JP2000283796A - 信号処理方法 - Google Patents

信号処理方法

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JP2000283796A
JP2000283796A JP9360399A JP9360399A JP2000283796A JP 2000283796 A JP2000283796 A JP 2000283796A JP 9360399 A JP9360399 A JP 9360399A JP 9360399 A JP9360399 A JP 9360399A JP 2000283796 A JP2000283796 A JP 2000283796A
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damper
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JP9360399A
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Norio Ninomiya
則夫 二宮
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 入力信号に応じた応答信号を出力する信号処
理方法に関し、応答特性の設定を容易に行える信号処理
方法を提供することを目的とする。 【解決手段】 入力信号と前回入力信号との差分を検出
し、検出した差分と係数αとに基づいてダンパ量を算出
し、算出されたダンパ量を前回出力応答信号に加算した
信号を今回の出力応答信号として出力するようにしてな
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は信号処理方法に係
り、特に、入力信号に応じた応答信号を出力する信号処
理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】測定結果を表示する各種計器類では、測
定結果をそのまま計器に反映すると、測定結果が微妙に
変動するとその変動が計器の指示に反映され、計器の指
示がふらついてしまう。そこで、通常は入力信号に対す
る指示の応答を遅延させることにより、計器の指示のふ
らつきを解消していた。
【0003】例えば、自動車などのフューエルゲージ、
すなわち、燃料計では、燃料タンク内の液面が車体の傾
斜や加減速によって変化し一定ではないので、センサか
らの検出信号に対する指示の応答性を良くすると、液面
の変動に応じて指示が変動し、指示のふらつきが大きく
なる。そこで、検出信号に対する指示の応答を遅延させ
ることにより、車体の傾斜や加減速による指示の変化が
ダイレクトに指示変化に現れないようにしている。
【0004】このとき、従来の計器類、例えば、交差コ
イル式計器などでは、入力信号に対する指示の応答性を
遅延させるために、指針の回転軸の周囲にオイル溜を設
けたオイルダンパや磁気などを利用した磁気ダンパなど
を計器の機構部分に設けて対応していた。このとき、指
示の応答性はオイルの粘度、量、磁界の強度などにより
決定される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、従来の計器
では、機構部分にオイルダンパや磁気ダンパを設け、応
答特性を調整していたため、オイルの粘度、量を必要と
する応答特性に応じて管理する必要があった。よって、
管理工数が多く必要となり、コスト高となる等の問題点
があった。
【0006】また、異なる応答特性を有する計器では、
オイルの粘度、量などが異なるので、他の応答特性を有
する計器には使用できず、部品の流用なども容易でない
などの問題点があった。本発明は上記の点に鑑みてなさ
れたもので、応答特性の設定を容易に行える信号処理方
法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は入力信号の微分
値を算出し、算出された微分値と所望の係数とに基づい
てダンパ量を算出し、算出されたダンパ量を入力信号に
加算し、入力信号の応答信号として出力する。本発明に
よれば、入力信号の微分値及び係数に基づいてダンパ量
が算出され、ダンパ量に応じて入力信号に応じた応答信
号が生成されるため、係数を制御することによりダンパ
量を自由に可変することができ、入力信号に応じて所望
の応答信号を生成することができる。
【0008】また、本発明は、係数を制御信号や入力信
号に応じて切り換えるようにしてなる。本発明によれ
ば、係数を制御信号や入力信号に応じて切り換えること
により、制御信号や入力信号に応じて応答信号の特性を
可変できるので、例えば、周囲温度によらず一定の特性
を得ることができ、また、速度計、回転数計などで高速
・高回転域と低速・低回転域とで応答特性を可変でき、
入力信号に対して最適な応答を得ることができる。ま
た、係数の設定を計器に応じて切り換えることにより、
異なる応答特性を必要とするときでも計器を共用でき
る。
【0009】
【発明の実施の形態】本実施例では、交差コイル式計器
に上記の信号処理方法を適用した例について説明する。
図1は本発明の一実施例のブロック構成図を示す。本実
施例の交差コイル式計器1は、インタフェース2,3、
コンピュータ4、交差コイルドライバ5、交差コイル式
計器部6、温度計測装置7から構成される。
【0010】インタフェース2は、コンピュータ4との
インタフェースをとり、入力信号をコンピュータ4に入
力する。インタフェース3は、コンピュータ4とのイン
タフェースをとり、温度計測装置7の計測結果をコンピ
ュータ4に入力する。コンピュータ4は、インタフェー
ス2から入力された入力信号及びインタフェース3から
入力された温度計測結果に応じて交差コイル式計器部6
に供給するための制御信号を生成し、交差コイルドライ
バ5に供給する。交差コイルドライバ5は、コンピュー
タ4から供給された制御信号に応じて交差コイル式計器
部6に供給すべき駆動信号を生成し、交差コイル式計器
部6に供給する。
【0011】交差コイル式計器部6は、コイル6a,6
b、永久磁石6c、回転軸6d、指針6e、オイルダン
パ6fから構成される。永久磁石6cは回転軸6dに固
定される。回転軸6dは、矢印D方向回転自在に保持さ
れる。回転軸6dの先端には指針6eが固定される。指
