルの感度が共
にヌルポイントとなるように前記第1の遅延手段と前記
第2遅延手段のローパスフィルタの特性が設定されてい
ることを特徴とする。
【0023】また、上記目的を達成するために本発明の
請求項7記載の信号処理装置は、請求項6記載の信号処
理装置において、前記第1のチャンネルの音声信号と前
記第2のチャンネルの音声信号とを記録媒体に記録する
記録手段と、前記記録媒体を搬送する搬送手段とを具備
し、前記所定の角度とは、前記マイクロフォン部に対す
る前記搬送手段の位置に応じた角度であることを特徴と
する。
【0024】また、上記目的を達成するために本発明の
請求項8記載の信号処理装置は、請求項3記載の信号処
理装置において、前記第1の遅延手段は、前記第1のマ
イクエレメントからの出力音声信号をデジタル信号に変
換する第1の変換手段と、前記第1の変換手段からの出
力を記憶する第1のメモリとを有し、前記第1の合成手
段は、前記第1のメモリからの出力と前記第2のマイク
エレメントからの出力信号とを合成し、前記第2の遅延
手段は、前記第4のマイクエレメントからの出力音声信
号をデジタル信号に変換する第2の変換手段と、前記第
2の変換手段からの出力を記憶する第2のメモリとを有
し、前記第2の合成手段は、前記第2のメモリからの出
力と前記第3のマイクエレメントからの出力信号とを合
成することを特徴とする。
【0025】また、上記目的を達成するために本発明の
請求項9記載の信号処理装置は、請求項1記載の信号処
理装置において、前記第2のマイクエレメントと前記第
3のマイクエレメントは、それぞれ前記第1のマイクエ
レメントと前記第4のマイクエレメントよりも音源に対
して前方に配置されていることを特徴とする。
【0026】また、上記目的を達成するために本発明の
請求項10記載の信号処理装置は、請求項1記載の信号
処理装置において、撮像手段と、前記第1のチャンネル
の音声信号と前記第2のチャンネルの音声信号と共に前
記撮像手段からの音声信号を記録媒体に記録する記録手
段とを具備し、前記マイクロフォン部は装置本体上の前
記撮像手段の近傍に設けられていることを特徴とする。
【0027】また、上記目的を達成するために本発明の
請求項11記載の信号処理装置は、第1のマイクエレメ
ントと第2のマイクエレメントとを結ぶ線と第1のマイ
クエレメントと第3のマイクエレメントとを結ぶ線とが
交差するように配置された第1、第2、第3の3個の無
指向性マイクエレメントを有するマイクロフォン部と、
前記第1のマイクエレメントの出力音声信号を遅延する
第1の遅延手段と、前記第1のマイクエレメントの出力
音声信号を遅延する第2の遅延手段と、前記第1の遅延
手段の出力と前記第2のマイクエレメントの出力音声信
号とを合成して第1のチャンネルの音声信号を生成する
第1の合成手段と、前記第2の遅延手段の出力と前記第
3のマイクエレメントの出力音声信号とを合成して第2
のチャンネルの音声信号を生成する第2の合成手段とを
具備したことを特徴とする。
【0028】また、上記目的を達成するために本発明の
請求項12記載の信号処理装置は、請求項11記載の信
号処理装置において、前記第1のチャンネルの音声信号
はステレオ音声の左チャンネルを示し、前記第2のチャ
ンネルの音声信号はステレオ音声の右チャンネルを示す
ことを特徴とする。
【0029】また、上記目的を達成するために本発明の
請求項13記載の信号処理装置は、請求項11記載の信
号処理装置において、前記第1の遅延手段は第1のロー
パスフィルタを含み、前記第2の遅延手段は第2のロー
パスフィルタを含み、前記第1のローパスフィルタの特
性と前記第2のローパスフィルタの特性が互いに異なる
ことを特徴とする。
【0030】また、上記目的を達成するために本発明の
請求項14記載の信号処理装置は、請求項13記載の信
号処理装置において、所定の角度からの入力音声に対す
る前記第1のチャンネルと前記第2のチャンネルの感度
が共にヌルポイントとなるように前記第1のローパスフ
ィルタと前記第2のローパスフィルタの特性が設定され
ていることを特徴とする。
【0031】また、上記目的を達成するために本発明の
請求項15記載の信号処理装置は、請求項14記載の信
号処理装置において、前記第1のチャンネルの音声信号
と前記第2のチャンネルの音声信号とを記録媒体に記録
する記録手段と、前記記録媒体を搬送する搬送手段とを
具備し、前記所定の角度とは、前記マイクロフォン部に
対する前記搬送手段の位置に応じた角度であることを特
徴とする。
【0032】また、上記目的を達成するために本発明の
請求項16記載の信号処理装置は、請求項11記載の信
号処理装置において、前記第2のマイクエレメントと前
記第3のマイクエレメントは、それぞれ音源に対して前
記第1のマイクエレメントよりも前方に配置されている
ことを特徴とする。
【0033】また、上記目的を達成するために本発明の
請求項17記載の信号処理装置は、請求項16記載の信
号処理装置において、前記第1のマイクエレメントと前
記第2のマイクエレメントとの間の距離L1と前記第1
のマイクエレメントと前記第3のマイクエレメントとの
間の距離L2とは互いに等しいことを特徴とする。
【0034】また、上記目的を達成するために本発明の
請求項18記載の信号処理装置は、請求項16記載の信
号処理装置において、前記第1のマイクエレメントと前
記第2のマイクエレメントとの間の距離L1と前記第1
のマイクエレメントと前記第3のマイクエレメントとの
間の距離L2とが互いに異なることを特徴とする。
【0035】また、上記目的を達成するために本発明の
請求項19記載の信号処理装置は、第1のマイクエレメ
ントと第2のマイクエレメントとを結ぶ線と第1のマイ
クエレメントと第3のマイクエレメントとを結ぶ線とが
交差するように配置された第1、第2、第3の3個の無
指向性マイクエレメントを有するマイクロフォン部と、
前記第1のマイクエレメントの出力音声信号を遅延する
第1の遅延手段と、前記第3のマイクエレメントの出力
音声信号を遅延する第2の遅延手段と、前記第1の遅延
手段の出力と前記第2のマイクエレメントの出力音声信
号とを合成して第1のチャンネルの音声信号を生成する
第1の合成手段と、前記第2の遅延手段の出力と前記第
1のマイクエレメントの出力音声信号とを合成して第2
のチャンネルの音声信号を生成する第2の合成手段とを
具備したことを特徴とする。
【0036】また、上記目的を達成するために本発明の
請求項20記載の信号処理装置は、請求項19記載の信
号処理装置において、前記第1のチャンネルの音声信号
はステレオ音声の左チャンネルを示し、前記第2のチャ
ンネルの音声信号はステレオ音声の右チャンネルを示す
ことを特徴とする。
【0037】また、上記目的を達成するために本発明の
請求項21記載の信号処理装置は、請求項19記載の信
号処理装置において、前記第1の遅延手段は第1のロー
パスフィルタを含み、前記第2の遅延手段は第2のロー
パスフィルタを含み、前記第1のローパスフィルタの特
性と前記第2のローパスフィルタの特性が互いに異なる
ことを特徴とする。
【0038】また、上記目的を達成するために本発明の
請求項22記載の信号処理装置は、請求項21記載の信
号処理装置において、所定の角度からの入力音声に対す
る前記第1のチャンネルと前記第2のチャンネルの感度
が共にヌルポイントとなるように前記第1のローパスフ
ィルタと前記第2のローパスフィルタの特性が設定され
ていることを特徴とする。
【0039】また、上記目的を達成するために本発明の
請求項23記載の信号処理装置は、請求項22記載の信
号処理装置において、前記第1のチャンネルの音声信号
と前記第2のチャンネルの音声信号とを記録媒体に記録
する記録手段と、前記記録媒体を搬送する搬送手段とを
具備し、前記所定の角度とは、前記マイクロフォン部に
対する前記搬送手段の位置に応じた角度であることを特
徴とする。
【0040】また、上記目的を達成するために本発明の
請求項24記載の信号処理装置は、請求項19記載の信
号処理装置において、前記第2のマイクエレメントと前
記第3のマイクエレメントは、それぞれ音源に対して左
右のいずれか一方の側に配置され、前記第1のマイクエ
レメントは他方の側に配置されていることを特徴とす
る。
【0041】また、上記目的を達成するために本発明の
請求項25記載の信号処理装置は、撮像手段と、装置本
体上の前記撮像手段の近傍に配置されたマイクロフォン
部と、メカニズム部を有し且つ前記撮像手段により得ら
れた画像信号と前記マイクロフォン部により得られた音
声信号とを記録媒体に記録する記録手段とを具備し、前
記マイクロフォン部に対する前記メカニズム部の位置に
応じた角度にヌルポイントを有するように前記マイクロ
フォン部の感度特性が設定されていることを特徴とす
る。
【0042】また、上記目的を達成するために本発明の
請求項26記載の信号処理装置は、第1、第2、第3及
び第4の4個の無指向性マイクエレメントと、前記第1
のマイクエレメントの出力信号を遅延させる第1の遅延
手段と、前記第3のマイクエレメントの出力信号を遅延
させる第2の遅延手段と、前記第2のマイクエレメント
の出力信号と前記第1の遅延手段の出力信号とを合成す
る第1の合成手段と、前記第4のマイクエレメントの出
力信号と前記第2の遅延手段の出力信号とを合成する第
2の合成手段とを具備し、前記第1〜第4のマイクエレ
メントを、前記第1のマイクエレメントと前記第2のマ
イクエレメントを結ぶ直線と前記第3のマイクエレメン
トと前記第4のマイクエレメントを結ぶ直線とがある角
度を有するように配置し、前記第1の合成手段の出力信
号である第1の合成信号をステレオ信号の第1のチャン
ネル信号とし、前記第2の合成手段の出力信号である第
