JP2000284722A - 半導体装置およびその作製方法 - Google Patents
半導体装置およびその作製方法Info
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Abstract
つ保持容量を備えた半導体装置を提供する。 【解決手段】 画素部の保持容量を第1保持容量と第2
保持容量とを上下に重ねて並列に接続した構造とする。
その際、第1保持容量は、ドレイン領域111と同一の
層に形成された第1容量電極114、第1誘電体118
及びゲート配線と同一の層に形成された第2容量電極1
22で形成され、第2保持容量は、第2容量電極12
2、第2誘電体126及び遮光膜と同一の層に形成され
た第3容量電極127cで形成される。
Description
(以下、TFTという)で構成された回路を有する半導
体装置に関する。例えば、液晶表示装置やEL(エレク
トロルミネセンス)表示装置に代表される電気光学装
置、半導体回路及び本願発明の電気光学装置または半導
体回路を用いた電気器具(電子機器)の構成に関する。
は、半導体特性を利用することで機能しうる装置全般を
指し、電気光学装置、半導体回路および電気器具は全て
半導体装置である。
う)は透明基板上に形成することができるので、アクテ
ィブマトリクス型液晶ディスプレイ(以下、AM−LC
Dという)への応用開発が積極的に進められてきた。結
晶質半導体膜(代表的にはポリシリコン膜)を利用した
TFTは高移動度が得られるので、同一基板上に機能回
路を集積させて高精細な画像表示を実現することが可能
とされている。
素部(画素マトリクス回路ともいう)と、画素部に配列
された各画素のTFTを駆動するゲート駆動回路(ゲー
トドライバー回路ともいう)、各画素TFTへ画像信号
を送るソース駆動回路(ソースドライバー回路ともい
う)またはデータ駆動回路(データドライバー回路とも
いう)が同一基板上に形成されてなる。なお、ゲート駆
動回路及びソース駆動回路が形成される領域を駆動回路
部と呼ぶ。
に、信号分割回路やγ補正回路などといった信号処理回
路をも同一基板上に設けたシステム・オン・パネルが提
案されている。
回路が要求する性能が異なるため、同一構造のTFTで
全ての回路仕様を満足させることは困難である。即ち、
高速動作を重視するシフトレジスタ回路等を含む駆動回
路部と、高耐圧特性を重視する画素部を構成するTFT
(以下、画素TFTという)とを同時に満足させるTF
T構造は確立されていないのが現状である。
T(以下、駆動TFTという)と画素TFTとでゲート
絶縁膜の膜厚を異ならせるという構成を出願済みである
(特開平10−056184号公報、対応米国特許番号
第08/862,895)。具体的には、駆動TFTの
ゲート絶縁膜を画素TFTのゲート絶縁膜よりも薄くす
るというものである。
報に記載された構成を基本として、さらに画素部に関す
る改善を行っている。具体的には、小さい面積で大容量
を確保しうる保持容量を形成するための構造を提供する
ものである。
学装置の各回路を機能に応じて適切な構造のTFTでも
って形成し、高い信頼性を有する電気光学装置を提供す
ることを課題とする。延いては、そのような電気光学装
置を表示部として有する半導体装置(電気器具)の信頼
性を高めることを課題とする。
の構成は、画素TFTと保持容量とを有する画素部と、
該画素部を駆動する駆動回路部とを含む半導体装置にお
いて、前記保持容量は第1保持容量と第2保持容量とが
並列に接続されて形成されており、前記第1保持容量
は、前記画素TFTの活性層に電気的に接続された第1
容量電極、第1誘電体および第2容量電極で形成され、
前記第2保持容量は、前記第2容量電極、第2誘電体お
よび第3容量電極で形成され、前記第1容量電極と前記
第3容量電極とは画素電極を介して電気的に接続されて
いることを特徴とする。
前記第2誘電体としては珪素を含む絶縁膜を用いること
ができ、該第1誘電体または第2誘電体の膜厚は5〜5
0nm(好ましくは10〜30nm)とすることが好まし
い。
極として、信号の与えられたゲート配線(選択されたゲ
ート配線)の隣のゲート配線(選択されていないゲート
配線)を用いることで開口率(透過型液晶表示装置にお
いて画像表示に用いることのできる面積の割合)が低下
するのを抑えることができる。
層に対して第1誘電体を挟んで設けられたゲート配線、
該ゲート配線を覆う第1層間絶縁膜、該第1層間絶縁膜
に設けられた開口部、該開口部を覆う第2誘電体、前記
ゲート配線に対して前記第2誘電体を挟んで設けられた
遮光膜、該遮光膜を覆う第2層間絶縁膜、該第2層間絶
縁膜の上のソース配線もしくはドレイン配線、該ソース
配線もしくはドレイン配線を覆う第3層間絶縁膜及び該
第3層間絶縁膜の上の画素電極を有し、前記活性層と前
記ゲート配線は前記第1誘電体を挟んで第1保持容量を
形成し、前記ゲート配線と前記遮光膜は前記第2誘電体
を挟んで第2保持容量を形成し、前記活性層と前記遮光
膜とは前記画素電極を介して電気的に接続されているこ
とを特徴とする。
2誘電体として5〜50nm(好ましくは10〜30nm)
の厚さの珪素を含む絶縁膜を用いることができる。
量を形成する領域において選択的にエッチングされ除去
される。その後、その領域の活性層表面には新たに5〜
50nm(好ましくは10〜30nm)の薄い絶縁膜(第1
誘電体)が形成される。即ち、画素TFTのゲート絶縁
膜の膜厚は第1誘電体の膜厚よりも厚い。
する領域において選択的にエッチングされている。そし
て、新たに5〜50nm(好ましくは10〜30nm)厚の
珪素を含む絶縁膜を形成して第2誘電体とする。
を形成する第1工程と、前記活性層の上に珪素を含む絶
縁膜を形成する第2工程と、前記珪素を含む絶縁膜の一
部を除去し、前記活性層の一部を露呈させる第3工程
と、前記第3工程により露呈された活性層に第1誘電体
を形成する第4工程と、前記珪素を含む絶縁膜および前
記第1誘電体の上にゲート配線及び第2容量電極を形成
する第5工程と、前記ゲート配線及び前記第2容量電極
の上に第1層間絶縁膜を形成する第6工程と、前記第1
層間絶縁膜の一部を除去し、前記第2容量電極の一部を
露呈させる第7工程と、前記第7工程により露呈された
第2容量電極の上に第2誘電体を形成する第8工程と、
前記第1層間絶縁膜及び前記第2誘電体の上に遮光膜を
形成する第9工程と、前記遮光膜の上に第2層間絶縁膜
を形成する第10工程と、前記第2層間絶縁膜の上にソ
ース配線またはドレイン配線を形成する第11工程と、
前記ソース配線またはドレイン配線の上に第3層間絶縁
膜を形成する第12工程と、前記第3層間絶縁膜の上
に、前記遮光膜及び前記ドレイン配線と電気的に接続さ
れる画素電極を形成する第13工程と、を有することを
特徴とする。
前記第2誘電体は熱CVD法(代表的には減圧熱CVD
法)により形成された珪素を含む絶縁膜を用いることが
好ましい。第1誘電体や第2誘電体は膜厚が5〜50n
mと薄いため、熱CVD法で高品質な膜を用いることが
好ましいからである。
1を用いて説明する。図1は同一基板上に駆動回路部と
画素部とを一体形成したAM−LCDの断面図を示して
いる。なお、ここでは駆動回路部を構成する基本回路と
してCMOS回路を示し、画素TFTとしてはダブルゲ
ート構造のTFTを示している。勿論、ダブルゲート構
造に限らずトリプルゲート構造やシングルゲート構造な
どのマルチゲート構造としても良い。
板であり、石英基板、シリコン基板、セラミックス基
板、金属基板(代表的にはステンレス基板)を用いれば
良い。どの基板を用いる場合においても、必要に応じて
下地膜(好ましくは珪素を主成分とする絶縁膜)を設け
ても構わない。
あり、その上に駆動TFTの活性層、画素TFTの活性
層および保持容量の下部電極となる半導体膜が形成され
る。なお、本明細書中において「電極」とは、「配線」
の一部であり、他の配線との電気的接続を行う箇所、ま
たは半導体膜と交差する箇所を指す。従って、説明の便
宜上、「配線」と「電極」とを使い分けるが、「配線」
という文言に「電極」は常に含められているものとす
る。
チャネル型TFT(以下、NTFTという)のソース領
域103、ドレイン領域104、LDD(ライトドープ
トドレイン)領域105およびチャネル形成領域10
6、並びにPチャネル型TFT(以下、PTFTとい
う)のソース領域107、ドレイン領域108およびチ
ャネル形成領域109で形成される。
いる。)の活性層は、ソース領域110、ドレイン領域
111、LDD領域112a〜112cおよびチャネル形
成領域113a、113bで形成される。さらに、ドレイ
ン領域111から延長された半導体膜(ドレイン領域1
11と同一の層に形成された半導体膜)を下側保持容量
の下部電極(第1容量電極)114として用いる。な
お、第1容量電極114はドレイン領域111に電気的
に接続されていれば良い。
なので対向する電極に所定の電圧を加えることでキャリ
アを誘起させ、電極として機能させることになる。しか
し、本明細書中では説明の便宜上、電極として取り扱
い、第1容量電極と呼ぶことにする。
てゲート絶縁膜が形成されるが、本願発明では駆動TF
Tのゲート絶縁膜115(NTFT側)、116(PT
FT側)が、画素TFTのゲート絶縁膜117よりも薄
く形成される。代表的には、ゲート絶縁膜115、11
6の膜厚は5〜50nm(好ましくは10〜30nm)と
し、ゲート絶縁膜117の膜厚は50〜200nm(好ま
しくは100〜150nm)とすれば良い。
の膜厚である必要はない。即ち、駆動回路内に異なる絶
縁膜を有する駆動TFTが存在していても構わない。そ
の場合、同一基板上に異なるゲート絶縁膜を有するTF
Tが少なくとも三種類以上存在することになる。
体)118は駆動TFTのゲート絶縁膜115、116
と同時に形成された絶縁膜で形成されても良い。即ち、
駆動TFTのゲート絶縁膜と保持容量の誘電体が同じ膜