針6eは回転軸6dの回転に応じて回転し、所定の指示
値を指示する。また、回転軸6dは、オイルダンパ6f
に結合している。オイルダンパ6fには、オイルが溜め
られており、溜められたオイルの粘性により回転軸6d
の回転が規制され、回転が緩衝される。
【0012】コイル6a,6bは、回転軸6dに固定さ
れた永久磁石6cの周囲に交差して配置される。コイル
6a,6bには、交差コイルドライバ5から駆動信号が
供給され、磁界を発生する。コイル6a,6bで発生し
た磁界は永久磁石6cに作用して永久磁石6cが回転す
る。永久磁石6cが回転することにより、回転軸6dが
回転し、指針6eにより所定の指示値が指示される。
【0013】温度計測装置7は、交差コイル式計器部6
の周囲温度を計測し、計測結果をインタフェース3を介
してコンピュータ4に供給する。コンピュータ4は、入
力信号変換部8、記憶装置9、ソフトウェアダンパ1
0、出力信号変換部11から構成される。入力信号変換
部8には、インタフェース2から入力信号が供給される
とともに、インタフェース3から温度計測結果が供給さ
れる。入力信号変換部8はインタフェース2から供給さ
れた入力信号をディジタル信号に変換してソフトウェア
ダンパ10に供給する。また、入力信号変換部8は、イ
ンタフェース3から入力された温度計測結果に応じて記
憶装置9のアドレスを生成し、生成したアドレスを記憶
装置9に供給する。記憶装置9には、アドレスに応じて
ダンパ係数αが記憶されている。記憶装置9は、入力信
号変換部8から供給されたアドレスに応じてダンパ係数
αを出力し、ソフトウェアダンパ10に供給する。ま
た、入力信号変換部8は、インタフェース2から供給さ
れる入力信号に応じて記憶装置9に記憶されたダンパ係
数αを書き換える。
【0014】入力信号変換部8は、例えば、入力信号が
車速や回転数の信号であれば、低速・低回転域では応答
性が速く、高速・高回転域では応答性が遅くなるように
ダンパ係数αを書き換える。すなわち、低速・低回転域
ではダンパ係数αを大きくし、高速・高回転域ではダン
パ係数αを小さくする。ソフトウェアダンパ10は、入
力信号変換部8から供給された入力信号及び記憶装置9
から供給されるダンパ係数αに応じて後述するような処
理により入力信号に所定の応答特性を与えて出力信号変
換部11に供給する。
【0015】出力信号変換部11は、ソフトウェアダン
パ10から出力された信号を例えば、アナログ信号、P
WM、PCM等のベクトル信号に変換して交差コイルド
ライバ5に供給する。ここで、ソフトウェアダンパ10
について詳細に説明する。図2は本発明の一実施例のソ
フトウェアダンパの機能ブロック構成図を示す。
【0016】ソフトウェアダンパ10は、サンプリング
部12、遅延部13,14,15、減算部16、演算部
17,18、加算部19,20などの機能ブロックから
構成される。サンプリング部12は、例えば回転計であ
れば、測定回転数を所定のサンプリング時間毎にサンプ
リングする。サンプリング部12でサンプリングされた
回転数は、遅延部13及び減算部16に供給される。遅
延部13はサンプリングされた回転数を1サンプリング
期間遅延させて出力する。減算部16はサンプリング部
12から供給される今回サンプリングされた回転数から
遅延部13から供給される前回サンプリングされた回転
数を減算する。減算部16からは、前回サンプリングさ
れた回転数と今回サンプリングされた回転数との差分で
ある入力加速度Dが出力される。
【0017】減算部16で減算されて得られた前回サン
プリングされた回転数と今回サンプリングされた回転数
との差分である入力加速度Dは、演算部17に供給され
る。演算部17は、減算部16から供給された入力加速
度Dに係数(α/256)を乗算する。すなわち、「D
×(α/256)」なる演算を行う。このとき、係数α
は記憶装置9から計測温度に応じて供給される。演算部
17の演算により回転数の差分が温度に応じて補正され
る。
【0018】演算部17の演算結果Eは、加算部19に
供給される。加算部19は、演算部17の演算結果E
に、前回の加算部19での加算結果Gに係数(β/25
6)を乗算した演算結果Hを加算して出力する。加算部
19の加算結果であるダンパ量Fは、遅延部14に供給
されるとともに、加算部20に供給される。遅延部14
は加算部19での加算結果であるダンパ量Fを1サンプ
リング期間遅延させる。遅延部14で1サンプリング期
間遅延された加算結果Gは演算部18に供給される。
【0019】演算部18は遅延部14から供給された加
算結果Gに係数(β/256)を乗算する。すなわち、
「G×(β/256)」なる演算を行う。βはαに応じ
て設定される係数であり、β=256−αである。演算
部18の演算結果Hは加算部19に供給される。加算部
20は加算部19の加算結果であるダンパ量Fと前回の
加算結果Jとを加算する。加算部20の加算結果である
指示回転数Iは、出力値として出力されるとともに、遅
延部15に供給され、1サンプリング期間遅延された
後、加算部20に前回加算結果Jとして供給される。
【0020】ここで、上記のソフトウェアダンパ10に
よる動作を図面とともに説明する。図3は本発明の一実
施例のソフトウェアダンパの動作説明図を示す。図3に
おいて、nはサンプリング回数、Aは経過時間(m
s)、Bはサンプリング回転数(rpm)、Cは遅延部
13の出力結果、Dは減算部16の加算結果である入力
加速度、Eは演算部17の演算結果、Fは加算部19の
加算結果であるダンパ量、Gは遅延部14の出力結果、
Hは演算部18の演算結果、Iは加算部20の加算結果
である指示回転数、Jは遅延部15の出力結果を示す。
図3は一定速度から一定時間だけ定加速を行った後、定
速走行を行った場合の各部の出力データである。
【0021】図3で、サンプリング回転数Bが1000
rpm、加算部19の加算結果であるダンパ量Fが0、
出力値Iが1000.00で定速走行を行っているとき
に、次に、サンプリング回数n=1でサンプリング回転
数Bとして1000rpmが供給されると、サンプリン
グ部12の出力結果Bは1000rpm、遅延部13の
出力結果Cは1000rpmであるので、減算部16の
出力結果Dは0となる。減算部16の出力結果Dが0で
あると、演算部17の演算結果Eも0となる。また、前