2の合成信号をステレオ信号の第2のチャンネル信号と
することを特徴とする。
【0043】また、上記目的を達成するために本発明の
請求項27記載の信号処理装置は、請求項26記載の信
号処理装置において、前記第1の遅延手段の特性と前記
第2の遅延手段の特性が互いに同じであることを特徴と
する。
【0044】また、上記目的を達成するために本発明の
請求項28記載の信号処理装置は、請求項26記載の信
号処理装置において、前記第1の遅延手段の特性と前記
第2の遅延手段の特性が互いに異なることを特徴とす
る。
【0045】また、上記目的を達成するために本発明の
請求項29記載の信号処理装置は、請求項26,27ま
たは28記載の信号処理装置において、前記第1及び第
2の遅延手段は、ローパスフィルタであることを特徴と
する。
【0046】また、上記目的を達成するために本発明の
請求項30記載の信号処理装置は、請求項26,27ま
たは28記載の信号処理装置において、前記第1及び第
2の遅延手段は、移送器であることを特徴とする。
【0047】また、上記目的を達成するために本発明の
請求項31記載の信号処理装置は、請求項26,27ま
たは28記載の信号処理装置において、前記第1及び第
2の遅延手段は、デジタル信号処理による遅延であるこ
とを特徴とする。
【0048】また、上記目的を達成するために本発明の
請求項32記載の信号処理装置は、第1、第2、第3及
び第4の4個の無指向性マイクエレメントと、前記第1
のマイクエレメントの出力信号をデジタル信号に変換す
る第1のA/Dコンバータと、前記第2のマイクエレメ
ントの出力信号をデジタル信号に変換する第2のA/D
コンバータと、前記第3のマイクエレメントの出力信号
をデジタル信号に変換する第3のA/Dコンバータと、
前記第4のマイクエレメントの出力信号をデジタル信号
に変換する第4のA/Dコンバータと、前記第1のA/
Dコンバータの出力信号を遅延させる第1の遅延手段
と、前記第3のA/Dコンバータの出力信号を遅延させ
る第2の遅延手段と、前記第2のA/Dコンバータの出
力信号と前記第1の遅延手段の出力信号とを合成する第
1の合成手段と、前記第4のA/Dコンバータの出力信
号と前記第2の遅延手段の出力信号とを合成する第2の
合成手段とを具備し、前記第1〜第4のマイクエレメン
トを、前記第1のマイクエレメントと前記第2のマイク
エレメントを結ぶ直線と前記第1のマイクエレメントと
前記第3のマイクエレメントを結ぶ直線とがある角度を
有するように配置し、前記第1の合成手段の出力信号で
ある第1の合成信号をステレオ信号の第1のチャンネル
信号とし、前記第2の合成手段の出力信号である第2の
合成信号をステレオ信号の第2のチャンネル信号とする
ことを特徴とする。
【0049】また、上記目的を達成するために本発明の
請求項33記載の信号処理装置は、請求項32記載の信
号処理装置において、前記第1及び第2の遅延手段は、
メモリであることを特徴とする。更に、上記目的を達成
するために本発明の請求項34記載の信号処理装置は、
請求項32記載の信号処理装置において、前記第1及び
第2の遅延手段は、シフトレジスタであることを特徴と
する。
【0050】
【発明の実施の形態】以下、本発明の各実施の形態を図
1〜図33に基づき説明する。
【0051】以下に説明する各実施の形態では、本発明
をビデオカメラ一体型デジタルVTR(ビデオカメラ一
体型デジタルビデオテープレコーダ:以下、カムコーダ
と記述する)に適用した場合について説明する。
【0052】まず、本発明が適用されるカムコーダの構
成について、図1及び図2に基づき説明する。
【0053】図1は、本発明が適用されるカムコーダの
外観構成を示す平面図、図2は、本発明が適用されるカ
ムコーダの外観構成を示す側面図である。
【0054】図1及び図2において、1はカムコーダ、
2は後述する回転ドラムを駆動するドラムモータ、3は
カセット(テープカセット)の挿入・排出及び磁気テー
プ(記憶媒体)の搬送等を行うためのメカニズム部、4
はレンズ部である。また、100はマイクロフォン部で
あり、図示のように、カムコーダ1の上面のレンズ部4
側に偏位して配置され、被写体方向(音源方向:図中矢
印A方向)からの音声を集めて音声信号として出力す
る。
【0055】図3は、図1及び図2に示すカムコーダ1
の内部の回路構成を示すブロック図である。
【0056】図3において、マイクロフォン部100か
ら出力された音声信号は、補正回路101により後述の
如く処理されて、2チャンネルのステレオ音声信号とし
て音声符号化回路102に出力される。音声符号化回路
102は、補正回路101からのステレオ音声信号をデ
ジタル信号に変換すると共に、記録フォーマットに従っ
て符号化し、メモリ106に出力する。
【0057】一方、レンズ部4を含む撮像回路(撮像手
段)103から出力された画像信号は、カメラ信号処理
回路104により、ガンマ補正、ホワイトバランス等の
周知のカメラ信号処理を施され、画像符号化回路105
に出力される。画像符号化回路105は、カメラ信号処
理回路104からの画像信号をデジタル信号に変換し、
ブロック符号化、可変長符号化等を用いた周知の高能率
符号化処理を施し、メモリ106に出力する。
【0058】CPU(中央演算処理装置)108は、メ
モリ106に記憶された音声信号と画像信号に対してシ
ンク、ID(識別子)を付加すると共に、音声信号、画
像信号に関するサブコードデータを発生してメモリ10
6に書き込む。誤り訂正符号化回路107は、メモリ1
06に記憶された音声信号、画像信号及びサブコードデ
ータに対して誤り訂正符号化処理を施し、再びメモリ1
06に書き込む。
【0059】誤り訂正符号化された各信号はメモリ10
6から読み出され、記録処理回路109に出力される。
記録処理回路109は、各記録信号に対してデジタル変
調処理を施して、再生時のトラッキング制御用のパイロ
ット信号を重畳し、記録回路(記録手段)110に出力
する。記録回路110は図示しない回転ヘッドを有し、
記録処理回路109からの各信号を磁気テープ111上
に形成した多数のトラックに記録する。
【0060】また、記録時において、CPU108はサ
ーボ回路112に対して制御信号を出力し、ドラムモー
タ2を所定の回転速度で駆動すると共に、メカニズム部
3を所定のタイミングで駆動制御する。
【0061】(第1の実施の形態)次に、本発明の第1
の実施の形態を図4〜図10に基づき説明する。
【0062】まず、本実施の形態に係る信号処理回路に
おけるマイクロフォン部100及び補正回路101の構
成について図4及び図5を用いて説明する。
【0063】図4は、本実施の形態に係る信号処理回路
におけるマイクロフォン部100の構成を示す図であ
る。
【0064】本実施の形態に係る信号処理回路における
マイクロフォン部100は、4個の無指向性のマイクエ
レメントから構成される。即ち、図4において、20
1,202,203,204はそれぞれ無指向性のマイ
クエレメントで、マイクエレメント202は音源方向
(図中矢印A方向)に向かって左前方に、マイクエレメ
ント203は音源方向に向かって右前方に、マイクエレ
メント201は音源方向に向かって右後方に、マイクエ
レメント204は音源方向に向かって左後方に、それぞ
れ配置されている。
【0065】マイクエレメント201とマイクエレメン
ト202とを結ぶ直線l1とマイクエレメント203と
マイクエレメント204とを結ぶ直線l2とで形成され
る角度をθ1とする。また、マイクエレメント201と
マイクエレメント202との間の距離及びマイクエレメ
ント203とマイクエレメント204との間の距離をそ
れぞれLとする。更に、マイクエレメント202とマイ
クエレメント203との間の距離をW、マイクエレメン
ト201とマイクエレメント204との間の距離をMと
する。
【0066】図5は、本実施の形態に係る信号処理回路
における補正回路101の構成を示すブロック図であ
る。
【0067】図5において、303,308はそれぞれ
合成回路、304,309はそれぞれ遅延回路、30
1,302,306,307はそれぞれ入力端子、30
5,310はそれぞれ出力端子である。
【0068】入力端子301にはマイクエレメント20
2の出力信号が入力し、入力端子302にはマイクエレ
メント201の出力信号が入力する。また、入力端子3
06にはマイクエレメント203の出力信号が入力し、
入力端子307にはマイクエレメント204の出力信号
が入力する。
【0069】合成回路303は、入力端子301からの
音声信号をそのまま入力すると共に、遅延回路304か
らの音声信号を反転入力し、合成する。つまり、合成回
路303は、マイクエレメント202からの音声信号か
ら、マイクエレメント201からの音声信号を遅延回路
304により遅延した音声信号を減算する。
【0070】これらの各回路の構成をより具体化した例
として、左チャンネルの処理回路(合成回路303と遅
延回路304の系統)の構成を図6に示す。右チャンネ
ルの処理回路についても図6と同一の構成である。
【0071】図6において、遅延回路304はローパス
フィルタで構成され、合成回路303は加算器により構
成される。ローパスフィルタ304は、抵抗304aと
コンデンサ304bとにより構成されている。
【0072】図4におけるマイクエレメント202とマ
イクエレメント201との間の距離をLとし、音源から
正弦波sinωtを入力した場合のマイクエレメント2
02,201の出力信号は、下記(1)、(2)式によ
りそれぞれ求められる。
【0073】マイクエレメント202の出力信号aは、 α=sinωt …(1) マイクエレメント201の出力信号bは、t1を距離L
