JP2000285842A - 荷電粒子線装置 - Google Patents
荷電粒子線装置Info
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Abstract
な画像を取得できる荷電粒子線装置を提供する。 【解決手段】荷電粒子源と、荷電粒子源から放出された
荷電粒子線を試料に集束する集束レンズと、荷電粒子線
を試料に走査する走査手段と、荷電粒子線による試料の
照射を避けて荷電粒子線を偏向する偏向電極と、試料か
ら発生する二次信号を検出する検出器とからなる構成で
あって、前記偏向電極は、荷電粒子線が偏向される方向
と大きさを変更するものである。
Description
照射して得られる試料特有の情報信号に基づいて試料の
走査像を得る荷電粒子線装置に関する。
したり、測定したり、試料の欠陥を検出したりする荷電
粒子線装置として、走査電子顕微鏡や測長用走査電子顕
微鏡が知られている。
試料に対してある一方向だけの荷電粒子線の走査を繰り
返し、試料の次の走査開始点に移るまでは荷電粒子線を
遮光する方法が採用されている。これをブランキングと
呼ぶ。ブランキングは、ブランキング用偏向電極に電圧
が印加されて電界が形成され、荷電粒子線が試料に照射
されないように遮へい板や絞りによって遮へいされる位
置まで荷電粒子線を偏向することによってなされる。
と、試料に蓄積されるエネルギーが増加し、試料へのコ
ンタミネーションの付着や試料がダメージを受けるとい
う問題が発生する。ブランキングを行うと、荷電粒子線
による試料の照射量が少なくなるため、上記の試料への
コンタミネーションの付着や試料ダメージを軽減するこ
とができる。
へいする遮へい板あるいは絞りの荷電粒子線が照射され
る箇所にはコンタミネーションが付着してしまう。特
に、いつも一方向にブランキングされる場合には、荷電
粒子線が照射される箇所の汚れは最も多くなる。コンタ
ミネーションが付着した箇所は、ブランキングによる荷
電粒子線の照射により帯電し、電界が発生する。また、
帯電箇所は荷電粒子線が照射されていないときには放電
し、元の帯電しない状態に戻る。ブランキングされた荷
電粒子線は、帯電・放電を繰り返す上記コンタミネーシ
ョン部分を走査しながら、試料を走査することになる。
したがって、荷電粒子線はコンタミネーション部分の帯
電により発生した電界の影響を受けて、試料上での走査
位置がずれてしまうという現象が生じてしまう。つま
り、荷電粒子線の位置移動(ドリフト)が発生するといっ
た問題が生じ、像の観察時において、高精度な像を得る
ことができない。
記載のものは、荷電粒子線を一方向でなく、他方向にも
偏向しようというものである。しかしながら、偏向の方
向と偏向の量が予め決まっているので、荷電粒子線が照
射される遮へい箇所は常に同じであり、ドリフトの問題
を軽減はできても、完全に解消できるものではない。
粒子線を遮へいした時の局部的なコンタミネーションの
付着による電界の発生をなくすことにより、荷電粒子線
のドリフトをなくし、安定で高精度な画像を取得できる
荷電粒子線装置を提供することにある。
に、本発明は、荷電粒子源と、荷電粒子源から放出され
た荷電粒子線を試料に集束する集束レンズと、前記試料
を荷電粒子線で走査する走査手段と、荷電粒子線による
試料の照射を避けるよう荷電粒子線を偏向する偏向電極
と、試料から発生する二次信号を検出する検出器とをそ
なえるとともに、前記偏向電極は、荷電粒子線が偏向さ
れる方向と大きさを変更することを特徴とする。
あり、荷電粒子線を用いた荷電粒子線装置の構成の概略
を示す縦断面図である。
2と引出電極3との間に、引出電源4によって印加され
る電圧V1により、荷電粒子線36が電子源2から放出
され、加速電圧Vacc によって加速される。
制御された集束レンズ6によって、クロスオーバ8が生
じるように集束され、レンズ電源5によって制御された
対物レンズ7によって、ステージ駆動装置(図示せず)
及びステージ位置制御装置9により水平移動可能な試料
ステージ10上の試料11に集束されるように試料11
を照射する。走査信号発生装置24からの信号によって