回サンプリング期間の加算部19の加算結果であるダン
パ量F、すなわち、遅延部14の出力結果Gが0である
ので、演算部18の演算結果Hは0のままである。演算
部18の演算結果Hが0であると、演算部17の演算結
果Eが0であるので、今回の加算部19の加算結果であ
るダンパ量Fは0となる。また、前回サンプリング期間
における加算部20の加算結果である指示回転数I、す
なわち、遅延部15の出力結果Jは1000.00であ
る。よって、今回の加算部20の加算結果である指示回
転数Iは、1000.00となる。
【0022】また、サンプリング回数n=5で、サンプ
リング回転数Bが1010rpmになると、サンプリン
グ部12の出力結果Bは1010となる、このとき、遅
延部13の出力結果Cは1000であるので、減算部1
6の出力結果Dは10となる。減算部16の出力結果D
が10になると、演算部17では「D×(α/256)
=10×(α/256)」なる演算が行われる。
【0023】ここで、記憶装置9から供給されるαが例
えば、「70」であれば(移行α=「70」として説明
する。)、演算部17の演算結果Eは{10×(70/
256)}=2.73となる。このとき、加算部19の
前回サンプリング時の加算結果であるダンパ量F、すな
わち、遅延部14の出力結果Gは「0」であるので、演
算部18の出力結果Hは「0」となり加算部19は、
「0+2.73」なる加算を行う。よって、加算部19
の加算結果であるダンパ量Fは「2.73」となる。
【0024】加算部19の加算結果であるダンパ量F
「2.73」は、加算部20に供給される。加算部20
は前回サンプリング時の指示回転数I、すなわち、遅延
部15の出力結果J「1000.00」と加算部19の
加算結果であるダンパ量F「2.73」とを加算する。
よって、加算部20の加算結果である指示回転数Iは
「1000.00+2.73=1002.73」とな
る。
【0025】すなわち、サンプリング回転数Bが「10
00」から「1010」に上昇しても、直ぐにそれに追
従するわけではなく、「1002.73」となる。ま
た、次に、サンプリング回数n=6で、サンプリング回
転数Bが1020rpmになると、サンプリング部12
の出力結果Bは1020となる、このとき、遅延部13
の出力結果Cは1010であるので、減算部16の出力
結果Dは10となる。減算部16の出力結果Dが10に
なると、演算部17では「D×(α/256)=10×
(α/256)」なる演算が行われる。
【0026】ここで、記憶装置9から供給されるαは
「70」であるので、演算部17の演算結果Eは{10
×(70/256)}=2.73となる。このとき、加
算部19の前回サンプリング時の加算結果であるダンパ
量F、すなわち、遅延部14の出力結果Gは「2.7
3」であるので、演算部18により「G×(β/25
6)=2.73×(β/256)」なる演算が行われ
る。このとき、βは(256−α)=(256−70)
=186であるので、演算部18の演算結果Hは「2.
73×(186/256)=1.99」となる。よっ
て、加算部19の加算結果であるダンパ量Fは「2.7
3+1.99=4.72」となる。
【0027】加算部19の加算結果であるダンパ量F
「4.72」は、加算部20に供給される。加算部20
は前回サンプリング時の指示回転数I、すなわち、遅延
部15の出力結果J「1002.73」と加算部19の
加算結果であるダンパ量F「4.72」とを加算する。
よって、加算部20の加算結果である指示回転数Iは
「1002.73+4.72=1007.46」とな
る。
【0028】すなわち、サンプリング回転数Bが「10
10」から「1020」に上昇しても、直ぐにそれに追
従するわけではなく、「1007.46」となる。ま
た、次に、サンプリング回数n=7で、サンプリング回
転数Bが1030rpmになると、サンプリング部12
の出力結果Bは1030となる、このとき、遅延部13
の出力結果Cは1020であるので、減算部16の出力
結果Dは10となる。減算部16の出力結果Dが10に
なると、演算部17では「D×(α/256)=10×
(α/256)」なる演算が行われる。
【0029】ここで、記憶装置9から供給されるαは
「70」であるので、演算部17の演算結果Eは{10
×(70/256)}=2.73となる。このとき、加
算部19の前回サンプリング時の加算結果であるダンパ
量F、すなわち、遅延部14の出力結果Gは「4.7
2」であるので、演算部18により「G×(β/25
6)=4.72×(β/256)」なる演算が行われ
る。このとき、βは(256−α)=(256−70)
=186であるので、演算部18の演算結果Hは「4.
72×(186/256)=3.43」となる。よっ
て、加算部19の加算結果であるダンパ量Fは「2.7
3+3.43=6.16」となる。
【0030】加算部19の加算結果であるダンパ量F
「6.16」は、加算部20に供給される。加算部20
は前回サンプリング時の出力結果である指示回転数I、
すなわち、遅延部15の出力結果J「1007.46」
と加算部19の加算結果であるダンパ量F「6.16」
とを加算する。よって、加算部20の加算結果である指
示回転数Iは「1007.46+6.16=1013.
62」となる。すなわち、サンプリング回転数Bが「1
020」から「1030」に上昇しても、直ぐにそれに
追従するわけではなく、「1007.46」となる。
【0031】また、次に、サンプリング回数n=8で、
サンプリング回転数Bが1040rpmになると、サン
プリング部12の出力結果Bは1040となる、このと
き、遅延部13の出力結果Cは1030であるので、減
算部16の出力結果Dは10となる。減算部16の出力
結果Dが10になると、演算部17では「D×(α/2
56)=10×(α/256)」なる演算が行われる。
【0032】ここで、記憶装置9から供給されるαは
「70」であるので、演算部17の演算結果Eは{10
×(70/256)}=2.73となる。このとき、加
算部19の前回サンプリング時の加算結果であるダンパ
量F、すなわち、遅延部14の出力結果Gは「6.1
6」であるので、演算部18により「G×(β/25
6)=6.16×(β/256)」なる演算が行われ
る。このとき、βは(256−α)=(256−70)
=186であるので、演算部18の演算結果Hは「6.