での時間差を示すものとすると、 b=sin(ωt+t1) …(2) ここで、遅延回路304,309としてローパスフィル
タを用いているので、そのゲインをK、位相特性をψと
すると、合成回路303の出力信号αは、下記(3)式
により求められる。
【0074】 α=sinωt+K(sinωt+t1+ψ+π) …(3) また、伝達関数N/1+Tsで与えられるローパスフィ
ルタのゲインKは、下記(4)式により、位相特性ψ
は、下記(5)式により、それぞれ求められる。
【0075】
【数1】
【0076】ψ=−arctanωT …(5) これらを上記(3)式に代入すると、下記(6)式とな
る。
【0077】
【数2】
【0078】但し、 A=1+Kcos(t1+ψ+π) B=Ksin(t1+ψ+π) 上記(6)式で、マイクエレメント202,201相互
間の距離Lを、 L=15mm ローパスフィルタの通過域ゲインN、時定数Tをそれぞ
れ、 N=1.0dB T=3.0E−5 として、音源の入射角度を0degから360degま
で振った周波数1kHzのポーラパターンをコンピュー
タシュミレーションした結果を図7及び図8に示す。両
図において、“0deg”が音源方向、“90deg”
が左方向、“270deg”が右方向をそれぞれ示して
いる。また、同心円状の線は感度を示し、本図において
は、10dB刻みで示している。図8は図7の左チャン
ネルのみを表示したものである。
【0079】図7及び図8からわかるように、左右それ
ぞれの特性は、単一指向性と同じ特性を示し、ステレオ
マイクロフォンを実現しており、正面感度も図35に示
した従来方式に比べて大幅に改善されている。
【0080】また、本実施の形態によれば、4個のマイ
クエレメント201〜204のうち、マイクエレメント
201と202の出力信号を処理することで、単一指向
性マイクロフォンを実現することができ、マイクエレメ
ント203と204の出力信号を処理することで、単一
指向性マイクロフォンを実現することができる。
【0081】これにより、マイクエレメント201と2
02とを結ぶ直線と、マイクエレメント203と204
とを結ぶ直線とで構成される角度が指向軸角度となる。
また、図38に示した単一指向性のマイクエレメント1
401,1402を用いた場合と同様のステレオ感を実
現しながら、4個のマイクエレメトの配置が占有する正
面方向からの幅と奥行きを小さくすることが可能であ
る。
【0082】図6に示す回路構成では、遅延回路30
4,309をアナログ回路により実現した場合について
説明したが、これらはデジタル回路で構成してもよく、
その場合の構成例を図9に示す。
【0083】図9は、図6の遅延回路304をデジタル
回路で構成した場合を示すブロック図である。
【0084】図9に示すように、遅延回路304は、A
(アナログ)/D(デジタル)コンバータ401、メモ
リ402及びD(デジタル)/A(アナログ)コンバー
タ403により構成されている。
【0085】図9において、入力端子302に入力され
たマイクエレメント201からの音声信号は、A/Dコ
ンバータ401でデジタル信号に変換されて、メモリ4
02に入力される。このメモリ402はFIFO(ファ
ーストインファーストアウト)メモリであり、所定のク
ロックに応じてA/Dコンバータ401からのデジタル
音声信号を記憶し、D/Aコンバータ403に出力す
る。D/Aコンバータ403は、メモリ402からのデ
ジタル音声信号をアナログ信号に変換し、合成回路30
3に出力する。合成回路303は、入力端子301によ
り入力されたマイクエレメント202からの音声信号か
ら、D/Aコンバータ403からの音声信号を減算し、
出力する。
【0086】A/Dコンバータ401でのサンプリング
周波数をfs、量子化ビット数をnビットとし、メモリ
402の容量をfs×n×mに設定しておくと、メモリ
402での遅延時間をm(sec)に設定することがで
きる。
【0087】前述の図6の回路と同様に、マイクエレメ
ント202とマイクエレメント201との間の距離をL
とすると、マイクエレメント202とマイクエレメント
201との間の遅延時間Dtは、下記(7)式により求
められる。
【0088】Dt=L/340×E3 …(7) そしてm=Dtに設定することにより、ペアマイクエレ
メントを結ぶ直線を正面とするポーラパターンは、カー
ディオイドとなり、図4に示すように、マイクエレメン
トを角度θ1で配置したマイクロフォン部100のポー
ラパターンは、図7及び図8と同様になる。
【0089】また、図9の回路では、遅延回路304を
デジタル回路で構成し、メモリ402により所定時間遅
延していたが、合成回路303もデジタル回路にて構成
することも可能であり、その場合の構成例を図10に示
す。
【0090】図10は、図6の回路構成において、遅延
回路304と合成回路303とをデジタル回路にて構成
した場合の例を示すブロック図である。
【0091】図10に示すように、遅延回路304はメ
モリ503により構成され、合成回路303はデジタル
減算器504により構成される。また、図10におい
て、501及び502はA/Dコンバータ、505はD
/Aコンバータである。
【0092】図10において、入力端子301,302
からの入力信号をA/Dコンバータ501,502によ
りデジタル信号に変換し、A/Dコンバータ502の出
力信号はメモリ503を介して減算器504に入力され
る。減算器504は、A/Dコンバータ501からの出
力信号から、メモリ503からの出力信号を減算し、D
/Aコンバータ505に出力する。
【0093】このように構成することで、入力端子30
1からの入力信号から、入力端子302からの入力信号
を遅延させた信号を減算した信号が得られ、図6の回路
と同様に、図7及び図8と同様の特性を実現することが
できる。
【0094】(第2の実施の形態)次に、本発明の第2
の実施の形態を図11〜図15に基づき説明する。
【0095】本実施の形態においても、本発明をカムコ
ーダ1に適用した場合について説明し、マイクエレメン
トの配置等の基本的な構成については、上述した第1の
実施の形態の図1〜図5に示したものと同様であり、ま
た、本実施の形態に係る信号処理回路における補正回路
についても上述した第1の実施の形態の図6と同様、遅
延回路としてローパスフィルタを用いるものであるか
ら、必要に応じてこれら各図を流用して説明する。
【0096】以下、本実施の形態の遅延回路304につ
いて説明する。
【0097】本実施の形態においても、図6に示した通
り、遅延回路304をローパスフィルタで構成し、ロー
パスフィルタ304は抵抗304aとコンデンサ304
bとで構成されている。
【0098】音源から正弦波sinωtを入力した場合
のマイクエレメント202,201の出力信号は、下記
(8)、(9)式によりそれぞれ求められる。
【0099】マイクエレメント202の出力信号aは、 α=sinωt …(8) マイクエレメント201の出力信号bは、t1を距離L
での時間差を示すものとすると、 b=sin(ωt+t1) …(9) ここで、遅延回路304としてローパスフィルタを用い
ているので、そのゲインをK1、位相特性をψ1とする
と、合成回路303の出力信号α1は、下記(10)式
により求められる。
【0100】 α1=sinωt+K1(sinωt+t1+ψ1+π) …(10) また、伝達関数N1/1+T1sで与えられるローパス
フィルタ304のゲインK1は、下記(11)式によ
り、位相特性ψ1は下記(12)式によりそれぞれ求め
られる。
【0101】
【数3】
【0102】ψ1=−arctanωT1 …(12) これらを上記(10)式に代入すると、下記(13)式
となる。
【0103】
【数4】
【0104】但し、 A1=1+K1cos(t1+ψ1+π) B1=K1sin(t1+ψ1+π) 上記(13)式で、マイクエレメント202,201相
互間の距離Lを、 L=15mm とし、ローパスフィルタ304の通過域ゲインN1、時
定数T1をそれぞれ、 N1=0.32dB T1=4.50E−5 とする。
【0105】次に、図5の遅延回路309について説明
する。
【0106】本実施の形態においても、図11に示した
通り、遅延回路309をローパスフィルタで構成し、ロ
ーパスフィルタ309は抵抗309aとコンデンサ30
9bとで構成されている。
【0107】遅延回路309として遅延回路304と同
様にローパスフィルタを用いているので、そのゲインを
K2、位相特性をψ2とすると、合成回路308の出力
信号α2は、下記(14)式により求められる。
【0108】 α2=sinωt+K2(sinωt+t1+ψ2+π) …(14) また、伝達関数N2/1+T2sで与えられるローパス
フィルタ309のゲインK2は、下記(15)式によ
り、位相特性ψ2は下記(16)式によりそれぞれ求め
られる。
【0109】
【数5】
【0110】 ψ2=−arctanωT2 …(16) これらを上記(14)式に代入すると、下記(17)式
となる。
【0111】
【数6】
【0112】但し、 A2=1+K2cos(t1+ψ2+π) B2=K2sin(t1+ψ2+π) 上記(17)式で、ローパスフィルタの通過域ゲインN
2、時定数T2をそれぞれ、 N2=0.1dB T2=2.0E−5 とする。
【0113】このように各遅延回路304,309の特
性を設定し、挟角θ1をθ1=33degとして、音源
の入射角を0degから360degまで振った周波数
1kHzのポーラパターンをコンピュータシュミレーシ
ョンした結果の左チャンネルの様子を図12に示し、右
チャンネルの様子を図13に示す。
【0114】図12及び図13により明らかなように、