偏向器16は電界を生成し、荷電粒子線36を偏向し、
これによって試料11は荷電粒子線36で走査される。
ら発生する二次信号33は二次信号検出器21によって
検出され、これにより画像表示装置31に試料11の像
が画像として表示される。画像記憶装置32は画像表示
装置31からの画像を記憶する。荷電粒子線位置測定装
置34は画像記憶装置32からの画像を用いて、試料上
の荷電粒子線の照射位置を測定する。
わなければならないので、図示していないが、上記の構
成の主要部分は真空を保った容器中に収納されている。
絞り14が配置されている。この絞り14は余分な荷電
粒子を遮断し、更に荷電粒子線36の開口角を決める。
子線36をクロスオーバ8が形成される位置付近で偏向
(ブランキング)する、ブランキング用偏向電極17が
配置されている。このブランキング用偏向電極17はブ
ランキング用偏向制御装置23により制御される。ブラ
ンキング用偏向制御装置23は荷電粒子線位置測定装置
34で測定された荷電粒子線の位置に基づいてブランキ
ングの制御を行う。ブランキングした荷電粒子線36を
遮へいするためにブランキング用偏向電極17の下に絞
り15を配置する。ブランキングは荷電粒子線36が試
料11を走査する際、走査線の終了点から次の走査線の
開始点に移る間に行われる。このように、走査とブラン
キングを繰り返し行い、不必要な荷電粒子線36を試料
11に照射しないようにするので、試料11のコンタミ
ネーション付着やダメージを軽減することができる。
の平面図を示す。ブランキング用偏向電極17は、図2
に示すように、荷電粒子線36の光軸35を中心として
対称な偏向電極18および偏向電極19とから構成され
ている。
ンキング用偏向制御装置23の構成の縦断面図を示す。
ブランキングするためには、図3に示すように、偏向電
極18および偏向電極19に、それぞれ異なる電圧が印
加されるように、ブランキング用偏向制御装置23によ
り制御する。
7は偏向電極18および偏向電極19の2個の電極から
構成され、各電極に電圧を印加することができるので、
荷電粒子線36のブランキングの方向は、図3に示すよ
うに2方向が可能である。つまり、荷電粒子線36の一
方向のみの照射による絞り15上の局部的なコンタミネ
ーションの付着を避けることができ、非軸対称な電界の
発生を防ぐことで、荷電粒子線36のドリフトを抑制す
ることができる。その結果、荷電粒子線装置は安定で高
精度な画像が得られる。
ることで荷電粒子線36を偏向するため、片方はアース
電位としても同様の効果が得られる。
17の他の構成例の平面図を示す。図4に示されるブラ
ンキング用偏向電極17は、荷電粒子線36の光軸35
を中心として対称に4個の電極から構成される。図5に
示されるブランキング用偏向電極17は、荷電粒子線3
6の光軸35を中心として対称に8個の電極から構成さ
れる。ブランキング用偏向電極17の各電極にはそれぞ
れ異なる電圧が印加され、また、接地の場合もある。各
電極に印加される電圧は、ブランキング用偏向制御装置
23で制御される。これによって、荷電粒子線36を、
紙面の平面内の任意の方向に偏向することができる。し
たがって、荷電粒子線36のドリフトを抑制することが
でき、安定で高精度な画像が得られる。
7に印加される電圧は、荷電粒子線位置測定装置34で
検出された荷電粒子線36の移動量および移動方向に連
動して、ブランキング用偏向制御装置23で制御するこ
ともできる。ここで、荷電粒子線36の位置の移動量お
よび移動方向を検出するには、画像表示装置31から伝
送され画像記憶装置32で記憶された試料11の画像
と、一定時間経過後に再度、記憶装置32で記憶された
同一の場所の画像とを比較して、画像のずれ量から荷電
粒子線36の移動量および移動方向、つまりドリフト量
を求めることができる。この結果をもとに、ブランキン
グ用偏向制御装置23を介してブランキング用偏向電極
17に電圧を印加して、ブランキング方向を制御するこ
とで、荷電粒子線36のドリフトを抑制することができ
る。
成を示す縦断面図であって、その構成の一部のみを示す