16×(186/256)=4.48」となる。よっ
て、加算部19の加算結果であるダンパ量Fは「2.7
3+4.48=7.21」となる。
【0033】加算部19の加算結果であるダンパ量F
「7.21」は、加算部20に供給される。加算部20
は前回サンプリング時の出力結果である指示回転数I、
すなわち、遅延部15の出力結果J「1013.62」
と加算部19の加算結果であるダンパ量F「7.21」
とを加算する。よって、加算部20の加算結果である指
示回転数Iは「1013.62+7.21=1020.
83」となる。すなわち、サンプリング回転数Bが「1
030」から「1040」に上昇しても、直ぐにそれに
追従するわけではなく、「1020.83」となる。
【0034】上記動作が繰り返され、指示回転数Iはサ
ンプリング回転数Bの増加に比べてわずかずつ増加す
る。次にサンプリング回数n=19で、サンプリング回
転数Bが1140rpmから1150rpmに増加する
と、サンプリング部12の出力結果Bは1150とな
る、このとき、サンプリング回数n=18でのサンプリ
ング回転数Bは1140rpmであるので、遅延部13
の出力結果Cは1140となる。よって、減算部16の
出力結果Dは10となる。減算部16の出力結果Dが1
0になると、演算部17では「D×(α/256)=1
0×(α/256)」なる演算が行われる。
【0035】ここで、記憶装置9から供給されるαは
「70」であるので、演算部17の演算結果Eは{10
×(70/256)}=2.73となる。このとき、加
算部19の前回サンプリング時の加算結果であるダンパ
量F、すなわち、遅延部14の出力結果Gが「9.8
9」であるとすると、演算部18により「G×(β/2
56)=9.89×(β/256)」なる演算が行われ
る。このとき、βは(256−α)=(256−70)
=186であるので、演算部18の演算結果Hは「9.
89×(186/256)=7.18」となる。よっ
て、加算部19の加算結果であるダンパ量Fは「2.7
3+7.18=9.92」となる。
【0036】加算部19の加算結果であるダンパ量F
「9.92」は、加算部20に供給される。加算部20
は前回サンプリング時の出力結果である指示回転数I、
すなわち、遅延部15の出力結果J「1113.73」
と加算部19の加算結果であるダンパ量F「9.92」
とを加算する。よって、加算部20の加算結果である指
示回転数Iは「1113.73+9.92=1123.
65」となる。すなわち、サンプリング回転数Bが「1
140」から「1150」に上昇しても、直ぐにそれに
追従するわけではなく、「1123.63」となる。
【0037】次にサンプリング回数n=20で、サンプ
リング回転数Bが1150rpmのままであると、サン
プリング部12の出力結果Bは「1150」となる、こ
のとき、サンプリング回数n=19でのサンプリング回
転数Bは1150rpmであり、遅延部13の出力結果
Cは「1150」であるので、減算部16の出力結果D
は0となる。減算部16の出力結果Dが0であると、演
算部17では「D×(α/256)=0×(α/25
6)」なる演算が行われる。
【0038】ここで、記憶装置9から供給されるαは
「70」であるので、演算部17の演算結果Eは{0×
(70/256)}=0となる。このとき、加算部19
の前回サンプリング時の加算結果であるダンパ量F、す
なわち、遅延部14の出力結果Gは「9.92」である
ので、演算部18により「G×(β/256)=9.9
2×(β/256)」なる演算が行われる。このとき、
βは(256−α)=(256−70)=186である
ので、演算部18の演算結果Hは「9.92×(186
/256)=7.21」となる。よって、加算部19の
加算結果であるダンパ量Fは「0+7.21=7.2
1」となる。
【0039】加算部19の加算結果であるダンパ量F
「7.21」は、加算部20に供給される。加算部20
は前回サンプリング時の出力結果である指示回転数I、
すなわち、遅延部15の出力結果J「1123.65」
と加算部19の加算結果であるダンパ量F「7.21」
とを加算する。よって、加算部20の加算結果である指
示回転数Iは「1123.65+7.21=1130.