本実施の形態においても、左右それぞれの特性は、単一
指向性と同じ特性を示し、ステレオマイクロフォンを実
現しており、正面感度も図35に示した従来方式に比べ
て大幅に改善されている。
【0115】また、左チャンネル、右チャンネル共に、
210度の方向の感度が論理上ヌルポイントとなってマ
イナス無限大となっている。
【0116】図1及び図2に示すようにカムコーダ1に
対してマイクロフォン部100を図示位置に設置した場
合、ドラムモータ2及びメカニズム部3は被写体方向に
対してマイクロフォン部100の右斜め後方に位置す
る。従って、ドラムモータ2及びメカニズム部3から発
生するノイズが図1中矢印Nの方向から発生し、マイク
ロフォン部100に向けて出力されることになる。
【0117】本実施の形態では、左チャンネル、右チャ
ンネルそれぞれの感度が図12及び図13に示す通りで
あるため、図1及び図2のようにマイクロフォン部10
0を設置した場合に、右斜め後方、即ち、図12及び図
13における210度の方向からのノイズを拾うことが
ない。
【0118】この他にも、マイクロフォン部100の設
置位置の関係でマイクロフォン部100とドラムモータ
2或いはメカニズム部3との位置関係が変更し、ノイズ
の発生源の方向が変化することがある。本実施の形態で
は、このようにノイズの発生源の方向が変わった場合に
も対応可能である。
【0119】例えば、ノイズの発生源の方向が225度
の方向に変化した場合について説明する。この場合に
は、図6及び図11のローパスフィルタ304,309
の特性を以下の通りに設定する。
【0120】ローパスフィルタ304の通過域ゲインN
1、時定数T1をそれぞれ、 N1=0.32dB T1=4.5E−5 とし、ローパスフィルタ309の通過域ゲインN2、時
定数T2をそれぞれ、 N2=0.1dB T2=2.0E−5 とした場合の左チャンネル、右チャンネルのポーラパタ
ーンのコンピュータシュミレーション結果を図14及び
図15に示す。
【0121】このように、ノイズの発生源の位置に応じ
てローパスフィルタの特性を設定することで、マイクロ
フォン部100をカムコーダ1のいかなる位置に設置し
た場合であっても、ドラムモー2やメカニズム部3から
のノイズの混入を防止することが可能となる。
【0122】また、本実施の形態においても、ローパス
フィルタ304,309をそれぞれ図9に示したように
メモリにて構成することが可能である。
【0123】この場合、左チャンネルに対応するローパ
スフィルタ304の遅延時間Dt1、右チャンネルに対
応するローパスフィルタ309の遅延時間Dt2をそれ
ぞれ、 Dt1=15.79μsec Dt2=7.16μsec に設定することにより、左チャンネル、右チャンネルの
ポーラパターンはそれぞれ図13及び図14に示す通り
となる。
【0124】(第3の実施の形態)次に、本発明の第3
の実施の形態を図16〜図23に基づき説明する。
【0125】尚、本実施の形態においても、カムコーダ
の構成及びその内部の回路構成は、上述した第1の実施
の形態の図1、図2及び図3と同様であるが、マイクロ
フォン部100と補正回路101の構成が上述した第1
及び第2の実施の形態とは異なる。
【0126】以下、本実施の形態に係る信号処理回路に
おけるマイクロフォン100部と補正回路101につい
て説明する。
【0127】図16は、本実施の形態におけるマイクロ
フォン100の構成を示す図である。
【0128】図16において、601,602,603
はそれぞれ無指向性のマイクエレメントで、マイクエレ
メント602は音源方向(図中矢印A方向)に向かって
左、マイクエレメント603は音源方向(図中矢印A方
向)に向かって右、マイクエレメント601はマイクエ
レメント602とマイクエレメント603とを結ぶ線分
を底辺とする二等辺三角形の頂点に位置している。この
ように生成された二等辺三角形の頂点の挟角をθ2とす
る。
【0129】図17は、本実施の形態に係る信号処理回
路における補正回路101の構成を示すブロック図であ
る。
【0130】図17において、703,707はそれぞ
れ合成回路、701,702,705,706はそれぞ
れ入力端子、704,708はそれぞれ出力端子であ
る。
【0131】また、入力端子701にはマイクエレメン
ト602からの出力音声信号が入力され、入力端子70
2にはマイクエレメント601からの出力音声信号が入
力される。また、入力端子705にはマイクエレメント
603からの出力音声信号が入力され、入力端子706
にはマイクエレメント601からの出力音声信号が入力
される。
【0132】そして合成回路703はマイクエレメント
602からの出力音声信号とマイクエレメント601か
らの出力音声信号とを合成し、合成回路707はマイク
エレメント603からの出力音声信号とマイクエレメン
ト601からの出力音声信号とを合成をする。
【0133】本実施の形態に係る信号処理回路における
このような補正回路101によって得られる合成信号
は、ダイポール型の指向特性を示す。
【0134】即ち、本実施の形態によれば、前後に対し
て左右の感度が低下する指向特性を持つマイクエレメン
ト602,603を左右に前述した挟角θ2で配置した
ステレオマイクロフォンが構成されたことになる。
【0135】これにより得られたマイクロフォンの感度
特性であるポーラパターンを図18及び図19に示す。
両図において、“0deg”が音源方向、“90de
g”が左方向、“270deg”が右方向をそれぞれ示
している。また、同心円状の線は感度を示し、本図にお
いては、10dB刻みで示している。図19は図18の
左チャンネルのみを表示したものである。
【0136】このように本実施の形態によれば、図35
に示した従来方式に対して、無指向性のマイクエレメン
ト601を追加し、このマイクエレメント601をマイ
クエレメント602,603を結ぶ線分を底辺とする二
等辺三角形の頂点に配置し、各マイクエレメント60
2,603の出力音声信号とマイクエレメント601の
出力音声信号とを合成する簡単な構成の合成回路70
3,707を追加するだけで、左右方向に指向性を持つ
マイクロフォンと同様の効果を得ることができる。この
とき、ステレオ感は前述した二等辺三角形の頂点の挟角
θ2で与えられる。
【0137】次に、本実施の形態に係る信号処理回路に
おける補正回路101の他の例について図20を用いて
説明する。
【0138】図20は、本実施の形態に係る信号処理回
路における補正回路101の図17とは異なる他の構成
を示すブロック図である。
【0139】図20において、805,806はそれぞ
れ合成回路、801,803,804はそれぞれ入力端
子、802は遅延回路、807,808はそれぞれ出力
端子である。
【0140】また、入力端子801にはマイクエレメン
ト601からの出力音声信号が入力され、入力端子80
3にはマイクエレメント602からの出力音声信号が入
力され、入力端子804にはマイクエレメント603か
らの出力音声信号が入力される。
【0141】入力端子801から入力されたマイクエレ
メント601からの出力音声信号は遅延回路802にて
遅延され、合成回路805,806にそれぞれ出力され
る。合成回路805はマイクエレメント602からの出
力音声信号と遅延回路802からの出力音声信号とを合
成し、左チャンネルの音声信号として出力端子807よ
り出力する。また、合成回路806はマイクエレメント
603からの出力音声信号と遅延回路802からの出力
音声信号とを合成し、右チャンネルの音声信号として出
力端子808より出力する。
【0142】次に、遅延回路802として、例えば、ロ
ーパスフィルタを用いた場合について、その具体的な動
作を説明する。また、合成回路805は入力端子803
からの信号から遅延回路802の出力信号を減算し、合
成回路806は入力端子804からの信号から遅延回路
802の出力信号を減算する。
【0143】図16におけるマイクエレメント602と
マイクエレメント601との間の距離をLとし、音源か
ら正弦波sinωtを入力した場合のマイクエレメント
602,601の出力信号は、下記(18)、(19)
式によりそれぞれ求められる。
【0144】マイクエレメント602の出力信号a1
は、 α1=sinωt …(18) マイクエレメント601の出力信号b1は、t1を距離
Lでの時間差を示すものとすると、 b1=sin(ωt+t1) …(19) ここで、遅延回路802としてローパスフィルタを用い
ているので、そのゲインをK3、位相特性をψ3とする
と、合成回路805の出力信号α3は、下記(20)式
により求められる。
【0145】 α3=sinωt+K3(sinωt+t1+ψ3+π) …(20) また、伝達関数N3/1+T3sで与えられるローパス
フィルタのゲインK3は、下記(21)式により、位相
特性ψ3は、下記(22)式により、それぞれ求められ
る。
【0146】
【数7】
【0147】ψ3=−arctanωT3 …(22) これらを上記(20)式に代入すると、下記(23)式
となる。
【0148】
【数8】
【0149】但し、 A3=1+K3cos(t1+ψ3+π) B3=K3sin(t1+ψ3+π) 上記(23)式で、マイクエレメント602,601相
互間の距離Lを、 L=15mm ローパスフィルタの通過域ゲインN3、時定数T3をそ
れぞれ、 N3=1.0dB T3=3.0E−4 挟角θ2を θ2=84deg として、音源の入射角度を0degから360degま
で振った周波数1kHzのポーラパターンをコンピュー
タシュミレーションした結果を図21及び図22に示
す。両図において、“0deg”が音源方向、“90d
eg”が左方向、“270deg”が右方向をそれぞれ
