JP2000286502A - 分布帰還型半導体レーザ - Google Patents

分布帰還型半導体レーザ

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JP2000286502A JP2000020598A JP2000020598A JP2000286502A JP 2000286502 A JP2000286502 A JP 2000286502A JP 2000020598 A JP2000020598 A JP 2000020598A JP 2000020598 A JP2000020598 A JP 2000020598A JP 2000286502 A JP2000286502 A JP 2000286502A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、共振器内での電界強度分布を非対
称とし、出力端からのレーザ光パワーが大きく、電流対
光出力変換効率の高い半導体レーザを提供することを目
的とする。 【解決手段】 分布帰還型半導体レーザ1のレーザ光の
出力側端面には低反射コーティング12、その反対側の
後方側端面には高反射コーティング11を設け、回折格
子として、出力側の領域の近傍に周期が所定の一定値で
あって合計で共振器内の全回折格子長の2分の1を越え
る長さを有する周期均一領域(第2の回折格子4)と、
レーザ共振器中央より後方側に異なる一定周期または変
調された周期を有する周期変動領域(第1の回折格子
3)を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は半導体レーザに関
し、特にデジタル光伝送システムに用いられるモード安
定性や効率の高い位相シフト分布帰還型(DFB)半導
体レーザに関する。
【0002】
【従来の技術】従来のデジタル光伝送システムには、レ
ーザ共振器中央に回折格子の位相を半周期シフトさせた
λ/4位相シフト分布帰還型半導体レーザと呼ばれる単
一モード性の高い半導体レーザが用いられている。λ/
4位相シフトDFB構造は公知の構造で、例えば、「1
994年、オーム社刊、応用物理学会編、半導体レーザ
272頁 図12・12」に記載されている。
【0003】λ/4位相シフト分布帰還型半導体レーザ
は図7に断面図を示すように、第1の回折格子43と第
2の回折格子44の位相を半周期分シフトさせたλ/4
位相シフト構造48をレーザ共振器中央に有している。
この構造では、neffを実効屈折率とすると、回折格子
周期Λが決定するブラッグ波長λB、すなわちλB=2Λ
effで発振するため、副モード抑圧比が高くとれると
いう特徴がある。
【0004】しかしこの構造では、レーザ共振器中央に
λ/4位相シフト構造が存在するため、この位相シフト
部で電界が非常に強くなり、バイアスを高くするにつれ
て内部の電界強度分布が極端に不均一になり、レーザ共
振器外部へ出力する光パワーが小さくなる。また、レー
ザ共振器の両端面には、低反射コーティングが施されて
おり、1%程度の反射しかないため、レーザの後方にも
前方と同じ程度の光が出力される。従って、この構造の
レーザでは、駆動電流に対するレーザ光出力の効率が低
く、高出力が得られないという問題があった。
【0005】この問題を解決するために、特開平4−1
00287号公報には、レーザ共振器の1点でλ/4位
相シフト構造を配置するのではなく、等価的にλ/4位
相シフトされるような回折格子周期変調を共振器の一部
に施し、内部電界強度分布の1点集中を避ける構造が記
載されている。この構造では、内部に集中する電界が緩
和される分だけ、外部へ出力される光強度が高くなると
いう利点がある。
【0006】しかし、この特開平4−100287号公
報に記載の構造では、通常のλ/4位相シフト分布帰還
型レーザに比べて光出力の向上は認められるが、レーザ
共振器の両端面ともに低反射コーティングを施し、レー
ザ端面の両側からほぼ同じ出力の光が放出されるため、
後面側に高反射コーティングを施した半導体レーザに比
べて約半分の出力しか得られなかった。
【0007】また、特開昭61−216383号公報に
記載のレーザは、レーザの後方側の端面は劈開端面また
は高反射コーティングを施し、前方側の端面に低反射コ
ーティングを施して、さらにλ/4位相シフト構造を、
レーザ共振器の中央ではなく、3:7〜4:6の割合で
後方側端面に近づけるといった例が記載されている。こ
の構造では、レーザ後方側の端面反射率が、劈開端面で
あれば約30%、高反射コーティングであれば90%以
上になり、従来のλ/4位相シフトDFBレーザのよう
に後方側へはあまり光が出力されず、前方からの光出力
が従来例よりも高くなる特徴がある。また、λ/4位相
シフト構造の位置がレーザ共振器の中央よりも後面側に
近づけることにより、単一モード性の悪化がλ/4位相
シフトDFBレーザよりもわずかであることが記載され
ている。
【0008】しかしながら、この構造では、従来のλ/
4位相シフト分布帰還型レーザと同様にλ/4位相シフ
ト構造部において、電界強度が極端に高くなり、そのλ