厚の同一絶縁膜で形成された構成としても良い。勿論、
第1誘電体118としてゲート絶縁膜117をそのまま
延長させて用いても構わないが、図1に示すように膜厚
の薄い絶縁膜を用いた方が大きなキャパシティを得られ
るので有利である。
第1誘電体の膜厚が異なり、且つ、それらが画素TFT
のゲート絶縁膜の膜厚と異なるという場合もありうる。
例えば、駆動TFT(特に高速動作を必要とする回路)
が5〜10nm、画素TFTが100〜150nmのゲート
絶縁膜を有し、保持容量の誘電体が30〜50nmという
場合である。
とで、容量を形成する面積を大きくすることなくキャパ
シティを稼ぐことができる。この保持容量の構成は前述
の特開平10−056184号公報にはない。また、T
FTの作製工程を増やすこともないという利点が得られ
る。
は駆動TFTのゲート配線119、120と、画素TF
Tのゲート配線121a、121bが形成される。また、
同時に第1誘電体118の上には下側保持容量の上部電
極(第2容量電極)122が形成される。即ち、第2容
量電極122はゲート配線119、120、121a及
び121bと同一の層に形成される。このとき、第1容
量電極114、第1誘電体118および第2容量電極1
22で下側保持容量(第1保持容量)が形成される。
FTのゲート配線(但し、選択されていないゲート配線
を用いるようにする)で兼ねることが好ましい。これに
より画素部の開口率の低下を抑えることができる。この
場合、活性層及び活性層に対して第1誘電体118を挟
んで設けられたゲート配線により第1保持容量が形成さ
れる。
2容量電極122の形成材料としては、800〜115
0℃(好ましくは900〜1100℃)の温度に耐える
耐熱性を有する導電膜を用いる。
ばリンドープシリコン膜、ボロンドープシリコン膜等)
や金属膜(例えばタングステン膜、タンタル膜、モリブ
デン膜、チタン膜等)でも良いし、前記金属膜をシリサ
イド化したシリサイド膜、窒化した窒化膜(窒化タンタ
ル膜、窒化タングステン膜、窒化チタン膜等)でも良
い。また、これらを自由に組み合わせて積層しても良
い。
膜の酸化を防止するために珪素膜との積層構造とするこ
とが望ましい。また、酸化防止という意味では、金属膜
を、珪素を含む絶縁膜で覆った構造が有効である。珪素
を含む絶縁膜としては、酸化珪素膜、窒化珪素膜、酸化
窒化珪素膜(または窒化酸化珪素膜ともいう)を用いる
ことができる。なお、酸化窒化珪素膜とは、酸素、窒素
および珪素を所定の割合で含む絶縁膜である。図1では
保護膜123として窒化珪素膜を設けてゲート配線の酸
化を防ぐ。
時、成膜時の最上層に珪素を含む絶縁膜を設け、珪素を
含む絶縁膜と上記材料とを一括でエッチングしてゲート
配線パターンを形成することもできる。この場合、ゲー
ト配線の上面のみが珪素を含む絶縁膜で保護された状態
となる。
素を含む絶縁膜(単層または積層)で形成される。この
第1層間絶縁膜124は第2容量電極122の上に開口
部125が設けられ、開口部125を覆って上側保持容
量の誘電体(第2誘電体)126が形成される。第2誘
電体126としては、前述したような珪素を含む絶縁膜
(単層または積層)を用いることができる。また、第2
容量電極122は、上側保持容量の下部電極としても機
能する。
量電極(ゲート配線の場合もある)対して第2誘電体1
26を挟んで設けられた遮光膜127a〜127cが形
成される。この遮光膜127a〜127cは同電位であ
り、特に127cで示される部分は上側保持容量の上部
電極(第3容量電極)として機能する。即ち、第3容量
電極127cは遮光膜と同一の層に形成される。その結
果、第2容量電極122、第2誘電体126および第3
容量電極127cで上側保持容量(第2保持容量)が形
成される。
2層間絶縁膜129が設けられ、第2層間絶縁膜129
の上にはコンタクトホールを介して駆動TFTのソース
配線130、131、ドレイン配線132、および画素
TFTのソース配線133、ドレイン配線134が形成
される。その上にはそれらの配線を覆う第3層間絶縁膜
135が形成され、その上には画素電極136が形成さ
れる。
35としては、比誘電率の小さい樹脂膜が好ましい。樹
脂膜としては、ポリイミド膜、アクリル膜、ポリアミド
膜、BCB(ベンゾシクロブテン)膜などを用いること
ができる。
ールを介して遮光膜127b(127a、127cでも良
い)と、画素TFTのドレイン配線134に接続され
る。即ち、遮光膜127a〜127cはドレイン配線13
4、ドレイン領域111および第1容量電極114と画
素電極を介して電気的に接続され、同電位になる。
M−LCDを作製するのであればITO膜に代表される
透明導電膜を、反射型AM−LCDを作製するのであれ
ばアルミニウム膜に代表される反射率の高い金属膜を用
いれば良い。
電極134を介して画素TFTのドレイン領域111と
電気的に接続されているが、画素電極136とドレイン
領域111とが直接的に接続するような構造としても良
い。
成の半導体膜からなる第1容量電極114、第1誘電体
118およびゲート配線と同一の層からなる第2容量電
極122で下側保持容量(第1保持容量)が形成され、
第2容量電極122、第2誘電体126および遮光膜と
同一の層からなる第3容量電極127cで上側保持容量
(第2保持容量)が形成される。
列に接続されるため、非常にキャパシティの大きな保持
容量を小さい面積で実現することができる。また、第1
誘電体118または第2誘電体126として非常に薄い
絶縁膜を用いることで、さらにキャパシティを増やすこ
とができる。
に示す実施例でもってさらに詳細な説明を行うこととす
る。
形態」で説明した図1の構造を実現するための作製工程
について説明する。説明には図2〜5を用いる。
し、その上に20nm厚の酸化珪素膜202と非晶質珪素
膜203とを大気解放しないまま連続的に成膜する。こ
うすることで非晶質珪素膜の下表面に大気中に含まれる
ボロン等の不純物が吸着することを防ぐことができる。
(図2(A))
ァスシリコン)膜を用いるが、他の半導体膜であっても
構わない。微結晶質珪素(マイクロクリスタルシリコ
ン)膜でも良いし、非晶質シリコンゲルマニウム膜でも
良い。また、膜厚は後の熱酸化工程も考慮して、最終的
に25〜40nmとなるように形成する。
施例では結晶化手段として、特開平9−312260号
公報に記載された技術を用いる。同公報に記載された技
術は、結晶化を助長する触媒元素としてニッケル、コバ
ルト、パラジウム、ゲルマニウム、白金、鉄、銅から選
ばれた元素を用いた固相成長により非晶質珪素膜の結晶
化を行う。
択し、非晶質珪素膜203上にニッケルを含んだ層(図
示せず)を形成し、550℃4時間の熱処理を行って結
晶化する。そして、結晶質珪素(ポリシリコン)膜20
4を得る。(図2(B))
TFTのしきい値電圧を制御するための不純物元素(リ
ンまたはボロン)を添加しても良い。リンまたはボロン
を打ち分けても良いし、どちらか片方のみを添加しても
良い。また、この際、最終的に保持容量の第1容量電極
となる領域に予めリンを添加しておくと、後に電極とし
て用いやすくなるので好ましい。
の酸化珪素膜でなるマスク膜205を形成し、その上に
レジストマスク206a、206bを形成する。さらにレ
ジストマスク206a、206bをマスクとしてマスク膜
205をエッチングし、開口部207a、207bを形成
する。
(本実施例ではリン)を添加し、リンドープ領域(リン
添加領域)208a、208bを形成する。なお、添加す
るリンの濃度は5×1018〜1×1020atoms/cm3(好
ましくは1×1019〜5×101 9atoms/cm3)が好まし
い。但し、添加すべきリンの濃度は、後のゲッタリング
工程の温度、時間、さらにはリンドープ領域の面積によ
って変化するため、この濃度範囲に限定されるものでは
ない。(図2(C))
除去して450〜650℃(好ましくは500〜600
℃)の熱処理を2〜16時間加え、結晶質珪素膜中に残
存するニッケルのゲッタリングを行う。ゲッタリング作
用を得るためには熱履歴の最高温度から±50℃程度の
温度が必要であるが、結晶化のための熱処理が550〜
600℃で行われるため、500〜650℃の熱処理で
十分にゲッタリング作用を得ることができる。
加えることによってニッケルが矢印(図2(D)参照)
の方向に移動し、リンドープ領域208a、208bにゲ
ッタリングされる。こうして209a、209bで示され
る結晶質珪素膜に残存するニッケルの濃度は2×1017
atoms/cm3以下(好ましくは1×1016atoms/cm3以下)
にまで低減される。但し、この濃度は質量二次イオン分
析(SIMS)による測定結果であり、測定限界の関係
で現状ではこれ以下の濃度は確認できていない。(図2
(D))
了したら、結晶質珪素膜209a、209bをパターニン
グして、CMOS回路の活性層(半導体膜)210、画
素TFTの活性層211を形成する。その際、ニッケル
を捕獲したリン添加領域は完全に除去してしまうことが
望ましい。
法により絶縁膜(図示せず)を形成し、パターニングし
てゲート絶縁膜212を形成する。このゲート絶縁膜は
画素TFTのゲート絶縁膜として機能することになる絶
縁膜であり、膜厚は50〜200nmとする。本実施例で
は75nm厚の酸化珪素膜を用いる。また、他の珪素を含
む絶縁膜を単層または積層で用いても構わない。(図3
(A))
TFTの上に残すようにして形成し、CMOS回路およ
び保持容量となる領域の上は除去する。なお、本実施例
ではCMOS回路のみで説明しているが、実際には駆動
回路部の一部(特に高速動作を要求される回路群)とな
る領域の上において除去する。従って、バッファ回路な
どのようにゲート絶縁膜に高電圧が印加されるような回
路の場合に限っては、ゲート絶縁膜212と同じ膜厚の
絶縁膜を残しておくことが望ましい。
で、800〜1150℃(好ましくは900〜1100