示している。また、同心円状の線は感度を示し、本図に
おいては、10dB刻みで示している。図22は図21
の左チャンネルのみを表示したものである。
【0150】図21及び図22からわかるように、左右
それぞれの特性は、単一指向性と同じ特性を示し、ステ
レオマイクロフォンを実現しており、正面感度も図35
に示した従来方式に比べて大幅に改善されている。ま
た、音源後方に対する感度を音源方向の感度に比べて低
くすることができ、音源後方からのノイズを拾う可能性
を低くできる。
【0151】また、挟角θ2を変えるだけで、ステレオ
感を変えることが可能であり、挟角θ2を50degに
した場合のポーラパターンを図23に示す。
【0152】(第4の実施の形態)次に、本発明の第4
の実施の形態を図24及び図25に基づき説明する。
【0153】本実施の形態においても、カムコーダの構
成及びその内部の回路構成は、図1〜図3と同様である
が、マイクロフォン部100と補正回路101の構成が
上述した第1〜第3の実施の形態とは異なる。
【0154】以下、本実施の形態に係る信号処理回路に
おけるマイクロフォン部100及び補正回路101につ
いて説明する。
【0155】図24は、本実施の形態に係る信号処理回
路におけるマイクロフォン部100の構成を示す図であ
る。
【0156】図24において、901,902,903
は無指向性のマイクエレメントで、マイクエレメント9
02,903は音源方向(図中矢印A方向)に向かって
左、マイクエレメント901は音源方向(図中矢印A方
向)に向かって右で、マイクエレメント902とマイク
エレメント903とを結ぶ線分を底辺とする二等辺三角
形の頂点に位置している。このように生成された二等辺
三角形の頂点の挟角をθ3とする。
【0157】図25は、本実施の形態に係る信号処理回
路における補正回路101の構成を示すブロック図であ
る。
【0158】図25において、1006,1007はそ
れぞれ合成回路、1001,1002,1003はそれ
ぞれ入力端子、1004,1005はそれぞれ遅延回
路、1008,1009はそれぞれ出力端子である。
【0159】また、入力端子1001にはマイクエレメ
ント902からの出力音声信号が入力され、入力端子1
002にはマイクエレメント901からの出力音声信号
が入力される。また、入力端子1005にはマイクエレ
メント903からの出力音声信号が入力される。
【0160】そして合成回路1006はマイクエレメン
ト902からの出力音声信号とマイクエレメント901
からの出力音声信号を遅延回路1004にて遅延した信
号とを合成し、合成回路1007はマイクエレメント9
01からの出力音声信号とマイクエレメント903から
の出力音声信号を遅延回路1005にて遅延した信号と
を合成する。
【0161】このような図25の補正回路101によ
り、出力端子1008からは左チャンネルの音声信号が
得られ、出力端子1009からは右チャンネルの音声信
号が得られる。このとき、遅延回路1004,1005
の特性を遅延回路802の特性と同様に設定した場合、
このとき出力される音声信号の特性は図21〜図23に
示したものと同様となる。
【0162】本実施の形態では、補正回路101を図2
5の如く構成することで、マイクエレメント901〜9
03を図24の如く配置することができ、図16の構成
に比べて、音源方向から見たマイクエレメント相互間の
距離を縮小することができる。そのため、カムコーダ1
の幅を狭くしたい場合に特に有効である。
【0163】尚、本実施の形態では、マイクエレメント
902,903を音源に対して左側に設置し、マイクエ
レメント901を音源に対して右側に配置したが、これ
は逆であってもよい。
【0164】その場合、出力端子1008からは右チャ
ンネルの音声信号が出力され、出力端子1009からは
左チャンネルの音声信号が出力される。
【0165】(第5の実施の形態)次に、本発明の第5
の実施の形態を図26〜図28に基づき説明する。
【0166】本実施の形態においても、カムコーダの構
成及びその内部の回路構成は図1〜図3と同様であり、
また、マイクロフォン部100の構成は図16に示した
ものと同様であるが、補正回路101の構成が前述した
実施の形態とは異なる。
【0167】以下、本実施の形態に係る信号処理回路に
おける補正回路101について説明する。
【0168】図26は、本実施の形態に係る信号処理回
路における補正回路101の構成を示すブロック図であ
る。
【0169】図26において、1106,1107はそ
れぞれ合成回路、1101,1102,1103はそれ
ぞれ入力端子、1104,1105はそれぞれ遅延回
路、1108,1109はそれぞれ出力端子である。
【0170】また、入力端子1101にはマイクエレメ
ント601からの出力音声信号が入力され、入力端子1
102にはマイクエレメント602からの出力音声信号
が入力され、また、入力端子1103にはマイクエレメ
ント603からの出力音声信号が入力される。
【0171】入力端子1101から入力されたマイクエ
レメント601からの出力音声信号は遅延回路1104
にて遅延されて合成回路1106に出力されると共に、
遅延回路1105により遅延されて合成回路1107に
出力される。
【0172】合成回路1106は、入力端子1101よ
り入力したマイクエレメント602からの音声信号と遅
延回路1104からの音声信号とを合成し、左チャンネ
ルの音声信号として出力端子1008より出力する。ま
た、合成回路1107は、入力端子1103より入力し
たマイクエレメント603からの音声信号と遅延回路1
105からの音声信号とを合成し、右チャンネルの音声
信号として出力端子1109より出力する。
【0173】次に、遅延回路1104,1105とし
て、例えば、ローパスフィルタを用いた場合について、
その具体的な動作を説明する。また、合成回路1106
は入力端子1102からの信号から遅延回路1104の
出力信号を減算し、合成回路1107は入力端子110
3からの信号から遅延回路1105の出力信号を減算す
る。
【0174】図16におけるマイクエレメント602と
マイクエレメント601との間の距離をLとし、音源か
ら正弦波sinωtを入力した場合の各マイクエレメン
ト601,602の出力a1,b1は、それぞれ前述の
(18)式及び(19)式によりそれぞれ求められる。
【0175】遅延回路1104としてローパスフィルタ
を用いているので、そのゲインをK4、位相特性をψ4
とすると、合成回路1106の出力信号α4は、下記
(24)式により求められる。
【0176】 α4=sinωt+K4(sinωt+t1+ψ4+π) …(24) また、伝達関数N4/1+T4sで与えられるローパス
フィルタのゲインK4は、下記(25)式により、位相
特性ψ4は、下記(26)式により、それぞれ求められ
る。
【0177】
【数9】
【0178】ψ4=−arctanωT4 …(26) これらを上記(24)式に代入すると、α4は下記(2
7)式により求められる。
【0179】
【数10】
【0180】但し、 A4=1+K4cos(t1+ψ4+π) B4=K4sin(t1+ψ4+π) 上記(27)式で、マイクエレメント602,601相
互間の距離Lを、 L=15mm として、ローパスフィルタ1104の通過域ゲインN
4、時定数T4を、 N4=0.32dB T4=4.40E−5 と設定する。
【0181】次に、遅延回路1105について説明す
る。
【0182】遅延回路1105として遅延回路1104
と同様のローパスフィルタを用いているので、そのゲイ
ンをK5、位相特性をψ5とすると、合成回路1107
の出力信号α5は、下記(28)式により求められる。
【0183】 α5=sinωt+K5(sinωt+t1+ψ5+π) …(28) また、伝達関数N5/1+T5sで与えられるローパス
フィルタ1105のゲインK5は、下記(29)式によ
り、位相特性ψ5は、下記(30)式により、それぞれ
求められる。
【0184】
【数11】
【0185】ψ5=−arctanωT5 …(30) これらを上記(28)式に代入すると、α5は下記(3
1)式により求められる。
【0186】
【数12】
【0187】但し、 A5=1+K5cos(t1+ψ5+π) B5=K5sin(t1+ψ5+π) 上記(31)式で、ローパスフィルタの通過域ゲインN
5、時定数T5をそれぞれ、 N5=0.1dB T5=2.0E−5 と設定する。
【0188】このように、各遅延回路1104,110
5の特性を設定し、挟角θ2を、 θ2=33deg として、音源の入射角度を0degから360degま
で振った周波数1kHzのポーラパターンをコンピュー
タシュミレーションした結果の左チャンネルの様子を図
27に示し、右チャンネルの様子を図28に示す。
【0189】図27及び図28より明らかなように、本
実施の形態においても、左右それぞれの特性は、単一指
向性と同じ特性を示し、ステレオマイクロフォンを実現
しており、正面感度も図35に示した従来方式に比べて
大幅に改善されている。
【0190】また、左チャンネル及び右チャンネル共
に、210度の方向の感度が論理上ヌルポイントとなっ
てマイナス無限大となっている。
【0191】前述のように、図1及び図2の如くカムコ
ーダ1に対してマイクロフォン部100を図示位置に設
置した場合、ドラムモータ2及びメカニズム部3は被写
体方向に対してマイクロフォン部100の右斜め後方に
位置する。従って、ドラムモータ2及びメカニズム部3
から発生するノイズが図1中矢印N方向から発生し、マ
イクロフォン部100に向けて出力されることになる。
【0192】本実施の形態では、左チャンネル及び右チ
ャンネルそれぞれの感度が図27及び図28に示す通り