/4位相シフト構造がレーザ前方端面から遠く離れてい
るため、レーザ前方から出力される光強度は、従来のλ
/4位相シフトDFBレーザよりも若干高くなるが、ま
だ十分高いとは言えない。本出願者の理論的検討による
と、仮に後方側の端面反射率を95%にしたとしても、
前方と後方からの光出力比は4:1にとどまっている。
また、レーザ素子の劈開の段階で劈開位置が数ミクロン
の誤差が生じると光出力が設計よりも低くなり、劈開誤
差に対する設計の許容が小さい。レーザ後方端面を形成
する際の劈開が素子によって異なると、高反射側端面の
回折格子位相ばらつきにより、レーザ素子間の特性の分
布が大きくなるという問題があった。
【0009】ところで、特公平6−665090号公報
(特開平60−125882号公報)には、周期の異な
る2つの回折格子を共振器内に非対称に設けた構造が示
されている。しかし、この公報に記載されている構造
は、単一モード化のみを目的としており、一方の回折格
子の最小利得を持つ縦モード1本ともう一方の最小利得
をもつ縦モード1本が重なるように、それぞれの回折格
子は互いに特定の関係を満たす一定周期に設定されてい
る。従って、単にこの構造のみで出力端側からの出力が
十分に大きなレーザを得ることは困難であり、またこの
公報に出力を大きくする効果の記載は全くない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
従来の問題点に鑑みてなされたものであり、レーザ光の
単一モード性の安定性が良く、出力端からのレーザ光パ
ワーが大きく、電流対光出力変換効率の高い半導体レー
ザを提供することを目的とする。
【0011】さらに本発明は、レーザ後方側の端面の反
射率が100%に近い場合でも、劈開誤差の影響を受け
にくく量産時における素子間の特性のばらつきが小さ
く、歩留まり良く生産することができる半導体レーザを
提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本出願の第1の発明は、
回折格子によって光帰還を行う分布帰還型半導体レーザ
において、レーザ光の出力側端面には低反射コーティン
グ、その反対側の後方側端面には高反射コーティングが
設けられ、前記回折格子は、少なくとも最も出力側の領
域を含んで設けられ周期が所定の一定値であって合計で
共振器内の全回折格子長の2分の1を越える長さを有す
る周期均一領域と、この周期均一領域の周期とは異なる
一定周期または変調された周期を有する周期変動領域と
を有し、この周期変動領域がレーザ共振器中央に対して
非対称になるように、後方側に寄せられて設けられてい
ることを特徴とする分布帰還型半導体レーザに関する。
【0013】また、本出願の第2の発明は、回折格子に
よって光帰還を行う分布帰還型半導体レーザにおいて、
レーザ共振器の両方の端面に低反射コーティングが設け
られており、前記回折格子は、少なくとも最も出力側の
領域を含んで設けられ周期が所定の一定値であって合計
で共振器内の全回折格子長の3分の2以下の長さを有す
る周期均一領域と、この周期均一領域の格子周期とは異
なる変調された周期の回折格子を有する周期変動領域と
を有し、この周期変動領域がレーザ共振器中央に対して
非対称になるように、後方側に寄せられて設けられてい
ることを特徴とする分布帰還型半導体レーザに関する。
【0014】さらに本出願の第3の発明は、回折格子に
よって光帰還を行う分布帰還型半導体レーザにおいて、
レーザ共振器の両方の端面に低反射コーティングが設け
られており、前記回折格子は、少なくとも最も出力側の
領域を含んで設けられ合計で共振器内の全回折格子長の
2分の1以下の長さを有し且つ領域内で周期が変調され
ている周期低変調領域と、この周期低変調領域の格子周
期とは異なる変調された周期の回折格子を有する周期変
動領域とを有し、前記周期低変調領域における変調量
は、前記周期変動領域における変調量より小さく、前記
周期変動領域がレーザ共振器中央に対して非対称になる
ように、後方側に寄せられて設けられていることを特徴
とする分布帰還型半導体レーザに関する。
【0015】
【発明の実施の形態】従来のλ/4位相シフト分布帰還
型半導体レーザは、前述のように、光の帰還が中央付近
で強くなり過ぎるため、光の電界強度分布が中央付近に
集中するということと、前端面と後端面の両方に低反射
コーティングを施し、端面反射率が1%程度に抑えられ
ており、前方だけでなく、後方からも同程度の光出力が
あるという理由から、前方からのレーザ出力が低くな
る。前記の特開平4−100287号公報に記載のレー
ザは、レーザ両端面からほぼ等しい光出力が得られる構
造になっていた。
【0016】これに対して、本出願の第1の発明の構
造、即ち、出力側端面には低反射コーティング、その反
対側の後方側端面には高反射コーティングを設けた本出
願の第一の発明の構造においては、共振器内の回折格子
の中の周期変動領域が、レーザ共振器中央に対して非対
称になるように前記後方側端面の側に寄せて設けてあ
る。
【0017】このような構造により、回折格子の周期が
レーザ共振器中央に対して非対称に分布し、共振器内の