℃)の温度で15分〜8時間(好ましくは30分〜2時
間)の熱処理工程を、酸化性雰囲気下で行う(熱酸化工
程)。本実施例では酸素雰囲気中で950℃30分の熱
処理工程を行う。
雰囲気でもウェット酸素雰囲気でも良いが、半導体膜中
の結晶欠陥の低減にはドライ酸素雰囲気が適している。
また、酸素雰囲気中にハロゲン元素を含ませた雰囲気で
も良い。このハロゲン元素を含ませた雰囲気による熱酸
化工程では、ニッケルを除去する効果も期待できるので
有効である。
ト絶縁膜212のない部分(ゲート絶縁膜を除去するこ
とにより露呈された活性層)には、5〜50nm(好まし
くは10〜30nm)の酸化珪素膜(熱酸化膜)213、
214が形成される。最終的に、酸化珪素膜213はC
MOS回路のゲート絶縁膜として機能し、酸化珪素膜2
14は第1保持容量の第1誘電体として機能する。
なるゲート絶縁膜212と、その下の半導体膜211と
の界面においても酸化反応が進行する。そのため、最終
的に画素TFTのゲート絶縁膜215の膜厚は50〜2
00nm(好ましくは100〜150nm)となる。本実施
例では80nmの厚さとなる。
14を熱酸化法により形成しているが、減圧熱CVD法
により薄い酸化珪素膜を形成しても良い。その場合、成
膜温度は800℃前後、成膜ガスとしてはシランと酸素
を用いれば良い。
MOS回路のゲート配線216(NTFT側)、217
(PTFT側)、画素TFTのゲート配線218a、2
18b及び第2容量電極219を形成する。なお、ゲー
ト配線218a、218bは画素TFTがダブルゲート構
造であるためゲート配線を2本記載しているが、実際に
は同一配線である。
ゲート配線(選択されていないゲート配線)で兼ねるこ
とが好ましい。勿論、ゲート配線と平行に、別途容量形
成用の配線(容量電極)を形成することも可能である。
18および第2容量電極219として、下層から珪素膜
(導電性を持たせたもの)/窒化タングステン膜/タン
グステン膜(または下層から珪素膜/タングステンシリ
サイド膜)という積層膜を用いる。勿論、「発明の実施
の形態」で説明した他の導電膜を用いることも可能であ
ることは言うまでもない。また、本実施例では、各ゲー
ト配線の膜厚は250nmとする。
圧熱CVD法を用いて形成する。CMOS回路のゲート
絶縁膜は5〜50nmと薄いため、スパッタ法やプラズマ
CVD法を用いた場合、条件によっては半導体膜(活性
層)へダメージを与える恐れがある。従って、化学的気
相反応で成膜できる熱CVD法が好ましい。
1容量電極となる)、第1誘電体214および第2容量
電極とで第1保持容量が形成される。
2容量電極219を覆って保護膜220として25〜5
0nm厚のSiNxOy(但し、代表的にはx=0.5〜
2、y=0.1〜0.8)膜を形成する。この保護膜2
20はゲート配線216〜218の酸化を防ぐと同時
に、後に珪素膜でなるサイドウォールを除去する際にエ
ッチングストッパーとして機能する。なお、成膜を2回
に分けて行うことはピンホールの低減に効果があり有効
である。
して水素を含むガス(本実施例ではアンモニアガス)を
用いたプラズマ処理を行うことは有効である。この前処
理によりプラズマによって活性化した(励起した)水素
が活性層(半導体膜)内に閉じこめられるため、効果的
に水素終端が行われる。
素ガスを加えると、発生した水分によって被処理体の表
面が洗浄され、特に大気中に含まれるボロン等による汚
染を効果的に防ぐことができる。
の代わりに、酸化珪素膜、窒化珪素膜またはそれらの積
層膜を用いることができる。
非晶質珪素膜(図示せず)を形成し、塩素系ガスによる
異方性エッチングを行ってサイドウォール221〜22
4を形成する。サイドウォール221〜224を形成し
たら、画素TFTのゲート配線上にレジストマスク22
5を形成する。このレジストマスク225によって画素
TFTのLDD領域とソース領域(またはドレイン領
域)の接合部の位置を決める。実質的にはLDD領域の
長さが決まる。
材料として珪素膜を用いているが、酸化珪素膜や産科窒
化珪素膜を用いても良いし、保護膜220として酸化珪
素膜や酸化窒化珪素膜を用いていれば、窒化珪素膜を用
いても構わない。
期表の15族に属する元素(本実施例ではリン)の添加
工程を行う。この時、ゲート配線216〜218、第2
容量電極219、サイドウォール221〜224および
レジストマスク225がマスクとなり、自己整合的に不
純物領域226〜230が形成される。不純物領域22
6〜230に添加されるリンの濃度は5×1019〜1×
1021atoms/cm3となるように調節する。本明細書中で
はこの時のリン濃度を(n+)で表す。(図3(C))
分と厚い部分とで分けて行っても良いし、同時に行って
も良い。また、リンの添加工程は質量分離を行うイオン
インプランテーション法を用いても良いし、質量分離を
行わないプラズマドーピング法を用いても良い。また、
加速電圧やドーズ量の条件等は実施者が最適値を設定す
れば良い。
ストマスク225、サイドウォール221〜224を除
去し、再びリンの添加工程を行う。この工程は先のリン
の添加工程よりも低いドーズ量で添加する。こうして先
ほどはサイドウォール221〜224、レジストマスク
225がマスクとなってリンが添加されなかった領域に
は低濃度不純物領域が形成される。この低濃度不純物領
域に添加されるリンの濃度は5×1017〜5×1018at
oms/cm3となるように調節する。本明細書中ではこの時
のリン濃度を(n-)で表す。(図3(D))
い部分と厚い部分とで分けて行っても良いし、同時に行
っても良い。また、リンの添加工程は質量分離を行うイ
オンインプランテーション法を用いても良いし、質量分
離を行わないプラズマドーピング法を用いても良い。ま
た、加速電圧やドーズ量の条件等は実施者が最適値を設
定すれば良い。
として機能することになるため、リンの濃度制御は慎重
に行う必要がある。そこで本実施例では、プラズマドー
ピング法を用い、添加したリンの濃度分布(濃度プロフ
ァイル)が図6に示すような設定とする。
601と画素部側のゲート絶縁膜602とは膜厚が異な
っている。そのため、添加されるリンの深さ方向の濃度
分布が異なるものとなる。
れる濃度分布をもち、且つ、画素部側で604で示され
る濃度分布をもつ様にリンの添加条件(加速電圧等)を
調節する。この場合、深さ方向の濃度分布は異なるが、
結果的に形成される不純物領域(ここでは低濃度不純物
領域)605、606のリン濃度はほぼ等しくなる。
中に記載される全ての不純物添加工程において用いるこ
とができる。
TFTのソース領域231、LDD領域232、チャネ
ル形成領域233が画定する。また、画素TFTのソー
ス領域234、ドレイン領域235、LDD領域236
a〜236c、チャネル形成領域237a、237bが画定
する。さらに、第1容量電極238が画定する。
7a、237bの間に低濃度不純物領域(n-領域)しか
形成されていないが、レジストマスク225に隙間を設
けて、低濃度不純物領域236bの中央に高濃度不純物
領域(n+領域)を形成しても構わない。
ャネル形成領域237aまたは237bと同一組成の半導
体領域で形成され、真性または実質的に真性となってい
る。なお、しきい値電圧を制御する目的に意図的にリン
またはボロンを添加された領域は実質的に真性であると
考えて良い。
てLDD領域を形成する例を示しているが、通常のレジ
ストマスクを用いた方法によりLDD領域を形成するこ
とも可能である。その場合、マスク数(工程数とも言え
る)は増えるが、LDD領域の幅(長さ)や形成位置の
設計の自由度が増すという利点がある。
にもNTFTと同様に低濃度不純物領域239が形成さ
れる。
以外をレジストマスク240a、240bで隠し、周期表
の13族に属する元素(本実施例ではボロン)の添加工
程を行う。この工程は既に添加されているリンよりも高
濃度の不純物領域を形成するようなドーズ量で添加す
る。具体的には、1×1020〜3×1021atoms/cm3の
濃度でボロンが添加されるように調節する。本明細書中
ではこの時のボロン濃度を(p++)で表す。その結果、
PTFTとなる領域に形成されていたN型導電性を呈す
る不純物領域は、全てボロンによって導電型が反転し、
P型導電性を呈する不純物領域となる。(図4(A))
ンプランテーション法を用いても良いし、質量分離を行
わないプラズマドーピング法を用いても良い。また、加
速電圧やドーズ量の条件等は実施者が最適値を設定すれ
ば良い。
TFTのソース領域241、ドレイン領域242、チャ
ネル形成領域243が画定する。また、CMOS回路の
NTFTのドレイン領域244が画定する。
ら、レジストマスク240a、240bを除去する。そし
て、750〜1150℃の温度範囲で20分〜12時間
の熱処理工程を行う。本実施例では、950℃で2時間
の熱処理を不活性雰囲気中において行う。(図4
(B))
リンまたはボロンを活性化すると同時に、LDD領域を
内側(チャネル形成領域の方向)へ広げ、LDD領域と
ゲート配線とが三次元的に重なった構造を実現する。
はLDD領域245に含まれるリンがチャネル形成領域
246の方へ拡散する。その結果、LDD領域245が
ゲート配線216と三次元的に重なった状態となる。こ
のような構造はホットキャリア注入による劣化を防ぐ上
で非常に有効である。
ス領域247、ドレイン領域248がチャネル形成領域
249の方向へ拡散し、ゲート配線217と重なってい
る。また、画素TFTではLDD領域250a〜250c
がそれぞれチャネル形成領域251a、251bの方向へ
拡散し、それぞれゲート配線218a、218bと重なっ
ている。
間によって制御することができる。そのため、LDD領
域(またはPTFTのソース領域およびドレイン領域)
がゲート配線と重なる距離(長さ)は自由に制御するこ
とが可能である。本実施例では重なりの距離が0.05