であるため、図1及び図2のようにマイクロフォン部1
00を設置した場合に、右斜め後方、即ち、図27及び
図28における210度の方向からのノイズを拾うこと
がない。
【0193】(第6の実施の形態)次に、本発明の第6
の実施の形態を図29〜図33に基づき説明する。
【0194】本実施の形態においても、カムコーダの構
成及びその内部の回路構成は図1〜図3と同様であり、
また、補正回路101の構成は図26に示したものと同
様であるが、マイクロフォン部100の構成及び図25
の遅延回路1104,1105の特性が前述した実施の
形態とは異なる。
【0195】以下、本実施の形態に係る信号処理装置に
おけるマイクロフォン部100及び補正回路101につ
いて説明する。
【0196】図29は、本実施の形態に係る信号処理装
置におけるマイクロフォン部100の構成を示す図であ
る。
【0197】図29において、601,602,603
はそれぞれ無指向性のマイクエレメントで、マイクエレ
メント602は音源方向(図中矢印A方向)に向かって
左、マイクエレメント603は音源方向(図中矢印A方
向)に向かって右、マイクエレメント601はマイクエ
レメント602とマイクエレメント603とを結ぶ線分
を底辺とする三角形の頂点に位置している。このように
生成された三角形の頂点の挟角をθ3とする。
【0198】また、本実施の形態では、図29に示した
通り、マイクエレメント602とマイクエレメント60
1との間の距離をL1とし、マイクエレメント603と
マイクエレメント601との間の距離をL2としたと
き、L1<L2となっている。
【0199】次に、図29に示す構成のマイクロフォン
部100から出力される音声信号を図26の補正回路1
01にて処理する場合の遅延回路1104及び遅延回路
1105の特性について説明する。
【0200】尚、本実施の形態においても、マイクエレ
メント601からの出力音声信号は入力端子1101に
入力され、マイクエレメント602からの出力音声信号
は入力端子1102に入力され、マイクエレメント60
3からの出力音声信号は入力端子1103に入力され
る。また、他の回路の動作も前述の実施の形態と同様で
ある。
【0201】図29におけるマイクエレメント602と
マイクエレメント601との間の距離をL1、マイクエ
レメント603とマイクエレメント601との間の距離
をL2とする。また、本実施の形態においても遅延回路
1104をローパスフィルタで構成し、そのゲインをK
4、位相特性をψ4とする。
【0202】そして、 L1=10mm としてローパスフィルタ1104の通過域ゲインN4、
時定数T4をそれぞれ、 N4=0.13dB T4=2.90E−5 と設定する。
【0203】また、遅延回路1105についてもローパ
スフィルタで構成し、そのゲインをK5、位相特性をψ
5とする。
【0204】そして、 L2=15mm としてローパスフィルタ1105の通過域ゲインN5、
時定数T5をそれぞれ、 N5=0.1dB T5=2.0E−5 と設定する。
【0205】このように、各遅延回路1104,110
5の特性を設定し、挟角θ3を θ3=33deg として、音源の入射角度を0degから360degま
で振った周波数1kHzのポーラパターンをコンピュー
タシュミレーションした結果の左チャンネルの様子を図
30に示し、右チャンネルの様子を図31に示す。
【0206】図30及び図31より明らかなように、本
実施の形態においても、図29に示した如く、各マイク
エレメント601,602,603の配置を図16に示
した配置とは異なる配置にした場合にも、それに応じて
補正回路101における各遅延回路1104,1105
(ローパスフィルタ)の特性を変更することで、左右そ
れぞれの特性は、単一指向性と同じ特性を示し、ステレ
オマイクロフォンを実現しており、正面感度も図35に
示した従来方式に比べて大幅に改善されている。
【0207】また、左チャンネル及び右チャンネル共
に、210度の方向の感度が論理上ヌルポイントとなっ
てマイナス無限大となっている。
【0208】また、音源の背面の任意の方向からの音声
レベルを抑圧することが可能である。
【0209】図29に示すマイクエレメントの配置にお
いて、前記距離L1,L2の長さを、例えば、 L1=15mm L2=20mm とした場合、以下の通り各ローパスフィルタ1104,
1105の特性を設定する。
【0210】即ち、ローパスフィルタ1104の通過域
ゲインN4、時定数T4をそれぞれ、 N4=0.13
dB T4=2.90E−5 と設定し、ローパスフィルタ1105の通過域ゲインN
5、時定数T5をそれぞれ、 N5=0.1dB T5=2.0E−5 と設定する。
【0211】このように各遅延回路1104,1105
の特性を設定し、挟角θ3を θ3=33deg として、音源の入射角度を0degから360degま
で振った周波数1kHzのポーラパターンをコンピュー
タシュミレーションした結果の左チャンネルの様子を図
32に示し、右チャンネルの様子を図33に示す。
【0212】図32及び図33より明らかなように、距
離L1,L2を変更し、また、補正回路101における
各遅延回路1104,1105(ローパスフィルタ)の
特性を変更することで、左チャンネル及び右チャンネル
共に、180度の方向の感度が論理上ヌルポイントとな
ってマイナス無限大となっている。
【0213】従って、前述した如くマイクエレメント6
01,602,603を配置し、遅延回路1104,1
105の特性を設定することで、音源の背面180度方
向からの音声を抑圧することが可能となる。
【0214】また、図24及び図25の構成において、
マイクエレメント901とマイクエレメント902との
間の距離をL1とし、マイクエレメント901とマイク
エレメント903との間の距離をL2として、 L1=L2=15mm と設定する。
【0215】図25における遅延回路1004,100
5を図6に示す如くローパスフィルタで構成した場合、
本実施の形態においては、ローパスフィルタ1004の
通過域ゲインN6、時定数T6をそれぞれ、 N6=0.32dB T6=4.40E−5 と設定し、ローパスフィルタ1005の通過域ゲインN
7、時定数T7をそれぞれ、 N7=0.1dB T7=2.0E−5 と設定する。
【0216】このように各遅延回路1004,1005
の特性を設定し、挟角θ3を θ3=33deg として、音源の入射角度を0degから360degま
で振った周波数1kHzのポーラパターンをコンピュー
タシュミレーションした結果は、図27及び図28に示
す通りとなり、やはり、210度の方向からのノイズを
抑圧することができる。
【0217】本実施の形態では、補正回路101を図2
4に示す如く構成し、各遅延回路1004,1005の
特性を前述したように設定することで、マイクエレメン
ト901〜903を図24に示す如く配置することがで
き、図16に示す構成に比べて、音源方向から見たマイ
クエレメント相互間の幅を縮小することができる。その
ため、カムコーダ1の幅を狭くしたい場合に特に有効で
ある。
【0218】尚、上述した各実施の形態では、本発明を
カムコーダ(カメラ一体型デジタルVTR)に適用した
場合について説明したが、本発明はカムコーダ以外にも
適用可能であり、例えば、撮像手段と共に用いられる音
声信号処理回路に適用した場合に特に有効となる。
【0219】
【発明の効果】以上詳述したように本発明の信号処理装
置によれば、音源以外からのノイズを拾うことなく、ス
テレオ感の高い音声信号を得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用されるカメラ一体型デジタルVT
R(カムコーダ)の外観構成を示す平面図である。
【図2】本発明が適用されるカメラ一体型デジタルVT
Rの外観構成を示す側面図である。
【図3】本発明が適用されるカメラ一体型デジタルVT
Rの回路構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態に係る信号処理回路
におけるマイクロフォン部の構成を示す図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態に係る信号処理回路
における補正回路の全体構成を示すブロック図である。
【図6】本発明の第1の実施の形態に係る信号処理回路
における補正回路の一系統の具体的構成例を示すブロッ
ク図である。
【図7】本発明の第1の実施の形態に係る信号処理装置
におけるマイクロフォン部の感度特性を示す図である。
【図8】本発明の第1の実施の形態に係る信号処理装置
におけるマイクロフォン部の感度特性を示す図である。
【図9】本発明の第1の実施の形態に係る信号処理回路
における補正回路の一系統の図6とは異なる具体的構成
例を示すブロック図である。
【図10】本発明の第1の実施の形態に係る信号処理回
路における補正回路の図5とは異なる全体構成を示すブ
ロック図である。
【図11】本発明の第2の実施の形態に係る信号処理装
置における補正回路の一系統の具体化した構成を示すブ
ロック図である。
【図12】本発明の第2の実施の形態に係る信号処理装
置におけるマイクロフォン部の感度特性を示す図であ
る。
【図13】本発明の第2の実施の形態に係る信号処理装
置におけるマイクロフォン部の感度特性を示す図であ
る。
【図14】本発明の第2の実施の形態に係る信号処理装
置におけるマイクロフォン部の感度特性を示す図であ
る。
【図15】本発明の第2の実施の形態に係る信号処理装
置におけるマイクロフォン部の感度特性を示す図であ
る。
【図16】本発明の第3の実施の形態に係る信号処理回
路におけるマイクロフォン部の構成を示す図である。