分布帰還量が非対称になることで、内部電界強度分布が
非対称に分布する。これにより、例えば特開平4−10
0287号公報に記載の構造に比べても、後方側端より
出力側端からの出力が大きい光出力が得られるようにな
る。さらに本発明では、後方側端面の高反射コーティン
グにより出力側の端面からの光出力をさらに大きくする
ことができる。また、本発明の構造は、特開昭61−2
16383号公報に記載のようなλ/4位相シフト位置
を後面側に移動させた構造と比べても、内部の電界分布
の集中が少ないため、光出力が高くなる。
【0018】また、レーザの発振波長にとっては、周期
が変わることによる位相シフトと高反射コーティングに
よる位相シフトにより、共振器全体で等価的に約λ/4
位相シフトを与えるような回折格子周期変調とすること
により、レーザ単一モード性を保つことができる。
【0019】また、一般に高反射コーティングされた端
面での回折格子位相が、素子間でばらつくことによっ
て、特性が大きく異なるが、本発明においては、高反射
コーティング側端面近傍に、元の回折格子周期と異なっ
た周期の回折格子があるため、その影響は従来例に比べ
て小さくなる。
【0020】本出願の第1の発明において、周期均一領
域は少なくとも最も出力側の領域を含んで設けられ、ま
た合計で共振器内の全回折格子長の2分の1を越える長
さを有する。即ち、周期均一領域は、一つの連続する領
域であっても、いくつかに分断されていても良い。一つ
の連続する領域である場合は、共振器内の全回折格子の
うち、出力端側から中央を越える領域を周期均一領域が
占めることになる。
【0021】また、周期均一領域が分断されている場合
は、その合計が共振器内の全回折格子長の2分の1を越
える長さとなればよい。この場合、合計の長さのうち、
少なくとも2分の1を越える長さが共振器中央より出力
端側に存在していることが好ましい。このようにするこ
とで、非対称性が確保され、レーザ発振の単一モード安
定性も高く保つことができる。
【0022】また、周期変動領域とは、上記の周期均一
領域とは異なる格子周期を有している領域であり、一つ
の連続する領域であるか、あるいは複数の領域に分断さ
れていてもよいが、一つの連続する領域の方がレーザ発
振モード安定性上は好ましい。特に、最も後方端側の領
域を含む連続する領域に設けられていることが好まし
い。
【0023】また周期変動領域は、周期均一領域とは異
なる周期であれば、周期が一定であっても、その中で変
調されていてもよい。周期が一定の場合は、周期均一領
域の格子周期との差があればよく、周期が短くても長く
ても本発明の効果は得られるが、長い方が特に好まし
い。また、周期変動領域内で周期が変調されている場合
においては、一般に単調に変化する方が好ましく、また
周期均一領域の格子周期との差が後方側の端に向かって
次第に大きくなることが好ましい。このようにすると、
高反射コーティングの端面位相のばらつきの影響をさら
に小さくすることができ、単一モード歩留まりを高くす
ることができる。このとき、周期均一領域の格子周期よ
り短くなるように変化させても良いが、特に長くなるよ
うに変化させることが好ましい。単調に変化するときに
は、例えば、増減のある部分で、線形に変化させる構造
等を挙げることができる。
【0024】さらに、この周期変動領域と周期均一領域
との境界は、周期が連続していてもまた、周期が不連続
になっていてもどちらでも良い。
【0025】本出願の第2の発明の構造は、レーザ共振
器の両方の端面に低反射コーティングが設けられている
ことと、周期変動領域内において、回折格子の周期が変
調されている場合に限られること、さらに周期均一領域
は少なくとも最も出力側の領域を含んで設けられ、また
合計で共振器内の全回折格子長の3分の2以下の長さを
有する点で第1の発明と異なっている。レーザ発振の単
一モード安定性の観点からは、2分の1程度以上が望ま
しいが、非対称性を増大させレーザをさらに高出力化す
るためには、2分の1以下にすることができる。但し、
3分の1以上の長さを有していることが好ましい。
【0026】第2の発明のように両方の端面に低反射コ
ーティングが設けられている場合には、周期変動領域内
の格子が変調されていることが必須であり、それにより
回折格子の周期がレーザ共振器中央に対して非対称に分
布し、共振器内の分布帰還量が非対称になることで、内
部電界強度分布が非対称に分布するので、後方側端より
出力側端からの出力が大きいレーザが得られる。周期変
動領域内での格子周期が一定周期では、両端が低反射コ
ーティングの場合は、内部電界強度分布が非対称になら
ない場合があり、また、非対称になるとしてもその非対
称性は非常にわずかである。
【0027】第2の発明において、周期変動領域の長さ
は共振器内の全回折格子長の3分の1以上とすることが
好ましく、また周期均一領域の必要な長さを確保するた
めに3分の2未満とすることが好ましい。
【0028】第2の発明の構造でも、周期変動領域内
で、一般に単調に変化する方が好ましく、また周期均一
領域の格子周期との差が後方側の端に向かって次第に大
きくなることが好ましい。このようにすると、第1の発