〜1μm(好ましくは0.1〜0.3μm)となるように
調節する。
が画定する。もしも第1容量電極252に導電型を与え
る不純物元素が含まれていれば、この時点で活性化され
る。
保護膜223は、この熱活性化工程でゲート配線が酸化
されることを防ぐために設けられている。しかし、この
保護膜223は必ずしもゲート配線の形成直後に設ける
必要はない。即ち、このあと形成される第1層間絶縁膜
を形成した後に最上層に保護膜を設け、その後で不純物
元素の熱活性化工程を行っても同様の効果を得ることが
できる。
第1層間絶縁膜253を形成する。本実施例では、プラ
ズマCVD法により形成した1μm厚の酸化珪素膜を用
いる。ここで水素化処理を行う。この工程は基板全体を
プラズマまたは熱により励起(活性化)した水素に曝す
工程である。水素化処理の温度は、熱により励起する場
合は350〜450℃(好ましくは380〜420℃)
とすれば良い。
19上において第1層間絶縁膜253を除去し、第2容
量電極219の一部を露呈させるように開口部254を
形成する。次に、露呈された第2容量電極219の上に
5〜50nm(好ましくは10〜30nm)の酸化珪素膜2
55を形成する。この酸化珪素膜255において256
で示される部分は、上側保持容量の誘電体(第2誘電
体)として機能する。こうして図4(C)の状態を得
る。
圧熱CVD法により形成する。成膜ガスとしてはシラン
(SiH4)と亜酸化窒素(N2O)を用い、成膜温度を
800℃として高品質な酸化珪素膜(誘電体)を形成す
ることが望ましい。
257a〜257cを形成する。この時、特に257cで
示される遮光膜は第3容量電極として機能する。即ち、
第2容量電極219、第2誘電体256および第3容量
電極257cで第2保持容量が形成される。
257cは図面上では別々のパターンに図示されている
が、実際には同一パターンである。つまり、後にソース
配線やドレイン配線を形成する際のコンタクトホールを
形成する部分のみ開口されている。
たら、パッシベーション膜258を形成する。パッシベ
ーション膜258としては、窒化珪素膜、酸化窒化珪素
膜、窒化酸化珪素膜、またはこれらの絶縁膜と酸化珪素
膜との積層膜を用いることができる。本実施例では30
0nm厚の窒化珪素膜をパッシベーション膜として用い
る。
ッシベーション膜258を形成する前処理として、アン
モニアガスを用いたプラズマ処理を行い、そのままパッ
シベーション膜258を形成する。この前処理によりプ
ラズマで活性化した(励起した)水素がパッシベーショ
ン膜258によって閉じこめられる。さらに、水素を含
むガスに加えて亜酸化窒素ガスを加えると、発生した水
分によって被処理体の表面が洗浄され、特に大気中に含
まれるボロン等による汚染を効果的に防ぐことができ
る。
したら、ここで400〜420℃程度の熱処理工程を行
う。処理雰囲気は不活性雰囲気でも良いし、水素を含む
雰囲気であっても良い。この工程では、パッシベーショ
ン膜258から放出された水素と、その前の水素化工程
によって第1層間絶縁膜253に多量に含まれている水
素とが下へと拡散(上方向はパッシベーション膜258
がブロッキング層となる)して、活性層が水素終端され
る。その結果、活性層中の不対結合手を効率良く不活性
化することが可能となる。
縁膜259として1μm厚のアクリル膜を形成する。そ
して、コンタクトホールを形成した後、CMOS回路の
ソース配線260、261およびドレイン配線262、
並びに画素TFTのソース配線263およびドレイン配
線264を形成する。これらの配線はアルミニウムを主
成分とする導電膜をチタン膜で挟んだ積層膜で形成す
る。(図5(A))
次に、再び1μm厚のアクリル膜を成膜し、第3層間絶
縁膜265を形成する。そして、遮光膜257b、画素
TFTのドレイン配線264上においてコンタクトホー
ルを同時に形成し、透明導電膜(代表的にはITO膜)
でなる画素電極266を形成する。(図5(B))
の接続は画素TFTの上で行うことが好ましい。そうす
ることで、コンタクトホールによって画素領域の開口率
を損ねることを抑えることができる。また、このように
画素電極266を介してドレイン配線と遮光膜とが同電
位になる。
レイン配線264上とで形成するコンタクトホールの深
さが異なる。しかしながら、遮光膜257bとドレイン
配線264はどちらも表面がチタン膜であるので、樹脂
膜でなる第2、第3層間絶縁膜と十分な選択比を得るこ
とができる。従って、コンタクトホールを同時に形成す
ることに関しては何ら問題はない。
M−LCDが完成する。本願発明のAM−LCDは、同
一基板上に形成された駆動回路(または信号処理回路)
と画素部とでゲート絶縁膜の膜厚が異なる。代表的に
は、駆動回路に用いられる一部(高速動作を要求する回
路)の駆動TFTの方が画素TFTよりも薄いゲート絶
縁膜を有する。
絶縁膜と、画素部に設けられる第1保持容量の誘電体
(第1誘電体)は同時に形成され、同一膜厚である点に
も特徴がある。即ち、本願発明には高速動作を要求する
回路のゲート絶縁膜を薄く形成するための工程を、第1
誘電体を薄くするための工程と兼ねるという特徴があ
る。
に形成していた遮光膜をソース配線やドレイン配線より
も下層に形成し、さらに画素電極と遮光膜とを同電位と
することで、遮光膜を保持容量(第2保持容量)の電極
(本実施例では第3容量電極)として用いる点に特徴が
ある。
なるようにして形成された構造(回路的には並列に接続
されている)を有するAM−LCDを実現することがで
きる。このような構造により面積を広げることなく全体
の保持容量のキャパシティを増加させることが可能とな
る。
的なTFTの活性層(半導体膜)は、結晶格子に連続性
を持つ特異な結晶構造の結晶質珪素膜で形成される。そ
の特徴について以下に説明する。
程に従って形成した結晶質珪素膜は、微視的に見れば複
数の針状又は棒状の結晶(以下、棒状結晶と略記する)
が集まって並んだ結晶構造を有する。このことはTEM
(透過型電子顕微鏡法)による観察で容易に確認でき
る。
用すると本実施例の作製工程に従って形成した結晶質珪
素膜の表面(チャネルを形成する部分)に、結晶軸に多
少のずれが含まれているものの主たる配向面として{1
10}面を確認することができる。このことはスポット
径約1.35μmの電子線回折写真を観察した際、{1
10}面に特有の規則性をもった回折斑点が現れている
ことから確認される。また、各斑点は同心円上に分布を
持っていることも確認されている。
密にはθ−2θ法を用いたX線回折法)を用いて配向比
率を算出してみると{220}面の配向比率が0.7以
上(典型的には0.85以上)であることが確認されて
いる。なお、配向比率の算出方法は特開平7−3213
39号公報に記載された手法を用いる。
の棒状結晶が接して形成する結晶粒界をHR−TEM
(高分解能透過型電子顕微鏡法)により観察し、結晶粒
界において結晶格子に連続性があることを確認してい
る。これは観察される格子縞が結晶粒界において連続的
に繋がっていることから容易に確認できる。
は、その結晶粒界が「平面状粒界」と呼ばれる粒界であ
ることに起因する。本明細書における平面状粒界の定義
は、「Characterization of High-Efficiency Cast-Si
Solar Cell Wafers by MBICMeasurement ;Ryuichi Shi
mokawa and Yutaka Hayashi,Japanese Journal ofAppl
ied Physics vol.27,No.5,pp.751-758,1988」に記載
された「Planar boundary 」である。
界、特殊な積層欠陥、特殊なtwist粒界などが含まれ
る。この平面状粒界は電気的に不活性であるという特徴
を持つ。即ち、結晶粒界でありながらキャリアの移動を
阻害するトラップとして機能しないため、実質的に存在
しないと見なすことができる。
0〉軸である場合、{211}双晶粒界はΣ3の対応粒
界とも呼ばれる。Σ値は対応粒界の整合性の程度を示す
指針となるパラメータであり、Σ値が小さいほど整合性
の良い粒界であることが知られている。例えば、二つの
結晶粒の間に形成された結晶粒界では、両方の結晶の面
方位が{110}である場合、{111}面に対応する
格子縞がなす角をθとするとθ=70.5°の時にΣ3の対
応粒界となることが知られている。
いて、結晶軸が〈110〉である二つの結晶粒の間に形
成された結晶粒界をHR−TEMで観察すると、隣接す
る結晶粒の各格子縞が約70.5°の角度で連続しているも
のが多い。従って、その結晶粒界はΣ3の対応粒界、即
ち{211}双晶粒界であると推測できる。
造)は、結晶粒界において異なる二つの結晶粒が極めて
整合性よく接合していることを示している。即ち、結晶
粒界において結晶格子が連続的に連なり、結晶欠陥等に
起因するトラップ準位を非常に作りにくい構成となって
いる。従って、この様な結晶構造を有する半導体薄膜は
実質的に結晶粒界が存在しない見なすことができる。
い温度での熱処理工程(本実施例における熱酸化工程に
あたる)によって結晶粒内に存在する欠陥が殆ど消滅し
ていることがTEM観察によって確認されている。これ
はこの熱処理工程の前後で欠陥数が大幅に低減されてい
ることからも明らかである。
ectron Spin Resonance :ESR)によってスピン密度
の差となって現れる。現状では本実施例の作製工程に従
って作製された結晶質珪素膜のスピン密度は少なくとも
5×1017spins/cm3以下(好ましくは 3×1017spins/cm3
以下)であることが判明している。ただし、この測定値
は現存する測定装置の検出限界に近いので、実際のスピ
ン密度はさらに低いと予想される。
得られた結晶質珪素膜は結晶粒内及び結晶粒界が実質的
に存在しないため、単結晶シリコン膜又は実質的な単結
晶シリコン膜と考えて良い。
例で作製したTFT(図5(A)に示すCMOS回路と