85」となる。すなわち、サンプリング回転数Bが「1
150」で維持されても、直ぐにそれに追従するわけで
はなく、「1123.63」と増加傾向となるが、増加
傾向は前回より減少する。
【0040】次にサンプリング回数n=21で、サンプ
リング回転数Bが1150rpmのままであると、サン
プリング部12の出力結果Bは「1150」となる、こ
のとき、サンプリング回数n=20でのサンプリング回
転数Bは1150rpmであり、遅延部13の出力結果
Cは「1150」であるので、減算部16の出力結果D
は0となる。減算部16の出力結果Dが0であると、演
算部17では「D×(α/256)=0×(α/25
6)」なる演算が行われる。
【0041】ここで、記憶装置9から供給されるαは
「70」であるので、演算部17の演算結果Eは{0×
(70/256)}=0となる。このとき、加算部19
の前回サンプリング時の加算結果であるダンパ量F、す
なわち、遅延部14の出力結果Gは「7.21」である
ので、演算部18により「G×(β/256)=7.2
1×(β/256)」なる演算が行われる。このとき、
βは(256−α)=(256−70)=186である
ので、演算部18の演算結果Hは「7.21×(186
/256)=5.24」となる。よって、加算部19の
加算結果であるダンパ量Fは「0+5.24=5.2
4」となる。
【0042】加算部19の加算結果であるダンパ量F
「5.24」は、加算部20に供給される。加算部20
は前回サンプリング時の指示回転数I、すなわち、遅延
部15の出力結果J「1130.85」と加算部19の
加算結果であるダンパ量F「5.24」とを加算する。
よって、加算部20の加算結果である指示回転数Iは
「1130.85+5.24=1136.09」とな
る。すなわち、サンプリング回転数Bが「1150」で
維持されても、直ぐにそれに追従するわけではなく、
「1136.09」と増加傾向を示し、増加傾向は前回
より減少する。
【0043】上記動作が繰り返されて、増加傾向がわず
かずつ減少し、サンプリング回転数1150に近似す
る。図4は本発明の一実施例の経過時間に対する加速度
及びダンパ量の特性図を示す。図4において、●は入力
加速度D、□はダンパ量Fの特性を示す。図4に示すよ
うに時刻t1 〜t2 で入力加速度Dが急激に増加しても
それに応じて生成されるダンパ量Fは時刻t1 〜t3 で
遅延して増加する。また、時刻t3 〜t4 で入力加速度
Dが急激に減少するとそれに応じて生成されるダンパ量
Fは時刻t3 〜t5 で遅延して減少する。
【0044】なお、係数αが大きくなると、入力加速度
Dの変動のダンパ量Fへの影響が大きくなり、入力加速
度Dに対するダンパ量Fの応答性がよくなり、図4に示
すダンパ量Fの特性が矢印A1及びB1方向に変移す
る。また、係数αが小さくなると、入力加速度Dの変動
のダンパ量Fへの影響が小さくなり、入力加速度Dに対
するダンパ量Fの応答性が鈍くなり、図4に示すダンパ
量Fの特性が矢印A2及びB2方向に変移する。
【0045】よって、入力加速度Dの変動に応じて緩や
かに変化するダンパ量Fを生成でき、このとき、係数α
に応じてその影響を調整できる。図5は本発明の一実施
例の経過時間に対する入力サンプリング回転数及び指示
回転数の特性図を示す。図5において、●はサンプリン
グ回転数B、□は指示回転数Iの特性を示す。
【0046】図5に●で示すように時刻t1 から時刻t
2 までサンプリング回転数Bが単調増加した場合、指示
回転数Iは図5に□で示すようにサンプリング回転数B
を遅延させ、滑らかに変化する。よって、サンプリング
回転数Bが急激に変化しても指示回転数Iは滑らかに変
化する。このため、指示回転数Iに応じて交差コイル式
計器等を駆動することにより、指針の動きをスムーズに
できる。このとき、係数αを大きくすることによりダン
パ量Fの影響が大きくなるので指示回転数Iの特性が矢
印C1方向に変移し、係数αを小さくすることによりダ
ンパ量Fの影響が小さくなるので指示回転数Iの特性が
矢印C2方向に変移する。
【0047】なお、このとき、交差コイル式計器部6に
オイルダンパ6fが設けられていないと、交差コイル式
計器部6の応答が良すぎてサンプリング毎に指示回転数
が段階的に変動したときに、指針6eが脈動する。例え
ば、図5のIに示す指示回転数に対して指針6eの指示
値が図5にI’で示すように脈動することになり、指針
6eの動きがスムーズにならない。このため、交差コイ
ル式計器部6に必要最小限のオイルダンパ6fを設け、
図5にI’で示すような脈動を吸収し、指針6eの動き
をスムーズにしている。
【0048】なお、本実施例では、交差コイル式計器部
6にオイルダンパ6fを設けたが、回転軸6dの軸受け
部の摩擦や歯車輪列などによりダンパ効果が期待される
場合にはオイルダンパ6fはなくても指針のスムースな
動きを実現できる。以上、実施例によれば、遅延部13
〜15、減算部16、演算部17,18、加算部19,
20によりソフトウェアダンパが形成できるので、ソフ
トウェアの負担が少なく、よって、安価なマイクロコン
ピュータで処理を行える。
【0049】なお、上記の構成によっても交差コイル式
計器部6の指針6eの動作が不自然となる場合には、交
差コイルドライバ5において指針駆動のサンプリング間
隔を短くし、サンプリング毎の指針6eの駆動量を指針
6eの不自然な動きをオイルダンパ6fで吸収できる程
度に制限することにより、指針6eの動作を自然にでき
る。
【0050】また、ソフトウェアダンパの特性は、記憶
装置9に温度に応じて記憶されたαを変更することによ
り容易に変更できる。よって、交差コイル式計器を共通
の仕様としても、使用目的に応じて記憶装置9を変更す
るだけで、使用目的に対応したダンパ特性を得ることが
できる。また、本実施例のように温度に応じてαを設定
できるようにすることにより、交差コイル式計器部6の
オイルダンパ6fにおいて温度によりオイルの粘性が変
化しても、温度に応じてαを変更することにより一定の
特性を維持できる。
【0051】なお、単に温度に応じて記憶装置9から出
力されるαを変更するだけでなく、速度や回転数に応じ
て記憶装置9のαを変更するようにしてもよい。例え
ば、速度計や回転数計では、低速・低回転域では応答性
が速く、高速・高回転域では応答性が遅くなるようにし
ている。例えば、速度計で10km/h以下の低速域で
は、車速信号のフィルタ処理の遅れが顕著になるため、
応答性の改善が必要となることや、EFI(Electric F
uel Injection )仕様のエンジンの回転数計では、高負
荷時の高回転時にIGN(Ignition)パルスが乱れるた
め、応答性を抑える必要がある。また、車速やエンジン
回転では、高速・高回転域に比べて低速・低回転域の応
答性が速い等の特性がある。本実施例では、記憶装置9