明の場合と同様に端面位相のばらつきの影響をさらに小
さくすることができ、単一モード歩留まりを高くするこ
とができる。このとき、周期均一領域の格子周期より短
くなるように変化させても良いが、特に長くなるように
変化させることが第2の発明においては効果が極めて顕
著であり好ましい。単調に変化するときには、例えば、
増減のある部分で、線形に変化させる構造等を挙げるこ
とができる。さらに、この周期変動領域と周期均一領域
との境界は、周期が連続していてもまた、周期が不連続
になっていてもどちらでも良い。
【0029】第2の発明の構造においてレーザの発振波
長にとっては、周期が変わることによる位相シフトによ
り、共振器全体で等価的に約λ/4位相シフトを与える
ことで、レーザ単一モード性を保つことができるが、レ
ーザ発振波長に明確なλ/4位相シフトを与えるため
に、共振器上のある一点で、位相シフト構造をもうける
ことにより、単一モード性をさらに向上させることがで
きる。
【0030】ここにおける位相シフト量は、回折格子周
期変調による位相シフトと、合計で等価的に約λ/4位
相シフトになるように設定する。
【0031】図6は、本構造の一点における位相シフト
量に対するしきい値利得差(単一モード性の指標)であ
る。このように位相シフトを回折格子周期変調と一点に
おける位相シフトとに分離することによる本発明構造の
単一モード性の改善は、図6から明らかなように、一点
における位相シフト量が回折格子の1/8周期から1/
2周期未満分の場合に有効である。
【0032】ここで、一点シフト構造を設ける箇所は、
従来例のように共振器中央に設けてもよいが、周期均一
領域と周期変動領域の境界に設けることが好ましい。ま
た、第1の発明においてはレーザの後方側端面に近づけ
たり、第2の発明においては出力側端面に近づけたりす
ることもできる。
【0033】このように、本出願の第2の発明において
も、電界が中央に集中することなく、共振器内部の電界
強度分布を中央に対して非対称に制御することができ、
レーザ光出力を高くすることができる。また、単一モー
ド歩留まりも従来のλ/4位相シフト分布帰還型レーザ
と同等にすることができる。
【0034】本出願の第3の発明の構造は、前述の第2
の発明の構造において、周期均一領域を、領域内で周期
が変調されている周期低変調領域(周期が変調されてい
る領域であるが、変調量が周期変動領域より小さく、ま
た周期変動領域との混同をさけるためにこのように言う
ものとする。)に置き換えたものに相当する。但し、周
期低変調領域の領域の長さは、合計で共振器内の全回折
格子長の2分の1以下の長さを有する。そして、周期低
変調領域における変調量は、周期変動領域における変調
量より小さく設定される。具体的には、領域全体での変
調量の平均を比較したときに、周期低変調領域における
平均値が、周期変動領域の平均値より小さいことが好ま
しい。
【0035】即ち、第2の発明において、位相シフト構
造が出力側端面に近づいた場合、前述のように、効率に
関しては優位にあるが、レーザ単一モード性に関して
は、位相シフト構造が中央に位置したものよりも悪化す
る方向にある。そこで、第3の発明では、この悪化を防
止するために、出力側の周期均一領域においても周期を
変調し、位相シフトを与え、レーザ単一モード安定性を
改善することができる。
【0036】第3の発明の好ましい形態において、周期
変動領域は、その中の格子周期が、後方側の端に向かっ
て次第に長くなるか、または短くなるように単調に変化
し、周期低変調領域内において、その格子周期が後方側
の端に向かって次第に長くなるか、または短くなるよう
に単調に変化する。さらに好ましい形態においては、周
期変動領域は、その中の格子周期が、後方側の端に向か
って次第に長くなるように単調に変化し、周期低変調領
域内においても、その格子周期が後方側の端に向かって
次第に長くなるように単調に変化する。最も好ましい形
態は、格子周期が後方側の端に向かって直線的に増加す
る形態であり、周期低変調領域内での格子周期の傾き
(絶対値)が周期変動領域より小さい。
【0037】本出願の第2の発明および第3の発明の構
造において、レーザ共振器の後方側の端に、一定の格子
周期を有する平坦領域を設けてもよい。このような平坦
領域を設けると、レーザ端面の劈開位置に誤差が生じて
も、特性のばらつきの小さなレーザを得ることができ
る。尚、本出願の第2の発明において、平坦領域におけ
る格子周期が周期均一領域における格子周期と等しいと
きは、平坦領域は周期均一領域の一部である。
【0038】平坦領域の領域長は、劈開誤差が影響を小
さくするためには長い方が好ましく、例えば5μm以上
が好ましく、また周期変動領域と、周期均一領域(第2
の発明の場合)および周期低変調領域(第3の発明の場
合)の長さおよび位置を考慮して決めることができる。
【0039】
【実施例】以下に実施例を示して本発明をさらに詳細に
説明する。以下の説明では、レーザ発振波長が光通信用
の1.3ミクロン波長帯を想定しているが、回折格子周
期の設定により、同じように光通信用の1.55ミクロ
ン波長帯等のあらゆる波長帯のレーザに適用することが