図である。図6が図1と異なるのは、画像記憶部32
a,画像記憶部32b,欠陥判定部40を備えた点であ
る。欠陥判定部40はマスク,レチクルやウエハを試料
とし、これらの回路パターンの欠陥を検査する装置に備
えられる。
33は、画像記憶部32aおよび画像記憶部32bに記
憶される。具体的には、例えばウエハ上の検査領域を分
割し、第一の検査領域の画像信号を画像記憶部32aに
記憶する。次に、同一パターンの第二の検査領域の画像
信号を画像記憶部32bに記憶するとともに、同時に欠
陥判定部40で、画像記憶部32aの第一の検査領域の
画像信号と比較する。次に、第三の検査領域の画像信号
を画像記憶部32aに上書き記憶し、同時に画像記憶部
32bの第二の検査領域の画像信号と比較する。これを
繰り返し、すべての検査領域について画像信号の記憶お
よび比較を実行する。
によって、同一パターンであるべき2個の検査領域の片
方に欠陥があった場合は、その欠陥を抽出することがで
きる。
は誤った欠陥判定を引き起こす原因になるため、避けな
ければならない。図2から図5に示したような構成を欠
陥検査の装置に採用することによて、荷電粒子線のドリ
フトを防止でき、安定した高精度な欠陥検査が可能にな
る。
た時の局部的なコンタミネーションの付着による電界の
発生をなくすことにより、荷電粒子線のドリフトをなく
し、安定で高精度な画像を取得できるという効果が得ら
れる。
制御装置の構成を示す縦断面図。
源、5…レンズ電源、6…集束レンズ、7…対物レン
ズ、8…クロスオーバ、9…ステージ位置制御装置、1
0…試料ステージ、11…試料、14,15…絞り、1
6…偏向器、17…ブランキング用偏向電極、18,1
9…偏向電極、21…二次信号検出器、23…ブランキ
ング用偏向制御装置、24…走査信号発生装置、31…
画像表示装置、32…画像記憶装置、32a,32b…
画像記憶部、33…二次信号、34…荷電粒子線位置測
定装置、35…光軸、36…荷電粒子線、40…欠陥判
定部。
Claims (6)
- 【請求項1】荷電粒子源と、前記荷電粒子源から放出さ
れた荷電粒子線を試料に集束する集束レンズと、前記試
料を前記荷電粒子線で走査する走査手段と、前記荷電粒
子線による前記試料への照射を避けるよう前記荷電粒子
線を偏向する偏向電極と、前記試料から発生する二次信
号を検出する検出器とをそなえた荷電粒子線装置におい
て、 前記偏向電極は、前記荷電粒子線が偏向される方向と大
きさを変更することを特徴とする荷電粒子線装置。 - 【請求項2】請求項1の記載において、前記偏向電極
は、少なくとも2個以上の電極を含み、前記荷電粒子線
の光軸の周りに配置されていることを特徴とする荷電粒
子線装置。 - 【請求項3】請求項1または2のいずれかの記載におい
て、前記荷電粒子線の移動方向,移動量のいずれか一方
または両方を検出する移動検出手段を備えたことを特徴
とする荷電粒子線装置。 - 【請求項4】請求項3の記載において、前記偏向電極に
印加される電圧を、前記荷電粒子線の移動方向,移動量
のいずれか一方または両方と連動して制御する電圧制御
手段を備えたことを特徴とする荷電粒子線装置。 - 【請求項5】請求項3または4のいずれかの記載におい
て、前記移動検出手段は前記試料上の前記荷電粒子線の
移動方向,移動量のいずれか一方または両方を検出する
ことを特徴とする荷電粒子線装置。 - 【請求項6】請求項1ないし5のいずれかの記載におい
て、前記二次信号に基づいて前記試料の画像情報を抽出
し該画像情報を記憶する記憶手段と、前記記憶された画
像情報を用いて画像比較を行って前記試料の欠陥を検出
する欠陥検出手段とを備えたことを特徴とする荷電粒子
線装置。
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1999
- 1999-03-30 JP JP08780199A patent/JP3494068B2/ja not_active Expired - Fee Related
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