に記憶させるαを変更するだけで、これらの応答を容易
にかつ精密に最適化することができる。
【0052】なお、本実施例では、今回サンプリング回
転数と前回サンプリング回転数とから算出されたダンパ
量Fを今回ダンパ量として用いたが、算出されたダンパ
量を今回ダンパ量として用いずに、前回算出されたダン
パ量を今回ダンパ量として用いるようにしてもよい。ま
た、算出されたダンパ量を前回出力値としてそのまま出
力したが、前回出力値を今回出力値として出力するよう
にしてもよい。
【0053】図6は本発明の他の実施例のソフトウェア
ダンパの機能ブロック図を示す。同図中、図2と同一構
成部分には同一符号を付し、その説明は省略する。本実
施例では、加算部19の加算結果であるダンパ量Fを遅
延部14により1サンプリング期間遅延させた信号Gを
ダンパ量として加算部20に供給するとともに、演算部
18を介して加算部19に帰還する。
【0054】また、加算部20の加算結果Iを遅延部1
5により1サンプリング期間遅延させた信号Jを出力値
とするとともに、加算部20に帰還する。図7は本発明
の他の実施例のソフトウェアダンパの動作説明図を示
す。図7において、nはサンプリング回数、Aは経過時
間(ms)、Bはサンプリング回転数(rpm)、Cは
遅延部13の出力結果、Dは減算部16の減算結果、E
は演算部17の演算結果、Fは加算部19の加算結果、
Gは遅延部14の出力結果であるダンパ量、Hは演算部
18の演算結果、Iは加算部20の加算結果、Jは遅延
部15の出力結果を示す。
【0055】図7で、サンプリング回転数Bが1000
rpm、加算部19の加算結果Fが0、出力値Iが10
00.00で、次に、サンプリング回数n=1でサンプ
リング回転数Bとして1000rpmが供給されると、
サンプリング部12の出力結果Bは1000rpm、遅
延部13の出力結果Cは1000rpmであるので、減
算部16の出力結果Dは0となる。減算部16の出力結
果Dが0であると、演算部17の演算結果Eも0とな
る。また、前回サンプリング期間の加算部19の加算結
果Fが0であるので、遅延部14の出力結果であるダン
パ量Gは0となる。なお、遅延部14の出力結果0であ
るので、演算部18の演算結果Hは0のままである。演
算部18の演算結果Hが0であると、演算部17の演算
結果Eが0であるので、加算部19の加算結果Fも0と
なり、遅延部14に1サンプリング期間遅延される。
【0056】また、前回サンプリング期間における加算
部20の加算結果Iは0であり、遅延部15の出力結果
である指示回転数Jは「1000.00」である。よっ
て、加算部20の加算結果Iは、「1000.00」と
なり、遅延部15により1サンプリング期間遅延され
る。また、サンプリング回数n=5で、サンプリング回
転数Bが1010rpmになると、サンプリング部12
の出力結果Bは1010となる、このとき、遅延部13
の出力結果Cは1000であるので、減算部16の出力
結果Dは10となる。減算部16の出力結果Dが10に
なると、演算部17では「D×(α/256)=10×
(α/256)」なる演算が行われる。
【0057】ここで、記憶装置9から供給されるαは
「70」であるので、演算部17の演算結果Eは{10
×(70/256)}=2.73となる。但し、遅延部
14の出力結果であるダンパ量Gは前回の出力結果が0
であるので、演算部18の出力は0となる。よって、加
算部19の加算結果Fは2.73となる。なお、加算部
19の加算結果Fは、遅延部14により1サンプリング
期間遅延する。
【0058】また、このとき、遅延部15の出力Jは
「1000」であるので、指示回転数として1000r
pmが出力される。なお、このとき、遅延部15の出力
結果Jは「1000」であるため、加算部20出力Iは
「1000」となり、遅延部15により1サンプリング
期間遅延される。すなわち、サンプリング回転数Bが
「1000」から「1010」に上昇しても、「100
0」を維持する。
【0059】また、次に、サンプリング回数n=6で、
サンプリング回転数Bが1020rpmになると、サン
プリング部12の出力結果Bは1020となる、このと
き、遅延部13の出力結果Cは「1010」であるの
で、減算部16の出力結果Dは10となる。減算部16
の出力結果Dが「10」になると、演算部17では「D
×(α/256)=10×(α/256)」なる演算が
行われる。
【0060】ここで、記憶装置9から供給されるαは
「70」であるので、演算部17の演算結果Eは{10
×(70/256)}=2.73となる。演算部17の
演算結果Eは、加算部19に供給される。加算部19に
は演算部18の出力結果Hが供給される。演算部18
は、遅延部14の出力結果Gに対して「G×(β/25
6)」なる演算を行う。このとき、遅延部14の出力結
果Gは前回サンプリング時の加算部19の加算結果Fで
あり、前回サンプリング時の加算部19の加算結果Fは
「2.73」であるので、演算部18の演算結果Hは
「2.73×(186/256)=1.99」となる。
よって、加算部19の加算結果Fは「2.73+1.9
9=4.72」となる。
【0061】加算部19の加算結果F「4.72」は、
遅延部14に供給され、1サンプリング期間遅延され
る。また、遅延部14の出力結果Gは加算部20に供給
され、遅延部15の出力結果、すなわち、今回の指示回
転数J「1000.00」に加算される。よって、加算
部20の加算結果Iは「1000.00+2.73=1
002.73」となり、遅延部15で1サンプリング期
間遅延され、次回の指示回転数Jとされる。
【0062】また、次に、サンプリング回数n=7で、
サンプリング回転数Bが1030rpmになると、サン
プリング部12の出力結果Bは1030となる、このと
き、遅延部13の出力結果Cは1020であるので、減
算部16の出力結果Dは10となる。減算部16の出力
結果Dが10になると、演算部17では「D×(α/2
56)=10×(α/256)=10×(70/25
6)}=2.73」なる演算が行われ、演算部17の演
算結果Eは2.73となる。このとき、遅延部14の出
力結果であるダンパ量Gは「4.72」であるので、演
算部18の演算結果は「G×(β/256)=4.72
×(β/256)=4.72×(186/256)=
3.43」となる。演算部18の演算結果H=3.43
は加算部19に供給される。加算部19の加算結果F
は、「2.73+3.43=6.16」となる。加算部
19の加算結果F「6.16」は、遅延部14で1サン
プリング期間遅延される。
【0063】また、遅延部15は加算部20の前回の加
算結果I「1002.73」を出力結果Jとして出力す
る。また、遅延部15の出力結果Jは加算部20に供給
され、加算部20で、遅延部14の出力結果であるダン
パ量G「4.72」と遅延部15の出力J「1002.