できる。
【0040】[実施例1]図1(A)は、本発明の実施
例1の共振器幅が300ミクロンである半導体レーザ1
の構造図である。この半導体レーザを形成するには、ま
ず、N型InP半導体基板2上に、周知の電子ビーム露
光法および周知のリソグラフィーにより周期変動領域と
して第1の回折格子3、および周期均一領域として第2
の回折格子4を形成する。第1の回折格子3、第2の回
折格子4を形成する際のエッチングの深さは、分布帰還
結合係数κが40〜50cmー1となるように0.02ミ
クロンとする。
【0041】この上に周知のエピタキシャル成長によ
り、N型InGaAsP光ガイド層5を層厚0.1ミク
ロン、多重量子井戸活性層6を層厚0.2ミクロン、P
型InPクラッド層7を層厚3ミクロン、P型InGa
AsPキャップ層8を層厚0.2ミクロンの厚さにそれ
ぞれ形成する。次に、周知の電極形成法によりP型In
GaAsPキャップ層8上にP型電極9、N型InP半
導体基板2下にN型電極10を形成する。また、半導体
レーザ1の両端面には、第1の回折格子3側の端面には
高反射コーティング11、第2の回折格子4側の端面に
は低反射コーティング12を施す。
【0042】このときの第1の回折格子3(周期変動領
域)および第2の回折格子4(周期均一領域)の周期分
布は、図1(B)に示す通り、第1の回折格子3は周期
が202.2ナノメートルで100ミクロンの長さ、第
2の回折格子4は周期が202.0ナノメートルで20
0ミクロンの長さである。ここで第1の回折格子3と第
2の回折格子4との間で位相が連続するように形成し
た。
【0043】図4中に、この構造の共振器内での電界強
度分布を示した。この図から、共振器内で出力端(軸方
向座標300μmの位置)の方が後方側端(軸方向座標
0μmの位置)より電界強度が大きいことが分かる。ま
た、共振器内での電界の集中が緩和されていることが分
かる。
【0044】実際、この半導体レーザ1では、第2の回
折格子4側の端面からの光出力が、第1の回折格子3側
の端面にくらべて約6倍のパワーが得られた。また、レ
ーザのモード安定性を示すしきい値利得差については、
この構造の半導体レーザでは0.6が得られ、実用的な
レベルである0.5以上が達成されている。
【0045】また、図5はレーザ劈開位置の誤差に対し
て、本実施例と後述する比較例3の効率を比較した図で
ある。図5に示すように、レーザの素子間で、レーザ端
面の劈開位置に誤差が生じても、特性のばらつきが小さ
くなっている。
【0046】尚、本実施例においては、レーザ共振器の
長さを300ミクロンとしたが、これに限定されるもの
ではない。
【0047】[実施例2]図2(A)に実施例2の半導
体レーザ21の構造図を示す。この構造は、回折格子以
外は実施例1と同様であり、実施例1と同様にして形成
することができる。
【0048】このときの第1の回折格子23(周期変動
領域)および第2の回折格子24(周期均一領域)の周
期分布は、図2(B)に示す通り、第1の回折格子23
の周期は片方の端面において202.4ナノメートル
で、その端面から遠ざかるに従って、202.0ナノメ
ートルに成るように変化し、その端面から100ミクロ
ンの長さである。第2の回折格子24は、周期が20
2.0ナノメートル周期で、200ミクロンの長さであ
り、全共振器長は300ミクロンである。第1の回折格
子23と第2の回折格子24との間は位相が連続するよ
うに形成した。
【0049】図4中に、この構造の共振器内での電界強
度分布を示した。この図から、共振器内で出力端(軸方
向座標300μmの位置)の方が後方側端(軸方向座標
0μmの位置)より電界強度が大きいことが分かる。ま
た、共振器内での電界の集中が緩和されていることが分
かる。
【0050】実際、この半導体レーザ21では、第2の
回折格子24側の端面からの光出力が、第1の回折格子
23側の端面にくらべて約5倍のパワーが得られた。ま
た、レーザのモード安定性を示すしきい値利得差につい
ては、この構造の半導体レーザでは0.65が得られ、
実用的なレベルである0.5以上が達成されている。
【0051】また、本実施例においては、レーザ共振器
の長さを300ミクロンとしたが、これに限定されるも
のではなく、回折格子周期変調は線形に周期が変化する
としたが、線形でなくても同様の効果が得られる。
【0052】また、本実施例においては、第1の回折格
子23は、周期が変化しているが、レーザ端面近傍の1
0ミクロン程度の長さにおいては一定の周期になっても
良い。このようにすることで、レーザ劈開位置が数ミク
ロン程度ずれた場合でも、レーザ端面における回折格子
周期を設計値にすることができる。
【0053】[実施例3]図3(A)に実施例3の半導
体レーザ31の構造図を示す。この構造は、回折格子
が、第1の回折格子33(周期均一領域)、第2の回折
格子34(周期変動領域)および第3の回折格子35
(周期均一領域)からなり、実施例1と同様にして形成
することができる。第1の回折格子33、第2の回折格
子34および第3の回折格子35を形成する際のエッチ
ングの深さは、分布帰還結合係数κが約70cm-1とな