同一構造)は、MOSFETに匹敵する電気特性を示し
た。本出願人が試作したTFT(但し、活性層の膜厚は
35nm、ゲート絶縁膜の膜厚は80nm)からは次に
示す様なデータが得られている。
切り換えの俊敏性)の指標となるサブスレッショルド係
数が、Nチャネル型TFTおよびPチャネル型TFTと
もに80〜150mV/decade(代表的には100〜120mV/decade
)と小さい。 (2)TFTの動作速度の指標となる電界効果移動度
(μFE)が、Nチャネル型TFTで 150〜650cm2/Vs
(代表的には 200〜500cm2/Vs )、Pチャネル型TFT
で100〜300cm2/Vs(代表的には 120〜200cm2/Vs)と大
きい。 (3)TFTの駆動電圧の指標となるしきい値電圧(V
th)が、Nチャネル型TFTで-0.5〜1.5 V、Pチャネ
ル型TFTで-1.5〜0.5 Vと小さい。
性および高速動作特性が実現可能であることが確認され
ている。
ような回路にどのような構造のTFTを配置するかを図
7、図8を用いて説明する。
な動作電圧(電源電圧)が異なる。例えば、画素部では
液晶に印加する電圧と画素TFTを駆動するための電圧
とを考慮すると、14〜20Vもの動作電圧となる。そ
のため、そのような高電圧が印加されても耐えうる程度
のTFTを用いなければならない。
用いられるシフトレジスト回路などは、5〜10V程度
の動作電圧で十分である。動作電圧が低いほど外部信号
との互換性もあり、さらに消費電力を抑えられるという
利点がある。ところが、前述の高耐圧型TFTは耐圧特
性が良い代わりに動作速度が犠牲なるため、シフトレジ
スタ回路のように高速動作が求められる回路には不適当
である。
目的に応じて耐圧特性を重視したTFTを求める回路と
動作速度を重視したTFTを求める回路とに分かれる。
す。図7に示したのは、AM−LCDのブロック図を上
面から見た図である。701は画素部であり、各画素に
画素TFTと保持容量とを備え、表示部として機能す
る。また、702aはシフトレジスタ回路、702bはレ
ベルシフタ回路、702cはバッファ回路である。これ
らでなる回路が全体としてゲート駆動回路702を形成
している。
ト駆動回路を、画素部を挟んで設け、それぞれで同一ゲ
ート配線を共有している、即ち、どちらか片方のゲート
ドライバに不良が発生してもゲート配線に電圧を印加す
ることができるという冗長性を持たせている。
03bはレベルシフタ回路、703cはバッファ回路、7
03dはサンプリング回路であり、これらでなる回路が
全体としてソース駆動回路703を形成している。画素
部を挟んでソース駆動回路と反対側にはプリチャージ回
路704が設けられている。
て、シフトレジスタ回路702a、703aは高速動作を
求める回路であり、動作電圧が3.3〜10V(代表的
には3.3〜5V)と低く、高耐圧特性は特に要求され
ない。従って、ゲート絶縁膜の膜厚は5〜50nm(好ま
しくは10〜30nm)と薄くした方が良い。
ジスタ回路やその他の信号処理回路のように高速動作を
求められる回路に用いるべきCMOS回路の概略図であ
る。なお、図8(A)において、801aはNTFTの
ゲート絶縁膜、801bはPTFTのゲート絶縁膜であ
り、膜厚を5〜50nm(好ましくは10〜30nm)と薄
く設計している。
0.5μm(代表的には0.2〜0.3μm)が好まし
い。また、動作電圧が2〜3Vなどのように十分低けれ
ば、LDD領域を設けないことも可能である。
主としてレベルシフタ回路702b、703b、バッファ
回路702c、703c、サンプリング回路703d、プ
リチャージ回路704に適している。これらの回路は大
電流を流す必要があるため、動作電圧は14〜16Vと
高い。特にゲートドライバ側では場合によっては19V
といった動作電圧を必要とする場合もある。従って、非
常に良い耐圧特性(高耐圧特性)を有するTFTが必要
となる。
において、NTFTのゲート絶縁膜803a、PTFT
のゲート絶縁膜803bの膜厚は、50〜200nm(好
ましくは100〜150nm)に設計されている。このよ
うに良い耐圧特性を要求する回路は、図8(A)に示し
たシフトレジスタ回路などのTFTよりもゲート絶縁膜
の膜厚を厚くしておくことが好ましい。
m(代表的には1.5〜2μm)が好ましい。なお、LD
D領域のうちゲート配線に重なる部分の長さは0.5〜
2μm(好ましくは1〜1.5μm)で良い。図8(B)
に示すCMOS回路はバッファ回路などのように画素と
同程度の高電圧がかかるため、LDD領域の長さも画素
と同程度またはそれに近い長さとしておくことが望まし
い。
を示している。画素TFTは液晶に印加する電圧分も加
味されるため、14〜16Vの動作電圧を必要とする。
また、液晶及び保持容量に蓄積された電荷を1フレーム
期間保持しなければならないため、極力オフ電流は小さ
くなければならない。
Tを用いたダブルゲート構造とし、ゲート絶縁膜805
の膜厚を50〜200nm(好ましくは100〜150n
m)としている。この膜厚は図8(B)に示したCMO
S回路と同じ膜厚であっても良いし、異なる膜厚であっ
ても良い。
第2保持容量の第2誘電体807の膜厚は5〜75nm
(好ましくは20〜50nm)とすれば良い。
は2〜4μm(代表的には2.5〜3.5μm)が好まし
い。なお、LDD領域のうちゲート配線に重なる部分の
長さは0.5〜2.5μm(好ましくは1〜1.5μm)
で良い。
電流(TFTがオフ状態にある時に流れるドレイン電
流)を極力低減することが必要であるため、LDD領域
808a、808bのうちゲート配線と重ならない領域
(通常のLDD領域として機能する領域)を1〜3.5
(好ましくは2〜3μm)μmとしておくことが望まし
い。
も同一基板上には様々な回路が設けられ、回路によって
必要とする動作電圧(電源電圧)が異なることがある。
この場合には本願発明のようにゲート絶縁膜の膜厚を異
ならせたTFTを配置するなどの使い分けが必要とな
る。
施例1に示した回路を用いることは有効である。
縁膜を選択的に除去する工程に際し、駆動TFTとなる
領域での除去は図9に示すように行うことが望ましい。
図9において、901は活性層、902はゲート絶縁膜
の端部、903、904はゲート配線である。図9に示
すように、ゲート配線が活性層を乗り越える部分905
では、活性層901の端部にゲート絶縁膜を残しておく
ことが望ましい。
った際にエッジシニングと呼ばれる現象が起こる。これ
は、活性層端部の下に潜り込むように酸化反応が進行
し、端部が薄くなると同時に上へ盛り上がる現象であ
る。そのため、エッジシニング現象が起こるとゲート配
線が乗り越え時に断線しやすいという問題が生じる。
なるようにゲート絶縁膜を除去しておけば、ゲート配線
が乗り越える部分905においてエッジシニング現象を
防ぐことができる。そのため、ゲート配線の断線といっ
た問題を未然に防ぐことが可能である。なお、本実施例
の構成を実施例1に用いることは有効である。
した作製工程で基板上にTFTを形成し、実際にAM−
LCDを作製した場合について説明する。
266上に配向膜を80nmの厚さに形成する。次に、対
向基板としてガラス基板上にカラーフィルタ、透明電極
(対向電極)、配向膜を形成したものを準備し、それぞ
れの配向膜に対してラビング処理を行い、シール材(封
止材)を用いてTFTが形成された基板と対向基板とを
貼り合わせる。そして、その間に液晶を保持させる。こ
のセル組み工程は公知の手段を用いれば良いので詳細な
説明は省略する。
ーサは必要に応じて設ければ良い。従って、対角1イン
チ以下のAM−LCDのようにスペーサがなくてもセル
ギャップを維持できる場合は特に設けなくても良い。
CDの外観を図10に示す。アクティブマトリクス基板
(TFTが形成された基板を指す)11には画素部1
2、ソース駆動回路13、ゲート駆動回路14、信号処
理回路(信号分割回路、D/Aコンバータ回路、γ補正
回路、差動増幅回路等)15が形成され、FPC(フレ
キシブルプリントサーキット)16が取り付けられてい
る。なお、17は対向基板である。
実施例とも自由に組み合わせることが可能である。
いて結晶質珪素膜の形成に他の手段を用いた場合につい
て説明する。
平7−130652号公報(米国特許番号08/32
9,644に対応)の実施例2に記載された技術を用い
る。同公報に記載された技術は、結晶化を促進する触媒
元素(代表的にはニッケル)を非晶質珪素膜の表面に選
択的に保持させ、その部分を核成長の種として結晶化を
行う技術である。
性を持たせることができるので非常に結晶性の高い結晶
質珪素膜を形成することが可能である。
に設けるマスク用の絶縁膜を、そのままゲッタリング用
に添加するリンのマスクとすることも可能である。こう
することで工程数を削減することができる。この技術に
関しては、本出願人による特開平10−247735号
公報(米国出願番号09/034,041に対応)に詳
しい。
ずれの構成とも自由に組み合わせることが可能である。
(珪素膜を結晶化するために用いた触媒元素)をゲッタ
リングするためにリンを用いたが、本実施例では他の元
素を用いてニッケルをゲッタリングする場合について説
明する。
(B)の状態を得る。図2(B)において、204は結
晶質珪素膜である。但し、本実施例では結晶化に用いる
ニッケルの濃度を極力低いものとしている。具体的に
は、非晶質珪素膜上に重量換算で0.5〜3ppmのニッ
ケルを含む層を形成し、結晶化のための熱処理を行う。
これにより形成された結晶質珪素膜中に含まれるニッケ
ル濃度は、1×1017〜1×1019atoms/cm3(代表的
には5×1017〜1×1018atoms/cm3)となる。
ゲン元素を含む酸化性雰囲気中で熱処理を行う。温度は
800〜1150℃(好ましくは900〜1000℃)
とし、処理時間は10分〜4時間(好ましくは30分〜
1時間)とする。