【図17】本発明の第3の実施の形態に係る信号処理回
路における補正回路の全体構成を示すブロック図であ
る。
【図18】本発明の第3の実施の形態に係る信号処理装
置におけるマイクロフォン部の感度特性を示す図であ
る。
【図19】本発明の第3の実施の形態に係る信号処理装
置におけるマイクロフォン部の感度特性を示す図であ
る。
【図20】本発明の第3の実施の形態に係る信号処理回
路における補正回路の図17とは異なる全体構成を示す
ブロック図である。
【図21】本発明の第3の実施の形態に係る信号処理装
置におけるマイクロフォン部の感度特性を示す図であ
る。
【図22】本発明の第3の実施の形態に係る信号処理装
置におけるマイクロフォン部の感度特性を示す図であ
る。
【図23】本発明の第3の実施の形態に係る信号処理装
置におけるマイクロフォン部の感度特性を示す図であ
る。
【図24】本発明の第4の実施の形態に係る信号処理回
路におけるマイクロフォン部の構成を示す図である。
【図25】本発明の第4の実施の形態に係る信号処理回
路における補正回路の全体構成を示すブロック図であ
る。
【図26】本発明の第5の実施の形態に係る信号処理回
路における補正回路の全体構成を示すブロック図である
【図27】本発明の第5の実施の形態に係る信号処理装
置におけるマイクロフォン部の感度特性を示す図であ
る。
【図28】本発明の第5の実施の形態に係る信号処理装
置におけるマイクロフォン部の感度特性を示す図であ
る。
【図29】本発明の第6の実施の形態に係る信号処理回
路におけるマイクロフォン部の構成を示す図である。
【図30】本発明の第6の実施の形態に係る信号処理装
置におけるマイクロフォン部の感度特性を示す図であ
る。
【図31】本発明の第6の実施の形態に係る信号処理装
置におけるマイクロフォン部の感度特性を示す図であ
る。
【図32】本発明の第6の実施の形態に係る信号処理装
置におけるマイクロフォン部の感度特性を示す図であ
る。
【図33】本発明の第6の実施の形態に係る信号処理装
置におけるマイクロフォン部の感度特性を示す図であ
る。
【図34】従来の信号処理装置におけるマイクロフォン
部の構成を示す図である。
【図35】従来の信号処理装置における補正回路の全体
構成を示すブロック図である。
【図36】従来の信号処理装置におけるマイクロフォン
部の感度特性を示す図である。
【図37】従来の信号処理装置におけるマイクロフォン
部の感度特性を示す図である。
【図38】従来の信号処理装置におけるマイクロフォン
部の図34とは異なる構成を示す図である。
【符号の説明】
1 カメラ一体型デジタルVTR(カムコーダ) 2 ドラムモータ 3 メカニズム部 4 レンズ部 100 マイクロフォン部 101 補正回路 102 音声符号化回路 103 撮像回路 104 カメラ信号処理回路 105 画像符号化回路 106 メモリ 107 誤り訂正符号化回路 108 CPU(中央演算処理装置) 109 記録処理回路 110 記録回路 111 磁気テープ(記録媒体) 112 サーボ回路 201 マイクエレメント 202 マイクエレメント 203 マイクエレメント 204 マイクエレメント 301 入力端子 302 入力端子 303 合成回路 304 遅延回路(ローパフィルタ) 304a 抵抗 304b コンデンサ 305 出力端子 306 入力端子 307 入力端子 308 合成回路 309 遅延回路(ローパフィルタ) 309a 抵抗 309b コンデンサ 310 出力端子 401 A/Dコンバータ 402 メモリ 403 D/Aコンバータ 501 A/Dコンバータ 502 A/Dコンバータ 503 メモリ 504 減算器 505 D/Aコンバータ 601 マイクエレメント 602 マイクエレメント 603 マイクエレメント 701 入力端子 702 入力端子 703 合成回路 704 出力端子 705 入力端子 706 入力端子 707 合成回路 708 出力端子 801 入力端子 802 遅延回路(ローパフィルタ) 803 入力端子 804 入力端子 805 合成回路 806 合成回路 807 出力端子 808 出力端子 901 マイクエレメント 902 マイクエレメント 903 マイクエレメント 1001 入力端子 1002 入力端子 1003 入力端子 1004 遅延回路(ローパフィルタ) 1005 遅延回路(ローパフィルタ) 1006 合成回路 1007 合成回路 1008 出力端子 1009 出力端子 1101 入力端子 1102 入力端子 1103 入力端子 1104 遅延回路(ローパフィルタ) 1105 遅延回路(ローパフィルタ) 1106 合成回路 1107 合成回路 1108 出力端子 1109 出力端子

Claims (34)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1のマイクエレメントと第2のマイク
    エレメントとを結ぶ線と第3のマイクエレメントと第4
    のマイクエレメントとを結ぶ線とが交差するように配置
    された第1、第2、第3、第4の4個の無指向性マイク
    エレメントを有するマイクロフォン部と、 前記第1のマイクエレメントの出力音声信号と前記第2
    のマイクエレメントの出力音声信号とを合成して第1の
    チャンネルの音声信号を生成する第1の合成手段と、 前記第3のマイクエレメントの出力音声信号と前記第4
    のマイクエレメントの出力音声信号とを合成して第2の
    チャンネルの音声信号を生成する第2の合成手段とを具
    備したことを特徴とする信号処理装置。
  2. 【請求項2】 前記第1のチャンネルの音声信号はステ
    レオ音声の左チャンネルを示し、前記第2のチャンネル
    の音声信号はステレオ音声の右チャンネルを示すことを
    特徴とする請求項1記載の信号処理装置。
  3. 【請求項3】 前記第1のマイクエレメントの出力音声
    信号を遅延して前記第1の合成手段に出力する第1の遅
    延手段と、前記第4のマイクエレメントの出力音声信号
    を遅延して前記第2の合成手段に出力する第2の遅延手
    段とを具備したことを特徴とする請求項1記載の信号処
    理装置。
  4. 【請求項4】 前記第1の遅延手段と前記第2の遅延手
    段はそれぞれローパスフィルタからなり、前記第1の遅
    延手段と前記第2の遅延手段のローパスフィルタは互い
    に同様の特性を有することを特徴とする請求項3記載の
    信号処理装置。
  5. 【請求項5】 前記第1の遅延手段と前記第2の遅延手
    段はそれぞれローパスフィルタからなり、前記第1の遅
    延手段と前記第2の遅延手段のローパスフィルタは互い
    に異なる特性を有することを特徴とする請求項3記載の
    信号処理装置。
  6. 【請求項6】 所定の角度からの入力音声に対する前記
    第1のチャンネルと前記第2のチャンネルの感度が共に
    ヌルポイントとなるように前記第1の遅延手段と前記第
    2遅延手段のローパスフィルタの特性が設定されている
    ことを特徴とする請求項5記載の信号処理装置。
  7. 【請求項7】 前記第1のチャンネルの音声信号と前記
    第2のチャンネルの音声信号とを記録媒体に記録する記
    録手段と、前記記録媒体を搬送する搬送手段とを具備
    し、前記所定の角度は前記マイクロフォン部に対する前
    記搬送手段の位置に応じた角度であることを特徴とする
    請求項6記載の信号処理装置。
  8. 【請求項8】 前記第1の遅延手段は、前記第1のマイ
    クエレメントからの出力音声信号をデジタル信号に変換
    する第1の変換手段と、前記第1の変換手段からの出力
    を記憶する第1のメモリとを有し、前記第1の合成手段
    は、前記第1のメモリからの出力と前記第2のマイクエ
    レメントからの出力信号とを合成し、前記第2の遅延手
    段は、前記第4のマイクエレメントからの出力音声信号
    をデジタル信号に変換する第2の変換手段と、前記第2
    の変換手段からの出力を記憶する第2のメモリとを有
    し、前記第2の合成手段は、前記第2のメモリからの出
    力と前記第3のマイクエレメントからの出力信号とを合
    成することを特徴とする請求項3記載の信号処理装置。
  9. 【請求項9】 前記第2のマイクエレメントと前記第3
    のマイクエレメントは、それぞれ前記第1のマイクエレ
    メントと前記第4のマイクエレメントよりも音源に対し
    て前方に配置されていることを特徴とする請求項1記載
    の信号処理装置。
  10. 【請求項10】 撮像手段と、前記第1のチャンネルの
    音声信号と前記第2のチャンネルの音声信号と共に前記
    撮像手段からの音声信号を記録媒体に記録する記録手段
    とを具備し、前記マイクロフォン部は、装置本体上の前
    記撮像手段の近傍に設けられていることを特徴とする請
    求項1記載の信号処理装置。
  11. 【請求項11】 第1のマイクエレメントと第2のマイ
    クエレメントとを結ぶ線と第1のマイクエレメントと第
    3のマイクエレメントとを結ぶ線とが交差するように配
    置された第1、第2、第3の3個の無指向性マイクエレ
    メントを有するマイクロフォン部と、 前記第1のマイクエレメントの出力音声信号を遅延する
    第1の遅延手段と、 前記第1のマイクエレメントの出力音声信号を遅延する
    第2の遅延手段と、 前記第1の遅延手段の出力と前記第2のマイクエレメン
    トの出力音声信号とを合成して第1のチャンネルの音声