るように0.03ミクロンとする。さらにレーザの両端
面には、それぞれ第1の低反射コーティング36と第2
の低反射コーティング37を施す。
【0054】このときの第1の回折格子33、第2の回
折格子34および第3の回折格子35の周期分布は、図
3(B)に示す通り、第1の回折格子33は周期が20
2.0ナノメートルで、片方の端面から10ミクロンの
長さである。第2の回折格子34の周期は、第1の回折
格子33と接している部分が202.2ナノメートルで
あり、第1の回折格子33から遠ざかるに従って、20
2.0ナノメートルに成るように変化し、140ミクロ
ンの長さである。第3の回折格子35の周期は、20
2.0ナノメートルであり、150ミクロンの長さであ
る。
【0055】第1の回折格子33と第2の回折格子34
との間では、回折格子の位相が連続するように形成され
ている。また、第2の回折格子34と第3の回折格子3
5との間では、位相が第3の回折格子35の周期の1/
4周期(λ/8波長)だけシフトするような構造(位相
シフト構造38)とした。
【0056】図4中に、この構造の共振器内での電界強
度分布を示した。この図から、共振器内で出力端(軸方
向座標300μmの位置)の方が後方側端(軸方向座標
0μmの位置)より電界強度が大きいことが分かる。ま
た、共振器内での電界の集中が緩和されていることが分
かる。
【0057】実際、この半導体レーザ31では、第3の
回折格子35側の端面からの光出力が、第1の回折格子
33側の端面にくらべて約2.5倍のパワーが得られ
た。また、レーザのモード安定性を示すしきい値利得差
については、この構造の半導体レーザでは0.7が得ら
れ、実用的なレベルである0.5以上が達成されてい
る。
【0058】また、本実施例においては、レーザ共振器
の長さを300ミクロンとしたが、これに限定されるも
のではなく、回折格子周期変調は線形に周期が変化する
としたが、線形でなくても同様の効果が得られる。
【0059】[実施例4]この実施例の構造では、実施
例3において、第2の回折格子34の周期が第3の回折
格子35の周期とその境界部で連続する構造とした。即
ち、このときの第2の回折格子34の周期は、第1の回
折格子33と接している部分が202.3ナノメートル
であり、第1の回折格子33から遠ざかるに従って、2
02.0ナノメートルに成るように変化し、140ミク
ロンの長さである。また、第2の回折格子34と第3の
回折格子35との間では、位相が第3の回折格子35の
周期の1/8周期(λ/16波長)だけシフトするよう
な構造(位相シフト構造38)とした。
【0060】この構造の共振器内での電界強度分布は、
図4中の実施例3の電界強度分布と同一の分布を示し、
共振器内で出力端(軸方向座標300μmの位置)の方
が後方側端(軸方向座標0μmの位置)より電界強度が
大きく、また、共振器内での電界の集中が緩和されてい
た。
【0061】[実施例5]この実施例の構造では、実施
例4において、第1の回折格子と第2の回折格子の周期
を境界部で連続とした。即ち、図8に示すように、第1
の回折格子83(平坦領域)の周期が202.3ナノメ
ートルで、10ミクロンあり、第2の回折格子84(周
期変動領域)の周期は第1の回折格子83と接している
部分が202.3ナノメートルであり、第1の回折格子
83から遠ざかるに従って、202.0ナノメートルに
成るように変化し、140ミクロンの長さである。第3
の回折格子85(周期均一領域)の周期は202.0ナ
ノメートルであり、150ミクロンの長さである。
【0062】また、第2の回折格子84と第3の回折格
子85との間では、位相が第3の回折格子85の周期の
1/8周期(λ/16波長)だけシフトするような構造
(位相シフト構造88)とした。
【0063】この構造の共振器内での電界強度分布も、
実施例3電界強度分布と同一の分布を示した。
【0064】[実施例6]この実施例の構造では、実施
例5において、第2の回折格子84の長さを190ミク
ロンとし、第3の回折格子85の長さを100ミクロン
とすると共に第3の回折格子の周期も変化させた。図9
に示すように、このときの第3の回折格子95の周期
は、第2の回折格子94と接している部分が202.0
ナノメートルであり、第2の回折格子94から遠ざかる
に従って、201.9ナノメートルに成るように変化
し、100ミクロンの長さである。即ち、第3の格子
(周期低変調領域)は、第2の格子(周期変動領域)よ
り周期変動の傾きが小さく形成されている。
【0065】また、第2の回折格子94と第3の回折格
子95との間では、位相が第3の回折格子95の周期の
1/4周期(λ/8波長)だけシフトするような構造
(位相シフト構造98)とした。
【0066】この構造の共振器内での電界強度分布は、
図4中の実施例3の電界強度分布と同一の分布を示し、
共振器内で出力端(軸方向座標300μmの位置)の方
が後方側端(軸方向座標0μmの位置)より電界強度が
大きく、また、共振器内での電界の集中が緩和されてい
た。
【0067】[比較例1〜3]本発明の実施例との比較
のために、λ/4位相シフト構造を中央に設けた構造