73」とが加算される。よって、加算部20の加算結果
Iは「4.72+1002.73=1007.46」と
され、遅延部15で1サンプリング期間遅延される。
【0064】また、次に、サンプリング回数n=8で、
サンプリング回転数Bが1040rpmになると、サン
プリング部12の出力結果Bは1040となる、このと
き、遅延部13の出力結果Cは1030であるので、減
算部16の出力結果Dは10となる。減算部16の出力
結果Dが10であると、演算部17の出力結果Eは「D
×(α/256)=10×(α/256)={10×
(70/256)}=2.73」となる。
【0065】また、遅延部14の出力結果であるダンパ
量Gは加算部19の前回の加算結果F「6.16」であ
るので、演算部18の演算結果は「G×(β/256)
=6.16×(β/256)=6.16×(186/2
56)=4.48」となる。演算部18の演算結果H=
4.48は加算部19に供給される。加算部19の加算
結果Fは、「4.48+2.73=7.21」となる。
加算部19の加算結果F「7.21」は、遅延部14で
1サンプリング期間遅延される。
【0066】また、遅延部15は加算部20の前回の加
算結果I「1007.46」を出力Jとして出力する。
また、遅延部15の出力Jは加算部20に供給され、加
算部20で、遅延部14の出力であるダンパ量G「6.
16」と遅延部15の出力J「1007.46」とが加
算される。よって、加算部20の加算結果Iは「6.1
6+1007.46=1013.62」とされ、遅延部
15で1サンプリング期間遅延される。
【0067】上記のように出力値Jは入力回転数の増加
に対して順次増加する。次にサンプリング回数n=19
で、サンプリング回転数Bが1140rpmから115
0rpmに増加すると、サンプリング部12の出力結果
Bは「1150」となる、このとき、サンプリング回数
n=18でのサンプリング回転数Bは1140rpmで
あるので、遅延部13の出力結果Cは「1140」であ
る。よって、減算部16の出力結果Dは「10」とな
る。減算部16の出力結果Dが「10」であると、演算
部17の出力結果Eは「D×(α/256)=10×
(α/256)={10×(70/256)}=2.7
3」となる。このとき、遅延部14の出力Gは加算部1
9の前回の加算結果「9.89」であるので、演算部1
8によりG×(β/256)=9.89×(β/25
6)=9.89×(186/256)=7.18」とな
る。よって、加算部19の加算結果Fは「2.73+
7.18=9.92」となる。
【0068】なお、このとき、遅延部15の出力結果J
「1103.85」が今回の出力結果として出力され
る。遅延部15の出力結果J「1103.85」は、加
算部20に供給される。加算部20は、遅延部15の出
力結果J「1103.85」と遅延部14の出力結果G
「9.92」とを加算する。よって、加算部20の加算
結果Iは「1103.85+9.92=1113.7
3」となり、遅延部15により1サンプリング期間遅延
される。
【0069】次にサンプリング回数n=20で、サンプ
リング回転数Bが1150rpmのままであると、サン
プリング部12の出力結果Bは「1150」となる、こ
のとき、サンプリング回数n=19でのサンプリング回
転数Bは1150rpmであり、遅延部13の出力結果
Cは1150であるので、減算部16の出力結果Dは0
となる。減算部16の出力結果Dが0であると、演算部
17では「D×(α/256)=0×(α/256)=
0」となる。
【0070】このとき、遅延部14の出力結果であるダ
ンパ量Gは加算部19の前回の加算結果「9.92」で
ある。よって、演算部18の演算結果Hは「G×(β/
256)=9.92×(β/256)=7.21」とな
る。よって、加算部19の加算結果Fは「0+7.21
=7.21」となる。加算部19の加算結果であるF
「7.21」は、遅延部14により1サンプリング期間
遅延される。また、遅延部14の出力結果であるダンパ
量G「9.92」は加算部20に供給される。
【0071】なお、このとき、遅延部15の出力J「1
113.73」が今回の出力結果として出力される。遅
延部15の出力J「1113.73」は、加算部20に
供給される。加算部20は、遅延部15の出力結果J
「1113.73」と遅延部14の出力結果G「9.9
2」とを加算する。よって、加算部20の加算結果Iは
「1113.73+9.92=1123.65」とな
り、遅延部15により1サンプリング期間遅延される。
【0072】次にサンプリング回数n=21で、サンプ
リング回転数Bが1150rpmのままであると、サン
プリング部12の出力結果Bは1150となる、このと
き、サンプリング回数n=19でのサンプリング回転数
Bは1150rpmであり、遅延部13の出力結果Cは
1150であるので、減算部16の出力結果Dは0とな
る。減算部16の出力結果Dが0であると、演算部17
では「D×(α/256)=0×(α/256)=0」
となる。
【0073】このとき、遅延部14の出力結果であるダ
ンパ量Gは加算部19の前回の加算結果「7.21」で
ある。よって、演算部18の演算結果Hは「G×(β/
256)=7.21×(β/256)=5.24」とな
る。よって、加算部19の加算結果Fは「0+5.24
=5.24」となる。加算部19の加算結果F「5.2
4」は、遅延部14により1サンプリング期間遅延され
る。また、遅延部14の出力結果G「7.21」は加算
部20に供給される。
【0074】なお、このとき、遅延部15の出力J「1
123.65」が今回の出力結果として出力される。遅
延部15の出力J「1123.65」は、加算部20に