10体積%の塩化水素を含ませた雰囲気中において、9
50℃30分の熱処理を行う。
は揮発性の塩化ニッケルとなって処理雰囲気中に離脱す
る。即ち、ハロゲン元素のゲッタリング作用によってニ
ッケルを除去することが可能となる。但し、結晶質珪素
膜中に存在するニッケル濃度が高すぎると、ニッケルの
偏析部で酸化が異常に進行するという問題を生じる。そ
のため、結晶化の段階で用いるニッケルの濃度を極力低
くする必要がある。
5のいずれの構成とも自由に組み合わせることが可能で
ある。
したCMOS回路や画素部の構造を異なるものとした場
合について説明する。具体的には、回路の要求する仕様
に応じてLDD領域の配置を異ならせる例を示す。
造は図1に既に示したので本実施例では必要箇所のみに
符号を付して説明することとする。また、本実施例のT
FT構造は、基本的には実施例1の作製方法を参考にす
れば良いが、NTFTのLDD領域の形成にレジストマ
スクを用いる必要がある。
OS回路において、NTFTのLDD領域21をチャネ
ル形成領域22のドレイン領域23側のみに接して設け
ることを特徴としている。なお、この構造はソース領域
側をレジストマスクで隠しておくことで実現できる。
OS回路は高速動作を要求されるため、動作速度を低下
させる要因となりうる抵抗成分は極力排除する必要があ
る。しかしながら、ホットキャリア耐性を高めるために
必要なLDD領域は抵抗成分として働いてしまうため、
動作速度を犠牲にしてしまう。
チャネル形成領域のドレイン領域側の端部であり、その
部分にゲート電極と三次元的に重なったLDD領域が存
在すればホットキャリア対策は十分である。従って、必
ずしもチャネル形成領域のソース領域側の端部には必要
以上にLDD領域を設けておく必要はない。
ドレイン領域とが入れ替わる画素TFTのような動作を
する場合には適用できない。CMOS回路の場合、通常
はソース領域およびドレイン領域が固定されるため、図
11(A)のような構造を実現することができる。
OS回路において、NTFTをダブルゲート構造、PT
FTをシングルゲート構造とした場合の例である。この
ような構造は、高耐圧であることを要求される駆動回路
(バッファ回路、サンプリング回路など)に用いる。
24bをチャネル形成領域25a、25bそれぞれのドレ
イン領域26側(またはドレイン領域26に近い側)の
みに設けることを特徴としている。
のLDD領域による抵抗成分をなくし、ダブルゲート構
造とすることでソース−ドレイン間にかかる電界を分散
させて緩和する効果がある。
ずれの構成とも自由に組み合わせることが可能である。
じてTFTの下(具体的には活性層の下)に遮光膜を設
けることは、光励起によるリーク電流を抑制する上で有
効である。特に、リーク電流(またはオフ電流)を極力
抑える必要がある画素TFTの下に設けることは効果的
である。
を用いることができるが、金属膜を用いた場合には当該
金属膜を用いて、遮光膜と活性層との間に他の保持容量
を形成することも可能である。こうすることで一つの画
素TFTに対して三つの保持容量が接続された構造が実
現される。
ずれの構成とも自由に組み合わせることが可能である。
いて形成された画素部の構造について、図12〜17を
用いて説明する。なお、基本的な断面構造は図1〜5の
説明を参考にすると良い。
なる画素TFTの活性層である。図面上には四つの画素
に相当する四つの活性層が配置されている。また、32
で示される点線は画素TFTのゲート絶縁膜の端部であ
る。この点線32に囲まれた領域のゲート絶縁膜が選択
的に除去される。この状態は、図3(A)に示す工程ま
でが終了した状態である。
a、33bを重ねた状態を示す。この状態は図3(B)の
工程まで終了した状態に相当する。なお、活性層31と
重なる部分34はゲート電極として機能する。
aの隣のゲート配線33bを保持容量に用いる。この構成
自体は知られており、選択されたゲート配線以外のゲー
ト配線をコモン電位(ビデオ信号の中間電位)に落とし
ておくことで容量形成用の配線として用いる構成であ
る。
線35で囲まれた領域において、ゲート配線33bと活
性層31とが重なり合っている。また、図面上では図示
されないが、点線35で囲まれた領域ではゲート絶縁膜
が除去されて5〜50nm厚の第1誘電体が設けられてい
る。即ち、この部分で本願発明の第1保持容量が形成さ
れる。なお、点線35で囲まれた領域に形成される第1
保持容量は画素30の保持容量として機能する。
を形成する必要がないので、画素の開口率を高めること
ができる点にある。但し、この構成は特に直視型液晶デ
ィスプレイなどに有効であり、上下反転駆動(上から走
査したり下から走査したりする駆動方法で、プロジェク
ターなどに用いられる)を行う液晶ディスプレイには不
向きである。そういった上下反転駆動を行う液晶ディス
プレイには、インターレース方式の駆動方法(ゲート配
線を1本おきに選択する駆動方法)などを用いることが
望ましい。
6bを重ねた状態である。この状態は図5(A)におい
て、遮光膜257a〜257cまで形成した時点の状態に
相当する。なお、本実施例の構造とする場合、遮光膜は
一つの画素に一つの割合で設けられ、通常の遮光膜(ブ
ラックマトリクス等と呼ばれる)のように、全画素にお
いて共通な導電層とはならない。
の間に第1層間絶縁膜(図示せず)が設けられており、
37で示される点線で囲まれた領域が選択的に除去され
て5〜50nm厚の第2誘電体のみが存在する。
配線に重なるように設けられるため、点線37で囲まれ
た領域に本願発明の第2保持容量が形成される。但し、
図14において、点線37で囲まれた領域に形成される
第2保持容量は画素30の保持容量として機能する。即
ち、遮光膜36aは画素30の画素TFT部を隠す遮光
膜としての機能を果たし、遮光膜36bは遮光膜である
と同時に、画素30の保持容量を形成する第3容量電極
としての機能を兼ねている。
よびドレイン配線(ドレイン電極)39を重ねた状態で
ある。この状態は図5(A)の工程を終了した状態に相
当する。なお、40はソース配線38と活性層31との
コンタクト部分、41はドレイン配線39と活性層31
とのコンタクト部分である。
線で示される)を重ねた状態である。この状態は図5
(B)の工程を終了した状態に相当する。なお、43は
ドレイン配線39と画素電極42とのコンタクト部分、
44は遮光膜36と画素電極42とのコンタクト部分で
ある。
図17(A)に、A−A”で切った断面を図17(B)
に示す。なお、図17(A)、(B)では図12〜16
で用いた符号を対応箇所に用いている。また、基板、下
地膜、保護膜、層間絶縁膜、パッシベーション膜、活性
層の構成(ソース領域、ドレイン領域、LDD領域また
はチャネル形成領域)等には符号をつけてないが、「発
明の実施の形態」の欄(図1参照)や「実施例1」の欄
(図2〜5参照)に対応するので、ここでの説明は省略
する。
いずれの構成とも自由に組み合わせることが可能であ
る。
のソース領域、ドレイン領域またはLDD領域を形成す
るための不純物元素の添加工程を、実施例1とは異なる
順とした場合の例について説明する。
(n+領域形成工程)を図3(D)に示したリンの添加
工程(n-領域形成工程)と入れ替えても良い。
程(p++領域形成工程)を図3(C)に示したリンの添
加工程(n+領域形成工程)の前(図3(B)と図3
(C)の間)に行っても良い。
程(p++領域形成工程)を図3(D)に示したリンの添
加工程(n-領域形成工程)の前(図3(C)と図3
(D)の間)に行っても良い。
ずれの構成とも自由に組み合わせることが可能である。
のソース領域、ドレイン領域またはLDD領域を形成す
るための不純物元素の添加工程を、実施例1とは異なる
順とした場合の例について説明する。
図4(A)に示したボロンの添加工程(p++領域形成工
程)を行う。その次に、図3(D)に示したリンの添加
工程(n-領域形成工程)を行い、その後、図3(C)
に示したリンの添加工程(n+領域形成工程)を行う。
図3(D)に示したリンの添加工程(n-領域形成工
程)を行う。その次に、図4(A)に示したボロンの添
加工程(p++領域形成工程)を行い、その後、図3
(C)に示したリンの添加工程(n+領域形成工程)を
行うこともできる。
域形成工程)を最後に行うことになるため、マスクとし
て用いたサイドウォールをそのままゲート配線の側壁に
残すことになる。そのため、本実施例を実施する際に
は、サイドウォールの材料として酸化珪素膜、窒化珪素
膜または酸化窒化珪素膜などの絶縁膜を用いることが好
ましい。珪素膜などの半導体膜を用いると、サイドウォ
ールと活性層との間に寄生容量を形成してしまう恐れが
ある。
程)を行った後にサイドウォールを除去する工程を入れ
ても構わない。
でゲート配線の段差が鋭角でなくなるという利点があ
る。そのため、ゲート配線の上に絶縁膜を形成する際に
被覆不良などによりカスプ(巣)などが発生することを
防ぐことができる。
いずれの構成とも自由に組み合わせることが可能であ
る。
は異なる手段で結晶質珪素膜を形成する場合の例につい
て説明する。
非晶質珪素膜)の結晶化に触媒元素(ニッケル)を用い
たが、本実施例では触媒元素を用いないで熱結晶化させ
た場合について説明する。
ら、580〜640℃(代表的には600℃)の温度
で、12〜30時間(代表的には16〜24時間)の熱
処理を行って結晶化し、結晶質珪素膜を得る。従って、
実施例1に示したようなゲッタリング工程は省略するこ
とができる。
であれば、いわゆる高温ポリシリコンと呼ばれる結晶質
珪素膜を用いたプロセスを本願発明に組み合わせること
は容易である。
いずれの実施例とも自由に組み合わせることができる。
異なる方法で第1層間絶縁膜を形成する例について説明
する。説明には図18を用いる。
(B)に示した活性化工程までを終了させる。次に、5
0〜100nm(本実施例では70nm)の窒化酸化珪
素膜1801を形成し、その上に600nm〜1μm