(比較例1)、特開平4−100287号公報に記載さ
れているようなレーザ共振器の1点でλ/4位相シフト
構造を配置するのではなく、等価的にλ/4位相シフト
されるような回折格子周期変調を共振器の一部に施し、
内部電界強度分布の1点集中を避ける構造(比較例
2)、特開昭61−216383号公報に記載されてい
るような、レーザの後方側の端面に高反射コーティング
を施し、前方側の端面に低反射コーティングを施して、
さらにλ/4位相シフト構造を3:7の割合で後方側端
面に近づけた構造(比較例3)について検討した結果を
図4に示した。
【0068】図4から、比較例1では共振器中央におけ
る電界の集中が大きく、また比較例2では共振器中央で
の電界集中はある程度緩和されているが出力端における
電界強度が十分ではなく、さらに比較例3ではλ/4位
相シフト構造における電界集中が大きく出力端での電界
強度がまだ十分でないことがわかる。
【0069】
【発明の効果】本発明によれば、レーザ共振器内での一
点における電界集中を緩和しながら電界強度分布が非対
称になるようにすることにより、出力端からのレーザ光
パワーを大きくすることできるので、電流対光出力変換
効率の高い半導体レーザを提供することができる。
【0070】さらに本発明によれば、レーザ後方側の端
面の反射率が100%に近い場合でも、劈開誤差の影響
を受けにくく量産時における素子間の特性のばらつきが
小さく、歩留まり良く生産することができる半導体レー
ザを提供することができる。
【0071】さらに本発明のレーザは、単一モード性の
安定性が良く、従来の半導体レーザに比べ、デジタル変
調時における符号誤り率を低い。
【0072】従って、本発明のレーザを用いることによ
り、光通信において大容量の伝送が可能となり、加入者
数の増大、通信サービスの拡大を実現することができ
る。さらにまた、加入者向けの低コストな光通信システ
ムを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の半導体レーザ装置の断面構造図
(A)と、その回折格子周期の分布を示した図(B)で
ある。
【図2】実施例2の半導体レーザ装置の断面構造図
(A)と、その回折格子周期の分布を示した図(B)で
ある。
【図3】実施例3の半導体レーザ装置の断面構造図
(A)と、その回折格子周期の分布を示した図(B)で
ある。
【図4】本発明の実施例と比較例の内部電界強度分布で
ある。
【図5】実施例1と比較例3の劈開位置の誤差による効
率の変動を示した図である。
【図6】実施例3の単一モード性の一点における位相シ
フト量依存性を示した図である。
【図7】従来例であるλ/4位相シフト型DFBレーザの
構造図である。
【図8】実施例5の半導体レーザ装置の断面構造図
(A)と、その回折格子周期の分布を示した図(B)で
ある。
【図9】実施例6の半導体レーザ装置の断面構造図
(A)と、その回折格子周期の分布を示した図(B)で
ある。
【符号の説明】
1 半導体レーザ 2 N型InP半導体基板 3 第1の回折格子(周期変動領域) 4 第2の回折格子(周期均一領域) 5 N型InGaAsP光ガイド層 6 多重量子井戸活性層 7 P型InPクラッド層 8 P型InGaAsPキャップ層 9 P型電極 10 N型電極 11 高反射コーティング 12 低反射コーティング 21 半導体レーザ 23 第1の回折格子(周期変動領域) 24 第2の回折格子(周期均一領域) 31 半導体レーザ 33 第1の回折格子(周期均一領域) 34 第2の回折格子(周期変動領域) 35 第3の回折格子(周期均一領域) 36 第1の低反射コーティング 37 第2の低反射コーティング 38 位相シフト構造 81 半導体レーザ 83 第1の回折格子(平坦領域) 84 第2の回折格子(周期変動領域) 85 第3の回折格子(周期均一領域) 88 位相シフト構造 91 半導体レーザ 94 第2の回折格子(周期変動領域) 95 第3の回折格子(周期低変調領域) 98 位相シフト構造

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回折格子によって光帰還を行う分布帰還
    型半導体レーザにおいて、 レーザ光の出力側端面には低反射コーティング、その反
    対側の後方側端面には高反射コーティングが設けられ、 前記回折格子は、少なくとも最も出力側の領域を含んで
    設けられ周期が所定の一定値であって合計で共振器内の
    全回折格子長の2分の1を越える長さを有する周期均一
    領域と、この周期均一領域の周期とは異なる一定周期ま
    たは変調された周期を有する周期変動領域とを有し、 この周期変動領域がレーザ共振器中央に対して非対称に
    なるように、後方側に寄せられて設けられていることを
    特徴とする分布帰還型半導体レーザ。
  2. 【請求項2】 前記周期変動領域は、レーザ共振器の後
    方側半分の領域に設けられている請求項1記載の分布帰
    還型半導体レーザ。
  3. 【請求項3】 前記周期変動領域は、その中の格子周期
    が、前記周期均一領域の格子周期より大きく一定である