    信号を生成する第1の合成手段と、 前記第2の遅延手段の出力と前記第3のマイクエレメン
    トの出力音声信号とを合成して第2のチャンネルの音声
    信号を生成する第2の合成手段とを具備したことを特徴
    とする信号処理装置。
  12. 【請求項12】 前記第1のチャンネルの音声信号はス
    テレオ音声の左チャンネルを示し、前記第2のチャンネ
    ルの音声信号はステレオ音声の右チャンネルを示すこと
    を特徴とする請求項11記載の信号処理装置。
  13. 【請求項13】 前記第1の遅延手段は第1のローパス
    フィルタを含み、前記第2の遅延手段は第2のローパス
    フィルタを含み、前記第1のローパスフィルタの特性と
    前記第2のローパスフィルタの特性が互いに異なること
    を特徴とする請求項11記載の信号処理装置。
  14. 【請求項14】 所定の角度からの入力音声に対する前
    記第1のチャンネルと前記第2のチャンネルの感度が共
    にヌルポイントとなるように前記第1のローパスフィル
    タと前記第2のローパスフィルタの特性が設定されてい
    ることを特徴とする請求項13記載の信号処理装置。
  15. 【請求項15】 前記第1のチャンネルの音声信号と前
    記第2のチャンネルの音声信号とを記録媒体に記録する
    記録手段と、前記記録媒体を搬送する搬送手段とを具備
    し、前記所定の角度とは、前記マイクロフォン部に対す
    る前記搬送手段の位置に応じた角度であることを特徴と
    する請求項14記載の信号処理装置。
  16. 【請求項16】 前記第2のマイクエレメントと前記第
    3のマイクエレメントは、それぞれ音源に対して前記第
    1のマイクエレメントよりも前方に配置されていること
    を特徴とする請求項11記載の信号処理装置。
  17. 【請求項17】 前記第1のマイクエレメントと前記第
    2のマイクエレメントとの間の距離L1と前記第1のマ
    イクエレメントと前記第3のマイクエレメントとの間の
    距離L2とは互いに等しいことを特徴とする請求項16
    記載の信号処理装置。
  18. 【請求項18】 前記第1のマイクエレメントと前記第
    2のマイクエレメントとの間の距離L1と前記第1のマ
    イクエレメントと前記第3のマイクエレメントとの間の
    距離L2とが互いに異なることを特徴とする請求項16
    記載の信号処理装置。
  19. 【請求項19】 第1のマイクエレメントと第2のマイ
    クエレメントとを結ぶ線と第1のマイクエレメントと第
    3のマイクエレメントとを結ぶ線とが交差するように配
    置された第1、第2、第3の3個の無指向性マイクエレ
    メントを有するマイクロフォン部と、 前記第1のマイクエレメントの出力音声信号を遅延する
    第1の遅延手段と、 前記第3のマイクエレメントの出力音声信号を遅延する
    第2の遅延手段と、 前記第1の遅延手段の出力と前記第2のマイクエレメン
    トの出力音声信号とを合成して第1のチャンネルの音声
    信号を生成する第1の合成手段と、 前記第2の遅延手段の出力と前記第1のマイクエレメン
    トの出力音声信号とを合成して第2のチャンネルの音声
    信号を生成する第2の合成手段とを具備したことを特徴
    とする信号処理装置。
  20. 【請求項20】 前記第1のチャンネルの音声信号はス
    テレオ音声の左チャンネルを示し、前記第2のチャンネ
    ルの音声信号はステレオ音声の右チャンネルを示すこと
    を特徴とする請求項19記載の信号処理装置。
  21. 【請求項21】 前記第1の遅延手段は第1のローパス
    フィルタを含み、前記第2の遅延手段は第2のローパス
    フィルタを含み、前記第1のローパスフィルタの特性と
    前記第2のローパスフィルタの特性が互いに異なること
    を特徴とする請求項19記載の信号処理装置。
  22. 【請求項22】 所定の角度からの入力音声に対する前
    記第1のチャンネルと前記第2のチャンネルの感度が共
    にヌルポイントとなるように前記第1のローパスフィル
    タと前記第2のローパスフィルタの特性が設定されてい
    ることを特徴とする請求項21記載の信号処理装置。
  23. 【請求項23】 前記第1のチャンネルの音声信号と前
    記第2のチャンネルの音声信号とを記録媒体に記録する
    記録手段と、前記記録媒体を搬送する搬送手段とを具備
    し、前記所定の角度とは、前記マイクロフォン部に対す
    る前記搬送手段の位置に応じた角度であることを特徴と
    する請求項22記載の信号処理装置。
  24. 【請求項24】 前記第2のマイクエレメントと前記第
    3のマイクエレメントは、それぞれ音源に対して左右の
    いずれか一方の側に配置され、前記第1のマイクエレメ
    ントは他方の側に配置されていることを特徴とする請求
    項19記載の信号処理装置。
  25. 【請求項25】 撮像手段と、 装置本体上の前記撮像手段の近傍に配置されたマイクロ
    フォン部と、 メカニズム部を有し且つ前記撮像手段により得られた画
    像信号と前記マイクロフォン部により得られた音声信号
    とを記録媒体に記録する記録手段とを具備し、前記マイ
    クロフォン部に対する前記メカニズム部の位置に応じた
    角度にヌルポイントを有するように前記マイクロフォン
    部の感度特性が設定されていることを特徴とする信号処
    理装置。
  26. 【請求項26】 第1、第2、第3及び第4の4個の無
    指向性マイクエレメントと、前記第1のマイクエレメン
    トの出力信号を遅延させる第1の遅延手段と、前記第3
    のマイクエレメントの出力信号を遅延させる第2の遅延
    手段と、前記第2のマイクエレメントの出力信号と前記
    第1の遅延手段の出力信号とを合成する第1の合成手段
    と、前記第4のマイクエレメントの出力信号と前記第2
    の遅延手段の出力信号とを合成する第2の合成手段とを
    具備し、前記第1〜第4のマイクエレメントを、前記第
    1のマイクエレメントと前記第2のマイクエレメントを
    結ぶ直線と前記第3のマイクエレメントと前記第4のマ
    イクエレメントを結ぶ直線とがある角度を有するように
    配置し、前記第1の合成手段の出力信号である第1の合
    成信号をステレオ信号の第1のチャンネル信号とし、前
    記第2の合成手段の出力信号である第2の合成信号をス
    テレオ信号の第2のチャンネル信号とすることを特徴と
    する信号処理装置。
  27. 【請求項27】 前記第1の遅延手段の特性と前記第2
    の遅延手段の特性が互いに同じであることを特徴とする
    請求項26記載の信号処理装置。
  28. 【請求項28】 前記第1の遅延手段の特性と前記第2
    の遅延手段の特性が互いに異なることを特徴とする請求
    項26記載の信号処理装置。
  29. 【請求項29】 前記第1及び第2の遅延手段は、ロー
    パスフィルタであることを特徴とする請求項26,27
    または28記載の信号処理装置。
  30. 【請求項30】 前記第1及び第2の遅延手段は、移送
    器であることを特徴とする請求項26,27または28
    記載の信号処理装置。
  31. 【請求項31】 前記第1及び第2の遅延手段は、デジ
    タル信号処理による遅延であることを特徴とする請求項
    26,27または28記載の信号処理装置。
  32. 【請求項32】 第1、第2、第3及び第4の4個の無
    指向性マイクエレメントと、前記第1のマイクエレメン
    トの出力信号をデジタル信号に変換する第1のA/Dコ
    ンバータと、前記第2のマイクエレメントの出力信号を
    デジタル信号に変換する第2のA/Dコンバータと、前
    記第3のマイクエレメントの出力信号をデジタル信号に
    変換する第3のA/Dコンバータと、前記第4のマイク
    エレメントの出力信号をデジタル信号に変換する第4の
    A/Dコンバータと、前記第1のA/Dコンバータの出
    力信号を遅延させる第1の遅延手段と、前記第3のA/
    Dコンバータの出力信号を遅延させる第2の遅延手段
    と、前記第2のA/Dコンバータの出力信号と前記第1
    の遅延手段の出力信号とを合成する第1の合成手段と、
    前記第4のA/Dコンバータの出力信号と前記第2の遅
    延手段の出力信号とを合成する第2の合成手段とを具備
    し、前記第1〜第4のマイクエレメントを、前記第1の
    マイクエレメントと前記第2のマイクエレメントを結ぶ
    直線と前記第1のマイクエレメントと前記第3のマイク
    エレメントを結ぶ直線とがある角度を有するように配置
    し、前記第1の合成手段の出力信号である第1の合成信
    号をステレオ信号の第1のチャンネル信号とし、前記第
    2の合成手段の出力信号である第2の合成信号をステレ
    オ信号の第2のチャンネル信号とすることを特徴とする
    信号処理装置。
  33. 【請求項33】 前記第1及び第2の遅延手段は、メモ
    リであることを特徴とする請求項32記載の信号処理装
    置。
  34. 【請求項34】 前記第1及び第2の遅延手段は、シフ
    トレジスタであることを特徴とする請求項32記載の信
    号処理装置。
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