供給される。加算部20は、遅延部15の出力結果J
「1123.65」と遅延部14の出力結果G「7.2
1」とを加算する。よって、加算部20の加算結果Iは
「1123.65+7.22=1130.85」とな
り、遅延部15により1サンプリング期間遅延される。
【0075】以上のように入力回転数が一定になると、
出力値の増加が減少し、徐々に入力回転数に近似するよ
うになる。図8は本発明の一実施例の経過時間に対する
入力加速度及びダンパ量の特性図を示す。図8におい
て、●は入力加速度D、□はダンパ量Gの特性を示す。
図8に示すように時刻t1 〜t2 で入力加速度Dが急激
に増加してもそれに応じて生成されるダンパ量Gは時刻
t2 〜t4 で遅延して増加する。また、時刻t3 〜t4
で入力加速度Dが急激に減少するとそれに応じて生成さ
れるダンパ量Gは時刻t5 〜t6 で遅延して減少する。
図8の特性は図4の特性を遅延方向にシフトした特性と
されている。
【0076】なお、係数αが大きくなると、入力加速度
Dの変動のダンパ量Gへの影響が大きくなり、入力加速
度Dに対するダンパ量Gの応答性がよくなり、図8に示
すダンパ量Gの特性が矢印A1及びB1方向に変移す
る。また、係数αが小さくなると、入力加速度Dの変動
のダンパ量Gへの影響が小さくなり、入力加速度Dに対
するダンパ量Gの応答性が鈍くなり、図8に示すダンパ
量Gの特性が矢印A2及びB2方向に変移する。
【0077】よって、入力加速度Dの変動に応じて緩や
かに変化するダンパ量Gを生成でき、このとき、係数α
に応じてその影響を調整できる。図9は本発明の他の実
施例の経過時間に対する入力サンプリング回転数及び指
示回転数の特性図を示す。図9において、●はサンプリ
ング回転数B、□は指示回転数Iの特性を示す。
【0078】図9に●で示すように時刻t1 から時刻t
2 までサンプリング回転数Bが単調増加した場合、指示
回転数Iは図5に□で示すようにサンプリング回転数B
を遅延させ、滑らかに変化する。よって、入力サンプリ
ング回転数Bが急激に変化しても指示回転数Iは滑らか
に変化する。なお、このとき、係数αを大きくすること
によりダンパ量Fの影響が大きくなるので出力Iの特性
が矢印C1方向に変移させることができ、また、係数α
を小さくすることによりダンパ量Gの影響が小さくなる
ので出力Iの特性が矢印C2方向に変移させることがで
きる。
【0079】
【発明の効果】上述の如く、本発明によれば、入力信号
の微分値及び係数に基づいてダンパ量が算出され、ダン
パ量に応じて入力信号に応じた応答信号が生成されるた
め、係数を制御することによりダンパ量を自由に可変す
ることができ、入力信号に応じて所望の応答信号を生成
することができる等の特長を有する。
【0080】また、本発明によれば、係数を周囲温度や
入力信号に応じて切り換えることにより、周囲温度や入
力信号に応じて応答信号の特性を可変できるので、例え
ば、周囲温度によらず一定の特性を得ることができ、ま
た、速度計、回転数計などで高速・高回転域と低速・低
回転域とで応答特性を可変でき、入力信号に対して最適
な応答を得ることができ、また、係数の設定を計器に応
じて切り換えることにより、異なる応答特性を必要とす
るときでも計器を共用できる等の特長を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のブロック構成図である。
【図2】本発明の一実施例のソフトウェアダンパの機能
ブロック図である。
【図3】本発明の一実施例のソフトウェアダンパの動作
説明図である。
【図4】本発明の一実施例の経過時間に対するダンパ量
の特性図である。
【図5】本発明の一実施例の経過時間に対する入出力デ
ータの特性図である。
【図6】本発明の他の実施例のソフトウェアダンパの機
能ブロック図である。
【図7】本発明の他の実施例のソフトウェアダンパの動
作説明図である。
【図8】本発明の他の実施例の経過時間に対するダンパ
量の特性図である。
【図9】本発明の他の実施例の経過時間に対する入出力
データの特性図である。
【符号の説明】
1 交差コイル式計器 2,3 インタフェース 4 コンピュータ 5 交差コイルドライバ 6 交差コイル 7 温度計測装置 8 入力信号変換部 9 記憶装置 10 ソフトウェアダンパ 11 出力信号変換部 12 サンプリング部 13〜15 遅延部 16 減算部 17,18 演算部 19,20 加算部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力信号の微分値を算出する第1の過程
    と、 前記第1の過程で算出された微分値と所望の係数とに基
    づいてダンパ量を算出する第2の過程と、 前記第2の過程で算出された前記ダンパ量を前回の出力
    信号に加算し、前記入力信号に対する応答信号として出
    力する第3の過程とを有することを特徴とする信号処理
    方法。
  2. 【請求項2】 前記第2の過程で用いられる前記所望の
    係数は、外部から供給される制御信号に応じて切り換え
    られることを特徴とする請求項1記載の信号処理方法。
  3. 【請求項3】 前記第2の過程で用いられる前記所望の
    係数は、前記入力信号に応じて書き換えられることを特
    徴とする請求項1又は2記載の信号処理方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007315889A (ja) * 2006-05-25 2007-12-06 Nippon Seiki Co Ltd 計器装置及びその駆動方法

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