    ことを特徴とする請求項1または2記載の分布帰還型半
    導体レーザ。
  4. 【請求項4】 前記周期変動領域は、その中の格子周期
    が、前記周期均一領域の格子周期との差が後方側の端に
    向かって次第に大きくなるように形成されていることを
    特徴とする請求項1または2記載の分布帰還型半導体レ
    ーザ。
  5. 【請求項5】 前記周期変動領域は、その中の格子周期
    が、前記周期均一領域の格子周期より後方側の端に向か
    って次第に長くなるように形成されていることを特徴と
    する請求項4記載の分布帰還型半導体レーザ。
  6. 【請求項6】 回折格子によって光帰還を行う分布帰還
    型半導体レーザにおいて、 レーザ共振器の両方の端面に低反射コーティングが設け
    られており、 前記回折格子は、少なくとも最も出力側の領域を含んで
    設けられ周期が所定の一定値であって合計で共振器内の
    全回折格子長の3分の2以下の長さを有する周期均一領
    域と、この周期均一領域の格子周期とは異なる変調され
    た周期の回折格子を有する周期変動領域とを有し、この
    周期変動領域がレーザ共振器中央に対して非対称になる
    ように、後方側に寄せられて設けられていることを特徴
    とする分布帰還型半導体レーザ。
  7. 【請求項7】 前記周期変動領域は、レーザ共振器の後
    方側半分の領域に設けられている請求項6記載の分布帰
    還型半導体レーザ。
  8. 【請求項8】 前記周期変動領域は、その中の格子周期
    が、前記周期均一領域の格子周期との差が後方側の端に
    向かって次第に大きくなるように形成されていることを
    特徴とする請求項6または7記載の分布帰還型半導体レ
    ーザ。
  9. 【請求項9】 前記周期変動領域は、その中の格子周期
    が、前記周期均一領域の格子周期より後方側の端に向か
    って次第に長くなるように形成されていることを特徴と
    する請求項8記載の分布帰還型半導体レーザ。
  10. 【請求項10】 共振器軸上のある一点において回折格
    子の位相が1/8周期から1/2周期未満分シフトされ
    るシフト構造を有していることを特徴とする請求項6〜
    9のいずれかに記載の分布帰還型半導体レーザ。
  11. 【請求項11】 前記周期変動領域は、領域の長さが共
    振器内の全回折格子長の4分の1以上2分の1未満であ
    ることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の分
    布帰還型半導体レーザ。
  12. 【請求項12】 前記周期変動領域は、領域の長さが共
    振器内の全回折格子長の3分の1以上3分の2未満であ
    ることを特徴とする請求項6〜10のいずれかに記載の
    分布帰還型半導体レーザ。
  13. 【請求項13】 回折格子によって光帰還を行う分布帰
    還型半導体レーザにおいて、 レーザ共振器の両方の端面に低反射コーティングが設け
    られており、 前記回折格子は、少なくとも最も出力側の領域を含んで
    設けられ合計で共振器内の全回折格子長の2分の1以下
    の長さを有し且つ領域内で周期が変調されている周期低
    変調領域と、この周期低変調領域の格子周期とは異なる
    変調された周期の回折格子を有する周期変動領域とを有
    し、 前記周期低変調領域における変調量は、前記周期変動領
    域における変調量より小さく、 前記周期変動領域がレーザ共振器中央に対して非対称に
    なるように、後方側に寄せられて設けられていることを
    特徴とする分布帰還型半導体レーザ。
  14. 【請求項14】 前記周期変動領域は、その中の格子周
    期が、後方側の端に向かって次第に長くなるか、または
    短くなるように形成されていることを特徴とする請求項
    13記載の分布帰還型半導体レーザ。
  15. 【請求項15】 前記周期変動領域は、その中の格子周
    期が、後方側の端に向かって次第に長くなるように形成
    されていることを特徴とする請求項14記載の分布帰還
    型半導体レーザ。
  16. 【請求項16】 共振器軸上のある一点において回折格
    子の位相が1/8周期から1/2周期未満分シフトされ
    るシフト構造を有していることを特徴とする請求項13
    〜15のいずれかに記載の分布帰還型半導体レーザ。
  17. 【請求項17】 前記周期低変調領域は、領域の長さが
    共振器内の全回折格子長の4分の1以上であることを特
    徴とする請求項13〜16のいずれかに記載の分布帰還
    型半導体レーザ。
  18. 【請求項18】 前記周期変動領域は、領域の長さが共
    振器内の全回折格子長の3分の1以上3分の2未満であ
    ることを特徴とする請求項13〜17のいずれかに記載
    の分布帰還型半導体レーザ。
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