(本実施例では800nm)の窒化酸化珪素膜1802
を形成する。さらに、その上にレジストマスク1803
を形成する。(図18(A))
珪素膜1802とでは含有される窒素、酸素、水素及び
珪素の組成比が異なる。窒化酸化珪素膜1801は窒素
7%、酸素59%、水素2%、珪素32%となってお
り、窒化酸化珪素膜1802は窒素33%、酸素15
%、水素23%、珪素29%となっている。勿論、この
組成比に限定されるものではない。
いため、窒化酸化珪素膜1802の表面の起伏を完全に
平坦化することができる。
用いたドライエッチング法によりレジストマスク180
3及び窒化酸化珪素膜1802のエッチングを行う。本
実施例の場合、四フッ化炭素と酸素との混合ガスを用い
たドライエッチングにおいて、窒化酸化珪素膜1802
とレジストマスク1803のエッチングレートがほぼ等
しい。
示すようにレジストマスク1803は完全に除去され、
窒化酸化珪素膜1802の一部(本実施例では表面から
深さ300nmまで)がエッチングされる。その結果、
レジストマスク1803の表面の平坦度がそのままエッ
チングされた窒化酸化珪素膜の表面の平坦度に反映され
る。
膜1804を得る。本実施例の場合、第1層間絶縁膜1
804の膜厚は500nmとなる。このあとの工程は実
施例1の作製工程を参照すれば良い。
のいずれの実施例とも自由に組み合わせることが可能で
ある。
ET上に層間絶縁膜を形成し、その上にTFTを形成す
る際に用いることも可能である。即ち、半導体回路上に
反射型AM−LCDが形成された三次元構造の半導体装
置を実現することも可能である。
art−Cut(SOITEC社の登録商標)、ELTRAN
(キャノン株式会社の登録商標)などのSOI基板上に
形成されたものであっても良い。
施例1〜13のいずれの構成を組み合わせても構わな
い。
リクス型EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレ
イ(EL表示装置ともいう)に適用することも可能であ
る。その例を図19に示す。
スプレイの回路図である。81は表示領域を表してお
り、その周辺にはX方向(ゲート側)駆動回路82、Y
方向(ソース側)駆動回路83が設けられている。ま
た、表示領域81の各画素は、スイッチング用TFT8
4、コンデンサ85、電流制御用TFT86、EL素子
87を有し、スイッチング用TFT84にX方向信号線
(ゲート信号線)88a(または88b)、Y方向信号線
(ソース信号線)89a(または89b、89c)が接続
される。また、電流制御用TFT86には、電源線90
a、90bが接続される。
ィスプレイでは、X方向駆動回路82、Y方向駆動回路
83に用いられるTFTのゲート絶縁膜が、スイッチン
グ用TFT84や電流制御用TFT86のゲート絶縁膜
よりも薄くなっている。また、コンデンサ85が本願発
明の保持容量で形成されている。
ELディスプレイに対して、実施例1〜3、5〜14の
いずれの構成を組み合わせても良い。
用いてEL(エレクトロルミネセンス)表示装置を作製
した例について説明する。なお、図20(A)は本願発
明のEL表示装置の上面図であり、図20(B)はその
断面図である。
4002は画素部、4003はソース側駆動回路、40
04はゲート側駆動回路であり、それぞれの駆動回路は
配線4005を経てFPC(フレキシブルプリントサー
キット)4006に至り、外部機器へと接続される。
回路4003及びゲート側駆動回路4004を囲むよう
にして第1シール材4101、カバー材4102、充填
材4103及び第2シール材4104が設けられてい
る。
A’で切断した断面図に相当し、基板4001の上にソ
ース側駆動回路4003に含まれる駆動TFT(但し、
ここではnチャネル型TFTとpチャネル型TFTを図
示している。)4201及び画素部4002に含まれる
画素TFT(但し、ここではEL素子への電流を制御す
るTFTを図示している。)4202が形成されてい
る。
1の駆動回路と同じ構造のTFTが用いられる。また、
画素TFT4202には図1の画素部と同じ構造のTF
Tが用いられる。
2の上には樹脂材料でなる層間絶縁膜(平坦化膜)43
01が形成され、その上に画素TFT4202のドレイ
ンと電気的に接続する画素電極(陽極)4302が形成
される。画素電極4302としては仕事関数の大きい透
明導電膜が用いられる。透明導電膜としては、酸化イン
ジウムと酸化スズとの化合物または酸化インジウムと酸
化亜鉛との化合物を用いることができる。
4303が形成され、絶縁膜4303は画素電極430
2の上に開口部が形成されている。この開口部におい
て、画素電極4302の上にはEL(エレクトロルミネ
ッセンス)層4304が形成される。EL層4304は
公知の有機EL材料または無機EL材料を用いることが
できる。また、有機EL材料には低分子系(モノマー
系)材料と高分子系(ポリマー系)材料があるがどちら
を用いても良い。
用いれば良い。また、EL層の構造は正孔注入層、正孔
輸送層、発光層、電子輸送層または電子注入層を自由に
組み合わせて積層構造または単層構造とすれば良い。
電膜(代表的にはアルミニウム、銅もしくは銀を主成分
とする導電膜またはそれらと他の導電膜との積層膜)か
らなる陰極4305が形成される。また、陰極4305
とEL層4304の界面に存在する水分や酸素は極力排
除しておくことが望ましい。従って、真空中で両者を連
続成膜するか、EL層4304を窒素または希ガス雰囲
気で形成し、酸素や水分に触れさせないまま陰極430
5を形成するといった工夫が必要である。本実施例では
マルチチャンバー方式(クラスターツール方式)の成膜
装置を用いることで上述のような成膜を可能とする。
領域において配線4005に電気的に接続される。配線
4005は陰極4305に所定の電圧を与えるための配
線であり、導電性材料4307を介してFPC4006
に電気的に接続される。
02、EL層4304及び陰極4305からなるEL素
子が形成される。このEL素子は、第1シール材410
1及び第1シール材4101によって基板4001に貼
り合わされたカバー材4102で囲まれ、充填材410
3により封入されている。
属板(代表的にはステンレス板)、セラミックス板、F
RP(Fiberglass−Reinforced
Plastics)板、PVF(ポリビニルフルオライ
ド)フィルム、マイラーフィルム、ポリエステルフィル
ムまたはアクリルフィルムを用いることができる。ま
た、アルミニウムホイルをPVFフィルムやマイラーフ
ィルムで挟んだ構造のシートを用いることもできる。
ー材側に向かう場合にはカバー材は透明でなければなら
ない。その場合には、ガラス板、プラスチック板、ポリ
エステルフィルムまたはアクリルフィルムのような透明
物質を用いる。
樹脂または熱硬化樹脂を用いることができ、PVC(ポ
リビニルクロライド)、アクリル、ポリイミド、エポキ
シ樹脂、シリコーン樹脂、PVB(ポリビニルブチラ
ル)またはEVA(エチレンビニルアセテート)を用い
ることができる。この充填材4103の内部に吸湿性物
質(好ましくは酸化バリウム)を設けておくとEL素子
の劣化を抑制できる。
有させてもよい。このとき、スペーサを酸化バリウムで
形成すればスペーサ自体に吸湿性をもたせることが可能
である。また、スペーサを設けた場合、スペーサからの
圧力を緩和するバッファ層として陰極4305上に樹脂
膜を設けることも有効である。
を介してFPC4006に電気的に接続される。配線4
005は画素部4002、ソース側駆動回路4003及
びゲート側駆動回路4004に送られる信号をFPC4
006に伝え、FPC4006により外部機器と電気的
に接続される。
の露呈部及びFPC4006の一部を覆うように第2シ
ール材4104を設け、EL素子を徹底的に外気から遮
断する構造となっている。こうして図20(B)の断面
構造を有するEL表示装置となる。なお、本実施例のE
L表示装置は実施例1乃至3または5乃至14のいずれ
の構成を組み合わせて作製しても構わない。
に示したEL表示装置の画素部に用いることができる画
素構造の例を図21(A)〜(C)に示す。なお、本実
施例において、4401はスイッチング用TFT440
2のソース配線、4403はスイッチング用TFT44
02のゲート配線、4404は電流制御用TFT、44
05はコンデンサ、4406、4408は電流供給線、
4407はEL素子とする。
線4406を共通とした場合の例である。即ち、二つの
画素が電流供給線4406を中心に線対称となるように
形成されている点に特徴がある。この場合、電源供給線
の本数を減らすことができるため、画素部をさらに高精
細化することができる。
8をゲート配線4403と平行に設けた場合の例であ
る。なお、図21(B)では電流供給線4408とゲー
ト配線4403とが重ならないように設けた構造となっ
ているが、両者が異なる層に形成される配線であれば、
絶縁膜を介して重なるように設けることもできる。この
場合、電流供給線4408とゲート配線4403とで専
有面積を共有させることができるため、画素部をさらに
高精細化することができる。
造と同様に電流供給線4408をゲート配線4403と
平行に設け、さらに、二つの画素を電流供給線4408
を中心に線対称となるように形成する点に特徴がある。
また、電流供給線4408をゲート配線4403のいず
れか一方と重なるように設けることも有効である。この
場合、電源供給線の本数を減らすことができるため、画
素部をさらに高精細化することができる。
半導体回路は電気器具の表示部や信号処理回路として用
いることができる。そのような電気器具としては、ビデ
オカメラ、デジタルカメラ、プロジェクター、プロジェ
クションTV、ゴーグル型ディスプレイ(ヘッドマウン
トディスプレイ)、ナビゲーションシステム、音響再生
装置、ノート型パーソナルコンピュータ、ゲーム機器、
携帯情報端末(モバイルコンピュータ、携帯電話、携帯
型ゲーム機または電子書籍等)、記録媒体を備えた画像
再生装置などが挙げられる。それら電気器具の具体例を
図22〜24に示す。
01、音声出力部2002、音声入力部2003、表示
部2004、操作スイッチ2005、アンテナ2006
で構成される。本願発明の電気光学装置は表示部200
4に、本願発明の半導体回路は音声出力部2002、音
声入力部2003またはCPUやメモリ等に用いること
ができる。
2101、表示部2102、音声入力部2103、操作
スイッチ2104、バッテリー2105、受像部210
6で構成される。本願発明の電気光学装置は表示部21
02に、本願発明の半導体回路は音声入力部2103ま
たはCPUやメモリ等に用いることができる。
ービルコンピュータ)であり、本体2201、カメラ部
2202、受像部2203、操作スイッチ2204、表
示部2205で構成される。本願発明の電気光学装置は
表示部2205に、本願発明の半導体回路はCPUやメ
モリ等に用いることができる。
あり、本体2301、表示部2302、アーム部230
3で構成される。本願発明の電気光学装置は表示部23
02に、本願発明の半導体回路はCPUやメモリ等に用
いることができる。
ジェクションTV)であり、本体2401、光源240
2、表示装置2403、偏光ビームスプリッタ240
4、リフレクター2405、2406、スクリーン24
07で構成される。本発明は表示装置2403に用いる
ことができ、本願発明の半導体回路はCPUやメモリ等
に用いることができる。
あり、本体2501、光源2502、表示装置250
3、光学系2504、スクリーン2505で構成され
る。本発明は表示装置2503に用いることができ、本
願発明の半導体回路はCPUやメモリ等に用いることが
できる。
あり、本体2601、映像入力部2602、表示部26
03、キーボード2604等を含む。本願発明の電気光
学装置は表示部2603に、本願発明の半導体回路はC
PUやメモリ等に用いることができる。
器)であり、本体2701、記録媒体2702、表示部
2703及びコントローラー2704を含む。この電子
遊技機器から出力された音声や映像は筐体2705及び
表示部2706を含む表示ディスプレイにて再生され
る。コントローラー2704と本体2701との間の通
信手段または電子遊技機器と表示ディスプレイとの間の
通信手段は、有線通信、無線通信もしくは光通信が使え
る。本実施例では赤外線をセンサ部2707、2708
で検知する構成となっている。本願発明の電気光学装置
は表示部2703、2706に、本願発明の半導体回路
はCPUやメモリ等に用いることができる。
媒体(以下、記録媒体と呼ぶ)を用いるプレーヤー(画
像再生装置)であり、本体2801、表示部2802、
スピーカ部2803、記録媒体2804及び操作スイッ
チ2805を含む。なお、この画像再生装置は記録媒体
としてDVD(Digital VersatileD
isc)、CD等を用い、音楽鑑賞や映画鑑賞やゲーム
やインターネットを行うことができる。本願発明の電気
光学装置は表示部2802やCPUやメモリ等に用いる
ことができる。
体2901、表示部2902、接眼部2903、操作ス
イッチ2904、受像部(図示せず)を含む。本願発明
の電気光学装置は表示部2902やCPUやメモリ等に
用いることができる。
や図22(F)のフロントプロジェクターに用いること
のできる光学エンジンについての詳細な説明を図24に
示す。なお、図24(A)は光学エンジンであり、図2
4(B)は光学エンジンに内蔵される光源光学系であ
る。
光学系3001、ミラー3002、3005〜300
7、ダイクロイックミラー3003、3004、光学レ
ンズ3008a〜3008c、プリズム3011、表示装
置3010、投射光学系3012を含む。投射光学系3
012は、投射レンズを備えた光学系である。本実施例
は表示装置3010を三つ使用する三板式の例を示した
が、単板式であってもよい。また、図24(A)中にお
いて矢印で示した光路には、光学レンズ、偏光機能を有
するフィルム、位相差を調節するためのフィルムもしく
はIRフィルム等を設けてもよい。
学系3001は、光源3013、3014、合成プリズ
ム3015、コリメータレンズ3016、3020、レ
ンズアレイ3017、3018、偏光変換素子3019
を含む。なお、図24(B)に示した光源光学系は光源
を2つ用いたが、一つでも良いし、三つ以上としてもよ
い。また、光源光学系の光路のどこかに、光学レンズ、
偏光機能を有するフィルム、位相差を調節するフィルム
もしくはIRフィルム等を設けてもよい。
広く、あらゆる分野の電気器具に適用することが可能で
ある。また、本実施例の電気器具は実施例1〜17のど
のような組み合わせからなる構成を用いても実現するこ
とができる。
異なる膜厚のゲート絶縁膜を有するTFTを形成するこ
とができる。そのため、AM−LCDに代表される電気
光学装置や、そのような電気光学装置を表示部(表示デ
ィスプレイ)として有する電気器具を含む半導体装置に
おいて、回路が要求する仕様に応じて適切な性能の回路
を配置することが可能となり、半導体装置の性能や信頼
性を大幅に向上させることができる。
持容量の誘電体を薄くすることができ、小さい面積で大
きなキャパシティを有する保持容量を形成することがで
きる。さらに、その保持容量をゲート配線やソース配線
の下に隠すことができる。そのため、対角1インチ以下
の表示部をもつ電気光学装置においても開口率を低下さ
せることなく、十分な保持容量を確保することが可能と
なる。
を示す図。
図。
す図。
Claims (11)
- 【請求項1】画素TFTと保持容量とを有する画素部
と、該画素部を駆動する駆動回路部とを含む半導体装置
において、 前記保持容量は第1保持容量と第2保持容量とが並列に
接続されて形成されており、 前記第1保持容量は、前記画素TFTの活性層に電気的
に接続された第1容量電極、第1誘電体および第2容量
電極で形成され、前記第2保持容量は、前記第2容量電
極、第2誘電体および第3容量電極で形成され、 前記第1容量電極と前記第3容量電極とは画素電極を介
して電気的に接続されていることを特徴とする半導体装
置。 - 【請求項2】請求項1において、前記第1誘電体または
前記第2誘電体は珪素を含む絶縁膜で形成され、該第1
誘電体または第2誘電体の膜厚は5〜50nmであること
を特徴とする半導体装置。 - 【請求項3】請求項1において、前記第1誘電体と前記
駆動回路部に含まれるTFTのゲート絶縁膜とが同一の
膜厚であることを特徴とする半導体装置。 - 【請求項4】請求項1において、前記第1容量電極は前
記活性層と同一の層に形成された半導体膜からなる電極
であり、前記第2容量電極はゲート配線と同一の層に形
成された電極であり、前記第3容量電極は遮光膜と同一
の層に形成された電極であることを特徴とする半導体装
置。 - 【請求項5】活性層、該活性層に対して第1誘電体を挟
んで設けられたゲート配線、該ゲート配線を覆う第1層
間絶縁膜、該第1層間絶縁膜に設けられた開口部、該開
口部を覆う第2誘電体、前記ゲート配線に対して前記第
2誘電体を挟んで設けられた遮光膜、該遮光膜を覆う第
2層間絶縁膜、該第2層間絶縁膜の上のソース配線もし
くはドレイン配線、該ソース配線もしくはドレイン配線
を覆う第3層間絶縁膜及び該第3層間絶縁膜の上の画素
電極を有し、 前記活性層と前記ゲート配線は前記第1誘電体を挟んで
第1保持容量を形成し、前記ゲート配線と前記遮光膜は
前記第2誘電体を挟んで第2保持容量を形成し、 前記活性層と前記遮光膜とは前記画素電極を介して電気
的に接続されていることを特徴とする半導体装置。 - 【請求項6】請求項5において、前記第1誘電体または
前記第2誘電体は珪素を含む絶縁膜で形成され、該第1
誘電体または前記第2誘電体の膜厚は5〜50nmである
ことを特徴とする半導体装置。 - 【請求項7】請求項5において、前記第1誘電体及び駆
動回路に含まれる少なくとも一部のTFTのゲート絶縁
膜は同一の膜厚であることを特徴とする半導体装置。 - 【請求項8】請求項1乃至請求項7のいずれか一におい
て、前記画素電極はEL素子の陽極または陰極であるこ
とを特徴とするEL表示装置。 - 【請求項9】請求項1乃至請求項8のいずれか一に記載
の半導体装置を表示部に用いたことを特徴とする電気器
具。 - 【請求項10】基板上に活性層を形成する第1工程と、 前記活性層の上に珪素を含む絶縁膜を形成する第2工程
と、 前記珪素を含む絶縁膜の一部を除去し、前記活性層の一
部を露呈させる第3工程と、 前記第3工程により露呈された活性層に第1誘電体を形
成する第4工程と、 前記珪素を含む絶縁膜および前記第1誘電体の上にゲー
ト配線及び第2容量電極を形成する第5工程と、 前記ゲート配線及び前記第2容量電極の上に第1層間絶
縁膜を形成する第6工程と、 前記第1層間絶縁膜の一部を除去し、前記第2容量電極
の一部を露呈させる第7工程と、 前記第7工程により露呈された第2容量電極の上に第2
誘電体を形成する第8工程と、 前記第1層間絶縁膜及び前記第2誘電体の上に遮光膜を
形成する第9工程と、 前記遮光膜の上に第2層間絶縁膜を形成する第10工程
と、 前記第2層間絶縁膜の上にソース配線またはドレイン配
線を形成する第11工程と、 前記ソース配線またはドレイン配線の上に第3層間絶縁
膜を形成する第12工程と、 前記第3層間絶縁膜の上に、前記遮光膜及び前記ドレイ
ン配線と電気的に接続される画素電極を形成する第13
工程と、 を有することを特徴とする半導体装置の作製方法。 - 【請求項11】請求項10において、前記第1誘電体ま
たは前記第2誘電体は熱CVD法により形成された珪素
を含む絶縁膜であることを特徴とする半導体装置の作製
方法。
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